JP4032713B2 - 電気式動力舵取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じたアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシストする電気式動力舵取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気式動力舵取装置は、ステアリング軸に発生する操舵トルクをトルクセンサにより検出し、この検出した操舵トルクおよび他のセンサにより検出した車速等に基づいて、モータを駆動する駆動回路に出力する電流指令値を決定し、当該モータに所定のアシストトルクを発生させていた。
【0003】
即ち、ステアリングホイールに連結された入力軸と操舵機構に連結された出力軸とを相対回転可能に連結したトーションバー等のねじれ量から操舵トルクを検出し、この操舵トルク等に基づいてCPUにより電流指令値を演算し、操舵状態に応じたアシスト力をモータに発生させるアシスト制御をしていた。
【0004】
ところで、電気式動力舵取装置においては、操舵トルク、車速等に基づくアシスト制御のみならず、ステアリングホイールの操舵角を考慮した制御、例えばセルフアライニング制御を要求される場合もあり、かかる場合には、ステアリング軸の舵角センサにより検出される操舵角データをCPUに入力する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電気式動力舵取装置によると、ステアリング軸に取り付けられた舵角センサにより検出される操舵角データを、電気式動力舵取装置の制御装置とは別個に設けられた制御装置を介して受け取らなければならない。そのため、両制御装置間のデータ通信制御を別途設ける必要があるという問題や、当該データ通信の信頼性およびフェールセーフの確保等、種々の問題が発生し、操舵角に基づくアシスト制御は一般には困難であると考えられている。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、操舵角に基づくアシスト制御をし得る電気式動力舵取装置を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、一の角度検出手段に異常が生じても、適切なアシスト制御をし得る電気式動力舵取装置を提供することにある
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の作用・効果】
上記目的を達成するため、請求項1の電気式動力舵取装置では、
操舵状態を検出し、該操舵状態に応じたアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシストする電気式動力舵取装置であって、
ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、
前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手段と、
前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段と、
前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検出された前記操舵機構軸の回転角のいずれか一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を決定するアシスト力決定手段と、を備えることを技術的特徴とする。
【0008】
請求項1の発明では、ステアリング軸と操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段により、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角のいずれか一方に基づいて、モータにより発生させるアシスト力を決定する。これにより、ステアリング軸の回転角を検出することができるとともに、ステアリング軸の回転角と操舵機構軸の回転角とのいずれか一方から弾性部材のねじれ量をねじれ角として検出することができるので、ステアリングホイールの操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。したがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果がある
【0011】
さらに、請求項の電気式動力舵取装置では、請求項1において、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段を備え、
前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された回転角に基づいて前記アシスト力を決定することを技術的特徴とする。
【0012】
請求項の発明では、異常検出手段により、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された回転角に基づいてモータにより発生させるアシスト力を決定する。これにより、第1の角度検出手段または第2の角度検出手段のいずれか一方に異常が生じても、正常な他方により検出された回転角に基づいてモータにより発生させるアシスト力を決定することができる。したがって、一の角度検出手段に異常が生じても、適切なアシスト制御をし得る効果がある。
【0013】
さらに、請求項の電気式動力舵取装置では、請求項1において、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段と、車速を検出または推定する車速検出推定手段と、を備え、
前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された回転角と、前記車速検出推定手段により検出または推定された車速と、に基づいて前記アシスト力を決定することを技術的特徴とする。
【0014】
請求項の発明では、異常検出手段により、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された回転角と、車速検出推定手段により検出または推定された車速と、に基づいてモータにより発生させるアシスト力を決定する。これにより、第1の角度検出手段または第2の角度検出手段のいずれか一方に異常が生じても、正常な他方により検出された回転角に加えて車速にも基づいてモータにより発生させるアシスト力を決定するので、車速に対応したアシスト制御をすることができる。したがって、一の角度検出手段に異常が生じても、適切なアシスト制御をし得る効果がある。
【0015】
さらに、請求項の電気式動力舵取装置では、請求項1において、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段と、前記ステアリングホイールの角速度を推定するステアリング角速度推定手段と、を備え、
前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された回転角と、前記ステアリング角速度推定手段により推定されたステアリングホイールの角速度と、に基づいて前記アシスト力を決定することを技術的特徴とする。
【0016】
請求項の発明では、異常検出手段により、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された回転角と、ステアリング角速度推定手段により推定されたステアリングホイールの角速度と、に基づいてモータにより発生させるアシスト力を決定する。これにより、第1の角度検出手段または第2の角度検出手段のいずれか一方に異常が生じても、正常な他方により検出された回転角に加えてステアリングホイールの角速度にも基づいてモータにより発生させるアシスト力を決定するので、ステアリングホイールの角速度に対応したアシスト制御をすることができる。したがって、一の角度検出手段に異常が生じても、適切なアシスト制御をし得る効果がある。
【0017】
さらに、請求項の電気式動力舵取装置では、請求項1において、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段と、車速を検出または推定する車速検出推定手段と、前記ステアリングホイールの角速度を推定するステアリング角速度推定手段と、を備え、
前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された回転角と、前記車速検出推定手段により検出または推定された車速と、前記ステアリング角速度推定手段により推定されたステアリングホイールの角速度と、に基づいて前記アシスト力を決定することを技術的特徴とする。
【0018】
請求項の発明では、異常検出手段により、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された回転角と、車速検出推定手段により検出または推定された車速と、ステアリング角速度推定手段により推定されたステアリングホイールの角速度と、に基づいてモータにより発生させるアシスト力を決定する。これにより、第1の角度検出手段または第2の角度検出手段のいずれか一方に異常が生じても、正常な他方により検出された回転角に加えて、車速およびステアリングホイールの角速度にも基づいてモータにより発生させるアシスト力を決定するので、車速およびステアリングホイールの角速度に対応したアシスト制御をすることができる。したがって、一の角度検出手段に異常が生じても、より適切なアシスト制御をし得る効果がある。
【0019】
さらに、請求項の電気式動力舵取装置では、請求項2〜5のいずれか一項において、前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、時間の経過とともに前記モータにより発生させる前記アシスト力を徐々に減少させることを技術的特徴とする。
【0020】
請求項の発明では、異常検出手段により、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、時間の経過とともにモータにより発生させるアシスト力を徐々に減少させる。これにより、第1の角度検出手段または第2の角度検出手段のいずれか一方に異常が生じても、時間の経過とともにアシスト力を徐々に減少させるので、アシスト力の急減による操舵の違和感を抑制することができるとともに、操舵感を介して故障等の発生を運転者に知らせることができる。したがって、一の角度検出手段に異常が生じても、適切なアシスト制御をしながら、運転者に角度検出手段の異常を告知し得る効果がある。
【0021】
さらに、請求項の電気式動力舵取装置では、請求項2〜5のいずれか一項において、前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、時間の経過とともに前記モータにより発生させる前記アシスト力の最大値を徐々に減少させることを技術的特徴とする。
【0022】
請求項の発明では、異常検出手段により、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、時間の経過とともにモータにより発生させるアシスト力の最大値を徐々に減少させる。これにより、第1の角度検出手段または第2の角度検出手段のいずれか一方に異常が生じても、時間の経過とともにアシスト力の最大値を徐々に減少させるので、アシストを継続しつつも深い切込みによる操舵感を介して故障等の発生を運転者に知らせることができる。したがって、一の角度検出手段に異常が生じても、適切なアシスト制御をしながら、運転者に角度検出手段の異常を告知し得る効果がある。
【0023】
さらに、請求項の電気式動力舵取装置では、請求項1において、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段を備え、前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段の少なくとも一方に異常を検出した場合、前記モータによる前記アシスト力の発生を直ちに中止することを技術的特徴とする。
【0024】
請求項の発明では、異常検出手段により、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、モータによるアシスト力の発生を直ちに中止する。これにより、モータによるアシスト制御が解除されるので、予定外のアシスト制御の発生を防止することができる。したがって、一の角度検出手段に異常が生じても、適切なアシスト制御をし得る効果がある。
【0025】
さらに、請求項の電気式動力舵取装置では、請求項1において、車速を検出または推定する車速検出推定手段を備え、前記アシスト力決定手段は、前記ステアリング軸の回転角および前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に加え、前記車速検出推定手段により検出または推定された車速にも基づいて、前記アシスト力を決定することを技術的特徴とする。
【0026】
請求項の発明では、アシスト力決定手段は、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に加え、車速検出推定手段により検出または推定された車速にも基づいて、モータにより発生させるアシスト力を決定する。これにより、車速に対応したアシスト制御をすることができるので、例えば、停車時や低速走行時には中速走行時よりもアシスト力を大きく設定し、高速走行時には中速走行時よりもアシスト力を小さく設定することができる。したがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果に加え、車速に応じたアシスト制御をし得る効果もある
【0075】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気式動力舵取装置の実施形態について図を参照して説明する。なお、以下の各実施形態では、本発明の電気式動力舵取装置を自動車等の車両の電気式動力舵取装置に適用した例を挙げて説明する。
【0076】
[第1実施形態]
まず、第1実施形態に係る電気式動力舵取装置10の主な構成を図1に基づいて説明する。なお、この第1実施形態に係る電気式動力舵取装置10は、特許請求の範囲に記載の請求項1に係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0077】
図1に示すように、電気式動力舵取装置10は、主に、ステアリングホイール11、ステアリング軸12、ピニオン軸13、トーションバー14、角度センサ15、16、減速機17、ラックピニオン18、モータ回転角センサ19、モータM、ECU20等から構成されており、ステアリングホイール11による操舵状態を検出し、その操舵状態に応じたアシスト力をモータMにより発生させて操舵をアシストするものである。
【0078】
即ち、ステアリングホイール11にはステアリング軸12の一端側が連結され、このステアリング軸12の他端側にはトーションバー14の一端側が連結されている。またこのトーションバー14の他端側にはピニオン軸13の一端側が連結され、このピニオン軸13の他端側にはラックピニオン18のピニオンギアが連結されている。またステアリング軸12およびピニオン軸13には、それぞれの回転角(ステアリング角θ、θ)を絶対的あるいは相対的に検出可能な角度センサ15、16がそれぞれ設けられており、各々がECU20に電気的に接続されている。なおこれらの角度センサ15、16としては、例えばアブソリュートエンコーダ、レゾルバ等の絶対角度センサや、インクリメンタルエンコーダ等の相対角度センサが用いられる。
【0079】
なお、トーションバー14の両端には、マニュアルストッパと呼ばれる機械的な回転制限部が構成されているため、トーションバー14のねじれ角は一定角度(例えば±6゜)で規制されている。これにより、ねじれ量の過剰増加によるトーションバー14の破損を防止している。
【0080】
これにより、ステアリング軸12とピニオン軸13とをトーションバー14により相対回転可能に連結することができるとともに、ステアリング軸12の回転角(ステアリング角θ)を角度センサ15により、またピニオン軸13の回転角(ステアリング角θ)を角度センサ16により、それぞれ検出することができる。そのため、ステアリング軸12の回転角を角度センサ15によってステアリング角θとして検出することができるとともに、角度センサ15によるステアリング軸12のステアリング角θと角度センサ16によるピニオン軸13のステアリング角θとの角度差(偏差)や角度比等からトーションバー14のねじれ量をねじれ角として検出することができる。
【0081】
また、このピニオン軸13の途中には、モータMにより発生する駆動力を所定の減速比で伝達する減速機17が図略のギアを介して噛合されており、当該減速機17介してモータMの駆動力、つまりアシスト力をピニオン軸13に伝え得るように構成されている。さらにこのモータMにも、その回転角を検出し得るモータ回転角センサ19が設けられており、このモータ回転角センサ19もECU20に電気的に接続されている。このモータ回転角センサ19にも、例えばアブソリュートエンコーダ、レゾルバ等の絶対角度センサや、インクリメンタルエンコーダ等の相対角度センサが用いられる。
【0082】
これにより、角度センサ15、16、モータ回転角センサ19により検出された回転角信号をECU20に送出することができるため、ECU20ではこれらの各回転角信号に基づいてモータMにより発生させるアシスト力を次述するように決定することができる。なお、ラックピニオン18の両側には、それぞれタイロッド等を介して図略の車輪が連結されている。
【0083】
次に、電気式動力舵取装置10を構成するECU20等の電気的構成および動作を図2に基づいて説明する。
図2に示すように、ECU20は、主に、アシストトルク決定手段21、電流制御手段23等により構成されており、具体的にはCPU、メモリ素子、各種インタフェイス回路等から構成されている。
【0084】
アシストトルク決定手段21は、角度センサ15により検出されたステアリング角θと角度センサ16により検出されたステアリング角θとに基づいて、モータMにより発生させるアシスト力を決定するものである。例えば、ステアリング角θ、θの角度差(偏差)や角度比等に対応して予め設定されたアシスト電流指令I のマップや所定の演算処理等によって、アシスト電流指令I を求めている。
【0085】
またアシストトルク決定手段21では、このようなステアリング角θ、θの角度差等に対応して予め設定されたアシスト電流指令I のマップ等とは別に、ステアリング角θ、θのいずれか一方からアシスト電流指令I を求め得るマップや所定の演算処理等を設けている。これにより、ステアリング角θまたはステアリング角θのいずれか一方から、アシスト電流指令I を求めることもできる。
【0086】
電流制御手段23は、アシストトルク決定手段21により決定されたアシスト電流指令I をモータMに流れる実電流Iに基づいて電圧に変換して電圧指令Vを出力するものである。即ち、電流制御手段23では、モータ電流検出手段27により検出されたモータMに流れる実電流Iを負帰還させることによって目標とする電圧指令Vを出力するように制御している。
【0087】
モータ駆動手段25は、PWM回路24とスイッチング素子Q1〜Q4とにより構成されている。PWM回路24は、ECU20とは異なるハードウェアにより実現されるパルス幅変調回路で、電流制御手段23から出力される電圧指令Vに応じたパルス幅をもつパルス信号をU相、V相ごとに出力し得るように構成されている。これにより、出力側に接続されるスイッチング素子Q1〜Q4の各ゲートに対応するU相、V相のパルス信号を与えることができるので、パルス幅に応じてスイッチング素子Q1〜Q4をオンオフ動作させることにより、任意にモータMを駆動制御することができる。
【0088】
このように第1実施形態による電気式動力舵取装置10では、ステアリング軸12とピニオン軸13とをトーションバー14により相対回転可能に連結し、ステアリング軸12のステアリング角θを角度センサ15により、またピニオン軸13のステアリング角θを角度センサ16により、それぞれ検出する。そして、アシストトルク決定手段21により、ステアリング軸12のステアリング角θおよびピニオン軸13のステアリング角θの少なくとも一方に基づいて、モータMにより発生させるアシスト力を決定する。これにより、ステアリング軸12のステアリング角θを検出することができるとともに、ステアリング軸12のステアリング角θとピニオン軸13のステアリング角θとの少なくとも一方からトーションバー14のねじれ量をねじれ角として検出することができるので、例えばセルフアライニング制御を要求される場合等において、ステアリングホイール11の操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。したがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果がある。
【0089】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る電気式動力舵取装置を図3および図4に基づいて説明する
【0090】
図3に示すように、第2実施形態の電気式動力舵取装置では、角度センサ15により検出したステアリング角θと角度センサ16により検出したステアリング角θとの偏差(θ−θ)であるトーションバー14のねじれ角Δθを演算手段33により求め、このねじれ角Δθに基づいてアシストトルク決定手段31によりアシスト電流指令I を算出する。この点が、本第2実施形態のECUの電気的構成において、第1実施形態のECU20の電気的構成と異なる。したがって、第2実施形態に係る電気式動力舵取装置の機械的な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同様であるので、その説明を省略し、また必要に応じて図1を援用して説明する。
【0091】
図4に示すように、第2実施形態では、アシストトルク決定手段31を位相補償部31aとアシスト電流演算部31bとにより構成する。これにより、アシストトルク決定手段31にステアリング軸12のステアリング角θとピニオン軸13のステアリング角θとの偏差(θ−θ)、つまりトーションバー14のねじれ角Δθが入力されると、位相補償部31aによってトーションバー14のねじれ角Δθついて位相補償した後、位相補償されたねじれ角Δθ’に基づいてアシスト電流演算部21bによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令I を算出する。ここで、位相補償部21aの((1+T・S)/(1+T・S))において、T、Tはフィルタ定数を示し、Sは微分演算子を示す。
【0092】
このように第2実施形態による電気式動力舵取装置では、ステアリング軸12とピニオン軸13とをトーションバー14により相対回転可能に連結し、ステアリング軸12のステアリング角θを角度センサ15により、またピニオン軸13のステアリング角θを角度センサ16により、それぞれ検出する。そして、アシストトルク決定手段31により、ステアリング軸12のステアリング角θとピニオン軸13のステアリング角θとの偏差(θ−θ)に基づいて、モータMにより発生させるアシスト力を決定する(図1、図3参照)。これにより、ステアリング軸12のステアリング角θを検出することができるとともに、トーションバー14のねじれ量をねじれ角Δθとして検出することができるので、例えばセルフアライニング制御を要求される場合等において、ステアリングホイール11の操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。したがって、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同様、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果がある。
【0093】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る電気式動力舵取装置を図5および図6に基づいて説明する。なお、この第3実施形態に係る電気式動力舵取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項に係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0094】
図5に示すように、第3実施形態に係る電気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそれぞれの異常を検出する角度センサ異常検出手段43を備え、この角度センサ異常検出手段43により、角度センサ15、16のいずれか一方に異常を検出した場合、正常な角度センサにより検出されたステアリング角θに基づいてアシストトルク決定手段41によりアシスト電流指令I を算出する。この点が、本第3実施形態のECUの電気的構成において、第1実施形態のECU20の電気的構成と異なる。したがって、第3実施形態に係る電気式動力舵取装置の機械的な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同様であるので、その説明を省略し、また必要に応じて図1を援用して説明する。なお、図5には、角度センサ16に異常を生じた場合の例が示されている。
【0095】
図5に示すように、第3実施形態の電気式動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段43を備えており、この角度センサ異常検出手段43により角度センサ15、16の異常を検出し、検出信号をアシストトルク決定手段41に送出し得るように構成されている。角度センサ15、16の異常検出は、例えば、所定間隔ごとに行われるタイマ割り込み処理により実行され、角度センサ15、16から出力される回転角(ステアリング角θ、θ)の値が一定の範囲内(例えば0゜以上12゜以下)にあるか否かを監視することにより行われる。当該所定範囲内になければ当該角度センサに異常が生じたものと判断する。
【0096】
図6に示すように、アシストトルク決定手段41は、位相補償部41a(41c)とアシスト電流演算部41b(41d)とから構成され、角度センサ15、16から入力されるステアリング角θ、θごとに用意されている。即ち、角度センサ15、16のうち、正常な角度センサから入力される一方のステアリング角に基づいてアシスト電流指令I を算出することができるように、ステアリング角θ、θごとに位相補償部41a、41cおよびアシスト電流演算部41b、41dが構成されている。
【0097】
これにより、例えば図5に示すように、角度センサ異常検出手段43により角度センサ16の異常が検出された場合には(図5に示す角度センサ16の×印)、正常な角度センサ15からステアリング角θが入力されるので、位相補償部41aによりステアリング角θについて位相補償した後、位相補償されたステアリング角θ’に基づいてアシスト電流演算部41bによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令I を算出する。ここで、位相補償部41a(41c)の((1+T・S)/(1+T・S))において、T、Tはフィルタ定数を示し、Sは微分演算子を示す。
【0098】
一方、角度センサ異常検出手段43により角度センサ15の異常が検出された場合には、正常な角度センサ16からステアリング角θが入力されるので、位相補償部41cによりステアリング角θについて位相補償した後、位相補償されたステアリング角θ’に基づいてアシスト電流演算部41dによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令I を算出する。
【0099】
なお、アシスト電流演算部41b(41d)で用いられるマップや所定の演算処理等は、正常な一方のステアリング角θ(θ)からアシスト電流指令I を求めるものである。そのため、前述した第1実施形態によるアシスト電流演算部31bによるものよりも、算出されるアシスト電流指令I の精度が低下する場合もあり得るが、故障した他方の角度センサが回復するまでの間、暫定的にアシスト電流指令I を求めてモータMによるアシスト力を発生させることができる点も、本第3実施形態の電気式動力舵取装置の特徴である。
【0100】
このように第3実施形態による電気式動力舵取装置では、角度センサ異常検出手段43により、角度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異常を検出した場合、アシストトルク決定手段41は、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)に基づいてモータMにより発生させるアシスト力を決定する(図1、図5参照)。これにより、角度センサ15または角度センサ16のいずれか一方に異常が生じても、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)に基づいてアシスト力を決定することができる。したがって、一の角度センサに異常が生じても、適切なアシスト制御をし得る効果がある。
【0101】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る電気式動力舵取装置を図7および図8に基づいて説明する。なお、この第4実施形態に係る電気式動力舵取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項に係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0102】
図7に示すように、第4実施形態に係る電気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそれぞれの異常を検出する角度センサ異常検出手段53と、車速Vを検出または推定する車速センサ55と、を備え、この角度センサ異常検出手段53により、角度センサ15、16のいずれか一方に異常を検出した場合、正常な角度センサにより検出されたステアリング角θと、車速センサ55により検出または推定された車速Vと、に基づいてアシストトルク決定手段51によりアシスト電流指令I を算出する。この点が、本第4実施形態のECUの電気的構成において、第1実施形態のECU20の電気的構成と異なる。なお、図7には、角度センサ16に異常を生じた場合の例が示されている。
【0103】
また、前述した第3実施形態の電気式動力舵取装置の電気的構成と比較すると、車速センサ55を備え、この車速センサ55により検出または推定された車速Vにも基づいて、アシストトルク決定手段51によりアシスト電流指令I を算出する点が異なる。したがって、第4実施形態に係る電気式動力舵取装置の機械的な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同様であるので、その説明を省略し、また必要に応じて図1を援用して説明する。
【0104】
図7に示すように、第4実施形態の電気式動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段53と車速センサ55とを備えている。
この角度センサ異常検出手段53は、第3実施形態で説明した角度センサ異常検出手段43と同様、角度センサ15、16の異常を検出し、検出信号をアシストトルク決定手段41に送出し得るように構成されている。例えば所定間隔ごとに行われるタイマ割り込み処理により、角度センサ15、16から出力される回転角(ステアリング角θ、θ)の値が一定の範囲内(例えば0゜以上20゜以下)にあるか否かを監視し、当該所定範囲内になければ当該角度センサに異常が生じたものと判断する。
【0105】
一方、車速センサ55は、車速Vを検出あるいは推定し得るもので、検出信号または推定信号をアシストトルク決定手段41に送出し得るように構成されている。車速Vの検出または推定も、角度センサ15、16の異常検出と同様、例えば、所定間隔ごとに行われるタイマ割り込み処理により実行される。
【0106】
図8に示すように、アシストトルク決定手段51は、位相補償部51a(51c)とアシスト電流演算部51b(51d)と車速補正ゲイン演算部51eと乗算器51fとから構成されている。このうち位相補償部51a(51c)およびアシスト電流演算部51b(51d)は、第3実施形態で説明した位相補償部41a、41cおよびアシスト電流演算部41b、41dと同様、角度センサ15、16のうち、正常な角度センサから入力される一方のステアリング角に基づいてアシスト電流指令IA0 を算出することができるように、ステアリング角θ、θごとに用意されている。
【0107】
また、車速補正ゲイン演算部51eには、車速センサ55により検出または推定された車速Vに対応して所定の特性、例えば一定以上の車速Vの増大に対し車速補正ゲインGが減少する特性(0≦G≦1)を有する車速補正ゲインGを出力し得るマップや所定の演算処理等が予め設定されている。そして、車速補正ゲイン演算部51eから出力される車速補正ゲインGは、乗算器51fを介してアシスト電流演算部51b(51d)から出力されるアシスト電流指令IA0 と乗算処理されてアシスト電流指令I として出力される。つまり、車速に基づくアシスト電流指令I を出力している。
【0108】
これにより、例えば図7に示すように、角度センサ異常検出手段53により角度センサ16の異常が検出された場合には(図7に示す角度センサ16の×印)、正常な角度センサ15からステアリング角θが入力されるので、位相補償部51aおよびアシスト電流演算部51bによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA0 を算出し、このアシスト電流指令IA0 に車速補正ゲイン演算部51eによる車速Vに対応する車速補正ゲインGを乗じてアシスト電流指令I を出力する。ここで、位相補償部51a(51c)の((1+T・S)/(1+T・S))において、T、Tはフィルタ定数を示し、Sは微分演算子を示す。
【0109】
一方、角度センサ異常検出手段53により角度センサ15の異常が検出された場合には、正常な角度センサ16からステアリング角θが入力されるので、位相補償部51cおよびアシスト電流演算部51dによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA0 を算出し、このアシスト電流指令IA0 に車速補正ゲイン演算部51eによる車速Vに対応する車速補正ゲインGを乗じてアシスト電流指令I を出力する。
【0110】
なお、アシスト電流演算部51b(51d)で用いられるマップや所定の演算処理等は、正常な一方のステアリング角θ(θ)からアシスト電流指令IA0 を求めるものである。そのため、前述した第1実施形態によるアシスト電流演算部31bによるものよりも、算出されるアシスト電流指令I の精度が低下する場合もあり得るが、故障した他方の角度センサが回復するまでの間、暫定的にアシスト電流指令I を求めてモータMによるアシスト力を発生させることができる。
【0111】
このように第4実施形態による電気式動力舵取装置では、角度センサ異常検出手段53により、角度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異常を検出した場合、アシストトルク決定手段51は、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)と、車速センサ55により検出または推定された車速Vと、に基づいてモータMにより発生させるアシスト力を決定する(図1、図7参照)。これにより、角度センサ15または角度センサ16のいずれか一方に異常が生じても、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)に加えて車速Vにも基づいてモータMにより発生させるアシスト力を決定することができる。したがって、一の角度センサに異常が生じても、適切なアシスト制御をし得る効果がある。
【0112】
[第5実施形態]
次に、第5実施形態に係る電気式動力舵取装置を図9および図10に基づいて説明する。なお、この第5実施形態に係る電気式動力舵取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項に係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0113】
図9に示すように、第5実施形態に係る電気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそれぞれの異常を検出する角度センサ異常検出手段63と、ステアリングホイール11の角速度(dθ/dt)を推定するステアリング角速度推定手段65と、を備え、この角度センサ異常検出手段63により、角度センサ15、16のいずれか一方に異常を検出した場合、正常な角度センサにより検出されたステアリング角θと、ステアリング角速度推定手段65により推定されたステアリングホイール11の角速度(dθ/dt)と、に基づいてアシストトルク決定手段61によりアシスト電流指令I を算出する。この点が、本第5実施形態のECUの電気的構成において、第1実施形態のECU20の電気的構成と異なる。なお、図9には、角度センサ16に異常を生じた場合の例が示されている。
【0114】
また、前述した第3実施形態の電気式動力舵取装置の電気的構成を比較すると、ステアリング角速度推定手段65を備え、このステアリング角速度推定手段65により推定されたステアリングホイール11の角速度(dθ/dt)にも基づいて、アシストトルク決定手段61によりアシスト電流指令I を算出する点が異なる。したがって、第5実施形態に係る電気式動力舵取装置の機械的な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同様であるので、その説明を省略し、また必要に応じて図1を援用して説明する。
【0115】
図9に示すように、第5実施形態の電気式動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段63とステアリング角速度推定手段65とを備えている。
この角度センサ異常検出手段63は、第3実施形態で説明した角度センサ異常検出手段43と同様、角度センサ15、16の異常を検出し、検出信号をアシストトルク決定手段41に送出し得るように構成されており、例えば所定間隔ごとに行われるタイマ割り込み処理により、角度センサ15、16から出力される回転角(ステアリング角θ、θ)の値が一定の範囲内(例えば0゜以上20゜以下)にあるか否かを監視する。当該所定範囲内になければ当該角度センサに異常が生じたものと判断する。
【0116】
一方、ステアリング角速度推定手段65は、ステアリングホイール11のステアリング角速度(dθ/dt)を推定し得るもので、例えば角度センサ15により検出したステアリング角θの単位時間当たりの角度変動量から推定した推定信号をアシストトルク決定手段41に送出し得るように構成されている。このステアリング角速度(dθ/dt)の推定も、角度センサ15、16の異常検出と同様、例えば、所定間隔ごとに行われるタイマ割り込み処理により実行される。
【0117】
図10に示すように、アシストトルク決定手段61は、位相補償部61a(61c)とアシスト電流演算部61b(61d)とステアリング角速度補正ゲイン演算部61e、乗算器61fとから構成されている。このうち位相補償部61a(61c)およびアシスト電流演算部61b(61d)は、第4実施形態で説明した位相補償部51a、51cおよびアシスト電流演算部51b、51dと、それぞれ同様であるので、ここではこれらの説明を省略する。
【0118】
また、ステアリング角速度補正ゲイン演算部61eには、ステアリング角速度推定手段65により推定されたステアリング角速度(dθ/dt)に対応して所定の特性、例えばステアリング角速度(dθ/dt)の増大に対しステアリング角速度補正ゲインGが増加する特性(0≦G≦1)を有するステアリング角速度補正ゲインGを出力し得るマップや所定の演算処理等が予め設定されている。そして、ステアリング角速度補正ゲイン演算部61eから出力されるステアリング角速度補正ゲインGは、乗算器61fを介してアシスト電流演算部61b(61d)から出力されるアシスト電流指令IA0 と乗算処理されてアシスト電流指令I として出力される。つまり、ステアリング角速度に基づくアシスト電流指令I を出力する。
【0119】
これにより、例えば図9に示すように、角度センサ異常検出手段63により角度センサ16の異常が検出された場合には(図9に示す角度センサ16の×印)、正常な角度センサ15からステアリング角θが入力されるので、位相補償部61aおよびアシスト電流演算部61bによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA0 を算出し、このアシスト電流指令IA0 にステアリング角速度補正ゲイン演算部61eによるステアリング角速度(dθ/dt)に対応するステアリング角速度補正ゲインGを乗じてアシスト電流指令I を出力する。ここで、位相補償部61a(61c)の((1+T・S)/(1+T・S))において、T、Tはフィルタ定数を示し、Sは微分演算子を示す。
【0120】
一方、角度センサ異常検出手段63により角度センサ15の異常が検出された場合には、正常な角度センサ16からステアリング角θが入力されるので、位相補償部61cおよびアシスト電流演算部61dによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA0 を算出し、このアシスト電流指令IA0 にステアリング角速度補正ゲイン演算部61eによるステアリング角速度(dθ/dt)に対応するステアリング角速度補正ゲインGを乗じてアシスト電流指令I を出力する。
【0121】
なお、アシスト電流演算部61b(61d)で用いられるマップや所定の演算処理等は、正常な一方のステアリング角θ(θ)からアシスト電流指令IA0 を求めるものである。そのため、前述した第1実施形態によるアシスト電流演算部31bによるものよりも、算出されるアシスト電流指令I の精度が低下する場合もあり得るが、故障した他方の角度センサが回復するまでの間、暫定的にアシスト電流指令I を求めてモータMによるアシスト力を発生させることができる。
【0122】
このように第5実施形態による電気式動力舵取装置では、角度センサ異常検出手段63により、角度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異常を検出した場合、アシストトルク決定手段61は、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)と、ステアリング角速度推定手段65により推定されたステアリングホイール11のステアリング角速度(dθ/dt)と、に基づいてモータMにより発生させるアシスト力を決定する(図1、図9参照)。これにより、角度センサ15または角度センサ16のいずれか一方に異常が生じても、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)に加えてステアリング角速度(dθ/dt)にも基づいてモータMにより発生させるアシスト力を決定するので、ステアリングホイール11の角速度(dθ/dt)に対応したアシスト制御をすることができる。したがって、一の角度センサに異常が生じても、適切なアシスト制御をし得る効果がある。
【0123】
[第6実施形態]
次に、第6実施形態に係る電気式動力舵取装置を図11および図12に基づいて説明する。なお、この第6実施形態に係る電気式動力舵取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項に係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0124】
図11に示すように、第6実施形態に係る電気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそれぞれの異常を検出する角度センサ異常検出手段73と、ステアリングホイール11の角速度(dθ/dt)を推定するステアリング角速度推定手段75と、車速Vを検出または推定する車速センサ77と、を備え、この角度センサ異常検出手段73により、角度センサ15、16のいずれか一方に異常を検出した場合、正常な角度センサにより検出されたステアリング角θと、ステアリング角速度推定手段75により推定されたステアリングホイール11の角速度(dθ/dt)と、車速センサ77により検出または推定された車速Vと、に基づいてアシストトルク決定手段71によりアシスト電流指令I を算出する。この点が、本第6実施形態のECUの電気的構成において、第1実施形態のECU20の電気的構成と異なる。なお、図11には、角度センサ16に異常を生じた場合の例が示されている。
【0125】
また、前述した第4、第5実施形態による電気式動力舵取装置の電気的構成と比較すると、第4実施形態による車速センサ55(図7参照)と第5実施形態によるステアリング角速度推定手段65(図9参照)とを共に備えた実施形態が、本第6実施形態であることがわかる。即ち、第4実施形態による車速センサ55は、本第6実施形態による車速センサ77に対応し、また第5実施形態によるステアリング角速度推定手段65は、本第6実施形態によるステアリング角速度推定手段75に対応する。
【0126】
したがって、本第6実施形態では、第4、第5実施形態を組み合わせたことにより構成が異なる点を重点的に説明し、第4、第5実施形態と実質的に同一であることから重複する点については、それらの説明を省略する。また、第6実施形態に係る電気式動力舵取装置の機械的な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同様であるので、その説明を省略し、また必要に応じて図1を援用して説明する。
【0127】
図11に示すように、第6実施形態の電気式動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段73とステアリング角速度推定手段75と車速センサ77とを備えている。角度センサ異常検出手段73は、第3、第4実施形態で説明した角度センサ異常検出手段43、53と同様で、異常検出信号をアシストトルク決定手段71に送出し得るように構成されている。検出タイミング等も第3、第4実施形態で説明した角度センサ異常検出手段43、53と同様である。
【0128】
ステアリング角速度推定手段75は、ステアリングホイール11のステアリング角速度(dθ/dt)を推定し得るもので、第4実施形態で説明したステアリング角速度推定手段65と同様に、推定信号をアシストトルク決定手段71に送出し得るように構成されている。推定タイミング等も第4実施形態で説明したステアリング角速度推定手段65と同様である。
【0129】
車速センサ77も、第4実施形態で説明した車速センサ55と同様、車速Vを検出あるいは推定し得るもので、検出信号または推定信号をアシストトルク決定手段71に送出し得るように構成されている。推定タイミング等も第3実施形態で説明した車速センサ55と同様である。
【0130】
図12に示すように、アシストトルク決定手段71は、位相補償部71a(71c)とアシスト電流演算部71b(71d)とステアリング角速度補正ゲイン演算部71eと車速補正ゲイン演算部71f、乗算器71gとから構成されている。このうち位相補償部71a(71c)およびアシスト電流演算部71b(71d)は、第4、5実施形態で説明した位相補償部51a、51c、61a、61cおよびアシスト電流演算部51b、51d、61b、61dと同様、角度センサ15、16のうち、正常な角度センサから入力される一方のステアリング角に基づいてアシスト電流指令IA0 を算出することができるように、ステアリング角θ、θごとに用意されている。
【0131】
また、ステアリング角速度補正ゲイン演算部71eは、第5実施形態で説明したステアリング角速度補正ゲイン演算部61eと同様、ステアリング角速度推定手段75により推定されたステアリング角速度(dθ/dt)に対応して所定の特性を有するステアリング角速度補正ゲインGを出力し得るマップや所定の演算処理等が予め設定され、ステアリング角速度補正ゲイン演算部71eから出力されるステアリング角速度補正ゲインGは、乗算器71gに入力される。
【0132】
さらに、車速補正ゲイン演算部71fは、第4実施形態で説明した車速補正ゲイン演算部51eと同様、車速センサ77により検出または推定された車速Vに対応して所定の特性を有する車速補正ゲインGを出力し得るマップや所定の演算処理等が予め設定され、車速補正ゲイン演算部71fから出力される車速補正ゲインGも、乗算器71gに入力される。
【0133】
即ち、乗算器71gには、アシスト電流演算部71b(71d)から出力されるアシスト電流指令IA0 と、ステアリング角速度補正ゲイン演算部71eから出力されるステアリング角速度補正ゲインGと、車速補正ゲイン演算部71fから出力される車速補正ゲインGと、の三種類の情報が入力されるので、これらを乗算処理しアシスト電流指令I として出力する。つまり、アシストトルク決定手段71は、ステアリング角速度および車速に基づくアシスト電流指令I を出力する。
【0134】
これにより、例えば図11に示すように、角度センサ異常検出手段73により角度センサ16の異常が検出された場合には(図11に示す角度センサ16の×印)、正常な角度センサ15からステアリング角θが入力されるので、位相補償部71aおよびアシスト電流演算部71bによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA0 を算出し、このアシスト電流指令IA0 にステアリング角速度補正ゲイン演算部71eによるステアリング角速度(dθ/dt)に対応するステアリング角速度補正ゲインG と、車速補正ゲイン演算部71fによる車速Vに対応する車速補正ゲインGと、を乗じてアシスト電流指令I を出力する。ここで、位相補償部71a(71c)の((1+T・S)/(1+T・S))において、T、Tはフィルタ定数を示し、Sは微分演算子を示す。
【0135】
一方、角度センサ異常検出手段73により角度センサ15の異常が検出された場合には、正常な角度センサ16からステアリング角θが入力されるので、位相補償部71cおよびアシスト電流演算部71dによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA0 を算出し、このアシスト電流指令IA0 にステアリング角速度補正ゲイン演算部71eによるステアリング角速度(dθ/dt)に対応するステアリング角速度補正ゲインGと、車速補正ゲイン演算部71fによる車速Vに対応する車速補正ゲインGと、を乗じてアシスト電流指令I を出力する。
【0136】
なお、アシスト電流演算部71b(71d)で用いられるマップや所定の演算処理等は、正常な一方のステアリング角θ(θ)からアシスト電流指令IA0 を求めるものである。そのため、前述した第1実施形態によるアシスト電流演算部31bによるものよりも、算出されるアシスト電流指令I の精度が低下する場合もあり得るが、故障した他方の角度センサが回復するまでの間、暫定的にアシスト電流指令I を求めてモータMによるアシスト力を発生させることができる。
【0137】
このように第6実施形態による電気式動力舵取装置では、角度センサ異常検出手段73により、角度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異常を検出した場合、アシストトルク決定手段71は、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)と、車速センサ77により検出または推定された車速Vと、ステアリング角速度推定手段75により推定されたステアリングホイール11のステアリング角速度(dθ/dt)と、に基づいてモータMにより発生させるアシスト力を決定する(図1、図11参照)。これにより、角度センサ15または角度センサ16のいずれか一方に異常が生じても、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)に加えて車速Vおよびステアリング角速度(dθ/dt)にも基づいてモータMにより発生させるアシスト力を決定するので、ステアリングホイール11の角速度(dθ/dt)に対応したアシスト制御をすることができる。したがって、一の角度検出手段に異常が生じても、より適切なアシスト制御をし得る効果がある。
【0138】
[第7実施形態]
次に、第7実施形態に係る電気式動力舵取装置を図13および図14に基づいて説明する。なお、この第7実施形態に係る電気式動力舵取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項に係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0139】
図13に示すように、第7実施形態に係る電気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそれぞれの異常を検出する角度センサ異常検出手段83により、角度センサ15、16のいずれか一方に異常を検出した場合、正常な角度センサにより検出されたステアリング角θに基づいてアシストトルク決定手段81によりアシスト電流指令IA1 を算出するばかりでなく、出力制限ゲイン演算部85および乗算器87により、時間の経過とともにモータMにより発生させるアシスト力を徐々に減少させる。この点が、本第7実施形態のECUの電気的構成において、第1実施形態のECU20の電気的構成と異なる。したがって、第7実施形態に係る電気式動力舵取装置の機械的な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同様であるので、その説明を省略し、また必要に応じて図1を援用して説明する。なお、図13には、角度センサ16に異常を生じた場合の例が示されている。
【0140】
図13に示すように、第7実施形態の電気式動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段83と出力制限ゲイン演算部85とを備えている。
角度センサ異常検出手段83は、第3実施形態で説明した角度センサ異常検出手段43と同様に、角度センサ15、16の異常を検出するとともに、検出信号をアシストトルク決定手段81と出力制限ゲイン演算部85に送出し得るように構成されている。角度センサ15、16の異常検出は、例えば、所定間隔ごとに行われるタイマ割り込み処理により実行され、角度センサ15、16から出力される回転角(ステアリング角θ、θ)の値が一定の範囲内(例えば0゜以上20゜以下)にあるか否かを監視することにより行われる。当該所定範囲内になければ当該角度センサに異常が生じたものと判断する。
【0141】
出力制限ゲイン演算部85は、角度センサ異常検出手段83により、角度センサ15、16のいずれか一方に異常を検出した場合、乗算部87に出力する出力制限ゲインの値を時間の経過とともに減少させ得るよう構成されている。即ち、角度センサ異常検出手段83から異常検出信号が入力されると、例えば、その入力された時間(故障発生時)から所定時間tの経過後から、それまでは値「1」を設定していた出力制限ゲインGを徐々に減少させて乗算部87に出力するように構成されている(1≧G≧0)。
【0142】
乗算部87は、アシストトルク決定手段81から出力されるアシスト電流指令IA1 と、出力制限ゲイン演算部85から出力される出力制限ゲインGとを乗算処理して電流制御手段23に出力し得るように構成されている。これにより、出力制限ゲイン演算部85から出力される出力制限ゲインGの値を制御することによってアシストトルク決定手段81から出力されるアシスト電流指令IA1 に対し、出力制御されたアシスト電流指令I を出力することが可能となる。
【0143】
なお、出力制限ゲイン演算部85および乗算部87は、特許請求の範囲(請求項)に記載の「前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、時間の経過とともに前記モータにより発生させる前記アシスト力を徐々に減少させる」に相当するものである。
【0144】
図14に示すように、アシストトルク決定手段81は、第3実施形態で説明したアシストトルク決定手段41と同様に、位相補償部81a(81c)とアシスト電流演算部81b(81d)とから構成され、角度センサ15、16から入力されるステアリング角θ、θごとに用意されている。即ち、角度センサ15、16のうち、正常な角度センサから入力される一方のステアリング角に基づいてアシスト電流指令IA1 を算出することができるように、ステアリング角θ、θごとに位相補償部81a、81cおよびアシスト電流演算部81b、81dが構成されている。
【0145】
これにより、例えば図13に示すように、角度センサ異常検出手段83により角度センサ16の異常が検出された場合には(図13に示す角度センサ16の×印)、アシストトルク決定手段81および出力制限ゲイン演算部85に異常検出信号が入力される。このため、アシストトルク決定手段81には、正常な角度センサ15からステアリング角θが入力されるので、位相補償部81aによりステアリング角θについて位相補償した後、位相補償されたステアリング角θ’に基づいてアシスト電流演算部81bによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA1 を算出し、乗算部87に出力する。ここで、位相補償部81a(81c)の((1+T・S)/(1+T・S))において、T、Tはフィルタ定数を示し、Sは微分演算子を示す。
【0146】
また、出力制限ゲイン演算部85では、角度センサ異常検出手段83から異常検出信号が入力されると、乗算部87に出力していた出力制限ゲインGの値を、故障発生時から計時して所定経過時間tから徐々に減少させる処理を行う。これにより、乗算部87から電流制御手段23に出力されるアシスト電流指令I は、当該所定時間tの経過後から徐々に絞られる出力制御がされる。
【0147】
一方、角度センサ異常検出手段83により角度センサ15の異常が検出された場合には、正常な角度センサ16からステアリング角θが入力されるので、位相補償部81cによりステアリング角θについて位相補償した後、位相補償されたステアリング角θ’に基づいてアシスト電流演算部81dによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA1 を算出し乗算部87に出力するが、この場合も角度センサ16の異常が検出された場合と同様に、出力制限ゲイン演算部85により出力される出力制限ゲインGが徐々に減少するので、乗算部87から電流制御手段23に出力されるアシスト電流指令I は、当該所定時間tの経過後から徐々に絞られる。
【0148】
なお、アシスト電流演算部81b(81d)で用いられるマップや所定の演算処理等は、正常な一方のステアリング角θ(θ)からアシスト電流指令IA0 を求めるものである。そのため、前述した第1実施形態によるアシスト電流演算部31bによるものよりも、算出されるアシスト電流指令IA1 の精度が低下する場合もあり得るが、故障した他方の角度センサが回復するまでの間、暫定的にアシスト電流指令IA1 を求めてモータMによるアシスト力を発生させることができる。
【0149】
このように第7実施形態による電気式動力舵取装置では、角度センサ異常検出手段83により、角度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異常を検出した場合、アシストトルク決定手段81により決定された、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)に基づいてモータMにより発生させるアシスト力を、出力制限ゲイン演算部85および乗算部87により、時間の経過とともに徐々に減少させる(図1、図13参照)。これにより、角度センサ15または角度センサ16のいずれか一方に異常が生じても、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)に基づいてアシスト力を決定することができるとともに、時間の経過とともにアシスト力を徐々に減少させるので、徐々に重くなる操舵感を介して故障等の発生を運転者に知らせることができる。したがって、角度センサ15、16に異常が生じても、適切なアシスト制御をしながら、運転者に角度センサの異常を告知し得る効果がある。
【0150】
[第8実施形態]
次に、第8実施形態に係る電気式動力舵取装置を図15および図16に基づいて説明する。なお、この第8実施形態に係る電気式動力舵取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項に係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0151】
図15に示すように、第8実施形態に係る電気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそれぞれの異常を検出する角度センサ異常検出手段93により、角度センサ15、16のいずれか一方に異常を検出した場合、正常な角度センサにより検出されたステアリング角θに基づいてアシストトルク決定手段91によりアシスト電流指令IA1 を算出するばかりでなく、出力電流最大値制限演算部97および出力電流最大値制限手段95により、時間の経過とともにモータMにより発生させるアシスト力の最大値を徐々に減少させる。この点が、本第8実施形態のECUの電気的構成において、第1実施形態のECU20の電気的構成と異なる。したがって、第8実施形態に係る電気式動力舵取装置の機械的な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同様であるので、その説明を省略し、また必要に応じて図1を援用して説明する。なお、図15には、角度センサ16に異常を生じた場合の例が示されている。
【0152】
図15に示すように、第8実施形態の電気式動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段93と出力電流最大値制限手段95と出力電流最大値制限演算部97とを備えている。
角度センサ異常検出手段93は、第3実施形態で説明した角度センサ異常検出手段43と同様に、角度センサ15、16の異常を検出するとともに、検出信号をアシストトルク決定手段81と出力電流最大値制限演算部97に送出し得るように構成されている。角度センサ15、16の異常検出は、例えば、所定間隔ごとに行われるタイマ割り込み処理により実行され、角度センサ15、16から出力される回転角(ステアリング角θ、θ)の値が一定の範囲内(例えば0゜以上20゜以下)にあるか否かを監視することにより行われる。当該所定範囲内になければ当該角度センサに異常が生じたものと判断する。
【0153】
出力電流最大値制限演算部97は、角度センサ異常検出手段93により、角度センサ15、16のいずれか一方に異常を検出した場合、出力電流最大値制限手段95に出力する出力電流最大値Imax を時間の経過とともに減少させ得るよう構成されている。即ち、角度センサ異常検出手段93から異常検出信号が入力されると、例えば、その入力された時間(故障発生時)から所定時間tの経過後から、それまでは値「1」を設定していた出力電流最大値Imax を徐々に減少させて出力電流最大値制限手段95に出力するように構成されている(1≧Imax ≧0)。
【0154】
出力電流最大値制限手段95は、アシストトルク決定手段91から出力されるアシスト電流指令IA1 が、出力電流最大値制限演算部97から出力される出力電流最大値Imax を超えないように出力制限し得るように構成されている。これにより、出力電流最大値制限演算部97から出力される出力電流最大値Imax を制御することによって、アシストトルク決定手段91から出力されるアシスト電流指令IA1 に対し、出力制御することが可能となる。
【0155】
図16に示すように、アシストトルク決定手段91は、第3実施形態で説明したアシストトルク決定手段41と同様に、位相補償部91a(91c)とアシスト電流演算部91b(91d)とから構成され、角度センサ15、16から入力されるステアリング角θ、θごとに用意されている。即ち、角度センサ15、16のうち、正常な角度センサから入力される一方のステアリング角に基づいてアシスト電流指令IA1 を算出することができるように、ステアリング角θ、θごとに位相補償部91a、91cおよびアシスト電流演算部91b、91dが構成されている。
【0156】
これにより、例えば図15に示すように、角度センサ異常検出手段93により角度センサ16の異常が検出された場合には(図15に示す角度センサ16の×印)、アシストトルク決定手段91および出力電流最大値制限演算部97に異常検出信号が入力される。このため、アシストトルク決定手段91には、正常な角度センサ15からステアリング角θが入力されるので、位相補償部91aによりステアリング角θについて位相補償した後、位相補償されたステアリング角θ’に基づいてアシスト電流演算部91bによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA1 を算出し、出力電流最大値制限手段95に出力する。ここで、位相補償部91a(91c)の((1+T・S)/(1+T・S))において、T、Tはフィルタ定数を示し、Sは微分演算子を示す。
【0157】
また、出力電流最大値制限演算部97では、角度センサ異常検出手段93から異常検出信号が入力されると、出力電流最大値制限手段95に出力していた出力電流最大値Imax を、故障発生時から計時して所定経過時間tから徐々に減少させる処理を行う。これにより、出力電流最大値Imax 、即ち電流制御手段23に出力されるアシスト電流指令I の両極方向の上限値は、当該所定時間tの経過後から徐々に絞られる制御がされるので、ステアリングホイール11を左右に深く切込んだときに与えられるアシスト力が制限される。
【0158】
一方、角度センサ異常検出手段93により角度センサ15の異常が検出された場合には、正常な角度センサ16からステアリング角θが入力されるので、位相補償部91cによりステアリング角θについて位相補償した後、位相補償されたステアリング角θ’に基づいてアシスト電流演算部91dによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA1 を算出し出力電流最大値制限手段95に出力する。しかし、この場合も角度センサ16の異常が検出された場合と同様に、出力電流最大値制限演算部97により出力される出力電流最大値Imax が当該所定時間tの経過後から徐々に絞られるので、ステアリングホイール11を左右に深く切込んだときに与えられるアシスト力が制限される。
【0159】
なお、アシスト電流演算部91b(91d)で用いられるマップや所定の演算処理等は、正常な一方のステアリング角θ(θ)からアシスト電流指令IA0 を求めるものである。そのため、前述した第1実施形態によるアシスト電流演算部31bによるものよりも、算出されるアシスト電流指令I の精度が低下する場合もあり得るが、故障した他方の角度センサが回復するまでの間、暫定的にアシスト電流指令I を求めてモータMによるアシスト力を発生させることができる。
【0160】
このように第8実施形態による電気式動力舵取装置では、角度センサ異常検出手段93により、角度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異常を検出した場合、アシストトルク決定手段91により決定された、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)に基づいてモータMにより発生させるアシスト力の最大値を、出力電流最大値制限手段95および出力電流最大値制限演算部97により、時間の経過とともに徐々に減少させる(図1、図15参照)。これにより、角度センサ15または角度センサ16のいずれか一方に異常が生じても、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)に基づいてアシスト力を決定することができるとともに、時間の経過とともにアシスト力の最大値を徐々に減少させるので、左右の深い切込み時に急に重くなる操舵感を介して故障等の発生を運転者に知らせることができる。したがって、角度センサ15、16に異常が生じても、適切なアシスト制御をしながら、運転者に角度センサの異常を告知し得る効果がある。
【0161】
[第9実施形態]
次に、第9実施形態に係る電気式動力舵取装置を図15に基づいて説明する。なお、この第9実施形態に係る電気式動力舵取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項に係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0162】
第9実施形態による電気式動力舵取装置は、前述した第8実施形態の電気式動力舵取装置を構成する出力電流最大値制限演算部97の特性に変更を加えた点が第8実施形態のものと相違する。したがって、他の構成部分は第8実施形態の電気式動力舵取装置と実質的に同一の構成を採るため、それらの説明を省略し、また必要に応じて図1を援用して説明する。
【0163】
第9実施形態による電気式動力舵取装置は、出力電流最大値制限演算部97により出力される出力電流最大値Imax を経過時間tにかかわらず、常に零(Imax =0)に設定する。このように構成することにより、角度センサ異常検出手段93により、角度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異常を検出した場合、アシストトルク決定手段91により決定された、正常な他方により検出されたステアリング角θ(θ)に基づいてモータMにより発生させるアシスト力の最大値を、出力電流最大値制限手段95および出力電流最大値制限演算部97により、時間の経過にかかわらず零に減少させる(図1参照)。つまり、角度センサ異常検出手段93により、角度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異常を検出した場合、モータMによるアシスト力の発生を直ちに中止する。これにより、モータMによるアシスト制御が解除されるので、予定外のアシスト制御の発生を防止することができる。したがって、一の角度検出手段に異常が生じても、適切なアシスト制御をし得る効果がある。
【0164】
[第10実施形態]
次に、第10実施形態に係る電気式動力舵取装置を図17および図18に基づいて説明する。なお、この第10実施形態に係る電気式動力舵取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項に係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0165】
図17に示すように、第10実施形態の電気式動力舵取装置では、角度センサ15により検出したステアリング角θと角度センサ16により検出したステアリング角θとの偏差(θ−θ)であるトーションバー14のねじれ角Δθを演算手段113により求め、また車速センサ115により車速Vを検出または推定し、ねじれ角Δθと車速Vとに基づいてアシストトルク決定手段111によりアシスト電流指令I を算出する。この点が、本第10実施形態のECUの電気的構成において、第1実施形態のECU20の電気的構成と異なる。
【0166】
つまり、第10実施形態による電気式動力舵取装置は、図3を参照して説明した第2実施形態による電気式動力舵取装置の構成に車速センサ115を加え、この車速センサ115による車速Vにも基づいてアシストトルク決定手段111によりアシスト電流指令I を算出するものである。したがって、第10実施形態に係る電気式動力舵取装置の機械的な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同様であるので、その説明を省略し、また必要に応じて図1を援用して説明する。
【0167】
図17に示すように、車速センサ115は、車速Vを検出あるいは推定し得るもので、検出信号または推定信号をアシストトルク決定手段111に送出し得るように構成されている。車速Vの検出または推定は、例えば、所定間隔ごとに行われるタイマ割り込み処理により実行される。
【0168】
図18に示すように、第10実施形態では、アシストトルク決定手段111を位相補償部111aとアシスト電流演算部111bと車速補正ゲイン演算部111cと乗算部111dにより構成する。これにより、アシストトルク決定手段111にステアリング軸12のステアリング角θとピニオン軸13のステアリング角θとの偏差(θ−θ)、つまりトーションバー14のねじれ角Δθが入力されると、位相補償部111aによってトーションバー14のねじれ角Δθついて位相補償した後、位相補償されたねじれ角Δθ’に基づいてアシスト電流演算部111bによりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA0 を算出する。ここで、位相補償部111aの((1+T・S)/(1+T・S))において、T、Tはフィルタ定数を示し、Sは微分演算子を示す。
【0169】
一方、車速補正ゲイン演算部111cには、車速センサ115により検出または推定された車速Vに対応して所定の特性、例えば一定以上の車速Vの増大に対し車速補正ゲインGが減少する特性(0≦G≦1)を有する車速補正ゲインGを出力し得るマップや所定の演算処理等が予め設定されている。そして、車速補正ゲイン演算部111cから出力される車速補正ゲインGは、乗算器111dを介してアシスト電流演算部111bから出力されるアシスト電流指令IA0 と乗算処理されてアシスト電流指令I として出力される。つまり、車速に基づくアシスト電流指令I を出力している。
【0170】
このように第10実施形態による電気式動力舵取装置では、アシストトルク決定手段111は、ステアリング軸12のステアリング角θおよびピニオン軸13のステアリング角θの少なくとも一方に加え、車速センサ115により検出または推定された車速Vにも基づいて、モータMにより発生させるアシスト力を決定する。これにより、車速Vに対応したアシスト制御をすることができるので、例えば、停車時や低速走行時には中速走行時よりもアシスト力を大きく設定し、高速走行時には中速走行時よりもアシスト力を小さく設定することができる。したがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果に加え、車速Vに応じたアシスト制御をし得る効果もある
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る電気式動力舵取装置の主な構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示すECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示すブロック図である。
【図3】 図2に示すアシストトルク決定手段の構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の第2実施形態に係る電気式動力舵取装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明の第3実施形態に係る電気式動力舵取装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示すブロック図である。
【図6】 図5に示すアシストトルク決定手段の構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の第4実施形態に係る電気式動力舵取装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示すブロック図である。
【図8】 図7に示すアシストトルク決定手段の構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明の第5実施形態に係る電気式動力舵取装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示すブロック図である。
【図10】 図9に示すアシストトルク決定手段の構成を示すブロック図である。
【図11】 本発明の第6実施形態に係る電気式動力舵取装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示すブロック図である。
【図12】 図11に示すアシストトルク決定手段の構成を示すブロック図である。
【図13】 本発明の第7実施形態に係る電気式動力舵取装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示すブロック図である。
【図14】 図13に示すアシストトルク決定手段の構成を示すブロック図である。
【図15】 本発明の第8実施形態に係る電気式動力舵取装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示すブロック図である。
【図16】 図15に示すアシストトルク決定手段の構成を示すブロック図である。
【図17】 本発明の第10実施形態に係る電気式動力舵取装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示すブロック図である。
【図18】 図17に示すアシストトルク決定手段の構成を示すブロック図である
【符号の説明】
10 電気式動力舵取装置
11 ステアリングホイール
12 ステアリング軸
13 ピニオン軸 (操舵機構軸)
14 トーションバー (弾性部材)
15 角度センサ (第1の角度検出手段)
16 角度センサ (第2の角度検出手段)
18 ラックピニオン (操舵機構)
19 モータ回転角センサ (モータ回転角検出推定手段)
20 ECU
21、31、41、51、61、71、81、91、111、121、131
アシストトルク決定手段(アシスト力決定手段)
23 電流制御手段
25 モータ駆動手段
27 モータ電流検出手段
43、53、63、73、83、93、123、133
角度センサ異常検出手段(異常検出手段)
55、77 車速センサ (車速検出推定手段)
65、75 ステアリング角速度推定手段
85 出力制限ゲイン演算部
95 出力電流最大値制限手段
97 出力電流最大値制限演算部
127 ステアリング角度推定手段
M モータ
θ ステアリング軸の回転角
θ ピニオン軸の回転角 (操舵機構軸の回転角)
Δθ トーションバーねじれ角(偏差)

Claims (9)

  1. 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じたアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシストする電気式動力舵取装置であって、
    ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、
    前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手段と、
    前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段と、
    前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検出された前記操舵機構軸の回転角のいずれか一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を決定するアシスト力決定手段と、を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  2. 前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段を備え、
    前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された回転角に基づいて前記アシスト力を決定することを特徴とする請求項1記載の電気式動力舵取装置。
  3. 前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段と、
    車速を検出または推定する車速検出推定手段と、を備え、
    前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された回転角と、前記車速検出推定手段により検出または推定された車速と、に基づいて前記アシスト力を決定することを特徴とする請求項1記載の電気式動力舵取装置。
  4. 前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段と、
    前記ステアリングホイールの角速度を推定するステアリング角速度推定手段と、を備え、
    前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された回転角と、前記ステアリング角速度推定手段により推定されたステアリングホイールの角速度と、に基づいて前記アシスト力を決定することを特徴とする請求項1記載の電気式動力舵取装置。
  5. 前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段と、
    車速を検出または推定する車速検出推定手段と、
    前記ステアリングホイールの角速度を推定するステアリング角速度推定手段と、を備え、
    前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された回転角と、前記車速検出推定手段により検出または推定された車速と、前記ステアリング角速度推定手段により推定されたステアリングホイールの角速度と、に基づいて前記アシスト力を決定することを特徴とする請求項1記載の電気式動力舵取装置。
  6. 前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、時間の経過とともに前記モータにより発生させる前記アシスト力を徐々に減少させることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の電気式動力舵取装置。
  7. 前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、時間の経過とともに前記モータにより発生させる前記アシスト力の最大値を徐々に減少させることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の電気式動力舵取装置。
  8. 前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段を備え、
    前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角度検出手段の少なくとも一方に異常を検出した場合、前記モータによる前記アシスト力の発生を直ちに中止することを特徴とする請求項1記載の電気式動力舵取装置。
  9. 車速を検出または推定する車速検出推定手段を備え、
    前記アシスト力決定手段は、前記ステアリング軸の回転角および前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に加え、前記車速検出推定手段により検出または推定された車速にも基づいて、前記アシスト力を決定することを特徴とする請求項1記載の電気式動力舵取装置。
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