JP2003160054A - 電気式動力舵取装置 - Google Patents

電気式動力舵取装置

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JP2003160054A JP2001358172A JP2001358172A JP2003160054A JP 2003160054 A JP2003160054 A JP 2003160054A JP 2001358172 A JP2001358172 A JP 2001358172A JP 2001358172 A JP2001358172 A JP 2001358172A JP 2003160054 A JP2003160054 A JP 2003160054A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操舵角に基づくアシスト制御をし得る電気式
動力舵取装置を提供する。 【解決手段】 電気式動力舵取装置10では、ステアリ
ング軸12とピニオン軸13とをトーションバー14に
より相対回転可能に連結し、ステアリング軸12のステ
アリング角θ1 を角度センサ15により、またピニオン
軸13のステアリング角θ2 を角度センサ16により、
それぞれ検出し、アシストトルク決定手段21により、
ステアリング軸12のステアリング角θ1 およびピニオ
ン軸13のステアリング角θ2 の少なくとも一方に基づ
いて、モータMにより発生させるアシスト力を決定す
る。これにより、ステアリングホイール11の操舵角を
考慮したアシスト制御をすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操舵状態を検出
し、該操舵状態に応じたアシスト力をモータにより発生
させて操舵をアシストする電気式動力舵取装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電気式動力舵取装置は、ステアリ
ング軸に発生する操舵トルクをトルクセンサにより検出
し、この検出した操舵トルクおよび他のセンサにより検
出した車速等に基づいて、モータを駆動する駆動回路に
出力する電流指令値を決定し、当該モータに所定のアシ
ストトルクを発生させていた。
【0003】即ち、ステアリングホイールに連結された
入力軸と操舵機構に連結された出力軸とを相対回転可能
に連結したトーションバー等のねじれ量から操舵トルク
を検出し、この操舵トルク等に基づいてCPUにより電
流指令値を演算し、操舵状態に応じたアシスト力をモー
タに発生させるアシスト制御をしていた。
【0004】ところで、電気式動力舵取装置において
は、操舵トルク、車速等に基づくアシスト制御のみなら
ず、ステアリングホイールの操舵角を考慮した制御、例
えばセルフアライニング制御を要求される場合もあり、
かかる場合には、ステアリング軸の舵角センサにより検
出される操舵角データをCPUに入力する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電気式動力舵取装置によると、ステアリング軸に取り付
けられた舵角センサにより検出される操舵角データを、
電気式動力舵取装置の制御装置とは別個に設けられた制
御装置を介して受け取らなければならない。そのため、
両制御装置間のデータ通信制御を別途設ける必要がある
という問題や、当該データ通信の信頼性およびフェール
セーフの確保等、種々の問題が発生し、操舵角に基づく
アシスト制御は一般には困難であると考えられている。
【0006】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、操舵角
に基づくアシスト制御をし得る電気式動力舵取装置を提
供することにある。また、本発明の別の目的は、一の角
度検出手段に異常が生じても、適切なアシスト制御をし
得る電気式動力舵取装置を提供することにある。さら
に、本発明の別の目的は、角度検出手段の異常を検出し
得る電気式動力舵取装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の作用・効果】
上記目的を達成するため、請求項1の電気式動力舵取装
置では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じたアシス
ト力をモータにより発生させて操舵をアシストする電気
式動力舵取装置であって、ステアリングホイールに連結
されたステアリング軸と操舵機構に連結された操舵機構
軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前記ステア
リング軸の回転角を検出する第1の角度検出手段と、前
記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
と、前記第1の角度検出手段により検出された前記ステ
アリング軸の回転角および前記第2の角度検出手段によ
り検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方
に基づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト
力を決定するアシスト力決定手段と、を備えることを技
術的特徴とする。
【0008】請求項1の発明では、ステアリング軸と操
舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、ス
テアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、ま
た操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、そ
れぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段により、
ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角の少
なくとも一方に基づいて、モータにより発生させるアシ
スト力を決定する。これにより、ステアリング軸の回転
角を検出することができるとともに、ステアリング軸の
回転角と操舵機構軸の回転角との少なくとも一方から弾
性部材のねじれ量をねじれ角として検出することができ
るので、ステアリングホイールの操舵角を考慮したアシ
スト制御をすることができる。したがって、操舵角に基
づくアシスト制御をし得る効果がある。
【0009】また、請求項2の電気式動力舵取装置で
は、請求項1において、前記アシスト力決定手段は、前
記ステアリング軸の回転角と前記操舵機構軸の回転角と
の偏差に基づいて、前記アシスト力を決定することを技
術的特徴とする。
【0010】請求項2の発明では、アシスト力決定手段
は、ステアリング軸の回転角と操舵機構軸の回転角との
偏差に基づいて、モータにより発生させるアシスト力を
決定する。これにより、ステアリング軸の回転角を検出
することができるとともに、当該偏差から弾性部材のね
じれ量をねじれ角として検出することができるので、ス
テアリングホイールの操舵角を考慮したアシスト制御を
することができる。したがって、操舵角に基づくアシス
ト制御をし得る効果がある。
【0011】さらに、請求項3の電気式動力舵取装置で
は、請求項1または2において、前記第1の角度検出手
段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出す
る異常検出手段を備え、前記異常検出手段により、前記
第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれ
か一方に異常を検出した場合、前記アシスト力決定手段
は、正常な他方により検出された回転角に基づいて前記
アシスト力を決定することを技術的特徴とする。
【0012】請求項3の発明では、異常検出手段によ
り、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のい
ずれか一方に異常を検出した場合、アシスト力決定手段
は、正常な他方により検出された回転角に基づいてモー
タにより発生させるアシスト力を決定する。これによ
り、第1の角度検出手段または第2の角度検出手段のい
ずれか一方に異常が生じても、正常な他方により検出さ
れた回転角に基づいてモータにより発生させるアシスト
力を決定することができる。したがって、一の角度検出
手段に異常が生じても、適切なアシスト制御をし得る効
果がある。
【0013】さらに、請求項4の電気式動力舵取装置で
は、請求項1または2において、前記第1の角度検出手
段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出す
る異常検出手段と、車速を検出または推定する車速検出
推定手段と、を備え、前記異常検出手段により、前記第
1の角度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか
一方に異常を検出した場合、前記アシスト力決定手段
は、正常な他方により検出された回転角と、前記車速検
出推定手段により検出または推定された車速と、に基づ
いて前記アシスト力を決定することを技術的特徴とす
る。
【0014】請求項4の発明では、異常検出手段によ
り、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のい
ずれか一方に異常を検出した場合、アシスト力決定手段
は、正常な他方により検出された回転角と、車速検出推
定手段により検出または推定された車速と、に基づいて
モータにより発生させるアシスト力を決定する。これに
より、第1の角度検出手段または第2の角度検出手段の
いずれか一方に異常が生じても、正常な他方により検出
された回転角に加えて車速にも基づいてモータにより発
生させるアシスト力を決定するので、車速に対応したア
シスト制御をすることができる。したがって、一の角度
検出手段に異常が生じても、適切なアシスト制御をし得
る効果がある。
【0015】さらに、請求項5の電気式動力舵取装置で
は、請求項1または2において、前記第1の角度検出手
段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出す
る異常検出手段と、前記ステアリングホイールの角速度
を推定するステアリング角速度推定手段と、を備え、前
記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および
第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場
合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検出
された回転角と、前記ステアリング角速度推定手段によ
り推定されたステアリングホイールの角速度と、に基づ
いて前記アシスト力を決定することを技術的特徴とす
る。
【0016】請求項5の発明では、異常検出手段によ
り、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のい
ずれか一方に異常を検出した場合、アシスト力決定手段
は、正常な他方により検出された回転角と、ステアリン
グ角速度推定手段により推定されたステアリングホイー
ルの角速度と、に基づいてモータにより発生させるアシ
スト力を決定する。これにより、第1の角度検出手段ま
たは第2の角度検出手段のいずれか一方に異常が生じて
も、正常な他方により検出された回転角に加えてステア
リングホイールの角速度にも基づいてモータにより発生
させるアシスト力を決定するので、ステアリングホイー
ルの角速度に対応したアシスト制御をすることができ
る。したがって、一の角度検出手段に異常が生じても、
適切なアシスト制御をし得る効果がある。
【0017】さらに、請求項6の電気式動力舵取装置で
は、請求項1または2において、前記第1の角度検出手
段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出す
る異常検出手段と、車速を検出または推定する車速検出
推定手段と、前記ステアリングホイールの角速度を推定
するステアリング角速度推定手段と、を備え、前記異常
検出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の
角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、前
記アシスト力決定手段は、正常な他方により検出された
回転角と、前記車速検出推定手段により検出または推定
された車速と、前記ステアリング角速度推定手段により
推定されたステアリングホイールの角速度と、に基づい
て前記アシスト力を決定することを技術的特徴とする。
【0018】請求項6の発明では、異常検出手段によ
り、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のい
ずれか一方に異常を検出した場合、アシスト力決定手段
は、正常な他方により検出された回転角と、車速検出推
定手段により検出または推定された車速と、ステアリン
グ角速度推定手段により推定されたステアリングホイー
ルの角速度と、に基づいてモータにより発生させるアシ
スト力を決定する。これにより、第1の角度検出手段ま
たは第2の角度検出手段のいずれか一方に異常が生じて
も、正常な他方により検出された回転角に加えて、車速
およびステアリングホイールの角速度にも基づいてモー
タにより発生させるアシスト力を決定するので、車速お
よびステアリングホイールの角速度に対応したアシスト
制御をすることができる。したがって、一の角度検出手
段に異常が生じても、より適切なアシスト制御をし得る
効果がある。
【0019】さらに、請求項7の電気式動力舵取装置で
は、請求項3〜6のいずれか一項において、前記異常検
出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角
度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、時間
の経過とともに前記モータにより発生させる前記アシス
ト力を徐々に減少させることを技術的特徴とする。
【0020】請求項7の発明では、異常検出手段によ
り、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のい
ずれか一方に異常を検出した場合、時間の経過とともに
モータにより発生させるアシスト力を徐々に減少させ
る。これにより、第1の角度検出手段または第2の角度
検出手段のいずれか一方に異常が生じても、時間の経過
とともにアシスト力を徐々に減少させるので、アシスト
力の急減による操舵の違和感を抑制することができると
ともに、操舵感を介して故障等の発生を運転者に知らせ
ることができる。したがって、一の角度検出手段に異常
が生じても、適切なアシスト制御をしながら、運転者に
角度検出手段の異常を告知し得る効果がある。
【0021】さらに、請求項8の電気式動力舵取装置で
は、請求項3〜6のいずれか一項において、前記異常検
出手段により、前記第1の角度検出手段および第2の角
度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場合、時間
の経過とともに前記モータにより発生させる前記アシス
ト力の最大値を徐々に減少させることを技術的特徴とす
る。
【0022】請求項8の発明では、異常検出手段によ
り、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のい
ずれか一方に異常を検出した場合、時間の経過とともに
モータにより発生させるアシスト力の最大値を徐々に減
少させる。これにより、第1の角度検出手段または第2
の角度検出手段のいずれか一方に異常が生じても、時間
の経過とともにアシスト力の最大値を徐々に減少させる
ので、アシストを継続しつつも深い切込みによる操舵感
を介して故障等の発生を運転者に知らせることができ
る。したがって、一の角度検出手段に異常が生じても、
適切なアシスト制御をしながら、運転者に角度検出手段
の異常を告知し得る効果がある。
【0023】さらに、請求項9の電気式動力舵取装置で
は、請求項1または2において、前記第1の角度検出手
段および第2の角度検出手段のそれぞれの異常を検出す
る異常検出手段を備え、前記異常検出手段により、前記
第1の角度検出手段および第2の角度検出手段の少なく
とも一方に異常を検出した場合、前記モータによる前記
アシスト力の発生を直ちに中止することを技術的特徴と
する。
【0024】請求項9の発明では、異常検出手段によ
り、第1の角度検出手段および第2の角度検出手段のい
ずれか一方に異常を検出した場合、モータによるアシス
ト力の発生を直ちに中止する。これにより、モータによ
るアシスト制御が解除されるので、予定外のアシスト制
御の発生を防止することができる。したがって、一の角
度検出手段に異常が生じても、適切なアシスト制御をし
得る効果がある。
【0025】さらに、請求項10の電気式動力舵取装置
では、請求項1または2において、車速を検出または推
定する車速検出推定手段を備え、前記アシスト力決定手
段は、前記ステアリング軸の回転角および前記操舵機構
軸の回転角の少なくとも一方に加え、前記車速検出推定
手段により検出または推定された車速にも基づいて、前
記アシスト力を決定することを技術的特徴とする。
【0026】請求項10の発明では、アシスト力決定手
段は、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転
角の少なくとも一方に加え、車速検出推定手段により検
出または推定された車速にも基づいて、モータにより発
生させるアシスト力を決定する。これにより、車速に対
応したアシスト制御をすることができるので、例えば、
停車時や低速走行時には中速走行時よりもアシスト力を
大きく設定し、高速走行時には中速走行時よりもアシス
ト力を小さく設定することができる。したがって、操舵
角に基づくアシスト制御をし得る効果に加え、車速に応
じたアシスト制御をし得る効果もある。
【0027】上記目的を達成するため、請求項11の電
気式動力舵取装置では、操舵状態を検出し、該操舵状態
に応じたアシスト力をモータにより発生させて操舵をア
シストする電気式動力舵取装置であって、ステアリング
ホイールに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結
された操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材
と、前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度
検出手段と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の
角度検出手段と、前記第1の角度検出手段により検出さ
れた前記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度
検出手段により検出された前記操舵機構軸の回転角の少
なくとも一方に基づいて、前記モータにより発生させる
前記アシスト力を決定するアシスト力決定手段と、前記
モータの回転角を検出または推定するモータ回転角検出
推定手段と、前記モータ回転角検出推定手段により検出
または推定されたモータ回転角に基づいて前記ステアリ
ング軸の回転角を推定するステアリング角度推定手段
と、前記第1の角度検出手段により検出された前記ステ
アリング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段
により推定された前記ステアリング軸の推定回転角と、
の偏差が所定値以上の時、前記第1の角度検出手段に異
常が生じたことを検出する第1の角度異常検出手段と、
を備えることを技術的特徴とする。
【0028】請求項11の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度
推定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、の偏差が所定値以上の時、第1の角度検出手段に異
常が生じたことを第1の角度異常検出手段によって検出
する。これにより、ステアリング軸の回転角を検出する
ことができるとともに、ステアリング軸の回転角と操舵
機構軸の回転角との少なくとも一方から弾性部材のねじ
れ量をねじれ角として検出することができるので、ステ
アリングホイールの操舵角を考慮したアシスト制御をす
ることができる。したがって、操舵角に基づくアシスト
制御をし得る効果がある。また、ステアリング軸の回転
角とステアリング軸の推定回転角との偏差から第1の角
度検出手段に異常が生じたことを検出することができる
ので、角度検出手段の異常を検出し得る効果もある。
【0029】また、上記目的を達成するため、請求項1
2の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じた
アシスト力をモータにより発生させて操舵をアシストす
る電気式動力舵取装置であって、ステアリングホイール
に連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された操
舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前記
ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手段
と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出
手段と、前記第1の角度検出手段により検出された前記
ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手段
により検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも
一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記アシ
スト力を決定するアシスト力決定手段と、前記モータの
回転角を検出または推定するモータ回転角検出推定手段
と、前記モータ回転角検出推定手段により検出または推
定されたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の
回転角を推定するステアリング角度推定手段と、前記第
1の角度検出手段により検出された前記ステアリング軸
の回転角と、前記ステアリング角度推定手段により推定
された前記ステアリング軸の推定回転角と、の偏差が所
定値以上になる状態が所定時間継続したとき、前記第1
の角度検出手段に異常が生じたことを検出する第1の角
度異常検出手段と、を備えることを技術的特徴とする。
【0030】請求項12の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度
推定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、の偏差が所定値以上になる状態が所定時間継続した
とき、第1の角度検出手段に異常が生じたことを第1の
角度異常検出手段によって検出する。これにより、ステ
アリング軸の回転角を検出することができるとともに、
ステアリング軸の回転角と操舵機構軸の回転角との少な
くとも一方から弾性部材のねじれ量をねじれ角として検
出することができるので、ステアリングホイールの操舵
角を考慮したアシスト制御をすることができる。したが
って、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果があ
る。また、第1の角度検出手段により、ステアリング軸
の回転角とステアリング軸の推定回転角との偏差を所定
時間継続して検出するので、さらに正確に角度検出手段
の異常を検出し得る効果もある。
【0031】さらに、上記目的を達成するため、請求項
13の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
する電気式動力舵取装置であって、ステアリングホイー
ルに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された
操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前
記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手
段と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検
出手段と、前記第1の角度検出手段により検出された前
記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手
段により検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくと
も一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記ア
シスト力を決定するアシスト力決定手段と、前記モータ
の回転角を検出または推定するモータ回転角検出推定手
段と、前記モータ回転角検出推定手段により検出または
推定されたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸
の回転角を推定するステアリング角度推定手段と、前記
第2の角度検出手段により検出された前記操舵機構軸の
回転角と、前記ステアリング角度推定手段により推定さ
れた前記ステアリング軸の推定回転角と、の偏差が所定
値以上の時、前記第2の角度検出手段に異常が生じたこ
とを検出する第2の角度異常検出手段と、を備えること
を技術的特徴とする。
【0032】請求項13の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度
推定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、の偏差が所定値以上の時、第2の角度検出手段に異
常が生じたことを第2の角度異常検出手段によって検出
する。これにより、ステアリング軸の回転角を検出する
ことができるとともに、ステアリング軸の回転角と操舵
機構軸の回転角との少なくとも一方から弾性部材のねじ
れ量をねじれ角として検出することができるので、ステ
アリングホイールの操舵角を考慮したアシスト制御をす
ることができる。したがって、操舵角に基づくアシスト
制御をし得る効果がある。また、ステアリング軸の回転
角とステアリング軸の推定回転角との偏差から第2の角
度検出手段に異常が生じたことを検出することができる
ので、角度検出手段の異常を検出し得る効果もある。
【0033】さらにまた、上記目的を達成するため、請
求項14の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に
応じたアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシ
ストする電気式動力舵取装置であって、ステアリングホ
イールに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結さ
れた操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材
と、前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度
検出手段と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の
角度検出手段と、前記第1の角度検出手段により検出さ
れた前記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度
検出手段により検出された前記操舵機構軸の回転角の少
なくとも一方に基づいて、前記モータにより発生させる
前記アシスト力を決定するアシスト力決定手段と、前記
モータの回転角を検出または推定するモータ回転角検出
推定手段と、前記モータ回転角検出推定手段により検出
または推定されたモータ回転角に基づいて前記ステアリ
ング軸の回転角を推定するステアリング角度推定手段
と、前記第2の角度検出手段により検出された前記操舵
機構軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段によ
り推定された前記ステアリング軸の推定回転角と、の偏
差が所定値以上になる状態が所定時間継続したとき、前
記第2の角度検出手段に異常が生じたことを検出する第
2の角度異常検出手段と、を備えることを技術的特徴と
する。
【0034】請求項14の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第2の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度
推定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、の偏差が所定値以上になる状態が所定時間継続した
とき、第2の角度検出手段に異常が生じたことを第2の
角度異常検出手段によって検出する。これにより、ステ
アリング軸の回転角を検出することができるとともに、
ステアリング軸の回転角と操舵機構軸の回転角との少な
くとも一方から弾性部材のねじれ量をねじれ角として検
出することができるので、ステアリングホイールの操舵
角を考慮したアシスト制御をすることができる。したが
って、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果があ
る。また、第2の角度検出手段により、ステアリング軸
の回転角とステアリング軸の推定回転角との偏差を所定
時間継続して検出するので、さらに正確に角度検出手段
の異常を検出し得る効果もある。
【0035】上記目的を達成するため、請求項15の電
気式動力舵取装置では、することを技術的特徴とする。
操舵状態を検出し、該操舵状態に応じたアシスト力をモ
ータにより発生させて操舵をアシストする電気式動力舵
取装置であって、ステアリングホイールに連結されたス
テアリング軸と操舵機構に連結された操舵機構軸とを相
対回転可能に連結する弾性部材と、前記ステアリング軸
の回転角を検出する第1の角度検出手段と、前記操舵機
構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段と、前記第
1の角度検出手段により検出された前記ステアリング軸
の回転角および前記第2の角度検出手段により検出され
た前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基づい
て、前記モータにより発生させる前記アシスト力を決定
するアシスト力決定手段と、前記モータの回転角を検出
または推定するモータ回転角検出推定手段と、前記モー
タ回転角検出推定手段により検出または推定されたモー
タ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転角を推定
するステアリング角度推定手段と、前記第1の角度検出
手段により検出された前記ステアリング軸の回転角と、
前記ステアリング角度推定手段により推定された前記ス
テアリング軸の推定回転角と、の比α10が、所定値α11
以上所定値α12以下の時、前記第1の角度検出手段に異
常が生じたことを検出する第1の角度異常検出手段と、
を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
【0036】請求項15の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度
推定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、の比α10が、所定値α11以上所定値α12以下の時、
第1の角度検出手段に異常が生じたことを検出する。こ
れにより、ステアリング軸の回転角を検出することがで
きるとともに、ステアリング軸の回転角と操舵機構軸の
回転角との少なくとも一方から弾性部材のねじれ量をね
じれ角として検出することができるので、ステアリング
ホイールの操舵角を考慮したアシスト制御をすることが
できる。したがって、操舵角に基づくアシスト制御をし
得る効果がある。また、ステアリング軸の回転角とステ
アリング軸の推定回転角との比α10から、第1の角度検
出手段に異常が生じたことを検出することができるの
で、角度検出手段の異常を検出し得る効果もある。
【0037】また、上記目的を達成するため、請求項1
6の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じた
アシスト力をモータにより発生させて操舵をアシストす
る電気式動力舵取装置であって、ステアリングホイール
に連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された操
舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前記
ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手段
と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出
手段と、前記第1の角度検出手段により検出された前記
ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手段
により検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも
一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記アシ
スト力を決定するアシスト力決定手段と、前記モータの
回転角を検出または推定するモータ回転角検出推定手段
と、前記モータ回転角検出推定手段により検出または推
定されたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の
回転角を推定するステアリング角度推定手段と、前記第
1の角度検出手段により検出された前記ステアリング軸
の回転角と、前記ステアリング角度推定手段により推定
された前記ステアリング軸の推定回転角と、の比α10
が、所定値α11以上所定値α12以下になる状態が所定時
間継続したとき、前記第1の角度検出手段に異常が生じ
たことを検出する第1の角度異常検出手段と、を備える
ことを技術的特徴とする。
【0038】請求項16の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度
推定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、の比α10が、所定値α11以上所定値α12以下になる
状態が所定時間継続したとき、第1の角度検出手段に異
常が生じたことを検出する。これにより、ステアリング
軸の回転角を検出することができるとともに、ステアリ
ング軸の回転角と操舵機構軸の回転角との少なくとも一
方から弾性部材のねじれ量をねじれ角として検出するこ
とができるので、ステアリングホイールの操舵角を考慮
したアシスト制御をすることができる。したがって、操
舵角に基づくアシスト制御をし得る効果がある。また、
第1の角度検出手段により、ステアリング軸の回転角と
ステアリング軸の推定回転角との比α10を所定時間継続
して検出するので、さらに正確に角度検出手段の異常を
検出し得る効果もある。
【0039】さらに、上記目的を達成するため、請求項
17の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
する電気式動力舵取装置であって、ステアリングホイー
ルに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された
操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前
記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手
段と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検
出手段と、前記第1の角度検出手段により検出された前
記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手
段により検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくと
も一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記ア
シスト力を決定するアシスト力決定手段と、前記モータ
の回転角を検出または推定するモータ回転角検出推定手
段と、前記モータ回転角検出推定手段により検出または
推定されたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸
の回転角を推定するステアリング角度推定手段と、前記
第1の角度検出手段により検出された前記ステアリング
軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段により推
定された前記ステアリング軸の推定回転角と、がそれぞ
れ同一方向に回るときに両角度の比α10が、所定値α11
以上所定値α12以下の時、または前記第1の角度検出手
段により検出された前記ステアリング軸の回転角と、前
記ステアリング角度推定手段により推定された前記ステ
アリング軸の推定回転角と、が互いに反対方向に回ると
きに両角度の比β10が、所定値β11以上の時、それぞれ
前記第1の角度検出手段に異常が生じたことを検出する
第1の角度異常検出手段と、を備えることを技術的特徴
とする。
【0040】請求項17の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度
推定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、がそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α10
が、所定値α11以上所定値α12以下の時、または第1の
角度検出手段により検出されたステアリング軸の回転角
と、ステアリング角度推定手段により推定されたステア
リング軸の推定回転角と、が互いに反対方向に回るとき
に両角度の比β10が、所定値β11以上の時、それぞれ第
1の角度検出手段に異常が生じたことを検出する。これ
により、ステアリング軸の回転角を検出することができ
るとともに、ステアリング軸の回転角と操舵機構軸の回
転角との少なくとも一方から弾性部材のねじれ量をねじ
れ角として検出することができるので、ステアリングホ
イールの操舵角を考慮したアシスト制御をすることがで
きる。したがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得
る効果がある。また、第1の角度検出手段により、ステ
アリング軸の回転角とステアリング軸の推定回転角との
比(α10、β10)を回転方向に応じて各々に設定された
所定値(α10はα11以上α12以下、β10はβ11以上)と
比較して検出するので、より正確に角度検出手段の異常
を検出し得る効果もある。
【0041】さらにまた、上記目的を達成するため、請
求項18の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に
応じたアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシ
ストする電気式動力舵取装置であって、ステアリングホ
イールに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結さ
れた操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材
と、前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度
検出手段と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の
角度検出手段と、前記第1の角度検出手段により検出さ
れた前記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度
検出手段により検出された前記操舵機構軸の回転角の少
なくとも一方に基づいて、前記モータにより発生させる
前記アシスト力を決定するアシスト力決定手段と、前記
モータの回転角を検出または推定するモータ回転角検出
推定手段と、前記モータ回転角検出推定手段により検出
または推定されたモータ回転角に基づいて前記ステアリ
ング軸の回転角を推定するステアリング角度推定手段
と、前記第1の角度検出手段により検出された前記ステ
アリング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段
により推定された前記ステアリング軸の推定回転角とが
それぞれ同一方向に回るときに両角度の比α10が、所定
値α11以上所定値α12以下になる状態が所定時間継続し
たとき、または前記第1の角度検出手段により検出され
た前記ステアリング軸の回転角と、前記ステアリング角
度推定手段により推定された前記ステアリング軸の推定
回転角とが互いに反対方向に回るときに両角度の比β10
が、所定値β11以上になる状態が所定時間継続したと
き、それぞれ前記第1の角度検出手段に異常が生じたこ
とを検出する第1の角度異常検出手段と、を備えること
を技術的特徴とする。
【0042】請求項18の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度
推定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、がそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α10
が、所定値α11以上所定値α12以下になる状態が所定時
間継続したとき、または第1の角度検出手段により検出
されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度推
定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、が互いに反対方向に回るときに両角度の比β10が、
所定値β11以上になる状態が所定時間継続したとき、そ
れぞれ第1の角度検出手段に異常が生じたことを検出す
る。これにより、ステアリング軸の回転角を検出するこ
とができるとともに、ステアリング軸の回転角と操舵機
構軸の回転角との少なくとも一方から弾性部材のねじれ
量をねじれ角として検出することができるので、ステア
リングホイールの操舵角を考慮したアシスト制御をする
ことができる。したがって、操舵角に基づくアシスト制
御をし得る効果がある。また、第1の角度検出手段によ
り、ステアリング軸の回転角とステアリング軸の推定回
転角との比(α10、β10)を回転方向に応じて各々に設
定された所定値(α10はα11以上α12以下、β10はβ11
以上)と比較し所定時間継続して検出するので、一層正
確に角度検出手段の異常を検出し得る効果もある。
【0043】また、上記目的を達成するため、請求項1
9の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じた
アシスト力をモータにより発生させて操舵をアシストす
る電気式動力舵取装置であって、ステアリングホイール
に連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された操
舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前記
ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手段
と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出
手段と、前記第1の角度検出手段により検出された前記
ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手段
により検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも
一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記アシ
スト力を決定するアシスト力決定手段と、前記モータの
回転角を検出または推定するモータ回転角検出推定手段
と、前記モータ回転角検出推定手段により検出または推
定されたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の
回転角を推定するステアリング角度推定手段と、前記第
2の角度検出手段により検出された前記ステアリング軸
の回転角と、前記ステアリング角度推定手段により推定
された前記ステアリング軸の推定回転角と、の比α20
が、所定値α21以上所定値α22以下の時、前記第2の角
度検出手段に異常が生じたことを検出する第2の角度異
常検出手段と、を備えることを技術的特徴とする。
【0044】請求項19の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第2の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度
推定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、の比α20が、所定値α21以上所定値α22以下の時、
前記第2の角度検出手段に異常が生じたことを検出す
る。これにより、ステアリング軸の回転角を検出するこ
とができるとともに、ステアリング軸の回転角と操舵機
構軸の回転角との少なくとも一方から弾性部材のねじれ
量をねじれ角として検出することができるので、ステア
リングホイールの操舵角を考慮したアシスト制御をする
ことができる。したがって、操舵角に基づくアシスト制
御をし得る効果がある。また、ステアリング軸の回転角
とステアリング軸の推定回転角との比α20から、第2の
角度検出手段に異常が生じたことを検出することができ
るので、角度検出手段の異常を検出し得る効果もある。
【0045】さらに、上記目的を達成するため、請求項
20の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
する電気式動力舵取装置であって、ステアリングホイー
ルに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された
操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前
記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手
段と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検
出手段と、前記第1の角度検出手段により検出された前
記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手
段により検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくと
も一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記ア
シスト力を決定するアシスト力決定手段と、前記モータ
の回転角を検出または推定するモータ回転角検出推定手
段と、前記モータ回転角検出推定手段により検出または
推定されたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸
の回転角を推定するステアリング角度推定手段と、前記
第2の角度検出手段により検出された前記ステアリング
軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段により推
定された前記ステアリング軸の推定回転角と、の比α20
が、所定値α21以上所定値α22以下になる状態が所定時
間継続したとき、前記第2の角度検出手段に異常が生じ
たことを検出する第2の角度異常検出手段と、を備える
ことを技術的特徴とする。
【0046】請求項20の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第2の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度
推定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、の比α20が、所定値α21以上所定値α22以下になる
状態が所定時間継続したとき、第2の角度検出手段に異
常が生じたことを検出する。これにより、ステアリング
軸の回転角を検出することができるとともに、ステアリ
ング軸の回転角と操舵機構軸の回転角との少なくとも一
方から弾性部材のねじれ量をねじれ角として検出するこ
とができるので、ステアリングホイールの操舵角を考慮
したアシスト制御をすることができる。したがって、操
舵角に基づくアシスト制御をし得る効果がある。また、
第2の角度検出手段により、ステアリング軸の回転角と
ステアリング軸の推定回転角との比α20を所定時間継続
して検出するので、さらに正確に角度検出手段の異常を
検出し得る効果もある。
【0047】さらにまた、上記目的を達成するため、請
求項21の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に
応じたアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシ
ストする電気式動力舵取装置であって、ステアリングホ
イールに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結さ
れた操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材
と、前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度
検出手段と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の
角度検出手段と、前記第1の角度検出手段により検出さ
れた前記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度
検出手段により検出された前記操舵機構軸の回転角の少
なくとも一方に基づいて、前記モータにより発生させる
前記アシスト力を決定するアシスト力決定手段と、前記
モータの回転角を検出または推定するモータ回転角検出
推定手段と、前記モータ回転角検出推定手段により検出
または推定されたモータ回転角に基づいて前記ステアリ
ング軸の回転角を推定するステアリング角度推定手段
と、前記第2の角度検出手段により検出された前記ステ
アリング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段
により推定された前記ステアリング軸の推定回転角と、
がそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α20が、所
定値α21以上所定値α22以下の時、または前記第2の角
度検出手段により検出された前記ステアリング軸の回転
角と、前記ステアリング角度推定手段により推定された
前記ステアリング軸の推定回転角と、が互いに反対方向
に回るときに両角度の比β20が、所定値β21以上の時、
それぞれ前記第2の角度検出手段に異常が生じたことを
検出する第2の角度異常検出手段と、を備えることを技
術的特徴とする。
【0048】請求項21の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第2の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度
推定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、がそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α20
が、所定値α21以上所定値α22以下の時、または第2の
角度検出手段により検出されたステアリング軸の回転角
と、ステアリング角度推定手段により推定されたステア
リング軸の推定回転角と、が互いに反対方向に回るとき
に両角度の比β20が、所定値β21以上の時、それぞれ第
2の角度検出手段に異常が生じたことを検出する。これ
により、ステアリング軸の回転角を検出することができ
るとともに、ステアリング軸の回転角と操舵機構軸の回
転角との少なくとも一方から弾性部材のねじれ量をねじ
れ角として検出することができるので、ステアリングホ
イールの操舵角を考慮したアシスト制御をすることがで
きる。したがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得
る効果がある。また、第2の角度検出手段により、ステ
アリング軸の回転角とステアリング軸の推定回転角との
比(α20、β20)を回転方向に応じて各々に設定された
所定値(α20はα21以上α22以下、β20はβ21以上)と
比較して検出するので、より正確に角度検出手段の異常
を検出し得る効果もある。
【0049】また、上記目的を達成するため、請求項2
2の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じた
アシスト力をモータにより発生させて操舵をアシストす
る電気式動力舵取装置であって、ステアリングホイール
に連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された操
舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前記
ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手段
と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出
手段と、前記第1の角度検出手段により検出された前記
ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手段
により検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも
一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記アシ
スト力を決定するアシスト力決定手段と、前記モータの
回転角を検出または推定するモータ回転角検出推定手段
と、前記モータ回転角検出推定手段により検出または推
定されたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の
回転角を推定するステアリング角度推定手段と、前記第
2の角度検出手段により検出された前記ステアリング軸
の回転角と、前記ステアリング角度推定手段により推定
された前記ステアリング軸の推定回転角とがそれぞれ同
一方向に回るときに両角度の比α20が、所定値α21以上
所定値α22以下になる状態が所定時間継続したとき、ま
たは前記第2の角度検出手段により検出された前記ステ
アリング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段
により推定された前記ステアリング軸の推定回転角とが
互いに反対方向に回るときに両角度の比β20が、所定値
β21以上になる状態が所定時間継続したとき、それぞれ
前記第2の角度検出手段に異常が生じたことを検出する
第2の角度異常検出手段と、を備えることを技術的特徴
とする。
【0050】請求項22の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第2の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度
推定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、がそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α20
が、所定値α21以上所定値α22以下になる状態が所定時
間継続したとき、または第2の角度検出手段により検出
されたステアリング軸の回転角と、ステアリング角度推
定手段により推定されたステアリング軸の推定回転角
と、が互いに反対方向に回るときに両角度の比β20が、
所定値β21以上になる状態が所定時間継続したとき、そ
れぞれ第2の角度検出手段に異常が生じたことを検出す
る。これにより、ステアリング軸の回転角を検出するこ
とができるとともに、ステアリング軸の回転角と操舵機
構軸の回転角との少なくとも一方から弾性部材のねじれ
量をねじれ角として検出することができるので、ステア
リングホイールの操舵角を考慮したアシスト制御をする
ことができる。したがって、操舵角に基づくアシスト制
御をし得る効果がある。また、第2の角度検出手段によ
り、ステアリング軸の回転角とステアリング軸の推定回
転角との比(α20、β20)を回転方向に応じて各々に設
定された所定値(α20はα21以上α22以下、β20はβ21
以上)と比較し所定時間継続して検出するので、一層正
確に第2の角度検出手段の異常を検出し得る効果もあ
る。
【0051】さらに、請求項23の発明では、請求項1
5〜18のいずれか一項において、前記所定値α11、所
定値α12および所定値β11は、前記第1の角度検出手段
により検出された前記ステアリング軸の回転角または前
記ステアリング角度推定手段により推定された前記ステ
アリング軸の推定回転角に基づいて変化することを技術
的特徴とする。
【0052】請求項23の発明では、所定値α11、所定
値α12および所定値β11は、第1の角度検出手段により
検出されたステアリング軸の回転角またはステアリング
角度推定手段により推定されたステアリング軸の推定回
転角に基づいて変化するので、ステアリング軸の回転角
あるいは推定回転角の変化に動的に対応して、第1の角
度検出手段の異常の有無を判断することができる。した
がって、より一層正確に第1の角度検出手段の異常を検
出し得る効果がある。
【0053】さらにまた、請求項24の発明では、請求
項19〜22のいずれか一項において、前記所定値α2
1、所定値α22および所定値β21は、前記第2の角度検
出手段により検出された前記ステアリング軸の回転角ま
たは前記ステアリング角度推定手段により推定された前
記ステアリング軸の推定回転角に基づいて変化すること
を技術的特徴とする。
【0054】請求項24の発明では、所定値α21、所定
値α22および所定値β21は、第2の角度検出手段により
検出されたステアリング軸の回転角またはステアリング
角度推定手段により推定されたステアリング軸の推定回
転角に基づいて変化するので、ステアリング軸の回転角
あるいは推定回転角の変化に動的に対応して、第2の角
度検出手段の異常の有無を判断することができる。した
がって、より一層正確に第2の角度検出手段の異常を検
出し得る効果がある。
【0055】上記目的を達成するため、請求項25の電
気式動力舵取装置では、操舵状態を検出し、該操舵状態
に応じたアシスト力をモータにより発生させて操舵をア
シストする電気式動力舵取装置であって、ステアリング
ホイールに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結
された操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材
と、前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度
検出手段と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の
角度検出手段と、前記第1の角度検出手段により検出さ
れた前記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度
検出手段により検出された前記操舵機構軸の回転角の少
なくとも一方に基づいて、前記モータにより発生させる
前記アシスト力を決定するアシスト力決定手段と、前記
モータの回転角を検出または推定するモータ回転角検出
推定手段と、前記第1の角度検出手段により検出された
前記ステアリング軸の所定位置を基準にする相対回転角
と、前記モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にする前記モータの相対検出推
定回転角と、の比α30が、所定値α31以上所定値α32以
下の時、前記第1の角度検出手段に異常が生じたことを
検出する第1の角度異常検出手段と、を備えることを技
術的特徴とする。
【0056】請求項25の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の所定位置を基準にする相対回
転角と、モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にするモータの相対検出推定回
転角と、の比α30が、所定値α31以上所定値α32以下の
時、第1の角度検出手段に異常が生じたことを検出す
る。これにより、ステアリング軸の回転角を検出するこ
とができるとともに、ステアリング軸の回転角と操舵機
構軸の回転角との少なくとも一方から弾性部材のねじれ
量をねじれ角として検出することができるので、ステア
リングホイールの操舵角を考慮したアシスト制御をする
ことができる。したがって、操舵角に基づくアシスト制
御をし得る効果がある。また、ステアリング軸の相対回
転角とモータの相対検出推定回転角との比α30から、第
1の角度検出手段に異常が生じたことを検出することが
できるので、ステアリング軸の回転角を推定するステア
リング角度推定手段を備えなくても、角度検出手段の異
常を検出し得る効果もある。
【0057】また、上記目的を達成するため、請求項2
6の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じた
アシスト力をモータにより発生させて操舵をアシストす
る電気式動力舵取装置であって、ステアリングホイール
に連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された操
舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前記
ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手段
と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出
手段と、前記第1の角度検出手段により検出された前記
ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手段
により検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも
一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記アシ
スト力を決定するアシスト力決定手段と、前記モータの
回転角を検出または推定するモータ回転角検出推定手段
と、前記第1の角度検出手段により検出された前記ステ
アリング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前記
モータ回転角検出推定手段により検出または推定された
所定位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転角
とがそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α30が、
所定値α31以上所定値α32以下の時、または前記第1の
角度検出手段により検出された前記ステアリング軸の所
定位置を基準にする相対回転角と、前記モータ回転角検
出推定手段により検出または推定された所定位置を基準
にする前記モータの相対検出推定回転角とが互いに反対
方向に回るときに両角度の比β30が、所定値β31以上の
時、それぞれ前記第1の角度検出手段に異常が生じたこ
とを検出する第1の角度異常検出手段と、を備えること
を技術的特徴とする。
【0058】請求項26の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の所定位置を基準にする相対回
転角と、モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にするモータの相対検出推定回
転角と、がそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α
30が、所定値α31以上所定値α32以下の時、または第1
の角度検出手段により検出されたステアリング軸の所定
位置を基準にする相対回転角と、モータ回転角検出推定
手段により検出または推定された所定位置を基準にする
モータの相対検出推定回転角とが互いに反対方向に回る
ときに両角度の比β30が、所定値β31以上の時、それぞ
れ第1の角度検出手段に異常が生じたことを検出する。
これにより、ステアリング軸の回転角を検出することが
できるとともに、ステアリング軸の回転角と操舵機構軸
の回転角との少なくとも一方から弾性部材のねじれ量を
ねじれ角として検出することができるので、ステアリン
グホイールの操舵角を考慮したアシスト制御をすること
ができる。したがって、操舵角に基づくアシスト制御を
し得る効果がある。また、第1の角度検出手段により、
ステアリング軸の回転角とステアリング軸の推定回転角
との比(α30、β30)を回転方向に応じて各々に設定さ
れた所定値(α30はα31以上α32以下、β30はβ31以
上)と比較して検出するので、ステアリング軸の回転角
を推定するステアリング角度推定手段を備えなくても、
より正確に角度検出手段の異常を検出し得る効果もあ
る。
【0059】さらに、上記目的を達成するため、請求項
27の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
する電気式動力舵取装置であって、ステアリングホイー
ルに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された
操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前
記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手
段と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検
出手段と、前記第1の角度検出手段により検出された前
記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手
段により検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくと
も一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記ア
シスト力を決定するアシスト力決定手段と、前記モータ
の回転角を検出または推定するモータ回転角検出推定手
段と、前記第1の角度検出手段により検出された前記ス
テアリング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前
記モータ回転角検出推定手段により検出または推定され
た所定位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転
角と、の比α30が、所定値α31以上所定値α32以下にな
る状態が所定時間継続したとき、前記第1の角度検出手
段に異常が生じたことを検出する第1の角度異常検出手
段と、を備えることを技術的特徴とする。
【0060】請求項27の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の所定位置を基準にする相対回
転角と、モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にするモータの相対検出推定回
転角と、の比α30が、所定値α31以上所定値α32以下に
なる状態が所定時間継続したとき、第1の角度検出手段
に異常が生じたことを検出する。これにより、ステアリ
ング軸の回転角を検出することができるとともに、ステ
アリング軸の回転角と操舵機構軸の回転角との少なくと
も一方から弾性部材のねじれ量をねじれ角として検出す
ることができるので、ステアリングホイールの操舵角を
考慮したアシスト制御をすることができる。したがっ
て、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果がある。
また、ステアリング軸の相対回転角とモータの相対検出
推定回転角との比α30を所定時間継続して検出するの
で、ステアリング軸の回転角を推定するステアリング角
度推定手段を備えなくても、さらに正確に角度検出手段
の異常を検出し得る効果もある。
【0061】さらにまた、上記目的を達成するため、請
求項28の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に
応じたアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシ
ストする電気式動力舵取装置であって、ステアリングホ
イールに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結さ
れた操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材
と、前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度
検出手段と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の
角度検出手段と、前記第1の角度検出手段により検出さ
れた前記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度
検出手段により検出された前記操舵機構軸の回転角の少
なくとも一方に基づいて、前記モータにより発生させる
前記アシスト力を決定するアシスト力決定手段と、前記
モータの回転角を検出または推定するモータ回転角検出
推定手段と、前記第1の角度検出手段により検出された
前記ステアリング軸の所定位置を基準にする相対回転角
と、前記モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にする前記モータの相対検出推
定回転角とがそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比
α30が、所定値α31以上所定値α32以下になる状態が所
定時間継続したとき、または前記第1の角度検出手段に
より検出された前記ステアリング軸の所定位置を基準に
する相対回転角と、前記モータ回転角検出推定手段によ
り検出または推定された所定位置を基準にする前記モー
タの相対検出推定回転角とが互いに反対方向に回るとき
に両角度の比β30が、所定値β31以上の時、それぞれ前
記第1の角度検出手段に異常が生じたことを検出する第
1の角度異常検出手段と、を備えることを技術的特徴と
する。
【0062】請求項28の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の所定位置を基準にする相対回
転角と、モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にするモータの相対検出推定回
転角と、がそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α
30が、所定値α31以上所定値α32以下になる状態が所定
時間継続したとき、または第1の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の所定位置を基準にする相対回
転角と、モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にするモータの相対検出推定回
転角とが互いに反対方向に回るときに両角度の比β30
が、所定値β31以上になる状態が所定時間継続したと
き、それぞれ第1の角度検出手段に異常が生じたことを
検出する。これにより、ステアリング軸の回転角を検出
することができるとともに、ステアリング軸の回転角と
操舵機構軸の回転角との少なくとも一方から弾性部材の
ねじれ量をねじれ角として検出することができるので、
ステアリングホイールの操舵角を考慮したアシスト制御
をすることができる。したがって、操舵角に基づくアシ
スト制御をし得る効果がある。また、第1の角度検出手
段により、ステアリング軸の回転角とステアリング軸の
推定回転角との比(α30、β30)を回転方向に応じて各
々に設定された所定値(α30はα31以上α32以下、β30
はβ31以上)と比較し所定時間継続して検出するので、
ステアリング軸の回転角を推定するステアリング角度推
定手段を備えなくても、一層正確に角度検出手段の異常
を検出し得る効果もある。
【0063】また、上記目的を達成するため、請求項2
9の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じた
アシスト力をモータにより発生させて操舵をアシストす
る電気式動力舵取装置であって、ステアリングホイール
に連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された操
舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前記
ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手段
と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出
手段と、前記第1の角度検出手段により検出された前記
ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手段
により検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも
一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記アシ
スト力を決定するアシスト力決定手段と、前記モータの
回転角を検出または推定するモータ回転角検出推定手段
と、前記第2の角度検出手段により検出された前記ステ
アリング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前記
モータ回転角検出推定手段により検出または推定された
所定位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転角
と、の比α40が、所定値α41以上所定値α42以下の時、
前記第2の角度検出手段に異常が生じたことを検出する
第2の角度異常検出手段と、を備えることを技術的特徴
とする。
【0064】請求項29の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第2の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の所定位置を基準にする相対回
転角と、モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にするモータの相対検出推定回
転角と、の比α40が、所定値α41以上所定値α42以下の
時、第2の角度検出手段に異常が生じたことを検出す
る。これにより、ステアリング軸の回転角を検出するこ
とができるとともに、ステアリング軸の回転角と操舵機
構軸の回転角との少なくとも一方から弾性部材のねじれ
量をねじれ角として検出することができるので、ステア
リングホイールの操舵角を考慮したアシスト制御をする
ことができる。したがって、操舵角に基づくアシスト制
御をし得る効果がある。また、ステアリング軸の相対回
転角とモータの相対検出推定回転角との比α40から、第
2の角度検出手段に異常が生じたことを検出することが
できるので、ステアリング軸の回転角を推定するステア
リング角度推定手段を備えなくても、角度検出手段の異
常を検出し得る効果もある。
【0065】さらに、上記目的を達成するため、請求項
30の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
する電気式動力舵取装置であって、ステアリングホイー
ルに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された
操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前
記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手
段と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検
出手段と、前記第1の角度検出手段により検出された前
記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手
段により検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくと
も一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記ア
シスト力を決定するアシスト力決定手段と、前記モータ
の回転角を検出または推定するモータ回転角検出推定手
段と、前記第2の角度検出手段により検出された前記ス
テアリング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前
記モータ回転角検出推定手段により検出または推定され
た所定位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転
角とがそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α40
が、所定値α41以上所定値α42以下の時、または前記第
2の角度検出手段により検出された前記ステアリング軸
の所定位置を基準にする相対回転角と、前記モータ回転
角検出推定手段により検出または推定された所定位置を
基準にする前記モータの相対検出推定回転角とが互いに
反対方向に回るときに両角度の比β40が、所定値β41以
上の時、それぞれ前記第2の角度検出手段に異常が生じ
たことを検出する第2の角度異常検出手段と、を備える
ことを技術的特徴とする。
【0066】請求項30の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第2の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の所定位置を基準にする相対回
転角と、モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にするモータの相対検出推定回
転角と、がそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α
40が、所定値α41以上所定値α42以下の時、または第2
の角度検出手段により検出されたステアリング軸の所定
位置を基準にする相対回転角と、モータ回転角検出推定
手段により検出または推定された所定位置を基準にする
モータの相対検出推定回転角とが互いに反対方向に回る
ときに両角度の比β40が、所定値β41以上の時、それぞ
れ第2の角度検出手段に異常が生じたことを検出する。
これにより、ステアリング軸の回転角を検出することが
できるとともに、ステアリング軸の回転角と操舵機構軸
の回転角との少なくとも一方から弾性部材のねじれ量を
ねじれ角として検出することができるので、ステアリン
グホイールの操舵角を考慮したアシスト制御をすること
ができる。したがって、操舵角に基づくアシスト制御を
し得る効果がある。また、第2の角度検出手段により、
ステアリング軸の回転角とステアリング軸の推定回転角
との比(α40、β40)を回転方向に応じて各々に設定さ
れた所定値(α40はα41以上α42以下、β40はβ41以
上)と比較して検出するので、ステアリング軸の回転角
を推定するステアリング角度推定手段を備えなくても、
より正確に角度検出手段の異常を検出し得る効果もあ
る。
【0067】さらにまた、上記目的を達成するため、請
求項31の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に
応じたアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシ
ストする電気式動力舵取装置であって、ステアリングホ
イールに連結されたステアリング軸と操舵機構に連結さ
れた操舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材
と、前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度
検出手段と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の
角度検出手段と、前記第1の角度検出手段により検出さ
れた前記ステアリング軸の回転角および前記第2の角度
検出手段により検出された前記操舵機構軸の回転角の少
なくとも一方に基づいて、前記モータにより発生させる
前記アシスト力を決定するアシスト力決定手段と、前記
モータの回転角を検出または推定するモータ回転角検出
推定手段と、前記第2の角度検出手段により検出された
前記ステアリング軸の所定位置を基準にする相対回転角
と、前記モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にする前記モータの相対検出推
定回転角と、の比40が、所定値α41以上所定値α42以下
になる状態が所定時間継続したとき、前記第2の角度検
出手段に異常が生じたことを検出する第2の角度異常検
出手段と、を備えることを技術的特徴とする。
【0068】請求項31の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第2の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の所定位置を基準にする相対回
転角と、モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にするモータの相対検出推定回
転角と、の比α40が、所定値α41以上所定値α42以下に
なる状態が所定時間継続したとき、第2の角度検出手段
に異常が生じたことを検出する。これにより、ステアリ
ング軸の回転角を検出することができるとともに、ステ
アリング軸の回転角と操舵機構軸の回転角との少なくと
も一方から弾性部材のねじれ量をねじれ角として検出す
ることができるので、ステアリングホイールの操舵角を
考慮したアシスト制御をすることができる。したがっ
て、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果がある。
また、ステアリング軸の相対回転角とモータの相対検出
推定回転角との比α40を所定時間継続して検出するの
で、ステアリング軸の回転角を推定するステアリング角
度推定手段を備えなくても、さらに正確に角度検出手段
の異常を検出し得る効果もある。
【0069】また、上記目的を達成するため、請求項3
2の発明では、操舵状態を検出し、該操舵状態に応じた
アシスト力をモータにより発生させて操舵をアシストす
る電気式動力舵取装置であって、ステアリングホイール
に連結されたステアリング軸と操舵機構に連結された操
舵機構軸とを相対回転可能に連結する弾性部材と、前記
ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出手段
と、前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出
手段と、前記第1の角度検出手段により検出された前記
ステアリング軸の回転角および前記第2の角度検出手段
により検出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも
一方に基づいて、前記モータにより発生させる前記アシ
スト力を決定するアシスト力決定手段と、前記モータの
回転角を検出または推定するモータ回転角検出推定手段
と、前記第2の角度検出手段により検出された前記ステ
アリング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前記
モータ回転角検出推定手段により検出または推定された
所定位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転角
とがそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α40が、
所定値α41以上所定値α42以下になる状態が所定時間継
続したとき、または前記第2の角度検出手段により検出
された前記ステアリング軸の所定位置を基準にする相対
回転角と、前記モータ回転角検出推定手段により検出ま
たは推定された所定位置を基準にする前記モータの相対
検出推定回転角とが互いに反対方向に回るときに両角度
の比β40が、所定値β41以上の時、それぞれ前記第2の
角度検出手段に異常が生じたことを検出する第2の角度
異常検出手段と、を備えることを技術的特徴とする。
【0070】請求項32の発明では、ステアリング軸と
操舵機構軸とを弾性部材により相対回転可能に連結し、
ステアリング軸の回転角を第1の角度検出手段により、
また操舵機構軸の回転角を第2の角度検出手段により、
それぞれ検出する。そして、アシスト力決定手段によ
り、ステアリング軸の回転角および操舵機構軸の回転角
の少なくとも一方に基づいて、モータにより発生させる
アシスト力を決定し、また第2の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の所定位置を基準にする相対回
転角と、モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にするモータの相対検出推定回
転角と、がそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α
40が、所定値α41以上所定値α42以下になる状態が所定
時間継続したとき、または第2の角度検出手段により検
出されたステアリング軸の所定位置を基準にする相対回
転角と、モータ回転角検出推定手段により検出または推
定された所定位置を基準にするモータの相対検出推定回
転角とが互いに反対方向に回るときに両角度の比β40
が、所定値β41以上になる状態が所定時間継続したと
き、それぞれ第2の角度検出手段に異常が生じたことを
検出する。これにより、ステアリング軸の回転角を検出
することができるとともに、ステアリング軸の回転角と
操舵機構軸の回転角との少なくとも一方から弾性部材の
ねじれ量をねじれ角として検出することができるので、
ステアリングホイールの操舵角を考慮したアシスト制御
をすることができる。したがって、操舵角に基づくアシ
スト制御をし得る効果がある。また、第2の角度検出手
段により、ステアリング軸の回転角とステアリング軸の
推定回転角との比(α40、β40)を回転方向に応じて各
々に設定された所定値(α40はα41以上α42以下、β40
はβ41以上)と比較し所定時間継続して検出するので、
ステアリング軸の回転角を推定するステアリング角度推
定手段を備えなくても、一層正確に角度検出手段の異常
を検出し得る効果もある。
【0071】さらに、請求項33の発明では、請求項2
5〜28のいずれか一項において、前記所定値α31、所
定値α32および所定値β31は、前記第1の角度検出手段
により検出された前記ステアリング軸の回転角または前
記ステアリング角度推定手段により推定された前記ステ
アリング軸の推定回転角に基づいて変化することを技術
的特徴とする。
【0072】請求項33の発明では、所定値α31、所定
値α32および所定値β31は、第1の角度検出手段により
検出されたステアリング軸の回転角またはステアリング
角度推定手段により推定されたステアリング軸の推定回
転角に基づいて変化するので、ステアリング軸の回転角
あるいは推定回転角の変化に動的に対応して、第1の角
度検出手段の異常の有無を判断することができる。した
がって、より一層正確に第1の角度検出手段の異常を検
出し得る効果がある。
【0073】さらにまた、請求項34の発明では、請求
項29〜32のいずれか一項において、前記所定値α4
1、所定値α42および所定値β41は、前記第2の角度検
出手段により検出された前記ステアリング軸の回転角ま
たは前記ステアリング角度推定手段により推定された前
記ステアリング軸の推定回転角に基づいて変化すること
を技術的特徴とする。
【0074】請求項34の発明では、所定値α41、所定
値α42および所定値β41は、第2の角度検出手段により
検出されたステアリング軸の回転角またはステアリング
角度推定手段により推定されたステアリング軸の推定回
転角に基づいて変化するので、ステアリング軸の回転角
あるいは推定回転角の変化に動的に対応して、第2の角
度検出手段の異常の有無を判断することができる。した
がって、より一層正確に第2の角度検出手段の異常を検
出し得る効果がある。
【0075】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電気式動力舵取装
置の実施形態について図を参照して説明する。なお、以
下の各実施形態では、本発明の電気式動力舵取装置を自
動車等の車両の電気式動力舵取装置に適用した例を挙げ
て説明する。
【0076】[第1実施形態]まず、第1実施形態に係
る電気式動力舵取装置10の主な構成を図1に基づいて
説明する。なお、この第1実施形態に係る電気式動力舵
取装置10は、特許請求の範囲に記載の請求項1に係る
電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0077】図1に示すように、電気式動力舵取装置1
0は、主に、ステアリングホイール11、ステアリング
軸12、ピニオン軸13、トーションバー14、角度セ
ンサ15、16、減速機17、ラックピニオン18、モ
ータ回転角センサ19、モータM、ECU20等から構
成されており、ステアリングホイール11による操舵状
態を検出し、その操舵状態に応じたアシスト力をモータ
Mにより発生させて操舵をアシストするものである。
【0078】即ち、ステアリングホイール11にはステ
アリング軸12の一端側が連結され、このステアリング
軸12の他端側にはトーションバー14の一端側が連結
されている。またこのトーションバー14の他端側には
ピニオン軸13の一端側が連結され、このピニオン軸1
3の他端側にはラックピニオン18のピニオンギアが連
結されている。またステアリング軸12およびピニオン
軸13には、それぞれの回転角(ステアリング角θ1
θ2)を絶対的あるいは相対的に検出可能な角度センサ
15、16がそれぞれ設けられており、各々がECU2
0に電気的に接続されている。なおこれらの角度センサ
15、16としては、例えばアブソリュートエンコー
ダ、レゾルバ等の絶対角度センサや、インクリメンタル
エンコーダ等の相対角度センサが用いられる。
【0079】なお、トーションバー14の両端には、マ
ニュアルストッパと呼ばれる機械的な回転制限部が構成
されているため、トーションバー14のねじれ角は一定
角度(例えば±6゜)で規制されている。これにより、
ねじれ量の過剰増加によるトーションバー14の破損を
防止している。
【0080】これにより、ステアリング軸12とピニオ
ン軸13とをトーションバー14により相対回転可能に
連結することができるとともに、ステアリング軸12の
回転角(ステアリング角θ1 )を角度センサ15によ
り、またピニオン軸13の回転角(ステアリング角
θ2 )を角度センサ16により、それぞれ検出すること
ができる。そのため、ステアリング軸12の回転角を角
度センサ15によってステアリング角θ1 として検出す
ることができるとともに、角度センサ15によるステア
リング軸12のステアリング角θ1 と角度センサ16に
よるピニオン軸13のステアリング角θ2 との角度差
(偏差)や角度比等からトーションバー14のねじれ量
をねじれ角として検出することができる。
【0081】また、このピニオン軸13の途中には、モ
ータMにより発生する駆動力を所定の減速比で伝達する
減速機17が図略のギアを介して噛合されており、当該
減速機17介してモータMの駆動力、つまりアシスト力
をピニオン軸13に伝え得るように構成されている。さ
らにこのモータMにも、その回転角を検出し得るモータ
回転角センサ19が設けられており、このモータ回転角
センサ19もECU20に電気的に接続されている。こ
のモータ回転角センサ19にも、例えばアブソリュート
エンコーダ、レゾルバ等の絶対角度センサや、インクリ
メンタルエンコーダ等の相対角度センサが用いられる。
【0082】これにより、角度センサ15、16、モー
タ回転角センサ19により検出された回転角信号をEC
U20に送出することができるため、ECU20ではこ
れらの各回転角信号に基づいてモータMにより発生させ
るアシスト力を次述するように決定することができる。
なお、ラックピニオン18の両側には、それぞれタイロ
ッド等を介して図略の車輪が連結されている。
【0083】次に、電気式動力舵取装置10を構成する
ECU20等の電気的構成および動作を図2に基づいて
説明する。図2に示すように、ECU20は、主に、ア
シストトルク決定手段21、電流制御手段23等により
構成されており、具体的にはCPU、メモリ素子、各種
インタフェイス回路等から構成されている。
【0084】アシストトルク決定手段21は、角度セン
サ15により検出されたステアリング角θ1 と角度セン
サ16により検出されたステアリング角θ2 とに基づい
て、モータMにより発生させるアシスト力を決定するも
のである。例えば、ステアリング角θ1、θ2の角度差
(偏差)や角度比等に対応して予め設定されたアシスト
電流指令IA *のマップや所定の演算処理等によって、ア
シスト電流指令IA *を求めている。
【0085】またアシストトルク決定手段21では、こ
のようなステアリング角θ1、θ2の角度差等に対応して
予め設定されたアシスト電流指令IA *のマップ等とは別
に、ステアリング角θ1、θ2のいずれか一方からアシス
ト電流指令IA *を求め得るマップや所定の演算処理等を
設けている。これにより、ステアリング角θ1 またはス
テアリング角θ2 のいずれか一方から、トーションバー
14のねじれ量をねじれ角として検出することもでき
る。
【0086】電流制御手段23は、アシストトルク決定
手段21により決定されたアシスト電流指令IA *をモー
タMに流れる実電流IA に基づいて電圧に変換して電圧
指令V* を出力するものである。即ち、電流制御手段2
3では、モータ電流検出手段27により検出されたモー
タMに流れる実電流IA を負帰還させることによって目
標とする電圧指令V* を出力するように制御している。
【0087】モータ駆動手段25は、PWM回路24と
スイッチング素子Q1〜Q4とにより構成されている。
PWM回路24は、ECU20とは異なるハードウェア
により実現されるパルス幅変調回路で、電流制御手段2
3から出力される電圧指令V * に応じたパルス幅をもつ
パルス信号をU相、V相ごとに出力し得るように構成さ
れている。これにより、出力側に接続されるスイッチン
グ素子Q1〜Q4の各ゲートに対応するU相、V相のパ
ルス信号を与えることができるので、パルス幅に応じて
スイッチング素子Q1〜Q4をオンオフ動作させること
により、任意にモータMを駆動制御することができる。
【0088】このように第1実施形態による電気式動力
舵取装置10では、ステアリング軸12とピニオン軸1
3とをトーションバー14により相対回転可能に連結
し、ステアリング軸12のステアリング角θ1 を角度セ
ンサ15により、またピニオン軸13のステアリング角
θ2 を角度センサ16により、それぞれ検出する。そし
て、アシストトルク決定手段21により、ステアリング
軸12のステアリング角θ1 およびピニオン軸13のス
テアリング角θ2 の少なくとも一方に基づいて、モータ
Mにより発生させるアシスト力を決定する。これによ
り、ステアリング軸12のステアリング角θ1 を検出す
ることができるとともに、ステアリング軸12のステア
リング角θ1 とピニオン軸13のステアリング角θ2
の少なくとも一方からトーションバー14のねじれ量を
ねじれ角として検出することができるので、例えばセル
フアライニング制御を要求される場合等において、ステ
アリングホイール11の操舵角を考慮したアシスト制御
をすることができる。したがって、操舵角に基づくアシ
スト制御をし得る効果がある。
【0089】[第2実施形態]次に、第2実施形態に係
る電気式動力舵取装置を図3および図4に基づいて説明
する。なお、この第2実施形態に係る電気式動力舵取装
置は、特許請求の範囲に記載の請求項2に係る電気式動
力舵取装置に相当するものである。
【0090】図3に示すように、第2実施形態の電気式
動力舵取装置では、角度センサ15により検出したステ
アリング角θ1 と角度センサ16により検出したステア
リング角θ2 との偏差(θ1−θ2)であるトーションバ
ー14のねじれ角ΔθH を演算手段33により求め、こ
のねじれ角ΔθH に基づいてアシストトルク決定手段3
1によりアシスト電流指令IA *を算出する。この点が、
本第2実施形態のECUの電気的構成において、第1実
施形態のECU20の電気的構成と異なる。したがっ
て、第2実施形態に係る電気式動力舵取装置の機械的な
構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同様
であるので、その説明を省略し、また必要に応じて図1
を援用して説明する。
【0091】図4に示すように、第2実施形態では、ア
シストトルク決定手段31を位相補償部31aとアシス
ト電流演算部31bとにより構成する。これにより、ア
シストトルク決定手段31にステアリング軸12のステ
アリング角θ1 とピニオン軸13のステアリング角θ2
との偏差(θ1−θ2)、つまりトーションバー14のね
じれ角ΔθH が入力されると、位相補償部31aによっ
てトーションバー14のねじれ角ΔθH ついて位相補償
した後、位相補償されたねじれ角ΔθH ’に基づいてア
シスト電流演算部21bによりマップや所定の演算処理
等にてアシスト電流指令IA *を算出する。ここで、位相
補償部21aの((1+T2 ・S)/(1+T1
S))において、T1 、T2 はフィルタ定数を示し、S
は微分演算子を示す。
【0092】このように第2実施形態による電気式動力
舵取装置では、ステアリング軸12とピニオン軸13と
をトーションバー14により相対回転可能に連結し、ス
テアリング軸12のステアリング角θ1 を角度センサ1
5により、またピニオン軸13のステアリング角θ2
角度センサ16により、それぞれ検出する。そして、ア
シストトルク決定手段31により、ステアリング軸12
のステアリング角θ1とピニオン軸13のステアリング
角θ2 との偏差(θ1−θ2)に基づいて、モータMによ
り発生させるアシスト力を決定する(図1、図3参
照)。これにより、ステアリング軸12のステアリング
角θ1 を検出することができるとともに、トーションバ
ー14のねじれ量をねじれ角ΔθH として検出すること
ができるので、例えばセルフアライニング制御を要求さ
れる場合等において、ステアリングホイール11の操舵
角を考慮したアシスト制御をすることができる。したが
って、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同様、
操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果がある。
【0093】[第3実施形態]次に、第3実施形態に係
る電気式動力舵取装置を図5および図6に基づいて説明
する。なお、この第3実施形態に係る電気式動力舵取装
置は、特許請求の範囲に記載の請求項3に係る電気式動
力舵取装置に相当するものである。
【0094】図5に示すように、第3実施形態に係る電
気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそれぞ
れの異常を検出する角度センサ異常検出手段43を備
え、この角度センサ異常検出手段43により、角度セン
サ15、16のいずれか一方に異常を検出した場合、正
常な角度センサにより検出されたステアリング角θに基
づいてアシストトルク決定手段41によりアシスト電流
指令IA *を算出する。この点が、本第3実施形態のEC
Uの電気的構成において、第1実施形態のECU20の
電気的構成と異なる。したがって、第3実施形態に係る
電気式動力舵取装置の機械的な構成は、第1実施形態の
電気式動力舵取装置10と同様であるので、その説明を
省略し、また必要に応じて図1を援用して説明する。な
お、図5には、角度センサ16に異常を生じた場合の例
が示されている。
【0095】図5に示すように、第3実施形態の電気式
動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段43を備えて
おり、この角度センサ異常検出手段43により角度セン
サ15、16の異常を検出し、検出信号をアシストトル
ク決定手段41に送出し得るように構成されている。角
度センサ15、16の異常検出は、例えば、所定間隔ご
とに行われるタイマ割り込み処理により実行され、角度
センサ15、16から出力される回転角(ステアリング
角θ1、θ2)の値が一定の範囲内(例えば0゜以上12
゜以下)にあるか否かを監視することにより行われる。
当該所定範囲内になければ当該角度センサに異常が生じ
たものと判断する。
【0096】図6に示すように、アシストトルク決定手
段41は、位相補償部41a(41c)とアシスト電流
演算部41b(41d)とから構成され、角度センサ1
5、16から入力されるステアリング角θ1、θ2ごとに
用意されている。即ち、角度センサ15、16のうち、
正常な角度センサから入力される一方のステアリング角
に基づいてアシスト電流指令IA *を算出することができ
るように、ステアリング角θ1、θ2ごとに位相補償部4
1a、41cおよびアシスト電流演算部41b、41d
が構成されている。
【0097】これにより、例えば図5に示すように、角
度センサ異常検出手段43により角度センサ16の異常
が検出された場合には(図5に示す角度センサ16の×
印)、正常な角度センサ15からステアリング角θ1
入力されるので、位相補償部41aによりステアリング
角θ1 について位相補償した後、位相補償されたステア
リング角θ1 ’に基づいてアシスト電流演算部41bに
よりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令I
A *を算出する。ここで、位相補償部41a(41c)の
((1+T2 ・S)/(1+T1 ・S))において、T
1 、T2 はフィルタ定数を示し、Sは微分演算子を示
す。
【0098】一方、角度センサ異常検出手段43により
角度センサ15の異常が検出された場合には、正常な角
度センサ16からステアリング角θ2 が入力されるの
で、位相補償部41cによりステアリング角θ2 につい
て位相補償した後、位相補償されたステアリング角
θ2 ’に基づいてアシスト電流演算部41dによりマッ
プや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA *を算出
する。
【0099】なお、アシスト電流演算部41b(41
d)で用いられるマップや所定の演算処理等は、正常な
一方のステアリング角θ1(θ2)からアシスト電流指令
A *を求めるものである。そのため、前述した第1実施
形態によるアシスト電流演算部31bによるものより
も、算出されるアシスト電流指令IA *の精度が低下する
場合もあり得るが、故障した他方の角度センサが回復す
るまでの間、暫定的にアシスト電流指令IA *を求めてモ
ータMによるアシスト力を発生させることができる点
も、本第3実施形態の電気式動力舵取装置の特徴であ
る。
【0100】このように第3実施形態による電気式動力
舵取装置では、角度センサ異常検出手段43により、角
度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異
常を検出した場合、アシストトルク決定手段41は、正
常な他方により検出されたステアリング角θ1(θ2)に
基づいてモータMにより発生させるアシスト力を決定す
る(図1、図5参照)。これにより、角度センサ15ま
たは角度センサ16のいずれか一方に異常が生じても、
正常な他方により検出されたステアリング角θ 1(θ2
に基づいてアシスト力を決定することができる。したが
って、一の角度センサに異常が生じても、適切なアシス
ト制御をし得る効果がある。
【0101】[第4実施形態]次に、第4実施形態に係
る電気式動力舵取装置を図7および図8に基づいて説明
する。なお、この第4実施形態に係る電気式動力舵取装
置は、特許請求の範囲に記載の請求項4に係る電気式動
力舵取装置に相当するものである。
【0102】図7に示すように、第4実施形態に係る電
気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそれぞ
れの異常を検出する角度センサ異常検出手段53と、車
速Vを検出または推定する車速センサ55と、を備え、
この角度センサ異常検出手段53により、角度センサ1
5、16のいずれか一方に異常を検出した場合、正常な
角度センサにより検出されたステアリング角θと、車速
センサ55により検出または推定された車速Vと、に基
づいてアシストトルク決定手段51によりアシスト電流
指令IA *を算出する。この点が、本第4実施形態のEC
Uの電気的構成において、第1実施形態のECU20の
電気的構成と異なる。なお、図7には、角度センサ16
に異常を生じた場合の例が示されている。
【0103】また、前述した第3実施形態の電気式動力
舵取装置の電気的構成と比較すると、車速センサ55を
備え、この車速センサ55により検出または推定された
車速Vにも基づいて、アシストトルク決定手段51によ
りアシスト電流指令IA *を算出する点が異なる。したが
って、第4実施形態に係る電気式動力舵取装置の機械的
な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同
様であるので、その説明を省略し、また必要に応じて図
1を援用して説明する。
【0104】図7に示すように、第4実施形態の電気式
動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段53と車速セ
ンサ55とを備えている。この角度センサ異常検出手段
53は、第3実施形態で説明した角度センサ異常検出手
段43と同様、角度センサ15、16の異常を検出し、
検出信号をアシストトルク決定手段41に送出し得るよ
うに構成されている。例えば所定間隔ごとに行われるタ
イマ割り込み処理により、角度センサ15、16から出
力される回転角(ステアリング角θ1、θ2)の値が一定
の範囲内(例えば0゜以上20゜以下)にあるか否かを
監視し、当該所定範囲内になければ当該角度センサに異
常が生じたものと判断する。
【0105】一方、車速センサ55は、車速Vを検出あ
るいは推定し得るもので、検出信号または推定信号をア
シストトルク決定手段41に送出し得るように構成され
ている。車速Vの検出または推定も、角度センサ15、
16の異常検出と同様、例えば、所定間隔ごとに行われ
るタイマ割り込み処理により実行される。
【0106】図8に示すように、アシストトルク決定手
段51は、位相補償部51a(51c)とアシスト電流
演算部51b(51d)と車速補正ゲイン演算部51e
と乗算器51fとから構成されている。このうち位相補
償部51a(51c)およびアシスト電流演算部51b
(51d)は、第3実施形態で説明した位相補償部41
a、41cおよびアシスト電流演算部41b、41dと
同様、角度センサ15、16のうち、正常な角度センサ
から入力される一方のステアリング角に基づいてアシス
ト電流指令IA0 * を算出することができるように、ステ
アリング角θ1、θ2ごとに用意されている。
【0107】また、車速補正ゲイン演算部51eには、
車速センサ55により検出または推定された車速Vに対
応して所定の特性、例えば一定以上の車速Vの増大に対
し車速補正ゲインGV が減少する特性(0≦GV ≦1)
を有する車速補正ゲインGVを出力し得るマップや所定
の演算処理等が予め設定されている。そして、車速補正
ゲイン演算部51eから出力される車速補正ゲインGV
は、乗算器51fを介してアシスト電流演算部51b
(51d)から出力されるアシスト電流指令IA0 * と乗
算処理されてアシスト電流指令IA *として出力される。
つまり、車速に基づくアシスト電流指令IA *を出力して
いる。
【0108】これにより、例えば図7に示すように、角
度センサ異常検出手段53により角度センサ16の異常
が検出された場合には(図7に示す角度センサ16の×
印)、正常な角度センサ15からステアリング角θ1
入力されるので、位相補償部51aおよびアシスト電流
演算部51bによりマップや所定の演算処理等にてアシ
スト電流指令IA0 * を算出し、このアシスト電流指令I
A0 * に車速補正ゲイン演算部51eによる車速Vに対応
する車速補正ゲインGV を乗じてアシスト電流指令IA *
を出力する。ここで、位相補償部51a(51c)の
((1+T2 ・S)/(1+T1 ・S))において、T
1 、T2 はフィルタ定数を示し、Sは微分演算子を示
す。
【0109】一方、角度センサ異常検出手段53により
角度センサ15の異常が検出された場合には、正常な角
度センサ16からステアリング角θ2 が入力されるの
で、位相補償部51cおよびアシスト電流演算部51d
によりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令
A0 * を算出し、このアシスト電流指令IA0 * に車速補
正ゲイン演算部51eによる車速Vに対応する車速補正
ゲインGV を乗じてアシスト電流指令IA *を出力する。
【0110】なお、アシスト電流演算部51b(51
d)で用いられるマップや所定の演算処理等は、正常な
一方のステアリング角θ1(θ2)からアシスト電流指令
A0 *を求めるものである。そのため、前述した第1実
施形態によるアシスト電流演算部31bによるものより
も、算出されるアシスト電流指令IA *の精度が低下する
場合もあり得るが、故障した他方の角度センサが回復す
るまでの間、暫定的にアシスト電流指令IA *を求めてモ
ータMによるアシスト力を発生させることができる。
【0111】このように第4実施形態による電気式動力
舵取装置では、角度センサ異常検出手段53により、角
度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異
常を検出した場合、アシストトルク決定手段51は、正
常な他方により検出されたステアリング角θ1(θ2
と、車速センサ55により検出または推定された車速V
と、に基づいてモータMにより発生させるアシスト力を
決定する(図1、図7参照)。これにより、角度センサ
15または角度センサ16のいずれか一方に異常が生じ
ても、正常な他方により検出されたステアリング角θ1
(θ2)に加えて車速Vにも基づいてモータMにより発
生させるアシスト力を決定することができる。したがっ
て、一の角度センサに異常が生じても、適切なアシスト
制御をし得る効果がある。
【0112】[第5実施形態]次に、第5実施形態に係
る電気式動力舵取装置を図9および図10に基づいて説
明する。なお、この第5実施形態に係る電気式動力舵取
装置は、特許請求の範囲に記載の請求項5に係る電気式
動力舵取装置に相当するものである。
【0113】図9に示すように、第5実施形態に係る電
気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそれぞ
れの異常を検出する角度センサ異常検出手段63と、ス
テアリングホイール11の角速度(dθS/dt)を推定す
るステアリング角速度推定手段65と、を備え、この角
度センサ異常検出手段63により、角度センサ15、1
6のいずれか一方に異常を検出した場合、正常な角度セ
ンサにより検出されたステアリング角θと、ステアリン
グ角速度推定手段65により推定されたステアリングホ
イール11の角速度(dθS/dt)と、に基づいてアシス
トトルク決定手段61によりアシスト電流指令IA *を算
出する。この点が、本第5実施形態のECUの電気的構
成において、第1実施形態のECU20の電気的構成と
異なる。なお、図9には、角度センサ16に異常を生じ
た場合の例が示されている。
【0114】また、前述した第3実施形態の電気式動力
舵取装置の電気的構成を比較すると、ステアリング角速
度推定手段65を備え、このステアリング角速度推定手
段65により推定されたステアリングホイール11の角
速度(dθS/dt)にも基づいて、アシストトルク決定手
段61によりアシスト電流指令IA *を算出する点が異な
る。したがって、第5実施形態に係る電気式動力舵取装
置の機械的な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装
置10と同様であるので、その説明を省略し、また必要
に応じて図1を援用して説明する。
【0115】図9に示すように、第5実施形態の電気式
動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段63とステア
リング角速度推定手段65とを備えている。この角度セ
ンサ異常検出手段63は、第3実施形態で説明した角度
センサ異常検出手段43と同様、角度センサ15、16
の異常を検出し、検出信号をアシストトルク決定手段4
1に送出し得るように構成されており、例えば所定間隔
ごとに行われるタイマ割り込み処理により、角度センサ
15、16から出力される回転角(ステアリング角
θ1、θ2)の値が一定の範囲内(例えば0゜以上20゜
以下)にあるか否かを監視する。当該所定範囲内になけ
れば当該角度センサに異常が生じたものと判断する。
【0116】一方、ステアリング角速度推定手段65
は、ステアリングホイール11のステアリング角速度
(dθS/dt)を推定し得るもので、例えば角度センサ1
5により検出したステアリング角θ1の単位時間当たり
の角度変動量から推定した推定信号をアシストトルク決
定手段41に送出し得るように構成されている。このス
テアリング角速度(dθS/dt)の推定も、角度センサ1
5、16の異常検出と同様、例えば、所定間隔ごとに行
われるタイマ割り込み処理により実行される。
【0117】図10に示すように、アシストトルク決定
手段61は、位相補償部61a(61c)とアシスト電
流演算部61b(61d)とステアリング角速度補正ゲ
イン演算部61e、乗算器61fとから構成されてい
る。このうち位相補償部61a(61c)およびアシス
ト電流演算部61b(61d)は、第4実施形態で説明
した位相補償部51a、51cおよびアシスト電流演算
部51b、51dと、それぞれ同様であるので、ここで
はこれらの説明を省略する。
【0118】また、ステアリング角速度補正ゲイン演算
部61eには、ステアリング角速度推定手段65により
推定されたステアリング角速度(dθS/dt)に対応して
所定の特性、例えばステアリング角速度(dθS/dt)の
増大に対しステアリング角速度補正ゲインGS が増加す
る特性(0≦GS ≦1)を有するステアリング角速度補
正ゲインGS を出力し得るマップや所定の演算処理等が
予め設定されている。そして、ステアリング角速度補正
ゲイン演算部61eから出力されるステアリング角速度
補正ゲインGS は、乗算器61fを介してアシスト電流
演算部61b(61d)から出力されるアシスト電流指
令IA0 * と乗算処理されてアシスト電流指令IA *として
出力される。つまり、ステアリング角速度に基づくアシ
スト電流指令IA *を出力する。
【0119】これにより、例えば図9に示すように、角
度センサ異常検出手段63により角度センサ16の異常
が検出された場合には(図9に示す角度センサ16の×
印)、正常な角度センサ15からステアリング角θ1
入力されるので、位相補償部61aおよびアシスト電流
演算部61bによりマップや所定の演算処理等にてアシ
スト電流指令IA0 * を算出し、このアシスト電流指令I
A0 * にステアリング角速度補正ゲイン演算部61eによ
るステアリング角速度(dθS/dt)に対応するステアリ
ング角速度補正ゲインGS を乗じてアシスト電流指令I
A *を出力する。ここで、位相補償部61a(61c)の
((1+T2 ・S)/(1+T1 ・S))において、T
1 、T2 はフィルタ定数を示し、Sは微分演算子を示
す。
【0120】一方、角度センサ異常検出手段63により
角度センサ15の異常が検出された場合には、正常な角
度センサ16からステアリング角θ2 が入力されるの
で、位相補償部61cおよびアシスト電流演算部61d
によりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令
A0 * を算出し、このアシスト電流指令IA0 * にステア
リング角速度補正ゲイン演算部61eによるステアリン
グ角速度(dθS/dt)に対応するステアリング角速度補
正ゲインGS を乗じてアシスト電流指令IA *を出力す
る。
【0121】なお、アシスト電流演算部61b(61
d)で用いられるマップや所定の演算処理等は、正常な
一方のステアリング角θ1(θ2)からアシスト電流指令
A0 *を求めるものである。そのため、前述した第1実
施形態によるアシスト電流演算部31bによるものより
も、算出されるアシスト電流指令IA * の精度が低下す
る場合もあり得るが、故障した他方の角度センサが回復
するまでの間、暫定的にアシスト電流指令IA *を求めて
モータMによるアシスト力を発生させることができる。
【0122】このように第5実施形態による電気式動力
舵取装置では、角度センサ異常検出手段63により、角
度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異
常を検出した場合、アシストトルク決定手段61は、正
常な他方により検出されたステアリング角θ1(θ2
と、ステアリング角速度推定手段65により推定された
ステアリングホイール11のステアリング角速度(dθS
/dt)と、に基づいてモータMにより発生させるアシス
ト力を決定する(図1、図9参照)。これにより、角度
センサ15または角度センサ16のいずれか一方に異常
が生じても、正常な他方により検出されたステアリング
角θ1(θ2)に加えてステアリング角速度(dθS/dt)
にも基づいてモータMにより発生させるアシスト力を決
定するので、ステアリングホイール11の角速度(dθS
/dt)に対応したアシスト制御をすることができる。し
たがって、一の角度センサに異常が生じても、適切なア
シスト制御をし得る効果がある。
【0123】[第6実施形態]次に、第6実施形態に係
る電気式動力舵取装置を図11および図12に基づいて
説明する。なお、この第6実施形態に係る電気式動力舵
取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項6に係る電気
式動力舵取装置に相当するものである。
【0124】図11に示すように、第6実施形態に係る
電気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそれ
ぞれの異常を検出する角度センサ異常検出手段73と、
ステアリングホイール11の角速度(dθS/dt)を推定
するステアリング角速度推定手段75と、車速Vを検出
または推定する車速センサ77と、を備え、この角度セ
ンサ異常検出手段73により、角度センサ15、16の
いずれか一方に異常を検出した場合、正常な角度センサ
により検出されたステアリング角θと、ステアリング角
速度推定手段75により推定されたステアリングホイー
ル11の角速度(dθS/dt)と、車速センサ77により
検出または推定された車速Vと、に基づいてアシストト
ルク決定手段71によりアシスト電流指令IA *を算出す
る。この点が、本第6実施形態のECUの電気的構成に
おいて、第1実施形態のECU20の電気的構成と異な
る。なお、図11には、角度センサ16に異常を生じた
場合の例が示されている。
【0125】また、前述した第4、第5実施形態による
電気式動力舵取装置の電気的構成と比較すると、第4実
施形態による車速センサ55(図7参照)と第5実施形
態によるステアリング角速度推定手段65(図9参照)
とを共に備えた実施形態が、本第6実施形態であること
がわかる。即ち、第4実施形態による車速センサ55
は、本第6実施形態による車速センサ77に対応し、ま
た第5実施形態によるステアリング角速度推定手段65
は、本第6実施形態によるステアリング角速度推定手段
75に対応する。
【0126】したがって、本第6実施形態では、第4、
第5実施形態を組み合わせたことにより構成が異なる点
を重点的に説明し、第4、第5実施形態と実質的に同一
であることから重複する点については、それらの説明を
省略する。また、第6実施形態に係る電気式動力舵取装
置の機械的な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装
置10と同様であるので、その説明を省略し、また必要
に応じて図1を援用して説明する。
【0127】図11に示すように、第6実施形態の電気
式動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段73とステ
アリング角速度推定手段75と車速センサ77とを備え
ている。角度センサ異常検出手段73は、第3、第4実
施形態で説明した角度センサ異常検出手段43、53と
同様で、異常検出信号をアシストトルク決定手段71に
送出し得るように構成されている。検出タイミング等も
第3、第4実施形態で説明した角度センサ異常検出手段
43、53と同様である。
【0128】ステアリング角速度推定手段75は、ステ
アリングホイール11のステアリング角速度(dθS/d
t)を推定し得るもので、第4実施形態で説明したステ
アリング角速度推定手段65と同様に、推定信号をアシ
ストトルク決定手段71に送出し得るように構成されて
いる。推定タイミング等も第4実施形態で説明したステ
アリング角速度推定手段65と同様である。
【0129】車速センサ77も、第4実施形態で説明し
た車速センサ55と同様、車速Vを検出あるいは推定し
得るもので、検出信号または推定信号をアシストトルク
決定手段71に送出し得るように構成されている。推定
タイミング等も第3実施形態で説明した車速センサ55
と同様である。
【0130】図12に示すように、アシストトルク決定
手段71は、位相補償部71a(71c)とアシスト電
流演算部71b(71d)とステアリング角速度補正ゲ
イン演算部71eと車速補正ゲイン演算部71f、乗算
器71gとから構成されている。このうち位相補償部7
1a(71c)およびアシスト電流演算部71b(71
d)は、第4、5実施形態で説明した位相補償部51
a、51c、61a、61cおよびアシスト電流演算部
51b、51d、61b、61dと同様、角度センサ1
5、16のうち、正常な角度センサから入力される一方
のステアリング角に基づいてアシスト電流指令IA0 *
算出することができるように、ステアリング角θ1、θ2
ごとに用意されている。
【0131】また、ステアリング角速度補正ゲイン演算
部71eは、第5実施形態で説明したステアリング角速
度補正ゲイン演算部61eと同様、ステアリング角速度
推定手段75により推定されたステアリング角速度(d
θS/dt)に対応して所定の特性を有するステアリング
角速度補正ゲインGS を出力し得るマップや所定の演算
処理等が予め設定され、ステアリング角速度補正ゲイン
演算部71eから出力されるステアリング角速度補正ゲ
インGS は、乗算器71gに入力される。
【0132】さらに、車速補正ゲイン演算部71fは、
第4実施形態で説明した車速補正ゲイン演算部51eと
同様、車速センサ77により検出または推定された車速
Vに対応して所定の特性を有する車速補正ゲインGV
出力し得るマップや所定の演算処理等が予め設定され、
車速補正ゲイン演算部71fから出力される車速補正ゲ
インGV も、乗算器71gに入力される。
【0133】即ち、乗算器71gには、アシスト電流演
算部71b(71d)から出力されるアシスト電流指令
A0 * と、ステアリング角速度補正ゲイン演算部71e
から出力されるステアリング角速度補正ゲインGS と、
車速補正ゲイン演算部71fから出力される車速補正ゲ
インGV と、の三種類の情報が入力されるので、これら
を乗算処理しアシスト電流指令IA *として出力する。つ
まり、アシストトルク決定手段71は、ステアリング角
速度および車速に基づくアシスト電流指令IA *を出力す
る。
【0134】これにより、例えば図11に示すように、
角度センサ異常検出手段73により角度センサ16の異
常が検出された場合には(図11に示す角度センサ16
の×印)、正常な角度センサ15からステアリング角θ
1 が入力されるので、位相補償部71aおよびアシスト
電流演算部71bによりマップや所定の演算処理等にて
アシスト電流指令IA0 * を算出し、このアシスト電流指
令IA0 * にステアリング角速度補正ゲイン演算部71e
によるステアリング角速度(dθS/dt)に対応するステ
アリング角速度補正ゲインGS と、車速補正ゲイン演算
部71fによる車速Vに対応する車速補正ゲインG
V と、を乗じてアシスト電流指令IA *を出力する。ここ
で、位相補償部71a(71c)の((1+T2 ・S)
/(1+T1・S))において、T1 、T2 はフィルタ
定数を示し、Sは微分演算子を示す。
【0135】一方、角度センサ異常検出手段73により
角度センサ15の異常が検出された場合には、正常な角
度センサ16からステアリング角θ2 が入力されるの
で、位相補償部71cおよびアシスト電流演算部71d
によりマップや所定の演算処理等にてアシスト電流指令
A0 * を算出し、このアシスト電流指令IA0 * にステア
リング角速度補正ゲイン演算部71eによるステアリン
グ角速度(dθS/dt)に対応するステアリング角速度補
正ゲインGS と、車速補正ゲイン演算部71fによる車
速Vに対応する車速補正ゲインGV と、を乗じてアシス
ト電流指令IA *を出力する。
【0136】なお、アシスト電流演算部71b(71
d)で用いられるマップや所定の演算処理等は、正常な
一方のステアリング角θ1(θ2)からアシスト電流指令
A0 *を求めるものである。そのため、前述した第1実
施形態によるアシスト電流演算部31bによるものより
も、算出されるアシスト電流指令IA * の精度が低下す
る場合もあり得るが、故障した他方の角度センサが回復
するまでの間、暫定的にアシスト電流指令IA *を求めて
モータMによるアシスト力を発生させることができる。
【0137】このように第6実施形態による電気式動力
舵取装置では、角度センサ異常検出手段73により、角
度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異
常を検出した場合、アシストトルク決定手段71は、正
常な他方により検出されたステアリング角θ1(θ2
と、車速センサ77により検出または推定された車速V
と、ステアリング角速度推定手段75により推定された
ステアリングホイール11のステアリング角速度(dθS
/dt)と、に基づいてモータMにより発生させるアシス
ト力を決定する(図1、図11参照)。これにより、角
度センサ15または角度センサ16のいずれか一方に異
常が生じても、正常な他方により検出されたステアリン
グ角θ1(θ2)に加えて車速Vおよびステアリング角速
度(dθS/dt)にも基づいてモータMにより発生させる
アシスト力を決定するので、ステアリングホイール11
の角速度(dθS/dt)に対応したアシスト制御をするこ
とができる。したがって、一の角度検出手段に異常が生
じても、より適切なアシスト制御をし得る効果がある。
【0138】[第7実施形態]次に、第7実施形態に係
る電気式動力舵取装置を図13および図14に基づいて
説明する。なお、この第7実施形態に係る電気式動力舵
取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項7に係る電気
式動力舵取装置に相当するものである。
【0139】図13に示すように、第7実施形態に係る
電気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそれ
ぞれの異常を検出する角度センサ異常検出手段83によ
り、角度センサ15、16のいずれか一方に異常を検出
した場合、正常な角度センサにより検出されたステアリ
ング角θに基づいてアシストトルク決定手段81により
アシスト電流指令IA1 * を算出するばかりでなく、出力
制限ゲイン演算部85および乗算器87により、時間の
経過とともにモータMにより発生させるアシスト力を徐
々に減少させる。この点が、本第7実施形態のECUの
電気的構成において、第1実施形態のECU20の電気
的構成と異なる。したがって、第7実施形態に係る電気
式動力舵取装置の機械的な構成は、第1実施形態の電気
式動力舵取装置10と同様であるので、その説明を省略
し、また必要に応じて図1を援用して説明する。なお、
図13には、角度センサ16に異常を生じた場合の例が
示されている。
【0140】図13に示すように、第7実施形態の電気
式動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段83と出力
制限ゲイン演算部85とを備えている。角度センサ異常
検出手段83は、第3実施形態で説明した角度センサ異
常検出手段43と同様に、角度センサ15、16の異常
を検出するとともに、検出信号をアシストトルク決定手
段81と出力制限ゲイン演算部85に送出し得るように
構成されている。角度センサ15、16の異常検出は、
例えば、所定間隔ごとに行われるタイマ割り込み処理に
より実行され、角度センサ15、16から出力される回
転角(ステアリング角θ1、θ2)の値が一定の範囲内
(例えば0゜以上20゜以下)にあるか否かを監視する
ことにより行われる。当該所定範囲内になければ当該角
度センサに異常が生じたものと判断する。
【0141】出力制限ゲイン演算部85は、角度センサ
異常検出手段83により、角度センサ15、16のいず
れか一方に異常を検出した場合、乗算部87に出力する
出力制限ゲインの値を時間の経過とともに減少させ得る
よう構成されている。即ち、角度センサ異常検出手段8
3から異常検出信号が入力されると、例えば、その入力
された時間(故障発生時)から所定時間tの経過後か
ら、それまでは値「1」を設定していた出力制限ゲイン
T を徐々に減少させて乗算部87に出力するように構
成されている(1≧GT ≧0)。
【0142】乗算部87は、アシストトルク決定手段8
1から出力されるアシスト電流指令IA1 * と、出力制限
ゲイン演算部85から出力される出力制限ゲインGT
を乗算処理して電流制御手段23に出力し得るように構
成されている。これにより、出力制限ゲイン演算部85
から出力される出力制限ゲインGT の値を制御すること
によってアシストトルク決定手段81から出力されるア
シスト電流指令IA1 *に対し、出力制御されたアシスト
電流指令IA *を出力することが可能となる。
【0143】なお、出力制限ゲイン演算部85および乗
算部87は、特許請求の範囲(請求項7)に記載の「前
記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段および
第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した場
合、時間の経過とともに前記モータにより発生させる前
記アシスト力を徐々に減少させる」に相当するものであ
る。
【0144】図14に示すように、アシストトルク決定
手段81は、第3実施形態で説明したアシストトルク決
定手段41と同様に、位相補償部81a(81c)とア
シスト電流演算部81b(81d)とから構成され、角
度センサ15、16から入力されるステアリング角
θ1、θ2ごとに用意されている。即ち、角度センサ1
5、16のうち、正常な角度センサから入力される一方
のステアリング角に基づいてアシスト電流指令IA1 *
算出することができるように、ステアリング角θ1、θ2
ごとに位相補償部81a、81cおよびアシスト電流演
算部81b、81dが構成されている。
【0145】これにより、例えば図13に示すように、
角度センサ異常検出手段83により角度センサ16の異
常が検出された場合には(図13に示す角度センサ16
の×印)、アシストトルク決定手段81および出力制限
ゲイン演算部85に異常検出信号が入力される。このた
め、アシストトルク決定手段81には、正常な角度セン
サ15からステアリング角θ1 が入力されるので、位相
補償部81aによりステアリング角θ1 について位相補
償した後、位相補償されたステアリング角θ1’に基づ
いてアシスト電流演算部81bによりマップや所定の演
算処理等にてアシスト電流指令IA1 * を算出し、乗算部
87に出力する。ここで、位相補償部81a(81c)
の((1+T2 ・S)/(1+T1 ・S))において、
1 、T 2 はフィルタ定数を示し、Sは微分演算子を示
す。
【0146】また、出力制限ゲイン演算部85では、角
度センサ異常検出手段83から異常検出信号が入力され
ると、乗算部87に出力していた出力制限ゲインGT
値を、故障発生時から計時して所定経過時間tから徐々
に減少させる処理を行う。これにより、乗算部87から
電流制御手段23に出力されるアシスト電流指令I
A *は、当該所定時間tの経過後から徐々に絞られる出力
制御がされる。
【0147】一方、角度センサ異常検出手段83により
角度センサ15の異常が検出された場合には、正常な角
度センサ16からステアリング角θ2 が入力されるの
で、位相補償部81cによりステアリング角θ2 につい
て位相補償した後、位相補償されたステアリング角
θ2 ’に基づいてアシスト電流演算部81dによりマッ
プや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA1 * を算
出し乗算部87に出力するが、この場合も角度センサ1
6の異常が検出された場合と同様に、出力制限ゲイン演
算部85により出力される出力制限ゲインGT が徐々に
減少するので、乗算部87から電流制御手段23に出力
されるアシスト電流指令IA *は、当該所定時間tの経過
後から徐々に絞られる。
【0148】なお、アシスト電流演算部81b(81
d)で用いられるマップや所定の演算処理等は、正常な
一方のステアリング角θ1(θ2)からアシスト電流指令
A0 *を求めるものである。そのため、前述した第1実
施形態によるアシスト電流演算部31bによるものより
も、算出されるアシスト電流指令IA1 * の精度が低下す
る場合もあり得るが、故障した他方の角度センサが回復
するまでの間、暫定的にアシスト電流指令IA1 * を求め
てモータMによるアシスト力を発生させることができ
る。
【0149】このように第7実施形態による電気式動力
舵取装置では、角度センサ異常検出手段83により、角
度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異
常を検出した場合、アシストトルク決定手段81により
決定された、正常な他方により検出されたステアリング
角θ1(θ2)に基づいてモータMにより発生させるアシ
スト力を、出力制限ゲイン演算部85および乗算部87
により、時間の経過とともに徐々に減少させる(図1、
図13参照)。これにより、角度センサ15または角度
センサ16のいずれか一方に異常が生じても、正常な他
方により検出されたステアリング角θ1(θ2)に基づい
てアシスト力を決定することができるとともに、時間の
経過とともにアシスト力を徐々に減少させるので、徐々
に重くなる操舵感を介して故障等の発生を運転者に知ら
せることができる。したがって、角度センサ15、16
に異常が生じても、適切なアシスト制御をしながら、運
転者に角度センサの異常を告知し得る効果がある。
【0150】[第8実施形態]次に、第8実施形態に係
る電気式動力舵取装置を図15および図16に基づいて
説明する。なお、この第8実施形態に係る電気式動力舵
取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項8に係る電気
式動力舵取装置に相当するものである。
【0151】図15に示すように、第8実施形態に係る
電気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそれ
ぞれの異常を検出する角度センサ異常検出手段93によ
り、角度センサ15、16のいずれか一方に異常を検出
した場合、正常な角度センサにより検出されたステアリ
ング角θに基づいてアシストトルク決定手段91により
アシスト電流指令IA1 * を算出するばかりでなく、出力
電流最大値制限演算部97および出力電流最大値制限手
段95により、時間の経過とともにモータMにより発生
させるアシスト力の最大値を徐々に減少させる。この点
が、本第8実施形態のECUの電気的構成において、第
1実施形態のECU20の電気的構成と異なる。したが
って、第8実施形態に係る電気式動力舵取装置の機械的
な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同
様であるので、その説明を省略し、また必要に応じて図
1を援用して説明する。なお、図15には、角度センサ
16に異常を生じた場合の例が示されている。
【0152】図15に示すように、第8実施形態の電気
式動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段93と出力
電流最大値制限手段95と出力電流最大値制限演算部9
7とを備えている。角度センサ異常検出手段93は、第
3実施形態で説明した角度センサ異常検出手段43と同
様に、角度センサ15、16の異常を検出するととも
に、検出信号をアシストトルク決定手段81と出力電流
最大値制限演算部97に送出し得るように構成されてい
る。角度センサ15、16の異常検出は、例えば、所定
間隔ごとに行われるタイマ割り込み処理により実行さ
れ、角度センサ15、16から出力される回転角(ステ
アリング角θ1、θ2)の値が一定の範囲内(例えば0゜
以上20゜以下)にあるか否かを監視することにより行
われる。当該所定範囲内になければ当該角度センサに異
常が生じたものと判断する。
【0153】出力電流最大値制限演算部97は、角度セ
ンサ異常検出手段93により、角度センサ15、16の
いずれか一方に異常を検出した場合、出力電流最大値制
限手段95に出力する出力電流最大値Imax を時間の経
過とともに減少させ得るよう構成されている。即ち、角
度センサ異常検出手段93から異常検出信号が入力され
ると、例えば、その入力された時間(故障発生時)から
所定時間tの経過後から、それまでは値「1」を設定し
ていた出力電流最大値Imax を徐々に減少させて出力電
流最大値制限手段95に出力するように構成されている
(1≧Imax ≧0)。
【0154】出力電流最大値制限手段95は、アシスト
トルク決定手段91から出力されるアシスト電流指令I
A1 * が、出力電流最大値制限演算部97から出力される
出力電流最大値Imax を超えないように出力制限し得る
ように構成されている。これにより、出力電流最大値制
限演算部97から出力される出力電流最大値Imax を制
御することによって、アシストトルク決定手段91から
出力されるアシスト電流指令IA1 * に対し、出力制御す
ることが可能となる。
【0155】図16に示すように、アシストトルク決定
手段91は、第3実施形態で説明したアシストトルク決
定手段41と同様に、位相補償部91a(91c)とア
シスト電流演算部91b(91d)とから構成され、角
度センサ15、16から入力されるステアリング角
θ1、θ2ごとに用意されている。即ち、角度センサ1
5、16のうち、正常な角度センサから入力される一方
のステアリング角に基づいてアシスト電流指令IA1 *
算出することができるように、ステアリング角θ1 、θ
2 ごとに位相補償部91a、91cおよびアシスト電流
演算部91b、91dが構成されている。
【0156】これにより、例えば図15に示すように、
角度センサ異常検出手段93により角度センサ16の異
常が検出された場合には(図15に示す角度センサ16
の×印)、アシストトルク決定手段91および出力電流
最大値制限演算部97に異常検出信号が入力される。こ
のため、アシストトルク決定手段91には、正常な角度
センサ15からステアリング角θ1 が入力されるので、
位相補償部91aによりステアリング角θ1 について位
相補償した後、位相補償されたステアリング角θ1 ’に
基づいてアシスト電流演算部91bによりマップや所定
の演算処理等にてアシスト電流指令IA1 * を算出し、出
力電流最大値制限手段95に出力する。ここで、位相補
償部91a(91c)の((1+T2 ・S)/(1+T
1 ・S))において、T1 、T2 はフィルタ定数を示
し、Sは微分演算子を示す。
【0157】また、出力電流最大値制限演算部97で
は、角度センサ異常検出手段93から異常検出信号が入
力されると、出力電流最大値制限手段95に出力してい
た出力電流最大値Imax を、故障発生時から計時して所
定経過時間tから徐々に減少させる処理を行う。これに
より、出力電流最大値Imax 、即ち電流制御手段23に
出力されるアシスト電流指令IA *の両極方向の上限値
は、当該所定時間tの経過後から徐々に絞られる制御が
されるので、ステアリングホイール11を左右に深く切
込んだときに与えられるアシスト力が制限される。
【0158】一方、角度センサ異常検出手段93により
角度センサ15の異常が検出された場合には、正常な角
度センサ16からステアリング角θ2 が入力されるの
で、位相補償部91cによりステアリング角θ2 につい
て位相補償した後、位相補償されたステアリング角
θ2 ’に基づいてアシスト電流演算部91dによりマッ
プや所定の演算処理等にてアシスト電流指令IA1 * を算
出し出力電流最大値制限手段95に出力する。しかし、
この場合も角度センサ16の異常が検出された場合と同
様に、出力電流最大値制限演算部97により出力される
出力電流最大値Imaxが当該所定時間tの経過後から徐
々に絞られるので、ステアリングホイール11を左右に
深く切込んだときに与えられるアシスト力が制限され
る。
【0159】なお、アシスト電流演算部91b(91
d)で用いられるマップや所定の演算処理等は、正常な
一方のステアリング角θ1(θ2)からアシスト電流指令
A0 *を求めるものである。そのため、前述した第1実
施形態によるアシスト電流演算部31bによるものより
も、算出されるアシスト電流指令IA * の精度が低下す
る場合もあり得るが、故障した他方の角度センサが回復
するまでの間、暫定的にアシスト電流指令IA *を求めて
モータMによるアシスト力を発生させることができる。
【0160】このように第8実施形態による電気式動力
舵取装置では、角度センサ異常検出手段93により、角
度センサ15および角度センサ16のいずれか一方に異
常を検出した場合、アシストトルク決定手段91により
決定された、正常な他方により検出されたステアリング
角θ1(θ2)に基づいてモータMにより発生させるアシ
スト力の最大値を、出力電流最大値制限手段95および
出力電流最大値制限演算部97により、時間の経過とと
もに徐々に減少させる(図1、図15参照)。これによ
り、角度センサ15または角度センサ16のいずれか一
方に異常が生じても、正常な他方により検出されたステ
アリング角θ1(θ2)に基づいてアシスト力を決定する
ことができるとともに、時間の経過とともにアシスト力
の最大値を徐々に減少させるので、左右の深い切込み時
に急に重くなる操舵感を介して故障等の発生を運転者に
知らせることができる。したがって、角度センサ15、
16に異常が生じても、適切なアシスト制御をしなが
ら、運転者に角度センサの異常を告知し得る効果があ
る。
【0161】[第9実施形態]次に、第9実施形態に係
る電気式動力舵取装置を図15に基づいて説明する。な
お、この第9実施形態に係る電気式動力舵取装置は、特
許請求の範囲に記載の請求項9に係る電気式動力舵取装
置に相当するものである。
【0162】第9実施形態による電気式動力舵取装置
は、前述した第8実施形態の電気式動力舵取装置を構成
する出力電流最大値制限演算部97の特性に変更を加え
た点が第8実施形態のものと相違する。したがって、他
の構成部分は第8実施形態の電気式動力舵取装置と実質
的に同一の構成を採るため、それらの説明を省略し、ま
た必要に応じて図1を援用して説明する。
【0163】第9実施形態による電気式動力舵取装置
は、出力電流最大値制限演算部97により出力される出
力電流最大値Imax を経過時間tにかかわらず、常に零
(Ima x =0)に設定する。このように構成することに
より、角度センサ異常検出手段93により、角度センサ
15および角度センサ16のいずれか一方に異常を検出
した場合、アシストトルク決定手段91により決定され
た、正常な他方により検出されたステアリング角θ
1(θ2)に基づいてモータMにより発生させるアシスト
力の最大値を、出力電流最大値制限手段95および出力
電流最大値制限演算部97により、時間の経過にかかわ
らず零に減少させる(図1参照)。つまり、角度センサ
異常検出手段93により、角度センサ15および角度セ
ンサ16のいずれか一方に異常を検出した場合、モータ
Mによるアシスト力の発生を直ちに中止する。これによ
り、モータMによるアシスト制御が解除されるので、予
定外のアシスト制御の発生を防止することができる。し
たがって、一の角度検出手段に異常が生じても、適切な
アシスト制御をし得る効果がある。
【0164】[第10実施形態]次に、第10実施形態
に係る電気式動力舵取装置を図17および図18に基づ
いて説明する。なお、この第10実施形態に係る電気式
動力舵取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項10に
係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0165】図17に示すように、第10実施形態の電
気式動力舵取装置では、角度センサ15により検出した
ステアリング角θ1 と角度センサ16により検出したス
テアリング角θ2 との偏差(θ1−θ2)であるトーショ
ンバー14のねじれ角ΔθHを演算手段113により求
め、また車速センサ115により車速Vを検出または推
定し、ねじれ角ΔθH と車速Vとに基づいてアシストト
ルク決定手段111によりアシスト電流指令IA *を算出
する。この点が、本第10実施形態のECUの電気的構
成において、第1実施形態のECU20の電気的構成と
異なる。
【0166】つまり、第10実施形態による電気式動力
舵取装置は、図3を参照して説明した第2実施形態によ
る電気式動力舵取装置の構成に車速センサ115を加
え、この車速センサ115による車速Vにも基づいてア
シストトルク決定手段111によりアシスト電流指令I
A *を算出するものである。したがって、第10実施形態
に係る電気式動力舵取装置の機械的な構成は、第1実施
形態の電気式動力舵取装置10と同様であるので、その
説明を省略し、また必要に応じて図1を援用して説明す
る。
【0167】図17に示すように、車速センサ115
は、車速Vを検出あるいは推定し得るもので、検出信号
または推定信号をアシストトルク決定手段111に送出
し得るように構成されている。車速Vの検出または推定
は、例えば、所定間隔ごとに行われるタイマ割り込み処
理により実行される。
【0168】図18に示すように、第10実施形態で
は、アシストトルク決定手段111を位相補償部111
aとアシスト電流演算部111bと車速補正ゲイン演算
部111cと乗算部111dにより構成する。これによ
り、アシストトルク決定手段111にステアリング軸1
2のステアリング角θ1 とピニオン軸13のステアリン
グ角θ2 との偏差(θ1−θ2)、つまりトーションバー
14のねじれ角ΔθH が入力されると、位相補償部11
1aによってトーションバー14のねじれ角Δθ H つい
て位相補償した後、位相補償されたねじれ角ΔθH ’に
基づいてアシスト電流演算部111bによりマップや所
定の演算処理等にてアシスト電流指令IA0 * を算出す
る。ここで、位相補償部111aの((1+T2 ・S)
/(1+T1・S))において、T1 、T2 はフィルタ
定数を示し、Sは微分演算子を示す。
【0169】一方、車速補正ゲイン演算部111cに
は、車速センサ115により検出または推定された車速
Vに対応して所定の特性、例えば一定以上の車速Vの増
大に対し車速補正ゲインGV が減少する特性(0≦GV
≦1)を有する車速補正ゲインGV を出力し得るマップ
や所定の演算処理等が予め設定されている。そして、車
速補正ゲイン演算部111cから出力される車速補正ゲ
インGV は、乗算器111dを介してアシスト電流演算
部111bから出力されるアシスト電流指令IA0 * と乗
算処理されてアシスト電流指令IA *として出力される。
つまり、車速に基づくアシスト電流指令IA *を出力して
いる。
【0170】このように第10実施形態による電気式動
力舵取装置では、アシストトルク決定手段111は、ス
テアリング軸12のステアリング角θ1 およびピニオン
軸13のステアリング角θ2 の少なくとも一方に加え、
車速センサ115により検出または推定された車速Vに
も基づいて、モータMにより発生させるアシスト力を決
定する。これにより、車速Vに対応したアシスト制御を
することができるので、例えば、停車時や低速走行時に
は中速走行時よりもアシスト力を大きく設定し、高速走
行時には中速走行時よりもアシスト力を小さく設定する
ことができる。したがって、操舵角に基づくアシスト制
御をし得る効果に加え、車速Vに応じたアシスト制御を
し得る効果もある。
【0171】[第11実施形態]次に、第11実施形態
に係る電気式動力舵取装置を図19〜図23に基づいて
説明する。なおこの第11実施形態に係る電気式動力舵
取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項11〜14に
係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0172】図19に示すように、第11実施形態に係
る電気式動力舵取装置では、角度センサ15、16のそ
れぞれの異常を検出する角度センサ異常検出手段123
に加えて、モータMの回転角を検出または推定するモー
タ回転角センサ19と、モータ回転角センサ19により
検出または推定したモータ回転角に基づいてステアリン
グ軸12の回転角を推定するステアリング角度推定手段
127と、を備え、角度センサ15により検出したステ
アリング軸12の回転角(以下、本第11実施形態にお
いて「ステアリング検出角」という)と、ステアリング
角度推定手段127により推定したステアリング軸12
の回転角(以下、本第11実施形態において「ステアリ
ング推定角」という)との偏差が所定値以上の時、角度
センサ15に異常が生じたことを検出する。この点が、
本第11実施形態のECUの電気的構成において、第1
実施形態のECU20の電気的構成と異なる。
【0173】また、前述した第3実施形態の電気式動力
舵取装置の電気的構成と比較すると、モータ回転角セン
サ19とステアリング角度推定手段127とを備え、こ
のモータ回転角センサ19により検出または推定された
モータ回転角に基づいてステアリング推定角をステアリ
ング角度推定手段127により推定し、これを角度セン
サ異常検出手段123に入力する点が異なる。したがっ
て、第11実施形態に係る電気式動力舵取装置の機械的
な構成は、第1実施形態の電気式動力舵取装置10と同
様であるので、その説明を省略し、また必要に応じて図
1を援用して説明する。なお、アシストトルク決定手段
121は、図5および図6に示すアシストトルク決定手
段41と実質的に同一の構成を採っているので、その説
明を省略する。
【0174】図19に示すように、第11実施形態によ
る電気式動力舵取装置は、モータ回転角センサ19と角
度センサ異常検出手段123とステアリング角度推定手
段127とを備えている。モータ回転角センサ19は、
既に図1を参照して説明したように、モータMの回転角
を検出し得るもので、例えばアブソリュートエンコー
ダ、レゾルバ等の絶対角度センサ、あるいはインクリメ
ンタルエンコーダ等の相対角度センサが用いられる。
【0175】なお、モータ回転角センサ19によりモー
タMの回転角を検出する場合のほか、例えば次式
(1)、(2)に示す電圧方程式により、モータMの回
転角を推定しても良い。
【0176】
【数1】
【0177】ここで、式(1)において、ωはモータM
の角速度(rad/sec)、VはモータMに対する印加電圧
(V)、RはモータMの内部抵抗(Ω)、LはモータM
のインダクタンス(H)、IはモータMに流れるモータ
電流(A)、KeはモータMによる逆起電力定数、をそ
れぞれ示す。また式(2)において、θはモータMの回
転角を示し、モータMの角速度ωを時間積分したもので
ある。
【0178】これにより、モータ回転角センサ19を備
えない場合であっても、モータMの回転角を推定して求
めることができるので、部品点数の削減につながり、コ
ストの低減に貢献することができる。
【0179】角度センサ異常検出手段123は、図20
に示す角度センサの異常検出処理により、角度センサ1
5、16の異常を検出し得るものである。この角度セン
サの異常検出処理は、例えば5ミリ秒間隔に発生する割
り込み処理によって行われるものである。なお、図20
には、角度センサ15についての異常検出処理の流れを
示しているが、角度センサ16についての異常検出処理
の流れも、図20に示すものと同様に処理される。した
がって、以下、図20を参照して角度センサ15の異常
検出処理の流れを説明するが、角度センサ16の異常検
出処理も同様に行われることに留意されたい。
【0180】図20に示すように、角度センサ15の異
常検出処理では、まずステップS101により、角度セ
ンサ15によるステアリング角θ1(n)の取り込み処理を
行う。次にステップS103により、サブルーチンであ
るステアリング角推定処理を行って、ステアリング角θ
S(n)を取得する。このステアリング角推定処理の詳細は
後述する(図21参照)。なお、θ1やθS等の後に付さ
れている括弧内のnは、第n回目に検出あるいは推定さ
れたステアリング角であることを表す添字である(以
下、本実施形態および他の各実施形態において同じ)。
【0181】続くステップS105では、ステアリング
角推定処理(S103)により取得したステアリング角
θS(n)と角度センサ15により検出したステアリング角
θ1(n)との偏差(絶対値)を求め、その偏差が所定値θ
0 以上であるか否かを判断する処理を行う。そして、当
該偏差が所定値θ0 以上であれば(S105でYe
s)、角度センサ15に異常を生じた可能性があるの
で、ステップS107に処理を移行して異常タイマtcの
カウントアップ処理(tc=tc+1)を行う。一方、当該
偏差が所定値θ0 以上でなければ(S105でNo)、
角度センサ15は正常である可能性があるので、ステッ
プS109に処理を移行して異常タイマtcのクリア処理
(tc=0)を行う。
【0182】ステップS107またはステップS109
による処理が終了すると、ステップS111により、異
常タイマtcで途中でクリアされることなくカウントアッ
プされ続けてから所定時間T(例えば300ミリ秒〜6
00ミリ秒)が経過しているか否か、つまり異常タイマ
tcの値が所定値以上に到達しているか否かの判断を行
う。この判断により、異常タイマtcが所定時間T続けて
カウントアップされている場合には(S111でYe
s)、角度センサ15に異常が生じているものと判断で
きるため、ステップS113により角度センサ15の異
常発生を運転者に通知する処理を行う。
【0183】一方、ステップS113により、異常タイ
マtcが所定時間T続けてカウントアップされていないと
判断した場合には(S111でNo)、角度センサ15
には異常が生じていないものと判断できるため、再びス
テップS101に処理を移行して上述した一連の角度セ
ンサ15の異常検出処理を行う。
【0184】なお、ステップS107、S109、S1
11による各処理は、特許請求の範囲(請求項12、1
4)に記載の「偏差が所定値以上になる状態が所定時間
継続したとき」に相当するものである。
【0185】また、ステップS107、S109、S1
11による各処理を削除して、ステップS105による
Yesの判断処理の直後にステップS113を置き、ま
たステップS105による処理によりNoの判断をした
場合にはステップS101に処理を移行するように、当
該異常検出処理の流れを変更しても良い。これにより、
所定時間の経過を待つことなく、即座にステップS11
3により角度センサ15(角度センサ16)の異常発生
通知を行うことができるので、異常検出処理の高速化を
期待することができる。
【0186】ここで、ステップS103のサブルーチン
によるステアリング角推定処理の流れを図21を参照し
て説明する。図21に示すように、ステアリング角推定
処理では、まずステップS151により、本処理が1回
目であるか否かを判断する。本処理が1回目にあたる場
合には(ステップS151でYes)、前回演算したス
テアリング角θS(n-1)を記憶していないため、ステップ
S153、S155、S157、S159によってステ
アリング角の初期値θS(1)を演算する処理を行う。
【0187】即ち、ステップS153では、角度センサ
15によりステアリング角θ1(1)を取り込み、続くステ
ップS155では、角度センサ16によりステアリング
角θ 2(1)を取り込み、さらにステップS157では、モ
ータ回転角センサ19によりモータMの回転角θM(1)を
取り込む処理を、それぞれ順次行う。
【0188】そして、ステップS153によるステアリ
ング角θ1(1)およびステップS155によるステアリン
グ角θ2(1)の平均値として、現在のステアリング角を演
算し、これをステアリング角の初期値θS(1)として記憶
する。なお、ステアリング角θS(1)は、θS(1)=(θ
1(1)+θ2(1))/2である。
【0189】一方、既に本処理を行っている場合には
(ステップS151でNo)、前回演算したステアリン
グ角θS(n-1)を記憶しているので、ステップS161に
移行して、θS(n)=θS(n-1)+(θM(n)−θM(n-1))/
Gによりステアリング推定角θ S(n)を算出する。ここ
で、θM(n)は今回のモータ回転角、θM(n-1)は前回のモ
ータ回転角を示し、またGは、図1に示す減速機17に
よる減速比を示す。なお、このステップS161による
ステアリング角の演算処理は、ステアリング角度推定手
段127によって行われる。このようなステップS15
1〜S161の一連の処理を終了すると、前述した角度
センサ15の異常検出処理に戻り、ステップS105に
処理を移行する。
【0190】以上説明したように、第11実施形態の電
気式動力舵取装置(請求項11または請求項13に記載
の電気式動力舵取装置に相当)によると、ステアリング
軸12とピニオン軸13とをトーションバー14により
相対回転可能に連結し、ステアリング軸12の回転角を
角度センサ15により、またピニオン軸13の回転角を
角度センサ16により、それぞれ検出する。そして、ア
シストトルク決定手段121により、ステアリング軸1
2の回転角およびピニオン軸13の回転角の少なくとも
一方に基づいて、モータMにより発生させるアシスト力
を決定し、また角度センサ15(または角度センサ1
6)により検出されたステアリング検出角θ1(n)(また
はθ2(n))と、ステアリング角度推定手段127により
推定されたステアリング推定角θS(n)と、の偏差が所定
値θ0 以上の時、角度センサ15(または角度センサ1
6)に異常が生じたことを角度センサ異常検出手段12
3によって検出する。
【0191】これにより、ステアリング軸12の回転角
を検出することができるとともに、ステアリング軸12
の回転角とピニオン軸13の回転角との少なくとも一方
からトーションバー14のねじれ量をねじれ角として検
出することができるので、ステアリングホイール11の
操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。し
たがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果が
ある。また、ステアリング検出角θ1(n)(またはθ
2(n))とステアリング推定角θS(n)との偏差|θ1(n)−
θS(n)|(または|θ2(n)−θS(n)|)から角度センサ
15(または角度センサ16)に異常が生じたことを検
出することができるので、角度センサ15(または角度
センサ16)の異常を検出し得る効果もある。
【0192】また、第11実施形態の電気式動力舵取装
置(請求項12または請求項14に記載の電気式動力舵
取装置に相当)によると、ステアリング軸12とピニオ
ン軸13とをトーションバー14により相対回転可能に
連結し、ステアリング軸12の回転角を角度センサ15
により、またピニオン軸13の回転角を角度センサ16
により、それぞれ検出する。そして、アシストトルク決
定手段121により、ステアリング軸12の回転角およ
びピニオン軸13の回転角の少なくとも一方に基づい
て、モータMにより発生させるアシスト力を決定し、ま
た角度センサ15(または角度センサ16)により検出
されたステアリング検出角θ1(n)(またはθ2(n))と、
ステアリング角度推定手段127により推定されたステ
アリング推定角θS(n)と、の偏差|θ1(n)−θS(n)|
(または|θ2(n)−θS(n)|)が所定値θ0 以上になる
状態が所定時間T継続したとき、角度センサ15(また
は角度センサ16)に異常が生じたことを角度センサ異
常検出手段123によって検出する。
【0193】これにより、ステアリング軸12の回転角
を検出することができるとともに、ステアリング軸12
の回転角とピニオン軸13の回転角との少なくとも一方
からトーションバー14のねじれ量をねじれ角として検
出することができるので、ステアリングホイール11の
操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。し
たがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果が
ある。また、ステアリング検出角θ1(n)(またはθ
2(n))とステアリング推定角θS(n)との偏差|θ1(n)−
θS(n)|(または|θ2(n)−θS(n)|)を所定時間T継
続して検出するので、さらに正確に角度センサ15(ま
たは角度センサ16)の異常を検出し得る効果もある。
【0194】[第12実施形態]次に、第12実施形態
に係る電気式動力舵取装置を図22および図23に基づ
いて説明する。なお、この第12実施形態に係る電気式
動力舵取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項15〜
24に係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0195】第12実施形態による電気式動力舵取装置
では、前述した第11実施形態の電気式動力舵取装置を
構成する角度センサ異常検出手段123による異常検出
処理に変更を加えて、角度センサ15(または角度セン
サ16)により検出したステアリング軸12の回転角
(以下、本第12実施形態において「ステアリング検出
角」という)と、ステアリング角度推定手段127によ
り推定したステアリング軸12の回転角(以下、本第1
2実施形態において「ステアリング推定角」という)
と、の比に基づいて、角度センサ15(または角度セン
サ16)の異常を検出する。この点が第11実施形態の
ものと相違する。したがって、他の構成部分は第11実
施形態の電気式動力舵取装置と実質的に同一の構成を採
るため、それらの説明を省略し、また必要に応じて図1
および図19を援用して説明する。
【0196】図22に示すように、第12実施形態によ
る電気式動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段12
3(図19)において、以下の異常検出処理を行う。こ
の角度センサの異常検出処理も、第11実施形態による
異常検出処理と同様、例えば5ミリ秒間隔に発生する割
り込み処理によって行われる。なお、以下、角度センサ
15の異常検出処理の流れを説明するが、角度センサ1
6の異常検出処理も同様に行われることに留意された
い。
【0197】まず、ステップS201により、角度セン
サ15によるステアリング角θ1(n)の取り込み処理を行
う。次にステップS203により、サブルーチンである
ステアリング角推定処理を行ってステアリング角θS(n)
を取得する。このステアリング角推定処理の詳細は後述
する(図23参照)。
【0198】次にステップS205により、ステアリン
グ検出角θ1(n)とステアリング推定角θS(n)との回転方
向が同一方向であるか否かを判断する。即ち、ステアリ
ング角θ1(n)の回転方向とステアリング角θS(n)の回転
方向とが、同一方向であるか反対方向であるかによっ
て、異常判定に用いるパラメータ(例えばステアリング
角比α、ステアリング偏差角比β)を変更することによ
り、より正確に角度センサ15の異常を検出することが
できるため、角度センサ15により検出したステアリン
グ検出角θ1(n)とステアリング角推定処理により推定し
たステアリング推定角θS(n)とを乗算することにより求
められる符号(正または負)により、回転が同一方向で
あるか否かをステップS207により判断する処理を行
っている。
【0199】そして、このステップS205により同一
方向であると判断すると(ステップS205でYe
s)、ステップS207に移行してステアリング角比α
を求める演算処理、つまりステアリング検出角θ1(n)を
ステアリング推定角θS(n)で割ることにより両者の比α
を算出する。なお、このステアリング角比αは、特許請
求の範囲(請求項15〜18)に記載の「比α10」に相
当するもので、角度センサ16の場合には、特許請求の
範囲(請求項19〜22)に記載の「比α20」に相当す
るものである。
【0200】次のステップS209により、第1所定値
α1および第2所定値α2を後述する所定の演算処理に
より求め、この第1、第2所定値α1、α2で挟まれた
範囲内に、ステアリング検出角θ1(n)とステアリング推
定角θS(n)との比αが収まっているか否か(α2≦α≦
α1)を続くステップS211により判断する。このス
テップS211による判断処理によって、当該範囲内に
比αがあれば(S211でYes)、角度センサ15は
正常である可能性があるので、ステップS215に処理
を移行して異常タイマtcのクリア処理(tc=0)を行
い、再びステップS201に処理を戻す。なお、この第
1所定値α1および第2所定値α2は、特許請求の範囲
(請求項15〜18、23)に記載の「所定値α11」お
よび「所定値α12」にそれぞれ相当するもので、角度セ
ンサ16の場合には、特許請求の範囲(請求項18〜2
2、24)に記載の「所定値α21」および「所定値α2
2」にそれぞれ相当するものである。
【0201】一方、当該範囲内に比αがなければ(S2
11でNo)、角度センサ15に異常を生じた可能性が
あるので、ステップS213に処理を移行して異常タイ
マtcのカウントアップ処理(tc=tc+1)を行い、さら
にステップS217により異常タイマtcで途中でクリア
されることなくカウントアップされ続けてから所定時間
Tが経過しているか否か、つまり異常タイマtcの値が所
定値以上に到達しているか否かの判断を行う。この判断
により、異常タイマtcが所定時間T続けてカウントアッ
プされている場合には(S217でYes)、角度セン
サ15に異常が生じているものと判断できるため、ステ
ップS219により角度センサ15の異常発生を運転者
に通知する処理を行う。そして、当該一連の異常検出処
理の終了する。
【0202】また、ステップS205により同一方向で
はない、つまりステアリング検出角θ1(n)とステアリン
グ推定角θS(n)との回転方向が反対であると判断すると
(ステップS205でNo)、ステップS221に移行
してステアリング偏差角比βを求める演算処理、つまり
ステアリング検出角θ1(n)からステアリング推定角θ
S(n)を引いたものをステアリング推定角θS(n)で割って
符号反転することにより(β=−(θ1(n)−θS(n))/
θS(n))、ステアリング偏差角比βを算出する。なお、
このステアリング偏差角比βは、特許請求の範囲(請求
項17、18)に記載の「比β10」に相当するもので、
角度センサ16の場合には、特許請求の範囲(請求項2
1、22)に記載の「比β20」に相当するものである。
【0203】そして、ステップS223により、第1所
定値β1を後述する所定の演算処理により求め、この第
1所定値β1よりもステップS221により求めたステ
アリング偏差角比βの方が小さいか否かをステップS2
25により判断する。このステップS225による判断
処理によって、第1所定値β1よりもステアリング偏差
角比βの方が小さいと判断できれば(S225でYe
s)、角度センサ15は正常である可能性があるので、
ステップS229に処理を移行して異常タイマtcのクリ
ア処理(tc=0)を行い、再びステップS201に処理
を戻す。なお、この第1所定値β1は、特許請求の範囲
(請求項17、18、23)に記載の「所定値β11」に
相当するもので、角度センサ16の場合には、特許請求
の範囲(請求項21、22、24)に記載の「所定値β
21」に相当するものである。
【0204】一方、第1所定値β1よりもステアリング
偏差角比βの方が小さいと判断できなければ(S225
でNo)、角度センサ15に異常を生じた可能性がある
ので、ステップS227に処理を移行して異常タイマtc
のカウントアップ処理(tc=tc+1)を行い、さらにス
テップS231により異常タイマtcで途中でクリアされ
ることなくカウントアップされ続けてから所定時間T
(例えば300ミリ秒〜600ミリ秒)が経過している
か否か、つまり異常タイマtcの値が所定値以上に到達し
ているか否かの判断を行う。この判断により、異常タイ
マtcが所定時間T続けてカウントアップされている場合
には(S231でYes)、角度センサ15に異常が生
じているものと判断できるため、ステップS219によ
り角度センサ15の異常発生を運転者に通知する処理を
行う。そして、当該一連の異常検出処理の終了する。
【0205】ここで、ステップS203のサブルーチン
によるステアリング角推定処理の流れを図23を参照し
て説明する。図23に示すように、このステアリング角
推定処理は、図21を参照して説明した第11実施形態
によるステアリング角推定処理とほぼ同様の処理を行っ
ている。即ち、図23に示すステップS251、S25
3、S255、S257、S259、S263は、図2
1に示すステップS151、S153、S155、S1
57、S159、S161に、それぞれ対応するもの
で、処理内容も実質的に同一であり、本第12実施形態
によるステアリング角推定処理では、ステップS263
の前にステップS261による処理が追加されている点
が、第11実施形態によるステアリング角推定処理と異
なるところである。
【0206】図23に示すように、まずステップS25
1により、本処理が1回目であるか否かを判断し、本処
理が1回目にあたる場合には(ステップS251でYe
s)、ステップS153、S155、S157、S15
9によってステアリング角の初期値θS(1)を演算する処
理を行う。
【0207】ステップS253では、角度センサ15に
よりステアリング角θ1(1)を取り込み、続くステップS
255では、角度センサ16によりステアリング角θ
2(1)を取り込み、さらにステップS257では、モータ
回転角センサ19によりモータMの回転角θM(1)を取り
込む。そして、ステアリング角θ1(1)およびステアリン
グ角θ2(1)の平均値として、現在のステアリング角を演
算し、これをステアリング角の初期値θS(1)として記憶
する(θS(1)=(θ1(1)+θ2(1))/2)。
【0208】一方、既に本処理を行っている場合には
(ステップS251でNo)、前回演算したステアリン
グ角θS(n-1)を記憶しているので、ステップS261に
移行して、モータ回転角センサ19によりモータ回転角
θM(n)を取り込み、さらにステップS263によって、
θS(n)=θS(n-1)+(θM(n)−θM(n-1))/Gによりス
テアリング推定角θS(n)を算出する。ここで、θM(n)は
今回のモータ回転角、θ M(n-1)は前回のモータ回転角を
示し、またGは、図1に示す減速機17による減速比を
示す。なお、このステップS263によるステアリング
角の演算処理は、ステアリング角度推定手段127によ
って行われる。このようなステップS251〜S263
の一連の処理を終了すると、前述した角度センサ15の
異常検出処理に戻り、ステップS205に処理を移行す
る。
【0209】なお、ステップS213、S215、S2
17による各処理は、特許請求の範囲(請求項16、1
8、20、22)に記載の「比αxxが、〜になる状態が
所定時間継続したとき」(xxは10または20)に相当する
ものである。またステップS227、S229、S23
1による各処理は、特許請求の範囲(請求項18、2
2)に記載の「比βxxが、〜になる状態が所定時間継続
したとき」(xxは10または20)に相当するものである。
【0210】また、ステップS213、S215、S2
17による各処理を削除して、ステップS211による
Noの判断処理の直後にステップS219を置き、また
ステップS211による処理によりYesの判断をした
場合にはステップS201に処理を移行するように、当
該異常検出処理の流れを変更しても良い。さらにステッ
プS227、S229、S231による各処理を削除し
て、ステップS225によるNoの判断処理の直後にス
テップS219を置き、またステップS225による処
理によりYesの判断をした場合にはステップS201
に処理を移行するように、当該異常検出処理の流れを変
更しても良い。
【0211】これにより、所定時間の経過を待つことな
く、即座にステップS219により角度センサ15(角
度センサ16)の異常発生通知を行うことができるの
で、異常検出処理の高速化を期待することができる。
【0212】さらに、ステップS205により、ステア
リング検出角θ1(n)とステアリング推定角θS(n)との回
転方向が同一方向であるか否かを判断する処理を行って
いるが、異常検出処理全体を簡素かつ高速化する観点か
ら、ステップS205、S221、S223、S22
5、S227、S229、S231による各処理を削除
しても良い。
【0213】ここで、ステップS209で行う「第1、
第2所定値α1、α2の演算」およびステップS223
で行う「第1所定値β1の演算」について、説明する。
上述した角度センサ15、16には、機械的に生じ得る
減速機17のバックラッシュやトーションバー14のね
じれ角を要因とする「検出誤差」を生じ得ることから、
角度センサ15、16により検出されるステアリング角
θ1、θ2には、ある所定値以下の偏差を有することがわ
かっている。そのため、本第12実施形態では、ステッ
プS209により第1所定値α1および第2所定値α
2、ステップS223により第1所定値β1を、それぞ
れ演算することによって、当該偏差による影響を吸収し
ている。
【0214】以下、これらの所定値α1、α2、β1の
算出方法について説明する。まず、減速機17のバック
ラッシュ等により生じる偏差(所定値)をΔθ0 (Δθ
0 >0)とすると、|θ1(n)−θS(n)|≦Δθ0 を満た
す。ここで、実際に生じ得る偏差をΔθとすると、θ
1(n)=θS(n)+Δθであるから、ステアリング検出角θ
1(n)とステアリング推定角θS(n)との回転方向が同一方
向、即ちθ1(n)・θS(n)>0のとき、θ1(n)=θS(n)+
Δθの両辺をθS(n)で割ると、次の式(3)が得られ
る。また角度センサ15、16が正常であれば、−Δθ
0 ≦Δθ≦Δθ0 の関係を満たしているので、式(3)
は次の式(4)に変形することができる。
【0215】
【数2】
【0216】したがって、角度センサ15、16が正常
であるか否かは、次の式(5)による判定閾値α1、α
2によって判断することができる。
【0217】
【数3】
【0218】一方、ステアリング検出角θ1(n)とステア
リング推定角θS(n)との回転方向が反対方向、即ちθ
1(n)・θS(n)<0のとき、θ1(n)=θS(n)+Δθの両辺
をθS(n)で割ると、次の式(6)、(7)が得られる。
ここで、角度センサ15、16が正常であれば、θS(n)
<0(θ1(n)>0)のときにはΔθ=θ1(n)−θS(n)>
0よりΔθ≦Δθ0 を満足するので、式(6)、(7)
は次の式(8)に変形できる。同様に、θS(n)>0(θ
1(n)<0)のときも、次式(8)が得られる。
【0219】
【数4】
【0220】したがって、角度センサ15、16が正常
であるか否かは、次の式(9)による判定閾値β1によ
って判断することができる。
【0221】
【数5】
【0222】このようにして所定値α1、α2、β1は
演算されるので、これらの所定値は、角度センサ15
(または角度センサ16)により検出されたステアリン
グ検出角またはステアリング角度推定手段127により
推定されたステアリング推定角に基づいて変化する。つ
まり、ステアリング検出角θ1(n)(またはθ2(n))ある
いはステアリング推定角θS(n)の変化に動的に対応し
て、角度センサ15(または角度センサ16)の異常の
有無を判断することができる。なお、上述したΔθ
0 は、トーションバー14のマニュアルストッパを考慮
して、例えば12゜(±6゜)に設定されている。
【0223】以上説明したように、第12実施形態の電
気式動力舵取装置(請求項15または請求項19に記載
の電気式動力舵取装置に相当)によると、ステアリング
軸12とピニオン軸13とをトーションバー14により
相対回転可能に連結し、ステアリング軸12の回転角を
角度センサ15により、またピニオン軸13の回転角を
角度センサ16により、それぞれ検出する。そして、ア
シストトルク決定手段121により、ステアリング軸1
2の回転角およびピニオン軸13の回転角の少なくとも
一方に基づいて、モータMにより発生させるアシスト力
を決定し、また角度センサ15(または角度センサ1
6)により検出されたステアリング軸12の回転角θ
1(n)(またはθ2(n))と、ステアリング角度推定手段1
27により推定されたステアリング軸12の推定回転角
θS(n)と、の比α(α10)が、所定値α1(α11)以上
所定値α2(α12)以下の時、角度センサ15(または
角度センサ16)に異常が生じたことを検出する。
【0224】これにより、ステアリング軸12の回転角
を検出することができるとともに、ステアリング軸12
の回転角とピニオン軸13の回転角との少なくとも一方
からトーションバー14のねじれ量をねじれ角として検
出することができるので、ステアリングホイール11の
操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。し
たがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果が
ある。また、ステアリング検出角θ1(n)(またはθ
2(n))とステアリング推定角θS(n)との比α(α10)か
ら、角度センサ15(または角度センサ16)に異常が
生じたことを検出することができるので、角度センサ1
5(または角度センサ16)の異常を検出し得る効果も
ある。
【0225】また、第12実施形態の電気式動力舵取装
置(請求項16または請求項20に記載の電気式動力舵
取装置に相当)によると、ステアリング軸12とピニオ
ン軸13とをトーションバー14により相対回転可能に
連結し、ステアリング軸12の回転角を角度センサ15
により、またピニオン軸13の回転角を角度センサ16
により、それぞれ検出する。そして、アシストトルク決
定手段121により、ステアリング軸12の回転角およ
びピニオン軸13の回転角の少なくとも一方に基づい
て、モータMにより発生させるアシスト力を決定し、ま
た角度センサ15(または角度センサ16)により検出
されたステアリング軸12の回転角θ1(n)(またはθ
2(n))と、ステアリング角度推定手段127により推定
されたステアリング軸12の推定回転角θS(n)と、の比
α(α10)が、所定値α1(α11)以上所定値α2(α
12)以下になる状態が所定時間T継続したとき、角度セ
ンサ15(または角度センサ16)に異常が生じたこと
を検出する。
【0226】これにより、ステアリング軸12の回転角
を検出することができるとともに、ステアリング軸12
の回転角とピニオン軸13の回転角との少なくとも一方
からトーションバー14のねじれ量をねじれ角として検
出することができるので、ステアリングホイール11の
操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。し
たがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果が
ある。また、角度センサ15(または角度センサ16)
により、ステアリング検出角θ1(n)(またはθ 2(n))と
ステアリング推定角θS(n)との比α(α10)を所定時間
T継続して検出するので、さらに正確に角度センサ15
(または角度センサ16)の異常を検出し得る効果もあ
る。
【0227】さらに、第12実施形態の電気式動力舵取
装置(請求項17または請求項21に記載の電気式動力
舵取装置に相当)によると、ステアリング軸12とピニ
オン軸13とをトーションバー14により相対回転可能
に連結し、ステアリング軸12の回転角を角度センサ1
5により、またピニオン軸13の回転角を角度センサ1
6により、それぞれ検出する。そして、アシストトルク
決定手段121により、ステアリング軸12の回転角お
よびピニオン軸13の回転角の少なくとも一方に基づい
て、モータMにより発生させるアシスト力を決定し、ま
た角度センサ15(または角度センサ16)により検出
されたステアリング軸12の回転角θ1(n)()またはθ
2(n))と、ステアリング角度推定手段127により推定
されたステアリング軸12の推定回転角θS(n)と、がそ
れぞれ同一方向に回るときに両角度の比α(α10)が、
所定値α1(α11)以上所定値α2(α12)以下の時、
または角度センサ15(または角度センサ16)より検
出されたステアリング軸12の回転角と、ステアリング
角度推定手段127により推定されたステアリング軸1
2の推定回転角θS(n)と、が互いに反対方向に回るとき
に両角度の比β1(β10)が、所定値β1(β11)以上
の時、それぞれ角度センサ15(または角度センサ1
6)に異常が生じたことを検出する。
【0228】これにより、ステアリング軸12の回転角
を検出することができるとともに、ステアリング軸12
の回転角とピニオン軸13の回転角との少なくとも一方
からトーションバー14のねじれ量をねじれ角として検
出することができるので、ステアリングホイール11の
操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。し
たがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果が
ある。また、角度センサ15(または角度センサ16)
により、ステアリング検出角θ1(n)(またはθ 2(n))と
ステアリング推定角θS(n)との比α(α10、β10)を回
転方向に応じて各々に設定された所定値α1(α11)、
α2(α12)、β(β11)と比較して検出するので、よ
り正確に角度検出手段の異常を検出し得る効果もある。
【0229】さらにまた、第12実施形態の電気式動力
舵取装置(請求項18または請求項22に記載の電気式
動力舵取装置に相当)によると、ステアリング軸12と
ピニオン軸13とをトーションバー14により相対回転
可能に連結し、ステアリング軸12の回転角を角度セン
サ15により、またピニオン軸13の回転角を角度セン
サ16により、それぞれ検出する。そして、アシストト
ルク決定手段121により、ステアリング軸12の回転
角およびピニオン軸13の回転角の少なくとも一方に基
づいて、モータMにより発生させるアシスト力を決定
し、また角度センサ15(または角度センサ16)によ
り検出されたステアリング軸12の回転角θ1(n)(また
はθ2(n))と、ステアリング角度推定手段127により
推定されたステアリング軸12の推定回転角θS(n)と、
がそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α(α10)
が、所定値α1(α11)以上所定値α2(α12)以下に
なる状態が所定時間継続したとき、または角度センサ1
5(または角度センサ16)より検出されたステアリン
グ軸12の回転角と、ステアリング角度推定手段127
により推定されたステアリング軸12の推定回転角θ
S(n)と、が互いに反対方向に回るときに両角度の比β1
(β10)が、所定値β1(β11)以上になる状態が所定
時間継続したとき、それぞれ角度センサ15(または角
度センサ16)に異常が生じたことを検出する。
【0230】これにより、ステアリング軸12の回転角
を検出することができるとともに、ステアリング軸12
の回転角とピニオン軸13の回転角との少なくとも一方
からトーションバー14のねじれ量をねじれ角として検
出することができるので、ステアリングホイール11の
操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。し
たがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果が
ある。また、角度センサ15(または角度センサ16)
により、ステアリング検出角θ1(n)(またはθ 2(n))と
ステアリング推定角θS(n)との比α(α10、β10)を回
転方向に応じて各々に設定された所定値α1(α11)、
α2(α12)、β(β11)と比較し所定時間継続して検
出するので、一層正確に角度検出手段の異常を検出し得
る効果もある。
【0231】また、第12実施形態の電気式動力舵取装
置(請求項23または請求項24に記載の電気式動力舵
取装置に相当)によると、所定値α1(α11、α21)、
α2(α12、α22)、β1(β11、β21)は、角度セン
サ15(または角度センサ16)により検出されたステ
アリング検出角θ1(n)(またはθ2(n))またはステアリ
ング角度推定手段127により推定されたステアリング
推定角θS(n)に基づいて変化するので、ステアリング検
出角θ1(n)(またはθ2(n))あるいはステアリング推定
角θS(n)の変化に動的に対応して、角度センサ15(ま
たは角度センサ16)の異常の有無を判断することがで
きる。したがって、より一層正確に角度センサ15(ま
たは角度センサ16)の異常を検出し得る効果がある。
【0232】[第13実施形態]次に、第13実施形態
に係る電気式動力舵取装置を図24および図25に基づ
いて説明する。なお、この第13実施形態に係る電気式
動力舵取装置は、特許請求の範囲に記載の請求項25〜
34に係る電気式動力舵取装置に相当するものである。
【0233】第13実施形態による電気式動力舵取装置
では、前述した第11実施形態の電気式動力舵取装置を
構成するステアリング角度推定手段127を削除した構
成を採るもので、さらに角度センサ異常検出手段123
による異常検出処理に変更を加えて、角度センサ15
(または角度センサ16)により検出したステアリング
軸12の所定位置を基準にする相対回転角(以下、本第
13実施形態において「ステアリング検出相対角」とい
う)と、モータ回転角センサ19により検出または推定
された所定位置を基準にするモータMの相対検出推定回
転角(以下、本第13実施形態において「モータ検出推
定相対角」という)と、の比に基づいて、角度センサ1
5(または角度センサ16)の異常を検出する。この点
が第11実施形態のものと相違する。したがって、他の
構成部分は第11実施形態の電気式動力舵取装置と実質
的に同一の構成を採るため、それらの説明を省略し、ま
た必要に応じて図1および図19を援用して説明する。
【0234】図24に示すように、第13実施形態によ
る電気式動力舵取装置では、前述した第12実施形態の
電気式動力舵取装置で用いたステアリング角度推定手段
127を備えていないため、モータ回転角センサ19か
ら取り込んだモータ検出推定相対角を直接、アシストト
ルク決定手段131に入力している。そのため、アシス
トトルク決定手段131では、次述するように、ステア
リング角を算出することなく、角度センサ15、16に
よるステアリング検出相対角とモータ検出推定相対角と
比に基づいて異常検出処理を行っている。
【0235】図25に示すように、第13実施形態によ
る電気式動力舵取装置は、角度センサ異常検出手段13
3(図24)において、以下の異常検出処理を行う。こ
の角度センサの異常検出処理も、第11実施形態による
異常検出処理と同様、例えば5ミリ秒間隔に発生する割
り込み処理によって行われる。なお、以下、角度センサ
15の異常検出処理の流れを説明するが、角度センサ1
6の異常検出処理も同様に行われることに留意された
い。
【0236】まず、ステップS301により、本処理が
1回目であるか否かを判断し、本処理が1回目にあたる
場合には(ステップS301でYes)、前回演算等し
た積算モータ回転角θMS(n-1) を記憶していないため、
ステップS303、S305、S307、によって積算
モータ回転角の初期値θMS(1)を設定する処理を行う。
なお、θMSの後に付されている括弧内のnは、第n回目
に検出あるいは推定されたステアリング角であることを
表す添字である。
【0237】即ち、ステップS303では、角度センサ
15によりステアリング角θ1(1)を取り込み、続くステ
ップS305では、モータ回転角センサ19によりモー
タ回転角θM(1)を取り込む処理を、それぞれ順次行う。
そして、ステップS307により、ステップS305に
よるモータ回転角θM(1)を積算モータ回転角の初期値θ
MS(1)として記憶する。
【0238】一方、既に本処理を行っている場合には
(ステップS301でNo)、前回演算等した積算モー
タ回転角θMS(n-1) を記憶しているので、ステップS3
09に移行して角度センサ15によりステアリング角θ
1(n)を取り込み、続くステップS305により、モータ
回転角センサ19によるモータ回転角θM(n)を取り込む
処理を行う。そして、さらにθMS(n)=θMS(n-1)+(θ
M(n)−θM(n-1))により積算モータ回転角θMS(n) を算
出する。ここで、θM(n)は今回のモータ回転角、θM(n-
1)は前回のモータ回転角を示す。
【0239】続くステップS315により、相対角を演
算する。ここでは、角度センサ15によるステアリング
検出相対角θ1(n)’とモータ回転角センサ19によるモ
ータ検出推定相対角θMS(n)'とをそれぞれ演算する。ス
テアリング検出相対角θ1(n)’は、今回のθ1(n)から初
期値θ1(1)を引くことにより算出し(θ1(n)’=θ1(n)
−θ1(1))、またモータ検出推定相対角θMS(n)'は、今
回の積算モータ回転角θMS(n)から初期値θMS(1)を引く
ことにより算出する。
【0240】次にステップS317により、ステアリン
グ検出相対角θ1(n)’とモータ検出推定相対角θMS(n)'
との回転方向が同一方向であるか否かを判断する。即
ち、ステアリング検出相対角θ1(n)’の回転方向とモー
タ回転角θM の相対角θMS(n)'の回転方向とが、同一方
向であるか反対方向であるかによって、異常判定に用い
るパラメータ(例えばステアリング角度比α、ステアリ
ング偏差角比β)を変更することにより、より正確に角
度センサ15の異常を検出することができるため、ステ
アリング角θ1 の相対角θ1(n)'とモータ回転角θM
相対角θMS(n)'とを乗算することにより求められる符号
(正または負)により、回転が同一方向であるか否かを
ステップS317により判断する処理を行っている。
【0241】そして、このステップS317により同一
方向であると判断すると(ステップS317でYe
s)、ステップS319に移行してステアリング角度比
αを求める演算処理、つまりステアリング検出相対角θ
1(n)’をモータ検出推定相対角θ MS(n)'で割ることによ
り両者の比αを算出する。なお、このステアリング角度
比αは、特許請求の範囲(請求項25〜28)に記載の
「比α30」に相当するもので、角度センサ16の場合に
は、特許請求の範囲(請求項29〜32)に記載の「比
α40」に相当するものである。
【0242】次のステップS321により、第1所定値
α1および第2所定値α2を後述する所定の演算処理に
より求め、この第1、第2所定値α1、α2で挟まれた
範囲内に、ステアリング検出相対角θ1(n)’とモータ検
出推定相対角θMS(n)'との比αが収まっているか否か
(α2≦α≦α1)を続くステップS323により判断
する。このステップS323による判断処理によって、
当該範囲内に比αがあれば(S323でYes)、角度
センサ15は正常である可能性があるので、ステップS
331に処理を移行して異常タイマtcのクリア処理(tc
=0)を行い、一連の異常検出処理を終了する。なお、
この第1所定値α1および第2所定値α2は、特許請求
の範囲(請求項25〜28、33)に記載の「所定値α
31」および「所定値α32」にそれぞれ相当するもので、
角度センサ16の場合には、特許請求の範囲(請求項2
9〜32、34)に記載の「所定値α41」および「所定
値α42」にそれぞれ相当するものである。
【0243】一方、当該範囲内に比αがなければ(S3
23でNo)、角度センサ15に異常を生じた可能性が
あるので、ステップS325に処理を移行して異常タイ
マtcのカウントアップ処理(tc=tc+1)を行い、さら
にステップS327により異常タイマtcで途中でクリア
されることなくカウントアップされ続けてから所定時間
Tが経過しているか否か、つまり異常タイマtcの値が所
定値以上に到達しているか否かの判断を行う。この判断
により、異常タイマtcが所定時間T続けてカウントアッ
プされている場合には(S327でYes)、角度セン
サ15に異常が生じているものと判断できるため、ステ
ップS329により角度センサ15の異常発生を運転者
に通知する処理を行い、一連の異常検出処理の終了す
る。
【0244】また、ステップS317により同一方向で
はない、つまりステアリング検出相対角θ1(n)’とモー
タ検出推定相対角θMS(n)'との回転方向が反対であると
判断すると(ステップS317でNo)、ステップS3
33に移行してステアリング偏差角比βを求める演算処
理、つまりステアリング検出相対角θ1(n)’からモータ
検出推定相対角θMS(n)'を引いたものを減速比Gで割っ
て符号反転し、さらにその結果をモータ検出推定相対角
θMS(n)'で割ることにより(β=−(θ1(n)'−θ
MS(n)')/G)/θMS(n)')、ステアリング偏差角比β
を算出する。なお、このステアリング偏差角比βは、特
許請求の範囲(請求項26、28)に記載の「比β30」
に相当するもので、角度センサ16の場合には、特許請
求の範囲(請求項30、32)に記載の「比β40」に相
当するものである。
【0245】そして、ステップS335により、第1所
定値β1を後述する所定の演算処理により求め、この第
1所定値β1よりもステップS333により求めたステ
アリング偏差角比βの方が小さいか否かをステップS3
37により判断する。このステップS337による判断
処理によって、第1所定値β1よりもステアリング偏差
角比βの方が小さいと判断できれば(S337でYe
s)、角度センサ15は正常である可能性があるので、
ステップS345に処理を移行して異常タイマtcのクリ
ア処理(tc=0)を行い、一連の異常検出処理を終了す
る。なお、この第1所定値β1は、特許請求の範囲(請
求項26、28、33)に記載の「所定値β31」に相当
するもので、角度センサ16の場合には、特許請求の範
囲(請求項30、32、34)に記載の「所定値β41」
に相当するものである。
【0246】一方、第1所定値β1よりもステアリング
偏差角比βの方が小さいと判断できなければ(S337
でNo)、角度センサ15に異常を生じた可能性がある
ので、ステップS339に処理を移行して異常タイマtc
のカウントアップ処理(tc=tc+1)を行い、さらにス
テップS341により異常タイマtcで途中でクリアされ
ることなくカウントアップされ続けてから所定時間T
(例えば300ミリ秒〜600ミリ秒)が経過している
か否か、つまり異常タイマtcの値が所定値以上に到達し
ているか否かの判断を行う。この判断により、異常タイ
マtcが所定時間T続けてカウントアップされている場合
には(S341でYes)、角度センサ15に異常が生
じているものと判断できるため、ステップS343によ
り角度センサ15の異常発生を運転者に通知する処理を
行い、一連の異常検出処理の終了する。
【0247】なお、ステップS325、S327、S3
31による各処理は、特許請求の範囲(請求項27、2
8、31、32)に記載の「比αxxが、〜になる状態が
所定時間継続したとき」(xxは30または40)に相当する
ものである。
【0248】また、ステップS325、S327、S3
31による各処理を削除して、ステップS323による
Noの判断処理の直後にステップS329を置き、また
ステップS323による処理によりYesの判断をした
場合には一連の異常検出処理を終了するように、当該異
常検出処理の流れを変更しても良い。さらにステップS
339、S341、S345による各処理を削除して、
ステップS337によるNoの判断処理の直後にステッ
プS343を置き、またステップS337による処理に
よりYesの判断をした場合には一連の異常検出処理を
終了するように、当該異常検出処理の流れを変更しても
良い。
【0249】これにより、所定時間の経過を待つことな
く、即座にステップS329やステップS343により
角度センサ15(角度センサ16)の異常発生通知を行
うことができるので、異常検出処理の高速化を期待する
ことができる。
【0250】さらに、ステップS317により、ステア
リング検出相対角θ1(n)’とモータ検出推定相対角θMS
(n)'との回転方向が同一方向であるか否かを判断する処
理を行っているが、異常検出処理全体を簡素かつ高速化
する観点から、ステップS317、S333、S33
5、S337、S339、S341、S343、S34
5による各処理を削除しても良い。
【0251】ここで、ステップS321で行う「第1、
第2所定値α1、α2の演算」およびステップS335
で行う「第1所定値β1の演算」について、説明する。
起動時に角度センサ15、16で検出したステアリング
検出角θ1(1)’とモータ回転角センサ19で検出または
推定したモータ回転角θM(1)とからみた相対的なステア
リング検出相対角θ1(n)’やモータ検出推定相対角θMS
(n)'には、機械的に生じ得る減速機17のバックラッシ
ュやトーションバー14のねじれ角を要因とする「検出
誤差」を生じ得る。そのため、本第13実施形態では、
ステップS321により第1所定値α1および第2所定
値α2、ステップS335により第1所定値β1を、そ
れぞれ演算することによって、当該偏差による影響を吸
収している。
【0252】以下、これらの所定値α1、α2、β1の
算出方法について説明する。まず、減速機17のバック
ラッシュ等により生じる偏差(所定値)をΔθ0 (Δθ
0 >0)とすると、|θ1(n)’−θMS(n)'/G|≦Δθ
0 を満たす。ここで、実際に生じ得る偏差をΔθとする
と、θ1(n)’=θMS(n)'/G+Δθであるから、ステア
リング検出相対角θ1(n)’とモータ検出推定相対角θMS
(n)'との回転方向が同一方向、即ちθ1(n)’・θMS(n)'
>0のとき、θ1(n)’=θMS(n)'/G+Δθの両辺をθ
MS(n)'で割ると、次の式(10)が得られる。また角度セ
ンサ15、16が正常であれば、−Δθ0 ≦Δθ≦Δθ
0 の関係を満たしているので、式(10)は次の式(11)
に変形することができる。
【0253】
【数6】
【0254】したがって、角度センサ15、16が正常
であるか否かは、次の式(12)による判定閾値α1、α
2によって判断することができる。
【0255】
【数7】
【0256】一方、ステアリング検出相対角θ1(n)’と
モータ検出推定相対角θMS(n)'との回転方向が反対方
向、即ちθ1(n)’・θMS(n)'<0のとき、θ1(n)’=θ
MS(n)'/G+Δθの両辺をθMS(n)'で割ると、次の式
(13)、(14)が得られる。ここで、角度センサ15、
16が正常であれば、θMS(n)'<0(θ1(1)’>0)の
ときにはΔθ=θ1(1)’−θMS(n)'>0よりΔθ≦Δθ
0 を満足するので、式(13)、(14)は次の式(15)に
変形できる。同様に、θMS(n)'>0(θ1(1)’<0)の
ときも、次式(15)が得られる。
【0257】
【数8】
【0258】したがって、角度センサ15、16が正常
であるか否かは、次の式(16)による判定閾値β1によ
って判断することができる。
【0259】
【数9】
【0260】このようにして所定値α1、α2、β1は
演算されるので、これらの所定値は、角度センサ15
(または角度センサ16)により検出されたステアリン
グ検出相対角θ1(n)’またはモータ回転角センサ19に
より検出または推定されたモータ検出推定相対角θ
MS(n)'に基づいて変化する。つまり、これらの角度変化
に動的に対応して、角度センサ15(または角度センサ
16)の異常の有無を判断することができる。なお、上
述したΔθ0 は、トーションバー14のマニュアルスト
ッパを考慮して、例えば12゜(±6゜)に設定されて
いる。
【0261】以上説明したように、第13実施形態の電
気式動力舵取装置(請求項25または請求項29に記載
の電気式動力舵取装置に相当)によると、ステアリング
軸12とピニオン軸13とをトーションバー14により
相対回転可能に連結し、ステアリング軸12の回転角を
角度センサ15により、またピニオン軸13の回転角を
角度センサ16により、それぞれ検出する。そして、ア
シストトルク決定手段121により、ステアリング軸1
2の回転角およびピニオン軸13の回転角の少なくとも
一方に基づいて、モータMにより発生させるアシスト力
を決定し、また角度センサ15(または角度センサ1
6)により検出されたステアリング軸12の所定位置を
基準にするステアリング検出相対角θ1(n)’(またはθ
2(n)’)と、モータ回転角センサ19により検出または
推定された所定位置を基準にするモータMのモータ検出
推定相対角θMS(n)'と、の比α(α30)が、所定値α1
(α31)以上所定値α2(α32)以下の時、角度センサ
15(または角度センサ16)に異常が生じたことを検
出する。
【0262】これにより、ステアリング軸12の回転角
を検出することができるとともに、ステアリング軸12
の回転角とピニオン軸13の回転角との少なくとも一方
からトーションバー14のねじれ量をねじれ角として検
出することができるので、ステアリングホイール11の
操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。し
たがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果が
ある。また、ステアリング検出相対角θ1(n)’(または
θ2(n)’)とモータ検出推定相対角θMS(n)'と、の比α
(α30)から、角度センサ15(または角度センサ1
6)に異常が生じたことを検出することができるので、
ステアリング軸12の回転角を推定するステアリング角
度推定手段を備えなくても、角度センサ15(または角
度センサ16)の異常を検出し得る効果もある。
【0263】また、第13実施形態の電気式動力舵取装
置(請求項26または請求項30に記載の電気式動力舵
取装置に相当)によると、ステアリング軸12とピニオ
ン軸13とをトーションバー14により相対回転可能に
連結し、ステアリング軸12の回転角を角度センサ15
により、またピニオン軸13の回転角を角度センサ16
により、それぞれ検出する。そして、アシストトルク決
定手段121により、ステアリング軸12の回転角およ
びピニオン軸13の回転角の少なくとも一方に基づい
て、モータMにより発生させるアシスト力を決定し、ま
た角度センサ15(または角度センサ16)により検出
されたステアリング軸12の所定位置を基準にするステ
アリング検出相対角θ1(n)’(またはθ2(n)’)と、モ
ータ回転角センサ19により検出または推定された所定
位置を基準にするモータMのモータ検出推定相対角θMS
(n)'と、がそれぞれ同一方向に回るときに両角度の比α
(α30)が、所定値α1(α31)以上所定値α2(α3
2)以下の時、また角度センサ15(または角度センサ
16)により検出されたステアリング軸12の所定位置
を基準にするステアリング検出相対角θ1(n)’(または
θ2(n)’)と、モータ回転角センサ19により検出また
は推定された所定位置を基準にするモータMのモータ検
出推定相対角θMS(n)'とが互いに反対方向に回るときに
両角度の比β(β30)が、所定値β1(β31)以上の
時、それぞれ角度センサ15(または角度センサ16)
に異常が生じたことを検出する。
【0264】これにより、ステアリング軸12の回転角
を検出することができるとともに、ステアリング軸12
の回転角とピニオン軸13の回転角との少なくとも一方
からトーションバー14のねじれ量をねじれ角として検
出することができるので、ステアリングホイール11の
操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。し
たがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果が
ある。また、角度センサ15(または角度センサ16)
により、ステアリング検出相対角θ1(n)’(またはθ
2(n)’)とモータ検出推定相対角θMS(n)'と、の比α
(α30)を回転方向に応じて各々に設定された所定値α
1(α31)、α2(α32)、β(β31)と比較して検出
するので、ステアリング軸12の回転角を推定するステ
アリング角度推定手段を備えなくても、より正確に角度
検出手段の異常を検出し得る効果もある。
【0265】さらに、第13実施形態の電気式動力舵取
装置(請求項27または請求項31に記載の電気式動力
舵取装置に相当)によると、ステアリング軸12とピニ
オン軸13とをトーションバー14により相対回転可能
に連結し、ステアリング軸12の回転角を角度センサ1
5により、またピニオン軸13の回転角を角度センサ1
6により、それぞれ検出する。そして、アシストトルク
決定手段121により、ステアリング軸12の回転角お
よびピニオン軸13の回転角の少なくとも一方に基づい
て、モータMにより発生させるアシスト力を決定し、ま
た角度センサ15(または角度センサ16)により検出
されたステアリング軸12の所定位置を基準にするステ
アリング検出相対角θ1(n)’(またはθ2(n)’)と、モ
ータ回転角センサ19により検出または推定された所定
位置を基準にするモータMのモータ検出推定相対角θMS
(n)'と、の比α(α30)が、所定値α1(α31)以上所
定値α2(α32)以下になる状態が所定時間継続したと
き、角度センサ15(または角度センサ16)に異常が
生じたことを検出する。
【0266】これにより、ステアリング軸12の回転角
を検出することができるとともに、ステアリング軸12
の回転角とピニオン軸13の回転角との少なくとも一方
からトーションバー14のねじれ量をねじれ角として検
出することができるので、ステアリングホイール11の
操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。し
たがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果が
ある。また、ステアリング検出相対角θ1(n)’(または
θ2(n)’)とモータ検出推定相対角θMS(n)'と、の比α
(α30)を所定時間T継続して検出するので、ステアリ
ング軸12の回転角を推定するステアリング角度推定手
段を備えなくても、さらに正確に角度センサ15(また
は角度センサ16)の異常を検出し得る効果もある。
【0267】さらにまた、第13実施形態の電気式動力
舵取装置(請求項28または請求項32に記載の電気式
動力舵取装置に相当)によると、ステアリング軸12と
ピニオン軸13とをトーションバー14により相対回転
可能に連結し、ステアリング軸12の回転角を角度セン
サ15により、またピニオン軸13の回転角を角度セン
サ16により、それぞれ検出する。そして、アシストト
ルク決定手段121により、ステアリング軸12の回転
角およびピニオン軸13の回転角の少なくとも一方に基
づいて、モータMにより発生させるアシスト力を決定
し、また角度センサ15(または角度センサ16)によ
り検出されたステアリング軸12の所定位置を基準にす
るステアリング検出相対角θ1(n)’(またはθ2(n)’)
と、モータ回転角センサ19により検出または推定され
た所定位置を基準にするモータMのモータ検出推定相対
角θMS(n)'と、がそれぞれ同一方向に回るときに両角度
の比α(α30)が、所定値α1(α31)以上所定値α2
(α32)以下になる状態が所定時間継続したとき、また
角度センサ15(または角度センサ16)により検出さ
れたステアリング軸12の所定位置を基準にするステア
リング検出相対角θ1(n)’(またはθ2(n)’)と、モー
タ回転角センサ19により検出または推定された所定位
置を基準にするモータMのモータ検出推定相対角θ
MS(n)'とが互いに反対方向に回るときに両角度の比β
(β30)が、所定値β1(β31)以上になる状態が所定
時間継続したとき、それぞれ角度センサ15(または角
度センサ16)に異常が生じたことを検出する。
【0268】これにより、ステアリング軸12の回転角
を検出することができるとともに、ステアリング軸12
の回転角とピニオン軸13の回転角との少なくとも一方
からトーションバー14のねじれ量をねじれ角として検
出することができるので、ステアリングホイール11の
操舵角を考慮したアシスト制御をすることができる。し
たがって、操舵角に基づくアシスト制御をし得る効果が
ある。また、角度センサ15(または角度センサ16)
により、ステアリング検出相対角θ1(n)’(またはθ
2(n)’)とモータ検出推定相対角θMS(n)'と、の比α
(α30)を回転方向に応じて各々に設定された所定値α
1(α31)、α2(α32)、β(β31)と比較し所定時
間継続して検出するので、ステアリング軸12の回転角
を推定するステアリング角度推定手段を備えなくても、
より正確に角度検出手段の異常を検出し得る効果もあ
る。
【0269】また、第13実施形態の電気式動力舵取装
置(請求項33または請求項34に記載の電気式動力舵
取装置に相当)によると、所定値α1(α11、α21)、
α2(α12、α22)、β1(β11、β21)は、角度セン
サ15(または角度センサ16)により検出されたステ
アリング検出相対角θ1(n)’またはモータ回転角センサ
19により検出または推定されたモータ検出推定相対角
θMS(n)'に基づいて変化するので、ステアリング検出相
対角θ1(n)’(またはθ2(n)’)あるいはモータ検出推
定相対角θMS(n)'の変化に動的に対応して、角度センサ
15(または角度センサ16)の異常の有無を判断する
ことができる。したがって、より一層正確に角度センサ
15(または角度センサ16)の異常を検出し得る効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電気式動力舵取装
置の主な構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すECUおよびモータ駆動回路の主な
電気的構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示すアシストトルク決定手段の構成を示
すブロック図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る電気式動力舵取装
置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示
すブロック図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る電気式動力舵取装
置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示
すブロック図である。
【図6】図5に示すアシストトルク決定手段の構成を示
すブロック図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係る電気式動力舵取装
置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示
すブロック図である。
【図8】図7に示すアシストトルク決定手段の構成を示
すブロック図である。
【図9】本発明の第5実施形態に係る電気式動力舵取装
置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を示
すブロック図である。
【図10】図9に示すアシストトルク決定手段の構成を
示すブロック図である。
【図11】本発明の第6実施形態に係る電気式動力舵取
装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を
示すブロック図である。
【図12】図11に示すアシストトルク決定手段の構成
を示すブロック図である。
【図13】本発明の第7実施形態に係る電気式動力舵取
装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を
示すブロック図である。
【図14】図13に示すアシストトルク決定手段の構成
を示すブロック図である。
【図15】本発明の第8実施形態に係る電気式動力舵取
装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成を
示すブロック図である。
【図16】図15に示すアシストトルク決定手段の構成
を示すブロック図である。
【図17】本発明の第10実施形態に係る電気式動力舵
取装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成
を示すブロック図である。
【図18】図17に示すアシストトルク決定手段の構成
を示すブロック図である。
【図19】本発明の第11実施形態に係る電気式動力舵
取装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成
を示すブロック図である。
【図20】本発明の第11実施形態による角度センサの
異常検出処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】図20に示すステアリング角推定処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図22】本発明の第12実施形態による角度センサの
異常検出処理の流れを示すフローチャートである。
【図23】図22に示すステアリング角推定処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図24】本発明の第13実施形態に係る電気式動力舵
取装置のECUおよびモータ駆動回路の主な電気的構成
を示すブロック図である。
【図25】本発明の第13実施形態による角度センサの
異常検出処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 電気式動力舵取装置 11 ステアリングホイール 12 ステアリング軸 13 ピニオン軸 (操舵機構
軸) 14 トーションバー (弾性部
材) 15 角度センサ (第1の角
度検出手段) 16 角度センサ (第2の角
度検出手段) 18 ラックピニオン (操舵機
構) 19 モータ回転角センサ (モータ回
転角検出推定手段) 20 ECU 21、31、41、51、61、71、81、91、1
11、121、131アシストトルク決定手段(アシス
ト力決定手段) 23 電流制御手段 25 モータ駆動手段 27 モータ電流検出手段 43、53、63、73、83、93、123、133
角度センサ異常検出手段(異常検出手段) 55、77 車速センサ (車速検出
推定手段) 65、75 ステアリング角速度推定手段 85 出力制限ゲイン演算部 95 出力電流最大値制限手段 97 出力電流最大値制限演算部 127 ステアリング角度推定手段 M モータ θ1 ステアリング軸の回転角 θ2 ピニオン軸の回転角 (操舵機構
軸の回転角) ΔθH トーションバーねじれ角(偏差)

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じた
    アシスト力をモータにより発生させて操舵をアシストす
    る電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、を備えることを特徴と
    する電気式動力舵取装置。
  2. 【請求項2】 前記アシスト力決定手段は、前記ステア
    リング軸の回転角と前記操舵機構軸の回転角との偏差に
    基づいて、前記アシスト力を決定することを特徴とする
    請求項1記載の電気式動力舵取装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の角度検出手段および第2の角
    度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段を
    備え、 前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段およ
    び第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した
    場合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検
    出された回転角に基づいて前記アシスト力を決定するこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の電気式動力舵取
    装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の角度検出手段および第2の角
    度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段
    と、 車速を検出または推定する車速検出推定手段と、を備
    え、 前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段およ
    び第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した
    場合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検
    出された回転角と、前記車速検出推定手段により検出ま
    たは推定された車速と、に基づいて前記アシスト力を決
    定することを特徴とする請求項1または2記載の電気式
    動力舵取装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の角度検出手段および第2の角
    度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段
    と、 前記ステアリングホイールの角速度を推定するステアリ
    ング角速度推定手段と、を備え、 前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段およ
    び第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した
    場合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検
    出された回転角と、前記ステアリング角速度推定手段に
    より推定されたステアリングホイールの角速度と、に基
    づいて前記アシスト力を決定することを特徴とする請求
    項1または2記載の電気式動力舵取装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の角度検出手段および第2の角
    度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段
    と、 車速を検出または推定する車速検出推定手段と、 前記ステアリングホイールの角速度を推定するステアリ
    ング角速度推定手段と、を備え、 前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段およ
    び第2の角度検出手段のいずれか一方に異常を検出した
    場合、前記アシスト力決定手段は、正常な他方により検
    出された回転角と、前記車速検出推定手段により検出ま
    たは推定された車速と、前記ステアリング角速度推定手
    段により推定されたステアリングホイールの角速度と、
    に基づいて前記アシスト力を決定することを特徴とする
    請求項1または2記載の電気式動力舵取装置。
  7. 【請求項7】 前記異常検出手段により、前記第1の角
    度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に
    異常を検出した場合、時間の経過とともに前記モータに
    より発生させる前記アシスト力を徐々に減少させること
    を特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の電気
    式動力舵取装置。
  8. 【請求項8】 前記異常検出手段により、前記第1の角
    度検出手段および第2の角度検出手段のいずれか一方に
    異常を検出した場合、時間の経過とともに前記モータに
    より発生させる前記アシスト力の最大値を徐々に減少さ
    せることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記
    載の電気式動力舵取装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の角度検出手段および第2の角
    度検出手段のそれぞれの異常を検出する異常検出手段を
    備え、 前記異常検出手段により、前記第1の角度検出手段およ
    び第2の角度検出手段の少なくとも一方に異常を検出し
    た場合、前記モータによる前記アシスト力の発生を直ち
    に中止することを特徴とする請求項1または2記載の電
    気式動力舵取装置。
  10. 【請求項10】 車速を検出または推定する車速検出推
    定手段を備え、 前記アシスト力決定手段は、前記ステアリング軸の回転
    角および前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に加
    え、前記車速検出推定手段により検出または推定された
    車速にも基づいて、前記アシスト力を決定することを特
    徴とする請求項1または2記載の電気式動力舵取装置。
  11. 【請求項11】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記モータ回転角検出推定手段により検出または推定さ
    れたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転
    角を推定するステアリング角度推定手段と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段によ
    り推定された前記ステアリング軸の推定回転角と、の偏
    差が所定値以上の時、前記第1の角度検出手段に異常が
    生じたことを検出する第1の角度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  12. 【請求項12】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記モータ回転角検出推定手段により検出または推定さ
    れたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転
    角を推定するステアリング角度推定手段と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段によ
    り推定された前記ステアリング軸の推定回転角と、の偏
    差が所定値以上になる状態が所定時間継続したとき、前
    記第1の角度検出手段に異常が生じたことを検出する第
    1の角度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  13. 【請求項13】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記モータ回転角検出推定手段により検出または推定さ
    れたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転
    角を推定するステアリング角度推定手段と、 前記第2の角度検出手段により検出された前記操舵機構
    軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段により推
    定された前記ステアリング軸の推定回転角と、の偏差が
    所定値以上の時、前記第2の角度検出手段に異常が生じ
    たことを検出する第2の角度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  14. 【請求項14】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記モータ回転角検出推定手段により検出または推定さ
    れたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転
    角を推定するステアリング角度推定手段と、 前記第2の角度検出手段により検出された前記操舵機構
    軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段により推
    定された前記ステアリング軸の推定回転角と、の偏差が
    所定値以上になる状態が所定時間継続したとき、前記第
    2の角度検出手段に異常が生じたことを検出する第2の
    角度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  15. 【請求項15】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記モータ回転角検出推定手段により検出または推定さ
    れたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転
    角を推定するステアリング角度推定手段と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段によ
    り推定された前記ステアリング軸の推定回転角と、の比
    α10が、所定値α11以上所定値α12以下の時、前記第1
    の角度検出手段に異常が生じたことを検出する第1の角
    度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  16. 【請求項16】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記モータ回転角検出推定手段により検出または推定さ
    れたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転
    角を推定するステアリング角度推定手段と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段によ
    り推定された前記ステアリング軸の推定回転角と、の比
    α10が、所定値α11以上所定値α12以下になる状態が所
    定時間継続したとき、前記第1の角度検出手段に異常が
    生じたことを検出する第1の角度異常検出手段と、を備
    えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  17. 【請求項17】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記モータ回転角検出推定手段により検出または推定さ
    れたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転
    角を推定するステアリング角度推定手段と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段によ
    り推定された前記ステアリング軸の推定回転角と、がそ
    れぞれ同一方向に回るときに両角度の比α10が、所定値
    α11以上所定値α12以下の時、または前記第1の角度検
    出手段により検出された前記ステアリング軸の回転角
    と、前記ステアリング角度推定手段により推定された前
    記ステアリング軸の推定回転角と、が互いに反対方向に
    回るときに両角度の比β10が、所定値β11以上の時、そ
    れぞれ前記第1の角度検出手段に異常が生じたことを検
    出する第1の角度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  18. 【請求項18】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記モータ回転角検出推定手段により検出または推定さ
    れたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転
    角を推定するステアリング角度推定手段と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段によ
    り推定された前記ステアリング軸の推定回転角とがそれ
    ぞれ同一方向に回るときに両角度の比α10が、所定値α
    11以上所定値α12以下になる状態が所定時間継続したと
    き、または前記第1の角度検出手段により検出された前
    記ステアリング軸の回転角と、前記ステアリング角度推
    定手段により推定された前記ステアリング軸の推定回転
    角とが互いに反対方向に回るときに両角度の比β10が、
    所定値β11以上になる状態が所定時間継続したとき、そ
    れぞれ前記第1の角度検出手段に異常が生じたことを検
    出する第1の角度異常検出手段と、を備えることを特徴
    とする電気式動力舵取装置。
  19. 【請求項19】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記モータ回転角検出推定手段により検出または推定さ
    れたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転
    角を推定するステアリング角度推定手段と、 前記第2の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段によ
    り推定された前記ステアリング軸の推定回転角と、の比
    α20が、所定値α21以上所定値α22以下の時、前記第2
    の角度検出手段に異常が生じたことを検出する第2の角
    度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  20. 【請求項20】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記モータ回転角検出推定手段により検出または推定さ
    れたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転
    角を推定するステアリング角度推定手段と、 前記第2の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段によ
    り推定された前記ステアリング軸の推定回転角と、の比
    α20が、所定値α21以上所定値α22以下になる状態が所
    定時間継続したとき、前記第2の角度検出手段に異常が
    生じたことを検出する第2の角度異常検出手段と、を備
    えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  21. 【請求項21】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記モータ回転角検出推定手段により検出または推定さ
    れたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転
    角を推定するステアリング角度推定手段と、 前記第2の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段によ
    り推定された前記ステアリング軸の推定回転角と、がそ
    れぞれ同一方向に回るときに両角度の比α20が、所定値
    α21以上所定値α22以下の時、または前記第2の角度検
    出手段により検出された前記ステアリング軸の回転角
    と、前記ステアリング角度推定手段により推定された前
    記ステアリング軸の推定回転角と、が互いに反対方向に
    回るときに両角度の比β20が、所定値β21以上の時、そ
    れぞれ前記第2の角度検出手段に異常が生じたことを検
    出する第2の角度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  22. 【請求項22】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記モータ回転角検出推定手段により検出または推定さ
    れたモータ回転角に基づいて前記ステアリング軸の回転
    角を推定するステアリング角度推定手段と、 前記第2の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角と、前記ステアリング角度推定手段によ
    り推定された前記ステアリング軸の推定回転角とがそれ
    ぞれ同一方向に回るときに両角度の比α20が、所定値α
    21以上所定値α22以下になる状態が所定時間継続したと
    き、または前記第2の角度検出手段により検出された前
    記ステアリング軸の回転角と、前記ステアリング角度推
    定手段により推定された前記ステアリング軸の推定回転
    角とが互いに反対方向に回るときに両角度の比β20が、
    所定値β21以上になる状態が所定時間継続したとき、そ
    れぞれ前記第2の角度検出手段に異常が生じたことを検
    出する第2の角度異常検出手段と、を備えることを特徴
    とする電気式動力舵取装置。
  23. 【請求項23】 前記所定値α11、所定値α12および所
    定値β11は、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角または前記ステアリング角度推定手段に
    より推定された前記ステアリング軸の推定回転角に基づ
    いて変化することを特徴とする請求項15〜18のいず
    れか一項に記載の電気式動力舵取装置。
  24. 【請求項24】 前記所定値α21、所定値α22および所
    定値β21は、 前記第2の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角または前記ステアリング角度推定手段に
    より推定された前記ステアリング軸の推定回転角に基づ
    いて変化することを特徴とする請求項19〜22のいず
    れか一項に記載の電気式動力舵取装置。
  25. 【請求項25】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前記モー
    タ回転角検出推定手段により検出または推定された所定
    位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転角と、
    の比α30が、所定値α31以上所定値α32以下の時、前記
    第1の角度検出手段に異常が生じたことを検出する第1
    の角度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  26. 【請求項26】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前記モー
    タ回転角検出推定手段により検出または推定された所定
    位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転角とが
    それぞれ同一方向に回るときに両角度の比α30が、所定
    値α31以上所定値α32以下の時、または前記第1の角度
    検出手段により検出された前記ステアリング軸の所定位
    置を基準にする相対回転角と、前記モータ回転角検出推
    定手段により検出または推定された所定位置を基準にす
    る前記モータの相対検出推定回転角とが互いに反対方向
    に回るときに両角度の比β30が、所定値β31以上の時、
    それぞれ前記第1の角度検出手段に異常が生じたことを
    検出する第1の角度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  27. 【請求項27】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前記モー
    タ回転角検出推定手段により検出または推定された所定
    位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転角と、
    の比α30が、所定値α31以上所定値α32以下になる状態
    が所定時間継続したとき、前記第1の角度検出手段に異
    常が生じたことを検出する第1の角度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  28. 【請求項28】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前記モー
    タ回転角検出推定手段により検出または推定された所定
    位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転角とが
    それぞれ同一方向に回るときに両角度の比α30が、所定
    値α31以上所定値α32以下になる状態が所定時間継続し
    たとき、または前記第1の角度検出手段により検出され
    た前記ステアリング軸の所定位置を基準にする相対回転
    角と、前記モータ回転角検出推定手段により検出または
    推定された所定位置を基準にする前記モータの相対検出
    推定回転角とが互いに反対方向に回るときに両角度の比
    β30が、所定値β31以上の時、それぞれ前記第1の角度
    検出手段に異常が生じたことを検出する第1の角度異常
    検出手段と、を備えることを特徴とする電気式動力舵取
    装置。
  29. 【請求項29】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記第2の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前記モー
    タ回転角検出推定手段により検出または推定された所定
    位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転角と、
    の比α40が、所定値α41以上所定値α42以下の時、前記
    第2の角度検出手段に異常が生じたことを検出する第2
    の角度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  30. 【請求項30】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記第2の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前記モー
    タ回転角検出推定手段により検出または推定された所定
    位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転角とが
    それぞれ同一方向に回るときに両角度の比α40が、所定
    値α41以上所定値α42以下の時、または前記第2の角度
    検出手段により検出された前記ステアリング軸の所定位
    置を基準にする相対回転角と、前記モータ回転角検出推
    定手段により検出または推定された所定位置を基準にす
    る前記モータの相対検出推定回転角とが互いに反対方向
    に回るときに両角度の比β40が、所定値β41以上の時、
    それぞれ前記第2の角度検出手段に異常が生じたことを
    検出する第2の角度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  31. 【請求項31】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記第2の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前記モー
    タ回転角検出推定手段により検出または推定された所定
    位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転角と、
    の比40が、所定値α41以上所定値α42以下になる状態が
    所定時間継続したとき、前記第2の角度検出手段に異常
    が生じたことを検出する第2の角度異常検出手段と、 を備えることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  32. 【請求項32】 操舵状態を検出し、該操舵状態に応じ
    たアシスト力をモータにより発生させて操舵をアシスト
    する電気式動力舵取装置であって、 ステアリングホイールに連結されたステアリング軸と操
    舵機構に連結された操舵機構軸とを相対回転可能に連結
    する弾性部材と、 前記ステアリング軸の回転角を検出する第1の角度検出
    手段と、 前記操舵機構軸の回転角を検出する第2の角度検出手段
    と、 前記第1の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の回転角および前記第2の角度検出手段により検
    出された前記操舵機構軸の回転角の少なくとも一方に基
    づいて、前記モータにより発生させる前記アシスト力を
    決定するアシスト力決定手段と、 前記モータの回転角を検出または推定するモータ回転角
    検出推定手段と、 前記第2の角度検出手段により検出された前記ステアリ
    ング軸の所定位置を基準にする相対回転角と、前記モー
    タ回転角検出推定手段により検出または推定された所定
    位置を基準にする前記モータの相対検出推定回転角とが
    それぞれ同一方向に回るときに両角度の比α40が、所定
    値α41以上所定値α42以下になる状態が所定時間継続し
    たとき、または前記第2の角度検出手段により検出され
    た前記ステアリング軸の所定位置を基準にする相対回転
    角と、前記モータ回転角検出推定手段により検出または
    推定された所定位置を基準にする前記モータの相対検出
    推定回転角とが互いに反対方向に回るときに両角度の比
    β40が、所定値β41以上の時、それぞれ前記第2の角度
    検出手段に異常が生じたことを検出する第2の角度異常
    検出手段と、を備えることを特徴とする電気式動力舵取
    装置。
  33. 【請求項33】 前記所定値α31、所定値α32および所
    定値β31は、前記第1の角度検出手段により検出された
    前記ステアリング軸の回転角または前記ステアリング角
    度推定手段により推定された前記ステアリング軸の推定
    回転角に基づいて変化することを特徴とする請求項25
    〜28のいずれか一項に記載の電気式動力舵取装置。
  34. 【請求項34】 前記所定値α41、所定値α42および所
    定値β41は、前記第2の角度検出手段により検出された
    前記ステアリング軸の回転角または前記ステアリング角
    度推定手段により推定された前記ステアリング軸の推定
    回転角に基づいて変化することを特徴とする請求項29
    〜32のいずれか一項に記載の電気式動力舵取装置。
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