JPH06278639A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JPH06278639A
JPH06278639A JP5092191A JP9219193A JPH06278639A JP H06278639 A JPH06278639 A JP H06278639A JP 5092191 A JP5092191 A JP 5092191A JP 9219193 A JP9219193 A JP 9219193A JP H06278639 A JPH06278639 A JP H06278639A
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JP
Japan
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control
vehicle speed
steering angle
steering
detected
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Application number
JP5092191A
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English (en)
Inventor
Toshifumi Ikeda
利文 池田
Seiji Matsumoto
成司 松本
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 2つの舵角センサにより検出されたハンドル
舵角に基づいて4輪操舵装置やアンチスキッドブレーキ
装置等を制御する車両の制御装置において、該制御手段
による4輪操舵装置やアンチスキッドブレーキ装置等の
制御性を向上させると共に、上記各舵角センサの故障を
確実に判定して制御性の低下を防止する。 【構成】 第1舵角センサ22aの検出結果に基づいて
後輪転舵機構Bの制御を開始し、且つ第1舵角センサ2
2aと第2舵角センサ22bとの検出結果が一致したと
きには該第2舵角センサ22bの検出結果に基づいて上
記後輪転舵機構Bを制御すると共に、実際の車速が第1
設定車速を超えて第2設定車速に達するまでの間に、上
記第1、第2舵角センサ22a,22bによる検出結果
の一致が判定されなかったときには、これら第1、第2
舵角センサ22a,22bのいずれかの故障を判定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の制御装置、特に、
アナログ式の舵角センサとデジタル式の舵角センサとに
よりハンドル舵角を検出すると共に、これらの舵角セン
サによる検出結果に基づいて車両に設けられた4輪操舵
装置やアンチスキッドブレーキ装置等を制御する車両の
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平2−120184号公報に
は、前輪と共に左右の後輪を転舵させる車両の後輪操舵
装置が開示されており、この後輪操舵装置は、舵角セン
サにより検出されたハンドル舵角に基づいて所定の転舵
特性により左右の後輪の転舵角を制御するように構成さ
れたものであるが、フェイルセーフ用として、2つの舵
角センサが装備されている。この場合、一方の舵角セン
サを例えばポテンショメータ等でなるアナログ式のセン
サとし、他方の舵角センサを上記アナログ式のセンサよ
り分解能力の高い例えばロータリエンコーダ等でなるデ
ジタル式のセンサとすることが一般的に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に舵角センサとして、アナログ式のセンサとデジタル式
のセンサとを併用し、これらの各舵角センサにより検出
されるハンドル舵角に基づいて4輪操舵装置やアンチス
キッドブレーキ装置等の所定の制御装置を制御する場合
に、例えば車両の低速走行中のように、所定の制御装置
に対する制御の応答時間に比較的余裕がある場合にはア
ナログ式の舵角センサが使用され、一方、車両の高速走
行中のように、上記制御装置に対して極めて高い制御の
応答性が要求される状況においては、アナログ式の舵角
センサに比べて分解能力の高いデジタル式の舵角センサ
が使用されて、車両の走行状況等に応じて上記両舵角セ
ンサが使い分けされているのが一般的であるが、何らか
の原因によりいずれかがの舵角センサに故障が発生する
場合があり、この場合に、いずれかの舵角センサの故障
が判定されて故障のない舵角センサに切り換えられるま
での間、その故障した舵角センサの検出結果に基づいて
所定の制御装置に対する制御が継続されて制御性の低下
を招く虞がある。
【0004】そこで本発明は、アナログ式の舵角センサ
とデジタル式の舵角センサとにより検出されたハンドル
舵角に基づいて車両に設けられた4輪操舵装置やアンチ
スキッドブレーキ装置等を制御する車両の制御装置にお
いて、該制御装置による4輪操舵装置やアンチスキッド
ブレーキ装置等の制御性を向上させると共に、上記各舵
角センサの故障を確実に判定して制御性の低下を防止す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0006】まず、本願の請求項1に係る発明(以下、
第1発明という)は、ハンドル舵角をアナログ式の第1
舵角センサとデジタル式の第2舵角センサとにより検出
すると共に、これら第1、第2舵角センサにより検出さ
れたハンドル舵角に基づいて車両に設けられた制御手段
を制御する車両の制御装置において、上記車両の車速を
検出する車速検出手段と、イグニッションスイッチの投
入状態を検出するイグニッションスタート検出手段と、
該イグニッションスタート検出手段によりイグニッショ
ンスイッチの投入状態を検出したときに上記第1舵角セ
ンサによる検出結果に基づいて上記制御手段の制御を開
始する制御開始手段と、上記第1舵角センサによる検出
結果と上記第2舵角センサによる検出結果とを比較し、
両センサにより検出されたハンドル舵角が一致したか否
かを判定する舵角判定手段と、該舵角判定手段により上
記第1舵角センサと第2舵角センサとにより検出された
ハンドル舵角が一致したことを判定したときには該第2
舵角センサによる検出結果に基づいて上記制御開始手段
による制御手段の制御を行う制御切換手段と、上記車速
検出手段により検出された車速が予め設定された第1設
定車速を超えたときに上記制御開始手段による制御手段
の制御を規制する制御規制手段と、上記車速検出手段に
より検出された車速が第1設定車速を超えて第2設定車
速に達するまでの間に上記舵角判定手段によるハンドル
舵角の一致が検出されないときには、上記第1舵角セン
サもしくは第2舵角センサのいずれかの故障を判定する
故障判定手段とを設けたことを特徴とする。
【0007】なお、アナログ式の第1舵角センサとして
は、例えばポテンショメータの使用が考えられ、また、
デジタル式の第2舵角センサとしては、例えばロータリ
エンコーダの使用が考えられる。
【0008】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2発明という)は、上記第1発明における制御規制手
段を、車速検出手段により検出された車速が第1設定車
速を超えたときに制御開始手段の制御手段に対する制御
量を低下させるように構成したことを特徴とする。
【0009】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3発明という)は、上記第1発明における制御規制手
段を、車速検出手段により検出された車速が第1設定車
速を超えたときに制御開始手段による制御手段の制御を
予め設定された所定の安全制御領域内で実行させるよう
に構成したことを特徴とする。
【0010】
【作用】上記の各発明によれば、それぞれ次のような作
用が得られることになる。
【0011】まず、第1ないし第3発明のいずれにおい
ても、車速検出手段により検出される車速が第1設定車
速に達するまでに、舵角判定手段により第1舵角センサ
と第2舵角センサとにより検出されたハンドル舵角が一
致したことを判定した場合には、その時点で、アナログ
式の第1舵角センサからデジタル式の第2舵角センサに
切り換えられて該第2舵角センサにより検出されるハン
ドル舵角に基づいて制御開始手段により制御手段がフィ
ードバック制御されることになる。これにより、イグニ
ッションスイッチが投入されたのち早期にアナログ式の
第1舵角センサに比べて分解能力の高いデジタル式の第
2舵角センサによる検出結果に基づいて制御手段が制御
されることになって、制御性が向上することになる。
【0012】一方、第1設定車速に達するまでに、上記
舵角判定手段によるハンドル舵角の一致が判定されなか
った場合には、制御規制手段により制御開始手段による
制御手段に対する制御が中止されると共に、更に、上記
第1設定車速を超えて第2設定車速に達するまでの間
に、上記舵角判定手段によるハンドル舵角の一致が判定
されなかったときには、上記第1、第2舵角センサのい
ずれかが故障であると判定されることになり、これによ
り、第1設定車速を超えて第2設定車速に達するまでの
間に、上記第1、第2舵角センサの故障が確実に検出さ
れると共に、その間においては、故障の発生したいずれ
かの舵角センサにより検出されるハンドル舵角に基づい
て制御手段が制御されることがなく、制御性の低下が防
止されることになる。
【0013】また、第2発明によれば、第1設定車速を
超えた場合には、制御手段により、制御開始手段の制御
手段に対する制御量が低下され、その低下された制御量
に基づいて制御手段が制御されることになるので、第
1、第2舵角センサのいずれかの故障時においても、車
両の挙動が不安定となることが極力防止されることにな
る。
【0014】更に、第3発明によれば、第1設定車速を
超えた場合には、制御手段により、制御開始手段による
制御手段の制御が予め設定された所定の安全制御領域内
で実行されることになるので、第1、第2舵角センサの
いずれかの故障時においても、車両の挙動が不安定とな
ることが極力防止されることになる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係る車両の制御装置の全体システ
ム図であって、本実施例においては、前輪と共に左右の
後輪を転舵させる4輪操舵装置を制御する場合について
説明する。
【0016】図1に示すように、左右の前輪1L,1R
間には、前輪転舵機構Aが設けられており、該前輪転舵
機構Aにより前輪1L,1Rが左右方向に転舵されるよ
うになっている。また、左右の後輪2L,2R間には、
後輪転舵機構Bが設けられており、該後輪転舵機構Bに
より後輪2L,2Rが上記前輪1L,1Rと共に左右い
ずれかの方向に転舵されるようになっている。
【0017】そして、上記前輪転舵機構Aは、左右の前
輪1L,1Rに一端がそれぞれ連結された一対のナック
ルアーム3,3と、これらのナックルアーム3,3の他
端に一端がそれぞれ連結された一対のタイロッド4,4
と、これらのタイロッド4,4の他端に両端部がそれぞ
れ連結されて車幅方向に延びる前輪操舵ロッド5とを有
し、該前輪操舵ロッド5に対して、一端にハンドル6が
取り付けられたステアリングシャフト7の他端に設けら
れて該ステアリングシャフト7と一体回転するピニオン
8が連結されたラック&ピニオン式とされており、上記
ハンドル6の操作に応じてピニオン8が所定方向に回転
され、該ピニオン8の回転に伴って前輪操舵ロッド7が
左右方向に変位されることにより、前輪1L,1Rが左
右方向に転舵されるようになっている。
【0018】また、上記後輪転舵機構Bも前輪転舵機構
Aと同様に、左右の後輪2L,2Rに一端がそれぞれ連
結された一対のナックルアーム9,9と、これらのナッ
クルアーム9,9の他端に一端がそれぞれ連結された一
対のタイロッド10,10と、これらのタイロッド1
0,10の他端に両端部がそれぞれ連結されて車幅方向
に延びる操舵ロッド11とを有し、該後輪操舵ロッド1
1の所定位置には中立保持機構12が設けられている。
この中立保持機構12は、図2に拡大して示すように、
車体13側に固定されたケーシング14を有し、該ケー
シング14内には、カップ形状の左右一対のバネ受け1
5a,15bが後輪操舵ロッド11上に遊嵌合された状
態で内装されていると共に、これらのバネ受け15a,
15b間には圧縮コイルバネでなるセンタリングバネ1
6が装着されている。そして、上記後輪操舵ロッド11
はケーシング14の両端部に形成された開口部14a,
14bを貫通して車幅方向に延び、この後輪操舵ロッド
11には、所定の間隔を隔てて一対の鍔部11a,11
bが一体的に形成されており、この鍔部11a,11b
間に上記センタリングバネ16により付勢された状態で
バネ受け15a,15bが配置されており、上記後輪操
舵ロッド11は上記センタリングバネ16のバネ力によ
り通常は左右の後輪2L,2Rがいずれの方向にも転舵
されない中立状態に保持されるようになっている。
【0019】なお、上記センタリングバネ16のバネ力
は、車両のコーナリング時において左右の後輪2L,2
Rを介して後輪操舵ロッド11に作用するサイドフォー
スに打ち勝つだけのバネ力を備えるものとされている。
【0020】そして、上記後輪転舵機構Bは、図1およ
び図3に示すように、左右の後輪2L,2Rを転舵させ
る駆動源としてのサーボモータ17を有し、該サーボモ
ータ17と後輪操舵ロッド11との間には、該後輪操舵
ロッド11側より順に、歯車列18aおよびボールねじ
18bを含む減速機構18と、クラッチ19と、ブレー
キ機構20が介在されている。これにより、上記クラッ
チ19によりサーボモータ17と後輪操舵ロッド11と
を機械的に断接する構成とされている。また、上記ブレ
ーキ機構20によりサーボモータ17の出力軸17aを
拘束することにより、該出力軸17aの回転を必要に応
じてロックさせ得るようになっている。
【0021】以上の構成により、上記クラッチ19が接
続状態にあるときには、上記サーボモータ17の正回転
あるいは逆回転により、上記後輪操舵ロッド11が左方
向あるいは右方向に変位して、該後輪操舵ロッド11に
連結されたタイロッド10,10を介してナックルアー
ム9,9がその回動中心9a,9a(図1参照)を中心
にして上記サーボモータ17の回転量に応じて揺動し、
これにより、左右の後輪2L,2Rが左右いずれかの方
向に転舵されるようになっている。一方、上記クラッチ
19が切れた状態にある場合には、上記中立保持機構1
2によって左右の後輪2L,2Rが中立位置に保持さ
れ、この状態においては、左右の前輪1L,1Rのみが
転舵されるようになっている。
【0022】そして、図1に示すように、上記前輪転舵
機構Aによる左右の前輪1L,1Rの転舵に応じて後輪
転舵機構Bの作動を制御するコントロールユニット21
が設けられており、このコントロールユニット21に
は、上記ハンドル6の操舵角を検出するポテンショメー
タ等でなるアナログ式の第1舵角センサ22a、当該車
両の車速を検出する第1車速センサ23aおよび上記サ
ーボモータ17の回転位置を検出するエンコーダ24a
からの信号が入力され、このコントロールユニット21
においては、上記第1舵角センサ22aにより検出され
たハンドル舵角θh1と、上記第1車速センサ23aに
より検出された車速Vとに基づいて目標後輪舵角を演算
し、必要とする後輪操舵量に対応する制御信号を上記サ
ーボモータ17に出力すると共に、該サーボモータ17
の作動が適正であるか否かをエンコーダ24aからの信
号に基づいてフィードバック制御する。この場合、図4
に示すように、車速に対応させて前輪1L,1Rに対す
る左右の後輪2L,2Rの転舵比が予め設定されている
と共に、図5に示すように、ハンドル6の操舵角と車速
とに基づいて左右の後輪2L,2Rの転舵角が予め設定
されており、これらの転舵特性に従って左右の後輪2
L,2Rを転舵させるように上記サーボモータ17の作
動がコントロールユニット21によりフィードバック制
御されるようになっている。
【0023】更に、上記コントロールユニット21に
は、図1に示すように、フェイルセーフのために上記第
1舵角センサ22a、第1車速センサ23aおよびエン
コーダ24a以外に、上記ハンドル6の操舵角を検出す
るロータリエンコーダ等でなるデジタル式の第2舵角セ
ンサ22b、第2車速センサ23bおよび上記エンコー
ダ24aに対してクラッチ19よりも後輪操舵ロッド1
1側の部材の機械的変位を検出する後輪舵角センサ24
bが接続されていると共に、各種の故障検出のために、
スイッチ25〜29からのオン・オフ信号が入力され、
また、オルタネータの端子30からは発電の有無を検出
する信号が入力される。そして、上記スイッチ25はニ
ュートラルクラッチセンサ、スイッチ26はインヒビタ
ースイッチ、スイッチ27はブレーキスイッチ、スイッ
チ28はエンジンスイッチ、スイッチ29はイグニッシ
ョンスイッチであり、上記ニュートラルスイッチ25
は、手動変速機を備えた車両において、該手動変速機の
シフト位置がニュートラルあるいはクラッチペダルを踏
み込んだときにオフ信号を出力し、それ以外はオン信号
を出力するようになっている。また、上記インヒビター
スイッチ26は、自動変速機を備えた車両において、そ
の走行レンジがニュートラルあるいはパーキング位置に
あるときには、オン信号を出力し、走行レンジにあると
きにはオフ信号を出力するようになっている。更に、上
記ブレーキスイッチ27はブレーキペダルが踏み込まれ
たときにオン信号を出力し、上記エンジンスイッチ28
はエンジンが運転状態にあるときにオン信号を出力する
と共に、上記イグニッションスイッチ29はイグニッシ
ョンスイッチが投入されたときにオン信号を出力ように
なっている。
【0024】なお、本実施例においては、制御の安定性
を向上を図るうえで、上記オルタネータの端子30から
の信号がハイ(Hi)となったことを条件に開始される
ようになっている。また、上記コントロールユニット2
1には4輪操舵の制御系に何らかの故障が発生したとき
に、点灯するワーニングランプ31が接続されている。
【0025】次に、上記コントロールユニット21によ
る後輪転舵機構Bの制御動作を、図6に示すフローチャ
ートに従って説明する。
【0026】まず、コントロールユニット21は、ステ
ップS1において、イグニッションスイッチ29の投入
状態をチェックし、該イグニッションスイッチ29が投
入されてON状態となったかを判定する。そして、YE
Sと判定した場合、即ち、イグニッションスイッチ29
がON状態となったときには、ステップS2において、
アナログ式の第1舵角センサ22aにより検出されたハ
ンドル6の舵角θH1と、デジタル式の第2舵角センサ
22bにより検出されたハンドル6の舵角θh2を読み
込む。次いで、ステップS3では、舵角θh1に基づい
て左右の後輪2L,2Rを前輪1L,1Rと共に転舵さ
せる4輪操舵の制御をスタートする。
【0027】その後、ステップS4では、第1、第2車
速センサ23a,23bにより検出された実際の車速
(以下、実車速という)Vが、予め設定された第1設定
車速V1より大きくなったか否かを判定する。そして、
NOと判定した場合、即ち、実車速Vが第1設定車速V
1以下(V<V1)と判定したときには、ステップS5
において、上記第1、第2舵角センサ22a,22bに
より検出された舵角θh1と舵角θh2とが一致したか
否かを判定する。この場合、図7に示すように、アナロ
グ式の第1舵角センサ22aからはハンドル6の操舵方
向と舵角θh1とに応じて所定の出力電流が出力され、
ニュートラル状態(舵角0°)においては、例えば2.
5Vの出力電流が出力されるようになっている。一方、
図8に示すように、デジタル式の第2舵角センサ22b
からはハンドル6がニュートラル状態(舵角0°)より
1回転されるごとにパルス信号が出力されるようになっ
ており、該パルス信号の出力状態と上記第1舵角センサ
22aからの出力信号の出力値とを比較することによ
り、上記ハンドル6のニュートラル位置ないし該ハンド
ル6の舵角θh1,θh2が検出されるようになってい
る。
【0028】そして、上記ステップS5でYESと判定
した場合、即ち、舵角θh1とθh2との一致を確認し
た場合には、ステップS6においてデジタル式の第2舵
角センサ22bにより検出された舵角θh2に基づいて
4輪操舵制御を実行する。また、上記ステップS5でN
Oと判定した場合、即ち、舵角θh1とθh2との一致
を確認できなかった場合には、ステップS2にリターン
する。
【0029】一方、上記ステップS4で、YESと判定
した場合、即ち、実車速Vが第1設定車速V1を超えた
(V≧V1)と判定した時には、ステップS7において
制御を一時中止し、続いて、ステップS8において、実
際の車速(以下、実車速という)Vが予め設定された第
2設定車速V2(V2>V1)より大きくなったか否か
を判定する。そして、YESの場合、即ち、実車速Vが
第2設定車速V2を超えた(V≧V2)と判定した時に
は、ステップS9において上記第1、第2舵角センサ2
2a,22bのいずれかの故障を確定し、ステップS1
0でワーニングランプ31を点灯させて制御を終了す
る。
【0030】このように、第1、第2車速センサ23
a,23bにより検出される実車速Vが第1設定車速V
1に達するまでに、第1舵角センサ22aと第2舵角セ
ンサ22bとにより検出されたハンドル舵角θh1,θ
h2が一致したことを判定した場合には、その時点で、
アナログ式の第1舵角センサ22aからデジタル式の第
2舵角センサ22bに切り換えられて該第2舵角センサ
22bにより検出される舵角θh2に基づいてサーボモ
ータ17の作動がフィードバック制御されることにな
る。これにより、イグニッションスイッチ29が投入さ
れたのち早期にアナログ式の第1舵角センサ22aに比
べて分解能力の高いデジタル式の第2舵角センサ22b
による検出結果に基づいて制御されることになって、制
御性が向上することになる。
【0031】一方、第1設定車速V1に達するまでに、
上記舵角θh1とθh2との一致が判定されなかった場
合には、4輪操舵制御が中止されると共に、更に、上記
第1設定車速V1を超えて第2設定車速V2に達するま
での間に、第1舵角センサ22aと第2舵角センサ22
bとにより検出された舵角θh1とθh2とが一致した
ことが判定されなかったときには、上記第1、第2舵角
センサ22a,22bのいずれかが故障であると判定さ
れることになり、これにより、第1設定車速V1を超え
て第2設定車速V2に達するまでの間に確実に上記第
1、第2舵角センサ22a,22bの故障が検出される
と共に、その間においては、故障の発生したいずれかの
舵角センサにより検出される舵角θh1、θh2に基づ
いて制御されることがなく、制御性の低下が防止される
ことになる。
【0032】なお、本実施例においては、第1設定車速
V1から第2設定車速V2に達するまでの間で舵角θh
1とθh2との一致が確認されるまで制御を中止するよ
うに構成したけれども、この間において、制御特性を変
化させて、例えば、通常時に比べて低い制御量で制御を
続行するようにしても良く、あるいは予め設定された安
全制御領域を超えない範囲で制御を続行するようにして
も良い。
【0033】また、本実施例においては、第1、第2舵
角センサ22a,22bにより検出される舵角θh1,
θh2に基づいて後輪転舵機構Bの作動を制御する場合
について説明したが、例えば、上記各舵角センサ22
a,22bにより検出される舵角θh1,θh2に基づ
いて制御される制御対象としては、上記後輪転舵機構B
を有する4輪操舵装置に限定されるものではなく、例え
ばアンチスキッドブレーキ装置やダンパ特性や車高調整
が可能とされたサスペンション制御装置であっても良
い。
【0034】
【発明の効果】以上のように、第1ないし第3発明のい
ずれにおいても、車速検出手段により検出される車速が
第1設定車速に達するまでに、舵角判定手段により第1
舵角センサと第2舵角センサとにより検出されたハンド
ル舵角が一致したことを判定した場合には、その時点
で、デジタル式の第2舵角センサにより検出されるハン
ドル舵角に基づいて制御開始手段により制御手段がフィ
ードバック制御されることになり、これにより、イグニ
ッションスイッチが投入されたのち早期にアナログ式の
第1舵角センサに比べて分解能力の高いデジタル式の第
2舵角センサによる検出結果に基づいて制御手段が制御
されることになって、制御性が向上することになる。
【0035】一方、第1設定車速に達するまでに、上記
舵角判定手段によるハンドル舵角の一致が判定されなか
った場合には、制御規制手段により制御開始手段による
制御手段に対する制御が中止されると共に、更に、上記
第1設定車速を超えて第2設定車速に達するまでの間
に、上記舵角判定手段によるハンドル舵角の一致が判定
されなかったときには、上記第1、第2舵角センサのい
ずれかの故障が判定されることになり、これにより、第
1設定車速を超えて第2設定車速に達するまでの間に確
実に上記第1、第2舵角センサの故障が検出されると共
に、その間においては、故障の発生したいずれかの舵角
センサにより検出されるハンドル舵角に基づいて制御手
段が制御されることがなく、制御性の低下を防止するこ
ができる。
【0036】また、第2発明によれば、第1設定車速を
超えた場合には、制御手段により、制御開始手段の制御
手段に対する制御量が低下され、その低下された制御量
に基づいて制御手段が制御されることになるので、第
1、第2舵角センサのいずれかの故障時においても、車
両の挙動が不安定となることが極力防止されることにな
る。
【0037】更に、第3発明によれば、第1設定車速を
超えた場合には、制御手段により、制御開始手段による
制御手段の制御が予め設定された所定の安全制御領域内
で実行されることになるので、第1、第2舵角センサの
いずれかの故障時においても、車両の挙動が不安定とな
ることが極力防止されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例に係る車両の制御装置の全体システ
ム図。
【図2】 中立保持機構の拡大断面図。
【図3】 車両の制御装置を構成する後輪操舵機構の概
略構成図。
【図4】 車速と応じて設定される前輪と後輪との転舵
比の制御特性図。
【図5】 車速とハンドル舵角とに応じて決定される後
輪転舵角の制御特性図。
【図6】 コントロールユニットによる制御動作の一例
を示すフローチャート図。
【図7】 アナログ式の舵角センサの出力特性図。
【図8】 デジタル式の舵角センサの出力特性図。
【符号の説明】
1L,1R 前輪 2L,2R 後輪 6 ハンドル 17 サーボモータ 18 減速機構 19 クラッチ 20 ブレーキ機構 21 コントロールユニット 22a,22b 第1、第2舵角センサ 23a,23b 第1、第2車速センサ 24a エンコーダ 24b 後輪舵角センサ 29 イグニッションスイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドル舵角をアナログ式の第1舵角セ
    ンサとデジタル式の第2舵角センサとにより検出すると
    共に、これら第1、第2舵角センサにより検出されたハ
    ンドル舵角に基づいて車両に設けられた制御手段を制御
    する車両の制御装置であって、上記車両の車速を検出す
    る車速検出手段と、イグニッションスイッチの投入状態
    を検出するイグニッションスタート検出手段と、該イグ
    ニッションスタート検出手段によりイグニッションスイ
    ッチの投入状態を検出したときに上記第1舵角センサに
    よる検出結果に基づいて上記制御手段の制御を開始する
    制御開始手段と、上記第1舵角センサによる検出結果と
    上記第2舵角センサによる検出結果とを比較し、両セン
    サにより検出されたハンドル舵角が一致したか否かを判
    定する舵角判定手段と、該舵角判定手段により上記第1
    舵角センサと第2舵角センサとにより検出されたハンド
    ル舵角が一致したことを判定したときには該第2舵角セ
    ンサによる検出結果に基づいて上記制御開始手段による
    制御手段の制御を行う制御切換手段と、上記車速検出手
    段により検出された車速が予め設定された第1設定車速
    を超えたときに上記制御開始手段による制御手段の制御
    を規制する制御規制手段と、上記車速検出手段により検
    出された車速が第1設定車速を超えて第2設定車速に達
    するまでの間に上記舵角判定手段によるハンドル舵角の
    一致が検出されないときには、上記第1舵角センサもし
    くは第2舵角センサのいずれかの故障を判定する故障判
    定手段とが設けられていることを特徴とする車両の制御
    装置。
  2. 【請求項2】 制御規制手段が、車速検出手段により検
    出された車速が第1設定車速を超えたときに制御開始手
    段の制御手段に対する制御量を低下させるように構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の車両の制御装
    置。
  3. 【請求項3】 制御規制手段が、車速検出手段により検
    出された車速が第1設定車速を超えたときに制御開始手
    段による制御手段の制御を予め設定された所定の安全制
    御領域内で実行させるように構成されていることを特徴
    とする請求項1記載の車両の制御装置。
JP5092191A 1993-03-25 1993-03-25 車両の制御装置 Pending JPH06278639A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000012768A1 (fr) * 1998-08-26 2000-03-09 Nippon Steel Corporation Procede simple d'affinage en coulee continue
JP2003160054A (ja) * 2001-11-22 2003-06-03 Toyoda Mach Works Ltd 電気式動力舵取装置
JP2006306178A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Showa Corp 電動パワーステアリング装置

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