JP4029747B2 - プロジェクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源と、この光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、前記光変調装置により形成された光学像を拡大投写する投写レンズと、これらを収納する筐体とを備えたプロジェクタに関する。
【0002】
【背景技術】
従来、プロジェクタは主として、企業での会議、学会、展示会等でのプレゼンテーションの用途に供されることが多く、また、プレゼンテーションの会場等に持ち運ばれて使用される場合が多い。このため、持ち運びの利便性の向上を図るべく、プロジェクタの筐体側面にハンドルを設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、近年、プロジェクタに関しては、上述したプレゼンテーションの用途だけでなく、家庭で使用するホームシアター等の用途の需要が増大し、プロジェクタは飛躍的に普及している。このため、家電用品として、プロジェクタの外観デザインも重要な要素となっている。
【0004】
また、製造者にとっては、企業でのプレゼンテーションと、家庭でのホームシアターとの両用途において、部品を共有できることがプロジェクタの生産管理上好ましく、外観デザインに優れ、かつ、持ち運び用途としてハンドル等が予め設けられたものが要望されていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−107816号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のように、ハンドルを筐体の側面に取り付けるとすると、外観デザイン上の制約、特に、プロジェクタの外観を曲面状にする場合に大きな制限が課されるという課題がある。
【0007】
本発明の目的は、外観デザインの自由度を向上し、かつ、持ち運びの利便性を向上できるプロジェクタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のプロジェクタは、光源と、この光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、前記光変調装置により形成された光学像を拡大投写する投写レンズと、これらを収納する筐体とを備えたプロジェクタであって、前記筐体は、台等への設置用の脚部が設けられた設置面と、この外周端縁から起立する側面と、前記設置面に沿ってスライド自在に取り付けられ、かつ、前記側面側の孔から突没するハンドルとを備え、前記ハンドルは、手で握る把手部と、当該把手部の両端から延びる一対の腕部とを備え、前記腕部における前記ハンドルのスライド方向の基端側には、当該腕部の径方向外側に突出する突出部材が設けられ、前記筐体内部には、前記ハンドルのスライド方向に沿って延出する第1案内面、及び、当該第1案内面に対向配置される第2案内面により形成され、かつ、前記突出部材を前記スライド方向に対する直交方向に挟持して前記ハンドルを案内するガイド溝が設けられ、前記ガイド溝の前記スライド方向先端側及び基端側には、前記突出部材と係合して前記ハンドルのスライドを規制するスライド規制部が設けられ、前記第2案内面は、前記スライド規制部により規定される前記ハンドルのスライド範囲における中央部分が前記第1案内面から離間する方向に広がり、当該中央部分から先端側及び基端側に向かうにしたがって緩やかに傾斜して、当該先端側及び基端側が中央部分に比べて狭まった形状を有していることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、ハンドルは、筐体の設置面に設けられている。プロジェクタの設置面は、通常、設置の関係から平坦面状に形成されることが多く、曲面状等の特殊な面状とされることは極めて少ない。このことにより、このような設置面にハンドルを取り付けても、筐体の上面および側面等の外観デザインが損なわれることもない。従って、筐体のデザインの自由度を向上することができ、かつ、持ち運びの利便性の向上を図ることができる。
【0010】
また、ガイド溝によりハンドルを設置面に沿ってスライド自在に取り付けることが可能となり、スライド規制部により、ガイド溝の先端または基端部分でハンドルのスライドを規制できる。
【0011】
本発明では、前記ハンドルは、投写方向先端側の側面から突没自在にスライドすることが好ましい。
本発明によれば、ハンドルは、投写方向先端側の側面から突没するので、棚等の収納位置にプロジェクタが配置されている場合でも、容易にハンドルを引き出してプロジェクタを取り出すことができる。また、ハンドルを握ってプロジェクタを持ち運ぶ場合、投写レンズが上を向くこととなるため、筐体から露出する投写レンズをぶつける可能性が低くなる。
【0012】
本発明では、前記第2案内面は、筐体とは別部材により形成されていることが好ましい。
本発明によれば、第2案内面が筐体と別部材で形成されるため、まず、設置面における側面側に形成された孔を介して、筐体内面の第1案内面にハンドルの腕部を設置し、その後、筐体とは別部材から形成される第2案内面を、第1案内面に対向するように配置するだけで、ハンドルを筐体に取り付けることができる。従って、ハンドルの取り付け作業を容易に行うことができる。
【0013】
本発明では、ガイド溝先端側のスライド規制部は、前記突出部材の係合位置を中心として、前記ハンドルを回動自在に保持することが好ましい。
この場合、前記ハンドルの回動角は、90°未満であることが好ましい。
本発明によれば、ハンドルが突出すると、ハンドルに設けられた突出部材とガイド溝の先端に形成されたスライド規制部との係合位置を中心として、ハンドルは回動が許容される。従って、持ち運び時に、ハンドルの腕部の延長線上にプロジェクタの重心を位置させることができ、安定してプロジェクタを持ち運ぶことができる。
また、ハンドルの回動角は90°未満であるので、ハンドルの不要な回動を抑えることができ、安定してプロジェクタを持ち運ぶことができるほか、ハンドル自体が邪魔になることを防止できる。
【0014】
本発明では、前記把手部の前記筐体に対向する面は、当該プロジェクタを側面から見たときに、プロジェクタ本体の重心位置と前記ハンドルの回動中心を結ぶ線に対して略直交する傾斜面とされることが好ましい。
本発明によれば、持ち運び時に、このような傾斜面となっていることにより、把手部がプロジェクタの設置面から回動して傾斜し、この傾斜面が水平となる。従って、把手部を握り易くすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
(1)外観構成
図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1を上方前面側から見た斜視図である。図2は、プロジェクタ1を下方前面側から見た斜視図である。図3は、プロジェクタ1を後方背面側から見た斜視図である。
プロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調し、スクリーン等の投写面上に拡大投写する。このプロジェクタ1は、図1ないし図3に示すように、略直方体状の外装ケース2、およびこの外装ケース2から露出する投写レンズ3を備えている。
投写レンズ3は、プロジェクタ1の本体部分により画像情報に応じて変調された光学像を拡大投写する。この投写レンズ3は、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成され、複数のレンズの相対位置を変更するレバー3A(図1)を備え、投写像のフォーカス調整、および倍率調整可能に構成されている。
【0016】
外装ケース2は、合成樹脂製の筐体であり、プロジェクタ1の本体部分を収納する。この外装ケース2は、図1ないし図3に示すように、プロジェクタ1の上部分を覆うアッパーケース11と、プロジェクタ1の下部分を覆うロアーケース12と、プロジェクタ1の背面部分を覆うリアケース13(図3)とを備えている。これらアッパーケース11、ロアーケース12およびリアケース13は、ねじ等により固定され、適宜着脱可能に構成されている。
アッパーケース11は、図1ないし図3に示すように、プロジェクタ1の上面、前面、および側面をそれぞれ構成する上面部11A、前面部11B、および側面部11C(図1),11D(図2、図3)を含んで構成される。
【0017】
このうち、上面部11Aおよび前面部11Bは、図1または図3に示すように、プロジェクタ1の上面から前面にかけて、凸曲面を有するように連続して形成されている。また、前面部11Bの左右方向両端部、上面部11Aの左右方向両端部、および上面部11Aの後方側端部には、面取加工が施され、この加工部分111が上面部11Aおよび前面部11Bを囲うように連続して形成されている。
【0018】
この上面部11Aにおいて、後方側略中央部分には、図1または図3に示すように、プロジェクタ1の起動・調整操作を実施する操作パネル14が左右方向に延びるように設けられている。この操作パネル14は、押釦スイッチで構成され、複数の操作ボタン141を適宜押下することにより、操作パネル14内部に配置される図示しない回路基板に実装されたタクトスイッチと接触し、所望の操作が可能となる。また、この操作パネル14は、操作ボタン141を囲うように化粧板142が設けられている。この化粧板142は、導光板としての機能を有し、プロジェクタ1の駆動時には、各操作ボタン141に応じた位置に、操作名称が発光するように構成されている。
なお、前述した操作パネル14の回路基板は、後述する制御基板と電気的に接続され、操作ボタン141の押下に伴う操作信号は、制御基板に出力される。
また、この上面部11Aにおいて、前方側略中央部分には、複数の孔15が形成され、この内側に配置される図示しないスピーカから該孔15を介して音声が出力される。
さらに、この上面部11Aにおいて、前方から見て右側部分には、図1に示すように、前述した投写レンズ3のレバー3Aを露出させ、該レバー3Aの操作を可能にする切り欠き16が形成されている。
【0019】
また、この前面部11Bにおいて、前方から見て左側部分には、図1に示すように、排気口17が形成され、内部に配置される冷却ファンから排気される空気が該排気口17を介して排出される。また、この排気口17には、左右方向に延び、それぞれ平行に配列する複数の羽根板17A1を有するルーバ17Aが取り付けられている。このルーバ17Aは、排出される空気を整流するとともにプロジェクタ1内外間の遮光機能も備えている。
さらに、この前面部11Bにおいて、前方から見て右側部分には、図1に示すように、前述した切り欠き16と連続し、略円形状の切り欠き18が形成されている。そして、この切り欠き18は、投写レンズ3の先端部分を露出させている。
さらにまた、この前面部11Bにおいて、前方から見て上方側略中央部分には、図1に示すように、リモコン受光窓19が形成されている。そして、このリモコン受光窓19の内側には、後述するリモートコントローラからの操作信号を受信する図示しないリモコン受光モジュールが配置されている。
なお、図示しないリモコン受光モジュールは、後述する制御基板と電気的に接続され、該リモコン受光モジュールにて受信した操作信号は、制御基板に出力される。また、図示は省略するが、これらリモコン受光窓およびリモコン受光モジュールは、プロジェクタ1の背面側にも設けられている。そして、プロジェクタ1の前方および後方の双方からリモートコントローラを用いてプロジェクタ1の遠隔操作を実施できるように構成されている。
【0020】
側面部11C、11Dは、図1ないし図3に示すように、前述した上面部11Aおよび前面部11Bの形状に対応して、前方に向かうにしたがって下方に曲折し、後方に向かうにしたがって背面側に曲折する形状を有している。
【0021】
ロアーケース12は、図1ないし図3に示すように、プロジェクタ1の底面、側面、および背面の一部をそれぞれ構成する底面部12A(図2)、側面部12B(図1),12C(図2、図3)、および背面部12D(図3)を含んで構成される。
このうち、底面部12Aは、図2に示すように、略平板状の底面部分から斜め上方に向けて突出する突出部12A1が形成されている。この突出部12A1は、アッパーケース11とロアーケース12とが接続された状態で、アッパーケース11の加工部分111と連続するように形成されている。そして、この底面部12Aは、プロジェクタ1の底面を構成するとともに、アッパーケース11の前面部11Bと接続してプロジェクタ1の前面を構成する。
【0022】
この底面部12Aにおいて、下方から見て左側略中央部分には、矩形状の開口21が形成されている。この開口21には、該開口21を覆うランプカバー22が着脱自在に設けられている。
また、この底面部12Aにおいて、下方から見て右側で後方側の隅部は、内側に凹む段付き形状を有している。そして、この隅部には、外部から冷却空気を吸入するための吸気口23が形成されている。この吸気口23には、該吸気口23を覆う吸気口カバー23Aが着脱自在に設けられている。この吸気口カバー23Aには、複数の開口23Bが形成されている。そして、これら開口23B内側には、図示しないエアフィルタが設けられており、内部への塵埃の侵入を防止している。
【0023】
さらに、この底面部12Aにおいて、下方から見て後方側略中央部分には、プロジェクタ1の脚部を構成する固定脚部24が設けられている。また、底面部12Aにおける前方側の左右角隅部分には、同じくプロジェクタ1の脚部を構成する調整脚部25が設けられている。
このうち、調整脚部25は、底面部12Aから面外方向に進退自在に突出する軸状部材から構成され、プロジェクタ1の投写時における該プロジェクタ1の前後方向および左右方向の傾斜位置を調整可能としている。
また、この底面部12Aにおいて、固定脚部24の左右両側には、プロジェクタ1内外に空気を流通可能とする空気流通孔26、27が形成されている。この空気流通孔26、27を介して流通する空気により、該空気流通孔26、27に対応して配置されるプロジェクタ1内部の構成部材に発生する熱を放熱させている。
【0024】
さらにまた、この底面部12Aにおいて、前方側略中央部分には、投写方向に延びる2つの膨出部28が形成されている。この膨出部28は、中空状に形成され、その内側には、突出部12A1に形成された2つの孔12A2を介して、プロジェクタ1を運搬する際に利用されるハンドル29が設置されている。ハンドル29は、詳しくは後述するが、通常、ロアーケース12の内部に収納されている。
【0025】
側面部12B,12Cは、図1ないし図3に示すように、前方側が上方から下方に向けて曲折する形状を有し、投写方向略中央部分が上方に向かうにしたがって外側に拡がる凹曲面状に形成され、後方端部が背面側に曲折するように形成されている。そして、これら側面部12B,12Cは、アッパーケース11の側面部11C、11Dと接続してプロジェクタ1の側面を構成する。
これら側面部12B,12Cにおいて、前方側には、図2または図3に示すように、底面部12Aに設けられた調整脚部25に対応して調整ボタン30が設けられている。そして、この調整ボタン30を押下することにより、調整脚部25が進退駆動し、プロジェクタ1の前後方向および左右方向の傾斜位置が調整される。なお、図2または図3では、側面部12Cに設けられた調整ボタン30のみが示されているが、側面部12Bも同様に調整ボタン30が設けられている。
【0026】
背面部12Dは、後方側に凸となる凸曲面を有するように形成されている。この背面部12Dにおいて、後方から見て右側には、図3に示すように、矩形状の開口32が形成され、この開口32を介してインレットコネクタ33が露出する。また、この背面部12Dの内側には、図示は省略するが、リアケース13の下端を支持する支持部、およびリアケース13を上方から嵌め込むための溝部が形成されている。
【0027】
図4は、リアケース13を上方から見た平面図である。
リアケース13は、図3に示すように、ロアーケース12の背面部12Dの内側に形成された図示しない溝部に嵌め込み式で固定され、アッパーケース11とロアーケース12とが接続された状態で背面に形成される開口部分を塞ぐ。このリアケース13は、図3または図4に示すように、略矩形状の板体131と、この板体131の下端縁から該板体131に略直交して突出する突出部132と、同様に板体131の上端縁から突出する突出部133(図4)と、板体131の左右方向略中央部分から略直交して突出し、リアケース13を2つの領域に区画する隔壁134とを備える。
このうち、突出部132,133の先端は、図4に示すように、後方側に凸となるように形成されている。そして、アッパーケース11、ロアーケース12、およびリアケース13を組み立てた状態では、突出部132の先端は、ロアーケース12の背面部12Dの上端と接続し、突出部133の先端は、アッパーケース11の上面部11Aの後方側端部と接続する。すなわち、リアケース13の板体131は、プロジェクタ1の背面から内側に離隔配置されている。
以上、説明したアッパーケース11、ロアーケース12、およびリアケース13の形状により、これらが組み立てられた外装ケース2は、上面、前面、側面、底面、および背面の角部分が適宜、省略され、略流線形状を有するように構成されている。
【0028】
このリアケース13において、隔壁134により区画された領域のうち、後方から見て左側に位置する領域の板体131には、図3に示すように、複数の孔131Aが形成され、この複数の孔131Aを介して、外部の電子機器からの画像信号、音声信号等を入力するための複数の接続端子34が外部に露出している。この領域に位置する板体131の内側には、接続端子34から入力される信号を処理する図示しないインターフェース基板が配置されている。
なお、このインターフェース基板は、後述する制御基板と電気的に接続され、インターフェース基板にて処理された信号は、制御基板に出力される。
【0029】
図5は、リアケース13におけるリモートコントローラ35の設置位置を示す図である。
リアケース13において、隔壁134により区画された領域のうち、後方から見て右側に位置する領域には、図3ないし図5に示すように、リモートコントローラ35(図5)を収納するリモコン収納部36が設けられている。
リモートコントローラ35は、プロジェクタ1における電源のオンオフや、画像の再生および停止、音量の調節等を実施する図示しない複数の操作ボタンを有する。そして、このリモートコントローラ35は、前述のリモコン受光窓19を介して内部のリモコン受光モジュールに、離間位置から操作信号を送信して、プロジェクタ1の遠隔操作を実施する。
リモコン収納部36は、図5に示すように、リアケース13における区画された右側の領域に嵌合し、一方の端面に開口部361を有する箱状部材であり、透明または半透明な材料から構成され、内部が視認可能となっている。そして、このリモコン収納部36は、図4に示すように、開口部361と対向する側の端部が、突出部132,133の後方から見て右側隅部分にて軸支され、プロジェクタ1の上面部11Aまたは底面部12Aと略直交する軸を中心として回動可能に構成されている。
【0030】
(2)内部構成
図6、図7は、プロジェクタ1の内部構造を示す図である。具体的には、図6は、プロジェクタ1のアッパーケース11を外した図であり、図7は、図6の状態から制御基板等をさらに外した図である。
外装ケース2の内部には、図6または図7に示すように、プロジェクタ1の本体部分が収納されており、この本体部分は、投写方向略中央部分で左右方向に延び、一方の端部が前方に延びる平面視略L字状の光学ユニット4(図7)と、この光学ユニット4の上方で投写レンズ3側に配置される制御基板5(図6)と、背面部分および一方の側面部分に沿って平面視略L字状に配置される電源ユニット6と、吸気口23および排気口17に応じた位置、および電源ユニット6の角隅部分に配置される3つの冷却ファンを含む冷却ユニット7(図7)とを備える。
【0031】
(2-1)光学ユニット4の構造
図8は、光学ユニット4の光学系を模式的に示す図である。
光学ユニット4は、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、投写レンズ3を介してスクリーン上に投写画像を形成するものである。この光学ユニット4は、図7または図8に示すように、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、光変調装置および色合成光学装置を一体化した光学装置44と、これら光学部品41,42,43,44を収納配置するライトガイド45(図7)とに機能的に大別される。
インテグレータ照明光学系41は、光源から射出された光束を照明光軸直交面内における照度を均一にするための光学系である。このインテグレータ照明光学系41は、図8に示すように、光源装置411、第1レンズアレイ412、第2レンズアレイ413、偏光変換素子414、および重畳レンズ415を備えて構成される。
【0032】
光源装置411は、放射光源としての光源ランプ416、リフレクタ417、およびリフレクタ417の光束射出面を覆う防爆ガラス418を備える。そして、光源ランプ416から射出された放射状の光束は、リフレクタ417で反射されて略平行光束とされ、外部へと射出される。本実施形態では、光源ランプ416として、高圧水銀ランプを採用し、リフレクタ417として、放物面鏡を採用している。なお、光源ランプ416としては、高圧水銀ランプに限らず、例えばメタルハライドランプやハロゲンランプ等を採用してもよい。また、リフレクタ417として放物面鏡を採用しているが、これに限らず、楕円面鏡からなるリフレクタの射出面に平行化凹レンズを配置した構成を採用してもよい。
【0033】
第1レンズアレイ412は、照明光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備している。各小レンズは、光源ランプ416から射出された光束を部分光束に分割し、照明光軸方向に射出する。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様の構成であり、小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備する。この第2レンズアレイ413は、重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を光学装置44の後述する液晶パネル441R,441G,441B上に結像させる機能を有する。
【0034】
偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413からの光を略1種類の偏光光に変換するものであり、これにより、光学装置44での光の利用効率が高められている。
具体的に、偏光変換素子414によって略1種類の偏光光に変換された各部分光束は、重畳レンズ415によって最終的に光学装置44の後述する液晶パネル441R,441G,441B上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネル441R,441G,441Bを用いたプロジェクタでは、1種類の偏光光しか利用できないため、ランダムな偏光光を発する光源ランプ416からの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換素子414を用いることにより、光源ランプ416から射出された光束を略1種類の偏光光に変換し、光学装置44における光の利用効率を高めている。なお、このような偏光変換素子414は、例えば、特開平8−304739号公報に紹介されている。
【0035】
色分離光学系42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備える。インテグレータ照明光学系41から射出された複数の部分光束は、2枚のダイクロイックミラー421により赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離される。
リレー光学系43は、入射側レンズ431と、リレーレンズ433と、UVカットフィルタ434と、反射ミラー432,435とを備えている。このリレー光学系43は、色分離光学系42で分離された色光である青色光を光学装置44の後述する液晶パネル441Bまで導く機能を有している。
【0036】
この際、色分離光学系42のダイクロイックミラー421では、インテグレータ照明光学系41から射出された光束のうち、緑色光成分と青色光成分とは透過し、赤色光成分は反射する。ダイクロイックミラー421によって反射した赤色光は、反射ミラー423で反射し、フィールドレンズ424を通って、赤色用の液晶パネル441Rに到達する。このフィールドレンズ424は、第2レンズアレイ413から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル441G,441Bの光入射側に設けられたフィールドレンズ424も同様である。
【0037】
また、ダイクロイックミラー421を透過した青色光と緑色光のうちで、緑色光は、ダイクロイックミラー422によって反射し、フィールドレンズ424を通って、緑色光用の液晶パネル441Gに到達する。一方、青色光は、ダイクロイックミラー422を透過してリレー光学系43を通り、さらにフィールドレンズ424を通って、青色光用の液晶パネル441Bに到達する。
なお、青色光にリレー光学系43が用いられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ424に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの青色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、赤色光を通す構成としてもよい。
【0038】
光学装置44は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成する。この光学装置44は,色分離光学系42で分離された各色光が入射される3つの入射側偏光板442と、各入射側偏光板442の後段に配置される3つの視野角補正板443と、各視野角補正板443の後段に配置される光変調装置としての液晶パネル441R,441G,441Bおよび射出側偏光板444と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム445とを備える。
【0039】
液晶パネル441R,441G,441Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものであり、対向配置される一対の透明基板内に液晶が密封封入されている。そして、この液晶パネル441R,441G,441Bは、入射側偏光板442および視野角補正板443を介して入射する光束を画像情報に応じて変調して射出する。なお、この液晶パネル441R,441G,441Bは、図示しない保持枠により収納保持されている。
【0040】
入射側偏光板442は、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、サファイアガラス等の基板に偏光膜が貼付されたものである。
また、射出側偏光板444も、入射側偏光板442と略同様に構成され、液晶パネル441R,441G,441Bから射出された光束のうち、所定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、透過させる偏光光の偏光軸は、入射側偏光板442における透過させる偏光光の偏光軸に対して直交するように設定されている。
【0041】
視野角補正板443は、基板上に液晶パネル441R,441G,441Bで形成された光学像の視野角を補正する機能を有する光学変換膜が形成されたものである。この視野角補正板443は、液晶パネル441R,441G,441Bで生じる複屈折を補償する。そして、この視野角補正板443により、投写画像の視野角が拡大され、かつ投写画像のコントラストが向上する。
クロスダイクロイックプリズム445は、射出側偏光板444から射出され、各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成するものである。このクロスダイクロイックプリズム445には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられ、これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成される。
以上説明した液晶パネル441R,441G,441B、射出側偏光板444およびクロスダイクロイックプリズム445は、一体的にユニット化されている。
【0042】
図9は、ライトガイド45の構造を示す図である。
ライトガイド45は、図7または図9に示すように、射出成形等による合成樹脂製品であり、上述した光学部品41,42,43,44が収納される下ライトガイド451と、この下ライトガイド451の上面の開口部分を塞ぐ上ライトガイド452とを備える。
下ライトガイド451は、光源装置411が収納される光源収納部451Aと、光源装置411を除く他の光学部品が収納される容器状に形成された部品収納部451Bと、この部品収納部451Bの外側面に形成され、投写レンズ3が設置される投写レンズ設置部451Cとを備える。
【0043】
光源収納部451Aは、下方端面の開口部451A1(図9)および部品収納部451B側の図示しない開口部を有する略箱状に形成されている。そして、この光源収納部451Aには、ロアーケース12の底面部12Aに設けられたランプカバー22(図2)を介して光源装置411が収納される。また、この光源収納部451Aの前方側端面には、スリット状の図示しない開口部が形成されている。同様に、光源収納部451Aの後方側端面には、スリット状の開口部451A2(図7)が形成されている。そして、これら開口部を介して空気が光源収納部451A内外に流通可能となっている。
部品収納部451B内には、具体的な図示は省略するが、光学部品412〜415,421〜424,431〜435を上方からスライド式に嵌め込むための複数の溝部が形成されている。また、部品収納部451B内において、図7に示すように、投写レンズ設置部451Cの内側部分に光学装置44が設置される。さらに、部品収納部451Bにおいて、光学装置44の後段側の側面には、図9に示すように、光源装置411から射出される光束を透過させる開口部451B1が形成されている。さらにまた、この部品収納部451Bにおいて、底面部分には、図9に示すように、光学装置44の3つの液晶パネル441R,441G,441Bに応じた位置に開口部451B2が形成され、光学装置44の偏光変換素子414に応じた位置に開口部451B3が形成されている。
【0044】
投写レンズ設置部451Cは、部品収納部451Bの開口部451B1の周縁に位置し、ライトガイド45内に設定される照明光軸に対する所定位置に投写レンズ3を設置する。そして、光源装置411から射出され、光学装置44にて形成された光学像が、開口部451B1を介して投写レンズ3により拡大投写される。
上ライトガイド452は、図7に示すように、下ライトガイド451の部品収納部451Bにおける光学装置44の上方を除く上端開口部分を閉塞する。この上ライトガイド452には、表裏を貫通して複数の開口部(例えば、開口部452A)が形成され、この開口部を介して下ライトガイド451内に収納された光学部品の姿勢調整が実施される。
【0045】
(2-2)ハンドル29およびハンドル収納部80の構造
図10は、ロアーケース12の内面部12Eを示す図であり、図11は、ロアーケース12の断面を示す図である。
図10に示すように、ロアーケース12の背面側の幅方向両端部には、投写レンズ3の投写方向と逆方向に突出し、上下方向に延びる突起31が形成されている。これら突起31は、突起31と略同一にアッパーケース11に形成された突起20(図12参照)と互いに接続されており、プロジェクタ1を縦置きする際の脚部として機能する。
また、前述した膨出部28(図2参照)の内側には、ハンドル29と、このハンドル29を収納するハンドル収納部80が設けられている。
【0046】
ハンドル29は、合成樹脂製の平面視略門型状の一体部材として構成され、全体として面取りを施された曲面形状である。ハンドル29は、先端側に把手部291と、その両端から延びる腕部292とを備えている。
【0047】
把手部291は、プロジェクタ1を持ち運ぶ際に、ハンドル29を手で握るための部分である。図示は略したが、把手部291の断面は、略楕円形の一部を直線的に切り欠いた形状を有しており、この切り欠いた面は外装ケース2に対向している。すなわち、この面は、底面部12Aを下にしてプロジェクタ1を台等に設置したときに、設置面と対向する把手部291の底面から天面に向かうにしたがって外装ケース2に近接するように傾斜して形成されている。
【0048】
腕部292は、把手部291の両端に形成されており、把手部291と略垂直に交差し、かつ、互いに略並行に延びる一対の軸状部材として形成されている。これら腕部292は、プロジェクタ1の運搬の際に、プロジェクタ1の荷重を支える部分である。
それぞれの腕部292の先端両側面には、ハンドル29の幅方向に突出した略円柱状の突出部材293が設けられている。突出部材293は、ハンドル29がロアーケース12の底面部12Aからスライドして突出した際に、ハンドル29のロアーケース12側の端部で、ハンドル29の回動中心となる。
【0049】
ハンドル収納部80は、孔12A2(図2参照)からプロジェクタ1の後方に向かう一対の突条に構成され、その凹部にハンドル29の腕部292が収納される。このとき、ハンドル29の把手部291は、孔12A2からロアーケース12の外部に露出する。ここで、孔12A2は、それぞれの孔12A2の間隔がハンドル29の幅寸法に合うように形成されている。
【0050】
ハンドル収納部80は、膨出部28に応じてロアーケース12の底面部12Aの内面を他の面から断面略凹状に凹ませた2つのレール81と、これらレール81を被覆する別部材としてのカバー部材82とを備えている。
【0051】
レール81は、ハンドル29を後端側にスライドさせたときにハンドル29の腕部292を収納する部分である。レール81の長さ寸法は、腕部292の長さ寸法と略同一となるように形成されており、また、レール81の幅寸法は、腕部292の幅寸法と略同一となるように形成されている。このレール81に沿った内面部12Eの両側の面である内面81Aは、平坦面とされており、ハンドル29の突出部材293が、この内面81Aに当接してスライドすることで、ハンドル29のスライドが案内される。すなわち、内面81Aは、本発明の第1案内面に相当する。
【0052】
内面81Aにおけるハンドル29のスライド方向先端部には、ハンドル29の突出部材293が当接し、ハンドル29の先端方向へのスライド範囲を決める先端側範囲設定部81Bが形成されている。この先端側範囲設定部81Bは、内面81Aから垂直に起立し、後述するカバー部材82の内面821A1と上端が当接する突起として形成されている。
また、内面81Aにおけるハンドル29のスライド方向先端側および基端側には、内面81Aから起立した凸状の突起としてのスライド規制部81A1が設けられている。スライド規制部81A1は、ハンドル29の突出部材293と係合し、ハンドル29のスライドを規制する。
【0053】
ここで、ロアーケース12の内面部12Eにおいて、レール81より投写方向先端側には、略T字状の当接部12E1が、内面部12Eと一体的に形成されている。また、レール81の投写方向先端側の周辺には、中空円筒状で上端が開口した図示しない複数の嵌込部が、内面部12Eと一体的に突設されている。これら当接部12E1および嵌込部は、内面部12Eにカバー部材82を取り付ける際に、カバー部材82の位置決めをするものである。
【0054】
カバー部材82は、レール81および内面81Aを被覆する別部材として構成され、幅方向が長い略矩形状をした合成樹脂製の一体部材である。このカバー部材82には、幅方向に互いに略平行に延出した連結部822、823と、これらにより連結されるガイド部821とを備えている。
【0055】
連結部822、823は、カバー部材82の先端および後端に配置されている。これらのうち、連結部822は、カバー部材82の先端から略垂直に起立し、その上端で略垂直に曲折して投写方向に延出している。この延出部分の幅方向両端には、連結部822の下面から略垂下する棒状の嵌合部822Aが設けられている。これら嵌合部822Aは、ロアーケース12の内面部12Eに形成された前述の図示しない嵌込部と嵌合する。このような連結部822、823により、ガイド部821は連結されている。
【0056】
ガイド部821は、カバー部材82の幅方向両端部にそれぞれ設けられており、カバー部材82を内面部12Eに取り付ける際に、レール81および内面81Aを覆うように配置される。このガイド部821の上面には、水平方向に延出した延出部821Bが形成されている。また、ガイド部821の幅方向の両側面には、これら側面に沿って、突出部821Aが形成されている。
【0057】
延出部821Bは、ガイド部821の先端部および後端部に、それぞれスライド直行方向および後端方向に延出して形成されている。延出部821Bには、孔821Cが穿設されており、これらの孔821Cには、カバー部材82をロアーケース12の内面部12Eに取り付けるためのねじ等の取付具824が挿通する。
【0058】
突出部821Aは、ガイド部821の側面から面外方向に膨出し、内部が中空状に形成されている。この突出部821Aは、ロアーケース12にカバー部材82を取り付けたときに、ハンドル29の突出部材293を覆う部分である。
突出部821Aの内部上面には、レール81の内面81Aと対向する内面821A1と、ハンドル29のスライドを規制するスライド規制部821A2が形成されている。また、突出部821Aの後端には、ハンドル29の後端側へのスライド範囲を設定する後端側範囲設定部821A3が形成されている。
【0059】
内面821A1は、図11に示すように、中央部分では上方に広がり、この中央部分から先端および後端に向かうにしたがって緩やかに傾斜し、先端部分および後端部分では中央部分に比べて狭まった形状をしている。この内面821A1には、ハンドル29の突出部材293が当接し、突出部材293が、内面821A1に沿ってスライドすることで、ハンドル29のスライドは案内される。つまり、内面821A1は、本発明の第2案内面に相当する。
【0060】
スライド規制部821A2は、内面821A1の先端部分および後端部分に、略凸状の突起として形成されている。これらスライド規制部821A2は、レール81に設けられたスライド規制部81A1(図10参照)とともに、突出部材293と係合し、ハンドル29のスライドを規制する。すなわち、突出部821Aの先端および後端において、スライド規制部81A1、821A2によって狭められた内面81Aと内面821A1との間を、ハンドル29の突出部材293が通過することによって、突出部材293がスライド規制部81A1、821A2により係止され、ハンドル29のスライドが規制される。
【0061】
後端側範囲設定部821A3は、内面821A1の後端側から略垂下しレール81の内面81Aと当接する部分である。後端側範囲設定部821A3は、ハンドル29の突出部材293の後端側のスライド範囲を設定し、レール81に形成された先端側範囲設定部81Bと併せて、突出部材293のスライド範囲が設定される。
【0062】
ここで、ハンドル収納部80におけるハンドル29のスライド機構について説明する。
ハンドル収納部80には、レール81に形成された第1案内面としての内面81Aと、カバー部材82の突出部821Aに形成された第2案内面としての内面821A1とにより、ハンドル29の突出部材293のスライドを案内するガイド溝が形成されている。レール81の幅寸法は、ハンドル29の幅寸法と略同一であるので、レール81の凹状の側面がハンドル29の幅方向の案内面となる。これら案内面に沿って、ハンドル29の突出部材293は、レール81に形成された先端側範囲設定部81Bと、カバー部材82に形成された後端側範囲設定部821A3との間をスライド範囲としてスライドする。このように突出部材293のスライドが許容され、これによりハンドル29のスライドが許容される。
なお、スライド方向先端側および後端側では、突出部材293が、スライド規制部81A1、821A2と係合してスライドが規制される。
【0063】
ここで、ロアーケース12へのハンドル29の設置方法を説明する。
ハンドル29の腕部292を、ロアーケース12に形成された孔12A2を介して、ロアーケース12の内面部12Eに形成されたレール81に設置する。この際、ハンドル29の把手部291は、ロアーケース12外部に露出し、かつ、把手部291のロアーケース12に対向する面が底面方向に傾斜するように設置する。この後、カバー部材82をロアーケース12の内面部12Eに取り付ける。カバー部材82の内面821A1を、レール81の内面81Aに対向し、かつ、それぞれの面でハンドル29の突出部材293を挟むように配置する。このカバー部材82の配置位置については、内面部12Eに形成された当接部12E1により投写方向の位置決めがされ、前述の図示しない嵌込部により幅方向の位置決めがされる。位置決めされたカバー部材82は、孔821Cを挿通する取付具824により、ロアーケース12に固定される。これにより、ハンドル29は、ロアーケース12に取り付けられる。
【0064】
以下に、ハンドル29の回動について説明する。図12は、ロアーケース12の側面を示す図である。
プロジェクタ1の持ち運びに際してハンドル29を使用する場合、ハンドル29は、ハンドル収納部80から投写方向に引き出される。引き出されたハンドル29は、前述のようにスライドが規制される。このときハンドル29は、突出部材293(図10および図11参照)を軸として回動自在とされる。この回動角は90°未満とされ、不要な回動が抑制されている。引き出したハンドル29の把手部291を把持してプロジェクタ1を吊り下げ状態とすると、プロジェクタ1の重心位置はハンドル29の回動軸となる端部から略垂下する直線上に位置することを許容する。また、この状態では、把手部291の外装ケース2に対向する図示しない面は、プロジェクタ1の重心位置と、ハンドル29の回動中心を結ぶ線に対して略直交する。
【0065】
(3)実施形態の効果
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(3-1)ハンドル29は、ロアーケース12の底面部12Aに設けられている。このことから、外装ケース2の上面および側面等の外観デザインが損なわれることもない。従って、外装ケース2のデザインの自由度を向上することができ、かつ、持ち運びの利便性の向上を図ることができる。
【0066】
(3-2)ハンドル29は、投写方向先端側の側面、すなわち、ロアーケース12の前面から投写方向に突没する。このことから、ハンドル29に形成された把手部291を握ってプロジェクタを持ち運ぶ場合、投写レンズ3は上方を向くこととなる。従って、プロジェクタ1の持ち運び時に、外装ケース2から露出する投写レンズ3をぶつけて損傷する可能性を低くすることができる。
【0067】
(3-3)ハンドル29のスライドは、レール81およびカバー部材82から構成されるハンドル収納部80によって案内される。また、このハンドル収納部80に設けられたスライド規制部81A1、821A2とハンドル29の突出部材293との係合によって、ハンドル29のスライドは、ハンドル収納部80の先端および後端で規制される。このことから、ハンドル収納部80を形成することにより、ハンドル29を底面部12Aにスライド自在に取り付けることができる。また、スライド規制部81A1、821A2により、ハンドル収納部80の先端および後端部分で確実にハンドル29のスライドを規制できる。
【0068】
(3-4)ロアーケース12の底面部12Aから突出する突出部12A1には、ハンドル29の腕部292を収納する孔12A2が形成されている。この孔12A2からロアーケース12の内面にハンドル収納部80が形成されている。ハンドル収納部80は、ロアーケース12の内面部12Eに形成されたレール81の内面81Aと、外装ケース2とは別部材から構成されるカバー部材82の内面821A1とが対向配置されて形成されている。このことから、ハンドル29の把手部291を、孔12A2を介して、ロアーケース12外部に露出させ、ハンドル29の腕部292をレール81に設置する。その後、カバー部材82の内面821A1を、内面81Aに対向し、かつ、それぞれの面でハンドル29の突出部材293を挟むように配置するだけで、ハンドル29をロアーケース12に取り付けることができる。従って、ハンドル29の取り付け作業を容易に行うことができる。
【0069】
(3-5)ハンドル29は、ハンドル収納部80から引き出された場合、先端側のスライド規制部81A1、821A2と係合する突出部材293を軸として、回動が許容されている。このことから、プロジェクタ1を持ち運ぶ際に、プロジェクタ1の重心が中心から外れている場合でも、ハンドル29の回動により、その回動中心から垂下する直線上にプロジェクタ1の重心を自動的に据えることができる。仮に、ハンドル29が回動しないとすると、プロジェクタ1の中心から重心が外れていた場合、その負荷がハンドル29にかかり、ハンドル29が損傷する可能性がある。従って、ハンドル29が回動しない場合と比べて、ハンドル29が損傷する可能性を低くすることができ、また、安定してプロジェクタを持ち運ぶことができる。
【0070】
(3-6)ハンドル29の回動角は90°未満であるので、ハンドル29の不要な回動を抑えることができ、安定してプロジェクタ1を持ち運ぶことができる。また、誤ってハンドル29を脚部として使われることを防止できる。
【0071】
(3-7)ロアーケース12に対向するハンドル29の把手部291の面は傾斜面とされ、プロジェクタ1の重心位置とハンドル29の回動中心を結ぶ線に対して略直交する。この傾斜面は、プロジェクタ1の持ち運びに際して略水平となる。従って、プロジェクタ1の持ち運び時に、把手部291を握りやすくすることができる。
【0072】
(4)実施形態の変形
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
前記実施形態では、ハンドル29は平面視略門型状としたが、略H型状や略矩形状のハンドルも適用可能である。なお、略門型状とした場合、プロジェクタ1の外装ケース2内のスペースを有効に使用することができる。
また、ハンドル29およびカバー部材82は合成樹脂製としたが、金属製のものも適用可能である。
【0073】
前記実施形態では、ハンドル29の突出部材293は、ハンドル29の幅方向に設けたが、これに垂直な方向に設けてもよい。例えば、突出部材を略円筒状とした場合、収納部および本体設置部材のスライド規制部は、突出部材に対応する位置に略C字状に形成し、突出部材とスライド規制部が嵌合するようにして、ハンドル本体のスライドを規制してもよい。なお、突出部材がハンドル本体の幅方向に設けられている場合、ハンドル本体が突出したときに、突出部材を回動中心とすることができる。
また、突出部材293は、ハンドル29の幅方向外側または内側のみに突設される構成であってもよい。
さらに、突出部材293は略円柱状でなくともよく、ガイド溝の先端に設けられたスライド規制部が、突出部材を受けて回動する構成としてもよい。
【0074】
前記実施形態では、ハンドル収納部80は、ロアーケース12の底面部12Aに形成されたレール81と、ロアーケース12とは別部材のカバー部材82とから構成したが、ハンドルを備えたガイド部をロアーケースとは別部材として構成し、このガイド部材をロアーケースに取り付ける構造を採用してもよい。
【0075】
前記実施形態では、カバー部材82は、2つのガイド部821を2つの連結部822、823で連結しているが、連結せずにガイド部821をそれぞれ別体としてもよい。
【0076】
前記実施形態では、3つの光変調装置を用いたプロジェクタ1の例のみを挙げたが、1つの光変調装置のみを用いたプロジェクタ、2つの光変調装置を用いたプロジェクタ、あるいは、4つ以上の光変調装置を用いたプロジェクタにも適用可能である。
また、光変調装置として液晶パネル441を用いたが、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
さらに、前記実施形態では、光入射面と光射出面とが異なる透過型の光変調装置を用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の光変調装置を用いてもよい。
【0077】
前記実施形態では、光学ユニット4のリレー光学系43に、青色光を通したが、他の色光をリレー光学系に通す光学ユニットを備えたプロジェクタにも適用可能である。
また、前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投写を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投写を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るプロジェクタを上方前面側から見た斜視図。
【図2】前記実施形態におけるプロジェクタを下方前面側から見た斜視図。
【図3】前記実施形態におけるプロジェクタを後方背面側から見た斜視図。
【図4】前記実施形態におけるリアケースを上方から見た平面図。
【図5】前記実施形態におけるリアケースにおけるリモートコントローラの設置位置を示す斜視図。
【図6】前記実施形態におけるプロジェクタの内部構造を示す斜視図。
【図7】前記実施形態におけるプロジェクタの内部構造を示す斜視図。
【図8】前記実施形態における光学ユニットの光学系を示す模式図。
【図9】前記実施形態におけるライトガイドの構造を示す斜視図。
【図10】前記実施形態におけるロアーケースの内面を示す斜視図。
【図11】前記実施形態におけるロアーケースを示す断面図。
【図12】前記実施形態におけるプロジェクタの側面を示す図。
【符号の説明】
1・・・プロジェクタ、2・・・外装ケース(筐体)、12A・・・底面部(設置面)、12A2・・・孔、24・・・固定脚部、25・・・調整脚部、29・・・ハンドル、80・・・ハンドル収納部、81・・・レール、82・・・カバー部材、81A・・・内面(第1案内面)、81C・・・スライド規制部、291・・・把手部、292・・・腕部、293・・・突出部材、821A1・・・内面(第2案内面)、821A2・・・スライド規制部

Claims (6)

  1. 光源と、この光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、前記光変調装置により形成された光学像を拡大投写する投写レンズと、これらを収納する筐体とを備えたプロジェクタであって、
    前記筐体は、台等への設置用の脚部が設けられた設置面と、この外周端縁から起立する側面と、前記設置面に沿ってスライド自在に取り付けられ、かつ、前記側面側の孔から突没するハンドルとを備え、
    前記ハンドルは、手で握る把手部と、当該把手部の両端から延びる一対の腕部とを備え、
    前記腕部における前記ハンドルのスライド方向の基端側には、当該腕部の径方向外側に突出する突出部材が設けられ、
    前記筐体内部には、
    前記ハンドルのスライド方向に沿って延出する第1案内面、及び、当該第1案内面に対向配置される第2案内面により形成され、かつ、前記突出部材を前記スライド方向に対する直交方向に挟持して前記ハンドルを案内するガイド溝が設けられ、
    前記ガイド溝の前記スライド方向先端側及び基端側には、前記突出部材と係合して前記ハンドルのスライドを規制するスライド規制部が設けられ、
    前記第2案内面は、前記スライド規制部により規定される前記ハンドルのスライド範囲における中央部分が前記第1案内面から離間する方向に広がり、当該中央部分から先端側及び基端側に向かうにしたがって緩やかに傾斜して、当該先端側及び基端側が中央部分に比べて狭まった形状を有していることを特徴とするプロジェクタ。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
    前記ハンドルは、前記投写方向先端側の側面から突没自在にスライドすることを特徴とするプロジェクタ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
    前記第2案内面は、前記筐体とは別部材により形成されていることを特徴とするプロジェクタ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    ガイド溝先端側のスライド規制部は、前記突出部材の係合位置を中心として、前記ハンドルを回動自在に保持することを特徴とするプロジェクタ。
  5. 請求項に記載のプロジェクタにおいて、
    前記ハンドルの回動角は、90°未満であることを特徴とするプロジェクタ。
  6. 請求項4又は請求項に記載のプロジェクタにおいて、
    前記把手部の前記筐体に対向する面は、当該プロジェクタを側面から見たときに、プロジェクタ本体の重心位置と前記ハンドルの回中心を結ぶ線に対して略直交する傾斜面とされることを特徴とするプロジェクタ。
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