JP4029700B2 - 液晶配向膜 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単分子膜を用いた液晶配向膜に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来より、時計やテレビ等において液晶表示素子を用いた平面ディスプレイが広く採用されている。これらの液晶ディスプレイに用いられる液晶表示素子としては、ネマチック液晶を用いた表示素子が主流であり、90°ツイストしたツイステッド ネマティック(Twisted Nematic、以下、略号「TN」で表記する。)型液晶表示素子、通常180°以上ツイストしたスーパー ツイステッド ネマティック(Super Twisted Nematic、以下、略号「STN」で表記する)型液晶表示素子、薄膜トランジスターを使用したいわゆるティン フィルム トランジスター(Thin Film Transistor、以下、略号「TFT」で表記する。)型液晶表示素子などがある。
【0003】
これらのTN型液晶表示素子、STN型液晶表示素子、TFT型液晶表示素子においては、基板上にポリイミド系高分子樹脂を塗布した後、布等で一定方向にラビング(擦る)等の処理が行われた配向膜を用いて液晶分子を一定方向に、即ち、概略水平配向させることが行われている。
【0004】
しかしながら、ラビング法は、ラビング時に発生するごみや静電気により生産性の低下や品質の劣化という欠点を有している(非特許文献1及び2参照)。
【0005】
また、TN型液晶表示素子の視覚特性を改良するため、液晶分子の垂直配向状態を利用したバーティカル アラインメント(Vertical Alignment、以下、略号「VA」で表記する)型液晶表示素子が提案されている。
【0006】
VA型液晶表示素子では、液晶層をはさんで対向する一対の透明基板の互いに対向する面に、透明電極と、液晶分子を基板面に対して垂直に配向させるための垂直配向膜を形成したもので、前記垂直配向膜は、従来、SiO、Au等の斜方蒸着法、あるいは基板面に長鎖のアルキル基を有する界面活性剤溶液、または長鎖のアルキル基を有するシランカップリング剤溶液を塗布して乾燥させることにより形成されている(非特許文献3参照)。
【0007】
【非特許文献1】
季刊 化学総説 No.22 液晶の化学 日本化学会編 p.107(1994)
【非特許文献2】
イラスト・図解 液晶のしくみがわかる本 (株)技術評論社発行 p.150(1999)
【非特許文献3】
液晶の基礎と応用 工業調査会発行 p.97〜100、p.212〜216(1991)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような斜方蒸着法は、液晶に所定のプレチルト角を与えるのに大変有利であるが、真空蒸着であるため10μTorr位の高真空が必要であり、しかも基板を傾斜しなければならないため量産性に乏しいという欠点を有している。一方、基板面に長鎖のアルキル基を有する界面活性剤溶液を塗布して乾燥させることにより垂直配向膜を形成する方法、または長鎖のアルキル基を有するシランカップリング剤溶液は配向の長期信頼性が劣るという欠点がある。
【0009】
また、水面上に形成した単分子膜を所定の基板上に1層ずつ積層して形成されるラングミュア−ブロジェット(以下、LBと略)膜を用いた液晶配向膜として応用した例(雑誌 応用物理 第62巻 第2号 p.160〜163(1993)、特開昭62−286021号公報等)もあるが、クロロホルム等の有機溶剤に溶解するため化学的安定性(耐溶剤性)に欠けていた。また、耐溶剤性に優れたものとしてポリイミドLB膜があるがイミド化のため高温の熱処理が必要であった。
【0010】
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を改良しようとするものである。即ち、斜方蒸着法やラビング法によらず液晶分子を一様に配向させて光学特性を均一にし、しかも電界を印加したときの液晶分子の倒れ方向を一定にして表示欠陥を減少させ、安定した表示動作を行わせることができ、更に化学的安定性に優れた液晶配向膜を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明によれば、一般式(1)
(YR)pSiX4-p (1)
で表される有機ケイ素化合物で処理された基板上に、一般式(2)
【化2】
Figure 0004029700
(但し、式(1)及び(2)においてYとWは、活性水素を有する基若しくは活性水素に対して反応性を有する基であり、一方が活性水素を有する基であれば、他方は活性水素に対して反応性を有する基であり、Rは炭素数1〜20個の2価の有機基であり、Xは加水分解性基であり、pは1〜3の整数であり、R1とR2は同一または異なってもよく水素原子若しくはメチル基を表し、Z1、Z2は同一または異なってもよく、−NH−、−O−若しくは−S−であり、nは2〜20の整数であり、a、bは共に100b/(a+b)が0.01〜99.99の範囲にある整数であり、mは1〜5の整数であり、式(2)で表わされる有機高分子の重量平均分子量は8,000〜200,000〜の範囲である)で表される有機高分子からなる単分子膜を形成し、該単分子膜が有機ケイ素化合物のYと有機高分子のWが反応することにより化学的固定化が行われた膜であることを特徴とする液晶配向膜である。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、一般式(1)において、Yがエポキシ基若しくは酸無水物基であり、一般式(2)において、Wがアミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ヒドロキシ基、ヒドロキシフェニル基、アミド基、ヒドラジノ基、ヒドラジノカルボニル基、メルカプト基の何れかである請求項1に記載の配向膜である。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、一般式(1)において、Yがアミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ヒドロキシ基、ヒドロキシフェニル基、アミド基、ヒドラジノ基、ヒドラジノカルボニル基、メルカプト基の何れかであり、一般式(2)において、Wがエポキシ基若しくは酸無水物基である請求項1に記載の配向膜である。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、液晶配向膜が、液晶分子に対して垂直配向を与えることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の液晶配向膜である。
【0015】
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4の何れかに記載の液晶配向膜を用いた液晶表示素子である。
【0016】
【作用】
上記の構成からなる液晶配向膜において、有機ケイ素化合物により被覆された基板上に有機高分子からなる単分子膜を形成するためには通常のラングミュア−ブロジェット法(以下、LB法と略)を用いて作成する。LB法を用いた場合、有機高分子を水面上に展開した際、疎水性を示す直鎖アルキル基は空気中を向き、親水性基であるオキシエチレン基は水中を向く(図1参照)。そのため有機ケイ素化合物で被覆された基板を水中から引き上げると図2に示したように、有機高分子の官能基と有機ケイ素化合物の官能基が互いに接触した層構造を形成するため化学反応が起こり、有機高分子が化学的に固定化される(図3参照)。
【0017】
このようなメカニズムで単分子膜の化学的安定性が向上すると共に、単分子膜として有機高分子を用いていることにより、低分子化合物系の単分子膜と比べ機械的強度が格段に向上する。また、直鎖のアルキル鎖が空気中(基板面と反対側)を向いているため液晶配向膜として用いた場合、アルキル鎖の長い有機高分子を用いると、液晶分子はより安定して垂直に配向する傾向がある。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明で好ましく用いることのできる有機高分子は一般式(2)で表される共重合体である。この共重合体の2つの構成単位のうち第1項が疎水性を示す構成単位であり、第2項が親水性を示す構成単位である。即ち、共重合体中、第1項の構成単位の割合が多くなると共重合体は疎水性の性質が強くなり、第2項の構成単位の割合が多くなると親水性の性質が強く現れる。親水性が強くなりすぎるとLB膜として製膜が難しくなり、親水性が弱くなりすぎると本発明の目的を達成できなくなる。そのため両構成単位が必要になる。好ましい両構成単位の割合を、第2項の構成単位で表わせば(100b/(a+b))が0.01〜99.99モル%の範囲であり、より好ましくは3〜50モル%である。
【0019】
一般式(2)で表わされる共重合体の分子量が小さすぎても、大きすぎても製膜が困難になる。従って、重量平均分子量で表現すると8,000〜20,000の範囲が好ましく、より好ましくは10,000〜100,000である。
【0020】
本発明で用いることのできる単分子膜としては、通常のLB法により作成したものを挙げることができる。そして、これらの単分子膜を化学的に固定化するために行う基板の表面処理は、有機ケイ素化合物(シランカップリング剤等)を用いて行うことができる。本発明で用いることのできる有機ケイ素化合物は、一般式(1)で表されるものである。その具体例を以下に示す。
【0021】
2NCH2CH2CH2CH2Si(OC25)3
【0022】
【化3】
Figure 0004029700
【0023】
2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3
【0024】
2N(CH2)6NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3
【0025】
【化4】
Figure 0004029700
【0026】
【化5】
Figure 0004029700
【0027】
【化6】
Figure 0004029700
【0028】
【化7】
Figure 0004029700
【0029】
【化8】
Figure 0004029700
【0030】
【化9】
Figure 0004029700
【0031】
一般式(1)におけるY若しくは一般式(2)におけるWが活性水素を有する基である場合には、前記列挙された基のうちでもアミノ基、カルボキシル基、メルカプト基が好ましく、活性水素に対して反応性を有する基としては前述したようにエポキシ基、酸無水物基が挙げられるが化合物の安定性からエポキシ基が好ましい。
【0032】
本発明のLB膜を用いて液晶配向膜を形成させた基板と、また、場合によればラビング処理を併用して、これと同一または異なる液晶配向膜を形成させた基板とを対向配置し、その間に液晶を挟み込んで液晶挟持基板とすることができる。この液晶狭持基板を用い、公知の方法により、液晶狭持基板を有する液晶表示素子とすることができる。液晶表示素子の動作モードは、TN型、STN型、インプレイン スイッチング(In Plane Switching、以下、略号「IPS」で表記する。)型、VA型、オプティカリー コンペンセイティッド ベンド(Optically Compensated Bend、以下、略号「OCB」で表記する。)型、強誘電性型、または反強誘電性型であってもよい。液晶配向膜により液晶分子の配列を制御し、液晶分子の配列状態を変化させて使用する液晶表示素子であれば、本発明の液晶配向膜を用いることができる。
【0033】
本発明の液晶配向膜を、TN型、STN型、IPS型、OCB型、強誘電性型、反強誘電性型の液晶表示素子の作製に用いる場合、共に用いられる誘電率異方性が正の液晶組成物として、例えば特開平8−157828号公報、特開平8−231960号公報、特開平9−241644号公報(EP885272A1)、特開平9−302346号公報(EP806466A1)、特開平8−199168号公報(EP722998A1)、特開平9−235552号公報、特開平9−241643号公報(EP885271A1)、特開平10−204016号公報(EP844229A1)、特開平10−204436号公報、特開平10−231482号公報、特開平2000−087040号公報などに開示されている液晶組成物が好ましい。
【0034】
また、本発明の液晶配向膜を、VA型の液晶表示素子の作製に用いる場合、共に用いられる誘電率異方性が負の液晶組成物として、例えば、特開昭57−114532号公報、特開平2−4725号公報、特開平4−224885号公報、特開平8−40953号公報、特開平8−104869号公報、特開平10−10168076号公報、特開平10−168453号公報、特開平10−236989号公報、特開平10−236990号公報、特開平10−236992号公報、特開平10−236993号公報、特開平10−236994号公報、特開平10−237000号公報、特開平10−237004号公報、特開平10−237024号公報、特開平10−237035号公報、特開平10−237075号公報、特開平10−237076号公報、特開平10−237448号公報(EP967261)、特開平10−287874号公報、特開平10−287875号公報、特開平10−291945号公報、特開平11−029581号公報、特開平11−080049号公報、特開2000−256307号公報、特開2001−019965号公報、特開2001−072626号公報、特開2001−192657号公報などに開示されている液晶組成物が好ましい。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0035】
【実施例】
<モノマー及びポリマーの合成>
N−ドデシルアクリルアミド(DDA)モノマーはクロロホルムを溶媒とし、アクリル酸クロリドとドデシルアミンをトリエチルアミン存在下で反応させることにより合成した。
【化10】
Figure 0004029700
【0036】
また、N-アクリロイルオキシスクシンイミド(SuOA)モノマーも同様にN-ヒドロキシスクシンイミドとアクリル酸クロリドをクロロホルム溶媒、トリエチルアミン存在下で反応させることにより合成した。
【化11】
Figure 0004029700
【0037】
次に、所定量のDDAモノマーとSuOAモノマーを重合管中で精製トルエンに溶解し、濃度0.2M/Lの溶液に調製した。その溶液中に開始剤である2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)をモノマーに対して0.01当量加え、溶解した。次に反応系内の酸素を除去するため、凍結脱気を数回繰り返した後、60℃の水浴中で12時間重合を行った。反応物を濃縮し、約20倍量のアセトニトリル中へ反応物を滴下し、共重合体(p(DDA−SuOA))を沈殿析出させた。
【化12】
Figure 0004029700
【0038】
<高分子反応>
側鎖末端にアミノ基を有する共重合体(p(DDA−DADOO))は共重合体(p(DDA−SuOA))と2,2′−(エチレンジオキシ)ビス(エチルアミン)(DADOO)の高分子反応により得た。生成する共重合体のゲル化を防ぐため、DADOOの濃厚溶液に、共重合体(p(DDA−SuOA))の希薄クロロホルム溶液をゆっくり滴下した。また、DADOOはスクシニル基に対して約20当量加え、室温下で2日間反応させた。なお、溶媒はクロロホルムを用いた。反応後の共重合体(p(DDA−DADOO))はアセトニトリルで数回再沈殿し、過剰のDADOOを除去した。
【0039】
得られた共重合体(p(DDA−DADOO))の組成比をNMRで求めたところ、DADOOの含有率が12%であった。また、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による分子量測定から、数平均分子量30,000、分子量分布(Mw/Mn)は約1.5であった。
【化13】
Figure 0004029700
【0040】
<基板表面のエポキシ処理>
適当な大きさの基板をオゾンクリーナーで洗浄し、基板表面に水酸基を発生させた。その後、濃度1mM程度の(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシランをトルエン溶液中で80℃、3時間処理した。この処理を行った基板の水の接触角は約50°であった。図4(a)にシラン処理を行った基板の模式図を示す。
【0041】
<単分子膜の作成、および化学的固定化>
温度20℃、累積圧35mN/mにおいてpDDA−DADOOの単分子膜(DADOOの導入率12%、膜厚1.84nm)を(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシランで処理した基板へ親水側から1層累積を行った。この単分子膜累積後の基板は、水の接触角が約95°であった。その後、室温で12時間放置することにより化学的固定化を行った。このような化学的に固定化された単分子膜はクロロホルム中で超音波洗浄をしても溶解せず、水の接触角も殆ど変化しなかった。図4(b)に化学的に固定化された単分子膜の模式図を示す。
【0042】
実施例1
<液晶セルの作成−1>
前記の同一処理基板を2枚用意し、各々の基板の単分子膜形成時における基板の引き上げ方向が互いに反平行となるように液晶セルを構成し、片方の基板表面に直径20μmのギャップ剤を分散させたエポキシ樹脂系常温硬化型接着剤を使用してセルを作成した。
【0043】
このセルに下記に示す液晶組成物を注入し、注入口を光硬化剤で封止した。次いで、110℃で15分間加熱処理を行い、徐々に冷却して初期配向させることにより、均一で無欠陥且つ良好な配向状態の液晶セルが得られた。このセルの液晶分子のプレチルト角をクリスタルローテーション法により測定したところほぼ垂直配向であった。
【化14】
Figure 0004029700
【0044】
実施例2
<液晶セルの作成−2>
実施例1の処理基板をラビングすることと注入液晶を以下の組成物とした以外は実施例1と同一の方法でセルを作成し、液晶分子を初期配向させると均一で無欠陥且つ良好な配向状態の液晶セルが得られた。このセルの液晶分子のプレチルト角をクリスタルローテーション法により測定したところ20°であった。
【化15】
Figure 0004029700
【0045】
【発明の効果】
従来、有機ケイ素化合物により被覆された基板と、有機ケイ素化合物と親和性のある有機官能基を有した低分子化合物を付着させたのみの液晶配向膜では化学的安定性や機械的強度が乏しいため、液晶分子の均一配向性や信頼性が低いものであったが、本発明の液晶配向膜を用いることで、液晶分子に安定した配向性、特に垂直配向性を与えることができるようになった。したがって液晶表示素子の表示性能等に悪影響を与えるといったことがない等、信頼性の高い液晶配向膜の形成が可能となった。また真空蒸着装置も必要がなく、製造を簡略化することができた。また、ラビングなしで良好に液晶分子を配向させることができた。たとえラビング操作を行っても配向欠陥が生じない機械的強度に優れた液晶表示素子(TN型、STN型、IPS型、OCB型、強誘電性型、または反強誘電性型)を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機高分子を水面に展開した際に有機高分子がとりうる状態の模式図である。
【図2】本発明の有機高分子の単分子膜を有機ケイ素化合物で被覆した基板に形成した際の模式図である。
【図3】本発明の有機高分子の単分子膜と有機ケイ素化合物で被覆した基板を化学的に固定化した際の模式図である。
【図4】本発明(実施例)の単分子膜の形成過程を説明する図である。
【符号の説明】
1 直鎖アルキル鎖
2 高分子主鎖
3 オキシエチレン基
4 有機高分子が有する官能基
5 有機ケイ素化合物が有する官能基
6 基板面に結合した有機ケイ素化合物
7 基板

Claims (5)

  1. 一般式(1)
    (YR)pSiX4-p (1)
    で表される有機ケイ素化合物で処理された基板上に、一般式(2)
    Figure 0004029700
    (但し、式(1)及び(2)においてYとWは、活性水素を有する基若しくは活性水素に対して反応性を有する基であり、一方が活性水素を有する基であれば、他方は活性水素に対して反応性を有する基であり、Rは炭素数1〜20個の2価の有機基であり、Xは加水分解性基であり、pは1〜3の整数であり、R1とR2は同一または異なってもよく水素原子若しくはメチル基を表し、Z1、Z2は同一または異なってもよく、−NH−、−O−若しくは−S−であり、nは2〜20の整数であり、a、bは共に100b/(a+b)が0.01〜99.99の範囲にある整数であり、mは1〜5の整数であり、式(2)で表わされる有機高分子の重量平均分子量は8,000〜200,000の範囲である)で表される有機高分子からなる単分子膜を形成し、該単分子膜が有機ケイ素化合物のYと有機高分子のWが反応することにより化学的固定化が行われた膜であることを特徴とする液晶配向膜。
  2. 一般式(1)において、Yがエポキシ基若しくは酸無水物基であり、一般式(2)において、Wがアミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ヒドロキシ基、ヒドロキシフェニル基、アミド基、ヒドラジノ基、ヒドラジノカルボニル基、メルカプト基の何れかである請求項1に記載の配向膜。
  3. 一般式(1)において、Yがアミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ヒドロキシ基、ヒドロキシフェニル基、アミド基、ヒドラジノ基、ヒドラジノカルボニル基、メルカプト基の何れかであり、一般式(2)において、Wがエポキシ基若しくは酸無水物基である請求項1に記載の配向膜。
  4. 液晶配向膜が、液晶分子に対して垂直配向を与えることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の液晶配向膜。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の液晶配向膜を用いた液晶表示素子。
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