JP4007631B2 - 制動報知灯の点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の追突を防止すべく後続車両に自車両の制動状況を報知する制動報知灯の点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の制動報知灯の点灯装置としては、従来より、ブレーキペダルを踏み込むと点灯するいわゆるブレーキランプや、非常時に室内のスイッチを手動操作すると点灯するいわゆるフラッシャーランプが知られているが、何れも車両の制動状況を自動的に報知できるものではない。このため、車両の慣性力を利用して自車両の制動状況を検出し、自動的に制動報知灯を点灯することにより予知開始時間を早めた点灯装置も提案されている(例えば、実開平6−74,497号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、車両の慣性力は、車両重量と加速度との積であり、また駆動力から走行抵抗を減じた力であることから、道路勾配などの走行抵抗によっても変動する。
このため、上述した従来の自動点灯装置では、走行路が上り坂に変わって車両が一時的に減速するときにも、制動報知灯が点灯することになる。このような上り坂への移行時には、アクセルを踏み込んでいるのが一般的であり、慣性力の作用は瞬間的なものに過ぎないことから、かかる状況で制動報知灯が点灯すると、後続車両は不必要にブレーキをかけてしまい、交通渋滞の原因となる。
【0004】
また、下り坂において若干ブレーキをかけて一定速度で走行している場合には慣性力が作用しないので制動報知灯は点灯せず、後続車両が自車両に接近するおそれがある。
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、車両の駆動力を直接利用することにより、車両の制動状況を適切に報知できる制動報知灯の点灯装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に係る制動報知灯の点灯装置は、スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記スロットル開度検出手段により検出されたスロットル開度と前記エンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数に基づいてエンジンの軸トルクを演算するエンジン軸トルク演算手段と、前記エンジンの出力軸からタイヤまでの減速比を検出する減速比検出手段と、前記エンジン軸トルク演算手段により演算されたエンジン軸トルクと前記減速比検出手段により検出された減速比に基づいてタイヤの駆動力を演算するタイヤ駆動力演算手段と、前記タイヤ駆動力演算手段により演算されたタイヤの駆動力が所定値(正のものを除く。)より小さいときに制動報知灯を点灯させる信号を出力する点灯制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項1に係る制動報知灯の点灯装置では、エンジン軸トルク演算手段にて、スロットル開度検出手段により検出されたスロットル開度とエンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数に基づいて、エンジンの軸トルクを演算する。そして、タイヤ駆動力演算手段にて、エンジン軸トルク演算手段により演算されたエンジン軸トルクと減速比検出手段により検出された減速比に基づいて、タイヤの駆動力を演算する。タイヤの駆動力は、エンジン軸トルクと、エンジンの出力軸からタイヤまでの減速比とタイヤ半径が求められれば決定される値である。この請求項3記載の制動報知灯の点灯装置では、タイヤの駆動力を基準にして制動報知灯を点灯するので、トランスミッションをシフトダウンすることにより制動力が生じると、制動報知灯が点灯することになる。したがって、上り坂への過渡時や下り坂での一定走行時など、慣性力では制御報知の判断ができない状況であっても、適切に自車両の制動状況を後続車両に報知することができる。
【0013】
請求項1に係るタイヤの駆動力の所定値は、予め定められた固定値でも良いが、請求項2記載の制動報知灯の点灯装置は、前記車両の走行速度を検出する車速検出手段と、前記車速検出手段により検出された走行速度が大きいほど、前記駆動力、前記エンジンの軸トルク又は前記タイヤの駆動力の所定値を大きくする手段とをさらに備えたことを特徴とする。すなわち、走行速度が大きくなると空気抵抗も大きくなり減速しやすくなるので、このような場合には制動報知灯を点灯するしきい値、つまり所定値を大きくする。これにより、自車両が高速で走行している場合には、より早く制動報知灯が点灯することになり、後続車両に注意を喚起することができる。
【0014】
一方、請求項3に係る制動報知灯の点灯装置は、スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記スロットル開度検出手段により検出されたスロットル開度と前記エンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数に基づいてエンジンの軸トルクを演算するエンジン軸トルク演算手段と、前記エンジンの出力軸からタイヤまでの減速比を検出する減速比検出手段と、前記エンジン軸トルク演算手段により演算されたエンジン軸トルクと前記減速比検出手段により検出された減速比に基づいてタイヤの駆動力を演算するタイヤ駆動力演算手段と、前記タイヤ駆動力演算手段により演算されたタイヤの駆動力の変化率を検出する変化率検出手段と、前記変化率検出手段により検出された変化率が所定値(0及び正のものを除く。)より小さいときに前記制動報知灯を点灯させる信号を出力する手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
この請求項3記載の制動報知灯の点灯装置では、駆動力、エンジンの軸トルク又はタイヤの駆動力の変化率を基準にして制動報知灯を点灯するので、より早く制動報知灯が点灯することになり、後続車両に注意を喚起することができる。
【0016】
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の制動報知灯の点灯装置によれば、タイヤの駆動力を基準にして制動報知灯を点灯するので、トランスミッションをシフトダウンすることにより制動力が生じると、制動報知灯が点灯することになる。したがって、上り坂への過渡時や下り坂での一定走行時など、慣性力では制御報知の判断ができない状況であっても、適切に自車両の制動状況を後続車両に報知することができる。
【0019】
請求項2記載の制動報知灯の点灯装置によれば、自車両が高速で走行して減速力も大きくなる場合には、より早く制動報知灯が点灯するので、後続車両にいち早く注意を喚起することができる。
【0020】
請求項3記載の制動報知灯の点灯装置によれば、駆動力、エンジンの軸トルク又はタイヤの駆動力の変化率、換言すればこれら駆動力等の減少の予測値を基準にして制動報知灯を点灯するので、より早く制動報知灯が点灯することになり、後続車両にいち早く注意を喚起することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態
図1は本発明の制動報知灯の点灯装置の第1実施形態を示すブロック図、図2はスロットル開度、エンジン回転数及びエンジン軸トルクの関係を示すグラフである。
【0022】
本実施形態の制動報知灯の点灯装置は、アクセルペダルによって開閉するスロットルバルブの開度を検出するスロットル開度検出手段11と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段12と、スロットル開度検出手段11により検出されたスロットル開度とエンジン回転数検出手段12により検出されたエンジン回転数に基づいてエンジンの軸トルクを演算するエンジン軸トルク演算手段13と、エンジン軸トルク演算手段13により演算されたエンジン軸トルクが所定値より小さいときに制動報知灯30を点灯させる信号を出力する点灯制御手段20とを備えている。
【0023】
スロットル開度検出手段11は、例えばポテンショメータからなり、スロットルバルブの開度を検出して、その信号をエンジン軸トルク演算手段13へ送出する。また、エンジン回転数検出手段12は、例えばタコメータからの信号を入力し、エンジン回転数をエンジン軸トルク演算手段13へ送出する。
【0024】
エンジン軸トルク演算手段13は、例えばマイクロコンピュータからなり、スロットル開度及びエンジン回転数の入力値からエンジンの軸トルクを演算する。スロットル開度及びエンジン回転数に対するエンジン軸トルクの関係は、そのエンジンによって一義的に決まっており、例えば図2に示すテーブルで表される。したがって、エンジン軸トルク演算手段13に図2に示すテーブルを格納しておき、スロットル開度検出手段11により検出されたスロットル開度と、エンジン回転数検出手段12により検出されたエンジン回転数との入力値に基づいて、当該テーブルを参照することによりエンジンの軸トルクが算出される。
【0025】
点灯制御手段20は、例えばマイクロコンピュータからなり、エンジン軸トルク演算手段13から送出されるエンジン軸トルクの値と、予め入力されているしきい値(所定値)とを比較演算し、実際のエンジン軸トルクがこの所定値よりも小さい場合には、制動報知灯30に点灯信号を送出する。本実施形態では、エンジン軸トルクのしきい値を例えば−2kg・mとし、実際のエンジン軸トルクが−2kg・mよりも小さいときに、制動報知灯30へ点灯信号を送出するように設定されている。
【0026】
なお、制動報知灯30は、主として車両の後面に装着されるランプであって、従来のブレーキランプ或いはフラッシャーランプ等と共用することができるが、専用に設けることも可能である。
【0027】
次に作用を説明する。
図3は、第1実施形態の制御内容を示すフローチャートであり、まずスロットル開度検出手段11によりスロットルバルブの開度を検出してエンジン軸トルク演算手段13に送出するとともに(ステップ10)、エンジン回転数検出手段12によりエンジン回転数を検出してエンジン軸トルク演算手段13に送出する(ステップ11)。そして、エンジン軸トルク演算手段13にて、スロットル開度、エンジン回転数及び図2に示すテーブルから、エンジンの軸トルクを求め、これを点灯制御手段20に送出する(ステップ12)。
【0028】
点灯制御手段20では、入力されたエンジンの軸トルクが、予め定められている所定値(例えば、−2kg・m)に対して大きいか否かを判断し(ステップ13)、大きい場合には処理を終了するが、小さい場合には制動報知灯30に対し、点灯指令信号を送出する(ステップ14)。
【0029】
このように、本実施形態の制動報知灯の点灯装置によれば、アクセルを戻す(スロットルを閉じる)ことにより、車両にエンジン軸トルクによる制動力が生じると、制動報知灯が自動的に点灯することになる。すなわち、本実施形態では、点灯の基準要素を慣性力ではなくエンジン軸トルクそのものとしているので、上り坂への過渡においては制動報知灯は点灯せず、逆に下り坂での一定走行時などは点灯し、適切に自車両の制動状況を後続車両に報知することができる。
【0030】
第2実施形態
図4は本発明の制動報知灯の点灯装置の第2実施形態を示すブロック図、図5はトランスミッションのシフト位置と減速比との関係を示す図である。
【0031】
本実施形態の制動報知灯の点灯装置は、アクセルペダルによって開閉するスロットルバルブの開度を検出するスロットル開度検出手段11と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段12と、スロットル開度検出手段11により検出されたスロットル開度とエンジン回転数検出手段12により検出されたエンジン回転数に基づいてエンジンの軸トルクを演算するエンジン軸トルク演算手段13と、エンジンの出力軸からタイヤまでの減速比を検出する減速比検出手段14と、エンジン軸トルク演算手段13により演算されたエンジン軸トルクと減速比検出手段14により検出された減速比に基づいてタイヤの駆動力を演算するタイヤ駆動力演算手段15と、タイヤ駆動力演算手段15により演算されたタイヤの駆動力が所定値より小さいときに制動報知灯30を点灯させる信号を出力する点灯制御手段20とを備えている。
【0032】
スロットル開度検出手段11は、例えばポテンショメータからなり、スロットルバルブの開度を検出して、その信号をエンジン軸トルク演算手段13へ送出する。また、エンジン回転数検出手段12は、例えばタコメータからの信号を入力し、エンジン回転数をエンジン軸トルク演算手段13へ送出する。
【0033】
エンジン軸トルク演算手段13は、例えばマイクロコンピュータからなり、スロットル開度及びエンジン回転数の入力値からエンジンの軸トルクを演算する。スロットル開度及びエンジン回転数に対するエンジン軸トルクの関係は、そのエンジンによって一義的に決まっており、例えば図2に示すテーブルで表される。したがって、エンジン軸トルク演算手段13に図2に示すテーブルを格納しておき、スロットル開度検出手段11により検出されたスロットル開度と、エンジン回転数検出手段12により検出されたエンジン回転数との入力値に基づいて、当該テーブルを参照することによりエンジンの軸トルクが算出される。
【0034】
減速比検出手段14は、例えばトランスミッションのギヤ位置を検出するスイッチと、このギヤ位置に対する減速比を演算するマイクロコンピュータからなり、当該マイクロコンピュータには、図5に示すテーブルが格納されている。同図に示されるように、トランスミッションの減速比はそのトランスミッションによって一義的に決まっており、エンジンの出力軸からタイヤまでの減速比は、ギヤ位置に応じた減速比にファイナルギヤ比を乗じた値となる。減速比検出手段14では、この演算が行われエンジンの出力軸からタイヤまでの減速比がタイヤ駆動力検出手段15に送出される。
【0035】
タイヤ駆動力検出手段15は、例えばマイクロコンピュータからなり、エンジン軸トルク演算手段13により演算されたエンジン軸トルクと、減速比検出手段14により検出された減速比と、既知であるタイヤ半径とに基づいて、タイヤの駆動力を演算する。すなわち、タイヤの駆動力=(エンジン軸トルク×エンジンの出力軸からタイヤまでの減速比×9.8)÷タイヤ半径で表されるので、タイヤ駆動力検出手段15では、この演算が行われ、タイヤ駆動力が点灯制御手段20に送出される。
【0036】
点灯制御手段20は、例えばマイクロコンピュータからなり、タイヤ駆動力検出手段15から送出されるタイヤ駆動力の値と、予め入力されているしきい値(所定値)とを比較演算し、実際のタイヤ駆動力がこの所定値よりも小さい場合には、制動報知灯30に点灯信号を送出する。本実施形態では、タイヤ駆動力のしきい値を例えば−500Nとし、実際のエンジン軸トルクが−500Nよりも小さいときに、制動報知灯30へ点灯信号を送出するように設定されている。
【0037】
次に作用を説明する。
図6は、第2実施形態の制御内容を示すフローチャートであり、まずスロットル開度検出手段11によりスロットルバルブの開度を検出してエンジン軸トルク演算手段13に送出するとともに(ステップ20)、エンジン回転数検出手段12によりエンジン回転数を検出してエンジン軸トルク演算手段13に送出する(ステップ21)。そして、エンジン軸トルク演算手段13にて、スロットル開度、エンジン回転数及び図2に示すテーブルから、エンジンの軸トルクを求め、これをタイヤ駆動力検出手段15に送出する(ステップ22)。
【0038】
また、減速比検出手段14により、エンジンの出力軸からタイヤまでの減速比を求め、これをタイヤ駆動力検出手段15に送出する(ステップ23)。そして、タイヤ駆動力検出手段15では、エンジン軸トルク演算手段13により演算されたエンジン軸トルクと、減速比検出手段14により検出された減速比と、既知であるタイヤ半径とに基づいて、タイヤの駆動力が演算される。この値は点灯制御手段20に送出される(ステップ24)。
【0039】
点灯制御手段20では、入力されたタイヤ駆動力が、予め定められている所定値(例えば、−500N)に対して大きいか否かを判断し(ステップ25)、大きい場合にはそのまま処理を終了するが、小さい場合には制動報知灯30に対し、点灯指令信号を送出する(ステップ26)。
【0040】
このように、本実施形態の制動報知灯の点灯装置によれば、トランスミッションをシフトダウンすることにより車両に制動力が生じると、制動報知灯が自動的に点灯することになる。すなわち、本実施形態では、点灯の基準要素を慣性力ではなくタイヤ駆動力そのものとしているので、上り坂への過渡においては制動報知灯は点灯せず、逆に下り坂での一定走行時などは点灯し、適切に自車両の制動状況を後続車両に報知することができる。
【0041】
第3実施形態
図7は、本発明の制動報知灯の点灯装置の第3実施形態を示すブロック図であり、上述した第2実施形態と共通する部分には同一符号を付し、その説明を一部省略する。
【0042】
本実施形態の制動報知灯の点灯装置は、車両の走行速度を検出する車速検出手段40をさらに備えている。この車速検出手段40は例えば車輪速センサなどから構成される。
【0043】
また、点灯制御手段20では、車速検出手段40により検出された走行速度が大きいほど、記憶されているタイヤ駆動力の所定値(しきい値)を大きくする。例えば、所定値=C×車速−C1(ただし、C,C1は定数)とし、これに車速を代入することにより所定値を求める。これは、走行速度が大きくなると空気抵抗も大きくなり減速しやすくなるので、このような場合には制動報知灯を点灯するしきい値、つまり所定値を大きくするためである。
【0044】
次に作用を説明する。
図8は、第3実施形態の制御内容を示すフローチャートであり、まずスロットル開度検出手段11によりスロットルバルブの開度を検出してエンジン軸トルク演算手段13に送出するとともに(ステップ30)、エンジン回転数検出手段12によりエンジン回転数を検出してエンジン軸トルク演算手段13に送出する(ステップ31)。そして、エンジン軸トルク演算手段13にて、スロットル開度、エンジン回転数及び図2に示すテーブルから、エンジンの軸トルクを求め、これをタイヤ駆動力検出手段15に送出する(ステップ32)。
【0045】
また、減速比検出手段14により、エンジンの出力軸からタイヤまでの減速比を求め、これをタイヤ駆動力検出手段15に送出する(ステップ33)。そして、タイヤ駆動力検出手段15では、エンジン軸トルク演算手段13により演算されたエンジン軸トルクと、減速比検出手段14により検出された減速比と、既知であるタイヤ半径とに基づいて、タイヤの駆動力が演算される。この値は点灯制御手段20に送出される(ステップ34)。
【0046】
一方、車速検出手段40により自車両の車速を検出して、これを点灯制御手段20に送出する(ステップ35)。点灯制御手段20では、車速検出手段40からの車速に応じてタイヤ駆動力の所定値を変更したのち(ステップ36)、タイヤ駆動力検出手段15から入力されたタイヤ駆動力が、ステップ36で求められた所定値(例えば、−500N)に対して大きいか否かを判断し(ステップ37)、大きい場合にはそのまま処理を終了するが、小さい場合には制動報知灯30に対し、点灯指令信号を送出する(ステップ38)。
【0047】
このように、本実施形態の制動報知灯の点灯装置によれば、車速に応じて所定値が変更されるので、自車両が高速で走行している場合には、より早く制動報知灯が点灯することになり、後続車両により早く注意を喚起することができる。
【0048】
第4実施形態
図9は、本発明の制動報知灯の点灯装置の第4実施形態を示すブロック図であり、上述した第2実施形態と共通する部分には同一符号を付し、その説明を一部省略する。
【0049】
本実施形態の制動報知灯の点灯装置は、タイヤの駆動力の変化率を検出する変化率検出手段50をさらに備えており、例えばマイクロコンピュータから構成される。この変化率検出手段50は、タイヤ駆動力検出手段15から送出されるタイヤ駆動力値を差分演算して変化率を求め、点灯制御手段20に送出する。点灯制御手段20では、変化率検出手段50により検出された変化率が、所定値より小さいときは、制動報知灯30を点灯させる信号を出力する。
【0050】
次に作用を説明する。
図10は、第4実施形態の制御内容を示すフローチャートであり、まずスロットル開度検出手段11によりスロットルバルブの開度を検出してエンジン軸トルク演算手段13に送出するとともに(ステップ40)、エンジン回転数検出手段12によりエンジン回転数を検出してエンジン軸トルク演算手段13に送出する(ステップ41)。そして、エンジン軸トルク演算手段13にて、スロットル開度、エンジン回転数及び図2に示すテーブルから、エンジンの軸トルクを求め、これをタイヤ駆動力検出手段15に送出する(ステップ42)。
【0051】
また、減速比検出手段14により、エンジンの出力軸からタイヤまでの減速比を求め、これをタイヤ駆動力検出手段15に送出する(ステップ43)。そして、タイヤ駆動力検出手段15では、エンジン軸トルク演算手段13により演算されたエンジン軸トルクと、減速比検出手段14により検出された減速比と、既知であるタイヤ半径とに基づいて、タイヤの駆動力が演算される。この値は変化率検出手段50に送出される(ステップ44)。
【0052】
変化率検出手段50では、タイヤ駆動力検出手段15から送出されるタイヤ駆動力値を差分演算して変化率を求め、これを点灯制御手段20に送出する(ステップ45)。そして、点灯制御手段20では、変化率検出手段50から送出されるタイヤ駆動力の変化率が、予め入力されている所定値より大きいか否かを判断し(ステップ46)、大きい場合にはそのまま処理を終了するが、小さい場合には制動報知灯30に対し、点灯指令信号を送出する(ステップ47)。
【0053】
このように、本実施形態の制動報知灯の点灯装置では、タイヤの駆動力の変化率を基準にして、制動報知灯30を点灯するので、より早く制動報知灯が点灯することになり、後続車両に注意を喚起することができる。
【0054】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0055】
例えば、請求項1記載の制動報知灯の点灯装置において、車両の駆動力を検出する手段10とは、第1実施形態においては、図1に示されるようにスロットル開度検出手段11、エンジン回転数検出手段12及びエンジン軸トルク演算手段13に相当し、第2実施形態では、図4に示されるようにスロットル開度検出手段11、エンジン回転数検出手段12、エンジン軸トルク演算手段13、減速比検出手段14及びタイヤ駆動力検出手段15に相当する。
【0056】
また、第3実施形態及び第4実施形態において、車両の駆動力を検出する手段10として、第1実施形態に示されるようにスロットル開度検出手段11、エンジン回転数検出手段12及びエンジン軸トルク演算手段13に代えることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制動報知灯の点灯装置の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】スロットル開度、エンジン回転数及びエンジン軸トルクの関係を示すグラフである。
【図3】第1実施形態の制御内容を示すフローチャートである。
【図4】本発明の制動報知灯の点灯装置の第2実施形態を示すブロック図である。
【図5】トランスミッションのギヤ(シフト)位置と減速比との関係を示す図である。
【図6】第2実施形態の制御内容を示すフローチャートである。
【図7】本発明の制動報知灯の点灯装置の第3実施形態を示すブロック図である。
【図8】第3実施形態の制御内容を示すフローチャートである。
【図9】本発明の制動報知灯の点灯装置の第4実施形態を示すブロック図である。
【図10】第4実施形態の制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…車両の駆動力を検出する手段
11…スロットル開度検出手段
12…エンジン回転数検出手段
13…エンジン軸トルク演算手段
14…減速比検出手段
15…タイヤ駆動力検出手段
20…点灯制御手段
30…制動報知灯
40…車速検出手段
50…変化率検出手段
Claims (3)
- スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記スロットル開度検出手段により検出されたスロットル開度と前記エンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数に基づいてエンジンの軸トルクを演算するエンジン軸トルク演算手段と、前記エンジンの出力軸からタイヤまでの減速比を検出する減速比検出手段と、前記エンジン軸トルク演算手段により演算されたエンジン軸トルクと前記減速比検出手段により検出された減速比に基づいてタイヤの駆動力を演算するタイヤ駆動力演算手段と、前記タイヤ駆動力演算手段により演算されたタイヤの駆動力が所定値(正のものを除く。)より小さいときに制動報知灯を点灯させる信号を出力する点灯制御手段とを備えたことを特徴とする制動報知灯の点灯装置。
- 前記車両の走行速度を検出する車速検出手段と、前記車速検出手段により検出された走行速度が大きいほど、前記タイヤの駆動力の所定値を大きくする手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の制動報知灯の点灯装置。
- スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記スロットル開度検出手段により検出されたスロットル開度と前記エンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数に基づいてエンジンの軸トルクを演算するエンジン軸トルク演算手段と、前記エンジンの出力軸からタイヤまでの減速比を検出する減速比検出手段と、前記エンジン軸トルク演算手段により演算されたエンジン軸トルクと前記減速比検出手段により検出された減速比に基づいてタイヤの駆動力を演算するタイヤ駆動力演算手段と、前記タイヤ駆動力演算手段により演算されたタイヤの駆動力の変化率を検出する変化率検出手段と、前記変化率検出手段により検出された変化率が所定値(0及び正のものを除く。)より小さいときに前記制動報知灯を点灯させる信号を出力する手段とを備えたことを特徴とする制動報知灯の点灯装置。
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