JP4000446B2 - 画像形成装置及びこれに用いられる作像ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やプリンタなどの画像形成装置に係り、特に、像担持体とこれに対向する転写搬送体とを具備し、少なくともいずれか1つがベルト状部材である態様の画像形成装置及びこれに用いられる作像ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の画像形成装置として、例えば電子写真方式を採用した中間転写型画像形成装置を例に挙げると、感光体ドラム等の像担持体上に各色成分(例えばY(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック))トナー像を形成し、これを一時的に中間転写体上の同一箇所にて多重転写(一次転写)した後、この多重トナー像をシートとしての用紙に一括転写(二次転写)するようにしたものがある。
この種の中間転写体としては、装置内でのレイアウトの自由度の高さや、占有面積の小ささから、ベルト状のものが多用されている。
【0003】
この種の中間転写ベルトを使用した態様にあっては、中間転写ベルトは、複数の張架ロールに張架されて循環移動し、多重転写トナー像を搬送するものであるが、張架ロールの外径のばらつきや偏心、複数の張架ロール同士のアライメントのずれによって中間転写ベルトの蛇行を引き起こす。また、同一の中間転写ベルト内での周長のばらつきによっても、同様に中間転写ベルトの蛇行が引き起こされる。
このような中間転写ベルトの蛇行は、トナー像を像担持体から多重転写する時、色ずれとなり画質の低下を招くという技術的課題につながる。
【0004】
このような技術的課題を解決するために、従来においては、中間転写ベルトの蛇行を防止する対策として、例えば張架ロールの端部に張架ロール径より大きなフランジを設け、中間転写ベルト端部をこのフランジに接触させるフランジ方式が考えられるが、この方式では長い時間中間転写ベルトの端部とフランジとが接触した場合、中間転写ベルト端部に応力集中が起こり、中間転写ベルトの破断や破損が発生する懸念がある。
また、このような不具合を解消するには、例えば張架ロールの一つをステアリングロールとして揺動させ、中間転写ベルトの進行方向を制御するステアリング方式(例えば特開平8−217302号公報)や、中間転写ベルト裏面に突出部を設け、張架ロールのガイド部に接触させるリブ方式(特開2000−337464号公報)などが既に知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような画像形成装置において、上述したステアリング方式やリブ方式などを採用するに当たっては、先ず、張架ロールのアライメントや中間転写ベルト面に接触する要素とのアライメント(初期アライメント)を、可能な限り平行とする事が必要であり、その上で、各要素の部品精度や取り付け誤差などから発生するアライメントのずれを前記対策により補正するようにしている。
これは、仮に、初期アライメントの調整を正確に行わないでアライメント補正を行う場合には、初期アライメントが不正確である分、そもそも中間転写ベルトが蛇行し易く、アライメント補正頻度が高く、かつ、補正量自体が極めて大きくなってしまい、好ましいものではないことによる。
【0006】
しかしながら、初期アライメントを調整するに際し、中間転写ベルトにはそのベルトを張架する張架ロールと共に、像担持体や中間転写ベルト上の不要トナーを回収するクリーニング装置などが接触しており、これらの要素と張架ロールとのアライメントのずれが中間転写ベルトの蛇行に大きな要因となっている。
特に、中間転写ベルトの張架ロールのアライメントは中間転写ベルトの蛇行に大きな影響を与える。
更に、中間転写ベルトの張架ロールと像担持体とのアライメントのずれは、画像形成時に発生する像担持体と中間転写ベルトとの間の静電吸着力によって、像担持体の回転方向に中間転写ベルトが引き付けられ、これもまた中間転写ベルトの蛇行に大きな要因となっている。
【0007】
また、これらの要素は、一般的に別ユニット(プロセスユニット)として形成されており、装置内での位置決めにより各要素のアライメントを確保する構造となっている。
従って、中間転写ベルトの張架ロールの軸平行度を高精度に保つだけでなく、各プロセスユニット間でのアライメントを確保する必要がある。そのためには、各プロセスユニットが装置内に組み込まれた状態での高精度な位置決めが必要となる。
更に、各プロセスユニットはその部品寿命により脱着交換を行うために、各プロセスユニット毎の部品精度や、組立精度のばらつきの範囲をカバーしなければならない。
しかし、これらの対策は、専用の駆動源や、蛇行を検出するセンサ、また、各部の取り付け精度を保証できるフレーム剛性の確保や各プロセスユニット毎の厳しい精度管理が必要となり、小型化、低コスト化を図る上で重要なフレームの軽量化やプロセスユニットの生産性の向上を阻む要因となっている。
【0008】
尚、上述した技術的課題は、中間転写ベルトを備えた中間転写型画像形成装置に限られるものではなく、例えばシート搬送ベルトや感光体ベルトなど広くベルト状部材を備えた画像形成装置において生ずるものである。
本発明は、上述したような技術的課題を解決するためのものであり、簡単な構成と少ない部品構成とにより、ベルト状部材の蛇行を有効に防止し、しかも、プロセスユニットの組み合わせによる累積公差を低減し、もって、ベルト状部材の安定した走行性を確保できるようにした画像形成装置及びこれに用いられる作像ユニットを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、図1(a)(b)に示すように、少なくとも一つの像担持体1、この像担持体1に対向配置される転写搬送体2、及び、像担持体1及び転写搬送体2の相対位置関係が位置決め支持されるユニットフレーム3を含み、像担持体1及び転写搬送体2の一方がドラム状部材にて構成され且つ他方がベルト状部材BTにて構成される作像ユニット4と、この作像ユニット4を設置する装置本体5とを備え、作像ユニット4には、ドラム状部材の回転軸両端二箇所の係合部6(具体的には6a,6b)と、この回転軸との間に前記ベルト状部材BTの少なくとも一部を介在させた状態で対向配置される前記ユニットフレーム3の部分に設けられる係合部6cとを具備させ、装置本体5には前記各係合部6が夫々係合して装置本体5に対する作像ユニット4位置が拘束せしめられる3つの被係合部7(具体的には7a〜7c)を設けたものである。
尚、図1では、転写搬送体2がベルト状部材BTであるモデルを示しているが、これに限定されるものではない。
【0010】
このような技術的手段において、作像ユニット4は、先ず、像担持体1、転写搬送体2の相対位置をユニットフレーム3にて位置決め支持するものであることを要する。
ここで、像担持体1は画像を担持するものであれば全て含み、代表的にはドラム状であるが、ベルト状のものであっても差し支えない。そして、その配設個数についても、単一であっても複数であってもよい。
また、転写搬送体2には、像担持体1上の画像を中間的に転写する中間転写体は勿論のこと、シートを保持搬送するシート搬送体をも含む。
更に、ユニットフレーム3の形状、材質などは適宜選定して差し支えなく、少なくとも像担持体1、転写搬送体2の相対位置関係を位置決めするものであればよく、他のプロセスユニットを位置決めしてもよいことは勿論である。
【0011】
また、作像ユニット4のうち、像担持体1及び転写搬送体2の少なくとも1つがベルト状部材BTにて構成されるものであることを要する。
従って、転写搬送体2がベルト状部材BTである態様は勿論、像担持体1の少なくとも1つがベルト状部材BTである態様、更には、両者が共にベルト状部材BTである態様も含む。
但し、画像形成装置の代表的態様としては、像担持体1がドラム状部材にて構成され、転写搬送体2がベルト状部材BTにて構成される態様が挙げられる。
この種の態様の中で、厚紙など各種シートを有効に利用するという観点からすれば、転写搬送体2が像担持体1上の画像を中間的に転写する中間転写体である態様が好ましい。
【0012】
更に、装置本体5を平面ではない場所に設置した場合、装置本体5全体に捻れが発生し、この装置本体5に前記作像ユニット4を組み込み固定すると、作像ユニット4にも捻れが発生してしまう懸念がある。
そこで、このような作像ユニット4の捻れを防止するために、本発明においては、作像ユニット4に3つの係合部6(6a〜6c)を設け、装置本体5には前記各係合部6が夫々係合して装置本体5に対する作像ユニット4位置が拘束せしめられる3つの被係合部7(7a〜7c)を設ける対策が施されている。
このように、装置本体5と作像ユニット4との固定個所を3個所とする3点支持構造とすることで、作像ユニット4は装置本体5に対して位置決め拘束されることになる。
このため、装置本体5の捻れを作像ユニット4に伝達することなく、作像ユニット4内での、いずれか1つがベルト状部材である像担持体1と転写搬送体2とのアライメントを維持することができる。
また、ドラム状部材の回転軸の中心と前記ユニットフレーム3に設けられる係合部6cの前記被係合部7cに係合する部位とで形成される面は、当該面に対し前記ドラム状部材と前記ベルト状部材BTとが接触する領域が過ぎるように構成されていることが好ましい。
【0013】
ここで、係合部6、被係合部7の形態については、突起と凹部、突起と平面状受部など両者が係合して位置決め拘束されるものであれば適宜選定して差し支えない。
また、係合部6、被係合部7の数については、3点支持が可能な3箇所あればよいが、3箇所以外の箇所が相互に接触したとしても、3箇所による位置決めに不都合が生じなければ差し支えない。
【0014】
更に、装置本体5としては適宜選定して差し支えないが、装置本体5には、作像ユニット4が押さえ込まれるカバー体8を備えていることが好ましく、このような態様によれば、カバー体8により作像ユニット4のがたつきを確実に回避することができる。
ここで、カバー体8には、作像ユニット4を押さえ込む押圧部材9(例えば弾性付勢される押さえ部材9aや、係合部6と被係合部7との係合部位を離脱方向から押さえ込む切欠部9bなど)を具備させるようにすればよい。
【0015】
また、一般に、装置本体5側には、作像ユニット4以外のプロセスユニットからなるサブユニットを配設することがあるが、この場合における装置本体5側のサブユニットと作像ユニット4との好ましい関係は以下のようである。
すなわち、作像ユニット4に関連するサブユニットを装置本体5側に設けてなる態様において、作像ユニット4には、装置本体5側のサブユニットの被位置決め部が位置決め係合する位置決め部を具備させることが好ましい。
このような態様によれば、作像ユニット4は、装置本体5のみならずサブユニットに対しても正確に位置決めされる点で好ましい。
ここで、サブユニットとは、露光装置や現像装置、転写装置などのことであり、サブユニットは、装置本体5に対して可動自在に支持され、作像ユニット4の所定の位置決め部に対してバネなどの与圧部材により被位置決め部を圧接配置するようにすればよい。これにより、サブユニットと作像ユニット4の像担持体1などとの間のアライメントは確保される。
【0016】
更に、作像ユニット4は、少なくとも像担持体1、転写搬送体2を備えていればよく、別途サブユニットの有無は問わない。
ここで、ベルト状部材BT(例えば転写搬送体2)の蛇行制御をより精度良く行うという観点からすれば、作像ユニット4には、例えば像担持体1(又は転写搬送体2)以外で、ベルト状部材BTに接触するサブユニット(例えばベルトクリーナ、転写ロール等の転写装置)を備えた態様が好ましい。
この場合、ユニットフレーム3は、ベルト状部材BTに接触するサブユニットを位置決め係合するためのサブ位置決め部を備えていることが好ましい。
このように、サブ位置決め部にてサブユニットを位置決めすることで、作像ユニット4の各サブユニットの相対位置関係を保つことが可能になる。
この結果、各サブユニットについてはベルト状部材BTに対して予め正確に位置決めされる。
但し、画像形成装置内部でのシートジャムに対する復旧作業のため、例えばベルト状部材BT(例えば転写搬送体2)と転写装置とを分離する必要がある態様にあっては、転写装置を装置本体側に設け、作像ユニット4が装置本体5に組み込まれた状態で、両者の相対位置を規制する位置決め構造(位置決め部,被位置決め部)を採用することが好ましい。
【0017】
また、装置本体5への各サブユニットの位置決めに伴う累積誤差を最小限に抑えるという観点からすれば、作像ユニット4にサブユニットを組み付け、装置本体5から作像ユニットを取り出した後、作像ユニットから各サブユニットを分離・交換可能とすればよい。
この態様によれば、作像ユニット4を構成する部材の一部を交換する必要がある場合、装置本体5から作像ユニット4を取り出した後、ユニットフレーム3から所定の構成部材を分離し、対応する構成部材を交換するようにすればよい。
【0018】
更に、作像ユニット4の像担持体1と、転写搬送体2とは共に回転する要素であり、その駆動力は装置本体5側より供給されるものとする。
このとき、装置駆動源と作像ユニット4の駆動入力部との接点が複数ある態様にあっては、駆動力の反力により、作像ユニット4が装置本体5に対して位置変動する懸念がある。また、上記の複数の駆動力の反力により、作像ユニット4が変形を起こし、像担持体1及び転写搬送体2のアライメントを変化させてしまう懸念がある。
そこで、このような不具合を有効に回避するには、作像ユニット4は、装置駆動源からの駆動入力部を1つ備えるようにすればよい。
この場合、駆動力の反力は1箇所だけに作用することになり、作像ユニット4の変動や変形などは有効に抑えられる。
また、作像ユニット4の位置変動を有効に抑えるという観点からすれば、作像ユニット4は装置駆動源からの駆動入力部を少なくとも1つ備え、装置駆動源と駆動入力部との接点に発生する反力全体の作用方向を作像ユニット4と装置本体5との相対位置関係が変動しない方向に設定すればよい。
【0019】
更に、ベルト状部材BT(例えば転写搬送体2)の蛇行(ウォーク)を最小限に抑えるという観点からすれば、作像ユニット4としては、ベルト状部材BTとこれの張架部材との接触長の合計より、ベルト状部材BT表面とこれに対向する部材(例えば像担持体1)との接触長を長く設定するようにすればよい。
すなわち、作像ユニット4に捻れが生ずると、ベルト状部材BT(例えば転写搬送体2)にウォークが発生するが、ベルト状部材BTの表側、裏側で発生するウォーク力が相互に打ち消し合う方向であることを利用し、ベルト状部材BTの表側でのウォーク力を大きく設定し、ウォークの発生を最小限に抑えるようにすればよい。
【0020】
つまり、一般に、ベルト状部材BTの蛇行制御を精度良く行うには、初期アライメント調整時にベルト状部材BTを意図した方向に片寄せさせることが行われるが、ベルト状部材BTを意図した方向に片寄せさせるには、ベルト状部材BTの表側、裏側でのウォーク力のいずれかを大きく設定すればよい。
ところが、ベルト状部材BTの裏側のウォーク力を大きく設定するということはベルト状部材BT内面の張架ロールを全て意図した方向に傾けることを意味し、このような要件は極めて困難であるため、本件では、ベルト状部材BTの表側のウォーク力を大きく設定し、ベルト状部材BT外周に接している対向部材(例えば像担持体1)を傾けることで容易にウォーク力の設定を行うようにしたものである。
【0021】
尚、作像ユニット4内に内包されているベルト状部材BTの蛇行は、上述したようなアライメント管理によって大部分は防止することが可能であるが、ベルト状部材BTの経時変化などの不安定要素がベルト状部材BTの蛇行を発生させるような場合には、ベルト状部材BTの張架ロールにフランジを設けたり、端部径が次第に大きくなるクラウン形状ロールを用いることにより、ベルト状部材BTの蛇行をより一層防止するようにしてもよいことは勿論である。
また、本発明は、画像形成装置のみに限られるものではなく、この画像形成装置に用いられる作像ユニット4をも対象とする。
この場合、本発明は、図1(a)(b)に示すように、装置本体5に設置される作像ユニット4であって、少なくとも一つの像担持体1、この像担持体1に対向配置される転写搬送体2、及び、像担持体1及び転写搬送体2の相対位置関係が位置決め支持されるユニットフレーム3を含み、像担持体1及び転写搬送体2の一方をドラム状部材にて構成し且つ他方をベルト状部材BTにて構成し、装置本体5に設けられた3つの被係合部7(7a〜7c)に係合可能な3つの係合部6(6a〜6c)として、ドラム状部材の回転軸両端二箇所の係合部6(6a,6b)と、このドラム状部材と前記ベルト状部材BTの少なくとも一部を介在させた状態で対向配置される前記ユニットフレーム3の部分に設けられる係合部6cとを具備し、これらの係合部6を前記被係合部7に係合させることで装置本体5に対して位置決め拘束するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す。
同図において、画像形成装置は、装置本体50内に、感光体ドラム20と、この感光体ドラム20からトナー像を転写させるために前記感光体ドラム20に対向配置される中間転写ベルト30とを備え、4色のカラー画像を得るために中間転写ベルト30上に4回の多重転写を行う所謂4サイクル方式の中間転写型画像形成装置である。
本実施の形態において、感光体ドラム20は光の照射によって抵抗値が低下する感光層を備えたものであり、この感光体ドラム20の周囲には、感光体ドラム20を帯電する帯電装置21と、帯電された感光体ドラム20上に各色成分(本例ではブラック(K)、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C))の静電潜像を書込む露光装置22と、感光体ドラム20上に形成された各色成分潜像を各色成分トナーにて可視像化するロータリ型現像装置23と、前記中間転写ベルト30と、感光体ドラム20上の残留トナーを清掃するクリーニング装置27とが配設されている。
【0023】
ここで、帯電装置21としては、例えば帯電ロールが用いられるが、コロトロンなどの帯電器を用いてもよい。
また、露光装置22は感光体ドラム20上に光によって像を書き込めるものであればよく、本例では、例えばLEDを用いたプリントヘッドが用いられるが、これに限られるものではなく、ELを用いたプリントヘッドでも、レーザビームをポリゴンミラーでスキャンするスキャナなど適宜選定して差し支えない。
更に、ロータリ型現像装置23は各色成分トナーが収容された現像器23a〜23dを回転可能に搭載したものであり、例えば感光体ドラム20上で露光によって電位が低下した部分に各色成分トナーを付着させるものであれば適宜選定して差し支えなく、使用するトナーも形状、粒径など特に制限はなく、感光体ドラム20上の静電潜像上に正確に載るものであればよい。尚、本例では、ロータリ型現像装置23が用いられているが、4台の現像装置を用いるようにしてもよい。
更にまた、クリーニング装置27については、感光体ドラム20上の残留トナーを清掃するものであれば、ブレードクリーニング方式を採用したもの等適宜選定して差し支えない。但し、転写率の高いトナーを使用する場合にはクリーニング装置27を使用しない態様もあり得る。
【0024】
また、中間転写ベルト30は、図2に示すように、3つの張架ロール31〜33に掛け渡されるものであって、例えば張架ロール31を駆動ロールとして循環移動するようになっている。
ここで、中間転写ベルト30は、ポリイミドやポリカーボネート樹脂などの樹脂材を適宜選定して差し支えないが、ホロキャラクターなどの画質欠陥を有効に抑えるには、感光体ドラム20との接触面圧を下げることが必要であり、また、ウォークレス及びテンショナーレスという観点を考慮すれば、弾性ゴムを基体(弾性層)としたゴム製ベルト材を使用することが好ましい。
【0025】
更に、本実施の形態において、中間転写ベルト30の感光体ドラム20に対向する部位には、中間転写ベルト30の裏側から一次転写部材としての一次転写ロール25が接触配置されており、所定の一次転写バイアスが印加されている。
更にまた、前記中間転写ベルト30の張架ロール32に対向した部位には、二次転写部材としての二次転写ロール35が張架ロール32をバックアップロールとして対向配置されており、例えば二次転写ロール35に所定の二次転写バイアスが印加され、バックアップロールを兼用する張架ロール32が接地されている。
尚、中間転写ベルト30の張架ロール31に対向した部位にはベルトクリーニング装置36が配設され、中間転写ベルト30上の残留トナーを清掃するようになっている。
また、用紙などのシート40は、図示外の供給トレイに収容されており、フィードロール41にて供給された後、レジストロール42を経て二次転写部位に導かれ、搬送ベルト43を介して定着装置45へと搬送され、しかる後、搬送ロール46、排出ロール47を経て装置本体50上部に形成された排出トレイ48へ収容されるようになっている。
【0026】
特に、本実施の形態にあっては、感光体ドラム20及び中間転写ベルト30は作像ユニット60として一体化されている。
この作像ユニット60は、例えば図3、図4(a)及び図5〜図7に示すように、略U字状のユニットフレーム61を有し、このユニットフレーム61の両側板62,63には、感光体ドラム20の回転中心を支持する軸20aと、中間転写ベルト30の張架ロール31〜33の回転軸31a〜33aとに対応して軸受部66(感光体ドラム20の回転軸20aに対する軸受部は図示せず)を具備させ、感光体ドラム軸20aと張架ロール軸31a〜33aの相対的な位置を規制すると共に、各軸の平行アライメントを規制するようになっている。
【0027】
更に、本実施の形態では、感光体ドラム20の回転軸20aの両端がユニットフレーム61の側板62,63の外側に突出配置されており、作像ユニット60の係合軸67,68として兼用されている。また、作像ユニット60のユニットフレーム61のうち、両側板62,63間に位置する連結板64には外側に突出する係合片69が形成されている
尚、図5〜図7中、符号101は感光体ドラム20の回動軸20aに同軸に装着される被駆動伝達ギアである。
また、ユニットフレーム61には、例えば図4(b)に示すように、作像ユニット60の出し入れ操作を容易にするために把手部70を設けるようにしてもよい。
尚、本実施の形態では、感光体ドラム20に付随する帯電装置21及びクリーニング装置27、並びに、中間転写ベルト30に付随するベルトクリーニング装置36もユニットフレーム61により位置決め支持されており、感光体ドラム20、中間転写ベルト30との相対位置と平行アライメントとが規制されるようになっている。
【0028】
一方、装置本体50は、図3に示すように、開閉可能なカバー56を有すると共に、例えば図5に示すような本体フレーム51を有している。
そして、この本体フレーム51には、感光体ドラム20の回転軸20a両端の係合軸67,68を位置決め拘束する被係合溝52,53が形成されており、また、ユニットフレーム61の係合片69が位置決め載置される被係合凹部54が形成されている。
ここで、被係合溝52,53は略U字状で上方に開口した切欠溝からなり、係合軸67,68を回転自在に位置決め支持するようになっている。
【0029】
また、本実施の形態においては、シート40への転写時におけるシートジャムが発生した場合、例えば図3に示すように、これを復旧するために前記作像ユニット60を装置本体50から一時的に離脱させることが必要である。
このようなジャム処理を可能にするため、本実施の形態では、二次転写ロール35は装置本体50側に装着されており、作像ユニット60とは分離され一体化されていない構造である。
この二次転写ロール35の支持構造は、図3に示すように、上下動自在なホルダ351にて二次転写ロール35を保持し、かつ、このホルダ351を付勢スプリング352にて弾性付勢するようにしたものであり、装置本体50に作像ユニット60を組み込み固定する際に、作像ユニット60のユニットフレーム61の両側板62,63の下端縁には、前記二次転写ロール35の軸が回転自在に位置決めされる略逆U字状の位置決めU溝71を形成し、この位置決めU溝71に二次転写ロール35の軸を回転自在に位置決め係合させたものである。
【0030】
更に、本実施の形態では、露光装置22も装置本体50側に装着されており、作像ユニット60とは分離され一体化されていない構造である。
この露光装置22の支持構造は、ホルダ221の収容部に露光装置22を進退自在に配設し、この露光装置22を付勢スプリング222にて弾性付勢するものであり、装置本体50に作像ユニット60を組み込み固定する際に、作像ユニット60のユニットフレーム61の両側板62,63の一側端縁には、前記露光装置22の被位置決め部が位置決めされる略V字状の位置決めV溝72を形成し、この位置決めV溝72に露光装置22の被位置決め部(図示せず)を位置決め係合させたものである。
【0031】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
本実施の形態において、感光体ドラム20上に各色成分トナー像が順次形成され、接触領域(一次転写位置)を介して中間転写ベルト30に順次転写した後、二次転写位置にてシート40に一括転写される。
このような作像過程において、感光体ドラム20と中間転写ベルト30とは作像ユニット60の段階で初期アライメント調整されており、しかも、装置本体50に作像ユニット60を組み込み固定する際には、図5〜図7に示すように、作像ユニット60の係合軸67,68及び係合片69が装置本体50の被係合溝52,53及び被係合凹部54に夫々係合するため、作像ユニット60は装置本体50に対して3点支持される。
【0032】
このため、仮に、装置本体50が捻れ変形などを起こしたとしても、作像ユニット60が捻れ変形を引き起こすことはなく、感光体ドラム20及び中間転写ベルト30の相対位置及びその平行アライメントがずれることはない。
特に、装置本体50側に装着されている二次転写ロール35や露光装置22も、装置本体50に作像ユニット60を組み付け固定した際に、作像ユニット60のユニットフレーム61の位置決めU溝71あるいは位置決めV溝72に夫々の被位置決め部が位置決め係合されるため、感光体ドラム20及び中間転写ベルト30との間のアライメントが損なわれることはない。
それゆえ、本実施の形態では、感光体ドラム20と中間転写ベルト30との相対的に位置関係は初期アライメント調整時の状態を常時維持することになり、しかも、感光体ドラム20、中間転写ベルト30に接触する各プロセスユニットも感光体ドラム20、中間転写ベルト30に対して正確に位置決めされるため、感光体ドラム20、中間転写ベルト30、あるいは、これらに付随するプロセスユニットのアライメントがずれることはなく、中間転写ベルト30の蛇行に悪影響を及ぼすことがないと共に、一連の作像過程は極めて良好に行われる。
【0033】
また、作像ユニット60内のプロセスユニットを交換するような場合には、図3に示すように、装置本体50から作像ユニット60を取り出し、しかる後、作像ユニット60内のプロセスユニットを取り外すようにすればよい。
尚、装置本体50側に装着されている二次転写ロール35や露光装置22を交換する場合にも、作像ユニット60を取り外した後に行うようにすればよい。
更に、二次転写部位などでシートジャムが生じたような場合には、同様に、装置本体50から作像ユニット60を取り外した後、開放された二次転写部位に対しジャム処理を行うようにすればよい。
【0034】
◎実施の形態2
図8は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態2を示す。
同図において、画像形成装置の基本的構成は実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、ベルトクリーニング装置36を作像ユニット60側ではなく装置本体50側に装着したものである。尚、実施の形態1と同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
本例では、ベルトクリーニング装置36は例えば回転自在なクリーニングロール361を有し、このクリーニングロール361には汚れ掻き落とし用のスクレーパ362を接触配置したものである。
【0035】
そして、このベルトクリーニング装置36の支持構造は、図8及び図9(a)(b)に示すように、クリーニングロール361が回転支持されるホルダ363を装置本体50側に進退自在に設け、このホルダ363を付勢スプリング364にて弾性付勢する一方、作像ユニット60の両側板62,63のうち、ベルトクリーニング装置36に対応した箇所には、略凹状の位置決め凹溝73を形成し、この位置決め凹溝73にクリーニングロール361の軸を回転自在に位置決め係合させたものである。
【0036】
従って、本実施の形態によれば、装置本体50に作像ユニット60を組み付け固定する場合には、実施の形態1と同様に、装置本体50の被係合溝52,53及び被係合凹部54に作像ユニット60の係合軸67,68及び係合片69を位置決め係合させ、3点支持するようにすればよい。
このような作像ユニット60の取付作業過程において、装置本体50側に装着された露光装置22、二次転写ロール35、及び、ベルトクリーニング装置36の支持状態に着目すると、装置本体50の本体フレーム51に作像ユニット60を組み付けるに際し、図9(a)(b)に示すように、露光装置22の被位置決め部(被位置決め突起223が相当)、二次転写ロール35の被位置決め部(軸353が相当)、クリーニングロール361の被位置決め部(軸365が相当)は、作像ユニット60のユニットフレーム61に形成された位置決めV溝72、位置決めU溝71及び位置決め凹溝73に徐々に位置決め係合していき、感光体ドラム20及び中間転写ベルト30に対して各プロセスユニット(露光装置22、二次転写ロール35、及び、ベルトクリーニング装置36)は、所望の位置に位置決めされる。
【0037】
また、本実施の形態において、図10に示すように、装置本体50は本体フレーム51が覆われるカバー56を備えており、このカバー56は装置本体50の一端を回動支点として回動自在に支持されている。
そして、このカバー56の内側には作像ユニット60を押さえ込むための押圧部材57が適宜数設けられている。
例えば押圧部材57aは作像ユニット60の感光体ドラム20の係合軸67,68に対応して一対設けられており、U溝が形成された押圧体571と、これを押圧付勢する付勢スプリング572とを備え、カバー56を閉じた際に、被係合溝52,53に係合した係合軸67,68を上方から押さえ込むようになっている。
また、押圧部材57bは作像ユニット60の係合片69に対応して設けられており、ブロック状の押圧体573と、これを押圧付勢する付勢スプリング574とを備え、カバー56を閉じた際に、被係合凹部54に係合した係合片69を上方から押さえ込むようになっている。
従って、本実施の形態にあっては、カバー56を閉じると、押圧部材57(57a,57b)が作像ユニット60を押さえ込むため、作像ユニット60のがたつきを有効に回避することができる。
【0038】
◎実施の形態3
図11は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態3を示す。
同図において、画像形成装置の基本的構成は実施の形態2と略同様であるが、実施の形態2と異なり、ベルトクリーニング装置36が作像ユニット60に対して着脱自在なサブユニット90として構成されている。
すなわち、ベルトクリーニング装置36は、図11及び図12に示すように、作像ユニット60のユニットフレーム61の一部にサブユニット結合部81を設け、このサブユニット結合部81に着脱自在なサブユニットケース91を有し、このサブユニットケース91にクリーニングロール361及びスクレーパ362を配設したものである。
従って、本実施の形態によれば、作像ユニット60のサブユニット結合部81にサブユニットケース91を予め位置決め固定するようにすれば、サブユニット90としてのベルトクリーニング装置36が作像ユニット60側に予め組み付けられ、感光体ドラム20や中間転写ベルト30との相対位置や平行アライメントが正確に規制されるようになっている。
このため、サブユニット90としてのベルトクリーニング装置36が中間転写ベルト30に接触配置されるとしても、中間転写ベルト30の蛇行に悪影響を及ぼす懸念はほとんどない。
【0039】
◎実施の形態4
図13は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態4を示す。
同図において、画像形成装置の基本的構成は実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、作像ユニット60は装置駆動源110からの駆動入力部を1つ備えている。
すなわち、本実施の形態における駆動伝達系100は、図13及び図14に示すように、装置駆動源110の回転軸に駆動ギア111を同軸に取り付ける一方、作像ユニット60のユニットフレーム61の一側板62外側には感光体ドラム20の回転軸20aに同軸に被駆動伝達ギア101を装着すると共に、この被駆動伝達ギア101には多連ギア列102〜105を順次噛合させ、この多連ギア102〜105を介して装置駆動源110の駆動力を中間転写ベルト30の駆動ロールである張架ロール31に伝達するようにしたものである。
また、本実施の形態によれば、装置駆動源110の駆動ギア111と駆動入力部(本例では被駆動伝達ギア101)との接点(接触位置)は、例えば感光体ドラム20の一方の係合軸67の近傍で、かつ、発生する反力の作用により作像ユニット60の固定が損なわれない位置に設定される。
【0040】
従って、本実施の形態によれば、装置駆動源110からの駆動力は、駆動ギア111と被駆動伝達ギア101との噛合により感光体ドラム20に伝達される一方、被駆動伝達ギア101と多連ギア列102〜105との噛合により張架ロール(駆動ロール)31に伝達される。
このように、本実施の形態では、作像ユニット60への駆動入力部が1箇所であるため、駆動入力部が複数ある態様に比べて、作像ユニット60の変形は有効に抑えられる。
更に、駆動入力部での反力の作用方向として、作像ユニット60と装置本体50との相対位置関係が変動しない方向に設定したので、仮に、カバー56などで作像ユニット60を押さえ込まなくても、作像ユニット60が位置変動する事態は有効に回避される。
【0041】
◎実施の形態5
図15は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態5を示す。
同図において、画像形成装置の基本的構成は実施の形態1等と略同様であるが、実施の形態1等と異なり、作像ユニット60内の中間転写ベルト30は、感光体ドラム20に所定の接触領域xにて感光体ドラム20形状に沿うように接触配置されている。
ここで、中間転写ベルト30は、ポリイミドやポリカーボネート樹脂などの樹脂材を適宜選定して差し支えないが、本例では、弾性ゴムを基体(弾性層)としたゴム製ベルト材を使用することが好ましい。
このような態様にすれば、中間転写ベルト30の表面若しくは裏面の摩擦係数はある程度大きくなり、初期アライメントの調整時における片寄せ効果をより実効あるものにすることができる。
更にまた、中間転写ベルト30表面に汚れが付着した時の清浄性を考慮すると、中間転写ベルト30は、前記弾性ゴム基体(弾性層)の表面側にフッ素樹脂層などの離型層を積層した多層構造であることが好ましい。
例えば弾性層の好ましい物性値としては、ヤング率が15〜80MPaのものが転写性を良好に保つ上で好ましい。良好な素材としては、ウレタン系ゴム(ソフトタイプ:16.9MPa),ウレタン系ゴム(ハードタイプ:78.6Mpa),クロロプレン系ゴム(16.2Mpa)が挙げられる。
【0042】
更に、本実施の形態では、中間転写ベルト30は、図15に示すように、4つの張架ロール31〜34に掛け渡されるものであって、ロータリ型現像装置23とクリーニング装置27との間に位置する感光体ドラム20面に沿う形で所定の接触領域xだけ密着配置されている。
特に、本実施の形態では、感光体ドラム20と中間転写ベルト30との接触領域(接触長)をx、また、各張架ロール31〜34の中間転写ベルト30との接触長を夫々a,b,c,dとすれば、a+b+c+d<xという関係を満たすようになっている。
尚、中間転写ベルト30を片寄せする方法としては、張架ロール31〜34の平行度や水平度をあらかじめずらしておく。
【0043】
また、本実施の形態において、中間転写ベルト30に4つの張架ロール31〜34を使用している理由は以下の通りである。
すなわち、中間転写ベルト30表面の波打ちを極力抑え、感光体ドラム20側からの中間転写ベルト30の軸方向の移動を安定化するには、感光体ドラム20と中間転写ベルト30との位置関係を決めるために、感光体ドラム20の上下流に隣接する2本の張架ロール31,32が必要である。
また、中間転写ベルト30外周に接触するベルトクリーニング装置36や後述する二次転写ロール35は張架ロール31〜34外の個所に設置すると、中間転写ベルト30内面に張架する張架ロール31〜34の中間転写ベルト30を軸方向に移動させる力を不安定にし、中間転写ベルト30の蛇行の原因となる。
その影響を軽減または安定化させるためには、これらのデバイス(ベルトクリーニング装置27,二次転写ロール35)を張架ロールに付設する必要がある。
このとき、夫々のデバイスを1本の張架ロールに付設することはスペースや各々の性能確保の面から困難であることを考慮すると、ベルトクリーニング装置36や二次転写ロール35を付設する張架ロール33,34が夫々必要となる。
この結果、中間転写ベルト30を張架する張架ロールとしては少なくとも4つの張架ロール31〜34を使用することが好ましい。
【0044】
一方、感光体ドラム20を中間転写ベルト30に接触させた場合、感光体ドラム20と感光体ドラム20に隣接する上下流の張架ロール31,32の距離が長いほど中間転写ベルト30の蛇行を感光体ドラム20側で補正する動作が安定する。
そこで、本実施の形態では、感光体ドラム20は上下流の張架ロール31,32の軸間距離が最も長い個所に接触させることが好ましい。
【0045】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
本実施の形態において、感光体ドラム20上に各色成分トナー像が順次形成され、接触領域(一次転写位置)を介して中間転写ベルト30に順次転写した後、二次転写位置にてシートに一括転写される。
このような作像過程において、感光体ドラム20と中間転写ベルト30とは比較的広い接触領域(接触長x)にて接触配置されており、しかも、弾性ゴムベルト材により弾性押圧されているため、感光体ドラム20と中間転写ベルト30との間のタック面圧はそれほど高くなく、しかも、弾性ゴムベルト材によるトナー像の包み込み動作が行われ、感光体ドラム20上のトナー像が中間転写ベルト30側に一次転写される。
このとき、中間転写ベルト30への転写画像には、大きなタック面圧によるホロキャラクターなどの画質欠陥はなく、高い転写効率で転写されるため、シート40上のカラー画像品質は極めて良好に保たれる。
【0046】
また、本実施の形態において、装置本体50に対し作像ユニット60を組み付けた後、あるいは、設置の際に作像ユニット60が歪むと、作像ユニット60内の中間転写ベルト30の各張架ロール31〜34の平行度は保たれているものの、捻れにより各張架ロール31〜34が同一方向に傾くことがあり得る。
このような場合において、各張架ロール31〜34が傾くと、これに伴って、中間転写ベルト30が意図しない方向に片寄ってしまう懸念がある。
しかしながら、本実施の形態では、中間転写ベルト30の外周に接する感光体ドラム20との接触長xが中間転写ベルト30の内側に接する各張架ロール31〜34の接触長の和(a+b+c+d)よりも大きく確保されているため、中間転写ベルト30の捻れを予測し、感光体ドラム20を所定方向に傾けることにより、中間転写ベルト30を当初意図した方向に片寄せすることが可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る画像形成装置によれば、少なくとも像担持体、転写搬送体及びユニットフレームが含まれ、像担持体及び転写搬送体の一方がドラム状部材にて構成され且つ他方がベルト状部材にて構成される作像ユニットを構成し、この作像ユニットを装置本体に設置する際に、ドラム状部材の回転軸両端二箇所の係合部と、この回転軸との間に前記ベルト状部材の少なくとも一部を介在させた状態で対向配置される前記ユニットフレームの部分に設けられる係合部とを具備させ、3点支持方式にて両者を正確に位置決め拘束するようにしたので、簡単な構成で、装置本体の捻れやプロセスユニットの組合せに影響されることなく、少なくとも1つがベルト状部材である像担持体及び転写搬送体のアライメントを維持し、ベルト状部材の蛇行を有効に防止することができ、もって、作像ユニットによる作像品質を色ずれなどのない良好な状態に保つことができる。
また、本発明によれば、装置本体と作像ユニットとの相対位置が万一ずれた場合であっても、作像ユニット内の、少なくとも1つがベルト状部材である像担持体と転写搬送体との相対位置関係は一定に保たれるため、像担持体、転写搬送体のアライメントを維持することができ、ベルト状部材の蛇行に悪影響を与えることはない。
更に、本発明によれば、作像ユニット側に少なくとも像担持体、転写搬送体を一体的に組み込み、必要に応じて他のサブユニットを組み込むことができるため、メンテナンス時においては、作像ユニットを取り外した後、作像ユニット内の交換を要するサブユニットを取り外すようにすればよい。
このため、サブユニットの交換作業回数を低減させることが可能になり、サブユニットの交換の手間、誤操作による故障などのリスクを抑えることができる。
【0048】
また、このような画像形成装置に用いられる作像ユニットによれば、装置本体側に3点支持用の被位置決め部を具備させるという簡単な構成で、装置本体に対して像担持体と転写搬送体とを正確に位置決めすることができ、その分、作像品質の高い画像形成装置を容易に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に係る画像形成装置及びこれに用いられる作像ユニットの概要を示す説明図、(b)は作像ユニットの構成を示す説明図である。
【図2】 本発明が摘要された画像形成装置の実施の形態1を示す説明図である。
【図3】 本実施の形態に係る画像形成装置において作像ユニットを取り外した状態を示す説明図である。
【図4】 (a)は本実施の形態で用いられる作像ユニットを示す説明図、(b)はその変形形態を示す説明図である。
【図5】 本実施の形態に係る作像ユニットの取付構造を示す斜視説明図である。
【図6】 本実施の形態に係る作像ユニットの構成を示す一部破断斜視図である。
【図7】 本実施の形態に係る作像ユニットを装置本体へ取り付けた状態を示す斜視説明図である。
【図8】 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態2を示す説明図である。
【図9】 (a)(b)は実施の形態2に係る画像形成装置の作像ユニットの装置本体への取付過程を示す説明図である。
【図10】 実施の形態2に係る画像形成装置の作像ユニット押さえ構造例を示す説明図である。
【図11】 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態3を示す説明図である。
【図12】 実施の形態3で用いられる作像ユニットを示す説明図である。
【図13】 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態4を示す説明図である。
【図14】 その駆動伝達系の連結状態を示す説明図である。
【図15】 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態5を示す説明図である。
【符号の説明】
1…像担持体,2…転写搬送体,3…ユニットフレーム,4…作像ユニット,5…装置本体,6(6a〜6c)…係合部,7(7a〜7c)…被係合部,8…カバー体,9…押圧部材,9a…押さえ部材,9b…切欠部,BT…ベルト状部材

Claims (13)

  1. 少なくとも一つの像担持体、この像担持体に対向配置される転写搬送体、及び、像担持体及び転写搬送体の相対位置関係が位置決め支持されるユニットフレームを含み、像担持体及び転写搬送体の一方がドラム状部材にて構成され且つ他方がベルト状部材にて構成される作像ユニットと、
    この作像ユニットを設置する装置本体とを備え、
    作像ユニットには、ドラム状部材の回転軸両端二箇所の係合部と、この回転軸との間に前記ベルト状部材の少なくとも一部を介在させた状態で対向配置される前記ユニットフレームの部分に設けられる係合部とを具備させ、装置本体には前記各係合部が夫々係合して装置本体に対する作像ユニット位置が拘束せしめられる3つの被係合部を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記ドラム状部材の回転軸の中心と前記ユニットフレームに設けられる係合部の前記被係合部に係合する部位とで形成される面は、当該面に対し前記ドラム状部材と前記ベルト状部材とが接触する領域が過ぎるように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1記載の画像形成装置において、
    像担持体がドラム状部材にて構成され、転写搬送体がベルト状部材にて構成されることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項記載の画像形成装置において、
    前記転写搬送体は、像担持体上の画像を中間的に転写する中間転写体であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1記載の画像形成装置において、
    装置本体には、作像ユニットが押さえ込まれるカバー体を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1記載の画像形成装置のうち、作像ユニットに関連するサブユニットを装置本体側に設けてなる態様において、
    作像ユニットには、装置本体側のサブユニットの被位置決め部が位置決め係合する位置決め部を具備させたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1記載の画像形成装置において、
    作像ユニットは、ベルト状部材に接触するサブユニットを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項記載の画像形成装置において、
    ユニットフレームは、ベルト状部材に接触するサブユニットを位置決め係合するためのサブ位置決め部を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1記載の画像形成装置において、
    作像ユニットは、装置本体から取り出した後に、各サブユニットを分離・交換可能としたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1記載の画像形成装置において、
    作像ユニットは装置駆動源からの駆動入力部を1つ備えることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1記載の画像形成装置において、
    作像ユニットは装置駆動源からの駆動入力部を少なくとも1つ以上備え、装置駆動源と駆動入力部との接点に発生する反力全体の作用方向を作像ユニットと装置本体との相対位置関係が変動しない方向に設定したことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1記載の画像形成装置において、
    作像ユニットは、ベルト状部材とこれの張架部材との接触長の合計より、ベルト状部材表面とこれに対向する部材との接触長を長く設定したものであることを特徴とする画像形成装置。
  13. 装置本体に設置される作像ユニットであって、
    少なくとも一つの像担持体、この像担持体に対向配置される転写搬送体、及び、像担持体及び転写搬送体の相対位置関係が位置決め支持されるユニットフレームを含み、
    像担持体及び転写搬送体の一方をドラム状部材にて構成し且つ他方をベルト状部材にて構成し、
    装置本体に設けられた3つの被係合部に係合可能な3つの係合部として、ドラム状部材の回転軸両端二箇所の係合部と、このドラム状部材と前記ベルト状部材の少なくとも一部を介在させた状態で対向配置される前記ユニットフレームの部分に設けられる係合部とを具備し、これらの係合部を前記被係合部に係合させることで装置本体に対して位置決め拘束することを特徴とする作像ユニット。
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