JP3988298B2 - ボルト接合部の制振構造 - Google Patents

ボルト接合部の制振構造 Download PDF

Info

Publication number
JP3988298B2
JP3988298B2 JP37101698A JP37101698A JP3988298B2 JP 3988298 B2 JP3988298 B2 JP 3988298B2 JP 37101698 A JP37101698 A JP 37101698A JP 37101698 A JP37101698 A JP 37101698A JP 3988298 B2 JP3988298 B2 JP 3988298B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
bolt
friction
pressure contact
force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP37101698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000104338A (ja
Inventor
泰彦 高橋
康正 鈴井
嶽 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP37101698A priority Critical patent/JP3988298B2/ja
Publication of JP2000104338A publication Critical patent/JP2000104338A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3988298B2 publication Critical patent/JP3988298B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物架構を構成する各鉄骨部材を結合する際に用いられるボルト接合部に適用して、地震や強風等により発生する建物架構の振動を効果的に制振するようにしたボルト接合部の制振構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄骨柱および鉄骨梁を互いに結合して構成される建物架構は一般に多層階ビルディングに適用され、この鉄骨構造の建物架構ではブレースが地震や風等の水平力に対する抵抗要素として用いられる。これら鉄骨柱や鉄骨梁およびブレースなどの鉄骨部材は、溶接やボルトを介して接合してラーメン架構が構成されるが、特にボルト接合した場合には、大地震や強風などによって過大な水平力が作用すると、剛結構造となるラーメン架構にあっても接合した2部材の接合部分にズレを生ずる。すると、このズレによって大きな摩擦抵抗力が発生され、この摩擦抵抗力によって上記地震や風による振動エネルギーが消耗されて、建物架構の制振機能が発揮される。
【0003】
図11は上記ボルト接合部の一例を示し、互いに接合しようとする一方の鉄骨部材から一体に一対の外板1,1aが突設されているとともに、他方の鉄骨部材から一体に中板2が突設されており、一対の外板1,1a間に中板2を挟み込み、これら外板1,1aと中板2とをボルト3で貫通してナット3a締めされる。中板2のボルト挿通孔は長孔4として形成され、引っ張り方向あるいは圧縮方向に過大な相対変位力Pが入力された場合には外板1,1aと中板2との相対移動が許容される。この相対移動時に発生される上記摩擦抵抗力Rは、ボルト3の軸力Nと、外板1,1aと中板2との接触面の摩擦係数μとの積、R=μ・Nによって決定される。尚、軸力Nはナット3aの締付け力によって調節され、また、摩擦係数μは外板1,1aと中板2との接触面の表面粗さによって調節される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来のボルト接合部の制振構造にあっては、ボルト3の軸力Nは、単にナット3aの締付け力により発生され、この軸力Nが直接外板1,1a間の締付け力として作用するようになっている。このため、所定の摩擦抵抗力Rを発生させるためにはナット3aの締付け力調整が難しくなり、また、一旦締付け力を付加した場合にあっても、外板1,1aと中板2とが幾度と無く滑りを生ずると、双方の滑動面が摩耗して摩擦係数μが徐々に小さくなってしまうとともに、摩耗された分だけ上記ナット3aによる締付け力が減少し、延いては、ボルト3の軸力Nが小さくなってしまう。
【0005】
このことにより、予め設定した摩擦抵抗力R(=μ・N)が、μとNとの双方の減少により大きく変動して、当初の制振効果が得られなくなってしまうという課題があった。
【0006】
そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑みて成されたものであり、外板と中板とが繰り返して滑りを生じた場合にも、常にほぼ一定した摩擦抵抗力を発生させて、安定した制振効果を得ることができるボルト接合部の制振構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、互いに接合しようとする2つの鉄骨部材のうち、一方の鉄骨部材から第1圧接板を、かつ、他方の鉄骨部材から第2圧接板をそれぞれ一体に突設し、これら第1,第2圧接板を互いに重合するとともに、両圧接板間に相対移動を可能にしてボルト軸力を付加し、両圧接板間に入力される所定値以上の振動変位力により、これら両者の相対移動が許容され、このときに発生する摩擦抵抗力によって、上記2つの鉄骨部材間を制振するようにしたボルト接合部の制振構造において、上記第1圧接板と上記第2圧接板との間に、摩擦板が介在されており、前記摩擦板の摩擦抵抗力発生面に溝が設けられており、前記溝は、該溝内に取り込まれた摩耗粉が自重で落下排出されるように、鉛直方向に貫通して形成されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2に示すボルト接合部の制振構造にあっては、上記第1圧接板と上記第2圧接板との重合部分に上記ボルト軸力を付加する経路に、ボルトの軸方向変位に対して弾発力の変動が略一定となる非線形ばね領域を備えた付勢手段を介在し、該ボルトに所定の軸力を発生させた状態で、該付勢手段が上記非線形ばね領域内でたわみ変形するように設定する。
【0009】
更に、本発明の請求項3に示すボルト接合部の制振構造にあっては、上記第1圧接板をボルト軸力の作用方向に対峙する一対の外板で形成するとともに、上記第2圧接板を上記一対の外板間に挟み込まれる中板で形成し、該中板のボルト挿通孔を長孔とする。
【0018】
また、請求項1では、上記摩擦板がその摩擦抵抗力発生面に溝を有し、当該溝は該溝内に取り込まれた摩耗粉が自重で落下排出されるように、鉛直方向に貫通して形成されているから、摩擦ダンパ作動時に、前記内の空気への摩擦熱の放散により、摩擦板の表面温度の上昇を防止し、摩擦板表面の炭化、脱落による摩耗粉の発生を防止できる。また、摩耗粉が発生してもに取り込まれ、摩擦板と圧接板間の摩耗粉の滞留を防止できる。さらに溝内に取り込まれた摩耗粉は自重で落下排出される。このため、圧接板が傷つき難くなるとともに、摩耗粉の転がり滑りも生じ難くなり、摩擦板と圧接板間の摩擦抵抗力を一定に維持することができ、安定した制振効果を得ることが可能となる。更には、摩耗粉の滞留を防止できるので、摩擦板および圧接板との摺動面から、摩耗粉の噛込等に起因した異音が発生することを防止でき、制振時の騒音を著く低減することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。図1,図2は本発明にかかるボルト接合部の制振構造の一実施形態を示し、図1は要部の断面図、図2は要部の平面図である。
【0020】
即ち、本発明の制振構造が適用されるボルト接合部は、図1に示すように第1圧接板としての上下一対の外板10,12と、該一対の外板10,12間に挟み込まれる第2圧接板としての中板14とを備える。上記外板10,12および上記中板14は、建物架構にあって、互いに接合される鉄骨部材の一方および他方からそれぞれ一体に突設される。
【0021】
上記鉄骨部材としては鉄骨柱や鉄骨梁、更にはブレースなどがあり、垂直配置される鉄骨柱と水平配置される鉄骨梁とを、六面体の各辺を構成するように互いに接合して建物架構が構成される。上記ブレースは傾斜部分を備え、互いに隣設される鉄骨柱と鉄骨梁との間、または対向する上下鉄骨梁間に跨って接合される。なお、本発明のボルト接合部の制振構造を適用する箇所としての上記鉄骨柱と鉄骨梁との接合部構造の具体例、並びにブレース構造の具体例については、後に詳述する。
【0022】
上記外板10,12および上記中板14は互いに重合させた状態で、それぞれに形成したボルト挿通孔10a,12a,14aに高力ボルト16を貫通させて、ナット18締めするようになっている。このナット18の締付けによりボルトの軸力Nが発生し、この軸力Nはワッシャ20,20aを介して上記外板10,12に伝達され、中板14の挟み込み力として作用する。上記中板14のボルト挿通孔14aは、図2に示すように外板10,12と中板14の延設方向に長軸となる長孔として形成され、この長孔となったボルト挿通孔14aの長軸方向に外板10,12と中板14とは相対移動が許容される。
【0023】
ここで、本実施形態では上記一対の外板10,12と上記中板14の両面との間に、複合摩擦材料で形成され、中板14との摺接面側に複数の溝21を有する摩擦板22をそれぞれ介在する。この摩擦板22は、熱硬化型樹脂を結合材として、アラミド繊維,ガラス繊維,ビニロン繊維,カーボンファイバー,アスベストなどの繊維材料と、カシューダスト,鉛などの摩擦調整材と、硫酸バリュームなどの充填剤とからなる複合摩擦材料で形成される。上記熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂,メラミン樹脂,フラン樹脂,ポリイミド樹脂,DFK樹脂,グアナミン樹脂,エポキシ樹脂,キシレン樹脂,シリコーン樹脂,ジアリルフタレーン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂などがある。
【0024】
上記摩擦板22は、上述したように中板14の両面に一対で配置されるとともに、これら一対の摩擦板22は図2に示したように、上記ボルト挿通孔14aの短軸方向両側に対向するように分離して配置される。一方、上記中板14の摩擦板22が接触される両面を適切に磨き仕上げして円滑面14bとし、この円滑面14bに上記摩擦板22を摺接させることにより、中板14と摩擦板22との間で所定の摩擦係数μをもって滑動させるようになっている。
【0025】
即ち、外板10,12と中板14、及び高力ボルト16とナット18、並びに摩擦板22等によりボルト接合部は摩擦ダンパ8として構成されている。
【0026】
以上の構成により本実施形態のボルト接合部の制振構造にあっては、一対の外板10,12間に中板14を挟み込んで、これらに貫通した高力ボルト16をナット18締めするにあたって、これら外板10,12と中板14との間に摩擦板22を介在させてあるので、地震や風などの外力によって建物架構が振動する際に、この振動による変位力が所定値を超えると、外板10,12と中板14とは中板14両面の円滑面14bと上記摩擦板22との滑動を伴って相対移動する。このとき、中板14と摩擦板22との間は高力ボルト16の軸力Nをもって圧接されるとともに、所定の摩擦係数μが作用しており、これら中板14と摩擦板22とが滑動される際には、振動エネルギーがμ×Nの摩擦抵抗力Rに変換されて振動減衰され、建物架構の制振に寄与するようになっている。
【0027】
このとき、上記摩擦板22は、フェノール樹脂,メラミン樹脂,フラン樹脂,ポリイミド樹脂,DFK樹脂,グアナミン樹脂,エポキシ樹脂,キシレン樹脂,シリコーン樹脂,ジアリルフタレーン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化型樹脂を結合材として、アラミド繊維,ガラス繊維,ビニロン繊維,カーボンファイバー,アスベストなどの繊維材料と、カシューダスト,鉛などの摩擦調整材と、硫酸バリュームなどの充填剤とからなる複合摩擦材料で形成されるので、該摩擦板22は硬度が高く、かつ、強度に富む材質となって、一定の摩擦係数を有する摩耗の著しく少ない部材として形成することができる。
【0028】
従って、外板10,12と中板14とが相対移動された際にも、中板14と摩擦板22との間の摩擦係数μは常時ほぼ一定に維持され、かつ、滑動部分の摩耗がほとんどないため高力ボルト16の軸力Nもほぼ一定に維持される。このため、上記外板10,12と中板14との間の相対移動時に、上記摩擦係数μと上記軸力Nとの積として発生する摩擦抵抗力Rをほぼ一定に維持することができる。従って、上記外板10,12および上記中板14とそれぞれ一体の2つの鉄骨部材間の摩擦減衰力特性、延いては、建物架構の振動に対する制振特性が安定化され、当初設定した制振機能を長期に亘って維持することができる。
【0029】
ただし、この摩擦板22と前記中板14との摺動により生じる摩擦熱が大きい場合は、摩擦板22の表面温度が著く上昇し、摩擦板表面が炭化し、摩耗粉として脱落し、この摩耗粉が摺動境界面に滞留してしまうことがあり得る。この摩耗粉は炭化物であるため非常に硬度が高く、前記摺動により中板14を傷つけたり、前記摺動境界面に摩耗粉が介在して転がる等して、摩擦係数を変動させる虞がある。このような現象を生じた場合には、摩擦抵抗力が大幅に変化し、前記制振構造の制振性能に大きな変動を生じてしまい、安定した制振効果を得難くなる懸念がある。
【0030】
そこでこの対策として、図1、図2に示すように、前記摩擦板22には、前記中板14との摺接面側に凹部として直線状の溝21を5本形成している。この溝21は、前記摩擦板22の摩擦抵抗力が発生する中板14との摺接面に生じる摩擦熱を放散するとともに、摺接面の摩耗粉を取り込み排出する機能を持つ。すなわち、摩擦ダンパ作動時の摩擦板22の摩擦熱を、前記溝21内の空気へ放散することで、その表面温度の上昇を防止し、摩擦板表面の炭化、摩耗粉の脱落を防止する。また、万一摩耗粉が発生しても溝21に取り込まれ、摩擦板22と中板14との摺接面の摩耗粉の滞留を防止する。このため、中板14が傷つき難くなるとともに、摩耗粉の転がり滑りも生じ難くなり、摩擦板22と中板14間の摩擦抵抗力を一定に維持することができ、安定した制振効果を得ることが可能となる。更には、摩耗粉の滞留を防止できるので、摩擦板22および圧接板14との摺動面から、摩耗粉の噛込等に起因した異音が発生することを防止でき、制振時の騒音を著く低減することができる。
【0031】
前記溝21の深さ、幅、断面形状、本数は、発生する摩耗粉の予め想定される大きさや量、並びに摩擦板22の表面温度等を勘案し設定される。すなわち、深さ、幅、断面形状は、主として摩耗粉を取り込める容積を有するように設定され、本数に関しては、前記表面温度が摩擦板22の材料の使用限界温度以下となるように設定される。本実施形態の場合は、溝21の断面形状は矩形で、その深さは摩擦板22厚みの半分、またその本数は5本に設定されているが、前述の要件を満たすように自由に設定可能であり、断面形状は半円形状でも良く、更に深さについては貫通していても良い。
【0032】
また、前記溝21の平面形状も、摩擦熱の放散効率が大きく、摩耗粉を取り込み得る容積を有していれば、直線に限るものではなく、円形等どのような形状の凹部に形成しても良い。ただし、熱の放散効率の観点から、冷却媒体である空気が流通し易いように、大気開放空間と連通した溝21とするのが望ましく、また摩耗粉排出の観点からは、取り込まれた溝21内の摩耗粉が自重で落下排出されるように、前記溝21は、鉛直方向に直線状に貫通して形成されていることが望ましい。
【0033】
尚、本実施形態においては、摩擦抵抗力が発生する摺接面が中板14側であったため、摩擦板22の溝21を中板14側に形成したが、摺接面側であればこれに限るものではない。つまり、摩擦板22が中板14に固設され、外板10,12と摺動し、摩擦抵抗力が外板10,12側に発生する場合は、摩擦板22の外板10,12側に溝21を形成すれば良い。
【0034】
また、本実施形態では第1圧接板を上記一対の外板10,12で形成するとともに、第2圧接板を上記中板14で形成し、かつ、該中板14のボルト挿通孔14aを長孔としたので、2つの鉄骨部材間に相対変位力が入力された際に、一対の外板10,12間に中板14が挟まれた状態で相対移動するため、一対の外板10,12間にボルト16の軸力N、つまり締付け力を付加した状態で両者が滑動する際に、ボルト16が傾斜されるなどしてこじれを生ずることなく、スムーズに相対移動することができる。
【0035】
図3から図5は他の実施形態を示し、上記実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。尚、図3は要部の断面図、図4は要部の平面図、図5はこの実施形態で用いられる付勢手段のばね特性図である。
【0036】
この実施形態が上記実施形態と主に異なる点は、高力ボルト16の軸力Nを外板10,12に付加する経路に、ボルトの軸方向変位に対して弾発力の変動が略一定となる非線形ばね領域を備えた付勢手段を介装して摩擦ダンパ8として構成したものである。
【0037】
即ち、この実施形態のボルト接合部の制振構造は、上記実施形態と同様に一対の外板10,12間に中板14を挟み込んでボルト16,ナット18締めする際に、外板10,12と中板14との間に摩擦板22が介在されるようになっており、このように構成されたボルト接合部にあって、高力ボルト16の頭部16aと一方の外板10との間に、付勢手段としての皿ばね30を介装するようになっている。
【0038】
上記皿ばね30のばね特性Aは、図5に示すように高力ボルト16の中心軸方向の変形量(見込み変化量)σに対して、荷重(弾発力)wの変動がほぼ一定となる非線形ばね領域Pを備えており、該皿ばね30は上記高力ボルト16に所定の軸力Nを付加した状態で上記非線形ばね領域P内に設定される。また、本実施形態では上記皿ばね30は、複数枚の皿ばね単体を同一方向に積層して構成したものが用いられる。
【0039】
従って、この実施形態では高力ボルト16の頭部16a側の大径ワッシャ32と一方の外板10との間に皿ばね30を介在したので、外板10,12と中板14との間の隙間の変動を該皿ばね30によって吸収することができる。そして、このときの変動吸収によって皿ばね30のたわみ量が変化した場合にあっても、該皿ばね30が非線形ばね領域P内に設定されているため、弾発力つまり高力ボルト16の軸力をほぼ一定に維持することができる。
【0040】
つまり、振動入力が無い状態では上記外板10,12と上記中板10とは、大きな静摩擦力をもって固定状態が維持されるが、振動入力によりこの固定状態から小さな動摩擦力を伴う相対移動状態に移行する際に、それぞれの接触面間に大きな反発力が発生し、これが大きな音や衝撃として現れる。しかし、上記皿ばね30を設けたことにより、このときの反発力を上記皿ばね30の弾性により高力ボルト16の軸力Nを変化させることなく吸収できる。従って、過大振動力が入力された場合にも、皿ばね30の緩衝作用により音や衝撃の発生を抑制しつつ建物架構の制振機能を十分に発揮することができる。
【0041】
また、上記皿ばね30が非線形ばね領域Pに設定されていることにより、該皿ばね30の弾発力は外板10,12と中板14とが相対移動する際の滑動面、つまり、摩擦板22と中板14との間の接触面にたとえ摩耗が生じたとしても、弾発力をほぼ一定に維持して摩擦抵抗力Rが低下するのを防止できる。従って、外板10,12と中板14との接合部における当初の制振機能を永続して発揮することができる。
【0042】
また、この実施形態では上記皿ばね30を、一方の外板10と高力ボルト16の頭部16a側の大径ワッシャ32との間、つまり、外板10,12の一方側に介在させた場合を開示したが、これに限ることなく図6に示すように外板10,12の両方側、つまり、両外板10,12と高力ボルト16の頭部16a側およびナット18側の大径ワッシャ32,32aとの間にそれぞれ皿ばね30を介装させることもできる。また、図示は省略したが皿ばね30を、他方の外板12とナット18側の大径ワッシャ32aとの間のみに介装させることもできる。
【0043】
更に、皿ばね30を構成する皿ばね単体の組み合わせ配置構成は、本実施形態に示したように同一方向に複数枚を積層したものに限ることなく、これ以外にも本発明の皿ばね30に求められる設定が可能である限り種々に変更して組み合わせて構成することができ、例えば、皿ばね単体を単数で用いたり、複数枚を並列に積層したり、その積層方向を正逆交互に向けたりすることができる。
【0044】
更にまた、この実施形態では付勢手段として皿ばね30を用いた場合を開示したが、これに限ることなくボルトの軸方向変位に対して弾発力の変動が略一定となる非線形ばね領域を備えたばねであればよい。
【0045】
ところで、上記各実施形態では中板14の両面を円滑面14bとして、これに摩擦板22を摺接させたが、このように円滑面14bを形成することなく、表面が滑らかなステンレス板などの図外の滑動板を取り付けて、この滑動板と上記摩擦板22との間で滑動させても良い。また、摩擦板22と中板14との間で滑動させるようにした場合を開示したが、これに限ることなく摩擦板22と外板10,12との間、若しくは、これら摩擦板22と中板14との間および摩擦板22と外板10,12との間の両方で滑動させることもできる。
【0046】
図7は上記本発明のボルト接合部の制振構造の適用対象の1つである鉄骨柱と鉄骨梁との接合部分を示す。図示するように、一般的に鉄骨柱52と鉄骨梁54とはH型鋼によって形成されて架構を構成する。鉄骨柱52の梁接続部分には、鉄骨梁54と同じH型鋼を短尺に切断したブラケット材55を溶接して一体化し、このブラケット材55に上記鉄骨梁54の接続端部が結合される。図示例では上記ブラケット材55は鉄骨柱52のフランジ52a面に溶接されるとともに、該ブラケット材55の上下フランジ55a,55b位置に対応して、鉄骨柱52の両側フランジ52a,52b間に跨って補剛材57が溶接されている。
【0047】
上記鉄骨梁54の接続端は上記ブラケット材55の先端に突き合わされ、これら鉄骨梁54とブラケット材55の互いに対応される上方フランジ54aと55a、および下方フランジ54bと55b、そして、ウェブ54cと55cとの各部に両部材間に跨ってその両面に添え板58、59が配置され、これらを貫通する高力ボルト16にナット18を螺合して締め付けることにより、上記鉄骨梁54と上記ブラケット材55つまり鉄骨柱52とが結合される。
【0048】
ここで、当該鉄骨柱52と鉄骨梁54との接合部において、本発明の制振構造は、上方フランジ54aと55a、および下方フランジ54bと55b、並びにウェブ54cと55cとのボルト接合部に組み込まれる。即ち、上記添え板58,59が外板10,12に該当し、鉄骨梁54の上下フランジ54a,54bおよびウェブ54cが中板14に該当して、この各接合部が摩擦ダンパ8として構成され、この摩擦ダンパ8によって建物架構に入力される水平方向の振動を減衰する機能が付加される。
【0049】
図8はその上方フランジ54aと55aとの接合部を例にして前記本発明の第2実施例にかかる制振構造を組み込んだ状態を示している。図示するように、上記添え板58,59はブラケット材55側に高力ボルト16,ナット18を介して確実に締め付け固定(この部分は溶接でも良い)された上で、該添え板58,59と上方フランジ54aとの間に摩擦板22,22を介在させて摺動自在とし、これら三者間に高力ボルト16の軸力をもって摩擦力を発生させるようになっている。
【0050】
即ち、上記摩擦ダンパ8は、鉄骨梁54の上方フランジ54a端部を滑り板とし、この滑り板となった上方フランジ54aには、高力ボルト16の貫通部分に水平方向に長孔となるボルト挿通孔14aが形成され、これによって鉄骨梁54とブラケット材55との水平方向の相対移動が許容される。また、上記高力ボルト16には添え板58,59と摩擦板22,22と上方フランジ54aとの間に圧接力を付加するための付勢手段としての皿ばね30が設けられる。
【0051】
図9と図10は、本発明にかかるボルト接合部の制振構造をブレースに適用する場合の一例を示すもので、摩擦ダンパ8をブレース60の途中を分断した間に介装するようにしたものである。また、この図示例にあっても上記摩擦ダンパ8は、一対の外板10,12と摩擦板22,22と中板14、および付勢手段としての皿ばね30とによって構成される。
【0052】
即ち、上記外板10,12は上記ブレース60を切断した一方の端部60aに取り付けられるとともに、ブレース60を切断した他方の端部60bが上記中板14とされ、一対の外板10,12間に摩擦板22,22を介して中板14としてのブレース端部60bが挟み込まれる。このとき、この図示例では外板10,12はブレース60より若干幅狭に形成されて上記端部60aにボルト,ナット結合(溶接でも良い)されている。また、中板14のボルト挿通孔(長孔)14aを通って外板10,12を貫通する締付け用の高力ボルト16の外周に、皿ばね30が挿通されて大径ワッシャ32と外板10との間に挟圧されて設けられる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1に示すボルト接合部の制振構造にあっては、摩擦板がその摩擦抵抗力発生面に溝を有し、当該溝は該溝内に取り込まれた摩耗粉が自重で落下排出されるように、鉛直方向に貫通して形成されているから、摩擦ダンパ作動時に、前記溝内の空気への摩擦熱の放散により、摩擦板の表面温度の上昇を防止し、摩擦板表面の炭化、脱落による摩耗粉の発生を防止できる。また、摩耗粉が発生しても溝に取り込まれ、摩擦板と圧接板間の摩耗粉の滞留を防止できる。さらに溝内に取り込まれた摩耗粉は自重で落下排出される。このため、圧接板が傷つき難くなるとともに、摩耗粉の転がり滑りも生じ難くなり、摩擦板と圧接板間の摩擦抵抗力を一定に維持することができ、安定した制振効果を得ることが可能となる。更には、摩耗粉の滞留を防止できるので、摩擦板および圧接板との摺動面から、摩耗粉の噛込等に起因した異音が発生することを防止でき、制振時の騒音を著く低減することができる。
【0055】
また、本発明の請求項2に示すボルト接合部の制振構造にあっては、上記第1圧接板と上記第2圧接板との重合部分に上記ボルト軸力を付加する経路に、ボルトの軸方向変位に対して弾発力の変動が略一定となる非線形ばね領域を備えた付勢手段を介在し、該ボルトに所定の軸力を発生させた状態で、該付勢手段が上記非線形ばね領域内でたわみ変形するように設定したので、第1,第2圧接板間の隙間の変動を上記付勢手段によって吸収することができ、このときの変動吸収によって付勢手段のたわみ量が変化した場合にあっても、該付勢手段が非線形ばね領域内に設定されているため、弾発力つまりボルトの軸力をほぼ一定に維持することができる。
【0056】
従って、所定値以上の振動変位力の入力により上記第1圧接板と第2圧接板とが相対移動する際の反発力を、上記付勢手段によりボルト軸力を変化することなく吸収し、音や衝撃の発生を抑制しつつ制振機能を十分に発揮することができる。また、上記付勢手段の弾発力は、第1,第2圧接板が相対移動する際の滑動面が摩耗された場合にも弾発力をほぼ一定に維持できるため、摩擦抵抗力が低下するのを防止して当初の制振機能を永続して発揮させることができる。
【0057】
更に、本発明の請求項3に示すボルト接合部の制振構造にあっては、上記第1圧接板をボルト軸力の作用方向に対峙する一対の外板で形成するとともに、上記第2圧接板を上記一対の外板間に挟み込まれる中板で形成し、該中板のボルト挿通孔を長孔としたので、2つの鉄骨部材間に相対変位力が入力された際に、一対の外板間に中板が挟まれた状態で相対移動するため、一対の外板間にボルトの軸力つまり締付け力を付加した状態で両者が滑動する際に、ボルトが傾斜されるなどしてこじれを生ずるのを防止できる。このため、外板と中板とをスムーズに相対移動することができ、延いては、制振機能を効果的に発揮することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボルト接合部の制振構造の一実施形態を示す要部の断面図である。
【図2】本発明のボルト接合部の制振構造の一実施形態を示す要部の平面図である。
【図3】本発明のボルト接合部の制振構造の他の実施形態を示す要部の断面図である。
【図4】本発明のボルト接合部の制振構造の他の実施形態を示す要部の平面図である。
【図5】本発明のボルト接合部の制振構造の他の実施形態に用いられる付勢手段のばね特性図である。
【図6】本発明のボルト接合部の制振構造の更に他の実施形態を示す要部の断面図である。
【図7】本発明のボルト接合部の制振構造を鉄骨柱と鉄骨梁との接合部に適用する場合の一例を示す正面図である。
【図8】図7の要部を示す断面図である。
【図9】本発明のボルト接合部の制振構造を分断形成したブレースの途中に介在させて適用した例を示す正面図である。
【図10】図9の側面図である。
【図11】従来のボルト接合部を示す断面図である。
【符号の説明】
8 摩擦ダンパ
10,12 外板(第1圧接板)
14 中板(第2圧接板)
16 高力ボルト
18 ナット
20 摩擦ダンパ
21 溝(凹部)
22 摩擦板
30 皿ばね(付勢手段)
32,32a 大径ワッシャ(締付け部)
52 鉄骨柱
54 鉄骨梁

Claims (3)

  1. 互いに接合しようとする2つの鉄骨部材のうち、一方の鉄骨部材から第1圧接板を、かつ、他方の鉄骨部材から第2圧接板をそれぞれ一体に突設し、これら第1,第2圧接板を互いに重合するとともに、両圧接板間に相対移動を可能にしてボルト軸力を付加し、両圧接板間に入力される所定値以上の振動変位力により、これら両者の相対移動が許容され、このときに発生する摩擦抵抗力によって、上記2つの鉄骨部材間を制振するようにしたボルト接合部の制振構造において、
    上記第1圧接板と上記第2圧接板との間に、摩擦板が介在されており、
    前記摩擦板の摩擦抵抗力発生面に溝が設けられており、
    前記溝は、該溝内に取り込まれた摩耗粉が自重で落下排出されるように、鉛直方向に貫通して形成されていることを特徴とするボルト接合部の制振構造。
  2. 上記第1圧接板と上記第2圧接板との重合部分に上記ボルト軸力を付加する経路に、ボルトの軸方向変位に対して弾発力の変動が略一定となる非線形ばね領域を備えた付勢手段を介在し、該ボルトに所定の軸力を発生させた状態で、該付勢手段が上記非線形ばね領域内でたわみ変形するように設定したことを特徴とする請求項1に記載のボルト接合部の制振構造。
  3. 上記第1圧接板をボルト軸力の作用方向に対峙する一対の外板で形成するとともに、上記第2圧接板を上記一対の外板間に挟み込まれる中板で形成し、該中板のボルト挿通孔を長孔としたことを特徴とする請求項1または2に記載のボルト接合部の制振構造。
JP37101698A 1998-07-31 1998-12-25 ボルト接合部の制振構造 Expired - Lifetime JP3988298B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37101698A JP3988298B2 (ja) 1998-07-31 1998-12-25 ボルト接合部の制振構造

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21795498 1998-07-31
JP10-217954 1998-07-31
JP37101698A JP3988298B2 (ja) 1998-07-31 1998-12-25 ボルト接合部の制振構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000104338A JP2000104338A (ja) 2000-04-11
JP3988298B2 true JP3988298B2 (ja) 2007-10-10

Family

ID=26522308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP37101698A Expired - Lifetime JP3988298B2 (ja) 1998-07-31 1998-12-25 ボルト接合部の制振構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3988298B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101834843B1 (ko) 2017-10-23 2018-04-13 이큐구조엔지니어링(주) 단부 보강형 철골구조물

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003214471A (ja) * 2002-01-23 2003-07-30 Showa Electric Wire & Cable Co Ltd 制振用ダンパー
JP4733997B2 (ja) * 2005-02-22 2011-07-27 日立機材株式会社 制震柱脚構造及びこれを用いた制震構造物
JP4640958B2 (ja) * 2005-07-08 2011-03-02 日立機材株式会社 摩擦ダンパ
KR101014387B1 (ko) * 2008-06-26 2011-02-15 이선애 굴절형 차단벽을 위한 풍압력 완화장치
CN105297938B (zh) * 2015-11-06 2017-07-28 湖北文理学院 一种摩擦力可变阻尼装置
JP6971045B2 (ja) * 2017-03-17 2021-11-24 セイコーインスツル株式会社 アンクル、調速脱進機、ムーブメント及び時計
CN108316133B (zh) * 2018-03-23 2023-12-05 衡水铭健工程橡胶有限公司 抗拔复摆摩擦摆支座及该支座的装配方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5442055B2 (ja) * 1973-12-06 1979-12-12
JPS63251639A (ja) * 1987-04-07 1988-10-19 Toshiba Corp 振動エネルギ吸収装置
JP2756996B2 (ja) * 1989-02-07 1998-05-25 株式会社竹中工務店 高力ボルト応用の制震用ダンパー
JP3156007B2 (ja) * 1991-09-27 2001-04-16 株式会社竹中工務店 周期的エネルギーの吸収装置
JPH08109936A (ja) * 1994-10-13 1996-04-30 Sumitomo Electric Ind Ltd 制振用複合材料及びそれを用いた摩擦材
JPH08193635A (ja) * 1995-01-17 1996-07-30 Nippon Steel Corp 摩擦ダンパー装置
JPH0946944A (ja) * 1995-07-28 1997-02-14 Daido Steel Co Ltd 電気モータのロータ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101834843B1 (ko) 2017-10-23 2018-04-13 이큐구조엔지니어링(주) 단부 보강형 철골구조물

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000104338A (ja) 2000-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4423697B2 (ja) ボルト接合部の制振構造
JP4678037B2 (ja) ボルト接合部の制振構造
JP3882325B2 (ja) 摩擦ダンパー
JP5983105B2 (ja) 制振構造
JP2000352113A (ja) ボルト接合部の制振構造
JP5668389B2 (ja) 接合部の制振構造
JP4019511B2 (ja) 建物の制振構造
JP2003307253A (ja) 摩擦ダンパー
JP2000291712A5 (ja)
JP3988298B2 (ja) ボルト接合部の制振構造
JP5509985B2 (ja) 接合部の制振構造
JP5787534B2 (ja) 耐震構造体
JP6437328B2 (ja) 摩擦ダンパー
JP2000045559A (ja) 鉄骨部材のピン接合構造
JP5588835B2 (ja) 摩擦ダンパー
JP5668388B2 (ja) 接合部の制振構造
JP2000074143A (ja) 三次元免震装置
JP3791133B2 (ja) 皿ばね式摩擦ダンパを用いた制振構造
JP2010048287A (ja) 摩擦ダンパー
JP4678038B2 (ja) ボルト接合部の制振構造
JP2005171528A (ja) ダンパー装置
JPH0942346A (ja) 建築物用免振ダンパー
JPH1136652A (ja) 皿ばね式摩擦ダンパを用いた制振構造
JP4399373B2 (ja) ボルト接合部の制振構造
JP2009109014A (ja) ボルト接合部の制振構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051118

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20051118

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20051118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070417

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070531

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070626

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070709

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100727

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100727

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110727

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110727

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110727

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120727

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120727

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130727

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130727

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140727

Year of fee payment: 7

EXPY Cancellation because of completion of term