JP3982219B2 - 連続加熱炉の装入制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚板ミル、ホットスリップミル、継目無鋼管圧延ミルなどで熱間加工を施す鋼片(ビレットまたはスラブともいう)を連続加熱炉の入側から炉内に装入するタイミングを制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼製品を製造する際、熱間加工に先立って、加工する鋼片に対し加熱処理が行われる。この加熱処理は、鋼片を圧延に適した温度に均一に昇温させることを目的として行なわれ、経済性・生産性を考慮し、多量少品種であっては、鋼片を連続的に炉中に装入し均熱化する連続加熱炉で行なわれることが多い。
【0003】
加熱処理が施された鋼片の品質は、加熱温度、加熱時間(昇温時間、保持時間など)、炉の形式(連続加熱炉あるいはバッチ炉)、雰囲気などに影響される。特に、連続加熱炉を用いた加熱処理では、加熱炉内で鋼片を停止させることなく、一定ピッチで搬送し定常状態を保持することで、鋼片の偏熱を防止することができ、鋼片の品質を確保することができる。
【0004】
品質確保のため、最適化された条件で加熱処理を行っても、外的要因によりその加熱処理が阻害される場合がある。すなわち、現在では生産効率を上げるため、製鋼、連続鋳造、加熱処理、熱間加工の各工程を一貫とした生産ラインを構成する場合が多く、各工程間の結合度も密接になっており、各工程での突発事故やいわゆる外乱(例えば、圧延スケジュールの入替えなど)が発生すると、鋼片の連続加熱炉からの抽出を一旦停止させ、加熱中の鋼片を炉内に待機させることがしばしば発生する。
【0005】
一方で、顧客ニーズの多様化に伴い、少量多品種の生産に対応する生産体制が求められ、その結果、加熱処理工程の下工程である熱間加工工程では、圧延本数、品種などに応じて▲1▼圧延ラインでのロールなどの工具交換、▲2▼精整ラインでの熱処理炉の温度替え、切断機の刃替えなど(以下、上記▲1▼〜▲2▼を合わせて、段取替という)の工程変更が頻発するようになった。
【0006】
このため、突発事故や外乱あるいは工程変更に合わせて生産ラインの各工程における処理速度の違いを適宜調整する必要があり、その調整方法として連続加熱炉における鋼片を制御する方法が多数開示されている。
【0007】
特開平2−269556号公報には、加熱処理した後に行うビレット切断工程の切断状況に応じて連続加熱炉よりビレットを抽出するタイミングを制御する方法が開示されている。
【0008】
また、特許第3105377号公報には、熟練作業者の作業ノウハウを活用し、鋼片の圧延能力と加熱炉能力および作業休止時間の発生状況を考慮することにより、連続加熱炉から鋼片を抽出するタイミングを予測する方法が開示されている。
【0009】
さらに、特開昭61−213318号公報には、連続加熱炉の下工程にあたる圧延設備に休止があったとき、加熱炉からの鋼片の取り出しを停止する一方、加熱炉に上工程の連続鋳造設備から鋼片が装入できる装入制御が開示されている。すなわち、事前に加熱炉からの抽出ピッチおよび複数あるウォーキングビームの搬送ピッチを制御し、休止開始時には装入側のウォーキングビームには材料が残らないようにして、休止時は連続加熱炉からの抽出を停止し、装入側のウォーキングビームのみ駆動して鋼片を加熱炉内へ装入するといった連続加熱炉への鋼片の搬送方法に関するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
特開平2−269556号公報に開示された発明では、連続加熱炉の下工程に合わせて、鋼片を加熱炉から取り出すタイミングを制御しているため、連続加熱炉からの鋼片の抽出を適宜停止させることとなる。その結果、鋼片の在炉時間の長期化に伴なう鋼片のスケールロスが多くなり、歩留りを悪化させるという問題がある。
【0011】
また、特許第3105377号公報に開示された発明では、無駄な停止を防ぐことができるが、特開平2−269556号公報に開示された発明と同様に、連続加熱炉から鋼片の抽出を停止させるため、この場合も、スケールロスが増大することは避けられない。
【0012】
さらに、特開昭61−213318号公報に開示された発明でも、圧延設備に休止があったときには、連続加熱炉からの鋼片の抽出を停止するため、スケールロスの増大は避けられない。さらに、連続加熱炉内に複数のウォーキングビームを設け、ウォーキングビームごとに搬送速度を制御するため、ウォーキングビームを分割する必要があり、設備コストが増大するだけでなく、複雑な装入制御を行う必要がある。
【0013】
そして、これらの公報に開示された発明では、いずれも連続加熱炉からの鋼片の抽出を一時停止させるため、炉床やウォーキングビームなどに鋼片の放熱があり、偏熱が生じる。偏熱は、搬送を停止した時間が長いほど助長され、偏熱が大きければ、熱間加工後の製品の品質を安定させることはできず、また熱間加工の際に支障をきたす場合もある。
【0014】
本発明の課題は、熱間加工スケジュールの変更に必要な下工程での工具交換および/または条件設定の変更に伴う段取替に要する時間(以下、段取替時間という)を算出し、その段取替時間を基に鋼片を適正なタイミングで連続加熱炉へ装入することで、連続加熱炉での鋼片の在炉時間と搬送停止時間を最小限に抑えて、スケールロスを最小限にし、偏熱が小さく品質が安定した鋼片を供給することが可能な連続加熱炉の装入制御方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、連続加熱炉での鋼片の在炉時間と鋼片の搬送停止時間を最小限に抑えるために、連続加熱炉の装入制御方法の最適化を図り、スケールロスと偏熱による品質低下を抑えることを検討した。
【0016】
連続加熱炉内で鋼片を一時的に停止させる大きな原因は、加熱処理工程の下工程にあたる熱間加工工程における段取替の発生にある。段取替は、熱間加工スケジュールの変更に伴う製造ロット毎または熱間加工工程で使用する工具が消耗した場合などに行われる。段取替で必要となる作業内容(以下、段取替作業という)は、製造ロット毎、または消耗した工具を交換する場合にはその工具の種類により異なるため、段取替時間はその段取替作業によって異なる。ここで、製造ロットとは、熱間加工工程における加工単位を示す。
【0017】
鋼片を連続加熱炉に連続的に装入する場合、段取替が発生すると、鋼片の抽出を停止する時間は、その鋼片についての段取替作業の段取替時間うち最大となる段取替時間に依存する。このため、この時間だけ連続加熱炉への鋼片の装入を遅らせれば、在炉時間が不要に長くなることがないので、余分なスケールロスが発生することはなく、偏熱も抑えることができる。
【0018】
本発明は、上述の知見をもとに完成に至ったものであり、その要旨は、下記(1)および(2)を特徴とする連続加熱炉の装入制御方法にある。
【0019】
(1)熱間加工する鋼片に加熱処理を施す連続加熱炉の装入制御方法であって、熱間加工スケジュールの変更に必要な下工程での工具交換および/または条件設定の変更に伴う段取替時間を算出する手段を設け、熱間加工スケジュールに変更のある製造ロットの最初の鋼片を連続加熱炉へ装入する際、このときに算出した段取替時間のうち最大となる段取替時間を装入停止時間として、連続加熱炉への当該熱間加工スケジュール変更後の鋼片の装入を停止した後、当該熱間加工スケジュール変更後の鋼片を装入することを特徴とする連続加熱炉の装入制御方法(以下、第1発明という)。
【0020】
(2)上工程に設けられたバッファ内で保管された後、熱間加工する鋼片に加熱処理を施す連続加熱炉の装入制御方法であって、熱間加工スケジュールの変更に必要な下工程での工具交換および/または条件設定の変更に伴う段取替時間を算出する手段と、バッファの充填率を予測して充填されるまでの時間を算出する手段と、前記段取替時間のうち最大となる段取替時間と、バッファが充填されるまでの時間を比較する手段とを設け、熱間加工スケジュールに変更のある製造ロットの最初の鋼片を連続加熱炉へ装入する際、このときに算出して比較した時間のうち、短い時間を装入停止時間として、連続加熱炉への当該熱間加工スケジュール変更後の鋼片の装入を停止した後、当該熱間加工スケジュール変更後の鋼片を装入することを特徴とする連続加熱炉の装入制御方法(以下、第2発明という)。
【0021】
このとき、上記(1)または(2)の連続加熱炉の装入制御方法では、上記下工程での段取替の実績時間を用いて段取替時間設定値を修正し、新たな段取替時間設定値に基づいて、段取替時間を算出することが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は連続加熱炉の装入制御方法に関する発明であって、第1発明は、加熱処理工程とその下工程(熱間加工工程)の関係を考慮したものであり、第2発明は、下工程に加え上工程(バッファ)の関係をも考慮したものである。
【0023】
上工程に設けられたバッファは上工程と下工程の生産能率の差を吸収するために設けられ、連続鋳造工程での鋼片供給能力が、加熱処理工程での鋼片消費能力に上回った場合、緩衝工程としての役割を果たす。バッファにそれが保有する容量以上の鋼片が供給され、物理的に鋼片を保管することができなくなることをバッファ溢れというが、バッファ溢れが生じた場合、バッファの緩衝機能を果たすことができず、連続鋳造工程での鋼片生産に支障が生じることになるので、バッファ溢れは好ましくない。第2発明はこのようなバッファ溢れの防止を考慮するものである。
【0024】
第1発明および第2発明にはこのような違いがあるものの、発明の基本的な概念は同じである。以下では本発明について図に沿って説明する。
【0025】
図1は、生産ラインとその生産ラインに伴う本発明についてのデータの流れを示した図である。
【0026】
生産ラインは、上工程から順に、製鋼工程(図示せず)、連続鋳造工程7、バッファ8、加熱処理工程9および熱間加工工程(圧延ライン10、精整ライン11)からなる。製鋼工程で得られた溶鋼は、連続鋳造工程7で鋳造され鋼片となり、バッファ8で一時保管された後、連続加熱炉で加熱処理され、圧延ライン10、精整ライン11を通して鋼製品が得られる。これらの工程を一貫してライン制御することで、効率よく鋼製品を製造することが可能となる。
【0027】
上位計算機1には、原則として製造ロット毎に予め、圧延仕上寸法、圧延本数、必要な工具寸法、熱処理条件などの熱間加工スケジュールが記憶されている。ただし、製造ロットを熱間加工している最中に熱間加工工程において工具の消耗による交換が必要とされる場合は、一の製造ロットが複数に分割され熱間加工スケジュールが記憶されている場合もある。すなわち、熱間加工スケジュールは、製造ロット毎または分割製造ロット毎に上位計算機1に記憶されている。
【0028】
製造ロット毎に熱間加工スケジュールが記憶された上位計算機1はその熱間加工スケジュールに従って圧延ライン10、精整ライン11に工具交換や条件設定の変更の指示が与えられるとともに、熱間加工スケジュールはデータファイルとして外部記憶装置2に与えられる。
【0029】
この熱間加工スケジュールのデータファイル(熱間加工スケジュールファイル)は段取替検出手段3によって読み込まれ、製造ロットの切換の際に、段取替が必要か否かが判断される。このとき、段取替が必要であると判断された場合には、加熱炉装入時期変更手段4にその旨の指令が送信される。
【0030】
次に、加熱炉装入時期変更手段4は加熱炉間隔設定ファイル5から段取替作業ごとに必要な時間(段取替時間設定値)を検索し、下工程での段取替時間を算出する。このとき、複数の段取替時間が算出されるが、第1発明では、これらの段取替時間のうち、最大となる段取替時間を装入停止時間として採用する。ここで、最大となる段取替時間を装入停止時間として採用するのは、同時に複数の段取替作業を行った場合、必ずこの最大となる段取替時間内に段取替を完了させることができるからである。
【0031】
なお、加熱炉間隔設定ファイル5は、実績時間学習手段6により常時修正される、すなわち、製造ロットの切換に必要な下工程(図1の圧延ライン10、精整ライン11)での段取替の実績時間を用いて段取替時間設定値に修正し、新たな段取替時間設定値に基づいて、段取替時間を算出することにより、加熱炉間隔設定ファイル5は常時修正されることが好ましい。
【0032】
これにより、実績時間に基づいたより精度の高い段取替時間の算出が可能となる。例えば、圧延ライン10での実績時間、および精整ライン11での実績時間を収集し、下記式1で表される指数平滑学習による計算式により新たな段取替時間設定値を算出し、加熱炉間隔設定ファイル5を修正すればよい。
【0033】
tat=tb+α(ta−tb) … 式1
なお、αは指数平滑ゲイン(0≦α≦1)、taは実績時間、tbは既段取替時間設定値、tatは加熱炉間隔設定ファイル5に格納する段取替時間(新たな段取替時間設定値)である。
【0034】
図2は、指数平滑学習により新たな段取替時間設定値を算出した一例として、ピアサロール交換の段取替時間と実績時間を示した図である。図2から分かるようにピアサロール交換の実績時間は40〜60分であり、かなりのバラツキがあるが、上記式1で修正を加えることにより、50分近傍の新たな段取替時間設定値が得られる。これにより、段取替時間と実績時間の差を極力小さくすることができる。
【0035】
続いて、加熱炉装入時期変更手段4は連続加熱炉9に対して、装入停止時間、連続加熱炉への鋼片の装入を停止した後、連続加熱炉9に熱間加工スケジュール変更後の製造ロットの最初の鋼片を装入するように指令を送信する。すなわち、連続加熱炉9では、熱間加工スケジュール変更前の製造ロットの最後の鋼片の装入が完了した後、装入停止時間が算出された次の製造ロットの最初の鋼片の装入が停止され、装入停止時間が経過した後、鋼片が連続加熱炉へ装入される。
【0036】
このように鋼片の装入のタイミングを遅らせることで、連続加熱炉内に鋼片が存在しない空炉箇所が発生するが、この空炉を設けることによって連続加熱炉での鋼片の在炉時間と搬送停止時間を最小限に抑えることが可能になる。
【0037】
上述の装入制御方法は連続加熱炉とその下工程(熱間加工工程9)の関係のみを考慮した第1発明に関するものである。第1発明は、下工程(熱間加工工程9)に比べ上工程(連続鋳造工程7)の作業能率が常に低い場合や、上工程から下工程まで一貫して作業を行わない場合、例えばオフラインから鋼片を供給する場合などに適用することができる。
【0038】
さらに上工程の関係を含め鋼片の装入を制御する場合には、バッファについて考慮する必要がある。製鋼工程、連続鋳造工程7では、連続的に材料を製造する必要があり、これが中断すると生産性が阻害されることとなる。このため、前述したバッファ8を設けることが有効である。しかし、バッファ容量が大きければ、上工程と下工程の生産能率の違いが大きくても吸収できるが、過大なバッファ容量は適正ではない。そのため、バッファは、上工程と下工程の生産能率の違いを吸収できる適正な容量を有するよう設計される。
【0039】
本発明では、鋼片装入を連続加熱炉の入側で停止させている間、鋼片が連続鋳造工程7から一方的にバッファ8へ供給されることとなり、バッファの充填率は急激に上昇する。その結果、連続加熱炉への鋼片の装入停止時間が大きくなると、連続鋳造工程7から流入する鋼片によりバッファ溢れが生じるおそれがある。前述のように、バッファ溢れが生じた場合、本来のバッファの機能を果たすことができず、連続鋳造工程での鋼片生産に支障が生じることになる。そのため、バッファの充填率を予測し、バッファ溢れを起こさない装入停止時間を考慮した操業が必要となる。
【0040】
図3は、バッファの充填率を考慮したときの鋼片の装入方法の手順について模式的に示した図である。図3中に示すように、実際の運用では、不慮の事故を防止するため、物理的なバッファ容量の上限(バッファが物理的に充填率100%となるときのバッファ容量)に対し、低めに設定されたバッファ容量を上限とし、この上限まで充填されるまでの時間をバッファが充填されるまでの時間として算出することが好ましい。以下では、任意のバッファ容量が完全に充填された場合を充填率100%(最大充填率ηmax)と定義して、具体的に例を挙げて説明する。
【0041】
時刻t1では、加熱炉内で製造ロットaを搬送中あり、加熱炉入側に製造ロットbが到着した状態にある(図3(1))。熱間加工工程では、製造ロットaから製造ロットbへ製造ロットの切換を行う際、段取替作業が必要であり、このとき、前述の加熱炉装入時期変更手段4により、段取替時間△tbが算出される。この場合、△tbの間、製造ロットbの最初の鋼片を連続加熱炉への装入を停止しても、バッファの充填率は100%とはならないため、製造ロットbは△tbが経過するまで加熱炉入側で停止する。この間、連続加熱炉内では製造ロットaが搬送され、連続加熱炉内の入側に空炉bが発生する。空炉bの全長は製造ロットbについて段取替する際に必要な時間を経過させるための距離に相当する。一方、鋼片の装入を停止したため、バッファの充填率は上昇する(図3(2))。
【0042】
そして、時刻t2(=t1+△tb)の時点で製造ロットbの最初の鋼片が連続加熱炉内に装入され、同時にバッファの充填率は低下する(図3(3))。
【0043】
さらに時刻t3で製造ロットbの最後の鋼片の装入が完了し、代わって製造ロットcが加熱炉入側で停止する(図3(4))。ここでも、熱間加工工程では、製造ロットbから製造ロットcへ製造ロットを変更する際、段取替作業が必要であるため、前述の加熱炉装入時期変更手段4により、段取替時間△tcが算出される。
【0044】
しかしながら、製造ロットcの最初の鋼片の装入を△tc間停止させると、時刻t3+△tcではバッファの充填率が最大充填率ηmaxを超えるため、バッファ溢れが発生する(図3(5))。
【0045】
したがって、充填率が100%に達する前に、製造ロットcの最初の鋼片を装入する(図3(6))。このとき、連続加熱炉内に発生する空炉cの全長は、製造ロットcについて段取替する際に必要な時間よりも短い時間しか経過させることのできない距離であるが、バッファ溢れの発生によって連続鋳造工程での鋼片生産に支障をきたすことを防止しつつ、スケールロスおよび偏熱の発生を最小限に抑え、鋼片の品質を安定させることができる。
【0046】
なお、バッファの充填率の予測は、バッファ充填率予測手段12にて連続鋳造工程10からのバッファに流入する量とバッファから連続加熱炉へ流出する量を解析して行うことができる。すなわち、バッファにおける鋼片の時間的変化は、
dV(t)/dt=qi(t)−qo(t) … 式2
で表される。ここで、V(t)はバッファの充填量(本)、qi(t)はバッファに流入する量(本/min)、qo(t)はバッファから流出する量(本/min)である。Viniを連続加熱炉への鋼片の装入を停止した時点のバッファ内の充填量(本)とすると、式2は
V(t)=Vini+∫{qi(t)−qo(t)}dt … 式3
となる。
【0047】
ここでV0をバッファ総容量とすると、充填率η(=V(t)/V0)は下記式4のように定義される。
【0048】
η=η0+[∫{qi(t)−qo(t)}dt]/V0 … 式4
ただし、η0=Vini/V0である。
【0049】
一方、連続加熱炉への鋼片の装入が停止した条件では、qo(t)=0であり、バッファへ流入するk番目の製造ロットの流入量をqi(k)(本/min)、△tkをk番目の製造ロットの流入時間(min)とすると、
【0050】
【数1】
【0051】
であるから、充填率ηは下記式6で表せる。
【0052】
【数2】
【0053】
したがって、連続加熱炉へ鋼片を装入する際、その時点のη0とバッファに流入する製造ロットの流入量と流入時間が分かれば、バッファが充填されるまでの時間を算出することが可能となる。
【0054】
そして、以上のようにバッファが充填されるまでの時間を算出するとともに、前述した段取替時間を算出する工程で算出した段取替時間のうち最大となる段取替時間(最大段取替時間)と、バッファが充填されるまでの時間(バッファ充填時間)を比較する。
【0055】
(最大段取替時間≦バッファ充填時間)であれば、鋼片の連続加熱炉への装入を停止してもバッファ溢れは発生しない。一方、(最大段取替時間>バッファ充填時間)であれば、最大段取替時間の間、鋼片の連続加熱炉への装入を停止するとバッファ溢れは発生する。
【0056】
よって、最大段取替時間およびバッファ充填時間のうち、短い方の時間を装入停止時間として連続加熱炉への鋼片の装入を停止した後、鋼片を連続加熱炉へ装入すれば、バッファ溢れは発生しない。
【0057】
(最大段取替時間>バッファ充填時間)の場合、鋼片の連続加熱炉からの抽出を一旦停止させることになるため、発生するスケールロスおよび偏熱が大きくなるが、バッファ溢れの発生に伴う連続鋳造工程での鋼片生産に関する支障は生じない。バッファ溢れが起こらないことを限度として、鋼片の連続加熱炉への装入を遅らせることができるので、余分に発生するスケールロスおよび偏熱は最小限に抑えることができる。
【0058】
【実施例】
本発明の第1発明を継目無鋼管の製造ラインに適用した。継目無鋼管は丸鋼片を加熱炉で1250℃程度に加熱し、圧延ラインでピアサーにて穿孔し、マンドレルミルなどの延伸圧延機により圧延し、サイザーもしくはストレッチレデューサーにより管外径を整えて製管した後、精整ラインで熱処理を施し寸法切断した。
【0059】
表1は製管した継目無鋼管の製管スケジュール(熱間加工スケジュール)を示す。表1は上位計算機1から与えられる。
【0060】
【表1】
【0061】
表1に示すように、継目無鋼管の製管スケジュール(丸鋼片区分・外径・肉厚・熱処理温度・本数)は製造ロットごとに異なる。このため、圧延ラインでは、ピアサー、マンドレルミル、サイザーの各ロールや、ピアサープラグ、マンドレルバーの工具の交換といった段取替作業を製管スケジュールに応じて頻繁に行わなければならない。また、精整ラインでは、熱処理炉の温度変更の段取替作業が頻繁に発生する。なお、丸鋼片区分とは、外径や肉厚の寸法をある範囲にて区分したものである。
【0062】
表2は製管スケジュールに対して必要な段取替内容を示す表である。なお、表2中の製造ロット番号は表1中の製造ロット番号と対応する。
【0063】
【表2】
【0064】
継目無鋼管の製造の場合、製造ロットが変わる際、段取替が必要な段取替の種類は変更のあった製管スケジュールによって決定される。すなわち、丸鋼片区分が変化する場合にはピアサロール交換を、製管外径が変化する場合にはマンドレルロール交換およびサイザーロール交換を、製管内径が変化する場合はピアサプラグ交換およびマンドレルバー交換を、熱処理温度が変化する場合は熱処理炉の温度変更を行わなければらない。
【0065】
ただし、製管スケジュールの各項目の変化量が小さい場合にはこれらの交換または温度変更が不要な場合もある。例えば、製造ロット番号4から製造ロット番号5に製管スケジュールが変わる際、外径は9mm増加する。しかし、この変化量は十分小さいため、マンドレルロール交換は不要である。ただし、この外径変化に伴い、サイザロール交換は行う必要がある。
【0066】
製造ロット番号2の鋼片を製管する場合、その前の製造ロット番号1と比較して、内径が変化するので、ピアサプラグ交換とマンドレルバー交換が必要となる。よって、これらの段取替作業に対し、加熱炉間隔設定ファイル5から段取替時間を引き出した。
【0067】
表3は段取替作業とそれにかかる段取替時間を示す表である。ただし、表3の段取替時間は実績時間学習手段6により常時更新されるので、目安となる時間を示している。
【0068】
【表3】
【0069】
ピアサプラグ交換にかかる段取替時間は10分であり、マンドレルバー交換にかかる段取替時間は5分である。このうち最大となる段取替時間は10分であり、この時間を装入停止時間として採用し、連続加熱炉への製造ロット番号2の製造ロットの最初の鋼片の装入を停止した後、鋼片を連続加熱炉へ装入した。
【0070】
表4は製管スケジュールに対して必要な段取替時間を示す表である。なお、表2と同様、表4中の製造ロット番号は表1中の製造ロット番号と対応する。表4中の*は段取替時間のうち最大となる段取替時間、すなわち鋼片の装入停止時間を示す。製造ロット番号3から製造ロット番号14までの製造ロットについても、表4にしたがって、製造ロット番号2と同様に、連続加熱炉への鋼片の装入を停止した後、鋼片を連続加熱炉へ順次装入した。
【0071】
【表4】
【0072】
一方、バッファでは、鋼片を連続加熱炉へ装入することにより、鋼片が流出していくとともに、連続鋳造工程から鋼片が流入する。
【0073】
表5は、バッファからの流出量とバッファへの流入量を示した表である。なお、この場合も、バッファ流出における製造ロット番号は表1中の製造ライン番号と対応する。このバッファ流出とバッファ流入のバランスによりバッファの充填率が決まる。
【0074】
【表5】
【0075】
図4は、バッファの充填率を考慮せず鋼片を装入した場合のバッファの充填率と各製造ロットの装入停止時間を示した図である。図4において、横軸は番号1の製造ロットを連続加熱炉へ装入したときの時刻をゼロとした時間であり、折れ線はバッファの充填率を、点は装入停止時間を示す。なお、装入停止時間は、製造ロット番号2以降の製造ロットについてのみ、連続加熱炉への装入の停止を開始した時刻に当たる時間にプロットしたものである。
【0076】
バッファの充填率を考慮せず、算出される段取替時間のうち、最大となる段取替時間を装入停止時間として、鋼片の装入を停止した場合には、スケールロスが少なく、かつ偏熱が小さく品質が安定した鋼片が得られた。しかしながら、図4中のAで示した装入停止時間に対応する製造ロット(製造ロット番号11)の鋼片の装入停止中にバッファの充填率は100%を超えた。
【0077】
第1発明を適用した今回の継目無鋼管の製造では、物理的なバッファ容量の上限に対し、最大充填率ηmaxを低く設定し運用したため、形式上のバッファ溢れが発生したが、物理的なバッファ溢れは発生しなかった。しかし、バッファをより効率的に活用するために、物理的なバッファ容量の上限を最大充填率ηmaxとして設定した場合、上記のような製造ラインの運用を行うと、物理的なバッファ溢れも発生してしまう可能性がある。
【0078】
したがって、第1発明はバッファ溢れが起こらない場合、すなわち、前述したように、下工程(熱間加工工程9)に比べ上工程(連続鋳造工程7)の作業能率が常に低い場合や、オフラインから鋼片を供給する場合などに適用することができる。
【0079】
続いて、本発明の第2発明を継目無鋼管の製造ラインに適用した。なお、試験の製管スケジュールなどは上記の第1発明をの場合と同じとした。
【0080】
図5は、バッファの充填率を考慮し鋼片を装入した場合のバッファの充填率と各製造ロットの装入停止時間を示した図である。図5中のBで示した装入停止時間に対応する製造ロット番号11の鋼片の装入停止している際、バッファの充填率が装入停止後31分後に100%を超えると予測されたため、製造ロット番号11の製造ロットに関しては、バッファの充填率を考慮しない場合に60分鋼片の装入を停止するべきところを、31分で鋼片の装入を開始した。
【0081】
そのため、図5の折れ線で示すように、バッファの充填率は100%を超えることはなかった。このようにすれば、鋼片の在炉時間は長くなるため、スケールロスなどは増加するが、バッファ溢れで生産ラインが停止することがないので、スムーズな生産ラインの運用ができる。
【0082】
そして、本発明を用いた場合に減少させることができるスケールロス量について調査した。
【0083】
図6は、在炉時間とスケールロスの関係を示した図である。図6に示すように、一般に在炉時間が長くなるほどスケールロスは多くなる。実際に本発明を適用した場合と適用しない場合のスケールロス量を測定することは難しいため、製管スケジュールから鋼片の装入を停止した時間、すなわち短縮された在炉時間を割り出し、図6の在炉時間とスケールロスの関係から減少させることができたスケールロス量について算出した。なお、計算を容易にするため、ここで算出したスケールロス量はバッファの充填率を考慮しない第1発明を採用したときのスケールロス量である。
【0084】
表6は、継目無鋼管の製造を1ヶ月行ったとき、段取替作業に伴う鋼片の抽出を停止することにより発生するスケールロス量について示した表である。各スケールロス量を合計すると32.6トンにものぼり、この量のスケールロスを減少させることは、生産歩留りの面からも価値は大きい。
【0085】
【表6】
【0086】
【発明の効果】
本発明では、段取替時間のうち、最大となる段取替時間を装入停止時間として連続加熱炉へ鋼片の装入を停止するため、連続加熱炉での鋼片の在炉時間と搬送停止時間を最小限に抑えることができ、その結果、スケールロスを最小限にし、偏熱が小さく品質が安定した鋼片を供給することできる。
【0087】
また、段取替時間に加え、バッファの充填率も考慮し、装入停止時間を決定すれば、バッファ溢れが生じることもないので、スケールロスおよび偏熱の発生を低く抑えることができ、かつ、連続鋳造工程での鋼片生産に支障が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】生産ラインとその生産ラインに伴う本発明についてのデータの流れを示した図である。
【図2】ピアサロール交換の段取替設定値と実績時間を示した図である。
【図3】バッファの充填率を考慮したときの鋼片の装入方法の手順について模式的に示した図である。
【図4】バッファの充填率を考慮せず鋼片を装入した場合のバッファの充填率と各製造ロットの装入停止時間を示した図である。
【図5】バッファの充填率を考慮し鋼片を装入した場合のバッファの充填率と各製造ロットの装入停止時間を示した図である。
【図6】在炉時間とスケールロスの関係を示した図である。
【符号の説明】
1 上位計算機
2 外部記憶装置(熱間加工スケジュールファイル)
3 段取替検出手段
4 加熱炉装入時期変更手段
5 加熱炉間隔設定ファイル
6 実績時間学習手段
7 連続鋳造工程
8 バッファ
9 加熱処理工程(連続加熱炉)
10 圧延ライン
11 精整ライン
12 バッファ充填率予測手段
Claims (3)
- 熱間加工する鋼片に加熱処理を施す連続加熱炉の装入制御方法であって、熱間加工スケジュールの変更に必要な下工程での工具交換および/または条件設定の変更に伴う段取替時間を算出する手段を設け、熱間加工スケジュールに変更のある製造ロットの最初の鋼片を連続加熱炉へ装入する際、このときに算出した段取替時間のうち最大となる段取替時間を装入停止時間として、連続加熱炉への当該熱間加工スケジュール変更後の鋼片の装入を停止した後、当該熱間加工スケジュール変更後の鋼片を装入することを特徴とする連続加熱炉の装入制御方法。
- 上工程に設けられたバッファ内で保管された後、熱間加工する鋼片に加熱処理を施す連続加熱炉の装入制御方法であって、熱間加工スケジュールの変更に必要な下工程での工具交換および/または条件設定の変更に伴う段取替時間を算出する手段と、バッファの充填率を予測して充填されるまでの時間を算出する手段と、前記段取替時間のうち最大となる段取替時間と、バッファが充填されるまでの時間を比較する手段とを設け、熱間加工スケジュールに変更のある製造ロットの最初の鋼片を連続加熱炉へ装入する際、このときに算出して比較した時間のうち、短い時間を装入停止時間として、連続加熱炉への当該熱間加工スケジュール変更後の鋼片の装入を停止した後、当該熱間加工スケジュール変更後の鋼片を装入することを特徴とする連続加熱炉の装入制御方法。
- 上記下工程での段取替の実績時間を用いて段取替時間設定値を修正し、新たな段取替時間設定値に基づいて、段取替時間を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の連続加熱炉の装入制御方法。
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