JP7141995B2 - 熱延鋼板の製造方法及び熱延鋼板の製造システム - Google Patents

熱延鋼板の製造方法及び熱延鋼板の製造システム Download PDF

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Description

本発明は、熱延鋼板の製造方法及び熱延鋼板の製造システムに関する。
熱延鋼板を製造する際には、圧延材の表面にスケールが生成される。このスケールは、生成条件によって表面から剥離したり赤く見えたりするため、熱延鋼板の外観を損ねる場合がある。また、このスケールは、鋼板の冷却特性を変化させることがある。例えば圧延材の表面に粉状スケールが生成すると、この粉状スケールが生成した部分の冷却速度が速くなり、鋼板の温度ムラを招来する。鋼板の冷却特性が変化すると、得られる熱延鋼板の機械特性が低下するおそれがある。
このような観点から、今日では、圧延材の表面への過剰なスケールの生成を防止することが検討されている。
特開平8-10824号公報には、圧延の前にスケール厚みを計算により求め、圧延温度との関係でスケール厚みが一定以上となる場合に高圧水によるデスケーリングを行う熱間圧延方法が記載されている。
特開2001-9520号公報には、仕上げスタンド入側のスケール厚を求め、このスケール厚からスケール除去に必要な最低限の鋼板単位面積当たりの噴射エネルギを求めたうえ、この値に基づいてデスケーリング装置の噴射圧、ノズル流量及びノズル噴射幅を決定するデスケーリング方法が記載されている。
特開平8-10824号公報 特開2001-9520号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の熱間圧延方法は、圧延パス毎に圧延温度とスケール厚みとの関係からデスケーリングの要否を判断しており、圧延工程全体における最適なデスケーリング条件を設定することはできない。また、上記特許文献1では、圧延温度を基にデスケーリング条件を設定しており、圧延温度自体を制御し難い。そのため、この熱間圧延方法によると、仕上げ温度(FRT)等の圧延材の温度制約を守り難い。
また、上記特許文献2に記載のデスケーリング方法でも、スタンド単位でデスケーリング装置の噴射条件を設定しており、圧延工程全体における最適なデスケーリング条件を設定することはできない。また、上記特許文献2では、デスケーリング直後のスケール厚みが0mmになることを前置としており、デスケーリング直後のスケール厚みが0mmとならないものに対しては適用し難い。
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、仕上げ圧延工程全体を通したデスケーリング条件を決定可能な熱延鋼板の製造方法及び熱延鋼板の製造システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係る熱延鋼板の製造方法は、加熱炉から排出される鋼材を粗圧延する工程と、上記粗圧延工程後の圧延材を1又は複数の圧延機で仕上げ圧延する工程と、上記圧延材のスケールを上記圧延機の入側に配置されているデスケーリング装置によって除去する工程とを備える熱延鋼板の製造方法であって、上記除去工程の運転条件を決定する工程を備えており、上記決定工程が、上記仕上げ圧延工程の特定のパススケジュールにおけるスケール厚みを算出する工程と、上記算出工程で算出されたスケール厚みが許容範囲内か否かを判定する工程と、上記判定工程で上記スケール厚みが許容範囲外であると判定された場合に上記除去工程の運転条件を変更して上記スケール厚みを再算出する工程とを有し、上記スケール厚みが上記許容範囲内となるまで上記判定工程及び上記再算出工程を繰り返す。
当該熱延鋼板の製造方法は、上記算出工程で、特定のパススケジュール全体を通しての圧延材のスケール厚みを算出したうえ、このパススケジュール全体を通しての圧延材のスケール厚みが許容範囲内になるまで上記判定工程及び上記再算出工程を繰り返し行うので、仕上げ圧延工程全体を通した所望のデスケーリング条件を決定することができる。
上記課題を解決するためになされた本発明の他の一態様に係る熱延鋼板の製造方法は、加熱炉から排出される鋼材を粗圧延する工程と、上記粗圧延工程後の圧延材を1又は複数の圧延機で仕上げ圧延する工程と、上記圧延材のスケールを上記圧延機の入側に配置されているデスケーリング装置によって除去する工程とを備える熱延鋼板の製造方法であって、上記除去工程の運転条件を決定する工程を備えており、上記決定工程が、上記仕上げ圧延工程の特定のパススケジュールにおけるスケール厚み及び上記圧延材の温度を算出する工程と、上記算出工程で算出されたスケール厚み及び温度が許容範囲内か否かを判定する工程と、上記判定工程で上記スケール厚み及び上記温度の少なくとも一方が許容範囲外であると判定された場合に上記除去工程の運転条件を変更して上記スケール厚み及び上記温度を再算出する工程とを有し、上記スケール厚み及び上記温度が上記許容範囲内となるまで上記判定工程及び上記再算出工程を繰り返す。
当該熱延鋼板の製造方法は、上記算出工程で、特定のパススケジュール全体を通しての圧延材のスケール厚み及び温度を算出したうえ、このパススケジュール全体を通しての圧延材のスケール厚み及び温度が許容範囲内になるまで上記判定工程及び上記再算出工程を繰り返し行うので、仕上げ圧延工程全体を通した所望のデスケーリング条件を決定することができる。当該熱延鋼板の製造方法は、上記圧延材のスケール厚みに加えてこの圧延材の温度が許容範囲内となるよう制御するので、仕上げ圧延工程全体を通しての上記圧延材の温度制約を守りやすい。
上記運転条件がデスケーリングの時期及び回数であるとよい。このように、上記運転条件がデスケーリングの時期及び回数であることによって、上記圧延材のスケール厚みを容易かつ確実に制御することができる。
上記再算出工程で、上記スケール厚みが上記許容範囲よりも大きくなるパスが生じた場合にデスケーリングの回数を追加するとよい。このように、上記再算出工程で、上記スケール厚みが上記許容範囲よりも大きくなるパスが生じた場合にデスケーリングの回数を追加することによって、上記圧延材の温度制約を守りつつ、上記スケール厚みを小さく制御しやすい。
上記課題を解決するためになされた本発明の他の一態様に係る熱延鋼板の製造システムは、粗圧延後の圧延材を仕上げ圧延する1又は複数の圧延機と、上記圧延機の入側に配置されるデスケーリング装置とを備える熱延鋼板の製造システムであって、上記デスケーリング装置の運転条件を決定する決定部を備えており、上記決定部が、上記1又は複数の圧延機の特定のパススケジュールにおけるスケール厚みを算出する算出部と、上記算出部で算出されたスケール厚みが許容範囲内であるか否かを判定する判定部と、上記判定部で上記スケール厚みが許容範囲外であると判定された場合に上記デスケーリング装置の運転条件を変更して上記スケール厚みを再算出する再算出部とを有し、上記スケール厚みが上記許容範囲内となるまで、上記判定部によるスケール厚みの判定と上記再算出部による運転条件の変更とを繰り返し実行可能である。
当該熱延鋼板の製造システムは、上記算出部が、特定のパススケジュール全体を通しての圧延材のスケール厚みを算出し、上記判定部によってこのパススケジュール全体を通しての圧延材のスケール厚みが許容範囲内であると判断されるまで上記再算出部が上記スケール厚みを再算出できるので、仕上げ圧延工程全体を通した所望のデスケーリング条件を決定することができる。
上記課題を解決するためになされた本発明の他の一態様に係る熱延鋼板の製造システムは、粗圧延後の圧延材を仕上げ圧延する1又は複数の圧延機と、上記圧延機の入側に配置されるデスケーリング装置とを備える熱延鋼板の製造システムであって、上記デスケーリング装置の運転条件を決定する決定部を備えており、上記決定部が、上記1又は複数の圧延機の特定のパススケジュールにおけるスケール厚み及び上記圧延材の温度を算出する算出部と、上記算出部で算出されたスケール厚み及び温度が許容範囲内であるか否かを判定する判定部と、上記判定部で上記スケール厚み及び上記温度の少なくとも一方が許容範囲外であると判定された場合に上記デスケーリング装置の運転条件を変更して上記スケール厚み及び上記温度を再算出する再算出部とを有し、上記スケール厚み及び上記温度が上記許容範囲内となるまで、上記判定部によるスケール厚み及び温度の判定と上記再算出部による運転条件の変更とを繰り返し実行可能である。
当該熱延鋼板の製造システムは、上記算出部が、特定のパススケジュール全体を通しての圧延材のスケール厚み及び温度を算出し、上記判定部によってこのパススケジュール全体を通しての圧延材のスケール厚み及び温度が許容範囲内であると判定されるまで上記再算出部が上記スケール厚み及び上記温度を再算出できるので、仕上げ圧延工程全体を通した所望のデスケーリング条件を決定することができる。当該熱延鋼板の製造システムは、上記圧延材のスケール厚みに加えてこの圧延材の温度が許容範囲内となるよう制御できるので、仕上げ圧延工程全体を通しての上記圧延材の温度制約を守りやすい。
なお、本発明において、仕上げ圧延工程における「パススケジュール」とは、圧延材が圧延機に進入してこの圧延機を抜けるまでの1回の工程を1パスとした場合の仕上げ圧延工程全体におけるパス数及びパス毎の圧延条件を意味する。
以上説明したように、本発明の熱延鋼板の製造方法及び熱延鋼板の製造システムは、仕上げ圧延工程全体を通したデスケーリング条件を決定することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る熱延鋼板の製造方法を示すフロー図である。 図2は、図1の熱延鋼板の製造方法の決定工程のフロー図である。 図3は、デスケーリングを実施した際の圧延材のスケール厚みと温度との関係を示すグラフである。 図4は、本発明の一実施形態に係る熱延鋼板の製造システムを示す模式図である。 図5は、図1の熱延鋼板の製造方法とは異なる実施形態に係る熱延鋼板の製造方法の決定工程のフロー図である。 図6は、図5の熱延鋼板の製造方法の決定工程における再算出工程で算出された圧延材のスケール厚みと温度との関係を示すグラフである。 図7は、実施例における再算出工程で算出された圧延材のスケール厚みと温度との関係を示すグラフである。 図8は、比較例で算出された圧延材のスケール厚みと温度との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
[第一実施形態]
<熱延鋼板の製造方法>
図1の熱延鋼板の製造方法は、加熱炉から排出される鋼材を粗圧延する工程(粗圧延工程S1)と、粗圧延工程S1後の圧延材を1又は複数の圧延機で仕上げ圧延する工程(仕上げ圧延工程S3)と、上記圧延材のスケールを上記圧延機の入側に配置されているデスケーリング装置によって除去する工程(除去工程S4)とを備える。当該熱延鋼板の製造方法は、除去工程S4の運転条件を決定する工程(決定工程S2)を備える。決定工程S2は、図2に示すように、仕上げ圧延工程S3の特定のパススケジュールにおける上記圧延材のスケール厚みを算出する工程(算出工程S21)と、算出工程S21で算出されたスケール厚みが許容範囲内か否かを判定する工程(判定工程S22)と、判定工程S22で上記スケール厚みが許容範囲外であると判定された場合に除去工程S4の運転条件を変更して上記スケール厚みを再算出する工程(再算出工程S23)とを有する。決定工程S2では、上記スケール厚みが上記許容範囲内となるまで判定工程S22及び再算出工程S23を繰り返す。なお、当該熱延鋼板の製造方法は、仕上げ圧延工程S3後の圧延材を冷却する工程(冷却工程)をさらに備えていてもよい。
(粗圧延工程)
粗圧延工程S1では、例えば公知の複数段式の粗圧延機を用いて鋼材を粗圧延する。
(仕上げ圧延工程)
仕上げ圧延工程S3では、例えば単スタンドのリバース式圧延機や、圧延材の搬送方向に複数の圧延機を直列に配置したタンデム圧延機を用いて上記圧延材(粗圧延後の鋼材)を仕上げ圧延する。
仕上げ圧延工程S3では、事前に設定されたパススケジュールに基づいて上記圧延材を仕上げ圧延する。このパススケジュールは、粗圧延工程S1終了時における圧延材の板厚及び温度から、この圧延材を仕上げ圧延工程S3終了時の狙い板厚及び狙い温度に圧延するためのパス数及びパス毎の圧延条件である。上記パススケジュールは、仕上げ圧延工程S3後に行われる冷却工程での冷却開始温度を適切に制御できるように圧延材の仕上げ温度(FRT)を設定する。上記圧延条件としては、例えば圧延材の表面温度、圧下率、圧延時間、荷重等が挙げられる。上記パススケジュールは、コンピュータを用いて設定することができる。
(除去工程)
除去工程S4では、上記圧延機の入側に配置されるデスケーリング装置によって、この圧延機に送られる上記圧延材の表面に付着しているスケールを除去する。仕上げ圧延工程S3で上記単スタンドのリバース式圧延機が用いられる場合、上記デスケーリング装置は、この圧延機の入側(粗圧延工程S1からの搬送方向上流側)に配置される。また、仕上げ圧延工程S3で上記タンデム圧延機が用いられる場合、上記デスケーリング装置は、複数の圧延機の入側に配置される。上記デスケーリング装置としては、例えば公知の高圧水デスケーラが挙げられる。
(決定工程)
以下、図2を参照しつつ決定工程S2における除去工程S4の運転条件決定手順について説明する。
〔算出工程〕
算出工程S21では、上記パススケジュールに基づいて仕上げ圧延工程S3を行った場合における上記圧延材のスケール厚みを算出する。このスケール厚みは、事前実験に基づいてパラメータを確定させておくことで算出することができる。例えば上記スケールの成長予測式は、t秒後のスケール厚みをx(t)[μm]、t+1秒後のスケール厚みをx(t+1)[μm]とし、鋼種に固有の値をA及びB、t秒後の圧延材の表面温度をT(t)[℃]、次パスまでの時間[s]をΔtとした場合、下記式(1)で表すことができる。
Figure 0007141995000001
このように、各パスの圧延材の表面温度を用いてスケール厚みを算出することで、後述の再算出工程S23で、上記圧延材のスケール厚み及び温度制約を考慮した運転条件を求めやすい。
上記スケール厚みは、圧延中に圧下率に比例して減少することが分かっている。i回目のパスにおけるスケール厚みの変化予測式は、i回目のパス直前のスケール厚みをx(i)[μm]、このパスにおける圧延後のスケール厚みをx(i+1)[μm]、このパスにおける圧延後の圧延材の板厚をC(i+1)[mm]、このパスにおける直前の圧延材の板厚をC(i)[mm]とした場合、下記式(2)で表すことができる。
Figure 0007141995000002
算出工程S21では、仕上げ圧延工程S3を通しての上記圧延材の経時的なスケール厚みを算出する。算出工程S21で算出するスケール厚みは、除去工程S4によってデスケーリングを行わない場合のスケール厚みであってもよいが、除去工程S4により所定の運転条件でデスケーリングを行う場合のスケール厚みであってもよい。算出工程S21で、所定の運転条件でデスケーリングを行う場合のスケール厚みを算出する場合、算出工程S21では、後述の再算出工程S23と同様の手順で上記スケール厚みを算出することができる。
〔判定工程〕
判定工程S22では、算出工程S21で算出されたスケール厚みが事前に設定した許容範囲内であるか否かを判定する。判定工程S22では、例えば仕上げ圧延工程S3全体を通して上記スケール厚みが所定の数値範囲から外れることがあるか否かを判定する。判定工程S22では、仕上げ圧延工程S3の一時点でも上記スケール厚みが上記許容範囲外となるときは、上記スケール厚みが許容範囲外であると判定する。この許容範囲の上限値としては、例えばスケールの粉状破壊を回避できる厚さとすることができる。i回目のパス直前のスケール厚みをx(i)[μm]、圧延材の表面温度をT[℃]とすると、i回目のパスにおける粉状破壊閾値f(T)は、例えば下記式(3)によって表すことができる。
Figure 0007141995000003
判定工程S22で、上記スケール厚みが許容範囲外であると判定された場合、再算出工程S23に移行する。一方、判定工程S22で、上記スケール厚みが許容範囲内であると判定された場合には、この運転条件で仕上げ圧延工程S3及び除去工程S4を実施する。つまり、決定工程S2では、除去工程S4の運転条件を、判定工程S22で上記スケール厚みが許容範囲内であると判定された条件に決定する。
〔再算出工程〕
再算出工程S23では、除去工程S4の運転条件を変更したうえで、算出工程S21と同じように仕上げ圧延工程S3を通しての上記圧延材の経時的なスケール厚みを算出する。
上記運転条件は、デスケーリング時期及び回数であることが好ましい。これにより、当該熱延鋼板の製造方法は、仕上げ圧延工程S3全体を通しての上記スケール厚みを容易かつ確実に制御することができる。上記運転条件としては、上記デスケーリング装置の高圧水の流量、噴射圧等を採用することも可能である。但し、これらの条件を変更すると、過剰なデスケーリングによって圧延材の温度が低下しすぎてこの圧延材の温度制約を守り難くなるおそれがある。なお、「デスケーリング時期」とは、パス単位でのデスケーリングのタイミング(どのパスの前にデスケーリングを行うか)を意味する。
再算出工程S23では、上記スケール厚みが上記許容範囲よりも大きくなるパスが生じた場合にデスケーリング回数を追加することが好ましい。また、再算出工程S23では、上記スケール厚みが上記許容範囲よりも大きくなるパスが生じない限り、デスケーリング回数を追加しないことが好ましい。
図3に示すように、デスケーリングを行うと、その直後に圧延材の温度は低下する(図3ではTのタイミングでデスケーリングを実施している)。その後、圧延材の温度は復熱によって上昇するが、デスケーリングの回数や流量、噴射圧等が過剰であると、復熱が不十分なままで次のデスケーリングを行うことになり、圧延材のFRTを所望の範囲内に制御し難くなる。これに対し、当該熱延鋼板の製造方法は、上記スケール厚みが上記許容範囲よりも大きくなるパスが生じた場合にデスケーリング回数を追加することによって、上記圧延材の温度制約を守りつつ、上記スケール厚みを小さく制御しやすい。
デスケーリングによるスケールの除去量(スケール厚みの減少量)は、事前実験によってパラメータや予測式を設定しておき、デスケーリング開始のタイミングで計算することで算出することができる。例えばデスケーリング後のスケール厚みx[μm]は、デスケーリング前のスケール厚みをx[μm]、圧延材の表面温度をT[℃]、デスケーリング時間[s]又は圧延材を搬送するロールの回転速度[rpm]をt、鋼種に固有の値をa~dとすると、下記式(4)で表すことができる。
Figure 0007141995000004
<熱延鋼板の製造システム>
図4を参照して、図1及び図2の熱延鋼板の製造方法を実施可能な熱延鋼板の製造システム1について説明する。図4の熱延鋼板の製造システム1は、粗圧延後の圧延材を仕上げ圧延する1又は複数の圧延機(仕上げ圧延機2)と、仕上げ圧延機2の入側に配置されるデスケーリング装置3とを備える。また、当該熱延鋼板の製造システム1は、加熱炉4と、加熱炉4から排出される鋼材を粗圧延する圧延機(粗圧延機5)と、仕上げ圧延機2による仕上げ圧延後の圧延材を冷却する冷却機(不図示)とを備える。当該熱延鋼板の製造システム1は、デスケーリング装置3の運転条件を決定する決定部6を備える。
1又は複数の仕上げ圧延機2としては、上述の単スタンドのリバース式圧延機や、タンデム圧延機が挙げられる。デスケーリング装置3としては、上述の高圧水デスケーラが挙げられる。仕上げ圧延機2が上記単スタンドのリバース式圧延機である場合、デスケーリング装置3は、仕上げ圧延機2の入側に配置される。複数の仕上げ圧延機2として、上記タンデム圧延機が用いられる場合、デスケーリング装置3は、複数の仕上げ圧延機2の入側に配置される。
(決定部)
決定部6は、上述の決定工程S2を実行する。決定部6は、例えばマイクロコンピューターを有するパーソナルコンピューター、プログラマブルロジックコントローラー等からなり、例えばプログラムモジュール又はパートプログラムを含む制御プログラムに従って決定工程S2を実行する。
決定部6は、1又は複数の仕上げ圧延機2の特定のパススケジュールにおける圧延材のスケール厚みを算出する算出部と、上記算出部で算出されたスケール厚みが許容範囲内であるか否かを判定する判定部と、上記判定部で上記スケール厚みが許容範囲外であると判定された場合にデスケーリング装置3の運転条件を変更して上記スケール厚みを再算出する再算出部とを有する。決定部6は、上記スケール厚みが上記許容範囲内となるまで、上記判定部によるスケール厚みの判定と上記再算出部による運転条件の変更とを繰り返し実行可能に構成される。上記算出部は、上述の算出工程S21を実行する。上記判定部は、上述の判定工程S22を実行する。上記再算出部は、上述の再算出工程S23を実行する。
<利点>
当該熱延鋼板の製造方法は、算出工程S21で、特定のパススケジュール全体を通しての圧延材のスケール厚みを算出したうえ、このパススケジュール全体を通しての上記圧延材のスケール厚みが許容範囲内になるまで判定工程S22及び再算出工程S23を繰り返し行うので、仕上げ圧延工程S3全体を通した所望のデスケーリング条件を決定することができる。
当該熱延鋼板の製造システム1は、上記算出部が、特定のパススケジュール全体を通しての上記圧延材のスケール厚みを算出し、上記判定部によってこのパススケジュール全体を通しての上記圧延材のスケール厚みが許容範囲内であると判断されるまで上記再算出部が上記スケール厚みを再算出できるので、仕上げ圧延工程S3全体を通した所望のデスケーリング条件を決定することができる。
[第二実施形態]
<熱延鋼板の製造方法>
当該熱延鋼板の製造方法は、図1の熱延鋼板の製造方法と同様、加熱炉から排出される鋼材を粗圧延する工程(粗圧延工程S1)と、粗圧延工程S1後の圧延材を1又は複数の圧延機で仕上げ圧延する工程(仕上げ圧延工程S3)と、上記圧延材のスケールを上記圧延機の入側に配置されているデスケーリング装置によって除去する工程(除去工程S4)と、除去工程S4の運転条件を決定する工程(決定工程S2)とを備える。当該熱延鋼板の製造方法は、決定工程S2による除去工程S4の運転条件の決定手順が異なる以外、図1の熱延鋼板の製造方法と同様の手順で実行することができる。そのため、以下では、決定工程S2についてのみ説明する。
(決定工程)
図5に示すように、決定工程S2は、仕上げ圧延工程S3の特定のパススケジュールにおける上記圧延材のスケール厚み及び上記圧延材の温度を算出する工程(算出工程S31)と、算出工程S31で算出されたスケール厚み及び温度が許容範囲内か否かを判定する工程(判定工程S32)と、判定工程S32で上記スケール厚み及び上記温度の少なくとも一方が許容範囲外であると判定された場合に除去工程S4の運転条件を変更して上記スケール厚み及び上記温度を再算出する工程(再算出工程S33)とを有する。決定工程S2では、上記スケール厚み及び上記温度が上記許容範囲内となるまで判定工程S32及び再算出工程S33を繰り返す。
〔算出工程〕
算出工程S31では、上記パススケジュールに基づいて仕上げ圧延工程S3を行った場合における上記圧延材のスケール厚みに加え、この圧延材の表面温度(搬送状態における上面の表面温度)を算出する。算出工程S31における上記圧延材のスケール厚みの算出手順は、図1の熱延鋼板の製造方法の算出工程S21と同様とすることができる。上記圧延材の表面温度は、圧延材の熱伝導率、圧延時の変形抵抗と加工発熱、デスケーリング水による冷却、圧延機外での空冷を考慮した公知の一次元熱伝導方程式を解くことで算出することができる。算出工程S31では、仕上げ圧延工程S3を通しての上記圧延材の経時的な表面温度を算出する。
〔判定工程〕
判定工程S32では、算出工程S31で算出されたスケール厚み及び温度が事前に設定した許容範囲内か否かを判定する。判定工程S32における上記スケール厚みの判定手順は、図1の熱延鋼板の製造方法の判定工程S22と同様とすることができる。
判定工程S32では、例えば仕上げ圧延工程S3における連続する20秒以上、好ましくは15秒以上の間を通して上記温度が上記許容範囲を外れる場合があれば、上記温度が許容範囲外であると判定する。この温度の許容範囲は、例えば所望のFRTが得られる範囲とすることができる。
判定工程S32で、上記スケール厚み及び上記温度の少なくとも一方が許容範囲外であると判定された場合、再算出工程S33に移行する。一方、判定工程S32で、上記スケール厚み及び上記温度がいずれも許容範囲内であると判定された場合、この運転条件で仕上げ圧延工程S3及び除去工程S4を実施する。つまり、決定工程S2では、除去工程S4の運転条件を、判定工程S32で上記スケール厚み及び上記温度がいずれも許容範囲内であると判定された条件に決定する。
〔再算出工程〕
再算出工程S33では、除去工程S4の運転条件を変更したうえで、算出工程S31と同じように仕上げ圧延工程S3を通しての上記圧延材の経時的なスケール厚み及び経時的な温度を算出する。この運転条件としては、図1の熱延鋼板の製造方法と同様、デスケーリング時期及び回数とすることができる。
再算出工程S33では、上記スケール厚みが上記許容範囲よりも大きくなるパスが生じた場合にデスケーリング回数を追加することが好ましい。また、再算出工程S33では、上記スケール厚みが上記許容範囲よりも大きくなるパスが生じない限り、デスケーリング回数を追加しないことが好ましい。
図6に示すように、上記スケール厚みが上記許容範囲よりも大きくなるパスが生じた場合にのみデスケーリング回数を追加することで(図6では、T、T、Tのタイミングでデスケーリングを実施している)上記スケール厚みを適切に制御することができる。また、この手順によると、過剰なデスケーリングを抑制することで上記圧延材の復熱を十分に利用でき、上記圧延材の温度を適切に制御しやすい。
<熱延鋼板の製造システム>
次に、図5の熱延鋼板の製造方法を実施可能な熱延鋼板の製造システムについて説明する。当該熱延鋼板の製造システムは、図4の熱延鋼板の製造システム1と同様、粗圧延後の圧延材を仕上げ圧延する1又は複数の圧延機(仕上げ圧延機)と、上記仕上げ圧延機の入側に配置されるデスケーリング装置とを備える。当該熱延鋼板の製造システムは、上記デスケーリング装置の運転条件を決定する決定部を備える。当該熱延鋼板の製造システムは、上記決定部による決定手段が異なる以外、図4の熱延鋼板の製造システム1と同様の構成とすることができる。そのため、以下では、上記決定部についてのみ説明する。
(決定部)
上記決定部は、上述の決定工程S2を実行する。上記決定部は、例えばマイクロコンピューターを有するパーソナルコンピューター、プログラマブルロジックコントローラー等からなり、例えばプログラムモジュール又はパートプログラムを含む制御プログラムに従って決定工程S2を実行する。
上記決定部は、上記1又は複数の仕上げ圧延機の特定のパススケジュールにおけるスケール厚み及び上記圧延材の温度を算出する算出部と、上記算出部で算出されたスケール厚み及び温度が許容範囲内であるか否かを判定する判定部と、上記判定部で上記スケール厚み及び上記温度の少なくとも一方が許容範囲外であると判定された場合に上記デスケーリング装置の運転条件を変更して上記スケール厚み及び上記温度を再算出する再算出部とを有する。上記決定部は、上記スケール厚み及び上記温度が上記許容範囲内となるまで、上記判定部によるスケール厚み及び温度の判定と上記再算出部による運転条件の変更とを繰り返し実行可能に構成される。上記算出部は、上述の算出工程S31を実行する。上記判定部は、上述の判定工程S32を実行する。上記再算出部は、上述の再算出工程S33を実行する。
<利点>
当該熱延鋼板の製造方法は、算出工程S31で、特定のパススケジュール全体を通しての上記圧延材のスケール厚み及び温度を算出したうえ、このパススケジュール全体を通しての上記圧延材のスケール厚み及び温度が許容範囲内になるまで判定工程S32及び再算出工程S33を繰り返し行うので、仕上げ圧延工程S3全体を通した所望のデスケーリング条件を決定することができる。当該熱延鋼板の製造方法は、上記圧延材のスケール厚みに加えてこの圧延材の温度が許容範囲内となるよう制御するので、仕上げ圧延工程S3全体を通しての上記圧延材の温度制約を守りやすい。
当該熱延鋼板の製造システムは、上記算出部が、特定のパススケジュール全体を通しての上記圧延材のスケール厚み及び温度を算出し、上記判定部によってこのパススケジュール全体を通しての上記圧延材のスケール厚み及び温度が許容範囲内であると判定されるまで上記再算出部が上記スケール厚み及び上記温度を再算出できるので、仕上げ圧延工程S3全体を通した所望のデスケーリング条件を決定することができる。当該熱延鋼板の製造システムは、上記圧延材のスケール厚みに加えてこの圧延材の温度が許容範囲内となるよう制御できるので、仕上げ圧延工程S3全体を通しての上記圧延材の温度制約を守りやすい。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
例えば上記再算出工程におけるデスケーリングの時期及び回数の変更手順は上述の実施形態に記載の手順に限定されない。
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
[実施例]
圧延機として単スタンドのリバース式圧延機を用い、この圧延機の入側にデスケーリング装置として高圧水デスケーラを配置した仕上げ圧延工程における圧延材のスケール厚みをシミュレーションした。圧延材に含まれるFe以外の代表成分はC:0.24質量%、Si:0.35質量%、Mn:1.24質量%である。この圧延材のスケールの成長予測式は事前実験により求めておき、下記式(5)とした。なお、この式(5)は、上述の式(1)において、A=3.33×1016、B=-42243.73としたものである。
Figure 0007141995000005
特定のパスにおける圧延後のスケール厚みの予測式は、上述の式(2)とした。
1回のデスケーリングによるスケール厚みの変化予測式は、下記式(6)とした。なお、この式(6)は、上述の式(4)において、a=b=c=0、d=10としたものである。
Figure 0007141995000006
仕上げ圧延条件は、圧延完了時の圧延材の温度(圧延完了温度)を850℃、仕上げ板厚を20.8mmとし、仕上げ圧延開始時の圧延材の温度を990℃、板厚を59.6mmとし、パス数を6とした。このパススケジュールに従い、圧延完了温度を満足するように、仕上げ圧延工程全体の圧延材のスケール厚み及び表面温度をシミュレーションした。なお、圧延完了温度については、850℃±10℃の範囲であれば許容範囲とした。
まず、ロール負荷軽減や押込み疵防止のため初パスのみデスケーリングを行い、それ以降のパスではデスケーリングを行わないものとして、圧延材のスケール厚み及び表面温度を求めた(算出工程)。
次に、上記算出工程で算出されたスケール厚みが許容範囲内か否かを判定した(判定工程)。この判定工程では、スケールの粉状破壊を回避できる厚さを許容範囲の上限値として設定し、許容範囲の下限値は特に設けなかった。粉状破壊の発生の有無は、圧延材の圧延時の温度とスケール厚み、圧延機の圧下率に影響される。そのため、粉状破壊を生じるスケール厚みについては、除去工程の運転条件を変更した実機実験により、これらの因子を用いて定式化した。
上記判定工程による判定の結果、上記算出工程で算出されたスケール厚みが許容範囲外であったため、デスケーリング条件を変更して圧延材のスケール厚み及び表面温度を再算出した(再算出工程)。この再算出工程では、3パス目と5パス目の前にデスケーリングを追加して、上記圧延材のスケール厚み及び表面温度を再算出した。続いて、上記判定工程を行い、この再算出工程で算出されたスケール厚みが許容範囲内であるか判定したところ、許容範囲内であると判定された。上記再算出工程で算出された圧延材のスケール厚み及び表面温度を図7に示す。なお、図7ではT~Tのタイミングで圧延している。
[比較例]
上記判定工程及び上記再算出工程を実施しなかった以外、実施例と同様の手順でシミュレーションした。この比較例における算出工程で算出された圧延材のスケール厚み及び表面温度を図8に示す。なお、図8ではT~Tのタイミングで圧延している。
[評価結果]
図7に示すように、実施例の手順によると、圧延材の粉状破壊を回避しつつ、圧延完了温度を満たすことができている。これに対し、図8に示すように、比較例の手順によると、圧延完了温度を満足しようとすると、スケールが成長しすぎて、粉状破壊が起こる厚みまで大きくなっている。また、比較例の手順によって圧延完了温度を満足しようとすると、仕上げ圧延工程において温度調整を行うことが必要となり、パス間の間隔が長くかつ不規則となり、その際にスケールの成長が助長されている。
以上説明したように、本発明の熱延鋼板の製造方法は、仕上げ圧延工程全体を通してのデスケーリング条件を決定できるので、圧延材のスケール厚みの制御に適している。
1 熱延鋼材の製造システム
2 仕上げ圧延機
3 デスケーリング装置
4 加熱炉
5 粗圧延機
6 決定部

Claims (6)

  1. 加熱炉から排出される鋼材を粗圧延する工程と、
    上記粗圧延工程後の圧延材を1又は複数の圧延機で仕上げ圧延する工程と、
    上記圧延材のスケールを上記圧延機の入側に配置されているデスケーリング装置によって除去する工程と
    を備える熱延鋼板の製造方法であって、
    上記除去工程の運転条件を決定する工程を備えており、
    上記決定工程が、
    上記仕上げ圧延工程の特定のパススケジュールにおけるスケール厚みを算出する工程と、
    上記算出工程で算出されたスケール厚みが許容範囲内か否かを判定する工程と、
    上記判定工程で上記スケール厚みが許容範囲外であると判定された場合に上記除去工程の運転条件を変更して上記スケール厚みを再算出する工程と
    を有し、
    上記スケール厚みが上記許容範囲内となるまで上記判定工程及び上記再算出工程を繰り返す熱延鋼板の製造方法。
  2. 加熱炉から排出される鋼材を粗圧延する工程と、
    上記粗圧延工程後の圧延材を1又は複数の圧延機で仕上げ圧延する工程と、
    上記圧延材のスケールを上記圧延機の入側に配置されているデスケーリング装置によって除去する工程と
    を備える熱延鋼板の製造方法であって、
    上記除去工程の運転条件を決定する工程を備えており、
    上記決定工程が、
    上記仕上げ圧延工程の特定のパススケジュールにおけるスケール厚み及び上記圧延材の温度を算出する工程と、
    上記算出工程で算出されたスケール厚み及び温度が許容範囲内か否かを判定する工程と、
    上記判定工程で上記スケール厚み及び上記温度の少なくとも一方が許容範囲外であると判定された場合に上記除去工程の運転条件を変更して上記スケール厚み及び上記温度を再算出する工程と
    を有し、
    上記スケール厚み及び上記温度が上記許容範囲内となるまで上記判定工程及び上記再算出工程を繰り返す熱延鋼板の製造方法。
  3. 上記運転条件が、デスケーリングの時期及び回数である請求項1又は請求項2に記載の熱延鋼板の製造方法。
  4. 上記再算出工程で、上記スケール厚みが上記許容範囲よりも大きくなるパスが生じた場合にデスケーリングの回数を追加する請求項3に記載の熱延鋼板の製造方法。
  5. 粗圧延後の圧延材を仕上げ圧延する1又は複数の圧延機と、
    上記圧延機の入側に配置されるデスケーリング装置と
    を備える熱延鋼板の製造システムであって、
    上記デスケーリング装置の運転条件を決定する決定部を備えており、
    上記決定部が、
    上記1又は複数の圧延機の特定のパススケジュールにおけるスケール厚みを算出する算出部と、
    上記算出部で算出されたスケール厚みが許容範囲内であるか否かを判定する判定部と、
    上記判定部で上記スケール厚みが許容範囲外であると判定された場合に上記デスケーリング装置の運転条件を変更して上記スケール厚みを再算出する再算出部と
    を有し、
    上記スケール厚みが上記許容範囲内となるまで、上記判定部によるスケール厚みの判定と上記再算出部による運転条件の変更とを繰り返し実行可能な熱延鋼板の製造システム。
  6. 粗圧延後の圧延材を仕上げ圧延する1又は複数の圧延機と、
    上記圧延機の入側に配置されるデスケーリング装置と
    を備える熱延鋼板の製造システムであって、
    上記デスケーリング装置の運転条件を決定する決定部を備えており、
    上記決定部が、
    上記1又は複数の圧延機の特定のパススケジュールにおけるスケール厚み及び上記圧延材の温度を算出する算出部と、
    上記算出部で算出されたスケール厚み及び温度が許容範囲内であるか否かを判定する判定部と、
    上記判定部で上記スケール厚み及び上記温度の少なくとも一方が許容範囲外であると判定された場合に上記デスケーリング装置の運転条件を変更して上記スケール厚み及び上記温度を再算出する再算出部と
    を有し、
    上記スケール厚み及び上記温度が上記許容範囲内となるまで、上記判定部によるスケール厚み及び温度の判定と上記再算出部による運転条件の変更とを繰り返し実行可能な熱延鋼板の製造システム。
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