JP2001205316A - 鋼材搬送システム - Google Patents

鋼材搬送システム

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JP2001205316A
JP2001205316A JP2000013230A JP2000013230A JP2001205316A JP 2001205316 A JP2001205316 A JP 2001205316A JP 2000013230 A JP2000013230 A JP 2000013230A JP 2000013230 A JP2000013230 A JP 2000013230A JP 2001205316 A JP2001205316 A JP 2001205316A
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steel material
cooling floor
steel
cooling
line
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JP2000013230A
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English (en)
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Yoshiyasu Okiya
宜保 沖谷
Hiroyuki Shinonaga
裕之 篠永
Susumu Mukumoto
進 椋本
Hideho Kanbe
秀穂 神戸
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精整ライン等のトラブルに対し、スラ
ブ,鋼材等を安定に搬送操業することにある。 【解決手段】 圧延された鋼材6を順次冷却床5に装入
し、この冷却床内で搬送冷却しつつ精整ライン7に抽出
する鋼材搬送システムであって、冷却床の出口側にバッ
ファゾーン11を形成し、冷却床内の鋼材が所定温度以
下に冷却されたときにはバッファゾーンに置かずに精整
ラインに抽出し、また精整ラインのトラブルやバッファ
ゾーン手前または前記バッファゾーンに移した鋼材が未
だ所定温度に冷却されていないとき、バッファゾーンに
置き、所定の条件を満たしたときに精整ラインに抽出す
る構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄鋼プラント等に
利用される鋼材搬送システムに係り、特に加熱,圧延の
生産工程と精製ラインの生産工程との間に設置される冷
却床の緩衝バッファの働きを改善し、搬送材(スラブ,
鋼材等)の安定操業を実現する鋼材搬送システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の鋼材搬送システムは図13に示
すような構成となっている。但し、同図において加熱炉
および冷却床のみを上面から見た図とする。
【0003】この搬送システムは、加熱炉1で加熱され
たスラブ2,…(圧延ライン以降は鋼材と称する)が例
えばウォーキングビーム(Walking Beam)移送方式に
より圧延ライン3に移送され、この圧延ライン3上の圧
延機4で所望の厚み,幅となるように圧下しつつ圧延ラ
イン3の下流側に搬送する。この圧延ライン3下流端の
一側部側には冷却床5が配置され、圧延された鋼材6が
圧延ライン3の下流端からチェーン等(図示せず)で冷
却床5内に移送され、さらに冷却床内では例えばディス
クローラ移送方式を用いて順次搬送しつつ鋼板6を自然
冷却する。その結果、加熱炉出口側で例えば1200程
度に加熱されたスラブ2は冷却床出口に到達する際に1
00度ないし200度の所定温度まで冷却され、その
後、ディスクローラ方式の各ローラ間の低位置から上昇
しつつ冷却床出口ローラ上の鋼材6を持ち上げて精整ラ
イン7に移送した後、再び降下した後冷却床5に戻るよ
うな例えばキャリアチェーン移送方式により、前記冷却
床出口側の鋼材6を精整ライン7に抽出する。
【0004】この精整ライン7では、鋼材6がサイドト
リマー8で製品幅にトリミングされ、さらに切断機9で
所望の長さに切断され、製品として搬出される。
【0005】従って、以上述べた冷却床5は、鋼材6を
自然冷却するばかりでなく、上流側加熱炉1・圧延ライ
ン3の生産工程と下流側精整ライン7の生産工程との緩
衝バッファの役目をもっている。その結果、精整ライン
7の操業がトラブルで停止した場合でも、圧延ライン3
の操業を急激に停止させる必要がなく、また圧延ライン
3の操業停止が即,精整ライン7の操業停止につながる
ことはない。
【0006】ところで、冷却床5内の鋼材搬送には、
“前詰め(抽出優先)”と“後詰め(装入優先)”の2
つの搬送方式がある。
【0007】この前詰め(抽出優先)とは、冷却床出側
に位置する抽出テーブル7aが空になったとき、冷却床
5出口側の鋼材6を優先して抽出し続ける抽出方式であ
る。その間、圧延ライン3から鋼材6が来たとき、冷却
床5の入側に空きスペースがあれば、そのまま冷却床5
の入側に装入される。
【0008】しかし、このような鋼材搬送システムで
は、精整ライン7の能力が圧延ライン3の能力よりも大
きく上回っている場合、鋼材6が精整ライン7にどんど
ん送られることから、図14に示すように鋼材6の間隔
が大きく空くことがある。
【0009】かかる状態において精整ライン7にトラブ
ルが発生すると、鋼材6をこれ以上冷却床5内に装入で
きなくなり、冷却床5の占有率が非常に悪い状態で圧延
ライン3の操業を停止しなければならない。
【0010】一方、後詰め(装入優先)とは、圧延ライ
ン3から鋼材6が来る度に冷却床5に装入する移送方式
である。よって、この移送方式によれば、鋼材6を冷却
床5に装入し続けていくことにより、既に装入された鋼
材6は徐々に冷却床5出口側に進んでいく。そして、鋼
材6が冷却床5の抽出端に来たとき、その鋼材6を精整
ライン7に抽出する。
【0011】この装入優先に関し、更に図15を参照し
て具体的に説明する。
【0012】先ず、冷却床5入側に運び込まれた鋼材6
−1は直ちに冷却床5入口に装入される。装入後は冷却
床5の下流側に搬送されずに入口で次の鋼材6−2を待
つ。次の鋼材6−2が冷却床5の入側に運び込まれたと
き、その鋼材6−2が冷却床5入口側に装入されるが、
このとき先に装入された鋼材6−1は鋼材6−2の装入
スペースを作る分だけ下流側に運び込まれ、冷却床5出
口側にきたときに初めて精整ライン7に抽出される。こ
の際、鋼材6−1と鋼材6−2の間隔10は一定とする
場合が多い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、以上の説明か
ら明らかなように、冷却床5の占有率を上げるために
は、圧延ライン3下流端の鋼材を順次冷却床入口に装入
するとともに、冷却床5内にて所要の間隔10で搬送さ
れる“装入優先”が望ましい。
【0014】しかし、この“装入優先”の場合には、次
のような問題が指摘されている。
【0015】(1) 冷却床5内の鋼材6が冷却床出口
側に届くまでは下流側に位置する精整ライン7に遊びが
できる。
【0016】(2) 冷却床5内での鋼材満杯時、精整
ライン7でトラブルが発生した時、冷却床5に鋼材6を
載せる余裕がないことから、即上流側ラインの圧延をス
トップせざるを得なくなる。
【0017】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、緩衝バッファとして機能する冷却床の働きを最大限
に生かすことにより、搬送材(スラブ,鋼材等)の安定
操業を確保する鋼材搬送システムを提供することにある
【0018】
【課題を解決するための手段】(1) 上記課題を解決
するために、本発明に係る鋼材搬送システムは、圧延鋼
材を装入優先モードで順次冷却床に装入し、この冷却床
内で搬送冷却しつつ精整ラインに抽出する鋼材搬送シス
テムにおいて、前記冷却床出口側に所定長さのバッファ
ゾーンを形成し、前記冷却床内を搬送する鋼材が所定温
度以下に冷却されたとき、前記バッファゾーンに置かず
に前記精整ラインに抽出し、この精整ラインのトラブ
ル、前記バッファゾーン手前側鋼材または前記バッファ
ゾーン内鋼材が所定温度以下に冷却されていないとき、
バッファゾーンに置くようにすれば、圧延中の鋼材を装
入優先で円滑にバッファゾーンを除く冷却床内に装入可
能となり、圧延鋼材の安定操業を確保可能であり、また
圧延する鋼材のプロファイルにも悪影響を与えずに圧延
可能である。
【0019】(2) 加熱炉で加熱されたスラブを圧延
ラインにて圧延し、この圧延された圧延鋼材を装入優先
モードで順次冷却床に装入し、この冷却床内で搬送冷却
しつつ精整ラインに抽出する鋼材搬送システムにおい
て、圧延ライン上に載置される鋼材の最大本数を考慮し
てバッファゾーン長さを決定し、この決定されたバッフ
ァゾーン長さに基づいて前記冷却床出口側にバッファゾ
ーンを形成するゾーン長さ決定手段と、圧延ライン上の
鋼材厚み、前記加熱炉出口側スラブの圧延後の鋼材厚み
及び前記冷却床内鋼材間隔と前記バッファゾーンを除く
冷却床出口側の空きスペースとの大小関係に応じて、前
記加熱炉出口側スラブを抑制しつつ前記圧延ラインに抽
出するスラブ抽出抑制手段とを備えた構成である。
【0020】本発明は、以上のような手段を講じたこと
により、ゾーン長さ決定手段にて冷却床に最適長さとな
るバッファゾーンを形成することにより、圧延オペレー
ションを阻害することなく、圧延ライン上の鋼材を冷却
床に装入優先で円滑に装入可能である。
【0021】なお、前記バッファゾーンの長さXとして
は、 X=BMAX*N+LP(N−1)+β なる演算式に基づいて決定するものとする。但し、上式
において、BMAXは圧延後の鋼材の最大厚み、LPは
冷却床内での鋼材間隔、Nは圧延ラインに載る鋼材の最
大数、βは余裕代である。
【0022】(3) 本発明は、圧延鋼材を装入優先モ
ードで順次冷却床に装入し、この冷却床内で搬送冷却し
つつ精整ラインに抽出する鋼材搬送システムにおいて、
所定の温度モデル式に、少なくとも前記精整ラインに抽
出可能とする許容温度等を代入し、異なる種類の鋼材を
冷却床に装入した後前記精整ラインに抽出するまでの冷
却時間を算出する冷却時間算出手段と、先行する一方の
種類の鋼材抽出後、後行する他方の種類の鋼材が許容温
度以下となるまでの冷却時間を予測し、この予測冷却時
間内に前記冷却床に装入される鋼材の本数および前記冷
却床内鋼材搬送速度を用いて、前記異なる種類の鋼材相
互の間隔を算出する鋼材間隔算出手段とを備えた構成で
ある。
【0023】この発明は、以上のような手段を講じたこ
とにより、鋼材の種類,例えば薄物鋼材から厚物鋼材に
変化した時でも鋼材相互の間隔を離して冷却床内で各種
類の鋼材を確実に所定温度以下に冷却可能である。
【0024】(4) 加熱炉で加熱されたスラブを圧延
ラインにて圧延し、この圧延された圧延鋼材を装入優先
モードで順次冷却床に装入し、この冷却床内で搬送冷却
しつつ精整ラインに抽出する鋼材搬送システムにおい
て、加熱炉出側のスラブ温度からスラブ抽出温度になる
までのスラブ抽出時間を算出する手段と、加熱炉からの
スラブ抽出開始から冷却床入側にくるまでの時間を算出
するミル計算手段と、冷却床出側鋼材が前記精整ライン
に抽出可能な温度になったとき、前記両手段で算出され
た時間加算値と前記冷却床から前記精整ラインに払い出
す抽出関連時間とを比較し、後者の時間が小さいとき前
記装入優先モードから抽出優先モードに変更し前記冷却
床出側鋼材を前記精整ラインに抽出させる指示を送出す
る冷却床搬送設定手段とを備えた構成である。
【0025】本発明は、以上のような手段を講じたこと
により、装入優先を前提としつつ、加熱炉出口側スラブ
が所定の温度に焼き上っておらず、一方、冷却床出口側
鋼材が所定温度以下に冷却されている場合、冷却床内の
鋼材を抽出優先で精整ラインに抽出可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態に
説明するに先立ち、鋼材搬送システムの電気的な構成に
ついて図1を参照して説明する。なお、同図の説明に際
し、図13と同一の構成要素1〜9については同一符号
を用いて説明する。
【0027】この鋼材搬送システムは、搬送材(スラブ
2,鋼材6)の制御指示を出力する上位計算機11と、
この上位計算機11から出力される制御指示に従って前
述するスラブ2の加熱,この加熱後スラブ2の圧延,こ
の圧延後の鋼材6の冷却および精整ライン7による最終
製品化処理を行うとともに、各所に設置されるセンサ
(図示せず)からライン状態信号を取込んで出力する鋼
材搬送設備12(図13参照)と、この鋼材搬送設備1
2と前記上位計算機11との間,とりわけ鋼材搬送設備
12側に近い場所に設置され、上位計算機11からの制
御指示に従って鋼材搬送設備12側に設置される各種セ
ンサにて検出されるセンサ信号(搬送材に関する状態信
号)を受け取って上位計算機11に送信し、また上位計
算機11からのスラブ2,鋼材6の抽出,装入および搬
送制御等の一連の制御指示に従って鋼材搬送設備12側
を制御する搬送コントローラ13とによって構成されて
いる。
【0028】前記上位計算機11は、予め規定されるプ
ログラムに基づいて鋼材搬送設備12側のセンサ出力か
ら搬送材(スラブ2,鋼材6)の位置を把握し動作タイ
ミングを作り出すトラッキング機能をもった材料位置把
握手段14およびこの材料位置把握手段14による動作
タイミングに従って材料の搬送設定を行い、この搬送設
定に従って搬送コントローラ13に制御指示を出力する
搬送設定手段15が設けられている。
【0029】従って、本発明は、以上のような鋼板搬送
システムの構成を前提とし、以下、具体的な実施の形態
について説明する。なお、図1は本発明システムを理解
するために概略構成を述べたまでであって、必ずしも図
1に示すような構成に限定されるものではない。
【0030】(第1の実施の形態)図2は本発明に係る
鋼材搬送システムの一実施の形態を示す構成図である。
なお、同図において図13ないし図15と同一部分には
同一符号を付してその詳しい説明を省略し、また説明の
便宜上、冷却床5のみ上側から見た図とし、その他は搬
送ラインにそって見た図とする。
【0031】この鋼材搬送システムでは、冷却床5と鋼
材6との関係は、装入優先を前提とし、鋼材6を搬送す
るものとする。この装入優先は図15に示すように既に
公知であって次のような問題が生ずる。
【0032】すなわち、この装入優先は、精製ライン7
にトラブルが発生したり、冷却床5内の最下流材,つま
り冷却床5出口に最も近い鋼材6−1が十分に冷却され
ていない場合、冷却床5から鋼材6が抽出できなくな
る。その結果、冷却床5での鋼材6が満杯状態となり、
もはや圧延ライン3から冷却床5に装入できなくなり、
圧延中の鋼材6を拒否せざるを得ない状況となる。ま
た、加熱炉1からの抽出も止めなければならず、安定し
た加熱炉1のスラブ温度制御にも影響を与えるだけでな
く、本来,順調な圧延制御の場合には圧延ロールの膨張
プロファイルは加熱された鋼材6が来るたびに図3
(a)に示すようにさざなみ状態を呈してある膨張率ま
で変化していくが、圧延ロールが停止して冷えた場合に
は図3(b)に示すように圧延ロールの膨張プロファイ
ルが安定せず、次以降に圧延する鋼材のプロファイルに
も悪影響を及ぼす問題がある。
【0033】そこで、本発明システムでは、以上のよう
な問題を回避するために、図2に示すように冷却床5出
口側から冷却床内上流側方向Xmの位置までをバッファ
ゾーン21として形成するとともに、このバッファゾー
ン21入口側またはバッファゾーン手前側には鋼材6の
温度を検出する温度センサ22、また精整ライン7の抽
出テーブル7aには鋼板有無センサ23が設置させてい
る。さらに、冷却床5内の鋼材6の搬送は前述したよう
に例えばディスクローラ移送方式を用い、またバッファ
ゾーン21を含むバッファゾーン手前の鋼材を精整ライ
ン7に抽出する場合には例えば前述したキャリアチェー
ン移送方式が用いられる。24は冷却床入口側鋼材有無
センサである。
【0034】次に、以上のように構成された鋼材搬送シ
ステムの動作について図4を参照して説明する。
【0035】今、装入優先の考えの下にディスクローラ
移送方式により搬送されてくる鋼材6−1がバッファゾ
ーン21に入ったとき(図4(a)から(b)参照)、
温度センサ22がその鋼材6−1の温度を検出し、コン
トローラ13を介して上位計算機11に送出する。ここ
で、鋼材6−1が十分に冷却されていれば、すなわち鋼
材6−1の温度が許容最高温度(例えば100℃)より
も低いとき、上位計算機11およびコントローラ13を
介してキャリアチェーン移送方式によるチェーン機構を
駆動し、バッファゾーン21内入口の鋼材6−1を冷却
床5から抽出テーブル7aに抽出する(図4(c)参
照)。
【0036】このとき、冷却床5内のディスクローラ移
送方式のローラ機構は、独自に駆動されているので、所
定間隔を維持しつつ鋼材6−2,6−3,…が下流側に
搬送され、同図(c)に示すような位置に搬送される。
【0037】しかし、温度センサ22で検出した鋼材6
−1の温度が許容最高温度よりも高い時、当該鋼材6−
1をバッファゾーン21にそのまま置いた状態とする。
なお、鋼材6−1をバッファゾーン21に搬送した後、
温度センサ22で鋼材6−1の温度を検出するようにし
たが、バッファゾーン21の手前で鋼材6−1の温度を
検出し、バッファゾーン21に入れるか否かを判断して
もよい。
【0038】また、精整ライン7に何らかのトラブルが
あり、冷却床5から鋼材6−1を抽出できない場合もデ
ィスクローラ移送方式により鋼材6−1,6−2,…を
順次バッファゾーン21に移送する(図5参照)。
【0039】その後、ある条件が成立したとき、つまり
鋼材6−1の温度が許容最高温度以下となり、かつ、抽
出テーブル7aに別の鋼材が無いとき、バッファゾーン
21の鋼材6−1,6−2等を精整ライン7の抽出テー
ブル7aに抽出する。ここで、条件が成立するまでは鋼
材6−1,6−2,…をバッファゾーン21に載せたま
ま次々に搬送されてくる鋼材6を冷却床5に装入する。
【0040】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、装入優先を前提とし、冷却床5の出口側から上流側
方向に所要の間隔Xm分のバッファゾーン21を設けた
ので、例えば鋼材6が所望温度以下に冷却されていない
場合、或いは精整ライン7のトラブル発生時、鋼材6,
…をバッファゾーン21に移しつつ冷却或いはトラブル
の回復を待つようにしたので、装入優先の効果である冷
却床5の占有率を上げることができる。
【0041】また、バッファゾーン21を除く冷却床5
の鋼材満杯時に精整ライン7のトラブルが発生しても、
鋼材6をバッファゾーン21に移すことが可能であるの
で、圧延中の鋼材6を冷却床5に受け入れることがで
き、よって、加熱炉1からのスラブ抽出や圧延ロールの
膨張率プロフィールの安定化を図ることができ、鋼材搬
送の安定操業を確保できる。
【0042】(第2の実施の形態)図6は本発明に係る
鋼材搬送システムの他の実施形態を示す構成図である。
なお、同図において図13ないし図15と同一部分には
同一符号を付してその詳しい説明を省略するとともに、
説明の便宜上、加熱炉1,冷却床5のみを上側から見た
図とし、その他は搬送ラインにそって見た図とする。
【0043】第1の実施の形態では、冷却床5にバッフ
ァゾーン11を形成したが、通常,冷却床5内鋼材搬送
方向の長さが決まっている場合、バッファゾーン11を
長くすれば、冷却床5内の鋼材冷却搬送長さが短くな
り、それだけ精整ライン7の遊びが少なくなり、効率の
よい操業が可能となる。
【0044】しかし、バッファゾーン11が長い場合、
キャリアチェーン移送方式により1つの鋼材6を精整ラ
イン7に抽出した後、残りの鋼材6,…を冷却床5の所
定の位置まで戻す時間が長くなり、その分冷却床5の入
側に運ばれてきている鋼材6の受け入れを待たせること
になる。
【0045】その結果、圧延ライン3の操業を乱すこと
になり、冷却床5の入側位置に設置される圧延ライン下
流端の冷却床入側テーブルが耐熱に弱い場合、鋼材6の
受け入れを拒否しなければならない。
【0046】本発明の実施の形態は、バッファゾーン1
1を最適長に決めるとともに、これに関連して加熱炉1
からのスラブ2の抽出を抑制する例である。従って、こ
の実施の形態では、上位計算機11の搬送設定手段15
として少なくともゾーン長さ決定手段およびスラブ抽出
抑制手段を設けるものとする。
【0047】先ず、ゾーン長さ決定手段としては、次の
ようにしてバッファゾーン11の最適長を決定する。す
なわち、バッファゾーン11は、圧延ライン3上に載る
ことができる鋼材6の最大本数をNとすると、次のよう
な長さXに設定する。
【0048】 X=BMAX*N+LP(N−1)+β ……(1) X:バッファゾーン長さ BMAX:圧延後の鋼材の最大厚み LP:冷却床内での鋼材間隔 N:圧延ライン3に載る鋼材の最大数 β:余裕代 なお、BMAX,N,LP,βは予め設計段階または上
位計算機11による制御の過程で容易に設定できる値で
ある。
【0049】次に、スラブ抽出抑制手段について図6を
参照して説明する。
【0050】この鋼材搬送システムは、加熱炉1による
スラブ2の加熱,この加熱後のスラブ2の圧延,この圧
延後の鋼材6の冷却床5への装入等に関し、一定の順序
で整然と搬送されることが必要であるが、そのためには
加熱炉1出口側にあるスラブ2に対し、次のような条件
が成立するか否かを判断し、条件成立時に上位計算機1
1からコントローラ13を介してウォーキングビーム移
送機構に抽出許可を与え、加熱炉1からスラブ11を圧
延ライン3に抽出する。
【0051】このスラブ抽出抑制条件としては、圧延ラ
イン3上の鋼材6−1と加熱炉1出口側のスラブ2とが
冷却床5内に装入できるスペースが確保されていること
を条件とする。例えば現在圧延ライン3上に鋼材6−1
が1個載っている場合、 B1+B2+LP+α<Y ……(2) B1:スラブ2の圧延後の厚み B2:鋼材6−1の圧延後の厚み LP:冷却床5内での鋼材間隔 α:余裕代 Y:冷却床出側の空きスペース なる関係が成立すれば、ウォーキングビーム移送機構に
抽出許可信号を送出し、加熱炉1からスラブ11を圧延
ライン3に抽出する。上式においてB1,B2,LP,
Yは予め設計段階または上位計算機11による制御の過
程で把握できる値であり、またαは予め設定する値であ
る。
【0052】なお、実際には、上記項目以外にスラブ2
に対する加熱完了やミル設定計算完了も抽出許可の条件
に入れてもよい。
【0053】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、前述する(1)式に基づく演算式によりバッファゾ
ーン長さXを設定しておけば、圧延ライン3上に載って
いる鋼材に対して圧延オペレーションを阻害することな
く冷却床5に装入でき、圧延オペレーションの安定化を
図ることができる。仮りに、精整ライン7のトラブルに
より冷却床5内の鋼材6が精整ライン7に抽出できなく
ても、最悪加熱炉内にてスラブ2を待たすだけですみ、
圧延ライン上の鋼材を冷却床5に確実に装入することが
できる。
【0054】なお、加熱炉1の省燃費を考えた場合、加
熱炉抽出端にスラブを長時間待たせることはエネルギー
原単位の観点から好ましくない。加熱炉抽出端に存在す
るスラブ2は既に抽出目標温度に焼き上っているもので
あり、そのスラブ2については以降の在炉時間分だけ燃
料消費が無駄になる。例えば加熱炉抽出端から3本目の
スラブは、未だ目標温度まで焼き上がっておらず、前述
するトラブルで抽出不可と分かれば、復帰するまでの時
間と自鋼材の残材炉時間とを予測し加熱のための燃料を
抑制することが望ましい。
【0055】これに対処するためには、前記(1)式の
鋼材最大本数Nに余裕代を加えることにより、以上のよ
うなトラブルが発生しても、加熱炉抽出端のスラブ2本
までは無条件に抽出し、圧延・冷却床への装入が可能に
なるようにNの代わりにN+2を使うことも可能であ
る。そして、加熱炉抽出端から3本目のスラブは温度を
下げて加熱すれば、本実施例の応用例として省燃費に大
きく貢献する。
【0056】(第3の実施の形態)図7は本発明に係る
鋼材搬送システムの他の実施形態を示す構成図である。
なお、同図において図13ないし図15と同一部分には
同一符号を付してその詳しい説明を省略し、また説明の
便宜上、冷却床5のみを上側から見た図とする。
【0057】第1,第2の実施の形態では冷却床5内鋼
材を等間隔で配置することを前提としたが、本発明の実
施の形態は、冷却床内鋼材の間隔を冷却予測時間に基づ
いて制御する例である。
【0058】今、鋼材6相互の間隔が一定値(例えば5
00mm)とするが、圧延中に例えば薄物鋼材6−1か
ら厚物鋼材6−2に変化する場合がある。このような場
合、予め上位計算機11にて各鋼材6−1,6−2に対
応する冷却床内の冷却時間を予測して冷却床内の鋼材の
搬送,抽出制御を行うが、このとき2つの鋼材6−1,
6−2の冷却時間差を求めた後、薄物鋼材6−1が冷却
床5から抽出された時以降、その時間差内に装入される
鋼材本数を予測し、薄物鋼材6−1と厚物鋼材6−2と
の間隔を求める。但し、冷却床5の占有率が低くなるこ
とを回避する観点から、鋼材間隔に最小値を設定するも
のとする。
【0059】(1) 冷却時間の算出法 例えば以下に示す温度モデル式(公知のモデル)を用い
て、下記式のTPLに精整ライン7に抽出する最大許容温
度(Ts MAX)を代入しtを逆算する。このようにして
得られる薄物鋼材6−1の冷却までの時間をt1、厚物
鋼材6−2の冷却までの時間をt2とする。
【0060】 TPL=[{1/(TLV+273)3}+ {(6・ε・σ・t)/φ・ρ(H/1000)}]−1/3−273 ……(3) TPL:鋼材温度[℃] TLV:冷却床入側温度[℃] t:冷却入側温度測定時間から現時間までの経過時間
[sec] H:鋼材の厚み[mm](変数) ε:Emissivity(調整要素) σ:ステファン・ボルツマン係数(1.353×10
−11kcal/m2/℃4/sec) φ:比熱(0.5kcal/kg/℃) ρ:比重(7800kg/m3) 従って、上記(3)に基づき、薄物鋼材6−1の冷却床
装入から許容温度以下となって抽出されるまでの経過時
間t1と厚物鋼材6−2の同じく経過時間t2を求める
と、図8に示すような時間関係となる。
【0061】そこで、予め薄物鋼材6−1が冷却床5か
ら抽出された後、厚物鋼材6−2が抽出されるまでの時
間,すなわち冷却されるまでの冷却時間tdintを以下の
式から求める。
【0062】 tdint=(t2+tcint)−t1 ……(4) tdint:冷却床からの抽出可能時間間隔[sec] tcint:薄物鋼材6−1と厚物鋼材6−2との冷却床装
入時間間隔(実績値)[sec] t1:薄物鋼材6−1の冷却時間[sec] t2:厚物鋼材6−2の冷却時間[sec] (2) 鋼材間隔LINTの算出法(時間差を距離に換算
する式) そして、以上のようにして冷却床からの抽出可能時間間
隔tdintを求めたならば、この冷却床からの抽出可能時
間間隔tdintの間に冷却床5内に装入される鋼材の本数
を、加熱炉1の能力Ton/hourから以下のように算出す
る。
【0063】 N=TPH/{Ls*(Hs/1000)*Bs*(ρ/1000)}…(5) N:一時間当りのスラブ抽出本数 TPH:加熱炉能力[ton/h] Ls:標準スラブ長[m] Hs:標準スラブ厚み[m] Bs:標準スラブ幅[m] ρ:比重[7800kg/m3] 以上のようにして一時間当りのスラブ抽出本数Nが得ら
れたならば、下式により冷却床内の標準鋼材搬送速度V
cool[m/s]を求める。
【0064】 Vcool[m/s]=N*(Bs+LIS)/6000 ……(6) LIS:冷却床内の標準鋼材間隔[m] そして、以上のようにして得られた冷却床内の標準鋼材
搬送速度Vcoolと冷却床からの抽出可能時間間隔tdint
とを用いて、下記式により鋼材間隔LINT[m]を求め
る。
【0065】 LINT=Vcool*tdint ……(7) 従って、以上のような実施の形態によれば、鋼材の種
類,例えば鋼材の厚みの変化に応じて冷却予測時間を求
めた後、これら異なる両鋼材の冷却時間差、冷却床内に
装入される鋼材本数および冷却床内の鋼材搬送速度等か
ら冷却床内の鋼材間隔を最適に制御するので、鋼材の種
類が変化しても均一な品質の鋼材製品を製造でき、か
つ、操業の安定化を確保できる。
【0066】(第4の実施の形態)図9ないし図11は
本発明に係る鋼材搬送システムの他の実施形態を示す構
成図である。図9は鋼材搬送ラインの全体構成図、図1
0は冷却床内鋼材の払い出し状態を説明する図、図11
は本発明の機能構成図である。なお、同図において図1
3ないし図15と同一部分には同一符号を付してその詳
しい説明を省略し、また説明の便宜上、加熱炉1および
冷却床5のみを上側から見た図とする。
【0067】前記第1〜第3の実施の形態では、装入優
先にて冷却床5内の鋼材搬送が行われているが、本実施
の形態では、加熱炉1内でスラブ2の焼上がりに時間が
かかるときに抽出優先に変更し、冷却床5内の鋼材6を
精整ライン7に払い出す例である。
【0068】すなわち、この鋼材搬送システムは上位計
算機11から搬送コントローラ13を介して鋼材搬送設
備12を搬送制御するが、そのうち上位計算機11とし
ては、図11に示すように加熱炉1の抽出端スラブ2の
温度状況を把握し、加熱炉内スラブ燃焼制御を実行する
とともに、この抽出端スラブ温度から加熱炉の抽出端ス
ラブが抽出可能になるまでの抽出時間を計算し出力する
スラブ燃焼制御部31と、圧延速度などの情報を用いて
シミュレーションにて、加熱炉スラブ抽出開始から冷却
床装入口まで来るスラブ搬送時間を計算するミル設定計
算部32と、スラブ燃焼制御部31から出力される抽出
端スラブ温度またはスラブ抽出可能温度となる時間を受
信し、冷却床抽出口にある鋼材6−1が精整ライン7へ
の払い出し可能な温度になったとき、下記(8)式が成
立するか否かをチェックし、成立する場合には装入優先
から抽出優先モードに変更する抽出指令をコントローラ
13に送出する冷却床搬送設定手段15aとが設けられ
ている。
【0069】 tchg+tROL≧tTR1+(tcol2−tTR1)+tTR2+tBK2…(8) tchg:現在から加熱炉1の抽出端スラブが抽出可能な
温度になるまでの時間 tROL:ミル設定計算部32で計算されたスラブ搬送時
間 tTR1:冷却床抽出端鋼材6−1が精整ライン7に払い
出されるまでの搬送時間 tcol2:この時点で次抽出鋼材6−2が払い出し可能と
なるまでの冷却時間 tTR2:鋼材6−2が精整ライン7に払い出されるまで
の搬送時間 tBK2:鋼材6−2の払い出し後、次装入材を向かい入
れるための搬送時間 従って、冷却床搬送設定手段15aは、前記(8)式の
条件が成立するとき、抽出優先モードの抽出指令をコン
トローラ13に送出する。コントローラ13は、抽出指
令を受けると、冷却床5の鋼材6−1を図9および図1
0に示す如く精整ライン7に払い出す。この鋼材6−1
の払い出し後は冷却床5の鋼材6−2,6−3,…を冷
却床装入口までバックさせずにその位置で待機させる。
【0070】次に、冷却床出口側の鋼材6−2につい
て、当該鋼材6−2の温度が精整ライン7への払い出し
可能になったとき、再度以下の条件式を用いて同様のチ
ェックを行う。
【0071】 tchg+tROL≧tTR2+(tcol3−tTR2)+tTR3+tBK3…(9) tchg:現在から加熱炉1の抽出端スラブが抽出可能な
温度になるまでの時間 tROL:ミル設定計算部32で計算されたスラブ搬送時
間 tTR2:冷却床抽出端鋼材6−2が精整ライン7に払い
出されるまでの搬送時間 tcol3:この時点で次抽出鋼材6−3が払い出し可能と
なるまでの冷却時間 tTR3:鋼材6−3が精整ライン7に払い出されるまで
の搬送時間 tBK3:鋼材6−3の払い出し後、次装入材を向かい入
れるための搬送時間 ここで、前記(9)式が成立するとき、抽出優先モード
を継続させ、鋼材6−2を精整ライン7に払い出す。こ
の鋼材6−2の払い出し後は冷却床5の鋼材6−2,6
−3,…を冷却床装入口までバックさせずにその位置で
待機させる。
【0072】以降、以上の処理を順次繰り返す。但し、
条件が成立しなくなった場合、以下の処理を実行する。
【0073】 tchg+tROL≧tTRN+(tcolN+1−tTRN)+tTRN+1+tBKN+1 …(10) tchg+tROL≧tTRN+tBKN …(11) tchg:現在から加熱炉1の抽出端スラブが抽出可能な
温度になるまでの時間 tROL:ミル設定計算部22で計算されたスラブ搬送時
間 tTRN:冷却床抽出端鋼材6−Nが精整ライン7に払い
出されるまでの搬送時間 tcolN:この時点で次抽出鋼材6−(N+1)が払い出
し可能となるまでの冷却時間 tTRN+1:鋼材6−(N+1)が精整ライン7に払い出
されるまでの搬送時間 tBKN:鋼材6−Nの払い出し後、次装入材を向かい入
れるための搬送時間 tBKN+1:鋼材6−(N+1)の払い出し後、次装入材
を向かい入れるための搬送時間 すなわち、前記(10)式が満たされないとき、抽出端
の鋼材6−Nのみの冷却床5からの払い出しが可能か否
かについて前記(11)式によってチェックする。この
(11)式が成立するとき、鋼材6−Nを精整ライン7
に払い出した後、抽出優先モードから装入優先モードに
変更する。すなわち、次の冷却床5への装入を待つた
め、鋼材6を圧延ラインの冷却床装入端側へ移動させ
る。
【0074】なお、この実施の形態は、加熱炉1のスラ
ブ燃焼制御部31との連携を図ったものであるが、同様
に以上のような抽出優先による鋼材搬送の考えは、図1
2に示すように圧延ライン上のトラブル例えば圧下油圧
の油漏れ,ライン上のモータダウン等を監視するミルダ
ウン監視部33や圧延ロールの交換状態を管理する圧延
ロール管理部34を設け、これらがかかるがミルダウン
監視部33や圧延ロール管理部34からミルダウン予測
時間やロール交換予測時間を受信し、抽出優先モードに
変更できる。
【0075】なお、本発明はその要旨を逸脱しない範囲
で種々変形して実施できる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、冷
却材を緩衝バッファとして最大限に生かすことができ、
精整ライン等のトラブルに対し、スラブ,鋼材等を安
定、かつ、継続的な操業を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る鋼材搬送システムの概略的な構
成図。
【図2】 本発明に係る鋼材搬送システムの一実施の形
態としての冷却床の構成図。
【図3】 精整ラインの正常時及びトラブル時等におけ
る圧延ロールの膨張率プロフィール図。
【図4】 冷却床内の鋼材の搬送状況を説明する図。
【図5】 精整ラインのトラブル時におけるバッファゾ
ーンの鋼材の状態を示す図。
【図6】 本発明に係る鋼材搬送システムの他の実施形
態を示す構成図。
【図7】 本発明に係る鋼材搬送システムのさらに他の
実施形態を示す構成図。
【図8】 冷却床内の鋼材の装入から抽出までの時間関
係を説明する図。
【図9】 本発明に係る鋼材搬送システムのさらに他の
実施形態を示す構成図。
【図10】 装入優先モードと抽出優先モード相互の変
更関係を説明する図。
【図11】 鋼材搬送システムのうち、上位計算機内部
の構成を示す機能ブロック図。
【図12】 上位計算機内部の構成を示す機能ブロック
図。
【図13】 一般的な鋼材搬送システムの鋼材搬送設備
の構成図。
【図14】 冷却床内における鋼材の抽出優先時の問題
点を説明する図。
【図15】 冷却床内における鋼材の装入優先時の問題
点を説明する図。
【符号の説明】
1…加熱炉 2…スラブ 3…圧延ライン 4…圧延機 5…冷却床 6,6−1,6−2,… …鋼材 7…精整ライン 11…上位計算機 12…鋼材搬送設備 13…搬送コントローラ 15,15a…冷却床搬送設定手段 21…バッファゾーン 31…スラブ燃焼制御部 32…ミル設定計算部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月4日(2001.1.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】(2) 加熱炉で加熱されたスラブを圧延
ラインにて圧延し、この圧延された圧延鋼材を装入優先
モードで順次冷却床に装入し、この冷却床内で搬送冷却
しつつ精整ラインに抽出する鋼材搬送システムにおい
て、圧延ライン上に載置される鋼材の最大本数を考慮し
てバッファゾーン長さを決定し、この決定されたバッフ
ァゾーン長さに基づいて前記冷却床出口側にバッファゾ
ーンを形成するゾーン長さ決定手段と、圧延ライン上の
鋼材、前記加熱炉出口側スラブの圧延後の鋼材及び
前記冷却床内鋼材間隔と前記バッファゾーンを除く冷却
床出口側の空きスペースとの大小関係に応じて、前記加
熱炉出口側スラブを抑制しつつ前記圧延ラインに抽出す
るスラブ抽出抑制手段とを備えた構成である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】なお、前記バッファゾーンの長さXとして
は、 X=BMAX*N+LP(N−1)+β なる演算式に基づいて決定するものとする。但し、上式
において、BMAXは圧延後の鋼材の最大、LPは冷
却床内での鋼材間隔、Nは圧延ラインに載る鋼材の最大
数、βは余裕代である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】しかし、温度センサ22で検出した鋼材6
−1の温度が許容最高温度よりも高い時、当該鋼材6−
1をバッファゾーン21にそのまま置いた状態とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】 X=BMAX*N+LP(N−1)+β ……(1) X:バッファゾーン長さ BMAX:圧延後の鋼材の最大 LP:冷却床内での鋼材間隔 N:圧延ライン3に載る鋼材の最大数 β:余裕代 なお、BMAX,N,LP,βは予め設計段階または上
位計算機11による制御の過程で容易に設定できる値で
ある。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】このスラブ抽出抑制条件としては、圧延ラ
イン3上の鋼材6−1と加熱炉1出口側のスラブ2とが
冷却床5内に装入できるスペースが確保されていること
を条件とする。例えば現在圧延ライン3上に鋼材6−1
が1個載っている場合、 B1+B2+LP+α<Y ……(2) B1:スラブ2の圧延後の B2:鋼材6−1の圧延後の LP:冷却床5内での鋼材間隔 α:余裕代 Y:冷却床出側の空きスペース なる関係が成立すれば、ウォーキングビーム移送機構に
抽出許可信号を送出し、加熱炉1からスラブ11を圧延
ライン3に抽出する。上式においてB1,B2,LP,
Yは予め設計段階または上位計算機11による制御の過
程で把握できる値であり、またαは予め設定する値であ
る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】 tchg+tROL≧tTR1+(tcol2−tTR1)+tTR2+tBK2…(8)tcol2−tTR1<0のとき、 tchg+tROL≧tTR1+tTR2+tBK2 …(8)' tchg:現在から加熱炉1の抽出端スラブが抽出可能な
温度になるまでの時間 tROL:ミル設定計算部32で計算されたスラブ搬送時
間 tTR1:冷却床抽出端鋼材6−1が精整ライン7に払い
出されるまでの搬送時間 tcol2:この時点で次抽出鋼材6−2が払い出し可能と
なるまでの冷却時間 tTR2:鋼材6−2が精整ライン7に払い出されるまで
の搬送時間 tBK2:鋼材6−2の払い出し後、次装入材を向かい入
れるための搬送時間 従って、冷却床搬送設定手段15aは、前記(8)式の
条件が成立するとき、抽出優先モードの抽出指令をコン
トローラ13に送出する。コントローラ13は、抽出指
令を受けると、冷却床5の鋼材6−1を図9および図1
0に示す如く精整ライン7に払い出す。この鋼材6−1
の払い出し後は冷却床5の鋼材6−2,6−3,…を冷
却床装入口までバックさせずにその位置で待機させる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正内容】
【0071】 tchg+tROL≧tTR2+(tcol3−tTR2)+tTR3+tBK3…(9)tcol3−tTR2<0のとき、 tchg+tROL≧tTR2+tTR3+tBK3 …(9)' tchg:現在から加熱炉1の抽出端スラブが抽出可能な
温度になるまでの時間 tROL:ミル設定計算部32で計算されたスラブ搬送時
間 tTR2:冷却床抽出端鋼材6−2が精整ライン7に払い
出されるまでの搬送時間 tcol3:この時点で次抽出鋼材6−3が払い出し可能と
なるまでの冷却時間 tTR3:鋼材6−3が精整ライン7に払い出されるまで
の搬送時間 tBK3:鋼材6−3の払い出し後、次装入材を向かい入
れるための搬送時間 ここで、前記(9)式が成立するとき、抽出優先モード
を継続させ、鋼材6−2を精整ライン7に払い出す。こ
の鋼材6−2の払い出し後は冷却床5の鋼材6−2,6
−3,…を冷却床装入口までバックさせずにその位置で
待機させる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正内容】
【0073】 tchg+tROL≧tTRN+(tcolN+1−tTRN)+tTRN+1+tBKN+1 …(10)tcolN+1−tTRN<0のとき、 tchg+tROL≧tTRN+tTRN+1+tBKN+1 …(10)' tchg+tROL≧tTRN+tBKN …(11) tchg:現在から加熱炉1の抽出端スラブが抽出可能な
温度になるまでの時間 tROL:ミル設定計算部22で計算されたスラブ搬送時
間 tTRN:冷却床抽出端鋼材6−Nが精整ライン7に払い
出されるまでの搬送時間 tcolN:この時点で次抽出鋼材6−(N+1)が払い出
し可能となるまでの冷却時間 tTRN+1:鋼材6−(N+1)が精整ライン7に払い出
されるまでの搬送時間 tBKN:鋼材6−Nの払い出し後、次装入材を向かい入
れるための搬送時間 tBKN+1:鋼材6−(N+1)の払い出し後、次装入材
を向かい入れるための搬送時間 すなわち、前記(10)式が満たされないとき、抽出端
の鋼材6−Nのみの冷却床5からの払い出しが可能か否
かについて前記(11)式によってチェックする。この
(11)式が成立するとき、鋼材6−Nを精整ライン7
に払い出した後、抽出優先モードから装入優先モードに
変更する。すなわち、次の冷却床5への装入を待つた
め、鋼材6を圧延ラインの冷却床装入端側へ移動させ
る。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椋本 進 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 神戸 秀穂 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 4E024 BB08 BB18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延鋼材を装入優先モードで順次冷却床
    に装入し、この冷却床内で搬送冷却しつつ精整ラインに
    抽出する鋼材搬送システムにおいて、 前記冷却床出口側に所定長さのバッファゾーンを形成
    し、前記冷却床内を搬送する鋼材が所定温度以下に冷却
    されたとき、前記バッファゾーンに置かずに前記精整ラ
    インに抽出し、この精整ラインのトラブル、前記バッフ
    ァゾーン手前または前記バッファゾーン内の鋼材が所定
    温度以下に冷却されていないとき、バッファゾーンに置
    くことを特徴とする鋼材搬送システム。
  2. 【請求項2】 加熱炉で加熱されたスラブを圧延ライン
    にて圧延し、この圧延された圧延鋼材を装入優先モード
    で順次冷却床に装入し、この冷却床内で搬送冷却しつつ
    精整ラインに抽出する鋼材搬送システムにおいて、 前記圧延ライン上に載置される鋼材の最大本数を考慮し
    てバッファゾーン長さを決定し、この決定されたバッフ
    ァゾーン長さに基づいて前記冷却床出口側にバッファゾ
    ーンを形成するゾーン長さ決定手段と、 前記圧延ライン上の鋼材厚み、前記加熱炉出口側スラブ
    の圧延後の鋼材厚み及び前記冷却床内鋼材間隔と前記バ
    ッファゾーンを除く冷却床出口側の空きスペースとの大
    小関係に応じて、前記加熱炉出口側スラブを抑制しつつ
    前記圧延ラインに抽出するスラブ抽出抑制手段とを備え
    たことを特徴とする鋼材搬送システム。
  3. 【請求項3】 前記バッファゾーンの長さXは、以下の
    演算式に基づいて決定することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の鋼材搬送システム。 X=BMAX*N+LP(N−1)+β 但し、BMAX:圧延後の鋼材の最大厚み LP:冷却床内での鋼材間隔 N:圧延ラインに載る鋼材の最大数 β:余裕代
  4. 【請求項4】 圧延鋼材を装入優先モードで順次冷却床
    に装入し、この冷却床内で搬送冷却しつつ精整ラインに
    抽出する鋼材搬送システムにおいて、 所定の温度モデル式に、少なくとも前記精整ラインに抽
    出可能とする許容温度等を代入し、異なる種類の鋼材を
    冷却床に装入した後前記精整ラインに抽出するまでの冷
    却時間を算出する冷却時間算出手段と、 先行する一方の種類の鋼材抽出後、後行する他方の種類
    の鋼材が許容温度以下となるまでの冷却時間を予測し、
    この予測冷却時間内に前記冷却床に装入される鋼材の本
    数および前記冷却床内鋼材搬送速度を用いて、前記異な
    る種類の鋼材相互の間隔を算出する鋼材間隔算出手段と
    を備えたことを特徴とする鋼材搬送システム。
  5. 【請求項5】 加熱炉で加熱されたスラブを圧延ライン
    にて圧延し、この圧延された圧延鋼材を装入優先モード
    で順次冷却床に装入し、この冷却床内で搬送冷却しつつ
    精整ラインに抽出する鋼材搬送システムにおいて、 前記加熱炉出側のスラブ温度からスラブ抽出温度になる
    までのスラブ抽出時間を算出する手段と、 前記加熱炉からのスラブ抽出開始から冷却床入側にくる
    までの時間を算出するミル計算手段と、 前記冷却床出側鋼材が前記精整ラインに抽出可能な温度
    になったとき、前記両手段で算出された時間加算値と前
    記冷却床から前記精整ラインに払い出す抽出関連時間と
    を比較し、後者の時間が小さいとき前記装入優先モード
    から抽出優先モードに変更し前記冷却床出側鋼材を前記
    精整ラインに抽出させる指示を送出する冷却床搬送設定
    手段とを備えたことを特徴とする鋼材搬送システム。
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