JP3962752B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Description
本発明の使い捨ておむつは、図1〜図3に示す使い捨ておむつ1のように、吸収体22と、吸収体22の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体22の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシート20とを備え、前身頃2、股下部4及び後身頃6から構成された使い捨ておむつであり、トップシート18の上部に配置されるスキンコンタクトシート(SCS)24を更に備えたものである。そして、スキンコンタクトシート24は、股下部4に相当する部分に長手方向に並ぶ2つの開口部26(尿通過用開口部26aと便通過用開口部26b)が形成されたものである。更に、スキンコンタクトシート24は、図4に示すように、2つの開口部に挟まれた幅方向に伸びる帯状の領域(開口部間領域)29を開口部間の長さ(開口部間領域29の長手方向長さ)29aの半分の長さだけ前後に延長した領域(SCS中央領域)30、SCS中央領域30より腹側に位置するSCS腹側領域32及び背側に位置するSCS背側領域34から構成され、少なくともSCS中央領域30が幅方向の伸縮力を有し、スキンコンタクトシート24の、2つの開口部26(26a,26b)のそれぞれの長手方向外側に位置する領域(開口部外側領域)51(51a,51b)が幅方向及び長手方向の伸縮力を有さない領域である。尿通過用開口部26aの長手方向外側に位置する領域が開口部外側領域51aであり、便通過用開口部26bの長手方向外側に位置する領域が開口部外側領域51bである。SCS中央領域30は長手方向の伸縮力を有してもよいし、SCS腹側領域32及び/又はSCS背側領域が幅方向伸縮力を有してもよいし、長手方向伸縮力を有してもよい。ここで、開口部間領域29を前後に延長した領域とは、開口部間領域29の幅方向長さを一定にして、前身頃方向(おむつの前側方向)と後身頃方向(おむつの前側方向)とに、それぞれ所定の長さだけ長手方向長さを伸ばして形成される領域をいう。また、尿通過用開口部26aは、2つの開口部26の中で、着用者におむつを装着した際に、着用者の腹側に位置する開口部であり、便通過用開口部26bは、着用者の背側に位置する開口部である。また、長手方向とは、使い捨ておむつを着用者に装着したときの前後方向であり、幅方向とは、使い捨ておむつを着用者に装着したときの左右方向である。そして、幅というときは、上記幅方向における長さをいう。
スキンコンタクトシートは、着用者の肌とトップシートとを離隔するための部材であり、トップシートの上部に配置される。このスキンコンタクトシートを備えることによって、着用者の肌には、まずスキンコンタクトシートが接触するため、スキンコンタクトシートの下部に配置されるトップシートは着用者の肌と直接接触し難くなる。即ち、着用者の肌とトップシートとが離隔されることになる。また、トップシートと着用者の肌との間にスキンコンタクトシートという遮蔽層が介在していることにもなる。従って、たとえトップシート上に便が残存していたとしても、その便と着用者の肌とが直接接触する機会を大幅に減少させる効果を奏する。
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
トップシートは、吸収体の上面(おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その下面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、その少なくとも一部(全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。
バックシートは、吸収体の下面(おむつの装着時において着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。
2ピースタイプのパンツ型おむつにおいては、トップシート、バックシート及び吸収体を、吸収・保持機能を担う「吸収性本体」という一つの部材として構成し、これとは別個に製造された外装部材と接合することにより使い捨ておむつを構成する。この吸収性本体は、生理用ナプキン等と同様に、吸収体の上面側にトップシート、下面側にバックシートが配置されたものであり、トップシートとバックシートとの間に吸収体が介装された構造となっている。例えば、図1〜図3に示す使い捨ておむつ1は、トップシート18とバックシート20の間に吸収体22を挟みこみ、吸収体22の周縁部を封着することによって、トップシート18とバックシート20との間に吸収体22が介装された構造の吸収性本体14を構成した例である。
外装部材は、着用者の身体を被包するための装着機能を担う部材であり、具体的には、前身頃、股下部及び後身頃の各部を形成するシート状の部材である。
パンツ型の使い捨ておむつにおいては、脚周り伸縮材を配置し、ウエスト周り伸縮材を配置することが一般的であり、更に腹周り伸縮材を配置することが好ましい。
着用者の***した尿の横漏れを防止するため、立体ギャザーを有してもよい。立体ギャザーは、着用者の***した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。立体ギャザーを形成することにより、仮に、スキンコンタクトシートの上に尿が***され、スキンコンタクトシートを伝って尿が拡散してしまった場合でも、立体ギャザーが防波堤となり、おむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
以下、本発明の使い捨ておむつを製造する方法の一例を、図1〜図3に示す使い捨ておむつ1(2ピースタイプのパンツ型おむつ)を製造する場合の例により説明する。
バックシート20の上面に、親水性シートに包まれた吸収体22を配置し、更にその上面にトップシート18を配置する。次いで、吸収体22の周縁部をトップシート18とバックシート20とで挟み込むように、ホットメルト接着剤等を用いて、封着することによって吸収性本体14を得る。
ライナーシート24bの上面に、2本の開口部伸縮材28a,28bを所定のパターンに配置しつつ、アッパーシート24aを貼り合わせる。このアッパーシート24aは、ライナーシート24bの中央部のみを被覆し、ライナーシート24bの両側縁部が露出する大きさに構成されている。また、図4に示すように、2本の開口部伸縮材28a,28bは、後に形成される尿通過用開口部26a及び便通過用開口部26bの間の点で交差し、尿通過用開口部26a及び便通過用開口部26bの周縁の一部を取り囲むようなパターンに配置する。
吸収性本体14を構成するトップシート18の表面に、スキンコンタクトシート24を、ホットメルト接着剤等を用いて、貼り合わせる。
まず、外装部材16となる不織布を2枚用意し、このうちの1枚の不織布の上面に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40を配置し接着固定する。そして、この上面に、更にもう1枚の不織布を積層し固定することにより、2枚の不織布の間に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40が介装された、外装部材16を得る。
外装部材16の股下部近傍に、吸収性本体14を配置し固定する。次いで、吸収性本体14を内側にして、前身頃2と後身頃6とを合わせるように二つ折りにし、前身頃2と後身頃6とをヒートシール等の手段により接合し、接合部8を形成することによって、図1〜図3に示す使い捨ておむつ1を製造することができる。
本発明の使い捨ておむつの適用対象は、前記2ピースタイプのパンツ型おむつに限られるものではなく、例えば、1ピースタイプのパンツ型おむつやテープ型おむつにも適用することができる。即ち、これらの使い捨ておむつにおいても、トップシートの表面よりも上部に、2つの開口部が形成され所定の開口部伸縮材が配設されたスキンコンタクトシートを配置することにより、本発明の使い捨ておむつの効果を享受することができる。
Claims (5)
- 吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備え、前身頃、股下部及び後身頃から構成された使い捨ておむつであって、
前記トップシートの上部に配置されるスキンコンタクトシート(SCS)を更に備え、
前記スキンコンタクトシートが、前記股下部に相当する部分に、便を通過させ得る便通過用開口部及び尿を通過させ得る尿通過用開口部を有するとともに、
前記2つの開口部に挟まれた幅方向に伸びる帯状の領域(開口部間領域)を開口部間の長さの半分の長さだけ前後に延長した領域(SCS中央領域)、前記SCS中央領域より腹側に位置するSCS腹側領域及び背側に位置するSCS背側領域から構成され、
前記スキンコンタクトシートの少なくとも前記SCS中央領域が幅方向の伸縮力を有し、
前記スキンコンタクトシートの、2つの前記開口部のそれぞれの長手方向外側に位置する領域(開口部外側領域)が幅方向及び長手方向の伸縮力を有さない領域である使い捨ておむつ。 - 前記スキンコンタクトシートの両側縁領域(SCS側縁領域)が、幅方向及び長手方向の伸縮力を有さない領域である請求項1に記載の使い捨ておむつ。
- 前記SCS側縁領域の片側の幅が、スキンコンタクトシート全体の幅の2.5〜25%である請求項2に記載の使い捨ておむつ。
- 前記スキンコンタクトシートの、SCS中央領域において前記開口部に沿い、SCS腹側領域及びSCS背側領域において長手方向に伸びるように伸縮弾性材(開口部伸縮材)が配設され、前記開口部外側領域には開口部伸縮材が配設されていない請求項1〜3のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
- 前記スキンコンタクトシートが、通気性シートから構成される請求項1〜4のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
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