JP3945952B2 - 内燃機関のバルブタイミング変更装置 - Google Patents

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    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の運転中に吸気弁または排気弁の開閉タイミングを変更するためのバルブタイミング変更装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のバルブタイミング変更装置は、内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動される回転体と、吸気弁または排気弁を駆動するカムシャフトとの間に設けられ、回転体に対してカムシャフトを相対回動させて吸気弁または排気弁の開閉タイミングを変更するようにしてある。
【0003】
例えば、特開平10−331613号公報には、内燃機関のクランクシャフトによって回転される回転体と共に回転するハウジングと、このハウジング内に収容されて、カムシャフトと共に回転するロータと、このロータに放射方向に突出して設けられ、ハウジング内に複数の作動油室を形成する複数のベーンと、作動油室に作動油を供給及び排出する油圧吸排手段とを備え、作動油室に作動油を供給及び排出してハウジングとロータとを相対回動させるようにしたバルブタイミング変更装置が示されている。
【0004】
また、前記ベーンの先端に、複数の作動油室を区画するシール部材が設けられており、このシール部材は、図6に示すように、シール面a及びこのシール面aに対する背面bを備えた略角柱状に形成されてそのシール面aがハウジングcに接するシール体dと、このシール体dの背面bの長手方向両端側においてシール体dをハウジングc側に付勢するばね部材eを備えた構成としてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記シール体dは、このシール体dの自由状態において、シール面aが長手方向に平面状に形成してある(図6(b)参照)。
【0006】
このため、前記ばね部材eが、シール体dの背面bの長手方向両端側においてシール体dをハウジングcに付勢した場合には、図6(a)に示すように、シール体dの長手方向両端側のシール面aがハウジングcに強く接して、このハウジングcに強く接するシールa面が、偏摩耗する虞がある。
【0007】
本発明は前記従来の実情に鑑みて案出されたもので、作動油室を区画するシール部材のシール体に偏摩耗が生じること可及的に防止することが可能なバルブタイミング変更装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1記載の発明は、内燃機関の回転に同期して回転される回転体と、吸気弁または排気弁を駆動するカムシャフトとの間に設けられ、前記回転体に対して前記カムシャフトを相対回動させて前記吸気弁または前記排気弁の開閉タイミングを変更可能な内燃機関のバルブタイミング変更装置であって、前記回転体と前記カムシャフトとの何れか一方と共に回転するハウジング部材と、前記ハウジング部材内に相対回動自在に収容されて、前記回転体と前記カムシャフトとの何れか他方と共に回転するベーン部材と、前記ベーン部材の放射方向に突出して設けられ、前記ハウジング部材内に円周方向に複数の作動油室を区画形成するベーンと、前記ベーンの先端または前記ハウジング部材の一方に設けられて、前記複数の作動油室間を封止するシール部材と、を有し、前記シール部材が、前記ハウジング部材または前記ベーンに接するシール面及び前記シール面に対する背面を備えた略角柱状のシール体と、前記シール体の背面の長手方向両端側で前記シール体を前記ベーンまたは前記ハウジング部材側に付勢するばね部材とを備え、前記シール体の自由状態において、前記シール体のシール面が全体として凸形状となるように、長手方向に湾曲している構成にしてある。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、前記シール体の背面の長手方向両端側に、ばね部材の長手方向移動を防止するストッパが形成されている構成にしてある。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、前記ばね部材がシールと一体に形成されている構成にしてある。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、前記シール体が製造型によって形成されている構成にしてある。
【0012】
斯かる構成においては、前記回転体が内燃機関の回転に同期して回転され、バルブタイミング変更装置を介してカムシャフトが回転される。これによって、前記カムシャフトが吸気弁または排気弁を駆動する。
【0013】
また、前記回転体に対するカムシャフトの相対回動は、回転体とカムシャフトとの何れか一方と共に回転するハウジング部材内の作動油室に作動油を供給及び排出して、ハウジング部材とベーン部材とが相対回動することによって行われる。この場合に、前記作動油室への作動油の供給及び排出は油圧吸排手段によって行われる。
【0014】
前記回転体に対してカムシャフトが相対回動されることによって、内燃機関の回転に対するカムシャフトの回転位相が変更され、吸気弁または排気弁の開閉タイミングが変更される。
【0015】
ここで、本発明にあっては、前記シール体の自由状態において、シール体のシール面が全体として凸形状となるように長手方向に湾曲している。このため、前記シール体の背面の長手方向両端側においてばね部材がシール部材をベーンまたはハウジング部材側に付勢したとき、シール体のシール面は、長手方向の略中央部分に位置する凸形状の先端がベーンまたはハウジング部材に接すると共に、長手方の両端側もベーンまたはハウジング部材に接することになる。
【0016】
このため、前記シール体のシール面は、その略全面がベーンまたはハウジング部材に接することになり、接触面圧が略均一化され、偏摩耗することが有利に防止される。
【0017】
したがって、作動油室を区画するシール部材のシール体に偏摩耗が生じること可及的に防止することが可能なバルブタイミング変更装置が得られる。
【0018】
また、請求項2記載の発明によれば、前記シール体の背面の長手方向両端側に、ばね部材の長手方向移動を防止するストッパが形成されているから、ばね部材がシール体の長手方向に移動してシール面の面圧が変化することがなく、シール面の面圧を略均一に保つことができる。
【0019】
また、請求項3記載の発明によれば、前記ばね部材がシール体と一体に形成されているから、部品点数が削減され、組付けが容易となると共に、ばね部材がシール体に対してずれることがないから、シール面の面圧が変化することがなく、シール面の面圧を略均一に保つことができる。
【0020】
また、請求項4記載の発明によれば、前記シール体が製造型によって形成されているから、シール面の湾曲した凸形状を製造型によって容易に形成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳述する。
【0022】
図1は本発明の実施の形態を示す内燃機関のバルブタイミング変更装置の要部を断面して示す説明図、図2は図1のA−A線断面図で、軸部材及びボルトを取外して示す図面、図3は図1のB−B線断面図、図4は図1に示すシール部材のシール体を示す斜視図、図5は図1に示すシール部材を、取付け状態の断面図(a)、シール体の自由状態の断面図(b)で示す図面である。
【0023】
図において、付番1で示されるカムシャフトは内燃機関の吸気弁または排気弁を駆動可能であって、この実施の形態においては吸気弁を駆動するカムシャフトである。
【0024】
前記カムシャフト1は図外のシリンダヘッドに固定した軸受け2によって回転自在に支持されている。また、前記軸受け2よりも図1において右側のカムシャフト1の基幹部(図示せず)には、カムが形成されており、このカムによって吸気弁が開閉駆動されるようになっている。
【0025】
前記カムシャフト1は内燃機関に同期して回転される回転体3によって回転駆動されるようになっており、この回転体3はこの実施の形態において、内燃機関のクランクシャフト(図示せず)によって回転駆動されるスプロケットである。前記スプロケット3は、ハウジング部材4と共に回転可能となっており、また、カムシャフト1に対して所定角度相対回動可能となっている。
【0026】
即ち、前記スプロケット3は、環状のハウジング本体5とこのハウジング本体5の両端側を封止する板部材6,7とから構成されるハウジング部材4の、板部材7の外周側に一体に形成してある。なお、前記ハウジング本体5と板部材6,7は連結ボルト8によって一体的に連結してある。
【0027】
前記スプロケット3の外周側には外歯9が形成してあり、この外歯9には図外のクランクシャフトによって駆動されるタイミングチェーン10が巻着されるようになっている。
【0028】
前記ハウジング部材4内は全体として中空状になっており、環状のハウジング本体5の半径方向内方に向かって突出する複数(この実施の形態においては4個)の突起12を形成することによって、半径方向外方寄りに、中央部分で連結された4個の部屋13が形成してある(図2参照)。
【0029】
前記ハウジング部材4内にはベーン部材15が所定角度相対回動自在に収容してあり、このベーン部材15とハウジング部材4とを主要素として、後に詳述する相対回動手段16が構成されている。
【0030】
前記ベーン部材15は、その胴部17から放射方向に突出する複数(この実施の形態においては4個)のベーン18を有しており、このベーン18を部屋13内に配置した状態でハウジング部材4内に収容してある。
【0031】
前記ベーン部材15のベーン18が部屋13内に配置されることによって、この部屋13内にベーン18の円周方向両側に対峙して一対の作動油室19,20が区画形成してある。また、前記一対の作動油室19,20は、この実施の形態において4組形成してある。
【0032】
前記作動油室19,20間はシール部材21によって封止してあり、このシール部材21はこの実施の形態においてベーン18の先端に設けられていると共に、ハウジング本体5の内周側に形成した突起12の先端に設けられている。
【0033】
前記シール部材21は、シール面22A及びこのシール面22Aに対する背面22Bを備えた略角柱状のシール体22と、このシール体22の背面22Bの長手方向両端側においてシール体22をシール面22A側に付勢するばね部材23とを備えている。
【0034】
前記シール体22は金属材料や合成樹脂材料等の弾性材料から製造型によって形成されており、そのシール面22Aは全体として凸形状となるように、長手方向に比較的大きな曲率をもって湾曲していると共に、長手方向と直角な方向にも比較的小さな曲率をもって湾曲している(図3参照)。また、前記シール体22の背面22Bの長手方向両端側にはばね部材23の長手方向移動を防止するストッパ24が形成してある。前記ばね部材23は同じく金属材料や合成樹脂材料等の弾性材料から板状に形成され、シール体22の背面22B側に配置した状態において、両端が背面22Bの長手方向両端側に位置しており、全体として湾曲している。前記シール体22及びばね部材23が同一の材料から形成される場合に、これらシール体22とばね部材23とを一体に形成することが可能である。
【0035】
これによって、前記ベーン18の先端に設けたシール部材21のシール体22のシール面22Aがハウジング本体5の内周に摺接すると共に、ハウジング本体5の内周側に形成した突起12の先端に設けられたシール部材21のシール体22のシール面22Aがベーン部材15の胴部17外周に摺接することにより、作動油室19,20間の封止が成就されるようになっている。尚、前記シール部材21は、ベーン18の先端が接するハウジング本体5の内周及び突起12の先端が接するベーン部材15の胴部17外周に設けることも可能である。
【0036】
前記ベーン部材15には、作動油室19に連通する半径方向の油室側通路25及び作動油室20に連通する半径方向の油室側通路26が形成してあると共に、これら油室側通路25,26が開口する一端開放の穴27が軸方向に形成してある。前記油室側通路25,26は穴27の軸方向に相互に離れた位置に開口している。また、前記穴27の開口端側に配置される板部材6の内周はベーン部材15と共に穴27を形成しており、この板部材6の内周には、穴27の開口端に位置して、外方に向かって拡径するテーパ部27aが形成してある。
【0037】
前記ベーン部材15の端部には、カムシャフト1に近い側において、胴部17を軸方向に延長して軸受け部28が形成してある。前記軸受け部28はその外周でハウジング部材4(の板部材7)を回動可能に軸受けしている。前記軸受け部28は、この実施の形態においてはハウジング部材4の端面、即ち板部材7の端面から僅かに突出しているけれども、ハウジング部材4の端面と略同一面まで延びていることで足りる。
【0038】
これによって、前記油室側通路25,26を介して作動油室19,20に作動油を選択的に供給及び排出することにより、ハウジング部材4とベーン部材15とが相対回動することができるようになっている。
【0039】
また、前記ベーン部材15は軸受け部28を介してカムシャフト1に連結してある。即ち、前記ベーン部材15は、穴27内に収容されて軸受け部28を軸方向に貫通するボルト29によってカムシャフト1に連結してあり、このボルト29の頭部30は穴27の底部に配置されるようになっている。このとき、前記カムシャフト1とベーン部材15とは、ベーン部材15の軸部28に形成した位置決め穴28aに、カムシャフト1に形成した位置決め突起1aを嵌合させることで同心に整合配置される。
【0040】
更に、前記ベーン部材15の軸受け部28とカムシャフト1との間には、両者の相対回転を防止する連繋ピン31が設けてある。詳しくは、前記カムシャフト1に形成した半径方向のフランジ32に連繋ピン31が軸方向に植設される一方、軸受け部28の端面に半径方向の溝33が形成され、この溝内33に連繋ピン31の先端が挿入してある。尚、前記軸受け部28の端面に連携ピンを植設し、カムシャフト1に溝を設ける構成とすることも可能である。
【0041】
ここに、前記スプロケット3はハウジング部材4に連結されている一方、カムシャフト1に連結されたベーン部材15はハウジング部材4に対して相対回動可能となっているから、油室側通路25,26を介して作動油室19,20に作動油を選択的に供給及び排出することによって、ハウジング部材4とベーン部材15とが所定角度範囲内で相対回動できることになる。したがって、前記ハウジング部材4とベーン部材15とを主要素として、スプロケット3をカムシャフト1に対して相対回動させる相対回動手段16が構成されていることになる。
【0042】
前記ハウジング部材4とベーン部材15との間には、このハウジング部材4とベーン部材15との相対回動を規制する回動規制手段34が設けてある。前記回動規制手段34は、この実施の形態において、ベーン部材15に形成したシリンダ孔35内に、ばね部材36と共に収容することによってベーン部材15の軸方向に突出可能に設けられた係合部材37の先端を、ハウジング部材4(の板部材6)に設けた係合穴38に係合可能とした構成にしてある。
【0043】
前記シリンダ孔35は、ベーン部材15に、詳しくはベーン部材15の円周方向幅を大きくしたベーン18の1つに、軸方向に貫通して形成してある。前記シリンダ孔35は、この実施の形態においては、ベーン部材15よりも高硬度材料からなるシリンダ孔部材35Aをシリンダ孔35内に埋設することによって形成してある。前記シリンダ孔35の開口端にはばね部材36のためのばね受け39が圧入固定してあり、このばね受け39は、好ましくはベーン18と同等もしくは低強度材料から形成してある。又、前記ばね受け39の外周側の所定位置には空気抜きのための切欠き溝40が設けてあり、この切欠き溝40は、ベーン部材15の軸受け部28とハウジング部材4(の板部材7)との間、この実施の形態においては軸受け部28の外周に形成した軸方向の溝41に連通している。これによって、前記係合部材37の後端側に位置するシリンダ孔35の内部は、その開口端側で、切欠き溝40及び溝41を介して大気開放されていることになる。
【0044】
前記係合部材37は、先端側がテーパ状に形成してあり、このテーパ状の先端側がシリンダ孔35内から突出可能である。また、前記係合部材37には、その先端に窪み42が形成してあると共に、後端側の端面に開放する盲穴43が形成してあり、これによって、軽量化が図られている。
【0045】
前記係合穴38は、この実施の形態においては、ハウジング部材4(の板部材6)よりも硬さの硬い材料からなり、係合穴38が形成された係合穴部材44をハウジング部材4(の板部材6)に埋設することによって形成してある。
【0046】
前記係合穴38の形状は、開口端側が大径のカップ状に形成されており、この係合穴38の底部には、係合部材37が係合した状態において油室45が形成してある。また、前記係合穴38内及び油室45内は、係合穴部材44に形成した油孔46及び板部材6に形成した油溝47を介して、作動油室19に連通している。
【0047】
前記ベーン部材15に形成した一端開放の穴27内には軸部材49が挿入してあり、この軸部材49はバルブタイミング変更装置を覆うカバー部材50に一体的に形成してある。
【0048】
前記軸部材49には、ベーン部材15に形成した油室側通路25,26にそれぞれ連通すると共に、後述する油圧吸排手段に連通する油圧側通路51,52がそれぞれ形成してある。
【0049】
前記油圧側通路51は、軸部材49の軸方向に形成されて穴27の底部側の開口端を栓部材53によって封止されており、この油圧側通路51から分岐する半径方向通路54及びこの半径方向通路54が連通する周溝55を介して油室側通路25に連通している。また、前記油圧側通路52は軸部材49の軸方向に形成されて穴27の底部側に向かって開口しており、穴27の底部側を介して油室側通路26に連通している。
【0050】
前記ベーン部材15に形成した穴27とこの穴27内に挿入される軸部材49との間には、穴27内の液密封止を司るシール部材58,59が設けられている。前記シール部材58は軸部材49に形成した周溝55を越えて穴27の開口端側に設けられており、軸部材49の外周に形成したシール溝60内に収容され、穴27の内周に接している。前記シール部材59は、軸部材49に形成した周溝55を越えて穴27の底部側に設けられており、軸部材49の外周に形成したシール溝61内に収容され、穴27の内周に接している。また、前記シール部材59はこの実施の形態において軸方向に2個設けられている。
【0051】
これによって、前記穴27の内部は、油室側通路25が開口する部分と油室側通路26が開口する部分とに区画されることになる。
【0052】
また、この場合に、前記シール部材58,59が接するベーン部材15(の穴27の内周)は、鉄系金属等の高硬度材料から形成してある。
【0053】
前記油圧側通路51,52には、油圧吸排手段66から作動油が導かれるようになっている。即ち、前記油圧給排手段66は、油圧側通路51,52にそれぞれ連通する給排通路67,68と、これら給排通路67,68をオイルポンプ69からの供給通路70と貯油タンク71に連通する排出通路72とに選択的に切換えて連通させるか、または遮断する切換え弁73と、この切換え弁73を制御する制御装置74とを主要素として構成してある。
【0054】
前記吸排通路67,68はこの実施の形態においてカバー部材50に形成してあり、軸部材49に形成した油圧側通路51,52に対して略直角に接続してある。
【0055】
また、前記切換え弁73は、この実施の形態において4ポート弁が採用されている。尚、前記切換え弁73を制御する制御装置74には、内燃機関の運転状態を示す各種信号が入力される。
【0056】
斯かる構成において、内燃機関の始動時で、前記オイルポンプ69から作動油が十分に供給されないとき、或いは制御装置74に最遅角状態を保つ信号が入力されている場合には、相対回動手段16のベーン部材15はハウジング部材4に対して最遅角位置にあって(図2参照)、回動規制手段34の係合部材37の先端は係合穴38に係合し、ハウジング部材4とベーン部材15とを連繋している。このため、図外のクランクシャフトからタイミングチェーン10を介してスプロケット3に与えられる回転駆動力は、ハウジング部材4及びベーン部材15を介してカムシャフト1に伝達される。尚、この場合に、前記ベーン部材15のベーン18は、ハウジング部材4内に部屋13を形成する突起12の側面に当接していない。
【0057】
前記カムシャフト1が回転することによって、内燃機関の吸気弁が駆動され、開閉制御されることになる。
【0058】
また、前記ベーン部材15がハウジング部材4に対して最遅角位置にあるとき、回動規制手段34の係合部材37はばね部材36によって押圧されて、その先端が係合穴38に係合しており、ハウジング部材4とベーン部材15との間の相対回動が規制されている。このため、前記カムシャフト1が図外の吸気弁を駆動する際に、このカムシャフト1に正または負の反転トルクが作用してもベーン部材15はハウジング部材4に対して相対回動することがないから、ベーン部材15のベーン18が突起12の側面に衝接して打音等を生じることが有利に防止される。
【0059】
次に、進角制御される場合は、前記油圧給排手段66の切換え弁73が制御装置74によって切換え制御され、給排通路67にオイルポンプ69からの供給通路70が接続されると共に、給排通路68が排出通路72に接続されることによって、オイルポンプ69からの作動油が給排通路67から、油圧側通路51、半径方向通路54、周溝55及び油室側通路25を介して作動油室19内に導かれる。また、前記作動油室19内に導かれた作動油は、板部材6に形成した油溝47及び係合穴部材44に形成した油孔46を介して、係合部材37の先端が係合する係合穴38内及び係合穴38の底部に形成された油室45内に導かれる。
【0060】
同時に、前記作動油室20内が、油室側通路26、穴27の底部側、油圧側通路52及び給排通路68を介して排出通路72に連通することになる。
【0061】
前記作動油室19内及び回動規制手段34の係合穴38(及び油室45)内に作動油が導かれることにより、係合部材37には作動油室19及び係合穴38(及び油室45)の作動油圧力が作用し、この係合部材37はばね部材36のばね力に抗してばね受け39側に付勢され、シリンダ孔35内に押し戻される。このため、前記係合部材37の先端が係合穴38内から離脱して係合が解除され、これによって、ハウジング部材4とベーン部材15とは係合部材37による拘束が解除される。
【0062】
前記作動油室19内に作動油が供給される一方、作動油室20内が排出通路72に連通することによって、作動油室19内の油圧力がベーン18の側面に作用し、ベーン部材15をハウジング部材4に対して図2の矢印方向、即ち進角方向に回動させる。これによって、前記スプロケット3とカムシャフト1とが相対回動することになり、カムシャフト1のクランクシャフトに対する回転位相が変更されて、カムシャフト1は進角制御され、このカムシャフト1によって駆動される吸気弁の開閉のタイミングが早められる。
【0063】
前記カムシャフト1が進角制御され、ベーン部材15がハウジング部材4に対して相対回動して最進角位置にある場合に、係合部材37は作動油室19内の油圧によってシリンダ孔35内に押し戻された状態が継続され、この係合部材37の先端は板部材6の側面に接することはない。
【0064】
次に、油圧給排手段66の切換え弁73が制御装置74によって切換え制御され、給排通路68にオイルポンプ69からの供給通路70が接続されると共に、給排通路67が排出通路72に接続されると、オイルポンプ69からの作動油が油圧側通路52、穴27の底部側及び油室側通路26を介して作動油室20に導かれる。また、前記作動油室19内の作動油は、油室側通路25、周溝55、半径方向通路54、油圧側通路51、吸排通路67及び排出通路72を通じて貯油タンク71に排出される。
【0065】
前記作動油室19内の作動油が排出されることによって、係合部材37はこの係合部材37に作用するばね部材36のばね力によって付勢されるけれども、この係合部材37の先端が係合穴38に係合しない状態においては、ハウジング部材4とベーン部材15とは、回動規制手段34による拘束が解除された状態が継続される。
【0066】
前記作動油室20内に作動油が供給される一方、作動油室19内が排出通路72に連通することによって、作動油室20内の油圧力がベーン18の側面に作用し、ベーン部材15をハウジング部材4に対して図2において反時計方向、即ち遅角方向に回動させる。これによって、前記スプロケット3とカムシャフト1とが相対回動することになり、カムシャフト1のクランクシャフトに対する回転位相が変更されて、カムシャフト1は再び遅角制御され、このカムシャフト1によって駆動される吸気弁の開閉のタイミングが遅らされることになる。
【0067】
前記カムシャフト1が遅角制御され、ベーン部材15がハウジング部材4に対して相対回動して最遅角位置となる場合に、係合部材37の先端はばね部材36のばね力によって係合穴38内に再び係合される。
【0068】
また、前記ベーン部材15がハウジング部材4に対して進角方向或いは遅角方向に回動している状態で、油圧給排手段66の切換え弁73が制御装置74によって切換え制御され、給排通路67,68と供給通路70または排出通路72との連通が遮断されると、ハウジング部材4とベーン部材15とは、相対回動の中間的な位置に保持される。これによって、前記スプロケット3とカムシャフト1とは相対回動の中間的な位置に保持されることになり、カムシャフト1は、このカムシャフト1によって駆動される吸気弁を所望のタイミングで制御することになる。
【0069】
この場合には、前記作動油室19内は、所定の圧力状態が維持されていると共に、密閉された状態となっているから、係合部材37にはばね部材36のばね力が作用するけれども、この係合部材37は係合穴38に係合することがないから、ハウジング部材4とベーン部材15とは、回動規制手段34による拘束が解除された状態が継続される。
【0070】
ここで、本発明にあっては、前記シール体22の自由状態において、シール体22のシール面22Aが全体として凸形状となるように長手方向に湾曲している。このため、前記シール体22の背面22Bの長手方向両端側においてばね部材23がシール部材22をベーン18(ベーン部材15)またはハウジング部材4側に付勢したとき、シール体22のシール面22Aは、長手方向の略中央部分に位置する凸形状の先端がベーン18(ベーン部材15)またはハウジング部材4に接すると共に、長手方の両端側もベーン18(ベーン部材15)またはハウジング部材4に接することになる。
【0071】
このため、前記シール体22のシール面22Aは、その略全面がベーン18(ベーン部材15)またはハウジング部材4に接することになり、接触面圧が略均一化され、偏摩耗することが有利に防止される。
【0072】
したがって、作動油室19,20を区画するシール部材21のシール体22に偏摩耗が生じること可及的に防止することが可能なバルブタイミング変更装置が得られる。
【0073】
また、前記シール体22の背面22Bの長手方向両端側に、ばね部材23の長手方向移動を防止するストッパ24が形成されているから、ばね部材23がシール体22の長手方向に移動してシール面22Aの面圧が変化することがなく、シール面22Aの面圧を略均一に保つことができる。
【0074】
また、前記ばね部材23をシール体と一体に形成することによって、部品点数が削減され、組付けが容易となると共に、ばね部材23がシール体22に対してずれることがないから、シール面22Aの面圧が変化することがなく、シール面22Aの面圧を略均一に保つことができる。
【0075】
また、前記シール体22を製造型によって形成することによって、シール面22Aの湾曲した凸形状を製造型によって容易に形成することができる。
【0076】
以上、実施の形態を図面に基づいて説明したが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、前記カムシャフト1を進角制御する実施の形態について述べたが、遅角制御するバルブタイミング変更装置に採用することも可能である。
【0077】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、作動油室を区画するシール部材のシール体に偏摩耗が生じること可及的に防止することが可能なバルブタイミング変更装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す内燃機関のバルブタイミング装置の要部を断面して示す説明図である。
【図2】図1のA−A線断面図で、軸部材及びボルトを取外して示す図面である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1に示すシール部材のシール体を示す斜視図である。
【図5】図1に示すシール部材を、取付け状態の断面図(a)、シール体の自由状態の断面図(b)で示す図面である。
【図6】従来例を示す、図5と同様な図面である。
【符号の説明】
1 カムシャフト
3 スプロケット(回転体)
4 ハウジング部材
15 ベーン部材
18 ベーン
19 作動油室
20 作動油室
21 シール部材
22 シール体
22A シール面
22B 背面
23 ばね部材
66 油圧吸排手段

Claims (4)

  1. 内燃機関の回転に同期して回転される回転体と、吸気弁または排気弁を駆動するカムシャフトとの間に設けられ、前記回転体に対して前記カムシャフトを相対回動させて前記吸気弁または前記排気弁の開閉タイミングを変更可能な内燃機関のバルブタイミング変更装置であって、
    前記回転体と前記カムシャフトとの何れか一方と共に回転するハウジング部材と、
    前記ハウジング部材内に相対回動自在に収容されて、前記回転体と前記カムシャフトとの何れか他方と共に回転するベーン部材と、
    前記ベーン部材の放射方向に突出して設けられ、前記ハウジング部材内に円周方向に複数の作動油室を区画形成するベーンと、
    前記ベーンの先端または前記ハウジング部材の一方に設けられて、前記複数の作動油室間を封止するシール部材と、を有し、
    記シール部材が、前記ハウジング部材または前記ベーンに接するシール面及び前記シール面に対する背面を備えた略角柱状のシール体と、前記シール体の背面の長手方向両端側で前記シール体を前記ベーンまたは前記ハウジング部材側に付勢するばね部材とを備え、
    前記シール体の自由状態において、前記シール体のシール面が全体として凸形状となるように、長手方向に湾曲していることを特徴とする、内燃機関のバルブタイミング変更装置。
  2. 前記シール体の背面の長手方向両端側に、ばね部材の長手方向移動を防止するストッパが形成されていることを特徴とする、請求項1記載の内燃機関のバルブタイミング変更装置。
  3. 前記ばね部材がシールと一体に形成されていることを特徴とする、請求項1記載の内燃機関のバルブタイミング変更装置。
  4. 前記シール体が製造型によって形成されていることを特徴とする、請求項1記載の内燃機関のバルブタイミング変更装置。
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