JP3943290B2 - サンプル穀物乾燥装置における水分値制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、乾燥調製施設等荷受け穀物の自主検定装置に供給する前にサンプル穀物を乾燥するサンプル穀物乾燥装置における水分値制御装置に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、サンプル穀物乾燥装置として、例えばサンプル乾燥機本体機枠の正面縦横複数に形成した空間部に、サンプル穀物を収容したサンプル箱を格納し、これらサンプル箱の夫々に対応すべく水分検出装置を設ける構成として、乾燥仕上がり状況を監視している。サンプル箱個々に水分検出装置を備えるため、検出遅れのない状態でサンプル乾燥を終了できる点で優れるが、個々に水分検出装置を必要としてコストが嵩む欠点がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記に鑑み、小型で廉価なサンプル乾燥装置を実現し、併せて処理時間の効率化をはかろうとするもので、次の技術的手段を講じた。即ち、複数のサンプル穀物を所定水分に乾燥するサンプル穀物乾燥装置と、サンプル穀物の水分を測定する水分計18と備えたサンプル穀物乾燥装置における水分値制御装置において、水分計18で乾燥初期水分M0を測定すると共にサンプル穀物の乾減率Aを設定し、これら初期水分M0と乾減率Aとから仕上げ水分値Meに到達する前に水分測定するための初回乾燥時間H1を求め、この初回乾燥時間H1乾燥後、水分計18で中間水分値Mnを測定し、該中間水分値Mnと乾減率Aから仕上げ水分値Meまでに要する次回乾燥時間H(n+1)を求め、この次回乾燥時間H(n+1)について乾燥出力をなす構成とし、中間水分値Mnが仕上げ水分値Meに予め設定する最終水分測定範囲αを加えた範囲内の水分値に達すると、その後の次回乾燥時間H ( n+1 ) についてはその乾燥出力経過後に水分測定を行わず乾燥終了する構成としたサンプル穀物乾燥装置における水分値制御装置の構成とする。
【0004】
【発明の作用及び効果】
この発明は以上の構成であるから、乾減率Aと測定水分値とから初期乾燥時間、次回乾燥時間、…のように乾燥時間を管理しながら乾燥を継続していくものであるから、定期的なサンプル穀物の水分検出を行う必要がなく、個々に水分計を備える必要がなく、廉価に構成できる。
【0005】
また、サンプル穀物の中間水分値Mnが仕上げ水分値Meに予め設定する最終水分測定範囲αを加えた範囲内に収まるとタイマ管理に切り替えて乾燥仕上げとなるものである。従って、過乾燥となる恐れが少なく、然も最終仕上時の管理はタイマのみのよるから作業 効率を低下させず、次回乾燥時間H(n+1)の経過後水分測定を行わず乾燥終了するものであるから、乾燥終了の判定を迅速に行うことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1はサンプル乾燥から自主検定を経てサンプルを袋詰するサンプルパックまでを一連に自動化した装置の概要であり、1はサンプル乾燥機、2は自主検定装置、3はサンプルパック機、4は制御部である。
【0007】
上記のうち、サンプル乾燥機1は、サンプル収容すべきサンプル箱5,5…にサンプルを投入ないし排出するサンプル投入排出部6と、機枠の正面側に複数のサンプルを格納しうる格納空間(図例では縦10列横12列で計120口)7,7…を形成したサンプル箱格納部8と、サンプル箱を所定の格納部7位置にて搬入出するサンプル搬入出部9と、上記機枠内にあって乾燥に必要な乾燥風調整機器を内蔵した乾燥風循環部10等からなる。
【0008】
上記サンプル投入排出部6には、サンプル箱5を、正面側に荷受けサンプル投入位置イ、水分測定のための水分測定サンプル投入位置ロ、同じく水分測定サンプル受け位置ハ、及び乾燥終了後のサンプル排出位置ニ、の夫々に対応すべくサンプル箱5挿入口11,12,13及び14を開口している。図外荷受け計量器より600gから1000gの範囲でサンプリングされた穀物は、適宜案内ダクト15を介してサイクロン16内に送られ、該サイクロン16の下部に接続する案内シュート17の下端部を上記荷受けサンプル投入位置イにのぞませる。
【0009】
上記の水分測定のための水分測定サンプル投入位置ロと水分測定サンプル受け位置ハとを接続する流下路には水分計18を設け、サンプルの更に一部を受けて単粒毎に水分測定しながら平均水分を算出しうる構成である。また、前記乾燥終了後のサンプル排出位置ニは後記の自主検定装置2の入り口部に供給案内するシュート19上端側をのぞませている。
【0010】
サンプル箱5は、上面5aが開放され底部5bは通気網部に構成されており、その正面側には断面よりもやや大きい形状の密閉兼用の正面板5cを有し、サンプル仕切り5dが、この正面板5cとは適宜間隔離れて設けられている。このような構成の各サンプル箱5,5…は、機枠正面の前記格納空間7,7…に略水平状態で出入りさせることができる。該格納空間7,7…は、サンプル箱5の受け面に通気網面積に見合うような通気開口7aを有し、後面下方から該通気開口7aに亘り乾燥風を導入する斜め方向の導入経路7bを形成している。7cはサンプル穀物を通過した乾燥排風の排風口である。
【0011】
上記サンプル箱5,5…の格納空間7,7…への搬入,排出、及びサンプル投入排出部6間への移動は、サンプル搬入出部9の搬入出ロボット20が司る。この搬入出ロボット20は、機枠前面上部と機枠下面のベース部材21とに設ける横レール22,23,23に沿って横移動可能に設ける縦連結枠24に、上下移動可能に装着されるもので、以下の構成である。縦連結枠24に沿って上下移動する移動枠25に、左右一対のレール26,26を設け、該レール26,26に沿ってサンプル箱を前後に搬入出する吸着ハンド28を備える搬入出体29を設けてなる。なお、吸着ハンド28のレール26,26に沿う前進は正逆転モータ27の正転により、逆の後進は該モータ27の逆転による。
【0012】
吸着ハンド28は、その先端部に通電により吸着作用し、かつ正逆転モータ30の作用にて上下反転する電磁石体28a、該電磁石体28aに一体の上下一対の突起部28b,28bからなり、前記サンプル箱5の正面板5cを吸着し併せて該正面板5cに形成する上下対称の反転用孔5e,5eに上記突起部28b,28bを係合して保持しうるもので、電磁石体28aの反転回動により、サンプル箱5の開放上面5aが上向く標準姿勢と、底部5bが上向く反転姿勢とに姿勢変更作動する構成である。31は縦連結枠25を左右方向に移動させる横移動モータ、32は移動枠26を上下縦移動させる縦移動モータである。33はサンプル箱5を吸着保持状態で格納空間から搬出した状態時にサンプル箱5の有無を検出しうる光学センサで、仕上搬送や中間の水分確認処理の際の搬出時にサンプル箱5が正規に吸着されているか否かを検知できる構成である。また、正規状態ではサンプル箱5を吸着保持しない動作(例えばサンプル箱搬出動作)にも関わらず当該センサがサンプル箱5検知するときは異常であることを警報しうる。
【0013】
前記サンプル乾燥機1の機枠内背面部において、乾燥風循環部10を構成している。多数のサンプル箱5,5…格納空間7,7…の背面側に、前後幅を適宜に狭く構成した空間を形成し、この空間部を隔てて観音開きの開閉扉34,34を設ける。開閉扉34の裏面側には、上下に長い断面矩形の一対のダクト35,35を構成する。なお該ダクト35の上下側は開放し、これらダクト途中にはヒータ36を設けると共に上面開放部側近傍には吸引ファン37を配設している。38は吸引ファン37近傍の機枠壁部に形成した外気導入口である。該ダクト35の下方出口には、温度センサ39を配設している。ヒータ36をオンし、吸引ファン37を作動すると、ダクト35内には上方から下方に抜ける通気状態となり、その間でヒータ36で温められ乾燥風となってダクト35の外側を上昇し、再び外気と混合しながらダクト35内を抜けて乾燥風を循環しうるもので、温度センサ39が検出する乾燥風温度が予め設定した乾燥風温度に達するとヒータ36の通電をオフし、再び当該設定温度以下に至ると通電オンしながら、循環する乾燥風温度を制御する構成である。
【0014】
従ってダクト35の内部を上方から下方に流通しながら乾燥風となり、ダクト35から出て上昇する乾燥風とで乾燥風循環経路10aが形成される。該乾燥風循環経路10aの上昇側経路には、前記サンプル箱格納空間7の各乾燥風導入経路7b,7b…がのぞみ、これら各導入経路7b,7b…入り口側に設ける導入ファン40,40…のオン作動によって乾燥風の一部が所定の乾燥風導入経路7bに導入される構成である。
【0015】
上記の実施例では、開閉扉34,34の裏面側にダクト35,35を構成したから、内部点検のために開閉扉34,34を開放すると、サンプル箱5の格納空間部背面が露出してこれら周辺の点検作業が容易である。なお、ダクト35内に乾燥風調整機器としてのヒータ36を設けたが、外部であっても良く、また、乾燥風調整機器としてはヒータのほか除湿器などがある。
【0016】
41,41…は、機枠上面に設けた排気ファンで、上下に連設する格納空間7,7…の排風口に接続されていて、サンプル箱5に収容されたサンプル穀物中を通過した乾燥風を集合して排気しうる構成である。前記水分測定サンプル投入位置ロと水分測定サンプル受け位置ハとを接続する流下路の水分計18につき詳細に説明すると、流下路42はホッパ42aとこれに続く細径の垂直路42bとからなり、ホッパ42aの側壁一部を切欠き構成して少量のサンプル穀物の溜り部42cを構成する。この溜り部42cの下方にのぞませて左右一対の送り螺旋43a,43bからなる一粒繰出機構43を設ける。この一粒繰出機構43は水分計18の構成一部であるが、当該水分計18本体は、流下路42の近傍に固定して設けられる。本体内部には、一対の電極ロール44を配設し、一粒毎繰り出される穀物を順次圧砕しながらその電気抵抗値を水分値に換算する公知の構成である。一粒毎に複数粒の水分値を算出するとその平均水分値を算出するものである。45は水分測定用に供給されるサンプル穀物以外を垂直路42bに一旦保持するシャッタであり、サンプル箱5が水分測定サンプル投入位置ロから水分測定サンプル受け位置ハに移動してくるまでの間、シャッタ45閉じして上記保持状態とする。サンプル箱5が水分測定サンプル受け位置ハに移動して待機状態となるとシャッタ45を開とすべくタイマ制御する構成である。46は水分測定用に供給された圧砕サンプルの取出し容器である。
【0017】
上記水分検出信号は、後記制御部4にて演算処理され各部運転の信号出力がなされる。水分測定結果とサンプル乾燥終了との関連につき、以下説明する。図外荷受計量機による測定水分値(初期水分値)をM0(%)、中間の測定水分値Mn(%)、仕上げ水分値Me(%)、乾減率A(%)とする。荷受水分値M0と仕上げ水分値Meより初回乾燥時間H1を算出する。即ち、
H1=((M0−Me)/A)/2
である。この乾燥時間H1経過時点で中間の水分値M1を測定できる。即ち、吸着ハンド28は、該当のサンプル箱5を搬出し、水分測定サンプル投入位置ロまで移動してこのサンプル箱5を反転し、全量をホッパ42aに投入すると、その一部のサンプル穀物は水分計18に供給され水分測定される。その平均水分値が上記M1である。制御部4はこの中間水分値M1と仕上げ水分値Meとより、次回乾燥時間(H2)を算出する。即ち、
H2=((M1−Me)/A)/2
である。
【0018】
そしてH2時間が経過すると、再びサンプル箱5は水分測定を受けるべく水分測定サンプル投入位置ロに搬出移動され、同様の処理と演算が行われる。(n+1)回目の測定にかかる水分値Mnとすると、(n+1)回目の乾燥時間は、
H(n+1)=((Mn−Me)/A)/2
と表される。この次回乾燥時間H(n+1)の算出に基づき、サンプル箱5は所定格納空間7に戻されて乾燥を継続するが、この乾燥の経過と共に、上記中間測定水分値Mnが、仕上げ水分値Me+αの範囲以内になると、つまり、最終水分測定範囲α(例えばα=1%)となって、最終の仕上げ水分値に近づくと、乾燥のみ行い時間経過しても水分測定は行わず、この経過時間に達すると、該当のサンプル箱5は乾燥終了後のサンプル排出位置ニに搬出移送されて自主検定装置2入り口で待機する。
【0019】
上記乾減率Aについて、予め設定された値でもよく、実測による算出値でもよいが、安定して乾燥できる場合には設定値支障ないものである。自主検定装置2の構成について説明する。籾の自主検定装置は、籾を脱ぷ処理して後、整粒玄米と屑米とに篩い選別し、それらの比率を算出して荷受け籾の歩留まりを求め、籾持込み農家個々の金額換算の根拠とするものである。自主検定装置2の入り口ホッパ50に前記シュート19の排出口をのぞませ、サンプル乾燥完了後の籾を受入れ可能に構成している。該入り口ホッパ50は下方の計量ホッパ51に連通しており、該計量ホッパ51内投入待機状態で計量器52による計量が実行できる構成である。なお入り口ホッパ50には所定容積を越える過剰部分が案内シュート53を経由してスロワ54に直接供給される。
【0020】
一方計量ホッパ51内籾はゲートが開くとスロワ55を経由して機枠上部に設けられ、一対の脱ぷロール56,56を有する脱ぷ部57に供給される構成である。58は排塵ファン,59は排塵筒である。脱ぷ部57の下方には単一の回転選別筒60を設ける。該選別筒60には脱ぷ済の玄米が供給され、篩孔から漏下する屑米と選別筒内に残る整玄米とに選別する構成である。これら選別分離された屑米と整玄米とは順序を前後して上記計量ホッパ51に供給される構成であり、各別に計量されるものである。
【0021】
上記の計量された屑米,整玄米は前記過剰籾を受け入れるスロワ54に供給される。上記スロワ54の排出口は、サイクロン61を経由してサンプルパック機3に供給され、先にスロワ54に供給された籾・屑米・整玄米の順に袋詰めされる。即ち、サンプルパック機3は左右のロールから帯状フィルムが順次繰り出されるよう構成され、縦・横溶着機構の作動により袋状に成形されたフィルムに、先ず籾サンプルが供給され、自主検定作業の終了と共に屑米・整玄米の順で包装処理される。整玄米サンプルには、荷受けデータや計量検査データが印字された伝票が同封される。62は伝票出力印字機である。
【0022】
前記サンプル乾燥機1,自主検定装置2,サンプルパック機3の各運転制御及び各装置間の関連制御は制御部4が司る。例えば制御部4には、荷受日,穀物持込み者氏名,品種等の荷受データ入力部を備え、該入力データは、荷受計量機からサンプル籾を乾燥するサンプル乾燥機におけるサンプル箱5の状況、自主検定装置2による検定結果等を一元的に管理する指標となっている。
【0023】
上記制御部4は、前記水分計18データの入力と関連制御出力のほか、サンプル乾燥機1の搬入出ロボット20の作動、乾燥風循環部10のヒータ36のオンオフ制御、自主検定装置2の運転制御と各種計量信号の入出力処理、サンプルパック機3のシール機構の制御や伝票印字出力、封入出力など一連の動作を司っている。
【0024】
上例の作用について説明する。サンプル乾燥機1の搬入出ロボット20は、空のサンプル箱5を吸着ハンド28で吸着保持して、荷受サンプル投入位置イに挿入して待機する。荷受計量機からのサンプル穀物としての籾が搬送されてきて、その排出口からサンプル箱5内に投入される。搬入出ロボット20は予め設定された空きの格納空間7に向け、縦横に移動し、サンプル箱5はその正面に達する。続いてモータ27'の正転に伴い移動枠26毎前方に移動して、サンプル箱5を格納空間7に挿入するものである。ここで吸着ハンド28の通電を解くと、サンプル箱5は格納空間7に挿入維持されることとなる。移動枠26は退避動して次のサンプル箱搬入出に携わる。サンプル箱5が格納空間7に挿入保持されると、対応する導入ファン40を作動し、乾燥風循環部10の循環経路10aから乾燥風の一部を導入しつつサンプル籾に作用させて乾燥させる。以下の数値を元に乾燥終了時間の管理手順を説明する。仮に、
荷受水分値:M0=25(%)
中間測定水分値:Mn=Mn(%)
仕上げ水分値:Me=15(%)
乾減率:1(%)
初回乾燥時間:H1
次回乾燥時間:H(n+1)
最終水分測定範囲:α=1(%)
とする。先ず、初回乾燥時間H1は、
H1=((25−15)/1)/2=5(時間)
この初回乾燥時間経過後の水分測定による中間水分値が16(%)とすると、Mn=16(%)であるから、
H2=((16−15)/1)/2=0.5(時間)
となり、H2≦Me+αであるから、このH2なる乾燥時間経過後、乾燥終了信号が出力され、導入ファン40をオフする。もって乾燥風の供給は停止される。
【0025】
図12に示す他例について説明すると、設定乾減率1%における理論連続乾燥データ(図中二点鎖線)では、荷受水分値25%から仕上水分値15%まで乾燥するに際して、初回乾燥時間5時間では測定水分値が20%となり、順次7.5時間後に第2回測定水分値が17.5%、8.75時間後に第3回測定水分値が16.3%…となり、10時間で乾燥終了する。この理論直線に対し、実測乾燥データには(図中実線)、熱風温度のばらつき、サンプル箱内籾サンプルの密度の相違等によって、必ずしも設定乾減率1%は確保できず、図例のように初回乾燥時間5時間で水分測定値がいきなり17.5%となり、実質乾減率1.5%となっている。順次第2回乾燥時間6.25時間経過後測定水分値16.5%、第3回乾燥時間7時間経過後測定水分値15.9%となり、この水分値15.9%は最終水分測定範囲α(=1%)以下となって、最終乾燥時間0.9時間が経過すると乾燥終了となる。
【0026】
このように、理論連続乾燥データ通りには乾燥経過しないけれども、初回乾燥時間、第2回乾燥時間…を順次実測水分値から算出できて、所定の範囲に収まるとタイマ管理に切り替えて乾燥仕上げとなるものである。従って、過乾燥となる恐れが少なく、然も最終仕上時の管理はタイマのみのよるから作業効率を低下させないものである。
【0027】
上記の要領で乾燥終了の水分を管理する構成であるから、測定水分と乾減率とから乾燥時間を算出しながら乾燥を継続することができ、定期的なサンプル穀物の水分検出を行う必要がなく、複数のサンプルに対して単一の水分計を設ければ足り、コストダウンに寄与しうる。なお、最終水分測定範囲を定めて最後は水分測定を省略する構成であるため、乾燥終了の判定を迅速に行うことができる。
【0028】
上記実施例では乾減率Aは固定の定数をもって算出するものとしたが、水分測定の都度実際の乾減率値と比較し、該乾減率Aの正否を確認しながら適宜に補正処理して用いてもよい。この場合には、精度の向上がはかれる。乾燥終了したサンプル箱5のサンプル籾は、サンプル排出位置ニにおいて、吸着ハンド28先端の電磁石体28aの反転により、シュート19に移される。この乾燥済サンプル籾は、自主検定装置2の入り口ホッパ50に至り、所定容積の籾が確保され、自主検定工程処理を受ける。余りの籾はそのままサンプルパック機3に投入されて袋詰めされ、残りの検定サンプルの投入を待つ。
【0029】
さて、自主検定装置2に入った籾は、先ず計量ホッパ51に入り、計量器52で計量される。その計量データは制御部4の所定記憶手段に記憶される。計量後直ちにスロワ55を経由して脱ぷ部57に供給される。一対の脱ぷロール56,56で脱ぷされた後、玄米は回転選別筒60に入って選別処理を受ける。予め設定された所定時間回転選別作用を受け、篩孔から漏下する屑米が先に計量ホッパ51に供給されて計量され、次いで整玄米が計量ホッパ51に排出されて計量される。これらの計量データも籾計量データと同様に出力され記憶される。なお、制御部4では、整玄米の歩留まりが計算される。
【0030】
計量ホッパ51での計量が完了すると直ちにスロワ55でサンプルパック機3に投入され屑米と整玄米とが別々に袋詰めされる。整玄米サンプルが投入される際には前記荷受データや上記計量データ,算出歩留まり等が印字された伝票が挿入され、一緒に封入される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 装置概要正面図である。
【図2】 その平面図である。
【図3】 サンプル搬入出ロボットの側面図である。
【図4】 サンプル搬入出ロボットの側面図である。
【図5】 サンプル乾燥機の側断面図である。
【図6】 縦連結枠の支持構成を示す断面図である。
【図7】 サンプル乾燥機の平面図である。
【図8】 水分測定部の正面図出有る。
【図9】 自主検定装置の正断面図である。
【図10】 自主検定装置の側断面図である。
【図11】 自主検定装置の側断面図である。
【図12】 乾燥時間−水分値関係グラフである。
【符号の説明】
1…サンプル乾燥機、2…自主検定装置、3…サンプルパック機、4…制御部、5…サンプル箱、5a…上面、5b…底部、5c…正面板、5d…サンプル仕切り、5e,5e…反転用孔、6…サンプル投入排出部、7…格納空間、7a…通気開口、7b…(個別)導入経路、7c…排風口、8…サンプル箱格納部、9…サンプル搬入出部、10…乾燥風循環部、10a…乾燥風循環経路、11,12,13,14…サンプル箱挿入口、15…案内ダクト、16…サイクロン、17…案内シュート、18…水分計、19…シュート、20…搬入出ロボット、21…ベース部材、22,23…横レール、24…縦連結枠、25…移動枠、26,26…レール、27…正逆転モータ、28…吸着ハンド、28a…電磁石体、29…搬入出体、29b,29b…突起部、30…正逆転モータ、31…横移動モータ、32…縦移動モータ、33…光学センサ、34,34…開閉扉、35,35…ダクト、36…ヒータ、37…吸引ファン(循環ファン)、38…外気導入口、39…温度センサ、40,40…導入ファン、41…排気ファン、42…流下路、42a…ホッパ、42b…垂直路、42c…溜り部、43…一粒繰出機構、43a,43b…送り螺旋、44…電極ロール、45…シャッタ、50…入り口ホッパ、51…計量ホッパ、52…計量器、53…案内シュート、54…スロワ、55…スロワ、56,56…脱ぷロール、57…脱ぷ部、58…排塵ファン、59…排塵筒、60…回転選別筒、61…サイクロン、62…伝票出力印字機
Claims (1)
- 複数のサンプル穀物を所定水分に乾燥するサンプル穀物乾燥装置と、サンプル穀物の水分を測定する水分計18と備えたサンプル穀物乾燥装置における水分値制御装置において、水分計18で乾燥初期水分M0を測定すると共にサンプル穀物の乾減率Aを設定し、これら初期水分M0と乾減率Aとから仕上げ水分値Meに到達する前に水分測定するための初回乾燥時間H1を求め、この初回乾燥時間H1乾燥後、水分計18で中間水分値Mnを測定し、該中間水分値Mnと乾減率Aから仕上げ水分値Meまでに要する次回乾燥時間H(n+1)を求め、この次回乾燥時間H(n+1)について乾燥出力をなす構成とし、中間水分値Mnが仕上げ水分値Meに予め設定する最終水分測定範囲αを加えた範囲内の水分値に達すると、その後の次回乾燥時間H ( n+1 ) についてはその乾燥出力経過後に水分測定を行わず乾燥終了する構成としたサンプル穀物乾燥装置における水分値制御装置。
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