JP3939450B2 - 車載内燃機関の燃料噴射量制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、機関運転状態に応じて燃焼方式が切り換えられる車載内燃機関の燃料噴射量制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、燃費向上を意図して機関低負荷時に理論空燃比よりもリーン側の空燃比での燃焼が可能な「成層燃焼」を実行する内燃機関が提案され、実用化されている。こうした「成層燃焼」を実行する内燃機関としては、例えば特開平4−228856号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
同公報に記載された内燃機関においては、同機関の圧縮行程にて燃焼室内に噴射供給された燃料を点火プラグ周りに集め、その集められた燃料と燃焼室内の空気とからなる混合気に点火プラグにより点火がなされることにより「成層燃焼」が実行される。この「成層燃焼」では、混合気の平均空燃比を大きくすべくスロットルバルブを「均質燃焼」の場合に比べて開き側に制御するため、ポンピングロスが低減される。
【0004】
上記「成層燃焼」が行われる内燃機関においては、アクセルペダルの踏込量(アクセル開度)に応じた機関出力トルクが得られるように、アクセル開度に基づき燃料噴射量を設定するとともに、その設定される燃料噴射量に対応した量の燃料を燃焼室に噴射供給する。このようにアクセル開度に応じて燃料噴射量を調整することにより、内燃機関の出力トルクが上記アクセル開度に応じた値へと制御される。なお、アクセル開度が大きくなるほど内燃機関に要求される出力トルクが高いため、上記燃料噴射量はアクセル開度が大きくなるほど大きい値に設定される。
【0005】
しかし、「成層燃焼」においては過度に燃料噴射量が多くなると、点火プラグ回りの混合気の燃料濃度が高くなることから内燃機関のトルク変動が大きくなって運転状態が悪化する。そのため、上記公報に記載の内燃機関では、燃料噴射量が多くなる高回転高負荷時には燃焼方式を「成層燃焼」から「均質燃焼」へと切り換えるようにしている。この「均質燃焼」では、空気に対して燃料が均等に混合された混合気を燃焼させるため、燃料噴射量が多くなっても「成層燃焼」の場合に比べてトルク変動が大きくなることはない。
【0006】
なお、燃焼方式が「成層燃焼」と「均質燃焼」との間で切り換えられるときの燃料噴射量は、上記トルク変動が許容値を越えることのない最も大きい値となっている。このように燃焼方式の切り換えを行うのは、内燃機関の全運転領域のうちの極力広い範囲で「成層燃焼」を実行し、その内燃機関の燃費を向上させるためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記内燃機関は自動車等に搭載されるが、同機関において「成層燃焼」を実行する運転領域を拡大すべくアクセル開度に応じて決定される燃料噴射量を少なくすると、上記自動車の発進時における加速性能が低下してしまう。また、アクセル開度に応じて決定される燃料噴射量を多くして上記加速性能を向上させることも考えられるが、この場合には上記トルク変動が許容値を超えないように内燃機関において「成層燃焼」を実行する運転領域を狭くしなければならなくなり、同機関の燃費が悪化することともなる。
【0008】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、成層燃焼を実行する機関運転領域が狭くなるのを防止しつつ、車両発進時の加速性能向上を図ることのできる車載内燃機関の燃料噴射量制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、車両に搭載されて機関運転状態が低回転低負荷域にあるときに燃料を圧縮行程中に噴射する成層燃焼の燃焼方式とし、機関運転状態が高回転高負荷域にあるときに燃料を吸気行程中に噴射する均質燃焼の燃焼方式とする筒内噴射式の車載内燃機関の燃料噴射量制御装置において、前記車両の発進時である旨判断する発進判断手段と、前記発進判断手段により車両の発進時である旨判断されたとき、燃焼方式が成層燃焼に維持される範囲内で内燃機関の燃料噴射量を増量補正する補正手段とを備えた。
【0010】
同構成によれば、車両の発進時に燃焼方式が成層燃焼に維持される範囲内で燃料噴射量が増量補正されるため、内燃機関において成層燃焼を実行する運転領域が狭くなるのを防止しつつ、車両発進時の加速性能が向上するようになり、燃費の向上と発進時加速性能向上との両立が図られる。
【0011】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記燃料噴射量はアクセル操作量に基づき設定されるものであって、前記補正手段は前記アクセル操作量を補正することで前記燃料噴射量の増量補正を行うものとした。
【0012】
車両の発進時にはアクセル操作量が増加されて燃料噴射量が増加される。従って、そのアクセル操作量を補正して燃料噴射量を増量補正する同構成によれば、車両発進時におけるアクセル操作量に対する機関出力トルクの調整が容易になる。
【0013】
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の発明において、前記補正手段は、前記発進判断手段により車両の発進時でない旨判断されたとき、前記燃料噴射量の増量補正量を徐々に小さくするものとした。
【0014】
同構成によれば、車両発進直後に燃料噴射量の増量補正量が徐々に小さくされるため、その増量補正量の減少に応じて内燃機関の出力トルクが滑らかに変化するようになり、上記増量補正量の減少時に内燃機関の出力トルクに段差が生じることは防止される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を直列4気筒の自動車用ガソリンエンジンに適用した一実施形態を図1〜図8に従って説明する。
【0016】
図1に示すように、エンジン11において、そのシリンダブロック11a内に往復移動可能に設けられたピストン12は、コンロッド13を介してエンジン11の出力軸であるクランクシャフト14に連結されている。そして、ピストン12の往復移動は、上記コンロッド13によってクランクシャフト14の回転へと変換されるようになっている。また、ピストン12の頭部には、成層燃焼を実行するのに必要な窪み12aが形成されている。
【0017】
クランクシャフト14は、トランスミッション27等を介して自動車の車輪28に連結されている。この車輪28の回転に基づき車速センサ28aによって、エンジン11が搭載される自動車の車速SPDが検出されるようになる。また、トランスミッション27は、トランスミッションコントロールコンピュータ29によって駆動制御され、自動車の走行状態及びエンジン11の運転状態に応じて変速位置が変更される。なお、トランスミッション27の変速位置は、1速、2速、3速、4速、ニュートラル、及びリバースといった六つの位置の間で切り換えられることとなる。
【0018】
クランクシャフト14にはシグナルロータ14aが取り付けられている。このシグナルロータ14aの外周部には、複数の突起14bがクランクシャフト14の軸線を中心とする等角度毎に設けられている。また、シグナルロータ14aの側方には、クランクポジションセンサ14cが設けられている。そして、クランクシャフト14が回転して、シグナルロータ14aの各突起14bが順次クランクポジションセンサ14cの側方を通過することにより、同センサ14cからはそれら各突起14bの通過に対応したパルス状の検出信号が出力されるようになる。
【0019】
一方、シリンダブロック11aの上端にはシリンダヘッド15が設けられ、シリンダヘッド15とピストン12との間には燃焼室16が設けられている。この燃焼室16には、シリンダヘッド15に設けられた一対の吸気ポート17a,17bと、同じく一対の排気ポート18a,18bとが連通している(図1には一方の吸気ポート17b及び排気ポート18bのみ図示)。これら吸気及び排気ポート17a,17b,18a,18bの平断面形状を図2に示す。
【0020】
同図に示されるように、吸気ポート17aは湾曲して延びるヘリカルポートとなっており、吸気ポート17bは直線状に延びるストレートポートとなっている。そして、吸気ポート(ヘリカルポート)17aを通過して燃焼室16に空気が吸入されると、その燃焼室16内に破線矢印で示す方向へスワールが発生するようになる。こうした吸気ポート17a,17b及び排気ポート18a,18bには、それぞれ吸気バルブ19及び排気バルブ20が設けられている。
【0021】
また、図1に示すように、シリンダヘッド15には、上記吸気バルブ19及び排気バルブ20を開閉駆動するための吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22が回転可能に支持されている。これら吸気及び排気カムシャフト21,22は、タイミングベルト及びギヤ(共に図示せず)等を介してクランクシャフト14に連結され、同ベルト及びギヤ等によりクランクシャフト14の回転が伝達されるようになる。そして、吸気カムシャフト21が回転すると、吸気バルブ19が開閉駆動されて、吸気ポート17a,17bと燃焼室16とが連通・遮断される。また、排気カムシャフト22が回転すると、排気バルブ20が開閉駆動されて、排気ポート18a,18bと燃焼室16とが連通・遮断される。
【0022】
シリンダヘッド15において、吸気カムシャフト21の側方には、同シャフト21の外周面に設けられた突起21aを検出して検出信号を出力するカムポジションセンサ21bが設けられている。そして、吸気カムシャフト21が回転すると、同シャフト21の突起21aがカムポジションセンサ21bの側方を通過する。この状態にあっては、カムポジションセンサ21bから上記突起21aの通過に対応して所定間隔毎に検出信号が出力されるようになる。
【0023】
吸気ポート17a,17b及び排気ポート18a,18bには、それぞれ吸気管30及び排気管31が接続されている。この吸気管30内及び吸気ポート17a,17b内は吸気通路32となっており、排気管31内及び排気ポート18a,18b内は排気通路33となっている。吸気通路32の上流部分にはスロットルバルブ23が設けられている。このスロットルバルブ23は、直流(DC)モータからなるスロットル用モータ24の駆動により回動されて開度調節がなされる。そして、スロットルバルブ23の開度は、スロットルポジションセンサ44によって検出される。
【0024】
また、上記スロットル用モータ24の駆動は、自動車の室内に設けられたアクセルペダル25の開度(アクセル踏込量)に基づき制御される。即ち、自動車の運転者がアクセルペダル25を踏込操作すると、アクセル踏込量がアクセルポジションセンサ26によって検出され、同センサ26の検出信号に基づきスロットル用モータ24が駆動制御される。このスロットル用モータ24の駆動制御に基づくスロットルバルブ23の開度調節により、吸気通路32の空気流通面積が変化して燃焼室16へ吸入される空気の量が調整されるようになる。
【0025】
吸気通路32においてスロットルバルブ23の下流側に位置する部分には、同通路32内の圧力を検出するバキュームセンサ36が設けられている。そして、バキュームセンサ36は検出した吸気通路32内の圧力に対応した検出信号を出力する。また、吸気通路32においてバキュームセンサ36よりも下流側に位置して吸気ポート(ストレートポート)17bに連通する部分には、スワールコントロールバルブ(SCV)34が設けられている。SCV34は、スワール用モータ35の駆動により回動されて開度調節がなされる。そして、SCV34の開度が小さくなるほど、図2に示される吸気ポート(ヘリカルポート)17aを通過する空気の量が多くなり、燃焼室16内に生じるスワールが強くなる。
【0026】
また、図1に示すように、シリンダヘッド15には、燃焼室16内に燃料を噴射供給する燃料噴射弁40と、燃焼室16内に充填される燃料と空気とからなる混合気に対して点火を行う点火プラグ41とが設けられている。この点火プラグ41による上記混合気への点火時期は、点火プラグ41の上方に設けられたイグナイタ41aによって調整される。そして、燃料噴射弁40から燃焼室16内へ燃料が噴射されると、同燃料が吸気通路32を介して燃焼室16に吸入された空気と混ぜ合わされ、燃焼室16内で空気と燃料とからなる混合気が形成される。更に、燃焼室16内の混合気は点火プラグ41によって点火がなされて燃焼し、燃焼後の混合気は排気として排気通路33に送り出される。
【0027】
次に、本実施形態におけるエンジン11の燃料噴射量制御装置の電気的構成を図3に基づいて説明する。
この燃料噴射量制御装置は、点火時期制御、スロットル開度制御、及びSCV開度制御など、エンジン11の運転状態を制御するための電子制御ユニット(以下「ECU」という)92を備えている。このECU92は、ROM93、CPU94、RAM95及びバックアップRAM96等を備える論理演算回路として構成されている。
【0028】
ここで、ROM93は各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されたメモリであり、CPU94はROM93に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAM95はCPU94での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM96はエンジン11の停止時に保存すべきデータを記憶する不揮発性のメモリである。そして、ROM93、CPU94、RAM95及びバックアップRAM96は、バス97を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路98及び外部出力回路99と接続されている。
【0029】
外部入力回路98には、クランクポジションセンサ14c、カムポジションセンサ21b、アクセルポジションセンサ26、車速センサ28a、トランスミッションコントロールコンピュータ29、バキュームセンサ36、及びスロットルポジションセンサ44等が接続されている。一方、外部出力回路99には、スロットル用モータ24、スワール用モータ35、燃料噴射弁40、及びイグナイタ41a等が接続されている。
【0030】
このように構成されたECU92は、バキュームセンサ36からの検出信号に基づき吸気圧PMを求め、アクセルポジションセンサ26からの検出信号に基づきアクセル踏込量ACCPを求める。更に、ECU92は、クランクポジションセンサ14cからの検出信号に基づきエンジン回転数NEを求める。そして、上記のように求められた吸気圧PMとエンジン回転数NE、若しくはアクセル踏込量ACCPとエンジン回転数NEとに基づき、周知のマップを参照して燃料噴射量Qをマップ演算する。こうして算出された燃料噴射量Qは、エンジン回転数NEが高くなるほど大きい値になるとともに、吸気圧PM若しくはアクセル踏込量ACCPが大きくなるほど大きい値になる。
【0031】
エンジン11の機関負荷は、上記燃料噴射量Qによって表される。そして、ECU92は、エンジン11の運転状態が高回転高負荷領域にあるときに同エンジン11の燃焼方式を「均質燃焼」とし、低回転低負荷領域にあるときに同エンジン11の燃焼方式を「成層燃焼」とする。このように燃焼方式を変化させるのは、高出力が要求される高回転高負荷時には混合気の空燃比をリッチ側の値にしてエンジン出力を高め、あまり高出力を必要としない低回転低負荷時には空燃比をリーン側の値にして燃費の向上を図るためである。
【0032】
エンジン11の燃焼方式を「均質燃焼」とした場合、ECU92は、バキュームセンサ36からの検出信号に基づき求められる吸気圧PMとエンジン回転数NEとに基づき燃料噴射量Qをマップ演算する。ECU92は、燃料噴射弁40を駆動制御することにより、上記燃料噴射量Qに対応した量の燃料をエンジン11の吸気行程中に燃料噴射弁40から噴射させる。こうした燃料噴射に基づき燃焼室16内に形成される混合気においては、その空燃比が理論空燃比若しくは理論空燃比よりも大きい値となる。更に、ECU92は、スロットル開度、点火時期、及びSCV34の開度等が「均質燃焼」に適したものとなるよう、スロットル用モータ24、イグナイタ41a、及びスワール用モータ35等を駆動制御する。
【0033】
エンジン11の燃焼方式を「成層燃焼」とした場合、ECU92は、アクセル踏込量ACCP及びエンジン回転数NEとから燃料噴射量Qを算出する。ECU92は、上記燃料噴射量Qに基づき燃料をエンジン11の圧縮行程中に噴射させる。こうした燃料噴射により燃焼室16内に形成される混合気においては、その空燃比が「均質燃焼」時の空燃比よりもリーン側の値とされる。また、ECU92は、スロットル開度、点火時期、及びSCV34の開度等が「成層燃焼」に適したものとなるよう、スロットル用モータ24、イグナイタ41a、及びスワール用モータ35等を駆動制御する。
【0034】
こうした「成層燃焼」時において、エンジン11の圧縮行程中に燃料噴射弁40から噴射された燃料は、ピストン12の頭部に設けられた窪み12a(図1)内に入り込む。更に、上記スワール用モータ35の駆動制御によるSCV34の開度調節に基づきスワールが発生し、そのスワール及びピストン12の移動により上記燃料が点火プラグ41の周りに集められる。このように点火プラグ41の周りに燃料を集めることによって、燃焼室16内の混合気全体の平均空燃比を「均質燃焼」時より大きくしても、同プラグ41周りの混合気の空燃比が着火に適したものとされて良好な混合気への着火が行われる。また、燃焼室16内の混合気全体の平均空燃比を「均質燃焼」時より大きくするためにスロットル開度が開き側に制御されて吸入空気量が多くされるため、「成層燃焼」時にはエンジン11のポンピングロスが低減されるようになる。
【0035】
次に、本実施形態の燃料噴射量制御の概要について説明する。
上記エンジン11では、「成層燃焼」時において、エンジン回転数NEが一定である条件のもとで、図4に示すようにアクセル踏込量ACCPが大きくなるほど燃料噴射量Qが大きくなるように燃料噴射量制御を行う。こうした燃料噴射量制御により、アクセル踏込量ACCPに応じたエンジン11の出力トルクが得られるようにしている。また、上記エンジン11では、エンジン回転数NEが一定である条件のもとで燃料噴射量Qが所定値aよりも大きくなると、燃焼方式が「成層燃焼」から「均質燃焼」へと切り換えられる。
【0036】
その所定値aは、「成層燃焼」実行時における燃料噴射量Qにおいて、燃料過多によりエンジン11のトルク変動が許容値を超えることのない最も大きい値となっている。そして、上記燃料噴射量Qが所定値aを境に変化するときにエンジン11の燃焼方式を「成層燃焼」と「均質燃焼」との間で切り換えることにより、エンジン11に「成層燃焼」時の燃料過多による大きなトルク変動を生じさせず、且つエンジン11において「成層燃焼」が実行される運転領域を極力広くとって燃費の向上を図ることができる。
【0037】
ところで、自動車の発進時には、アクセル踏込量ACCPが「0」から徐々に大きくなるという運転状況であるため、「成層燃焼」が行われるようになる。しかし、「成層燃焼」時には、燃費向上を意図してアクセル踏込量ACCPに応じて決定される燃料噴射量Qを極力小さくすると、自動車の発進時における加速性能が低下してしまう。
【0038】
また、自動車の発進時における加速性能を向上させるために、アクセル踏込量ACCPに応じて推移する燃料噴射量Qを、図4に破線で示すように通常よりも大きく設定することも考えられる。しかし、この場合には燃料噴射量Qが所定値aに達するときのアクセル踏込量ACCPが通常よりも小さくなり、図4において燃焼方式の切り換えられる位置が点P1から点P2へと変化する。その結果、エンジン11において「成層燃焼」が行われる運転領域が狭くなり、そのエンジン11の燃費が悪化してしまう。
【0039】
そこで、本実施形態では、自動車の発進時である旨判断されたときアクセル踏込量ACCPを増加側へ補正することで燃料噴射量Qの増量補正を行う。こうした燃料噴射量Qの増量補正によって、自動車の発進時における加速性能を向上させつつ、エンジン11において「成層燃焼」が実行される運転領域が狭くなって燃費が悪化するのを防止し、それら加速性能向上と燃費悪化防止との両立が図られる。
【0040】
次に、上記燃料噴射量制御を行うためのアクセル踏込量ACCPの補正手順について図5及び図6を参照して説明する。図5及び図6は、上記アクセル踏込量ACCPを補正するためのアクセル踏込量補正ルーチンを示すフローチャートである。このアクセル踏込補正ルーチンは、ECU92を通じて例えば所定時間毎の時間割り込みにて実行される。
【0041】
アクセル踏込量補正ルーチンにおいて、ステップS101,S102の処理は、アクセル踏込量ACCPが「0」から所定値へと変化したか否かを判断するためのものである。ECU92は、ステップS101の処理としてアクセル踏込量ACCPが「0」以外の値であるか否かを判断し、ステップS102の処理として前回のアクセル踏込量ACCPが「0」であったか否かを判断する。そして、上記各ステップ101,S102の処理で共にYESと判断された場合、即ちアクセル踏込量ACCPが「0」から所定値へと変化した状態である場合には、ステップS103に進む。
【0042】
ECU92は、ステップS103の処理で、前提条件成立フラグFとして「1」をRAM95の所定領域に記憶する。従って、前提条件成立フラグFが「1」に設定されているときには、自動車の発進時などアクセル踏込量ACCPが「0」から所定値へ変化したことになる。こうして前提条件成立フラグFの設定を行った後、ステップS104に進む。また、上記ステップS101,S102のいずれか一方の処理にてNOと判断されると、直接ステップS104に進む。
【0043】
ECU92は、ステップS104の処理として前提条件成立フラグFが「1」に設定されているか否かを判断し、「F=1」であればステップS105に進んでカウンタCをカウントアップする。このカウンタCは、「F=1」になってからの経過時間、即ちアクセル踏込量ACCPが「0」から所定値へ変化した後の経過時間を示すものである。また、上記ステップS104の処理で「F=1」でない旨判断されるとステップS106に進み、ECU92は、カウンタCを「0」にリセットする。
【0044】
こうしてステップS105,S106のいずれかの処理を実行した後、ステップS107(図6)に進む。このステップS107の処理は、自動車の発進時であるか否かを判断するためのものである。ECU92は、ステップS107の処理として、以下の(1)〜(5)に示す補正実行条件が全て成立しているか否かを判断する。
【0045】
(1)前提条件成立フラグFが「1」であること
(2)トランスミッション27の変速位置が1速であること
(3)アクセル踏込量ACCPが「0」でないこと
(4)自動車の車速SPDが10km/h以下であること
(5)カウンタCが所定値(例えば5sに対応する値)よりも小さいこと
なお、上記トランスミッション27の変速位置は、トランスミッション27を駆動制御するためのトランスミッションコントロールコンピュータ29から出力される変速位置信号に基づき判断される。また、上記自動車の車速SPDは、車速センサ28aからの検出信号に基づき求められる。
【0046】
そして、上記各条件が全て成立したときには自動車の発進時である旨判断され、ステップS108に進む。ECU92は、ステップS108の処理として、図7に示すマップを参照して現在のアクセル踏込量ACCPに基づき、燃料噴射量Qを増量補正するためのアクセル補正係数eを算出する。ECU92は、続くステップS109の処理として、現在のアクセル踏込量ACCPに上記補正係数eを乗算したものを新たなアクセル踏込量ACCPとして設定した後、このアクセル踏込量補正ルーチンを一旦終了する。
【0047】
ECU92は、別のルーチンによってアクセル踏込量ACCP等に基づき燃料噴射量Qを算出する。そのアクセル踏込量ACCPは、自動車の発進時に増大側に補正されるため、同アクセル踏込量ACCP等に基づき算出される燃料噴射量Qも増量補正されることとなる。ECU92は、増量補正された燃料噴射量Qに基づき燃料噴射弁40を駆動制御して燃料噴射を行うことで、自動車の発進時における加速性能を向上させる。
【0048】
一方、上記ステップS107の処理において、上記(1)〜(5)に示す補正実行条件のうち、いずれか一つでも不成立ならば自動車の発進時でない旨判断され、ステップS110に進む。ECU92は、ステップS110の処理で、前提条件成立フラグFとして「0」をRAM95の所定領域に記憶する。こうして「F=0」になると、上記ステップS104(図5)の処理でNOと判断されてステップS106に進み、カウンタCが「0」にリセットされる。従って、カウンタCは、自動車の発進時のみ増加するようになり、自動車の発進時以外のときには「0」に戻されるようになる。
【0049】
ECU92は、続くステップS111(図6)の処理として、トランスミッション27の変速位置がリバース(Rレンジ)にあるか否かを判断する。そして、変速位置がリバースにあるならばステップS112に進み、アクセル補正係数eを「1.0」に設定した後、ステップS109の処理を実行する。この場合、アクセル補正係数eが「1.0」になるため、アクセル踏込量ACCPが増加側に補正されることはなく、そのアクセル踏込量ACCPの補正に基づく燃料噴射量Qの増量補正も行われることはない。
【0050】
一方、上記ステップS111の処理として、トランスミッション27の変速位置がリバースにない旨判断されると、ステップS113に進む。ステップS113〜S115の処理は、自動車の発進時に増量補正された燃料噴射量Qを元に戻すべく、アクセル補正係数eを徐々に「1.0」へと減少させるためのものである。
【0051】
ECU92は、ステップS113の処理として、現在のアクセル補正係数eから「0.05」を減算した値を新たなアクセル補正係数eとして設定する。続いてECU92は、ステップS114の処理として、アクセル補正係数eが「1.0」よりも小さいか否かを判断する。そして、「e<1.0」ならば続くステップS115に進んでアクセル補正係数eを「1.0」に設定した後にステップS109に進み、「e<1.0」でないならば直接ステップS109に進む。
【0052】
従って、自動車の発進時でなくなったときにおいて、トランスミッション27の変速位置がリバースにあればアクセル補正係数eが直ちに「1.0」とされ、アクセル踏込量ACCPが直ちに同アクセル補正係数eに基づく補正の無い状態に戻される。そして、燃料噴射量Qも直ちに補正無しの状態に戻される。また、自動車の発進時でなくなったときにおいて、トランスミッション27の変速位置がリバースになければ、アクセル補正係数eが徐々に「1.0」まで小さくされ、アクセル踏込量ACCPが徐々にアクセル補正係数eに基づく補正の無い状態に戻される。そして、燃料噴射量Qも徐々に補正無しの状態に戻される。
【0053】
最後に、自動車の発進時及び発進後におけるアクセル踏込量ACCP、アクセル補正係数e、燃料噴射量Q、及び車速SPDの推移を図8のタイムチャートを参照して説明する。
【0054】
自動車の発進時に、上記ステップS107の処理によって自動車の発進時である旨判断されると、アクセル補正係数eが図8(b)に実線で示すように「1.0」よりも大きい値にされる。その結果、図8(a)に実線で示すように、アクセル踏込量ACCPは、アクセル補正係数eが大きくなった分だけ増加側に補正される。このようにアクセル踏込量ACCPが増加側に補正されると、そのアクセル踏込量ACCP等に基づき算出される燃料噴射量Qも図8(c)に実線で示すように増量補正されるようになる。この燃料噴射量Qの増量補正により、自動車の発進時における加速性能が向上するようになる。
【0055】
自動車が発進した後、図8(d)に実線で示すように、例えば車速SPDが10km/hよりも大きくなるなるなどして、上記ステップS107の処理によって自動車の発進時でない旨判断されると、アクセル補正係数eが図8(b)に実線で示すように「1.0」まで徐々に小さくされる。その結果、図8(a)に実線で示すように、アクセル踏込量ACCPは、アクセル補正係数eが徐々に小さくなる分だけ徐々に補正無しの状態へと戻される。このようにアクセル踏込量ACCPが徐々に補正無しの状態に戻されると、燃料噴射量Qの増量補正量が徐々に小さくなって同燃料噴射量Qが図8(c)に実線で示すように徐々に補正無しの状態に戻されるようになる。
【0056】
上記のように自動車の発進時に燃料噴射量Qの増量補正を行うことで、エンジン11において「成層燃焼」を実行する運転領域が狭くなるのを防止しつつ、自動車の発進時における加速性能が向上するようになる。また、自動車の発進後には、燃料噴射量Qの増量補正量が徐々に小さくされるため、その増量補正量の減少に応じてエンジン11の出力トルクが滑らかに変化するようになる。従って、燃料噴射量Qの増量補正量を減少させるとき、エンジン11の出力トルクに段差が生じてドライバビリティが悪化するのを防止することができるようになる。
【0057】
以上詳述した処理が行われる本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)自動車の発進時に燃料噴射量Qを増量補正するようにしたため、エンジン11において「成層燃焼」を実行する運転領域が狭くなるのを防止しつつ、自動車の発進時における加速性能を向上させることができ、燃費悪化防止と加速性能向上との両立を図ることができる。
【0058】
(2)自動車の発進時には、アクセル踏込量ACCPが「0」から増加されて燃料噴射量Qが増加される。従って、そのアクセル踏込量ACCPをアクセル補正係数eに基づき補正して燃料噴射量Qを増量補正することにより、自動車の発進時においてもアクセル踏込量ACCPに対するエンジン11の出力トルクの調整が容易になる。
【0059】
(3)自動車の発進後に燃料噴射量Qの増量補正量が徐々に小さくされるため、その増量補正量の減少に応じてエンジン11の出力トルクが滑らかに変化し、その出力トルクに段差が生じることに基づきドライバビリティが悪化するのを防止することができる。
【0060】
なお、本実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・本実施形態では、アクセル踏込量ACCPをアクセル補正係数eに基づいて補正することで、燃料噴射量Qの補正を行うようにしたが、これに代えて燃料噴射量Qに所定補正量を加算したり所定補正係数を乗算したりして、同燃料噴射量Qの補正を行うようにしてもよい。
【0061】
・本実施形態では、自動車の発進時における燃料噴射量Qの増量補正量を自動車の発進後に徐々に減少させたが、その減少を必ずしも徐々に行う必要はない。・本実施形態では、アクセル補正係数eをマップにより算出したが、これに代えて式による算出を行ってもよい。
【0062】
・上記アクセル補正係数eをアクセル踏込量ACCPに乗算する代わりに、アクセル踏込量ACCPに所定の補正量を加算して燃料噴射量Qを増量させるための補正を行ってもよい。
【0063】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、車両の発進時に燃焼方式が成層燃焼に維持される範囲内で燃料噴射量が増量補正されるため、成層燃焼を実行する内燃機関の運転領域が狭くなるのを防止しつつ、車両発進時の加速性能が向上するようになり、燃費の向上と発進時加速性能向上との両立を図ることができる。
【0064】
請求項2記載の発明によれば、アクセル操作量を補正して燃料噴射量を増量補正するため、車両発進時におけるアクセル操作量に対する機関出力トルクの調整を容易に行うことができる。
【0065】
請求項3記載の発明によれば、車両発進直後に燃料噴射量の増量補正量が徐々に小さくされるため、その増量補正量の減少に応じて内燃機関の出力トルクが滑らかに変化するようになり、上記増量補正量の減少時に内燃機関の出力トルクに段差が生じるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の燃料噴射量制御装置が適用されたエンジン全体を示す断面図。
【図2】同エンジンにおける吸気及び排気ポートの形状を示すシリンダヘッドの断面図。
【図3】上記燃料噴射量制御装置の電気的構成を示すブロック図。
【図4】アクセル踏込量と燃料噴射量との関係を示すグラフ。
【図5】アクセル踏込量補正手順を示すフローチャート。
【図6】アクセル踏込量補正手順を示すフローチャート。
【図7】アクセル補正係数を算出する際に参照されるマップ。
【図8】自動車の発進時におけるアクセル踏込量、アクセル補正係数、燃料噴射量、及び車速の推移を示すタイムチャート。
【符号の説明】
11…エンジン、14c…クランクポジションセンサ、25…アクセルペダル、26…アクセルポジションセンサ、27…トランスミッション、28a…車速センサ、29…トランスミッションコントロールコンピュータ、36…バキュームセンサ、40…燃料噴射弁、92…電子制御ユニット(ECU)。
Claims (3)
- 車両に搭載されて機関運転状態が低回転低負荷域にあるときに燃料を圧縮行程中に噴射する成層燃焼の燃焼方式とし、機関運転状態が高回転高負荷域にあるときに燃料を吸気行程中に噴射する均質燃焼の燃焼方式とする筒内噴射式の車載内燃機関の燃料噴射量制御装置において、
前記車両の発進時であるか否か判断する発進判断手段と、
前記発進判断手段により車両の発進時である旨判断されたとき、燃焼方式が成層燃焼に維持される範囲内で内燃機関の燃料噴射量を増量補正する補正手段と、 を備えることを特徴とする車載内燃機関の燃料噴射量制御装置。 - 前記燃料噴射量はアクセル操作量に基づき設定されるものであって、前記補正手段は前記アクセル操作量を補正することで前記燃料噴射量の増量補正を行う
請求項1記載の車載内燃機関の燃料噴射量制御装置。 - 前記補正手段は、前記発進判断手段により車両の発進時でない旨判断されたとき、前記燃料噴射量の増量補正量を徐々に小さくする
請求項1又は2記載の車載内燃機関の燃料噴射量制御装置。
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