JP3937674B2 - 乾燥装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、静止型吸着除湿エレメントを使う乾燥装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
乾燥装置の一例としては、特開平4―114715号公報に示されたものがあり、これを図12に示す。図12は、従来の乾燥装置の断面を示す断面図である。
図12において、90は吸着材、91は電気ヒーター、92は送風機、93はダンパー、及び94は乾燥庫である。
この従来の乾燥装置は、二つのダンパー93が備えられ、この二つのダンパー93の切り換えにより、吸着材90と乾燥庫94とが結ばれた流通路、若しくは、吸着材90と乾燥庫94外の空間とが結ばれた流通路が選択される。
【0003】
吸着材90と乾燥庫94とが結ばれた流通路では、送風機92により乾燥庫94内の空気が吸着材90側に送られる。これにより、乾燥庫94内の空気の水分が吸着材90に吸着され、乾燥庫94内が乾燥雰囲気となる。
また、吸着材90と乾燥庫94外の空間とが結ばれた流通路では、送風機92により乾燥庫94外の空気が吸着材90側に送られる。また、電気ヒーター91が作動する。これにより、吸着材90の水分が乾燥庫94外の空間に放湿される。
この従来の乾燥装置は、これらの動作を交互に繰り返し行うことによって、乾燥運転を断続的に行うものである。
【0004】
また、乾燥装置の他の例としては、特開平7―31382号公報に示されたものがあり、これを図13に示す。図13は、従来の乾燥装置を示す斜視図及び断面図である。
図13において、100〜101はダンパーである。102はダンパー軸であり、ダンパー100〜101が取り付けられる。このダンパー軸102を回動させることにより、除湿時および再生時の空気の流路が選択される。
【0005】
また、図13に示す乾燥装置において、ダンパー軸102を回動させる開閉機構について、図14を用いて説明する。図14は、従来の乾燥装置の開閉機構を示す斜視図及び断面図である。
図14において、103はウオームホイールであり、ダンパー軸102に装着される。104はモータである。105はウオームであり、モータ104に取り付けられる。
このモータ104の駆動により、ウオーム105は回転し、このウオーム105の回転により、ウオームホイール103は正逆回転する。このウオームホイール103の正逆回転により、ダンパー軸102は回転し、2つのダンパー100〜101による開閉動作が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の乾燥装置は、2つのダンパー100〜101を駆動させるために、ダンパー軸102にウオームホイール103を装着する必要があった。また、そのウオームホイール103を駆動させるために、ウオーム105が装着されたモーター104を設ける必要があった。これらのことから、従来の乾燥装置は、複雑で高価なものとなっていた。
本発明は、このような問題点を解消するためになされたものであり、ダンパーの駆動部分が安価である乾燥装置を得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
一面に第一出入口及び第二出入口を有し、他面に第三出入口及び第四出入口を有するケーシングと、第一出入口及び第三出入口のいずれか一方を閉口する第一切換ダンパーと、第二出入口及び第四出入口のいずれか一方を閉口する第二切換ダンパーと、第一切換ダンパー及び第二切換ダンパーを同一平面状に連結するダンパー軸と、ダンパー軸を所定の方向に回動させる形状記憶合金製の第一バネと、ダンパー軸を所定の方向とは逆の方向に回動させる第二バネと、ケーシング内の空気の水分を吸着する吸着剤と、ケーシング内の空気を加熱するPTCヒーターと、ケーシング内の空気を導入及び排出する送風機と、ケーシング外部の雰囲気温度を検出する温度センサーと、温度センサーの検出結果に基づき、雰囲気湿度が高くなると送風機の回転数を上げるように制御する制御器とを備える。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本発明による乾燥装置の一実施形態について、図1を用いて説明する。図1は本発明の実施形態1の乾燥装置を上部から見た断面図である。
図1において、1は送風機である。2はフィルターであり、送風機1の吸込側に設けられ、不織布等で作られる。3は吸着剤である静止型の吸着除湿エレメントである。この静止型の吸着除湿エレメント3の例としては、セラミックス等の無機繊維にシリカゲル等を、重合反応を利用して結合させたものがある。5は乾燥装置全体のケーシングである。6は通路壁であり、ケーシング5内に設けられる。
【0009】
なお、吸着除湿エレメント3は、ケーシング5と通路壁6との間に取り付けられる。7は断熱材であり、吸着除湿エレメント3とケーシング5との間、及び吸着除湿エレメント3と通路壁6との間に設けられる。この断熱材7を設けることにより、吸着除湿エレメント3の外周からの空気が漏れることを抑えると共に、吸着除湿エレメント3からの放熱を抑える。
【0010】
8はダンパー軸である。9は第一切換ダンパーである吸込切換ダンパーであり、ダンパー軸8の一端側に設けられる。なお、吸込切換ダンパー9は、その端部がダンパー軸8に設けられる。10は第二切換ダンパーである除湿・再生切換ダンパーであり、ダンパー軸8の他端側に設けられる。なお、除湿・再生切換ダンパー10は、その端部がダンパー軸8に設けられる。11はプーリーであり、ダンパー軸8のほぼ中央に設けられる。12は軸受けであり、ケーシング5に設けられる。この軸受け12により、ダンパー軸8の両端が位置決めされる。
【0011】
15は第三出入口である再生給気口であり、ケーシング5に設けられる。16は第四出入口である再生排気口であり、ケーシング5において再生給気口15と同一平面に設けられる。
なお、吸込口32は、ケーシング5において再生給気口15が設けられている面と隣り合う面に設けられる。
また、吹出口33は、ケーシング5において吸込口32と同一平面に設けられる。
そして、乾燥保管庫内の空気から水分を除去する除湿運転時は、吸込口32と吹出口33とが開口し、再生給気口15と再生排気口16とが閉口する。
また、吸着除湿エレメント3から水分を除去する再生運転時は、吸込口32と吹出口33とが閉口し、再生給気口15と再生排気口16とが開口する。
【0012】
17はバイパス穴であり、通路壁6に設けられる。18はバイパス通路であり、通路壁6とケーシング5とにより形成される。このバイパス通路18は、バイパス穴17により、吸着除湿エレメント3側の通路と連通する。なお、乾燥装置内には、通路壁6とケーシング5により、第一の風路である吸着除湿エレメント3が設けられた通路と、第二の風路である吸着除湿エレメント3が設けられていないバイパス通路18とが形成される。
【0013】
19は再生用ヒーターであり、乾燥装置内の空気を加熱し、吸着除湿エレメント3を再生する。20は第一バネである形状記憶バネであり、加熱されると形状記憶効果により縮む。21は第二バネである戻りバネである。
本実施形態の乾燥装置が有する切り換えダンパ9〜10の可動機構は、ダンパー軸8、プーリー11、形状記憶バネ20、及び戻りバネ21を用いて構成する。
30は制御器であり、ケーシング5に設けられる。31は殺菌装置であり、ケーシング5に設けられる。
【0014】
次に、図1に示す乾燥装置の側面について、図2を用いて説明する。図2は本発明の実施形態1の乾燥装置を側面から見た断面図である。
図2において、32は第一出入口である吸込口である。33は第二出入口である吹出口である。
なお、図2において、図1に示す実施形態と同一又は相当の部分には同一符号を付してその説明を省略し、図1と相違する部分について説明した。
【0015】
次に、図1に示す乾燥装置が有する静止型の吸着除湿エレメント3について、図3を用いて説明する。図3は、静止型の吸着除湿エレメント3の外観を示す外観図である。
図3において、34は空気を通す通路である。この通路34は、吸着除湿エレメント3上に、直線的に多数設けられている。また、この通路34は、コルゲート状に、吸着除湿エレメント3全体に分布する。なお、この吸着除湿エレメント3は、直方体状や立方体状に構成される。
なお、図3において、図1に示す実施形態と同一又は相当の部分には同一符号を付してその説明を省略し、図1と相違する部分について説明した。
【0016】
次に、図1に示す乾燥装置が有するダンパー軸8、吸込切換ダンパー9、除湿・再生切換ダンパー10、及びプーリー11の構成を、図4に示す。
図4は、ダンパー軸8、吸込切換ダンパー9、除湿・再生切換ダンパー10、及びプーリー11の構成を示す構成図である。
なお、図4において、図1に示す実施形態と同一又は相当の部分には同一符号を付してその説明を省略した。
【0017】
次に、図1に示す乾燥装置を縦方向から見たものについて、図5を用いて説明する。図5は本発明の実施形態1の乾燥装置を縦方向から見た断面図である。
図5において、Aは除湿運転時における切換ダンパー9〜10の位置である。また、Bは再生運転時における切換ダンパー9〜10の位置である。
なお、図5において、図1に示す実施形態と同一又は相当の部分には同一符号を付してその説明を省略し、図1と相違する部分について説明した。
【0018】
次に、図1に示す乾燥装置が有する切り換えダンパ9〜10の可動機構について、図6を用いて説明する。図6は、切り換えダンパ9〜10の可動機構の構成を示す構成図である。
形状記憶バネ20は、一端をケーシング5に、他端をプーリー11又はダンパー軸8に設ける。戻りバネ21は、一端をケーシング5に、他端をプーリー11又はダンパー軸8に設ける。
【0019】
なお、形状記憶バネ20が設けられるケーシング5の面と、戻りバネ21が設けられるケーシング5の面とは、互いに対向する面である。また、形状記憶バネ20が設けられるケーシング5の面と、戻りバネ21が設けられるケーシング5の面とは、直交していてもよい。つまり、形状記憶バネ20及び戻りバネ21は、互いの張力が逆向きとなるように、プーリー11等に取り付けられる。
なお、図6において、図1に示す実施形態と同一又は相当の部分には同一符号を付してその説明を省略した。
【0020】
次に、図1に示す乾燥装置が取り付けられた乾燥保管庫について、図7を用いて説明する。図7は本発明の実施形態1の乾燥装置が取り付けられた乾燥保管庫を正面から見た断面図である。
図7において、40は乾燥装置である。41は乾燥保管庫である。乾燥装置40は、この乾燥保管庫41の上部等に取り付けられる。なお、乾燥保管庫41内の空気は、吸入口32を介して乾燥装置40内に吸引される。また、乾燥装置40内の空気は、吹出口33を介して乾燥保管庫41内に排出される。42は棚であり、乾燥保管庫41の内部に設けられる。43は乾燥物であり、乾燥保管庫41の棚42に載置され、保管される。44は乾燥装置40に設けられた湿度センサーであり、乾燥保管庫41内部の湿度を検知する。この乾燥保管庫41は、主に湿気を嫌う食品を保存するためのものである。この湿気を嫌う食品としては、例えば海苔・昆布等の乾物、せんべい・ビスケット等の菓子類、コーヒー豆等がある。
【0021】
次に、図7に示す乾燥装置が取り付けられた乾燥保管庫41の側面について、図8を用いて説明する。図8は本発明の実施形態1の乾燥装置が取り付けられた乾燥保管庫41を側面から見た側面図である。
図8において、45はドアであり、乾燥物43を取り出す為に、乾燥保管庫41の前面に設けられる。
なお、図8において、図7に示す実施形態と同一又は相当の部分には同一符号を付してその説明を省略し、図7と相違する部分について説明した。
【0022】
次に、図1〜図8に示す本実施形態の乾燥装置の動作について説明する。
まず、乾燥装置の制御部30は、湿度センサー44を用いて、乾燥保管庫41内の湿度を検知する。そして、乾燥装置40は、検知された湿度が高くなると除湿運転を始め、該湿度が低くなると除湿運転を停止する。
この除湿運転の時、再生用ヒーター19には通電されない。このため、形状記憶バネ20は伸びており、切換ダンパー9〜10は図5におけるAの位置にある。なお、切換ダンパー9〜10がAの位置に来ることにより、再生給気口15及び再生排気口16が閉口し、吸込口32及び吹出口33が開口する。
【0023】
そして、送風機1が運転され、吸込口32から乾燥保管庫41内の空気が吸引される。そして、この吸込口32から吸引された空気は、フィルター2によって塵埃が取り除かれる。このフィルター2によって塵埃が取り除かれた空気は、再生用ヒーター19及び吸着除湿エレメント3を通過する。この吸着除湿エレメント3を通過した空気は、その水分が吸着除湿エレメント3に吸着される。この水分が吸着除湿エレメント3によって吸着された空気は、吸着除湿エレメント3にの吸着熱により温度が少し上昇し、乾燥した空気となり吹出口33から乾燥保管庫41に吹き出される。
【0024】
なお、フィルター2を通過した空気は、一部、バイパス穴17からバイパス通路18を経て、吹出口33から吹き出される。つまり、除湿運転では、吸着除湿エレメント3を通過した乾燥空気とバイパス通路18を経たバイパス空気とが混合され、その混合された空気が吹出口33から乾燥保管庫41に吹き出される。
なお、吸込口32から吸引された空気を、全て、吸着除湿エレメント3を経た乾燥空気にしても、吸着除湿エレメント3での圧力損失が大きく、吹出口33から吹き出される空気の循環風量を増大させることができない。
【0025】
そこで、吸込口32から吸引された空気の一部をバイパス空気として乾燥空気に混合することにより、吹出口33から吹き出される空気全体の圧力損失を抑えることができ、除湿時の循環風量を増大させることができる。また、循環風量を増大させることができるため、乾燥空気を乾燥保管庫41内の隅々まで送ることができ、乾燥保管庫41内の乾燥物を湿気から守ることができる。
なお、乾燥空気は乾燥保管庫41内を循環するものであり、この乾燥空気と乾燥保管庫41外の空気とは基本的に換気されない。また、乾燥保管庫41のドア45の隙間から、わずかではあるが、乾燥空気と乾燥保管庫41外の空気とが自然換気されることはある。
【0026】
次に、除湿運転が行われて、吸着除湿エレメント3に所定の水分が吸着され、飽和してその吸着量が減少してきた場合、吸着除湿エレメント3を再生する再生運転を行う。なお、除湿運転から再生運転への切り換えは、制御器30のタイマーによって切り換えてもよい。また、センサーによって吸着除湿エレメント3の重量等を検出し、その検出結果に基づいてもよい。
そして、再生運転の時、再生用ヒーター19には通電される。この再生用ヒーター19への通電により、乾燥装置40内の空気は、その温度が上昇する。また、再生用ヒーター19への通電により、形状記憶バネ20が暖められ、形状記憶効果によって縮む力が発生する。
【0027】
このように、形状記憶バネ20が縮むと、プーリー11が回転し、このプーリー11と一体のダンパー軸8も回転する。そして、このダンパー軸8が回転することにより、2つの切換ダンパー9〜10も回転し、図5におけるBの位置に回転する。なお、切換ダンパー9〜10がBの位置に回転することにより、再生給気口15及び再生排気口16が開口し、吸込口32及び吹出口33が閉口する。このように、吸込口32及び吹出口33が閉口して、再生給気口15及び再生排気口16が開口することにより、再生運転時の空気の流路が形成される。
【0028】
このように、流路が形成されたことにより、送風機1が稼動し、再生給気口15から乾燥保管庫41外の空気が吸引される。この再生給気口15から吸引された乾燥保管庫41外の空気は、フィルター2を通り、再生用ヒーター19で加熱され、昇温する。この昇温した空気は、吸着除湿エレメント3を通過すると共に、吸着除湿エレメント3を加熱し、吸着除湿エレメント3に吸着されている水分を除去する。この吸着除湿エレメント3を通過した空気は湿気を帯びた湿潤空気となり、再生排気口16から乾燥保管庫41外に排気される。このように、吸着除湿エレメント3を通過した空気が湿潤空気となり、乾燥保管庫41外に排気されることにより、吸着除湿エレメント3は再び水分吸着量を増加させ、再生する。
【0029】
なお、再生給気口15から吸引された乾燥保管庫41外の空気は、フィルター2を通過した後、一部、バイパス穴17からバイパス通路18を経た後、再生排気口16から排気される。つまり、再生運転では、吸着除湿エレメント3を通過した湿潤空気とバイパス通路18を経たバイパス空気とが混合され、その混合された空気が再生排気口16から乾燥保管庫41外に排気される。
なお、再生給気口15から吸引された空気を、全て、吸着除湿エレメント3を経た湿潤空気にしようとすると、その湿潤空気を排気する時に、再生排気口16周辺のケーシング5によって冷却され、結露が生じる可能性が高まる。
【0030】
そこで、再生給気口15から吸引された空気の一部をバイパス空気として湿潤空気と混合することにより、再生排気口16から排気される全体の空気の露点温度を下げることができ、排気時に再生排気口16周辺のケーシング5で冷却されても結露が発生しないようにすることができる。また、結露の発生を抑えたことにより、再度除湿運転に切り換えても、乾燥保管庫41内を濡らすことなく、乾燥保管庫41内を衛生的に保つことできる。さらに、乾燥装置40内への水分の戻りを抑えることができる。
なお、湿潤空気は乾燥保管庫41外に排出されるのみであり、この湿潤空気と乾燥保管庫41内の空気とを換気することは行われない。
【0031】
また、再生運転を所定の時間行ったら、再び除湿運転に切り換えてもよい。なお、再生運転から除湿運転への切り換えは、センサーによって検出された吸着除湿エレメント3の重量等に基づいてもよい。
まず、再生運転から湿潤運転に切り換わると、制御器30により、再生用ヒーター19の通電が止められる。すると、乾燥装置40内の空気の温度が低下する。この乾燥装置40内の空気の温度が低下すると、形状記憶バネ20の形状記憶効果がなくなり、また戻りバネ21の作用により、ダンパー軸8が回転して、図5に示すAの位置に切換ダンパー9〜10が移動する。図5のAの位置に切換ダンパー9〜10が移動すると、再び除湿運転が始まる。
このように、吸着除湿エレメント3において、吸湿と放湿とが繰り返されることにより、断続的に乾燥保管庫41内の乾燥動作が行なわれ、乾燥保管庫41内の乾燥状態が維持される。
【0032】
このように、本実施形態の乾燥装置における切り換えダンパ9〜10の可動機構は、2つの切換ダンパー9〜10を1本のダンパー軸8に取り付け、しかもそのダンパー軸8を可動させる駆動部は1個所で、その駆動部は形状記憶合金の形状記憶バネ20及び戻りバネ21の張力を使用しているに過ぎず、ダンパーを駆動させるためにモーターを使用する必要がなく、簡易で安価な可動機構を得ることができる。
【0033】
実施の形態2.
本発明による乾燥装置の他の実施形態について説明する。本実施形態の乾燥装置は、再生用ヒーター19にPTCヒーター(正温度係数ヒーター)を用いたものである。このPTCヒーターの特性について図9を用いて説明する。
図9はPTCヒーターの特性を示す特性図である。このPTCヒーターの特性は、一般的にはある温度まではヒーター抵抗値がほぼ一定であり、そのある温度以上になると急峻に該ヒーター抵抗値が上昇する。すなわち、例えば冷却する風量が変化しても、ヒーターの表面温度をほぼ一定温度に保つことができる。
【0034】
次に、PTCヒーターにおける風量とヒーター入力との相関について図10を用いて説明する。図10はPTCヒーターにおける風量とヒーター入力との相関を示す相関図である。図9に示すようなこのようなPTCヒーターの特性から、図10に示すように、ヒーターを通過する風量が多くなると、PTCヒーター素子が冷却されるのでヒーター抵抗値が小さくなる。よって電流が多く流れ、ヒーター入力が大きくなる。
【0035】
この性質を利用することにより、除湿能力を向上させることができる。
例えば、乾燥保管庫41のドア45を開けて乾燥物43を出し入れすると、乾燥保管庫41内の雰囲気湿度が高くなる。この時、湿度センサー44は、乾燥保管庫41内の雰囲気湿度が高くなったことを検知し、制御器30によって送風機1の回転数を上げ、除湿・再生風量を増加させる。この時、PTCヒーターを使用することにより、再生風量が増加すると、ヒーター入力も増加し、再生能力が増強され、除湿能力が向上する。このため、乾燥保管庫41内の湿度が高くなっても、速やかにその湿度を下げることができ、乾燥保管庫41内の乾燥物43を傷めない。また、その風味も損なわない。
【0036】
なお、再生用ヒーター19が普通の抵抗線ヒーターである場合には、除湿速度を速めようと特に再生時の送風量を多くしても、ヒーター入力がほとんど変わらないため、再生能力はあまり変わらず、除湿量も大して多くはならない。つまり、乾燥保管庫41内の湿度が高くても、素早くその湿度を下げることができない。なお、普通の抵抗線ヒーターとは、ニクロム線等で作られたヒーターのことである。
【0037】
実施の形態3.
本発明による乾燥装置の他の実施形態について説明する。本実施形態の乾燥装置は、乾燥装置40に殺菌装置31を取り付けたものである。この殺菌装置31の例としては、オゾンを発生するオゾナイザーがある。
このオゾナイザーによるオゾンの発生方法について、図11を用いて説明する。図11は、オゾンを発生するオゾナイザーの主要構成を示す構成図である。
図11において、50は+極板である。51は−極板である。52は誘電体であり、+極板50と−極板51との間に設けられる。なお、−極板51と誘電体52との間には放電空隙が設けられる。53は高電圧発生器であり、+極板50と−極板51との間には高電圧が印可される。なお、オゾンは、放電空隙に高電圧を印可し、その印可された放電空隙に酸素を通すことによって得られる。このようなオゾンの発生方法を無声放電式という。
【0038】
このオゾナイザーより得られたオゾンは、除湿運転時の乾燥空気に混ぜられる。このように、オゾンと乾燥空気とを混ぜることにより、乾燥保管庫41内にオゾンが流入し、オゾンの酸化力によって乾燥物43に付着した細菌を殺すことができる。なお、乾燥保管庫41に入れる乾燥物43には最初から細菌が付着している場合があり、この細菌には除湿運転で乾燥保管庫41内の湿度を低くしても死滅しない菌がある。このため、殺菌装置31を乾燥保管庫41内に設けることにより、乾燥保管庫41内に入れた乾燥物43に付着していた細菌を死滅させ、乾燥保管庫41内を衛生的に維持する。
【0039】
なお、本実施形態において、実施形態1と同一又は相当の部分には同一符号を付してその説明を省略し、実施形態1と相違する部分について説明した。
なお、殺菌装置31には、紫外線殺菌装置等もある。
また、フィルター2に抗菌材フィルターを用いて、殺菌装置31に代えてもよい。
【0040】
【発明の効果】
本発明の乾燥装置は、第一出入口及び第二出入口を介して、空気を導入及び排出するものであり、吸着剤により、乾燥保管庫を乾燥状態に維持する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の乾燥装置を上部から見た断面図である。
【図2】 本発明の実施形態1の乾燥装置を側面から見た断面図である。
【図3】 本発明の実施形態1の乾燥装置が有する静止型の吸着除湿エレメント3の外観を示す外観図である。
【図4】 本発明の実施形態1の乾燥装置が有するダンパー軸8、吸込切換ダンパー9、除湿・再生切換ダンパー10、及びプーリー11の構成を示す構成図である。
【図5】 本発明の実施形態1の乾燥装置を縦方向から見た断面図である。
【図6】 本発明の実施形態1の乾燥装置が有する切り換えダンパ9〜10の可動機構の構成を示す構成図である。
【図7】 本発明の実施形態1の乾燥装置が取り付けられた乾燥保管庫を正面から見た断面図である。
【図8】 本発明の実施形態1の乾燥装置が取り付けられた乾燥保管庫41を側面から見た側面図である。
【図9】 本発明の実施形態2の乾燥装置が有するPTCヒーターの特性を示す特性図である。
【図10】 本発明の実施形態2の乾燥装置が有するPTCヒーターにおける風量とヒーター入力との相関を示す相関図である。
【図11】 本発明の実施形態3の乾燥装置が有するオゾンを発生するオゾナイザーの主要構成を示す構成図である。
【図12】 従来の乾燥装置の断面を示す断面図である。
【図13】 従来の乾燥装置を示す斜視図及び断面図である。
【図14】 従来の乾燥装置の開閉機構を示す斜視図及び断面図である。
【符号の説明】
1 送風機、2 フィルター、3 吸着除湿エレメント、5 ケーシング、6 通路壁、7 断熱材、8 ダンパー軸、9 吸込切換ダンパー、10 除湿・再生切換ダンパー、11 プーリー、12 軸受け、15 再生給気口、16 再生排気口、17 バイパス穴、18 バイパス通路、19 再生用ヒーター、20 形状記憶バネ、21 戻りバネ、30 制御器、31 殺菌装置、32 吸込口、33 吹出口、34 通路、40 乾燥装置、41 乾燥保管庫、42 棚、43 乾燥物、44 湿度センサー、45 ドア、50 +極板、51 −極板、52 誘電体、53 高電圧発生器、90 吸着材、91 電気ヒーター、92 送風機、93 ダンパー、94 乾燥庫、100〜101 ダンパー、102 ダンパー軸、103 ウオームホイール、104 モータ、105 ウオーム。
Claims (1)
- 一面に第一出入口及び第二出入口を有し、他面に第三出入口及び第四出入口を有するケーシングと、
前記第一出入口及び前記第三出入口のいずれか一方を閉口する第一切換ダンパーと、
前記第二出入口及び前記第四出入口のいずれか一方を閉口する第二切換ダンパーと、
前記第一切換ダンパー及び前記第二切換ダンパーを同一平面状に連結するダンパー軸と、
前記ダンパー軸を所定の方向に回動させる形状記憶合金製の第一バネと、
前記ダンパー軸を前記所定の方向とは逆の方向に回動させる第二バネと、
前記ケーシング内の空気の水分を吸着する吸着剤と、
前記ケーシング内の空気を加熱するPTCヒーターと、
前記ケーシング内の空気を導入及び排出する送風機と、
前記ケーシング外部の雰囲気温度を検出する温度センサーと、
前記温度センサーの検出結果に基づき、前記雰囲気湿度が高くなると前記送風機の回転数を上げるように制御する制御器とを備える乾燥装置。
Priority Applications (1)
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