JP3933876B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、並設された複数の像担持体の被走査面上に光ビームを照射して潜像を書き込む光書込装置を備え、複数の像担持体に形成された潜像を異なる色の現像剤で現像した後、順次転写材に転写して多色画像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の光源から出射される光ビームを、並設された4つの像担持体(例えば、感光体ドラム)に照射して潜像の書き込みを行い、各像担持体上に形成された潜像を異なる色の現像剤(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー)でそれぞれ現像して可視像化した後、転写搬送ベルト等に担持された記録用紙等の転写材を各像担持体の転写部に順次搬送し、各像担持体上に形成された各色の可視像を転写材に重ね合わせて転写した後、転写材上に転写された画像を定着して多色画像を得るタンデム式のカラー画像形成装置が知られている。このようなタンデム式のカラー画像形成装置において、従来から各像担持体への潜像書き込みを像担持体毎に個別的に設けた光書込装置により別個に行うものが知られているが、ポリゴンミラーとその駆動用モータからなる光偏向器を用いた光書込装置は比較的高価であり、各像担持体毎に個別に光書込装置を設けることは部品コストや製造コストの点で問題がある。また、光偏向器を有する光書込装置を像担持体の数に対応して複数設置するためには大きな設置スペースを必要とするため、画像形成装置全体が大型化するという問題もある。
【0003】
そこで、タンデム式のカラー画像形成装置の低コスト化、小型化を図るために、複数の像担持体へ光書込みを行う手段として、光偏向器を複数の光源で共通化し、一つの光偏向器で複数の光源からの光ビームを同時に偏向走査して複数の像担持体に照射し光書き込みを行う光書込装置が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように一つの光偏向器で複数の光源からの光ビームを同時に偏向走査して複数の像担持体に照射し光書き込みを行う光書込装置は、複数の光源ユニットと、一つの光偏向器と、光偏向器を中心にして2方向に対称に配置され光偏向器により偏向走査される複数の光ビームをそれぞれ対応する被走査面上に導き結像する光学系とを備えた構成であり、これらの光学部材を一つのハウジングに収納した構成であるので、従来の複数の光書込装置を備えた構成と比べて、画像形成装置の低コスト化、小型化を図ることができる。
【0005】
このような光書込装置では、複数の光ビームを複数の像担持体に照射して光書き込みを行うため、並設された像担持体に対する位置決めを確実に行わなければならない。このため、従来は光書込装置を画像形成装置本体に対して水平に設置し、画像形成装置本体側のフレームに設けた位置決め部に、光書込装置のハウジングの一端側に設けた基準面を押し当て、ハウジングの反対側からバネ等の付勢手段で押さえ付けた状態で位置決めした後、ハウジングを本体側フレームにネジ止めし、固定するなどの方法が採られていた。
しかしながら、上記のような位置決め方法では、バネ等の付勢手段でハウジングを押さえ付ける際に位置がずれたり、また、付勢手段を必要とするため部品コストや組付けの手間がかかるという不具合があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、一つの光偏向器で複数の光源からの光ビームを同時に偏向走査して複数の像担持体に照射し光書き込みを行う光書込装置を備えた画像形成装置において、光書込装置の位置決めを簡易に且つ低コストに行うことができ、且つさらなる小型化を図ることのできる構成を提案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、並設された複数の像担持体と、その複数の像担持体の被走査面上に光ビームを照射して潜像を書き込む光書込手段と、各像担持体に形成された潜像を異なる色の現像剤で現像して可視像化する現像手段と、各像担持体の位置に順次転写材を搬送し各像担持体上に形成された各色の可視像を転写材に重ね合わせて転写する手段と、転写材上に転写された画像を定着する手段を備え、前記光書込手段として、複数の光源からの光ビームを一つの光偏向器により対称な2方向に振り分けて偏向走査し、該光偏向器を中心にして前記2方向に対称に配置された光学系を介して複数の光ビームをそれぞれ対応する像担持体の被走査面上に導き結像する構成の光書込装置を備えた画像形成装置において、前記複数の像担持体の並設方向は水平面に対して傾斜しており、且つ前記光書込装置を構成する複数の光源と光偏向器と光学系は一つのハウジング内に収納され、該ハウジングは、前記複数の像担持体の斜め上方に位置し該複数の像担持体の並設方向と略平行となるように水平面に対して傾斜して配置されており、且つ前記ハウジングは、その傾斜方向の上端側を位置決めの基準位置として、画像形成装置本体の傾斜したフレームの基準位置に係合されている構成とした。
【0008】
ここで本発明では、前記画像形成装置において、前記画像形成装置本体のフレーム側の基準位置と、前記光書込装置のハウジングの前記傾斜方向の上端側で前記フレーム側の基準位置に対応する位置には、互いに係合してハウジングを位置決めする位置決め手段を設け、前記位置決め手段により前記画像形成装置本体の傾斜したフレームの基準位置に前記光書込装置のハウジングの傾斜方向の上端側を係合し、光書込装置の自重により位置決めと固定を行う構成とした(請求項1)。
より具体的には、前記位置決め手段として、前記画像形成装置本体のフレーム側の基準位置には、少なくとも2個所に穴部もしくは凹部が設けられ、且つ前記光書込装置のハウジングには、前記傾斜方向の上端側で前記フレーム側の穴部もしくは凹部に対応する位置に位置決めピンが設けられており、前記ハウジング側の位置決めピンを前記フレーム側の穴部もしくは凹部に嵌入して係合することにより、前記ハウジングの位置決めと固定を行う構成とした(請求項2)。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置の構成、動作及び作用について図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例を示す画像形成装置の概略構成図であり、図2は図1に示す画像形成装置に装備される光書込装置の一例を示す断面図であり、図3は図2に示す光書込装置の基盤上面側の構成を示す平面図である。また、図4は図3に示す光書込装置の構成から光源ユニット、光偏向器及び光学系を抜き出してその配置構成を示したものであり、図5は図2に示す光書込装置の構成から光偏向器及び光学系を抜き出してその配置構成を示したものである。
【0010】
図1に示す画像形成装置は、複数の像担持体として、複数のドラム状の光導電性感光体(以下、感光体ドラム)1,2,3,4を並置したフルカラー画像形成装置であり、この4つの感光体ドラム1,2,3,4は、例えば図に対して右から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色に対応した画像を形成するものである(尚、色の順はこの限りではなく任意に設定することができる)。その4つの感光体ドラム1,2,3,4の各々の周囲には、電子写真プロセスにより画像形成を行うための、帯電部(帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電チャージャ等)6,7,8,9と、光書込装置5からの光ビームL1,L2,L3,L4の露光部と、現像部(Y,M,C,Bkの各色の現像装置)10,11,12,13と、転写搬送ベルト22a及びその裏面に配置された転写手段(転写ローラ、転写ブラシ等)14,15,16,17を備えた転写搬送装置22と、クリーニング部(クリーニングブレード、クリーニングブラシ等)18,19,20,21などが配設されており、それぞれの感光体ドラム1,2,3,4に各色の画像形成を行うことが可能となっている。
【0011】
図1において、図中のZ方向を鉛直上方向、X,Y方向を水平方向とした場合、4つの感光体ドラム1,2,3,4の並設方向は水平面に対して傾斜しており(尚、図1の場合はX方向に対して傾斜している)、光書込装置5は、4つの感光体ドラム1,2,3,4が並設された作像部の斜め上方に配置され、且つ光書込装置5のハウジング50は、4つの感光体ドラム1,2,3,4の並設方向と略平行となるように水平面(図中のX方向)に対して傾斜して配置されており、画像形成装置本体の傾斜したフレーム29,30に固定されている。尚、ハウジング50の傾斜角度は、例えば水平面に対して30°〜50°である。
【0012】
この光書込装置5は、図2,3,4,5に構成例を示すように、4つの光源ユニット52,53,54,55と、各光源ユニットからの光ビームL1,L2,L3,L4を対称な2方向に振り分けて偏向走査する光偏向器62と、この光偏向器62を中心にして前記2方向に対称に配置され光偏向器62により偏向走査される複数の光ビームL1,L2,L3,L4をそれぞれ対応する感光体ドラム1,2,3,4の被走査面上に導き結像する光学系(結像用レンズ63,64,69,70,71,72、光路折り返し用ミラー65,66,67,68,73,74,75,76,77,78,79,80等の光学部材からなる)を備えており、これらの構成部材は一つのハウジング50内に収納されている。
【0013】
より具体的には、ハウジング50は、光偏向器62や光学系が配設される基盤50Aと、基盤50Aの周囲を囲む枠状の側壁50Bとを有すると共に、基盤50Aが側壁50Bの略中央部に設けられてハウジング50を上下に仕切る構造であり、4つの光源ユニット52,53,54,55はハウジング50の側壁50Bに配置され、光偏向器62はハウジング50の基盤50Aの略中央部に配置され、光学系を構成する光学部材(結像用レンズ63,64,69,70,71,72、光路折り返し用ミラー65,66,67,68,73,74,75,76,77,78,79,80等)は基盤50Aの両面(上面側と下面側)に分けて配設されている。また、ハウジング50の上部と下部にはカバー87,88が設けられており、下部側のカバー87には光ビームを通過する開口が設けられ、その開口には防塵ガラス83,84,85,86が取り付けられている。
【0014】
この光書込装置5では、図示しない原稿読み取り装置(スキャナー)あるいは画像データ出力装置(パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、ファクシミリの受信部等)から入力される色分解された画像データを光源駆動用の信号に変換し、それに従い各光源ユニット52,53,54,55内の光源(半導体レーザ(LD))を駆動して光ビームを出射する。各光源ユニット52,53,54,55から出射された光ビームは、面倒れ補正用のシリンドリカルレンズ56,57,58,59やミラー60,61を介して光偏向器62に至り、ポリゴンモータ62cで等速回転されている2段のポリゴンミラー62a,62bで対称な2方向に偏向走査される。
尚、図2,5の構成ではポリゴンミラーはL2,L3の光ビーム用と、L1,L4の光ビーム用の上下2段に分けた構成となっているが、1つの厚めのポリゴンミラーで偏向走査する構成としてもよい。
【0015】
光偏向器62のポリゴンミラー62a,62bで2ビームづつ2方向に偏向走査された光ビームは、例えば上下2層構成のfθレンズ等からなる第1の結像用レンズ63,64をそれぞれ通過し、第1折り返しミラー65,66,67,68により折り返されて基盤51の開口部を通過した後、例えば長尺トロイダルレンズ等からなる第2の結像用レンズ69,70,71,72を通過し、第2折り返しミラー73,75,77,79、第3折り返しミラー74,76,78,80、防塵ガラス83,84,85,86を介して各色用の感光体ドラム1,2,3,4の被走査面上に照射され静電潜像を書き込む。
【0016】
尚、上記の光書込装置5において、4つの光源ユニット52,53,54,55は、光源である半導体レーザ(LD)とその半導体レーザの出射光束をコリメートするコリメートレンズから構成され、これらがホルダーに一体に組み込まれた構成であるが、白黒画像形成時に多用されるブラック用の光源ユニット(例えば符号54の光源ユニット)は、高速書込を可能とするために、2つ以上の光源(LD)とコリメートレンズを備えたマルチビーム構成としてもよい。また、マルチビーム構成とした場合には、ハウジング50の側壁50Bに対して光源ユニットを光軸中心に回転可能に構成すれば、副走査方向のビームピッチを調整することができ、白黒画像形成時に画素密度(例えば600dpi,1200dpi等)を切り替えることが可能となる。
【0017】
さらに、各光ビームL1,L2,L3,L4の光路には、主走査方向の走査開始位置の光束を取り出すための図示しない同期検知用ミラーが設けられており、同期検知用ミラーで反射された光束は、図5中に破線で示すように同期検知器81,82で受光されて走査開始の同期信号が出力される。また、図5に示すように、L1,L2,L3の光ビームの光路に配置された第3折り返しミラー74,76,78にはスキュー調整用のステッピングモータ92,93,94が設けられており、L1の光ビームの走査線位置を基準にして、L1,L2,L3の光ビームの走査線位置のずれを補正している。
【0018】
尚、光偏向器62によって偏向走査される光ビームの走査方向が主走査方向であり、これは各感光体ドラムの軸方向である。また、この主走査方向に直交する方向が副走査方向であり、これは感光体ドラムの回転方向(感光体ドラム表面の移動方向)であり、さらには後述する転写搬送ベルト22aの搬送方向である。すなわち転写搬送ベルト22aの幅方向が主走査方向、搬送方向が副走査方向となる。
【0019】
図1に示すように、並設された4つの感光体ドラム1,2,3,4の下には駆動ローラと複数の従動ローラに張架された転写搬送ベルト22aが配設されており、駆動ローラにより図中に矢印で示す方向に搬送されている。また、画像形成装置の本体下部には記録用紙等の転写材を収納した複数の給紙部23,24が設置されており、この給紙部23,24に収納された転写材が、給紙ローラ、搬送ローラ、レジストローラ25を介して転写搬送ベルト22aに給紙され、転写搬送ベルト22aにより担持され搬送される。
【0020】
前記光書込装置5により各感光体1,2,3,4に形成された各潜像は、各現像部10,11,12,13のY,M,C,Bkの各色のトナーで現像されて顕像化され、その顕像化されたY,M,C,Bkの各色のトナー画像は、転写搬送装置22の各転写手段14,15,16,17により転写搬送ベルト22a上に担持された転写材に順次重ね合わせて転写される。そして、4色の画像が転写された転写材は定着部26に搬送され、定着部26で画像が定着された後、排紙ローラ27により排紙トレイ28上に排出される。
【0021】
以上、本発明に係る画像形成装置の構成・動作について説明したが、本発明に係る画像形成装置では、図1に示すように、4つの感光体ドラム1,2,3,4が並設された作像部や光書込装置5及び転写搬送装置22が水平方向(図中のX方向)に対して斜めに設置されているので、従来の水平配置に比べて設置スペースが小さくて済み、タンデム式のカラー画像形成装置の更なる小型化を達成することができる。
【0022】
ここで、本発明では、光書込装置5のハウジング50は、その傾斜方向の上端側を位置決めの基準位置として画像形成装置本体の傾斜したフレーム29に係合されており、重力を利用して位置決めを簡易に行える構成となっている。
より詳しくは、画像形成装置本体のフレーム29側の基準位置と、光書込装置5のハウジング50の傾斜方向の上端側でフレーム29側の基準位置に対応する位置には、互いに係合してハウジング50を位置決めする位置決め手段29a,29b,51a,51bを設けた構成としている。
【0023】
具体的には、図2及び図3に示すように、位置決め手段として、画像形成装置本体のフレーム29側の基準位置には、少なくとも2個所に穴部(または凹部)29a,29bが設けられ、且つ光書込装置5のハウジング50には、前記傾斜方向の上端側の辺部50Cでフレーム29側の穴部(または凹部)29a,29bに対応する位置に位置決めピン51a,51bが設けられており、このハウジング50側の位置決めピン51a,51bをフレーム29側の穴部(または凹部)29a,29bに嵌入して係合することにより、光書込装置5のハウジング50の位置決めと固定を行う構成としている。
【0024】
すなわち、画像形成装置本体の傾斜したフレーム29側の基準位置に設けた穴部(または凹部)29a,29bに、ハウジング50の傾斜方向上端側の辺部50Cに設けた位置決めピン51a,51bを嵌入して係合することにより、光書込装置5は重力の作用によりその自重でフレーム29の基準位置に係合され位置決めと固定が行われるので、バネ等の付勢部材を用いずにハウジング50をフレーム29の基準位置に簡易に設置することができる。尚、フレーム29側の基準位置の2個所に設ける穴部(または凹部)29a,29bは、ハウジング50の樹脂成型後の寸法誤差や熱膨張などによる微小な寸法変化などを考慮して、一方側の穴部(例えば符号29a側)は長穴にしておくとよい。
【0025】
また、本発明の構成では、上述したように、画像形成装置本体の傾斜したフレーム29側の基準位置に設けた穴部(または凹部)29a,29bに、ハウジング50の傾斜方向上端側の辺部50Cに設けた位置決めピン51a,51bを嵌入して係合することにより、光書込装置5のハウジング50は自重でフレーム29の基準位置に位置決めされ固定されるので、このままの状態でも使用することができるが、光書込装置5のより確実な固定を行うためには以下のような構成とするとよい。
【0026】
すなわち、図3に示すように、画像形成装置本体側の傾斜方向上下のフレーム29,30の2個所づつにネジ穴29c,29d,30a,30bを設け、ハウジング50の傾斜方向上下の辺部50C,50Dの上記ネジ穴に対応する位置には抜き穴51c,51d,51e,51fを設けておき、フレーム29側の基準位置に設けた穴部(または凹部)29a,29bにハウジング50側の位置決めピン51a,51bを嵌入して係合し位置決めした後、ハウジング50に設けた抜き穴51c51d,51e,51f側からネジを指し込み、フレーム29,30側のネジ穴29c、29d、30a,30bに螺合して固定することにより、ハウジング50をフレーム29,30に確実に固定することができる。尚、このような固定方法の場合、ハウジング50側の抜き穴51c,51d,51e,51fの径は、前述した寸法誤差や寸法変化等を考慮してネジの径より大きく形成し、遊びを設けておく必要がある。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、並設された複数の像担持体と、その複数の像担持体の被走査面上に光ビームを照射して潜像を書き込む光書込手段と、各像担持体に形成された潜像を異なる色の現像剤で現像して可視像化する現像手段と、各像担持体の位置に順次転写材を搬送し各像担持体上に形成された各色の可視像を転写材に重ね合わせて転写する手段と、転写材上に転写された画像を定着する手段を備え、前記光書込手段として、複数の光源からの光ビームを一つの光偏向器により対称な2方向に振り分けて偏向走査し、該光偏向器を中心にして前記2方向に対称に配置された光学系を介して複数の光ビームをそれぞれ対応する像担持体の被走査面上に導き結像する構成の光書込装置を備えた画像形成装置において、前記複数の像担持体の並設方向は水平面に対して傾斜しており、且つ前記光書込装置を構成する複数の光源と光偏向器と光学系は一つのハウジング内に収納され、該ハウジングは、前記複数の像担持体の斜め上方に位置し該複数の像担持体の並設方向と略平行となるように水平面に対して傾斜して配置されており、且つ前記ハウジングは、その傾斜方向の上端側を位置決めの基準位置として、画像形成装置本体の傾斜したフレームの基準位置に係合されている構成としたので、画像形成装置の小型化を図ることができ、且つ光書込装置の位置決めと固定を簡易に低コストに行うことが可能となる。
【0028】
すなわち、本発明の画像形成装置においては、前記画像形成装置本体のフレーム側の基準位置と、前記光書込装置のハウジングの前記傾斜方向の上端側で前記フレーム側の基準位置に対応する位置には、互いに係合してハウジングを位置決めする位置決め手段を設けた構成としたので、前記位置決め手段により画像形成装置本体のフレーム側の基準位置にハウジングの傾斜方向の上端側を係合することにより、光書込装置の位置決めと固定を簡易に行うことができる。
そして本発明の画像形成装置においては、前記位置決め手段により前記画像形成装置本体の傾斜したフレームの基準位置に前記光書込装置のハウジングの傾斜方向の上端側を係合し、光書込装置の自重により位置決めと固定を行う構成としたので、光書込装置は重力の作用によりその自重でフレームの基準位置に係合され位置決めと固定が行われるので、バネ等の付勢部材を用いずにハウジングをフレームの基準位置に簡易に低コストに設置することができる。
より具体的には、前記位置決め手段として、前記画像形成装置本体のフレーム側の基準位置には、少なくとも2個所に穴部もしくは凹部が設けられ、且つ前記光書込装置のハウジングには、前記傾斜方向の上端側で前記フレーム側の穴部もしくは凹部に対応する位置に位置決めピンが設けられており、前記ハウジング側の位置決めピンを前記フレーム側の穴部もしくは凹部に嵌入して係合することにより、前記ハウジングの位置決めと固定を行う構成としたので、光書込装置の位置決めを簡易に低コストに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す画像形成装置の概略構成図である。
【図2】図1に示す画像形成装置に装備される光書込装置の一例を示す断面図である。
【図3】図2に示す光書込装置の基盤上面側の構成を示す平面図である。
【図4】図3に示す光書込装置の構成から光源ユニット、光偏向器及び光学系を抜き出してその配置構成を示した概略構成図である。
【図5】図2に示す光書込装置の構成から光偏向器及び光学系を抜き出してその配置構成を示した概略構成図である。
【符号の説明】
1,2,3,4:感光体ドラム(像担持体)
5:光書込装置
6,7,8,9:帯電部
10,11,12,13:現像部(Y,M,C,Bkの各色の現像装置)
14,15,16,17:転写手段
18,19,20,21:クリーニング部
22:転写搬送装置
22a:転写搬送ベルト
23,24:給紙部
25:レジストローラ
26:定着部
27:排紙ローラ
28:排紙トレイ
29,30:画像形成装置本体の傾斜したフレーム
29a,29b:穴部または凹部(フレーム側の位置決め手段)
29c,29d,30a,30b:ネジ穴
50:ハウジング
50A:基盤
50B:側壁
50C:傾斜方向上端側の辺部
50D:傾斜方向下端側の辺部
51a,51b:位置決めピン(ハウジング側の位置決め手段)
51c,51d,51e,51f:抜き穴
52,53,54,55:光源ユニット
56,57,58,59:シリンドリカルレンズ
60,61:ミラー
62:光偏向器
62a,62b:ポリゴンミラー
62c:ポリゴンモータ
63,64:第1の結像用レンズ
65,66,67,68:第1折り返しミラー
69,70,71,72:第2の結像用レンズ
73,75,77,79:第2折り返しミラー
74,76,78,80:第3折り返しミラー
81,82:同期検知器
83,84,85,86:防塵ガラス
87,88:カバー
Claims (2)
- 並設された複数の像担持体と、その複数の像担持体の被走査面上に光ビームを照射して潜像を書き込む光書込手段と、各像担持体に形成された潜像を異なる色の現像剤で現像して可視像化する現像手段と、各像担持体の位置に順次転写材を搬送し各像担持体上に形成された各色の可視像を転写材に重ね合わせて転写する手段と、転写材上に転写された画像を定着する手段を備え、前記光書込手段として、複数の光源からの光ビームを一つの光偏向器により対称な2方向に振り分けて偏向走査し、該光偏向器を中心にして前記2方向に対称に配置された光学系を介して複数の光ビームをそれぞれ対応する像担持体の被走査面上に導き結像する構成の光書込装置を備えた画像形成装置において、
前記複数の像担持体の並設方向は水平面に対して傾斜しており、且つ前記光書込装置を構成する複数の光源と光偏向器と光学系は一つのハウジング内に収納され、該ハウジングは、前記複数の像担持体の斜め上方に位置し該複数の像担持体の並設方向と略平行となるように水平面に対して傾斜して配置されており、且つ前記ハウジングは、その傾斜方向の上端側を位置決めの基準位置として、画像形成装置本体の傾斜したフレームの基準位置に係合されている構成とし、
前記画像形成装置本体のフレーム側の基準位置と、前記光書込装置のハウジングの前記傾斜方向の上端側で前記フレーム側の基準位置に対応する位置には、互いに係合してハウジングを位置決めする位置決め手段を設け、
前記位置決め手段により前記画像形成装置本体の傾斜したフレームの基準位置に前記光書込装置のハウジングの傾斜方向の上端側を係合し、前記光書込装置の自重により位置決めと固定を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
前記位置決め手段として、前記画像形成装置本体のフレーム側の基準位置には、少なくとも2個所に穴部もしくは凹部が設けられ、且つ前記光書込装置のハウジングには、前記傾斜方向の上端側で前記フレーム側の穴部もしくは凹部に対応する位置に位置決めピンが設けられており、前記ハウジング側の位置決めピンを前記フレーム側の穴部もしくは凹部に嵌入して係合することにより、前記ハウジングの位置決めと固定を行うことを特徴とする画像形成装置。
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