JP3929865B2 - 合紙取出し装置及び合紙取出し方法 - Google Patents

合紙取出し装置及び合紙取出し方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス板とガラス板との間に配置してガラス板の表面を保護するための合紙を取り出す合紙取出し装置及び合紙取出し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数枚のガラス板を保管、運搬する際に、スペースを有効に活用するために多数枚のガラス板を重ねている。この際、ガラス板を直接重ねるとガラス板が損傷したり、ガラス板同士が吸着する虞がある。ガラス板の損傷や吸着を防ぐために、従来より合紙と称する紙や、パウダーなどをガラス板間に介在させている。
【0003】
合紙としては、通常、ガラス板より一回り大きくカットされた洋紙を使用することが多い。この合紙を多数枚積層させて合紙群としてストックしておき、合紙群の最上層から一枚ずつ取り出してガラス板間に介在させている。
このように、合紙群のうちから最上層の合紙を一枚ずつ取り出す方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−324809号公報(第2頁、図1)
【0005】
以上の特許文献1を図面を参照の上、詳しく説明する。
図11(a),(b)は、特許文献1に示された合紙取出し方法を説明する図である(なお、符号はふり直してある)。
(a)において、積層した合紙群100のうちの最上層の合紙101を吸着パッド102で吸着して持ち上げる。
ここで、最上層の合紙101には静電気の影響で下層の合紙101が吸着される場合がある。また、合紙101は空気を通すので、吸着パッド102で最上層の合紙101を吸着する際に、下層の合紙101・・・も複数枚(一例として一枚)吸着パッド102で吸着する場合がある。
【0006】
よって、最上層の合紙101を吸着パッド102で吸着して持ち上げたとき、下層の合紙101が最上層の合紙101と一緒に持ち上がる。
吸着パッド102で持ち上げた最上層の合紙101の周縁101a近傍にエア吹出ノズル103の吹出口104を臨ませ、この吹出口104からエアを矢印の如く吹き出すことにより、最上層の合紙101と下層の合紙101との間にエアを進入させる。
【0007】
(b)において、最上層の合紙101と下層の合紙101との間にエアを進入させることにより、最上層の合紙101から下層の合紙101を分離する。これにより、吸着パッド102で最上層の合紙101を一枚のみ吸着することができるので、積層した合紙群100のうちから最上層の合紙101を1枚のみを取り出すことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、下層の合紙101が最上層の合紙101に密着している場合には、エア吹出ノズル103の吹出口104からエアを吹き出しても、吹き出したエアを最上層の合紙101と下層の合紙101との間に良好に進入させることができない場合がある。
【0009】
この場合には、下層の合紙101を最上層の合紙101から分離することができない。よって、積層した合紙群100のうちから最上層の合紙101のみを取り出すことができないで複数枚(一例として2枚)の合紙101、101を取り出すことになり、この点で改良の余地が残されていた。
【0010】
そこで、本発明の目的は、積層した合紙群のうちから最上層の合紙を確実に取り出すことができる合紙取出し装置及び合紙取出し方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1は、多数枚の合紙を重ねた状態で載せうる載置台と、この載置台に載せた合紙群の最上層の一枚目である第1合紙の一端部に吸着しうる吸着カップと、この吸着カップを任意に移動する吸着カップ支持部と、前記第1合紙の他端部を押さえ付けることで、第1合紙の他端部を破るために必要な引裂き力より大きな押さえ力を第1合紙の他端部にかける押さえ部材とから合紙取出し装置を構成する。
【0012】
第1合紙の他端部を押さえ部材で押さえることで、第1合紙の他端部に引裂き力より大きな押さえ力をかけるように構成した。よって、第1合紙の一端部を吸着カップで吸着する際に、第1合紙の下層の第2合紙を吸着した場合でも、吸着カップを移動することにより第1合紙の他端部を引き裂いて、第1合紙の一部を切り取り、第1合紙の大部分を取り出すことができる。
【0013】
ここで、第1合紙には静電気の影響で第2合紙が吸着される場合がある。また、第1合紙は空気を通すので、吸着カップで第1合紙を吸着する際に、第1合紙と一緒に第2合紙も吸着カップで吸着する場合がある。
しかし、このような吸着状態では、第2合紙が第1合紙に吸着する吸着力は、第1合紙で第2合紙を下方に押さえ付ける力より小さい。よって、吸着カップを移動した際に、第2合紙を押さえ部材で下方に押さえ付けておくことができる。
【0014】
請求項2は、請求項1記載の押さえ部材を、縦置きした複数本の棒とした。
ここで、押さえ部材として針状部材を使用すると、針状部材による押付部の面積が小さくなる。このため、針状部材で合紙を押さえ付けた場合には、合紙の引裂き部位が比較的小さくなり、合紙は小さい力で簡単に引き裂かれてしまう傾向にある。
よって、第1合紙を取り出す際に、吸着カップで吸着され、あるいは静電気で吸着された第2合紙も、第1合紙と一緒に引き裂いてしまい、第1、第2の合紙を同時に取り出してしまう虞がある。
【0015】
そこで、請求項2において、押さえ部材として縦置きした複数本の棒を使用することにした。棒は針状部材に比べ径が太いので、第1合紙を押さえ付けた際に、押さえ部材で押さえ付ける部位を比較的大きく確保することができる。よって、合紙の引裂き部位を比較的大きくできるので、合紙が小さい力で簡単に引き裂されることを阻止できる。
このため、第1合紙を取り出す際に、第1合紙と一緒に第2合紙が簡単に引き裂かれてしまうことを防止できる。したがって、吸着カップを移動した際に、第2合紙を積層位置に残したまま、第1合紙のみを吸着カップとともに移動させることができる。
【0016】
請求項3は、請求項1又は請求項2記載の合紙取出し装置に、前記押さえ部材で前記第1合紙から分離した一部を吹き飛ばすブロー手段を設けた。
【0017】
ここで、押さえ部材で、合紙から分離した一部を継続して押さえ続けていると、合紙を順次取り出す毎に、合紙から分離した一部の枚数が増してしまう。このため、押さえ部材は、積層した複数枚の、合紙から分離した一部を介して合紙を押さえ付けることになる。よって、押さえ部材の押付け力を合紙に良好にかけることができないので、合紙を取り出す際に、押さえ部材で押さえ付けた部位を確実に切り離すことが難しい。
【0018】
そこで、請求項3で、合紙から分離した、合紙の一部をブロー手段で吹き飛ばすように構成した。これにより、合紙を上から順次取り出す毎に、分離した合紙の一部を除去することができるので、常に最上層にある合紙を、押さえ部材で直接押さえ付けることができる。
よって、合紙を取り出す際に、押さえ部材で押さえ付けた部位を確実に切り離すことができる。
【0019】
請求項4は、重ねた合紙群の最上層の一枚目である第1合紙の一端部を吸着カップで吸着するとともに第1合紙の他端部を押さえ部材にて、二枚目の第2合紙へ押付け、吸着カップを押さえ部材から離れる方向へ移動することで、第1合紙を移動し、この際に、第1合紙の一部を押さえ部材で切り取り、第1合紙が第2合紙から離れた時点で押さえ部材を待機位置へ戻し、この押さえ部材で切り取った第1合紙の一部をエアブローにより第2合紙上から除去することを1サイクルとしたことを特徴とする。
【0020】
第1合紙の他端部を押さえ部材で押さえることで、第1合紙の他端部を二枚目の第2合紙へ押付けた。よって、第1合紙の一端部を吸着カップで吸着する際に、第1合紙の下層の第2合紙を吸着した場合でも、吸着カップを移動することにより第1合紙の他端部を引き裂いて、第1合紙の一部を切り取ることができ、第1合紙の大部分を取り出すことができる。
【0021】
ここで、第2合紙が第1合紙に吸着する吸着力は、第2合紙を第1合紙の一部で下方に押さえつける押さえ力より小さい。よって、吸着カップを移動した際に、第2合紙を、引き裂かれた第1合紙の一部で下方に押さえ付けておくことができるので、第2合紙を積層位置に残すことができる。
【0022】
加えて、第1合紙が第2合紙から離れた後、押さえ部材を待機位置へ戻して、第1合紙の一部をエアブローで第2合紙上から除去する。これにより、第1合紙を取り出した後、第1合紙を取り出す工程と同様の工程を順次繰り返すことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る合紙取出し装置の側面図である。
合紙取出し装置10は、複数の合紙11・・・を積層した状態(以下、「合紙群12」という)で収納する合紙収納部13と、この合紙収納部13内で、積層した合紙群12の下方に配置した合紙リフター14と、合紙群12のうちの最上層の第1合紙11の他端部11b側上方に配置した押さえ手段15と、押さえ手段15の近傍に配置したブロー手段16と、最上層の第1合紙11の一端部11a側上方に配置した吸着カップ17・・・と、吸着カップ17・・・を所定位置に配置可能な吸着カップ支持部18と、吸着カップ支持部18の近傍に備えた送りコンベア19と、送りコンベア19の搬入部21の上方に備えた押さえローラ22とを備える。
【0024】
合紙収納部13は、内部24に載置台25を昇降自在に取り付け、この載置台25に合紙群12を載せることで、合紙群12のうちの最上層の第1合紙11を所定のレベルLの高さに位置決めすることができるものである。
【0025】
合紙リフター14は、載置台25の下方にシリンダ26,26を備えるとともに、ピストンロッド27,27を載置台25に連結し、ピストンロッド27,27を上下方向に移動することで載置台25を昇降する部材である。
合紙リフター14を操作することで、合紙群12のうちの最上層の第1合紙11を所定のレベルLの高さに位置決めすることができる。
なお、本実施形態ではシリンダ26で構成した合紙リフター14を使用する例について説明したが、チェーンなどのその他の構成の合紙リフターを使用することも可能である。
【0026】
図2は本発明に係る合紙取出し装置の斜視図である。
合紙取出し装置10を構成する押さえ手段15は、保持部材28に一定間隔をおいて4個のブラケット29・・・(両側の2個のみを示す)を取り付け、ブラケット29・・・にシリンダ30・・・をそれぞれ取り付け、シリンダ30・・・のピストンロッド31・・・をブラケット29・・・の下方に延ばし、ピストンロッド31・・・の先端にプレート32・・・を取り付け、プレート32・・・に押さえ棒(押さえ部材)33・・・を縦置きに配置し、プレート32・・・とブラケット29・・・との間にプレート32・・・の昇降をスムーズにガイドするガイド部材34・・・を備えたものである。
【0027】
押さえ手段15によれば、シリンダ30・・・のピストンロッド31・・・を上昇させたとき、押さえ棒33・・・を合紙群12から離れた待機位置P1(図9(a)参照)に保持することができる。
加えて、ピストンロッド31・・・を下降させたとき、押さえ棒33・・・を合紙群12を押さえ付ける押さえ位置P2(図4(a)参照)に保持することができる。
【0028】
押さえ棒33・・・を押さえ位置P2に保持することで、押さえ棒33・・・の先端33a・・・で第1合紙11の他端部11bを下方に押し付けることができる。このとき、押さえ棒33・・・は、第1合紙11の他端部11bを押さえ付けることで、第1合紙11の他端部11bを破るために必要な引裂き力より大きな押さえ力を第1合紙11の他端部11bにかけることができる。
【0029】
ここで、押さえ部材33として針状部材を使用することも考えられるが、あえて棒状部材を使用した理由を説明する。
すなわち、押さえ部材33として針状部材を使用すると、押さえ部材33による押付部の面積が小さくなる。このため、針状部材で合紙11を押さえ付けた場合には、合紙11の引裂き部位が比較的小さくなり、合紙11は小さい力で簡単に引き裂かれてしまう傾向にある。
よって、第1合紙11を取り出す際に、吸着カップ17・・・で吸着した第2合紙11も、第1合紙11と一緒に引き裂いてしまい、第1、第2の合紙11,11を同時に取り出してしまう虞がある。
【0030】
そこで、本実施形態においては、押さえ部材33として棒状部材を使用することにした。棒は針状部材に比べ径が太いので、押さえ棒33で第1合紙11を押さえ付けた際に、押さえ棒33で押さえ付ける部位を比較的大きく確保できる。よって、合紙11の引裂き部位を比較的大きくできるので、合紙11が小さい力で簡単に引き裂されることを阻止できる。
【0031】
このため、第1合紙11を取り出す際に、第1合紙11と一緒に第2合紙11が簡単に引き裂かれてしまうことを防止できる。したがって、吸着カップ17・・・を移動した際に、第2合紙11を積層位置に残したまま、第1合紙11のみを吸着カップ17・・・とともに移動させることができる。
よって、合紙群12から第1合紙11のみを確実に取り出すことができるので、押さえ部材として押さえ棒33を使用することにした。
【0032】
なお、押さえ手段15は、押さえ棒33を4個備えた例について説明したが、押さえ棒33の本数は適宜選択することができる。
【0033】
ブロー手段16は、ノズル35・・・の吹出口36・・・(図1に示す)を押さえ棒33・・・の先端33a・・・に向けて配置し、ノズル35・・・をエア流路37aを介してエア供給ポンプ37に連通させたものである。
ブロー手段16によれば、エア供給ポンプ37を駆動して吹出口36・・・からエアを吹き出すことにより、押さえ棒33・・・の先端33a・・・近傍にエアを吹き付けることができる。
なお、ブロー手段16は、ノズル35を4個備えた例について説明するが、ノズル35の本数は適宜選択することができる。
【0034】
吸着カップ17・・・は、合紙群12の一枚目である第1合紙11の一端部11aを吸着する部材である。
ここで、吸着カップ17は、カップ下端部の開口が比較的大きいので、第1合紙11の一端部11aから第1合紙11の中央側に寄った部位を吸着することになる。しかしながら、本実施形態では装置の理解を容易にするために、吸着カップ17の吸着する部位を第1合紙11の一端部11aとして説明する。
【0035】
吸着カップ支持部18は、合紙収納部13の一端部13a側に取り付けた一対のガイド部材38,38と、一対のガイド部材38,38に形成した湾曲状のガイド溝39,39と、一対のガイド溝39,39に移動自在に配置した移動ロッド40と、この移動ロッド40の両端をガイド溝39,39の下端39a,39aと上端39b,39bの間で移動する移動手段(図示しない)と、移動ロッド40に一定間隔をおいて取り付け、吸着カップ17・・・を先端41a・・・に取り付けた支持部材41・・・と、吸着カップ17・・・にエア流路42を介して連通した排気ポンプ43及びエア供給ポンプ44(図1に示す)とを備える。
なお、吸着カップ17を4個備えた例について説明するが、吸着カップ17の本数は適宜選択することができる。
【0036】
移動ロッド40をガイド溝39,39の下端39a,39aに保持した際に、吸着カップ17・・・を吸着位置P3(図4(a)参照)に配置して、吸着カップ17・・・を載置台25に載せた合紙群12の一枚目である第1合紙11の一端部11aに接触させることができる(図1に示す状態)。
この状態で、排気ポンプ43を駆動することにより、吸着カップ17・・・内を減圧状態にして第1合紙11の一端部11aを吸着カップ17・・・に吸着することができる。
【0037】
一方、移動ロッド40をガイド溝39,39の上端39b,39bに保持した際に、吸着カップ17・・・を移載位置P4(図5(b)参照)に配置して、吸着カップ17・・・を送りコンベア19の搬送面45aに接触させることができる。
この状態で、エア供給ポンプ44を駆動することにより、吸着カップ17・・・内にエアを供給して第1合紙11の一端部11aを吸着カップ17・・・から開放することができる。
【0038】
また、移動ロッド40をガイド溝39,39の中央39c,39cに保持した際に、吸着カップ17・・・を待機位置P5(図6参照)に配置して、吸着カップ17・・・を第1合紙11の一端部11aから離すとともに搬送面45aからも離すことができる(図2に示す状態)。
【0039】
送りコンベア19は、搬送面45aを水平に配置した水平コンベア45と、水平コンベア45の搬出部46に連結し、下流側に向けて搬送面47(図1に示す)を下り勾配に配置した下側傾斜コンベア48と、水平コンベア45の搬出部46から下側傾斜コンベア48の搬出部49まで延び、搬送面47と対向する搬送面50を備えた上側傾斜コンベア51とを備える。
送りコンベア19の下流側には水平プレート59を備える。
【0040】
押さえローラ22は、水平コンベア45の搬送面45aの上方に配置したロッド52と、ロッド52に一定間隔をおいて取り付けた揺動バー53・・・と、揺動バー53・・・の先端53a・・・に取り付けたローラ54・・・と、ロッド52を時計回り方向又は反時計回り方向に回転する回転手段(図示しない)とを備える。
なお、押さえローラ22は、ローラ54を3個備えた例について説明するが、ローラ54の本数は適宜選択することができる。
【0041】
回転手段を駆動してロッド52を時計回り方向に回動することにより、ローラ54・・・を搬送面45aから離した待機位置P6(図4(a)参照)に保持することができる。
一方、回転手段を駆動してロッド52を反時計回り方向に回動することにより、ローラ54・・・を搬送面45aに当接した押付け位置P7(図5(b)参照)に保持することができる(図1、図2に示す状態)。
【0042】
図3は本発明に係る合紙取出し方法を説明するフローチャートであり、合紙取出し方法を図1〜図2を参照に説明する、なお、図中ST××はステップ番号を示す。
ST01;重ねた合紙群12の一枚目である第1合紙11の一端部11aを吸着カップ17・・・で吸着するとともに第1合紙11の他端部11bを押さえ棒33にて、二枚目の第2合紙11へ押付ける。
ST02;吸着カップ17・・・を押さえ棒33から離れる方向へ移動して第1合紙11の一部を押さえ棒33で切り取る。
【0043】
ST03;第1合紙11を送りコンベア19で所定位置に送る。
ST04;第1合紙11をガラス板58間に配置する。
ST05;第1合紙11が第2合紙11から離れた時点で押さえ棒33を待機位置P1へ戻し、紙くず57(第1合紙の一部)(図6、図9参照)をエアブローにより第2合紙11上から除去する。
以下、フローチャートの各ステップを図4〜図9に基づいて詳細に説明する。
【0044】
図4(a),(b)は本発明に係る合紙取出し方法を説明する第1工程図であり、ST01を示す。
(a)において、押さえローラ22のローラ54・・・を水平コンベア45の搬送面45aから離した待機位置P6に配置する。
次に、吸着カップ17・・・を吸着位置P3に配置して、吸着カップ17・・・を合紙群12の一枚目である第1合紙11の一端部11aに当接する。
【0045】
同時に、押さえ棒33を押さえ位置P2まで下げることにより、押さえ棒33の先端33aで第1合紙11の他端部11bを押さえ付ける。この押さえ棒33による押付力で、第1合紙11の他端部11bを二枚目の第2合紙11へ押し付ける。
この状態で、排気ポンプ43を駆動することにより、第1合紙11の一端部11aを吸着カップ17・・・で吸着する。
【0046】
(b)において、吸着カップ17・・・を矢印の如く持ち上げることにより、吸着カップ17・・・で第1合紙11の一端部11aを持ち上げる。
ここで、第1合紙11には静電気の影響で第2合紙11が吸着される場合がある。また、合紙11は空気を通すので、吸着カップ17・・・で第1合紙11を吸着する際に、第2合紙11も吸着カップ17・・・で吸着する場合がある。
よって、吸着カップ17・・・で第1合紙11を持ち上げたとき、第2合紙11が第1合紙11と一緒に持ち上がる。
【0047】
図5(a),(b)は本発明に係る合紙取出し方法を説明する第2工程図であり、ST02を示す。
(a)において、吸着カップ17・・・を押さえ棒33・・・から離れる方向へ矢印の如く移動する。このとき、押さえ棒33で第1合紙11の他端部11bを押さえ付けているので、押さえ付けられた部位は、その位置に残ろうとする。
よって、押さえ棒33で押さえ付けている部位の周囲で、第1合紙11に破れ56・・・が発生する。これにより、第1合紙11の一部(紙くず)57・・・を押さえ棒33・・・で切り取ることができる。
【0048】
ここで、第2合紙11を第1合紙11に吸着する吸着力は、押さえ棒33・・・の押付力で第1合紙11の他端部11bを二枚目の第2合紙11へ押し付ける力(すなわち、摩擦力)より小さい。
このため、第1合紙11のみを吸着カップ17・・・とともに矢印の方向に指導して、第2合紙11は積み重ね位置に残すことができる。
【0049】
(b)において、吸着カップ17・・・を水平コンベア45の搬送面45aの搬入部上方に移動する。次に、吸着カップ17・・・を矢印の如く移載位置P4まで下降させて、第1合紙11の一端部11aを水平コンベア45の搬送面45aの搬入部上方に載せる。
次に、押さえローラ22の揺動バー53・・・をロッド52を軸に矢印の如くスイングすることによりローラ54・・・を押付け位置P7まで移動して水平コンベア45の搬送面45aに載せ、第1合紙11の一端部11aを押さえ付ける。
【0050】
図6は本発明に係る合紙取出し方法を説明する第3工程図であり、ST03の前半を示す。
排気ポンプ43の駆動を停止して、エア供給ポンプ44を駆動することにより、吸着カップ17・・・からエアを吹き出すことにより、吸着カップ17・・・による第1合紙11の吸着を解除する。次に、吸着カップを持ち上げて待機位置P5に待機させる。
この状態で、送りコンベア19を駆動させて、水平コンベア45の搬送面45aで第1合紙11を矢印の如く搬送する。
【0051】
図7(a),(b)は本発明に係る合紙取出し方法を説明する第4工程図であり、ST03の後半を示す。
(a)において、第1合紙11を水平コンベア45の搬送面45aで矢印の如く搬送することにより、第1合紙11の一端部11a側を下側傾斜コンベア48の搬送面47と上側傾斜コンベア51の搬送面50との間に導く。
(b)において、下側傾斜コンベア48の搬送面47と上側傾斜コンベア51の搬送面50との間に導いた第1合紙11を、搬送面47と搬送面50とで矢印の如く水平プレート59の所定位置まで搬送する。
【0052】
図8は本発明に係る合紙取出し方法を説明する第5工程図であり、ST04を示す。
水平プレート59の所定位置まで搬送した第1合紙11を、ガラス板58とガラス板58との間に配置する。このように、ガラス板58間に第1合紙11を配置することで、ガラス板58の表面を第1合紙11で保護することができる。
【0053】
ところで、一般に第1合紙11の外形サイズは、ガラス板58の外形サイズより一回り大きい。このため、合紙群12から第1合紙11を取り出す際に、第1合紙11の他端部11bに破れ56・・・が発生しても、破れ56・・・をガラス板58の外側に配置することができるので、不都合が生じることはない。
【0054】
図9(a),(b)は本発明に係る合紙取出し方法を説明する第6工程図であり、ST05を示す。
(a)において、ST02で第1合紙11の一部(紙くず)57・・・を押さえ棒33・・・で切り取った後、押さえ棒33・・・を矢印の如く待機位置P1まで上昇する。
次に、ブロー手段16のエア供給ポンプ37(図4参照)を駆動することにより、ノズル35・・・の吹出口36・・・から紙くず57・・・に向けてエアを吹き出す。
【0055】
(b)において、ノズル35・・・の吹出口36・・・から紙くず57・・・に向けてエアを吹き出すことにより、紙くず57・・・をエアブローにより第2合紙11上から除去する。
これにより、本発明に係る合紙取出し方法の一サイクルが完了する。
【0056】
このように、合紙11から分離した紙くず57をブロー手段16で吹き飛ばすことにより、合紙11を上から順次取り出す毎に、紙くず57を除去することができるので、常に最上層の合紙11を押さえ棒33で直接押さえ付けることができる。よって、合紙11を継続して取り出す際に、押さえ棒33で押さえ付けた部位を確実に切り離すことができ、合紙群12から合紙11を1枚づつ確実に取り出すことができる。
【0057】
次に、押さえ棒33・・・を矢印の如く待機位置P1から押さえ位置P2まで下降して、第2合紙11の他端部11b押さえ付けた後、上述した工程を順次繰り返すことにより、第2合紙11を第1合紙11と同様に合紙群12から取り出すことができる。
【0058】
次に、実施例1〜実施例8を図10及び表1、表2に基づいて説明する。
図10(a),(b)は本発明に係る合紙取出し方法に使用する合紙を説明する図である。
(a)は、合紙11を構成する繊維60・・・の向き(すなわち、「目の方向」)を横向きに配置したものを示し、この合紙11を、以下、横目合紙11という。
(b)は、合紙11を構成する繊維61・・・の向き(すなわち、「目の方向」)を縦向きに配置したものを示し、この合紙11を、以下、縦目合紙11という。
横目合紙11や縦目合紙11の幅をそれぞれAで示し、長さをそれぞれBで示す。
【0059】
押さえ棒33は一定のピッチで配置し、押さえ棒33・・・の使用本数は使用条件に合わせて適宜選択する。
例えば、押さえ棒33・・・で合紙11を押さえ付けて、矢印Fの如く引張り力を加えると、横目合紙11は引裂き線63で引き裂かれ、縦目合紙11は引裂き線64で引き裂かれる。この際、縦目と比較して横目の方が引き裂きやすい。
よって、横目の場合には押さえ棒33・・・の使用本数を多く選択し、縦目の場合には押さえ棒33・・・の使用本数を少なく選択する。
【0060】
実施例1〜実施例8を表1、表2に示す条件で、図4〜図9に示す工程を実施し、合紙群12から合紙11を200枚取り出した。なお、吸着カップ17は、合紙が小物の場合には6本、中物の場合には14本、大物の場合には20本を使用した。
その結果、重送(複数枚の合紙を重ねた状態で同時に取り出すこと)の発生率が10%以下の場合を良とし評価を○で示し、重送の発生率が10%を超えた場合を不良として評価を×で示す。
さらに、空振り(合紙を送ることができないこと)発生しない場合(すなわち、空振りの発生率が0%の場合)を良とし評価を○で示し、空振りが発生した場合を不良として評価を×で示す。
【0061】
ここで、重送の評価しきい値を10%とした理由は、重送の場合には一応合紙が取り出されており、ガラス板58間に合紙を配置することが可能であるからである。
一方、空振りの評価しきい値を0%とした理由は、合紙が取り出されない場合には、ガラス板58に合紙11を配置することができないからである。
【0062】
以下、実施例1〜実施例4を表1に基づいて説明する。
【0063】
【表1】
Figure 0003929865
【0064】
実施例1は、横目合紙11で、外形サイズが幅Aを265mm、長さBを285mmの小物で、合紙の単位面積当たりの重量が40g/mのものを使用した。この横目合紙11の他端部11bを2本の押さえ棒33,33で押さえ付け、図4〜図9に示す工程を実施した。
【0065】
周囲環境湿度が低湿度(20〜30%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。また、通常湿度(40〜70%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。さらに、高湿度(85%以上)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。
この結果、重送の発生率が10%以下で、空振りの発生率が0%であり、実施例1の評価は○である。
【0066】
実施例2は、横目合紙11で、外形サイズが幅Aを265mm、長さBを285mmの小物で、合紙の単位面積当たりの重量が45g/mのものを使用した。この横目合紙11の他端部11bを2本の押さえ棒33,33で押さえ付け、図4〜図9に示す工程を実施した。
【0067】
低湿度(20〜30%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。また、通常湿度(40〜70%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。さらに、高湿度(85%以上)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。
この結果、重送の発生率が10%以下で、空振りの発生率が0%であり、実施例2の評価は○である。
【0068】
実施例3は、横目合紙11で、外形サイズが幅Aを950mm、長さBを605mmの大物で、合紙の単位面積当たりの重量が40g/mのものを使用した。この横目合紙11の他端部11bを4本の押さえ棒33・・・で押さえ付け、図4〜図9に示す工程を実施した。
【0069】
低湿度(20〜30%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。また、通常湿度(40〜70%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。さらに、高湿度(85%以上)において、重送の発生率が0.5%、空振りの発生率が0%であった。
この結果、重送の発生率が10%以下で、空振りの発生率が0%であり、実施例3の評価は○である。
【0070】
実施例4は、横目合紙11で、外形サイズが幅Aを950mm、長さBを605mmの大物で、合紙の単位面積当たりの重量が45g/mのものを使用した。この横目合紙11の他端部11bを2本の押さえ棒33,33で押さえ付け、図4〜図9に示す工程を実施した。
【0071】
低湿度(20〜30%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。また、通常湿度(40〜70%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。さらに、高湿度(85%以上)において、重送の発生率が9%、空振りの発生率が0%であった。
この結果、重送の発生率が10%以下で、空振りの発生率が0%であり、実施例4の評価は○である。
【0072】
ここで、実施例4の変形例について説明する。
表1には記載しないが、実施例4の変形例として、4本の押さえ棒33・・・を使用した場合には、低湿度(20〜30%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。また、高湿度(85%以上)において、重送の発生率が0.5%、空振りの発生率が0%であった。
この結果、重送の発生率が10%以下で、空振りの発生率が0%であり、実施例4の変形例の評価は○である。
【0073】
また、実施例4のもう一つの変形例として、3本の押さえ棒33・・・を使用した場合には、高湿度(85%以上)において、重送の発生率が6%、空振りの発生率が0%であった。
この結果、重送の発生率が10%以下で、空振りの発生率が0%であり、実施例4の変形例の評価は○である。
【0074】
次いで、実施例5〜実施例8を表2に基づいて説明する。
【0075】
【表2】
Figure 0003929865
【0076】
実施例5は、縦目合紙11で、外形サイズが幅Aを265mm、長さBを285mmの小物で、合紙の単位面積当たりの重量が40g/mのものを使用した。この縦目合紙11の他端部11bを1本の押さえ棒33で押さえ付け、図4〜図9に示す工程を実施した。
【0077】
低湿度(20〜30%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。また、通常湿度(40〜70%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。さらに、高湿度(85%以上)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。
この結果、重送の発生率が10%以下で、空振りの発生率が0%であり、実施例5の評価は○である。
【0078】
実施例6は、縦目合紙11で、外形サイズが幅Aを650mm、長さBを550mmの中物で、合紙の単位面積当たりの重量が45g/mのものを使用した。この縦目合紙11の他端部11bを1本の押さえ棒33で押さえ付け、図4〜図9に示す工程を実施した。
【0079】
低湿度(20〜30%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。また、通常湿度(40〜70%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。さらに、高湿度(85%以上)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。
この結果、重送の発生率が10%以下で、空振りの発生率が0%であり、実施例6の評価は○である。
【0080】
実施例7は、縦目合紙11で、外形サイズが幅Aを950mm、長さBを605mmの大物で、合紙の単位面積当たりの重量が40g/mのものを使用した。この縦目合紙11の他端部11bを2本の押さえ棒33,33で押さえ付け、図4〜図9に示す工程を実施した。
【0081】
低湿度(20〜30%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。また、通常湿度(40〜70%)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。さらに、高湿度(85%以上)において、重送の発生率が0%、空振りの発生率が0%であった。
この結果、重送の発生率が10%以下で、空振りの発生率が0%であり、実施例7の評価は○である。
【0082】
実施例8は、縦目合紙11で、外形サイズが幅Aを950mm、長さBを605mmの大物で、合紙の単位面積当たりの重量が45g/mのものを使用した。この縦目合紙11の他端部11bを1本の押さえ棒33で押さえ付け、図4〜図9に示す工程を実施した。
【0083】
高湿度(85%以上)において、重送の発生率が1%、空振りの発生率が0%であった。この結果、重送の発生率が10%以下で、空振りの発生率が0%であり、実施例8の評価は○である。
【0084】
ところで、合紙11を押さえ付ける押さえ棒33は、本数が増すと押付け面積が大きくなり、合紙11は引き裂きにくくなる。一方、押さえ棒33の本数が減ると押付け面積が小さくなり、合紙11は引き裂きやすくなる。
したがって、合紙11を安定して取り出すためには、合紙11の因子(縦目や横目、サイズ、単位面積当たりの重量)に合わせて、押さえ棒33の本数を決めることが重要である。
以下、表1、表2に示す実施例1〜実施例8に基づいて、押さえ棒33の使用本数を決める因子(縦目や横目、サイズ、単位面積当たりの重量)について説明する。
【0085】
先ず、合紙11の縦目と横目と押さえ棒33との関係について説明する。ここで、図10で説明したように、横目合紙11は引裂き線63で引き裂かれ、縦目合紙11は引裂き線64で引き裂かれ、合紙11を押さえ棒33で押さえ付けた際に、縦目と比較して横目の方が引き裂きやすい。
このため、合紙11が横目の場合には、表1の実施例1〜実施例4で示すように押さえ棒33の本数を2〜4本と多くすることで合紙11を安定して取り出すことができることがわかる。
一方、合紙11が縦目の場合には、表2の実施例5〜実施例8で示すように押さえ棒33の本数を1〜2本と少なくしても合紙11を安定して取り出すことができることがわかる。
【0086】
次に、合紙11の単位面積当たりの重量と押さえ棒33との関係について説明する。ここで、合紙11を押さえ棒33で押さえ付けた際に、単位面積当たりの重量が小さい合紙11は引き裂きやすく、単位面積当たりの重量が大きい合紙11は引き裂きにくい。
このため、大物の横目合紙11において、単位面積当たりの重量が40g/mと小さい場合には、表1の実施例3で示すように押さえ棒33の本数を4本と多くすることで、合紙11を安定して取り出すことができることがわかる。
一方、単位面積当たりの重量が45g/mと大きい場合には、表1の実施例4で示すように押さえ棒33の本数を2本と少なくしても合紙11を安定して取り出すことができることがわかる。
【0087】
また、大物の縦目合紙11において、単位面積当たりの重量が40g/mと小さい場合には、表2の実施例7で示すように押さえ棒33の本数を2本と多くすることで、合紙11を安定して取り出すことができることがわかる。
一方、単位面積当たりの重量が45g/mと大きい場合には、表2の実施例8で示すように押さえ棒33の本数を1本と少なくしても合紙11を安定して取り出すことができることがわかる。
【0088】
次いで、合紙11のサイズと押さえ棒33との関係について説明する。ここで、合紙11を押さえ棒33で押さえ付けた際に、サイズの大きい合紙11は引き裂きやすく、サイズの小さい合紙11は引き裂きにくい。
このため、合紙11が大物の場合には、表1の実施例3で示すように押さえ棒33の本数を4本と多くし、表2の実施例7で示すように押さえ棒33の本数を2本と多くすることで、合紙11を安定して取り出すことができることがわかる。
【0089】
一方、合紙が小物の場合には、表1の実施例1,2で示すように押さえ棒33の本数を2本と少なくし、表2の実施例5で示すように押さえ棒33の本数を1本と少なくすることで、合紙11を安定して取り出すことができることがわかる。
【0090】
このように、合紙11の種類(縦目や横目、サイズ、単位面積当たりの重量)に応じて、押さえ棒33の使用本数を適宜変更することで、実施例1〜実施例8に示すように、重送の発生率を10%以下に抑えるとともに、空振りの発生率を0%に抑えることができる。
よって、本発明に係る合紙取出し装置10及び合紙取出し方法を採用することで、合紙11を安定して取り出すことができることがわかる。
【0091】
なお、実施例1〜実施例8で示すように湿度の影響は、上述した因子(縦目や横目、サイズ、単位面積当たりの重量)に比べて寄与率は低く、合紙11の湿度に基づいて押さえ棒33の本数を決める必要がないことがわかる。
【0092】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、第1合紙の他端部を押さえ部材で押さえることで、第1合紙の他端部に引裂き力より大きな押さえ力をかけるように構成した。よって、第1合紙の一端部を吸着カップで吸着する際に、第1合紙の下層の第2合紙を吸着した場合でも、吸着カップを移動することにより第1合紙の他端部を引き裂いて、第1合紙の一部を切り取り、第1合紙の大部分を取り出すことができる。
【0093】
ところで、第1合紙には静電気の影響で第2合紙が吸着される場合がある。また、第1合紙は空気を通すので、吸着カップで第1合紙を吸着する際に、第1合紙と一緒に第2合紙も吸着カップで吸着する場合がある。
しかし、このような吸着状態では、第2合紙が第1合紙に吸着する吸着力は、第1合紙で第2合紙を下方に押さえ付ける力より小さい。よって、吸着カップを移動した際に、第2合紙を押さえ部材で下方に押さえ付けておくことができるので、第2合紙を積層位置に残したまま、第1合紙のみを合紙群のうちから確実に取り出すことができる。
【0094】
請求項2は、押さえ部材として縦置きした複数本の棒を使用した。棒は針状部材に比べ径が太いので、第1合紙を押さえ付けた際に、押さえ部材で押さえ付ける部位を比較的大きく確保することができる。よって、合紙の引裂き部位を比較的大きくできるので、合紙が小さい力で簡単に引き裂されることを阻止できる。
【0095】
このため、第1合紙を取り出す際に、第1合紙と一緒に第2合紙が簡単に引き裂かれてしまうことを防止できる。これにより、吸着カップを移動した際に、第2合紙を積層位置に残したまま、第1合紙のみを吸着カップとともに移動させることができ、第1合紙のみを合紙群のうちから確実に取り出すことができる。
【0096】
請求項3は、合紙から分離した、合紙の一部をブロー手段で吹き飛ばすように構成した。これにより、合紙を上から順次取り出す毎に、分離した合紙の一部を除去することができるので、常に最上層にある合紙を、押さえ部材で直接押さえ付けることができる。
よって、合紙を取り出す際に、押さえ部材で押さえ付けた部位を確実に切り離すことができるので、合紙群から第2合紙を1枚づつ確実に取り出すことができる。
【0097】
請求項4は、第1合紙の他端部を押さえ部材で押さえることで、第1合紙の他端部を二枚目の第2合紙へ押付けた。よって、第1合紙の一端部を吸着カップで吸着する際に、第1合紙の下層の第2合紙を吸着した場合でも、吸着カップを移動することにより第1合紙の他端部を引き裂いて、第1合紙の一部を切り取ることができ、第1合紙の大部分を取り出すことができる。
【0098】
ここで、第2合紙が第1合紙に吸着する吸着力は、第2合紙を第1合紙の一部で下方に押さえつける押さえ力より小さい。よって、吸着カップを移動した際に、第2合紙を、引き裂かれた第1合紙の一部で下方に押さえ付けておくことができるので、第2合紙を積層位置に残したまま、第1合紙のみを合紙群のうちから確実に取り出すことができる。
【0099】
加えて、第1合紙が第2合紙から離れた後、押さえ部材を待機位置へ戻して、第1合紙の一部をエアブローで第2合紙上から除去する。これにより、第1合紙を取り出した後、第1合紙を取り出す工程と同様の工程を順次繰り返すことにより、第2合紙や第2合紙の下層の合紙を順次1枚づつ確実に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る合紙取出し装置の側面図
【図2】本発明に係る合紙取出し装置の斜視図
【図3】本発明に係る合紙取出し方法を説明するフローチャート
【図4】本発明に係る合紙取出し方法を説明する第1工程図
【図5】本発明に係る合紙取出し方法を説明する第2工程図
【図6】本発明に係る合紙取出し方法を説明する第3工程図
【図7】本発明に係る合紙取出し方法を説明する第4工程図
【図8】本発明に係る合紙取出し方法を説明する第5工程図
【図9】本発明に係る合紙取出し方法を説明する第6工程図
【図10】本発明に係る合紙取出し方法に使用する合紙を説明する図
【図11】従来の合紙取出し方法を説明する図
【符号の説明】
10…合紙取出し装置、11…第1、第2合紙(合紙)、11a…第1合紙の一端部、11b…第1合紙の他端部、12…合紙群、15…押さえ手段、16…ブロー手段、17…吸着カップ、18…吸着カップ支持部、25…載置台、33…押さえ棒(押さえ部材)、35…ノズル、57…紙くず(第1合紙の一部)。

Claims (4)

  1. 多数枚の合紙を重ねた状態で載せうる載置台と、この載置台に載せた合紙群の最上層の一枚目である第1合紙の一端部に吸着しうる吸着カップと、この吸着カップを任意に移動しうる吸着カップ支持部と、前記第1合紙の他端部を押さえ付けることで、第1合紙の他端部を破るために必要な引裂き力より大きな押さえ力を第1合紙の他端部にかける押さえ部材と、からなることを特徴とする合紙取出し装置。
  2. 請求項1記載の押さえ部材は、縦置きした複数本の棒である合紙取出し装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の合紙取出し装置に、前記押さえ部材で前記第1合紙から分離した一部を吹き飛ばすブロー手段を設けた合紙取出し装置。
  4. 重ねた合紙群の最上層の一枚目である第1合紙の一端部を吸着カップで吸着するとともに第1合紙の他端部を押さえ部材にて、二枚目の第2合紙へ押付け、吸着カップを押さえ部材から離れる方向へ移動することで、第1合紙を移動し、この際に、第1合紙の一部を押さえ部材で切り取り、第1合紙が第2合紙から離れた時点で押さえ部材を待機位置へ戻し、この押さえ部材で切り取った第1合紙の一部をエアブローにより第2合紙上から除去することを1サイクルとしたことを特徴とする合紙取出し方法。
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