JP3927836B2 - トナー粒子の製造方法、トナー粒子及びトナー - Google Patents

トナー粒子の製造方法、トナー粒子及びトナー Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷、トナージェットなどにおける静電荷像を現像する為の静電画像現像用トナーに用いられるトナー粒子の製造方法、トナー粒子及びトナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的に用いられているトナーは結着樹脂と着色剤等を溶融混練、次いで粉砕、分級する方法、所謂粉砕法で製造されてきた。近年、懸濁重合法等により直接トナーを製造する方法、乳化重合方法により得られた重合体微粒子を会合融着する方法で製造され、重合法トナーなどの呼称がついている。
【0003】
特開平11−84730号公報においては、変性ポリプロピレンとカーボンブラックを存在下にモノマーを乳化重合させた分散液を用い水系媒体中でトナー粒子を水系媒体中で合成することが、特開2000−35690号公報においては、針入度4以下のワックスを用いることが開示されている。
【0004】
特開平11−194541号公報において、高分子量ラテックスと低分子量ラテックスを混合、会合融着することで、分子量分布が2ピークであるトナーを製造することが開示されている。
【0005】
しかしながら、会合融着する方法によって製造されたトナーにおいては、従来の粉砕法によって製造されたトナーに比べて、粒度分布などを効率的にシャープにすることができるという特徴を有しているものの、定着性に劣ることが多く、定着性を満足させるために樹脂成分として軟質成分を増やしたために、定着時の耐オフセット性に劣ったり、長期保存性(ブロッキング性)に問題を生じたり、また、トナーに含有させるワックス量を増加させたために、長期にわたる現像安定性に欠くこととなっていた。
【0006】
特開2001−27821号公報においては、ワックスを存在下に乳化重合を行い、ワックスを内包したとされる粒子を形成し、これを会合融着させたトナーを開示し定着性に優れるトナーを提供するが、定着性に効果のあるトナーにおいては、長期保存性に問題がありこの点においても更なる改良方法が望まれていた。
【0007】
本発明においては、上記従来技術に鑑み、定着性及び対オフセット性に優れ、長期にわたり現像安定性を有するトナー粒子を、水系媒体中で会合融着する製造方法において、提供することを目的とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、トナー粒子を水系媒体中で会合凝集して製造する製造方法において、粒度分布を効率的にシャープとし、定着性と耐オフセット性に優れ、長期保存性に優れたトナー粒子の製造方法を提供することにある。
【0009】
本発明の更なる目的は、トナー粒子を水系媒体中で会合凝集して製造する製造方法において、良好な定着性を有して且つ長期にわたる現像安定性を有するトナー粒子の製造方法を提供することにある。
【0010】
本発明のもう一つの目的は、トナー粒子を水系媒体中で会合凝集して製造されたトナー粒子又はトナーにおいて、定着性と耐オフセット性に優れ、長期保存性に優れて且つ長期にわたる現像安定性を有するトナー粒子又はトナーを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明は、水系媒体中に分散してなる重合体微粒子を複数個会合融着してなるトナー粒子造方法において、少なくとも低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子と高分子量重合体により被覆された低融点ワックス微粒子を会合融着し、低分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が5000〜100000であり、高分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が50000〜1000000であり、高融点ワックスの融点が90〜160℃であり、低融点ワックスの融点が50〜120℃であることを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載する発明において、低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子又は高分子量重合体により被覆された低融点ワックスは、ワックス微粒子の存在下に重合性モノマーを重合して得られたことを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載する発明において、水系媒体中において融着させるときの温度が、高融点ワックスの融点の温度以下であって、低融点ワックスの融点以上であることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3に記載の発明において、トナー粒子の重量平均径が、3乃至9μm、SF2が120乃至170且つSF2の変動係数が4.0乃至8.0であることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明は、少なくとも低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子と高分子量重合体により被覆された低融点ワックス微粒子を水系媒体中で会合融着して製造したトナー粒子において、トナー粒子の重量平均径が、3乃至9μm、SF2が120乃至170且つSF2の変動係数が4.0乃至8.0であり、低分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が5000〜100000であり、高分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が50000〜1000000であり、高融点ワックスの融点が90〜160℃であり、低融点ワックスの融点が50〜120℃であることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明は、少なくとも低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子と高分子量重合体により被覆された低融点ワックス微粒子を水系媒体中で会合融着して製造したトナー粒子を用いたトナーにおいて、疎水性無機微粉末を表面に有し、重量平均径が、3乃至9μm、SF2が120乃至170且つSF2の変動係数が4.0乃至8.0であり、低分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が5000〜100000であり、高分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が50000〜1000000であり、高融点ワックスの融点が90〜160℃であり、低融点ワックスの融点が50〜120℃であることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明においては、水系媒体中に分散してなる重合体微粒子を複数個会合融着してなるトナー粒子造方法において、少なくとも低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子と高分子量重合体により被覆された低融点ワックス微粒子を会合融着し、低分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が5000〜100000であり、高分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が50000〜1000000であり、高融点ワックスの融点が90〜160℃であり、低融点ワックスの融点が50〜120℃であることを特徴とする。
【0018】
低分子量重合体または高分子量重合体とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと記載する)によって測定された重量平均分子量(以下、重量平均分子量についてはMwと記載する)を意図する。
【0019】
また、ワックスの融点とは、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、昇温時の最大吸熱ピークで定義されるものである。
【0020】
かかる構成により、トナー粒子を製造する際の会合融着工程において、ワックスの偏りが少なく、ワックスを確実にトナー粒子中に取り込むことが可能となり、遊離するワックス量を減少させることができる。且つ高分子量重合体の融着に際しても低融点ワックスの効果により、比較的軟化しやすく、強靭なトナー粒子を製造することができるという効果を奏する。
【0021】
低温定着性に優れるものの高温オフセット性に劣る低分子量重合体と高融点ワックスを一体とすることで、低温定着性を保ちつつ高温オフセット防止の効果を付与するとともに、高温オフセットに優れるものの低温定着性に劣る高分子量重合体に低融点ワックスを一体とすることにより、これらが相乗的な効果を奏し、予期せぬ顕著な低温定着性及び高温オフセット性を得ることができたものである。
【0022】
更に、低分子量重合体に高融点ワックスを配し、高分子量重合体に低融点ワックスを配し、低融点ワックスの融点以上、高融点ワックスの融点以下の温度で融着させることによって、高融点ワックスによって低分子量重合体の汚染等を減じ、高分子量重合体によって低融点ワックスの汚染を減じることか可能となり、これらが相乗的に作用し、本発明のトナー粒子を用いると、現像担持体又は帯電付与部材に対してのワックス成分又は結着成分による汚染を極端に減少させることが可能となり、長期にわたり安定した現像安定性を保つことができるようになったものである。
【0023】
本発明における低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子は、ワックス微粒子を分散した分散液に重合性単量体及び重合開始剤を添加し、ワックス微粒子をシードとして重合することにより好ましく製造することができる。
【0024】
ここにワックス微粒子を分散した分散液は、例えば、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤は、水系媒体中にカチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤イオン性界面活性剤、高分子酸、高分子塩基など高分子電解質の内の1種又は2種以上とともに分散し、融点以上に加熱するとともに、強い剪断力を付与できるホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて微粒子化することができる。前記水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類などが挙げられる。分散したワックスの粒子径は、0.01μm 〜3μmが好ましく、更に好ましくは0.05〜2μmとするのが好ましい。ワックス分散径が、0.01μmに満たないと低分子量重合体による被覆が難しくなり、3μmを越えると生成した各トナー粒子へのワックスの分散が不均一となり、現像性に悪影響を及ぼすことがある。
【0025】
前記界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤などが挙げられる。前記アニオン界面活性剤の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。
【0026】
低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子を得るには以下のような方法を一例として挙げることができる。ワックス分散液に対して、逐次、酸性極性基又は塩基性極性基を有するモノマー、及び、その他の重合可能なモノマーとを添加することにより、ワックスを含有する分散液内で重合を進行させることがこのましい製造方法の一つである。この際、モノマー同士は別々に加えても良いし、予め複数のモノマーを混合しておいて添加しても良い。更に、モノマー添加中にモノマー組成を変更することも可能である。また、モノマーはそのまま添加しても良いし、予め水や界面活性剤などと混合、調整した乳化液として添加することもできる。ここにおいて、低分子量重合体により被覆された高融点ワックスを得ることができると同時に、該ワックス微粒子表面を被覆しない低分子量重合体微粒子も同時に製造することができる。
【0027】
低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子を含有する分散液中の微粒子の好ましい分散径は、0.05〜3μmであり、更に好ましくは、0.05〜2μmである。0.05μmに満たないと会合させる際の制御が難しく、3μmを越えるとトナー粒子として表面が不均一すぎることとなり本発明の効果を発揮しづらくなる。
【0028】
低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子の分散液中の固形分についてのもう一つの好ましい特性は、そのガラス転移点が、50〜70℃であることである。更に好ましくは、55〜65℃である。ガラス転移点が、50℃に満たないと、本分散液を用いて製造されたトナーの長期保存性が悪化し、70℃を越えると定着性が悪化する傾向にある。
【0029】
本発明における低分子量重合体の好ましい態様は、テトラヒドロフラン(以下、THFと記載する)可溶分のGPCによって測定されたピーク分子量(以下、低分子量重合体のピーク分子量はP1と記載する)が、3000〜50000が好ましく、更に好ましくは、4000〜30000である。ピーク分子量が3000に満たないと、耐オフセット性長期保存性に劣る傾向にあり、現像性も劣る傾向にある。また、P1が、50000を越えると、定着性と長期保存性の両立が難しく傾向がある。
【0030】
更に、低分子量重合体微粒子のMw及びGPCにより測定された数平均分子量(以下、数平均分子量についてはMnと記載する)について、好ましくは、Mwが5000〜100000、Mnが1000〜30000に調整すると、水系媒体中における会合融着時において、更に強固に融着が可能となり、耐久安定性を得ることができる。
【0031】
本発明における高分子量重合体により被覆された低融点ワックス微粒子は、ワックス微粒子を分散した分散液に重合性単量体及び重合開始剤等を添加し、ワックス微粒子をシードとして重合することにより低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子と類似の方法で製造することができる。
【0032】
低融点ワックス微粒子を分散した分散液においては、分散したワックスの粒子径は、0.01μm〜3μmが好ましく、更に好ましくは0.05〜2μmとするのが好ましい。高融点ワックスにおいては、ワックス分散径が、0.01μmに満たないと高分子量重合体による被覆が難しくなり、3μmを越えると生成した各トナー粒子へのワックスの分散が不均一となり、現像性に悪影響を及ぼすことがある。
【0033】
高分子量重合体により被覆された低融点ワックス微粒子を含有する分散液中の微粒子の好ましい分散径は、0.05〜3μmであり、更に好ましくは、0.05〜2μmである。0.05μmに満たないと会合させる際の制御が難しく、3μmを越えるとトナー粒子として表面形状を所望のものに制御しづらくなる。
【0034】
本発明における高分子量重合体についてのもう一つの好ましい態様は、そのガラス転移点が、50〜70℃であることである。更に好ましくは、55〜65℃である。ガラス転移点が、50℃に満たないと、本分散液を用いて製造されたトナーの長期保存性が悪化し、70℃を越えると定着性が悪化する傾向にある。
【0035】
高分子量重合体の好ましい形態は、THF可溶分のGPCによるMwは、50000〜1000000が好ましく、THF不溶分を70重量%以下含むことが好ましい。Mwを50000以下とすると、耐オフセット性が不十分となり、長期にわたる現像性も劣る傾向にある。THF不溶分が70重量%をこえると、会合の後の融着させる条件において長時間か又は高温が必要となるため、低融点ワックスが多量にしみだしたりする傾向が強まるため、またしみだしを抑えるとトナー粒子の強度が低くなり、長期にわたる現像性を得ることがむずかしい傾向にある。
【0036】
高融点のワックスとしては、その融点が90℃〜160℃のものが好ましく用いられ、低融点のワックスとしては、その融点が50〜120℃のものが好ましく用いられる。特に低融点のワックスにおいては、60〜100℃が更に好ましく、60〜90℃であると更に良い結果が得られる。
【0037】
本発明で用いられるワックスとしては、公知のものが使用でき、その融点から適宜選択して用いることができる。
【0038】
具体的には、脂肪族炭化水素系ワックス(低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等)、脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、植物系ワックス(キャンデリラワックス、カルナバワックス等)、動物系ワックス(みつろう、ラノリン等)、鉱物系ワックス(オゾケライト、セレシン、ペトロラクタム等)、脂肪酸エステルを成分とするワックス類(ベヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステル、ステアリン酸ステアリル等)、飽和または不飽和脂肪酸(パルミチン酸、ステアリン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸)、調査のアルキルを有する飽和または不飽和アルコール(ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール等)、多価アルコール(ソルビトール等)、脂肪族又は不飽和又は芳香族系アミド(リノール酸アミド、オレイン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、m−キシレンビスステアリン酸アミド等)、脂肪酸金属塩(ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等)、アルキル基を有するシリコーン、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックスが挙げられる。
【0039】
好ましく用いられるワックスとしては、オレフィンを高圧下でラジカル重合したポリオレフィン;高分子量ポリオレフィン重合時に得られる低分子量副生成物を精製したポリオレフィン;低圧下でチーグラー触媒、メタロセン触媒の如き触媒を用いて重合したポリオレフィン;放射線、電磁波又は光を利用して重合したポリオレフィン;高分子ポリオレフィンを熱分解して得られる低分子量ポリオレフィン;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス;ジンドール法、ヒドロコール法、アーゲ法等により合成される合成炭化水素ワックス;炭素数1個の化合物をモノマーとする合成ワックス、水酸基又はカルボキシル基の如き官能基を有する炭化水素系ワックス;炭化水素系ワックスと官能基を有するワックスとの混合物;これらのワックスを母体としてスチレン、マレイン酸エステル、アクリレート、メタクリレート、無水マレイン酸の如きビニルモノマーをグラフト変性したワックスが挙げられる。
【0040】
また、これらのワックスをプレス発汗法、溶剤法、再結晶法、真空蒸留法、超臨界ガス抽出法又は融液晶法を用いて分子量分布をシャープにしたものや、低分子量固形脂肪酸、低分子量固形アルコール、低分子量固形化合物、その他の不純物を除去したものも好ましく用いられる。
【0041】
本発明で用いられる酸性極性基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸、等のカルボキシル基を有するモノマー、スルホン化スチレン等のスルホン酸基を有するモノマー、等があげられる。塩基性極性基を有するモノマーとしては、アミノスチレン及びその4級塩、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、等の窒素含有複素環含有モノマー、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、等のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル、及び、これらのアミノ基を4級化したアンモニウム塩を有する(メタ)アクリル酸エステル、更には、アクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、アクリル酸アミドを挙げることができる。
【0042】
その他の重合可能なモノマーとしては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸エチルヘキシル、等の(メタ)アクリル酸エステル、を挙げることができる。この中で、スチレン、(メタ)アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、等が特に好ましい。
【0043】
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、等の過硫酸塩、及び、これら過硫酸塩を一成分として酸性亜硫酸ナトリウム等の還元剤を組み合わせたレドックス開始剤、過酸化水素、4,4‘−アゾビスシアノ吉草酸、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロペーオキサイド、等の水溶性重合開始剤、及び、これら水溶性重合性開始剤を一成分として第一鉄塩等の還元剤と組み合わせたレドックス開始剤系、過酸化ベンゾイル、2,2‘−アゾビス−イソブチロニトリル、等が用いられる。これら重合開始剤はモノマー添加前、添加と同時、添加後のいずれの時期に重合系に添加しても良く、必要に応じてこれらの添加方法を組み合わせても良い。
【0044】
本発明では、連鎖移動剤を使用することが好ましい。特に比較的低分子量重合体微粒子を作成するときに好ましく使用される。その様な連鎖移動剤としては、公知のものが使用可能である。具体的な例としては、t―ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、ジイソプロピルキサントゲン、四塩化炭素、トリクロロブロモメタン、等があげられる。連鎖移動剤は単独または2種類以上の併用でもよく、重合性単量体に対して0〜5重量%用いられる。
【0045】
以上のように得られた分散液を混合し粒子を会合、融着させる手段を詳細に説明する。
【0046】
会合粒子形成は、前記混合液中において会合粒子を形成し会合粒子粒子分散液を調製するものである。前記会合粒子は、例えばpH調整剤、凝集剤、安定剤を該混合液中に添加し混合し、温度、機械的動力等を適宜加えることにより該混合液中に形成することができる。
【0047】
pH調整剤としては、アンモニア、水酸化ナトリウム等のアルカリ、硝酸、クエン酸等の酸があげられる。凝集剤としては、ナトリウム、カリウム等の1価の金属塩;カルシウム、マグネシウム等の2価の金属塩;鉄、アルミニウム等の3価の金属塩等;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類があげられる。
【0048】
安定剤としては、主に前記極性界面活性剤そのもの又はそれを含有する水系媒体などが挙げられる。例えば、前記水性分散液に含まれる極性界面活性剤がアニオン性の場合には、安定剤としてカチオン性のものを選択することができる。
【0049】
前記凝集剤等の添加・混合は、前記混合液中に含まれる樹脂のガラス転移点以下の温度で行うのが好ましい。この温度条件下で前記混合を行うと、会合が安定した状態で進行する。前記混合は、例えばそれ自体公知の混合装置、ホモジナイザー、ミキサー等を用いて行うことができる。
【0050】
ここで形成される会合粒子の平均粒径としては、特に制限はないが、通常、得ようとするトナーの平均粒径と同じ程度になるように制御される。前記制御は、例えば、温度と前記撹拌混合の条件とを適宜設定・変更することにより容易に行うことができる。以上の会合粒子形成工程により、トナーの平均粒径とほぼ同じ平均粒径を有する会合粒子が形成され、該会合粒子を分散させてなる会合粒子分散液が調製される。
【0051】
融着工程は、前記会合粒子を加熱して融着する工程である。融着工程に入る前に、トナー粒子間の融着を防ぐため、前記pH調整剤、前記極性界面活性剤、前記非極性界面活性剤等を適宜投入することができる。
【0052】
前記加熱の温度としては、前記凝集粒子に含まれる樹脂のガラス転移点温度〜該樹脂の分解温度であればよい。したがって、前記加熱の温度は、前記樹脂粒子及び前記樹脂微粒子の樹脂の種類に応じて異なり、一概に規定することはできないが、一般的には前記凝集粒子又は前記付着粒子に含まれる樹脂のガラス転移点温度〜140℃である。本発明においては、更に好ましくは、低融点ワックスの融点以上であって高融点ワックスの融点以下の温度で行うのが好ましい。なお、前記加熱は、それ自体公知の加熱装置・器具を用いて行うことができる。
【0053】
前記融着の時間としては、前記加熱の温度が高ければ短い時間で足り、前記加熱の温度が低ければ長い時間が必要である。即ち、前記融合の時間は、前記加熱の温度に依存するので一概に規定することはできないが、一般的には30分〜10時間である。
【0054】
本発明においては、融着工程の終了後に得られた融着粒子を、適宜の条件で洗浄、乾燥等しトナー粒子とする。
【0055】
定着性、オフセット性を満たすためには、製造されたトナー粒子として、THF可溶分のGPCによるピーク分子量は3000〜50000が好ましい範囲である。ピーク分子量が3000に満たないと、トナーの長期保存性に劣る傾向にあり、現像性も劣る傾向にある。また、P1が、50000を越えると、定着性と長期保存性の両立が難しくなる。更に好ましくは4000〜30000である。また、THF可溶分のMwが、10000〜500000であって、THF不溶分をトナーの結着成分に対し、50重量%以下とするのが好ましい。THF可溶分のMwが10000に満たないと耐オフセット性が不十分となる傾向にあり、THF不溶分がトナーの結着成分に対し50重量%を越えると、定着性が不十分となるとともに、長期にわたる安定した現像性が得られなくなることがある。更に好ましくは40重量%以下とするのが良い。
【0056】
更に、本発明にて得られたトナー粒子については、重量平均径は3〜9μmが好ましい。9μmを越えると、画質が不十分である場合がある。3μmに満たないと、現状の現像技術を用いる限り使いこなしが難しく十分な画像濃度が得られないことが多い。SF2については、120〜170であることが好ましく、更に好ましくは、130〜160である。SF2が、120に満たないとクリーニング性に劣る場合があり、170を越えると形状が異形に過ぎ潜像の再現性などに劣ることがある。さらには、SF2の変動係数は4.0〜8.0であることが好ましく、更に好ましくは、4.5〜7.5である。SF2の変動係数が、4.0に満たないと、融着がかなり進んでおり低融点ワックスが表面にしみ出る傾向にあり、8.0を越えると、トナー粒子強度が不十分なものの存在比率が多いことに加え、その表面のばらつきが多すぎ環境依存性に悪影響を及ぼす傾向にある。
【0057】
本トナー粒子の製造方法において、着色剤は、例えば以下の方法で含有させることができる。着色剤の分散液を会合時に添加する方法、着色剤の存在下に重合反応を行い得られた分散液を会合時に添加する方法、ワックス微粒子と着色剤の存在下に重合反応を行い、これを用いて会合させる方法等が挙げられる。
【0058】
本発明のトナー粒子には、着色剤としては、例えば以下のものが用いられる。フタロシアニン系顔料、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、磁性粉、キナクリドン系顔料などが挙げられる。これらの具体例としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレレートなどの種々の顔料;アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染料;などが挙げられる。これらの着色剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0059】
前記着色剤粒子の平均粒径としては、0.5μm以下が好ましく、0.2μm以下がより好ましい。前記平均粒径が0.5μmを超えると、可視光の乱反射を防ぐことができず、また、粗大粒子が存在した場合、着色力、色再現性、OHP透過性に悪影響し、後述の凝集粒子形成工程において前記樹脂粒子と該着色剤粒子とが凝集しないか、あるいは凝集しても融合時に脱離してしまうことがあり、得られるトナーの品質が劣化することがある点で好ましくない。一方、前記平均粒径が前記範囲内にあると、前記欠点がない上、トナー間の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。
【0060】
以下のような適宜選択した粒子を分散させてなる粒子分散液を更に混合してもよい。内添剤粒子、帯電制御剤粒子、無機粒子、研磨材粒子などが挙げられる。前記内添剤粒子としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物などの磁性体などの粒子が挙げられる。前記帯電制御剤粒子としては、例えば、4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロム、亜鉛、ジルコニウム等の錯体からなる化合物等の粒子が挙げられる。なお、本発明における帯電制御剤粒子としては、会合時や融合時の安定性に影響するイオン強度の制御と廃水再利用の観点から、水に溶解しにくい素材のものが好ましい。前記無機粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化セリウム等の通常トナー表面の外添剤として使用される総ての粒子が挙げられる。前記研磨材粒子としては、例えば、前述のシリカ、アルミナ、酸化セリウムなどの粒子が挙げられる。
【0061】
上述の各粒子の平均粒径としては、通常1μm以下であり、0.01〜1μmであるのが好ましい。前記平均粒径が1μmを超えると、最終的に得られるトナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下を招き易い。一方、前記平均粒径が前記範囲内にあると前記欠点がない上、トナー間の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。
【0062】
低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子と高分子量重合体により被覆された低融点ワックス微粒子中のワックスの含有量としては、通常0.5〜60質量%であり、好ましくは1〜40質量%である。また、会合融着粒子が形成された際の会合融着粒子分散液中における前記重合体とワックスの含有量の含有量としては、50質量%以下であればよく、2〜40質量%程度であるのが好ましい。
【0063】
前記着色剤粒子等の含有量としては、前記会合融着粒子が形成された際の分散液中において、1〜10質量%程度であり、2〜8質量%程度が好ましい。
【0064】
前記添剤粒子等の各粒子の含有量としては、前記会合融着粒子が形成された際の会合融着粒子分散液中において、0.01〜5質量%程度であり、0.5〜2質量%程度が好ましい。前記含有量が前記範囲外であると、粒度分布が広がり、特性が悪化する場合がある。
【0065】
さらに、得られるトナーの帯電性を制御するために、前記帯電制御粒子及び前記樹脂粒子を前記凝集粒子が形成された後に添加することも好ましく実施される。
【0066】
以上のように得られた、会合融着粒子を濾過、洗浄必要に応じ分級/乾燥を行いトナー粒子を得、必要に応じ以下に例を挙げる外添剤、特に無機微粉体更に好ましくは疎水性無機微粉体を添加してトナーとすることが好ましい結果を得るために重要である。
【0067】
本発明に使用される外添剤は公知の無機微粉体あるいは樹脂粒子が用いられるが、帯電安定性,現像性,流動性,保存性向上のため、シリカ,アルミナ,チタニアあるいはその複酸化物の無機微粉体中から選ばれることが好ましい。これらの無機粒子は、疎水性を必要とするときは必要に応じシランカップリング剤或いはチタンカップリング剤、シリコーンオイルなどで疎水化処理される。
【0068】
更に以下の外添剤なども目的に応じ用いられる。例えばテフロン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;酸化セリウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨剤;例えば酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末などの流動性付与剤;ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末等の導電性付与剤、また、逆極性の有機微粒子及び無機微粒子を現像性向上剤として少量用いることもできる。
【0069】
本発明のトナー粒子は、トナー粒子をそのまま或いは好ましく外添剤を添加して、1成分現像剤用のトナー又は2成分現像剤用のトナーとして使用が可能である。
【0070】
本発明において、分散液中の粒子の粒径は、粒度測定装置(堀場製作所製、LA−700)を用いて測定された個数平均径である。
【0071】
本発明において、SF2とは(周囲長)↑2/投影面積/4πで表される形状パラメータであり粒子の表面の凹凸を表現するものである。走査型電子顕微鏡により水平弦長が3以上であるトナー粒子を500倍に拡大した写真を撮影し、ニコレ社製画像解析装置(Luzex III)や「SCANNING IMAGE ANALYSER」(日本電子社製)等の画像解析装置を用い、写真画像の解析を行う。この際、500個のトナー粒子を使用して本発明のSF2を上記算出式にて測定するものである。本発明においてはその平均値をSF2とし、その500個のSF2の標準偏差を求め、それをSF2の平均値で除したものをSF2の変動係数とする。
【0072】
トナーの重量平均径は、測定装置としては、コールターカウンターTA−II型或いはコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を用いた。電解質溶液には、1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製して用いたが、例えば、ISOTONR−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)を使用することが出来る。測定方法としては、前記電解質溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベルゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解質溶液は超音波分散機で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用い、トナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出した。それから、本発明の係るところの体積分布から求める重量基準の重量平均粒径を求めた。
【0073】
本発明において、重合体のTHFを溶媒としたGPCによる分子量分布は次の条件で測定される。<GPCによる分子量分布の測定>40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント値との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば東ソー社製あるいは昭和電工社製の分子量が102〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。なお、カラムをしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば昭和電工社製のshodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807、800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKgel G1000H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H(HXL)、G6000H(HXL)、G7000H(HXL)、TSKgurd columnの組み合わせを挙げることができる。試料は以下の様にして作製する。試料をTHF中に入れ、数時間放置した後、十分振とうしTHFとよく混ぜ(試料の合一体が無くなるまで)、更に12時間以上静置する。その時THF中への放置時間が24時間以上となるようにする。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2〜0.5μm、例えばマイショリディスクH−25−2(東ソー社製)などが使用できる。)を通過させたものをGPCの試料とする。また、試料濃度は、樹脂成分が、0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
【0074】
本発明において、トナー中の樹脂成分のTHF不溶分及び原料結着樹脂のTHF不溶分は以下のようにして測定される。<THF不溶分の測定>結着樹脂及びトナー0.5〜1.0gを秤量し(W1g)、円筒濾紙(例えば東洋濾紙社製No.86R)を入れてソックスレー抽出器にかけ、溶媒としてTHF200mlを用いて10時間抽出し、溶媒によって抽出された可溶成分溶液をエバポレートした後、100℃で数時間真空乾燥し、THF可溶樹脂成分量を秤量する(W2g)。トナー中の樹脂成分以外の重さを求める(W3g)。THF不溶分は下記式から求められる。
【0075】
【外1】
Figure 0003927836
【0076】
本発明においてワックスの融点は、DSCにおいて測定されるワックスの吸熱ピークの最大ピークのピークトップの温度をもってワックスの融点とする。本発明において、ワックス又はトナーの示差走査熱量計によるDSC測定では、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定することが好ましい。例えば、パーキンエルマー社製のDSC−7が利用できる。測定方法は、ASTM D3418−82に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回昇温させ前履歴を取った後、温度測定10℃/min、温度0〜200℃の範囲で降温させた後、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用いる。
【0077】
ガラス転移点Tgの測定にはたとえば、パーキンエルマー社製のDSC−7のような高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定を行う。測定方法は、ASTM D3418−82に準じて行う。
【0078】
トナーの摩擦帯電量の測定法を以下に示す。測定装置概略を図1に示す。23℃、相対湿度60%環境下、底に500メッシュのスクリーン33のある金属製の測定容器32に現像剤30を0.0005Kgを入れ、金属製のフタ34をする。この時の測定容器32全体の重量を秤りW1gとする。次に吸引機(測定容器32と接する部分は少なくとも絶縁体)を用いて、吸引口37から吸引し風量調節弁36を調節して真空計35の圧力を250mmAqとする。この状態で3分間吸引を行ない現像剤を吸引除去する。この時の電位計39の電位をV(ボルト)とする。ここで38はコンデンサーであり容量をC(mF)とする。また、吸引後の測定機全体の重量を秤りW2(Kg)とする。この現像剤の摩擦帯電量(mC/Kg)は、通常下式の如く計算される。
【0079】
摩擦帯電量(mC/Kg)=CV/(W1−W2)
以下、実施例をもって本発明を説明する。
【0080】
(分散液製造例)
(分散液製造例1)
・スチレン 340質量部
・nブチルアクリレート 110質量部
・アクリル酸 25質量部
・t−ドデシルメルカプタン 10質量部
以上の割合を混合し、溶解し、モノマー混合物として準備した。
融点130℃の低分子量ポリプロピレンワックス分散液 100質量部
(固形分濃度30質量%、分散粒子径0.14μm)
アニオン性界面活性剤 1.6質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
非イオン性界面活性剤 0.41質量部
(三洋化成(株)製:ノニポール400)
イオン交換水 1530質量部
をフラスコ中で分散し、窒素置換を行いつつ加熱を開始する。液温が70℃となったところで、これに6.56質量部過硫酸カリウムを350質量部のイオン交換水で溶解した溶液を投入した。液温を70℃に保ちつつ、前記モノマー混合物を投入攪拌し、液温を80℃にあげて5時間そのまま乳化重合を継続した後に液温を40℃とした後にフィルターで濾過して分散液Aを得た。こうして、得られた分散液中の粒子径は、平均粒径が0.16μm、固形分のガラス転移点が58℃、重量平均分子量(Mw)が12,000であり、P1は、11000であった。低分子量ポリプロピレンワックスは、重合体中6質量%含有されており、本固形分の薄片を透過電子顕微鏡にて観察した結果、ワックス粒子を内包化していることを確認した。重合体のTHF不溶分は実質的にゼロであった。
【0081】
(分散液製造例2)
・スチレン 340質量部
・nブチルアクリレート 110質量部
・アクリル酸 25質量部
以上の割合を混合し、溶解し、モノマー混合物として準備した。
・融点75℃の炭化水素系ワックス分散液 100質量部
(固形分濃度30質量%、分散粒子径0.15μm)
アニオン性界面活性剤 1.6質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
非イオン性界面活性剤 0.41質量部
(三洋化成(株)製:ノニポール400)
イオン交換水 1530質量部
をフラスコ中で分散し、窒素置換を行いつつ加熱を開始する。液温が65℃となったところで、これに5.85質量部過硫酸カリウムを300質量部のイオン交換水で溶解した溶液を投入した。液温を65℃に保ちつつ、前記モノマー混合物を投入攪拌し、液温を75℃にあげて5時間そのまま乳化重合を継続した後に液温を40℃とした後にフィルターで濾過して分散液Bを得た。こうして、得られた分散液中の粒子径は、平均粒径が0.16μm、固形分のガラス転移点が60℃、重量平均分子量(Mw)が600000であった。炭化水素系ワックスは、重合体中6質量%含有されており、本固形分の薄片を透過電子顕微鏡にて観察した結果、ワックス粒子を内包化していることを確認した。重合体のTHF不溶分は7質量%であった。
【0082】
(分散液製造例3)
・スチレン 340質量部
・nブチルアクリレート 110質量部
・アクリル酸 25質量部
・t−ドデシルメルカプタン 10質量部
以上の割合を混合し、溶解し、モノマー混合物として準備した。
アニオン性界面活性剤 1.6質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
非イオン性界面活性剤 0.41質量部
(三洋化成(株)製:ノニポール400)
イオン交換水 1530質量部
をフラスコ中で分散し、窒素置換を行いつつ加熱を開始する。液温が70℃となったところで、これに6.56質量部過硫酸カリウムを350質量部のイオン交換水で溶解した溶液を投入した。液温を70℃に保ちつつ、前記モノマー混合物を投入攪拌し、液温を80℃にあげて5時間そのまま乳化重合を継続した後に液温を40℃とした後にフィルターで濾過して分散液Cを得た。こうして、得られた分散液中の粒子径は、平均粒径が0.15μm、固形分のガラス転移点が58℃、重量平均分子量(Mw)が13,000であり、P1は、12000であった。重合体のTHF不溶分は実質的にゼロであった。
【0083】
(分散液製造例4)
・スチレン 340質量部
・nブチルアクリレート 110質量部
・アクリル酸 25質量部
以上の割合を混合し、溶解し、モノマー混合物として準備した。
アニオン性界面活性剤 1.6質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
非イオン性界面活性剤 0.41質量部
(三洋化成(株)製:ノニポール400)
イオン交換水 1530質量部
をフラスコ中で分散し、窒素置換を行いつつ加熱を開始する。液温が65℃となったところで、これに5.85質量部過硫酸カリウムを300質量部のイオン交換水で溶解した溶液を投入した。液温を65℃に保ちつつ、前記モノマー混合物を投入攪拌し、液温を75℃にあげて5時間そのまま乳化重合を継続した後に液温を40℃とした後にフィルターで濾過して分散液Dを得た。こうして、得られた分散液中の粒子径は、平均粒径が0.16μm、固形分のガラス転移点が60℃、重量平均分子量(Mw)が650000であった。重合体のTHF不溶分は5質量%であった。
【0084】
(分散液製造例5)
・スチレン 340質量部
・nブチルアクリレート 110質量部
・アクリル酸 25質量部
・t−ドデシルメルカプタン 10質量部
以上の割合を混合し、溶解し、モノマー混合物として準備した。
融点75℃の炭化水素系ワックス分散液 100質量部
(固形分濃度30質量%、分散粒子径0.15μm)
アニオン性界面活性剤 1.6質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
非イオン性界面活性剤 0.41質量部
(三洋化成(株)製:ノニポール400)
イオン交換水 1530質量部
をフラスコ中で分散し、窒素置換を行いつつ加熱を開始する。液温が70℃となったところで、これに6.56質量部過硫酸カリウムを350質量部のイオン交換水で溶解した溶液を投入した。液温を70℃に保ちつつ、前記モノマー混合物を投入攪拌し、液温を80℃にあげて5時間そのまま乳化重合を継続した後に液温を40℃とした後にフィルターで濾過して分散液Eを得た。こうして、得られた分散液中の粒子径は、平均粒径が0.16μm、固形分のガラス転移点が57℃、重量平均分子量(Mw)が11,000であり、P1は、12000であった。炭化水素系ワックスは、重合体中6質量%含有されており、本固形分の薄片を透過電子顕微鏡にて観察した結果、ワックス粒子を内包化していることを確認した。重合体のTHF不溶分は実質的にゼロであった。
【0085】
(分散液製造例6)
・C.I.ピグメントブルー15:3 20質量部
・アニオン性界面活性剤 2質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
・イオン交換水 78質量部
以上を混合し、サンドグラインダーミルを用いて分散し、着色剤分散液をえた。着色剤粒子の平均粒径は、0.2μmであり、また1μmを超える粗大粒子は観察されなかった。
【0086】
(実施例1)
・分散液A 300質量部
・分散液B 150質量部
・着色剤分散液1 25質量部
以上を、撹拌装置,冷却管,温度計を装着した1リットルのセパラブルフラスコに投入し撹拌した。この混合液を1N−水酸化カリウムを用いてpH=5.2に調整した。
【0087】
この混合液に凝集剤として、10%塩化ナトリウム水溶液150質量部を滴下し、加熱用オイルバス中でフラスコ内を撹拌しながら57℃まで加熱した。50℃で1時間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると径が約7μmである会合粒子が形成されていることが確認された。
【0088】
その後の融着工程において、ここにアニオン製界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3質量部を追加した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて撹拌を継続しながら105℃まで加熱し、3時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることにより、シアントナー粒子1を得た。重量平均径7.0μm、SF2は145、SF2の変動係数は6.4であった。
【0089】
本トナー粒子及びトナーのP1は、11000、THF不溶分は3質量%、Mwは210000である。
【0090】
このトナー粒子100質量部に対し、BET比表面積が200m2/gである疎水性シリカ0.7質量部と一次粒子径が50nmである疎水性酸化チタン0.7質量部を添加乾式混合しトナーとした。重量平均径7.0、SF2は144、SF2の変動係数は6.3であった。アミノシランカッブリング剤を含有するシリコーン樹脂を被覆した粒径50μmのフェライトキヤリアと質量比で5:100の割合で混合し2成分現像剤とした。
【0091】
本トナー粒子及びトナーのP1は、11000、THF不溶分は3質量%、Mwは210000である。
【0092】
定着試験、保存安定性、現像安定性試験の結果を表1に挙げる。
【0093】
【表1】
Figure 0003927836
【0094】
定着試験においては、表面がFEPにて被覆された加熱ローラーを用い、ニップ幅を5mmとして行い、記録紙上にトナー像を短冊状に形成しこれを温度調整された定着器に通紙し、100〜200℃と温度を変化させたときに、記録紙上にトナーが十分接着し且つ加熱ローラー上にオフセットトナーが認められないときの最低温度とオフセットトナーが見られない最高温度を持って評価する。
【0095】
2成分現像機に、作成した2成分現像剤を入れ、初期の摩擦帯電量を測定後空回転を2時間行いその摩擦帯電量変化によって現像の安定性を評価する。変化量が±15%であれば、良好である。
【0096】
保存安定性は、50mlのポリコップに半分程度のトナーを入れ、50℃の雰囲気に3日間放置し、放置後において凝集塊無きこともって良好とした。
【0097】
(実施例2)
融着工程において、温度を100℃とした以外は実施例1と同様にしてシアントナー粒子2を得た。重量平均径7.1μm、SF2は165、SF2の変動係数は7.6であった。
【0098】
実施例1と同様の外添混合、現像剤作成を行い定着試験、保存安定性、現像安定性試験を行った結果を表1に挙げる。外添混合後のトナーの重量平均径7.1μm、SF2は164、SF2の変動係数は7.4であった。
【0099】
本トナー粒子及びトナーのP1は、11000、THF不溶分は3質量%、Mwは210000である。
【0100】
(実施例3)
融着工程において、温度を110℃とした以外は実施例1と同様にしてシアントナー粒子3を得た。
【0101】
重量平均径7.1μm、SF2は125、SF2の変動係数は4.5であった。
【0102】
実施例1と同様の外添混合、現像剤作成を行い定着試験、保存安定性、現像安定性試験を行った結果を表1に挙げる。外添混合後のトナーの重量平均径7.1μm、SF2は125、SF2の変動係数は4.5であった。
【0103】
本トナー粒子及びトナーのP1は、11000、THF不溶分は3質量%、Mwは210000である。
【0104】
(比較例1)
分散液Aの代わりに分散液Eを用いることを除き、実施例1と同様にしてシアントナー粒子4を得た。
【0105】
重量平均径7.0μm、SF2は140、SF2の変動係数は6.1であった。
【0106】
実施例1と同様の外添混合、現像剤作成を行い定着試験、保存安定性、現像安定性試験を行った結果を表1に挙げる。外添混合後のトナーの重量平均径7.0μm、SF2は138、SF2の変動係数は6.3であった。
【0107】
(比較例2)
分散液C 300質量部
分散液D 150質量部
着色剤分散液1 25質量部
融点130℃の低分子量ポリプロピレンワックス分散液 6質量部
(固形分濃度30質量%、分散粒子径0.14μm)
融点75℃の炭化水素系ワックス分散液 12質量部
(固形分濃度30質量%、分散粒子径0.15μm)
以上を、撹拌装置,冷却管,温度計を装着した1リットルのセパラブルフラスコに投入し撹拌した。この混合液を1N−水酸化カリウムを用いてpH=5.2に調整した。
【0108】
この混合液に凝集剤として、10%塩化ナトリウム水溶液150質量部を滴下し、加熱用オイルバス中でフラスコ内を撹拌しながら57℃まで加熱した。50℃で1時間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると平均粒径が約7μmである会合粒子が形成されていることが確認された。
【0109】
その後の融着工程において、ここにアニオン製界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3質量部を追加した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて撹拌を継続しながら105℃まで加熱し、3時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることにより、シアントナー粒子1を得た。
【0110】
重量平均径6.9μm、SF2は155、SF2の変動係数は6.8であった。
【0111】
実施例1と同様の外添混合、現像剤作成を行い定着試験、保存安定性、現像安定性試験を行った結果を表1に挙げる。外添混合後のトナーの重量平均径6.7μm、SF2は152、SF2の変動係数は7.0であった。
【0112】
(比較例)
実施例1において得られたトナー粒子を、140℃としたロールミルで溶融混練し、粉砕分級して、重量平均径7.5μm、のシアントナー粒子を得た。
【0113】
実施例1と同様の外添混合、現像剤作成を行い定着試験、保存安定性、現像安定性試験を行った結果を表1に挙げる。
【0114】
【発明の効果】
水系媒体中に分散してなる重合体微粒子を複数個会合融着してなるトナー粒子を製造する方法において、(1)低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子を分散した第一分散液と(2)高分子量重合体により被覆された低融点ワックス微粒子を分散した第二分散液とを含有する混合分散液とし、会合融着させることによって製造されたトナー粒子をトナーとして用いることで、従来に比して、低温定着性と耐高温オフセット性を達成するとともに、保存安定性に優れ、さらには、良好な現像安定性を達成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用するトナー摩擦帯電量測定装置の概略図である。
【符号の説明】
30 現像剤
32 測定容器
33 スクリーン
34 フタ
35 真空計
36 風量調節弁
37 吸引口
38 コンデンサー
39 電位計

Claims (6)

  1. 水系媒体中に分散してなる重合体微粒子を複数個会合融着してなるトナー粒子造方法において、少なくとも低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子と高分子量重合体により被覆された低融点ワックス微粒子を会合融着し、低分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が5000〜100000であり、高分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が50000〜1000000であり、高融点ワックスの融点が90〜160℃であり、低融点ワックスの融点が50〜120℃であることを特徴とするトナー粒子造方法。
  2. 低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子又は高分子量重合体により被覆された低融点ワックスは、ワックス微粒子の存在下に重合性モノマーを重合して得られたことを特徴とする請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。
  3. 水系媒体中において融着させるときの温度が、高融点ワックスの融点の温度以下であって、低融点ワックスの融点以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー粒子の製造方法。
  4. トナー粒子の重量平均径が、3乃至9μm、SF2が120乃至170且つSF2の変動係数が4.0乃至8.0であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
  5. 少なくとも低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子と高分子量重合体により被覆された低融点ワックス微粒子を水系媒体中で会合融着して製造したトナー粒子において、トナー粒子の重量平均径が、3乃至9μm、SF2が120乃至170且つSF2の変動係数が4.0乃至8.0であり、低分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が5000〜100000であり、高分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が50000〜1000000であり、高融点ワックスの融点が90〜160℃であり、低融点ワックスの融点が50〜120℃であることを特徴とするトナー粒子。
  6. 少なくとも低分子量重合体により被覆された高融点ワックス微粒子と高分子量重合体により被覆された低融点ワックス微粒子を水系媒体中で会合融着して製造したトナー粒子を用いたトナーにおいて、疎水性無機微粉末を該トナー粒子表面に有し、重量平均径が、3乃至9μm、SF2が120乃至170且つSF2の変動係数が4.0乃至8.0であり、低分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が5000〜100000であり、高分子量重合体のテトラヒドロフラン可溶分のGPCにより測定される重量平均分子量が50000〜1000000であり、高融点ワックスの融点が90〜160℃であり、低融点ワックスの融点が50〜120℃であることを特徴とするトナー。
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