JP4609143B2 - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真プロセスを利用した画像形成装置において、静電荷像の現像の為に使用する静電荷像現像用トナーの製造方法に関する
電子写真法等のように、静電潜像を経て画像情報を可視化する方法は、現在各種の分野で広く利用されている。前記電子写真法においては、帯電工程、露光工程等を経て感光体表面の静電潜像を現像し、転写工程、定着工程等を経て前記静電潜像が可視化される。
電子写真法としては、多数の方法が知られている。一般的には、光導電性物質を利用した感光体(潜像保持体)表面に、種々の手段により電気的に潜像を形成し、形成された潜像を、トナーを用いて現像しトナー像を形成した後、このトナー像を、場合により中間転写体を介して、紙等の被転写体表面に転写し、加熱、加圧、加熱加圧により定着する、という複数の工程を経て、画像が形成される。また、感光体表面に残ったトナーは、必要に応じて種々の方法によりクリーニングされ、再びトナー像の現像に利用される場合もある。
被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着技術としては、加熱ロール及び加圧ロールからなる一対のロール間に、トナー像が転写された被転写体を挿入し、定着する熱ロール定着法が一般的である。
近年の全世界的な省エネルギー動向の中、産業界においても如何に低エネルギー、低環境負荷な製造法及び商品を供給できるかが大きな社会的要求となっている。このような状況下、トナー用樹脂としてはポリエステル構造をもつ重縮合樹脂などを用いた低温度定着技術により電子写真プロセスの中で最もエネルギー消費の大きい定着エネルギーの削減など技術開発が活発に行われている。また、このポリエステル樹脂の製造方法においても通常150℃以上の高温での重縮合反応により製造をしていたが、より低エネルギー(低温度)での重合、製造技術が上記の環境負荷の観点で強く求められている。この場合、ポリエステル樹脂のより低温度での重合技術として近年スカンジウムなど希土類元素からなる重合触媒により100℃以下の温度において重合が可能である事が見出されている(Macromolecules, 2003,36,1772−1774)。
しかしながらこれら新規の重合触媒により重合されたポリエステル樹脂は、その触媒ケミストリー、メカニズム、副反応、残留触媒影響など現在活発に検討されているものの、まだ基礎研究途上の領域であって如何に工業的に実用化が可能であるか、従来製法樹脂に比較していかなる相違をもち、如何なる特性を制御すれば実用に供することが可能となるかが産業界において重要な課題となっている。
一方、現在のデジタル化技術の急速な普及により、一般家庭、オフィス、パブリッシング領域のユーザーにおけるプリント、コピーなどのアウトプットにおける高画質化要求が日々高まっている。その高画質化要求に答えるため特に電子写真に用いるトナーにおいては、その粒子径を小粒子径化し解像度を向上させる事が技術的に重要なアプローチの一つである事が認められており、現在ではその粒子経は5μmの領域まで小粒子径化が図られている。この場合、トナーの小粒子径化において、電子写真トナーとしての十分な特性を維持するためにその粒度分布が十分に制御された6μm以下の粒子経を達成するためには、従来トナーの製造に使用されてきた混錬粉砕法では、製造エネルギー、コストの観点で対応が難しく、現在は水系媒体中での懸濁重合法や、溶解懸濁法、乳化重合凝集法などいわゆる化学製法によるトナー製法にその製造方法が移行しつつある。よって上記説明したような低エネルギー、低環境負荷技術を盛りこんだ低温定着樹脂及びその低温重縮合技術もこれら水系媒体において適用が可能となる事がより好ましい形態といえるが、従来これら重縮合メカニズムをその根本原理とする上記技術領域においては、水系媒体中での直接重合法は困難とされてきた。
そのためこれらの樹脂を化学製法トナーに展開する場合、通常前もって塊状重合や溶液重合法などにより重縮合を行い高分子量化した後、水系媒体に分散乳化する手法をとっていた。この場合、高画質用トナーとして十分な性能を付与するためには、前述したように高度に粒子径及び分布を制御する必要があるが、一旦塊状重合などで高分子量化した樹脂を分散乳化することは非常に困難であり、有機溶剤などの使用、高温加熱溶融、高せん断エネルギー分散、又は多大なエネルギーを要する最終工程での分級操作が必要であり、低温定着樹脂による電子写真プロセスでの低エネルギー化とそれに不可欠なトナー樹脂の低エネルギー製造技術は両立が困難であり、たとえ低温定着などにより電子写真プロセスで低エネルギー化できたとしてもその樹脂製造では従来に比較して多大なエネルギーを必要とし、材料製造から製品使用までのトータルのエネルギー収支で考えた場合決して低エネルギー化を達成しているとは言いがたい。
すなわち将来に向けたトナー製造における課題においては、電子写真における低温定着など低環境負荷、低エネルギー技術を、近年電子写真が求められている高画質化の要求などに必要不可欠である化学製法によるトナー製造方法とを両立し理想的に達成するためには、上記重縮合樹脂の水系分散体を容易に製造することが可能な技術が必要不可欠となると考えられる。この課題解決のための一つの注目すべき知見として、従来困難とされてきた水系媒体でのポリエステルの重縮合が水系媒体中で可能であるとする報告が挙げられている(Saam JC, Chou YJ. US Patent,4355154;1982)。
しかしながら、その技術においては重合メカニズムに不明な点が多く、また本文献による技術だけでは、電子写真用トナーとして特性を満足できる高分子量ポリマーを得る事が困難である、粒度分布性、帯電特性など高画質特性との両立困難などトナーとして応用する領域にいまだ至っていない。
Macromolecules, 2003,36,1772−1774 USP4355154
従って、本発明は上記の如き事情に基づいてなされたものであり、本発明の目的は、ポリエステル表面にラジカル重合体が良好に被覆されるとともにポリエステルの表面露出が抑制され、しかも小粒径でシャープな粒度分布を持つ樹脂微粒子が製造可能で、且つ当該樹脂微粒子が安定して乳化・分散した樹脂微粒子分散液の製造方法を利用して、トナー諸特性を十分満足した静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することである
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びトリスドデシル硫酸スカンジウムと共に、重縮合ポリエステル単量体とラジカル重合性単量体とを水系媒体中に乳化又は分散した後、重縮合及びラジカル重合を行い、樹脂微粒子分散液を製造する工程であって、前記重合性ポリエステル単量体全体の重量平均溶解度パラメータδpeと前記ラジカル重合性単量体全体の重量平均溶解度パラメータδvとの差のδv−δpe1.06以上1.30以下[(cal/cc)1/2(25℃)]以上であり、且つ前記重縮合ポリエステル単量体及び前記ラジカル重合性単量体の全単量体の疎水性パラメータ(Log(P))が0.6以上5.14以下である樹脂微粒子分散液を製造する工程と、
前記樹脂微粒子分散液における樹脂微粒子を凝集する工程と、
得られた凝集粒子を加熱して溶融する工程と、
を含む、ことを特徴としている。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、前記ラジカル重合性単量体として、ビニル系単量体を用いることが好適である。また、前記ラジカル重合性単量体として、ビニル系単量体と共に、水に対する溶解度が80%(25℃)以内のラジカル重合性不飽和酸単量体又はその酸無水物を用いることも好適である。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、前記重縮合ポリエステル単量体及び前記ラジカル重合性単量体は、前記重縮合ポリエステル単量体を予め前記ラジカル重合性単量体に溶解後、前記水系媒体中に乳化又は分散することが好適である。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、前記重縮合ポリエステル単量体を重縮合して得られるポリエステルは、結晶性樹脂であることが好適である。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、得られる樹脂微粒子は、コアの周囲をシェルにより被覆されたコア/シェル構造を有し、前記コアは前記重縮合ポリエステル単量体を重縮合したポリエステルで構成され、前記シェルが前記ラジカル重合性単量体をラジカル重合したラジカル重合体で構成される、ことが好適である。
本発明によれば、ポリエステル表面にラジカル重合体が良好に被覆されるとともにポリエステルの表面露出が抑制され、しかも小粒径でシャープな粒度分布を持つ樹脂微粒子が製造可能で、且つ当該樹脂微粒子が安定して乳化・分散した樹脂微粒子分散液の製造方法、及びそれにより得られる樹脂微粒子分散液を利用して、トナー諸特性を十分満足した静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することができる。
(樹脂微粒子分散液)
本発明の樹脂微粒子分散液の製造方法は、まず、目的とする樹脂微粒子原料として重縮合ポリエステル単量体及びラジカル重合性単量体を水系媒体中に例えば機械的シェアや超音波などにより乳化又は分散させる。この際、必要に応じて触媒や界面活性剤などの添加剤も水溶性媒体に添加する。この溶液に対して例えば加熱などを施すことで、重縮合及びラジカル重合をそれぞれ進行させる。そして、重縮合ポリエステル単量体及びラジカル重合性単量体として、疎水性パラメータ(Log(P))が−0.5以上20以下のものを用い、且つ重縮合ポリエステル単量体及びラジカル重合性単量体として、重合性ポリエステル単量体全体の重量平均溶解度パラメータδpeと、ラジカル重合性単量体全体の重量平均分子量パラメータδvとの差の絶対値|δv−δpe|が1.05[(cal/cc)1/2(25℃)]以上のものを用いる。
但し、本発明の樹脂微粒子分散液の製造方法は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びトリスドデシル硫酸スカンジウムと共に、重縮合ポリエステル単量体とラジカル重合性単量体とを水系媒体中に乳化又は分散した後、重縮合及びラジカル重合を行い、樹脂微粒子分散液を製造する工程であって、前記重合性ポリエステル単量体全体の重量平均溶解度パラメータδpeと前記ラジカル重合性単量体全体の重量平均溶解度パラメータδvとの差のδv−δpeが1.06以上1.30以下[(cal/cc) 1/2 (25℃)]以上であり、且つ前記重縮合ポリエステル単量体及び前記ラジカル重合性単量体の全単量体の疎水性パラメータ(Log(P))が0.6以上5.14以下である樹脂微粒子分散液を製造方法が適用される。
本発明の樹脂微粒子分散液の製造方法では、上記条件を満たす単量体を用いることで、小粒径でシャープな粒度分布を持った樹脂微粒子が得られる。これは、樹脂微粒子の表面層及びその近傍にラジカル重合性単量体を存在させることができる結果、樹脂微粒子表面の帯電特性を安定に制御することができるためだとと考えられる。
また、上記条件を満たす単量体を用いることで、樹脂微粒子の表面層及びその近傍にラジカル重合性単量体を存在させることができる結果、水系媒体中において、加水分解などに対し化学的に不安定なポリエステルの表面露出を抑制し、比較的安定なラジカル重合体で樹脂微粒子表面を被覆させることができる。このため、本発明の樹脂微粒子分散液は化学的に安定であり、その結果、樹脂微粒子分散液としての保存安定性も向上する。
また、得られる樹脂微粒子分散液(本発明の樹脂微粒子分散液)を、静電荷像現像用トナーに適用すると、優れたトナー特性を持つトナーを得ることができる。通常、結晶性や低分子量のポリエステルは低温定着に有利である一方で、低抵抗であり、上述のように化学的にも不安定であり、トナー用樹脂としては不利な面も多かった。しかし、本発明の樹脂微粒子の製造方法では、ポリエステル表面にラジカル重合性単量体を良好に被覆するので、低温定着性を実現すると共に、例えば酸・アルカリ性など工程条件を必要とするトナー製造時でも安定した状態を保ち、良好な粒度や粒度分布を持ち、且つ帯電特性低下を防止したトナーを得ることができる。
このように、本発明の樹脂微粒子の製造方法は、静電荷像現像用トナー用の樹脂微粒子分散液の製造方法として好適に適用することができる。
本発明の樹脂微粒子分散液の製造方法において、重縮合ポリエステル単量体及びラジカル重合性単量体の疎水性パラメータ(Log(P))が−0.5以上のものを使用するが、この疎水性パラメータ(Log(P))は1.0以上が好ましく、1.5以上がより好ましい。これらの疎水性パラメータ(Log(P))は高ければ高いほど好ましいものであるが、現実的に存在しうる物質としては、上限値は20程度となる。
ここで、疎水性パラメータ(Log(P))は、値が高いほどより疎水性であることを意味し、一般に下記式(1―オクタノール/水への単量体の分配係数の対数値)で表されるものである。
式:Log(P)=Log(C0/Cw
(式中、C0は、測定温度における1−オクタノール中の単量体(モノマー)の濃度を示し、Cwは、測定温度における水中の単量体(モノマー)の濃度を示す。)
そして、疎水性パラメータ(Log(P))は、計算化学的な原子団寄与法であるGhose−Pritchett−Crippenらの方法「Atom Typing Scheme(Journal of Computational Chemistry,Vol.9,No.1,80−90, 1988)」により算出した。
なお、重縮合ポリエステル単量体及びラジカル重合性単量体のLog(P)が−0.5より小さい場合は水系媒体中での重縮合後の分子量が十分でなくまた低分子量成分を多く有してしまい、トナー特性を十分得られないことがある。そこで、各単量体を水系媒体中に乳化又は分散前に、予備付加重合として単量体の一部或いは全部を付加重合して2量体以上のオリゴマーを形成(単量体を予め塊状重合又は溶液重合し低分子量の前駆体を形成)してから、これを単量体(出発物質)として水系媒体中に乳化、分散し、重縮合又はラジカル重合することもできる。これらのオリゴマーの分子量は、例えば、重量平均分子量で15000以下であることがよい。オリゴマーのLog(P)はオリゴマー重縮合に用いた単量体からの重量平均換算されたLog(P)とし、このLog(P)値が上記範囲を満たせばよい。この方法、即ち重縮合の出発物質を予めバルク重合や溶液重合で重合した重量平均分子量が15000以下の低分子量オリゴマーとすることで1量体としてはLog(P)が−0.5より小さい成分を予めその他単量体と共重合することによりLog(P)を−0.5以上に調整することが可能となり樹脂微粒子の自由度をより高めることが可能となる。
一方、重縮合ポリエステル単量体総量の溶解度パラメータ(δpe)とラジカル重合性単量体全体の溶解度パラメータ(δv)との差の絶対値|(δv―δpe)|が1.05以上であるが、好ましくは1.05〜1.3であり、より好ましくは1.05〜1.2である。また、ラジカル重合性単量体全体の溶解度パラメータ(δv)は、重縮合ポリエステル単量体総量の溶解度パラメータ(δpe)よりも大きいほうがよい。
この絶対値の差は、得られる各重合体の溶解度パラメータの差を示している。即ち、上記溶解度パラメータの差は、ポリエステルとラジカル重合体の水系媒体に対する親水度の差、即ち両高分子の溶解度パラメータ差を特定領域に制御することを示している。これにより、小粒径でシャープな粒度分布を持った樹脂微粒子が得られるばかりでなく、ポリエステル(特に低温定着用に好都合に用いられる結晶性や低分子量ポリエステルなど低抵抗樹脂成分)の表面露出を抑制することが可能となる。その結果、トナーとしての十分な定着特性、帯電特性、及び粒度分布特性を得ることが可能となる。
ここで、溶解度パラメータを算出する方法としては、最も汎用的で、広く普及しその有用性が認知されているFedorsらが提唱した方法、即ち各単位官能基あたりの凝集エネルギーの和Δeiと分子容の和Δviを定め、その緩和から求める方法を採用した(R.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.,14,147(1974))。また、本発明における各単量体単量体成分の配合実量からそれぞれの重量分率を計算し、単量体からの重量平均溶解度パラメタとした(下記式)。
Figure 0004609143
上記式中、δoverall:重合体の溶解度パラメータ(cal/cc)(25℃)、wi:各単量体から計算される重量分率、Δei:各単量体成分の各単位官能基あたり凝集エネルギーの和(cal/mol)、Δvi:各単位官能基あたりの分子容の和(cc/mol/)1/2(25℃)、である。
但し、上記の式での溶解度パラメータ(SP値)の計算に当たり、ラジカル重合性単量体(特に、ビニル系単量体)においては、二重結合がラジカル反応により主鎖がσ結合になった場合を想定し、また多価カルボン酸と多価アルコールによる重縮合ポリエステル単量体の場合、脱水反応によるポリマー鎖形成を想定し、多価カルボン酸末端はエステル基とし、多価アルコールは単量体成分から水酸基が離脱するとして算出した。さらに計算値の中には、それぞれの単量体において主鎖骨格を形成する原子数も考慮し、芳香族環の場合は原子数を6として算出するものとする。
このような条件で得られる樹脂微粒子は、コアの周囲をシェルにより被覆されたコア/シェル構造を有し、コアは重縮合ポリエステル単量体を重縮合したポリエステルで構成され、シェルが前記ラジカル重合性単量体をラジカル重合したラジカル重合体で構成されている。そして、上述のように、このシェルがコアへ良好に被覆されている。
次に、重縮合ポリエステル単量体及びその重縮合について説明する。重縮合ポリエステル単量体としては、脂肪族、脂環族、芳香族の多価カルボン酸、それらのアルキルエステルと多価アルコール、それらのエステル化合物などが挙げられ、これらを用いて直接エステル化反応、エステル交換反応などにより重縮合を行うことでポリエステルが得られる。
得られるポリエステルは、無定形(非結晶性)ポリエステル、半結晶性樹脂、結晶性樹脂などのいずれの形態、又はそれらの混合形態をとることが可能であるが、特に低温定着用トナーを目指す場合においては、融点が40℃以上150℃以下の範囲で融点を有する結晶性ポリエステルを少なくとも含むことが好ましい。
ここで、結晶性樹脂の融点の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温から150℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時のJIS K−7121に示す入力補償示差走査熱量測定の融解ピーク温度として求めることができる。尚、結晶性の樹脂には、複数の融解ピークを示す場合があるが、本発明においては、最大のピークをもって融点とみなす。
また、ガラス転移点は、ASTM D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値をいう。
また、樹脂における結晶性の有無については、上記方法により測定された熱吸収曲線が JIS K7121の融解温度の定義に従い、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と融解ピーク(吸熱ピーク)の低温側の曲線に勾配が最大になる点で引いた接線の交点(融解開始温度)と高温側のベースラインを低温側に延長した直線と融解ピーク(吸熱ピーク)の高温側の曲線に勾配が最大になる点で引いた接線の交点(融解終了温度)の温度差が50℃以内であって、その曲線の形態が同じくJIS K7121で示される階段状形状を示さない場合を結晶性を有すると判断した。
このような結晶性ポリエステルを重合するための上記単量体成分の例としては、2価カルボン酸成分としては、例えば、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸等の二塩基酸等のジカルボン酸、などが挙げられ、さらに、これらの無水物やこれらの低級アルキルエステルも挙げられるがこの限りではない。
3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等、及びこれらの無水物などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前述の脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸の他に、2重結合を持つジカルボン酸成分を含有することもできる。2重結合を持つジカルボン酸は、2重結合を介して、ラジカル的に架橋結合させ得る点で定着時のホットオフセットを防ぐ為に好適に用いることができる。このようなジカルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマル酸等が上げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級エステル、酸無水物等も挙げられる。これらは単独使用でのLog(P)が−0.5以上になる場合であるが、これら以外前述したようにLog(P)が−0.5より小さい場合は予めよりLog(P)が大きい単量体と共重合し低分子量体の誘導体を調整しておく事でその使用が可能となる。
多価アルコールの例としては、具体的には例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1、4−シクロヘキサンジオール、1、4−シクロヘキサンジメタノール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,14−エイコサンデカンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。3価以上のアルコールとしては、例えば、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。またこれらは単独使用でのLog(P)が−0.5以上になる場合であるが、これら以外前述したようにLog(P)が−0.5より小さい場合は予めよりLog(P)が大きい単量体と共重合し低分子量体の誘導体を調整しておく事でその使用が可能となる
これらの単量体を用いたポリエステルの重縮合においては、必要により既知の重縮合触媒を予めポリエステル単量体中に配合することもできる。より低温度での重縮合を達成するために、ブレンステッド型重縮合触媒、酵素触媒を用いる事が特に有効である。例えば、これら触媒の1種或いは複数種を、例えば、0.1〜10000ppm程度の割合で予めポリエステル原料と共に水系媒体中に添加することで、150℃以下(好ましく100℃以下)の温度で重縮合することができる。
ブレンステッド酸型触媒としては、無機酸、有機酸、希土類元素触媒が挙げられる。特に、より低温度での重縮合を達成する観点から、ブレンステッド酸型触媒としてはY、Sc、Yb、Smから選択される希土類元素をその構成成分とする希土類元素触媒の使用が望ましい。
無機酸としては、硫酸、塩酸、臭酸などが挙げられる。これらの中でも、スルフォン酸基を有する無機酸が好適である。
有機酸としては、ドデシルベンゼンスルフォン酸、ポリスチレンスルフォン酸及びそのスチレン共重合体などのスルフォン酸基を有する有機酸が挙げられる。
希土類元素触媒としては、その構成元素として特にY、Sc、Yb、Smから選ばれた少なくとも1種類の元素を含むことが好ましく、その好ましい触媒形態としてはそれら元素のトリフラート形態、トリスドデシル硫酸型形態などを例示することができる。具体的には、例えば、トリスドデシル硫酸スカンジウムが挙げられる。
一方、酵素触媒としては、リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼが挙げられる。これらの例としては、シュート゛モナス フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)由来のもの、シュート゛モナス セハ゜シア(Pseudomonas cepasia)由来のもの、ホ゜ルシンハ゜ンクレアス(Porcine pancreas)由来のもの、キャンテ゛ィタ゛ルコ゛ーサ゛(Candida rugosa)由来のもの、アスヘ゜ルキ゛ルス ニカ゛ー(Aspergillus niger)由来のもの、リソ゛ーフ゜ステ゛レマー(Rhizopus delemer)由来のもの、リソ゛ーフス シ゛ャホ゜ニクス(Rhizopus japonicus)由来のもの等が挙げられる。
これら触媒は、単独で使用が可能であるが、必要に応じて、複数の触媒を使用することが可能である。また、触媒が重合中のポリエステルエマルジョン又は粒子と水系媒体中に分配されることを念頭に、より疎水性又は分子量の大きな前記触媒化合物、界面活性剤型触媒を選択することがその触媒使用量の観点から好ましく、特に、界面活性剤型触媒が好ましい。例えば、トリスドデシル硫酸スカンジウムが好適に挙げられる。
ここで、界面活性型触媒、即ち界面活性能を有する触媒とは、疎水基と親水基とからなる化学構造を有する触媒である。通常、触媒は水中に移行しやすいものであるが、界面活性型触媒は樹脂粒子表面に吸着し、油層における重合反応に関与しやすくなるため、より効果的に重合反応を促進することができる。
なお、これらの触媒は、必要により回収再利用することも可能である。
次に、ラジカル重合性単量体及びそのラジカル重合について説明する。ラジカル重合性単量体は最終的にはラジカル重合により重合しポリエステルとラジカル重合ポリマーのハイブリッド粒子を与える。ここで用いられるラジカル重合ポリマーを与えるラジカル重合性単量体としては、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体等を挙げることができる。
芳香族系ビニル単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単量体及びその誘導体が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げられる。ビニルエーテル系単量体としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられる。モノオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。ジオレフィン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。ハロゲン化オレフィン系単量体としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル等が挙げられる。
これらの単量体の中でも、ビニル系単量体が最も好ましい。さらに、ラジカル重合性単量体全体(ラジカル重合体)の溶解度パラメータを制御するために、ビニル系単量体と共に、水に対する溶解度が80%(25℃)以内のラジカル重合性不飽和酸単量体又はその酸無水物を用いることがこと、即ち、これらを共重合させることがよい。不飽和酸単量体の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、イタコン酸無水物及びこれらの誘導体が上げられ、これらを1種類又は数種類併用することは可能である。さらにこれら酸無水物の場合、重合中に一部又は全部が加水分解し酸となる事が知られており、また重合後においても酸、アルカリ等をもちいて公知の手法にて適宜加水分解をすることが可能である。
これらラジカル重合性単量体の重合方法として、ラジカル重合開始剤を用いる方法、熱による自己重合法、紫外線照射を用いる方法等、既知の重合方法を採ることができる。この場合、ラジカル開始剤を用いる方法として、ラジカル重合開始剤は、油溶性、水溶性のものがあるが、どちらの開始剤も使用することができる。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、2,2’−アゾビス−〔2−メチルプロピオンアミド〕−ジハイドロクロライド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミルパーピバレート、t−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バリレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル‐2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパーオキシα−メチルサクシネート、ジ−t−ブチルパーオキシジメチルグルタレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼラート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジエチレングリコール−ビス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、トリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t―ブチルパーオキシ)シラン、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジンジハイドロクロライド)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]、4,4’−アゾビス(4−シアノワレリックアシド)等が挙げられる。
以下、本発明の樹脂微粒子の製造方法についてさらに詳細に説明する。得られる樹脂微粒子の粒径は、その体積平均粒子径で10μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは7μm以下、最も好ましい粒子径としては0.2μm〜1μm以下である。この粒子径が10μmより大きいとトナーとして使用するにあたり、その解像度など画質特性上好ましくはない。さらに、粒子径が10μmより大きい場合、重縮合における分子量増加及びその速度が十分でなく製造上、定着後の画質強度の点で問題である。
このような水系媒体中で所定の粒子径の重縮合樹脂微粒子を得るためには、重合方法として懸濁重合法、溶解懸濁法、ミニエマルジョン法、マイクロエマルジョン法、ミクロエマルジョン法、多段膨潤法やシード重合を含む乳化重合法など通常の水系媒体中での不均一系重合形態を利用することがよい。また、この場合、上記に示した様に、重縮合反応、得に最終分子量や重合速度が粒子の最終粒子径に依存することから最も好ましい粒子径形態としての1μmを達成し、しかも効率的な製造を達成することが可能である製造形態としては、ミニエマルジョン法、マイクロエマルジョン法など1μm以下のサブミクロン粒子をその最終形態とする重合方法がより好ましい。
本発明のポリエステルの製造方法においては、上記各材料を水系媒体に例えば機械的シェアや超音波などを使用し乳化又は分散するが、直接単量体を乳化分散してもよいし、単量体を予め塊状重合又は溶液重合し低分子量の前駆体を形成した後、これを乳化又は分散してもよい。この乳化分散時においては、予め重縮合ポリエステル単量体をラジカル重縮合性単量体に溶解した後、水系媒体中へ乳化又は分散することがよい。これにより、乳化分散及び重縮合反応をより容易にすることも可能となる。また、この乳化分散の際に必要に応じて界面活性剤や高分子分散剤、無機分散剤などを水系媒体中に添加することが可能である。
ここで用いる界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。これらの中でもアニオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤が好ましい。前記非イオン系界面活性剤は、前記アニオン界面活性剤又はカチオン系界面活性剤と併用することが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。アニオン界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等などが挙げられる。カチオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。非イオン系界面活性剤としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等を挙げることができる。また高分子分散剤としては、ポリカルボン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、無機分散剤としては、炭酸カルシウムなどを例示することができるが、これらはなんら本発明を制限するものではない。さらに通常水系媒体中での単量体エマルジョン粒子のOstwald Ripning現象を防ぐためにしばしば、ヘプタノールやオクタノールに代表される高級アルコール類、ヘキサデカンに代表される高級脂肪族炭化水素類を安定助剤として配合することも可能である。
(静電荷像現像用トナー)
本発明の静電荷像現像用トナー(以下、トナー)は、少なくとも、上記本発明の樹脂微粒子分散液を凝集させた後(凝集工程)、加熱溶融(融合工程)して得られる。以下、本発明の静電荷像現像用トナーと共に、その製造方法についても説明する。
本発明のトナーを作製するためには乳化重合凝集法を用いることが好ましく、水系媒体中に分散された樹脂微粒子を調整することがよい。この場合、高画質という最終用途での重要な特性を達成するためには、トナー中心粒子径として10μm以下、さらに好ましくは7μm以下以下であることが好ましい。さらにそのトナーの体積平均粒度分布としては、1.35以下好ましくは1.30以下であることが好ましい。この様な好ましいトナーとしての形態を達成するためには、乳化重合凝集法は最適であるが、その場合においてもトナー原材料のひとつである樹脂微粒子の平均粒子径が1μm以下のサブミクロン粒子径であることが好ましい。
凝集工程では、上記本発明の樹脂微粒子分散液は水系媒体中で調製されるため、そのまま樹脂微粒子分散液として利用することができ、この樹脂微粒子分散液を、必要に応じて着色剤粒子分散液及び離型剤粒子分散液と混合し、さらに凝集剤を添加し、これら粒子をヘテロ凝集させることによりトナー径の凝集粒子を形成することができる。また、このように凝集して第一の凝集粒子形成後、さらに上記本発明の樹脂微粒子分散液又は別の樹脂微粒子分散液を添加し第一の粒子表面に第2のシェル層を形成することも可能である。なお、この例示においては、着色剤分散液を別に調整しているが、樹脂微粒子に予め着色剤が配合されている場合には、着色剤分散液は必要ない。
ここで、凝集剤としては、界面活性剤のほか、無機塩、2価以上の金属塩を好適に用いることができる。特に、金属塩を用いる場合、凝集性制御及びトナー帯電性などの特性において好ましい。また、例えば、樹脂の乳化重合、顔料の分散、樹脂微粒子の分散、離型剤の分散、凝集、凝集粒子の安定化などに界面活性剤を用いることができる。具体的には硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤、アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン系界面活性剤、またポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤を併用することも効果的であり、分散手段としては、回転せん断型ホモジナイザーやメデイアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的なものを使用できる。
また、本発明の樹脂微粒子分散液以外も、従来から知られる乳化重合などを用いて作製された付加重合系樹脂微粒子分散液を合わせて用いることができる。
これらの樹脂微粒子分散液を作製するための付加重合系単量体の例としては、スチレン、パラクロルスチレンなどのスチレン類、ビニルナフタレン、塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n―ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n―オクチル、アクリル酸2―クロルエチル、アクリル酸フェニル、α―クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどのメチレン脂肪族カルボン酸エステル類、アクリロニトリル、メタクリルロニトリル、アクリルアミド、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類、例えばN―ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物などの含N極性基を有する単量体やメタクリル酸、アクリル酸、桂皮酸、カルボキシエチルアクリレートなどのビニルカルボン酸類などビニル系単量体の単独重合体及び共重合体など、さらには各種ワックス類もあわせて使用可能である。
付加重合系単量体の場合は、イオン性界面活性剤などを用いて乳化重合を実施して樹脂微粒子分散液を作製することができ、その他の樹脂の場合は油性で水への溶解度の比較的低い溶剤に溶解するものであれば、樹脂をそれらの溶剤に解かし、イオン性の界面活性剤や高分子電解質とともにホモジナイザーなどの分散機により水系媒体中に粒子状に分散し、その後加熱又は減圧して溶剤を蒸散することにより、樹脂微粒子分散液を得ることができる。
そして、凝集工程を経た後、融合工程(融合・合一工程)において、樹脂微粒子のガラス転移点以上又は融点以上の温度に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、必要に応じて洗浄、乾燥することにより、トナーを得ることができる。
また、融合工程を終了した後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナー粒子を得るが、洗浄工程は帯電性を考慮すると、イオン交換水で十分に置換洗浄することが望ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
以下、トナーの構成成分(その製法に使用される原料)について説明する。
まず、着色剤としては次のようなものを使用することができる。黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等を挙げることができる。
黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、クロムイエロー、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーメネントイエローNCG 等を挙げることができる。
橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR 、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG 、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK等を挙げることができる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンB レーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等を挙げることができる。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどを挙げることができる。
紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等を挙げることができる。
緑色顔料としては、酸化クロム、クロムグリーン、ピグメントグリーン、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等を挙げることができる。
白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等をあげることができる。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等を挙げることができる。
また、染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等があげられる。
また、これらの着色剤は単独もしくは混合して使用される。これらの着色剤は、例えば、回転せん断型ホモジナイザーやボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等を用いて着色剤粒子の分散液を調製することができる。また、これらの着色剤は極性を有する界面活性剤を用いて、ホモジナイザーによって水系に分散することもできる。
着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透過性、トナー中での分散性の観点から選択される。
着色剤は、トナー構成固体分総重量に対して4〜15重量%の範囲で添加することができる。黒色着色剤として磁性体を用いる場合は、他の着色剤とは異なり、12〜240 重量%添加することができる。
着色剤の配合量は、定着時の発色性を確保するための必要量である。また、トナー中の着色剤粒子の中心径(メジアン径)は100〜330nmにすることにより、OHP透明性及び発色性を確保することができる。
なお、着色剤粒子の中心径(メジアン径)は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で測定した。
また、磁性トナーとして用いる場合は、磁性粉を含有させても良い。具体的には、磁場中で磁化される物質を用いるが、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性の粉末、もしくはフェライト、マグネタイト等の化合物が使用される。水相中でトナーを得るときには、磁性体の水相移行性に注意を払う必要があり、好ましくは予め磁性体の表面を改質し、例えば疎水化処理等を施しておくことが好ましい。
また、内添剤としてフェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物などの磁性体を使用したり、帯電制御剤として4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロムなどの錯体からなる染料やトリフェニルメタン系顔料など通常使用される種々の帯電制御剤を使用することができるが、凝集や合一時の安定性に影響するイオン強度の制御と廃水汚染減少の点から水に溶解しにくい材料が好適である。
離型剤の具体例としては、例えば、各種エステルワックス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を示すシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系・石油系ワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。
これらのワックス類は、室温付近では、トルエンなど溶剤にはほとんど溶解しないか、溶解しても極めて微量である。
これらのワックス類は、水系媒体中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに、強い剪断付与能力を有するホモジナイザーや圧力吐出型分散機(ゴーリンホモジナイザー、ゴーリン社製)で粒子状に分散させ、1μm以下の粒子の分散液を作製することができる。
離型剤は、トナー構成固体分総重量に対して5〜25重量%の範囲で添加することが、オイルレス定着システムにおける定着画像の剥離性を確保する上で望ましい。
なお、離形剤粒子分散液の粒子径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で測定した。また、離型剤を使用するときには、樹脂微粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を凝集した後に、さらに樹脂微粒子分散液を追加して凝集粒子表面に樹脂微粒子を付着することが帯電性、耐久性を確保する観点から望ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法により得られたトナーの累積体積平均粒径D50は3.0〜9.0μmの範囲、好ましくは3.0〜5.0μmの範囲が適当である。D50が3.0μmを下回ると、付着力が高くなり、現像性が低下することがある。また、9.0μmを超えると画像の解像性が低下することがある。
また、得られるトナーの体積平均粒度分布指標GSDvは1.30以下であることが好ましい。GSDvが1.30を超えると解像性が低下し、トナー飛散やカブリ等の画像欠陥の原因となることがある。
ここで、累積体積平均粒径D50や平均粒度分布指標は、例えばコールターカウンターTAII(日科機社製)、マルチサイザーII(日科機社製)等の測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16P、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50P、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84Pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16V1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84P/D16P1/2として算出される。
得られたトナーの形状係数SF1は、画像形成性の点より100〜140、好ましくは110〜135の範囲が適当である。形状係数SF1は次のようにして求められる。まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーについて周囲長(ML)と投影面積(A)を測定し、(周囲長の2乗/投影面積=ML2/A)をトナーの形状係数SF1とした。
得られたトナーには、流動性付与やクリーニング性向上の目的で通常のトナーと同様に乾燥した後、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機粒子やビニル系樹脂、ポリエステル、シリコーンなどの樹脂微粒子を乾燥状態でせん断をかけながらトナー粒子表面に添加して使用することができる。
また、水系媒体中にてトナー表面に付着せしめる場合、無機粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど通常トナー表面の外添剤として使うすべてのものをイオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基で分散することにより使用することができる。
無機粒子として詳細には、一次粒子径が5μm〜2μmであり、好ましくは5μm〜500μmである粒子である。またBET法による比表面積は20〜500m2/gであることが好ましい。トナーに混合される割合は0.01〜5重量%であり、好ましくは0.01〜2.0重量%である。このような無機微粉末としては例えば、シリカ微粉末、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化硅素、窒化硅素などが挙げられるが、シリカ微粉末が特に好ましい。
ここでいうシリカ微粉末はSi−O−Si結合を有する微粉末であり、乾式法及び湿式法で製造されたもののいずれも含まれる。また、無水二酸化ケイ素の他、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛などいずれでもよいが、SiO2を85重量%以上含むものが好ましい。
これらシリカ微粉末の具体例としては種々の市販のシリカがあるが、表面に疎水性基を有するものが好ましく、例えばAEROSIL R−972、R−974、R−805、R−812(以上アエロジル社製)、タラックス500(タルコ社製)等を挙げることができる。その他シランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコンオイル、側鎖にアミンを有するシリコンオイル等で処理されたシリカ微粉末などが使用可能である。
(静電荷像現像用現像剤)
以上説明した本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法により得られるトナーは、静電荷像現像用現像剤として使用される。この現像剤は、この静電荷像現像トナーを含有することの外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。静電荷像現像トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷像現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像剤として調製される。
キャリアとしては、特に制限はなく、それ自体公知のキャリアが挙げられ、例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に記載された樹脂被覆キャリア等の公知のキャリアを使用することができる。
キャリアの具体例としては、以下の樹脂被覆キャリアが挙げられる。即ち、該キャリアの核体粒子としては、通常の鉄粉、フェライト、マグネタイト造型物などが挙げられ、その平均粒径は30〜200μm程度である。前記核体粒子の被覆樹脂としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類、ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒素アクリル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、エチレン、プロピレン等のポリオレフィン類、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のシリコーン類、フッ化ビニリデン。テトラフルオロエチレンヘキサフルオロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマーの共重合体、ビスフェノール、グリコール等を含むポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上併用してもよい。該被覆樹脂の量としては、キャリアに対して0.1〜10重量部程度であり、0.5〜3.0重量部が好ましい。前記キャリアの製造には、加熱型ニーダー、加熱型ヘンシェルミキサー、UMミキサーなどを使用することができ、前記被覆樹脂の量によっては、加熱型流動転動床、加熱型キルンなどを使用することができる。
なお、静電荷像現像剤における、トナーと、キャリアとの混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、静電荷像現像用現像剤(静電荷像現像用トナー)は、通常の静電荷像現像方式(電子写真方式)の画像形成方法に使用することができる。本発明の画像形成方法は、潜像形成工程、現像工程、転写工程、定着工程を含む。また、クリーニング工程を含んでいてもよい。前記各工程は、それ自体一般的な工程であり、例えば、特開昭56−40868号公報、特開昭49−91231号公報等に記載されている。なお、本発明の画像形成方法は、それ自体公知のコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。
前記潜像形成工程は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する工程である。前記現像工程は、トナーを含む現像剤により前記潜像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する。前記転写工程は、潜像保持体表面に形成されたトナー像を記録媒体表面に転写する工程である。前記クリーニング工程は、潜像保持体上に残留する静電荷像現像剤を除去する工程である。本発明の画像形成方法においては、さらにリサイクル工程をも含む態様が好ましい。前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程において回収した静電荷像現像用トナーを現像剤層に移す工程である。このリサイクル工程を含む態様の画像形成方法は、トナーリサイクルシステムタイプのコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。また、クリーニング工程を省略し、現像と同時にトナーを回収する態様のリサイクルシステムにも適用することができる。
以下に実施例として本発明を説明する。しかし、本発明はこれらに実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例における各物性値の測定は、以下のように行った。
(粒度及び粒度分布測定方法)
測定する粒子が2μm以上の場合、測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(ベックマンーコールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマンーコールター社製)を使用した。
測定法としては分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100〜150ml中に添加した。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求めた。測定する粒子数は50000とした。
また、トナーの粒度分布は以下の方法により求めた。測定された粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、粒度の小さいほうから体積累積分布を描き、累積16%となる体積平均粒径をD16と定義し、累積50%となる体積平均粒径をD50と定義する。さらに累積84%となる体積平均粒径をD84と定義する。体積平均粒径は該D50であり、GSDvは以下の式によって算出した。
式:GSDv=(D84/D16)0.5
同様に、測定された粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、粒度の小さいほうから数累積分布を描き、累積50%となる粒径を数平均粒径と定義する。
また、測定する粒子が2μm未満の場合、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定した。測定法としては分散液となっている状態の試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、約40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、約2分待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とした。
(重量平均分子量の測定方法)
重量平均分子量は、以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
(融点、ガラス転移温度の測定方法)
融点及びガラス転移温度は、ASTMD3418−8に準拠して測定された主体極大ピークより求めた。主体極大ピークの測定には、パーキンエルマー社製のDSC−7を用いることができる。この装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行った。
(結晶性の測定)
樹脂における結晶性の有無については、上記方法により測定された熱吸収曲線が JIS K7121の融解温度の定義に従い、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と融解ピーク(吸熱ピーク)の低温側の曲線に勾配が最大になる点で引いた接線の交点(融解開始温度)と高温側のベースラインを低温側に延長した直線と融解ピーク(吸熱ピーク)の高温側の曲線に勾配が最大になる点で引いた接線の交点(融解終了温度)の温度差が50℃以内であって、その曲線の形態が同じくJIS K7121で示される階段状形状を示さない場合を結晶性を有すると判断した。
(SD値の測定)
樹脂微粒子の粒度分布を評価する指標として、SD値を測定した。SD値とは、分散液中の樹脂微粒子の体積平均粒子径/数平均粒子径で表される。一般に、体積平均粒子径は粒径の大きな粒子により影響を受けやすく、数平均粒子径は粒径の小さな粒子により影響を受けやすいため、微粒子の粒度分布が単分散であればSD値は1.0となり、粒度分布が広がるほど、SD値も大きくなるものである。かかるSD値は、上記GSDvと同様、、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定した。
(実施例1)
「ポリエステル樹脂1の調整」
三ツ口フラスコに、1,9−ノナンジオール(Log(P)=1.86) 128.2g及び1,10−ドデカンニ酸(Log(P)=2.7) 170.4g、5−t−ブチルイソフタル酸(Log(P)=2.85) 13.4g、スチレンモノマー(Log(P)=2.67) 350.0g、ブチルアクリレートモノマー(Log(P)=1.88) 35.0g、ヘキサデカン(Log(P)=7.18) 2g、及びドデカンチオール(Log(P)=5.14) 24gを50℃にてよく混合し室温に冷却後スカンジウムトリフルオロメタンスルフォネート Sc(OSO2CF331.0gを触媒として添加し溶解させた。
この混合物をドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム 11g、トリスドデシル硫酸スカンジウム1.0gを溶解したイオン交換水1700gの中へ投入し超音波にて予備分散した後、さらに超高圧ホモジナイザー(吉田機械興業社製ナノマイザー)を用いて50℃にて乳化分散を行い、体積平均粒子径0.2μm(堀場製作所 LA700)を得た。この乳化物を攪拌機を備えた5Lの加圧型リアクターに投入し、窒素雰囲気下100℃、12時間重合を行い樹脂微粒子分散液(1)を得た。反応物は安定な乳化状態を保ち、その体積平均粒子径は0.2μm、体積平均粒子径と数平均粒子径分布の比SD値(体積平均粒子径/数平均粒子径)は1.3であった。
この反応後のサンプルを少量とりだし室温にて乾燥後、残った固形物をメターノールで洗浄ろ過後オーブンにて乾燥し重合したポリマー成分を取り出した。そのGPC(東ソー社製、HLC−8 120GPC)を測定した結果、重量平均分子量は23000、また重水素化ロホルムを使用しプロトンNMR(バリアン社製300MHz)にてポリマー中のポリエステルとポリスチレンブチルアクリレート共重合体などのラジカル重合性ポリマー組成比を検討したところスチレン又はブチルアクリレート及びそれらの共重合体の収率は2%以下であり、この時点では、重合体成分がほぼポリエステルであると考えられた。
このポリマー組成物(ポリエステル樹脂)をTHFに溶解後水産化カリウムのエタノール溶液を用いて酸価を測定したところ10mgKOH/gであった。この値は上記ラジカほぼポリエステルの酸価を表していると考えられる。
さらにこの樹脂の示差走査熱量計(島津製作所、DSC50)にて樹脂の熱特性を、及びX線回折装置(島津製作所、XRD)での結晶性測定した結果、70℃に融点を示す結晶性樹脂であることが分かった。
「ラジカル重合性単量体1の重合」
上記で得られた樹脂分散液(1)に、10.0gのマレイン酸を添加し室温で12時間、80℃で1時間攪拌しながら放置し、十分マレイン酸を樹脂微粒子中に分配させた後、2.5gの過硫酸アンモニウムを10gのイオン交換水に溶解したものを添加し、窒素雰囲気下再び80℃でさらに5時間重合を行ったところ、体積平均粒子径が0.2μm、SD値1.3の安定な樹脂微粒子分散液(2)を得た。
重合後、少量のサンプルを取りだし、室温で水を乾燥後上記ポリエステルの重合と同様にメターノール洗浄ろ過、乾燥後、プロトンNMRにてポリマー中のポリエステルとラジカル重合性ポリマーの比率を求め、ラジカル重合性ポリマーの収率を求めたところほぼ配合したラジカル単量体は重合に共されその収率は99%以上であった。また乳化物のガスクロマトグラフ分析からも残留しているラジカルモノマー(ラジカル重合性単量体)成分のトータル量は200ppm以下であった。さらにGPCにて分子量を測定すると重量平均分子量においては23000と31000の2つのピークを示し、先に重合したポリエステルの値とほぼ同等の値と新たな高分子量ピークを示した。またそのポリエステルの融点は70℃を保持していた。また用いたポリエステル単量体とラジカル重合性単量体から求められる重量平均溶解度パラメータの差δv−δpeは1.09であった。
「トナー粒子1の作製」
顔料分散液の調整:
シアン顔料(大日精化(株)製、Pigment Blue 15:3)1kg、アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR)150g、イオン交換水9kgを混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて約1時間分散してシアン顔料の分散液を調製した。分散されたシアン顔料の平均粒径は、0.15μm、着色剤粒子濃度は23重量%であった。
エステルワックス分散液の調整:
エステルワックス(日本油脂(株)製:WE−2、融点65℃)50g、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK)5g、イオン交換水200gを95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社)で分散処理し、平均粒径が0.23μm、粒子濃度20重量%のエステルワックス分散液を調製した。
トナー粒子1の調整:乳化重合凝集法:
上記ラジカル重合性単量体を重合して得られた樹脂微粒子分散液(2)を400g、上記顔料分散液34.4g、エステルワックス分散液を33g、ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897)0.5g、イオン交換水265gを2Lの円筒ステンレス容器に入れ、Ultraturraxにより8000rpmでせん断力を加えながら30分間分散混合する。ついで凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液0.18gを滴下した。この際、原料分散液のpHは4.2〜4.5の範囲に1Nの水酸化ナトリウム水溶液により調整した。その後、攪拌装置、温度計を備えたステンレススチール重合釜にて原料分散液を攪拌しながら樹脂粒子、顔料粒子、ワックス粒子を徐々に加熱凝集し体積平均粒子径(コールターカウンター社 TA−II型 アパーチャー径 50μm)を6.0μmに調整した。その後pHを9.0に上げた後、78℃に昇温し3時間保持をしポテト形状の体積平均粒子径D50v6.0μm、体積平均粒度分布指標(GSD)1.23のトナー粒子を得た。その後、冷却し45μmメッシュで篩分し、十分な水洗を繰り返した後凍結乾燥機で乾燥しトナー粒子1を得た。
「現像剤1の調整及び評価」
得られたトナー粒子1 100部に対して、コロイダルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を外添し、ヘンシェルミキサーを用いて混合することにより、静電荷像現像用トナーを得た。フェライト粒子(パウダーテック社製、平均粒径50μm)100部とメタクリレート樹脂(菱レイヨン社製、分子量95000)1部とを、トルエン500部と共に加圧式ニーダーに入れ、常温で15分間混合した後、減圧混合しながら70℃まで昇温し、トルエンを留去した後、冷却し、105μmの篩を用いて分粒することにより、フェライトキャリア(樹脂被覆キャリア)を作製した。このフェライトキャリアと、上記静電荷像現像用トナーとを混合し、トナー濃度が7重量%である二成分系の静電荷像現像剤を作製した。
この静電荷像現像剤を用いて初期帯電及び80%RH、28℃の環境に1週間放置した後の帯電量の環境維持性をブローオフ帯電量測定装置で測定し評価した結果、初期帯電量35μC/g、1週間のエージング後の帯電量の維持性が98%以上の良好な結果を示した。さらに得られた現像剤を定着、画質の評価は富士ゼロックス社製Docu Centre Color500CP改造機を用いて画像形成を行い、定着温度、初期画質の画質評価を行った。この場合評価項目として定着温度は、トナー粒子が連続フィルム層を形成する最低温度とし、画質特性は画質むら(目視)、トナーの飛び散り、細線再現性を評価した。その結果、定着温度は100℃で可能であり、画質むら、トナー飛び散り、細線再現性とも良好な結果を示し、優れた低温度定着性能と画質特性の両立を達成した。
(実施例2)
「ポリエステル樹脂2の重合」
実施例1と同様に多価カルボン酸と多価アルコール、触媒を混合後、スチレンモノマー(Log(P)=2.67) 350g、ブチルアクリレート(Log(P)=1.88) 35g、ドデカンチオール(Log(P)=5.14) 24gをさらに混合し、実施例1と同様に水中に乳化した後、実施例1と同様に80℃で6時間重合を行い樹脂微粒子分散液(3)を得た。得られた樹脂微粒子の粒子径は0.15μm、SD値1.3、ポリエステル樹脂の重量平均分子量は18000、融点69℃であった。
「ラジカル重合性単量体2の重合」
樹脂微粒子分散液(3)を使用し、マレイン酸の代わりにイタコン酸13gを使用した以外は、実施例1での樹脂微粒子分散液(2)と同様に重合を行い樹脂微粒子分散液(4)を得た。得られた樹脂微粒子6の粒子径は0.15μm、SD値1.3、ラジカル重合性単量体の重合収率99%以上、樹脂微粒子6の重量平均分子量は18000と29000にピークを示し、融点69℃であった。また用いたポリエステル単量体とラジカル重合性単量体から求められる重量平均溶解度パラメータの差δv−δpeは1.06であった。
「トナー粒子2の作製」
上記樹脂微粒子分散液(4)を用いた以外は、実施例1と同様に顔料分散液及びエステルワックス分散液を調整した後、これらを凝集しさらに78℃に加熱し粒子を融着し最終トナーを得た。得られたトナーの体積平均粒子径は5.0μm、体積平均粒度分布が1.23、球形状のトナー粒子を得た。
「現像剤2の調整及び評価」
トナー粒子2を用いた以外は実施例1と同様に現像剤2を調整し、その帯電性、画質評価を行った。その結果、現像剤初期帯電性は41μC/g、そのエージング後の維持性99%以上を示した。また実施例1と同様に定着特性、画質特性を評価した結果、その定着性能においても100℃での定着性能と優れた画質特性を示した。
(実施例3)
「ポリエステル樹脂3の重合」
多価カルボン酸をドデカン二酸184.2g(Log(P)=2.7)、多価アルコール1,9ノナンジオール(Log(P)=1.86) 128.2gの混合物を用い、ラジカル重合性単量体としてスチレンモノマー(Log(P)=2.67) 350g、ブチルアクリレート(Log(P)=1.88) 35gを用いた以外は実施例1と同様に重合を行い、樹脂微粒子分散液(5)を得た。得られた樹脂微粒子の粒子径は0.25μm、SD値1.3、ポリエステル樹脂の重量平均分子量は15000、融点69℃であった。
「ラジカル重合性単量体3の重合」
樹脂微粒子分散液(5)を使用し、マレイン酸の代わりにアクリル酸7gを用いた以外は、実施例1での樹脂微粒子分散液(2)と同様に重合を行い樹脂微粒子分散液(6)を得た。得られた樹脂微粒子8の粒子径は0.25μm、SD値1.3、ラジカル重合性単量体の重合収率99%以上、重量平均分子量は15000と30000にピークを示した。またその融点69℃であった。さらに用いたポリエステル単量体とラジカル重合性単量体から求められる重量平均溶解度パラメータの差δv−δpeは1.06であった。
「トナー粒子3の作製」
上記樹脂微粒子分散液(6)を用いた以外は、実施例1と同様に顔料分散液及びエステルワックス分散液を調整した後、これらを凝集しさらに78℃に加熱し粒子を融着し最終トナーを得た。得られたトナーの体積平均粒子径は5.3μm、体積平均粒度分布が1.22の球形状のトナー粒子を得た。
「現像剤3の調整及び評価」
トナー粒子3を用いた以外は実施例1と同様に現像剤3を調整し、その帯電性、画質評価を行った。その結果、現像剤初期帯電性は45μC/g、そのエージング後の維持性99%以上を示し、また実施例1と同様に定着特性、画質特性を評価した結果、その定着性能においても100℃での定着性能と優れた画質特性を示した。
(実施例4)
「ポリエステル樹脂4の重合」
多価カルボン酸としてセバシン酸(log(P)=1.87)を161.8g、多価アルコールとして1、4シクロヘキサンジメタノール(log(P)=0.9)57.7g、1,6ヘキサンジオール(log(P)=0.6)47.3g、ラジカル重合性単量体としてスチレンモノマー(Log(P)=2.67) 350g、ブチルアクリレート(Log(P)=1.88) 35g、ドデカンチオール(Log(P)=5.14) 24gを用いて、実施例1と同様に実施例1と同量のスカンジウムトリフルオロメタンスルフォネートを触媒として添加し溶解させた後、この混合物をドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、トリスドデシル硫酸スカンジウムを溶解したイオン交換水の中へ投入し超音波にて予備分散した後、さらに超高圧ホモジナイザー(吉田機械興業社製ナノマイザー)を用いて乳化分散を行い、体積平均粒子径0.30μm(堀場製作所 LA700)を得た。この乳化物を攪拌機を備えた3Lの加圧型リアクターに投入し、窒素雰囲気下100℃、8時間重合を行い樹脂微粒子分散液(7)を得た。反応物は安定な乳化状態を保ち、その体積平均粒子径は0.30μm、体積平均粒子径と数平均粒子径分布の比SD値(体積平均粒子径/数平均粒子径)は1.3であった。ポリエステル樹脂の重量平均分子量は16000であった。
「ラジカル重合性単量体4の重合」
樹脂微粒子分散液(7)を使用し、マレイン酸の代わりにアクリル酸5gを用いた以外は、実施例1での樹脂微粒子分散液(2)と同様に重合を行い樹脂微粒子分散液(8)を得た。得られた樹脂微粒子8の粒子径は0.35μm、SD値1.3、ラジカル重合性単量体の重合収率99%以上、重量平均分子量は16000と30000にピークを示した。またその融点65℃であった。さらに用いたポリエステル単量体とラジカル重合性単量体から求められる重量平均溶解度パラメータの差δv−δpeは1.30であった。
「トナー粒子4の作製」
上記樹脂微粒子分散液(8)を用いた以外は、実施例1と同様に顔料分散液及びエステルワックス分散液を調整した後、これらを凝集しさらに90℃に加熱し粒子を融着し最終トナーを得た。得られたトナーの体積平均粒子径は5.6μm、体積平均粒度分布が1.25、球形状のトナー粒子を得た。
「現像剤4の調整及び評価」
トナー粒子4を用いた以外は実施例1と同様に現像剤5を調整し、その帯電性、画質評価を行った。その結果、現像剤初期帯電性は40μC/g、そのエージング後の維持性99%以上を示し、また実施例1と同様に定着特性、画質特性を評価した結果、その定着性能においても100℃での定着性能と優れた画質特性を示した。
(比較例1)
本発明における優れた樹脂微粒子分散液(ポリエステル樹脂微粒子の分散液)による優れたトナーとしての帯電特性、定着特性及び画質特性を示すために、従来行われているポリエステルの塊状重合による直接重合とミニエマルジョン法による水系媒体への樹脂微粒子の調整、それによるトナー製造とその特性を比較例1として示す。
「ポリエステル樹脂5の重合」
三ツ口フラスコに、ドデカン二酸184.2g及び1,9−ノナンジオール128.2gと触媒としてジブチルスズオキサイドを2gとを入れた後、減圧操作により容器内の空気を減圧し、さらに窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌を行いながら180℃で12時間還流を行ったところ粘稠な状態となった。GPCにて分子量を確認したところ、重量平均分子量21000であった。その融点をDSCにより実施例1と同様に測定した結果、その値は70℃であった。
この樹脂をスチレンモノマー350g、ブチルアクリレート50g、メタクリル酸5g、ドデカンチオール24gのラジカル重合性単量体の混合物中に80℃にて加熱溶解した後、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム 11gを溶解したイオン交換水1700gの中へ投入しホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)にて予備分散した後、さらに超高圧ホモジナイザー(吉田機械興業社製ナノマイザー)を用いて150℃にて乳化分散を行った結果、体積平均粒子径0.9μm、SD値3.8の乳化粒子径と5μm以上まで幅広い分布をもつポリエステル樹脂微粒子分散液(9)を得た。
「ラジカル重合性単量体5の重合」
樹脂微粒子分散液(9)を使用し、マレイン酸を使用しない事以外は実施例1での樹脂微粒子分散液(2)と同様に重合を行い樹脂微粒子分散液(10)を得た。得られた樹脂微粒子12の粒子径は1.1μm、SD値4.0、ラジカル重合性単量体の重合収率99%、重量平均分子量は21000と31000にピークを示した。またその融点69℃であった。さらに用いたポリエステル単量体とラジカル重合性単量体から求められる重量平均溶解度パラメータの差δv−δpeは1.02であった。
「トナー粒子5の作製」
上記樹脂微粒子分散液(10)を用いた以外は、実施例1と同様に顔料分散液及びエステルワックス分散液を調整した後、これらを凝集しさらに78℃に加熱し粒子を融着し最終トナーを得た。得られたトナーの体積平均粒子径は8.9μm、体積平均粒度分布が1.45の1μm以下から10μm以上まで幅広く分布するポテト状のトナー粒子を得たが、その粒子経及び粒度分布は、高画質トナーとしては実用上大きな問題を有すると考えられる。
「現像剤5の調整及び評価」
トナー粒子5を用いた以外は実施例1と同様に現像剤5を調整し、実施例1と同様にその帯電性、定着性能画質評価を行った。その結果、現像剤初期帯電性は2μC/gから20μC/gにばらつきが大きく、そのエージング後の維持性30%以下で帯電性の再現性、維持性において実用上大きな問題となった。またその定着温度は120℃であったが、その画質特性における画質むらが多く、トナーの飛び散りが多く、細線再現性においても実用上大きな問題であった。
(比較例2)
「ポリエステル樹脂6の重合」
多価カルボン酸としてアジピン酸(log(P)=0.2) 214.9g、多価アルコールとしてエチレングリコール(Log(P)=−0.79) 84.3g、ラジカル重合性単量体としてスチレンモノマー(Log(P)=2.67) 350g、ブチルアクリレート(Log(P)=1.88) 35g、ドデカンチオール(Log(P)=5.14) 24gを用いて、実施例1と同様にスカンジウムトリフルオロメタンスルフォネートを触媒として添加し溶解させた後、この混合物をドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、トリスドデシル硫酸スカンジウムを溶解したイオン交換水の中へ投入し超音波にて予備分散した後、さらに超高圧ホモジナイザー(吉田機械興業社製ナノマイザー)を用いて乳化分散を行い、体積平均粒子径0.30μm(堀場製作所 LA700)を得た。この乳化物を攪拌機を備えた5Lの加圧型リアクターに投入し、窒素雰囲気下100℃、24時間重合を行い樹脂微粒子分散液(11)を得た。反応物は安定な乳化状態を保ち、その体積平均粒子径は0.70μm、SD値は1.3であった。ポリエステル樹脂の重量平均分子量は800であり、その分子量は低分子量のまま飽和状態となりその製造上、トナー特性上問題であった。
「ラジカル重合性単量体6の重合」
樹脂微粒子分散液(11)を使用し、マレイン酸の代わりにアクリル酸5gを用いた以外は、実施例1での樹脂微粒子分散液(2)と同様に重合を行い樹脂微粒子分散液(12)を得た。得られた樹脂微粒子8の粒子径は0.70μm、SD値1.3、ラジカル重合性単量体の重合収率99%以上、重量平均分子量は800と30000にピークを示した。またその融点47℃であった。さらに用いたポリエステル単量体とラジカル重合性単量体から求められる重量平均溶解度パラメータの差δv−δpeは0.13であった。
「トナー粒子6の作製」
上記樹脂微粒子分散液(12)を用いた以外は、実施例1と同様に顔料分散液及びエステルワックス分散液を調整した後、これらを凝集しさらに78℃に加熱し粒子を融着し最終トナーを得た。得られたトナーの体積平均粒子径は7.0μm、体積平均粒度分布が1.35の1μm以下から10μm以上まで幅広く分布するポテト状のトナー粒子を得たが、その粒子経及び粒度分布は、高画質トナーとしては実用上大きな問題を有すると考えられる。
「現像剤6の調整及び評価」
トナー粒子6を用いた以外は実施例1と同様に現像剤6を調整し、実施例1と同様にその帯電性、定着性能画質評価を行った。その結果、現像剤初期帯電性は3μC/g、そのエージング後の維持性30%以下で帯電性の再現性、維持性において実用上大きな問題となった。またその定着温度は110℃であったが、その画質特性における画質むらが多く、またトナーの飛び散りが多く、細線再現性においても実用上大きな問題であった。
以上、実施例、比較例の結果を表1にまとめて示した。なお、各評価評価基準は次のようにした。
−樹脂微粒子分散液の粒度分布−
分散液の樹脂微粒子の粒度分布については、以下の評価基準により評価した。
「○」・・・SD値が1.5未満、
「△」・・・SD値が1.5以上3.0未満、
「×」・・・SD値が3.0以上
−樹脂微粒子分散液の体積平均粒子径−
分散液の樹脂微粒子の体積平均粒径については、以下の評価基準により評価した。
「○」・・・0.3μm未満、
「△」・・・0.3μm以上0.7μm未満、
「×」・・・0.7μm以上
−樹脂微粒子分散液の安定性−
樹脂微粒子分散液の安定性を以下のような判断基準の下に判定した。作製したラテックスを300ccのガラス瓶に150cc入れ、60℃の恒温槽中に1週間放置した。1週間後のラテックスの安定性を以下で判断した。判断基準は以下の通りである。なお、〇を合格とした。
「〇」・・・・沈降、分離無く良好な分散性を示す
「△」・・・・やや分離が見られる
「×」・・・・沈降、分離あり
−トナーの帯電性−
トナーの帯電特性については、以下の評価基準により評価した。
「○」・・・初期帯電量が30μC/g以上
「△」・・・初期帯電量が20μC/g以上30μC/g未満
「×」・・・初期帯電量が20μC/g未満
−トナーの帯電維持性−
トナーの帯電維持性については、以下の評価基準により評価した。
「○」・・・1週間のエージング後の帯電量の維持性が90%以上
「△」・・上記帯電量の維持性が50%以上90%未満
「×」・・・上記帯電量の維持性が50%未満
−トナーの粒度分布−
トナーの粒度分布については、以下の評価基準により評価した。
「○」・・・GSDvが1.30未満
「△」・・・GSDvが1.30以上1.40未満
「×」・・・GSDvが1.40以上、とした。
−画質特性−
画質特性については、以下の評価基準により評価した。
「○」・・・トナーの飛び散りもなく、十分な画像濃度と均一な画質が得られ実用上問題ない良好な画質特性が得られた。
「△」・・・わずかにトナーの飛び散りが認められたが、実用上問題ない画像濃度と均一な画質が得られた。
「×」・・・トナーの飛び散りが顕著に観察され、初期画像濃度と画質の均一性が不充分であり実用上問題であった。
Figure 0004609143
以上説明した実施例及び比較例より、本実施例で作製したトナーは、トナー製造性、帯電特性、定着特性、画質特性に共に優れていることがわかる。これにより、本実施例で得られた樹脂微粒子分散液は、ポリエステル表面にラジカル重合体が良好に被覆されるとともにポリエステルの表面露出が抑制され、しかも小粒径でシャープな粒度分布を持つ樹脂微粒子が安定して乳化・分散しているこもわかる。
また、従来困難とされてきた低環境負荷(低エネルギー)で高画質特性を有するポリエステルトナーを製造できることもわかる。

Claims (6)

  1. ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びトリスドデシル硫酸スカンジウムと共に、重縮合ポリエステル単量体とラジカル重合性単量体とを水系媒体中に乳化又は分散した後、重縮合及びラジカル重合を行い、樹脂微粒子分散液を製造する工程であって、前記重合性ポリエステル単量体全体の重量平均溶解度パラメータδpeと前記ラジカル重合性単量体全体の重量平均溶解度パラメータδvとの差のδv−δpeが1.06以上1.30以下[(cal/cc)1/2(25℃)]以上であり、且つ前記重縮合ポリエステル単量体及び前記ラジカル重合性単量体の全単量体の疎水性パラメータ(Log(P))が0.6以上5.14以下である樹脂微粒子分散液を製造する工程と、
    前記樹脂微粒子分散液における樹脂微粒子を凝集する工程と、
    得られた凝集粒子を加熱して溶融する工程と、
    を含む、ことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  2. 前記ラジカル重合性単量体として、ビニル系単量体を用いることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  3. 前記ラジカル重合性単量体として、ビニル系単量体と共に、水に対する溶解度が80%(25℃)以内のラジカル重合性不飽和酸単量体又はその酸無水物を用いることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. 前記重縮合ポリエステル単量体及び前記ラジカル重合性単量体は、前記重縮合ポリエステル単量体を予め前記ラジカル重合性単量体に溶解後、前記水系媒体中に乳化又は分散することを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  5. 前記重縮合ポリエステル単量体を重縮合して得られるポリエステルは、結晶性樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  6. 得られる樹脂微粒子は、コアの周囲をシェルにより被覆されたコア/シェル構造を有し、前記コアは前記重縮合ポリエステル単量体を重縮合したポリエステルで構成され、前記シェルが前記ラジカル重合性単量体をラジカル重合したラジカル重合体で構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法
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