JP3920631B2 - 耐火性コーティング剤と耐火構造物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル等の大型建造物に使用される鉄骨の耐火被覆等に使用される耐火性コーティング剤と、このコーティング剤を用いた耐火構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、鉄骨構造を採用したビルの高層化が進んでおり、これに伴って火災時でも鉄骨構造の剛性を保つことが重要な課題になっているが、普通鋼の耐熱温度は350℃、耐火鋼でも600℃に過ぎず、それ以上の高温では軟化してしまうため、火災温度1000℃に耐えるためには極めて強力な熱遮断性を発揮する耐火被覆が必要である。しかるに、このような耐火被覆として旧来汎用されていたアスベストは粉塵吸入による発癌性の問題で使用できず、またロックウールについても同様の健康被害の懸念があって嫌忌すべきものになっている。
【0003】
そこで、前記のアスベストやロックウールに代わる耐火被覆材料として、火災時の受熱で発泡して断熱発泡層を形成し、遮炎・遮熱作用を発揮する熱発泡性耐火塗料が種々提案され、一部に使用例もある。しかして、これら熱発泡性耐火塗料には、水溶性アルカリ珪酸塩を主成分として硬化剤や骨材成分が配合され、含有水分の気化によって発泡を生じる無機系のものと、結合剤樹脂に炭化剤及び発泡剤が配合され、発泡剤による発泡と共に炭化層を形成する有機系のものとがあり、他に水溶性シリケートとアルコキシシラン誘導体やオルガノシリカゾルとの反応物を主体としたものや、水溶性アルカリ珪酸塩と紫外線硬化型樹脂成分を混合したもの等も提案されている。
【0004】
しかしなから、現状では、これら提案の熱発泡性耐火塗料は殆どが実用化しておらず、実際の使用例は有機系のものだけであるが、それさえも建築基準法上で建築耐火被覆として使用できる一般認定品ではなく、対象物件のみに特例として使用許可を受けた特殊認定(建築基準法38条)による場合に限られている。しかも、この使用実績のある有機系の熱発泡性耐火塗料は、図1の鋼材温度−加熱時間の相関曲線Bで示すように、耐火性能評価試験において被覆した鉄骨温度を350℃以下に維持できる時間が加熱開始から40分程度でしかなく、鉄骨構造用の耐火被覆としては甚だ心もとない性能であると言わざるを得ない。因みに、建築基準法で規定される鉄骨構造の耐火時間は、ビルの階数による区分があり、耐火性能評価試験(JIS A1304)において、最上階から数えた階数が1〜4では1時間耐火、同5〜14では2時間耐火、同15以上では3時間耐火と定められている。従って、従来においては、熱発泡性耐火塗料として普通鋼の鉄骨に対して1時間耐火の性能を満たし得るものさえ実現していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上述の事情に鑑みて、鉄骨構造用の耐火被覆として充分な熱遮断性を発揮し得る無機系の熱発泡性耐火塗料を実現するべく研究を行う過程で、まず発泡性の塗膜として特に次の〔A〕〜〔D〕の諸条件を満たすことが重要であるとの知見を得た。そして、従来の無機系の熱発泡性耐火塗料が実用化に至っていない原因は、これら必要条件の何れかを欠くことにあると想定された。
〔A〕 受熱による発泡性が高く厚い発泡層を形成すること。
〔B〕 発泡によって塗膜全体に均一で細かい気泡を生じること。
〔C〕 発泡後の流動点(流動温度)が高いこと。
〔D〕 塗膜にクラックがないこと。
【0006】
これら条件の内、〔A〕及び〔B〕は当然であるが、水溶性アルカリ珪酸塩を主成分とする無機系の塗料の場合、充分な発泡性を確保する上で、塗膜が継続的に適度の水分含有量を維持している必要があり、しかも火災時の熱で塗膜全体に偏りなく細かい気泡を生成し、これら気泡の各々の成長に伴って塗膜全体が厚みを増すように膨張してゆくためには、塗膜中の水分が気化する段階で無機物からなる素地が適度な粘性の溶融状態に転化している必要がある。しかるに、水分含有量が多過ぎたり、発泡時の粘性が低過ぎる場合は、気泡が合体して発泡層中に空洞を生じたり、気泡同士が連通した連続気泡状態となり、断熱作用が低下すると共に、流動性が高くなって発泡物の垂れ落ちに繋がることになる。一方、発泡時の粘性が高過ぎる場合は、塗膜が膨れ上がって破裂したり、塗膜に亀裂を生じたりし、更には塗膜が充分に溶融せずに細片に分解して飛び散ったりすることもある。従って、これら〔A〕〔B〕の条件を満たすことは容易ではない。
【0007】
また、条件〔C〕の発泡後の流動点については、これが低い場合は、発泡してから短時間の内に柱表面や梁の側面のような垂直面で垂れ落ちを生じて発泡層が薄くなり、その部分の熱遮断性が著しく低下することになる。更に、条件〔D〕のクラックについては、塗膜にクラックが存在すると、その位置では熱及び炎が鋼材に直接に届き、鋼材温度が一気に上昇することになる。しかして、クラックは塗工後の塗膜が乾燥硬化する際に生じ易い上、以降も気温の日周変化及び季節変化に伴う鋼材の伸縮によって発生することがあるから、クラック防止に必要な塗膜性状を単純には定められない。
【0008】
しかるに、本発明者らは、引き続いて綿密な実験研究を重ねた結果、水溶性アルカリ珪酸塩を主成分とする熱発泡性耐火塗料において、必須成分として特定の含繊維鉱物粉末と他のSiO2 付与成分とを配合した場合に、形成塗膜が適度の水分含有量を継続的に保持でき、受熱による均一で高い発泡により、内部に空洞を生じたり亀裂を発生することなく熱遮断性に優れた厚い断熱層が生成する上、発泡後の流動点が高く、優れた熱遮断性を長く持続でき、しかも塗膜硬化時のクラック発生を防止できると共に経日的なクラックの発生も抑制でき、もって鉄鋼等の鋼材に対して優れた耐火性能を付与し得ることを見出し、本発明をなすに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の請求項1に係る耐火性コーティング剤は、水を除く成分中の30重量%以上を占める水溶性アルカリ珪酸塩と、ホルマイト系鉱物の粉末と、前二者以外のSiO2 付与成分とを含有する水性ペーストからなり、前記ホルマイト系鉱物が前記水溶性アルカリ珪酸塩に対して5〜50重量%の割合で配合されると共に、前記SiO 2 付与成分が前記水溶性アルカリ珪酸塩との合量におけるSiO 2 /M 2 O(Mはアルカリ金属)のモル比を3.7〜8とする割合で配合されてなるものとしている。
【0010】
また、本発明では、上記耐火性コーティング剤において、ホルマイト系鉱物がセピオライトである請求項2の構成、前記SiO2 付与成分は、水溶性アルカリ珪酸塩との合量におけるSiO2 /M2 O(Mはアルカリ金属)のモル比を5.0〜7.0とする割合で配合されてなる請求項3の構成、前記SiO2 付与成分は、加水雲母類、珪酸カルシウム、コロイダルシリカ、天然ガラス、カオリン類、真珠岩類より選ばれる少なくとも一種である請求項4の構成、前記SiO2 付与成分として、加水雲母類と共に、珪酸カルシウム、コロイダルシリカ、天然ガラス、カオリン類、真珠岩類より選ばれる少なくとも一種とを含有する請求項5の構成、前記水性ペースト中に酸化チタン粉末を含有する請求項6の構成、前記水性ペースト中にヒドロキシプロピレンセルロースを含有する請求項7の構成、をそれぞれ好適態様としている。
【0011】
一方、請求項8の発明に係る耐火構造物は、鉄骨表面に、直接に又は下塗り層を介して、前記請求項1〜7のいずれかに記載の耐火性コーティング剤による塗膜が形成されてなるものとしている。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る耐火性コーティング剤は、水溶性アルカリ珪酸塩を基本成分とし、ホルマイト系鉱物の粉末と、前2者以外のSiO2 付与成分とが配合された水性ペーストからなる無機系の熱発泡性耐火塗料であり、鉄骨等の表面に塗工することによって熱発泡性の塗膜を形成するものである。そして、この塗膜は火災時の受熱によって発泡して均一で厚い発泡層を生成するが、この発泡層が極めて卓越した熱遮断性を発揮することから、例えばこれによって被覆された鉄骨が普通鋼であっても建築基準法で規定される1時間耐火を満足する耐火性能を確実に付与でき、更に配合仕様によって2時間耐火も実現できる上、塗膜厚を厚くすれば3時間耐火も可能となる。
【0013】
本発明の耐火性コーティング剤による塗膜が上記のように驚異的な耐火性能を発現する機構については明確ではないが、この塗膜が受熱によって発泡する際、塗膜の素地が理想的な粘性の溶融状態となり、発泡のタイミングとスピードが極めて絶妙にバランスし、塗膜全体に偏りなく生じた細かい気泡の安定した成長に伴って塗膜全体が均一に膨張してゆき、熱遮断に最適な性状の発泡層を生成するものと考えられる。
【0014】
本発明の耐火性コーティング剤において必須成分とするホルマイト系鉱物は、繊維状組織を有する鉱物であり、形成される塗膜に湿度を一定に保つ呼吸作用、つまり含有水分量が多くなると外気に放出し、逆に少なくなると外気から水分を吸収する作用を付与し、もって塗膜が発泡に必要な適度な水分含有量を継続的に維持すること可能にすると共に、火災時の受熱による塗膜の発泡をコントロールし、既述した発泡のタイミングとスピードの絶妙なバランスをもたらし、熱遮断性に優れた均一な発泡層の生成に寄与し、また繊維状組織による補強作用により、塗膜の乾燥固化時のクラックならびに経日的なクラックの発生を効果的に防止する機能を果たす。
【0015】
このようなホルマイト系鉱物としては、特に制約はないが、その代表的なものとしてマグネシウムのイノ珪酸塩鉱物であるセピオライトが挙げられる。そして、このセピオライトは、適度な繊維長を有し、また安価に入手できることから、特に好適なものとして推奨される。なお、繊維長が長過ぎるものでは、火災時に塗膜が発泡する際に余剰のガスが逃げにくくなり、発泡層が風船状に膨れて内部に空洞部を生じ易くなる。
【0016】
ホルマイト系鉱物の粉末の配合量は、水溶性アルカリ珪酸塩に対して5〜50重量%となる範囲が好ましく、特に5〜30重量%の範囲が最適である。すなわち、この配合量が少な過ぎても、また多過ぎても、既述した塗膜の受熱による発泡のタイミングとスピードのバランスが崩れ易く、所期する熱遮断性に優れた発泡層は形成困難になる。とりわけ配合量が少な過ぎる場合は、外的環境(気温と湿度等)によって塗膜の水分含有量が変動し、発泡不足による熱遮断性の低下や発泡過多による空洞形成に繋がると共に、塗膜のクラック防止の面でも充分な効果が得られにくくなる。
【0017】
本発明の耐火性コーティング剤における水溶性アルカリ珪酸塩は、塗膜に熱発泡性をもたらすための基本成分であり、火災時の受熱によって溶融状態となって気化した含有水分を気泡化させて塗膜内に留まらせ、もって塗膜の発泡層への転化を可能にするものである。また、コーティング剤においても、その水溶液が塗料ベースとして他の配合成分を分散ないし溶存させる液媒体となる。従って、この水溶性アルカリ珪酸塩は、コーティング剤の水を除く成分中の30重量%以上を占める割合で存在する必要があり、この割合が30重量%未満では充分な発泡性が得られなくなる。
【0018】
このような水溶性アルカリ珪酸塩としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム等が挙げられるが、水ガラスとしての水溶液形態の市販品を好適に使用できる。しかして、この水溶性アルカリ珪酸塩は、M2 O・nSiO2 (Mはアルカリ金属)の構造式で表され、化合物の種類や水ガラスでのグレードによってM2 OとSiO2 のモル比に幅がある。
【0019】
しかるに、本発明者らの研究によれば、前記モル比でSiO2 の比率が高いほど塗膜の発泡後の流動点(流動温度)は高くなる傾向があり、それだけ火災時の受熱から垂れ落ちを生じるまでに時間を要し、もって発泡層による優れた熱遮断効果が長く持続することになるが、例えばJIS−3号水ガラスの同モル比が3.2程度であるように、水溶性アルカリ珪酸塩単独ではSiO2 の比率を高く設定できない。そこで、本発明では他のSiO2 付与成分を加えてSiO2 の比率を高め、もって発泡後の流動点を高くすることにより、発泡層による優れた熱遮断効果が長く機能するようにしている。なお、前記ホルマイト系鉱物に含まれるSiO2 成分は該流動点の高低に殆ど関与しないことが判明している。
【0020】
このようなSiO2 付与成分としては、加水雲母類、珪酸カルシウム、コロイダルシリカ、天然ガラス、真珠岩類、カオリン類やシリマナイトの如きSiO2 を主体とする粘土鉱物及びこれらの焼成物、中空状アルミノシリケート粒子等が挙げられる。しかして、これらSiO2 付与成分は、2種以上を併用してもよく、特に加水雲母類を必須として、これと共に珪酸カルシウム、コロイダルシリカ、天然ガラス、カオリン類、真珠岩類より選ばれる少なくとも一種を併用することが好適である。
【0021】
また、上記のSiO2 付与成分の配合量は、水溶性アルカリ珪酸塩との合量におけるSiO2 /M2 O(Mはアルカリ金属)のモル比を3.7〜8とする割合に設定するのがよい。すなわち、このモル比が低過ぎると、前記発泡後の流動点が低くなり、発泡層の垂れ落ちによって高い熱遮断性を長く維持することが困難になる。逆に同モル比が高過ぎる場合は、コーティング剤中の水溶性アルカリ珪酸塩の相対比率が低下して発泡不足に陥り易いこともあるが、前記モル比が8を越えるものはコーティング剤として調製困難である。しかして、特に普通鋼の鉄骨に1時間耐火を優に越える耐火性能を付与する上で、同モル比を5.0〜7.0の範囲に設定することが推奨される。
【0022】
前記のSiO2 付与成分の内、加水雲母類は、底面に平行なへき開性を有する雲母類鉱物に水分が加わったものであり、前記のSiO2 /M2 Oのモル比を高める機能に加え、コーティング剤の塗膜に二次発泡性を付与して熱遮断性をより向上させる機能があることから、特に好適である。すなわち、加水雲母類においては、原鉱物中のアルカリ分と置換した水分が含まれているが、この水分は雲母類特有の熱が伝わりにくい層状構造中に結晶水として存在するため、加熱しても容易には蒸発せず、外部温度が約800〜1000℃程度に達した段階から蒸発、脱水を開始し、自身は脱水の水蒸気によって層状構造の各層間が押し広げられてアコーデオン状に膨張(剥離膨張)して多孔質構造に転化する。従って、この加水雲母類を含む耐火コーティング剤の塗膜が火災の熱に晒された際、まず主成分の水溶性アルカリ珪酸塩の溶融に伴って塗膜中の非結晶水性の水分が蒸発して気泡化し、生成した発泡層の熱遮断性によって被覆鋼材の高温化を防止するが、火災温度の上昇によって該発泡層自体が高温になってくると、加水雲母類中の結晶水が蒸発を開始して二次発泡を生じ、この二次発泡に伴う熱吸収と熱遮断効果が加わって被覆鋼材の高温化をより長時間にわたって抑制できることになる。
【0023】
このような加水雲母類としては、特に制約はなく、白雲母類や黒雲母類に属する各種の含水鉱物を使用できるが、中でも蛭石とも称されるバーミキュライトの未焼成品が好適である。このバーミキュライトはマグネシア(MgO)の多い輝岩が熱水の影響を受けてアルカリ分を逸脱して水分が加わったものであり、その焼成品は多孔質で軽量であることからコンクリート配合材、断熱材、吸音材、土壌改良材等に広く用いられているが、本発明では前記の結晶水による二次発泡をもたらすために未焼成品を使用する。しかして、この未焼成バーミキュライトとしては、細粒のものでは粒子内部まで熱が伝わり易くなって前記二次発泡性を充分に確保できないため、平均粒度で1〜3mm程度と比較的に粗粒のものが好ましい。
【0024】
SiO2 付与成分として好適な真珠岩類は、珪酸分の多い酸性の火山岩の一種であり、シリカ(SiO2 )とアルミナ(Al2 O3 )の和が80%以上で、多少のアルカリ分(Na2 O,K2 O)を含むガラス質の鉱石として産し、2〜5%の結晶水を含む真珠岩(パーライト)の他、結晶水が2%未満の黒曜石、結晶水が5%を越える松脂岩があるが、これら原石の粉砕品及び粉砕後の焼成品のいずれをも使用可能である。
【0025】
コロイダルシリカは、やはりSiO2 付与成分として好適なものであるが、塗料の粘度を上昇させる作用が大きいため、その配合量を多くすると吹き付け塗装等の塗工性を確保する上で水分量を多くする必要がある。しかるに、水分量が多くなると塗膜の乾燥固化時にクラックを生じ易くなるため、使用する水溶性アルカリ珪酸塩の種類とコーティング剤中の含有比率から前記モル比を高く設定する上でSiO2 付与成分を多く配合する必要がある場合、コロイダルシリカと共に粘度上昇作用の小さい他のSiO2 含有成分を併用することが望ましい。しかして、このような粘度上昇作用の小さいSiO2 付与成分としては、火山灰として産出する天然ガラスが好適である。
【0026】
珪酸カルシウムは、SiO2 付与成分としての機能に加え、カルシウム分の存在と針状ないし繊維状を呈することから、ホルマイト系鉱物粉末と協働して塗膜のクラック防止作用を更に高める機能を併せ持つ。また、カオリン類は、カオリナイト、ナクライト、デイッカイト、ハイロイサイト等の1種又と2種以上からなる粘土鉱物であるが、その焼成品であるメタカオリンが特に好適である。中空状アルミノシリケート粒子は、中空粒子であることから塗膜の断熱効果を更に高める作用があるが、熱膨張する性質があるために単独で多量配合することは望ましくない。
【0027】
本発明の耐火性コーティング剤においては、上記の水溶性アルカリ珪酸塩、ホルマイト系鉱物粉末、SiO2 付与成分以外にも、必要に応じて種々の添加剤を配合することができる。好適な添加剤としては、酸化チタン粉末、撥水剤、接着性付与材等が挙げられる。
【0028】
酸化チタン粉末は、白色顔料としての着色作用と共に、本発明のコーティング剤では塗膜の防黴剤や溶融状態での垂れ止めとしての機能も期待できるものであり、水溶性アルカリ珪酸塩に対して1〜15重量%程度の範囲で使用するのがよい。しかして、このような酸化チタン粉末としては、特にルチル型のものが垂れ止め作用に優れる点で好適である。
【0029】
撥水剤は、鉄骨構造物の構築後、屋根や壁等の周囲部が出来上がるまでの間に、塗膜が雨水に濡れて溶出するのを防止ための成分である。しかして、このような撥水剤としては、特に制約はないが、ポリメチル水素シロキサン等のシリコーン系のものが他の成分との親和性の面から好適である。また、接着性付与材は、被覆鋼材に対する塗膜の接着性を高める成分であり、特に高温下での接着性向上に有用なものとしてヒドロキシプロピレンセルロースが推奨される。これらの他にも、本発明の耐火コーティング剤には、無機系の有彩着色顔料、骨材、充填剤、粘度調整剤等、種々の添加剤を目的に応じて適宜配合可能である。
【0030】
本発明のコーティング剤を調製するには、水溶性アルカリ珪酸塩の水溶液に上述した他の配合成分を添加混合すればよい。しかして、この混合にて調製されるコーティング剤は水性ペーストであるが、概してクリーム状ないしパテ状をなし、そのままでもスプレーガンによる吹き付け塗装、刷毛塗り塗装、スリットからの流延塗装等で塗工可能であるが、必要とあらば適用する塗工方法に応じて適当な粘度になるように水を加えて希釈してもよい。また、塗膜を所要の厚みに設定する上で重ね塗りを行うことも可能である。
【0031】
かくして得られる本発明の耐火性コーティング剤は、高い熱遮断性を発揮するための既述の必要条件〔A〕〜〔D〕を満たすことに加え、次のような優れた特徴を併せ持っている。
(イ) ほぼ全量が無機質の組成であるたに火災時に有毒ガス及び煙を発生しない。
(ロ) 鋼材表面に対する塗膜の被着性がよく、消火の放水圧で剥離しない。
(ハ) 発泡後の塗膜はハンマーや木槌等で叩いて鋼材表面から簡単に剥離できるため、火災後の再塗装に支障がない。
(ニ) 鋼材表面から剥離させた発泡後の塗膜は、有害物質を含まないため、廃棄による環境汚染の問題がない。
(ホ) 低コストで安価に製造でき、容器詰めも容易である。
(ヘ) 吹き付け塗装が可能であるため、塗膜形成の施工性に優れる。
(ト) 保管中に固形分の沈降分離を生じず、長期にわたって安定した性状を維持し、塗工前に再分散のための攪拌操作が不要である。
(チ) 塗膜表面は平滑で外観が良好であるため、格別な上塗り塗装を必要としない。
【0032】
本発明のコーティング剤は、鉄骨の如き鋼材の耐火性被覆として特に好適であるが、例えばFRP管、紙管等の他の材料からなる種々の物品の耐火性被覆にも使用できる。鋼材の耐火性被覆とする場合の膜厚は、1〜20mm程度の範囲が好ましく、薄過ぎては充分な耐火性が得られず、逆に厚過ぎては被覆鋼材の重量が大きくなる上に発泡時に自己重量によって垂れを生じ易くなる。なお、発泡後の厚みは、通常では発泡前の3〜4倍程度になる。
【0033】
なお、本発明の耐火性コーティング剤は、鉄骨の如き鋼材表面に対して良好な接着性を示すが、鋼材表面に下塗り層を施した上に塗工することも可能である。このような下塗り層としては、特に本発明の耐火性コーティング剤による塗膜の発泡時の鋼材に対する被着性を向上させる接着介在層として機能するものが好ましい。しかして、接着介在層とする下塗り層については、接着性を高める作用を有するものであれば特に制約はないが、本発明の耐火性コーティング剤との親和性の面より、当該耐火性コーティング剤と同様か又は近似した組成を有する無機系のものが好適である。
【0034】
このような下塗り層形成用の好適なコーティング剤としては、水溶性アルカリ珪酸塩を主成分としてホルマイト系鉱物の粉末を含有し、且つ該ホルマイト系鉱物を除く組成中のSiO2 /M2 O(Mはアルカリ金属)のモル比が4未満のものが挙げられる。すなわち、このコーティング剤による下塗り層は、上層同様に水溶性アルカリ珪酸塩を主成分とした熱発泡性の塗膜となるから、上層との親和性が高い上、前記モル比が低いために発泡時の鋼材表面に対する被着性に優れているから、接着介在層として好適に機能する。そして、この場合の上層として、前記モル比が例えば5以上と特に高い本発明の耐火コーティング剤を用いることにより、上層側でより優れた熱遮断性を確保することができる。
【0035】
なお、前記モル比が5未満の下塗り層形成用のコーティング剤については、SiO2 付与成分は必須ではないが、SiO2 付与量の小さい骨材や充填剤として含有していてもよい。また、下塗り層と上層とは同程度の厚みでよく、その合計厚として1〜20mm程度とするのがよい。
【0036】
【実施例】
後記表1及び表2に記載の各成分を表記の配合割合で攪拌混合し、耐火性コーティング剤No.1〜12を調製した。そして、この耐火性コーティング剤をH形鋼(耐火鋼、断面縦横10cm×10cm)の全面に、吹き付け塗装−放置乾燥を4回繰り返して厚さ約10mmの塗膜を形成し、試験用サンプルを作製した。ただし、No.12は下層用のコーティング剤の2回塗りにて厚さ約5mmの塗膜を形成し、この乾燥硬化後の塗膜に上層用のコーティング剤を2回塗りで厚さ約5mmに塗装し、厚さ約10mmの2層構造の塗膜を形成した。なお、表1中のMRは、既述したSiO2 /M2 O(MはNa)のモル比である。なお、使用した各配合剤成分は次の通りである。
【0037】
【0038】
〔耐火性能評価試験〕
前記のコーティング剤No.1〜12による塗膜を設けたH形鋼の各試験用サンプルについて、社団法人・日本建築総合試験所(大阪府吹田市)において、JISA1304に基づく耐火性能評価試験方法に準じ、当該試験用サンプルを試験炉内に塗膜形成面が垂直になるように配置し、この塗膜形成面をガスバーナーにて直火(1400℃)で加熱すると共に、熱電対を介してH形鋼の異なる6箇所の温度を加熱開始から最長100分まで測定した。この試験の鋼材温度(6箇所の平均値)−加熱時間の相関曲線と、加熱温度曲線を図1及び図2に示す。なお、これら図中の曲線に付した数字は表1及び表2に示すコーティング剤の番号であり、一点鎖線の曲線Hは加熱温度曲線(サンプルのバーナー側表面近傍の炉内温度…熱電対による測定)、二点鎖線で示す曲線Bは既述した従来の有機系の熱発泡性耐火塗料を用いたときの鋼材温度−加熱時間の相関曲線(メーカーのカタログ記載データを引用)である。試験データの図1,2への振り分けは、曲線の錯綜を避けただけで、他の意味合いはない。
【0039】
また、各コーティング剤について、保存安定性、塗工時の垂れの有無、接着強度、耐火性試験後の塗膜状態を調べ、その結果を耐火性能評価試験における加熱開始から鋼材温度350℃に達するまでの時間(分)と共に表1及び表2に示す。なお、保存安定性は、コーティング剤を2か月間静置保存後、固形分の沈降分離、粘度上昇や硬化を生じていなかった場合を〔良〕、生じた場合を〔不良〕とした。接着強度は、H型鋼に塗装して乾燥硬化した耐火性コーティング剤の塗膜をタガネで叩き、塗膜が鋼との界面で簡単に剥離した場合を〔不良〕、強く叩いて部分的に界面剥離する場合を〔可〕、強く叩いても界面剥離しなかった場合を〔良〕として評価した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
図1,図2及び表1,表2に示すように、水溶性アルカリ珪酸塩とホルマイト系鉱物の粉末及び他のSiO2 付与成分を含有する本発明の耐火性コーティング剤(No.2〜11)は、No.3のものを除いて、これらによる耐火被覆を施したH形鋼の温度が加熱開始から350℃に達するまでに1時間以上を要しており、普通鋼からなる鋼材に対して1時間耐火の性能を充分に付与できることが判る。なお、No.3の耐火性コーティング剤では、被覆鋼材の350℃到達時間が1時間を僅かに切るが、従来の有機系の熱発泡性耐火塗料による耐火性能(曲線B)を遙かに凌駕しており、塗膜厚を厚くすれば1時間耐火の性能を充分に付与可能である。しかるに、水溶性アルカリ珪酸塩とホルマイト系鉱物の粉末を含有していても、他のSiO2 付与成分を含まないコーティング剤(No.1)では、殆ど耐火効果は得られていない。
【0043】
しかして、SiO2 付与成分の配合によってSiO2 /M2 Oのモル比を5.0以上と高く設定したコーティング剤(No.5,7〜10)では、より優れた耐火性能を付与でき、溶融発泡状態での垂れが抑えられ、塗膜厚を大きくすれば普通鋼からなる鋼材に対して2時間耐火の性能も付与できることが示唆される。また、SiO2 付与成分としてコロイダルシリカや珪酸カルシウムを多量配合した場合(No.5,7,8)は塗膜の接着強度がやや劣る傾向があるが、SiO2 付与成分として含水雲母類(未焼成バーミュキュライト)を用いたコーティング剤(No.9,10)では、接着強度も良好である上、被覆鋼材の350℃到達時間が100分を遙かに越えていることから、10mmの塗膜厚でも2時間耐火の性能を充分に付与可能であり、更に塗膜厚を厚くしたり、鋼材を耐火鋼とすることにより、3時間耐火を越える耐火性能も期待できる。一方、塗膜を2層構成として、下層側を前記モル比が低いコーティング剤、上層側を同モル比が高いコーティング剤にて構成(No.11)すれば、下層側で鋼材に対する接着強度を担わせ、上層側で優れた耐火性能を確保できることが判る。
【0044】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、無機系の耐火コーティング剤として、無機質の塗膜が火災時の受熱によって均一に且つスムーズに発泡して極めて優れた熱遮断性を発揮する発泡層に転化し、もって被覆した鋼材の熱による軟化を長時間にわたって防ぐことができ、鉄骨構造用の耐火被覆等として充分な実用性を備えるものが提供される。また、このコーティング剤は、安価に製造できることに加え、スプレー塗装によって平滑で外観のよい塗膜を容易に形成できる上、塗膜の乾燥固化時のクラックならびに経日的なクラックの発生を効果的に防止でき、火災時には塗膜が消火の放水圧で剥れたり有害ガスや煙を発生することがなく、また発泡後の塗膜を鋼材表面から簡単に剥離できると共に、剥離させた塗膜は有害物質を含まないために廃棄による環境汚染の問題を生じないという多くの利点を有している。
【0045】
請求項2の発明によれば、上記の耐火性コーティング剤として、特に材料の入手が容易で安価に製造できるものが提供される。
【0048】
請求項3の発明によれば、上記の耐火性コーティング剤として、発泡後の塗膜の流動点が高く、より高温になるまで発泡層の垂れ落ちを生じず、もって鋼材等により優れた耐火性能を付与できるものが提供される。
【0049】
請求項4の発明によれば、優れた熱発泡性の塗膜を形成し得る上記の耐火性コーティング剤を容易に調製できるという利点がある。
【0050】
請求項5の発明によれば、上記の耐火性コーティング剤として、発泡層による熱遮断性をより高め得るものが提供される。
【0051】
請求項6の発明によれば、上記の耐火性コーティング剤として、防黴性を有して白色度の高い塗膜を形成できるものが提供される。
【0052】
請求項7の発明によれば、上記の耐火性コーティング剤として、被覆鋼材に対する高温下での接着性に優れた塗膜を形成できるものが提供される。
【0053】
請求項8の発明によれば、鉄骨構造物として、上記の耐火性コーティング剤による耐火被覆を有することから、火災時の高熱に耐える優れた耐火性能を具備するものが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例及び比較例の耐火性コーティング剤による塗膜を設けた鋼材の耐火性能評価試験における鋼材温度−加熱時間の相関を示す特性図である。
【図2】 同上の鋼材温度−加熱時間の相関を示す特性図である。
Claims (8)
- 水を除く成分中の30重量%以上を占める水溶性アルカリ珪酸塩と、ホルマイト系鉱物の粉末と、前二者以外のSiO2 付与成分とを含有する水性ペーストからなり、
前記ホルマイト系鉱物が前記水溶性アルカリ珪酸塩に対して5〜50重量%の割合で配合されると共に、前記SiO 2 付与成分が前記水溶性アルカリ珪酸塩との合量におけるSiO 2 /M 2 O(Mはアルカリ金属)のモル比を3.7〜8とする割合で配合されてなる耐火性コーティング剤。 - ホルマイト系鉱物がセピオライトである請求項1記載の耐火性コーティング剤。
- 前記SiO2 付与成分は、水溶性アルカリ珪酸塩との合量におけるSiO2 /M2 O(Mはアルカリ金属)のモル比を5.0〜7.0とする割合で配合されてなる請求項1又は2に記載の耐火性コーティング剤。
- 前記SiO2 付与成分は、加水雲母類、珪酸カルシウム、コロイダルシリカ、天然ガラス、カオリン類、真珠岩類より選ばれる少なくとも一種である請求項1〜3のいずれかに記載の耐火性コーティング剤。
- 前記SiO2 付与成分として、加水雲母類と共に、珪酸カルシウム、コロイダルシリカ、天然ガラス、カオリン類、真珠岩類より選ばれる少なくとも一種とを含有する請求項1〜4のいずれかに記載の耐火性コーティング剤。
- 前記水性ペースト中に酸化チタン粉末を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の耐火性コーティング剤。
- 前記水性ペースト中にヒドロキシプロピレンセルロースを含有する請求項1〜6のいずれかに記載の耐火性コーティング剤。
- 鉄骨表面に、直接に又は下塗り層を介して、前記請求項1〜7のいずれかに記載の耐火性コーティング剤による塗膜が形成されてなる耐火構造物。
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