JP3920514B2 - 塗布膜形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体ウエハやLCD基板等の被処理基板上に、例えばレジスト液等の塗布膜用の塗布液を塗布することで成膜を行う塗布膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスやLCDの製造プロセスにおいては、フォトリソグラフィと呼ばれる技術により被処理基板へのレジスト処理が行われている。この技術は、例えば半導体ウエハ(以下ウエハという)にレジスト液を塗布して当該表面に液膜を形成し、フォトマスクを用いて当該レジスト膜を露光した後、現像処理を行うことにより所望のパターンを得る、一連の工程により行われる。
【0003】
従来において、上述の工程におけるレジスト液の塗布工程はいわゆるスピンコーティング法により行なわれている。この方法は側方を全周に亘って囲うカップ内に回転自在なスピンチャックを設け、このスピンチャックでウエハを水平に吸着保持し、ウエハ中央部上方のノズルからレジスト液をウエハWに供給すると共にウエハWを回転させることにより、ウエハの遠心力によりレジスト液が拡散してウエハ全体に液膜を形成する方法である。
【0004】
ところで、形成されるレジストパターンの線幅はレジスト膜の膜厚と露光波長とに比例する。従って、近年要求が高まってきている前記パターンの微細化に対応するためには、できるだけ液膜を薄くする必要があり、スピンコーティング法においてはウエハの回転速度を上げることで薄膜化を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上述の方法ではウエハを高速回転させているため、内周部に比して外周部の周速度が大きくなり、特にウエハを大型化した際に外周部で空気の乱流が発生するという問題がある。この乱流は膜厚を変動させるのでウエハ全体の膜厚が不均一となり、パターンの微細化を阻害する要因となっていた。
【0006】
このような事情から、スピンコーティング法によらない塗布膜形成装置が検討されている。この方法はウエハWの上方に塗布液の吐出孔が当該ウエハWと対向するノズル11を設け、図16に示すようにこのノズル11を図示しないガイド部材に沿ってX方向に往復させると共にウエハWをY方向に間欠送りし、いわゆる一筆書きの要領でウエハW表面にレジスト液を供給するものである。
【0007】
この方法においては、直線状の塗布領域を横に並べて全面を塗布するため、ノズル11のスキャン回数が多く、従ってできる限りノズル11のスキャン速度を大きくとって処理時間を短縮することが実用的である。
【0008】
そこで、ノズル11をX方向へ移動させる際、例えば一端側で6〜10msで数m/s程度まで加速させ、他端側で急激な減速を行うことを検討しているが、当該ノズルの加速時及び減速時に大きな振動が生じてしまうという問題がある。従って、スループットを上げるためにノズル11のスキャン速度を上げようとすると、この振動が増大し、例えば塗布、現像システム内の他のユニットや露光装置にまで振動が伝播するおそれが生じる。
【0009】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、その目的は塗布液の歩留まりが高くかつ均一な塗布膜を形成することができ、しかもスループットの高い塗布膜形成装置を提供することにある。また本発明の他の目的は、振動が小さい塗布膜形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係る塗布膜形成装置は、基板を保持する第1の基板保持部と第2の基板保持部とを備えた基板保持部と、各々基板保持部に保持された基板と対向するようにかつ互にY方向に離間して共通の基体に設けられるとともに、前記第1の基板保持部に保持された基板に対して塗布液を吐出する第1の塗布液ノズル及び前記第2の基板保持部に保持された基板に対して塗布液を吐出する第2の塗布液ノズルと、前記基体に設けられ、これら第1の塗布液ノズル及び第2の塗布液ノズルを互に逆向きにかつ対称にX方向に移動させるX方向駆動部と、前記基体と基板保持部とを相対的にY方向に間欠的に移動させるY方向駆動部と、を備え、前記第1の塗布液ノズルと第2の塗布液ノズルとを互に逆向きにかつ対称にX方向に移動させることにより各基板表面に塗布液を夫々の基板内における塗布膜形成領域のX方向の一端から他端まで直線状に塗布した後、第1の塗布液ノズル及び第2の塗布液ノズルをY方向に相対的に移動させて、既に塗布された領域の隣の領域に塗布液ノズルを対向させ、こうしてX方向に塗布した領域を各々の塗布膜形成領域の一端側から他端側まで順次Y方向に並べていくことを特徴とする。
【0011】
この発明においてY方向駆動部は、第1の塗布液ノズル及び第2の塗布液ノズルをY方向に間欠的に移動させる塗布液ノズル用のY方向駆動部と、基板保持部をY方向に間欠的に移動させる基板保持部用のY方向駆動部とを備えているとよい。またX方向駆動部は、前記第1の塗布ノズルと第2の塗布ノズルとに共通に設けられていることが好適である。こうしたX方向駆動部の構成としては、例えば前記基体のX方向に伸びる一端側に設けられた駆動プーリと、当該基体の他端側に設けられた従動プーリと、これら駆動プーリと従動プーリとに巻き掛けられたエンドレスベルトと、このエンドレスベルトを正逆回転させるために前記駆動プーリに設けられた駆動源と、を備え、前記エンドレスベルトのX方向に平行な一対のベルト部分の一方に前記第1の塗布ノズルが設けられ、当該ベルト部分の他方に第2の塗布ノズルが設けられるようにするとよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る塗布膜形成装置についてレジスト膜の形成を例にとって、先ず第1の実施の形態について図1及び図2に示す概略説明図を参照しながら説明する。基板であるウエハWは昇降部21aにより昇降自在な例えばバキュームチャックよりなる基板保持部21により水平に保持されており、昇降部21aは、Y方向に伸びるガイド部をなすレール25にガイドされながら移動する移動体21bの上に設けられている。この移動体21bには例えば基板保持部21の両側に張り出し、ウエハW表面よりも若干高いレベルまで立ち上げられた一対のマスク支持部材22が設けられている。このマスク支持部材22の上には、マスク部材23が設けられており、このマスク部材23は該マスク部材23上方から供給されるレジスト液がウエハWの塗布膜形成領域に付着することを防ぐようにウエハWの塗布膜形成領域に対応する部分のみ開口する形状とされている。マスク部材23は例えば装置外に設けられる図示しない洗浄装置にて洗浄できるようにカップ22から取り外しが可能な構成となっている。
【0021】
前記移動体21bは筐体24の外側に設けられるモータ27により回動し、Y方向に伸びるボールネジ26と螺合し、ボールネジ26の回転力によりY方向に移動できるようになっている。ここで特許請求の範囲における「基板保持部をY方向に間欠的に移動させる基板保持部用のY方向駆動部」は、レール25、ボールネジ26及びモータ27等が相当する。
【0022】
また筐体24底面には、例えば前記基板保持部21等の移動領域を挟むようにして一組の液槽28が設けられており、溶剤例えばシンナー溶液が貯溜される。この溶剤はウエハW表面に供給される塗布液の揮発を抑えるためのものであり、ウエハW周辺が適当な溶剤蒸気の雰囲気となるように液槽28内で温度、濃度等の制御がされている。なおこの例においては、溶剤蒸気の雰囲気を形成して外部と区画するために、筐体24などの装置本体がケース体20により囲まれている。
【0023】
前記筐体24における例えば図2中左側の側面及びこの側面に並ぶケース体20の側面には図示しないがウエハWの搬入出ができるように開口部が形成されている。例えばウエハWの搬入出は、図示しない搬送アームをケース体20及び筐体24の開口部を介してマスク支持部材22とウエハW裏面との間に差し込み、当該搬送アーム及び/または基板保持部21の昇降動作により両者の間でウエハWを受け渡すことにより行われる。
【0024】
次に、基板保持部21上方側を移動し、ウエハW表面に塗布液の供給を行う塗布液ノズル3周辺についての説明を行う。塗布液ノズル3は、吐出孔3aがウエハWと対向し、X方向に移動自在となるようにガイド部材31に支持される構成となっており、このガイド部材31は、筐体24の対向する側壁の上端付近に設けられ、Y方向に伸びるレール32a及びレール32bに左右端がガイドされながらY方向に移動できるように構成されている。
【0025】
塗布液ノズル3はガイド部材31と平行して設けられるボールネジ33と螺合されており、このボールネジ33の一端に設けられるモータ34によりボールネジ33を正逆回転させることで、塗布液ノズル3がガイド部材31に案内され、X方向に往復できる構成となっている。一方、塗布液ノズル3は液供給部35と接続されており、液温及び濃度等の調整がなされた塗布液例えばレジスト液をこの液供給部35から図示しない流量調整用のバルブを介して供給され、ウエハWと対向する吐出孔3aからレジスト液の吐出が行われる。
【0026】
また、ガイド部材31の一端側には、例えばレール32bと平行して設けられ、モータ37により駆動されるボールネジ36が螺合され、このボールネジ36を回転させることによりガイド部材31は塗布液ノズル3及びボールネジ33と一体に、レール32a、32bにガイドされてY方向に移動する。このモータ37の他、モータ34、モータ27及び前記昇降部21aは制御部38と接続されており、例えば各々の動作が制御される。ガイド部材31、ボールネジ33、モータ34等は特許請求の範囲における「塗布液ノズルをX方向に往復移動させるX方向駆動部」に相当し、レール32a,32b、ボールネジ36、モータ37等が「塗布液ノズルをY方向に間欠的に移動させる塗布液ノズル用のY方向駆動部」に相当する。
【0027】
次に上述実施の形態における作用について説明する。先ず図2における筐体24の左端側に基板保持部21を位置させ、ケース体20及び筐体24の各開口部(図示せず)を介して図示しない搬送アームによりウエハWを基板保持部21上に受け渡す、この受け渡しは、基板保持部21及び前記搬送アームの少なくとも一方の昇降動作により行われる。そして、塗布液ノズル3のX方向における移動領域がウエハWの一端に位置するように基板保持部21及び/またはガイド部材31をY方向に移動させる。このとき塗布液ノズル3はガイド部材31の一端側にて待機させる。
【0028】
そしてウエハWを停止させておいて図3に示すように塗布液ノズル3によるレジスト液の吐出を行いながら一端側から他端側へスキャン(往路)を行い、他端側にて折り返した塗布液ノズル3が復路にて塗布膜形成領域上方に至るまで、即ち塗布液ノズル3がマスク部材23上方を移動する間に基板保持部21とガイド部材31とを同時にY方向に逆向きに微小量例えば各々0.5mmずつ移動させる。こうしてウエハW表面の塗布膜形成領域W1全域にレジスト液の液膜が形成され、その後基板保持部21をウエハ搬入時の位置に戻し、ウエハWが搬出される。
【0029】
本実施の形態によれば、塗布液ノズル3によりいわば一筆書きの要領でレジスト液をウエハW上に塗布しているため、スピンコーティング法に比べてレジスト液の歩留まりを飛躍的に向上させることができると共に、ウエハWの回転による空気の乱流の発生といったことも起こらないので膜厚の均一性が高いなどの効果があり、またマスク部材41によりウエハWの周縁部にレジスト液が塗布されないようにしているため、レジスト膜のウエハW周縁部からの膜剥れを防止できると共に、ウエハWの裏面側が汚れることもないので、搬送アームなどを汚すおそれもない。
【0030】
そしてウエハWと塗布液ノズル3とを同時に互にY方向に逆向きに移動させることによりスキャン領域を移動させるようにしているため、理屈からすれば一方のみをY方向に移動させた場合に比して半分の時間で済む。一筆書きで塗布する場合スキャン回数が多いことから、この手法はスループットの向上を図る上で有効である。
【0031】
なお、図4に示すように、ウエハWの周縁部全体を覆うマスク部材23に代えて塗布液ノズル3のX方向移動領域両端において、塗布液ノズル3のスキャン領域に対応するウエハWの周縁領域のみを覆う一組のマスク部材39a,39bを塗布液ノズル3と一体となってY方向に移動できるように設け、これらマスク部材39a及び39bの離間間隔を駆動機構40によってウエハWの塗布膜形成領域W1の幅に応じて変化するように構成してもよい。
【0032】
図5は第2の実施の形態であり、この例では、図5中塗布液ノズル3の右側を手前側と呼ぶことにすると、手前側の領域において図示しない搬送アームにより複数のウエハWを順番に例えば3台の基板保持部41に載置し、基板保持部41を奥側に、塗布液ノズル3のガイド部材31を手前側に間欠的に移動させて、既述した実施の形態と同様にしてウエハW上にレジスト液を塗布する。そして塗布が終了したウエハWから順番に奥側領域で搬出され、最後尾のウエハWの塗布が終了した時点で、各基板保持部41を元の位置まで戻し、あるいは今度は搬出した領域にてウエハWを基板保持部41に載置して、同様に処理を行う。
【0033】
このような実施の形態によれば、複数の基板保持部を同一のレール25上に設け、各基板保持部と塗布液ノズル3とを夫々逆方向に移動させるようにしてレジスト液の塗布を行っているので、第1の実施の形態と同様の効果があるのに加え、塗布処理とウエハWの搬入、搬出とを並行して行うことができるのでスループットがより向上する。
【0034】
次に第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、図6の概略図に示すようにY方向に伸びるレール25に沿ってガイドされるように2基の基板保持部51a及び51bを設け、その上方に、基板保持部51a及び51bの夫々に対応する塗布液ノズル52a及び52bと前記塗布液ノズル52a及び52bの夫々をX方向に移動できるようにガイドする一組のガイド手段53a及び53bと、これらガイド手段53a及び53bを両端で夫々支持する支持体54、55と、を設けた構成となっている。なおこの例においてガイド手段53a及び53bが支持体54、55に沿ってガイドされながらY方向に駆動されるように構成し、塗布液ノズル52a及び52bと基板保持部51a及び51bとを第1の実施の形態と同様に逆向きにY方向に移動させるようにしてもよい。
【0035】
また塗布液ノズル52a及び52bは、例えば図7に示すように長方形状をなす基体50のY方向に対向する一組の辺に沿って移動できるように構成してもよい。図7では塗布液ノズル52a及び52bをX方向に駆動するためのボールネジ部56及びモータ57を示してある。ここで、図6及び図7に示した装置の動作は同様であるため図7に示す例を代表して作用及び効果を説明する。
【0036】
先ず本実施の形態における塗布工程開始時の基体50の位置は、基体50がこれから移動する方向をY方向前方とすると、例えば基板保持部51a及び51bに保持されるウエハWa及びWbの前方端に、夫々塗布液ノズル52a及び塗布液ノズル52bのX方向往復領域(スキャン領域)が位置するように位置決めされる。
【0037】
そして、塗布液ノズル52a、52bは図8に示すように互にX方向逆側の位置からレジスト液の塗布を開始する。このX方向の移動は各々の塗布液ノズルが対称に動くように、例えば塗布液ノズル52a、52bが夫々の移動領域の一端側から移動を開始して所定の速度に達するまでの加速期、当該所定速度を維持する等速期、他端側付近にて停止して折り返すまでの減速期、の全ての期間において塗布液ノズル52aと塗布液ノズル52bとの同期が図られる。つまり塗布液ノズル52a及び52bは基体50の中心Pに対して常に点対称となるように位置する。従って、例えば塗布液ノズル52aがその移動領域を図8に示す基体50の一端X1側から移動を開始して他端X2側へと到着する時、同時に塗布液ノズル52bは当該移動領域における基体50のX1側端部へと到着する。
【0038】
塗布液ノズル52a及び52bが夫々の移動領域端部にて折り返すとき、ウエハWa及びウエハWbがY方向前方へと間欠移動し、塗布液ノズル52a、52bにより同様にして塗布が行われ、このような動作を繰り返すことでウエハWaとウエハWbとの夫々の表面全体にいわゆる一筆書きの要領でレジスト液を供給することができる。なおこの場合においても、基体50をY方向後方にウエハWa、Wbと同時に移動させるようにしてもよい。
【0039】
このように、本実施の形態では共通の基体50に2基の塗布液ノズル52a及び52bを設けているので、例えば2枚のウエハに対して同時にレジスト液の塗布を行うことができる。そして、両塗布液ノズル52a、52bのX方向への往復移動が図8に示す基体50の中心点Pを挟んで点対称となるように移動させているので、互の塗布液ノズルの加速時及び減速時に生じる衝撃は基体50を伝って相殺されることとなり、いわば互の塗布液ノズル52a、52bがカウンターバランスとして働き、振動を抑えることができる。
【0040】
なお、第3の実施の形態におけるレジスト液の塗布は以下のように行ってもよい。即ち図9に示すように、基体50についてY方向の長さがウエハ2枚分の直径より長いものを用意し、当該基体50の中心点Pに対して点対称に塗布液ノズル52a及び52bをX方向に移動させると共に、ウエハWa及びウエハWbを基体50の外側から中心点Pに向けて間欠移動させるものである。このようにしても前記の場合と同様に互の塗布液ノズルによる衝撃の発生を抑えながら同時に2枚のウエハに対して一筆書きでレジスト液の塗布を行うことができる。
【0041】
次に第4の実施の形態について図10、図11及び図12を参照しながら説明を行う。本実施の形態は、例えば第1の実施の形態におけるガイド部材31に代えて使用しうる塗布液ノズルをX方向に移動させるX方向駆動部に特徴があるので当該部位についてのみ説明を行う。
【0042】
図10は本実施の形態におけるX方向駆動部60を示す概略斜視図であり、X方向に伸びる長方形状の基体61上の両端には、一方に駆動プーリ62、他方には従動プーリ63が設けられており、各プーリ62、63にはエンドレスベルト64が掛けられている。駆動プーリ62上部にはモータ65が設けられており駆動プーリ62を回転させると、当該駆動プーリ62の正逆回転に伴ってベルト64も回転する。
【0043】
ここで両プーリ62、63に掛けられたエンドレスベルト64の平行な一対のベルト部分に夫々64a、64bの符号を割り当てると、一方側のベルト部分64aにはノズル支持体7、他方側のベルト部分64bには衝撃緩和用の移動体であるバランサー8が設けられ、夫々がベルト64の回転に伴ってX方向に逆向きに対称に移動する。また駆動プーリ62と従動プーリ63との間には、夫々がX方向に伸びる上下に平行な2本のガイド軸66及び67が設けられており、ノズル支持体7及びバランサー8をX方向にガイドするように構成されている。またノズル支持体7には、吐出孔70を有する塗布液ノズル71が設けられている。前記バランサー8の重量は、例えばノズル支持体7及び塗布液ノズル71の総重量と等しい大きさに設定される。
【0044】
以下ガイド軸66及び67によりノズル支持体7及びバランサー8がガイドされる機構について説明する。図11はノズル支持体7及びバランサー8の断面図であり、ここに示すようにノズル支持体7及びバランサー8は、固定部材72及び82によりベルト64を挟むようにして当該ベルト64に固定されている。ノズル支持体7及びバランサー8には前記ガイド軸66及び67が貫通する貫通孔73及び83が形成されており、図12に示すようにこの貫通孔73、83の外周面は空気が通流できるように多孔質部材例えば多数の孔の開いた筒状体73aにより形成されている。この筒状体73aの外側には通気室73bが形成されており、この通気室73bは、ノズル支持体7(バランサー8)の中に形成された流路75を介して空気供給管76に接続されている。この空気供給管76には図示しない空気供給源から加圧空気が供給されており、この加圧空気が流路75、85及び筒状体73aを介してガイド軸66(67)と筒状体73aとの隙間に吹き出される。なお図11ではガイド軸66、67及び貫通孔73、83を含む部分を単に円として簡略化している。従って、ノズル支持体7及びバランサー8は加圧空気を介在させた状態でガイド軸66にガイドされるので、高速で移動させても機械的な摩擦が起こらないため、部品の磨耗が抑えられるという効果がある。なおここで用いる加圧空気にかけられる圧力は例えば2Kg/cm2以上である。
【0045】
また本実施の形態においてバランサー8に代えてノズル支持体7と同形状のノズル支持体8Aを設け、これに塗布液ノズルを取り付けるようにしてもよいし、塗布液ノズル71を水平方向に向くように構成し、垂直に保持されたウエハWに対して塗布を行うようにしてもよく、この場合例えば図13に示すようにX方向駆動部60を挟んで対向する2枚のウエハWへノズル支持体7、8Aに設けられる塗布液ノズル71、81によりレジスト液の塗布を行う構成が挙げられる。
【0046】
次に上述の塗布膜形成装置を塗布ユニットに組み込んだ塗布・現像装置の一例の概略について図14及び図15を参照しながら説明する。図14及び図15中、9はウエハカセットを搬入出するための搬入出ステ−ジであり、例えば25枚収納されたカセットCが例えば自動搬送ロボットにより載置される。搬入出ステ−ジ9に臨む領域にはウエハWの受け渡しア−ム90がX,Z,Y方向およびθ回転(鉛直軸回りの回転)自在に設けられている。更にこの受け渡しア−ム90の奥側には、例えば搬入出ステ−ジ9から奥を見て例えば右側には塗布・現像系のユニットU1(塗布ユニット92,現像ユニット91)が、左側、手前側、奥側には各々のユニットが多段に重ねられ構成された加熱・冷却系のユニットU2,U3,U4が夫々配置されている。また、塗布ユニット92,現像ユニット91と加熱・冷却系ユニットとの間でウエハWの受け渡しを行うための、例えば昇降自在、左右、前後に移動自在かつ鉛直軸まわりに回転自在に構成されたウエハ搬送ア−ムMAが設けられている。但し図14では便宜上ユニットU2及びウエハ搬送ア−ムMAは描いていない。
【0047】
塗布・現像系のユニットにおいては、例えば上段に2個の上述の現像装置を備えた供えた現像ユニット91が、下段に2個の塗布ユニット92が設けられている。例えば加熱・冷却系のユニットにおいては、加熱ユニットや冷却ユニット、疎水化処理ユニット等がユニットU2,U3,U4の中に7段の棚状に収納配置された構造となっている。
【0048】
塗布・現像系ユニットや加熱・冷却系ユニットを含む上述の部分をプロセスステーションブロックと呼ぶことにすると、このプロセスステーションブロックの奥側にはインタ−フェイスブロック100を介して露光装置101が接続されている。インタ−フェイスブロック100は例えば昇降自在、左右、前後に移動自在かつ鉛直軸まわりに回転自在に構成されたウエハ搬送ア−ム102により露光装置101の間でウエハWの受け渡しを行うものである。
【0049】
この装置のウエハの流れについて説明すると、先ず外部からウエハWが収納されたウエハカセットCが前記搬入出ステ−ジ9に搬入され、ウエハ搬送ア−ム90によりカセットC内からウエハWが取り出され、既述の加熱・冷却ユニットU3の棚の一つである受け渡し台を介してウエハ搬送ア−ムMAに受け渡される。次いでユニットU3の一の棚の処理部内にて疎水化処理が行われた後、塗布ユニット92にてレジスト液が塗布され、レジスト膜が形成される。レジスト膜が塗布されたウエハWは加熱ユニットで加熱された後、ユニットU4のインターフェースブロック100のウエハ搬送アーム102と受渡し可能な冷却ユニットに搬送され、処理後にインタ−フェイスブロック100,ウエハ搬送アーム102を介して露光装置101に送られ、ここでパタ−ンに対応するマスクを介して露光が行われる。露光処理後のウエハをウエハ搬送アーム102で受け取り、ユニットU4の受け渡しユニットを介してプロセスステーションブロックのウエハ搬送アームMAに渡す。
【0050】
この後ウエハWは加熱ユニットで所定温度に加熱され、しかる後冷却ユニットで所定温度に冷却され、続いて現像ユニット91に送られて現像処理され、レジストマスクが形成される。しかる後ウエハWは搬入出ステ−ジ9上のカセットC内に戻される。
【0051】
以上において本実施の形態で用いられる基板はLCD基板であってもよい。また塗布液としてはレジスト液に限らず層間絶縁材料、低誘電体材料、強誘電体材料、配線材料、有機金属材料、金属ペースト等を用いるようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば塗布液の歩留まりが高くかつ面内均一性の高い塗布膜を形成することができ、しかもスループットの高い塗布膜形成装置を提供することができる。また本発明は、振動が小さい塗布膜形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である塗布膜形成装置について示す概略構成図である。
【図2】上記塗布膜形成装置の平面図である。
【図3】ウエハWの周縁部を覆うマスク部材を用いた場合の塗布液の供給の様子を示した説明図である。
【図4】マスク部材の他の例を示した説明図である。
【図5】第2の実施の形態における塗布液供給の様子を示した概略斜斜視図である。
【図6】第3の実施の形態に係る塗布膜形成装置を示す概略斜視図である。
【図7】第3の実施の形態に係る塗布膜形成装置の他の例を示す概略斜視図である。
【図8】第3の実施の形態の作用を説明する説明図である。
【図9】第3の実施の形態の作用を説明する説明図である。
【図10】第4の実施の形態に係るX方向駆動部を示す概略斜視図である。
【図11】第4の実施の形態に係るノズル支持体7及びバランサー8を示す縦断面図である。
【図12】前記ノズル支持体7について説明する部分拡大図である。
【図13】第4の実施の形態に係るX方向駆動部の他の例を示した概略断面図である。
【図14】前記塗布膜形成装置を組み込んだ塗布・現像装置の一例を示す斜視図である。
【図15】前記塗布膜形成装置を組み込んだ塗布・現像装置の一例を示す平面図である。
【図16】スピンコーティング法を用いない塗布膜形成装置の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
W ウエハ
W1 塗布膜形成領域
21 基板保持部
23 マスク部材
24 筐体
3 塗布液ノズル
31 ガイド部材
25,32a,32b レール
26,33,36 ボールネジ
27,34,37 モータ
50 基体
51a,51b 基板保持部
52a,52b 塗布液ノズル
53a,53b ガイド手段
60 X方向駆動部
62 駆動プーリ
63 従動プーリ
64 エンドレスベルト
66,67 ガイド軸
7 ノズル支持体
8 バランサー
Claims (4)
- 基板を保持する第1の基板保持部と第2の基板保持部とを備えた基板保持部と、
各々基板保持部に保持された基板と対向するようにかつ互にY方向に離間して共通の基体に設けられるとともに、前記第1の基板保持部に保持された基板に対して塗布液を吐出する第1の塗布液ノズル及び前記第2の基板保持部に保持された基板に対して塗布液を吐出する第2の塗布液ノズルと、
前記基体に設けられ、これら第1の塗布液ノズル及び第2の塗布液ノズルを互に逆向きにかつ対称にX方向に移動させるX方向駆動部と、
前記基体と基板保持部とを相対的にY方向に間欠的に移動させるY方向駆動部と、を備え、
前記第1の塗布液ノズルと第2の塗布液ノズルとを互に逆向きにかつ対称にX方向に移動させることにより各基板表面に塗布液を夫々の基板内における塗布膜形成領域のX方向の一端から他端まで直線状に塗布した後、第1の塗布液ノズル及び第2の塗布液ノズルをY方向に相対的に移動させて、既に塗布された領域の隣の領域に塗布液ノズルを対向させ、こうしてX方向に塗布した領域を各々の塗布膜形成領域の一端側から他端側まで順次Y方向に並べていくことを特徴とする塗布膜形成装置。 - Y方向駆動部は、第1の塗布液ノズル及び第2の塗布液ノズルをY方向に間欠的に移動させる塗布液ノズル用のY方向駆動部と、基板保持部をY方向に間欠的に移動させる基板保持部用のY方向駆動部とを備えていることを特徴とする請求項1記載の塗布膜形成装置。
- 前記X方向駆動部は、前記第1の塗布ノズルと第2の塗布ノズルとに共通に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の塗布膜形成装置。
- 前記X方向駆動部は、前記基体のX方向に伸びる一端側に設けられた駆動プーリと、当該基体の他端側に設けられた従動プーリと、これら駆動プーリと従動プーリとに巻き掛けられたエンドレスベルトと、このエンドレスベルトを正逆回転させるために前記駆動プーリに設けられた駆動源と、を備え、
前記エンドレスベルトのX方向に平行な一対のベルト部分の一方に前記第1の塗布ノズルが設けられ、当該ベルト部分の他方に第2の塗布ノズルが設けられていることを特徴とする請求項3記載の塗布膜形成装置。
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