JP3919711B2 - 糸挿通型及び糸挿通方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、糸の挿通可能な複数の挿通孔を有するシート状扁平体の該挿通孔に糸を順次挿通するのに用いられる糸挿通型、該糸挿通型を用いた糸挿通方法及び糸挿通体の製造方法、並びに筒状体とその巻き上げ用の糸とを備える毛髪保持具を該糸挿通型を用いて製造する毛髪保持具の製造方法及び該製造方法の実施に用いられる毛髪保持具の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
特開2003−33216号公報及び特開2003−93133号公報には、本出願人による「一端部に毛髪取り込み口を有し該毛髪取り込み口から毛髪を挿入可能な筒状体と、該筒状体の巻き上げ用の糸とを備え、前記筒状体の外周面には、前記糸を挿通する挿通孔が間欠的に設けられており、前記糸が前記挿通孔に順次挿通されて前記筒状体の外周面に設けられている毛髪保持具」が記載されている。
【0003】
前記公報には、筒状体の挿通孔に糸を順次挿通する手段については記載されていないが、一般的には、針等の棒材に糸を引っ掛け、その棒材を、筒状体の挿通孔に順次挿通していくことにより、糸を挿通孔に順次挿通している。
しかし、このような針等の棒材を用いて糸を挿通孔に順次挿通するのは煩雑な作業であり、特に大量生産には不向きである。
このような問題点は、前記公報記載の筒状体における挿通孔に糸を順次挿通する場合に限らず、その他のシート状扁平体における挿通孔に糸を順次挿通する場合にも生じる。
【0004】
従って、本発明の目的は、挿通孔を有するシート状扁平体(筒状体)の該挿通孔に糸を容易に順次挿通することのできる糸挿通型、糸挿通方法及び糸挿通体の製造方法、並びに該糸挿通型を用いて毛髪保持具を製造する毛髪保持具の製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−33216号公報
【特許文献2】
特開2003−93133号公報
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、糸の挿通可能な複数の挿通孔を有するシート状扁平体の該挿通孔に糸を順次挿通するのに用いられる糸挿通型であって、前記糸を挿通可能な不連続管路がそれぞれ形成された上型及び下型からなり、該上型及び該下型を重ね合わせると、該上型及び該下型それぞれの前記不連続管路が連続して1本の連続管路が形成され、前記上型及び前記下型は、それぞれ前記不連続管路をその流れ方向に二分するように分割する第1上型、第2上型及び第1下型、第2下型に分割されるようになっており、前記上型及び前記下型の重ね合わせ面間に、前記シート状扁平体を、該上型及び該下型それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路の開孔部と該シート状扁平体の前記挿通孔とを一致させて挟む糸挿通型を提供することにより前記目的を達成したものである。
【0007】
また、本発明は、前記糸挿通型を用いて、糸の挿通可能な複数の挿通孔を有するシート状扁平体の該挿通孔に糸を順次挿通する糸挿通方法であって、前記糸挿通型における前記上型及び前記下型の重ね合わせ面間に、前記シート状扁平体を、該上型及び該下型それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路の開孔部と該シート状扁平体の前記挿通孔とを一致させて挟み、斯る状態下に前記連続管路の他端部側を負圧状態とすることにより、前記糸を該連続管路内の一端部から他端部に亘って挿通させる糸挿通方法を提供するものである。
【0008】
また、本発明は、前記糸挿通型を用いて、糸の挿通可能な複数の挿通孔を有するシート状扁平体の該挿通孔に糸を順次挿通させて糸挿通体を製造する方法であって、前記糸挿通型における前記上型及び前記下型の重ね合わせ面間に、前記シート状扁平体を、該上型及び該下型それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路の開孔部と該シート状扁平体の前記挿通孔とを一致させて挟み、斯る状態下に前記連続管路の他端部側を負圧状態とすることにより、前記糸を該連続管路内の一端部から他端部に亘って挿通させる糸挿通体の製造方法を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、一端部に毛髪取り込み口を有し該毛髪取り込み口から毛髪を挿入可能な筒状体と、該筒状体の巻き上げ用の糸とを備え、前記筒状体の外周面には、前記糸を挿通する挿通孔が間欠的に設けられており、前記糸が前記挿通孔に順次挿通されて該筒状体の外周面に設けられている毛髪保持具を、前記糸挿通型を用いて製造する方法であって、前記糸挿通型における前記上型及び前記下型の重ね合わせ面間に、前記筒状体を、該上型及び該下型それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路の開孔部と該筒状体の前記挿通孔とを一致させて挟み、斯る状態下に前記連続管路の他端部側を負圧機構により負圧状態とすることにより、前記糸を該連続管路内の一端部から他端部に亘って挿通させる毛髪保持具の製造方法を提供するものである。
【0010】
また、本発明は、前記毛髪保持具の製造方法の実施に用いられる毛髪保持具の製造装置であって、前記糸挿通型と、該糸挿通型の前記連続管路の一端部に糸を供給する糸供給機構と、該連続管路の他端部側を負圧状態にする負圧機構とを具備し、前記糸挿通型における前記上型と前記下型との重ね合わせ面間に、前記筒状体を、該上型及び該下型それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路の開孔部と該筒状体の該挿通孔とを一致させて挟んだ状態下に、前記負圧機構により、前記連続管路の他端部側を負圧状態としつつ、前記糸供給機構により前記糸を供給することにより、該糸が該連続管路内の一端部から他端部に亘って挿通されるようになっている毛髪保持具の製造装置を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の糸挿通型及び糸挿通方法並びに本発明の毛髪保持具の製造方法及び製造装置について、その好ましい実施形態及び実施態様に基づき図面を参照しながら説明する。尚、下記毛髪保持具が、本発明の糸挿通体の製造方法により得られる糸挿通体の好ましい一例である。
先ず、本発明の糸挿通型及び糸挿通方法により糸が挿通されたシート状扁平体の一例である毛髪保持具について、図1を参照して説明する。
【0012】
尚、本発明の糸挿通型及び糸挿通方法における「シート状扁平体」は、主としてシート素材からなり、全体として扁平状のもの全般をいい、例えば、1枚のシートそのもの、1枚のシートからなる筒状体、1枚のシートからなる袋、2枚のシートを単に重ねたもの、2枚のシートからなる筒状体、2枚のシートからなる袋、これらと同様に3枚以上のシートからなるもの等が挙げられる。筒状体、袋等には、元々扁平状になした形体であるもののみならず、通常は断面方向に膨らんでいるが、断面方向に押圧すると容易に扁平状になるものを含む。
【0013】
本発明の毛髪保持具の製造方法及び製造装置の製造対象である毛髪保持具は、前記シート状扁平体の一形態である筒状体の外周面に糸を設けたもので、詳細には、一端部に毛髪取り込み口を有し該毛髪取り込み口から毛髪を挿入可能な筒状体と、該筒状体の巻き上げ用の糸とを備え、前記筒状体の外周面には、前記糸を挿通する挿通孔が間欠的に設けられており、前記糸が前記挿通孔に順次挿通されて該筒状体の外周面に設けられているものである。
【0014】
図1に示す毛髪保持具1を詳述すると、該毛髪保持具1は、一端部に毛髪取り込み口11を有し該毛髪取り込み口11から毛髪を挿入可能な筒状体12と、該筒状体12の巻き上げ用の糸16とを備えている。前記筒状体12は、2枚の帯状シート13(図1手前側),14(図1奥側)がそれらの両側縁部同士で接合されて形成されている。毛髪取り込み口11には取り込み口補強部材17が設けられ、毛髪取り込み口11が補強されている。筒状体12を構成する帯状シート13,14には、正面視で両シート13,14を貫通する挿通孔15,15・・・が筒状体12長手方向にジグザグ状に間欠的に形成されている。
【0015】
挿通孔15には、巻き上げ用の糸16が、筒状体12の上方(図1上方)に設けられた挿通孔15から下方(図1下方)に設けられた挿通孔15に順次、長手方向にジグザグ状に且つ帯状シート13の表面側と帯状シート14の表面側とに交互に配置されるように、挿通されている。
【0016】
巻き上げ用の糸16の一端16a(図1下方側の端部)は、帯状シート13の表面に固着されている(16cは固着部を示す)。また、巻き上げ用の糸16の他端16b(図1上方側の端部)は、帯状シート14における最上部の挿通孔15にフリー状態で挿通されている。巻き上げ用の糸16の他端16bの最端部には、巻き上げ時の被把持部としてのタグ18が設けられている。タグ18と最上部の挿通孔15との間には糸留め19が設けられており、巻き上げ用の糸16の他端16b近傍を毛髪取り込み口11に仮留め可能となっている。
【0017】
このような毛髪保持具1においては、それを構成する各部の素材、各部の寸法等は所望の性能等に基づき適宜選定される。
帯状シート13,14を構成する材料としては、各種可撓性材料が用いられる。例えば、不織布、多孔性又は非多孔性の樹脂フィルム、紙、又はこれらの複合体などが挙げられる。
筒状体12の長さは用途に応じて適宜設定することができる。
【0018】
巻き上げ用の糸16は、これを引張って毛髪の巻き上げ操作を行うときに、引きちぎれない程度の強度及び巻き上げ操作を円滑に行い得る柔軟性を有していることが好ましく、この点から、各種樹脂などの合成物、木綿や麻などの天然物、レーヨンなどの半天然物、各種金属、又はこれらの複合体などから構成されていることが好ましい。また、巻き上げ用の糸16は、糸状のものに限られず、例えば細長い帯状のものであってもよい。
【0019】
このように構成された毛髪保持具1によれば、筒状体12の毛髪取り込み口11から筒状体12の内部に毛髪を挿入し(毛髪挿入具を用いることが好ましい)、この状態下に、タグ18を把持して巻き上げ用の糸16を引くと、該巻き上げ用の糸16を引く方向を視線の軸として見た場合に、毛髪を三角形や六角形などの多角形の形状に巻き上げることができる。尚、どのような形状の多角形に巻き上げられるかは、巻き上げ用の糸16の筒状体12長手方向に対する角度等によって決定される。
【0020】
次に、前述の毛髪保持具1の製造に、特に筒状体(シート状扁平体)の挿通孔に糸を挿通する際に好ましく用いられる本発明の糸挿通型及び該糸挿通型を含む毛髪保持具の製造装置の一実施形態について、図2〜図7を参照して説明する。尚、本発明の糸挿通方法及び本発明の毛髪保持具の製造方法の一実施態様については、本実施形態の糸挿通型及び毛髪保持具の製造装置による毛髪保持具の製造工程、特に筒状体(シート状扁平体)への糸挿通工程の説明において併せて説明する。
【0021】
本実施形態の糸挿通型は、図1〜図6に示すように、糸16の挿通可能な複数の挿通孔15を有するシート状扁平体(筒状体12)の該挿通孔15に糸16を順次挿通するのに用いられる糸挿通型であって、前記糸16を挿通可能な不連続管路4A・4B、5A・5Bがそれぞれ形成された上型2及び下型3からなり、該上型2及び該下型3を重ね合わせると、該上型2及び該下型3それぞれの前記不連続管路4A・4B、5A・5Bが連続して1本の連続管路6が形成され、前記上型2及び前記下型3は、それぞれ前記不連続管路4A・4B、5A・5Bをその流れ方向に二分するように分割する第1上型2A、第2上型2B及び第1下型3A、第2下型3Bに分割されるようになっている。そして、本実施形態の糸挿通型は、前記上型2及び前記下型3の重ね合わせ面間に、前記シート状扁平体(筒状体12)を、該上型2及び該下型3それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路4A・4B、5A・5Bの開孔部と該シート状扁平体(筒状体12)の前記挿通孔15とを一致させて挟むものである。
【0022】
尚、本発明の糸挿通型における上型及び下型は、上型が上に配置され、下型が下に配置されるものに限られず、例えば、上型と下型とが横方向に配置される場合、上型が下に配置され、下型が上に配置される場合を含む。
【0023】
上型2及び下型3は、何れも直方体形状を有するブロック体である。これらの型は、不連続管路が形成可能であれば種々の材質を用いることができ、例えば、金属、合成樹脂、木材等を用いることができる。本実施形態においては、耐摩耗性の観点から金属を用いている。
また、上型2は、図2〜図5に示すように、平面視でジグザグ状の分割面で長手方向に2分割されている。下型3も同様に、図2〜図6に示すように、平面視でジグザグ状の分割面で長手方向に2分割されている。
【0024】
而して、図4に示すように、第1上型2Aのジグザグ状の分割面と第1下型3Aのジグザグ状の分割面とは、平面視で山の個数・ピッチ等は同じであるが、山形形状が異なっており、第1上型2A・第1下型3Aそれぞれのジグザグ形状を構成する各辺が平面視でそれぞれずれて交差している。
【0025】
第1上型2Aのジグザグ状の分割面においては、該分割面を構成する平面一つおきに半円断面の不連続な半管路4A・・・が形成されている。半管路4Aは、上向きに凸の半円弧状又は四半円弧状に形成されている。尚、ここでいう半管路とは、管路をその流れ方向に二分したものである。
第1下型3Aのジグザグ状の分割面においては、該分割面を構成する平面一つおきに半円断面の不連続な半管路5A・・・が形成されている。半管路5Aは、下向きに凸の半円弧状又は四半円弧状に形成されている。
【0026】
そして、図4に示すように、第1上型2Aと第1下型3Aとを所定位置で重ね合わせると第1上型2Aの半管路4Aと第1下型3Aの半管路5Aとが順次それらの流れ方向に連結した状態となり、第1下型3Aの長手方向一端部から第1上型2Aの長手方向他端部に亘り波状に連続した(半円弧が連続した)形状の半管路が形成される。
【0027】
また、第2上型2B及び第2下型3Bは、それぞれ第1上型2A及び第1下型3Aと横方向に対になるように形成されており、第2上型2Bと第2下型3Bとを所定位置で重ね合わせると第2上型2Bの半管路4Bと第2下型3Bの半管路5Bとが順次それらの流れ方向に連結した状態となり、第2下型3Bの長手方向一端部から第2上型2Bの長手方向他端部に亘り波状に連続した(半円弧が連続した)形状の半管路が形成される。
【0028】
また、図3に示すように、第1上型2Aと第2上型2Bとがそれらの分割面を合わせて当接し、第1下型3Aと第2下型3Bとがそれらの分割面を合わせて当接し、更に上型2と下型3とが所定位置で重ね合わせられると、下型3の長手方向一端部から上型2の長手方向他端部に亘り波状に連続した円形断面の連続管路6が形成される。
【0029】
第1下型3A・第2下型3Bは、分割面で分割し又は当接するように横方向に移動可能となっている。また、第1上型2A・第2上型2Bは、分割面で分割し又は当接するように横方向に移動可能となっていると共に、下型3に対し、上下方向に離反・重合するように移動可能となっている。上型2及び下型3の移動機構は、周知の機構が用いられる。
【0030】
次に、前記糸挿通型を用いた本発明の毛髪保持具の製造装置の一実施形態について、図2〜図7を参照して説明する。
本実施形態の毛髪保持具の製造装置は、図2〜図7に示すように、前述の糸挿通型と、前記連続管路6の他端部側を負圧状態にする負圧機構(図示せず)と、該糸挿通型の前記連続管路6の一端部から糸T(16)を供給する糸供給機構7とを具備し、前記糸挿通型における前記上型2と前記下型3との重ね合わせ面間に、前記筒状体12を、該上型2及び該下型3それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路4A・4B、5A・5Bの開孔部と該筒状体12の該挿通孔15とを一致させて挟んだ状態下に、前記負圧機構により該連続管路6の他端部側を負圧状態とし、管内に高速空気流を発生させながら、前記糸供給機構7により前記糸Tを連続的に供給することにより、該糸Tが該連続管路6内の一端部から他端部に亘って挿通されるようになっている。
【0031】
尚、筒状体12の挿通孔15に糸Tを順次挿通する場合には、糸挿通型における上型及び下型それぞれの不連続管路の開孔部と、筒状体12の挿通孔とが一致するように、糸挿通型及び筒状体を選択する必要がある。
【0032】
糸供給機構7について、図7を参照して詳述する。
糸供給機構7は、第1上型2A・第2上型2Bが分割面で当接し、第1下型3A・第2下型3Bが分割面で当接し、上型2・下型3が所定位置で重ねられた状態(以下、「型当接状態」という)において、波状に連続した連続管路6の一端部近傍の外側に設けられている。
【0033】
糸供給機構7は、図7に示すように、上下に配置する一対の搬送ローラ71A・71Bと、該搬送ローラ71A・71Bそれぞれを包囲するガイド72とを備えている。搬送ローラ71A・71B間及びガイド72間には糸T(最終的に巻き上げ用の糸16となるもの)が挿通可能となっており、搬送ローラ71A・71B間に糸Tを配置した状態で搬送ローラ71A・71Bを相互に逆方向に回転すると、その回転方向に従って糸Tを搬送できるようになっている。
【0034】
ガイド72の一端面(図7右方)は、上型2・下型3の一端面(図5左方)に当接する面となる。また、ガイド72の他端面(図7左方)には、糸のバッファー部73が設けられている。
【0035】
また、糸供給機構7は、一対の搬送ローラ71A・71Bを糸Tの供給時とは逆方向に回転させることにより、ガイド72の一端部から供給された糸Tをガイド72よりも上流に設けられている糸のバッファー部73に引き戻し可能となっている。即ち、糸供給機構7は、糸Tの他端を糸Tの挿通方向とは反対方向に引き戻す機構としての役割を有している。
【0036】
また、前記型当接状態において、波状に連続した連続管路6の他端部近傍の外側には、連続管路6内部の他端部側を負圧状態にし得る負圧機構(図示せず)が設けられている。負圧状態を実現する構成としては種々の構成を採用することができるが、本実施形態においては、真空ポンプを用い、好ましくは絶対圧力で数十キロパスカル(KPa)程度を実現できる真空ポンプを用いている。
また、連続管路6と前記負圧機構との間には糸Tの一端を固定できる糸固定部が設けられているか、または、前記糸挿通型に当接して設置されていた前記負圧機構が後退できるように設置されており、該負圧機構の後退により前記糸Tが露出した際に独立の糸固定部により糸Tの一端を固定できるようになっている。
【0037】
本実施形態の毛髪保持具の製造装置の前工程及び後工程には、以下に説明するように、更に他の機構等が設けられている。
本実施形態の毛髪保持具の製造装置の前工程においては、図8に示すように、最終的に帯状シート13となるシート連続体S1が巻回されてなるシート原反51と、最終的に帯状シート14となるシート連続体S2が巻回されてなるシート原反52が設けられている。
【0038】
また、シート原反51から繰り出されるシート連続体S1をガイドするローラ53、54及び55が設けられており、シート原反52から繰り出されるシート連続体S2をガイドするローラ53’、54’、55’及び56’が設けられており、ローラ55を経たシート連続体S1とローラ56’を経たシート連続体S2を重ね合わせるローラ57’が設けられている。シート連続体S1におけるローラ55・ローラ57’間の近傍及びシート連続体S2におけるローラ55’・ロータ56’間の近傍には、それぞれ後述の取り込み口補強部材17の取付機構(以下、取り込み口補強機構という)61・61’が設けられている。
【0039】
また、本実施形態の毛髪保持具の製造装置の前工程においては、取り込み口補強機構61・61’、サイドシール機構62、挿通孔打ち抜き機構63が設けられている。
取り込み口補強機構61・61’は、ローラ55・55’から排出されるシート連続体S1・S2の長手方向側縁部に、それぞれ補強部材連続体S4(最終的に取り込み口補強部材17となるもの)を取付可能となっている〔図9(a)、(b)参照〕。
サイドシール機構62は、補強部材連続体S4の取付られたシート連続体S1・S2を重ね合わせた状態で所定位置にサイドシールをして(サイドシール部をS5で示す)、連続筒状体S3(筒状体が幅方向に連続したもの)を形成できるようになっている〔図9(c)参照〕。
【0040】
挿通孔打ち抜き機構63は、連続筒状体S3の所定位置に挿通孔15を打ち抜いて形成できるようになっている〔図9(d)参照〕。
挿通孔打ち抜き機構63の次工程64には、前記実施形態の毛髪保持具の製造装置が設けられている。
【0041】
本実施形態の毛髪保持具の製造装置の後工程においては、図8に示すように、糸端部処理機構65、シートカット機構66が設けられている。
糸端部処理機構65は、連続筒状体S3の挿通孔15に糸Tを挿通した後、糸Tの端部を連続筒状体S3の表面に固着する等の糸端部処理をできるようになっている〔図10(b)、(c)参照〕。
シートカット機構66は、糸端部処理された連続筒状体S3をその幅方向にサイドシール部S5で切断して、個別の毛髪保持具1が得られるようになっている〔図10(c)、(d)参照〕。
【0042】
次に、前記実施形態の毛髪保持具の製造装置(前記実施形態の糸挿通型を含む)の一使用方法について、本発明の糸挿通方法及び本発明の毛髪保持具の製造方法の一実施態様を含めて説明する。
図8に示すように、シート原反51・52からそれぞれシート連続体S1・S2を繰り出す。繰り出されたシート連続体S1、S2は、それぞれ、ローラ53・54・55、53’・54’・55’に巻回されて弛みを除去された状態で、取り込み口補強機構61、61’に向けて搬送される〔図9(a)参照〕。
【0043】
取り込み口補強機構61、61’においては、図9(b)に示すように、シート原反S1・S2の一方の長手方向側縁部に、それぞれ帯状の補強部材連続体S4が取り付けられる。補強部材連続体S4の取り付けられたシート連続体S1・S2は、ローラ57’において合流後、サイドシール機構62に搬送される。
【0044】
サイドシール機構62においては、シート連続体S1・S2にその幅方向に延びるようにサイドシールがされる。サイドシールにより、一方のシート連続体S1と他方のシート連続体S2とが長手方向に間欠的に接合され、複数個の筒状体がそれらの幅方向両側部で連続した連続筒状体S3が形成される。サイドシール部S5は、最終的に毛髪保持具1の長手方向両側縁部の接合部となるもので、サイドシール部S5の幅は、毛髪保持具の接合部の幅の2倍となっている。連続筒状体S3は、挿通孔打ち抜き機構63に搬送される。
【0045】
挿通孔打ち抜き機構63においては、図9(d)に示すように、連続筒状体S3におけるサイドシール部S5間の所定位置(図1参照)に、シート連続体S1・S2両方を貫通して、挿通孔15が形成される。挿通孔15が形成された連続筒状体S3は、本実施形態の毛髪保持具の製造装置の設けられた工程64に搬送される。
【0046】
工程64においては、前記糸挿通型における前記上型2及び前記下型3の重ね合わせ面間に、前記筒状体(連続筒状体S3)を、該上型2及び該下型3それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路4A・4B、5A・5Bの開孔部と該筒状体の前記挿通孔15とを一致させて挟み、斯る状態下に前記負圧機構により前記連続管路6の他端部側を負圧状態とし、管内に高速空気流を発生させながら、前記糸供給機構7により前記糸Tを連続的に供給することにより、該糸Tを該連続管路6内の一端部から他端部に亘って挿通させている。
【0047】
工程64について以下に詳述する。
挿通孔15が形成された連続筒状体S3は、図6に示すように、下型3の上に、糸Tを挿通しようとする挿通孔15が下型3に形成されている不連続管路5A・5Bの開孔部と一致するように配置される。尚、図6においては、便宜上、上型2の図示を省略し、連続筒状体S3を模式的に最終形態である筒状体12として切断した形態を示しており、また、上型2における不連続管路4A・4Bの射影線を2点鎖線で示している。
【0048】
連続筒状体S3が下型3の所定位置に配置された後、上型2がそれに形成されている不連続管路4A・4Bの開孔部と下型3に形成されている不連続管路5A・5Bの開孔部とを一致させて重ね合わせられる〔図10(a)参照〕。これにより、上型2及び下型3には、連続筒状体S3における各挿通孔15を順次挿通する連続管路6が形成される。
【0049】
そして、負圧機構が作動し、上型2及び下型3の連続管路6内の他端部側が負圧状態となり、負圧になった管路の一端部から他端部に向かう高速空気流が発生する。その結果、糸供給機構7によって送り出される糸Tが、連続管路6内の一端部側から吸引され、連続筒状体S3の各挿通孔15を順次挿通して、該糸Tが連続管路6内の一端部から他端部に亘って挿通され、糸Tの一端が連続管路6の他端部から排出される。
この場合、糸供給機構7において、図7に示すように、搬送ローラ71A・71Bが所定方向に回転し、糸Tの一端が糸供給機構7から所定長さ供給されるが、この所定長さは、連続管路6の長さより長い長さであることが好ましい。
【0050】
糸Tの一端は負圧機構側に設置した糸固定部により固定・保持される。その後、上型2がその分割面で分割しながら上昇する。その結果、上型2における不連続管路4A・4B内を挿通していた糸Tが上型2から外れる。また、下型3がその分割面で分割しながら下降する。その結果、下型3における不連続管路5A・5B内を挿通していた糸Tが下型3から外れる。
【0051】
斯る状態下、糸供給機構7の搬送ローラ71A・71Bを糸Tの供給時とは逆方向に回転し、それにより連続管路6内に挿通され弛んでいた糸Tが糸供給機構7側に引張られる。即ち、糸Tの一端を前記負圧機構側で固定した状態で、該糸Tの他端を糸供給側に引き戻すことにより余分な該糸Tを糸供給側に戻す。その結果、糸Tがシート連続体S1・S2の表面に接した状態になる〔図10(b)〕。ここで、糸Tは、糸供給機構7側で切断され、この状態とされた連続筒状体S3は、糸端部処理機構65に搬送される。
【0052】
糸端部処理機構65においては、図10(c)に示すように、糸Tの一端近傍がシート連続体S1における負圧機構寄りの部位に固着される(図1参照)。また、タグ18及び糸留め19(図1参照)が設けられる。糸端部処理がされた連続筒状体S3は、シートカット機構66に搬送される。
【0053】
シートカット機構66においては、図10(c)及び(d)に示すように、サイドシール部S5をその長手方向に沿って2分するようにカットされる。その結果、図1に示すような毛髪保持具1が得られる。
【0054】
尚、上記説明においては、1個の毛髪保持具に着目して説明しているが、実際にはシート連続体に順次所定の処理がなされ、毛髪保持具が次々と製造されるようになっている。
【0055】
本実施形態の毛髪保持具の製造装置(本実施形態の糸挿通型並びに本実施態様の糸挿通方法及び毛髪保持具の製造方法)によれば、挿通孔15を有する連続筒状体S3(筒状体12)を糸挿通型の上型2と下型3との間の所定位置に挟み、連続管路6の他端部側を負圧状態にすると、糸Tが連続管路6内の一端部から他端部に亘って挿通し、糸Tを瞬時に連続筒状体S3の各挿通孔15に挿通させることができる。
【0056】
また、本実施形態の毛髪保持具の製造装置(本実施態様の毛髪保持具の製造方法)においては、糸Tを連続筒状体S3の各挿通孔15に挿入し、上型2及び下型3を分割した直後には、糸Tが弛んだ状態となっているが、糸の一端を負圧機構(固定部)側で固定し、その状態で、糸Tの他端を糸供給機構(糸引き戻し機構)により糸供給側に引き戻しているため、糸Tの弛みを直ちに除去することができる。
【0057】
以上、本発明の毛髪保持具の製造装置(本発明の糸挿通型を含む)の好ましい一実施形態並びに本発明の糸挿通方法及び毛髪保持具の製造方法の好ましい一実施態様について説明したが、これら本発明は、前述した実施形態及び実施態様に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更が可能である。上記説明においては、本発明の糸挿通型及び糸挿通方法を毛髪保持具の製造(筒状体への糸の挿通)に用いているが、本発明の糸挿通型及び糸挿通方法は、その他のシート状扁平体への糸の挿通に用いることができる。
【0058】
また、本発明は、筒状体や袋体に形成されていない状態のもの、例えば2枚のシートを単に重ねたもの(つまり筒状体、袋にも形成されていない)に対し、両側縁部等に短いピッチで挿通孔を形成し、この挿通孔に糸を挿通することにより、2枚のシートを実質的に縫合することができる。
シート状扁平体(筒状体)の挿通孔の形状は、円形に制限されず、種々の形状とすることができる。
【0059】
シート状扁平体への糸の挿通形態については、平面視でジグザグ状の挿通形体に制限されず、所望の挿通形態とすることができ、例えば、平面視で直線状の挿通形態とすることができる。
また、本発明における糸挿通型は、2分割され、1つの挿通型で1本の連続管路を形成するものに制限されず、3つ以上に分割され、1つの挿通型で2本以上の連続管路を形成するものでもよく、このような糸挿通型によれば、一度に2以上の糸挿通作業を行うことができる。
【0060】
本発明の糸挿通型における管路の断面形状は、円形に制限されず、糸を挿通できれば、四角形、六角形等の他の形状でもよい。
上型及び下型の分割面の形状は、平面視でジグザグ形状に制限されず、糸挿通形態に応じて、平面視で直線状とすることができる。
連続管路の流れ方向の形状は、前記実施形態における半円弧が連続した曲線状に制限されず、糸を連続管路の一端部から他端部に亘り挿通可能であれば、正規曲線、ジグザグ線等の形状でもよい。
【0061】
本発明の毛髪保持具の製造方法及び製造装置は、図1に示す毛髪保持具に製造する場合に制限されず、種々の「一端部に毛髪取り込み口を有し該毛髪取り込み口から毛髪を挿入可能な筒状体と、該筒状体の巻き上げ用の糸とを備え、前記筒状体の外周面には、前記糸を挿通する挿通孔が間欠的に設けられており、前記糸が前記挿通孔に順次挿通されて該筒状体の外周面に設けられている毛髪保持具」を製造する場合に用いることができる。
【0062】
前記実施態様においては、連続状の筒状体(シート状扁平体)に糸を挿通してから該筒状体を切断し、糸の挿通された個別の筒状体を得ているが、本発明においては、(糸の挿通されていない)個別の筒状体(シート状扁平体)に糸を挿通して、糸の挿通されたシート状扁平体を得ることもできる。
【0063】
連続管路が長いときや糸が重いものであるとき等のように、連続管路の他端部側のみに負圧機構を設置しただけでは吸引性能が不足する場合には、連続管路の途中に、補助的な負圧回路(吸引孔)を設けることが好ましい。その場合には、糸の挿通を阻害しないように、糸の先端位置を検知し、糸が補助的な負圧回路の位置を通過する前に順次当該負圧回路を停止するようにすると更に好ましい。
【0064】
前記説明においては、本発明の糸挿通体の製造方法により得られる糸挿通体の一例として毛髪保持具について説明しているが、該糸挿通体としては、該毛髪保持具に制限されない。
【0065】
【発明の効果】
本発明の糸挿通型、糸挿通方法及び糸挿通体の製造方法並びに本発明の毛髪保持具の製造方法及び製造装置によれば、挿通孔を有するシート状扁平体(筒状体)の該挿通孔に糸を容易に順次挿通することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の毛髪保持具の製造方法及び製造装置により得られる毛髪保持具を示す正面斜視図である。
【図2】図2は、本発明の糸挿通型における上型及び下型を示す斜視図で、上型と下型とが離間し、上型及び下型それぞれが分割している状態を示す図である。
【図3】図3は、本発明の糸挿通型における上型及び下型を示す斜視図で、上型と下型とが離間し、上型及び下型それぞれが分割していない状態を示す図である。
【図4】図4は、本発明の糸挿通型における上型及び下型を示す斜視図で、第1上型と第1下型とが重ね合わされ、波状に連続した半管路が形成されている状態を示す図である。
【図5】図5(a)は、本発明の糸挿通型における上型を示す底面図で、図5(b)は、本発明の糸挿通型における下型を示す平面図である。
【図6】図6は、本発明の糸挿通型における下型の所定位置に、筒状体を配置した状態を示す平面図である。
【図7】図7は、本発明の毛髪保持具の製造装置の一実施形態における糸供給機構を示す正面断面図である。
【図8】図8は、本発明の毛髪保持具の製造装置を含む製造工程全体を示す概略図である。
【図9】図9は、本発明の毛髪保持具の製造装置の一実施形態により、毛髪保持具が形成される工程(前半)を順次示す平面図である。
【図10】図10は、本発明の毛髪保持具の製造装置の一実施形態により、毛髪保持具が形成される工程(後半)を順次示す平面図である。
【符号の説明】
1 毛髪保持具
11 毛髪取り込み口
12 筒状体
13、14 帯状シート
15 挿通孔
16 巻き上げ用の糸
17 取り込み口補強部材
18 タグ
19 糸留め
2 上型
2A 第1上型
2B 第2上型
3 下型
3A 第1下型
3B 第2下型
4A、4B、5A、5B 半管路(不連続管路)
6 連続管路
7 糸供給機構
51、52 シート原反
53、53’、54、54’、55、55’、56’、57’ ローラ
61 取り込み口補強機構
62 サイドシール機構
63 挿通孔打ち抜き機構
65 糸端部処理機構
66 シートカット機構
Claims (8)
- 糸の挿通可能な複数の挿通孔を有するシート状扁平体の該挿通孔に糸を順次挿通するのに用いられる糸挿通型であって、
前記糸を挿通可能な不連続管路がそれぞれ形成された上型及び下型からなり、該上型及び該下型を重ね合わせると、該上型及び該下型それぞれの前記不連続管路が連続して1本の連続管路が形成され、前記上型及び前記下型は、それぞれ前記不連続管路をその流れ方向に二分するように分割する第1上型、第2上型及び第1下型、第2下型に分割されるようになっており、
前記上型及び前記下型の重ね合わせ面間に、前記シート状扁平体を、該上型及び該下型それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路の開孔部と該シート状扁平体の前記挿通孔とを一致させて挟む糸挿通型。 - 前記シート状扁平体は、筒状体又は袋を扁平状になした形体である請求項1記載の糸挿通型。
- 請求項1記載の糸挿通型を用いて、糸の挿通可能な複数の挿通孔を有するシート状扁平体の該挿通孔に糸を順次挿通する糸挿通方法であって、
前記糸挿通型における前記上型及び前記下型の重ね合わせ面間に、前記シート状扁平体を、該上型及び該下型それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路の開孔部と該シート状扁平体の前記挿通孔とを一致させて挟み、
斯る状態下に前記連続管路の他端部側を負圧状態とすることにより、前記糸を該連続管路内の一端部から他端部に亘って挿通させる糸挿通方法。 - 請求項1記載の糸挿通型を用いて、糸の挿通可能な複数の挿通孔を有するシート状扁平体の該挿通孔に糸を順次挿通させて糸挿通体を製造する方法であって、
前記糸挿通型における前記上型及び前記下型の重ね合わせ面間に、前記シート状扁平体を、該上型及び該下型それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路の開孔部と該シート状扁平体の前記挿通孔とを一致させて挟み、
斯る状態下に前記連続管路の他端部側を負圧状態とすることにより、前記糸を該連続管路内の一端部から他端部に亘って挿通させる糸挿通体の製造方法。 - 一端部に毛髪取り込み口を有し該毛髪取り込み口から毛髪を挿入可能な筒状体と、該筒状体の巻き上げ用の糸とを備え、前記筒状体の外周面には、前記糸を挿通する挿通孔が間欠的に設けられており、前記糸が前記挿通孔に順次挿通されて該筒状体の外周面に設けられている毛髪保持具を、請求項1記載の糸挿通型を用いて製造する方法であって、
前記糸挿通型における前記上型及び前記下型の重ね合わせ面間に、前記筒状体を、該上型及び該下型それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路の開孔部と該筒状体の前記挿通孔とを一致させて挟み、
斯る状態下に前記連続管路の他端部側を負圧機構により負圧状態とすることにより、前記糸を該連続管路内の一端部から他端部に亘って挿通させる毛髪保持具の製造方法。 - 前記糸を前記筒状体の前記挿通孔に順次挿通させ、該糸の一端を前記負圧機構側で固定した状態で、前記上型及び前記下型をそれぞれ分割した後に、該糸の他端を糸供給側に引き戻すことにより余分な該糸を糸供給側に戻す請求項5記載の毛髪保持具の製造方法。
- 請求項5記載の毛髪保持具の製造方法の実施に用いられる毛髪保持具の製造装置であって、
請求項1記載の糸挿通型と、該糸挿通型の前記連続管路の一端部に糸を供給する糸供給機構と、該連続管路の他端部側を負圧状態にする負圧機構とを具備し、
前記糸挿通型における前記上型と前記下型との重ね合わせ面間に、前記筒状体を、該上型及び該下型それぞれの重ね合わせ面における前記不連続管路の開孔部と該筒状体の該挿通孔とを一致させて挟んだ状態下に、前記負圧機構により、前記連続管路の他端部側を負圧状態としつつ、前記糸供給機構により前記糸を供給することにより、該糸が該連続管路内の一端部から他端部に亘って挿通されるようになっている毛髪保持具の製造装置。 - 前記連続管路内の一端部から他端部に亘って挿通された糸の一端を固定する糸固定部と、該糸固定部で固定された糸の他端を該糸の挿通方向とは反対方向に引き戻す機構とを具備する請求項7記載の毛髪保持具の製造装置。
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