JP3914515B2 - 窓枠およびこれを備えた複合建具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライディング障子とスウィング障子とを互換可能な窓枠およびこれを備えた複合建具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スライディング障子とスウィング障子とが互換可能な従来の互換構造は、上枠に切欠き部を形成した上水平片を形成すると共に、下枠にガイド溝を形成した下水平片を形成する一方、扉体(障子)の各縦框に上取付部品および下取付部品を設けて、構成されている。上取付部品は、吊り車と吊り車を支持する上ヒンジピンと上ヒンジピンを回動自在に支持するホルダとで構成され、また下取付部品は、ガイドローラとガイドローラを垂設した下ヒンジピンを回転自在に支持するホルダとで構成されている。そして、扉体の両縦框にそれぞれ上取付部品および下取付部品から成る部品セットを取り付けておいて、両方の部品セットを可動とすることで、スライディング障子を構成し、また一方の部品セットを固定とし他方の部品セットを省略する(取り去る)ことでスウィング障子を構成している。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−78862号公報(第4頁および第5頁、図1および図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような、従来の互換構造では、スライディング障子およびスウィング障子に対し、上枠および下枠は共用可能であるが、障子は互換専用のものを用いる必要があり、一般的に用いるスライディング障子およびスウィング障子を互換させることができない問題があった。
【0005】
本発明は、簡単な構造で且つ障子側の部品交換を要することなく、スライディング障子とスウィング障子とを互換可能な窓枠およびこれを備えた複合建具を提供することをその課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の窓枠は、可動障子を支持するための、可動上支持部および可動上支持部の屋外側に垂設した仕切り片部を有する上枠と、可動下支持部および仕切り片部に対峙し可動下支持部の屋外側に立設した立設片部を有する下枠とを備えた窓枠において、可動上支持部は、可動障子の見込み厚に対応すると共に間隙を存して上下に対面する第1上水平片と第2上水平片とから成る上水平片と、上水平片に形成した上切欠き部と、上水平片の上側に設けた上中空部とを有し、可動下支持部は、可動障子の見込み厚に対応する下水平片と、下水平片に形成した下切欠き部と、下切欠き部を上向き開放部とする断面「C」字状のあり溝とを有し、第1上水平片は、上中空部に収容した上吊りスライディング障子の吊り車を転接可能に構成され、且つ間隙は、上吊りスライディング障子を吊設する吊設部材の摺動ガイドが装着可能に構成され、第2上水平片は、間隙に挿入した裏板を介してスウィング障子の上ヒンジ部材を固定可能に構成され、下切欠き部は、上吊りスライディング障子のガイド突起を案内可能に構成され、且つ下水平片は、あり溝に挿入した裏板を介してスウィング障子の下ヒンジ部材を固定可能に構成され、仕切り片部および立設片部は、上吊りスライディング障子の屋外側に設けたシール部材およびスウィング障子の屋外側に設けたシール部材が、それぞれ密接可能に構成されていることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、上枠の可動上支持部は、可動障子の見込み厚に対応する上水平片と、上水平片の見込み方向に中間部に形成した上切欠き部と、上水平片の上側に設けた上中空部とを有しているため、上吊りスライディング障子の上端部とスウィング障子の上端部とを互換可能に支持することができる。同様に、下枠の可動下支持部は、可動障子の見込み厚に対応する下水平片と、下水平片の見込み方向に中間部に形成した下切欠き部と、下切欠き部を上向き開放部とする断面「C」字状のあり溝とを有しているため、上吊りスライディング障子の下端部とスウィング障子の下端部とを互換可能に支持することができる。すなわち、上吊りスライディング障子とスウィング障子とを互換可能に装着することができる。
また、第1上水平片と第2上水平片との間隙に、上吊りスライディング障子用の摺動ガイド、およびスウィング障子用の裏板を適切に配置することができる。
【0010】
これらの場合、上枠は、可動上支持部の屋外側に隣接して固定障子を支持するための固定上支持部を有し、下枠は、可動下支持部の屋外側に隣接して固定障子を支持するための固定下支持部を有していることが、好ましい。
【0011】
この構成によれば、屋内側に可動障子を装着することができると共に、屋外側に固定障子を装着することができる。すなわち、屋内側に、上吊りスライディング障子またはスウィング障子を装着することができると共に、屋外側に嵌殺し障子等を装着することができ、バリエーションの豊かな窓を構成することができる。
【0012】
本発明の複合建具は、上記した窓枠と、窓枠に装着した可動障子および固定障子とから成る窓部を備えると共に、窓部の上側に換気部を備えたことを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、バリエーションの豊かな窓部に加え、欄間的な換気部を備えることになり、採光および換気を効率よく行うことができる。
【0014】
本発明の他の複合建具は、上記した窓枠と、窓枠に装着した可動障子および固定障子とから成る窓部を備えると共に、窓部の上側に換気部を備え、可動上支持部および可動下支持部には、片引きの可動障子が支持され、固定上支持部および固定下支持部には、可動障子の正面に可動網戸が支持されると共に可動網戸と横並びに固定障子が支持されていることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、固定上支持部および固定下支持部を利用してこの部分に、固定障子に並べて可動網戸を設置することができ、見込み寸法を可動網戸分、狭くすることができる。
【0016】
この場合、窓部および換気部の屋外側に面して可動ルーバーを備えることが、好ましい。
【0017】
この構成によれば、採光および換気に加え、遮熱(日除け)や防犯機能を持たせることができる。
【0018】
この場合、可動ルーバーが、上げ下げ自在に構成されていることが、好ましい。
【0019】
この構成によれば、不要なときに可動ルーバーを引き上げておくことができ、可動ルーバーが窓部の機能を損なうことがない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る複合建具について説明する。図1の屋外側姿図および図2の屋内側姿図は、建物の外壁Wに、掃出し窓を主体とする第1複合建具(図1では左側)1と、腰窓を主体とする第2複合建具(図1では右側)2とを形成した場合を表しており、以下、第1複合建具1と第2複合建具2とを、別々に説明する。
【0021】
図1の左部および図2の右部に示すように、第1複合建具1は、屋内側に換気部4および窓部5を上下に配設すると共に屋外側の全域に可動ルーバー6を配設して、構成されている。換気部4には、屋内側に面して換気用扉体7と可動ルーバー6用の点検用扉体8が設けられている。また、窓部5には、片引き形式の上吊りスライディング障子9とフィクス障子10とが設けられている。そして、可動ルーバー6は、装置部11とスラット連結体12とから成り、スラット連結体12は、モータ駆動により上げ下げ自在に構成されている。
【0022】
図1ないし図8に示すように、第1複合建具1は、上枠21、下枠22および両縦枠23,23を四周枠組みすると共に、上枠21と下枠22との間に無目に相当する中間枠24を組み込んだ窓枠20を備えている。また、窓枠20には、中間枠24と下枠22との間において、両縦枠23,23に平行な中骨25が組み込まれ、さらに上枠21と中間枠24との間において、両縦枠23,23に平行な一対の添え束26,26および中束27が組み込まれている(図8参照)。そして、これら窓枠20の各構成枠材はいずれもアルミニウムの押出し形材等で構成されている。
【0023】
この場合、中間枠24の見込み寸法は、他の構成枠(上枠21、下枠22および縦枠23)の見込み寸法のほぼ1/2なっており、屋内側端を他の構成枠と揃えるようにして配設されている。上枠21、中間枠24および両縦枠23,23で区画された屋内側部分には、両添え束26,26および中束27を受けとして、換気部4を構成する幅広の換気用扉体7および幅狭の点検用扉体8が、見付け方向横並びに装着されている。また、換気用扉体7に面して屋外側には、固定網戸14が装着され、点検用扉体8に面する部分には、可動ルーバー6の装置部(モーターユニット151)11が配設されている(図7および図10参照)。
【0024】
同様に、中間枠24、下枠22および両縦枠23,23で区画された屋内側部分には、中骨25を介して、窓部5を構成する幅狭の上吊りスライディング障子9と幅広のフィックス障子10とが装着されている。屋外側から見て、上吊りスライディング障子9は右側に、フィックス障子10は左側に配設されており、また上吊りスライディング障子9は見込み方向屋内側に、フィックス障子10は見込み方向屋外側に配設されている。また、上吊りスライディング障子9の正面には、フィックス障子10と見付け方向に横並びとなるように可動網戸15が装着されている。そして、上吊りスライディング障子9は、フィックス障子10に重なるように片引き形式で開閉される。
【0025】
一方、上枠21、下枠22および両縦枠23,23で区画された屋外側部分には、換気部4および窓部5を覆い得るように可動ルーバー6が装着されている。可動ルーバー6の装置部11は、上枠21内に収まるように、すなわち隠蔽されるように配設されている。スラット連結体12は、全体が屋外側に露出すると共に、窓部5を開放する引上げ開放状態(全開)と、窓部5を覆う引下げ閉塞状態(全閉)との間で上げ下げ自在に構成されている。また、引上げ開放状態のスラット連結体12は、ほぼ中間枠24の位置まで上昇し、水平姿勢の多数のスラット29が重なって換気部4を覆うようになっている。
【0026】
図6に示すように、上枠21は、方形の上枠中空部32と、上枠中空部32から屋外側に延びる庇状片部33と、庇状片部33から下垂した下垂片部34と、上枠中空部32から下垂した上シール取付片部35とで一体に形成した上枠本体31に、屋外側躯体固定片36および屋内側躯体固定片37をねじ止めして、構成されている。上シール取付片部35の屋内側には、換気用扉体7および点検用扉体8の上部が密接するようになっている。また、上シール取付片部35の屋外側には、これに平行に上枠中空部32からばね片38が垂設されており、このばね片38と上シール取付片部35との間に、固定網戸14の上端部が装着されるようになっている。そして、下垂片部34の下端位置に、スラット連結体12の最上位のスラット29が位置すると共に、下垂片部34の内側には、可動ルーバー6の装置部11が収容されている。
【0027】
図3および図4に示すように、中間枠24は、水切り用の傾斜面を有する中間中空部42と、中間中空部42の上側に配設した網戸支持部43と、中間中空部42の下側にあって屋外側に配設した固定障子上支持部44と、中間中空部42の下側にあって屋内側に配設した可動障子上支持部45とで一体に形成された中間枠本体41に、固定障子上支持部44と可動障子上支持部45との下部を仕切る仕切りアタッチメント46を装着して、構成されている。仕切りアタッチメント46は、固定障子上支持部44の上下中間部に掛止固定された固定部48と、固定障子上支持部44と可動障子上支持部45とを仕切る仕切り片部49と、仕切り片部49から屋内側に水平に延びる内向き水平片部50とで、一体に形成されている。
【0028】
網戸支持部43は、「U」字状に形成され、固定網戸14の下端部が装着されるようになっている。また、網戸支持部43の屋内側には、換気用扉体7および点検用扉体8の下部が密接するようになっている。なお、上記の中間中空部42には、後述する換気用扉体7を開放するための一対のダンパー123,123が収容されている。固定障子上支持部44は、上半部に方形中空部52を有すると共に、下半部に仕切りアタッチメント46と共に逆「U」字状を為す装着部53が形成されており、この装着部53にフィックス障子10および可動網戸15の上端部が装着されている。
【0029】
可動障子上支持部45は、見込み方向の中間に上切欠き部55を有する第1水平片56と、仕切りアタッチメント46の内向き水平片部50に対峙する外向き水平片部57とを有している。内向き水平片部50と外向き水平片部57との間は、上記の上切欠き部55とほぼ同幅のスリット開口58となっており、この内向き水平片部50と外向き水平片部57とにより第2水平片59が構成されている。第1水平片56の上側には、後述する上吊りスライディング障子9の吊り車144が収容される上中空部60が構成されている。
【0030】
また、第1水平片56と第2水平片59との間には、間隙中空部61が構成され、この間隙中空部61には、吊り車144から延びる吊設部材(の上ガイドローラ146)143を案内する摺動ガイド62が装着されている。この場合、吊り車144は、間隙中空部61に設けた摺動ガイド62に案内され、第1水平片56上を転動する。さらに、図示では省略したが、上切欠き部55、スリット開口58および摺動ガイド62は、その延在方向において、閉塞状態における一対の吊り車144の位置に対応する部分に、それぞれ屋外側に屈曲する一対の上屈曲部を有しており、上吊りスライディング障子9は、この一対の上屈曲部に案内されて、屋外側に僅かに引き寄せられるようになっている。
【0031】
なお、詳細は後述するが、第1複合建具1の中間枠24と第2複合建具2の中間枠24とは、全く同一の断面形状を有しており、第2複合建具2の中間枠24では、その可動障子上支持部45にスウィング障子17の上端部が装着されるようになっている。すなわち、間隙中空部61に投入した裏板161を補強材として、スウィング障子17の上ヒンジ部材173が第2水平片59に下側から固定される(図12参照)。
【0032】
下枠22は、水切り用の傾斜面を有する主中空部72および主中空部72の屋外側に連なる副中空部73と、主中空部72の上側に連なる支持中空部74と、支持中空部74の上側にあって屋外側に配設した固定障子下支持部75と、支持中空部74の上側にあって屋内側に配設した可動障子下支持部76とで一体に形成された下枠本体71に、屋外側躯体固定片77、屋内側躯体固定片78および床見切り片79をねじ止めして、構成されている。
【0033】
固定障子下支持部75は、上記の固定障子上支持部44に対峙しており、水平なベース片部81と屋外側立設片部82と屋内側立設片部83とで、断面「U」字状に形成されている。そして、固定障子下支持部75には、フィックス障子10および可動網戸15の下端部が装着されている。
【0034】
可動障子下支持部76は、上記の可動障子上支持部45に対峙しており、水平ベース片部85と、水平ベース片部85の見込み方向の中間部に形成した下切欠き部86と、下切欠き部86を上向き開放部とする断面「C」字状のあり溝87とを有している。そして、この下切欠き部86に、後述する上吊りスライディング障子9のガイド突起(下ガイドローラ147)145が摺接して、その開閉移動がガイドされるようになっている。また、図5(b)に示すように、下切欠き部86は、その延在方向において、閉塞状態における一対のガイド突起145の位置に対応する部分に、屋外側に屈曲する一対の下屈曲部(戸先側のみ図示)88を有しており、上吊りスライディング障子9は、この一対の下屈曲部88に案内されて、屋外側に僅かに引き寄せられるようになっている。
【0035】
なお、詳細は後述するが、第1複合建具1の下枠22と第2複合建具2の下枠22とは、全く同一の断面形状を有しており、第2複合建具2の下枠22では、その可動障子下支持部76にスウィング障子17の下端部が装着されるようになっている。すなわち、あり溝87に投入した裏板162を補強材として、スウィング障子17の下ヒンジ部材174が水平ベース片部85に上側から固定される(図12参照)。
【0036】
このように、可動障子上支持部45と可動障子下支持部76とにより、窓部5の上枠として機能する中間枠24と下枠22との間において、上吊りスライディング障子9とスウィング障子17とを互換可能に装着することができるため、ユーザーの好みに応じた窓部5を、容易に構成することができる。また、各障子9,の間口寸法も自在に変更することができる。
【0037】
図5および図8に示すように、各縦枠23は、方形の縦枠中空部92と、縦枠中空部92から屋外側に延びるスラットガイド部93と、スラットガイド部93の屋外側端から内向きに延びる覆い片部94と、縦枠中空部92から内向きに延びる屋外側内向き片部95および屋内側内向き片部96とで一体に形成した縦枠本体91に、屋外側躯体固定片97および屋内側躯体固定片98をねじ止めして、構成されている。
【0038】
この場合、屋外側内向き片部95および屋内側内向き片部96は、下枠22と中間枠24との間にのみ形成され、中間枠24と上枠21との間では切り欠かれている。そして、下枠22と中間枠24との間において、一方の縦枠23における屋外側内向き片部97および屋内側内向き片部98間には、フィックス障子10の側端部が装着され、他方の縦枠23における屋外側内向き片部97および屋内側内向き片部98間には、可動網戸15の戸尻側が装着されている。また、中間枠24と上枠21との間において、各縦枠23の縦枠中空部92には上記の添え束26が添設され、両添え束26,26の中間にはこれに平行に中束27が配設されている。そして、一方の添え束26と中束27とに固定網戸14の両側端部が接触している。
【0039】
スラットガイド部93には、各スラット29の角度変更のためのチェーン155を収容する一対のチェーン収容部101,101と、一対のチェーン収容部101,101の間に位置して、各スラット29の上げ下げをガイドするガイド溝102とが一体に(別体でも可)形成されている。そして、覆い片部94は、このスラットガイド部93を隠蔽するように覆っている。
【0040】
中骨25は、下枠22と中間枠24との間において両縦枠23,23に平行に立設されており、方形の中骨中空部112と、中骨中空部から延びる屋外側片部113とを有する中骨本体111に、中骨アタッチメント114を添設して、構成されている。中骨アタッチメント114には、屋外側片部113に平行な屋内側片部115が形成され、この屋内側片部115と屋外側片部113との間に、フィックス障子10の側端部が装着されている。
【0041】
図6ないし図8に示すように、換気用扉体7は、屋外側の周縁部を、上枠21、中間枠24、一方の添え束26および中束27に気密に接触しており(シール材を介在)、この状態から屋内側に開放する。換気用扉体7は、遮光性材料である合成木質材で構成された扉本体121と、扉本体121の上端部に設けた3個のヒンジ122,122,122と、扉本体121の下端部に設けた左右一対のダンパー123,123と、扉本体121の下端部中央に設けたプッシュラッチ124とを備えている。プッシュラッチ124を押釦すると、各ダンパー123の伸張作用により、扉本体121がヒンジ122を中心に屋内側に開放される。一方、この状態から、ダンパー123に抗して扉本体121を押すと、プッシュラッチ124が中間枠24に掛止されて扉本体121が閉塞する。
【0042】
同様に、点検用扉体8は、屋外側の周縁部を、上枠21、中間枠24、他方の添え束26および中束27に気密に接触しており(シール材を介在)、この状態から屋内側に開放する。点検用扉体8は、換気用扉体7の扉本体121と同様に合成木質材で構成された扉本体126と、扉本体126の上端部に設けた2個のヒンジ127,127と、扉本体126の下端部中央に設けたコインロック128とを備えている。この場合には、コインロック128を操作(ロック・アンロック)して、扉本体126を開閉する。
【0043】
図3および図5に示すように、フィックス障子10は、断熱および防音を考慮した複層ガラス131で構成されており、上端部を中間枠24の固定障子上支持部44に、下端部を下枠22の固定障子下支持部75に、一方の側端部を一方の縦枠23に、他方の側端部を中骨25に、それぞれ気密に装着されている(ガスケットを介在)。図4および図5に示すように、可動網戸14は、上ガイド枠133、下ガイド枠134、戸尻枠135および戸先枠136に、折込み網体137を組み込んで構成されており、固定障子上支持部44、固定障子下支持部75、他方の縦枠23および中骨25に装着されている。すなわち、可動網戸14は、フィックス障子10を装着するための各構成枠部を利用して、装着されており、且つ開閉状態を含め、見込み方向においてフィックス障子10と同位置に収まっている。
【0044】
図4および図5に示すように、上吊りスライディング障子9は、四周框組みした框体141と、これに組み込んだ複層ガラス142と、框体141の上端から上方に延びる一対の吊設部材143と、各吊設部材143に回転自在に取り付けた一対の吊り車144と、框体141の下端から下方に延びる一対のガイド突起145とで構成されている(いずれも図示では一方のみ表示)。また、框体141の周縁部には、シール部材141aが四辺に渡って設けられ、且つ框体141の戸尻側にはハンドル150が取り付けられている。そして、閉塞状態のシール部材141aは、中間枠(仕切りアタッチメント46)24の仕切り片部49、下枠22の屋内側立設片部83、縦枠23の屋内側内向き片部96および中骨25の屋内側片部115に、密接するようになっている。
【0045】
各吊設部材143には上ガイドローラ146が回転自在に設けられ、また各ガイド突起145には下ガイドローラ147が回転自在に設けられている。上吊りスライディング障子9は、中間枠24に形成した第1水平片56上を転動する吊り車144により、上吊り形式で開閉される。また、その際、上ガイドローラ146は中間枠24の摺動ガイド62に転接し、下ガイドローラ147は下枠22の下切欠き部86に転接する。
【0046】
一方、上述したように、上ガイドローラ146が転接する中間枠24の上切欠き部55、スリット開口58および摺動ガイド62は、上屈曲部を有し、また下ガイドローラ147が転接する下枠22の下切欠き部86は、下屈曲部88を有している。また、上吊りスライディング障子9の戸先側には、これを屋外側に引き寄せる傾斜面付きの引寄せ片139が上下に設けられており、且つ縦枠23には、この引寄せ片139を受ける引寄せ受け部材140が固定されている。このため、上吊りスライディング障子9を閉塞すると、上吊りスライディング障子9は上屈曲部および下屈曲部88により屋外側に引き寄せられると共に、戸先側を引寄せ片139および引寄せ受け部材140により不動に位置決めされ、且つ戸尻側をハンドルのロック操作により不動に位置決めされる。これにより、上吊りスライディング障子9のシール部材141aが、中間枠24、下枠22、縦枠23および中骨25に強く密接して、気密性が維持される。
【0047】
なお、図9に示すように、上吊りスライディング障子9の框体141は、各コーナー部分を角度45°で接合するようになっており、内部に収容した「L」字状の補強プレート148で接合すると共に、相互の接合端間に樹脂製の接合板149を介設するようにしている。接合板149は、呑込み段部を有し、接合端を僅かに離隔した状態で接合する。これにより、各コーナー部分の外端が極端に鋭利になるのを防止している。
【0048】
図6および図10に示すように、可動ルーバー6は、モーターユニット151を有する装置部11と、装置部11により上げ下げされるスラット連結体12とを備えている。スラット連結体12は、湾曲形状の多数のスラット29を、片側各一対のリンク152,152を介して相互連結して構成されている。各スラット29は、上記の各縦枠23に形成してガイド溝102に上下方向にスライド自在に係合している。すなわち、各スラット29は、両端部をガイド溝102に保持された状態で上下する。
【0049】
モーターユニット151の出力側には、同軸上に設けたスプロケット153およびチルトブラケット154が、切替クラッチ(図示省略)を介して接続されており、スプロケット153には各スラット29を上げ下げするチェーン155が巻回され、チロルブラケット154には各スラット29の角度を可変する一対のチルトリンク156,156が取り付けられている。チェーン155は、回動プレート157を介して、スラット連結体12の最下位のスラット29に連結されており、スプロケット153の正逆回転により、チェーン155が上下方向に走行して、スラット連結体12が上げ下げされるようになっている。また、一対のチルトリンク156,156は、一対のリンク152,152に対応するようにスラット連結体12の最上位のスラット29に連結されており、チルトブラケット154の回動と回動プレート157に設けたばね(コイルばね)158により、各スラット29の角度を同時に且つ同角度に可変できるようになっている。
【0050】
このように構成された第1複合建具1では、可動ルーバー6を引き上げて開放状態とすることで、フィックス障子10および上吊りスライディング障子9による採光、遮音および気密等の機能が発揮され、上吊りスライディング障子9の開放および換気用扉体7の開放により、換気(通風)等の機能が発揮される。一方、可動ルーバー6を引き下げて閉塞状態とすることで、遮光、遮熱および防犯等の機能が発揮される。また、この状態で可動ルーバー6の各スラット29を水平姿勢とし、上吊りスライディング障子9の開放および換気用扉体7の開放により、遮光・遮熱状態において換気機能を発揮させることができる。特に、換気用扉体7は下開きで開放されるため、各スラット29の湾曲形状と相俟って、外気(微風)を屋内に効率良く取り込むことができる。
【0051】
一方、屋内側から見た第1複合建具1は、窓部5の上側に横並びに配設した換気用扉体7および点検用扉体8が、収納部様に見えるため、屋内意匠が損なわれることがない。また、屋外側から見た第1複合建具1は、引上げ開放状態の可動ルーバー6が、換気用扉体7および点検用扉体8の正面に位置してこれらを隠蔽すると共に、可動ルーバー6自身が屋外側に露出して屋外意匠の一部として機能する。すなわち、可動ルーバー6を第1複合建具1の意匠の一部として積極的に活用することにより、可動ルーバー6を全く違和感のないものとすることができる。
【0052】
次に、第2複合建具2について第1複合建具1と異なる部分を中心に説明する。図1の右部および図2の左部に示すように、第2複合建具2は、第1複合建具1と同様に、屋内側に換気部4および窓部5を上下に配設すると共に屋外側の全域に可動ルーバー6を配設して、構成されている。換気部4には、屋内側に面して換気用扉体7と、換気用扉体7を挟んで両側に可動ルーバー6用の点検用扉体8,8が一対設けられている。また、窓部5には、フィクス障子10と、これを挟んで両側に縦辷り出し形式の左右一対のスウィング障子17,17とが設けられている。この場合も、可動ルーバー6は、装置部11とスラット連結体12とから成り、スラット連結体12は、モータ駆動により上げ下げ自在に構成されている。
【0053】
図11ないし図15に示すように、第2複合建具2は、上枠21、下枠22および両縦枠23,23を四周枠組みすると共に、上枠21と下枠22との間に無目に相当する中間枠24を組み込んだ窓枠20を備えている。また、窓枠20には、中間枠24と下枠22との間において、両縦枠23,23に平行な一対の中骨25,25が組み込まれ、さらに上枠21と中間枠24との間において、両縦枠23,23に平行な一対の添え束26,26および一対の中束27,27が組み込まれている(図15参照)。そして、これら窓枠20の各構成枠材は、対応する第1複合建具1の各構成枠材と同一の断面形状を有しており、いずれもアルミニウムの押出し形材等で構成されている。
【0054】
この場合も、中間枠24の見込み寸法は、他の構成枠(上枠21、下枠22および縦枠23)の見込み寸法のほぼ1/2なっており、屋内側端を他の構成枠と揃えるようにして配設されている。上枠21、中間枠24および両縦枠23,23で区画された屋内側部分には、一対の添え束26,26および一対の中束27,27を受けとして、換気部4を構成する幅広の換気用扉体7および幅狭の一対の点検用扉体8,8が、見付け方向横並びに装着されている。また、第1複合建具1と同様に、換気用扉体7に面して屋外側には、固定網戸14が設けられ、点検用扉体8に面する部分には、可動ルーバー6の装置部11等が配設されている(図14および図15参照)。
【0055】
同様に、中間枠24、下枠22および両縦枠23,23で区画された屋内側部分には、一対の中骨25,25を介して、窓部5を構成する幅狭の一対のスウィング障子17,17と幅広のフィックス障子10とが装着されている。この場合、フィックス障子10の両側にそれぞれスウィング障子17,17が配設されており、また一対のスウィング障子17,17は見込み方向の屋内側に、フィックス障子10は見込み方向の屋外側に配設されている。また、各スウィング障子17の正面には、フィックス障子10と見付け方向に並ぶように可動網戸15が設けられている。そして、各スウィング障子17は、フィックス障子10側に辷り出すようにして屋内側に開放される。
【0056】
一方、上枠21、下枠22および両縦枠23,23で区画された屋外側部分には、換気部4および窓部5を覆い得るように可動ルーバー6が設けられている。可動ルーバー6の装置部11は、上枠21内に収まるように、すなわち隠蔽されるように配設されている。スラット連結体12は、全体が屋外側に露出すると共に、窓部5を開放する引上げ開放状態と、窓部5を覆う引下げ閉塞状態との間で上げ下げ自在に構成されている。また、引上げ開放状態のスラット連結体12は、ほぼ中間枠24の位置まで上昇し、水平姿勢の多数のスラット29が重なって換気部4を覆うようになっている。
【0057】
図6に示すように、上枠21は、第1複合建具1の上枠21と全く同一の断面形状を有している。この場合も、上シール取付片部35の屋内側には、換気用扉体7および各点検用扉体8の上部が密接し、またばね片38と上シール取付片部35との間に、固定網戸14の上端部が装着されるようになっている。そして、下垂片部34の下端位置に、スラット連結体12の最上位のスラット29が位置すると共に、下垂片部34の内側には、可動ルーバー6の装置部11が収容されている。
【0058】
図11および図12に示すように、中間枠24は、第1複合建具1の中間枠24と全く同一の断面形状を有している。この場合も、網戸支持部43には、固定網戸14の下端部が装着され、また網戸支持部43の屋内側には、換気用扉体7および各点検用扉体8の下部が密接している。さらに、固定障子上支持部44の装着部53には、フィックス障子10および各可動網戸15の上端部が装着されている。
【0059】
可動障子上支持部45は、上述のように上切欠き部55を有する第1水平片56と、仕切りアタッチメント46の内向き水平片部50に対峙する外向き水平片部57とを有しており、スリット開口58を存して対峙する内向き水平片部50と外向き水平片部57とにより第2水平片59が構成されている。この場合には、第1水平片56と第2水平片59との間に、補強材としての裏板161が投入され、この裏板161に第1水平片56の下側にあてがったスウィング障子17の上ヒンジ部材173がねじ止めされている。
【0060】
下枠22は、第1複合建具1の下枠22と全く同一の断面形状を有している。この場合も、固定障子下支持部75には、フィックス障子10および一対の可動網戸15,15の下端部が装着されている。また、可動障子下支持部76は、上記の可動障子上支持部45に対峙しており、水平ベース片部85と、下切欠き部86と、下切欠き部86を上向き開放部とする断面「C」字状のあり溝87とを有している。そして、あり溝87に補強材としての裏板162が投入され、裏板162に水平ベース片部85の上側に着座させたスウィング障子17の下ヒンジ部材174がねじ止めされている。
【0061】
図13および図15に示すように、各縦枠23は、第1複合建具1の縦枠23と全く同一の断面形状を有している。この場合も、屋外側内向き片部95および屋内側内向き片部96は、下枠22と中間枠24との間にのみ形成され、中間枠24と上枠21との間では切り欠かれている。そして、下枠22と中間枠24との間において、各縦枠23の屋外側内向き片部95および屋内側内向き片部96間には、各可動網戸15の戸尻側が装着されている。また、中間枠24と上枠21との間において、各縦枠23には上記の添え束26が添設され、両添え束26,26の中間には一対の中束27,27が配設されている。そして、各添え束26と各中束27とに各固定網戸14の両側端部が接触している。また、一対の中骨25,25は対向配置され、それぞれの屋内側片部115と屋外側片部113との間に、フィックス障子10の両側端部が装着されている。
【0062】
図14および図15に示すように、換気用扉体7は、屋外側の周縁部を、上枠21、中間枠24、一対の中束27,27に気密に接触しており、この状態から屋内側に開放されるようになっている。換気用扉体7は、遮光性材料である合成木質材で構成された扉本体121と、扉本体121の上端部に設けた2個のヒンジ122,122と、扉本体121の下端部に設けた左右一対のダンパー123,123と、扉本体121の下端部中央に設けたプッシュラッチ124とを備えている。この場合も、プッシュラッチ124を押釦すると、扉本体121がヒンジ122を中心に屋内側に開放される。
【0063】
同様に、各点検用扉体8は、屋外側の周縁部を、上枠21、中間枠24、各添え束26および各中束27に気密に接触しており、この状態から屋内側に開放されるようになっている。点検用扉体8は、換気用扉体7の扉本体121と同様に合成木質材で構成された扉本体126と、扉本体126の上端部に設けた2個のヒンジ127,127と、扉本体126の下端部中央に設けたコインロック128とを備えている。
【0064】
図11、図12および図13に示すように、フィックス障子10は、複層ガラス131で構成されており、上端部を中間枠24の固定障子上支持部44に、下端部を下枠22の固定障子下支持部75に、両側端部を左右の中骨25,25に、それぞれ気密に装着されている。各可動網戸15は、第1複合建具1の可動網戸15と同一の形態を有しており、固定障子上支持部44、固定障子下支持部75、各縦枠23および各中骨25に装着されている。
【0065】
スウィング障子17は、四周框組みした框体171と、これに組み込んだ複層ガラス172と、框体171の上端に設けた上ヒンジ部材173と、框体171の下端に設けた下ヒンジ部材174とで構成されている。框体171には、側方に突出するようにハンドル175が固定され(図13参照)、ハンドル175を持って屋内側に引くことにより、スウィング障子17は見付け方向に幾分スライドしながら開放する。そして、この場合も、スウィング障子17における框体171のコーナー部分は、図9に示す構造を有している。可動ルーバー6は、第1複合建具1の可動ルーバー6と同一であるため、ここでは説明を省略する。
【0066】
なお、スウィング障子17における框体171と上記の上吊りスライディング障子9の框体141とは、全く同一の断面形状を有し且つ全く同一の接合形態を有している。このため、スウィング障子17と上吊りスライディング障子9とを入れ替えても、デザイン的には同一となり、第1複合建具1と第2複合建具2との意匠上の統一を図ることができる。
【0067】
このように構成された第2複合建具2では、第1複合建具1と同様に、可動ルーバー6を引き上げて開放状態とすることで、フィックス障子10および一対のスウィング障子17,17による採光、遮音および気密等の機能が発揮され、一対のスウィング障子17,17の開放および一対の換気用扉体7,7の開放により、換気(通風)等の機能が発揮される。一方、可動ルーバー6を引き下げて閉塞状態とすることで、遮光、遮熱および防犯等の機能が発揮される。また、この状態で可動ルーバー6の各スラット29を水平姿勢とし、一対のスウィング障子17,17の開放および一対の換気用扉体7,7の開放により、遮光・遮熱状態において換気機能を発揮させることができる。特に、各換気用扉体7は下開きで開放されるため、各スラット29の湾曲形状と相俟って、外気(微風)を屋内に効率良く取り込むことができる。
【0068】
一方、屋内側から見た第2複合建具2は、窓部5の上側に横並びに配設した一対の換気用扉体7,7および点検用扉体8が、収納部様に見えるため、屋内意匠が損なわれることがない。また、屋外側から見た第2複合建具2は、引上げ開放状態の可動ルーバー6が、換気用扉体7および点検用扉体8の正面に位置してこれらを隠蔽すると共に、可動ルーバー6自身が屋外側に露出して屋外意匠の一部として機能する。すなわち、可動ルーバー6を第2複合建具2の意匠の一部として積極的に活用することにより、可動ルーバー6を全く違和感のないものとすることができる。
【0069】
なお、換気部の構成および窓部の構成は、適宜変更可能である。特に窓部においては、引違い障子、内開き障子等を適用すること、また障子自体に防音・断熱障子等を適用することも可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上のように、本発明の窓枠によれば、上吊りスライディング障子とスウィング障子とを互換可能に装着することができるため、ユーザーの好みに応じた機能およびデザインの窓を簡単に構成することができる。
【0071】
また、本発明の複合建具によれば、採光および換気を効率よく行うことができると共に、バリエーションの豊かな建具(複合サッシ)を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る第1複合建具および第2複合建具の屋外側の姿図である。
【図2】実施形態に係る第1複合建具および第2複合建具の屋内側の姿図である。
【図3】第1複合建具の下部におけるフィックス障子部分の縦断面図である。
【図4】第1複合建具の下部における上吊りスライディング障子部分の縦断面図である。
【図5】第1複合建具の窓部の横断面図である。
【図6】第1複合建具および第2複合建具の上部の拡大縦断面図である。
【図7】第1複合建具の換気部の屋内側から見た正面図である。
【図8】第1複合建具の換気部の横断面図である。
【図9】第1複合建具の上吊りスライディング障子における框体接合部の接合構造図である。
【図10】第1複合建具の可動ルーバー廻りの縦断面図である。
【図11】第2複合建具の下部におけるフィックス障子部分の縦断面図である。
【図12】第2複合建具の下部におけるスウィング障子部分の縦断面図である。
【図13】第2複合建具の窓部の横断面図である。
【図14】第2複合建具の換気部の屋内側から見た正面図である。
【図15】第2複合建具の換気部の横断面図である。
【符号の説明】
1 第1複合建具、2 第2複合建具、4 換気部、5 窓部、6 可動ルーバー、7 換気用扉体、8 点検用扉体、9 上吊りスライディング障子、10フィックス障子、12 スラット連結体、17 スウィング障子、21 上枠、22 下枠、23 縦枠、24 中間枠、29 スラット、102 ガイド溝、121 扉体本体、122 ヒンジ
Claims (6)
- 可動障子を支持するための、可動上支持部および前記可動上支持部の屋外側に垂設した仕切り片部を有する上枠と、可動下支持部および前記仕切り片部に対峙し前記可動下支持部の屋外側に立設した立設片部を有する下枠とを備えた窓枠において、
前記可動上支持部は、前記可動障子の見込み厚に対応すると共に間隙を存して上下に対面する第1上水平片と第2上水平片とから成る上水平片と、前記上水平片に形成した上切欠き部と、前記上水平片の上側に設けた上中空部とを有し、
前記可動下支持部は、前記可動障子の見込み厚に対応する下水平片と、前記下水平片に形成した下切欠き部と、前記下切欠き部を上向き開放部とする断面「C」字状のあり溝とを有し、
前記第1上水平片は、前記上中空部に収容した上吊りスライディング障子の吊り車を転接可能に構成され、且つ前記間隙は、上吊りスライディング障子を吊設する吊設部材の摺動ガイドが装着可能に構成され、
前記第2上水平片は、前記間隙に挿入した裏板を介してスウィング障子の上ヒンジ部材を固定可能に構成され、
前記下切欠き部は、上吊りスライディング障子のガイド突起を案内可能に構成され、且つ前記下水平片は、前記あり溝に挿入した裏板を介してスウィング障子の下ヒンジ部材を固定可能に構成され、
前記仕切り片部および前記立設片部は、上吊りスライディング障子の屋外側に設けたシール部材およびスウィング障子の屋外側に設けたシール部材が、それぞれ密接可能に構成されていることを特徴とする窓枠。 - 前記上枠は、前記可動上支持部の屋外側に隣接して固定障子を支持するための固定上支持部を有し、
前記下枠は、前記可動下支持部の屋外側に隣接して固定障子を支持するための固定下支持部を有していることを特徴とする請求項1に記載の窓枠。 - 請求項1に記載の窓枠と、前記窓枠に装着した可動障子および固定障子とから成る窓部を備えると共に、
前記窓部の上側に換気部を備えたことを特徴とする複合建具。 - 請求項2に記載の窓枠と、前記窓枠に装着した可動障子および固定障子とから成る窓部を備えると共に、
前記窓部の上側に換気部を備え、
前記可動上支持部および前記可動下支持部には、片引きの可動障子が支持され、
前記固定上支持部および前記固定下支持部には、前記可動障子の正面に可動網戸が支持されると共に前記可動網戸と横並びに固定障子が支持されていることを特徴とする複合建具。 - 前記窓部および前記換気部の屋外側に面して可動ルーバーを備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の複合建具。
- 前記可動ルーバーが、上げ下げ自在に構成されていることを特徴とする請求項5に記載の複合建具。
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