JP3913061B2 - 化粧板積層用印刷樹脂フィルム、その樹脂フィルムを積層した化粧板、及びその化粧板を用いたユニットバス、冷蔵庫ドア - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、化粧板積層用印刷樹脂フィルム、その樹脂フィルムを積層した化粧板、及びその化粧板を用いたユニットバス、冷蔵庫、冷蔵庫のドア、カーテンレール、洗面ユニット、洗濯機、システムキッチン、間仕切り、壁パネル、室内ドア、室内収納庫、蛍光灯の反射板、オーディオビジュアル機器の外板、電子レンジの外板、オーブンの外板、ファンヒーターの外板、ストーブの外板、エアコンディショナー等の各種機器の外板に関する。また、家具、エレベータ、建築物等の内装品に適用される、特に印刷模様を要求される用途に適した化粧板積層用樹脂フィルムおよびその樹脂フィルムを積層した化粧板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種家具類や建築内装材等に使用される化粧板としては、
(1)基材となる樹脂層に通常の方法を用いて印刷を施し、印刷層の表面保護のために、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等のコート層を設けた化粧フィルム、
(2)基材となる樹脂層に印刷を施した後、透明な二軸延伸ポリエステルフィルムを接着剤層を介して積層した化粧フィルム、
(3)ポリ塩化ビニルフィルムの上に通常の方法を用いて印刷を施した後、透明なポリ塩化ビニルフィルムや二軸延伸ポリエステルフィルムを積層した化粧フィルム、
などの化粧フィルムを、接着剤を介して亜鉛めっき鋼板などの基板に積層したものが知られている。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記(1)の化粧フィルムを積層した化粧板は、化粧フィルムの強度が不十分であるため、折り曲げ加工などを施す場合、加工時に化粧フィルムが割れたり、折り曲げ部のインキが剥離し易いという問題があり、折り曲げ加工などを施す用途には適していない。また、上記(2)の化粧フィルムを積層した化粧板は、耐汚染性、耐溶剤性などの表面物性には優れているが、表面フィルムの柔軟性に乏しく、軟化温度が高いためエンボス加工を施した場合、エンボスが入り難い。
さらに、上記(3)の化粧フィルムを積層した化粧板は、ポリ塩化ビニルフィルムが用いられているため、耐汚染性、耐溶剤性などの表面物性が劣り、また焼却して廃棄処理する際に、塩化水素ガスのような有毒ガスおよびそれに起因する有害物質が発生して環境を汚染したり、焼却する際に焼却炉を傷めたりするおそれがあるなどの問題を抱えている。
また、上記(2)や(3)の化粧フィルムのように、二軸延伸ポリエステルフィルムを表層に積層した化粧フィルムは、鋼板に熱圧着により積層する際に、基材樹脂層の融点近傍の熱履歴を受けるために熱収縮が生じたり、融着が生じたりする問題点がある。
本発明は、従来のポリ塩化ビニル樹脂フィルムやポリオレフィン樹脂フィルムを用いた高鮮映性化粧シートの表面樹脂層に用いられている二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの加工性を確保した化粧板積層用印刷樹脂フィルムを提供することを目的とする。
また、本発明は、従来のポリ塩化ビニル樹脂フィルムやポリオレフィン樹脂フィルムを用いた化粧シートと同等以上の印刷鮮映性を有する意匠性に優れた絵柄模様を有する化粧板積層用印刷樹脂フィルムを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、環境適性に優れ、耐汚染性、耐溶剤性などの表面物性、さらには、加工性にも優れた化粧板積層用印刷樹脂フィルムおよびその樹脂フィルムを積層した化粧板を提供することを目的とする。
【発明の開示】
【0004】
本発明の請求項1の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、
最表層が透明な二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムであり、その下層に印刷層、基材樹脂層、接着樹脂層を順次積層してなる樹脂フィルムであって、
ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、又は変性ポリブチレンテレフタレートからなる基材樹脂層と接着樹脂層と、を積層し、
前記基材樹脂層の上面に印刷層を設け、
前記印刷層が二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムと接するようにして重ね合わせ、
熱ロール間に通して圧着積層してなることを特徴とする。
請求項2の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、
最表層が透明な二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムであり、その下層に基材樹脂層、印刷層、着色樹脂層、接着樹脂層を順次積層してなる樹脂フィルムであって、
着色樹脂層の上に印刷層を設け、
その上にポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、又は変性ポリブチレンテレフタレートからなる基材樹脂層を重ね合わせて、
熱ロール間に通して圧着積層して予備積層フィルムとし、
さらにその上に直接または接着剤層を介して二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムを重ね合わせて、熱ロール間に通して圧着積層してなることを特徴とする。
請求項3の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、
最表層が透明な二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムであり、その下層に印刷層、基材樹脂層を順次積層してなる樹脂フィルムであって、
ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、又は変性ポリブチレンテレフタレートからなる基材樹脂層の上面に、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの下面に設けた印刷層を重ね合わせ、熱ロールに通して圧着積層してなることを特徴とする。
請求項4の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、
最表層が透明な二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムであり、その下層に基材樹脂層、印刷層、着色樹脂層、接着樹脂層を順次積層してなる樹脂フィルムであって、
着色樹脂層の上に印刷層を施し、その上にポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、又は変性ポリブチレンテレフタレートからなる基材樹脂層を重ね合わせ、熱ロールに通して圧着積層して予備積層フィルムとし、
さらにその上に直接または接着剤層を介して二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムを重ね合わせて、熱ロール間に通して圧着積層してなることを特徴とする。
請求項5の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記印刷層が、絵柄印刷層である上層と、前記基材樹脂層全面を隠蔽し、かつ前記絵柄印刷層の印刷下地色を付与するベタ印刷層である下層とからなることを特徴とする。
請求項6の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記印刷層が絵柄印刷層またはベタ印刷層からなることを特徴とする。
請求項7の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記基材樹脂層がエンボス加工を施され、該エンボス加工により形成されたエンボス凹部にインキが充填されてなる印刷層を有することを特徴とする。
請求項8の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの熱固定温度Ths(℃)、融点Tm1(℃)、および前記基材樹脂の融点Tm2(℃)が、下記の関係式、 Tm2−35≦Ths≦Tm2+15≦Tm1を満足することを特徴とする。
請求項9の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項1〜4、又は8のいずれかにおいて、前記二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムが、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、又は変性ポリエチレンテレフタレートの二軸延伸フィルムであることを特徴とする。
請求項10の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項2又は4において、
前記着色樹脂層が着色顔料を混練したポリエステル樹脂からなることを特徴とする。
請求項11の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項1において、
前記基材樹脂層が、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、 又は変性ポリブチレンテレフタレートからなる基材樹脂層に変えて、変性ポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートの2層樹脂からなることを特徴とする。
請求項12の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項1又は10において、
前記基材樹脂層が、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、又は変性ポリブチレンテレフタレートからなる基材樹脂層に変えて、ポリブチレンテレフタレートと変性ポリブチレンテレフタレートのブレンド樹脂であるか、ポリブチレンテレフタレートと変性ポリエチレンテレフタレートのブレンド樹脂であるか、ポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートのブレンド樹脂であるか、ポリブチレンテレフタレートとポリカーボネートのブレンド樹脂であるか、又は、ポリブチレンテレフタレートとポリトリメチレンテレフタレートのブレンド樹脂であるか、を特徴とする。
請求項13の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項1〜4、9のいずれかにおいて、
前記二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムにエンボス加工が施されていることを特徴とする。
請求項14の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項1〜13のいずれかにおいて、
前記二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの上にさらに艶調整層を設けたことを特徴とする。
請求項15の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項1または2において、
前記接着樹脂層が変性ポリエチレンテレフタレートからなることを特徴とする。
請求項16の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項1または2において、
前記接着樹脂層が、樹脂成分中にアイオノマーを含有した樹脂からなることを特徴とする。
請求項17の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記基材樹脂層が、樹脂成分中にアイオノマーを含有した樹脂からなることを特徴とする。
請求項18の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、請求項2または4において、
前記着色樹脂層が、樹脂成分中にアイオノマーを含有した樹脂からなることを特徴とする。
請求項19の化粧板は、樹脂フィルムを積層する基板の少なくとも片面に、請求項1〜18のいずれかに記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを積層したことを特徴とする。
請求項20の化粧板は、請求項19において、前記基板と前記化粧板積層用印刷樹脂フィルムの間に接着剤層を介して積層したことを特徴とする。
請求項21の化粧板は、請求項19又は20において、前記基板が金属板であることを特徴とする。
請求項22のユニットバス又は冷蔵庫ドアは、請求項19〜21のいずれかに記載の化粧板を用いてなることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
本発明の発明者等は、化粧板に用いられる複数の樹脂層からなる化粧板積層用印刷樹脂フィルムにおいて、鮮映性を高めるために用いられてきた最表面の樹脂層として用いる二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの加工性を向上させるために鋭意検討した。その結果、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの熱固定温度Ths(℃)と、そのフィルムを構成するポリエステル樹脂の融点Tm1(℃)と、その下部に設けられた基材樹脂層の樹脂の融点Tm2(℃)が下記の関係式 Tm2−35≦Ths≦Tm2+15≦Tm1を満足し、さらに好ましくは二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムと基材樹脂層の厚み比を1:10〜6:10の範囲とすることにより、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム積層板の加工性を向上させることができることを見出した。
【0006】
さらに、焼却時に有毒ガスおよびそれに起因する有害物質が発生して環境を汚染するおそれがあるポリ塩化ビニル樹脂フィルムに替わる、高鮮映性および意匠性に優れた絵柄模様を有し、かつ耐汚染性、耐溶剤性などの表面物性に優れた化粧板に積層する印刷可能な樹脂フィルムについて鋭意検討した。
【0007】
その結果、接着樹脂層として共重合ポリエステル樹脂フィルムを用い、選択的に積層される着色樹脂層ならびに印刷下地となる基材樹脂層として、樹脂の固有粘度が1.0〜2.0のポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリトリメチレンテレフタレートフィルム、変性ポリブチレンテレフタレートフィルム、もしくはそれらの2層フィルムやブレンド樹脂フィルムを用いると好ましいことを見出した。そして、それらのフィルムに絵柄印刷層またはベタ印刷層、もしくは絵柄印刷層とベタ印刷層を形成し、さらに透明な二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムを最表層として用い、上記フィルムを下から順次積層することにより、前述の要求特性を満足する化粧板に積層する樹脂フィルムが得られることを見出した。
【0008】
また、基材樹脂層にエンボス加工を施してエンボス凹部を形成した後、ワイピング法を用いてエンボス凹部にインキを充填してなるワイピング印刷層を設けてもよい。
さらに、上記の樹脂フィルムを金属板に積層した化粧板は、樹脂フィルムの上記の優れたフィルム物性に加えて、意匠性にも優れていることを見出した。
以下に本発明についてその内容を説明する。図2〜図4に本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルムの一実施例を断面図で示す。図5及び図6に本発明の化粧板の一実施例を断面図で示す。図中の各符号はそれぞれ次のものを指す。
【0009】
本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルム1は、図2(c)および(d)に示すように、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム10の裏面全面に絵柄印刷層6aとベタ印刷層6bが設けられ、その下面に基材樹脂層7が積層されており(図2(c))、さらに基材樹脂層7の下面に選択的に接着樹脂層4が積層されている(図2(d))。
【0010】
また、本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルム1は、図3(e)および(f)に示すように、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム10の下面に選択的に直接(図3(e)、(f))、または接着剤層を介して(図示せず)、その上面にエンボス加工により形成されたエンボス凹部8に、ワイピングインキが充填されたワイピング印刷層9が設けられた基材樹脂層7が積層され、その下面に絵柄印刷層6aが施された着色樹脂層5が積層されており(図3(e))、さらに着色樹脂層5の下面に選択的に接着樹脂層4が積層されている(図3(f))。
さらに、本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルム1は、図4に示すように、図3R>3(e)または(f)の化粧板積層用印刷樹脂フィルム1の着色樹脂層5に、絵柄印刷層6aとベタ印刷層6bの両方が設けられていてもよい。
図5は、図3(f)に示した化粧板積層用印刷樹脂フィルム1を、接着剤層3を介して基板2に積層した化粧板11を示す。
図6は、図4に示した化粧板積層用印刷樹脂フィルム1を、接着剤層3を介して基板2に積層した化粧板11を示す。
さらに、本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルム1は、上面に凹凸を付与するために表面をエンボス加工されたエンボスロールを用いてエンボス加工を施したり、鏡面仕上げとするために、鏡面ロールを用いてロールプレスしてもよい。
【0011】
本発明の基材樹脂層7および着色樹脂層5に用いる樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、特に1.0〜2.0の固有粘度(IV値)を有するPBT、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、酸成分であるテレフタル酸の好ましくは2〜20モル%をイソフタル酸で置換してなる変性ポリブチレンテレフタレート(変性PBT)、PBTと変性PBTを好ましい混合比PBT/変性PBT(重量%)が95/5〜40/60でブレンドしてなるブレンド樹脂、PBTとポリエチレンテレフタレート(PET)を好ましい混合比PBT/PET(重量%)が98/2〜50/50でブレンドしてなるブレンド樹脂、PBTとポリカーボネート(PC)を好ましい混合比PBT/PC(重量%)が95/5〜30/70でブレンドしてなるブレンド樹脂、PBTとPTTを好ましい混合比PBT/PTT(重量%)が95/5〜40/60でブレンドしてなるブレンド樹脂が好ましい。
【0012】
これらの樹脂の固有粘度は、製膜性の面から1.5以下、耐水経時性(耐水劣化性)の面から1.2以上であることが好ましい。
また、着色樹脂層5は上記の樹脂に押出機を用いて製膜する際に着色顔料を混練することにより得られるが、着色樹脂層5と同様に、基材樹脂層7も押出機を用いて製膜する際に、樹脂中に着色顔料を混練して着色基材樹脂層としてもよい。
【0013】
絵柄印刷層6aは、例えば、木目、石目、天然皮革の表面柄、布目、抽象柄などの模様を表現した印刷層であり、ベタ印刷層6bは基材樹脂層7または着色樹脂層5の全面を隠蔽し絵柄印刷層6aの印刷下地色を与える印刷層であると共に、基材樹脂層7と二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム10との熱接着性を付与する層でもある。印刷層6aおよび6bを形成するインキのビヒクルとしては、例えばニトロセルロース、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリエステルウレタン樹脂などの公知のものが使用できるが、なかでも密着性及び熱接着性の両観点からニトロセルロース−アルキッド樹脂系インキが好ましい。
【0014】
また、基材樹脂層7に選択的にエンボス加工を施してエンボス凹部8を形成した後、ワイピング印刷法を用いてエンボス凹部8にインキを充填してなるワイピング印刷層9を設ける場合、エンボス凹部8に充填されるワイピングインキとしては、塗料もしくはインキが用いられる。
【0015】
例えば、天然樹脂またはその変成樹脂類、セルロース誘導体類、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等の合成樹脂類をビヒクルの構成材料とし、ビヒクル中に着色顔料、体質顔料等を添加して成る塗料もしくはインキが用いられる。使用されるビヒクルとしてはウレタン2液硬化型のものが好適に用いられる。ワイピング印刷法としては、ドクターブレード法、ロールコート法など、従来から使用されているワイピング印刷法のいずれによっても良い。
【0016】
二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム10としては、可塑剤及びハロゲン属元素等を含まないポリエステル樹脂からなることを特徴とし、特に透明なポリエチレンテレフタレート、またはポリエチレンナフタレート、もしくは酸性分であるテレフタル酸の一部をイソフタル酸で置換してなる変性ポリエチレンテレフタレートの二軸延伸フィルムであることが好ましい。さらに本発明に用いる二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムは、樹脂フィルムの熱固定温度Ths(℃)と、樹脂の融点Tm1(℃)と、前記基材樹脂の融点Tm2(℃)との下記の関係式、 Tm2−35≦Ths≦Tm2+15≦Tm1を満足することが好ましく、さらに、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムと基材樹脂層の厚み比を1:10〜6:10の範囲とすることが好ましい。
【0017】
これらの熱固定温度や融点の測定方法については後述するが、熱固定温度が(Tm2−35)℃未満では、基板への積層時に表面樹脂フィルムの収縮が著しく大きくなり、一方、(Tm2+15)℃を超えると基板への積層時にフィルムの配向度の低下がほとんどなく、積層板上フィルムの加工性が低下して好ましくない。
【0018】
また、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムと基材樹脂層の厚み比が1:10未満では、印刷柄の深みがなくなる上にフィルムの積層時にしわが入りやすいなどの問題が生じ、一方、6:10を超えると基板への積層時に二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの収縮応力が大きくなり、好ましくない。
【0019】
また、この最表層となる二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの表面にもエンボス加工を施してエンボス凹部を形成して、化粧板積層用印刷樹脂フィルム全体に立体感を付与したり、または鏡面ロールを用いてロールプレスし、鏡面仕上げとしたりすることができる。さらに、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの上にさらに艶調整層を設けることにより、美麗な光沢を付与することもできる。
【0020】
さらに、最表層となる二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの表面に艶調整層を設けることにより、意匠性をさらに向上させた化粧板積層用印刷樹脂フィルムとすることも可能である。この艷調整層は無色透明であっても、艶消しの透明であってもよく、化粧板積層用印刷樹脂フィルムの表面の光沢度を調整するとともに、表面保護層としても機能する。艶調整層は適宜のビヒクルを用いた塗料を塗布することにより、形成させることができる。ビヒクルとしては、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂の1種、または2種以上の混合樹脂を用いることができる。艶調整層を形成する塗料には、通常適量の艶消し剤を分散させて所望の光沢度を付与する。艶消し剤としては、マイカ、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、珪藻土、珪砂、シラスバルーンなどが用いられる。上記の塗料の塗布方法としては、グラビアコート、ロールコート、エアナイフコートなど、公知の塗布方法を用いることができる。
【0021】
接着剤層4に用いられる樹脂としては、エチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体などの共重合ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
この共重合ポリエステル樹脂を構成する材料の例としては、上記の他に、以下の組成を有する共重合ポリエステル樹脂などが好適に用いられる。すなわち、樹脂を形成するソフトセグメントとして、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、あるいはポリε−カプロラクトン、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸などのHOOC−[CH2]n−COOHの分子構造を有する脂肪族ジカルボン酸と、脂肪族および/または脂環族ジオールからなる脂肪族ポリエステルなどが好適に用いられる。
【0022】
また、樹脂を構成するハードセグメントとしては、エチレンテレフタレート、ブチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメチレンシクロヘキサンジカルボキシレート、ブチレン2,6ナフタレンジカルボキシレートなどの芳香族および/または脂環族エステルユニットから選ばれた少なくとも1つから構成されていることが好ましい。
【0023】
さらに、アルコール成分として、1,4ブタンジオール残基を含有していることが耐溶剤性の点で好ましく、共重合ポリエステルを形成する全アルコール成分に占める1,4ブタンジオール残部が40モル%以上、65モル%以下であることが好ましい。
化粧板積層用印刷樹脂フィルム1と基板2とのより強い密着力が要求される場合には、請求項1〜4のいずれかに記載した樹脂層の構成に応じて、接着樹脂層4、基材樹脂層7、着色樹脂層5のいずれかの、基板2と接触する樹脂層の樹脂成分の一部をアイオノマーで置換させることが好ましい。この場合、アイオノマーは樹脂中に1〜50重量%含有させることが好ましい。
【0024】
本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルム1の最表層として用いる二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム10において、重要な要因である二軸延伸フィルムの熱固定温度および融点、ならびに基材樹脂層7に用いる樹脂の融点は、それぞれ以下のようにして測定する。
測定器としてパーキンエルマー社製の示差走査熱量計DSC−7を使用し、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム10の試料約5mgをセミミクロン天秤で精秤し、窒素ガスを流しつつ、20℃/分の昇温速度で昇温させていき、図1(a)に示す昇温曲線を描き、昇温曲線における吸熱ピークから熱固定温度Thsと融点Tm1を求める。同様にして、基材樹脂層7に用いる樹脂の試料約5mgをセミミクロン天秤で精秤し、窒素ガスを流しつつ、20℃/分の昇温速度で昇温させていき、図1(b)に示す昇温曲線を描き、昇温曲線における吸熱ピークから融点Tm2を求める。
【0025】
図2(c)に示す本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルム1は、次のようにして作成することができる。すなわち、単層フィルムとして製膜した基材樹脂層7の上面に、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム10の下面に設けた絵柄印刷層6aとベタ印刷層6bからなる印刷層6を重ね合わせ、基材樹脂層7と二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム10を重ね合せたまま1対の熱ロール間に通して挟み付けて加熱圧着して積層し、一枚の積層フィルムを製造する。加熱しながら加圧することにより、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム10のベタ印刷層6bの面を基材樹脂層7に融着して一枚の化粧板積層用印刷樹脂フィルム1を作るものである。
【0026】
また、図2(d)に示すように、化粧板積層用印刷樹脂フィルム1は、共押出しにより2層フィルムとして製膜した接着樹脂層4と基材樹脂層7の積層フィルムの基材樹脂層7側の上面に、絵柄印刷層6aとベタ印刷層6bからなる印刷層6を設け、図2(c)に示したのと同様にして、接着樹脂層4と基材樹脂層7の共押出し積層フィルムの印刷層6が二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム10と接するようにして重ね合せ、1対の熱ロール間に通して挟み付けて加熱圧着して積層し、一枚の積層フィルムを製造したものであってもよい。
【0027】
また、樹脂に顔料を混練した着色樹脂層5を押出しにより単層フィルムとして製膜し、この着色樹脂層5の上に絵柄印刷層6aを施し、その上に基材樹脂層7を重ね合せたまま1対の熱ロール間に通して挟み付けて加熱圧着して積層し、1枚の予備積層フィルムを製造する。なお、その際、前記の熱ロールとしてエンボスロールを使用することにより、積層と基材樹脂層7のエンボス加工を同時に実施することが可能で、基材樹脂層7の表面にワイピング印刷用エンボス凹部8を形成し、ワイピングインキを充填してワイピング印刷層9を設けることにより、高意匠性の絵柄模様を付与することができる。さらに、予備積層フィルム上に直接または接着剤層を介して二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム10を重ね合せたまま1対の熱ロール間に通して挟み付けて加熱圧着して積層することによって、図3(e)に示す化粧板積層用印刷樹脂フィルム1を得ることができる。
【0028】
また、図3(f)に示すように、接着樹脂層4と樹脂に顔料を混練した着色樹脂層5を共押出しにより2層フィルムとして製膜し、図3(e)に示したのと同様にして、前記着色樹脂層5の上に絵柄印刷層6aを施し、さらに、その上に基材樹脂層7を重ね合せ、1対の熱ロール間に通して挟み付けて加熱圧着して積層し、1枚の予備積層フィルムを製造してもよい。なお、これらの樹脂フィルムの作成に際して、前記の熱ロールとしてエンボスロールを使用することにより、積層と基材樹脂層7のエンボス加工を同時に実施することが可能である。基材樹脂層7の表面にワイピング印刷用エンボス凹部8を形成し、ワイピングインキを充填してワイピング印刷層9を設けることにより、高意匠性の絵柄模様を付与することができる。さらに、図3(f)に示したのと同様にして、予備積層フィルム上に直接または接着剤層を介して二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム10を積層することによって、図3(f)に示す化粧板積層用印刷樹脂フィルム1を得ることができる。そして、着色樹脂層5および基材樹脂層7が寸法安定性に優れるため、張力や熱に起因する伸縮変動を抑えることが可能となり、印刷柄とエンボス柄が同調した、高意匠性を有するエンボス化粧フィルムとすることができる。上記の積層作業やエンボス加工などの工程は、従来のポリ塩化ビニル樹脂フィルムにおけるのと同じ装置で作業することが可能である。
【0029】
さらに、図3(f)の着色樹脂層5の表面にベタ印刷層6bを設け、その上に絵柄印刷層6aを設けた樹脂フィルムを用いることにより、図4に示すように、意匠性をより一層向上させた化粧板積層用印刷樹脂フィルム1とすることも可能である。
また、上記の方法によって得られた化粧板積層用印刷樹脂フィルム1を、接着剤層3を介在させてまたは介さずに基板2と貼合わせることにより、図5または図6に示すような化粧板11が得られる。基板2としては、例えば、鋼板、アルミニウム合金板、亜鉛や亜鉛−アルミニウム合金、亜鉛−コバルト−モリブデン合金などの亜鉛合金をめっきした亜鉛めっき鋼板などの金属板が用いられる。さらに基板2として、木材単板、木材合板、パーチクルボード、MDF等の木質板、石膏ボード、珪酸カルシウムボード、石綿スレートボードなどの無機質からなるボード、紙なども用いることもできる。
【0030】
化粧板積層用印刷樹脂フィルム1と基板2の貼合わせに選択的に用いられる接着剤層3の接着剤としては、一般的な接着剤、例えば、酢酸ビニル樹脂系、エチレン−ビニルアセテート樹脂系、尿素樹脂系、ウレタン樹脂系などのエマルジョン型接着剤が、火気に対して安全で、臭気もなく、価格的にも安価なため好ましく用いられる。
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0031】
(実施例1〜8、及び比較例1〜3)
表1と表2に示す製膜の際の熱固定温度(Ths)を有する、厚さ25μmの透明二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET−BO、融点(Tm1):257℃)、透明二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN−BO、融点:269℃)、または酸性分が95モル%のテレフタル酸と5モル%のイソフタル酸からなる変性ポリエチレンテレフタレートの透明二軸延伸フィルム(変性PET−BO、融点:246℃)のいずれか片面に、ニトロセルロース−アルキド系インキを用い、絵柄印刷層および着色ベタ印刷層をグラビア輪転機によりインラインにて印刷したものと、表1に示す固有粘度を有する市販のポリブチレンテレフタレート(PBT、融点(Tm2):225℃)を用いて押出製膜機により作成した厚さ70μmの単層の未延伸フィルム(実施例1〜3、実施例7〜8、比較例1〜2)を基材樹脂層として、または上記のPBTとイソフタル酸12モル%を共重合した市販の変性ポリエチレンテレフタレート(変性PET)を用いて押出製膜機により共押し出しして作成した厚さ70μm(PBT60μm、変性PET10μm)からなる、PBTを基材樹脂層とし、変性PETを接着樹脂層とする二層の未延伸フィルム(実施例4〜6、比較例3)を、印刷層とPBT基材樹脂層が接するように重ねて、圧着用ロールの加熱温度:120℃、樹脂フィルムの送り速度:20m/min、圧着用ロールのニップ圧:25kgf/cm2 の条件で両フィルムを加熱圧着して積層し、化粧板積層用印刷樹脂フィルムを作成した。
【0032】
次に、厚さ0.5mmの電気亜鉛合金めっき鋼板にポリエステル系接着剤を5g/m2の塗布量で塗布し、上記の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを電気亜鉛合金めっき鋼板に、加熱温度:225℃、接着圧力:15kgf/cm2、圧着時間:5秒の条件で加熱圧着し、化粧板を得た。
【0033】
(実施例9)
イソフタル酸12.5モル%を共重合した市販の変性ポリブチレンテレフタレート樹脂(変性PBT)にクリーム色顔料20重量%を混練した着色樹脂を押出製膜機により作成した厚さ30μmの未延伸着色フィルムの片面に、ニトロセルロース−アルキド系インキを用い、絵柄印刷層をグラビア輪転機によりインラインにて印刷したものと、基材樹脂層として市販のポリトリメチレンテレフタレート(PTT)を押出製膜機により作成した厚さ40μmの未延伸フィルムと、製膜の際の熱固定温度を210℃とした、厚さ25μmの透明のPET−BO(融点:257℃)とを、基材樹脂層のPTTフィルムが着色フィルムの印刷面および透明のPET−BOと接するように重ねて、圧着用ロールの加熱温度:120℃、樹脂フィルムの送り速度:20m/min、圧着用ロールのニップ圧:25kgf/cm2 の条件で加熱圧着して積層し、化粧板積層用印刷樹脂フィルムを作成した。
【0034】
次に、実施例1と同一の電気亜鉛合金めっき鋼板に、実施例1と同一の条件で前記の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを加熱圧着し、化粧板を得た。
(実施例10)
クリーム色顔料20重量%を混練して着色したPBTと、実施例4と同一の変性PETを押出製膜機により共押し出しして、厚さ70μm(着色PBT60μm、変性PET10μm)からなる二層の未延伸フィルムを作成し、着色フィルム面に実施例9と同一の絵柄印刷層を実施例9と同一の条件で印刷した。顔料を含有しない、実施例9と同一の変性PBTを基材樹脂層とし、実施例9と同一の透明のPET−BOを用い、基材樹脂層の変性PBTフィルムが二層の未延伸フィルムの着色フィルム側の印刷面および透明のPET−BOと接するように重ねて、実施例9と同一の条件で加熱圧着して積層し、化粧板積層用印刷樹脂フィルムを作成した。
次に、実施例1と同一の電気亜鉛合金めっき鋼板に、実施例1と同一の条件で前記の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを加熱圧着し、化粧板を得た。
【0035】
(実施例11)
市販のPTTにクリーム色顔料20重量%を混練した着色樹脂を押出製膜機により作成した厚さ30μmの未延伸着色フィルムの片面に、ニトロセルロース−アルキド系インキを用い、着色ベタ印刷層をグラビア輪転機によりインラインにて印刷した。また、基材樹脂層として、市販のPBTと市販のポリエチレンテレフタレート(PET)を70/30の混合比(重量)で混合し押出製膜機により溶融させ、エンボス加工を施したキャスティングロール上に押し出して作成した厚さ40μmの未延伸フィルムのキャスティングロールと接触した面に、2液硬化型ウレタン系着色インキをロールコート法によって塗工した後、ドクターブレードでエンボス凹部以外の部分に付着している着色インキを除去し、未延伸フィルムの表面に形成されているエンボス凹部内に着色インキを充填、固化させ、片面に印刷を施した基材樹脂フィルムを作成した。次いで実施例10と同一の透明のPET−BOを準備し、着色フィルムの印刷面が基材樹脂フィルムの非印刷面側に接し、基材樹脂フィルムの印刷面が透明のPET−BOと接するように重ねて、実施例1の加熱圧着による積層条件と同条件にて加熱圧着して積層し、化粧板積層用印刷樹脂フィルムを作成した。
次に、実施例1と同一の電気亜鉛合金めっき鋼板に、実施例1と同一の条件で前記の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを加熱圧着し、化粧板を得た。
【0036】
(実施例12)
市販のPBTと市販のPETを70/30の混合比(重量)で混合してなるブレンド樹脂にクリーム色顔料20重量%を混練した着色樹脂を押出製膜機により作成した厚さ30μmの未延伸着色フィルムの片面に、ニトロセルロース−アルキド系インキを用い、着色ベタ印刷層をグラビア輪転機によりインラインにて印刷した。また、実施例9と同一の変性PBTと市販のPBTを70/30の混合比(重量)でブレンドした樹脂を押出製膜機により厚さ40μmの基材樹脂フィルムとして作成した。次いで、実施例11と同一のPET−BOを準備し、着色樹脂フィルムの印刷面とPET−BOがそれぞれ基材樹脂フィルムと接するように重ね合わせ、実施例1の加熱圧着による積層条件と同条件にてPET−BO面をエンボスロール側として、エンボスロールとシリコンゴムロールからなる圧着用ロールの間に通して圧着することにより、PET−BO表面にエンボス凹部を有する3層化粧フィルムを作成した。
次に、実施例1と同一の電気亜鉛合金めっき鋼板に、実施例1と同一の条件で前記の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを加熱圧着し、化粧板を得た。
【0037】
(実施例13)
実施例9と同一の変性PBTと市販のPBTを70/30の混合比(重量)でブレンドした樹脂にクリーム色顔料20重量%を混練して着色した樹脂と、実施例4と同一の変性PETを押出製膜機により共押し出しして、厚さ70(着色ブレンド樹脂60μm、変性PET10μm)からなる二層の未延伸フィルムを作成し、着色フィルム面に実施例9と同一の絵柄印刷層を実施例9と同一の条件で印刷した。基材樹脂層として、市販のポリカーボネート(PC)と市販のPBTを60/40の混合比(重量)で混合してなるブレンド樹脂を、押出製膜機により厚さ40μmの未延伸フィルムを作成した。次いで実施例10と同一の透明のPET−BOを準備し、着色フィルムの印刷面と透明のPET−BOの片面が基材樹脂フィルムのそれぞれ面に接するように重ねて、実施例1の加熱圧着による積層条件と同条件にて加熱圧着して積層し、化粧板積層用印刷樹脂フィルムを作製した。
さらに、このようにして作成した化粧板積層用印刷樹脂フィルムの表面に、2液硬化型ポリウレタン系艶調整用塗料(昭和インク製)をグラビアロールコートした。
次に、実施例1と同一の電気亜鉛合金めっき鋼板に、実施例1と同一の条件で前記の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを加熱圧着し、化粧板を得た。
【0038】
(実施例14)
実施例9と同一の変性PBTと市販のPBTを70/30の混合比(重量)でブレンドした樹脂にクリーム色顔料20重量%を混練して着色した樹脂と、実施例4と同一の変性PETを押出製膜機により共押し出しして、厚さ70(着色ブレンド樹脂60μm、変性PET10μm)からなる二層の未延伸フィルムを作成し、着色フィルム面に実施例9と同一の絵柄印刷層を実施例9と同一の条件で印刷した。基材樹脂層として、実施例9と同一の変性PBTと市販のPBTを10μm/30μmの厚さ比率となるように、押出製膜機により全厚さ40μmの未延伸フィルムを作成した。次いで実施例10と同一の透明のPET−BOを準備し、着色フィルムの印刷面が基材樹脂フィルムの変性PBT層と、透明のPET−BOの片面が基材樹脂フィルムのPBT層とそれぞれ接するように重ねて、実施例1の加熱圧着による積層条件と同条件にて加熱圧着して積層し、化粧板積層用印刷樹脂フィルムを作製した。
さらに、このようにして作成した化粧板積層用印刷樹脂フィルムの表面に、2液硬化型ポリウレタン系艷調整用塗料(昭和インク製)をグラビアロールコートした。
次に、実施例1と同一の電気亜鉛合金めっき鋼板に、実施例1と同一の条件で前記の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを加熱圧着し、化粧板を得た。
【0039】
(実施例15)
実施例13と同一のPCとPBTからなるブレンド樹脂にクリーム色顔料20重量%を混練して着色した樹脂を押出製膜機により押し出し、厚さ70μmの未延伸フィルムを作成し、その片面に、ニトロセルロース−アルキッド系インキを用い、絵柄印刷層および着色ベタ印刷層をグラビア輪転機によりインラインにて印刷した。基材樹脂層として、実施例4と同一の変性PETと市販のPBTを40/60の混合比(重量)で混合してなるブレンド樹脂を、押出製膜機により厚さ40μmの未延伸フィルムを作成した。次いで実施例10と同一の透明のPET−BOを準備し、着色フィルムの印刷面と透明のPET−BOの片面が基材樹脂フィルムのそれぞれ面に接するように重ねて、実施例1の加熱圧着による積層条件と同条件にて加熱圧着して積層し、化粧板積層用印刷樹脂フィルムを作製した。
次に、実施例1と同一の電気亜鉛合金めっき鋼板に、実施例1と同一の条件で前記の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを加熱圧着し、化粧板を得た。
【0040】
(実施例16)
実施例15と同一の変性PETとPBTからなるブレンド樹脂にクリーム色顔料20重量%を混練して着色した樹脂を押出製膜機により押し出し、厚さ70μmの未延伸フィルムを作成し、その片面に、ニトロセルロース−アルキド系インキを用い、絵柄印刷層および着色ベタ印刷層をグラビア輪転機によりインラインにて印刷した。基材樹脂層として、実施例9と同一のPTTと市販のPBTを50/50の混合比(重量)で混合してなるブレンド樹脂を、押出製膜機により厚さ40μmの未延伸フィルムを作成した。次いで実施例10と同一の透明のPET−BOを準備し、着色フィルムの印刷面と透明のPET−BOの片面が基材樹脂フィルムのそれぞれの面に接するように重ねて、実施例1の加熱圧着による積層条件と同条件にて加熱圧着して積層し、化粧板積層用印刷樹脂フィルムを作製した。
次に、実施例1と同一の電気亜鉛合金めっき鋼板に、実施例1と同一の条件で前記の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを加熱圧着し、化粧板を得た。
【0041】
(実施例17)
実施例16と同一のPTTとPBTからなるブレンド樹脂にクリーム色顔料20重量%を混練して着色した樹脂を押出製膜機により押し出し、厚さ70μmの未延伸フィルムを作成し、その片面に、ニトロセルロース−アルキド系インキを用い、絵柄印刷層および着色ベタ印刷層をグラビア輪転機によりインラインにて印刷した。基材樹脂層として、市販のPBTと市販のアイオノマーを90/10の混合比(重量)でブレンドした樹脂を、押出製膜機により厚さ40μmの未延伸フィルムを作成した。次いで実施例10と同一の透明のPET−BOを準備し、着色フィルムの印刷面と透明のPET−BOの片面が基材樹脂フィルムのそれぞれの面に接するように重ねて、実施例1の加熱圧着による積層条件と同条件にて加熱圧着して積層し、化粧板積層用印刷樹脂フィルムを作製した。
次に、実施例1と同一の電気亜鉛合金めっき鋼板に、実施例1と同一の条件で前記の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを加熱圧着し、化粧板を得た。
【0042】
(実施例18)
実施例17と同一のPBTとアイオノマーからなるブレンド樹脂にクリーム色顔料20重量%を混練して着色した樹脂を押出製膜機により押し出し、厚さ70μmの未延伸フィルムを作成し、その片面に、ニトロセルロース−アルキド系インキを用い、絵柄印刷層および着色ベタ印刷層をグラビア輪転機によりインラインにて印刷した。基材樹脂層として、実施例1と同一のPBTを押出製膜機により厚さ40μmの未延伸フィルムを作成した。次いで実施例10と同一の透明のPET−BOを準備し、着色フィルムの印刷面と透明のPET−BOの片面が基材樹脂フィルムのそれぞれの面に接するように重ねて、実施例1の加熱圧着による積層条件と同条件にて加熱圧着して積層し、化粧板積層用印刷樹脂フィルムを作製した。
次に、実施例1と同一の電気亜鉛合金めっき鋼板に、実施例1と同一の条件で前記の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを加熱圧着し、化粧板を得た。
【0043】
(実施例19)
実施例9と同一の変性PBTと市販のPBTを70/30の混合比(重量)でブレンドした樹脂にクリーム色顔料20重量%を混練して着色した樹脂と、実施例17と同一のPBTとアイオノマーからなるブレンド樹脂を押出製膜機により共押し出しして、厚さ70(着色ブレンド樹脂60μm、PBT/アイオノマーブレンド樹脂10μm)からなる二層の未延伸フィルムを作成し、着色フィルム面に実施例9と同一の絵柄印刷層を実施例9と同一の条件で印刷した。基材樹脂層として、PBTを押出製膜機により厚さ40μmの未延伸フィルムを作成した。次いで実施例10と同一の透明のPET−BOを準備し、着色フィルムの印刷面と透明のPET−BOの片面が基材樹脂フィルムのそれぞれの面に接するように重ねて、実施例1の加熱圧着による積層条件と同条件にて加熱圧着して積層し、化粧板積層用印刷樹脂フィルムを作製した。
次に、実施例1と同一の電気亜鉛合金めっき鋼板に、実施例1と同一の条件で前記の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを加熱圧着し、化粧板を得た。
【0044】
(樹脂フィルムの特性評価)
実施例1〜19及び比較例1〜3で作成した化粧板を、下記の特性について評価した。
(基板への積層時の表面フィルムの熱収縮)
本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルムの表面フィルムの熱収縮の良否は、実施例1〜19及び比較例1〜3で作成した、化粧フィルムを金属板に積層した化粧金属板の表面フィルム両端部の熱収縮幅を測定し、下記の3段階の基準で評価した。
○:両端部の収縮幅が2mm以下。
△:両端部の収縮幅が2mm〜10mm。
×:両端部の収縮幅が10mm以上。
上記の評点において、○および△は使用上の問題はない。なお、この試験は10枚の試験片について実施した。
【0045】
(樹脂フィルムの加工性)
本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルムの加工性の良否は、実施例1〜19及び比較例1〜3で作成した、化粧フィルムを金属板に積層した化粧金属板に、JIS Z 2248(金属材料曲げ試験方法)に準拠して、0T曲げ加工を施し、曲げ加工部のフィルムの表面を肉眼観察し、下記の4段階の基準で評価した。
◎:折り曲げ部に割れは全く認められない。
○:折り曲げ部の先端にかすかな白色化が認められる。
△:折り曲げ部全体に白色化が認められる。
×:折り曲げ部にかなりの程度の割れが認められる。
上記の評点において、◎および○は使用上の問題はない。なお、この試験は10枚の試験片について実施した。
【0046】
(ワイピング印刷用エンボス加工性)
本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルムのワイピング印刷用エンボス加工性の良否は、エンボス加工を施した樹脂フィルムの基材樹脂層の表面の粗さの程度によって判断される。本発明においては、平均表面粗さ(Ra):11μmの凹凸が付与された砂目の彫刻ロールを用いてエンボス加工を施した樹脂フィルムの基材樹脂層の表面を肉眼観察し、エンボス加工性の良否を下記の3段階の基準で評価した。
○:良好、
△:やや不良、
×:不良
なお、上記の評価基準は、ポリ塩化ビニル樹脂フィルムの表面粗さ(Ra:μm)を東京精密社製SURFCOM表面粗さ計を用いてJIS B0601に準拠して測定し、平均表面粗さが4μmである場合をエンボス加工性の合格基準とし、平均表面粗さが4μmのポリ塩化ビニル樹脂フィルムの表面と同等以上の外観を有するものを良好(○)とし、ポリ塩化ビニル樹脂フィルムの表面と比べてやや劣るが実用上問題ない外観を有するものをやや不良(△)とし、エンボス加工が入らないものを不良(×)として、判定した。
【0047】
(耐汚染性)
実施例1〜19及び比較例1〜3で作成した化粧板の最表層の樹脂フィルム面に、黒色の油性マジックインキで描画し24時間放置した後、エタノールを含浸させた布で清拭し、樹脂フィルム面に残存するマジックインキの程度を肉眼観察し、下記の基準で評価した。
◎:マジックインキは全く認められない。
○:実用上問題ない程度の極くわずかなマジックインキの残存が認められる。
△:実用上問題となる程度のわずかなマジックインキの残存が認められる。
×:かなりの程度にマジックインキの残存が認められる。
【0048】
(耐溶剤性)
実施例1〜19及び比較例1〜3で作成した化粧板の最表層の樹脂フィルム面に、メチルエチルケトンを含浸させたスポンジを載せ、24時間放置した後、フィルム表面の変色および膨れの発生の程度を肉眼観察し、下記の基準で評価した。
◎:変色および膨れの発生は全く認められない。
○:実用上問題ない程度の極くわずかな変色または膨れの発生が認められる。
△:実用上問題となる程度のわずかな変色または膨れの発生が認められる。
×:かなりの程度に変色および膨れが認められる。
【0049】
(耐水劣化性)
本発明の化粧板を高温多湿の状態で長時間経時させた場合(例えばユニットバスの内装材として用いた場合など)を想定し、長時間水と接した場合の樹脂フィルムの耐水劣化性をデュポン衝撃試験法で評価した。
実施例1〜19及び比較例1〜3で作成した化粧板積層用印刷樹脂フィルムを、厚さ0.5mmの電気亜鉛合金めっき鋼板に積層し試験片とした。この試験片を60mm×60mmの大きさに切り出し、38±2℃の温度に保持された脱塩水中に1カ月間浸漬した後室温で乾燥し、デュポン衝撃試験機を用い、JIS K 5400に準拠した条件(衝撃部の大きさ1/2inchφ、重さ1kg、落下高さ50cm)で衝撃を負荷した。衝撃を負荷した後の樹脂フィルムの状態を肉眼観察し、下記の5段階で評価した。
◎:樹脂フィルムに割れが認められない。
○:樹脂フィルムの一部に細かい割れが認められる。
△:樹脂フィルムの加工部全体に細かい割れが認められる。
×:樹脂フィルムの加工部全体に大きな割れが認められる。
××:樹脂フィルム全体に割れが著しい。
上記の評点において、◎および○は使用上の問題はない。なお、この試験は10枚の試験片について実施した。
【0050】
(鮮映性)
実施例1〜19及び比較例1〜3で作成した化粧板積層用印刷樹脂フィルムを、厚さ0.5mmの電気亜鉛合金めっき鋼板に積層し試験片とした。この試験片表面の鮮映度を、財団法人日本色彩研究所製の携帯用鮮明度光沢計PGD−4型により測定した。なお、本発明でいう鮮映性とは、写像鮮映性すなわち化粧面に写した正反射像の鮮明さを意味し、高鮮映とは前記の鮮映度が0.8以上の場合をさす。
これらの樹脂フィルムの特性評価を表3と表4に示す。なお、表1〜4において、PET−BOは透明二軸延伸ポリエチレンテレフタレートを、変性PET−BOは変性ポリエチレンテレフタレートの透明二軸延伸フィルムを、PEN−BOは透明二軸延伸ポリエチレンナフタレートを、PETはポリエチレンテレフタレートをPBTはポリブチレンテレフタレートを、PTTはポリトリメチレンテレフタレートを、PENはポリエチレンナフタレートを、変性PETはイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートを、変性PBTはイソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレートを、変性PBT//PBTはイソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートの2層樹脂を、変性PBT/PBTはイソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートのブレンド樹脂を、変性PET/PBTはイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートのブレンド樹脂を、PBT/PETはポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートのブレンド樹脂を、PC/PBTはポリカーボネートとポリブチレンテレフタレートのブレンド樹脂を、PTT/PBTはポリトリメチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートのブレンド樹脂を、PBT/アイオノマーはポリブチレンテレフタレートとアイオノマーのブレンド樹脂をそれぞれ示す。
【0051】
表3と表4に示すように、本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは、積層時の表面フィルムの熱収縮、加工性、エンボス性、耐汚染性、耐溶剤性、耐水劣化性、鮮映性のいずれにおいても優れた特性を示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルムは上記のように構成されており、従来のポリ塩化ビニル樹脂フィルムやオレフィン樹脂フィルムを用いた化粧シートの表面樹脂層にも用いられている二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの熱固定温度Thsが該樹脂の融点Tm1と前記基材樹脂の融点Tm2を用いた関係、Tm2−35≦Ths≦Tm2+15≦Tm1の範囲に、さらに、該樹脂層と前記基材樹脂層の厚み比が1:10〜6:10の範囲に規定することにより、基板への積層時に熱収縮が小さく、安定した加工性を有する化粧板用印刷フィルムを得ることができる。
さらに、ポリブチレンテレフタレートフィルムからなる基材樹脂層および着色樹脂層が熱や張力に対する伸縮変動が少なく、優れた寸法安定性を有しているため、印刷見当精度の良い印刷物を得ることができる。
また、従来のポリ塩化ビニル樹脂フィルムと同様の製造方法および製造条件で化粧フィルムが得られるために、新規設備の増設や設備の改造などの設備投資を必要とせず、従来のポリ塩化ビニル樹脂フィルムと同様の、印刷柄とエンボス柄が同調した意匠性に優れた絵柄模様を表現することができる。
そのうえ、基材樹脂層や表面樹脂層を構成する樹脂中に可塑剤を含有していないために、可塑剤のブリードによる表面汚染などの問題が生じることなく、耐汚染性、耐溶剤性、耐水性などの表面物性に優れている。
またさらに、焼却廃棄する際に、塩化水素ガスのような有毒ガスの発生がないため、環境を汚染する心配もなく環境保全においても優れており、ユニットバス、冷蔵庫、冷蔵庫ドアの外装用板、カーテンレール、洗面ユニット、洗濯機、システムキッチン、間仕切り、壁パネル、室内ドア、室内収納庫、蛍光灯の反射板、オーディオビジュアル機器の外板、電子レンジの外板、オーブンの外板、ファンヒーターの外板、ストーブの外板、エアコンディショナーの外板などに好適に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
図1の(a)は本発明の二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの、示差走査熱量計による昇温曲線であり、(b)は本発明の基材樹脂層の樹脂フィルムの示差走査熱量計による昇温曲線である。図2の(c)は本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルムの一例を示す断面図であり、(d)は本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルムの他の一例を示す断面図である。図3の(e)は本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルムの他の一例を示す断面図であり、(f)は本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルムの他の一例を示す断面図である。図4は本発明の化粧板積層用印刷樹脂フィルムの他の一例を示す断面図である。図5は本発明の化粧板の一例を示す断面図である。図6は本発明の化粧板の他の一例を示す断面図である。
Claims (22)
- 最表層が透明な二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムであり、その下層に印刷層、基材樹脂層、接着樹脂層を順次積層してなる樹脂フィルムであって、
ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、又は変性ポリブチレンテレフタレートからなる基材樹脂層と接着樹脂層と、を積層し、
前記基材樹脂層の上面に印刷層を設け、
前記印刷層が二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムと接するようにして重ね合わせ、
熱ロール間に通して圧着積層してなる化粧板積層用印刷樹脂フィルム。 - 最表層が透明な二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムであり、その下層に基材樹脂層、印刷層、着色樹脂層、接着樹脂層を順次積層してなる樹脂フィルムであって、
着色樹脂層の上に印刷層を設け、
その上にポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、又は変性ポリブチレンテレフタレートからなる基材樹脂層を重ね合わせて、
熱ロール間に通して圧着積層して予備積層フィルムとし、
さらにその上に直接または接着剤層を介して二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムを重ね合わせて、熱ロール間に通して圧着積層してなる化粧板積層用印刷樹脂フィルム。 - 最表層が透明な二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムであり、その下層に印刷層、基材樹脂層を順次積層してなる樹脂フィルムであって、
ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、又は変性ポリブチレンテレフタレートからなる基材樹脂層の上面に、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの下面に設けた印刷層を重ね合わせ、熱ロールに通して圧着積層してなる化粧板積層用印刷樹脂フィルム。 - 最表層が透明な二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムであり、その下層に基材樹脂層、印刷層、着色樹脂層、接着樹脂層を順次積層してなる樹脂フィルムであって、
着色樹脂層の上に印刷層を施し、その上にポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、又は変性ポリブチレンテレフタレートからなる基材樹脂層を重ね合わせ、熱ロールに通して圧着積層して予備積層フィルムとし、
さらにその上に直接または接着剤層を介して二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムを重ね合わせて、熱ロール間に通して圧着積層してなる化粧板積層用印刷樹脂フィルム。 - 前記印刷層が、絵柄印刷層である上層と、前記基材樹脂層全面を隠蔽し、かつ前記絵柄印刷層の印刷下地色を付与するベタ印刷層である下層とからなる、請求項1〜4のいずれかに記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記印刷層が絵柄印刷層またはベタ印刷層からなる、請求項1〜4のいずれかに記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記基材樹脂層がエンボス加工を施され、該エンボス加工により形成されたエンボス凹部にインキが充填されてなる印刷層を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの熱固定温度Ths(℃)、融点Tm1(℃)、および前記基材樹脂の融点Tm2(℃)が、下記の関係式、 Tm2−35≦Ths≦Tm2+15≦Tm1を満足することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムが、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、又は変性ポリエチレンテレフタレートの二軸延伸フィルムである請求項1〜4、又は8のいずれかに記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記着色樹脂層が着色顔料を混練したポリエステル樹脂からなる、請求項2又は4に記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記基材樹脂層が、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、又は変性ポリブチレンテレフタレートからなる基材樹脂層に変えて、変性ポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートの2層樹脂からなることを特徴とする、請求項1に記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記基材樹脂層が、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、又は変性ポリブチレンテレフタレートからなる基材樹脂層に変えて、ポリブチレンテレフタレートと変性ポリブチレンテレフタレートのブレンド樹脂であるか、ポリブチレンテレフタレートと変性ポリエチレンテレフタレートのブレンド樹脂であるか、ポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートのブレンド樹脂であるか、ポリブチレンテレフタレートとポリカーボネートのブレンド樹脂であるか、又は、ポリブチレンテレフタレートとポリトリメチレンテレフタレートのブレンド樹脂であるか、を特徴とする、請求項1又は10に記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムにエンボス加工が施されていることを特徴とする、請求項1〜4、9のいずれかに記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの上にさらに艶調整層を設けた、請求項1〜13のいずれかに記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記接着樹脂層が変性ポリエチレンテレフタレートからなることを特徴とする、請求項1または2に記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記接着樹脂層が、樹脂成分中にアイオノマーを含有した樹脂からなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記基材樹脂層が、樹脂成分中にアイオノマーを含有した樹脂からなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 前記着色樹脂層が、樹脂成分中にアイオノマーを含有した樹脂からなることを特徴とする、請求項2又は4に記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルム。
- 樹脂フィルムを積層する基板の少なくとも片面に、請求項1〜18のいずれかに記載の化粧板積層用印刷樹脂フィルムを積層した化粧板。
- 前記基板と前記化粧板積層用印刷樹脂フィルムの間に接着剤層を介して積層した、請求項19に記載の化粧板。
- 前記基板が金属板である、請求項19又は20に記載の化粧板。
- 請求項19〜21のいずれかに記載の化粧板を用いてなるユニットバス又は冷蔵庫ドア。
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