JP3890636B2 - ラベル印字貼付装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、値段ラベル、またはデザイン文字を使用した宣伝効果の高いPOPラベル等のラベルを選択的に発行して自動的に商品に貼付するラベル印字貼付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スーパーマーケット等の小売店において、期間または時間を限定して商品の価格を下げて特価販売することは日常的に行われている。このとき商品の価格が値下げされていることを消費者に認識させるために、通常価格と値下げ価格とを印字したラベル、または宣伝効果の高いPOP文字で印字したラベルを発行して商品に貼付する必要がある。
これらのラベルは、通常使用されるラベル(商品名、製造年月日等、単位重量当たり単価、総重量、価格等を印字)と識別させるため、または印字情報が多いこともあって一回り大きいものが使用されているが、この異種のラベルに即座に対応可能にするため、値段等を印字発行し剥離されたラベルを吸着保持及び吹き付けする発行部(ラベル印字貼付ユニット)を複数設け、それぞれの発行部には異種のラベルが発行されるようにし、そのうちの1つを選択することで、選択されたラベル印字貼付ユニットが所定のラベル貼付位置に移動、停止し、バキュームからブロアに切換えることでラベルを吹き飛ばして商品に貼付するラベル印字貼付装置が本件出願人によって提案されている(特開平5−305933号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このもののラベルを商品に貼付する手段は、上記したようにエアーブロア式の貼付手段を採用している。
しかしながら、本来、エアーブロア式よりも機械的に商品の貼付部位までラベルを移動させ直接商品に押圧させて貼付した方が貼付ミスを発生させず確実性に優れていることは一般的に知られている。
ところが、わざわざエアーブロア式の貼付手段を採用している理由は、複数の発行部それぞれに機械的駆動の貼付部を設けていたのでは装置全体が大型化してしまうため、これを回避する手段として構造が簡単で小型で済むエアーブロア式による貼付部に発行部を一体化させて移動、貼付するようにしている。
【0004】
そこで、本発明は、装置全体の大型化を回避し、貼付ミスを発生させずに所望するラベルの貼付が確実に行われるラベル印字貼付装置を提供することを目的としたものである。
前記の目的に加えて、所望するラベルを判断、選択して、自動的にラベルを受取り貼付するラベル印字貼付装置を提供することを目的としたものである。
さらに、以上の発明の目的に加えて、ストレッチフィルムを使用する包装機構を具備して、商品包装からラベルの貼付まで連続して行えるラベル印字貼付装置を提供することを目的としたものである。
【0005】
上記目的を達成するために講じた技術的手段は、搬入された商品がエレベータにより包装部に展張されたストレッチフィルムに突き上げられ、折り込み板で包装されるストレッチ包装機構と、ラベルを印字発行しラベル発行口でラベルを保持する発行部と、発行されたラベルを吸着保持する吸着部と、該吸着部を前記発行部の移動方向と平面視直交する方向、及び前記ストレッチ包装機構の包装部から搬出された商品が搬送される面に対して垂直方向に移動させる駆動部とを備え、前記吸着部の移動により包装された商品にラベルを貼付する貼付部と、を備えたラベル印字貼付装置であって、前記発行部は、複数の発行部を前記包装部から外れたストレッチ包装機構の上部に配置すると共に、選択された発行部のラベル発行口を、前記貼付部にラベルを受け渡す為の受け渡し部に位置するように発行部案内機構で案内し、その案内方向は貼付部が受渡し部に移動する方向に対して平面視略直交方向とし、前記貼付部は、前記受け渡し部に案内された発行部のラベル発行口から発行保持されたラベルを受け取り、ラベルを貼付位置に移動させ、商品にラベルを押圧して貼付することを特徴とする。
ここで発行部案内機構とは、複数の中から所望の手段で選択された発行部のラベル発行口をラベルの受渡しが行われる受渡し部に位置するように、その発行部を受渡し部まで案内移動させるための機構である。この発行部案内機構は、モータ等の駆動源を具備して発行部を案内移動させるものや、発行部にモータ等の駆動源を具備して案内移動させるもの、また駆動源を具備せず人手による案内移動させるものを包含している。
また、貼付位置とは、商品にラベルを貼る場所をいう。通常平面視矩形状のパック商品では上面(フィルム)の隅部が貼付位置となっている(請求項1)。
【0006】
さらに上記したラベル印字貼付装置は、品番を入力して読み出した商品データ、あるいはそのデータを変更したデータ中に、異なる価格を併記するマークダウン処理の指示がされているか否かを判断し、判断結果に基づいて発行部を選択し、貼付部に対して選択した発行部からラベルを受取らせる制御を行う制御手段を備えたことを特徴とする。
ここで異なる価格を併記するマークダウン処理とは、通常価格よりも価格が下がっていることを表示するものに限定されず、一枚のラベルに価格が二以上表示されることをいっている(請求項2)。
そして前記マークダウン処理に代えて特売処理にしたことを特徴とする。
この特売処理とは、通常価格よりも価格が下がっていることを消費者に認識させるためにラベルに講じる手段のすべてをいう。例えば、宣伝効果の高いPOP文字で“特売!“、とか“20%OFF“等の広告表示、あるいは色付きまたは/および異形状のラベルの使用、また、前記のマークダウン処理によって通常価格と値下げ価格とを併記し、通常価格の方を二重線で消して、または数字を小さくして通常価格よりも価格が下がっていること表示する方法等が挙げられる(請求項3)。
【0007】
【作用】
上記技術的手段によれば、下記の作用がある。
請求項1によれば、ラベルを印字発行する発行部を複数設け、ラベル貼付を実行する貼付部と発行部の各々のラベル発行口の双方を受渡し部まで移動可能にすることで、発行部に対し貼付部が一つでも対応可能となる。
このように構成すれば、異なるラベルを印字発行するように各々の発行部にセットしておき、所望なラベルを印字発行する発行部(ラベル発行口)とラベル貼付を実行する貼付部とを受渡し部まで移動させ、しかるのち、印字発行して保持されたラベルを貼付部が受け取り、商品の貼付位置まで移動、押圧させて商品に所望するラベルを即座に貼付する。
請求項2によれば、発行部と貼付部とを平面視略直交方向にレイアウトすることでラベルの向きが変わらないうえに、限られたスペースのなかで効率よく複数の発行部を設置する。
【0008】
請求項2または3によれば、マークダウン処理または特売処理指示の有無の判断結果に基づいて発行部を選択し、選択された発行部と貼付部を受渡し部に移動、または、貼付部を選択された発行部へ移動させてラベルを受取らせ、ラベルを貼付位置に移動、押圧させてラベルを貼付する。
請求項5によれば、包装機構を具備して、商品の包装から所望するラベルの貼付までの一連の処理を実行する。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明をする。
図面は、商品を計量してその計量データに基づいて商品価格等をラベルに印字発行し、ラベルを発行口で保持する発行部と、発行されたラベルを保持して包装された商品に貼付する貼付部と、商品包装を行うストレッチ包装機構とを具備した、商品の包装からラベル貼付までの一連の作業を自動的に行うラベル印字貼付装置を例示しており、図1乃至図11は本発明の第一実施形態を、図12は第二実施形態をそれぞれ示している。
本発明の第一実施形態は、複数設けられた発行部と貼付部の両者を平面視略直交方向に受渡し部へ移動可能なように配設せしめたものを例示している。
図中、符号Mはラベル印字貼付装置、符号Aはストレッチ包装機構、符号Bは発行部、符号Cは発行部案内機構、符号Dは貼付部である。
【0010】
ラベル印字貼付装置Mは、ストレッチ包装機構Aと、発行部Bと、発行部案内機構Cと、貼付部Dとを具備してなる。
ストレッチ包装機構Aは、フイルムの幅方向を拡張する機構(プレストレッチ機構)を備え、搬送した商品をフィルムFで覆い,待機している搬出位置Qへ押し出す包装機本体1と、搬出位置Qに隣接して設けられ、商品Gの底部に折り込まれたフィルム端部を熱シールしながら包装部12の搬出方向(プッシャー14の押し出し方向)と直交方向に搬出するシール部2と、プッシャー14で搬出位置Qへ押し出された商品Gをシール部2へ載り移らせる移動部3とを備えて構成されている。
【0011】
包装機構本体1は、図1乃至図3に示すように、機枠a1の正面、すなわち前部に設けられ、商品(被包装物)Gを載置する載置面が凹凸状の商品載置部(計量皿)10と、プッシャー11b が立設された無端ベルト11a が商品載置部10の載置面凹部内を移動するように商品載置部10手前側部と機枠a1内後部とに掛け渡され、ステッピングモータを駆動源とするコンベア11と、コンベア11の搬送終端部上方に設けられ商品の包装を行う左右折り込み板12a と後折り込み板12b と前折り込みローラ12c とを備えた包装部12と、機枠a1内部に設けられコンベア11で包装部12の下方に搬送された商品Gを包装部12へ突き上げるエレベータ13と、後折り込み板12b 上方に設けられ商品Gを搬出位置Qに待機している載置板32へ押し出すプッシャー14と、フィルムロール15から繰り出されるフィルムFの先端部を保持するフィルム保持手段16と、フィルム保持手段16で保持されているフィルムF先端を狭持して引き出し、包装部12まで搬送する並設された上下の搬送ベルトからなるフィルム搬送機構17と、フィルム保持手段16と搬送機構17との間に設けられ搬送機構17で引き出されたフィルムFを切断するカッター18と、包装タイミング、ラベル貼付位置及びタイミングを決定するため商品載置部手前近傍に設けられた商品の横幅センサ19a と商品搬送路の途上に設けられた縦幅と高さを計測する光センサ19b とを具備してなる。
【0012】
シール部2は、図3及び図4に示すように、回転モータ(図示せず)を駆動源に搬出位置Qに隣接して包装部12の搬出方向と直交方向に搬送可能なコンベア本体22と、上部に伝熱板を有し、コンベア本体22を構成している無端ベルト上部内側に伝熱板が当接するようにコンベア内部に設けられたヒーター本体23とからなるヒーターコンベア21と、商品溜まり部である搬出ローラーコンベア24とヒーターコンベア21との間に設けられ、ヒーターコンベア21の右側のローラと同軸上のプーリーと送り出しローラーのプーリーとに掛け渡されたタイミングベルト25によってヒーターコンベア21と同期回転する送り出しローラー26とを具備してなる。
【0013】
移動部3は、図4に示したように、ヒーターコンベア21下方に設けられ回転モータ(図示せず)を駆動源にプッシャー14の押出し方向に回動可能な無端ベルト31と、長手方向がプッシャー14の押出し方向と同一(平行)方向で無端ベルト31の上方に架設されたガイド軸32と、ガイド軸32に係合し無端ベルト31の上面に固着された軸受け33と、軸受け33から立設されてヒーターコンベア21上方に突出したステー34と、ステー34の頂部に取付けられ、無端ベルト31を駆動させることでガイド軸32に案内されながら搬出位置Qとヒーターコンベア21上方間を移動する載置板35と、無端ベルト36を介して回転モータ(図示せず)を駆動源に載置板35に設けられた各スリット内を通って出没可能なストッパ37とを具備してなる。
【0014】
以上のように構成されたストレッチ包装機構Aは、まず商品Gを商品載置部10に載置すると、ただちに計量と横幅が計測され、計量データはラベル貼付制御部E1へ、横幅データは包装制御部E2とラベル貼付制御部E1へ夫々転送される。計測が終了するとコンベア11が駆動し載置された商品Gはコンベア11のプッシャー11b で押動されて縦幅と高さが計測されながら包装部12の下方及びエレベータ13の上方に位置した所定位置まで搬送される。なお、横幅、縦幅、高さを計測する具体的構成としては、本件出願人が特願平7−71673号で提案した手段によって、搬送路中心線から商品の左端部までの距離や、搬送路中心線から商品の右端部までの距離を求め、その和をとることで横幅(搬送方向と直交方向の幅)が求められ、商品の縦幅は、コンベア11の上流側に搬送方向と直交方向に光軸が照射するように設けた複数段の光センサ19b に商品が光軸を遮ったステップ数に基づいて、商品の高さは商品が光センサ19b の光軸を遮った段位置に基づいて計測可能となる。
【0015】
一方、フィルム保持手段16でフィルム先端部を狭持してフィルム搬送機構17の搬送開始端部へフィルム先端部を移動させて上下一対の搬送ベルトの間にフィルム両端部近傍を挟みこませると同時にフィルム搬送機構17を駆動させてフィルムFを移送する。そして、フィルムFの長さが商品の大きさに見合った所定長さに達すると保持手段先端部に設けられたカッター18がフィルムFを切断する。この所定長さに切断されたフィルムFは包装部12に移送、展張される。
そして、商品搬送路終端のエレベータ13が上昇を開始して所定位置まで搬送された商品Gがエレベータ上面に載り移り、さらに上昇することで商品Gは、上記包装部12に展張されたフィルムFに対して突き上げられ、引き伸ばされた状態のフィルムFの左右及び後側端部を、左右折り込み板12a と後折り込み板12b が前後動して商品Gの底部に折り込んだ後、プッシャ14により商品Gを機枠a1前側の搬出部Pへ向けて水平に押動させながら、前折り込みローラ12c で上記フィルムF前側端部を折り込んでフィルムFの折り込みが行なわれて包装がなされるとともに、搬出位置Qに待機している載置板35へ搬出され、この搬出された商品は、図4に示すように後述する貼付部Cによってただちに所望のラベルRが貼付される。
【0016】
ラベルRの貼付が完了したら、載置板35がヒーターコンベア21上方に移動を開始し、ヒーターコンベア21上方に達する直前、または達したらストッパ37を載置板35のスリット内から立ち上がらせ、即座に載置板35を待機位置である搬出位置Qに向かって離間させてヒーターコンベア21上に商品を載り移らせる。載り移った商品Gは商品Gがプッシャ14で押動されてきた方向と直交する方向に底部を熱シールされながら搬出ローラーコンベア24まで搬送される。
【0017】
発行部Bは、図1乃至図3に示すように、ストレッチ包装機構Aの上部(図2及び図3において右側)に後述する発行部案内機構Cのスタンドc6上面に二台並設するように支持され包装部12の搬出方向と同方向(平行方向)に移動可能になっている。ここで、手前側に図示されている発行部Bを第一発行部Baとし、奥側に図示されている発行部Bを第二発行部Bbとする。
この発行部Bは、図9に示すように、商品Gをストレッチ包装機構Aの商品載置部10の計量皿に載置することによって計量されたデータを基に予め入力設定されている単価から算出した商品Gの値段、または予め入力設定されている商品Gの値段等の商品データをラベルRに印字する印字ヘッドb1と、台紙にラベルRが剥離可能に貼付巻回されたラベルロールを、繰出し可能に収納するラベルロール部b2と、台紙を巻き取る巻取部b3と、台紙からラベルRを剥離させるディスペンサb4と、印字剥離されたラベルRを略水平に保持するローラコンベア状のラベル発行口b5とを具備して構成され、各発行部Bに、大きさ、形状、着色紙等、種類の異なるラベルRが巻回されたラベルロールを装着することで異なる種類のラベルRが発行されるようになっている。
【0018】
発行部案内機構Cは、図7乃至図9に示すように、機枠に固着されたベースc1と、ステッピングモータからなる発行部移動モータc2を駆動源に包装部12の搬出方向と同方向(平行方向)に移動回転する無端ベルトc3と、ベースc1上面に無端ベルトc3と平行方向に配設されたリニアレールc4と、該リニアレールc4に摺動可能に係合されたガイドc5と、該ガイドc5間上面から立設されたスタンドc6と、無端ベルトc3とスタンドc6とに架設されたステーc7と、二台並設されている発行部Bのラベル発行口b5間の距離(ピッチ間距離)分の間隔をおいてベースc1上面中心上に配設され、どの発行部Bのラベル発行口b5が受渡し部Pに位置しているかを検出する光電スイッチからなる発行部位置センサーc8と、スタンドc6下面から垂設され発行部位置センサーc8の光を遮断して発行部の位置を検出するドックc9とを具備して構成され、発行部移動モータc2を回転させ無端ベルトc3を駆動させることで、ステーc7を介し、リニアレールc4に案内されてスタンドc6に支持された二台の発行部Bの各ラベル発行口b5が受渡し部Pへ移動、停止可能になっている。
【0019】
貼付部Dは、ラベル発行口b5に印字発行されたラベルRを吸着保持する吸着部d1と、発行部Bの移動方向と直交方向(図2及び図3において左右方向)と垂直方向(図1において上下方向)に吸着部d1を移動させる駆動部d2とを具備して構成されている。
吸着部d1は、その下面に外部と連通する連絡孔が開設されるとともにモータ駆動のファンが設けられ、ファンを回転させることで吸着部内部を負圧にし、連絡孔にバキューム力を発生させてラベルRを吸着保持するようになっている。
駆動部d2は、図2、図3、図5、図6に示すように、ストレッチ包装機構Aの包装部12の上方位置に商品の搬出方向と直交して横架固定した2本のガイド杆d3と、そのガイド杆d3に嵌合してスライド自在としたケースd4と、前記ガイド杆d3に沿って平行に配置した無端ベルトd5と、その無端ベルトd5正逆方向に移動走行させるステッピングモータd6と、プーリd7とで構成され、前記ケースd4は無端ベルトd5に連結固定され、ガイド杆d3は機枠a1にブラケットd8を介して取り付けられており、ステッピングモータd6の作動でケースd4がガイド杆d3に沿って発行部Bの移動方向と直交方向に移動するようになっている。
そして前記した吸着部d1は、載置板35上方に、かつ、受渡し部Pの延長線上に位置するように、ガイド杆d3に沿って移動されるケースd4に基端が取り付けられた上下一対の平行アームd9の先端に取り付けられると共に、その一対の平行アームはモータd10 の駆動によって垂直方向(上下方向)に移動するようになっている。
【0020】
このように構成された貼付部Dは、吸着部d1を受渡し部Pに移動させ、選択されたラベル発行口b5に発行されたラベルRを吸着保持するとともに載置板35上に押し出された商品Gの上方(貼付位置上方)に移動、下降させることで商品にラベルRを押圧させて商品上面のフィルム上にラベルRを貼付し、貼付が完了したらただちに上方へ離間するようになっている。
【0021】
図10は上述した装置の電気的構成を示すもので、発行部Bと、発行部案内機構Cと、貼付部Dの制御を行うラベル貼付制御部E1と、ストレッチ包装機構Aの制御を行う包装制御部E2とが電気的にリンクして構成される。
まずラベル貼付制御部E1について説明すると、CPUe1にはバスe2を介してROMe3,RAMe4,表示操作部e5,計量部e6,交信用のインターフェース回路(INF)e7,印字部e8,吸着部駆動部e9及び商品検出センサーe10 、案内機構駆動部e11 、発行部位置センサーc8が接続されており、ROMe3にはCPUe1が実行する各種制御プログラムが記憶されている。
RAMe4はCPUe1がROMe3の制御プログラムを実行する場合に用いるレジスタ,フラグ等のエリアと、商品毎に予め各種データが記憶されたプリセットデータエリアと、発行部データエリアを備えている。プリセットデータエリアには商品の品番に対応して品名、単価データ、特売またはマークダウン情報データ、印字フォーマット及びその他のラベル印字用のデータが予め記憶され、発行部データエリアには、特売またはマークダウンの印字を行う場合、いずれの発行部を使用するのか予め設定記憶するエリアになっている。
【0022】
表示操作部e5はキーボードとタッチパネルから成る操作部と、ドット式の液晶表示器で構成された表示部を備えており、各種データ及び指令の入力、或いはCPUe1の指令に基づいて入力データの表示、プリセットデータの表示、各種メッセージの表示を行うもので、別名コンソール部とも呼ばれている。
計量部e6は商品載置部10(計量皿)に載置された商品Gの計量信号をCPUe1へ供給するものである。
交信用のインターフェース回路(INF)e7は、包装制御部E2と各種データ、指令、の交信を行うための回路である。
印字部e8は、二台の発行部にそれぞれ設けられ、第一発行部の第一印字部と第二発行部の第二印字部とからなる。印字部e8は、指定された発行部において、CPUe1の指令に基づいてラベルRに品名、値段、単価、有効日、広告文、バーコード等の印字を印字ヘッドb1によって行い、漸次ラベルロールの繰出しを行い前記ラベル発行口b5に発行するものである。
【0023】
吸着部駆動部e9は、前記した吸着部d1のバキュームを発生させるためのモータや吸着部d1を発行部Bの移動方向と直交方向(図2及び図3において左右方向)と垂直方向(図1において上下方向)に移動させるためのモータd6,d10を駆動させるためのもので、バキュームタイミング、受渡し部Pと貼付位置の移動タイミングは前記CPUe1の指令に基づいて行なわれる。
商品検出センサーe10 は、ラベル貼付のためのタイミング信号を発生するもので、商品Gが載置板35上へ搬出される際、その旨をCPUe1へ供給する。
案内機構駆動部e11 は、二台の発行部Bを移動させる発行部移動モータc2を駆動させるためのもので、受渡し部Pの移動は前記CPUe1の指令に基づいて行なわれる。
発行部位置センサーc8は、前記したように、どの発行部Bのラベル発行口b5が受渡し部Pに位置しているかを検出し、その旨をCPUe1へ供給する。
【0024】
次に、包装制御部E2について説明すると、CPUe12 にはバスe13 を介して交信用インターフェース回路(INF)e14 ,ROMe15 ,RAMe16 ,操作部e17 ,及び機構駆動部e18 が接続されている。
交信用インターフェース回路(INF)e14 は、ラベル貼付制御部E1と各種データ、指令の交信を行うための回路である。
ROMe15 にはCPUe12 が実行する各種制御プログラムが記憶されている。
RAMe16 は、CPUe12 がROMe15 の制御プログラムを実行する場合に用いる各種レジスタ及びフラグのエリアの他に商品Gの形状データ(縦、横、商品高さ)に基づいて包装制御データを決定するための各種テーブル等が記憶されている。
操作部e17 は、装置の起動、停止等のためのスイッチである。
機構駆動部e18 は、包装を実行する場合にストレッチ包装機構Aの各機構部を駆動するための回路で、具体的にはエレベータ13を駆動するモータ,商品Gを搬入するコンベア11の搬入モータ,フィルム搬送機構17のモータ、プッシャー14を駆動するモータ、さらにヒーターコンベア21を駆動するモータ、移動部3を駆動するモータ、ストッパ37を駆動するモータ等がある。
【0025】
次にラベル貼付制御部E1のCPUe1の動作の概略を図11のフローチャートを用いて説明する。なお、前記したようにRAMe4のプリセットデータエリアには商品の品番に対応して商品データ(品名、単価データ、特売またはマークダウン情報データ、印字フォーマット及びその他のラベル印字用のデータ)が予め記憶されているとともに、二台並設された発行部Bはそれぞれ異なるラベルロールがセットされている。このフローチャートは、表示操作部e5から所望する品番を入力することでスタートする。
S1:入力された品番に該当する商品データをRAMe4から読み出し、表示部に表示する。この中で初期表示としては例えば通常ラベルRを印字発行する第一発行部が指定されている旨の「第一発行部」という表示も行う。
S2:S1で読み出したデータ、あるいはそのデータを操作部から作業者がマニュアル操作で変更したデータの中でマークダウン処理、または特売処理を指示するデータがあるか否かを判断する。指示されていればS3へ、指示されていなければS4へ行く。
S3:マークダウン又は特売のラベルRを第一あるいは第二発行部のどちらで印字発行するかを、発行部データエリアから読み出して表示操作部e5に表示する。変更したい場合は表示操作部e5の発行部表示上をタッチすることでデータが書替えられる。
【0026】
S4:所望する発行部のラベル発行口b5が受渡し部Pに位置しているか否か判断し、移動が必要であればS5へ、必要なければS6へ行く。
S5:所望する発行部Bのラベル発行口b5を受渡し部Pへ移動、停止させる。
S6:商品Gを商品載置部10に載置して包装を開始させるとともに計量データと商品データとに基づいてラベル印字を行いラベル発行口b5に発行する。
S7:吸着部d1を受渡し部Pへ移動させてラベルRを吸着保持してラベルを受け取る。
S8:包装された商品が載置板35上に押し出される位置の上方(貼付位置上方)へ吸着部d1を移動する。
S9:商品が載置板35上に押し出されてきたら吸着部d1を下降させて商品の貼付位置にラベルRを押圧させてラベルRを貼付し、貼付が完了したらただちに上方へ離間する
S10:表示操作部e5から新たな品番入力があったか否かを判断し、新たな品番入力があれば商品のデータを読み出すようS1へ行き、なければS2へ行き同一処理を繰り返す。
【0027】
次に図12を用いて第二実施形態を説明する。
本発明の第二実施形態は、複数設けられた発行部を固定させ貼付部を発行部へ移動させて発行部を選択するものを例示しており、前記第一実施形態とは下記の点以外は共通であり、共通の構成は同一符号をつけて説明は省略する。
ラベル印字貼付装置Mは、ストレッチ包装機構Aと、発行部Bと、貼付部Dとを具備してなり、発行部Bはストレッチ包装機構Aの機枠上部左右方向にラベル発行口b5同士が向かい合うように配置し、ラベル発行口b5同士で結ぶ線上を吸着部d1が移動できるように駆動部d2を構成する。
このように構成することで、所望するラベルRを印字発行するラベル発行口b5まで吸着部d1を移動、吸着保持するとともに載置板35上に押し出された商品Gの上方(貼付位置上方)に移動、下降させることで商品にラベルRを押圧させて商品上面のフィルム上にラベルRを貼付し、貼付が完了したらただちに上方へ離間するようになっている。
【0028】
以上、実施形態を二つ例示したが、このものに限定されず、下記のようなことも挙げられる。
▲1▼ 第一実施形態において発行部の数は2台であったが、3台以上設置してもよい。
▲2▼ さらに第一実施形態では発行部の移動方向を包装部12の搬出方向と同方向(平行方向)にしていたが、図2において左右、上下方向、図3において回転方向にしてもよい。また実施形態も含め、このように配置した発行部の移動は手動で行ってもよい。
▲3▼ 包装機構を具備した装置に限らず、ただ単に商品にラベル貼付する装置としてもよいもので、コンベア等の搬送路の開始端、中途部、搬送終端に設ける等、設置位置にも限定されない。
▲4▼ 受渡し部は貼付位置(上方)に対して水平方向で異なって、発行部が包装機構の搬出位置上方に位置せず、邪魔にならないようになっていたが、水平方向で同じにしてもよい。例えば、受渡し部に発行部が交代可能に位置できるようにし、ラベル保持部を無くしたラベル発行口からラベルを発行すれば貼付部のラベル保持面に保持できるようにし、ラベル保持面を降下させて商品上にラベルを貼付するようにしてもよい。
▲5▼ 第二実施形態では、発行部を機枠上部左右方向に配置したが、吸着部を前後方向、あるいはその他の方向に移動可能にすれば前後や上下に配置できる。
▲6▼ 品番と特価価格データ等からなる特売ファイルに発行部番号を設定し、特売時はこの発行部番号で発行部を選択してもよい。
▲7▼ 予め装着したラベルの大きさを記憶し、ラベル受渡し時にラベルと吸着部との互いの中心が一致するように発行したラベルの大きさに応じて発行部あるいは吸着部の移動量を調整するように制御してもよい。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、ラベルの種類を切換えるために複数のラベル発行部を備えても機械式にラベルを商品に押付けて貼付する貼付部は1つで済むから、装置を大型化せずに確実にラベルを貼付することができる。
また、発行部を貼付位置まで移動させないから、移動機構自体も大掛かりにならず、その分ラベルの切換時間も短い。
請求項2によれば、ラベルの切換えでラベルの向きが変わってしまうことがないので、発行部の案内移動機構が簡素に構成することができる。
請求項2または3によれば、マークダウン処理または特売処理指示の有無の判断結果に基づいて、自動的に適したラベルを選択して貼付されるので作業性がよい。
請求項5によれば、包装機構を具備してラベル貼付と商品包装を行う装置においては、ラベルの切換えが行えるものとしては小型になり、また、装置上方に自由空間が十分に確保できるのでメンテナンス等の作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第一実施形態を示し、ラベル印字貼付装置の概略を示す縦断側面図
【図2】同縦断正面図
【図3】同横断平面図
【図4】載置板とヒーターコンベア部分の縦断側面図
【図5】貼付部の駆動部分の斜視図
【図6】貼付部の吸着部分の斜視図
【図7】発行部と発行部案内機構部分の平面図
【図8】同正面図
【図9】同縦断側面図
【図10】電気的構成図
【図11】ラベル貼付制御部の処理を示すフローチャート
【図12】本発明にかかる第二実施形態を示し、ラベル印字貼付装置の概略を示す縦断側面図
【符号の説明】
M…ラベル印字貼付装置 A…ストレッチ包装機構 B…発行部
b5…ラベル発行口 P…受渡し部 C…発行部案内機構 D…貼付部
d1…吸着部 d2…駆動部
Claims (3)
- 搬入された商品がエレベータにより包装部に展張されたストレッチフィルムに突き上げられ、折り込み板で包装されるストレッチ包装機構と、
ラベルを印字発行しラベル発行口でラベルを保持する発行部と、
発行されたラベルを吸着保持する吸着部と、該吸着部を前記発行部の移動方向と平面視直交する方向、及び前記ストレッチ包装機構の包装部から搬出された商品が搬送される面に対して垂直方向に移動させる駆動部とを備え、前記吸着部の移動により包装された商品にラベルを貼付する貼付部と、を備えたラベル印字貼付装置であって、
前記発行部は、複数の発行部を前記包装部から外れたストレッチ包装機構の上部に配置すると共に、選択された発行部のラベル発行口を、前記貼付部にラベルを受け渡す為の受け渡し部に位置するように発行部案内機構で案内し、その案内方向は貼付部が受渡し部に移動する方向に対して平面視略直交方向とし、
前記貼付部は、前記受け渡し部に案内された発行部のラベル発行口から発行保持されたラベルを受け取り、ラベルを貼付位置に移動させ、商品にラベルを押圧して貼付すること、
を特徴とするラベル印字貼付装置。 - 前記発行部の選択は、品番を入力して読み出した商品データ、あるいはそのデータを変更したデータ中に、異なる価格を併記するマークダウン処理の指示がされているか否かを判断し、判断結果に基づいて発行部を選択し、貼付部に対して選択した発行部からラベルを受取らせる制御を行う制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のラベル印字貼付装置。
- 前記マークダウン処理に代えて特売処理にしたことを特徴とする請求項2記載のラベル印字貼付装置。
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