JP3885711B2 - 空調システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の室内や車両の室内等を空調する空調システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、この種の空調システムでは、空調装置の空気吹出口から空調空気を室内に送風することにより、室内を冷房または暖房するのが一般的である。
【0003】
しかし、室内を冷房するにあたり、車両のインストルメントパネルや建築物の壁等の壁状部材が日射や高温外気により高温になっている場合には、壁状部材から室内空気への輻射熱が、即座に室内を冷房することの妨げとなっている。また、室内を暖房するにあたっても、低温外気により壁状部材が低温になっている場合には、壁状部材による室内空気からの吸熱が、即座に室内を暖房することの妨げとなっている。
【0004】
本発明は、上記点に鑑み、室内を即座に空調できる空調システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、室内(R1、R2)に向けて空調空気を送風する空調装置(20、30、U)と、
室内(R1、R2)に露出した意匠壁面(10a)を有する壁状部材(10、40〜80、500、130)とを備え、
壁状部材(10、40〜80、500、130)は、
意匠壁面(10a)を形成する意匠シート(11)と、
意匠シート(11)に対して室内(R1、R2)の反対側に積層配置された基板(13、41、51、61、71、81)と、
意匠シート(11)および基板(13、41〜81)に挟持されて弾性変形する弾性部材(12)とから構成されており、
基板(13)に開口部(13a)を形成し、
基板(13)に、弾性部材(12)の反対側から開口部(13a)を覆うカバー(14)を備え、
カバー(14)および弾性部材(12)で囲まれた空間は、空調空気を意匠壁面(10a)に対して略平行に流通させる外部空気通路(10c)として機能するようになっており、
壁状部材(10、40〜80、500、130)の内部において意匠シート(11)と基板(13、41〜81)との間に、意匠壁面(10a)に対して略平行に延びる内部空気通路(10b)を形成するとともに、意匠壁面(10a)に複数の拡散吹出穴(11a)を形成し、
また、基板(13)に、外部空気通路(10c)から内部空気通路(10b)に空調空気を流入させる流入口(13a)と、内部空気通路(10b)から空調空気を流出させる流出口(13e)とを備え、
内部空気通路(10b)に流入した空調空気を、複数の拡散吹出穴(11a)から室内(R1、R2)に吹き出させることを特徴としている。
【0006】
これにより、空調装置(20、30、U)を冷房運転させる場合については、意匠壁面(10a)の複数の拡散吹出穴(11a)から空調空気としての冷風を吹き出させるので、室内(R1、R2)を冷房しつつ壁状部材(10、40〜80)を冷風で冷却できる。さらに、意匠壁面(10a)に対して略平行に延びる内部空気通路(10b)に冷風を流通させるので、壁状部材(10、40〜80)を冷風でより一層冷却できる。従って、壁状部材(10、40〜80)からの輻射熱を低減できるため、室内(R1、R2)を即座に冷房することができる。
【0007】
また、空調装置(20、30、U)を暖房運転させる場合についても同様であり、意匠壁面(10a)の複数の拡散吹出穴(11a)から空調空気としての温風を吹き出させるので、室内(R1、R2)を暖房しつつ壁状部材(10、40〜80)を温風で加熱できる。さらに、意匠壁面(10a)に対して略平行に延びる内部空気通路(10b)に温風を流通させるので、壁状部材(10、40〜80)を温風でより一層加熱できる。従って、壁状部材(10、40〜80)からの吸熱を低減できるため、室内(R1、R2)を即座に暖房することができる。
【0008】
また、請求項1に記載の発明では、上述のように、意匠壁面(10a)を形成する意匠シート(11)と、意匠シート(11)に対して室内(R1、R2)の反対側に積層配置され、意匠シート(11)との間に内部空気通路(10b)を形成する基板(13、41〜81)と、意匠シート(11)および基板(13、41〜81)に挟持されて弾性変形する弾性部材(12)とから壁状部材(10、40〜80、500、130)を構成している。
【0009】
これにより、壁状部材(10、40〜80、500、130)を容易に構成することができる。しかも、壁状部材(10、40〜80)は弾性部材(12)を備えるので、壁状部材(10、40〜80)に人体が衝突した場合であっても弾性部材(12)に衝撃が吸収されるため、安全性を高めることができる。
また、請求項1に記載の発明では、上述のように、基板(13)に開口部(13a)を形成し、基板(13)に、弾性部材(12)の反対側から開口部(13a)を覆うカバー(14)を備え、カバー(14)および弾性部材(12)で囲まれた空間は、空調空気を意匠壁面(10a)に対して略平行に流通させる外部空気通路(10c)として機能するようになっている。
これにより、開口部(13a)を備えることなく基板(13)をカバー(14)で覆い、カバー(14)と基板(13)とで囲まれた空間を外部空気通路とした場合に比べて、基板(13)の厚み分だけ壁状部材(10、40〜80、500、130)の省スペース化を図ることができる。
また、請求項1に記載の発明では、上述のように、基板(13)に、外部空気通路(10c)から内部空気通路(10b)に空調空気を流入させる流入口(13a)と、内部空気通路(10b)から空調空気を流出させる流出口(13e)とを備えているから、内部空気通路(10b)内に空調空気を流通させることを促進できる。
そして、請求項2に記載の発明のように、流入口(13a)を基板(13)の一端に備え、流出口(13e)を基板(13)の他端に備えるようにすれば、内部空気通路(10b)の一端から他端に向けて空調空気が流通することとなり、内部空気通路(10b)の全体に空調空気を流通させることを促進できる。
更に、請求項3に記載の発明のように、基板(13)に備えられた流出口(13e)と、空調装置(20、30)の空気吸込口(21c)とを連通させれば、内部空気通路(10b)内を流通する空調空気は、流出口(13e)を介して空調装置(20、30)の空気吸込口(21c)に吸い込まれる。その後、空調空気は流入口(13a)から再び内部空気通路(10b)内に流入することとなり、空調空気は内部空気通路(10b)と空調装置(20、30)とを循環することとなる。よって、内部空気通路(10b)に空調空気を流通させることを促進できる。
【0020】
そして、車両の室内(R1)を空調する空調システムに適用した場合には、請求項4に記載の発明では、壁状部材を車両の計器盤(10)により構成している。
【0022】
ここで、計器盤(10)上面部分は日射により加熱される度合いが高いため、計器盤(10)上面部分からの輻射熱が車室(R1)を即座に冷房することの妨げとなっている。よって、請求項5に記載の発明のように、拡散吹出穴(11a)を、計器盤(10)上面部分に形成すれば、計器盤(10)の上面部分を冷却する度合を大きくできるので、車室(R1)をより即座に冷房することができる。
【0023】
また、請求項4に記載の発明では、計器盤(10)のうち乗員の下半身に対向する部分では前記拡散吹出穴(11a)を閉塞させることを特徴としている。
【0024】
これにより、乗員の下半身に向けて冷風が吹き出されて乗員の空調フィーリングが悪化してしまうことを抑制できる。
【0031】
ここで、温風を乗員の上半身に向けて吹き出すと乗員頭部がほてり、空調フィーリングが悪い。これに対し、請求項6に記載の発明では、車両の室内(R1)に向けて空調空気を送風する空調装置(20、30、U)と、
車両の室内(R1)に露出した意匠壁面(10a)を有する壁状部材(130)とを備え、
意匠壁面(10a)に対して略平行に延びる内部空気通路(10b)を壁状部材(130)の内部に形成するとともに、意匠壁面(10a)に複数の拡散吹出穴(11a)を形成し、
空調空気を内部空気通路(10b)に流通させるとともに、内部空気通路(10b)を通して複数の拡散吹出穴(11a)から空調空気を車両の室内(R1)に吹き出させる空調システムであって、
空調装置(20、30)は空気を加熱して温風を送風するようになっており、
壁状部材を、少なくとも車両の計器盤(10)の内部を下方から覆って目隠しするアンダーカバー(130)により構成し、
アンダーカバー(130)には、複数の拡散吹出穴(11a)の他に、車両の室内(R1)の局所部分に向けて温風を吹き出すスポット吹出口(130e)を形成し、
複数の拡散吹出穴(11a)とスポット吹出口(130e)とを切替開閉するドア手段(131)を備えることを特徴としている。
これによると、温風をアンダーカバー(130)に形成した拡散吹出穴(11a)から乗員の足元に向けて吹き出すことができ、乗員頭部のほてりを招くことなく暖房運転を良好に行うことができる。
【0032】
また、請求項6に記載の発明のように、アンダーカバー(130)に、複数の拡散吹出穴(11a)の他に、室内の局所部分に向けて空調空気を吹き出すスポット吹出口(130e)を形成し、複数の拡散吹出穴(11a)とスポット吹出口(130e)とを切替開閉するドア手段(131)を備えることにより、拡散吹出穴(11a)からの温風の拡散吹出とスポット吹出口(130e)からの温風のスポット吹出とをドア手段(131)の開閉で切り替えることができる。
【0033】
なお、当該ドア手段(131)をスポット吹出口(130e)に備えるようにしてもよく、この場合には、ドア手段(131)を閉じた場合には複数の拡散吹出穴(11a)から空調空気が吹き出され、開いた場合には、複数の拡散吹出穴(11a)はスポット吹出口(130e)に比べて圧力損失が非常に高いため、空調空気の大部分はスポット吹出口(130e)から吹き出されることとなる。
【0038】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図に基づいて説明する。
【0040】
(第1実施形態)
本実施形態は、車両の室内を空調する空調システムに本発明の空調システムを適用した一実施形態であり、図1は空調装置を搭載した車両の計器盤10を車室R1側から見た斜視図であり、図2は図1のA−A断面図であり、図3は車両幅方向略中央部における空調装置の断面図である。なお、図中の上下前後左右を示す矢印は、車両搭載状態における向きを示すものである。
【0041】
計器盤10は、車両幅方向に延びてフロントウィンドウガラス近傍の車室R1内の前方側に配設されて意匠面10aを有する意匠パネルであり、上記特許明細書に記載の壁状部材に相当するものである。
【0042】
また、空調装置は、図2に示す送風機ユニット20と図3に示す空調ユニット30とから構成されている。そして、空調ユニット30は、計器盤10内のうち車両幅方向略中央部に搭載され、送風機ユニット20は、空調ユニット30より助手席側に搭載されている。
【0043】
送風機ユニット20は、内気導入口21aおよび外気導入口21bが形成された内外気切替箱21を備えている。そして、内外気切替箱21に回動可能に取り付けられた内外気切替ドア22により両導入口21aは切替開閉され、内気または外気が内外気切替箱21に導入されるようになっている。また、内外気切替箱21には、内外気切替ドア22の位置に拘わらず常時開口する計器盤用内気導入口21cが形成されている。
【0044】
また、送風機ユニット20は、内外気切替箱21に連通するブロワケーシング23を備えている。そして、ブロワケーシング23内のファン24をモータ25で回転させることにより、内気または外気を空調ユニット30に向けて送風するようになっている。因みに、ファン24と内外気切替ドア22との間には空気を清浄するフィルタ26が備えられている。
【0045】
空調ユニット30は、空調ケース31内に、冷却手段としての蒸発器32、加熱手段としてのヒータコア33、図示しない温度調節手段としてのエアミックスドア、空調ケース31から吹き出される空調空気の吹き出しモードを切り替える図示しないモード切替手段としてのモードドアが収納されて構成されている。
【0046】
そして、空調ケース31の上方側には、乗員の上半身に向けて空気を吹き出すフェイス開口部31aと、フロントウィンドウガラスに発生した曇りを除去するデフロスタ開口部31bとが形成されており、空調ケース31の下方側には、少なくとも乗員の下半身に向けて空気を吹き出すフット開口部31cが設けられている。そして、図2の符号34、35に示すように、フェイス開口部31aにはフェイスダクト34の一端が接続され、デフロスタ開口部31bにはデフダクト35の一端が接続されている。
【0047】
次に、本発明の要部である計器盤10の構造について説明すると、図4は図2のB部拡大図であり、計器盤10は、車室内R1から順に表皮11、弾性部材12および基板13を積層してなる3層構造に構成されている。因みに、本実施形態では、図1に示す計器盤10の全体を3層構造に構成している。但し、計器盤10のうち後述するディフュージョン開口部13aの部分は、表皮11および弾性部材12を積層してなる2層構造に構成されている。
【0048】
表皮11は、上記特許請求の範囲に記載の意匠シートに相当するものであり、意匠面10aを形成し、複数の拡散吹出穴11aを有している。表皮11の材質としては、織物、不織布、樹脂製シートが挙げられる。なお、樹脂製シートを採用する場合には、樹脂製シートに複数の拡散吹出穴11aを形成しておく必要がある。
【0049】
基板13は、表皮11に対して車室内R1の反対側に積層配置され、表皮11との間に内部空気通路10bを形成している。基板13の材質には、計器盤10が形状を保持できる程度の剛性を発揮できる材質を選定するのが好ましく、例えば樹脂を用いて好適である。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル、オレフィン系樹脂等が挙げられる。
【0050】
弾性部材12は、内部空気通路10bに配置され、表皮11および基板13に挟持されて弾性変形するものであり、特開2001−89959号公報に記載の三次元立体シートを用いて好適である。図5は弾性部材12単体を示す斜視図、図6は図5のC−C断面図であり、本実施形態の弾性部材12は、これらの図5および図6に示すように、互いに離間して配置された表編地12aと裏編地12bとを連結糸12cでつないだ三次元立体編物を構成している。
【0051】
表編地12a、裏編地12bおよび連結糸12cの材質にはナイロンその他の樹脂が好ましい。そして、表編地12aおよび裏編地12bを、糸で編んだ織布で構成し、弾性部材12の肉厚方向に延びる連結糸12cを、表編地12aおよび裏編地12bに編み込んで弾性部材12を構成している。
【0052】
このように、三次元立体編物を構成するため、弾性部材12は、矢印D1に示すように肉厚方向に空気を通過させることができ、かつ、矢印D2に示すように、肉厚方向に対して略垂直な方向にも空気を通過させることができる。さらに、連結糸12cを肉厚方向に延びるように構成するため、図6中の矢印F1に示すように、弾性部材12の肉厚方向の荷重に対し、効果的に反発力を発生させることができる。
【0053】
図7は図6の変形例であり、連結糸12cは、弾性部材12の肉厚方向に交差する方向に延びるようにX状に構成されている。これによれば、矢印F2に示すように、弾性部材12に荷重が斜め方向に作用しても、効果的に反発力を発生させることができる。
【0054】
また、基板13のうちフロントウィンドウガラス近傍部分には、ディフュージョン開口部13aが形成されている。なお、ディフュージョン開口部13aは、上記特許請求の範囲に記載の開口部および流入口に対応するもので、これらの開口部および流入口を兼ねている。
【0055】
また、基板13には、図1に示すセンタフェイス吹出口13b、サイドフェイス吹出口13c、図2に示すデフロスタ吹出口13d、流出口13eが形成されている。
【0056】
そして、基板13のうち弾性部材12の反対側には、ディフュージョン開口部13a、センタフェイス吹出口13bおよびサイドフェイス吹出口13cを覆うカバー14が備えられている。そして、弾性部材12およびカバー14で囲まれた空間を、空調空気を流通させる外部空気通路10cとしている。図1の符号10cに示す点線は外部空気通路10cの外形を表している。
【0057】
また、外部空気通路10cのうちディフュージョン開口部13aの空気流れ下流側部分には、センタフェイス吹出口13bおよびサイドフェイス吹出口13cを開閉するディフュージョン切替ドア15が備えられている。
【0058】
また、デフロスタ吹出口13dには、デフダクト35の他端が接続され、カバー14の下面に開口する開口部14aにはフェイスダクト34の他端が接続されている。また、内外気切替箱21の計器盤用内気導入口21cと基板13の流出口13eとは、循環ダクト16により連結されている。
【0059】
また、空調装置は図示しない電子制御装置を有し、電子制御装置には、内気温度、外気温度及び日射量等の空調制御に必要な情報を検出する空調センサの検出信号、及び乗員が操作することにより温度設定パネルに設定入力された温度設定値等が入力されており、電子制御装置は、これらの入力値に基づいて周知の目標吹出温度TAOを算出し、この目標吹出温度TAOに基づいて、内外気切替ドア22、エアミックスドア、モードドア、ディフュージョン切替ドア15を駆動するサーボモータや、電磁クラッチ等の空調機器を制御する。
【0060】
次に、本実施形態の特徴的作動を述べる。
【0061】
本実施形態では、ディフュージョン切替ドア15の開度を制御することにより、以下に説明するフェイスモード、ディフュージョンモードおよびフェイス/ディフュージョンモードのいずれかが選択可能である。
【0062】
ディフュージョン切替ドア15を図2の実線位置にすると、ディフュージョン開口部13aを介して計器盤10の拡散吹出穴11aから矢印D1に示すように車室内R1に拡散して空調空気を吹き出すディフュージョンモードとなる。
【0063】
また、ディフュージョンモードでは、矢印D2に示すように、意匠面10aに対して略平行に延びる内部空気通路10bに空調空気が流通することとなる。換言すれば、計器盤10の肉厚方向に対して略垂直の方向に延びる内部空気通路10bに空調空気が流通することとなる。
【0064】
このように流通する空調空気の一部は拡散吹出穴11aから車室内R1に吹き出され、他の一部は基板13の流出口13eに向かって流通する。そして、流出口13eから流出した空調空気は循環ダクト16を流通し、内外気切替箱21の計器盤用内気導入口21cから内外気切替箱21内に流入する。
【0065】
すなわち、送風機ユニット20から送風された空気の一部は、空調ユニット30、フェイスダクト34、計器盤10、循環ダクト16を流通して循環するようになっている。因みに、流出口13e近傍に位置する拡散吹出穴11aでは、図2の矢印D3に示すように車室内R1の空気が吸い込まれることとなる。
【0066】
ディフュージョン切替ドア15を全開すると、センタフェイス吹出口13bおよびサイドフェイス吹出口13cから車室内R1に空調空気を吹き出すフェイスモードとなる。なお、拡散吹出穴11aから吹き出す空気の通風抵抗は非常に大きいため、主流はフェイス吹出口13b、13cから吹き出されることとなるが、拡散吹出穴11aからも僅かに吹き出されることとなる。
【0067】
ディフュージョン切替ドア15を中間開度にすると、両フェイス吹出口13b、13cおよび拡散吹出穴11aから空調空気を吹き出すフェイス/ディフュージョンモードとなる。
【0068】
因みに、フェイスモードではディフュージョンモードに比べて風速が速くなる。そして、乗員の好みによっては、風速の速い空調空気が煩わしく感じる場合がある。例えば、最大冷房能力、かつ、最大送風量で冷房運転するクールダウン運転時には、クールダウン運転初期は乗員は快適に感じるが、まもなくすると、風速の速い空調空気が煩わしく感じる場合がある。このような場合に、ディフュージョンモードとなるようにして好適である。
【0069】
そして、電子制御装置は、目標吹出温度TAOに基づいて吹出モードを決定し、その決定した吹出モードとなるように、ディフュージョン切替ドア15等の各種ドアを作動させる。
【0070】
以上により、本実施形態によれば、ディフュージョンモードおよびフェイス/ディフュージョンモードで、空調装置20、30を冷房運転させる場合については、意匠面10aの複数の拡散吹出穴11aから冷風が吹き出されるので、車室内R1を冷房しつつ計器盤10を冷風で冷却できる。さらに、計器盤10の肉厚方向に対して略垂直の方向に延びる内部空気通路10bに冷風を流通させるので、計器盤10を冷風でより一層冷却できる。従って、計器盤10からの輻射熱を低減できるため、車室内R1を即座に冷房することができる。
【0071】
また、本実施形態では、計器盤10は弾性部材12を備えるので、車両衝突時等、計器盤10に乗員が衝突した場合であっても、弾性部材12に衝撃が吸収されるため、乗員を保護して安全性を高めることができる。また、弾性部材12により、計器盤10を手で触ったときの感触を質感の高い感触にできる。
【0072】
また、本実施形態では、弾性部材12およびカバー14で囲まれた空間を、空調空気を流通させる外部空気通路10cとしているので、開口部13aを備えることなく基板13をカバー14で覆い、カバー14と基板13とで囲まれた空間を外部空気通路とした場合に比べて、基板13の厚み分だけ計器盤10の省スペース化を図ることができる。
【0073】
また、本実施形態では、基板13には、内部空気通路10bに冷風を流入させるディフュージョン開口部13aと、内部空気通路10bから冷風を流出させる流出口13eとが備えられているので、内部空気通路10b内に冷風を流通させることを促進できる。
【0074】
また、本実施形態では、図1に示すように、ディフュージョン開口部13aを計器盤10の上面に設け、流出口13eを計器盤10の下面に設けるので、内部空気通路10bの上端から下端に向けて冷風が流通することとなり、内部空気通路10bの全体に冷風を流通させることを促進できる。
【0075】
また、本実施形態では、基板13に備えられた流出口13eと、送風機ユニット20の空気吸込口21cとを循環ダクト16で連通させているので、内部空気通路10b内を流通する冷風は、送風機ユニット20、空調ユニット30および計器盤10の内部空気通路10bを循環することとなる。よって、内部空気通路10bに冷風を流通させることを促進できる。
【0076】
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、計器盤10を構成する表皮11の全体に拡散吹出穴11aを形成しているが、本実施形態では、計器盤10のうち乗員の下半身に対向する部分の表皮11では拡散吹出穴11aを閉塞させている。符号11bはこの吹出穴閉塞部分を示す。
【0077】
具体的には、図8は、本実施形態の空調システムを示す図1のA−A断面図であり、計器盤10のうち乗員の下半身に対向する部分の表皮11に、風を透過できない材質を採用しており、樹脂製シートを採用して好適である。
【0078】
以上により、本実施形態によれば、乗員の下半身に向けて冷風が吹き出されて乗員の空調フィーリングが悪化してしまうことを抑制できる。
【0079】
(第3実施形態)
上記第1および第2実施形態では、計器盤10の全面に弾性部材12を採用しているが、本実施形態では、計器盤10のうちディフュージョン開口部13aに対応する部分のみに弾性部材12を採用しており、この部分は表皮11および弾性部材12の2層構造になっている。なお、計器盤10のうちディフュージョン開口部13a以外の部分は、基板13のみから構成されている。
【0080】
なお、本実施形態の弾性部材12に、剛性を有する材質、構造のものを適用することにより、上記2層構造を実現可能にしており、このような弾性部材12の一例として、第1実施形態で説明した図5に示す材質、構造のものが挙げられる。
【0081】
また、上記第1および第2実施形態のカバー14は、ディフュージョン開口部13a、センタフェイス吹出口13bおよびサイドフェイス吹出口13cを覆っているのに対し、本実施形態の外部空気通路10cを形成するカバー14は、ディフュージョン開口部13aのみを覆っている。そして、
また、上記第1および第2実施形態のディフュージョン切替ドア15は、外部空気通路10cのうちディフュージョン開口部13aの空気流れ下流側部分に備えられているのに対し、本実施形態のディフュージョン切替ドア15は、ディフュージョン開口部13aの空気流れ上流側部分に備えられている
以上により、本実施形態によれば、計器盤10のうち2層構造部分においては、矢印D1に示すように拡散吹出穴11aから冷風が吹き出され、かつ、矢印D2に示すように計器盤10の肉厚方向に対して略垂直の方向に延びる内部空気通路10bに冷風が流通する。よって、車室内R1を即座に冷房することができる。
【0082】
なお、本実施形態では、弾性部材12の厚みが、図9に示すように、冷風の主流位置に向かうほど厚くなるようにすることにより、複数の空気吹出口11aから空気が略均一に吹き出すように空気流れを調節する吹出空気均一化手段を構成している。
【0083】
(第4実施形態)
上記第1〜第3実施形態では本発明の壁状部材10を計器盤に適用しているが、本発明の実施にあたり、車両のピラーおよび天井のうち少なくとも一方に壁状部材10を用いて好適であり、本実施形態では、ピラーおよび天井に適用している。
【0084】
図10は空調装置20、30を搭載した計器盤10、Aピラー40、天井50を示す斜視図、図11は図10を模式的に示す断面図、図12は図11のE−E断面図、図13は図11のF部拡大図である。
【0085】
そして、図12に示すように、Aピラー40は、車室内R1から順に表皮11、弾性部材12、基板41およびピラー本体42を積層して構成されている。表皮11、弾性部材12および基板41の材質、構造等は、上記第1実施形態と同様であり、ピラー本体42は金属製であり強度部材として機能する部材である。
【0086】
なお、本実施形態では、弾性部材12と基板41との間に空間40aを設けており、これにより、冷風がAピラー40内部を流通する際の通風抵抗の低減を図っている。したがって、空間40aは、第1〜第3実施形態における外部空気通路10cに相当する役割を果たす。
【0087】
天井50は、車室内R1から順に表皮11、弾性部材12、基板としての補強部材51および天井本体52を積層して構成されている。表皮11および弾性部材12の材質、構造等は、上記第1実施形態と同様であり、補強部材51および天井本体52は金属製であり強度部材として機能する部材である。
【0088】
なお、本実施形態では、弾性部材12と補強部材51との間に空間50aを設けており、これにより、冷風が天井50内部を流通する際の通風抵抗の低減を図っている。したがって、空間50aは、第1〜第3実施形態における外部空気通路10cに相当する役割を果たす。
【0089】
そして、空調ユニット30のフェイス開口部31aからの冷風は、ダクト17によりAピラー40の下端に流入し、Aピラー40の空間40aおよび内部空気通路10bを矢印D2に示すように天井50に向かって流通しつつ、Aピラー40の拡散吹出穴11aから矢印D1に示すように車室内R1に冷風が吹き出される。そして、天井50に流入した冷風は、天井50の空間50aおよび内部空気通路10bを矢印D2に示すように流通しつつ、天井50の拡散吹出穴11aから矢印D1に示すように車室内R1に冷風が吹き出される。
【0090】
これにより、Aピラー40および天井50の拡散吹出穴11aから冷風を吹き出させるので、車室内R1を冷房しつつAピラー40および天井50を冷風で冷却できる。さらに、意匠面10aに対して略平行に延びる内部空気通路10bに冷風を流通させるので、Aピラー40および天井50を冷風でより一層冷却できる。従って、Aピラー40および天井50からの輻射熱を低減できるため、車室内R1を即座に冷房することができる。
【0091】
また、本実施形態では、Aピラー40および天井50は弾性部材12を備えるので、車両衝突時等、Aピラー40および天井50に乗員が衝突した場合であっても、弾性部材12に衝撃が吸収されるため、乗員を保護して安全性を高めることができる。また、弾性部材12により、Aピラー40および天井50を手で触ったときの感触を質感の高い感触にできる。
【0092】
また、Aピラー40および天井50の全体に備えられた拡散吹出穴11aから冷風を吹き出すので、気流感を乗員に与えることなく冷房できる。また、冷風は自然対流により天井50から下方に降りてくるため、より一層気流感を与えることを抑制できる。
【0093】
因みに、本発明の実施にあたり、図14および図15のように上記空間40a、50aを廃止してもよいことは勿論である。
【0094】
(第5実施形態)
本実施形態は、建築物の室内を空調する空調システムに本発明の空調システムを適用した一実施形態である。図16は、本実施形態に係る空調システムを示す模式図であり、本発明の壁状部材を建築物の天井60に適用させている。
【0095】
天井60は、室内R2から順に表皮11、弾性部材12、天井本体61を積層して構成されている。表皮11および弾性部材12の材質、構造等は、上記第1実施形態と同様であり、天井本体61は強度部材として機能する部材である。
【0096】
符号Uは、少なくとも冷房機能を有する冷房ユニットUを示しており、本実施形態では、冷房ユニットUを天井50裏に配置している。
【0097】
そして、冷房ユニットUから送風される冷風は、天井本体61に形成された開口部62から、天井60の内部空気通路10bを矢印D2に示すように流通しつつ、天井60の拡散吹出穴11aから矢印D1に示すように室内R2に吹き出される。
【0098】
これにより、天井60の拡散吹出穴11aから冷風を吹き出させるので、室内R2を冷房しつつ天井60を冷風で冷却できる。さらに、意匠面10aに対して略平行に延びる内部空気通路10bに冷風を流通させるので、天井60を冷風でより一層冷却できる。従って、天井60からの輻射熱を低減できるため、室内R2を即座に冷房することができる。特に、建築物の天井60は炎天下の時には高温となるため、本発明を用いて好適である。
【0099】
また、天井60の全体に備えられた拡散吹出穴11aから冷風を吹き出すので、気流感を人間に与えることなく冷房できる。また、冷風は自然対流により天井60から下に降りてくるため、より一層気流感を与えることを抑制できる。
【0100】
(第6実施形態)
図17は、本実施形態に係る空調システムを示す模式図であり、本発明の壁状部材を建築物の壁70に適用させている。
【0101】
壁70は、室内R2から順に表皮11、弾性部材12、壁本体71を積層して構成されている。表皮11および弾性部材12の材質、構造等は、上記第1実施形態と同様であり、壁本体71は強度部材として機能する部材である。また、冷房ユニットUは室内R2に配置している。
【0102】
そして、冷房ユニットUから送風される冷風は、表皮11に形成された開口部72から、壁70の内部空気通路10bを矢印D2に示すように流通しつつ、壁70の拡散吹出穴11aから矢印D1に示すように室内R2に吹き出される。
【0103】
これにより、壁70の拡散吹出穴11aから冷風を吹き出させるので、室内R2を冷房しつつ壁70を冷風で冷却できる。さらに、意匠面10aに対して略平行に延びる内部空気通路10bに冷風を流通させるので、壁70を冷風でより一層冷却できる。従って、壁70からの輻射熱を低減できるため、室内R2を即座に冷房することができる。
【0104】
特に、建築物の壁70は炎天下の時には高温となるため、本発明を用いて好適である。さらには、壁70を室内R2のうち日射のあたる部分に配置すれば、より一層効果的である。
【0105】
また、壁70の全体に備えられた拡散吹出穴11aから冷風を吹き出すので、気流感を人間に与えることなく冷房できる。
【0106】
また、本実施形態では、壁70は弾性部材12を備えるので、人体を壁70にぶつけても安全である。また、弾性部材12により、壁70を手で触ったときの感触を質感の高い感触にできる。
【0107】
(第7実施形態)
図18は、本実施形態に係る空調システムを示す模式図であり、本発明の壁状部材を建築物の床80に適用させている。
【0108】
床80は、室内R2から順に表皮11、弾性部材12、床本体81を積層して構成されている。表皮11および弾性部材12の材質、構造等は、上記第1実施形態と同様であり、床本体81は強度部材として機能する部材である。
【0109】
また、図18に示す符号U1は、少なくとも暖房機能を有する暖房ユニットを示しており、本実施形態では、暖房ユニットU1を室外に配置している。
【0110】
そして、暖房ユニットU1から送風される温風は、表皮11に形成された開口部72から、床80の内部空気通路10bを矢印D2に示すように流通しつつ、床80の拡散吹出穴11aから矢印D1に示すように室内R2に吹き出される。
【0111】
これにより、床80の拡散吹出穴11aから温風を吹き出させるので、室内R2を暖房しつつ床80を温風で加熱できる。さらに、意匠面10aに対して略平行に延びる内部空気通路10bに温風を流通させるので、床80を温風でより一層加熱できる。従って、床80からの吸熱を低減できるため、室内R2を即座に暖房することができる。
【0112】
また、床80の全体に備えられた拡散吹出穴11aから温風を吹き出すので、気流感を人間に与えることなく暖房できる。また、温風は自然対流により床80から上方に上るため、より一層気流感を与えることを抑制できる。
【0113】
また、本実施形態では、床80は弾性部材12を備えるので、人体に対するクッション性を良好にでき、安全面でも優れる。また、弾性部材12により、床80の感触を質感の高い感触にできる。
【0114】
(第8実施形態)
本発明の壁状部材10を、上記第1〜第3実施形態では計器盤に適用し、上記第4実施形態では車両のピラーおよび天井のうち少なくとも一方に適用しているのに対し、本実施形態では、図19に示す計器盤10および天井50の両方に本発明の壁状部材を適用させている。
【0115】
上記第4実施形態における空調装置20、30をフロント用空調装置とし、本実施形態では当該フロント用空調装置20、30の他に、車室の後席空調ゾーンに吹出口を備えるリア用空調装置300が備えられている(図20参照)。
そして、天井50に位置する複数の拡散吹出穴11a(図13、図14参照)には、リア用空調装置300からCピラー400内部を流通して空調空気が送風される。Cピラー400はリアウインドシールドの左右両側に位置する柱部のことであり、上述のAピラー40と同様の構造により空調空気を流通させている。
【0116】
ところで、壁状部材を計器盤10にのみ適用して冷風を拡散吹出穴11a(図2、図4、図8参照)から吹き出す場合には、車両後席の乗員には冷風が到達しにくく冷風感が不足してしまう。
これに対し、本実施形態によれば、壁状部材を計器盤10と車両の天井50との両方に適用するので、後席乗員への冷風感不足を解消できる。
【0117】
なお、フロント用空調装置20、30とリア用空調装置300とではそれぞれ独立に温度制御できるため、後席および前席のいずれか一方のみに日射を受ける場合であっても前後独立に温度制御して空調できるため、前席および後席のいずれの乗員に対しても良好な空調フィーリングにできる。
【0118】
ところで、天井50に位置する複数の拡散吹出穴11aの穴総面積が大きいほど、拡散吹出穴11aから吹き出される空調空気の吹出初速は遅くなる。そして、天井50の内面を構成する意匠壁面10aのうち複数の拡散吹出穴11aが形成される範囲の面積を広くして、隣り合う拡散吹出穴11aの間隔を広くするほど、上述の吹出初速は変化しないものの、乗員に到達した時点での空調空気の速度は遅くなる。
【0119】
従って、上記拡散吹出穴11aが形成される範囲の面積を広くすれば、室内への空調空気の吹出風量を確保しつつ、乗員に当たる空調空気の速度を遅くでき、風速の速い空調空気が乗員に煩わしく感じられてしまうことを防止できる。
【0120】
しかしながら、乗員に当たる空調空気の速度を遅くするほど、空調空気の温度を低くしなければ良好な空調フィーリングにすることができず、従って、リア用空調装置300の冷房負荷が大きくなってしまう。一方、乗員に当たる空調空気の速度を速くし過ぎると、風速の速い空調空気が乗員に煩わしく感じられてしまうことを防止する効果が著しく低下してしまう。
【0121】
そこで、このようなリア用空調装置300の冷房負荷と、風速の速い空調空気が乗員に煩わしく感じられてしまうことを防止する効果とを鑑みると、天井50の意匠壁面のうち複数の拡散吹出穴11aが形成される範囲の面積を、0.1m2以上2.0m2以下とすることが好適であり、さらには、上記面積を0.5m2以上1.2m2以下とすることが最適である。
【0122】
ここで、拡散吹出穴11aから吹き出される空調空気の吹出初速が遅いほど、風速の速い空調空気が乗員に煩わしく感じられてしまうことを防止する効果を高めることができる。しかしながら、上記吹出初速が限度を超えて遅すぎると、乗員の空調フィーリングが悪くなってしまうことが、本発明者らの試験により分かった。そこで、複数の拡散吹出穴11aから吹き出される空調空気の吹出初速が、0.1m/s以上0.5m/s以下となるようにすることが好適である。
【0123】
(第9実施形態)
上記第8実施形態では、計器盤10のうち乗員の下半身に対向する部分の表皮11では拡散吹出穴11aを閉塞させているが、本実施形態では図21に示すように、計器盤10の内部を下方から覆って目隠しするアンダーカバー130に壁状部材を適用し、温風を拡散吹出穴11aから乗員の足元に向けて吹き出すことにより、乗員頭部のほてりを招くことなく暖房運転できるようにしている。
【0124】
アンダーカバー130は計器盤10と同様の構造であり、複数の拡散吹出穴11aの他に、室内の局所部分に向けて空調空気を吹き出すスポット吹出口130eが形成されている。そして、スポット吹出口130eには拡散吹出穴11aとスポット吹出口130eとを切替開閉するドア手段としての板ドア131が備えられている。
【0125】
因みに、図21中の符号Gはグローブボックスを示し、符号Rは少なくともステアリングを支持する機能を有する支持部材を示し、符号A/Bはエアバッグ装置を示している。
【0126】
(第10実施形態)
図22は本実施形態に係る空調システムを示す斜視図であり、本実施形態ではドアトリム500に本発明の壁状部材を適用している。ドアトリム500の上部には複数の拡散吹出穴11aが設けられており、当該複数の拡散吹出穴11aからはサイドウインドシールド510に向けて空調空気が吹き出されるようになっている。
【0127】
これにより、空調空気が冷風である場合には、サイドウインドウシールド5109およびその周辺の部材(例えばドアトリム500やピラー40等)を冷却することができるので、サイドウインドシールド510およびその周辺の部材40、500が日射や外気により高温になり、車室内空気に放熱してしまうことを抑制できる。空調空気が温風である場合には、サイドウインドシールド510およびその周辺の部材40、500を加熱することができるので、サイドウインドシールド510およびその周辺の部材40、500が外気により低温になり、車室内空気から吸熱してしまうことを抑制できる。
【0128】
なお、本実施形態では計器盤10内部に搭載された空調ユニット30からドアトリム500内部へ空調空気を流通させるようにしている。
【0129】
(他の実施形態)
上記第1ないし第7実施形態の壁状部材10、40〜80では弾性部材12を有しているが、本発明の実施にあたり弾性部材12を廃止するようにしてもよい。
【0130】
また、上記第1ないし第6実施形態では冷房を行う場合を例に説明しているが、計器盤10、Aピラー40、車両の天井50、建築物の天井60、壁70から温風を吹き出して、暖房を行う場合にも本発明を適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る空調装置を搭載した計器盤を、車室側から見た斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る空調装置の送風機ユニット部を示す、図1のA−A断面図である。
【図3】第1実施形態に係る空調装置の空調ユニット部を示す断面図である。
【図4】図2のB部拡大図である。
【図5】図4の弾性部材単体を示す斜視図である。
【図6】図5のC−C断面図である。
【図7】図6の変形例を示す、図5のC−C断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る空調システムを示す断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る空調システムを示す断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る空調装置を搭載した計器盤、ピラー、天井を示す斜視図である。
【図11】図10を模式的に示す断面図である。
【図12】図11のE−E断面図である。
【図13】図11のF部拡大図である。
【図14】図12の変形例を示す、図11のC−C断面図である。
【図15】図13の変形例を示す、図11のF部拡大図である。
【図16】本発明の第5実施形態に係る空調システムを示す模式図である。
【図17】本発明の第6実施形態に係る空調システムを示す模式図である。
【図18】本発明の第7実施形態に係る空調システムを示す模式図である。
【図19】本発明の第8実施形態に係る空調システムを示す模式図である。
【図20】第8実施形態に係る空調システムを示す斜視図である。
【図21】本発明の第9実施形態に係る空調システムを示す模式図である。
【図22】本発明の第10実施形態に係る空調システムを示す模式図である。
【符号の説明】
10…計器盤(壁状部材)、10a…意匠面(意匠壁面)、
10b…内部空気通路、11a…拡散吹出穴、
20…送風機ユニット(空調装置)、30…空調ユニット(空調装置)、
40…Aピラー(壁状部材)、50…車両の天井(壁状部材)、
60…建築物の天井(壁状部材)、70…建築物の壁(壁状部材)、
80…建築物の床(壁状部材)、R1…車両の室内、R2…建築物の室内。
Claims (6)
- 室内(R1、R2)に向けて空調空気を送風する空調装置(20、30、U)と、
前記室内(R1、R2)に露出した意匠壁面(10a)を有する壁状部材(10、40、50、60、70、80、500、130)とを備え、
前記壁状部材(10、40〜80、500、130)は、
前記意匠壁面(10a)を形成する意匠シート(11)と、
前記意匠シート(11)に対して前記室内(R1、R2)の反対側に積層配置された基板(13、41、51、61、71、81)と、
前記意匠シート(11)および前記基板(13、41〜81)に挟持されて弾性変形する弾性部材(12)とから構成されており、
前記基板(13)に開口部(13a)を形成し、
前記基板(13)に、前記弾性部材(12)の反対側から前記開口部(13a)を覆うカバー(14)を備え、
前記カバー(14)および前記弾性部材(12)で囲まれた空間は、前記空調空気を前記意匠壁面(10a)に対して略平行に流通させる外部空気通路(10c)として機能するようになっており、
前記壁状部材(10、40〜80、500、130)の内部において前記意匠シート(11)と前記基板(13、41〜81)との間に、前記意匠壁面(10a)に対して略平行に延びる内部空気通路(10b)を形成するとともに、前記意匠壁面(10a)に複数の拡散吹出穴(11a)を形成し、
また、前記基板(13)に、前記外部空気通路(10c)から前記内部空気通路(10b)に前記空調空気を流入させる流入口(13a)と、前記内部空気通路(10b)から前記空調空気を流出させる流出口(13e)とを備え、
前記内部空気通路(10b)に流入した空調空気を前記複数の拡散吹出穴(11a)から前記室内(R1、R2)に吹き出させることを特徴とする空調システム。 - 前記流入口(13a)を前記基板(13)の一端に備え、前記流出口(13e)を前記基板(13)の他端に備えたことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
- 前記基板(13)に備えられた前記流出口(13e)と、前記空調装置(20、30)の空気吸込口(21c)とを連通させたことを特徴とする請求項1または2に記載の空調システム。
- 車両の室内(R1)に向けて空調空気を送風する空調装置(20、30、U)と、
前記車両の室内(R1)に露出した意匠壁面(10a)を有する壁状部材(10)とを備え、
前記壁状部材を車両の計器盤(10)により構成し、
前記計器盤(10)は、
前記意匠壁面(10a)を形成する意匠シート(11)と、
前記意匠シート(11)に対して前記車両の室内(R1)の反対側に積層配置された基板(13)と、
前記意匠シート(11)および前記基板(13)に挟持されて弾性変形する弾性部材(12)とから構成されており、
前記基板(13)に開口部(13a)を形成し、
前記基板(13)に、前記弾性部材(12)の反対側から前記開口部(13a)を覆うカバー(14)を備え、
前記カバー(14)および前記弾性部材(12)で囲まれた空間は、前記空調装置(20、30、U)により冷却された冷風を前記意匠壁面(10a)に対して略平行に流通させる外部空気通路(10c)として機能するようになっており、
前記計器盤(10)の内部において前記意匠シート(11)と前記基板(13)との間に、前記意匠壁面(10a)に対して略平行に延びる内部空気通路(10b)を形成するとともに、前記意匠壁面(10a)に複数の拡散吹出穴(11a)を形成し、
前記冷風を前記内部空気通路(10b)を通して前記複数の拡散吹出穴(11a)から前記車両の室内(R1)に吹き出させるようになっており、
更に、前記計器盤(10)のうち乗員の下半身に対向する部分では前記拡散吹出穴(11a)を閉塞させることを特徴とする空調システム。 - 前記拡散吹出穴(11a)を、前記計器盤(10)上面部分に形成したことを特徴とする請求項4に記載の空調システム。
- 車両の室内(R1)に向けて空調空気を送風する空調装置(20、30、U)と、
前記車両の室内(R1)に露出した意匠壁面(10a)を有する壁状部材(130)とを備え、
前記意匠壁面(10a)に対して略平行に延びる内部空気通路(10b)を前記壁状部材(130)の内部に形成するとともに、前記意匠壁面(10a)に複数の拡散吹出穴(11a)を形成し、
前記空調空気を前記内部空気通路(10b)に流通させるとともに、前記内部空気通路(10b)を通して前記複数の拡散吹出穴(11a)から前記空調空気を前記車両の室内(R1)に吹き出させる空調システムであって、
前記空調装置(20、30)は空気を加熱して温風を送風するようになっており、
前記壁状部材を、少なくとも車両の計器盤(10)の内部を下方から覆って目隠しするアンダーカバー(130)により構成し、
前記アンダーカバー(130)には、前記複数の拡散吹出穴(11a)の他に、前記車両の室内(R1)の局所部分に向けて前記温風を吹き出すスポット吹出口(130e)を形成し、
前記複数の拡散吹出穴(11a)と前記スポット吹出口(130e)とを切替開閉するドア手段(131)を備えることを特徴とする空調システム。
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