JPH08318105A - 除濁濾過装置 - Google Patents

除濁濾過装置

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JPH08318105A
JPH08318105A JP14831595A JP14831595A JPH08318105A JP H08318105 A JPH08318105 A JP H08318105A JP 14831595 A JP14831595 A JP 14831595A JP 14831595 A JP14831595 A JP 14831595A JP H08318105 A JPH08318105 A JP H08318105A
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JP
Japan
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water
treated
reaction tank
flocs
tank
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Application number
JP14831595A
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English (en)
Inventor
Ryohei Yokota
良平 横田
Hiromichi Shimizu
弘道 清水
Yoshinori Ono
喜則 小野
Satoshi Kitamura
聡 北村
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
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  • Separation Of Solids By Using Liquids Or Pneumatic Power (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 省スペース化を達成でき、更に、アンスラサ
イト層、砂層等の濾過層を有する濾過槽の逆洗回数を軽
減して逆洗時間を短縮し、もって採水時間を長く取るこ
とができる除濁濾過装置を提供する。 【構成】 本除濁濾過装置10は、凝集剤が添加された
原水を被処理水16として受給し且つ攪拌機17により
被処理水16を攪拌してフロック22を生成する反応槽
11と、この反応槽11の排出部から被処理水16を受
給し且つ被処理水16中のフロック22を濾別して処理
水28を得る濾過槽13とを備え、上記反応槽11内
を、隔壁19によって攪拌機17が設置された攪拌部2
0と攪拌機から隔離された非攪拌部21とに分割すると
共にこの非攪拌部21の上方に被処理水16の排出部
を、また、下方にこの非攪拌部21の底部に沈澱した巨
大フロック22Aを取り出す取出管24をそれぞれ設け
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原水を凝集剤により処
理した後、その凝集物質を濾過して清澄な処理水を得る
除濁濾過装置に関し、更に詳しくは、処理水の採水時間
を延長することができると共に、省スペース化を図るこ
とができる除濁濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から清澄な処理水を得る装置とし
て、凝集剤を用いて河川水、井水、湖沼水等の原水中に
含まれる懸濁物質をフロックとして凝集させ、その凝集
物質を濾別する除濁濾過装置が広く用いられている。こ
の除濁濾過装置は、スラッジブランケット型やスラリー
循環型等の本格的な凝集沈澱装置と濾過槽を組み合わせ
た場合と比較して、処理量が少なく、且つ懸濁物質の量
が比較的少ない原水の処理に、いわゆる簡易除濁濾過装
置として用いられることが多い。このような除濁濾過装
置として例えば図4及び図5に示すものが知られてい
る。
【0003】図4に示す除濁濾過装置は、反応槽1、分
離槽2及び濾過槽3とを有している。反応槽1には原水
を供給する供給配管4が接続され、この供給配管4には
原水に凝集剤を添加する凝集剤用の配管4Aが接続され
ている。この供給配管4は配管4Aの下流側において原
水に凝集剤が十分に混合した被処理水5を反応槽1へ供
給するようにしてある。また、反応槽1は、攪拌機1A
及びこれに連結されたモータ1Bを有し、供給配管4か
ら受給した被処理水5を攪拌機1Aにより緩速攪拌し、
被処理水5中でフロック6の成長を促進するようにして
ある。分離槽2では、反応槽1から接続配管7Aを介し
て受給した被処理水5中で成長した大きなフロック(以
下、「巨大フロック」と称す。)6Aを沈澱、分離さ
せ、成長が十分でない比較的小さなフロック(以下、
「微小フロック」と称す。)6Bを接続配管7Bを介し
て濾過槽3へ供給するようにしてある。また、分離槽2
の底部に沈澱した巨大フロックは、この分離槽2下部の
取出管2Aから取り出す。濾過槽3は、濾過層としてア
ンスラサイト層3Aと砂層3Bを有し、分離槽2から受
給した被処理水5から微小フロック6Bをアンスラサイ
ト層3A及び砂層3Bによって濾別し、清澄な処理水8
として排出口3Cから排水するようにしてある。
【0004】また、図5に示す除濁濾過装置は、分離槽
2を省略した以外は図4に示すものに準じて構成されて
いる。この除濁濾過装置の場合には、図4に示す除濁濾
過装置と比較して分離槽2を省略した分だけ設置面積の
省スペース化を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示す除濁濾過装置の場合には、フロック6を生成する反
応槽1と、フロック6を巨大フロック6Aと微小フロッ
ク6Bに分離する分離槽2と、微小フロック6Bを濾別
する濾過槽3がそれぞれ独立して設けられているため、
除濁濾過装置の設置スペースが広大になるという課題が
あった。
【0006】また、図5に示す従来の除濁濾過装置の場
合には、図4に示すものと比較して分離槽2が省略され
ているため、分離槽の設置スペースを節約し、省スペー
ス化を達成できる反面、反応槽1内で生成したフロック
6の全てを濾過槽3で濾別するようにしてあるため、ア
ンスラサイト層3A及び砂層3Bがフロック6により短
時間で閉塞して採水時間が短くなり、しかもこれに伴っ
て各層3A、3Bの逆洗回数が増大し、逆洗時間に多大
な時間を要するという課題があった。
【0007】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、省スペース化を達成でき、更に、アンスラ
サイト層、砂層等の濾過層を有する濾過槽の逆洗回数を
軽減して逆洗時間を短縮し、もって採水時間を長く取る
ことができる除濁濾過装置を提供することを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の除
濁濾過装置について種々検討を重ねた結果、反応槽に特
定の工夫を施すことにより、省スペース化を図ることが
できると共に濾過槽のアンスラサイト層、砂層等からな
る濾過層を延命化できることを知見した。
【0009】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
で、請求項1に記載の発明は、凝集剤が添加された原水
を被処理水として受給し且つ攪拌機により被処理水を攪
拌して凝集物質を生成する反応槽と、この反応槽の排出
部から上記被処理水を受給し且つ上記被処理水中の凝集
物質を濾別して処理水を得る濾過槽とを備えた除濁濾過
装置において、上記反応槽内を、隔壁によって上記攪拌
機が設置された攪拌部と上記攪拌機から隔離された非攪
拌部とに分割すると共に、この非攪拌部の上方に被処理
水の排出部を、また、下方にこの非攪拌部の底部に沈澱
した凝集物質を取り出す取出管をそれぞれ設けたことを
特徴とする除濁濾過装置を提供するものである。
【0010】また、本発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の発明において、上記隔壁を、被処理水
の排出部と相対向する位置に、この隔壁によって形成さ
れた非攪拌部の水平方向の断面積が下から上に行くに従
って漸増するように傾斜させて設けたことを特徴とする
除濁濾過装置を提供するものである。
【0011】また、本発明の請求項3に記載の発明は、
請求項1または請求項2に記載の発明において、上記反
応槽内へ原水を供給する供給配管に、上記凝集剤を供給
する凝集剤用配管を接続したことを特徴とする除濁濾過
装置を提供するものである。
【0012】
【作用】本発明の請求項1に記載の発明によれば、凝集
剤が添加されて予め微小フロックが形成された原水が被
処理水として反応槽内へ供給されると、攪拌部では被処
理水を攪拌機により緩速攪拌することにより、被処理水
中の微小フロックが成長し、巨大フロックを生成する。
また、攪拌部の巨大フロック及び微小フロックは被処理
水と共に隔壁上端から非攪拌部へ流入する。非攪拌部で
は、非攪拌部に流入した被処理水が排出部から排出され
るまでの間に巨大フロックが徐々に沈降して取出管より
反応槽外へ適宜取り出される一方、沈降し難い微小フロ
ックが被処理水と共に排出部から濾過槽へ供給される。
そして、濾過槽内では被処理水と共に流入した微小フロ
ックを濾過層において濾別し、清澄な処理水を得ること
ができる。この濾別に際し、巨大フロックは反応槽の非
攪拌部において沈澱して除去されているため、濾過槽の
濾過層では微小フロックのみ濾別するため、濾過層の負
荷が軽減し、その寿命が延び、採水時間を長く取ること
ができる一方、反応槽が分離槽を兼備しているため、除
濁濾過装置の設置面積を縮小し、省スペース化を図るこ
とができる。
【0013】また、本発明の請求項2に記載の発明によ
れば、請求項1に記載の発明において、上記隔壁を、被
処理水の排出部と相対向する位置に、この隔壁によって
形成された非攪拌部の水平方向の断面積が下から上に行
くに従って漸増するように傾斜させて設けたため、隔壁
を水平方向の断面積が上から下まで同一になるように設
けた場合に比較して、非攪拌部の容積を同一とした時に
隔壁の上端と排出部との距離を長く取ることができるた
め、隔壁の上端を越えて非攪拌部に溢流した巨大フロッ
クが沈降せずに被処理水と共に排出部から流出してしま
う、いわゆるショートパスを効果的に防止することがで
きる。また、非攪拌部の下方が狭くなるため、底部に沈
降したフロックを容易に取り出すことができて好都合で
ある。
【0014】また、本発明の請求項3に記載の発明によ
れば、請求項1または請求項2に記載の発明において、
上記反応槽内へ原水を供給する供給配管に、上記凝集剤
を供給する凝集剤用配管を接続したため、原水が被処理
水として反応槽へ供給される前に供給配管内を流れる原
水の乱流領域において凝集剤が十分に攪拌され、反応槽
へ流入するまでに被処理水中に微小フロックを生成する
ことができ、従って、微小フロック形成用の急速攪拌槽
を別に設ける必要がない。
【0015】
【実施例】以下、図1に示す実施例に基づいて本発明を
説明する。尚、図1は本発明の除濁濾過装置の一実施例
を示すフロー図、図2は図1に示す除濁濾過装置の反応
槽の働きを模式的に示す平面図、図3は図1に示す濾過
槽内をアンスラサイト層の上方から見た平面図である。
【0016】本実施例の除濁濾過装置10は、図1に示
すように、反応槽11と、この反応槽11に対して接続
配管12を介して接続された重力式の濾過槽13とを備
えている。反応槽11下部には、これに原水を供給する
供給配管14が接続されている。更に、供給配管14に
は凝集剤用配管15が分岐接続され、この凝集剤用配管
15を介して供給配管14内へ凝集剤を添加し、被処理
水16として供給配管14から反応槽11へ供給するよ
うにしてある。尚、図1では、凝集剤注入用の凝集剤用
配管15の接続位置から反応槽11の被処理水流入部4
0に至るまでの供給配管の長さが極めて短く図示してあ
るが、この長さを例えば10〜50m程度とし、凝集剤
の添加された被処理水が反応槽11に至るまでの間に配
管内で十分に攪拌、混合されて微小フロックを形成する
ようにしておく。また、上述のように凝集剤用配管15
の接続位置以降の供給配管の長さを長くする代わりに、
凝集剤用配管15の接続位置以降の供給配管内に管内混
合器を付設しても良い。凝集剤としては、例えば硫酸ア
ルミニウム(硫酸バン土)、ポリ塩化アルミニウム(P
AC)、塩化鉄、硫酸鉄などが用いられる。また、フロ
ックの形成を増強するために凝集補助剤が用いられるこ
とがあるが、この凝集補助剤としては、例えば高分子凝
集剤、活性ケイ酸、アルギン酸ソーダなどが用いられ
る。
【0017】上記反応槽11は例えば円筒状のタンクと
して形成され、この反応槽11内には攪拌機17が垂直
に配設されている。この攪拌機17にはモータ18が連
結され、このモータ18によって攪拌機17が回転して
反応槽11内に貯留された被処理水16を緩速攪拌する
ようにしてある。この攪拌機17は反応槽11の中心よ
り周面寄りに設置され、反応槽11内で広くなったスペ
ースに傾斜板からなる隔壁19が配設されている。そし
て、この隔壁19は攪拌機17が収納された攪拌部20
と攪拌機17の攪拌の影響を受けない非攪拌部21とに
分割している。この隔壁19は、下端が反応槽11の底
面に溶接等により接続され、上端が攪拌機17寄りに延
設され、しかも被処理水16の水面近傍に達している。
従って、攪拌部20は下から上へ行くに従って水平方向
の面積が漸減し、非攪拌部21は下から上へ行くに従っ
て水平方向の面積が漸増するようにしてある。
【0018】上記攪拌部20内では供給配管14から流
入した被処理水16が攪拌機17によって緩速攪拌さ
れ、この攪拌作用によって被処理水16中の微小フロッ
ク22が成長して巨大フロック22Aを形成するように
してある。つまり、攪拌部20は凝集剤によって供給配
管14内で予め形成された微小フロック22Bが成長す
る反応部として構成されている。
【0019】上記非攪拌部21は攪拌部20から流入し
た被処理水16中の巨大フロック22Aを微小フロック
22Bから分離する分離部として構成されている。即
ち、非攪拌部21は隔壁19によって攪拌部20から隔
離され、被処理水16には殆ど上下流がなく、比較的静
かな貯留部になっている。そして、図1の矢印に示すよ
うに攪拌部20から流入した被処理水16は隔壁19の
上端から非攪拌部21の上方の槽周壁に付設されたピッ
ト部23へ流れる間に巨大フロック22Aが自重により
沈降し、微小フロック22Bのみがピット部23へ流れ
込むようになっている。このピット部23は接続配管1
2への排出部に設けられており、このピット部23を介
して微小フロック22Bを含んだ被処理水16を濾過槽
13側へ供給するようにしてある。また、図2に示すよ
うに隔壁19の上端とピット部23間の距離Lを極力長
く設定するために隔壁19は被処理水の排出部を形成す
るピット部23と相対向し、しかも前述のように傾斜し
て配置されている。また、非攪拌部21の下部には内部
に沈澱したフロック22を排出する取出管24が設けら
れ、この取出管24から非攪拌部21内に堆積したフロ
ック22を定期的、あるいは連続的に取り出すようにし
てある。
【0020】濾過槽13は例えば円筒状のタンクとして
形成されている。この濾過槽13内の上部にはトラフ2
5が配設され、このトラフ25によって後述する濾過槽
13の逆洗時に逆洗排水を集水し、また、被処理水の濾
過時にはこのトラフ25を介して被処理水16を下方の
濾過層26へ分散通水するようにしてある。この濾過層
26は支持床27によって支持されており、その上層と
してアンスラサイト層26Aが形成され、下層としてア
ンスラサイトの粒子よりも細かく、しかもアンスラサイ
トよりも比重の大きな砂層26Bが形成されている。そ
して、支持床27下部の空間には濾過層26によって微
小フロック22Bが濾別された清澄な処理水28が溜ま
り、排水部29を経由して所定の貯水部等へ供給するよ
うにしてある。
【0021】また、濾過槽13には濾過層26を逆洗す
る逆洗配管30が付帯している。この逆洗配管30は2
方向へ分岐する分岐配管30A、30Bからなり、分岐
配管30Aは濾過層26のやや上方で水平に配設された
主配管31に接続され、分岐配管30Bは支持床27の
下方で水平に配設されたディストリビュータ32に接続
されて下部逆洗機構を構成している。一方、上記主配管
31には図3の(a)に示すように複数の枝管31Aが
水平に接続され、更に各枝管31Aから複数の垂直配管
31Bが接続され、各垂直配管31Bの下端にはストレ
ーナ31Cが取り付けられて中間逆洗機構を構成してい
る。しかも、各ストレーナ31Cはアンスラサイト層2
6Aと砂層26Bの境界面のやや上方で境界面全面に逆
洗水を分散するように配設されている。このストレーナ
31Cには水は通すがアンスラサイト粒子や砂粒子を通
さない複数のスリットが図3の(b)に示すように横方
向に形成され、同図の(b)の矢印で示したように側方
へ逆洗水を噴出するようにしてある。また、各分岐配管
30A、30Bにはバルブ33A、33Bが取り付けら
れ、各バルブ33A、33Bの開閉により逆洗水をスト
レーナ31Cまたはディストリビュータ32へ供給する
ようにしてある。尚、中間逆洗機構としては、濾過層2
6内に図3に示したものと同様な水平の枝管を埋設し、
これにスリットを設けた構造のものでも良いが、上述の
ように濾過層26内に垂直配管のみを埋設し、水平配管
を埋設しないようにした方が埋設部分の全投影面積が少
なくなり、そのため埋設部分より上部の濾材の重量によ
って埋設配管が破損したりするのを防止することができ
る。
【0022】ストレーナ31Cはアンスラサイト層26
Aのみを逆洗する場合に用い、ディストリビュータ32
は濾過層26全体を逆洗する場合に用いるようにしてあ
る。つまり、ストレーナ31Cは、アンスラサイト層2
6Aに微小フロック22Bが詰まって濾過抵抗が大きく
なり、砂層26Bにはそれほど微小フロック22Bが詰
まらず濾過抵抗が殆ど大きくなっていない場合に用い、
ディストリビュータ32は砂層26Bの濾過抵抗が大き
くなって濾過層26全体を逆洗する場合に用いるように
してある。このような構成により、アンスラサイト層2
6Aをストレーナ31Cのみを用いて逆洗し、大掛かり
な濾過層26全体の逆洗操作を極力軽減し、採水時間を
より長く取るようにしてある。また、反応槽11と濾過
槽13とを連通する上記接続配管12の途中に、バルブ
41を介装した逆洗排水排出管42が接続され、この逆
洗排水排出管42を用いて逆洗により発生した洗浄後の
排水を槽外へ抜き出すようにしてある。
【0023】次に動作について説明する。供給配管14
から原水を供給すると共に凝集剤用配管15から所定の
凝集剤を添加して供給配管14内において十分に混合
し、微小フロックを形成させ、微小フロックを含有する
被処理水16を反応槽11内へ連続的に供給する。この
時モータ18を駆動して攪拌機17を比較的ゆっくり回
転させて攪拌部20内の被処理水16を緩速攪拌する
と、被処理水16中の微小フロック22Bが徐々に成長
して巨大フロック22Aを生成する。攪拌部20内で生
成した巨大フロック22A及び残余の微小フロック22
Bは被処理水16と共に隔壁19から非攪拌部21側へ
流出する。
【0024】非攪拌部21内の被処理水16は攪拌部2
0内と比較して遥かに静かなため、巨大フロック22A
が微小フロック22Bから分離して底面に沈澱し、微小
フロック22Bは被処理水16と共にピット部23に溢
流し、接続配管12を経由して濾過槽13内のトラフ2
5へ流入する。そして、非攪拌部21の底部に沈澱した
フロック22は定期的あるいは連続的に取出管24から
反応槽11外へ取り出す。
【0025】濾過槽13内のトラフ25に流入した被処
理水16は、トラフ25を介してアンスラサイト層26
A上面全面へ分散して供給される。被処理水16が重力
によってアンスラサイト層26Aを通過する間に被処理
水16中の微小フロック22Bはアンスラサイト粒子間
の隙間で捕捉されたり、アンスラサイト層26Aに吸着
されたりして被処理水16から除去され、砂層26Bに
到達する時には殆どのフロック22が除去される。そし
て、被処理水16が砂層26Bを通過する間に、被処理
水16中に残留する僅かなフロック22が砂層26Bに
よって除去され、清澄な処理水28として支持床27の
下部空間に溜まり、この処理水28は排水部29を経由
して所定の貯水部等へ供給される。
【0026】上述した一連の操作により原水を処理して
所定時間経過すると、まずフロック22によりアンスラ
サイト層26Aが目詰まりし、濾過速度が低下するが、
この時点では砂層26Bの濾過抵抗はそれほど低下して
いない。そこで、アンスラサイト層26Aのみを逆洗す
るために、バルブ33Aを開放すると共にバルブ33B
を閉止し、同時にバルブ41を開放して逆洗配管30か
ら逆洗水を供給する。この逆洗水は分岐配管30A、主
配管31、各垂直配管31Bを経由し、それぞれのスト
レーナ31Cからアンスラサイト層26Aの最下層部か
ら噴出する。これにより逆洗水は上向流となってアンス
ラサイト層26Aを通り、アンスラサイト層26Aが流
動化して微小フロック22Bを遊離させて逆洗水中に分
散させる。そして、逆洗排水をトラフ25によって集水
し、バルブ41を介して逆洗排水排出管42から濾過槽
13外へ抜き取り、アンスラサイト層26Aの逆洗を終
了する。
【0027】また、砂層26Bにも目詰まりが生じた場
合には、バルブ33Bを開放すると共にバルブ33Aを
閉止し、逆洗水を供給すると、ディストリビュータ32
から逆洗水が支持床27の下部空間に供給され、砂層2
6B及びアンスラサイト層26Aを上向流で流れ、その
間に濾過層26全体を流動化する。これにより微小フロ
ック22Bが各層26A、26Bから遊離して逆洗水中
に分散し、トラフ25を介して逆洗排水排出管42から
逆洗排水を抜き取ることによって濾過層26全体を逆洗
することができる。逆洗終了により逆洗水の供給を停止
すると、濾過層26では、アンスラサイト粒子と砂粒子
の比重差によって砂層26Bが下層として形成され、ア
ンスラサイト層26Aが上層として形成される。
【0028】以上説明したように本実施例によれば、反
応槽11内を、隔壁19によって攪拌機17が設置され
た攪拌部20と攪拌機17から隔離された非攪拌部21
とに分割したため、反応槽11の攪拌部20を通常の反
応槽(緩速攪拌槽)として利用することができると共
に、その非攪拌部21をフロック22の沈降分離槽とし
て利用することができ、従来のように反応槽とは別に分
離槽を設ける必要がなく、分離槽の占めるスペースを節
約することができる。
【0029】更に、隔壁19の上端と非攪拌部側の被処
理水の排出部との距離をなるべく長く取るように隔壁1
9を、上記排出部と相対向する位置に、この隔壁によっ
て形成された非攪拌部の水平方向の断面積が下から上に
行くに従って漸増するように傾斜させて設け、フロック
22の内、巨大フロック22Aの殆どを非攪拌部21内
で捕捉し、濾過槽13へは微小フロック22Bのみが流
入するようにしたため、濾過槽13の負荷が格段に軽減
され、濾過槽13の逆洗回数を格段に減らすことがで
き、それだけ採水時間を長くし、水処理効率を格段に高
めることができる。また、アンスラサイト層26Aと砂
層26Bの間に逆洗水を分散するためのストレーナ31
Cを設けることにより、アンスラサイト層26Aのみを
逆洗することができる。
【0030】尚、上記実施例では、隔壁として傾斜板を
用いたものについて説明したが、本発明に用いられる隔
壁は傾斜板に制限されるものではなく、反応槽を攪拌部
と非攪拌部に分割できるものであれば良い。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の発明によれ
ば、省スペース化を達成でき、更に、アンスラサイト
層、砂層等の濾過層を有する濾過槽の逆洗回数を軽減し
て逆洗時間を短縮し、もって採水時間を長く取ることが
できる除濁濾過装置を提供することができる。
【0032】また、本発明の請求項2に記載の発明によ
れば、請求項1に記載の発明において、上記隔壁を、被
処理水の排出部と相対向する位置に、この隔壁によって
形成された非攪拌部の水平方向の断面積が下から上に行
くに従って漸増するように傾斜させて設けたため、非攪
拌部の容積を同一にした時に隔壁の上端と排出部との距
離をより長く取ることができ、これにより巨大フロック
がショートパスによって排出部から排出されるのを防止
することができる除濁濾過装置を提供することができ
る。
【0033】また、本発明の請求項3に記載の発明によ
れば、請求項1または請求項2に記載の発明において、
上記反応槽内へ原水を供給する供給配管に、上記凝集剤
を供給する凝集剤用配管を接続したため、原水が被処理
水として反応槽へ供給される前に供給配管内を流れる原
水に凝集剤が十分に混合し、反応槽へ流入するまでに被
処理水中に微小フロックを生成できる除濁濾過装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の除濁濾過装置の一実施例を示すフロー
図である。
【図2】図1に示す除濁濾過装置の反応槽の働きを模式
的に示す平面図である。
【図3】図1に示す濾過槽内をアンスラサイト層の上方
から見た平面図である。
【図4】従来の除濁濾過装置の一例を示すフロー図であ
る。
【図5】従来の除濁濾過装置の他の例を示すフロー図で
ある。
【符号の説明】
10 除濁濾過装置 11 反応槽 13 濾過槽 14 供給配管 15 凝集剤用配管 16 被処理水 17 攪拌機 19 隔壁、傾斜板 20 攪拌部 21 非攪拌部 22 フロック(凝集物質) 26 濾過層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 聡 東京都文京区本郷5丁目5番16号 オルガ ノ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凝集剤が添加された原水を被処理水とし
    て受給し且つ攪拌機により被処理水を攪拌して凝集物質
    を生成する反応槽と、この反応槽の排出部から上記被処
    理水を受給し且つ上記被処理水中の凝集物質を濾別して
    処理水を得る濾過槽とを備えた除濁濾過装置において、
    上記反応槽内を、隔壁によって上記攪拌機が設置された
    攪拌部と上記攪拌機から隔離された非攪拌部とに分割す
    ると共にこの非攪拌部の上方に被処理水の排出部を、ま
    た、下方にこの非攪拌部の底部に沈澱した凝集物質を取
    り出す取出管をそれぞれ設けたことを特徴とする除濁濾
    過装置。
  2. 【請求項2】 上記隔壁を、被処理水の排出部と相対向
    する位置に、この隔壁によって形成された非攪拌部の水
    平方向の断面積が下から上に行くに従って漸増するよう
    に傾斜させて設けたことを特徴とする請求項1に記載の
    除濁濾過装置。
  3. 【請求項3】 上記反応槽内へ原水を供給する供給配管
    に、上記凝集剤を供給する凝集剤用配管を接続したこと
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の除濁濾過
    装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001232107A (ja) * 2000-02-28 2001-08-28 Aktio Corp 濁水処理装置
JP2006218388A (ja) * 2005-02-10 2006-08-24 Shimizu Gokin Seisakusho:Kk 水処理方法及びその装置
JP2014071025A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Toshiba Corp 固液分離方法および固液分離装置
WO2020128920A1 (es) * 2018-12-18 2020-06-25 Universidad Cooperativa De Colombia Método y dispositivo para el tratamiento de fluidos para suministro

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