JP3859312B2 - 光学記録材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報をレーザ等により熱的情報パターンとして付与することにより記録する光学記録媒体に使用される光学記録材料に関し、詳しくは、可視及び近赤外領域の波長を有し且つ低エネルギーのレーザ等により高密度の光学記録及び再生が可能な光学記録媒体に使用される光学記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
一般に、光学記録媒体は、媒体と書き込みまたは読み出しヘッドが接触しないので記録媒体が摩耗劣化しないという特徴を有しており、特に、情報を熱的情報として付与する光学記録媒体は暗室による現像処理が不要である利点を有することからその開発が活発に行われている。
【0003】
このような光学記録媒体は記録光を熱として利用するものであり、例えば、基体の上に設けた薄い記録層に、光学的に検出可能なピットを形成させることにより情報を高密度に記録することができる。
【0004】
記録媒体への情報の書き込みは、記録層の表面に集束したレーザを走査し、照射されたレーザエネルギーを吸収した記録層にピットを形成させることによって行われる。この記録媒体に記録された情報は、形成されたピットを読み出し光で検出することができる。
【0005】
このような光学記録媒体の記録層としては、これまでアルミニウム蒸着膜等の金属薄膜、酸化テルル薄膜、ビスマス薄膜やカルコゲナイド系非晶質ガラス膜等の無機物質が主に用いられていた。
【0006】
これらの薄膜は塗工法によって形成することが困難であり、スパッタリングや真空蒸着法により形成する必要があるが、この方法はその操作が煩雑である欠点があった。しかも、上記の無機物質を用いた場合は、レーザ光に対する反射率が高い、熱伝導率が大きい、レーザ光の利用率が低い等の欠点があった。
【0007】
このため、無機物質に代えて、半導体レーザによってピットを形成することのできる、光学記録材料としての色素を主体とする有機化合物を記録層として用いる方法が提案されている。
【0008】
これらの色素としては、例えば、インドレニン系、チアゾール系、イミダゾール系、オキサゾール系、キノリン系、セレナゾール系等のシアニン色素が知られている。これらの色素は、シアニン色素カチオンとハロゲンアニオン、過塩素酸アニオン等の各種のアニオンとの塩であり、特に、インドレニン系の色素は感度が高いので好ましく用いられている。
【0009】
このような色素を用いた光記憶媒体に、コンパクトディスク(CD)規格に対応した波長770〜830nmの近赤外半導体レーザによって書き込み再生の可能な光記録媒体(CD−R)が実用化されている。
【0010】
また、最近770nmよりも短波長の620〜690nmの赤色半導体レーザが開発され、ビームスポットをより小さくすることで記録密度を上げ、またデータの圧縮技術などを使って、動画が記憶できるほどの大容量光記録媒体(デジタルバーサティリティーディスク、DVD)も実用化されている。
【0011】
本発明は、このDVD規格に合致した、追記または記録が可能な光記録媒体(DVD−R)に最適なシアニン色素に関するものである。
【0012】
例えば、書き込みを635nmで行い、読み出しに650nmの波長を利用する光記録媒体に用いる色素では、635nmに書き込みのための感度を持ち、かつ650nmに高い反射率を持つもの、すなわち分子吸光係数の大きいものが望ましい。
【0013】
これまで620〜690nmの赤色半導体レーザによる書き込みに対応した色素としては、例えば、特開昭59−55795号公報に、記録層にインドカルボシアニン色素を用いた光記録媒体が提案されている。
【0014】
しかしながら、これらの色素では前記のDVD−Rの規格の吸収波長に対して正確に合致しているとはいえず、また反射率についても充分とはいえなかった。
【0015】
従って、本発明の目的は、光学記録媒体の記録層に使用される、光安定性、保存安定性及び溶媒への溶解性が良好であり、且つ、感度の高い光学記録材料を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、インドレニン系のシアニン色素に特定の置換基を持たせた化合物が、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0017】
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、下記〔化2〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式(I)で表される化合物からなることを特徴とする光学記録材料を提供するものである。
【0018】
【化2】
Figure 0003859312
(式中、Aはニトロ基、Bは炭素原子数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ニトリル基、またはニトロ基を示し、1 およびR 2 は各々独立に炭素原子数1〜8のアルキル基、または基−(Y−O)q −R3 −Z(Yは炭素原子数2〜4のアルキレン基を示し、R3 は炭素原子数1〜20の二価の炭化水素基を示し、Zは水素原子またはハロゲン原子を示す。)を示し、Xは−C(CH3 2 示し、An- はアニオンを示し、pは、qはを示す。)
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光学記録材料について詳細に説明する。
【0020】
本発明に係る上記一般式(I)で表される化合物は、光学記録媒体の記録層に使用される色素である。
上記一般式(I)で表される化合物において、B、R1 、R 2 表される炭素原子数1〜8のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル等があげられ、Yで表される炭素原子数2〜4のアルキレン基としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレンなどの直鎖あるいは分岐のアルキレン基があげられる。BおよびZで表されるハロゲン原子としては、弗素、塩素、臭素、沃素などがあげられる。
【0021】
R3で表される炭素原子数1〜20の二価の炭化水素基としては、二価の脂肪族基あるいは芳香族基であり、例えば、二価の脂肪族基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、トリデシレン、テトラデシレン、ペンタデシレン、ヘキサデシレン、ヘプタデシレン、オクタデシレン、ノナデシレン、エイコシレンなどの直鎖あるいは分岐のアルキレン基があげられ、これらは分子中に不飽和結合あるいは環状構造を有してもよく、二価の芳香族基としては、例えば、フェニレン、ナフチレンなどの基があげられ、これらは置換基を有してもよく、さらに一種以上のアルキレン基と一種以上の芳香族基が相互に結合したものであってもよいが、特に炭素原子数1〜10のアルキレン基であるものが溶剤への溶解性に一層優れるため好ましい。
【0022】
また、Xは−C(CH3 2 を表し、Xが−C(CH3 2 −であるものが溶剤への溶解性に優れる。
【0023】
さらに、An-で表されるアニオンとしては、例えば、塩素アニオン、臭素アニオン、沃素アニオン、弗素アニオン等のハロゲンアニオン;過塩素酸アニオン、チオシアン酸アニオン、六フッ化リンアニオン、六フッ化アンチモンアニオン、四フッ化硼素アニオンなどの無機系アニオン、または、ベンゼンスルホン酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン等の有機スルホン酸アニオン;オクチルリン酸アニオン、ドデシルリン酸アニオン、オクタデシルリン酸アニオン、フェニルリン酸アニオン、ノニルフェニルリン酸アニオン等の有機リン酸アニオンなどの有機系アニオン、あるいは、例えば、クエンチャーアニオンとして、特開昭60−234892号公報に記載されたようなものがあげられる。該クエンチャーアニオンの代表例としては、下記〔化3〕の一般式(A)および(B)で表されるアニオンがあげられる。
【0024】
【化3】
Figure 0003859312
【0025】
また、pは1を示し、pが1である化合物が、書き込みおよび再生の620〜690nmの波長に対して感度に優れる。
【0026】
上記一般式(I)で表される化合物の代表例としては、下記〔化4〕〜〔化10〕に示すΦ−1〜Φ−7などが挙げられる。尚、以下の例示では、アニオンを省いたシアニン色素カチオンで示している。
【0027】
【化4】
Figure 0003859312
【0028】
【化5】
Figure 0003859312
【0029】
【化6】
Figure 0003859312
【0030】
【化7】
Figure 0003859312
【0031】
【化8】
Figure 0003859312
【0032】
【化9】
Figure 0003859312
【0033】
【化10】
Figure 0003859312
【0034】
これらの化合物の中でも、特に、Bがニトリル基である化合物、またはBがニトロ基である化合物が分子吸光係数が大きく好ましい。
【0035】
上記一般式(I)で表される化合物からなる本発明の光学記録材料は、上記シアニン色素カチオンとアニオンとの塩であり、従来周知の方法に準じて製造することができる。
【0036】
次に、上記一般式(I)で表される化合物の具体的な合成例を挙げる。
【0037】
合成例1
1,1’−ジイソアミル−3,3,3’,3’−テトラメチル−5−ニトロ−5−シアノ−インドレニン−2−トリメチンシアニン過塩素酸塩(Φ−1の過塩素酸塩)の製造
【0038】
上記色素の半量体である1−イソアミル−2−〔2−アニリノ−エテン(1)−イル〕−3,3−ジメチル−5−ニトロインドレニン過塩素酸塩を次のように合成した。
【0039】
温度計、冷却管、窒素導入管つき丸底200mlフラスコに1−イソアミル−2,3,3−トリメチル−5−ニトロインドレニン過塩素酸塩(Mw=374)37.4gとN,N’−ジフェニルホルムアミジン(Mw=196)21.6gとを加え、ピリジン79gを溶媒として窒素気流下、116℃で2時間反応させた。反応終了後、ピリジンを脱溶媒除去しアセトン200gに溶解した後200gのシリカゲルに吸着させ乾燥した。これを2kgシリカゲルを充填したカラム上部に仕込み、酢酸エチル─ヘキサンの混合溶媒を展開液としてカラム分離したところ目的物36g(収率76%)を得た。
【0040】
次に、得られた1−イソアミル−2−〔2−アニリノ−エテン(1)−イル〕−3,3−ジメチル−5−ニトロインドレニン 過塩素酸塩(Mw=477)14.3gと1−イソアミル−2,3,3−トリメチル−5−シアノインドレニン 過塩素酸塩(Mw=354)11.2gを200ml丸底フラスコに仕込み、ピリジン47.4gを溶媒として116℃で2時間反応させた後、無水酢酸(Mw=102)3.1gを加えさらに116℃で1時間反応した。反応終了後上記と同様にしてカラム分離を行い、目的物16g(収率72%)を得た。λmax =575nm(クロロホルム溶液、以下同じ)ε=2.10×105 であった。
【0041】
合成例2
1,1’−ジn−プロピル−3,3,3’,3’−テトラメチル−5−ニトロ−5’−クロロインドレニン−2−トリメチレンシアニン過塩素酸塩(Φ−2の過塩素酸塩)の製造
【0042】
合成例1と同様にして、半量体である1−n−プロピル−2−〔2−アニリノ−エテン(1)−イル〕−3,3−ジメチル−5−ニトロインドレニン 過塩素酸塩を一旦合成し、つぎに1−n−プロピル−2,3,3−トリメチル−5−クロロ−インドレニン 過塩素酸塩と反応させて合成した。λmax =574nm、ε=1.79×105 であった。
【0043】
合成例3〜5
置換基が、Φ−3からΦ−5の構造式に対応する原料を用いる以外は合成例1と同様に行い、下記に示す化合物を合成した。
【0044】
1,1’−ジn−ブチル−3,3,3’,3’−テトラメチル−5−ニトロ−5’−ブロモインドレニン−2−トリメチレンシアニン過塩素酸塩(Φ−3の過塩素酸塩)
λmax = 576nm,ε= 1.81×105
【0045】
1−n−ブチル−1’−n−プロピル−3,3,3’,3’−テトラメチル−5−ニトロ−5’−メチルインドレニン−2−トリメチレンシアニン過塩素酸塩(Φ−4の過塩素酸塩)
λmax = 574nm,ε= 1.75×105
【0046】
1−イソアミル−1’−〔1−(2−フェノキシ)エチル〕−3,3,3’,3’−テトラメチル−5,5’−ジニトロインドレニン−2−トリメチレンシアニン過塩素酸塩(Φ−5の過塩素酸塩)
λmax = 581nm,ε= 1.95×105
【0047】
合成例6
1,1’−ジ〔1−(2−フェノキシ)エチル〕−3,3,3’,3’−テトラメチル−5,5’−ジニトロインドレニン−2−トリメチレンシアニン過塩素酸塩(Φ−6の過塩素酸塩)の製造
【0048】
温度計、冷却管、窒素導入管つき丸底500mlフラスコに1−〔1−(2−フェノキシ)エチル〕−2,3,3−トリメチル−5−ニトロインドレニン過塩素酸塩(Mw=424)127gとオルトギ酸トリメチル(MW=142) 22.7gとを加え、ピリジン284gを溶媒として窒素気流下、100℃まで1時間で昇温し、その後110℃で加熱還流を2時間行った。さらに分水器を取りつけ、生成するエタノール除きながら、115℃で加熱還流を2時間行った。反応終了後ピリジンを留去し、メタノール80gを加え加熱溶解し、蒸留水80gを50℃において1時間で滴下した。2時間攪拌後、20℃でろ過し、乾燥して81gの目的物を得た。収率71%、λmax =583nm、ε=1.99×105 であった。
【0049】
合成例7
1,1’−ジイソアミル−3,3,3’,3’−テトラメチル−5,5’−ジニトロインドレニン−2−トリメチレンシアニン過塩素酸塩(Φ−7の過塩素酸塩)の製造
【0050】
合成例6の1−〔1−(2−フェノキシ)エチル〕−2,3,3−トリメチル−5−ニトロインドレニン過塩素酸塩のかわりに、1−イソアミル−2,3,3−トリメチル−5−ニトロインドレニン過塩素酸塩(Mw=374)112gを用いる以外は同様に反応を行い、目的物76gを得た。収率77%、λmax = 582nm,ε= 2.09×105 であった。
【0051】
本発明の光学記録材料は、光学記録媒体の記録層として適用され、その形成にあたっては従来周知の方法を用いることができる。一般には、メタノール、エタノール等の低級アルコール類、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、ブチルジグリコール等のエーテルアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシエチル等のエステル類、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ化アルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、メチレンジクロライド、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素類等の有機溶媒に溶解した溶液を基体上に塗布することによって容易に形成することができる。
【0052】
上記記録層の厚さは、通常、0.001〜10μであり、好ましくは0.01〜5μの範囲が適当である。上記記録層の形成方法は特に制限を受けず、例えばスピンコート法等の通常の方法を用いることができる。
【0053】
本発明の光学記録材料を、光学記録媒体の記録層に含有させる際の該記録層に対する使用量は、好ましくは50〜100重量%である。
【0054】
また、上記記録層は、本発明の光学記録材料の他に、必要に応じて、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート等の樹脂類を含有してもよく、界面活性剤、帯電防止剤、滑剤、難燃剤、安定剤、分散剤、酸化防止剤、架橋剤等を含有してもよい。
【0055】
更に、上記記録層は、一重項酸素等のクエンチャーとして芳香族ニトロソ化合物、遷移金属キレート化合物等を含有してもよい。これらの化合物としては、例えば、特開昭59−55795公報に提案されているような公知の化合物が用いられる。該化合物は、記録層に対して好ましくは0〜50重量%の範囲で使用される。
【0056】
このような記録層を設層する上記基体の材質は、書き込み光及び読み出し光に対して実質的に透明なものであれば特に制限はなく、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の樹脂、ガラス等が用いられる。また、その形状は、用途に応じ、テープ、ドラム、ベルト等の任意の形状のものが使用できる。
【0057】
また、上記記録層上に、金、銀、アルミニウム、銅などを用いて蒸着法あるいはスパッタリング法により反射膜を形成させることもできるし、アクリル樹脂、紫外線硬化樹脂等による保護層を形成すこともできる。
【0058】
本発明の光学記録材料は、LD、CD、DVD、CD−R、DVD−R等の光ディスク用の色素として使用することができ、特に書き込み再生に620〜690nmの波長の光を用いるDVD−Rに好適である。
【0059】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は下記の実施例によって制限を受けるものではない。
【0060】
実施例1
チタンキレート化合物(T−50:日本曹達社製)を塗布、加水分解して下地層(0.01μ) を設けた直径12cmのポリカーボネートディスク基板上に、下記〔表1〕に示す色素及び芳香族ニトロソ化合物(DQ−24:旭電化工業(株)製)の1:0.1(重量比)のエチルセルソルブ溶液をスピンコーティング法にて塗布して、厚さ100nmの記録層を形成した。
【0061】
さらに、記録層上に100nmの金の反射膜を蒸着法により形成した。
【0062】
このようにして作成した各媒体を、3.6m/sで回転させながら半導体レーザー (635nm、集光部出力7mW、周波数2KHz)を用いて基板裏面側から書き込みを行った。
【0063】
次いで、半導体レーザー (650nm、集光部出力0.1mW) を読み出し光とし、基板をとおしての反射光を検出してスペクトラムアナライザーにて、バンド巾30KHz でC/N比を測定した。
【0064】
また、0.1mWのレーザーを読み出し光とし、1μ秒巾、3KHz のパルスとして、静止状態で5分間照射した後及び40℃、相対湿度88%の条件下に2500時間保存した後の、基体裏面側からの反射率の変化(%)を測定した。
【0065】
それらの結果を下記〔表1〕に示す。
【0066】
【表1】
Figure 0003859312
【0067】
【化11】
Figure 0003859312
【0068】
【化12】
Figure 0003859312
【0069】
実施例2
下記〔表2〕に示す色素を用いて実施例1と同様に各媒体を作成し、分光エリプソメーター(M−150、日本分光(株)製)を用いて屈折率(n)と消衰係数(k)を測定した。それらの結果を下記〔表2〕に示す。
【0070】
【表2】
Figure 0003859312
【0071】
上記実施例から明らかなように、本発明に係る前記一般式(I)で表される化合物(ニトロ基を有するシアニン色素)を用いた場合(実施例1−1〜1−9、2−1〜2−9)は、従来のシアニン色素を用いた場合(比較例1−1、1−2、2−1、2−2)と比較して、書き込み感度に優れ、照射後及び保存後の反射率の低下が著しく小さく、またnとkのバランスが優れることから、極めて信頼性の高い記録が可能となる。
【0072】
【発明の効果】
本発明の光学記録材料は、光安定性、保存安定性及び溶媒への溶解性が良好であり、且つ感度の高いものである。

Claims (4)

  1. 下記〔化1〕の一般式(I)で表される化合物からなることを特徴とする光学記録材料。
    Figure 0003859312
    (式中、Aはニトロ基、Bは炭素原子数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ニトリル基、またはニトロ基を示し、1 およびR 2 は各々独立に炭素原子数1〜8のアルキル基、または基−(Y−O)q −R3 −Z(Yは炭素原子数2〜4のアルキレン基を示し、R3 は炭素原子数1〜20の二価の炭化水素基を示し、Zは水素原子またはハロゲン原子を示す。)を示し、Xは−C(CH3 2 示し、An- はアニオンを示し、pは、qはを示す。)
  2. 上記一般式(I)において、Bがニトリル基である請求項1記載の光学記録材料。
  3. 上記一般式(I)において、Bがニトロ基である請求項1記載の光学記録材料。
  4. 波長620〜690nmにおいて書き込み再生が可能な光学記録媒体に用いられる請求項1〜の何れかに記載の光学記録材料。
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