JP3853908B2 - 複数ポイントサーボプレスの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動サーボモータでの駆動による直動型プレス、いわゆるサーボプレスにおいて、スライドの複数ポイントを複数のサーボモータで平衡度を維持して駆動するための複数ポイントサーボプレスの制御装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プレス機械には、クランク軸の回転によりスライドを上下駆動する機械式プレス、あるいは、油圧シリンダや電動サーボモータ等によってスライドを直動する直動型プレスがある。この中でも直動型プレスは、加工対象ワークの様々な加工条件に対応して、スライドの作動条件、すなわちスライドのストローク範囲、速度及び作動位置等のスライドモーションを任意に設定でき、かつ、制御することが容易に可能であり、よって多くの分野で広く使用されている。特に、電動サーボモータによるサーボプレスは油圧シリンダ等による油圧プレスよりもスライドを高速駆動することができるので、高い生産性が要求される分野にも適用可能となっている。
【0003】
このことから、従来より、サーボプレスの様々な駆動制御装置及び方法が提案されているが、例えば特開平6−31499号公報には、プレス機械全体の高速化、コスト低減を図れ、かつ取扱容易で適用性の広いサーボプレスの駆動制御装置が開示されている。このような従来より開示されたサーボプレスは1台のサーボモータによってスライドが駆動される、いわゆる1ポイントプレスであり、1個の金型で成形や打ち抜き加工を行う単発仕様のものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、プレス作業の中には、上記のような単発仕様のものだけでなく、複数個の金型による順送仕様で加工する必要がある場合もある。この理由から、この順送仕様に対応可能な複数ポイントのサーボプレスの開発が要求されている。複数ポイントのプレス機械は機械式プレスでは従来から広く行われているが、例えば図5で示される。同図において、順送仕様のプレス機械の上部には順送方向19に所定間隔で複数の駆動手段14(機械式プレスでは、クランク軸に連結されたロッドである)が配設されており、この複数の駆動手段14の下端部にスライド15が装着されている。複数の駆動手段14は、クランク軸で互いに同期をとりながらスライド15を上下方向に駆動している。また、プレス機械の下部にはボルスタ16が設けられており、このボルスタ16の上面と前記スライド15の下面との互いに対向する位置に、複数の金型18a〜18cが取着されている。そして、これらの金型18a〜18c間には図示しない搬送装置が配設されており、スライド15の上下駆動と同期して前記搬送装置で金型18a〜18c間にワークを搬送することによって、所定のワークの連続加工が行われるようになっている。
【0005】
このような順送仕様のための複数ポイントのサーボプレスを構成する場合には、前記複数の駆動手段14を例えばボールネジ及びナット等の組み合わせからなる複数の動力変換装置で構成し、それぞれの動力変換装置に各サーボモータを連結することになる。そして、各サーボモータの位置及び速度を互いに同期させて制御することにより、前述の順送仕様での加工が可能となる。
ところが、このような複数ポイントのサーボプレスにおいては、スライド位置、速度及び加圧力等を予め設定された所定のスライドモーションに基づいて精密に制御するには、以下のような問題が発生する。
【0006】
すなわち、スライド15の平衡度を常に保ちながら、複数のサーボモータ間の位置及び速度を同期制御しなければならない。ところが、加工するワーク種別、材料、加工作業内容(例えば、打ち抜き、絞り成形等)、スライド速度条件等によって、同期制御時の制御系が振動的となる。また、所定の加圧力で加工する場合に、従来の機械式プレスのように、各サーボモータのトルク制御を同時に行うと、複数ポイントでのスライドの平衡度を維持しながら複数のサーボモータを制御することが非常に困難となる。さらに、複数の金型の中には種々の加工内容の異なるものが混在し、これにより各ポイントに対応するサーボモータ間の同期ずれが発生し易くなる。例えば、複数金型の内のいずれかが打ち抜き型である場合には、打ち抜きの瞬間に位置の同期ずれが発生し、この同期ずれ異常停止によってプレス作業が中断され、稼働率低下を招くことになる。
【0007】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、複数ポイントのサーボプレスにおいて、各サーボモータの位置及び速度の同期制御精度が良く、かつ、スライドの平衡度を維持して種々のプレス加工作業に対応可能とする複数ポイントサーボプレスの制御装置及び方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、フレームに直動自在に支持されたスライド15を所定間隔で配設された複数ポイントで駆動する複数ポイントプレスにおいて、
前記フレームに取着され、かつ、前記スライド15を前記複数ポイントで駆動する複数のサーボモータ11-1、11-2と、
この各サーボモータ11-1、11-2の速度をそれぞれ検出する複数の速度センサ11a1、11a2と、
前記各サーボモータ11-1、11-2に対応するポイントの前記スライド15の位置をそれぞれ検出する複数のスライド位置検出手段17-1、17-2と、
前記各サーボモータ11-1、11-2の電流をそれぞれ検出する複数の電流センサ3-1、3-2と、
前記スライド15の速度、速度切換位置、上限/下限位置、加圧位置、加圧力又は加圧保持時間のモーションデータの内少なくともいずれかの目標値を設定するモーション設定手段31と、
このモーション設定手段31によって設定された前記モーションデータに基づくスライドモーションが加圧加工工程にあるときは、前記複数のサーボモータ11-1、11-2 の内いずれか一つのマスタのサーボモータ11-1に対応するサーボアンプ32-1に、設定された加圧力に相当するトルク指令値に応じた電流指令値を出力すると共に、他のサーボアンプ32-2には前記スライドモーションに沿った位置指令値と前記マスタのサーボモータ11-1に対応するスライド位置検出手段17-1からの位置信号との偏差値が小さくなるように速度指令値を演算し出力する制御器20と、
この制御器20からの電流指令値又は速度指令値と、前記電流センサ3 -1 、3 -2 からのモータ電流信号又は前記速度センサ11 a1 、11 a2 からの速度信号との偏差値が小さくなるように、各サーボモータ11-1、11-2の駆動電流又は回転速度指令値をそれぞれ制御する複数のサーボアンプ32-1、32-2とを備えた構成としている。
【0009】
請求項1に記載の発明によると、スライドの所定間隔毎の複数ポイントをそれぞれ直線駆動する複数のサーボモータを配設し、予め設定したモーションデータに基づくモーションカーブに沿ってこの各サーボモータの位置及び速度を同期制御しているので、スライドの平衡度を維持して駆動できる。したがって、スライドに複数金型を取着して順送加工することが可能となり、この結果複数ポイントサーボプレスによる高速の順送加工が精度良くできる。また、加圧加工工程での圧力制御時は、複数のサーボモータの内いずれか一つにおいてのみ、設定された加圧力に応じてモータ電流値を制御してトルク制御を行い、そして、このモータをマスタ側とし、他のサーボモータではスレーブ側として位置同期制御を行う。したがって、スライドの平衡度を維持し、かつ、圧力制御を行いながら安定的に同期制御ができるので、サーボモータによる高速の順送加工が精度良くできる。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、フレームに直動自在に支持されたスライド15を所定間隔で配設された複数ポイントで駆動する複数ポイントプレスにおいて、
前記フレームに取着され、かつ、前記スライド15を前記複数ポイントで駆動する複数のサーボモータ11-1、11-2と、
この各サーボモータ11-1、11-2の速度をそれぞれ検出する複数の速度センサ11a1、11a2と、
前記各サーボモータ11-1、11-2に対応するポイントにおける前記スライド15の位置をそれぞれ検出する複数のスライド位置検出手段17-1、17-2と、
前記スライド15の速度、速度切換位置、上限/下限位置、加圧位置、加圧力又は加圧保持時間のモーションデータの内少なくともいずれかの目標値を設定するモーション設定手段31と、
このモーション設定手段31によって設定された前記モーションデータに基づくスライドモーションに沿ってスライド15が駆動されるように、前記複数のサーボモータ11-1、11-2に対応するポイントにおける位置指令値を演算し、出力する制御指令演算手段21と、
この位置指令値、及び前記モーション設定手段31によって設定された前記モーションデータに基づいて、スライド15が高速移動中又は打ち抜き加工中のときは簡易同期モード、また低速加工中のときはマスタスレーブモードの同期制御モードと判定し、この判定結果に従ってモード切換信号を出力する制御モード判定手段24と、前記制御指令演算手段21からの位置指令、及び前記スライド位置検出手段17-1からの位置信号を並列に入力し、前記制御モード判定手段24からのモード切換信号を受けて、簡易同期モードのときは前記制御指令演算手段21からの位置指令を、またマスタスレーブモードのときは、マスタのサーボモータ11-1に対応するスライド位置検出手段17-1からの第1の位置信号をそれぞれ出力する制御モード切換手段25と、
前記複数のサーボモータ11-1、11-2の内、マスタスレーブモードのときのマスタとサーボモータ11-1に対応するポイントにおける位置指令値を前記制御指令演算手段21から入力し、この位置指令値と、前記第1の位置信号との位置偏差が小さくなるように前記サーボモータ11-1の速度指令値を演算して出力する第1のサーボ指令演算手段22と、
前記制御モード切換手段25が出力する前記位置指令値又は前記第1の位置信号を入力し、また、スレーブの各サーボモータ11-2に対応する各スライド位置検出手段17-2からの第2の位置信号をそれぞれ入力し、前記位置指令値又は前記第1の位置信号との位置偏差が小さくなるように、前記各サーボモータ11-2の速度指令値を演算してそれぞれ出力する第2のサーボ指令演算手段23と、
前記第1のサーボ指令演算手段22および第2のサーボ指令演算手段23からの各サーボモータ11-1、11-2の速度指令値を入力し、この速度指令値と前記速度センサ11 a1 、11 a2 からの速度信号との偏差値が小さくなるように、前記各サーボモータ11-1、11-2の回転速度をそれぞれ制御する複数のサーボアンプ32-1、32-2とを備えた構成としている。
【0011】
請求項2に記載の発明によると、スライドの所定間隔毎の複数ポイントをそれぞれ直線駆動する複数のサーボモータを配設し、予め設定したモーションデータに基づくモーションカーブに沿ってこの各サーボモータの位置及び速度を同期制御している。このとき、上記モーションデータに基づいて、スライドが高速移動中又は打ち抜き加工中のときは簡易同期モードで、また低速加工中のときはマスタスレーブモードで前記複数のサーボモータの各位置及び速度を同期制御しているので、高速時及び低速時のスライドの安定性が良く、スライドの平衡度が精度良く維持される。したがって、スライドに複数金型を取着して順送加工することが可能となり、この結果複数ポイントサーボプレスによる高速の順送加工が精度良くできる。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2記載の複数ポイントサーボプレスの制御装置において、前記制御モード切換手段25は、前記制御指令演算手段21からの位置指令、及び前記スライド位置検出手段17-1からの第1の位置信号を並列に入力し、簡易同期モードのときは前記制御指令演算手段21からの位置指令を、またマスタスレーブモードのときは前記スライド位置検出手段17-1からの第1の位置信号を選択してそれぞれ出力できるスイッチ手段26を有することを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明によると、加工作業内容(すなわち、ワーク種別、加工条件等)に適合させて、作業者が簡易同期モード又はマスタスレーブモードを選択できるようにスイッチ手段(選択スイッチ等)を設けている。これによって、複数ポイントサーボプレスでの作業性を向上できる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3記載の複数ポイントサーボプレスの制御装置において、前記制御モード切換手段25は、マスタスレーブモードのとき、前記複数のサーボモータの内のいずれか一つをマスタとして選択し、かつ、他のサーボモータをスレーブとするように、前記各サーボ指令演算手段への出力を切り換えることができることを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明によると、マスタスレーブモードのときに、複数の金型の各加工工程種別に適合させて、複数のサーボモータの内でマスタとすべきサーボモータを選択できるので、各サーボモータの同期制御が非常に安定的に行われる。この結果、順送加工で複数の金型の加工内容が変化しても、これに適した安定的な同期制御ができる。したがって、スライドの平衡度が精度良く維持されるので、複数ポイントサーボプレスによる高速の順送加工が精度良くできる。
【0016】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1記載の複数ポイントサーボプレスの制御装置において、前記複数のサーボモータ11-1、11-2にそれぞれ対応する電流センサ3-1、3-2から入力した電流値に基づいてそれぞれの加圧力データの表示指令を出力する前記制御器20と、
前記制御器20からの表示指令に基づいて、それぞれのポイントにおける加圧力データを表示する表示器33とを備えた構成としている。
請求項5に記載の発明によると、他のスレーブ側の各サーボモータで発生した加圧力、つまり出力トルクをそれぞれ検出して表示器に表示するので、作業者が実際の加圧力を確認でき、設定ミスや作業ミス等を防止できる。よって、作業性が向上する。
【0017】
さらに、請求項6に記載の発明は、請求項2又は3記載の複数ポイントサーボプレスの制御装置において、
前記各サーボモータ11-1、11-2の電流をそれぞれ検出する複数の電流センサ3-1、3-2と、
前記スライドモーションが加圧加工工程にあるときは、設定された加圧力に相当するトルク指令値を出力する前記制御指令演算手段21と、
モーションが加圧加工工程にあるときは、マスタスレーブモードのモード切換信号を出力する前記制御モード判定手段24と、
この制御モード判定手段24からのマスタスレーブモードのモード切換信号を受けて、前記マスタのサーボモータに対応する前記スライド位置検出手段からの第1の位置信号を出力する前記制御モード切換手段25と、
前記トルク指令値を前記制御指令演算手段21から入力し、このトルク指令値に相当するモータ出力トルクとなるように電流指令値を演算して出力する、マスタのサーボモータ11 -1に対応する前記第1のサーボ指令演算手段22と、
前記制御モード切換手段25からの前記第1の位置信号を入力し、また、スレーブのサーボモータに対応する各スライド位置検出手段からの第2の位置信号をそれぞれ入力し、前記第1の位置信号と前記第2の位置信号との位置偏差がそれぞれ小さくなるように、前記スレーブの各サーボモータの速度指令値を演算してそれぞれ出力する第2のサーボ指令演算手段23と、
前記第1のサーボ指令演算手段22からの電流指令値を入力し、対応するサーボモータの駆動電流を制御する第1のサーボアンプ32-1 と、
前記第2のサーボ指令演算手段23からの各速度指令値を入力し、対応する各サーボモータの回転速度をそれぞれ制御する第2のサーボアンプ32-2 と、
前記複数のサーボモータ11-1、11-2 にそれぞれ対応する電流センサ3-1、3-2 から入力した電流値に基づいてそれぞれの加圧力データの表示指令を出力する加圧力表示手段29と、
この加圧力表示手段29からの表示指令に基づいて、それぞれのポイントにおける加圧力データを表示する表示器33とを備えた構成としている。
【0018】
請求項6に記載の発明によると、加圧加工工程での圧力制御時は、複数のサーボモータの内いずれか一つにおいてのみ、設定された加圧力に応じてモータ電流値を制御してトルク制御を行い、そして、このモータをマスタ側とし、他のサーボモータではスレーブ側として位置同期制御を行う。したがって、スライドの平衡度を維持し、かつ、圧力制御を行いながら安定的に同期制御ができるので、サーボモータによる高速の順送加工が精度良くできる。このとき、他のスレーブ側の各サーボモータで発生した加圧力、つまり出力トルクをそれぞれ検出して表示器に表示するので、作業者が実際の加圧力を確認でき、設定ミスや作業ミス等を防止できる。よって、作業性が向上する。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項2又は3記載の複数ポイントサーボプレスの制御装置において、
簡易同期モードでの前記複数ポイントのいずれかにおける打ち抜き時に、このポイントでの打ち抜きの瞬間の前記位置偏差値A及びスライド位置を記憶し、次ショットからは、この記憶したスライド位置の近傍では、前記記憶した位置偏差値Aに所定の余裕量αを加算した位置偏差値B(=A+α)を同期ずれ許容値として設定し、この設定した同期ずれ許容値に基づいて同期ずれ異常検出を行う同期ずれ検出手段28を付設した構成としている。
【0020】
請求項7に記載の発明によると、簡易同期モードでの同期制御中に複数ポイントのいずれかの金型において打ち抜き加工が行われる時に、このポイントでの打ち抜き時の位置偏差が大きくなるので同期ずれ異常となる。したがって、この打ち抜き時の位置偏差値及びスライド位置(つまり、打ち抜き位置)を記憶しておき、次ショットからは、この記憶した打ち抜き位置の近傍では、前記記憶した位置偏差値に所定の余裕量を加算した位置偏差値を同期ずれ許容値として設定する。そして、この同期ずれ許容値に基づいて同期ずれ異常検出を行うので、打ち抜き時の同期ずれ異常の発生が回避される。この結果、打ち抜き時のブレークスルー発生毎に同期ずれ異常により稼働停止することが無くなり、稼働率低下を防止できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明に係わる複数ポイントサーボプレスの制御装置の実施形態を説明する。なお、以下の説明では、2ポイントサーボプレスを例としているが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、2ポイントサーボプレスの一例を表す要部側面図を示している。
サーボプレス1の本体のフレーム10の前面下部にはベッド9が設けられ、ベッド9の上部にボルスタ16が設置されている。また、フレーム10の上部には、ワークの順送方向(図示で紙面に直行する方向)に所定間隔で、回転を上下方向の直動に変換する例えばボールネジ等で構成される動力変換装置(前記駆動手段14の一構成例であり、以後動力変換装置と言う)14が複数台配設されている。この複数台の動力変換装置14の直動部(例えば、ボールネジ装置のナット部)の下端で、かつ、ボルスタ16と対向した位置には、一つのスライド15が上下動自在に配設されている。各動力変換装置14の回転部(例えば、ボールネジ装置のボールネジ部)の上端部はそれぞれの回転伝達部材12を介して複数台のサーボモータ11の各出力回転軸11bに連結されている。本実施形態では回転伝達部材12の一例として図示したようにベルト(以後、ベルト12と呼ぶ)が用いられており、各動力変換装置14の前記回転部の上端部及び各サーボモータ11の前記出力回転軸11bにはそれぞれこのベルト12に係合するベルトプーリ12a及びベルトプーリ12bが取着されている。
【0022】
なお、同図では、複数ポイントに対応する複数台の動力変換装置14、回転伝達部材12及びサーボモータ11等の内、各1台のみを表している。
そして、上記のようにスライド15は複数台のサーボモータ11の同期回転によって上下駆動されるようになっており、このスライド15の上下駆動に伴って、前記ボルスタ16の上面と前記スライド15の下面との間に順送方向に複数台設けられた金型(図示せず)によって、連続プレス加工が行われる。
【0023】
各サーボモータ11の出力回転軸11bと反対側で、かつ、回転軸11bと同軸上に、例えばパルスジェネレータ等の速度センサ11aがそれぞれ取着されており、この速度センサ11aからの速度信号は後述するサーボアンプに入力される。なお、サーボモータ11は、ACサーボモータ又はDCサーボモータのいずれで構成されてもよい。
【0024】
また、複数ポイントの各ポイントに対応するスライド位置を検出するために─各ポイントのボルスタ16の後端部とスライド15の後端部との間に、例えばリニアスケール等のリニアセンサよりなるスライド位置検出手段17が配設されている。この各スライド位置検出手段17は、本実施形態では、スライド15の後部に上端が支持され、かつ、軸心方向がスライド15の移動方向(ここでは、上下方向)に平行な細長いロッド17cの下端部に取着された検出ヘッド17bと、この検出ヘッド17bと所定距離を保って摺動可能に係合しているリニアスケール17aとからなっている。そして、スライド15の上下動に伴って検出ヘッド17bがリニアスケール17aに対して上下動し、これによって、検出ヘッド17bからの光信号によりリニアスケール17aの内部の位置検出部からスライド15の位置がボルスタ16の上面からの高さとして検出されるようになっている。各スライド位置検出手段17が検出した各ポイントに対応するスライド15の位置信号は後述する制御器に入力され、この制御器はこの位置信号に基づいて各サーボモータ11を同期させて駆動し、スライド15の平衡度を維持しながら位置及び速度を所定のモーションカーブに沿うように制御する。
【0025】
図2は上記モーションカーブの一例を示しており、後述するモーション設定手段31及び制御器20によってモーションカーブを規定する各データが予め設定され、記憶される。同図のモーションカーブにおいて、まず、スライド15は上限位置U(図示で点A)から加工開始位置Bまで所定の高速下降速度で下降し、次に、下限位置L(図示で点C)まで所定の低速下降速度で前記金型(上型と下型)に設置された被加工物を加圧しながら下降する。そして、下限位置Lで所定時間(図示で点Dまで)位置及び加圧力を保持した後、下限位置Lから所定の位置(図示で点E)まで所定の低速上昇速度で上昇し、さらに上限位置U(図示で点F)まで所定の高速上昇速度で上昇して停止し、所定時間(時間0も含む)だけ停止して一行程を終了する。実プレス作業時には、この行程が繰り返し行われる。
【0026】
図3は、本発明に係わる複数ポイントサーボプレスの制御装置のブロック構成図を示している。
モーション設定手段31は、前記モーションカーブを表すスライド15の速度、速度切換位置(例えば、図2における位置E)、上限位置、下限位置、加工開始位置、加圧力又は加圧保持時間等のモーションデータの内、少なくともいずれかの目標値を入力して設定する。このモーション設定手段31は、例えば、上記の各モーションデータの設定種別選択スイッチ、各データの数値入力スイッチ、及び入力データを後述の制御器20に記憶させるためのデータ取込スイッチ等から構成することができる。あるいは、モーション設定手段31は、例えば上位管理コンピュータ等の外部制御装置からの通信等によって上記データを入力するようにしてもよい。これらの各データは制御器20に取り込まれ、記憶される。
【0027】
制御器20は例えばマイクロコンピュータ等を主体としたコンピュータ装置で構成されており、内部には前記設定されたモーションデータを記憶するメモリを備えている。この制御器20は、各スライド位置検出手段17から各サーボモータ11に対応するポイントのスライド位置信号を入力し、前記モーションデータに基づくモーションに沿ってスライド15が駆動されるように、各サーボモータ11に対する速度指令値又はトルク指令値を演算し、各サーボアンプ32に出力する。また、前記モーション上でのスライド制御モード(例えば、高速移動制御、低速加工制御又は加圧力制御等のモード)によって、複数台のサーボモータ11の駆動方法を切り換えて各サーボアンプ32に前記速度指令値又はトルク指令値を出力するようにしている。
【0028】
2ポイントサーボプレスにおいては、2台のサーボモータ11-1、11-2をそれぞれ駆動するサーボアンプ32-1、32-2が設けられており、サーボアンプ32-1、32-2は制御器20からの前記速度指令値又はトルク指令値に応じて、各サーボモータ11-1、11-2の回転速度又は駆動電流(出力トルクに相当する)をそれぞれ制御している。速度制御のときは、各サーボアンプ32-1、32-2は対応する各速度センサ11a1、11a2から速度信号を入力し、前記速度指令値とこの速度信号との偏差値が小さくなるように各サーボモータ11-1、11-2の回転速度を制御する。また、トルク制御のときは、各サーボアンプ32-1、32-2は対応する各電流センサ3-1、3-2からモータ電流信号を入力し、前記トルク指令値とこのモータ電流信号との偏差値が小さくなるように各サーボモータ11-1、11-2の駆動電流を制御する。また、各ポイントに対応するスライド位置検出手段17-1、17-2は位置信号を、さらに、各電流センサ3-1、3-2はそれぞれのモータ電流信号を制御器20にもフィードバックしている。
【0029】
前記各電流センサ3-1、3-2は、モータ駆動電流の大きさ及び方向に応じたモータ電流信号を出力している。この電流センサ3-1、3-2は、例えばモータ電流が流れるシャント抵抗の両端の電位差に基づいて、電流の大きさ及び方向を検出するようにしたもので構成されている。
【0030】
また、制御器20には表示器33が付設されている。この表示器33は、モーションが加圧加工工程の時に、各サーボモータ11-1、11-2の実際の加圧力データを表示する。すなわち、加圧加工工程の時には、前記複数のサーボモータ11-1、11-2のいずれか一つをマスタとし、これに対応するサーボアンプ32-1、32-2に前記設定された加圧力に相当する電流指令値を出力してトルク制御する。そして、他のサーボモータ11-1、11-2はスレーブとして前記マスタ側のサーボモータの位置フィードバック信号によって位置制御される。このとき、制御器20は前記各サーボモータ11-1、11-2の出力電流値を前記対応する電流センサ3-1、3-2から入力し、この電流値に基づいて各サーボモータの実際の加圧力データを表示器33に表示するようにしている。これによって、作業者が実際の加圧力を確認できるので、加圧力設定ミスを防止できる。
【0031】
図4には制御器20内の制御機能を表した制御機能ブロック図を示しており、以下、同図に基づいて各機能を詳細に説明する。
モーションデータ記憶部27は前記モーション設定手段31により設定されたモーションデータを記憶しており、モーション制御時にこのモーションデータが読み出される。
制御指令演算手段21は、前記モーションデータ記憶部27内に記憶されているモーションデータを読み出し、このモーションデータに基づくモーションカーブに沿ってスライド15が駆動されるように、各サーボモータ11-1、11-2に対応する位置指令又はトルク指令の制御指令値を演算し、サーボ指令演算手段22に出力する。このとき、位置指令値は制御モード切換手段25を経由してサーボ指令演算手段23にも出力される。前記モーションがスライド位置及び速度を制御すべきスライド位置にあるときは、制御指令演算手段21はこのモーションに沿った位置指令値を出力し、また、前記モーションが加圧力を制御すべきスライド位置にあるときは、制御指令演算手段21はこの加圧力に応じたトルク指令値を出力する。
【0032】
サーボ指令演算手段22は、制御指令演算手段21からの前記位置指令値又はトルク指令値に対応して、サーボアンプ32-1にそれぞれ速度指令又は電流指令を出力する。すなわち、位置指令値を入力したときは、サーボ指令演算手段22はこの位置指令値とスライド位置検出手段17-1からの位置フィードバック信号との偏差値が小さくなるように速度指令値を演算し、この速度指令値をサーボアンプ32-1に出力する。あるいは、トルク指令値を入力したときは、サーボ指令演算手段22はこのトルク指令値に応じた電流指令値をサーボアンプ32-1に出力する。このとき、前記スライド位置検出手段17-1からの位置フィードバック信号は制御モード切換手段25にも並列に入力されている。
【0033】
制御モード切換手段25は、モーションカーブに基づくスライド制御状態に従って、複数のサーボモータ11-1、11-2の同期制御モード(簡易同期モード又はマスタスレーブモードによる位置同期制御、あるいは圧力制御モード)を切り換える機能を有している。すなわち、前記制御指令演算手段21からの位置指令と前記スライド位置検出手段17-1からの位置フィードバック信号とを入力し、設定された前記モーションカーブに基づく制御モードに従って、両入力信号のいずれか一方をサーボ指令演算手段23に出力する。図4では、この切り換え機能を模式的にスイッチ手段26によって表している。ここで、スイッチ手段26の一方の入力Aには前記制御指令演算手段21からの位置指令が、また他方の入力Bには前記スライド位置検出手段17-1からの位置フィードバック信号が入力されている。そして、スイッチ手段26のコモンCはサーボ指令演算手段23に接続されている。なお、スイッチ手段26は、ソフトウェアにより切り換えるスイッチ機能であっても、また例えばリレーや、作業者が選択可能な選択スイッチ等で構成してもよい。
【0034】
制御モード判定手段24は、モーションデータ記憶部27に記憶された前記モーションデータと制御指令演算手段21からの位置指令値とに基づいて、各サーボモータの制御モードを簡易同期モードとするか、又はマスタスレーブモードとするかを判断し、この判断結果に従ってモード切換信号を制御モード切換手段25に出力する。すなわち、設定されたモーションカーブにおいて、高速下降工程や高速上昇工程のように高速でスライド15を制御しているときは、簡易同期モードとなるようにモード切換信号を制御モード切換手段25に出力し、これにより前記制御指令演算手段21からの位置指令がサーボ指令演算手段23に出力される(スイッチ手段26が入力A側にスイッチする)。あるいは、低速下降工程、低速加工又は低速上昇工程のように低速で制御しているときは、マスタスレーブモードとなるようにモード切換信号を出力し、これにより前記スライド位置検出手段17-1からの位置フィードバック信号がサーボ指令演算手段23に出力される(スイッチ手段26が入力B側にスイッチする)。また、加圧加工(圧力制御)工程では、マスタスレーブモードとなるようにモード切換信号が出力され、これによって前記スライド位置検出手段17-1からの位置フィードバック信号がサーボ指令演算手段23に出力される。
【0035】
サーボ指令演算手段23は、前記制御モード切換手段25からの出力信号を位置指令として入力し、この指令に基づいてサーボモータ11-2を制御する。すなわち、簡易同期モードのときは前記制御指令演算手段21からの位置指令値を入力し、またマスタスレーブモードのときは前記スライド位置検出手段17-1からの位置フィードバック信号を位置指令値としてそれぞれ入力し、この位置指令値とスライド位置検出手段17-2からの位置フィードバック信号との偏差値が小さくなるように速度指令値を演算し、この速度指令値を対応するサーボアンプ32-2に出力する。
【0036】
ここで、上記簡易同期モード及びマスタスレーブモードについて説明する。
複数台のサーボモータ11-1、11-2等を各位置及び速度の同期をとりながら同時制御するために、本発明に係わる複数ポイントサーボプレスの制御装置においては、上述したように異なる2つの同期制御モードをモーションカーブに基づいて切り換えている。まず、マスタスレーブモードでは、複数のサーボ指令演算手段22、23等の内のいずれか一つ(本実施形態では、サーボ指令演算手段22)に位置指令(上記では、前記制御指令演算手段21からの位置指令)を出力し、これにより制御されるサーボモータ11-1をマスタとし、さらに他のサーボ指令演算手段23等にはこのマスタ側の位置信号(上記では、前記スライド位置検出手段17-1からの位置フィードバック信号)を位置指令として出力し、これにより制御される他のサーボモータ11-2等をスレーブとしている。このマスタスレーブモードでの同期制御は、制御特性が1次遅れ系で、かつ、指令が緩やかに変化する場合や、マスタ側とスレーブ側の制御的な結合剛性が低い(制御的な影響を受けにくい)場合に、両者間の同期ずれ(位置偏差)を最小にすることができる点で有効となる。したがって、本発明に係わる制御方法においては、低速下降工程、絞り加工工程又は低速上昇工程のように低速で制御しているモーションのとき、あるいは、加圧加工工程でのトルク制御中に、マスタスレーブモードで同期制御を行うようにしている。
【0037】
一方、簡易同期モードでは、複数のサーボ指令演算手段22、23等が同一の位置指令(本実施形態では、前記制御指令演算手段21からの位置指令)を同時に並列に入力し、この位置指令に基づいてそれぞれ独立に対応する各サーボモータ11-1、11-2等の位置及び速度を制御している。複数の制御系が互いに結合剛性が高く、かつ、系が振動的に高速移動するような場合には、前記マスタスレーブモードではマスタ側の振動の影響を受けたスレーブ側が振動的になるので、互いに競合してしまい制御ゲインを充分に上げられない。したがって、このような場合には簡易同期モードによって同期制御を行うようにしており、例えば、高速下降工程や高速上昇工程のように高速でスライド15を制御したり、また打ち抜き加工工程等のモーションのときに簡易同期モードで行われる。
【0038】
また、加圧加工工程でのトルク制御中には、前述のようにマスタスレーブモードで同期制御を行っている。これは、以下の理由によるものである。すなわち、複数ポイントサーボプレスにおいては、圧力制御(トルク制御)を行なっていても、スライド15の平衡度を維持することが圧力制御よりも優先して要求されている。そこで、各ポイントに対応する各サーボモータ11-1、11-2等の同期ずれ(つまり、位置偏差)を最小にする必要があり、したがって、各ポイント毎に別々にトルク制御を行うことができなくなる。このため、圧力制御時には、いずれか一つサーボモータ(本実施形態では、サーボモータ11-1)のみでトルク制御を行い、これをマスタとしたときのサーボモータ11-1の位置フィードバック信号を他のサーボモータ11-2等の位置指令としている。このようにして、マスタの1軸のみで所定の圧力制御が行われ、他はスレーブとして同期位置制御が行われるので、スライド15の平衡度を維持することが可能となる。
【0039】
加圧力表示手段29は、前記圧力制御時に、各サーボモータ11-1、11-2にそれぞれ対応する電流センサ3-1、3-2から入力した電流値に基づいて、それぞれの加圧力データを表示する指令を表示器33に出力する。これによって、作業者が、上記のように圧力制御している時の各サーボモータの実際の加圧力(荷重)を容易に確認できる。
なお、前記モーション設定手段31では、圧力制御での加圧力の設定は、プレス荷重値(複数ポイントでの合計荷重値)ではなく、いずれか一つのポイントでの荷重値、つまり前記マスタ側のサーボモータによる出力トルク値を設定するようにしているので、設定値と実際のプレス荷重値との誤差が無くなる。また、上記のように表示器33によって各サーボモータの実際の加圧力(荷重)を確認できるので、作業者の設定時の勘違いが無くなる。この結果、作業者の圧力制御時のデータ設定ミスが防止され、プレス加工操作性が向上する。
【0040】
また、同期ずれ検出手段28は複数ポイントでの各サーボモータ11-1、11-2の位置同期ずれ量を演算しており、各サーボ指令演算手段22、23に対する位置指令値と、対応した各スライド位置検出手段17-1、17-2からの位置信号との位置偏差を前記同期ずれ量としている。そして、この演算した同期ずれ量が所定の同期ずれ許容値より大きくなったときに、同期ずれ異常と判断して各サーボモータ11-1、11-2を停止させる。これによって、加工中のスライド15の平衡度が維持される。
【0041】
ところで、複数の金型の中に打ち抜き加工を行う抜き型がある場合には、振動的になることから、前述のように常時簡易同期モードによる同期制御を行う方がよい。しかしながら、打ち抜き後のブレークスルーが発生したときに、このポイントに対応するサーボモータでの同期ずれ(位置偏差)が大きくなる。そして、例えば同期制御中の同期ずれ異常を検出して異常停止するようにした場合には、ブレークスルーの度に異常停止でプレス作業が中断され、稼働率低下が起きてしまう。
【0042】
したがって、複数ポイントサーボプレスにおいて、簡易同期モードによる同期制御で打ち抜き加工工程を行う際は、加工中のスライド位置とモータ電流値を入力して加工トルク曲線を得、このトルク曲線から、ブレークスルーが発生したときのスライド位置(つまり、打ち抜き位置)及びそのときの位置偏差量Aを求めて記憶しておく。そして、次回のショットからは、前記記憶した位置偏差量Aに余裕量αを加算して数式「B=A+α」によって求めた位置偏差値Bを前記同期ずれ許容値として設定し、前記記憶した打ち抜き位置の近傍にスライド15が来たら、この新たに設定した同期ずれ許容値に基づいて同期ずれ異常をチェックするようにしている。この結果、ブレークスルー毎の同期ずれ異常停止を回避できるので、稼働率低下を防止することができる。
【0043】
あるいは、上記打ち抜き工程が複数の金型の中で時系列的に成形最終過程にあるならば、ブレークスルー直前のワーク破断の瞬間、すなわち、モータトルクが急激に減少し始めるのを検出し、この破断を検出したら、モーションデータで設定された所定の下限位置にスライド15が到達していなくても強制的にスライド15を上昇させるようにしてもよい。これによって、ブレークスルーを緩和して同期ずれ異常停止を回避することが可能となり、稼働率低下を防止することができる。
【0044】
以上、説明したように、複数ポイントサーボプレスにおいて、所定のモーションカーブに沿ってスライド15が平衡度を維持しながら駆動されるように、各サーボモータが同期制御されるので、順送仕様でのプレス加工が可能となる。このとき、サーボモータにより駆動されるので、高速で、かつ、駆動騒音が小さいプレス加工ができる。よって、生産性を向上し、また作業環境を改善できる。また、スライドモーションに応じて、複数サーボモータの速度及び位置の同期制御を行い、例えば低速下降/上昇工程や絞り加工工程等ではマスタスレーブモードにより、あるいは高速下降/上昇工程や打ち抜き加工工程等では簡易同期モードにより同期制御を行っている。したがって、スライドが振動することなく安定して同期制御されるので、スライドの平衡度が精度良く維持され、精密なプレス加工が可能となる。さらに、加圧加工工程での圧力制御時には、マスタスレーブモードにより、マスタ側の1軸のサーボモータのみをトルク制御し、他をスレーブ側としてマスタ側の位置に同期制御しているので、加圧力設定時の設定ミス等が無くなる。
【0045】
なお、上記実施形態においては、速度センサとスライド位置検出手段とをそれぞれ別個に備えた例を示したが、これに限らずに両者を兼用してもよい。例えば、スライド位置検出手段としてパルスエンコーダやパルスジェネレータ等を備えて、この単位時間当たりの入力パルス数(移動距離)に基づいて速度を演算して求めるようにしてもよい。
また、マスタスレーブモードのとき、プレス加工作業内容に応じて、複数のサーボモータの内いずれか一つをマスタとして選択し、他をそのスレーブとして制御できるように切換え可能としてもよい。すなわち、複数金型の各加工作業の組み合わせに応じて、最もモーションが安定するポイントのサーボモータをマスタとするように選択し、前記制御モード切換手段25において、選択された軸がマスタとなるように各位置指令を切り換えることができるようにしてもよい。これによって、全体的に同期制御が安定して行われるのでスライドの平衡度が精度良く維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる複数ポイントサーボプレスの例を表す要部側面図を示す。
【図2】本発明に係わるモーションカーブの説明図を示す。
【図3】本発明に係わる複数ポイントサーボプレスの制御装置のブロック構成図を示す。
【図4】本発明に係わる制御器内の制御機能ブロック図を示す。
【図5】従来技術に係わる複数ポイントのプレス機械の正面図を示す。
【符号の説明】
1 サーボプレス
3-1、3-2 電流センサ
9 ベッド
10 フレーム
11、11-1、11-2 サーボモータ
11a、11a1、11a2 速度センサ
12 回転伝達部材(ベルト)
14 動力変換装置(駆動手段)
15 スライド
16 ボルスタ
17、17-1、17-2 スライド位置検出手段
18a〜18c 金型
19 順送方向
20 制御器
21 制御指令演算手段
22、23 サーボ指令演算手段
24 制御モード判定手段
25 制御モード切換手段
26 スイッチ手段
27 モーションデータ記憶部
31 モーション設定手段
32、32-1、32-2 サーボアンプ
Claims (7)
- フレームに直動自在に支持されたスライド(15)を所定間隔で配設された複数ポイントで駆動する複数ポイントプレスにおいて、
前記フレームに取着され、かつ、前記スライド(15)を前記複数ポイントで駆動する複数のサーボモータ(11-1)(11-2)と、
この各サーボモータ(11-1)(11-2)の速度をそれぞれ検出する複数の速度センサ(11a1)(11a2)と、
前記各サーボモータ(11-1)(11-2)に対応するポイントの前記スライド(15)の位置をそれぞれ検出する複数のスライド位置検出手段(17-1)(17-2)と、
前記各サーボモータ(11-1)(11-2)の電流をそれぞれ検出する複数の電流センサ(3-1)(3-2)と、
前記スライド(15)の速度、速度切換位置、上限/下限位置、加圧位置、加圧力又は加圧保持時間のモーションデータの内少なくともいずれかの目標値を設定するモーション設定手段(31)と、
このモーション設定手段(31)によって設定された前記モーションデータに基づくスライドモーションが加圧加工工程にあるときは、前記複数のサーボモータ(11-1)(11-2)の内いずれか一つのマスタのサーボモータ(11-1)に対応するサーボアンプ(32-1)に、設定された加圧力に相当するトルク指令値に応じた電流指令値を出力すると共に、他のサーボアンプ(32-2)には前記スライドモーションに沿った位置指令値と前記マスタのサーボモータ(11-1)に対応するスライド位置検出手段(17-1)からの位置信号との偏差値が小さくなるように速度指令値を演算し出力する制御器(20)と、
この制御器(20)からの電流指令値又は速度指令値と、前記電流センサ (3-1)(3-2) からのモータ電流信号又は前記速度センサ (11a1)(11a2) からの速度信号との偏差値が小さくなるように、各サーボモータ(11-1)(11-2)の駆動電流又は回転速度をそれぞれ制御する複数のサーボアンプ(32-1)(32-2)とを備えた
ことを特徴とする複数ポイントサーボプレスの制御装置。 - フレームに直動自在に支持されたスライド(15)を所定間隔で配設された複数ポイントで駆動する複数ポイントプレスにおいて、
前記フレームに取着され、かつ、前記スライド(15)を前記複数ポイントで駆動する複数のサーボモータ(11-1)(11-2)と、
この各サーボモータ(11-1)(11-2)の速度をそれぞれ検出する複数の速度センサ(11a1)(11a2)と、
前記各サーボモータ(11-1)(11-2)に対応するポイントにおける前記スライド(15)の位置をそれぞれ検出する複数のスライド位置検出手段(17-1)(17-2)と、
前記スライド(15)の速度、速度切換位置、上限/下限位置、加圧位置、加圧力又は加圧保持時間のモーションデータの内少なくともいずれかの目標値を設定するモーション設定手段(31)と、
このモーション設定手段(31)によって設定された前記モーションデータに基づくスライドモーションに沿ってスライド(15)が駆動されるように、前記各サーボモータ(11-1)(11-2)に対応するポイントにおける位置指令値を演算し、出力する制御指令演算手段(21)と、
この位置指令値、及び前記モーション設定手段(31)によって設定された前記モーションデータに基づいて、スライド(15)が高速移動中又は打ち抜き加工中のときは簡易同期モード、また低速加工中のときはマスタスレーブモードと判定し、この判定結果に従ってモード切換信号を出力する制御モード判定手段(24)と、
前記制御指令演算手段(21)からの位置指令値、及び前記スライド位置検出手段からの位置信号を並列に入力し、前記制御モード判定手段(24)からのモード切換信号を受けて、簡易同期モードのときは前記制御指令演算手段(21)からの位置指令値を、またマスタスレーブモードのときは、マスタのサーボモータ(11-1)に対応するスライド位置検出手段(17-1)からの第1の位置信号をそれぞれ出力する制御モード切換手段(25)と、
前記複数のサーボモータ(11-1)(11-2)の内、マスタスレーブモードのときにマスタとなるサーボモータ(11-1)に対応するポイントにおける位置指令値を前記制御指令演算手段(21)から入力し、この位置指令値と、前記第1の位置信号との位置偏差が小さくなるように前記サーボモータ(11-1)の速度指令値を演算して出力する第1のサーボ指令演算手段(22)と、
前記制御モード切換手段(25)が出力する前記位置指令値又は前記第1の位置信号を入力し、また、スレーブの各サーボモータ(11-2)に対応する各スライド位置検出手段(17-2)からの第2の位置信号をそれぞれ入力し、前記位置指令値又は前記第1の位置信号とこの各第2の位置信号との位置偏差が小さくなるように、前記各サーボモータ(11-2)の速度指令値を演算してそれぞれ出力する第2のサーボ指令演算手段(23)と、
前記第1のサーボ指令演算手段(22)および第2のサーボ指令演算手段(23)からの各サーボモータ(11-1)(11-2)の速度指令値を入力し、この速度指令値と前記速度センサ (11a1)(11a2) からの速度信号との偏差値が小さくなるように、前記各サーボモータ(11-1)(11-2)の回転速度をそれぞれ制御する複数のサーボアンプ(32-1)(32-2)とを備えた
ことを特徴とする複数ポイントサーボプレスの制御装置。 - 請求項2記載の複数ポイントサーボプレスの制御装置において、
前記制御モード切換手段(25)は、前記制御指令演算手段(21)からの位置指令、及び前記スライド位置検出手段(17-1)からの第1の位置信号を並列に入力し、簡易同期モードのときは前記制御指令演算手段(21)からの位置指令値を、またマスタスレーブモードのときは前記スライド位置検出手段(17-1)からの第1の位置信号を選択してそれぞれ出力できるスイッチ手段(26)を有する
ことを特徴とする複数ポイントサーボプレスの制御装置。 - 請求項2又は3記載の複数ポイントサーボプレスの制御装置において、
前記制御モード切換手段(25)は、マスタスレーブモードのとき、前記複数のサーボモータの内のいずれか一つをマスタとして選択し、かつ、他のサーボモータをスレーブとするように、前記各サーボ指令演算手段への出力を切り換えることができる
ことを特徴とする複数ポイントサーボプレスの制御装置。 - 請求項1記載の複数ポイントサーボプレスの制御装置において、
前記複数のサーボモータ(11-1)(11-2)にそれぞれ対応する電流センサ(3-1)(3-2)から入力した電流値に基づいてそれぞれの加圧力データの表示指令を出力する前記制御器(20)と、
前記制御器(20)からの表示指令に基づいて、それぞれのポイントにおける加圧力データを表示する表示器(33)とを備えた
ことを特徴とする複数ポイントサーボプレスの制御装置。 - 請求項2又は3記載の複数ポイントサーボプレスの制御装置において、
前記各サーボモータ(11-1)(11-2)の電流をそれぞれ検出する複数の電流センサ(3-1)(3-2)と、
前記スライドモーションが加圧加工工程にあるときは、設定された加圧力に相当するトルク指令値を出力する前記制御指令演算手段(21)と、
モーションが加圧加工工程にあるときは、マスタスレーブモードのモード切換信号を出力する前記制御モード判定手段(24)と、
この制御モード判定手段(24)からのマスタスレーブモードのモード切換信号を受けて、前記マスタのサーボモータに対応する前記スライド位置検出手段からの第1の位置信号を出力する前記制御モード切換手段(25)と、
前記トルク指令値を前記制御指令演算手段(21)から入力し、このトルク指令値に相当するモータ出力トルクとなるように電流指令値を演算して出力する、マスタのサーボモータ(11-1)に対応する前記第1のサーボ指令演算手段(22)と、
前記制御モード切換手段(25)からの前記第1の位置信号を入力し、また、スレーブのサーボモータに対応する各スライド位置検出手段からの第2の位置信号をそれぞれ入力し、前記第1の位置信号と前記第2の位置信号との位置偏差がそれぞれ小さくなるように、前記スレーブの各サーボモータの速度指令値を演算してそれぞれ出力する第2のサーボ指令演算手段(23)と、
前記第1のサーボ指令演算手段(22)からの電流指令値を入力し、対応するサーボモータの駆動電流を制御する第1のサーボアンプ(32-1)と、
前記第2のサーボ指令演算手段(23)からの各速度指令値を入力し、対応する各サーボモータの回転速度をそれぞれ制御する第2のサーボアンプ(32-2)と、
前記複数のサーボモータ(11-1)(11-2)にそれぞれ対応する電流センサ(3-1)(3-2)から入力した電流値に基づいてそれぞれの加圧力データの表示指令を出力する加圧力表示手段(29)と、
この加圧力表示手段(29)からの表示指令に基づいて、それぞれのポイントにおける加圧力データを表示する表示器(33)とを備えた
ことを特徴とする複数ポイントサーボプレスの制御装置。 - 請求項2又は3記載の複数ポイントサーボプレスの制御装置において、
簡易同期モードでの前記複数ポイントのいずれかにおける打ち抜き時に、このポイントでの打ち抜きの瞬間の前記位置偏差値(A) 及びスライド位置を記憶し、次ショットからは、この記憶したスライド位置の近傍では、前記記憶した位置偏差値Aに所定の余裕量αを加算した位置偏差値(B) (=A+α)を同期ずれ許容値として設定し、この設定した同期ずれ許容値に基づいて同期ずれ異常検出を行う同期ずれ検出手段(28)を付設した
ことを特徴とする複数ポイントサーボプレスの制御装置。
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