JP3853123B2 - 油圧駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベル等、旋回制御系を含む建設機械の油圧駆動装置に係わり、特に旋回モータを含む複数のアクチュエータにそれぞれの方向切換弁を介して油圧ポンプからの圧油を供給する際に、油圧ポンプの吐出流量をロードセンシングシステムにより制御しかつ方向切換弁の前後差圧をそれぞれの圧力補償弁により制御する油圧駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
油圧ポンプの吐出流量をロードセンシングシステム(以下、適宜LSシステムという)により制御する油圧駆動装置として、特開昭60−11706号公報に記載のものがある。また、旋回制御系を含む建設機械の油圧駆動装置でLSシステムを備えかつ旋回制御系の独立性と操作性を実現するものとして、特開平10−37907号公報に記載のものがある。更に、旋回制御系を含む建設機械のオープンセンタタイプの油圧駆動装置で旋回制御系の独立性を実現するものとして、実機搭載の3ポンプシステムがある。更に、油圧ポンプの吐出流量をLSシステムにより制御する油圧駆動装置で圧力補償弁に負荷依存特性を持たせたものとして、特開平10−89304号公報に記載のものがある。
特開昭60−11706号公報に記載の油圧駆動装置は、複数の圧力補償弁のそれぞれに、油圧ポンプの吐出圧力と複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧を目標補償差圧として設定する手段を設けたものであり、複数のアクチュエータを同時に駆動する複合動作時に、油圧ポンプの吐出流量が複数の方向切換弁のの要求する流量に満たないサチュレーション状態になると、このサチュレーション状態により油圧ポンプの吐出圧力と最高負荷圧の差圧が低くなることにより、圧力補償弁のそれぞれの目標補償差圧が小さくなり、油圧ポンプの吐出流量をそれぞれのアクチュエータが要求する流量の比に再分配できる。
【0003】
特開平10−37907号公報に記載の油圧駆動装置及び実機搭載の3ポンプシステムは、いずれも、旋回モータを含む旋回セクションに関して、独立した油圧ポンプを用いたオープンセンタタイプの独立した回路により他のアクチュエータと別回路を構成し、旋回制御系の独立性と操作性を確保したものである。
【0004】
特開平10−89304号公報に記載の油圧駆動装置は、複数の圧力補償弁のそれぞれについて、圧力補償弁の油圧室のうち、方向切換弁の入側圧力が導かれる閉じ方向作用の油圧室の受圧面積を、方向切換弁の出側圧力が導かれる開け方向作用の油圧室の受圧面積よりも大きくすることにより、各アクチュエータの負荷圧の増加に対して圧力補償弁の目標補償差圧を小さくし(圧力補償弁を絞り)、アクチュエータへの供給流量を減らす負荷依存特性を持たせたものであり、これにより低負荷側、高負荷側共操作性が良く、ハンチングを生じず、安定して動作し得るようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の油圧駆動装置は、旋回制御系に関して次のような問題がある。
【0006】
特開昭60−11706号公報:下記問題点▲1▼▲2▼
特開平10−89304号公報:下記問題点▲2▼▲3▼
特開平10−37907号公報:下記問題点▲4▼
実機搭載のオープンセンタタイプの3ポンプシステム:下記問題点▲4▼
▲1▼旋回単独起動時の操作性のギクシャク感
▲2▼旋回単独動作から旋回複合動作への移行時又はその逆の場合の旋回速度変化
▲3▼旋回複合起動時の旋回速度の極端な低下
▲4▼別回路を設けることによるコスト・スペースの増加及び回路構成の複雑化
【0007】
(1)特開昭60−11706号公報
特開昭60−11706号公報に記載のLSシステムを備えた油圧駆動装置では、これを旋回制御系に用いた場合、旋回制御系は慣性負荷を伴うため、油圧ポンプのロードセンシング制御(以下、適宜LS制御という)と圧力補償弁の流量補償機能とのバランスが取り難くなる。これは、次の理由により、旋回加速時から定常回転へ移行する段階での旋回駆動圧力の制御に際して、圧力補償弁の応答性と油圧ポンプのLS制御の応答性との間でバランスが取り難いことが挙げられる。
【0008】
(1)旋回起動・加速時は、一定流量を保持するため、ポンプLS制御は旋回起動圧に応じて油圧ポンプの吐出圧力を高く制御する。
【0009】
(2)圧力補償弁は方向切換弁の絞り要素前後の差圧を一定に保持するため、負荷圧の上昇により低下する傾向にある通過流量を増やす方向に動作している。
【0010】
(3)旋回が定常速度に達すると旋回駆動圧が下がるため、ポンプLS制御は起動・加速時ほど油圧ポンプの吐出圧力を高く制御する必要がなく、油圧ポンプの吐出圧力を下げる方向に動作する。
【0011】
(4)圧力補償弁は、旋回駆動圧の低下により、増加する傾向にある通過流量を減らす方向に動作する。
【0012】
上記(1)〜(4)の移行が急峻なため、旋回操作性はギクシャクとしたものになる(上記▲1▼)。
【0013】
また、上記のように複合動作時に、油圧ポンプの吐出流量が複数の方向切換弁の要求する流量に満たないサチュレーション状態になると、このサチュレーション状態に応じて圧力補償弁のそれぞれの目標補償差圧が小さくなり、油圧ポンプの吐出流量をそれぞれのアクチュエータが要求する流量の比に再分配する。この機能により、複合動作時にもそれぞれのアクチュエータは、スピードダウンするものの、その動作を目的とした割合で動作するため、操作感を損なわない。
【0014】
しかし、このスピードダウンは、旋回動作に関しても同様に発生し、旋回を含む複合動作時に旋回速度は他のアクチュエータと同じくスピードダウンする。このスピードダウンは、旋回複合動作から旋回単独動作に移行する場合、又はその逆の場合には旋回速度の変化を生じ、オペレータに違和感を与える(上記▲2▼)。
【0015】
(2)特開平10−89304号公報
特開平10−89304号公報に記載の油圧駆動装置は、圧力補償弁に負荷依存特性を持たせたため、旋回単独起動時、旋回モータの高圧の負荷圧に応じて圧力補償弁の目標補償差圧が低下し、定常状態に移行すると旋回モータの低下した負荷圧に応じて圧力補償弁の目標補償差圧も元に戻り、これにより旋回操作性のギクシャク感なく旋回を起動できる。しかし、旋回複合動作時に油圧ポンプの吐出流量がサチュレーション状態になると、油圧ポンプの吐出流量をそれぞれの方向切換弁が要求する流量の比に再分配することは、特開昭60−11706号公報に記載の油圧駆動装置と同じであり、旋回複合動作から旋回単独動作に移行する場合、又はその逆の場合には旋回速度の変化を生じ、オペレータに違和感を与える(上記▲2▼)。
【0016】
また、圧力補償弁に負荷依存特性を持たせているため、旋回複合起動時、旋回セクションの圧力補償弁は、油圧ポンプの吐出流量の状態に応じて圧力補償弁の目標補償差圧が小さくなるだけでなく、旋回モータの負荷圧がリリーフ圧まで上昇する負荷依存特性によっても目標補償差圧が低下し、この目標補償差圧の低下は定常状態に移行するまで持続する。この結果、旋回複合起動時の旋回速度が他のアクチュエータに比べて極端に低下し、旋回複合起動の旋回操作性が損なわれる(上記▲3▼)。
【0017】
(3)特開平10−37907号公報に記載の油圧駆動装置や実機搭載のオープンセンタタイプの3ポンプシステム
特開平10−37907号公報に記載の油圧駆動装置では、旋回制御系をオープンセンタタイプの別回路で構成することにより、旋回操作性をLSシステムにおいて確保している。また、実機搭載のオープンセンタタイプの3ポンプシステムでも、旋回制御系はオープンセンタタイプの別回路であり、旋回操作性を確保してる。
【0018】
即ち、オープンセンタタイプの場合、旋回起動時、駆動圧が上昇すると、センタバイパス油路を経てタンクに還流する流量が増えるため、旋回セクションの方向切換弁の絞りを通過する圧油の流量が減少する。このため、旋回モータに供給される圧油の流量は起動・加速時に制限される。旋回速度が定常速度に達すると、駆動圧は起動時ほど高くないため、流量の制限はなくなり、旋回セクションの方向切換弁の絞りの開口相当の流量が旋回モータに供給される。これによりLS制御のような旋回単独起動時の操作性のギクシャク感を生じることなく、スムーズに旋回起動が行える。
【0019】
また、上記▲2▼の問題はLSシステムのみによらず、オープンセンタタイプのシステムでも発生するが、特開平10−37907号公報に記載の油圧駆動装置や実機搭載のオープンセンタタイプの3ポンプシステムでは、旋回制御系をオープンセンタタイプの別回路で構成することにより、旋回制御系の独立性を実現し、旋回速度変化は生じない。
【0020】
しかし、特開平10−37907号公報に記載の油圧駆動装置や実機搭載のオープンセンタタイプの3ポンプシステムでは、旋回制御系を、他のアクチュエータのシステムとは別回路で並列に構成しなくてはならなず、その分コスト高となりかつ設置スペースも大となると共に、旋回制御系用の油圧ポンプを別に設けなくてはならず、特に特開平10−37907号公報のシステムでは、並列に配置されるLSシステムとのパワーバランスをとるため、信号経路が必要となり、回路構成が複雑となる(上記▲4▼)。
【0021】
本発明の目的は、旋回制御系を含む油圧駆動装置において、旋回単独、複合のいずれの起動時にも、旋回操作性のギクシャク感がなく加速して定常状態に移行でき、しかも旋回単独動作から旋回複合動作への移行時又はその逆の場合の旋回速度変化が抑えられ、かつ複合の起動時に他のアクチュエータに比べ旋回速度が極端に遅くならず、優れた旋回操作性と旋回独立性を確保できると共に、別回路を設けることによるコスト・スペースの増加や回路構成の複雑化の問題を生じない油圧駆動装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される旋回モータを含む複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量をそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、前記複数の方向切換弁の前後差圧をそれぞれ制御する複数の圧力補償弁と、前記油圧ポンプの吐出圧力が前記複数のアクチュエータの最高負荷圧より所定値だけ高くなるようポンプ吐出流量を制御するロードセンシング制御のポンプ制御手段とを備えた油圧駆動装置において、前記複数の圧力補償弁のうち、前記旋回モータに係わる旋回セクション以外の圧力補償弁に設けられ、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧を目標補償差圧として設定する第1手段と、前記旋回セクションの圧力補償弁に設けられ、その目標補償差圧を設定する第2手段と、前記複数の圧力補償弁のうち、少なくとも前記旋回セクションの圧力補償弁に設けられ、前記旋回モータの負荷圧が上昇すると、前記第2手段で設定された目標補償差圧を小さくし、旋回セクションの圧力補償弁に負荷依存特性を持たせる第3手段と、前記旋回セクションの圧力補償弁に設けられ、前記第2手段で設定され、前記第3手段で補正される目標補償差圧の下限が、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧が低下したときに前記第1手段により設定される目標補償差圧よりも小さくならないように、前記第2手段で設定され、前記第3手段で補正される目標補償差圧の下限を設定する第4手段とを備えるものとする。
【0023】
以上のように構成した本発明においては、旋回セクションの圧力補償弁に第3手段を設け負荷依存特性を持たせることにより、旋回起動時に旋回モータの負荷圧の変化に応じて旋回セクションの圧力補償弁は流量を微調整し、旋回モータはスムーズに加速して定常状態に移行するものとなる。
【0024】
また、旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧を設定する第2手段は、第1手段と同じように、油圧ポンプの吐出圧力と複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧を目標補償差圧として設定する手段であってもよく、この場合は、上記のように第4手段を設けることにより、この第4手段が第2手段で設定された目標補償差圧自体の低下と第3手段で与えられた負荷依存特性による目標補償差圧の低下の両方に対して下限設定手段として機能するものとなる(下記(2)参照)。これにより油圧ポンプの吐出流量がサチュレーション状態になり旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧が低下しようとするとき、或いは旋回モータの負荷圧が高圧になり旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧が負荷依存特性により低下しようとするとき、或いはそれらが同時に起こるとき、第4手段はその目標補償差圧の低下を制限し、旋回モータに優先的に圧油が供給されるものとなる。その結果、旋回単独動作から旋回複合動作への移行時又はその逆の場合の旋回速度変化が抑えられ、かつ複合の起動時に他のアクチュエータに比べ旋回速度が極端に遅くならず、優れた旋回操作性と旋回独立性を確保できる。
【0025】
旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧を設定する第2手段は、油圧ポンプの吐出圧力と複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧により変化しない値を目標補償差圧として設定する手段であってもよく、この場合は、第4手段は、第3手段で与えられた負荷依存特性による目標補償差圧の低下に対して下限設定手段として機能するものとなる(下記(3)参照)。これにより油圧ポンプの吐出流量がサチュレーション状態になっても、旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧は低下せず、かつ旋回モータの負荷圧が高圧になり旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧が負荷依存特性により低下しようとするとき、第4手段はその目標補償差圧の低下を制限し、サチュレーション或いは負荷依存特性による目標補償差圧の低下が単独或いは同時のいずれで起こっても、旋回モータに優先的に圧油が供給されるものとなる。その結果、旋回単独動作から旋回複合動作への移行時又はその逆の場合の旋回速度変化が抑えられ、かつ複合の起動時に他のアクチュエータに比べ旋回速度が極端に遅くならず、優れた旋回操作性と旋回独立性を確保できる。
【0026】
更に、別回路を設けることなく上記の機能を達成するので、コスト・スペースの増加や回路構成の複雑化の問題も生じない。
【0027】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記第2手段は、前記第1手段と同様、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧を前記目標補償差圧として設定する手段であり、前記第4手段は、前記第2手段で設定された目標補償差圧自体の低下と前記第3手段で与えられた負荷依存特性による目標補償差圧の低下の両方に対して下限設定手段として機能する。
【0028】
これにより上記(1)で述べたように、油圧ポンプの吐出流量がサチュレーション状態になり旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧が低下しようとするとき、或いは旋回モータの負荷圧が高圧になり旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧が負荷依存特性により低下しようとするとき、或いはそれらが同時に起こるとき、第4手段はその目標補償差圧の低下を制限し、旋回モータに優先的に圧油が供給されるものとなり、優れた旋回操作性と旋回独立性を確保できる。
【0029】
(3)また、上記(1)において、前記第2手段は、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧により変化しない値を前記目標補償差圧として設定する手段であってもよく、この場合、前記第4手段は、前記第3手段で与えられた負荷依存特性による目標補償差圧の低下に対して下限設定手段として機能する。
【0030】
これにより上記(1)で述べたように、油圧ポンプの吐出流量がサチュレーション状態になっても、旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧は低下せず、かつ旋回モータの負荷圧が高圧になり旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧が負荷依存特性により低下しようとするときは、第4手段はその目標補償差圧の低下を制限し、サチュレーション或いは負荷依存特性による目標補償差圧の低下が単独或いは同時のいずれで起こっても、旋回モータに優先的に圧油が供給されるものとなり、優れた旋回操作性と旋回独立性を確保できる。
【0031】
(4)更に、上記(1)〜(3)において、好ましくは、前記第4手段は、前記第2手段で設定され、前記第3手段で補正される目標補償差圧が所定値に達すると、前記旋回セクションの圧力補償弁のスプールに開け方向の付勢力を付与する付勢手段である。
【0032】
これにより第4手段は、付勢手段が付与する付勢力相当の値以下に旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧を低下させず、目標補償差圧の下限を設定するものとなる。
【0033】
(5)上記(4)において、好ましくは、前記付勢手段は、前記第2手段で設定され、前記第3手段で補正される目標補償差圧が所定値に達すると、前記旋回セクションの圧力補償弁のスプールに作用し、このスプールを開け方向に付勢する下限設定バネである。
【0034】
これにより付勢手段は、旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧が所定値に達すると、旋回セクションの圧力補償弁のスプールに開け方向の付勢力を付与するものとなる。
【0035】
(6)また、上記(1)及び(2)において、好ましくは、前記第4手段は、前記第2手段で設定され、前記第3手段で補正される目標補償差圧に常時補助的な値を付加する付勢手段であり、前記旋回セクションの方向切換弁は、そのメータイン可変絞りの開口面積が、前記付勢手段で付加される補助的な値の目標補償圧相当分だけ、旋回セクション以外の方向切換弁の開口面積より小さくなるように構成されている。
【0036】
これにより第4手段は、付勢手段で付加する補助的な値の分、旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧の低下を制限し、目標補償差圧の下限を設定するものとなる。
【0037】
(7)上記(6)において、好ましくは、前記付勢手段は、前記旋回セクションの圧力補償弁のスプールの開け方向に常時作用する旋回優先バネである。
【0038】
これにより付勢手段は、旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧に常時補助的な値を付加するものとなる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0040】
図1は本発明の第1の実施形態による油圧駆動装置を示すものであり、油圧ポンプ1と、この油圧ポンプ1から吐出される圧油により駆動される旋回モータ2を含む複数のアクチュエータ2〜6と、油圧ポンプ1から複数のアクチュエータ2〜6に供給される圧油の流量をそれぞれ制御するクローズドセンタタイプの複数の方向切換弁7〜11と、複数の方向切換弁7〜11の前後差圧をそれぞれ制御する複数の圧力補償弁12〜16と、方向切換弁7〜11と圧力補償弁12〜16との間に配置され、圧油の逆流を防止するロードチェック弁17a〜17eと、油圧ポンプ1の吐出圧力が複数のアクチュエータ2〜6の最高負荷圧より所定値だけ高くなるようポンプ吐出流量を制御するロードセンシング制御のポンプ制御装置18とを備えている。旋回モータ2のアクチュエータラインにはオーバロードリリーフ弁60a,60bが設けられている。他のアクチュエータ3〜6にも同様なオーバロードリリーフ弁が設けられているが、図示は省略する。
【0041】
複数の方向切換弁7〜11には自己負荷圧の検出ライン20〜24が設けられ、これら検出ライン20〜24で検出された負荷圧のうちの最高負荷圧が信号ライン25〜29、シャトル弁30〜33及び信号ライン34〜36を介して検出され、信号ライン37に導出される。
【0042】
ポンプ制御装置18は、油圧ポンプ1の容量可変部材である斜板1aに連結された傾転制御アクチュエータ40と、このアクチュエータ40の油圧室40aと油圧ポンプ1の吐出油路1b及びタンク19との接続を切換制御するロードセンシング制御弁(以下、LS制御弁という)41とを有している。LS制御弁には制御圧として油圧ポンプ1の吐出圧力と信号ライン37の最高負荷圧とが対向して作用する。ポンプ吐出圧力が最高負荷圧力とバネ41aの設定値(目標LS差圧)との合計圧力よりも高くなると、アクチュエータ40の油圧室40aを油圧ポンプ1の吐出油路1bに接続し、油圧室40aに高圧を導くことでピストン40bをバネ40cの力に打ち勝って図示左方に移動し、斜板1aの傾転を減少させて油圧ポンプ1の吐出流量を減らす。逆に、ポンプ吐出圧力が最高負荷圧力とバネ41aの設定値(目標LS差圧)との合計圧力よりも低くなると、アクチュエータ40の油圧室40aをタンク19に接続し、油圧室40aを減圧することでバネ40cの力でピストン40bを図示右方に移動し、斜板1aの傾転を増加させて油圧ポンプ1の吐出流量を増やす。このようなLS制御弁の動作により、ポンプ吐出圧力が最高負荷圧力よりバネ41aの設定値(目標LS差圧)だけ高くなるように油圧ポンプ1の吐出流量が制御される。
【0043】
圧力補償弁12〜16は、それぞれ、方向切換弁7〜11の上流側の圧力を閉じ方向に作用させ、方向切換弁7〜11の下流側の圧力である検出ライン20〜24の圧力(負荷圧)を開け方向に作用させると共に、信号ライン37に導出した最高負荷圧力を閉じ方向に作用させ、油圧ポンプ1の吐出圧力を開け方向に作用させ、これにより上記のようにLS制御された油圧ポンプ1の吐出圧力と最高負荷圧力との差圧(以下、適宜LS制御差圧という)を目標補償差圧としてそれぞれの方向切換弁7〜11の前後差圧を制御するようになっている。
【0044】
圧力補償弁12〜16に作用するそれぞれの方向切換弁7〜11の上流側の圧力は信号ライン50a〜50eにより取り出され、方向切換弁7〜11の下流側の圧力である検出ライン20〜24の圧力(負荷圧)は信号ライン51a〜51eにより取り出され、信号ライン37の最高負荷圧力は信号ライン52及び52a〜52eにより取り出され、油圧ポンプ1の吐出圧力は信号ライン53及び53a〜53eにより取り出される。圧力補償弁13〜16において、信号ライン52b〜52eにより取り出された最高負荷圧力は油室13a〜16aに負荷され、信号ライン53b〜53eにより取り出された油圧ポンプ1の吐出圧力は油室13b〜16bに負荷され、上記の目標補償差圧を設定する。圧力補償弁12の目標補償差圧を設定する油室については後述する。
【0045】
また、圧力補償弁12は、方向切換弁7の上流側の圧力を閉じ方向に作用させ、方向切換弁7の下流側の圧力である検出ライン20の圧力(旋回モータ2の負荷圧)を開け方向に作用させるときに、旋回モータ2の負荷圧が上昇すると、方向切換弁7を通過する圧油の流量を制限するよう目標補償差圧を小さくする負荷依存特性を有する構成になっていると共に、目標補償差圧の設定側である開け方向作用側に下限設定バネ55を有している。この下限設定バネ55は他のセクションの圧力補償弁13〜16の目標補償差圧がバネ55の設定値よりも低くなったときにのみ圧力補償弁12のスプールに作用し、目標補償差圧がその設定値以下に小さくならないよう下限を設定するものである。
【0046】
圧力補償弁12の構造を図2に示す。
【0047】
図2において、圧力補償弁12は、第1ボディ301aと第2ボディ301bの2つのボディを有し、これらボディは適宜ボルト締め等の方法で(図示せず)一体に組付けられている。第1ボディ301aには小径穴321と、この小径穴321に続く中径穴322とが設けられ、小径穴321に直径d1の第1スプール311が摺動可能に嵌合し、中径穴322に直径d3(>d1)の第2スプール312が摺動可能に嵌合している。第2ボディ301bには前記中径穴322に続く大径穴323と、この大径穴323に続く、前記小径穴321と同径の小径穴325とが設けられ、大径穴323及び小径穴325に第3スプール310が摺動可能に嵌合し、この第3スプール310は大径穴323に摺動可能に嵌合する直径d2(>d3)の第1及び第2の大径部313,314と、小径穴325に摺動可能に嵌合する直径d1の小径部315とを有している。
【0048】
小径穴321の端面には凸部321aが設けられ、凸部321aの周囲に油室331が形成されると共に、第1スプール311の端面には凸部321aを受け入れる凹部311aが設けられ、凸部321aの端面と凹部311aの底部との間に上記各スプールを閉じ方向に押す初期位置保持用の弱いスプリング350を配している。また、スプリング350が配された室は凸部321a内に形成された通路321bを介して外部の油室331と連通している。
【0049】
油室331の凸部321の周囲に上記の下限設定バネ55が配され、第1スプール311の端面に向き合っている。この下限設定バネ55は、図示の初期位置では第1スプール311の端面に向き合っているだけでそれから離れており、上記各スプールを開き方向に押す力は生じない。
【0050】
また、ボディ301aにはポンプポート341及び負荷圧ポート342が形成され、ボディ301bにはタンクポート343、出口ポート344、入口ポート345、最高負荷圧力ポート346が形成されている。ポンプポート341は、油圧ポンプ1の吐出圧力の信号ライン53aと連通しかつ油室331に開口し、負荷圧ポート342は、負荷圧の信号ライン51aに連通しかつ小径穴321と中径穴322の接続部に形成した油室332に開口している。また、タンクポート343は、タンク19に連通しかつ第2スプール312と第3スプール310との当接部を囲む大径穴323に設けた油室333に開口し、出口ポート344は、ロードチェック弁17aに接続されかつ第1及び第2のスプール大径部313,314間の大径穴323に設けた油室328に開口し、入口ポート345は、ポンプ吐出油路1bと連通しかつ第3スプール310の第2の大径部314に設けた開閉可能な絞り部316の入側に開口し、最高負荷圧力ポート346は、最高負荷圧力の信号ライン52aと連通しかつ第3スプール310の第2の大径部314と小径部315との連続部が位置する大径穴323の部分に設けた油室336開口している。
【0051】
また、小径部315と小径穴端面330間に、第3スプール310内に設けたパイロット油路50aを介して出口ポート344の油室328と連通する油室334を設けている。
【0052】
第1ボディ301aと第2ボディ301bは適宜ボルト締め等の方法で(図示せず)一体に組付けてボディ301を組成するが、この際第1ボディ301a側中径穴322と第2ボディ301b側大径穴323とが芯ずれしていても、第2スプール312と第3スプール310は別部品で単に当接しているだけであることから、作動上の問題はない。
【0053】
以上の構成により、圧力補償弁12は閉じ方向に出口ポート344の出口圧力(Pz)をパイロット油路50aを介して油室334内の小径部315の端面340の受圧面積B1に、最高負荷圧力ポート346の最高負荷圧力(PLmax)を油室336内の第2の大径部314の断面積から小径部315の断面積を差し引いた段差部の受圧面積B2に、それぞれ作用させる。また、圧力補償弁12は開く方向にポンプポート341を介してポンプ吐出圧力(Ps)を油室331内の第1スプール311の端面の受圧面積B1に、負荷圧力ポート342の負荷圧力(PL)を油室332内の第2スプール312の断面積から第1スプール311の断面積B1を差し引いた段差部の受圧面積B3に、それぞれ作用させる。なお、油室333内の第1の大径部313の断面積から第2スプール312の断面積を引いた段差部の受圧面積は、油室33がタンクポート343によりタンク19に通じているため、前記各スプールを開閉させる作用力は働らかない。
【0054】
そして、上記受圧面積B2と第1スプール311の受圧面積B1とをほぼ同じとし(B1=B2)、加えて受圧面積B3は第1スプールの受圧面積B1(=B2)よリ小にし(B1>B3)、旋回モータ2の負荷圧(PL)の増加に応じてその旋回モータ2に通じる方向切換弁7の通過流量を減少する負荷依存特性を持たせたものである。
【0055】
即ち、第1スプール311、第2スプール312及び第3スプール313の油圧バランスを考えると、B1Ps−B2PLmaxに対しB1Pz−B3PLがつり合うことで圧力補償弁12は機能するため、以下の式が成り立つ。
【0056】
B1Ps−B2PLmax=B1Pz−B3PL
B1=B2より、
B1(Ps−PLmax)=B2Pz−B3PL
Ps−PLmaxはLS制御された油圧ポンプ1の吐出圧力Psと最高負荷圧力PLmaxとの差圧(LS制御差圧)であるので、これをΔPcとすると、
B1ΔPc=B2Pz−B3PL …(1)
方向切換弁7の前後差圧をΔPとすると、
ΔP=Pz−PL
となる。また、(1)式を変形して、
B1ΔPc+(B3−B2)PL=B2(Pz−PL)
よって、
Figure 0003853123
ここで、B1/B2=α、B3/B2=βとおくと、
ΔP=Pz−PL=αΔPc−(1−β)PL …(3)
即ち、B2=B3であれば(B2とB3に面積差がなければ)、
ΔP=αΔPc
でΔPはΔPc(LS制御差圧)だけで決まるが、B2≠B3で面積差があるため、ΔPはその面積差により負荷圧PLの影響を受け、負荷圧PLが増加するに従ってΔPを小さくし方向切換弁7の通過流量を減少する負荷依存特性を有している。
【0057】
図3に圧力補償弁12の負荷依存特性を示す。図3の横軸は負荷圧であり、PLで表し、縦軸は目標補償差圧であり、ΔPvで表している。点線は旋回モータ2のセクション(以下、旋回セクションという)以外の圧力補償弁13〜16の目標補償差圧を参考に示している。旋回セクション以外の圧力補償弁13〜16はそれらのアクチュエータ3〜6の負荷圧PLが増加しても、目標補償差圧ΔPvはLS制御差圧ΔPcに保たれるが、旋回セクションの圧力補償弁12は、負荷圧PLが増加すると負荷圧PLの増加に従って目標補償差圧ΔPvが小さくなる。
【0058】
図4に、圧力補償弁12に負荷依存特性がないと仮定した場合の下限設定バネ55による目標補償差圧の下限設定機能を示す。図4の横軸は、方向切換弁7とその他の方向切換弁8〜11が要求する流量(バルブ要求流量)の総和であり、Qrで表している。これは方向切換弁7〜11を切り換え操作するための図示しない操作レバー装置のレバー操作量の合計、即ち旋回モータ2及びそのアクチュエータの全要求流量に対応する。縦軸は圧力補償弁12及びその他の圧力補償弁13〜16に設定される目標補償差圧ΔPvである。また、下限設定バネ55の設定差圧(目標補償差圧の下限値)をPbとする。
【0059】
旋回モータ2とその他のアクチュエータを同時に駆動する旋回複合動作時、方向切換弁7とその他の方向切換弁8〜11のバルブ要求流量の総和Qrが油圧ポンプ1の最大吐出流量Qpmaxよりも少なく、油圧ポンプ1の吐出流量がサチュレーション状態にないときは、圧力補償弁12を含め全ての圧力補償弁の目標補償差圧ΔPvはLS制御差圧ΔPcで一定である。
【0060】
バルブ要求流量の総和Qrが油圧ポンプ1の最大吐出流量Qpmaxを超え、油圧ポンプ1の吐出流量がサチュレーション状態になると、LS制御差圧ΔPcが旋回セクションの圧力補償弁12の下限設定バネ55の設定差圧Pbに低下するまでは、全ての圧力補償弁の目標補償差圧ΔPvはLS制御差圧ΔPcの低下と共に小さくなり、LS制御差圧ΔPcが下限設定バネ55の設定差圧Pbまで低下すると、それ以降は旋回セクションの圧力補償弁12の目標補償差圧ΔPvは下限設定バネ55の設定差圧Pbに保持され、それ以下には小さくならず、旋回セクション以外の圧力補償弁の目標補償差圧ΔPvは、LS制御差圧ΔPcの低下と共に小さくなり続ける。
【0061】
図中、太線の破線は旋回セクションを含む複合動作時の旋回セクション以外の圧力補償弁13〜16の目標補償差圧ΔPvの変化であり、細線の破線は旋回セクションを含まない複合動作時の圧力補償弁13〜16の目標補償差圧ΔPvの変化である。旋回セクションを含む複合動作時の旋回セクション以外の圧力補償弁13〜16の目標補償差圧ΔPvは、旋回セクションの圧力補償弁12の目標補償差圧ΔPvが下限設定バネ55の設定差圧Pbより小さくならないことから、旋回セクションを含まない複合動作時の圧力補償弁13〜16の目標補償差圧ΔPvよりも低下の度合いが大きくなる。
【0062】
以上の油圧駆動装置は例えば油圧ショベルに搭載されるものである。図5に油圧ショベルの外観を示す。図5において、油圧ショベルは下部走行体200、上部旋回体201、フロント作業機202を有し、上部旋回体201は下部走行体200上に軸Oを中心に旋回可能であり、フロント作業機202は上部旋回体201の前部で上下動可能である。フロント作業機202はブーム203、アーム204、バケット205を有する多関節構造であり、ブーム203はブームシリンダ206により、アーム204はアームシリンダ207により、バケット205はバケットシリンダ208によりそれぞれ軸Oを含む平面内を回転駆動される。図1に示す旋回モータ2は上部旋回体202を下部走行体200上に旋回駆動するアクチュエータであり、アクチュエータ3〜6のうちの3つがブームシリンダ206、アームシリンダ207、バケットシリンダ208として用いられる。
【0063】
以上において、圧力補償弁13〜16の信号ライン52b〜52e,53b〜53eにつながる油室13a〜16a,13b〜16bは、複数の圧力補償弁12〜16のうち、旋回モータ2に係わる旋回セクション以外の圧力補償弁13〜16に設けられ、油圧ポンプ1の吐出圧力と複数のアクチュエータ2〜6の最高負荷圧との差圧を目標補償差圧として設定する第1手段を構成し、圧力補償弁12の信号ライン52a,53aにつながる油室336(受圧面積B2=B1)及び油室331(受圧面積B1)は、旋回セクションの圧力補償弁12に設けられ、その目標補償差圧を設定する第2手段を構成し、圧力補償弁12の信号ライン50a,51aにつながる油室334(受圧面積B1>B3)及び油室332(受圧面積B3)は、複数の圧力補償弁12〜16のうち、少なくとも旋回セクションの圧力補償弁12に設けられ、旋回モータ2の負荷圧が上昇すると、上記第2手段で設定された目標補償差圧を小さくし、旋回セクションの圧力補償弁12に負荷依存特性を持たせる第3手段を構成し、圧力補償弁12の下限設定バネ55は、旋回セクションの圧力補償弁12に設けられ、上記第2手段で設定され、上記第3手段で補正される目標補償差圧の下限を設定する第4手段を構成する。
【0064】
また、本実施形態において、上記第2手段(油室331,336)は、第1手段(油室13a〜16a,13b〜16b)と同様、油圧ポンプ1の吐出圧力と複数のアクチュエータ2〜6の最高負荷圧との差圧を目標補償差圧として設定する手段であり、上記4手段(下限設定バネ55)は、第2手段(油室331,336)で設定された目標補償差圧自体の低下と第3手段(油室332,334)で与えられた負荷依存特性による目標補償差圧の低下の両方に対して下限設定手段として機能する。
【0065】
更に、上記第4手段(下限設定バネ55)は、第2手段(油室331,336)で設定され、第3手段(油室332,334)で補正される目標補償差圧が所定値に達すると、旋回セクションの圧力補償弁12のスプール311に開け方向の付勢力を付与する付勢手段である。
【0066】
以上のように構成した本実施形態の動作を説明する。
1.旋回単独動作時
図6に、旋回用の方向切換弁7を操作し、旋回モータ2を単独で駆動する旋回単独動作時の旋回用の圧力補償弁12の挙動をタイムチャートで示す。
【0067】
旋回単独動作の起動時は、上部旋回体201の慣性負荷特有の負荷圧の上昇がある。この負荷圧の上昇は、旋回モータ2に設けられているオーバロードリリーフ弁60a又は60bなる安全弁により制限される。この状態では、旋回モータ2に供給された圧油は、安全弁60a又は60bよりタンクに放出される。
【0068】
従来の一般的な圧力補償弁では、この安全弁からの圧油の放出により慣性負荷である上部旋回体201の加速感を調整していた。しかし、この場合は、起動時での旋回モータの消費流量が少ないことから、ほとんどの圧油がタンクに放出され、エネルギーロスとなる。また、油圧ポンプのLS制御と圧力補償弁の流量補償機能とのバランスが取り難く、旋回操作性はギクシャクとしたものになる。
【0069】
これに対し、本実施形態では、旋回セクションの圧力補償弁12は上記のように負荷依存特性があるため、そのような問題は生じない。
【0070】
まず、旋回用の操作レバー装置の操作レバーが操作されない起動前の状態では、圧力補償弁12の目標補償差圧ΔPvはLS制御差圧ΔPcに制御されている(t0〜t1)。
【0071】
操作レバーを操作して旋回モータ2を起動すると、起動と同時に慣性負荷により負荷圧PLが上昇する(t1)。
【0072】
圧力補償弁12の負荷依存特性により、目標補償差圧ΔPvはLS制御差圧ΔPcから下がり、下限設定バネ55の設定差圧Pbで下げ止まる(t1)。旋回モータ2への供給流量Qaはバネ55の設定差圧Pb相当の流量に制御される。下限設定バネ55がない場合は、目標補償差圧ΔPvはPbより更に低い圧力まで下がる(0にはならない)。
【0073】
上部旋回体201が回転を始め、旋回速度が上昇すると、旋回モータ2の消費流量と旋回モータ2への供給流量Qaがバランスし、負荷圧が徐々に低下する。その結果、圧力補償弁12の目標補償差圧ΔPvも上昇する(t2)。
【0074】
旋回モータ2の消費流量と供給流量Qaがバランスしない場合は、負荷圧PLの上昇又は低下となって旋回セクションの圧力補償弁12にフィードバックされる。圧力補償弁12の負荷圧依存特性により、供給流量Qaが多すぎた場合は負荷圧PLが高くなり、その結果、供給流量Qaは圧力補償弁12により制限される。逆に、供給流量Qaが不足した場合は、負荷圧PLが低下し、供給流量Qaは圧力補償弁12により増加される。この圧力補償弁12の微調整により、旋回モータ2は従来のLS制御で発生するようなハンチングを起こすことなく、緩やかに加速する。
【0075】
本来の供給流量に達した時点で定常状態となり(t3)、負荷圧PLは回転抵抗分の圧力となる。
2.旋回定常回転中の他のアクチュエータの起動
図7に、旋回単独で定常回転しているところに、他のアクチュエータ、例えばブームシリンダを起動し、複合動作した場合の各セクションの圧力補償弁の挙動をタイムチャートで示す。ブームシリンダはアクチュエータ3であるとする。
【0076】
旋回単独定常回転時、旋回モータ2の負荷圧PLは定常回転に必要な圧力まで下がっており、圧力補償弁12の目標補償差圧ΔPvはほぼLS制御差圧ΔPcに制御されている(t0〜t1)。
【0077】
ブーム用の操作レバー装置の操作レバーを追加操作した場合、旋回モータ2及びブームシリンダ3が合わせて要求する流量が、油圧ポンプ1が供給可能な最大吐出流量を超え、サチュレーションが発生すると、要求流量Qrに対する供給不足分に比例したLS制御差圧ΔPcの低下により各圧力補償弁12,13の目標補償差圧ΔPvが下がり、流量の再分配が発生する(t1)。
【0078】
ここで、サチュレーションの度合いが大きい場合は、目標補償差圧ΔPvは大きく低下するが、旋回セクションの圧力補償弁12の目標補償差圧ΔPvの低下は下限設定バネ55の設定差圧Pbで制限される。このため、ブームセクションの圧力補償弁13の目標補償差圧ΔPvは、旋回側の目標補償差圧ΔPvの低下が制限された分だけ更に低くなる。
【0079】
結果として、旋回を含んだ複合動作時に、ある程度旋回モータ2へ優先的に圧油を供給することが可能となる。この機能により、サチュレーション状態時に旋回モータ2の他のアクチュエータに対する独立した操作性を実現でき、複合動作時の旋回の速度変化を抑え、旋回操作性を確保することが可能となる。
【0080】
比較例として、旋回を含まない複合動作では、サチュレーションによるLS制御差圧ΔPcの低下により目標補償差圧ΔPvは同じ値に低下し、供給流量Qaも同じ値に低下する(複合動作に係わる方向切換弁の開口面積は同一と仮定)。旋回セクションの圧力補償弁12に下限設定バネ55がない場合(特開平10−89304号の場合)の旋回を含む複合動作でも同様であり、下限設定バネ55を設けることにより、その場合と比較してもΔΔPv1,ΔQa1だけ旋回セクションの目標補償差圧ΔPv及び供給流量Qaの低下が抑えられ、旋回モータ2へ優先的に圧油が供給され、複合動作時の旋回の速度変化を抑えられる。
【0081】
図8は上記複合動作における油圧ポンプ1の吐出流量のサチュレーションの度合いが小さい場合である。
【0082】
サチュレーションの度合いが小さい場合は、目標補償差圧ΔPvの低下は下限設定バネ55の設定差圧Pb以上にとどまる。この場合、旋回・ブームとも同一の目標補償差圧ΔPv及び流量Qaに低下する(旋回及びブームセクションの方向切換弁7,8の開口面積は同一と仮定)。
【0083】
このように下限設定バネ55の設定により、旋回の優先の度合いをサチュレーションの度合いにより設定することが可能になる。
3.旋回と他のアクチュエータとの同時起動
図9に、旋回起動時に同時に他のアクチュエータ、例えばブームシリンダを起動した複合動作時の各セクションの圧力補償弁の挙動をタイムチャートで示す。この場合もブームシリンダはアクチュエータ3であるとする。
【0084】
まず、旋回用及びブーム用の操作レバー装置の操作レバーが操作されない起動前の状態では、圧力補償弁12,13の目標補償差圧ΔPvはLS制御差圧ΔPcに制御されている(t0〜t1)。
【0085】
旋回及びブーム用の操作レバーを同時操作して旋回モータ2及びブームシリンダ3を同時起動したとき、旋回とブームを合わせた要求流量が油圧ポンプ1の最大吐出流量を超え、サチュレーションが発生すると、要求流量Qrに対する供給不足分に比例したLS制御差圧ΔPcの低下により各圧力補償弁12〜16の目標補償差圧ΔPvが下がり、流量の再分配が発生する(t1)。
【0086】
この場合も、旋回セクションの圧力補償弁12の負荷依存特性による微調整により、旋回モータ2は従来のLS制御で発生するようなハンチングを起こすことなく、緩やかに加速する。
【0087】
また、サチュレーションの度合いが大きい場合は、目標補償差圧ΔPvは大きく低下する。更に、旋回セクションの圧力補償弁12については、旋回モータ2の起動と同時に慣性負荷により旋回モータ2の負荷圧PLが上昇するため、圧力補償弁12の負荷依存特性によっても目標補償差圧ΔPvの低下がある。この圧力補償弁12の目標補償差圧ΔPvの低下は下限設定バネ55の設定差圧Pbによって制限される。このため、ブームセクションの圧力補償弁13の目標補償差圧ΔPvは、旋回側の目標補償差圧ΔPvの低下が制限された分だけ更に低くなる。
【0088】
結果として、油圧ポンプ1の吐出流量はある程度旋回モータ2へ優先的に供給され、ブームシリンダ3に比べ、旋回速度が極端に遅くなることなく、旋回操作性を維持することができる。る。
【0089】
比較例として、旋回を含まない複合動作では、図9に破線で示すように、サチュレーションによるLS制御差圧ΔPcの低下により目標補償差圧ΔPvは同じ値に低下し、供給流量Qaも同じ値に低下する(複合動作に係わる方向切換弁の開口面積は同一と仮定)。
【0090】
旋回セクションの圧力補償弁12に下限設定バネ55がない場合(特開平10−89304号の場合)の旋回を含む複合動作では、サチュレーションによるLS制御差圧ΔPcの低下と圧力補償弁12の負荷依存特性とによって目標補償差圧ΔPvは、図9に二点鎖線で示すように極端に低下し、供給流量Qaも極端に減少する。本実施形態では、この圧力補償弁12の目標補償差圧ΔPvの低下は下限設定バネ55の設定差圧Pbによって制限される。このため、バネ55を設けない場合と比較してΔΔPv2,ΔQa2だけ旋回セクションの目標補償差圧ΔPv及び供給流量Qaの低下が抑えられる。この機能により、複合動作時に、他のアクチュエータに比べ、旋回速度が極端に遅くなることなく、旋回操作性を維持することができる。
【0091】
図10は上記複合動作における油圧ポンプ1の吐出流量のサチュレーションの度合いが小さい場合である。
サチュレーションの度合いが小さい場合、ブームセクションの圧力補償弁13の目標補償差圧ΔPvの低下は旋回セクションの圧力補償弁12の下限設定バネ55の設定差圧Pb以上にとどまる。旋回セクションの圧力補償弁12の負荷依存性により、旋回セクションの目標補償差圧ΔPvは下限設定バネ55の設定差圧Pbまで低下する。
【0092】
旋回速度が上昇するにつれ、旋回モータ2の負荷圧が低下し、旋回セクションの圧力補償弁12の目標補償差圧ΔPvが上昇する。最終的には旋回、ブームセクションとも同一の目標補償差圧ΔPv及び供給流量Qaになる(旋回、ブームセクションの方向切換弁の開口面積は同一と仮定)(t4)。
【0093】
旋回セクションの圧力補償弁12に下限設定バネ55がない場合(特開平10−89304号の場合)は、図10に二点鎖線で示すように、旋回セクションの圧力補償弁12の目標補償差圧ΔPvは、Pbより更に低い圧力まで下がり、旋回モータ2への供給流量Qaも、起動直後は大幅に低下する。下限設定バネ55を設けることにより、その場合と比較して起動直後はΔΔPv3,ΔQa3だけ旋回セクションの目標補償差圧ΔPv及び供給流量Qaの低下が抑えられる。したがって、この場合も、他のアクチュエータに比べ、旋回速度が極端に遅くなることなく、旋回操作性を維持することができる。
【0094】
以上のように本実施形態によれば、旋回セクションの圧力補償弁12の負荷依存特性により、旋回単独、複合のいずれの起動時にも、旋回操作性のギクシャク感がなく加速して定常状態に移行できる。また、旋回セクションの圧力補償弁12に下限設定バネ55を設け、油圧ポンプ1の吐出流量のサチュレーション時に旋回モータ2に優先的に圧油を供給するようにしたので、旋回単独動作から旋回複合動作への移行時旋回速度変化が抑えられ、逆の旋回複合から旋回単独動作への移行時にも同様であり、更に旋回複合の起動時に、他のアクチュエータに比べ旋回速度が極端に遅くならずに加速でき、優れた旋回操作性と旋回独立性を確保できる。また、別回路を設けることなく上記の機能を達成するので、コスト・スペースの増加や回路構成の複雑化の問題も生じない。
【0095】
本発明の第2の実施形態を図11〜図14により説明する。図中、図1及び図2に示した部材と同等の部材荷は同じ符号を付している。本実施形態は、旋回優先バネを常時圧力補償弁のスプールに作用させるようにしたものである。
【0096】
図11において、旋回セクション以外の圧力補償弁13〜16は第1の実施形態のものと同じである。
【0097】
旋回セクションの圧力補償弁12Aは、方向切換弁7Aの上流側の圧力を閉じ方向に作用させ、方向切換弁7Aの下流側の圧力である検出ライン20〜24の圧力(負荷圧)を開け方向に作用させると共に、信号ライン37に導出した最高負荷圧力を閉じ方向に作用させ、油圧ポンプ1の吐出圧力を開け方向に作用させ、これによりLS制御差圧(LS制御された油圧ポンプ1の吐出圧力と最高負荷圧力との差圧)を目標補償差圧として方向切換弁7Aの前後差圧を制御するようになっていると共に、旋回モータ2の負荷圧が上昇すると、方向切換弁7Aを通過する圧油の流量を制限するよう目標補償差圧を小さくする負荷依存特性を有する構成になっており、この点も第1の実施形態の圧力補償弁12と同じである。
【0098】
そして圧力補償弁12Aは、目標補償差圧の設定側である開け方向作用側に旋回優先バネ55Aを有し、この旋回優先バネ55Aは、圧力補償弁12Aの動作中、常時圧力補償弁12Aのスプールに作用し、上記のLS制御差圧による目標補償差圧に加算される旋回優先用の一定の補助的な目標補償差圧を設定している。即ち、圧力補償弁12Aの目標補償差圧は、旋回セクション以外の圧力補償弁13〜16よりも旋回優先バネ55Aによる設定分だけ大きくなっている。
【0099】
また、旋回セクションの方向切換弁7Aは、その圧力補償弁12Aの大きめの目標補償差圧の設定に対応して、油圧ポンプ1の吐出流量がサチュレーション状態にないときに設計通りの流量特性が得られるよう、メータインの可変絞り57a,57bの開口面積を通常より小さく設定している。
【0100】
図12にその関係を示す。図中、M1は方向切換弁7Aのスプールストロークに対するメータインの可変絞り57a,57bの開口面積の変化(開口面積特性)であり、M2は圧力補償弁に旋回優先バネ55Aを用いない、定格条件での方向切換弁(例えば図1に示す第1の実施形態における方向切換弁7)のスプールストロークに対するメータイン可変絞りの開口面積の変化(開口面積特性)である。M2よりもM1の方が同じスプールストロークに対して開口面積が小さくなるように設定されている。
【0101】
圧力補償弁12Aの構造を図13に示す。図13において、第1ボディ301aには端面320を有する小径穴321が形成されており、この小径穴321の端面320の部分の油室331Aにおいて、小径穴321に嵌合する第1スプール311と小径穴321の端面320との間に第1スプール311、第2スプール312、第3スプール310を閉じ方向に押す上記の旋回優先バネ55Aが配されている。油室331A,332,334,336内の受圧面積B1,B3,B1,B2の関係は第1の実施形態の図2に示す油室331,332,334,336内の受圧面積B1,B3,B1,B2の関係と同じである。また、圧力補償弁12Aのその他の構成も図2に示す第1の実施形態のものと同じである。
【0102】
圧力補償弁12Aにおける旋回優先バネ55Aの動作原理を説明する。
【0103】
第1の実施形態の圧力補償弁12における下限設定バネ55は、目標補償差圧が既定値以下に小さくならないよう目標補償差圧に下限を設定していた。この目標補償差圧の下限の値を前述のPbとすると、本実施形態では、旋回優先バネ55Aを常時スプールに作用させ、その下限値Pb相当の目標補償差圧をLS制御差圧による目標補償差圧に加算されるものとして設定する。その結果、圧力補償弁12Aの目標補償差圧は他の圧力補償弁13〜16よりPb分だけ大きくなる。即ち、
圧力補償弁13〜16の目標補償差圧:Ps−PLmax
圧力補償弁12Aの目標補償差圧 :Ps−PLmax+Pb
このように圧力補償弁12Aの目標補償差圧を設定すると、旋回セクションの方向切換弁のメータイン可変絞りの開口面積を今までと同じ大きさに設定したのでは、旋回モータ2にだけPb分の流量が多く流れることになる。従って、旋回モータ2に今までと同じ流量が流れるように、旋回セクションの方向切換弁のメータイン可変絞りの開口面積をPb分小さくする必要がある。
【0104】
即ち、本来の定格条件の目標補償差圧での旋回の方向切換弁の開口面積をAsとし、方向切換弁7Aのメータイン可変絞りの開口面積をAsoとすると、
Aso=As√((Ps−PLmax)/(Ps−PLmax+Pb))
となる。
【0105】
このような圧力補償弁12A及び方向切換弁7Aを用いた場合のサチュレーション時の旋回モータ2への供給流量の変化を他のアクチュエータと比較する。他のアクチュエータに係わる方向切換弁の開口面積を定格条件の目標補償差圧での旋回の方向切換弁の開口面積と同じAsとし、旋回モータ2への供給流量をQaとし、他のアクチュエータへの供給流量をQbとすると、Qa,Qbはそれぞれ次のように表せる。
【0106】
Figure 0003853123
ここで、As√((Ps−PLmax)/(Ps−PLmax+Pb))は定格条件での値(常数)である。
【0107】
定格条件を下記のように設定する。
【0108】
Figure 0003853123
これらの値を上記QbとQaの式に代入する。
【0109】
Qb=21.94√ΔPc
Qa=21.94×0.91√(ΔPc+Pb)
上記のQa,QbとLS制御差圧ΔPcとの関係を比較して示すと図14のようになる。この図から分かるように、LS制御差圧ΔPcが15kgf/cm2以下になると、即ち油圧ポンプ1の吐出流量が要求流量に満たないサチュレーション状態になると、旋回モータ2の供給流量Qaが旋回以外のアクチュエータの供給流量Qbよりも多くなり、旋回モータ2に優先的に圧油が供給される。また、その優先の度合い(流量の差)はLS制御差圧ΔPcが小さくなるに従って大きくなる。
【0110】
以上において、圧力補償弁13〜16の信号ライン52b〜52e,53b〜53eにつながる油室13a〜16a,13b〜16bは、複数の圧力補償弁12〜16のうち、旋回モータ2に係わる旋回セクション以外の圧力補償弁13〜16に設けられ、油圧ポンプ1の吐出圧力と複数のアクチュエータ2〜6の最高負荷圧との差圧を目標補償差圧として設定する第1手段を構成し、圧力補償弁12Aの信号ライン52a,53aにつながる油室336(受圧面積B2=B1)及び油室331A(受圧面積B1)は、旋回セクションの圧力補償弁12に設けられ、その目標補償差圧を設定する第2手段を構成し、圧力補償弁12Aの信号ライン50a,51aにつながる油室334(受圧面積B1>B3)及び油室332(受圧面積B3)は、複数の圧力補償弁12〜16のうち、少なくとも旋回セクションの圧力補償弁12Aに設けられ、旋回モータ2の負荷圧が上昇すると、上記第2手段で設定された目標補償差圧を小さくし、旋回セクションの圧力補償弁12Aに負荷依存特性を持たせる第3手段を構成し、圧力補償弁12Aの旋回優先バネ55Aは、旋回セクションの圧力補償弁12Aに設けられ、上記第2手段で設定され、上記第3手段で補正される目標補償差圧の下限を設定する第4手段を構成する。
【0111】
また、本実施形態において、上記第2手段(油室331A,336)は、第1手段(油室13a〜16a,13b〜16b)と同様、油圧ポンプ1の吐出圧力と複数のアクチュエータ2〜6の最高負荷圧との差圧を目標補償差圧として設定する手段であり、上記4手段(旋回優先バネ55)は、第2手段(油室331A,336)で設定された目標補償差圧自体の低下と第3手段(油室332,334)で与えられた負荷依存特性による目標補償差圧の低下の両方に対して下限設定手段として機能する。
【0112】
更に、上記第4手段(旋回優先バネ55)は、第2手段(油室331A,336)で設定され、第3手段(油室332,334)で補正される目標補償差圧に常時補助的な値を付加する付勢手段であり、旋回セクションの方向切換弁7Aは、そのメータイン可変絞り57a,57bの開口面積が、当該付勢手段で付加される補助的な値の目標補償圧相当分だけ、旋回セクション以外の方向切換弁8〜11の開口面積より小さくなるように構成されている。
【0113】
したがって、本実施形態においても、旋回セクションの圧力補償弁12Aの負荷依存特性により、旋回単独、複合のいずれの起動時にも、旋回操作性のギクシャク感がなく加速して定常状態に移行できる。また、旋回セクションの圧力補償弁12Aに旋回優先バネ55Aを設け、油圧ポンプ1の吐出流量のサチュレーション時に旋回モータ2に優先的に圧油を供給するようにしたので、旋回単独動作から旋回複合動作への移行時旋回速度変化が抑えられ、逆の旋回複合から旋回単独動作への移行時にも同様であり、更に旋回複合の起動時に、他のアクチュエータに比べ旋回速度が極端に遅くならずに加速でき、優れた旋回操作性と旋回独立性を確保できる。また、別回路を設けることなく上記の機能を達成するので、コスト・スペースの増加や回路構成の複雑化の問題も生じない。
【0114】
本発明の第3の実施形態を図15及び図16により説明する。図中、図1及び図2に示した部材と同等の部材荷は同じ符号を付している。本実施形態は、旋回セクションの圧力補償弁にLS制御差圧による目標補償差圧の設定を行わずに旋回優先性を与えたものである。
【0115】
図15において、旋回セクション以外の圧力補償弁13〜16は第1の実施形態のものと同じである。
【0116】
また、旋回セクションの圧力補償弁12Bは、方向切換弁7の上流側の圧力を閉じ方向に作用させ、方向切換弁7の下流側の圧力である検出ライン20の圧力(旋回モータ2の負荷圧)を開け方向に作用させるときに、旋回モータ2の負荷圧が上昇すると、圧力補償弁12Bを通過する圧油の流量を制限するよう目標補償差圧を小さくする負荷依存特性を有する構成になっており、この点は第1の実施形態の圧力補償弁12と同じである。
【0117】
そして圧力補償弁12Bは、目標補償差圧の設定側である開け方向作用側に通常の目標補償差圧を設定する手段、例えば設定バネ60を有し、この設定バネ60は、油圧ポンプ1の吐出流量がサチュレーション状態にないときのLS制御差圧による目標補償差圧と同じ大きさの目標補償差圧を設定する構成となっている。即ち。LS制御差圧による目標補償差圧を設定する旋回セクション以外の圧力補償弁13〜16は、油圧ポンプ1の吐出流量がサチュレーション状態になると、サチュレーションの度合いに応じて目標補償差圧が小さくなるのに対して、旋回セクションの圧力補償弁12Bは、サチュレーション状態になっても設定バネ60により設定される目標補償差圧は実質的に不変であり、この目標補償差圧が負荷依存特性により変化する。
【0118】
また、圧力補償弁12Bには、第1の実施形態と同様、圧力補償弁12Bの目標補償差圧の下限を設定する下限設定バネ55が設けられている。
【0119】
圧力補償弁12Bの構造を図16に示す。図16において、図2に示した第1の実施形態における油室331,336はそれぞれ油室331B,336Bに置き換えられ、これら油室331B,336Bはそれぞれタンクポート341B,346Bを介してタンクに連通し、第1スプール311により与えられる油室331Bの受圧面積B1及び第3スプール310の第2の大径部314と小径部325間の段差部により与えられる油室336Bの受圧面積B2がそれぞれ第1スプール311及び第3スプール310に油圧力を作用しないように構成されている。また、第1スプール311の端面に形成された凹部311a内には初期位置保持用の弱いスプリング350に代え、上述した目標補償差圧を設定するバネ60が配置されている。油室332,334に位置する受圧面積B3,B1の関係は第1の実施形態と同じであり(B1>B3)、これにより旋回モータ2の負荷圧(PL)の増加に応じて旋回モータ2に通じる方向切換弁7の通過流量を減少する負荷依存特性を持たせている。
【0120】
以上において、圧力補償弁13〜16の信号ライン52b〜52e,53b〜53eにつながる油室13a〜16a,13b〜16bは、複数の圧力補償弁12〜16のうち、旋回モータ2に係わる旋回セクション以外の圧力補償弁13〜16に設けられ、油圧ポンプ1の吐出圧力と複数のアクチュエータ2〜6の最高負荷圧との差圧を目標補償差圧として設定する第1手段を構成し、圧力補償弁12Bの設定バネ60は、旋回セクションの圧力補償弁12Bに設けられ、その目標補償差圧を設定する第2手段を構成し、圧力補償弁12Bの信号ライン50a,51aにつながる油室334(受圧面積B1>B3)及び油室332(受圧面積B3)は、複数の圧力補償弁12〜16のうち、少なくとも旋回セクションの圧力補償弁12Bに設けられ、旋回モータ2の負荷圧が上昇すると、上記第2手段で設定された目標補償差圧を小さくし、旋回セクションの圧力補償弁12Bに負荷依存特性を持たせる第3手段を構成し、圧力補償弁12の下限設定バネ55は、旋回セクションの圧力補償弁12に設けられ、上記第2手段で設定され、上記第3手段で補正される目標補償差圧の下限を設定する第4手段を構成する。
【0121】
また、本実施形態において、上記第2手段(設定バネ60)は、油圧ポンプ11の吐出圧力と複数のアクチュエータ2〜6の最高負荷圧との差圧により変化しない値を目標補償差圧として設定する手段であり、上記第4手段(下限設定バネ55)は、第3手段(油室332,334)で与えれた負荷依存特性による目標補償差圧の低下に対して下限設定手段として機能する。
【0122】
更に、上記第4手段(下限設定バネ55)は、第2手段(設定バネ60)で設定され、第3手段(油室332,334)で補正される目標補償差圧が所定値に達すると、旋回セクションの圧力補償弁12Bのスプール311に開け方向の付勢力を付与する付勢手段である。
【0123】
以上のように構成した本実施形態においては、設定バネ60は、油圧ポンプ1の吐出流量がサチュレーション状態にないときのLS制御差圧による目標補償差圧と同じ大きさの目標補償差圧を設定する構成となっているため、油圧ポンプ1の吐出流量がサチュレーションする前は、第1の実施形態と同様に複数のアクチュエータのそれぞれの要求流量の比で油圧ポンプ1の吐出流量を分配するよう目標補償差圧が設定され、かつ旋回セクションの圧力補償弁12Bの負荷依存特性によりその目標補償差圧が補正される一方、油圧ポンプ1の吐出流量がサチュレーション状態になると、旋回セクション以外の圧力補償弁13〜16の目標補償差圧はLS制御差圧の低下に応じて目標補償差圧が低下するのに対して、旋回セクションの圧力補償弁12Bの設定バネ60による目標補償差圧はサチュレーションの度合いによっては変化せず、圧力補償弁12Bの目標補償差圧は負荷依存特性によってのみ変化しかつこの負荷依存特性による目標補償差圧の低下に対しては下限設定バネ55が機能し、この場合も第1及び第2の実施形態と同様に旋回モータ2に優先的に圧油が供給されることとなる。
【0124】
したがって、本実施形態によっても、旋回セクションの圧力補償弁12Bの負荷依存特性により、旋回単独、複合のいずれの起動時にも、旋回操作性のギクシャク感がなく加速して定常状態に移行できる。また、旋回セクションの圧力補償弁12Bに下限設定バネ55と設定バネ60を設け、油圧ポンプ1の吐出流量のサチュレーション時及び負荷依存特性による目標補償差圧の低下時に旋回モータ2に優先的に圧油を供給するようにしたので、旋回単独動作から旋回複合動作への移行時旋回速度変化が抑えられ、逆の旋回複合から旋回単独動作への移行時にも同様であり、更に旋回複合の起動時に、他のアクチュエータに比べ、旋回速度が極端に遅くならずに加速でき、優れた旋回操作性と旋回独立性を確保できる。また、別回路を設けることなく上記の機能を達成するので、コスト・スペースの増加や回路構成の複雑化の問題も生じない。
【0125】
なお、上記実施形態では、方向切換弁の上流側に位置するビフォアオリフィスタイプの圧力補償弁を用いた例を示したが、方向切換弁の下流側に位置するアフタオリフィスタイプの圧力補償弁を用いても同等の効果を持つシステムを構成することが可能である。
【0126】
また、上記実施形態では、旋回セクションの圧力補償弁に優先性を持たせるよう目標補償差圧を制御する手段として下限設定バネ55、旋回優先バネ55A、設定バネ60を設けたが、方向切換弁の上下流の圧力が導かれる油室と同様に制御圧を導く油室を設け、油圧的な制御力を付与するようにしても良い。この場合、目的に応じて制御圧を変化させることにより、更に複雑で利点のある制御を行うことが可能となる。
【0127】
更に、上記実施形態では、油圧ポンプの吐出圧力と複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧を目標補償差圧として設定するのに、ポンプ吐出圧力と最高負荷圧とを圧力補償弁のスプールの対向端部に別々に導いたが、油圧ポンプの吐出圧力と複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧に対応した二次圧を発生する差圧発生弁を設け、その出力圧を圧力補償弁のスプールの開き方向の端部に導いても良い。
【0128】
【発明の効果】
本発明によれば、旋回制御系を含む油圧駆動装置において、旋回単独、複合のいずれの起動時にも、旋回操作性のギクシャク感がなく加速して定常状態に移行でき、しかも旋回単独動作から旋回複合動作への移行時又はその逆の場合の旋回速度変化が抑えられ、かつ複合の起動時に他のアクチュエータに比べ旋回速度が極端に遅くならずに加速でき、優れた旋回操作性と旋回独立性を確保できると共に、別回路を設けることによるコスト・スペースの増加や回路構成の複雑化の問題を生じないシステムとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による油圧駆動装置を示す回路図である。
【図2】旋回セクションの圧力補償弁の構造の詳細を示す断面図である。
【図3】旋回セクションの圧力補償弁の負荷依存特性を示す図である。
【図4】旋回セクションの圧力補償弁における旋回優先バネによる目標補償差圧の下限設定機能を示す図である。
【図5】本発明の油圧駆動装置が用いられる油圧ショベルの外観を示す図である。
【図6】旋回単独動作時における旋回セクションの圧力補償弁の目標補償差圧の変化を示すタイムチャートである。
【図7】旋回定常回転中に他のアクチュエータを起動した場合のサチュレーションの度合いが大きい場合の旋回セクションの圧力補償弁の動作を説明するタイムチャートである。
【図8】旋回定常回転中に他のアクチュエータを起動した場合のサチュレーションの度合いが小さい場合の旋回セクションの圧力補償弁の動作を説明するタイムチャートである。
【図9】旋回と他のアクチュエータの同時起動した場合のサチュレーションの度合いが大きい場合の旋回セクションの圧力補償弁の動作を説明するタイムチャートである。
【図10】旋回と他のアクチュエータの同時起動した場合のサチュレーションの度合いが小さい場合の旋回セクションの圧力補償弁の動作を説明するタイムチャートである。
【図11】本発明の第2の実施形態による油圧駆動装置を示す回路図である。
【図12】旋回セクションの方向切換弁の開口面積特性を示す図である。
【図13】旋回セクションの圧力補償弁の構造の詳細を示す断面図である。
【図14】サチュレーション状態での旋回セクションの流量の優先特性を示す図である。
【図15】本発明の第3の実施形態による油圧駆動装置を示す回路図である。
【図16】旋回セクションの圧力補償弁の構造の詳細を示す断面図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ
2〜6 アクチュエータ(2:旋回モータ)
7〜11 方向切換弁
12〜16 圧力補償弁
13a〜16a 油室(第1手段)
13b〜16b 油室(第1手段)
18 ポンプ制御装置
20〜24 検出ライン
25〜29 信号ライン
34〜36 信号ライン
37 信号ライン
40 傾転制御アクチュエータ
41 ロードセンシング制御弁
50a〜50e 信号ライン
51a〜51e 信号ライン
52,52a〜52e 信号ライン
53,53a〜52e 信号ライン
55 下限設定バネ(第4手段;付勢手段)
60 設定バネ(第2手段)
200 下部走行体
201 旋回体
202 フロント作業機
331 油室(受圧面積B1)(第2手段)
332 油室(受圧面積B3)(第3手段)
334 油室(受圧面積B1>B3)(第3手段)
336 油室(受圧面積B2=B1)(第2手段)
7A 方向切換弁
12A 圧力補償弁
55A 旋回優先バネ(第4手段;付勢手段)
57a,75b メータインの可変絞り
331A 油室(受圧面積B1)(第2手段)
12B 圧力補償弁

Claims (7)

  1. 油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される旋回モータを含む複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量をそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、前記複数の方向切換弁の前後差圧をそれぞれ制御する複数の圧力補償弁と、前記油圧ポンプの吐出圧力が前記複数のアクチュエータの最高負荷圧より所定値だけ高くなるようポンプ吐出流量を制御するロードセンシング制御のポンプ制御手段とを備えた油圧駆動装置において、
    前記複数の圧力補償弁のうち、前記旋回モータに係わる旋回セクション以外の圧力補償弁に設けられ、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧を目標補償差圧として設定する第1手段と、
    前記旋回セクションの圧力補償弁に設けられ、その目標補償差圧を設定する第2手段と、
    前記複数の圧力補償弁のうち、少なくとも前記旋回セクションの圧力補償弁に設けられ、前記旋回モータの負荷圧が上昇すると、前記第2手段で設定された目標補償差圧を小さくし、旋回セクションの圧力補償弁に負荷依存特性を持たせる第3手段と、
    前記旋回セクションの圧力補償弁に設けられ、前記第2手段で設定され、前記第3手段で補正される目標補償差圧の下限が、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧が低下したときに前記第1手段により設定される目標補償差圧よりも小さくならないように、前記第2手段で設定され、前記第3手段で補正される目標補償差圧の下限を設定する第4手段とを備えることを特徴とする油圧駆動装置。
  2. 請求項1記載の油圧駆動装置において、
    前記第2手段は、前記第1手段と同様、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧を前記目標補償差圧として設定する手段であり、
    前記第4手段は、前記第2手段で設定された目標補償差圧自体の低下と前記第3手段で与えられた負荷依存特性による目標補償差圧の低下の両方に対して下限設定手段として機能することを特徴とする油圧駆動装置。
  3. 請求項1記載の油圧駆動装置において、
    前記第2手段は、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧により変化しない値を前記目標補償差圧として設定する手段であり、
    前記第4手段は、前記第3手段で与えられた負荷依存特性による目標補償差圧の低下に対して下限設定手段として機能することを特徴とする油圧駆動装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の油圧駆動装置において、
    前記第4手段は、前記第2手段で設定され、前記第3手段で補正される目標補償差圧が所定値に達すると、前記旋回セクションの圧力補償弁のスプールに開け方向の付勢力を付与する付勢手段であることを特徴とする油圧駆動装置。
  5. 請求項4記載の油圧駆動装置において、
    前記付勢手段は、前記第2手段で設定され、前記第3手段で補正される目標補償差圧が所定値に達すると、前記旋回セクションの圧力補償弁のスプールに作用し、このスプールを開け方向に付勢する下限設定バネであることを特徴とする油圧駆動装置。
  6. 請求項1又は2記載の油圧駆動装置において、
    前記第4手段は、前記第2手段で設定され、前記第3手段で補正される目標補償差圧に常時補助的な値を付加する付勢手段であり、
    前記旋回セクションの方向切換弁は、そのメータイン可変絞りの開口面積が、前記付勢手段で付加される補助的な値の目標補償圧相当分だけ、旋回セクション以外の方向切換弁の開口面積より小さくなるように構成されていることを特徴とする油圧駆動装置。
  7. 請求項6記載の油圧駆動装置において、
    前記付勢手段は、前記旋回セクションの圧力補償弁のスプールの開け方向に常時作用する旋回優先バネであることを特徴とする油圧駆動装置。
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