JP3839866B2 - 弾性表面波フィルタおよび通過周波数帯域の形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は弾性表面波装置に関し、特に弾性表面波フィルタに関する。また、本発明は弾性表面波フィルタの通過周波数帯域の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
弾性表面波フィルタは情報通信機器をはじめとして幅広く用いられている。
【0003】
自動車用電話などの移動体通信に用いられる弾性表面波フィルタは、弾性表面波共振子を梯子状に接続したラダー型、IDT(Inter Digital Transduser)を複数並べたIIDT型、IDTを両側から反射器で挟み込んだ共振子型などが用いられてきた。帯域外減衰量を重視した場合、2ポート共振子型フィルタ構成を採用することが多い。
【0004】
図21は2ポート弾性表面波共振子型フィルタの構造を概略的に示した図である。
この2ポート共振子型フィルタでは、帯域外減衰量を向上させるために鏡面対称的に2つの共振子型フィルタを接続したものになっている。
パッド1401は入力信号端子に接続され、パッド1402、1403は入力側GND(基準電位)に接続されている。そして、パッド1401、パッド1403によりIDT1404に電気信号が入力されると圧電基板上に弾性表面波が発生する、この弾性表面波はIDT1405、IDT1406によって受信され再度電気信号に変換される。
この電気信号はIDT1407、IDT1408によって再び弾性表面波が発生し、最後にIDT1409により受信されて電気信号に変換された後パッド1410を介して出力信号端子へ出力される。パッド1411、パッド1412は出力側GNDへ接続されており、入出力GNDは互いに接続されて共通の電位になっている。
【0005】
図22は図21に例示した弾性表面波共振子型フィルタの周波数特性を示す図である。
このような弾性表面波フィルタは受信用、送信用ともに用いられており、それぞれ通過帯域近傍に抑止帯があり、ここでの周波数特性として高減衰量が要求される。特に自動車電話などの移動体通信用フィルタなどの用途では、システム自身の小型化、低消費電力化の要求が強いため、低損失なフィルタを実現することが強く要求されてきた。上述の2段接続の共振子フィルタでは帯域外減衰量は良好であるが、挿入損失が大きいという問題がある。
【0006】
一方、低損失な帯域内特性を実現した弾性表面波フィルタとして、ラダー型に弾性表面波共振子を配設したものが知られている。
図23はこのようなラダー型の弾性表面波フィルタ1600の構成を概略的に示す図である。
この弾性表面波フィルタ1600では入力パッド1606と出力パッド1607との間の直列椀に弾性表面波共振子1602、1603、1604が形成されている。また、この直列椀の弾性表面波共振子1601と弾性表面波共振子1602間と、基準電位1608との間の並列椀には弾性表面波共振子1604が形成されている。さらに、出力パッド1607と基準電位1609との間の並列椀には弾性表面波共振子1605が形成されている。ここで、直列椀の弾性表面波共振子と並列椀の弾性表面波共振子とからなる区間を単位区間としたとき、図23に例示した弾性表面波フィルタ1600は第1単位区間(直列椀−並列椀)−第2単位区間(並列椀−直列椀)−第3単位区間(直列椀−並列椀)のように単位区間が3区間接続した構造となっている。また、2つの単位区間にまたがって形成されている弾性表面波共振子1604は、第1単位区間に形成されるべき並列椀共振子と、第2単位区間に形成されるべき並列椀共振子との、2つの弾性表面波共振子を合成(開口長または対数を2倍にする)して、1つの弾性表面波共振子1604で代用した構造となっている。
このような構造の弾性表面波フィルタの場合、直列椀の弾性表面波共振子の共振周波数と、並列椀の弾性表面波共振子の***振周波数とをこの周波数帯域を形成し、また、直列椀弾性表面波共振子の***振周波数と、並列椀の弾性表面波共振子の共振周波数とに鋭い高減衰領域(ノッチ)をもつ周波数特性を得ることができる。
【0007】
図24は、図23に例示したラダー型の弾性表面波フィルタの周波数特性を示す図である。この周波数特性からもわかるように、ラダー型弾性表面波フィルタでは帯域近傍に鋭い高減衰領域をもたせることは容易であるが、ある程度広い周波数範囲にわたって高減衰領域をもたせることは困難であり、帯域外周波数特性がよくないという欠点がある。また、帯域外特性を向上させるためには並列に配設した共振子にボンディングワイヤーなどによりインダクタンス成分を付加するなどの方法がある。しかし、ボンディングワイヤーによるインダクタンス成分の付加には素子を搭載する外囲器からの制約が大きく、さらに市場で強い要求がある小型化に逆行することになる。
【0008】
携帯電話システムなどにおいては誘電体フィルタや、LCフィルタも用いられることが多く、このような場合フィルタ入出力に接続されるアンプ等の設計上の理由からフィルタ仕様として非平衡入出力が要求されることが一般的であった。ラダー型フィルタは非平衡入出力で用いられるが、近年RF帯のICの開発により平衡入出力で用いるフィルタへの要求も多くなっている。
【0009】
平衡入出力で用いるフィルタとしては対称格子型にインピーダンス素子を配設したラティス型フィルタがある。図25はこのようなラティス型弾性表面波フィルタの構成の1例を概略的に示す図であり、インピーダンス素子である弾性表面波共振子1801、1802を対称格子型に接続したものである。
【0010】
図26は図25に例示したラティス型フィルタを構成するインピーダンス素子として用いた弾性表面波共振子の構造の1例を概略的に示す図である。
ラティス型フィルタは帯域外の広い範囲にわたって高減衰量を得ることが可能であり、また帯域内損失の小さいフィルタを実現することができる。
しかしながら、このような弾性表面波共振子を構成要素とした対称格子型フィルタを用いて移動体通信用フィルタを構成する場合、実現可能な通過帯域幅は用いる弾性表面波共振子の共振周波数fr と***振周波数farとの差で決まる。したがって、弾性表面波共振子を構成する圧電性基板の電気機械結合係数などに大きく依存し、周波数特性設定の自由度が小さいという問題がある。特に、携帯電話などで用いられるシステムの帯域幅は回線容量の増大に伴い拡大する傾向にあり、また携帯用ということからも消費電力低減のための低損失化が必要となる。ラティス型フィルタにおいてもさまざまな移動体通信用途に対応するため通過帯域の拡大が強く望まれている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものである。すなわち本発明は広い周波数帯域にわたって低損失な帯域特性を有するとともに、帯域外特性も良好な弾性表面波フィルタを提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は広い周波数帯域にわたって低損失な帯域特性を有するとともに帯域外特性も良好な通過周波数帯域の形成方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の弾性表面波フィルタは、複数の入出力端子間にインピーダンス素子を対称格子型に配設した弾性表面波フィルタであって、第1の入力端子と第1の出力端子との間および第2の入力端子と第2の出力端子との間に間挿され、所定の周波数帯域内に
fr 1 <far1 <fr 3 <far3
となるような複数の共振周波数fr と***振周波数farとを有する弾性表面波共振子を含む第1のインピーダンス素子と、第1の入力端子と第2の出力端子との間および第2の入力端子と第1の出力端子との間に間挿され、前記周波数帯域内に
fr 2 <far2 <fr 4 <far4
となるとともに、ほぼ
fr 2 =far1 、fr 4 =far3
となるような複数の共振周波数fr と***振周波数farとを有する弾性表面波共振子を含む第2のインピーダンス素子とを具備したことを特徴とする。
【0014】
また本発明の弾性表面波フィルタは、複数の入出力端子間に所定の周波数帯域内に交互に現れる共振周波数と***振周波数とを有するインピーダンス素子を対称格子型に配設した弾性表面波フィルタであって、第1の周波数と第2の周波数とに***振周波数を有する、弾性表面波共振子を含む第1のインピーダンス素子と、第1の周波数と第2の周波数とに共振点を有する弾性表面波共振子を含む第2のインピーダンス素子とを具備したことを特徴とする。
【0015】
また本発明の弾性表面波フィルタは、第1の入力端子及び第2の入力端子と、第1の出力端子および第2の出力端子と、第1の入力端子と第1の出力端子との間および第2の入力端子と第2の出力端子との間に間挿され、複数の共振周波数および***振周波数を有する弾性表面波共振子を含む第1のインピーダンス素子と、第1の入力端子と第2の出力端子との間および第2の入力端子と第1の出力端子との間に間挿され、第1のインピーダンス素子の複数の***振周波数と対応して通過周波数帯域を形成する複数の共振周波数を有する弾性表面波共振子を含む第2のインピーダンス素子とを具備したことを特徴とする。
【0016】
これら本発明の弾性表面波フィルタを構成するインピーダンス素子は、弾性表面波共振子以外に、インダクタンスまたはキャパシタンスによりインピーダンス手を形成するようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子には、複数の共振周波数と***振周波数とを有する複合モード弾性表面波共振子を用いるようにしてもよい。複合モード弾性表面波共振子は横複合モードを用いるようにしてもよいし、縦複合モードを用いるようにしてもよい。
【0018】
また、横複合モードあるいは縦複合モードの弾性表面波共振子としては例えば弾性表面波伝搬方向に対しほぼ垂直方向に複数段配設した櫛歯状電極を有する弾性表面波共振子を用いるようにしてもよく(横複合モード)、弾性表面波伝搬方向に対しほぼ平行な方向に複数段配設した櫛歯状電極を有する弾性表面波共振子を用いるようにしてもよい(縦複合モード)。
【0019】
また、開口部の一部領域で部分的に噛合した領域を有する櫛歯状電極対を具備した弾性表面波共振子を用いるようにしてもよく、さらに、弾性表面波の伝搬方向に対しほぼ平行な方向に複数対配設されるとともに少なくとも2対は互いに並列に接続された櫛歯状電極対を有する弾性表面波共振子を用いるようにしてもよい。
【0020】
本発明の通過周波数帯域の形成方法は、複数の入出力端子間に所定の周波数帯域内に交互に現れる共振周波数と***振周波数とを有するインピーダンス素子を対称格子型に配設した弾性表面波フィルタにおける通過周波数帯域の形成方法であって、複数の共振周波数と***振周波数とを有する弾性表面波共振子を備えた第1のインピーダンス素子の複数の***振周波数と、第1のインピーダンス素子とは異なる複数の共振周波数と***振周波数とを有する弾性表面波共振子を備えた第2のインピーダンス素子の複数の共振周波数とをほぼ一致させることを特徴とする。
【0021】
すなわち本発明は対称格子型の弾性表面波フィルタにおいて、複数の共振周波数fr i と***振周波数fari とを有するインピーダンス素子を組み合わせて構成したものである。
【0022】
図1は本発明の弾性表面波フィルタ100の構成を模式的に示す図である。
【0023】
第1の入力端子101aと第1の出力端子102aとの間および第2の入力端子101bと第2の出力端子102bとの間に、複数の共振周波数と***振周波数とを有する第1のインピーダンス素子103が間挿され、第1の入力端子101aと第2の出力端子102bとの間および第2の入力端子101bと第1の出力端子102aとの間に、第1のインピーダンス素子とは異なる複数の共振周波数と***振周波数とを有する第2のインピーダンス素子104が間挿され対称格子型の弾性表面波フィルタを構成している。図1に例示した本発明の弾性表面波フィルタの構成は1例であり、インピーダンス素子の配置などの具体的な構成は必要に応じて設計するようにすればよい。図1に例示した弾性表面波フィルタと等価な構成を図2に例示する。
【0024】
図3は第1のインピーダンス素子103の周波数特性を模式的に示した図であり、図4は第2のインピーダンス素子104の周波数特性を模式的に示した図である。
第1のインピーダンス素子103には、所定の周波数帯域内に複数の共振周波数fr と***振周波数farとが交互に現れるような、すなわちfr1<far1 <fr3<far3 となるようなインピーダンス素子を用いている。
また、第2のインピーダンス素子104には、この周波数帯域内に第1のインピーダンス素子とは異なる複数の共振周波数と***振周波数とが交互に現れるような、すなわちfr2<far2 <fr4<far4 となるようなインピーダンス素子を用いている。
【0025】
そして、第1のインピーダンス素子103と第2のインピーダンス素子104の共振周波数と***振周波数との関係は、共振周波数について注目すれば、fr1<fr2<fr3<fr4を満たすように調節されている。第2のインピーダンス素子104の共振周波数が第1のインピーダンス素子103の***振周波数とほぼ一致するようにすることがより好ましい。すなわち、***振周波数far1 と共振周波数fr2とが、また***振周波数far3 と共振周波数fr4とがほぼ一致するように第1、第2のインピーダンス素子の共振周波数と***振周波数とを調節することが好適である(図5参照)。
【0026】
なお、ここでは第2のインピーダンス素子104の共振周波数と第1のインピーダンス素子103の***振周波数とを一致させるようにして説明したが、第1のインピーダンス素子103の共振周波数と第2のインピーダンス素子104の***振周波数とを一致させるようにしても全く同様である。
【0027】
このようなインピーダンス素子としては、弾性表面波共振子を用いるようにすればよい、また、弾性表面波共振子に抵抗R、インダクタンスL、キャパシタンスCを付加するようにしてもよい(必然的にR、L、C成分が付随してしまう場合を含む)。
【0028】
なお、第1のインピーダンス素子、第2のインピーダンス素子の共振周波数、***振周波数は、弾性表面波共振子の共振周波数、***振周波数を用いる他、前述した抵抗R、インダクタンスL、キャパシタンスCなどにより形成される共振周波数、***振周波数を用いるようにしてもよい。すなわち本発明の弾性表面波フィルタのインピーダンス素子の共振周波数、***振周波数は、弾性表面波共振子の共振周波数、***振周波数に限定されず、インピーダンス素子として複数の共振周波数、***振周波数を有していればよい。
【0029】
また、弾性表面波共振子としては、複合モードの弾性表面波共振子を用いるようにすればよい。複合モードは縦複合モードを用いるようにしてもよいし、横複合モードを用いるようにしてもよい。弾性表面波共振子の櫛歯状電極の膜厚、対数、配置、ピッチ等を変えることで、弾性表面波共振子の共振周波数、***振周波数を調節することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
図6は本発明の弾性表面波フィルタを構成する複合モード弾性表面波共振子600の電極パターンの1例を示す図である。この弾性表面波共振子600は2個の反射器601に挟まれた領域内に、互いに対向噛合するように配設された櫛歯型電極(以下IDTという)602が2対形成されている。2対のIDTの両側に配設された反射器により形成されるキャビティー内に閉じ込められた弾性表面波には、対称、半対称の粒子変位分布をもつモードが複数存在する。図7はこのような縦モードの弾性表面波共振子のAB方向の粒子変位分布を低次の2モードを例にとって模式的に示す図である。図7において(a)は対称モード(1次)を示し、(b)は反対称モード(2次)になっていることがわかる。
【0031】
このような弾性表面波共振子では複数の共振点を有するような周波数特性をもたせることができる。そしてIDTの膜厚、対数、開口長、IDT間距離、IDTのピッチ、反射器のピッチなどを変化させて複数の共振周波数を調節するとともに、外部回路のインピーダンスとのマッチングをとっている。
【0032】
図8、図9はこのような弾性表面波共振子の周波数特性を示した図である。以下、図8の弾性表面波共振子を第1の弾性表面波共振子(第1のインピーダンス素子)として、図9の弾性表面波共振子を第2の弾性表面波共振子(第2のインピーダンス素子)として説明する。
【0033】
図8に例示した第1の弾性表面波共振子の共振周波数(共振点)fr1、801と、fr3、803は図の上辺に▲1▼、▲3▼として示した周波数であり、図9に示した第2のインピーダンス素子の共振周波数(共振点)fr2、802と、fr4、804は図の上辺に▲2▼、▲4▼として示した周波数である。第1の弾性表面波共振子と第2の弾性表面波共振子の共振周波数は、図示した周波数帯域内でfr1<fr2<fr3<fr4を満たしている。また、第1の弾性表面波共振子、第2の弾性表面波共振子ともに、複数の共振周波数と***振周波数とが周波数上に交互に出現している。
【0034】
図10は本発明の対称格子型構成の弾性表面波フィルタ900の構成を概略的に示す図である。
この弾性表面波フィルタ900は、図8に例示した周波数特性をもつ第1の弾性表面波共振子901と、図9に例示した周波数特性をもつ第2の弾性表面波共振子902とを、格子型に接続したものである。
【0035】
すなわち、第1の入力端子903aと第1の出力端子904aとの間および第2の入力端子903bと第2の出力端子904bとの間に第1の弾性表面波共振子901が間挿され、第1の入力端子903aと第2の出力端子904bとの間および第2の入力端子903bと第1の出力端子904aとの間に第2の弾性表面波共振子902が間挿されている。ここでは複数の共振点、***振点を有する2種の弾性表面波共振子を用いているが、第1の弾性表面波共振子901と第2の弾性表面波共振子902の共振点は周波数上に交互に現れるように設定されている。
【0036】
図11は、図10に例示した弾性表面波フィルタ900の周波数特性を示す図である。このように、本発明の弾性表面波フィルタにおいては、複合モードの弾性表面波共振子の複数の共振点に対応して広い通過帯域を得ることができる。また、複数の共振周波数、***振周波数を有するインピーダンス素子を組み合わせて格子型弾性表面波フィルタを形成することにより、従来の格子型弾性表面波フィルタよりも通過周波数帯域の形成の自由度が大きくとれ、また、ラダー型の弾性表面波フィルタの問題点であった、帯域外での周波数特性も大きく向上している。さらに挿入損失も小さいので、消費電力が少なく移動体通信などの携帯システムに対応することができる。
【0037】
図12は本発明の弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子の電極パターンの別の1例を示す図である。この弾性表面波共振子1200は、弾性表面波の伝搬方向とほぼ垂直にIDT1201が2段並設された横モード結合の弾性表面波共振子である。1202は反射器である。
図13はこのような横モード結合の弾性表面波共振子の低次モードでのCD方向の粒子変位分布を模式的に示す図である。図13において、(a)は対称モードを、(b)は反対称モードを示している。すなわち、弾性表面波の伝搬方向とは垂直な方向に対称、反対称のモードが存在している。
前述同様にIDTの膜厚、対数、開口長、IDT間距離、IDTのピッチ、反射器のピッチなどを変化させて複数の共振周波数を調節するとともに、外部回路のインピーダンスとのマッチングをとるようにすればよい。図13に例示した横モード結合の弾性表面波共振子を用いて図1、図2、図10に例示したような対称格子型弾性表面波フィルタを構成するようにしてもよい。
【0038】
図14から図20は本発明の弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子の電極パターンの別の1例を概略的に示す図である。
【0039】
図14は本発明の弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子の電極パターンの別の1例を概略的に示す図である。この弾性表面波共振子1200bは、IDT1201bと、このIDT1201bを両側から挟むように配設された反射器1202bとを有する1ポートの弾性表面波共振子である。そして、前述のように開口長を調節することによりCD方向の粒子変位分布でみると図15に示すような1次、3次の2つの横モードを結合させることができる。
図16は、このときの弾性表面波共振子1201bの周波数特性を示す図であり、fr1、fr3の2つの共振点が現れていることがわかる。
【0040】
図17は本発明の弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子の電極パターンのさらに別の1例を概略的に示す図である。この弾性表面波共振子1200cはIDT1201cと、このIDT1201cを両側から挟むように配設された反射器1202cとを有する1ポートの弾性表面波共振子である。IDT1201cは、一部の櫛歯状電極は開口長の2分の1の電極長を有している。する部分が弾性表面波の励振部となっている。すなわち、このIDT1201cは、その開口部の一部領域で弾性表面波を励振する、部分的に噛合した領域を有している。IDT1201cを構成する電極のうち、対向噛合した部分が弾性表面波を励振する部分であり、この弾性表面波を励振する部分は開口部(1対のIDTのバスバーとバスバーとの間の領域)の一部領域となっている。このようなIDT1201cを備えることにより弾性表面波共振子1200cは、CD方向の粒子変位分布でみると図18に示すような1次、2次の2つの横モードを結合させることができる。
この場合にも図16に例示したような2つの共振点を有する周波数特性を得ることができる。したがって、このような弾性表面波共振子を用いても本発明の弾性表面波フィルタを構成することができる。
【0041】
図19は本発明の弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子の電極パターンのさらに別の1例を概略的に示す図である。この弾性表面波共振子1200dは縦モード結合を用いるものであり、2つのIDT1201dと、2つのIDT1201dの間及びこれらを両側から挟むように配設された反射器1202dとを有している。そして、2対のIDT1201dは並列に接続されている。IDTを3対以上備えるようにしてもよく、その場合には少なくとも2対のIDT1201dを接続するようにすればよい。また。IDTの配設位置を調節するようにしてもよい。
【0042】
図20は図19に例示した弾性表面波共振子1200dのAB方向の粒子変位分布を模式的に示す図である。このように1次、3次の2つの縦モードを結合させることにより図16に例示したような2つの共振点を有する周波数特性を得ることができる。したがって、このような弾性表面波共振子を用いても本発明の弾性表面波フィルタを構成することができる。
【0043】
図19の例では反射器をIDT間に間挿しているが、浮き電極を複数のIDT間あるいは1つのIDT内部に形成するようにしてもよい。
【0044】
以上に本発明の弾性表面波フィルタを構成することができる弾性表面波共振子の例を説明したが、本発明の弾性表面波フィルタは、例えば図6、図12、図14、図17または図19に例示したような電極パターンを有する弾性表面波共振子以外にも、縦モード、横モード、あるいはこれらを組み合わせモードを用いた弾性表面波共振子を用いて構成するようにしてもよい。
【0045】
ここでは対称格子型弾性表面波フィルタを構成するインピーダンス素子として弾性表面波共振子のみを使用した例について説明したが、前述のように抵抗R、インダクタンスL、キャパシタンスCなどとともに弾性表面波フィルタを構成するようにしてもよい。例えば圧電性基板上での配線の引き回しなどにより実装上抵抗R、インダクタンスL、キャパシタンスCなどが付随する場合であっても、各インピーダンス素子において、前述したような複数の共振周波数(共振点)と***振周波数(***振点)とが存在すれば、弾性表面波共振子の共振周波数、***振周波数を調節することによって本発明の弾性表面波フィルタを構成することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の弾性表面波フィルタによれば、複合モードの弾性表面波共振子の複数の共振点に対応して広い通過帯域を得ることができる。すなわち、複数の共振周波数と***振周波数とを有するインピーダンス素子を組み合わせることにより、広い周波数帯域にわたって低損失な帯域特性を得ることができる。また、ラダー型弾性表面波フィルタのように帯域外特性を損ねることなく通過周波数帯域を形成することができる。
【0047】
さらに挿入損失も小さいので、消費電力が少なく、移動体通信などの携帯システムに対応することができる。したがって、携帯電話などの移動体通信システムなどに適用することにより、通過周波数帯域を拡大し、回線容量を増大させることができる。
【0048】
また、本発明の通過周波数帯域の形成方法によれば、複数の共振周波数と***振周波数を組み合わせることにより、広い周波数帯域にわたって低損失な帯域特性を有し、帯域外特性も良好な通過周波数帯域を形成することができる。
【0049】
また、複数の共振周波数、***振周波数を有するインピーダンス素子を組み合わせて格子型弾性表面波フィルタを形成することにより、従来よりも通過周波数帯域の形成の自由度を大きくることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性表面波フィルタの構成を模式的に示す図。
【図2】本発明の弾性表面波フィルタの構成を模式的に示す図。
【図3】第1のインピーダンス素子の周波数特性を模式的に示す図。
【図4】第2のインピーダンス素子の周波数特性を模式的に示す図。
【図5】第1、第2のインピーダンス素子の周波数特性の関係を模式的に示す図。
【図6】本発明の弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子の電極パターンの1例を示す図。
【図7】縦モードの弾性表面波共振子のAB方向の粒子変位分布を模式的に示す図。
【図8】第1の弾性表面波共振子の周波数特性を示す図。
【図9】第2の弾性表面波共振子の周波数特性を示す図。
【図10】本発明の対称格子型構成の弾性表面波フィルタの構成を概略的に示す図。
【図11】本発明の弾性表面波フィルタの周波数特性を示す図。
【図12】本発明の弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子の電極パターンの別の1例を示す図。
【図13】横モードの弾性表面波共振子のCD方向の粒子変位分布を模式的に示す図。
【図14】本発明の弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子の電極パターンの別の1例を概略的に示す図。
【図15】図14の弾性表面波共振子のCD方向の粒子変位分布を模式的に示す図。
【図16】本発明の弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子の周波数特性を模式的に示す図。
【図17】本発明の弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子の電極パターンのさらに別の1例を概略的に示す図。
【図18】図17の弾性表面波共振子のCD方向の粒子変位分布を模式的に示す図。
【図19】本発明の弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子の電極パターンの別の1例を概略的に示す図。
【図20】図19の弾性表面波共振子のAB方向の粒子変位分布を模式的に示す図。
【図21】2ポート弾性表面波共振子型フィルタの2フィルタが継続接続された構造の1例を概略的に示す図。
【図22】図21に例示した弾性表面波共振子型フィルタの周波数特性を示す図。
【図23】ラダー型弾性表面波フィルタの構成を概略的に示す図。
【図24】図23に例示したラダー型弾性表面波フィルタの周波数特性を示す図。
【図25】ラティス型弾性表面波フィルタの構成の1例を概略的に示す図。
【図26】図25に例示したラティス型弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振子の構造の1例を概略的に示す図。
【符号の説明】
100……弾性表面波フィルタ、101a……第1の入力端子
101b……第2の入力端子、102a……第1の出力端子
102b……第2の出力端子、103……第1のインピーダンス素子
104……第2のインピーダンス素子
600……複合モード弾性表面波共振子、601……反射器
602……IDT
801……共振周波数fr1、802……共振周波数fr2
803……共振周波数fr3、804……共振周波数fr4
900……弾性表面波フィルタ、901……第1の弾性表面波共振子
902……第2の弾性表面波共振子、903a……第1の入力端子
903b……第2の入力端子、904a……第1の出力端子
904b……第2の出力端子
1200……複合モード弾性表面波共振子、1201……IDT
1202……反射器
1200b、1200c、1200d……複合モード弾性表面波共振子
1201b、1201c、1201d……IDT
1202b、1202c、1202d……反射器
Claims (10)
- 複数の入出力端子間にインピーダンス素子を対称格子型に配設した弾性表面波フィルタであって、
第1の入力端子と第1の出力端子との間および第2の入力端子と第2の出力端子との間に間挿され、所定の周波数帯域内に
fr1<far1 <fr3<far3
となるような複数の共振周波数fr と***振周波数farとを有する複合モード弾性表面波共振子を含む第1のインピーダンス素子と、
第1の入力端子と第2の出力端子との間および第2の入力端子と第1の出力端子との間に間挿され、前記周波数帯域内に
fr2<far2 <fr4<far4
となるとともに、ほぼ
fr2=far1 、fr4=far3
となるような複数の共振周波数fr と***振周波数farとを有する複合モード弾性表面波共振子を含む第2のインピーダンス素子とを具備したことを特徴とする弾性表面波フィルタ。 - 複数の入出力端子間に所定の周波数帯域内に交互に現れる共振周波数と***振周波数とを有するインピーダンス素子を対称格子型に配設した弾性表面波フィルタであって、
第1の周波数と第2の周波数とに***振周波数を有する複合モード弾性表面波共振子を含む第1のインピーダンス素子と、
第1の周波数と第2の周波数とに共振点を有する複合モード弾性表面波共振子を含む第2のインピーダンス素子とを具備したことを特徴とする弾性表面波フィルタ。 - 第1の入力端子および第2の入力端子と、
第1の出力端子および第2の出力端子と、第1の入力端子と第1の出力端子との間および第2の入力端子と第2の出力端子との間に間挿され、複数の共振周波数および***振周波数を有する複合モード弾性表面波共振子を含む第1のインピーダンス素子と、
第1の入力端子と第2の出力端子との間および第2の入力端子と第1の出力端子との間に間挿され、第1のインピーダンス素子の複数の***振周波数と対応して通過周波数帯域を形成する複数の共振周波数を有する複合モード弾性表面波共振子を含む第2のインピーダンス素子とを具備したことを特徴とする弾性表面波フィルタ。 - 前記弾性表面波共振子は横複合モードを用いた複合モード弾性表面波共振子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の弾性表面波フィルタ。
- 前記弾性表面波共振子は縦複合モードを用いた複合モード弾性表面波共振子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の弾性表面波フィルタ。
- 前記弾性表面波共振子は弾性表面波伝搬方向に対しほぼ垂直方向に複数対配設した櫛歯状電極を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の弾性表面波フィルタ。
- 前記弾性表面波共振子は弾性表面波伝搬方向に対しほぼ平行な方向に複数対配設した櫛歯状電極を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の弾性表面波フィルタ。
- 前記弾性表面波共振子は、開口部の一部領域で部分的に噛合した領域を有する櫛歯状電極対を具備したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の弾性表面波フィルタ。
- 前記弾性表面波共振子は、弾性表面波の伝搬方向に対しほぼ平行な方向に複数対配設されるとともに少なくとも2対は互いに並列に接続された櫛歯状電極対を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の弾性表面波フィルタ。
- 複数の入出力端子間に、所定の周波数帯域内に交互に現れる共振周波数と***振周波数とを有するインピーダンス素子を対称格子型に配設した弾性表面波フィルタにおける通過周波数帯域の形成方法であって、
複数の共振周波数と***振周波数とを有する複合モード弾性表面波共振子を備えた第1のインピーダンス素子の複数の***振周波数と、第1のインピーダンス素子とは異なる複数の共振周波数と***振周波数とを有する複合モード弾性表面波共振子を備えた第2のインピーダンス素子の複数の共振周波数とをほぼ一致させることを特徴とする通過周波数帯域の形成方法。
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