JP3227649B2 - 弾性表面波フィルタ - Google Patents

弾性表面波フィルタ

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JP3227649B2 JP21341297A JP21341297A JP3227649B2 JP 3227649 B2 JP3227649 B2 JP 3227649B2 JP 21341297 A JP21341297 A JP 21341297A JP 21341297 A JP21341297 A JP 21341297A JP 3227649 B2 JP3227649 B2 JP 3227649B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電基板上に複数
のSAW共振子を構成してなる弾性表面波フィルタに関
し、より詳細には、複数のSAW共振子がラダー型フィ
ルタ回路を構成するように配置された弾性表面波フィル
タに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、移動体通信機器において、高周
波用の帯域フィルタとして、複数のSAW共振子を圧電
基板上に構成してなる弾性表面波フィルタが知られてい
る。例えば、特公昭56−19765号公報には、圧電
基板上に複数のSAW共振子を形成してラダー型フィル
タ回路を構成してなる弾性表面波フィルタが開示されて
いる。
【0003】図11は、上記先行技術に開示されている
弾性表面波フィルタを説明するための模式的平面図であ
る。弾性表面波フィルタ51は、矩形の圧電基板52を
用いて構成されている。圧電基板52上には、複数のS
AW共振子が、直列腕共振子53,54及び並列腕共振
子55,56として形成されている。すなわち、入力端
子57と出力端子58との間に構成される直列腕におい
て直列腕共振子53,54が直列に接続されている。ま
た、上記直列腕と基準電位との間に、並列腕共振子5
5,56が接続されている。直列腕共振子53,54と
並列腕共振子55,56とは入出力間において交互に配
置されている。
【0004】弾性表面波フィルタ51では、直列腕共振
子53,54及び並列腕共振子55,56が、何れも、
中央にインターデジタルトランスデューサ(以下、ID
T)53a,54a,55a,56aを有し、IDT5
3a〜56aの両側に反射器53b,53c〜56b,
56cを形成した構造を有する。
【0005】すなわち、弾性表面波フィルタ51では、
直列腕共振子53,54及び並列腕共振子55,56の
何れもが、IDTの両側に反射器を配置した1ポート型
SAW共振子により構成されている。
【0006】上記弾性表面波フィルタ51の動作原理は
以下の通りである。図12に電極部分のみを模式的に平
面図で示すように、1ポート型SAW共振子60は、中
央に配置されたIDT61の両側に反射器62,63を
配置した構造を有する。IDT61は、少なくとも1本
の電極指を有するくし歯電極61aと、少なくとも1本
の電極指を有するくし歯電極61bとを、互いの電極指
が間挿し合うように配置した構造を有する。
【0007】1ポート型SAW共振子60では、IDT
61で励振された表面波が、反射器62,63で反射さ
れて定在波とされ、反射器62,63間に閉じ込めら
れ、SAW共振子60は高いQ値を有する共振子として
動作する。このSAW共振子60のインピーダンス特性
においては、周知のように、共振周波数fr付近でイン
ピーダンスが低くなる極が存在し、***振周波数faに
おいてインピーダンスが高くなる極が現れる。
【0008】弾性表面波フィルタ51では、上記1ポー
ト型SAW共振子のインピーダンス特性を利用して通過
帯域を得ている。すなわち、直列腕共振子53,54の
共振周波数frと、並列腕共振子55,56の***振周
波数faとを一致させることにより、この一致された周
波数付近において入出力インピーダンスを特性インピー
ダンスと整合させており、それによって通過帯域を構成
している。
【0009】また、1ポート型SAW共振子は上記イン
ピーダンス特性を有するため、直列腕共振子53,54
の***振周波数付近では非常に高インピーダンスとな
り、並列腕共振子55,56の共振周波数付近では非常
に低インピーダンスとなるため、弾性表面波フィルタ5
1では、これらの周波数を極とする減衰域が形成され
る。
【0010】弾性表面波フィルタ51では、直列腕共振
子53,54及び並列腕共振子55,56が上記のよう
に構成されているため、挿入損失の低減を図ることがで
き、かつ通過帯域近傍における減衰量が比較的大きくな
るとされている。
【0011】また、特開平5−183380号公報に
は、弾性表面波フィルタ51と同様に構成されており、
さらに、並列腕共振子にインダクタンスを加え、それに
よって広帯域とした弾性表面波フィルタが開示されてい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】近年、携帯電話などの
移動体通信機器においては、送信周波数帯域及び受信周
波数帯域の拡大が強く求められている。従って、これら
の機器に用いられる帯域フィルタにおいても、広帯域化
が要求されている。加えて、これらの機器に用いられる
帯域フィルタでは、阻止域における減衰量の拡大が強く
求められている。すなわち、送信用フィルタにおいては
受信用周波数帯域において、受信用フィルタでは送信用
周波数帯域において大きな減衰量が得られなければなら
ない。
【0013】ところで、移動体通信機器の帯域フィルタ
では、上記阻止域の周波数は、通過帯域の近傍に位置し
ている。他方、ラダー型回路を有する弾性表面波フィル
タは上述した原理で動作するものであるため、通過帯域
近傍における減衰量が比較的大きく、従ってラダー型回
路構成の弾性表面波フィルタは移動体通信機器の帯域フ
ィルタとして適切な特性を有するものである。
【0014】しかしながら、ラダー型回路を有する弾性
表面波フィルタでは、減衰極付近では減衰量が非常に大
きいが、この減衰極の周波数範囲が狭いため、減衰極の
周波数を外れると急激に減衰量が小さくなる。すなわ
ち、通過帯域近傍における阻止域において、上記減衰極
の周波数付近では大きな減衰量を得ることができるが、
減衰量の大きな周波数領域が比較的狭いため、減衰量の
大きな周波数範囲の拡大が強く求められている。
【0015】ラダー型回路を有する弾性表面波フィルタ
において阻止域における減衰量が大きな部分の周波数領
域を拡げる方法としては、従来、並列腕共振子と直列
腕共振子との容量比を大きくする方法、あるいは複数
の並列腕共振子を用い、並列腕共振子の共振周波数を異
ならせることにより複数の減衰極を分散配置する方法が
試みられている。
【0016】しかしながら、容量比によって減衰量を
拡大すると、挿入損失が悪化するという問題があった。
また、のように複数の並列腕共振子の共振周波数を異
ならせる場合には、通過帯域内でインピーダンス整合を
とることができなくなり、反射損失が増大するという問
題があった。
【0017】すなわち、通過帯域近傍の阻止域において
減衰量の大きな周波数範囲を拡大する従来の方法では、
挿入損失の増大により限界があり、その改善が強く求め
られていた。
【0018】本発明の目的は、挿入損失を増大させるこ
となく、通過帯域の低周波数側の阻止域における減衰量
の大きな周波数領域を拡大し得る、ラダー型フィルタ回
路を有する弾性表面波フィルタを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、入出力端子間を直列腕とし、該直列腕と基準電位と
の間に複数の並列腕を有するラダー型フィルタ回路を構
成するように、圧電基板上に複数の直列腕共振子及び
数の並列腕共振子を形成してなり、該複数の並列腕共振
子が、入力端子と該入力端子に近接した直列腕共振子と
の間の接続点に接続された並列腕、及び出力端子と該出
力端子に近接された直列腕共振子との間の接続点に接続
された並列腕の双方にそれぞれ配置された第1の並列腕
共振子と、直列腕共振子間の接続点に接続された並列腕
に配置された第2の並列腕共振子とを有する、弾性表面
波フィルタ素子と、前記弾性表面波フィルタ素子を収納
しており、かつ弾性表面波フィルタ素子に接続される複
数の外部端子を有するパッケージ材と、前記弾性表面波
フィルタ素子の入出力端子及び基準電位端子と、前記パ
ッケージ材の複数の外部端子とをそれぞれ接続している
複数のボンディングワイアとを備える弾性表面波フィル
タにおいて、前記第2の並列腕共振子の電極容量が、前
記第1の並列腕共振子の電極容量の2倍よりも大きく、
6倍以下とされており、かつ前記第2の並列腕共振子
と、パッケージ材に設けられた基準電位に接続される外
部端子とを接続しているボンディングワイアの長さが、
前記第1の並列腕共振子とパッケージ材に設けられた基
準電位に接続される外部端子とを接続しているボンディ
ングワイアよりも長くされていることを特徴とする。
【0020】前述したように、ラダー型回路構成を有す
る弾性表面波フィルタにおいて、通過帯域よりも低周波
数側の阻止域における減衰特性は、並列腕共振子の共振
周波数におけるインピーダンス特性に依存する。従っ
て、低周波数側の阻止域における減衰量の大きな周波数
領域を拡大するには、並列腕共振子を複数個用い、これ
らの共振周波数を異ならせることにより、周波数の異な
る複数の減衰極を分散配置すればよい。しかしながら、
この方法では、***振周波数も変化するため、通過帯域
内におけるインピーダンス整合がとれなくなり、挿入損
失が悪化することになる。
【0021】請求項1に記載の発明では、上記のような
問題点に鑑み、複数の並列腕共振子を用いた弾性表面波
フィルタにおいて、ボンディングワイアを利用して複数
の並列腕共振子に直列にインダクタンス素子を付加し、
それによって並列腕共振子の***振周波数付近のインピ
ーダンス特性の変化を抑制し、他方、複数の並列腕共振
子の共振周波数の分散により減衰量の大きな周波数領域
の拡大を図ったことに特徴を有する。
【0022】本発明で、前記弾性表面波フィルタ素子
が、複数の直列腕共振子及び複数の並列腕共振子を有
し、前記弾性表面波フィルタ素子の入力端子もしくは出
力端子と、該入出力端子に近接した直列腕共振子との間
の接続点に接続された並列腕に配置された第1の並列腕
共振子と、直列腕共振子間の接続点に接続された並列腕
に配置された第2の並列腕共振子とを有し、第2の並列
腕共振子の電極容量が、第1の並列腕共振子の電極容量
よりも大きくされている。
【0023】また、入力端子と該入力端子に近接した直
列腕共振子との間の接続点に接続された並列腕、及び出
力端子と該出力端子に近接された直列腕共振子との間の
接続点に接続された並列腕の双方に前記第1の並列腕共
振子が配置されており、前記第2の並列腕共振子の電極
容量が、前記第1の並列腕共振子の電極容量の2倍より
も大きく、6倍以下とされている。
【0024】さらに、前記第2の並列腕共振子と、パッ
ケージ材に設けられた基準電位に接続される外部端子と
を接続しているボンディングワイアの長さが、前記第1
の並列腕共振子とパッケージ材に設けられた基準電位に
接続される外部端子とを接続しているボンディングワイ
アよりも長くされており、それによって減衰量の大きな
周波数領域のより一層の拡大を図ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る弾性表面波フ
ィルタを、図示の構造例に従って説明する。図1は、本
発明に係る弾性表面波フィルタの一構造例を説明するた
めの模式的平面図であり、図2はその等価回路を示す図
である。
【0026】図2に示すように、弾性表面波フィルタ1
では、入力端子2aと出力端子2bとの間に構成される
直列腕に、直列腕共振子3,4,5が挿入されている。
直列腕共振子3,4間の接続点6aと基準電位との間に
並列腕が構成されており、該並列腕に並列腕共振子7が
挿入されている。同様に、直列腕共振子4,5間の接続
点6bと基準電位との間にも並列腕が構成されており、
該並列腕に並列腕共振子8が接続されている。
【0027】後述の構造例から明らかなように直列腕共
振子3,4,5及び並列腕共振子7,8はパッケージ材
の外部と接続するための外部端子にボンディングワイア
により接続されている。本構造例では、このボンディン
グワイアによるインダクタンス9a〜9dが各共振子に
直列に挿入されることになる。
【0028】すなわち、直列腕共振子3と入力端子2a
とを接続しているボンディングワイアによりインダクタ
ンス9aが、直列腕共振子5と出力端子2bとを接続し
ているボンディングワイアによりインダクタンス9b
が、それぞれ直列腕共振子3,5に直列に挿入されてい
る。同様に、並列腕共振子7,8を基準電位に接続され
るパッケージ材の外部端子と接続している各ボンディン
グワイアにより、それぞれ、インダクタンス9c,9d
が挿入されている。
【0029】弾性表面波フィルタ1では、並列腕共振子
7,8の電極容量が異ならされており、並列腕共振子8
の電極容量が並列腕共振子7の電極容量よりも大きくさ
れている。また、並列腕共振子8を基準電位に接続して
いるボンディングワイアによるインダクタンス9dが、
並列腕共振子7を基準電位に接続しているボンディング
ワイアによるインダクタンス9cよりも大きくなるよう
に、インダクタンス9dを構成するためのボンディング
ワイアが相対的に長くされている。
【0030】図2に示した弾性表面波フィルタ1の具体
的な構造を図1を参照して説明する。弾性表面波フィル
タ1では、パッケージ材10の中央開口内に弾性表面波
フィルタ素子12が配置されている。なお、特に図示は
しないが、パッケージ材10の中央開口10aを閉成す
るように蓋材(図示せず)が取り付けられ、弾性表面波
フィルタ素子12はパッケージ構造内に密封されてい
る。
【0031】パッケージ材10は、アルミナなどの絶縁
性セラミックスまたは合成樹脂などの適宜の絶縁性材料
により構成されている。また、パッケージ材10の開口
10aの両側には、段部10b,10bが形成されてお
り、段部10b,10b上に、外部端子11a〜11f
が形成されている。
【0032】外部端子11a〜11fは、銅やアルミニ
ウムなどの導電性材料からなる薄膜もしくは厚膜により
形成されており、図1では必ずしも明確ではないが、段
部10b上からパッケージ材10の外側面に至るように
形成されており、パッケージ材10の外側面により外部
と電気的に接続され得るように配置されている。外部端
子11a〜11fは、弾性表面波フィルタ素子12の後
述する各共振子とボンディングワイアにより接続されて
いる。
【0033】弾性表面波フィルタ素子12は、矩形の圧
電基板13を用いて構成されている。圧電基板13とし
ては、LiNbO3 、LiTaO3 または水晶などの圧
電単結晶もしくはチタン酸ジルコン酸鉛系圧電セラミッ
クスのような圧電セラミックスにより構成することがで
きる。本構造例では、36°YカットLiTaO3 基板
により圧電基板13が構成されている。
【0034】圧電基板13上には、導電性材料、例えば
Alにより、直列腕共振子3〜5及び並列腕共振子7,
8が形成されている。直列腕共振子3は、互いの電極指
が間挿し合うように配置されたIDT3aと、IDT3
aの両側に配置された反射器3b,3cとを有する1ポ
ート型SAW共振子である。同様に、直列腕共振子4,
5も、IDTと、IDTの両側に配置された反射器とを
有する。さらに、並列腕共振子7,8についても、同様
に、中央に配置されたIDTと、IDTの両側に配置さ
れた反射器とを備える。
【0035】弾性表面波フィルタ1では、外部端子11
a〜11fの内、外部端子11bが入力端子として用い
られ、外部端子11eが出力端子として用いられる。外
部端子11bには、ボンディングワイア9Aにより直列
腕共振子3のIDT3aの一方のくし歯電極が接続され
ている。他方、導電パターン14aにより直列腕共振子
3,4が接続されており、導電パターン14bにより直
列腕共振子4,5が接続されている。また直列腕共振子
5のIDTの一方のくし歯電極がボンディングワイア9
Bにより外部端子11eに接続されている。従って、入
力端子としての外部端子11bと、出力端子としての外
部端子11eとの間に直列腕が構成されており、該直列
腕に直列腕共振子3,4,5が挿入されている。
【0036】他方、並列腕共振子7は、直列腕共振子
3,4間の接続点と基準電位との間に接続されている。
この基準電位と並列腕共振子7との接続は、IDTの一
方のくし歯電極を、基準電位に接続される外部端子11
cに対してボンディングワイア9Cにより接続すること
により行われている。さらに、並列腕共振子8は、直列
腕共振子4,5との間の接続点と基準電位との間に接続
されている。並列腕共振子8の基準電位への接続は、並
列腕共振子8のIDTの一方のくし歯電極をボンディン
グワイア9Dにより、基準電位に接続される外部端子1
1dに接続することにより行われている。
【0037】従って、弾性表面波フィルタ1では、上記
ボンディングワイア9A〜9Dにより、図2に示したイ
ンダクタンス9a〜9dが構成されることになる。ま
た、前述したとおり、並列腕共振子8の電極容量は、並
列腕共振子7の電極容量よりも大きくされている。本構
造例では、並列腕共振子8のIDTにおける電極間対向
面積(すなわち、一方のくし歯電極と他方のくし歯電極
との間の電極間対向面積)を、並列腕共振子7における
電極間対向面積の2.5倍とすることにより、並列腕共
振子8の電極容量を、並列腕共振子7の電極容量の2.
5倍としている。
【0038】また、ボンディングワイア9Dが、ボンデ
ィングワイア9Cよりも長くされている。従って、図2
に示すインダクタンス9dが、インダクタンス9cより
も大きくされている。
【0039】なお、本発明において、複数の並列腕共振
子の電極容量を異ならせる方法としては、上記のように
電極間対向面積を変える方法の他、電極指交差幅を変え
る方法、あるいは電極指の対数を変化させる方法なども
用いることができる。あるいは同一周波数のSAW共振
子を複数個直列もしくは並列に接続して、一個の並列腕
共振子を構成することにより、該並列腕共振子の電極容
量を調整させてもよい。すなわち、本発明において、並
列腕共振子は、一個のSAW共振子により構成される必
要は必ずしもない。
【0040】次に、弾性表面波フィルタ1において、上
記並列腕共振子7,8の電極容量が異ならされているこ
と、並びにボンディングワイア9Dがボンディングワイ
ア9Cよりも長くされていることにより、通過帯域の低
周波数側の阻止域において減衰量の大きな周波数範囲の
拡大が図られることを説明する。
【0041】1ポート形SAW共振子の等価回路は、図
3に示すとおりである。図3において、L1、C1、R
1は、それぞれ、弾性表面波を励振した場合の共振を表
す誘導成分、容量成分及び抵抗成分を示す。C0は、I
DTの電極指の電極間容量を、Lsは共振子に接続され
た外部インダクタンスである。外部インダクタンスLs
が存在しない場合、共振子の共振周波数fr及び***振
周波数faは、抵抗成分R1を無視すると、次の式
(1)及び(2)で表される。
【0042】
【数1】
【0043】
【数2】
【0044】他方、外部インダクタンスLsが挿入され
ると、共振子周波数fr’が次の式(3)により与えら
れる。
【0045】
【数3】
【0046】従って、式(3)から明らかなように、外
部インダクタンスLsを付加すれば、共振周波数を低下
させることができる。他方、***振周波数については、
外部インダクタンスLsを付加したとしても、式(2)
と同じであるため、外部インダクタンスLsを挿入した
としても***振周波数faは変化しない。
【0047】また、外部インダクタンスLsを挿入した
ことによる共振周波数の変化量をΔfr=(fr’−f
r)は、次の式(4)で表される。
【0048】
【数4】
【0049】よって、式(4)から明らかなように、S
AW共振子の等価インダクタンスL1が小さくなればな
るほど、あるいは外部インダクタンスLsが大きくなれ
ばなるほど、共振周波数の変化量Δfrが大きくなる。
他方、等価インダクタンスL1を小さくするには、SA
W共振子のインピーダンスを低くすればよく、従って共
振子の電極容量を大きくすれば、等価インダクタンスL
1を小さくすることができる。また、外部インダクタン
スLsについては、上記ボンディングワイアによるイン
ダクタンスが必然的に導入されるため、ボンディングワ
イアを長くすれば、外部インダクタンスLsを大きくす
ることができる。なお、前述したとおり***振周波数に
ついては、外部インダクタンスLsの値により変化しな
いため、ボンディングワイアを長くしたとしても、通過
帯域内の特性は劣化しない。
【0050】よって、複数の並列腕共振子を有する弾性
表面波フィルタ1では、並列腕共振子7,8の共振周波
数を異ならせることにより、通過帯域よりも低周波数側
の阻止域においてそれぞれの共振周波数による減衰極を
分散させて減衰量の大きな周波数範囲の拡大が図られて
いる。しかも、上記のように、並列腕共振子8の電極容
量を並列腕共振子7の電極容量よりも大きくし、ボンデ
ィングワイア9Dの長さをボンディングワイア9Cの長
さよりも長くすることにより、共振周波数差Δfrを得
ているため、通過帯域よりも低域側の減衰量の大きな周
波数範囲を拡大させているだけでなく、それぞれの***
振周波数は変化しないため、通過帯域の特性に影響を与
えることなく阻止域における減衰量の大きな周波数範囲
を拡大することができる。
【0051】弾性表面波フィルタ1の減衰量周波数特性
を、図4に実線Aで、並びにその要部を右側のスケール
に従って拡大した特性を実線Bで示す。図4に示す特性
は、弾性表面波フィルタ1において、直列腕共振子3,
5の電極指の対数=100、電極指交差幅=130μm
とし、直列共振子4の電極指の対数=70、電極指交差
幅=100μm、並列腕共振子7の電極指の対数=6
0、電極指交差幅=90μm、電極間容量=2.5pF
とし、並列腕共振子8の電極指の対数=60、電極指交
差幅=230μm、電極間容量=6.3pFとし、ボン
ディングワイア9Cの長さ=約2mm、ボンディングワ
イア9Dの長さ=約1mmとした場合の特性を示す。
【0052】比較のために、並列腕共振子8を並列腕共
振子7と同様に構成し、かつボンディングワイア9C,
9Dの長さを同一すなわち約1mmとした場合の弾性表
面波フィルタの減衰量周波数特性を図13に実線Cで、
並びにその要部を右側のスケールに従って拡大した特性
を実線Dで示す。図4に示した減衰量周波数特性と、図
13に示した減衰量周波数特性を比較すれば、弾性表面
波フィルタ1では、通過帯域よりも低周波数側の阻止域
において、減衰量を約5dB大きくすることができ、か
つ減衰量が23dBの周波数範囲を約40%拡大し得る
ことがわかる。すなわち、減衰極では、減衰量が小さく
なるものの、必要とされる阻止域の周波数範囲では、減
衰量の最小値を増大させることができる。
【0053】図5は、本発明の弾性表面波フィルタの第
2の構造例を説明するための模式的平面図であり、図6
はその等価回路を示す図である。図6から明らかなよう
に、弾性表面波フィルタ21では、入力端子2aと出力
端子2bとの間に構成された直列腕に、2個の直列腕共
振子22,23が挿入されている。また、入力端子2a
と直列腕共振子22との間の接続点24aと基準電位と
の間に接続された並列腕に並列腕共振子25が挿入され
ている。直列腕共振子22,23間の接続点24bと基
準電位との間に接続された並列腕に並列腕共振子26が
接続されている。さらに、直列腕共振子23と出力端子
2bとの間の接続点24cと基準電位との間に接続され
た並列腕に並列腕共振子27が挿入されている。
【0054】インダクタンス29a〜29eは、それぞ
れ、ボンディングワイアによるインダクタンス分を示
し、図2に示したインダクタンス9a〜9dと同様であ
る。もっとも、弾性表面波フィルタ21では、インダク
タンス29dが、インダクタンス29c,29eよりも
大きくなるように、後述のボンディングワイア29Dの
長さがボンディングワイア29C,29Eよりも長くさ
れている。
【0055】また、入出力端子2a,2bと、入出力端
子2a,2bに近接された直列腕共振子22,23との
間の接続点24a,24cに接続された並列腕に配置さ
れている第1の並列腕共振子としての並列腕共振子2
5,27の電極間容量は等しくされている。他方、直列
腕共振子22,23間の接続点24bに接続された並列
腕に配置された第2の並列腕共振子26の電極間容量
は、第1の並列腕共振子25,27の2倍とされてい
る。
【0056】図5に示すように、弾性表面波フィルタ2
1では、上記のように構成された弾性表面波フィルタ素
子30がパッケージ材10の開口10a内に配置されて
いる。なお、パッケージ材10の構造については、弾性
表面波フィルタ1の場合と同様であるため、同一部分に
ついては、同一の参照番号を付することにより、その説
明は省略する。
【0057】弾性表面波フィルタ21では、入力端子と
しての外部端子11bに、直列腕共振子22がボンディ
ングワイア29Aにより接続されている。また、直列腕
共振子23は、ボンディングワイア29Bにより出力端
子としての外部端子11eに電気的に接続されている。
直列腕共振子22,23は、図1に示した直列腕共振子
3と同様に中央にIDTを有し、両側に反射器を配置し
た1ポート型SAW共振子により構成されている。直列
腕共振子22,23は、導電パターン31aにより互い
に直列に接続されている。
【0058】並列腕共振子25,26,27について
も、両側に反射器を有する1ポート型SAW共振子で構
成されている。並列腕共振子25は、基準電位に接続さ
れる外部端子11aに対してボンディングワイア29C
により電気的に接続されている。並列腕共振子26は、
基準電位に接続される外部端子11dに対し、ボンディ
ングワイア29Dにより電気的に接続されている。さら
に、並列腕共振子27は、基準電位に接続される外部端
子11fにボンディングワイア29Eにより電気的に接
続されている。
【0059】弾性表面波フィルタ21では、圧電基板1
3は、36°YカットLiTaO3基板により構成され
ており、上述した各共振子22,23,25〜27及び
導電パターン31aは、アルミニウムを圧電基板13上
に蒸着し、パターニングすることにより形成されてい
る。
【0060】一般にラダー型フィルタのインピーダンス
整合を図るには、1個の直列腕共振子と1個の並列腕共
振子の組み合わせを1つのブロックとし、複数のブロッ
クの入出力を反転させて縦続接続させる。この方法で
は、入出力端側に配置された並列腕共振子のインピーダ
ンスが他の並列腕の並列腕共振子のインピーダンスの2
倍となる。従って、図6に示した等価回路において、第
2の並列腕共振子26のインピーダンスが第1の並列腕
共振子25,27の1/2の場合、インピーダンス整合
が図られることなる。
【0061】この場合、前述した式(4)から、並列腕
共振子26を基準電位に接続しているボンディングワイ
ア29Dを長くすれば、並列腕共振子26の共振周波数
の変化を最も大きくすることができ、それによって通過
帯域よりも低周波数側の減衰量の大きな周波数範囲を拡
大することができる。従って、弾性表面波フィルタ21
においても、直列腕共振子間の接続点に接続された並列
腕に配置された上記第2の並列腕共振子としての並列腕
共振子26の電極容量を相対的に大きくした構造におい
て、該並列腕共振子26の基準電位に接続されるボンデ
ィングワイアの長さを相対的に長くすることにより、弾
性表面波フィルタ1の場合と同様に、通過帯域よりも低
周波数側の阻止域における減衰量の大きな周波数範囲を
拡大し得ることがわかる。
【0062】図7は、弾性表面波フィルタ21の減衰量
周波数特性を示す図であり、実線Eは実線Fで示す特性
の要部を右側のスケールに従って拡大した特性である。
この減衰量周波数特性は、直列腕共振子22,23を、
電極指の対数=95、電極指の交差幅=60μm、電極
間容量=2.6pFとし、並列腕共振子25,27の電
極指の対数=80、電極指交差幅=60μm、電極間容
量=2.2pFとし、並列腕共振子26の電極指の対数
=80、電極指交差幅=120μm、電極間容量=4.
42pFとし、ボンディングワイア29Dの長さを2m
m、ボンディングワイア29C,29Eの長さを1mm
とした場合の特性を示す。図7に示した特性を、図14
に示した特性と比べれば明らかなように、本構造例にお
いても、通過帯域よりも低周波数側において、減衰量を
約5dB拡大し得ることがわかる。
【0063】図8は、本発明に係る弾性表面波フィルタ
の第3の構造例を説明するための模式的平面図である。
第3の構造例に係る弾性表面波フィルタ41は、並列腕
共振子3素子及び直列腕共振子2素子の5素子構成を有
するものであり、物理的な構成自体は、図5に示した第
2の構造例と同様である。従って、相当の部分について
は、相当の参照番号を付することによりその説明は省略
する。
【0064】弾性表面波フィルタ41が、弾性表面波フ
ィルタ21と異なるところは、第2の並列腕共振子26
の電極容量を、第1の並列腕共振子としての並列腕共振
子25,27の電極容量の4倍としていることにある。
すなわち、並列腕共振子26の電極面積を並列腕共振子
25,27の電極面積の4倍としていることを除いて
は、図5に示した弾性表面波フィルタ21と同様に構成
されている。
【0065】第2の構造例に係る弾性表面波フィルタ2
1では、第2の並列腕共振子26の電極容量を、第1の
並列腕共振子25,27の電極容量の2倍とすることに
より、通過帯域におけるインピーダンス整合を図ってい
た。しかしながら、第2の構造例では、減衰域を拡大す
る場合に、大きなインダクタンスを付加することが必要
となる。他方、弾性表面波フィルタのパッケージは、年
々小型化が進んでおり、上記のようにボンディングワイ
アによってインダクタンス部を挿入するにはその大きさ
に限界がある。そこで、より小さなインダクタンスを付
加することにより、共振周波数を変える必要がある。
【0066】第3の構造例では、上記要求を満たすため
に、並列腕共振子26の電極容量をより一層大きくし、
第1の並列腕共振子25,27の電極容量を小さくする
ことにより、第2の並列腕共振子26の共振周波数の変
化量を大きくすることにより、通過帯域よりも低域側の
阻止域における減衰量の大きな周波数域を拡大すること
が可能とされている。もっとも、前述したとおり、通過
帯域内におけるインピーダンス整合を図るには、第2の
並列腕共振子26と、第1の並列腕共振子25,27の
電極容量比は2対1が理想である。インピーダンス差が
大きくなりすぎると、上記インピーダンス整合を図るこ
とはできなくなる。従って、実用可能な容量比の範囲は
インピーダンス整合を考慮すると、自ずと限定されるこ
とになる。
【0067】図9は、中央の第2の並列腕共振子26と
両側の第1並列腕共振子25,27の電極容量比を変化
させた場合のVSWR(電圧定在波比)の変化を示す図
である。一般に、高周波数用フィルタでは、VSWRは
2以下であることが望ましいが、図9から明らかなよう
に、電極容量比が6倍以上になると、VSWRが急激に
増加する。従って、第2の並列腕共振子の電極容量の第
1の並列腕共振子の電極容量に対する比は6倍以下とす
ることが望ましいことがわかる。
【0068】上記のように、VSWRの値が2を超えな
い範囲で、第2の並列腕共振子の電極容量を大きくする
ことにより、フィルタ特性の劣化を招くことなく、通過
帯域の低周波数側阻止域における減衰量の大きな周波数
範囲を拡大することができる。従って、第2の並列腕共
振子に接続されるボンディングワイアの長さを長くすれ
ば、より一層第2の並列腕共振子の共振周波数を下げる
ことができるため、低域側の阻止域において、減衰量の
大きな周波数範囲を拡大することができる。
【0069】図10に弾性表面波フィルタ41の減衰量
周波数特性を示す。なお、実線Gは実線Hで示す特性の
要部を右側のスケールで拡大した特性である。図10か
ら、第3の構造例の弾性表面波フィルタ41において
も、低域側の阻止域における減衰量が約5dB拡大し得
ることがわかる。
【0070】
【発明の効果】
【0071】
【0072】本発明に係る弾性表面波フィルタでは
数の直列腕共振子と複数の並列腕共振子とを有し、入出
力端子と、入出力端子に近接した直列腕共振子との間の
接続点に並列腕が接続されている構成において、該入出
力端に近接して配置された並列腕に挿入された第1の並
列腕共振子に比べて、直列腕共振子間の接続点に接続さ
れた並列腕に配置された第2の並列腕共振子の電極容量
を大きくすることにより、通過帯域の低周波数側の阻止
域において減衰量の大きな周波数範囲を拡大することが
できる。従って、通過帯域の特性の劣化を生じることな
く、低周波数側の阻止域において、減衰量の大きな周波
数範囲を拡大し得るので、本発明に係る弾性表面波フィ
ルタは、例えば移動体通信器の送信用フィルタや受信用
フィルタとして好適に用いることができる。
【0073】また、上記第2の並列腕共振子の電極容量
、第1の並列腕共振子の電極容量の2倍よりも大き
く、6倍以下とされているので、VSWRの増大を抑制
しつつ、通過帯域よりも低周波数側の阻止域の減衰量の
大きな周波数範囲をより一層拡大し得るため、第2の並
列腕共振子に接続されるボンディングワイアの長さをさ
ほど長くせずとも通過帯域の低周波数側の阻止域におけ
る減衰量を拡大することができ、弾性表面波フィルタの
小型化にも寄与することができる。
【0074】らに、第2の並列腕共振子と基準電位と
を接続しているボンディングワイアの長さが、第1の並
列腕共振子と基準電位との間に接続されるボンディング
ワイアよりも長くされているため、より一層通過帯域の
低周波数側の阻止域における減衰量の大きな周波数範囲
を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る弾性表面波フィルタの一構造例を
説明するための模式的平面図。
【図2】本発明に係る弾性表面波フィルタの一構造例の
等価回路を示す図。
【図3】1ポート型SAW共振子の等価回路を説明する
ための図。
【図4】本発明の一構造例に係る弾性表面波フィルタの
減衰量周波数特性を示す図。
【図5】本発明の第2の構造例に係る弾性表面波フィル
タを説明するための模式的平面図。
【図6】図5に示した弾性表面波フィルタの等価回路を
示す図。
【図7】図5に示した弾性表面波フィルタの減衰量周波
数特性を示す図。
【図8】本発明の弾性表面波フィルタの第3の構造例を
説明するための模式的平面図。
【図9】第1,第2の並列腕共振子の電極容量比とVS
WRとの関係を示す図。
【図10】本発明の第3の構造例に係る弾性表面波フィ
ルタの減衰量周波数特性を示す図。
【図11】従来の弾性表面波フィルタの一例を説明する
ための模式的平面図。
【図12】1ポート型SAW共振子を説明するための拡
大平面図。
【図13】従来の弾性表面波フィルタの減衰量周波数特
性を示す図。
【図14】従来の弾性表面波フィルタの減衰量周波数特
性を示す図。
【符号の説明】
1…弾性表面波フィルタ 2a…入力端子 2b…出力端子 3,4,5…直列腕共振子 6a,6b…接続点 7,8…並列腕共振子 9a〜9d…インダクタンス 9A〜9D…ボンディングワイア 10…パッケージ材 11a〜11f…外部端子 12…弾性表面波フィルタ素子 13…圧電基板 21…弾性表面波フィルタ 22,23…直列腕共振子 25〜27…並列腕共振子 24a,24b,24c…接続点 29a〜29e…インダクタンス 29A〜29E…ボンディングワイア 41…弾性表面波フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/145 H03H 9/64

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力端子間を直列腕とし、該直列腕と
    基準電位との間に複数の並列腕を有するラダー型フィル
    タ回路を構成するように、圧電基板上に複数の直列腕共
    振子及び複数の並列腕共振子を形成してなり、該複数の
    並列腕共振子が、入力端子と該入力端子に近接した直列
    腕共振子との間の接続点に接続された並列腕、及び出力
    端子と該出力端子に近接された直列腕共振子との間の接
    続点に接続された並列腕の双方にそれぞれ配置された第
    1の並列腕共振子と、直列腕共振子間の接続点に接続さ
    れた並列腕に配置された第2の並列腕共振子とを有す
    る、弾性表面波フィルタ素子と、 前記弾性表面波フィルタ素子を収納しており、かつ弾性
    表面波フィルタ素子に接続される複数の外部端子を有す
    るパッケージ材と、 前記弾性表面波フィルタ素子の入出力端子及び基準電位
    端子と、前記パッケージ材の複数の外部端子とをそれぞ
    れ接続している複数のボンディングワイアとを備える弾
    性表面波フィルタにおいて、前記第2の並列腕共振子の電極容量が、前記第1の並列
    腕共振子の電極容量の2倍よりも大きく、6倍以下とさ
    れており、かつ 前記第2の並列腕共振子と、パッケージ
    材に設けられた基準電位に接続される外部端子とを接続
    しているボンディングワイアの長さが、前記第1の並列
    腕共振子とパッケージ材に設けられた基準電位に接続さ
    れる外部端子とを接続し ているボンディングワイアより
    も長くされていることを特徴とする、弾性表面波フィル
    タ。
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