JP3828273B2 - 固形化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固形化粧料に関し、具体的には、ファンデーション、下地用ファンデーション、口紅、アイシャドウ、及びリップクリーム等の油性の固形化粧料に関する。特に、本発明は、透明性に優れ、塗布時のべたつき感が無く、且つ塗布後さっぱりとした使用感が得られ、しかも、伸び及び保存安定性が良好な油性の固形化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
透明な化粧料としては、従来は、ペースト状の化粧料や液状の化粧料が広く知られていた。固形の透明化粧料としては、ポリアミド樹脂及びエステルガム等の樹脂類を基礎とする固形化粧料、12−ヒドロキシステアリン酸と糖エステルとを含有する固形化粧料、並びに12−ヒドロキシステアリン酸と重質流動イソパラフィンと透明液状油性成分等を含有した固形化粧料等が知られていた(特公昭45−41318号公報、特公昭52−7067号公報、特公平6−96488号、特開平2−264707号公報、特開平4―91010号公報、特開平4―91011号公報等参照)。
【0003】
しかしながら、これらの透明化粧料は、いずれも、透明性、保存安定性、及び使用感等の全てを必ずしも満足させるものではなかった。
【0004】
又、透明性のある固形化粧料の別の例として、デキストリン脂肪酸エステルと重質流動イソパラフィンと液状油性成分とを含有した固形化粧料(特開平9−235210公報)が提案された。しかし、前記固形化粧料を用いたときには、塗布時に良好な艶は得られるものの、塗布時におけるべたつき感の無さ、塗布後におけるさっぱりとした使用感、及び塗布時における伸びの良さは得られなかった。
【0005】
又、不定形無水珪酸に無極性油を配合すると比較的粘度の高い油性ゲルが得られることが既に公知であるが、前記ゲルを固形にする目的で増粘剤を添加するとゲルの透明性が失われたり安定性が低下したりすることがある。
【0006】
したがって、本発明は、外観の透明性に優れているだけでなく、塗布時のべたつき感が無く、且つ塗布後さっぱりとした使用感を与え、更に、伸び及び保存安定性が良好な固形化粧料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決することを目的に鋭意研究を重ねた結果、デキストリンに炭素数12〜18の直鎖脂肪酸が結合したデキストリン脂肪酸エステルと、スクワラン、流動パラフィン、メチルフェニルポリシロキサン、水酸基価3以下のジカプリン酸ネオペンチルグリコール及び水酸基価5以下のトリ2−エチルへキサン酸グリセリルからなる群より選択される少なくとも1種の液状油と、粒子径が0.001〜0.05μmの不定形微粒子無水珪酸とを含有すると、その透明性を保ったまま、油っぽさのない、さっぱりとした使用感のある、しかも安定性の良好な固形化粧料用組成物が得られることを見出した。
【0008】
さらに、前記固形化粧料用組成物に粒子径0.1〜30μmの球状無水珪酸を配合すると、透明性を保ったまま、油っぽさのない、さっぱりとした使用感のある、しかも、のびも良好な固形化粧料が得られることを見いだした。
【0009】
すなわち、本発明は、デキストリンに炭素数12〜18の直鎖脂肪酸が結合したデキストリン脂肪酸エステルを1〜30重量%含有し、スクワラン、流動パラフィン、メチルフェニルポリシロキサン、水酸基価3以下のジカプリン酸ネオペンチルグリコール及び水酸基価5以下のトリ2−エチルへキサン酸グリセリルからなる群より選択される少なくとも1種の液状油を30重量%〜76重量%含有し、粒子径が0.001〜0.05μmの不定形微粒子無水珪酸を0.01重量%〜15重量%含有し、粒子径が0.1〜20μmの球状無水珪酸を0.1重量%〜10重量%含有することを特徴とする固形化粧料である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明で使用されるデキストリン脂肪酸エステルとしては、デキストリンに、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸等の炭素数12〜18の直鎖飽和脂肪酸、イソステアリン酸等の炭素数12〜18の分岐脂肪酸、並びにオレイン酸等の炭素数12〜18の不飽和脂肪酸よりなる群から選択された少なくとも1種の脂肪酸が結合したデキストリン脂肪酸エステルが挙げられる。前記デキストリン脂肪酸エステルの内、安定性及び使用性に優れている点で、炭素数12〜18の直鎖脂肪酸のエステルが特に好ましい。
【0011】
デキストリン脂肪酸エステルにおける脂肪酸の炭素数が前記範囲よりも小さい場合には、皮膚刺激性が強くなる場合がある。一方、脂肪酸の炭素数が前記範囲よりも大きい場合には、脂肪酸そのものの置換反応が低くなる故に、所定の置換度を有するデキストリン脂肪酸エステルが得られないことがある。又、このような脂肪酸は高価なので、たとえ所定の置換度を有するデキストリン脂肪酸エステルが得られる場合においても、得られるデキストリン脂肪酸も又高価になることがある点でも好ましくない。
【0012】
前記デキストリン脂肪酸エステルにおける脂肪酸の置換度は、デキストリンを構成するグルコース単位当たり、1.0以上であることが好ましい。脂肪酸の置換度が前記範囲より小さい場合には、油性基剤に対するデキストリン脂肪酸エステルの溶解性やゲル化能が不十分となることがある。
【0013】
本発明におけるデキストリン脂肪酸エステルの含有量は固形化粧料の全量に対して1〜30重量%の範囲が好ましく、5〜25重量%の範囲がより好ましい。デキストリン脂肪酸エステルの含有量が1重量%未満の場合には、得られる固形化粧料の高温における安定性に問題がある場合があり、逆にデキストリン脂肪酸エステルの含有量が30重量%を越える場合には、得られる固形化粧料が硬く固化した状態になり、使用性が良好な固形化粧料が得られないことがある。
【0014】
本発明において使用される液状油は、通常の化粧料等に使用される液状油のうち、水酸基価が20以下、好ましくは10以下である液状油である。液状油の水酸基価が20より高いと固形化し難い場合があり、透明性に劣る化粧料しか得られない場合があり、更に、固形化し難い上に透明性に劣る化粧料しか得られない場合がある。ここで、水酸基価は、試料油1gから得られるアセチル化物に結合している酢酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数を言う。
【0015】
上記水酸基価20以下の液状油としては、例えば、スクワラン及び流動パラフィン等の液状炭化水素、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコン油、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ2ーエチルへキサン酸グリセリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、及びテトライソステアリン酸ポリグリセリル等のエステル油、並びにオリーブ油及びサフラワー油等の植物油等があげられる。前記液状油としては、流動パラフィン等の液状炭化水素及びアルキルアリールポリシロキサン例えばメチルフェニルポリシロキサンが特に好ましい。
【0016】
本発明における、前記水酸基価20以下の液状油の含有量は、固形化粧料の全量に対して30〜90重量%が好ましく、50〜75重量%の範囲がより好ましい。前記水酸基価20以下の液状油の含有量が30重量%以下の場合には、透明性の高い固形化粧料が得られないことがある。逆に水酸基価20以下の液状油の含有量が90重量%を越えると、得られる固形化粧料の安定性の面で問題が生じる場合がある。
【0017】
本発明において使用される不定形微粒子無水珪酸は、0.001〜0.05μmの範囲、好ましくは0.001〜0.02μmの範囲の粒子径を有する不定形の無水珪酸である。前記不定形微粒子無水珪酸において、粒子径が0.001μmよりも小さいときは、きしみが生じるという問題点があり、粒子径が0.05μmよりも大きなときは、ゲル強度が弱くなるという問題点がある。
【0018】
本発明において使用される不定形微粒子無水珪酸としては、例えば、通常の四塩化珪素を水素・酸素炎中で加水分解して得られた、前記範囲の粒子径を有する親水性の不定形微粒子無水珪酸、及び前記親水性の不定形微粒子無水珪酸の表面を疎水化処理した不定形微粒子無水珪酸を挙げることができる。前記不定形微粒子無水珪酸の中では、疎水化処理された不定形微粒子無水珪酸が特に好ましい。疎水化処理の方法としては、トリメチルシリルクロライド、及びヘキサメチルジシラザン等によるトリメチルシロキシ化処理、ジメチルジクロロシランによるメチル化処理、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石鹸によるコーティング等が挙げられる。
【0019】
前記不定形微粒子無水珪酸としては、アエロジル200(日本アエロジル(株)製)、アエロジルR972(日本アエロジル(株)製)、アエロジルRY200(日本アエロジル(株)製)、タラノックス500(タルコ社製)などの市販品が挙げられる。
【0020】
前記不定形微粒子無水珪酸は、1種のみを使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0021】
前記不定形微粒子無水珪酸の含有量は、固形化粧料の全量に対して0.1〜15重量%の範囲が好ましく、1〜10重量%の範囲が特に好ましい。前記不定形微粒子無水珪酸の含有量が0.1重量%未満の場合には、さっぱりとした感触が得られないことがある。一方、前記含有量が15重量%を越える場合には不定形微粒子無水珪酸の粉体特性(吸水性)が著しく顕れて、得られる固形化粧料の伸びが悪く、皮膚上での乾燥感が強くなるなど、使用感への悪影響が現れる場合がある。
【0022】
本発明において使用される球状無水珪酸は、0.1〜30μmの範囲の粒子径を有し、特に好ましくは1〜20μmの範囲の粒子径を有する。前記球状無水珪酸の粒子径が0.1μm未満の場合は、球状無水珪酸の輪転効果を利用した、皮膚に対する十分な進展性を期待することができず、一方、球状無水珪酸の粒子径が30μmを超える場合は、固形化粧料にざらついた感触を与えるから好ましくない。
【0023】
球状無水珪酸としては、多孔質の粒子、及び無孔質の粒子のいずれも用いることができる。球状無水珪酸の形状としては、真球状、及び球に類似する形状を挙げることができる。本発明の固形化粧料においては、表面が親水性の球状無水珪酸も好ましく用いられるが、特に、表面を疎水化した球状無水珪酸が好ましい。疎水化処理の方法としてはメチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石鹸によるコーティング等が挙げられる。
【0024】
前記球状無水珪酸の含有量は、固形化粧料の全量に対して0.1〜10重量%範囲が好ましく、1〜5重量%の範囲が特に好ましい。前記球状無水珪酸の含有量が0.1重量%未満の場合には、球状無水珪酸の含有量が少な過ぎるので、前記球状無水珪酸による十分な輪転効果を得ることができない故に、得られる固形化粧料において、伸びが悪くなったり、べたつきが生じたりすることがある。一方、含有量が10重量%を越える場合には、得られる固形化粧料において、きしみが生じたり不透明になったりすることがある。
【0025】
本発明の固形化粧料は、前記デキストリン脂肪酸エステル、水酸基価20以下の液状油、特定の小粒径の不定形微粒子無水珪酸、及び特定の大粒径の球状無水珪酸とを加熱・混合することにより製造することができる。
【0026】
本発明の固形化粧料には、前記成分の他に、使用目的により、化粧料に通常に使用される固形状及び半固形状の炭化水素類、エステル類、動植物油類、動植物の硬化油、高級脂肪酸類、高級アルコール類、各種高分子樹脂類、多価アルコール、精製水、パール剤、紫外線吸収剤、保湿剤、着色剤、色素、体質顔料、増粘剤、界面活性剤、抗酸化剤、細胞間脂質、ビタミン類、抗炎症剤、香料、並びにその他の薬剤等を、本発明の目的を阻害しない範囲で、種類及び含有量を適切な範囲で選定して配合することが可能である。
【0027】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示し、本発明を更に詳細に説明する。但し、本発明はこれらによって何ら限定されるものでは無い。尚、各成分の配合量等は、特に断りが無い限り重量%で示す。
【0028】
(実施例1〜8)
全成分を加熱溶解して均一に混合した後、得られた混合物を冷却して固形化粧料を得た。成分として用いられた原料の種類及び含有量を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
(比較例1〜11)
原料の種類及び含有量を表1及び2に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして固形化粧料を調製した。各原料の種類及び含有量を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
以下、実施例1〜8及び比較例1〜11において調製した固形化粧料のそれぞれについて、透明性、安定性、官能特性を評価した。評価項目、試験方法、及び評価基準について以下に詳述する。
【0033】
1.透明性評価試験
得られた固形化粧料を光路長10mmの石英セルに流し込み、冷却固化させた後に、前記固形化粧料の可視部(400〜700nm)における透過率を測定し、チャート面積から透過率の平均を算出し、下記の判断基準に従って評価した。結果を表3に示す。
【0034】
(評価基準)
◎:透過率 80% 以上
○:透過率 60% 以上80% 未満
△:透過率 40% 以上60% 未満
×:透過率 40% 未満
2.安定性評価試
固形化粧料を、25℃に保持された恒温槽、40℃で湿度85% に保持された恒温槽、及び湿度85% において、5℃で8時間、20℃で4時間、40℃で8時間、20℃で4時間のサイクルで内部の雰囲気が変化する恒温槽の3種の恒温槽中に1カ月間保存し、色調、匂い、外観形状(ひび割れ、発汗)、使用感の変化について下記の基準に従って評価した。結果を表3に示す。
【0035】
(評価基準)
◎:色調、匂い、外観、及び使用感のいずれにも変化が見られなかった。
○:色調、匂い、外観、及び使用感のいずれか1つに、何らかの変化が見られた。
【0036】
△:色調、匂い、外観、及び使用感の内のいずれか2つに、何らかの変化が見られた。
【0037】
×:色調、匂い、外観、及び使用感の内のいずれか3つ以上に、何らかの変化が見られた。
【0038】
3.官能評価試験
実施例1〜6及び比較例1〜11の化粧料について、使用時の伸びの軽さ、使用時の油っぽさ、使用後のべたつき、使用後の肌のかさつき感の4項目を女性被験者10名によって評価した。試験の結果は、10名の平均値に基づき、以下に示す評価基準に従って評価した。
【0039】
結果を表3に示す。
【0040】
(評価基準)
使用時の伸びの軽さ : 重い 0←1←2→3→4 軽い
使用時の油っぽさ : ある 0←1←2→3→4 無い
使用時のべたつき感 : ある 0←1←2→3→4 無い
使用後の肌のかさつき感: ある 0←1←2→3→4 無い
0:非常にある(重い) 1:割合ある(重い) 2:どちらともいえない 3:割合無い(軽い) 4:非常に無い(軽い)
(評価基準)
4段階評価の平均値 評価
3以上4まで ◎
2以上3未満 ○
1以上2未満 △
0以上1未満 ×
【0041】
【表3】
【0042】
表3から明らかなように、実施例1〜8の固形化粧料は、透明性、安定性、官能特性のいずれも良好乃至極めて優れていた。
【0043】
これに対して、比較例1の固形化粧料は、不定形微粒子無水珪酸が配合されていないので、安定性に劣り、使用時のべたつき感及び使用後の油っぽさがあり、官能特性も劣っていた。比較例2の固形化粧料は、球状無水珪酸が配合されていないので使用時の伸びが重く、又、不定形微粒子無水珪酸が10%より多く配合されているので、使用後のかさつき感があり官能特性に劣っていた。比較例3の固形化粧料については、不定形微粒子無水珪酸及び球状無水珪酸が配合されていないので、使用時のべたつき感及び使用後の油っぽさがあり、官能特性に劣っていた。比較例4〜6の固形化粧料は、球状無水珪酸の代わりに球状セルロース、球状ナイロン等の球状粉体を配合した場合であり、透明性に劣る。比較例7〜9の固形化粧料は水酸基価が20より大きい液状油を配合した場合であり、透明性官能特性に劣っていた。比較例7及び9の固形化粧料は、更に安定性にも劣っていた。比較例10の固形化粧料は、デキストリン脂肪酸エステルの代わりにステアリン酸アルミニウムを配合した例であり、比較例11の固形化粧料は、不定形微粒子無水珪酸の代わりに不定形微粒子アルミナを配合した例である。ステアリン酸アルミニウムを配合した比較例10の固形化粧料は安定性に劣り、使用時のべたつき感及び使用後の油っぽさがあり官能特性にも劣っていた。不定形微粒子アルミナを配合した比較例11の固形化粧料は、透明性に劣り、且つ使用時のべたつき感及び使用後の油っぽさがあり、官能特性にも劣るという結果が得られた。
【0044】
(実施例9)
スティック状口紅
以下のようにしてスティック状口紅を製造した。成分及び製造は次の通りである。
【0045】
( 成 分 )
パルミチン酸デキストリン 25重量部
疎水性不定形微粒子無水珪酸(注1) 7重量部
疎水性球状無水珪酸(注2) 4重量部
メチルフェニルポリシロキサン(注3) 25重量部
流動パラフィン(注4) 28重量部
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 5重量部
オリーブ油 3重量部
オレイン酸コレステリル 2重量部
赤色202号 0.8重量部
赤色223号 0.2重量部
酸化防止剤 適 量
注1:アエロジルR972(粒子径0.001 〜0.017 μm, 日本アエロジル株式会社製)
注2:SI-SB-700 (粒子径1 〜16μm、 有限会社三好化成製)
注3:バイオレスU−8 (株式会社松村石油研究所製)
注4:シリコンKF−56(信越化学工業株式会社製)
( 製 法 )
全成分を加熱溶解(85〜90℃)し、ロールミルで練合し型に流し込み、冷却してスティック状の透明口紅を製造した。
【0046】
(実施例10)
下地用ファンデーション
以下のようにして下地用ファンデーションを製造した。成分及び製造は次の通りである。
【0047】
( 成 分 )
パルミチン酸デキストリン 10重量部
疎水性不定形微粒子無水珪酸(注1) 6重量部
疎水性球状無水珪酸(注2) 4重量部
メチルフェニルポリシロキサン(注3) 35重量部
流動パラフィン(注4) 44.7重量部
ベンガラ 0.1重量部
黄酸化鉄 0.2重量部
酸化防止剤 適 量
注1:アエロジルR972(粒子径0.001 〜0.017 μm, 日本アエロジル株式会社製)
注2:シルデックス H−52(粒子径1〜5μm、 洞海化学工業株式会社製)
注3:バイオレスU−8 (株式会社松村石油研究所製)
注4:シリコンKF−56 (信越化学工業株式会社製)
( 製 法 )
全成分を混合加熱溶解(85〜90℃)し、容器に流し込み冷却して、透明下地用ファンデーションが得られた。
【0048】
(実施例11)
リップクリーム
以下のようにしてリップクリームを製造した。成分及び製造は次の通りである。
【0049】
( 成 分 )
パルミチン酸デキストリン 25重量部
疎水性不定形微粒子無水珪酸(注1) 7重量部
疎水性球状無水珪酸(注2) 4重量部
メチルフェニルポリシロキサン(注3) 29重量部
流動パラフィン(注4) 30重量部
スクワラン 3重量部
ヒドロキシステアリン酸コレステリル 1重量部
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
注1:アエロジルR972(粒子径0.001 〜0.017 μm, 日本アエロジル株式会社製)
注2:MKC-シリカSS-03(粒子径0.1 〜0.3 μm、 三菱化成株式会社製)
注3:バイオレスU−8 (株式会社松村石油研究所製)
注4:シリコンKF−56 (信越化学工業株式会社製)
( 製 法 )
全成分を混合加熱溶解(85〜90℃)し、容器に流し込み冷却して、透明リップクリームを製造した。
【0050】
(実施例12)
スティックアイシャドー
以下のようにしてスティック状アイシャドーを製造した。成分及び製造は次の通りである。
【0051】
( 成 分 )
パルミチン酸デキストリン 25重量部
疎水性不定形微粒子無水珪酸(注1) 10重量部
疎水性球状無水珪酸(注2) 4重量部
メチルフェニルポリシロキサン(注3) 30重量部
流動パラフィン(注4) 25重量部
ジオクタン酸ネオペンチルグリコール 3重量部
雲母チタン 3重量部
酸化防止剤 適 量
注1:アエロジルR972(粒子径0.001 〜0.017 μm, 日本アエロジル株式会社製)
注2:SI-SB-700 (粒子径1 〜16μm、 有限会社三好化成製)
注3:バイオレスU−8 (株式会社松村石油研究所製)
注4:シリコンKF−56 (信越化学工業株式会社製)
( 製 法 )
全成分を混合加熱溶解(85〜90℃)し、容器に流し込み冷却して、透明スティックアイシャドーを製造した。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、透明性に優れ、塗布時のべたつき感が無く、且つ塗布後さっぱりとした使用感を与え、しかも、伸び及び保存安定性が良好である固形化粧料が提供される。
Claims (2)
- デキストリンに炭素数12〜18の直鎖脂肪酸が結合したデキストリン脂肪酸エステルを1〜30重量%含有し、
スクワラン、流動パラフィン、メチルフェニルポリシロキサン、水酸基価3以下のジカプリン酸ネオペンチルグリコール及び水酸基価5以下のトリ2−エチルへキサン酸グリセリルからなる群より選択される少なくとも1種の液状油を30重量%〜76重量%含有し、
粒子径が0.001〜0.05μmの不定形微粒子無水珪酸を0.01重量%〜15重量%含有し、
粒子径が0.1〜20μmの球状無水珪酸を0.1重量%〜10重量%含有することを特徴とする固形化粧料。 - 請求項1における、粒子径0.001〜0.05μmの不定形微粒子無水珪酸と請求項1における粒子径0.1〜20μmの球状無水珪酸とは、いずれも疎水化処理されていることを特徴とする請求項1に記載の固形化粧料。
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