JP4442751B2 - 透明固形組成物及びこれを基剤として含有する透明固形化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、透明固形組成物及びこれを基剤として含有する透明固形化粧料に関するものである。
油性の透明化粧料は、主に、外観の美しさ、塗布したときに透明感のある仕上り等の利点を有するため、様々な透明基剤が検討されている。中でも、12−ヒドロキシステアリン酸を配合した基剤については特に多くの検討がなされている。
例えば、特許文献1には、12−ヒドロキシステアリン酸とロジンの多価アルコールエステルと多価アルコール側鎖脂肪酸部分エステルもしくは多価アルコール不飽和脂肪酸部分エステルを含有する透明化粧料が開示されている。
また、特許文献2には、12−ヒドロキシステアリン酸と油分からなる屈折率1.45〜1.54の透明性基剤を用いた化粧料が開示されている。
さらに、特許文献3には、12−ヒドロキシステアリン酸と重質流動パラフィンと液状油性成分からなる透明固形化粧料が開示され、特許文献4には、12−ヒドロキシステアリン酸と水酸基価120以下の透明液状油性成分とメチルフェニルポリシロキサンを含有する透明固形化粧料が開示されている。
また、デキストリン脂肪酸エステルを配合した透明化粧料として、特許文献5には、塗布時のつやを改良する観点から、デキストリン脂肪酸エステルと重質流動パラフィンと液状油性成分とを配合した透明固形化粧料が開示されている。
特許文献6には、特定の製法によって得られる特定構造に限定されたデキストリン脂肪酸エステル0.2〜40%と液状油を透明化粧料が開示され、その実施例として、頭髪化粧料(実施例1、2)、サンタンオイルゲル(実施例3、4)、油性ファンデーション(実施例5、6)、W/O型ファンデーション(実施例7〜9)、クレンジングクリーム(実施例10)等の様々な剤型の化粧料が開示されている。
特許文献7には、12−ヒドロキシステアリン酸と、油分とを含有する透明化粧料において、特定構造に限定されたデキストリン脂肪酸エステルと、油分の屈折率が1.44〜1.54であることを特徴とするゲル組成物の透明化粧料が開示されている。
特許文献8には、デキストリン脂肪酸エステルと、粒子径が0001〜0.05μmの不定形微粒子無水珪酸と、粒子径が0.1〜30μmの球状無水珪酸とを含有する透明固形化粧料が開示されている。
一方、多色性を有する化粧料として、特許文献9には、微粒子の多孔質球状または微粒子球状のPMMA粉末と、シリコーン油を含み、油性ゲル化剤で安定化させた外観に多色性を有することを特徴とする化粧料が開示されている。
特開昭63−119405号公報 特開平1−163111号公報 特開平2−264707号公報 特開平4−91010号公報 特開平9−235210号公報 特開平2001−39817号公報 特開2001−39817号公報 特開平11−255616号公報 特開2000−212039号公報
しかしながら、上記の如く、12−ヒドロキシステアリン酸若しくはデキストリン脂肪酸エステルを配合した透明化粧料は広く知られているが、これらの透明化粧料は、塗布時にのびが重い、油のべたつき感が残りさっぱりしない、経時での安定性が悪いなどの問題点を有している。これらの問題点は、透明成分の12−ヒドロキシステアリン酸及びデキストリン脂肪酸エステルを配合する処方系に本質的に由来する解決困難な問題点と考えられていた。さらに、デキストリン脂肪酸エステル配合の透明化粧料においては、特にスティック状にする場合は成形性が十分でなく、これを補うためにワックスなどの固化剤を添加すると透明性が低下してしまうという問題点があった。
一方、顔面の肌の悩みについて、本願出願人が20代〜50代の女性180人を対象に行った調査では、20代、30代で、毛穴の目立ちが1位となり、40代には2位となっている。そして、自然な肌の印象を与える透明基剤によって、毛穴の目立ちを解消することが可能なファンデーションや化粧下地の開発に対する期待が高まっている。
しかしながら、従来の技術では、透明化粧料で、肌の凹凸補正効果を有し、毛穴の目立ちを解消することは、全く困難であった。
本発明は、肌の凹凸補正効果を有し、毛穴の目立ちを解消して自然な肌の印象を与える透明化粧料であって、なおかつ油のべたつき感なく、さっぱりした使用感を有し、組成物の安定性が良好である新規かつ有用な透明固形組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上述の観点に鑑み、上記問題点を解決しさらに優れた透明固形化粧料を開発すべく鋭意研究を続けた結果、(a)デキストリン脂肪酸エステル1〜20質量%、(b)常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分10〜40質量%、(c)屈折率が1.4〜1.6の油分10〜40質量%、(d)屈折率が1.3〜1.6であり平均粒径3〜30μmの球状粉末15〜60質量%を含有することを特徴とする特定の透明固形組成物が、透明感に優れ、皮膚の凹凸補正効果を発揮し、毛穴も目立たなくする効果を有し、さらに優れた使用感触を与える透明固形化粧料を提供出来ることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(a)デキストリン脂肪酸エステル1〜20質量%と、(b)常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分10〜40質量%と、(c)屈折率が1.4〜1.6の油分10〜56質量%と、(d)屈折率が1.3〜1.6であり平均粒径3〜30μmの球状粉末15〜50質量%とを含有することを特徴とする透明固形組成物であって、
前記(b)常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分が、イソパラフィン、シクロメチコン、低分子量ジメチコンの何れかであり、
前記(c)屈折率が1.4〜1.6の油分が、流動パラフィン又はメチルフェニルポリシロキサンであり、
前記(d)屈折率が1.3〜1.6であり平均粒径3〜30μmの球状粉末が、無水珪酸、シリコーン処理無水珪酸、ポリウレタン、ポリエチレンからなる群から選ばれた一種または二種以上の粉末であることを特徴とする透明固形組成物を提供するものである。
また、本発明は、 (a)デキストリン脂肪酸エステル1〜20質量%と、(b)常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分10〜40質量%と、(c)屈折率が1.4〜1.6の油分10〜56質量%と、(d)屈折率が1.3〜1.6であり平均粒径3〜30μmの球状粉末15〜50質量%とを含有することを特徴とする透明固形組成物であって、
前記(b)常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分が、イソパラフィン、シクロメチコン、低分子量ジメチコンの何れかであり、
前記(c)屈折率が1.4〜1.6の油分が、流動パラフィン又はメチルフェニルポリシロキサンであり、
前記(d)屈折率が1.3〜1.6であり平均粒径3〜30μmの球状粉末が、無水珪酸の粉末であり、
さらに、(e)高級アルコール、高級脂肪酸、POE・POPジメチルエーテルからなる群から選ばれた一種または二種以上を含有し、(e)高級アルコール、高級脂肪酸、POE・POPジメチルエーテルからなる群から選ばれた一種または二種以上の含有量が1〜10質量%であることを特徴とする透明固形組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、上記の透明固形組成物を基剤として含有し、毛穴を目立たなくする効果を有することを特徴とする透明固形化粧料を提供するものである。
本発明の透明固形組成物は優れた透明性と安定性を有する。この透明固形組成物は、肌に塗布することにより、驚くべきことに毛穴を目立たなくする効果を発揮し得る透明固形化粧料を提供する。また、その使用感触も極めて優れている。
以下、本発明について詳述する。
(a)デキストリン脂肪酸エステル
本発明において透明固化剤として機能するデキストリン脂肪酸エステルは、デキストリンと直鎖又は分岐のアルキル基(好ましくは炭素数3〜30)を有する脂肪酸とのエステルであり、デキストリンにピリジンを塩基性触媒に用いて加熱下に脂肪酸クロライドを反応させることにより得られる。
デキストリンに、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、および、分岐や水酸基やフェニル基等の置換基を有したこれら脂肪酸を結合したものが好ましい。
特に好ましくは、パルミチン酸デキストリンである。
デキストリン脂肪酸エステルの配合量は組成物全量に対して(化粧料の場合は化粧料全量に対して:以下同じ)、1〜20質量%であり、好ましくは7〜14質量%である。
(b)常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分
例えば、イソパラフィン(約225℃)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(175℃)、デカメチルシクロペンタシロキサン(210℃)、ドデカメチルシクロペンタシロキサン(245℃)等のシクロメチコン、沸点が250℃以下の低分子量ジメチコン、およびこれら誘導体等が挙げられる。好ましくは、シクロメチコンである。
なお、(b)常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分の屈折率が1.4〜1.6の場合には、(b)成分として、その含有量が計算される。
常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分の配合量は組成物全量に対して10〜40質量%であり、好ましくは10〜25質量%である。
(c)屈折率が1.4〜1.6の油分
例えば、ジメチルポリシロキサン(約1.40)、ポリオキシアルキレン・ポリアルキルシロキサン(アルキレン=エチレン:約1.42)、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(約1.44)、2−エチルヘキサン酸セチル(約1.44)、トリオクタン酸トリメチロールプロパン(約1.45)、スクワラン(約1.45)、α−オレフィンオリゴマー(約1.46)、ジイソステアリン酸グリセリル(約1.46)、リンゴ酸ジイソステアリル(約1.46)、トリイソステアリン酸ポリグリセリル(約1.47)、マカデミアナッツ油(約1.47)、流動パラフィン(約1.47)、メチルフェニルポリシロキサン(約1.4〜1.6)等が挙げられる。
好ましくは、メチルフェニルポリシロキサンの信越化学工業株式会社のシリコーンKF56(屈折率:約1.5、粘度:10〜20mm2/s)が使用出来る。
屈折率が1.4〜1.6の油分の配合量は、組成物全量に対して10〜56質量%であり、(b)常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分と、(c)屈折率が1.4〜1.6の油分の組成比は、油分、粉末の組み合わせ、配合量によって異なるため、一概には決められないが、例えば、(b)デカメチルシクロペンタシロキサンと、(c)メチルフェニルポリシロキサンの組み合わせの場合は、質量比で、(b):(c)=1:4〜4:1となることが好ましく、特に好ましくは、2:3〜3:2である。
(d)屈折率が1.3〜1.6であり平均粒径3〜30μmの球状粉末
ポリエチレン(約1.51)、ポリウレタン(約1.50)、無水珪酸(約1.45〜1.50)、シリコーン処理無水珪酸等の平均粒径3〜30μmの球状粉末が使用される。ただし、前記( )内の数値は、屈折率の価を示す。
これらの粉末を常法により疎水化処理等の表面処理をして配合しても好ましい。
球状粉末の配合量は組成物全量に対して15〜50質量%であり、好ましくは25〜50質量%である。球状粉末を高配合することが本発明の特徴の一つである。
本発明において、屈折率とは油分については、デジタル屈折率計(ATAGO社製 タイプ:RX5000α)にて測定した値であり、粉末に関しては文献値を参照した。
本発明は透明固形組成物若しくはこれを基剤とする透明固形化粧料である。
本発明の透明性は、サンプルを5mm厚になるように透明樹脂容器に流し込み、25℃にて容器下に置いたフォント88のTimes New Romanの文字の見え方・鮮明さを、後述の透明性の測定法により、評価することができる。
本発明は、上記必須成分に加えて、さらに、(e)高級アルコール、高級脂肪酸、POE・POPジメチルエーテルからなる群から選ばれた一種または二種以上を配合すると、油浮き等がなく安定性に優れる組成物が得られる。この組成物はファンデーションや化粧下地をはじめとする各種の基剤に好ましく利用される。
高級アルコールは、炭素数6〜20のアルキル基を有する高級アルコールで、カプロイルアルコール、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキニルアルコールが好ましい。アルキル基が分岐していてもよく、また、不飽和結合、水酸基、カルボキシル基、フェニル基等の置換基を有してもよい。
高級脂肪酸は、炭素数9〜30のアルキル基を有する脂肪酸で、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、メリシン酸が好ましい。アルキル基は、分岐していてもよく、また、不飽和結合、水酸基、カルボキシル基、フェニル基等の置換基を有してもよい。例えば、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ペトロセリン酸、エライジン酸、リシノール酸、リノエライジン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸;イソステアリン酸等の分岐脂肪酸;12−ヒドロキシステアリン酸等のヒドロキシカルボン酸等も好ましい。
POE・POPジメチルエーテルは、特開2003−113023号公報に記載したアルキレンオキシド誘導体を使用できる。
これらの配合量は適宜決定されるが組成物全量に対して通常1〜10質量%であり、好ましくは2〜7質量%である。
透明固形化粧料の剤型はゲル組成物若しくは固形組成物であり、その製品形態としては、特に限定されない。例えば、ファンデーション、口紅、リップグロス、リップクリーム、アイシャドー等のメーキャップ化粧料、化粧下地、スキンケア化粧料、ヘアスティック、ポマード等の毛髪化粧料等を挙げることができる。容器充填やスティック状の透明固形化粧料として利用される。
本発明の透明固形組成物には、本発明の効果を損なわない限り、任意の成分を配合することが出来る。通常、化粧料に配合される成分を添加して常法により任意の透明固形化粧料を製造することが出来る。
好ましく配合されるその他の成分としては、透明性を損なわない配合範囲にて、粉末、油溶性薬剤、植物オイル、紫外線吸収剤等がある。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム油、パーム核油、モクロウ核油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウとしては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ホホバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、セレシン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、スクワレン、ワセリン等が挙げられる。
エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE-ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンモノオレート、POE-ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等);POE-グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等のPOE-モノオレエート等);POE-脂肪酸エステル類(例えば、POE-ジステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE-アルキルエーテル類(例えば、POE-ラウリルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等);POE・POP-アルキルエーテル類(例えば、POE・POP-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等);POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE-ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE-ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE-アルキルアミン;POE-脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物、トレハロース、エリスリトール、POE・POPランダム共重合体メチルエーテル等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては下記化合物が挙げられる。
(1)安息香酸系紫外線吸収剤
例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステルなど。
(2)アントラニル酸系紫外線吸収剤
例えば、ホモメンチル-N-アセチルアントラニレートなど。
(3)サリチル酸系紫外線吸収剤
例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレートなど。
(4)ケイ皮酸系紫外線吸収剤
例えば、オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート)、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメートなど。
(5)トリアジン系紫外線吸収剤
例えば、ビスレゾルシニルトリアジン。
さらに具体的には、ビス{〔4−(2−エチルヘキシロキシ)−2−ヒドロキシ〕フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス{4−(2−エチルヘキシロキシカルボニル)アニリノ}1,3,5−トリアジンなど。
(6)その他の紫外線吸収剤
例えば、3-(4'-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー、2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール、2,2'-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジアニソイルメタン、4-メトキシ-4'-t-ブチルジベンゾイルメタン、5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン。ジモルホリノピリダジノンなどのピリダジン誘導体。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
ビタミンとしては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、Eおよびその誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、チオタウリン、ヒポタウリン、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、ユキノシタ抽出物、アルブチン、トラネキサム酸、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、L−アスコルビン酸グルコシド、4−メトキシサリチル酸カリウム等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤等が挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。本発明は以下の実施例によってなんら限定されるものでない。配合量は特に断りがない限り質量%である。なお実施例及び比較例は常法により製造したものである。
なお、以下の実施例及び比較例において、(c)成分のメチルフェニルポリシロキサンは、特に断りがない限り、信越化学工業株式会社のシリコーンKF56(屈折率:1.405〜1.595、粘度:10〜20mm2/s)を使用した。
[透明性]
官能評価:サンプルを5mm厚になるように透明樹脂容器に流し込み、25℃にて容器下に置いたフォント88のTimes New Romanの文字の見える鮮明さを、専門パネルによるより評価した。本発明の透明固形組成物は優れた透明性を有したものである。
5:非常に文字がハッキリと見え、鮮明度が非常に高い。
4:文字がハッキリと見え、鮮明度が高い。
3:文字が見えるが、鮮明度がやや劣る。
2:かろうじて文字が見えるが、鮮明度に劣る。
1:文字が読めず、不透明である。
[使用性]
塗布後の油残り感、塗布後のさっぱり感、塗布中のさらさら感、さらさら感の持続、のびの軽さ/なめらかさの項目について、専門パネル20名による官能評価を行った。非常に良い(5点)、良い(4点)、普通(3点)、やや悪い(2点)、悪い(1点)の5段階で評価し、20名のスコアの平均値を四捨五入して求めた。本発明の透明固形組成物は優れた使用性を有したものである。
[安定性]
各サンプルを充填後、-5℃/室温/37℃の各恒温槽に1ヶ月静置し、1週間ごとに外観の状態を評価した。本発明の透明固形組成物は優れた安定性を有したものである。
5:各温度において、外観的な変化は無く安定性に優れる。
4:一部の温度において、若干の油浮き等の変化は見られるが問題ない。
3:一部の温度において、油浮き等の変化が見られる。
2:一部の温度において、油浮き等の激しい変化があり許容外。
1:各温度において、油浮き等の激しい変化があり許容外。
[凹凸補正効果]
透明でありながら皮膚の凹凸を目立たなくする効果は、光拡散の強度を経時測定することにより評価した。すなわち、光を散乱する効果が高ければ、皮膚の凹凸を補正する効果が高いと評価出来る。そして、このメカニズムは、透明固形組成物の光拡散の強度を経時にて測定することにより評価出来る。
本発明の透明固形化粧料は、塗布後、経時での光拡散の強度を測定すると、経時により、光拡散の強度(直後値=1とした相対値)が高くなる。
このグラフを「図1」に示す。図1のグラフで、揮発性油分配合のグラフ(本発明)は、必須成分の(a)(b)(c)(d)及び(e)を全て配合した実施例17の組成物である。また、未配合のグラフ(比較例)は、(a)(c)(d)のみで、(b)を配合しない代りにその分を(c)で置換した組成物である。
このグラフからも分るように、本発明の透明固形組成物は、(b)成分によって、本願発明の特定組成物において優れた凹凸補正効果を示している。
(1)粉末の優位性(効果)について
室温にて表1の全成分を計量し、均一になるまで分散させた。
Figure 0004442751
粉末の分散系では、外相と粉末の屈折率がある程度一致したところで透明性が向上する。よって、外相よりもかなり高い屈折率をもつ粉末(比較例2、3)を分散させた場合には透明性に劣る実施例1−4はこれらを満足するものである。
(2)揮発性油分の効果について
室温にて表2の全成分を計量し95℃まで加温後、均一になるまで分散させ、脱気して室温にて固化させた。



Figure 0004442751
揮発性油分の配合量が増加すれば残存油分量が減り、油残り感が減るとともに、さっぱり感、さらさら感に優れる。
(3)粉末量について
室温にて表3の全成分を計量し95℃まで加温後、均一になるまで分散させ、脱気して室温にて固化させた。































Figure 0004442751
粉末の使用感触は配合量により異なる。今回の基剤において、球状粉末のさらさら感を出すには15%以上の配合が必要であることがわかった。
(4)高級アルコール/高級脂肪酸/POE・POPジメチルエーテルについて
室温にて表4の全成分を計量し95℃まで加温後、均一になるまで分散させ、脱気して室温にて固化させた。





Figure 0004442751
高級アルコール、高級脂肪酸、POE・POPジメチルエーテルの配合により、油浮きをはじめとする基剤の安定性の改善に成功した。
下記の透明固形化粧料を常法により製造した。

Figure 0004442751
Figure 0004442751
Figure 0004442751
Figure 0004442751






Figure 0004442751
Figure 0004442751
上記実施例の透明化粧料は基剤外観の透明感に優れ(上記の透明性試験による評価はすべて5である)、使用感がよく、しかも毛穴の目立ちにくくする透明化粧料である。
本発明の透明固形組成物は透明感に優れ、透明固形化粧料の基剤として好ましく利用される。そして、優れた透明感を発揮しつつ、透明感に優れていながら皮膚の凹凸補正効果により、顔面の毛穴や小じわを目立ちにくくする透明固形化粧料を提供できる。また、その安定性や使用感触も極めて優れている。
光拡散の強度を表すグラフである。

Claims (3)

  1. (a)デキストリン脂肪酸エステル1〜20質量%と、(b)常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分10〜40質量%と、(c)屈折率が1.4〜1.6の油分10〜56質量%と、(d)屈折率が1.3〜1.6であり平均粒径3〜30μmの球状粉末15〜50質量%とを含有することを特徴とする透明固形組成物であって、
    前記(b)常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分が、イソパラフィン、シクロメチコン、低分子量ジメチコンの何れかであり、
    前記(c)屈折率が1.4〜1.6の油分が、流動パラフィン又はメチルフェニルポリシロキサンであり、
    前記(d)屈折率が1.3〜1.6であり平均粒径3〜30μmの球状粉末が、無水珪酸、シリコーン処理無水珪酸、ポリウレタン、ポリエチレンからなる群から選ばれた一種または二種以上の粉末であることを特徴とする透明固形組成物。
  2. (a)デキストリン脂肪酸エステル1〜20質量%と、(b)常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分10〜40質量%と、(c)屈折率が1.4〜1.6の油分10〜56質量%と、(d)屈折率が1.3〜1.6であり平均粒径3〜30μmの球状粉末15〜50質量%とを含有することを特徴とする透明固形組成物であって、
    前記(b)常圧における沸点が250℃以下の揮発性油分が、イソパラフィン、シクロメチコン、低分子量ジメチコンの何れかであり、
    前記(c)屈折率が1.4〜1.6の油分が、流動パラフィン又はメチルフェニルポリシロキサンであり、
    前記(d)屈折率が1.3〜1.6であり平均粒径3〜30μmの球状粉末が、無水珪酸の粉末であり、
    さらに、(e)高級アルコール、高級脂肪酸、POE・POPジメチルエーテルからなる群から選ばれた一種または二種以上を含有し、(e)高級アルコール、高級脂肪酸、POE・POPジメチルエーテルからなる群から選ばれた一種または二種以上の含有量が1〜10質量%であることを特徴とする透明固形組成物。
  3. 前記透明固形組成物を基剤として含有し、毛穴を目立たなくする効果を有することを特徴とする請求項1又は2記載の透明固形化粧料。
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