JP3826720B2 - マイクロレンズ基板の製造方法およびマイクロレンズ基板 - Google Patents

マイクロレンズ基板の製造方法およびマイクロレンズ基板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロレンズ基板の製造方法、マイクロレンズ基板、電気光学装置、液晶パネル用対向基板、液晶パネル、および投射型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スクリーン上に画像を投影する投射型表示装置が知られている。この投射型表示装置では、その画像形成に主として液晶パネルが用いられている。
【0003】
このような液晶パネルの中には、光の利用効率を高めるべく、液晶パネルの各画素に対応する位置に、多数の微小なマイクロレンズを設けたものが知られている。かかるマイクロレンズは、通常、液晶パネルが備えるマイクロレンズ基板に形成されている。
【0004】
図12は、液晶パネルに用いられるマイクロレンズ基板の従来の構造を示す縦断面図である。
【0005】
同図に示すように、マイクロレンズ基板900は、多数の半球状の凹部903が設けられたガラス基板902と、かかるガラス基板902の凹部903が設けられた面に樹脂層909を介して接合されたカバーガラス908とを有しており、また、樹脂層909では、凹部903内に充填された樹脂によりマイクロレンズ904が形成されている。
【0006】
ところで、近年、液晶パネルは、進歩、発展がめざましく、その高画質化には、目を見張るものがある。
【0007】
そして、現在、液晶パネルのさらなる高画質化を実現すべく、極めて高いコントラスト比および透過率が得られる液晶パネルの開発が望まれている。
【0008】
ところが、図12に示すような構造のマイクロレンズ基板900では、コントラスト比および透過率を高めることに限界があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、例えば液晶パネル等に用いた場合に高いコントラスト比および透過率が得られるマイクロレンズ基板の製造方法、マイクロレンズ基板、電気光学装置、液晶パネル用対向基板、液晶パネル、および投射型表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のマイクロレンズ基板の製造方法は、
レンズ曲面を複数有する第1基板と、レンズ曲面を複数有する第2基板とを接合し、両凸レンズよりなるマイクロレンズを複数形成するマイクロレンズ基板の製造方法であって、
前記マイクロレンズ基板の前記マイクロレンズに光を入射させる部分は1種類の透明材料で形成されていることを特徴とする。
【0011】
また、レンズ曲面を備えた第1の凹部を複数有する第1基板と、レンズ曲面を備えた第2の凹部を複数有する第2基板とを、前記第1の凹部と前記第2の凹部とが対向するように、樹脂を介して接合し、前記第1の基板と前記第2の基板との間に両凸レンズよりなるマイクロレンズを複数形成することを特徴とする。
【0012】
以下のように形成することにより、より好ましいマイクロレンズを形成することができる。前記第1基板が有するレンズ曲面の曲率半径と、前記第2基板が有するレンズ曲面の曲率半径とが異なる。前記第2基板が有するレンズ曲面の曲率半径よりも、前記第1基板が有するレンズ曲面の曲率半径の方が大きい。前記マイクロレンズの最大厚さが、10〜120μmである。前記マイクロレンズの焦点距離は、20〜1000μmである。前記第1基板および/または前記第2基板のレンズ曲面が設けられた領域の外側にスペーサーを含む樹脂を設置して、前記第1基板と前記第2基板とを接合する。前記スペーサーは、粒子状である。前記第1基板および前記第2基板には、アライメントマークがそれぞれ設けられ、これらのアライメントマークを用いて、前記第1基板と前記第2基板との位置合わせを行い、前記第1基板と前記第2基板とを接合する。前記第1基板および前記第2基板のレンズ曲面は、マスク層を用いて形成されたものであり、前記第1基板および前記第2基板のアライメントマークは、前記マスク層を利用して形成されたものである。
【0013】
また、本発明のマイクロレンズ基板は、基板上に複数のマイクロレンズが設けられたマイクロレンズ基板であって、前記マイクロレンズが両凸レンズで構成されていることを特徴とする。表面に凹部が複数設けられた第1基板と、第2基板とが、樹脂層を介して接合されてなり、前記第1基板と前記第2基板との間に、両凸レンズよりなるマイクロレンズが構成されていることを特徴とする。
【0014】
また、表面に第1の凹部が複数設けられた第1基板と、表面に第2の凹部が複数設けられた第2基板とが、前記第1の凹部と前記第2の凹部とが対向するように、樹脂層を介して接合されてなり、前記第1基板と前記第2基板との間に、両凸レンズよりなるマイクロレンズが構成されていることを特徴とする。
【0015】
好ましくは、前記マイクロレンズが設けられていない領域の前記樹脂層の厚さが、前記マイクロレンズのコバ厚とほぼ等しい。前記第1基板は、前記第2基板よりも厚い。前記マイクロレンズが設けられた領域の外側に、前記樹脂層の厚みを規定するスペーサーが設けられている。前記スペーサーは、粒子状である。前記マイクロレンズの入射側のレンズ曲面の曲率半径と、前記マイクロレンズの出射側のレンズ曲面の曲率半径とが異なる。前記第1基板側から光を入射させるように使用される場合において、前記マイクロレンズの出射側のレンズ曲面の曲率半径よりも、前記マイクロレンズの入射側のレンズ曲面の曲率半径の方が大きい。前記マイクロレンズの最大厚さが、10〜120μmである。前記マイクロレンズの焦点距離は、20〜1000μmである。前記マイクロレンズが設けられた領域の外側に、位置合わせの指標となるアライメントマークが設けられている。
【0016】
尚、アライメントマークの形成は、マイクロレンズと同時に形成することを特徴とする。これにより、両凸レンズの位置合わせが正確にできる。
【0017】
また、本願発明の液晶パネルは、画素電極を備えた液晶駆動基板と、該液晶駆動基板に接合された液晶パネル用対向基板と、前記液晶駆動基板と前記液晶パネル用対向基板との空隙に封入された液晶とを有することを特徴とする。
【0018】
好ましくは、前記液晶駆動基板は、マトリックス状に配設された前記画素電極と、前記画素電極に接続された薄膜トランジスタとを有するTFT基板である。
【0019】
また、本願発明の投射型表示装置は、液晶パネルを備えたライトバルブを有し、該ライトバルブを少なくとも1個用いて光を変調し、画像を投射することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明におけるマイクロレンズ用凹部付き基板、マイクロレンズ基板および液晶パネル用対向基板には、個別基板およびウエハーの双方を含むものとする。
【0021】
本発明者は、上述した限界を克服すべく研究を重ねた結果、図12に示すような構造のマイクロレンズ基板では、マイクロレンズの縁部近傍で、入射光のマイクロレンズへの入射角が小さくなり、収差(主として球面収差)が大きくなることを突き止めた。このため、図12に示すような構造のマイクロレンズ基板では、マイクロレンズの縁部近傍に入射した光は、出射光として有効利用されないこととなる。したがって、図12に示すような構造のマイクロレンズ基板でマイクロレンズの出射光の輝度を高めようとしても、どうしても限界が生じてしまう。これに対し、以下に詳述する本発明によれば、かかる限界を克服できる。
【0022】
以下、本発明を、添付図面に示す好適実施形態に基づき詳細に説明する。なお、以下の実施形態で示すマイクロレンズ基板は、液晶パネルの構成部材として用いられる場合を例に説明する。
【0023】
図1は、本発明のマイクロレンズ基板の第1実施形態を示す模式的な縦断面図である。
【0024】
同図に示すように、本発明のマイクロレンズ基板1Aは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板(第1基板)2と、第2マイクロレンズ用凹部付き基板(第2基板)8と、樹脂層9と、マイクロレンズ4と、スペーサー5とを有している。
【0025】
第1マイクロレンズ用凹部付き基板2は、第1ガラス基板(第1透明基板)29に凹曲面(レンズ曲面)を有する複数(多数)の第1凹部(マイクロレンズ用凹部)31と第1アライメントマーク71とが形成された構成となっている。
【0026】
第2マイクロレンズ用凹部付き基板8は、第2ガラス基板(第2透明基板)89に凹曲面(レンズ曲面)を有する複数(多数)の第2凹部(マイクロレンズ用凹部)32と第2アライメントマーク72とが形成された構成となっている。
【0027】
そして、マイクロレンズ基板1Aは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8とが、第1凹部31のレンズ光軸と第2凹部32のレンズ光軸とが2μm以内で近接して対向するように、樹脂層(接着剤層)9を介して接合されている。図13は、第1凹部31と第2凹部32のアライメントのずれをX軸に取って、このアライメントずれが光の利用効率の低下にどれだけ影響を及ぼしているかを示したものである。ただしをずれ0μmの時の光の利用効率を100%として示してある。この図より、第1凹部と第2凹部ずれが2μmを超えると効率が90%以下まで低下してしまう事が分かる。
【0028】
また、コントラストもこのずれに大きく影響する。コントラストは液晶面の光の入射角に依存し、この角度が液晶面に対して垂直であると最高のコントラストを得ることができる。
【0029】
しかし、液晶面に対して入射する角度が、垂直よりずれると、液晶装置におけるコントラストが非常に低くなる。
【0030】
図14は実際に第1凹部と第2凹部のずれ寸法とコントラストとの関係を調べた図であるが、ずれが大きくなるほど光が曲げられて液晶に入射するのでコントラスト低下を引き起こす。
【0031】
たとえば、コントラストが280以下のライトバルブをプロジェクターに使用すると黒が薄い灰色に見えてしまい、鮮明な画像を得る事ができなくなるるのである。
【0032】
以上のように、これら2つの図(図13及び14)に示す光の効率低下防止とコントラスト低下防止の観点から第1凹部31と第2凹部32とが両者のレンズ光軸が2μm以内で近接して対向する構成をとっているのである。
【0033】
さらにマイクロレンズ基板1Aでは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8との間に、第1凹部31と第2凹部32との間に充填された樹脂で、両凸レンズよりなるマイクロレンズ4が構成されている。
【0034】
マイクロレンズ基板1Aは、有効レンズ領域99と非有効レンズ領域100からなる2つの領域を有している。有効レンズ領域99とは、第1凹部31および第2凹部32内に充填される樹脂により形成されるマイクロレンズ4が、使用時にマイクロレンズとして有効に用いられる領域をいう。
【0035】
一方、非有効レンズ領域100とは、有効レンズ領域99以外の領域をいう。
【0036】
このようなマイクロレンズ基板1Aは、例えば、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2側から光Lを入射させ、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8側から光Lを出射させて、使用される。
【0037】
このようなマイクロレンズ基板1Aでは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さT1が、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の厚さT2よりも厚いものとなっている。
【0038】
また、マイクロレンズ基板1Aでは、マイクロレンズ4の入射側のレンズ曲面の曲率半径R1は、出射側のレンズ曲面の曲率半径R2よりも大きなものとなっている。すなわち、マイクロレンズ基板1Aでは、第1凹部31の曲率半径は、第2凹部の曲率半径よりも大きなものとなっている。
【0039】
さらには、マイクロレンズ基板1Aでは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の互いに対向する端面間の距離(マイクロレンズ4が形成されていない部分の樹脂層9の厚さ)が、マイクロレンズ4のコバ厚とほぼ一致・対応している。
【0040】
本発明のマイクロレンズ基板1Aのように、マイクロレンズ4を凸レンズで構成すると、マイクロレンズ4の収差(特に球面収差)が低減する。このため、マイクロレンズ4の中心部近傍はもちろんのこと、マイクロレンズ4の縁部近傍に入射した入射光Lも、マイクロレンズ4で好適に集光されるようになる。つまり、マイクロレンズ4の光利用効率は高い。したがって、マイクロレンズ基板1Aは、高い輝度を有する出射光Lを出射することができる。
【0041】
例えば、レンズパワーを高めるために、凸形状のマイクロレンズが設けられた基板を2枚、凸部と凸部とが互いに対向するように接合することにより、半球状の平凸レンズ2個で構成されたレンズ系を基板に設けることが考えられる。しかし、このようなレンズ系では、マイクロレンズの収差を十分に改善することができない。これに対して、本発明のマイクロレンズ基板1Aのように、マイクロレンズ4を凸レンズで構成すると、マイクロレンズ4の収差を好適に低減できる。
【0042】
特に、図1に示すマイクロレンズ基板1Aのように、マイクロレンズ4の入射側のレンズ曲面の曲率半径R1が出射側のレンズ曲面の曲率半径R2よりも大きいと、マイクロレンズ4の収差(特に球面収差)が極めて小さなものとなる。したがって、図1に示すマイクロレンズ4では、マイクロレンズ4の光軸から大幅にずれた方向に、出射光が出射することが極めて好適に防止される。ゆえに、マイクロレンズ4の光利用効率は、非常に高い。このため、マイクロレンズ基板1Aは、極めて高い輝度を有する出射光Lを、出射することができる。
【0043】
しかも、マイクロレンズ4の収差が低減されると、マイクロレンズ4の光軸から大幅にずれた方向に出射光が出射することが好適に防止されるようになる。このため、マイクロレンズ基板1Aを液晶パネルに用いると、マイクロレンズ4を通過した出射光が隣接する画素内に入射することが、好適に防止されるようになる。すなわち、画素間でクロストークが防止されるようになる。したがって、本発明のマイクロレンズ基板1Aを備えた液晶パネルを用いて画像を形成すると、黒色の輝度が極めて低いものとなる。
【0044】
本発明のマイクロレンズ基板1Aはこのような利点を有しているので、マイクロレンズ基板1Aを備えた液晶パネルを用いて画像を形成すると、黒色はより暗く、白色はより明るくなる。したがって、本発明のマイクロレンズ基板1Aを備えた液晶パネルでは、高いコントラスト比が得られ、より美しい画像を形成することが可能となる。
【0045】
また、図1に示すマイクロレンズ基板1Aのように、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さT1が第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の厚さT2よりも厚いと、マイクロレンズ4の出射光Lの焦点を第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の表面付近に設定することが容易となる。このため、後述するように、マイクロレンズ基板1A上にブラックマトリックスを形成しても、出射光Lの輝度が大幅に低下することを、容易に防止できる。
【0046】
さらには、図1に示すマイクロレンズ基板1Aのように、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8との間に設けられた樹脂がマイクロレンズ4を構成していると、すなわち、第1凹部31と第2凹部32とが対向するように、樹脂層9を介して第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8とが接合されていると、入射側の基板すなわち第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さを薄くする必要がなくなる。このため、マイクロレンズ基板1Aの強度が向上する。また、図1に示すマイクロレンズ基板1Aのように、第1凹部31および第2凹部32内に樹脂が充填されていると、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2および第2マイクロレンズ用凹部付き基板8と、樹脂層9との接触面積が増大する。このため、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8との接合強度が増大する(アンカー効果)。
【0047】
また、図1に示すマイクロレンズ基板1Aのように、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の互いに対向する端面間の距離がマイクロレンズ4のコバ厚とほぼ一致・対応していると、所望の光学特性が得られるようにマイクロレンズ基板1Aを設計することが、容易となる。
【0048】
以上述べた効果に加えて、図1に示す構成のマイクロレンズ基板1Aは、比較的安価に製造できるという利点を有している。
【0049】
前述した効果をより有効に得る観点から、マイクロレンズ基板1Aは、以下の条件を満足することが好ましい。
【0050】
マイクロレンズ基板1Aが液晶パネル等に用いられる場合、マイクロレンズ4の焦点距離は、20〜1000μm程度であることが好ましく、50〜200μm程度であることがより好ましい。これにより、マイクロレンズ基板1Aを備えた液晶パネルは、高いコントラスト比を有する画像を形成しやすくなる。加えて、マイクロレンズ基板1Aでは、前述したような範囲内にマイクロレンズ4の焦点距離を設定することは、比較的容易である。
【0051】
また、マイクロレンズ4の最大厚さTmは、10〜120μm程度であることが好ましく、15〜60μm程度であることがより好ましい。これにより、マイクロレンズ4は、光をより好適に集光できるようになる。しかも、出射光Lの焦点を第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の表面付近に設定することが、容易となる。
【0052】
マイクロレンズ基板1Aでは、第2マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の互いに対向する端面間の距離、すなわちマイクロレンズ4のコバ厚は、0.1〜100μm程度であることが好ましく、1〜20μm程度であることがより好ましい。これにより、マイクロレンズ基板1Aは、上述した効果をより効果的に得られるようになる。
【0053】
マイクロレンズ基板1Aが液晶パネル等に用いられる場合、マイクロレンズ4の入射側のレンズ曲面の曲率半径R1、すなわち、第1凹部31の曲率半径は、5〜50μm程度であることが好ましい。また、マイクロレンズ4の出射側のレンズ曲面の曲率半径R2、すなわち、第2凹部32の曲率半径は、3〜30μm程度であることが好ましい。これにより、液晶パネルでは、より高いコントラスト比が得られるようになる。また、液晶パネルの設計が容易となる。
【0054】
また、マイクロレンズ基板1Aでは、マイクロレンズ4の入射側のレンズ曲面の曲率半径R1とマイクロレンズ4の出射側のレンズ曲面の曲率半径R2との関係が、1<R1/R2≦3.3なる関係を満足することが好ましく、1.1≦R1/R2≦2.2なる関係を満足することがより好ましい。これにより、マイクロレンズ4は、より好適に収差を低減できるようになる。
【0055】
第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さT1は、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2を構成する材料、屈折率等の種々の条件により異なるが、0.3〜5mm程度とすることが好ましく、0.5〜2mm程度とすることがより好ましい。これにより、マイクロレンズ基板1Aでコンパクト性と強度とを両立させることが容易となる。
【0056】
第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の厚さT2は、マイクロレンズ基板1Aが液晶パネル等に用いられる場合、5〜1000μm程度とすることが好ましく、10〜150μm程度とすることがより好ましい。これにより、マイクロレンズ4の出射光の焦点をマイクロレンズ基板1Aの表面付近に設定することが容易となる。
【0057】
また、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の厚さT2は、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さT1の1/1000〜1/2程度であることが好ましく、1/200〜1/5程度であることがより好ましい。これにより、マイクロレンズ基板1Aは、高い強度を確保しつつ、出射光の焦点をマイクロレンズ基板1Aの表面付近に設定することが、容易となる。
【0058】
このようなマイクロレンズ基板1Aが液晶パネルに用いられ、かかる液晶パネルが第1ガラス基板29以外にガラス基板(例えば後述するガラス基板171等)を有する場合には、第1ガラス基板29の熱膨張係数は、かかる液晶パネルが有する他のガラス基板の熱膨張係数とほぼ等しいもの(例えば両者の熱膨張係数の比が1/10〜10程度)であることが好ましい。これにより、得られる液晶パネルでは、温度が変化したときに二者の熱膨張係数が違うことにより生じるそり、たわみ、剥離等が防止される。
【0059】
かかる観点からは、第1ガラス基板29と、液晶パネルが有する他のガラス基板とは、同種類の材質で構成されていることが好ましい。これにより、温度変化時の熱膨張係数の相違によるそり、たわみ、剥離等が効果的に防止される。
【0060】
特に、マイクロレンズ基板1Aを高温ポリシリコンのTFT液晶パネルに用いる場合には、第1ガラス基板29は、石英ガラスで構成されていることが好ましい。TFT液晶パネルは、液晶駆動基板としてTFT基板を有している。かかるTFT基板には、製造時の環境により特性が変化しにくい石英ガラスが好ましく用いられる。このため、これに対応させて、第1ガラス基板29を石英ガラスで構成することにより、そり、たわみ等の生じにくい、安定性に優れたTFT液晶パネルを得ることができる。
【0061】
このようなマイクロレンズ基板1Aでは、第2ガラス基板89の熱膨張係数は、第1ガラス基板29の熱膨張係数とほぼ等しいもの(例えば両者の熱膨張係数の比が1/10〜10程度)とすることが好ましい。これにより、第1ガラス基板29と第2ガラス基板89の熱膨張係数の相違により生じるそり、たわみ、剥離等が防止される。特に、マイクロレンズ基板1Aでは、第1ガラス基板29と第2ガラス基板89とを同種類の材料で構成することが好ましい。これにより、かかる効果がより効果的に得られるようになる。
【0062】
第1凹部31および第2凹部32を覆っている樹脂層9は、例えば、第1ガラス基板29および第2ガラス基板89を構成する構成材料の屈折率よりも高い屈折率の樹脂(接着剤)で構成することができる。例えば、樹脂層9は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリルエポキシ系樹脂等の紫外線硬化型樹脂などで好適に構成することができる。
【0063】
このようなマイクロレンズ基板1Aでは、マイクロレンズ4が設けられた領域の外側、すなわち非有効レンズ領域100内に、樹脂層9の厚みを規定するスペーサー5が設けられている。かかるスペーサー5は、例えば球状粒子よりなる。
【0064】
マイクロレンズ基板1Aにスペーサー5を設置することにより、樹脂層9の厚さを所定の厚さに設定することが容易となる。しかも、樹脂層9の厚みムラを抑制することができるようになる。特に、図1に示すように、スペーサー5を非有効レンズ領域100内に設置すると、スペーサー5がマイクロレンズ4の光学特性に悪影響を与えにくくなる。
【0065】
第1マイクロレンズ用凹部付き基板2上には、マイクロレンズ4(第1凹部31)が設けられた領域の外側、すなわち非有効レンズ領域100内に、位置合わせの指標となる第1アライメントマーク71が設けられている。さらには、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8上には、マイクロレンズ4(第2凹部32)が設けられた領域の外側、すなわち非有効レンズ領域100内に、位置合わせの指標となる第2アライメントマーク72が設けられている。
【0066】
マイクロレンズ基板1Aに第1アライメントマーク71および第2アライメントマーク72を設けると、第1凹部31と第2凹部32との位置合わせが容易となる。
【0067】
なお、図1に示すマイクロレンズ基板1Aでは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さT1を第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の厚さT2よりも厚くしたが、両者の厚さは同じにしてもよい。また、図1に示すマイクロレンズ基板1Aでは、マイクロレンズ4の入射側のレンズ曲面の曲率半径R1を出射側のレンズ曲面の曲率半径R2よりも大きくしたが、両者の曲率半径は同じにしてもよい。また、曲率半径R2を曲率半径R1よりも大きくしてもよい。さらには、マイクロレンズ4のコバ厚は、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の互いに対向する端面間の距離と一致・対応していなくてもよい。マイクロレンズ基板1Aでは、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8側から光Lを入射させ、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2側から光Lを出射させて、使用してもよい。
【0068】
本実施形態のマイクロレンズ基板1Aでは、スペーサー5を設置したが、スペーサーは、設置しなくてもよい。また、マイクロレンズ基板にアライメントマークを設置しなくてもよい。
【0069】
なお、第1凹部31に充填する樹脂と第2凹部32に充填する樹脂とに、異なる樹脂を用いてもよい。
【0070】
以下、本発明のマイクロレンズ基板の第2実施形態について説明する。なお、以下に述べるマイクロレンズ基板の第2実施形態の説明は、第1実施形態と異なる事項を中心に説明し、共通する事項は、説明を省略する。
【0071】
図8は、本発明のマイクロレンズ基板の第2実施形態を示す模式的な縦断面図である。
【0072】
同図に示すように、本発明のマイクロレンズ基板1Bは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板(第1基板)2と、ガラス層(第2基板)8’とが、第1樹脂層95と第2樹脂層96とを有する樹脂層9’を介して接合された構成となっており、また、第1樹脂層95には、マイクロレンズ4が複数(多数)形成されている。
【0073】
第1樹脂層95については、前記マイクロレンズ基板1Aの樹脂層9で述べたことと同様のことを言うことができる。この第1樹脂層95の非有効レンズ領域100内には、スペーサー95が設けられている。
【0074】
また、第1樹脂層95では、第1凹部31が設けられた部位に、マイクロレンズ4が配設されている。かかるマイクロレンズ4を構成する樹脂のうち、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2側の樹脂は、第1凹部31内に充填されている。また、マイクロレンズ4を構成する樹脂のうち、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と反対側の樹脂は、突出し、凸曲面(レンズ曲面)を形成している。
【0075】
そして、かかるマイクロレンズ4を覆うように、第1樹脂層95上には、第2樹脂層96が形成されている。この第2樹脂層96は、例えば、第1樹脂層95を構成する樹脂よりも屈折率の低い樹脂で構成されている。例えば、第2樹脂層96は、エポキシ系樹脂等の紫外線硬化型樹脂などで構成することができる。
【0076】
この第2樹脂層96には、ガラス層(カバーガラス)8’が接合されている。マイクロレンズ基板1Bでは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さT1が、ガラス層8’の厚さT3よりも厚いものとなっている。
【0077】
このようなマイクロレンズ基板1Bでは、マイクロレンズ4が形成されていない部分の第1樹脂層95の厚さが、マイクロレンズ4のコバ厚とほぼ一致・対応している。これにより、所望の光学特性が得られるようにマイクロレンズ基板1Bを設計することが、容易となる。
【0078】
このようなマイクロレンズ基板1Bは、マイクロレンズ4を2P法等にて形成できるため、より安価に製造できるという利点を有している。
【0079】
マイクロレンズ基板1Bでは、樹脂層9’の厚さは、特に限定されないが、5〜200μm程度であることが好ましく、10〜70μm程度であることがより好ましい。
【0080】
樹脂層9’では、第2樹脂層96の厚さ(マイクロレンズ4が形成されていない部分)が、第1樹脂層95の厚さ(マイクロレンズ4が形成されていない部分)の1.5〜20倍程度であることが好ましく、2〜10倍程度であることがより好ましい。これにより、マイクロレンズ4の出射光Lの焦点を、ガラス層8’の表面付近に設定することが容易となる。
【0081】
また、マイクロレンズ基板1Bでは、ガラス層8’の厚さT3は、マイクロレンズ基板1Bが液晶パネル等に用いられる場合、2〜1000μm程度とすることが好ましく、5〜150μm程度とすることがより好ましい。これにより、マイクロレンズ4の出射光の焦点をマイクロレンズ基板1Bの表面付近に設定することが容易となる。
【0082】
さらには、ガラス層8’の厚さT3は、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の厚さT1の1/1000〜1/4程度であることが好ましく、1/200〜1/10程度であることがより好ましい。これにより、マイクロレンズ基板1Bは、高い強度を確保しつつ、出射光の焦点をマイクロレンズ基板1Bの表面付近に設定することが、容易となる。
【0083】
ガラス層8’の熱膨張係数、構成材料等については、前記と同様の理由から、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8で説明したことと同様のことが言える。
【0084】
以下、本発明のマイクロレンズ基板の第3実施形態について説明する。なお、以下に述べるマイクロレンズ基板の第3実施形態の説明は、第2実施形態、第1実施形態と異なる事項を中心に説明し、共通する事項は、説明を省略する。
【0085】
図9は、本発明のマイクロレンズ基板の第3実施形態を示す模式的な縦断面図である。
【0086】
同図に示すように、本発明のマイクロレンズ基板1Cは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板(第1基板)2と、かかる第1マイクロレンズ用凹部付き基板2上に設けられた第1樹脂層95と、かかる第1樹脂層95上に設けられた第2樹脂層96’とを有しており、また、第1樹脂層95には、マイクロレンズ4が複数(多数)形成されている。なお、マイクロレンズ基板1Cでは、第1樹脂層95と第2樹脂層96’とで、樹脂層9”が構成されている。
【0087】
樹脂層9”では、第2樹脂層96’の厚さ(マイクロレンズ4が形成されていない部分)が、第1樹脂層95の厚さ(マイクロレンズ4が形成されていない部分)の3〜40倍程度であることが好ましく、5〜20倍程度であることがより好ましい。これにより、マイクロレンズ4の出射光Lの焦点を、マイクロレンズ基板1Cの表面付近に設定することが容易となる。
【0088】
このようなマイクロレンズ基板1Cは、マイクロレンズ4を2P法等にて形成できるため、特に安価に製造できるという利点を有している。
【0089】
マイクロレンズ基板1Cでは、樹脂層9”の厚さは、特に限定されないが、10〜400μm程度であることが好ましく、20〜150μm程度であることがより好ましい。
【0090】
このような樹脂層9”の表面には、樹脂層9”を保護するバリア層を設けてもよい。このバリア層は、例えばセラミックスや耐熱性樹脂などで構成することができる。
【0091】
前述したマイクロレンズ基板1Aは、例えば以下のようにして製造することができる。以下、図2〜5を参照しつつ、マイクロレンズ基板1Aの製造方法を説明する。
【0092】
マイクロレンズ基板1Aを製造する際には、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2および第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を、まず用意する必要がある。かかる第1マイクロレンズ用凹部付き基板2および第2マイクロレンズ用凹部付き基板8は、例えば、以下のようにして製造、用意することができる。なお、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8は、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と同様に製造することができるので、以下、代表として、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の製造方法を説明する。
【0093】
以下に示す第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の製造方法では、第1ガラス基板29上にマスク層6を用いて第1凹部31を形成するとともに、かかるマスク層6の一部を利用して第1アライメントマーク71を形成する。
【0094】
まず、母材として、例えば未加工の第1ガラス基板29を用意する。この第1ガラス基板29には、厚さが均一で、たわみや傷のないものが好適に用いられる。
【0095】
<1A>まず、第1ガラス基板29の表面に、図2(a)に示すように、マスク層6を形成する。また、これとともに、第1ガラス基板29の裏面(マスク層6を形成する面と反対側の面)に裏面保護層69を形成する。
【0096】
このマスク層6は、後述する工程<4>におけるエッチング操作で耐性を有するものが好ましい。
【0097】
かかる観点からは、マスク層6を構成する材料としては、例えば、Au/Cr、Au/Ti、Pt/Cr、Pt/Ti等の金属、多結晶シリコン(ポリシリコン)、アモルファスシリコン等のシリコン、窒化シリコンなどが挙げられる。マスク層6にシリコンを用いると、マスク層6と第1ガラス基板29との密着性が向上する。マスク層6に金属を用いると、形成される第1アライメントマーク71の視認性が向上する。
【0098】
マスク層6の厚さは、特に限定されないが、0.01〜10μm程度とすることが好ましく、0.2〜1μm程度とすることがより好ましい。マスク層6が薄すぎると、第1ガラス基板29を十分に保護できない場合があり、マスク層6が厚すぎると、マスク層6の内部応力によりマスク層6が剥がれ易くなる場合がある。
【0099】
マスク層6は、例えば、化学気相成膜法(CVD法)、スパッタリング法、蒸着法等の気相成膜法、メッキなどにより形成することができる。
【0100】
第1ガラス基板29の裏面に形成する裏面保護層69は、次工程以降で第1ガラス基板29の裏面を保護するためのものである。この裏面保護層69により、第1ガラス基板29の裏面の侵食、劣化等が好適に防止される。この裏面保護層69は、例えば、マスク層6と同様の材料で構成されている。このため、裏面保護層69は、マスク層6の形成と同時に、マスク層6と同様に設けることができる。
【0101】
<2A>次に、図2(b)に示すように、マスク層6に、開口61および第2開口62を形成する。
【0102】
開口61は、例えば、第1凹部31を形成する位置に設ける。また、開口61の形状(平面形状)は、形成する第1凹部31の形状(平面形状)に対応していることが好ましい。
【0103】
第2開口62は、第1アライメントマーク71を形成する位置に設ける。第2開口62の形状は、例えば、第1アライメントマーク71の形状の一部分に対応している。
【0104】
これら開口61および第2開口62は、例えばフォトリソグラフィー法により形成することができる。具体的には、まず、マスク層6上に、開口61および第2開口62に対応したパターンを有するレジスト層(図示せず)を形成する。次に、かかるレジスト層をマスクとして、マスク層6の一部を除去する。次に、前記レジスト層を除去する。これにより、開口61および第2開口62が形成される。なお、マスク層6の一部除去は、例えば、CFガス、塩素系ガス等によるドライエッチング、フッ酸+硝酸水溶液、アルカリ水溶液等の剥離液への浸漬(ウェットエッチング)などにより行うことができる。
【0105】
<3A>次に、図2(c)に示すように、マスク層6上に、保護層75を形成する。
【0106】
この保護層75は、第1アライメントマーク71を形成する位置に設ける。また、保護層75の形状は、第1アライメントマーク71の形状に対応している。
【0107】
この保護層75は、後述する工程<4>におけるエッチング、および、後述する工程<5>におけるマスク層6の除去に、耐性を有することが好ましい。これにより、第1アライメントマーク71の形状を所定の形状に正確に形作ることができるようになる。
【0108】
かかる観点からは、保護層75は、例えば、Au/Cr、Au/Ti、Pt/Cr、Pt/Ti、SiC等の金属、多結晶シリコン、アモルファスシリコン等のシリコン、窒化シリコン等のケイ素化合物、ネガ型レジスト等のレジストなどで構成されていることが好ましい。
【0109】
この保護層75は、マスク層6の構成材料と異なる種類の材料で構成することが好ましい。したがって、例えばマスク層6をシリコンで構成した場合、保護層75は、金属等で構成することが好ましい。また、例えばマスク層6を金属で構成した場合、保護層75は、シリコン等で構成することが好ましい。これにより、後述する工程<5>でマスク層6を除去する際に、保護層75が食刻されることを、好適に防止できる。
【0110】
保護層75は、例えば、蒸着(マスク蒸着)、スパッタリング(マスクスパッタリング)等の気相成膜法などにより形成することができる。また、かかる方法にフォトリソグラフィー法を組み合わせてもよい。例えば、第1ガラス基板29全体に、マスク層6を覆うように保護層75の構成材料を成膜し、次いで、かかる膜上に、第1アライメントマーク71の位置・形状に対応したレジストをパターニングし、次いで、エッチング等を施すことにより、第1アライメントマーク71を形成することができる。
【0111】
<4A>次に、図3(d)に示すように、第1ガラス基板29上に第1凹部31を形成する。
【0112】
第1凹部31の形成方法としては、ドライエッチング法、ウェットエッチング法等のエッチング法などが挙げられる。例えばエッチングを行うことにより、第1ガラス基板29は、開口61より等方的に食刻され、レンズ形状を有する第1凹部31が形成される。
【0113】
特に、ウェットエッチング法によると、より理想的なレンズ形状に近い第1凹部31を形成することができる。なお、ウェットエッチングを行う際のエッチング液としては、例えばフッ酸系エッチング液などが好適に用いられる。このとき、エッチング液にグリセリン等のアルコール(特に多価アルコール)を添加すると、第1凹部31の表面が極めて滑らかなものとなる。
【0114】
<5A>次に、図3(e)に示すように、マスク層6を除去する。また、この際、マスク層6の除去とともに裏面保護層69も除去する。
【0115】
これは、例えば、アルカリ水溶液(例えばテトラメチル水酸化アンモニウム水溶液等)、塩酸+硝酸水溶液、フッ酸+硝酸水溶液等の剥離液(除去液)への浸漬(ウェットエッチング)、CFガス、塩素系ガス等によるドライエッチングなどにより行うことができる。
【0116】
特に、第1ガラス基板29を除去液に浸漬することによりマスク層6および裏面保護層69を除去すると、簡易な操作で、効率よく、マスク層6および裏面保護層69を除去できる。
【0117】
このとき、保護層75が形成された部分では、保護層75がマスク層6を保護しているので、マスク層6は除去されず、ガラス基板5上に残存する。
【0118】
<6A>次に、保護層75を除去する。
【0119】
これは、例えば、塩酸と硝酸の混合液、アルカリ水溶液等を剥離液としたウェットエッチングなどにより行うことができる。
【0120】
これにより、図3(f)に示すように、マスク層6のうち保護層75で保護された部分が、第1アライメントマーク71として露出する。
【0121】
以上により、図3(f)に示すように、第1ガラス基板29上に、多数の第1凹部31と第1アライメントマーク71とが所定の位置に形成された第1マイクロレンズ用凹部付き基板2が得られる。
【0122】
このように、マスク層6の一部を残存させることにより第1アライメントマーク71を形成すると、第1凹部31を形成するに際して、第1アライメントマーク71をも形成することができる。したがって、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2を製造する際の工程数を簡略化することができる。
【0123】
なお、第1凹部31を形成する工程と関係しない別途の工程で、第1アライメントマーク71を形成してもよい。
【0124】
第2ガラス基板89の表面に第2凹部32と第2アライメントマーク72とが形成された第2マイクロレンズ用凹部付き基板8は、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と同様にして、製造、用意することができる。
【0125】
第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を製造するとき、工程<2>で形成する開口61の面積、または、工程<4>のエッチング条件(例えばエッチング時間、エッチング温度、エッチング液の組成等)のうちの少なくとも1つを、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2を製造する際の条件と異なるものとすることが好ましい。このように、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の製造条件を第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の製造条件と一部異なるものとすると、第1凹部31の曲率半径と第2凹部32の曲率半径とを異なるものとすることが容易となる。
【0126】
このような第1マイクロレンズ用凹部付き基板2および第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を用い、例えば以下のようにして、マイクロレンズ基板1Aを製造することができる。
【0127】
<7A>次に、図4に示すように、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2の第1凹部31が形成された面に、少なくとも有効レンズ領域99を覆うように、所定の屈折率(特に第1ガラス基板29および第2ガラス基板89の屈折率より高い屈折率)を有する未硬化の樹脂91を供給し、第1凹部31内に樹脂91を充填する。また、この際、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2上にスペーサー5を含む未硬化の樹脂92を供給する。かかる樹脂92は、例えばスペーサー5を設置する部位に供給する。
【0128】
樹脂92は、スペーサー5を1〜50重量%程度含有することが好ましく、5〜40重量%程度含有することがより好ましい。スペーサー5の含有量をこの範囲内とすると、樹脂の接着性が低下するのを抑制しつつ、樹脂層9の厚みを高い精度で規定することができるようになる。
【0129】
樹脂91と樹脂92とは、同種類の材料で構成することが好ましい。これにより、製造されるマイクロレンズ基板1Aで、樹脂91と樹脂92との熱膨張係数が相違することにより、そり、たわみ等が生じることが好適に防止される。
【0130】
樹脂92を第1マイクロレンズ用凹部付き基板2上に供給する際、スペーサー5は、樹脂92中に分散していることが好ましい。スペーサー5が樹脂92中に分散していると、スペーサー5を均一に配設することが容易となる。これにより、形成される樹脂層9の厚みムラがより好適に抑制されるようになる。
【0131】
本実施形態のスペーサー5のように、スペーサーが粒子状であると、樹脂と基板との密着性が低下することを、好適に防止できる。しかも、スペーサーが粒子状であると、スペーサー5を樹脂92中に分散させることが容易となる。
【0132】
また、スペーサー5のようにスペーサーが球状粒子であると、スペーサーが互いに重なることが好適に防止される。このため、樹脂層9の厚み規定精度をさらに高めることができる。しかも、樹脂層9の厚みムラも極めて好適に防止できる。
【0133】
スペーサー5の平均粒径は、例えば、樹脂層9の厚みとほぼ同じものとすることができる。スペーサー5の粒径分布の標準偏差は、スペーサー5の平均粒径の20%以内であることが好ましく、5%以内であることがより好ましい。これにより、樹脂層9の厚みムラがさらに好適に抑制されるようになる。
【0134】
また、スペーサー5の密度をρ1(g/cm3)、樹脂層9を構成する樹脂の密度(例えば硬化後の密度)をρ2(g/cm3)としたとき、ρ1/ρ2は、0.6〜1.4程度であることが好ましく、0.8〜1.2程度であることがより好ましい。これにより、スペーサー5を樹脂92中に、より均一に分散させることが可能となる。このため、樹脂層9の厚みムラがさらに好適に抑制されるようになる。
【0135】
なお、樹脂91、樹脂92は、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8上に設けてもよい。また、樹脂91、樹脂92を、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2上と第2マイクロレンズ用凹部付き基板8上との両方に設けてもよい。
【0136】
本実施形態のマイクロレンズ基板1Aでは、スペーサー5を球状粒子としたが、スペーサーは、球状の粒子としなくてもよい。例えば、スペーサーの粒子形状を、針状、棒状、卵型、長円状等としてもよい。さらには、スペーサーは、粒子状でなくてもよい。例えば、スペーサーは、シート状、繊維状等であってもよい。
【0137】
<8A>次に、図4に示すように、樹脂91および樹脂92上に第2マイクロレンズ用凹部付き基板(相手体)8を設置する(第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を樹脂に密着させる)。
【0138】
このとき、第1凹部31と第2凹部32とが対向するように、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を、樹脂上に設置する。また、このとき、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8がスペーサー5に当接するように、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を樹脂上に設置する。
【0139】
これにより、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2および第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の互いに対向する端面間の距離は、スペーサー5で規定される。したがって、マイクロレンズ4のコバ厚および最大厚さが、高い精度で規定される。
【0140】
<9A>次に、第1アライメントマーク71と第2アライメントマーク72とを用いて、第1凹部31と第2凹部32との位置合わせを行う。
【0141】
これにより、第2凹部32を第1凹部31に対応した位置に正確に位置させることができるようになる。このため、形成されるマイクロレンズ4の形状、光学特性が、より設計値に近いものとなる。
【0142】
例えば、第1アライメントマーク71と第2アライメントマーク72の平面上の位置が重なるように、あるいは、第1アライメントマーク71と第2アライメントマーク72との距離が一定距離となるように、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を第1マイクロレンズ用凹部付き基板2に対して相対的に移動させることにより、位置合わせを行うことができる。
【0143】
本実施形態のようにスペーサー5が球状粒子で構成されていると、位置合わせの際に、スペーサー5が、ころのような働きをする。このため、位置合わせをする際に、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2と平行な方向に、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を動かすことが容易となる。つまり、スペーサー5が球状粒子で構成されていると、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を動かすことが容易となり、容易に位置合わせができる。
【0144】
<10A>次に、樹脂91および樹脂92を硬化させて樹脂層9を形成する。
【0145】
これにより、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8が樹脂層9を介して第1マイクロレンズ用凹部付き基板2に接合される。また、樹脂層9を構成する樹脂のうち、第1凹部31と第2凹部32との間に充填された樹脂により、マイクロレンズ4が形成される。
【0146】
なお、樹脂の硬化は、例えば、樹脂に紫外線、電子線を照射すること、樹脂を加熱することなどにより行うことができる。
【0147】
<11A>その後、必要に応じて、図5に示すように、研削、研磨等を行ない、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の厚さを調整してもよい。
【0148】
これにより、図1に示すようなマイクロレンズ基板1Aを得ることができる。
【0149】
このようにマイクロレンズ基板1Aを製造すると、比較的少ない工程数でマイクロレンズ基板を製造することができる。
【0150】
以下、マイクロレンズ基板1Bの製造方法について説明する。なお、以下の説明では、マイクロレンズ基板1Aの製造方法と共通する事項については、その説明を省略する。
【0151】
以下に示すマイクロレンズ基板1Bの製造方法では、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を型材として用い、2P法により、マイクロレンズ4および第1樹脂層95を形成する。
【0152】
まず、前記と同様にして、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2および第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を用意する(前記工程<1A>〜<6A>参照)。なお、以下の工程を行う前に、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8の表面に、離型剤を塗布する等して、離型処理を施してもよい。
【0153】
<7B>次に、前記工程<7A>と同様の工程を行う。
【0154】
<8B>次に、図4に示すように、樹脂91および樹脂92上に、型材として、第2マイクロレンズ用凹部付き基板(相手体)8を設置する。
【0155】
<9B>前記工程<9A>と同様の工程を行う。
【0156】
<10B>前記工程<10A>と同様の工程を行う。これにより、第1樹脂層95およびマイクロレンズ4が形成される。
【0157】
<11B>次に、図10に示すように、第2マイクロレンズ用凹部付き基板(型材)8を、第1樹脂層95から剥離する。
【0158】
<12B>次に、ガラス層8’を、第2樹脂層96を介して、第1樹脂層95上に接合する。
【0159】
具体的には、本工程は、次のようにして行うことができる。まず、第1樹脂層95上に第2樹脂層96を構成することとなる未硬化の樹脂を設ける。次に、かかる未硬化の樹脂上にガラス層8’を接合する。次に、前記樹脂を硬化させて、第2樹脂層96を形成する。
【0160】
なお、第1樹脂層95を紫外線硬化型樹脂で構成した場合、第2樹脂層96も紫外線硬化型樹脂で構成すると、マイクロレンズ基板1Bの製造設備を簡易なものとすることができる。
【0161】
<13B>その後、必要に応じて、研削、研磨等を行ない、ガラス層8’の厚さを調整してもよい。
【0162】
これにより、図8に示すようなマイクロレンズ基板1Bを得ることができる。
【0163】
以上述べたマイクロレンズ基板1Bの製造方法では、型材に第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を用いたが、マイクロレンズ4が形成可能であれば、型材に第2マイクロレンズ用凹部付き基板8以外の型材を用いてもよいことは言うまでもない。
【0164】
以下、マイクロレンズ基板1Cの製造方法について説明する。なお、以下の説明では、マイクロレンズ基板1B、1Aの製造方法と共通する事項については、その説明を省略する。
【0165】
以下に示すマイクロレンズ基板1Cの製造方法では、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8およびガラス層8’を型材として用い、2P法により、マイクロレンズ4、第1樹脂層95および第2樹脂層96’を、形成する。
【0166】
まず、前記と同様にして、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2および第2マイクロレンズ用凹部付き基板8を用意する(前記工程<1A>〜<6A>参照)。なお、以下の工程を行う前に、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8およびガラス層8’の表面に、離型剤を塗布する等して、離型処理を施してもよい。
【0167】
<7C>〜<12C>次に、前記工程<7B>〜<12B>と同様の工程を行う。
【0168】
これにより、図11に示すように、第1樹脂層95上に第2樹脂層96’が形成され、また、第2樹脂層96’上に第2の型材(ガラス層8’)が接合される。
【0169】
<13C>その後、ガラス層8’を第2樹脂層96’から剥離する。
【0170】
これにより、図9に示すようなマイクロレンズ基板1Cを得ることができる。
【0171】
以上述べたマイクロレンズ基板1Cの製造方法では、第2の型材にガラス層8’を用いたが、第2樹脂層96’が形成可能であれば、第2の型材にガラス層8’以外の型材を用いてもよいことは言うまでもない。
【0172】
本発明のマイクロレンズ基板は、以下に述べる液晶パネル用対向基板および液晶パネル以外にも、例えば、CCD、光通信素子等の各種電気光学装置、その他の装置などに用いることができることは言うまでもない。
【0173】
以下の説明では、マイクロレンズ基板1Aを、本発明のマイクロレンズ基板の代表として説明する。
【0174】
マイクロレンズ基板1Aの第2マイクロレンズ用凹部付き基板8(またはガラス層8’、または第2樹脂層96’)上に、例えば、開口111を有するブラックマトリックス(遮光層)11を形成し、次いで、かかるブラックマトリックス11を覆うように透明導電膜(導電膜)12を形成することにより、液晶パネル用対向基板10を製造することができる(図6参照)。
【0175】
なお、ブラックマトリックス11および透明導電膜12は、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8上ではなく、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2上に設けてもよい。
【0176】
ブラックマトリックス11は、遮光機能を有しており、例えば、Cr、Al、Al合金、Ni、Zn、Ti等の金属、カーボンやチタン等を分散した樹脂などで構成されている。
【0177】
透明導電膜12は、導電性を有しており、例えば、インジウムティンオキサイド(ITO)、インジウムオキサイド(IO)、酸化スズ(SnO2)などで構成されている。
【0178】
ブラックマトリックス11は、例えば、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8上に気相成膜法(例えば蒸着、スパッタリング等)によりブラックマトリックス11となる薄膜を成膜し、次いで、かかる薄膜上に開口111のパターンを有するレジスト膜を形成し、次いで、ウェットエッチングを行い前記薄膜に開口111を形成し、次いで、前記レジスト膜を除去することにより設けることができる。
【0179】
開口111を形成する際には、第1アライメントマーク71または第2アライメントマーク72を用いて、マイクロレンズ4と開口111との位置合わせを行ってもよい。
【0180】
また、透明導電膜12は、例えば、蒸着、スパッタリング等の気相成膜法により設けることができる。
【0181】
このように、マイクロレンズ基板上に、ブラックマトリックス、透明導電膜を形成することにより液晶パネル用対向基板を得ることができる。
【0182】
なお、ブラックマトリックス11は、設けなくてもよい。
【0183】
以下、このような液晶パネル用対向基板を用いた液晶パネル(電気光学装置)について、図6に基づいて説明する。
【0184】
図6に示すように、本発明の液晶パネル(なお、ここに示す液晶パネルは、薄膜トランジスタ:TFTを備えた液晶パネルである)16は、TFT基板(液晶駆動基板)17と、TFT基板17に接合された液晶パネル用対向基板10と、TFT基板17と液晶パネル用対向基板10との距離を規定する第2スペーサー19と、TFT基板17と液晶パネル用対向基板10との空隙に封入された液晶よりなる液晶層18とを有している。
【0185】
液晶パネル用対向基板10は、マイクロレンズ基板1Aと、かかるマイクロレンズ基板1Aの第2マイクロレンズ用凹部付き基板8上に設けられ、開口111が形成されたブラックマトリックス11と、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8上にブラックマトリックス11を覆うように設けられた透明導電膜(共通電極)12とを有している。
【0186】
TFT基板17は、液晶層18の液晶を駆動するための基板であり、ガラス基板171と、かかるガラス基板171上に設けられ、マトリックス状(行列状)に配設された複数(多数)の画素電極172と、各画素電極172に対応する複数(多数)の薄膜トランジスタ(TFT)173とを有している。なお、図では、シール材、配向膜、配線などの記載は省略した。
【0187】
この液晶パネル16では、液晶パネル用対向基板10の透明導電膜12と、TFT基板17の画素電極172とが対向するように、TFT基板17と液晶パネル用対向基板10とが、第2スペーサー19を介して、一定距離離間して接合されている。なお、TFT基板17および液晶パネル用対向基板10の互いに対向する面は、それぞれ第2スペーサー19に当接している。
【0188】
ガラス基板171は、前述したような理由から、石英ガラスで構成されていることが好ましい。
【0189】
画素電極172は、透明導電膜(共通電極)12との間で充放電を行うことにより、液晶層18の液晶を駆動する。この画素電極172は、例えば、前述した透明導電膜12と同様の材料で構成されている。
【0190】
薄膜トランジスタ173は、近傍の対応する画素電極172に接続されている。また、薄膜トランジスタ173は、図示しない制御回路に接続され、画素電極172へ供給する電流を制御する。これにより、画素電極172の充放電が制御される。
【0191】
液晶層18は液晶分子(図示せず)を含有しており、画素電極172の充放電に対応して、かかる液晶分子、すなわち液晶の配向が変化する。
【0192】
このような液晶パネル16では、マイクロレンズ基板1Aが有するスペーサー5は、第2スペーサー19と異なる物性(例えば、弾性率、硬度、ポアソン比、比重等のうちの少なくとも1つ)を有していることが好ましい。スペーサー5と、第2スペーサー19とでは、それぞれが接している物質の性質が異なる。また、スペーサー5と第2スペーサー19とでは、目的、機能も異なる。さらには、スペーサー5と第2スペーサー19とでは、製造時に経る工程も異なる。したがって、スペーサー5の物性と第2スペーサー19の物性とを異なるものとすると、それぞれの目的、機能、役割等に応じた最適な性質を有するスペーサーをそれぞれ設置することが可能となる。
【0193】
特に、スペーサー5の弾性率(スペーサー5の構成材料の弾性率)は、第2スペーサー19の弾性率(第2スペーサー19の構成材料の弾性率)よりも低いことが好ましい。これにより、液晶パネル16では、液晶層18の厚みの均一性が向上する。これは、次のようなメカニズムによるものである。液晶パネル16を製造する際に、TFT基板17と液晶パネル用対向基板10とを接合する。このとき、TFT基板17は液晶パネル用対向基板10に対して、また、液晶パネル用対向基板10はTFT基板17に対して力が加えられる。かかる場合に、TFT基板17および液晶パネル用対向基板10に加わる力は、それぞれの基板の法線と完全に一致していることが理想である。しかし、実際には、これらの基板に加わる力は、ごくわずかであるが、法線からずれる場合がある。このとき、スペーサー5の弾性率が第2スペーサー19の弾性率よりも低いと、スペーサー5が収縮し、第2スペーサー19の収縮は抑制される。このため結果として、液晶層18の厚みの均一性が低下するのが防止される。そして、液晶層18の厚みの均一性が高いと、形成される画像の明るさムラが極めて好適に抑制され、視認性が向上するという利点が得られる。
【0194】
このような効果をより顕著に得る観点からは、第2スペーサー19の性質等によっても若干異なるが、スペーサー5の構成材料の弾性率を、40〜800kgf/mm2程度とすることが好ましい。
【0195】
このような液晶パネル16では、通常、1個のマイクロレンズ4と、かかるマイクロレンズ4の光軸Qに対応したブラックマトリックス11の1個の開口111と、1個の画素電極172と、かかる画素電極172に接続された1個の薄膜トランジスタ173とが、1画素に対応している。
【0196】
液晶パネル用対向基板10側から入射した入射光Lは、第1マイクロレンズ用凹部付き基板2を通り、マイクロレンズ4を通過する際に集光されつつ、樹脂層9、第2マイクロレンズ用凹部付き基板8、ブラックマトリックス11の開口111、透明導電膜12、液晶層18、画素電極172、ガラス基板171を透過する。このとき、マイクロレンズ基板1Aの入射側には通常偏光板(図示せず)が配置されているので、入射光Lが液晶層18を透過する際に、入射光Lは直線偏光となっている。その際、この入射光Lの偏光方向は、液晶層18の液晶分子の配向状態に対応して制御される。したがって、液晶パネル16を透過した入射光Lを偏光板(図示せず)に透過させることにより、出射光の輝度を制御することができる。
【0197】
このように、液晶パネル16では、マイクロレンズ4を通過した入射光Lは、集光されてブラックマトリックス11の開口111を通過する。したがって、液晶パネル16は、比較的小さい光量で明るく鮮明な画像を形成することができる。
【0198】
しかも、マイクロレンズ基板1Aが前述したような性質を有するマイクロレンズ4を備えているので、液晶パネル16は、高いコントラスト比を有する画像を形成することができる。
【0199】
この液晶パネル16は、例えば、公知の方法により製造されたTFT基板17と液晶パネル用対向基板10とを配向処理した後、第2スペーサー19およびシール材(図示せず)を介して両者を接合し、次いで、これにより形成された空隙部の封入孔(図示せず)から液晶を空隙部内に注入し、次いで、かかる封入孔を塞ぐことにより製造することができる。その後、必要に応じて、液晶パネル16の入射側や出射側に偏光板を貼り付けてもよい。
【0200】
なお、液晶パネル用対向基板10とTFT基板17とを接合する際には、第2アライメントマーク72等を用いて、液晶パネル用対向基板10とTFT基板17との位置合わせを行ってもよい。
【0201】
なお、上記液晶パネル16では、液晶駆動基板としてTFT基板を用いたが、液晶駆動基板にTFT基板以外の他の液晶駆動基板、例えば、TFD基板、STN基板などを用いてもよい。
【0202】
以下、上記液晶パネル16を用いた投射型表示装置(液晶プロジェクター)について説明する。
【0203】
図7は、本発明の投射型表示装置の光学系を模式的に示す図である。
【0204】
同図に示すように、投射型表示装置300は、光源301と、複数のインテグレータレンズを備えた照明光学系と、複数のダイクロイックミラー等を備えた色分離光学系(導光光学系)と、赤色に対応した(赤色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)24と、緑色に対応した(緑色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)25と、青色に対応した(青色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)26と、赤色光のみを反射するダイクロイックミラー面211および青色光のみを反射するダイクロイックミラー面212が形成されたダイクロイックプリズム(色合成光学系)21と、投射レンズ(投射光学系)22とを有している。
【0205】
また、照明光学系は、インテグレータレンズ302および303を有している。色分離光学系は、ミラー304、306、309、青色光および緑色光を反射する(赤色光のみを透過する)ダイクロイックミラー305、緑色光のみを反射するダイクロイックミラー307、青色光のみを反射するダイクロイックミラー(または青色光を反射するミラー)308、集光レンズ310、311、312、313および314とを有している。
【0206】
液晶ライトバルブ25は、前述した液晶パネル16と、液晶パネル16の入射面側(マイクロレンズ基板が位置する面側、すなわちダイクロイックプリズム21と反対側)に接合された第1の偏光板(図示せず)と、液晶パネル16の出射面側(マイクロレンズ基板と対向する面側、すなわちダイクロイックプリズム21側)に接合された第2の偏光板(図示せず)とを備えている。液晶ライトバルブ24および26も、液晶ライトバルブ25と同様の構成となっている。これら液晶ライトバルブ24、25および26が備えている液晶パネル16は、図示しない駆動回路にそれぞれ接続されている。
【0207】
なお、投射型表示装置300では、ダイクロイックプリズム21と投射レンズ22とで、光学ブロック20が構成されている。また、この光学ブロック20と、ダイクロイックプリズム21に対して固定的に設置された液晶ライトバルブ24、25および26とで、表示ユニット23が構成されている。
【0208】
以下、投射型表示装置300の作用を説明する。
【0209】
光源301から出射された白色光(白色光束)は、インテグレータレンズ302および303を透過する。この白色光の光強度(輝度分布)は、インテグレータレンズ302および303により均一にされる。
【0210】
インテグレータレンズ302および303を透過した白色光は、ミラー304で図7中左側に反射し、その反射光のうちの青色光(B)および緑色光(G)は、それぞれダイクロイックミラー305で図7中下側に反射し、赤色光(R)は、ダイクロイックミラー305を透過する。
【0211】
ダイクロイックミラー305を透過した赤色光は、ミラー306で図7中下側に反射し、その反射光は、集光レンズ310により整形され、赤色用の液晶ライトバルブ24に入射する。
【0212】
ダイクロイックミラー305で反射した青色光および緑色光のうちの緑色光は、ダイクロイックミラー307で図7中左側に反射し、青色光は、ダイクロイックミラー307を透過する。
【0213】
ダイクロイックミラー307で反射した緑色光は、集光レンズ311により整形され、緑色用の液晶ライトバルブ25に入射する。
【0214】
また、ダイクロイックミラー307を透過した青色光は、ダイクロイックミラー(またはミラー)308で図7中左側に反射し、その反射光は、ミラー309で図7中上側に反射する。前記青色光は、集光レンズ312、313および314により整形され、青色用の液晶ライトバルブ26に入射する。
【0215】
このように、光源301から出射された白色光は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の三原色に色分離され、それぞれ、対応する液晶ライトバルブに導かれ、入射する。
【0216】
この際、液晶ライトバルブ24が有する液晶パネル16の各画素(薄膜トランジスタ173とこれに接続された画素電極172)は、赤色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路(駆動手段)により、スイッチング制御(オン/オフ)、すなわち変調される。
【0217】
同様に、緑色光および青色光は、それぞれ、液晶ライトバルブ25および26に入射し、それぞれの液晶パネル16で変調され、これにより緑色用の画像および青色用の画像が形成される。この際、液晶ライトバルブ25が有する液晶パネル16の各画素は、緑色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路によりスイッチング制御され、液晶ライトバルブ26が有する液晶パネル16の各画素は、青色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路によりスイッチング制御される。
【0218】
これにより赤色光、緑色光および青色光は、それぞれ、液晶ライトバルブ24、25および26で変調され、赤色用の画像、緑色用の画像および青色用の画像がそれぞれ形成される。
【0219】
前記液晶ライトバルブ24により形成された赤色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ24からの赤色光は、面213からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面211で図7中左側に反射し、ダイクロイックミラー面212を透過して、出射面216から出射する。
【0220】
また、前記液晶ライトバルブ25により形成された緑色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ25からの緑色光は、面214からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面211および212をそれぞれ透過して、出射面216から出射する。
【0221】
また、前記液晶ライトバルブ26により形成された青色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ26からの青色光は、面215からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面212で図7中左側に反射し、ダイクロイックミラー面211を透過して、出射面216から出射する。
【0222】
このように、前記液晶ライトバルブ24、25および26からの各色の光、すなわち液晶ライトバルブ24、25および26により形成された各画像は、ダイクロイックプリズム21により合成され、これによりカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ22により、所定の位置に設置されているスクリーン320上に投影(拡大投射)される。
【0223】
このとき、投射型表示装置300は、前述したマイクロレンズ基板1Aを備えた液晶パネル16を有しているので、高いコントラスト比を有する画像を投射できる。
【0224】
【実施例】
(実施例1)
以下のようにしてマイクロレンズ基板を製造した。
【0225】
まず、以下のようにして第1マイクロレンズ用凹部付き基板を製造した。
【0226】
まず、母材として、厚さ(T1)1.2mmで長方形の未加工の石英ガラス基板(第1ガラス基板)を用意した。次に、この石英ガラス基板を85℃の洗浄液(硫酸と過酸化水素水との混合液)に浸漬して洗浄を行い、その表面を清浄化した。
【0227】
−1A− この石英ガラス基板の表面および裏面に、CVD法により、厚さ0.4μmの多結晶シリコンの膜(マスク層および裏面保護層)を形成した。
【0228】
これは、石英ガラス基板を、600℃、80Paに設定したCVD炉内に入れ、SiH4を300mL/分の速度で供給することにより行った。
【0229】
−2A− 次に、形成した多結晶シリコン膜に、開口(開口および第2開口)を形成した。このとき、開口の面積を、9.5μm2とした。
【0230】
これは、次のようにして行った。まず、多結晶シリコン膜上に、形成する凹部のパターンを有するレジスト層を形成した。次に、多結晶シリコン膜に対してCFガスによるドライエッチングを行ない、開口を形成した。次に、前記レジスト層を除去した。
【0231】
−3A− 次に、多結晶シリコン膜および石英ガラス基板上の、アライメントマーク(第1アライメントマーク)を形成する部分に、アライメントマークの形状に対応した形状を有する膜厚0.2μmのAu/Cr薄膜(保護層)を形成した。
【0232】
これは、次のようにして行った。まず、多結晶シリコン膜上に、スパッタリング法により、Au/Cr薄膜を形成した。このスパッタリングは、スパッタ炉のスパッタ圧力を5mTorr、パワーを500Wに設定して行った。次に、このAu/Cr薄膜上に、アライメントマークの形状に対応した形状を有するレジスト層を形成した。次に、Au/Cr薄膜に対して、硝酸と塩酸の混合液によるウェットエッチングを行った。次に、前記レジスト層を除去した。
【0233】
−4A− 次に、石英ガラス基板をエッチング液(10%フッ酸+10%グリセリンの混合水溶液)に148分間浸漬してウェットエッチングを行い、石英ガラス基板上に凹部(第1凹部)を形成した。
【0234】
−5A− 次に、石英ガラス基板を15%テトラメチル水酸化アンモニウム水溶液に浸漬して、石英ガラス基板の表面および裏面に形成した多結晶シリコン膜を除去した。
【0235】
−6A− 次に、石英ガラス基板を硝酸と塩酸の混合液に浸漬して、Au/Cr薄膜を除去した。
【0236】
これにより、石英ガラス基板上に、アライメントマーク(第1アライメントマーク)と、多数の凹部(第1凹部)とが形成されたマイクロレンズ用凹部付き基板(第1マイクロレンズ用凹部付き基板)を得た。なお、第1凹部の曲率半径(R1)は、15μmであった。
【0237】
工程−2−における開口の面積を9.5μm2とし、工程−4−におけるエッチング時間を98分間に変更した以外は、前記と同様にして、第2マイクロレンズ用凹部付き基板を製造した。なお、第2凹部の曲率半径(R2)は、11μmであった。
【0238】
−7.1A− 次に、第1マイクロレンズ用凹部付き基板の凹部が形成された面のスペーサーを設置する場所以外のところに、未硬化の紫外線(UV)硬化型アクリル系光学接着剤(屈折率1.59、硬化後の密度1.18g/cm3)を、ディスペンサーを用いて、気泡なく塗布した。
【0239】
−7.2A− 次いで、第1マイクロレンズ用凹部付き基板上の凹部が形成されていない部分に、ディスペンサーを用いて、スペーサーを均一に分散させた接着剤を塗布した。
【0240】
なお、この接着剤には、前記−7.1−と同様のものを用いた。また、接着剤中のスペーサー含有量は、10重量%とした。スペーサーには、球状プラスチック微粒子を用いた。かかる球状プラスチック微粒子の平均粒径は10μmであり、粒径分布の標準偏差は平均粒径の4.6%であり、密度は1.19g/cm3であり、弾性率は480kgf/mm2であった。
【0241】
−8A− 次に、第1マイクロレンズ用凹部付き基板の樹脂を塗布した面に、第2マイクロレンズ用凹部付き基板を接合した。このとき、第2マイクロレンズ用凹部付き基板がスペーサーに接触すべく、第2マイクロレンズ用凹部付き基板全体に均一な圧力をかけた。
【0242】
−9A− 次に、第1アライメントマークと第2アライメントマークとを用いて、第1凹部と第2凹部との位置合わせを行った。
【0243】
−10A− 次に、紫外線を照射し、樹脂を硬化させ、樹脂層およびマイクロレンズを形成した。
【0244】
なお、形成されたマイクロレンズの焦点距離は55μm、最大厚さ(Tm)は30μm、コバ厚(第1マイクロレンズ用凹部付き基板と第2マイクロレンズ用凹部付き基板の対向する端面間の距離)は10μmであった。
【0245】
−11A− 最後に、第2マイクロレンズ用凹部付き基板を厚さ(T2)30μmに研削、研磨して、図1に示すような構造のマイクロレンズ基板を得た。
【0246】
(実施例2)
下記の事項以外は実施例1と同様にして、マイクロレンズ基板を製造した。
【0247】
・工程−1A−において、多結晶シリコン膜の代わりに、スパッタリング法により、Au/Cr薄膜(マスク層および裏面保護層)を形成した。このときの成膜条件は、実施例1の工程−3A−と同様とした。
【0248】
・工程−3A−において、Au/Cr薄膜の代わりに、多結晶シリコンの膜(保護層)を形成した。このときの成膜条件は、実施例1の工程−1A−と同様とした。また、ウェットエッチングのエッチング液には、15%テトラメチル水酸化アンモニウム水溶液を用いた。
【0249】
・工程−5A−において、石英ガラス基板を硝酸と塩酸の混合液に浸漬して、石英ガラス基板の表面および裏面に形成したAu/Cr薄膜を除去した。
【0250】
・工程−6A−において、石英ガラス基板を15%テトラメチル水酸化アンモニウム水溶液に浸漬して、多結晶シリコン膜を除去した。
【0251】
(実施例3)
下記の事項以外は実施例1と同様にして、マイクロレンズ基板を製造した。
【0252】
まず、前記と同様にして、第1マイクロレンズ用凹部付き基板および第2マイクロレンズ用凹部付き基板(型材)を得た。なお、第2マイクロレンズ用凹部付き基板表面には、シリコーン系離型剤を塗布した。
【0253】
次に、前記工程−7.1A−、−7.2A−、−8A−〜−10A−と同様の工程を行った。なお、第1樹脂層の厚さは、実施例1の樹脂層の厚さと同じとした。
【0254】
−11B− 次に、第2マイクロレンズ用凹部付き基板を第1樹脂層から剥離した。
【0255】
−12B− 次に、第1樹脂層上に未硬化のエポキシ系樹脂(屈折率1.39)を設け、次いで、かかる未硬化の樹脂上にカバーガラス(ガラス層)を接合し、次いで、前記樹脂を硬化させた。
【0256】
これにより、カバーガラスが、第2樹脂層を介して、第1樹脂層に接合された。
【0257】
このとき、第2樹脂層の厚さを、15μmに設定した。
【0258】
−13B− 最後に、カバーガラスを厚さ(T3)33μmに研削、研磨して、図8に示すような構造のマイクロレンズ基板を得た。
【0259】
(実施例4)
下記の事項以外は実施例3と同様にして、マイクロレンズ基板を製造した。
【0260】
まず、前記と同様にして、第1マイクロレンズ用凹部付き基板および第2マイクロレンズ用凹部付き基板(型材)を得た。なお、第2マイクロレンズ用凹部付き基板表面には、シリコーン系離型剤を塗布した。
【0261】
次に、前記工程−7.1A−、−7.2A−、−8A−〜−10A−、−11B−、−12B−と同様の工程を行った。
【0262】
なお、第2樹脂層の厚さは、41μmに設定した。
【0263】
−13C− 最後に、カバーガラス(第2の型材)を第2樹脂層から剥離し、図9に示すような構造のマイクロレンズ基板を得た。
【0264】
(実施例5)
以下に示した以外は、実施例2と同様にして、マイクロレンズ基板を製造した。
【0265】
第1マイクロレンズ用凹部付き基板の第1凹部の曲率半径(R1)を12.2μm、第2マイクロレンズ用凹部付き基板の第2凹部の曲率半径(R2)を12.2μm、マイクロレンズの焦点距離を62μm、最大厚さ(Tm)を30μm、コバ厚(第1マイクロレンズ用凹部付き基板と第2マイクロレンズ用凹部付き基板の対向する端面間の距離)を10μmとした。
【0266】
第1マイクロレンズ用凹部付き基板および第2マイクロレンズ用凹部付き基板を製造する際の工程−2−における開口の面積を9.5μm2とし、工程−4−におけるエッチング時間を123分間に変更した。
【0267】
(比較例1)
図12に示すような構造のマイクロレンズ基板を製造した。このマイクロレンズ基板では、樹脂層の厚さは10μm、カバーガラスの厚さは50μm、凹部の曲率半径は9.5μmとした。なお、ガラス基板の構成は、基本的に、前記第1マイクロレンズ用凹部付き基板の構成と同様にした。
【0268】
(比較例2)
特開平11−24060の図1に示すような形状のマイクロレンズ基板(対向基板120に相当)を製造した。すなわち、凸形状のマイクロレンズが設けられた基板を2枚、凸部と凸部とが互いに対向するように接合することにより、半球状の平凸レンズ2個で構成されたレンズ系を有する基板を製造した。
【0269】
この平凸レンズは、特開平7−17490に参照されるように、ドライエッチング法を用いて形成した。
【0270】
なお、平凸レンズが形成された基板(および平凸レンズ)は、石英ガラスで構成した。また、平凸レンズの曲率半径は、いずれも、12.2μmとした。また、接着層の厚みは、32μm、屈折率は、1.39とした。
【0271】
(評価)
各実施例および各比較例で製造した各マイクロレンズ基板について、スパッタリング法およびフォトリソグラフィー法を用いて、第2マイクロレンズ用凹部付き基板(またはカバーガラス、またはマイクロレンズ基板)のマイクロレンズに対応した位置に開口(開口率43%)が設けられた厚さ0.16μmの遮光膜(Cr膜)、すなわち、ブラックマトリックスを形成した。さらに、ブラックマトリックス上に厚さ0.15μmのITO膜(透明導電膜)をスパッタリング法により形成し、液晶パネル用対向基板を製造した。
【0272】
次に、第1マイクロレンズ用凹部付き基板側(またはガラス基板側、またはブラックマトリックスと反対側)から光を照射し、液晶パネル用対向基板の有効レンズ領域内における出射光の輝度を測定した。その結果を下記に示す。なお、出射光の輝度は、マイクロレンズを形成しなかった場合の出射光の輝度を100%とした。
実施例1:184%
実施例2:184%
実施例3:183%
実施例4:183%
実施例5:182%
比較例1:171%
比較例2:179%
この結果から、本実施例のマイクロレンズ基板は、高い光の利用効率、透過率を有していることが分かる。したがって、本実施例のマイクロレンズ基板を液晶パネルに用いると、形成される画像のコントラスト比が向上することが分かる。
【0273】
さらに、これら液晶パネル用対向基板と、別途用意したTFT基板(ガラス基板は石英ガラス製)とを配向処理した後、両者を球状シリカ微粒子よりなるスペーサー(弾性率7454kgf/mm2)およびシール材を介して接合した。次に、液晶パネル用対向基板とTFT基板との間に形成された空隙部の封入孔から液晶を空隙部内に注入し、次いで、かかる封入孔を塞いで図6に示すような構造(またはこれに参照されるような構造)のTFT液晶パネルをそれぞれ製造した。
【0274】
得られたTFT液晶パネルに光を透過させたところ、各実施例で得られたTFT液晶パネルの出射光は、各比較例で得られたTFT液晶パネルの出射光よりも明るかった。
【0275】
その後、実施例で得られたTFT液晶パネルを用いて、図7に示すような構造の液晶プロジェクター(投射型表示装置)を組み立てた。その結果、得られた液晶プロジェクターは、いずれも、スクリーン上に明るい画像を投射できた。
【0276】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、マイクロレンズの収差を低減でき、光の利用効率を高めることができる。
【0277】
したがって、例えば、本発明のマイクロレンズ基板を備えた液晶パネル、投射型表示装置では、光の有効利用が図れ、高いコントラスト比および透過率が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロレンズ基板の第1実施形態を示す模式的な縦断面図である。
【図2】本発明のマイクロレンズ基板の製造方法を説明するための図である。
【図3】本発明のマイクロレンズ基板の製造方法を説明するための図である。
【図4】本発明のマイクロレンズ基板の製造方法を説明するための図である。
【図5】本発明のマイクロレンズ基板の製造方法を説明するための図である。
【図6】本発明の液晶パネルの実施例を示す模式的な縦断面図である。
【図7】本発明の実施例における投射型表示装置の光学系を模式的に示す図である。
【図8】本発明のマイクロレンズ基板の第2実施形態を示す模式的な縦断面図である。
【図9】本発明のマイクロレンズ基板の第3実施形態を示す模式的な縦断面図である。
【図10】本発明のマイクロレンズ基板の製造方法を説明するための図である。
【図11】本発明のマイクロレンズ基板の製造方法を説明するための図である。
【図12】従来のマイクロレンズ基板を示す縦断面図である。
【図13】第1凹部と第2凹部の光軸のずれ寸法と光利用効率の関係を示す図である。
【図14】第1凹部と第2凹部の光軸のずれ寸法とコントラスト比の関係を示す図である。
【符号の説明】
1A、1B、1C マイクロレンズ基板
99 有効レンズ領域
100 非有効レンズ領域
2 第1マイクロレンズ用凹部付き基板
29 第1ガラス基板
31 第1凹部
32 第2凹部
4 マイクロレンズ
5 スペーサー
6 マスク層
61 開口
62 第2開口
69 裏面保護層
71 第1アライメントマーク
72 第2アライメントマーク
75 保護層
8 第2マイクロレンズ用凹部付き基板
8’ ガラス層
89 第2ガラス基板
9、9’、9” 樹脂層
91、92 樹脂
95 第1樹脂層
96、96’ 第2樹脂層
L 光
R1、R2 曲率半径
T1、T2、T3 厚さ
Tm 最大厚さ
10 液晶パネル用対向基板
11 ブラックマトリックス
111 開口
12 透明導電膜
16 液晶パネル
17 TFT基板
171 ガラス基板
172 画素電極
173 薄膜トランジスタ
18 液晶層
19 第2スペーサー
300 投射型表示装置
301 光源
302、303 インテグレータレンズ
304、306、309 ミラー
305、307、308 ダイクロイックミラー
310〜314 集光レンズ
320 スクリーン
20 光学ブロック
21 ダイクロイックプリズム
211、212 ダイクロイックミラー面
213〜215 面
216 出射面
22 投射レンズ
23 表示ユニット
24〜26 液晶ライトバルブ
900 マイクロレンズ基板
902 ガラス基板
903 凹部
908 カバーガラス
909 樹脂層

Claims (6)

  1. レンズ曲面を複数有する第1基板と、レンズ曲面を複数有する第2基板とを接合し、前記第1基板が有するレンズ曲面の曲率半径と、前記第2基板が有するレンズ曲面の曲率半径とが異なる両凸レンズよりなるマイクロレンズを複数形成するマイクロレンズ基板の製造方法であって、
    前記マイクロレンズ基板の前記マイクロレンズに光を入射させる部分は1種類の透明材料で形成されていることを特徴とするマイクロレンズ基板の製造方法。
  2. レンズ曲面を複数有する第1基板と、レンズ曲面を複数有する第2基板とを接合し、両凸レンズよりなるマイクロレンズを複数形成するマイクロレンズ基板の製造方法であって、
    前記第1基板が有するレンズ曲面の曲率半径と、前記第2基板が有するレンズ曲面の曲率半径とが異なることを特徴とするマイクロレンズ基板の製造方法。
  3. 前記第1基板側から光を入射させるようにマイクロレンズ基板を配置し、
    前記第2基板が有するレンズ曲面の曲率半径よりも、前記第1基板が有するレンズ曲面の曲率半径の方が大きくなるように前記マイクロレンズ基板を配置する請求項1又は2に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
  4. 前記第1基板および前記第2基板のレンズ曲面は、マスク層を用いて形成されたものであり、
    前記マスク層を利用して、前記マイクロレンズの形成と同時に、前記第1基板および前記第2基板にアライメントマークをそれぞれ形成し、
    これらのアライメントマークを用いて、前記第1基板と前記第2基板の位置合わせを行い、前記第1基板と前記第2基板を接合する請求項1ないし3のいずれかに記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
  5. 基板上に複数のマイクロレンズが前記基板の両面に設けられた両凸レンズよりなるマイクロレンズ基板であって、
    前記マイクロレンズの入射側のレンズ曲面の曲率半径と、前記マイクロレンズの出射側のレンズ曲面の曲率半径とが異なることを特徴とするマイクロレンズ基板。
  6. 前記出射側のレンズ曲面の曲率半径よりも、前記入射側のレンズ曲面の曲率半径の方が大きい請求項5記載のマイクロレンズ基板。
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