JP3812643B2 - 搬送従動ローラ取付装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、被記録材を副走査方向に搬送する搬送駆動ローラと、搬送駆動ローラに付勢され、被記録材に接しながら被記録材を搬送駆動ローラに押しつけつつ、被記録材の搬送に従動して回転する搬送従動ローラとを備えた記録装置における搬送従動ローラ取付装置およびインクジェットプリンタ等の記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
搬送従動ローラと、ばね等の付勢手段を有するホルダから成る搬送従動ローラ取付装置は、搬送従動ローラを搬送駆動ローラに付勢しつつ、被記録材の搬送に従動して回転可能に軸支している。図10は、従来技術において、一般的に公知である搬送従動ローラ取付装置の一例を示した斜視図である。
【0003】
ホルダ1には、2つの搬送従動ローラ54が回転可能に個々に金属製の軸体2によって軸支されている。ホルダ1は、ねじりコイルばね4から成る付勢手段を有しており、図示の如くその一端側は、2つの搬送従動ローラ54の間に位置している。また、ねじりコイルばね4の他端側は、図示の如く記録装置の本体フレーム3に当接しており、ねじりコイルばね4のばね力によって、本体フレーム3に取り付けられたホルダ1は、搬送駆動ローラ53に付勢されることになる。
【0004】
被記録材Pは、搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54との間に挟まれた状態で、搬送従動ローラ54によって搬送駆動ローラ53に押しつけられる。そして搬送駆動ローラ53の回転によって、副走査方向Yへ搬送され、搬送従動ローラ54は、被記録材Pの搬送に従動して回転する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記示した従来のホルダ1は、ねじりコイルばね4による付勢力の作用点が、ホルダ1の中央近傍において、2つの搬送従動ローラ54の間に位置している。そのため、横長な形状を有するホルダ1は、前記付勢力によって、中央部分近傍が下方にたわんだ状態で被記録材Pへ押しつけられる。
【0006】
図11は、ホルダ1がたわんで付勢されている状態を誇張して示した正面図である。ホルダ1の中央部分が下方にたわんだ状態で付勢されるので、搬送従動ローラ54aの左側が浮き上がり、右側端部近傍のみが被記録材Pに接した状態となる。また、搬送従動ローラ54bは、右側が浮き上がり、左側端部近傍のみが被記録材Pに接した状態となる。
【0007】
したがって、搬送従動ローラ54a及び搬送従動ローラ54bは、ホルダ1のたわみによって、傾いた状態で被記録材Pに接するので、面接触してない状態である。そのため、搬送従動ローラ54a及び搬送従動ローラ54bに均等に荷重が働かないので、被記録材Pに対して部分的に強い荷重で接し、被記録材Pを傷つける虞がある。
【0008】
本願発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、搬送従動ローラが被記録材に対して均等に面接触して回転する搬送従動ローラ取付装置によって、被記録材を傷つける虞の少ない被記録材の搬送を可能にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、被記録材を副走査方向に搬送する搬送駆動ローラに付勢され、前記被記録材に接しながら該被記録材を搬送駆動ローラに押しつけつつ、該被記録材の搬送に従動して回転する搬送従動ローラと、該搬送従動ローラを回転可能に軸支するホルダと、該ホルダを前記搬送駆動ローラに付勢することで、前記搬送従動ローラを前記搬送駆動ローラに付勢する付勢手段とを有する搬送従動ローラ取付装置であって、前記ホルダは、1つの前記搬送従動ローラの両端部を軸支し、該ホルダの前記搬送従動ローラより副走査方向上流側の中央近傍に作用する前記付勢手段による付勢力を、前記搬送従動ローラの両端部に均等に分岐伝達しつつ前記ホルダがたわむことを防止するように、前記搬送従動ローラの回転軸方向と平行方向に長尺かつ前記ホルダの上面に略垂直方向へ突起した一連の突条を構成するリブが前記付勢手段による付勢力の作用点を跨ぐように前記ホルダの上面の略中央部分に形成されている、ことを特徴とした搬送従動ローラ取付装置である。
【0010】
このように、ホルダが1つの搬送従動ローラの両端部を軸支する構成であり、付勢手段による付勢力がホルダに作用する点が、搬送従動ローラより副走査方向上流側に位置しているので、ホルダに対する付勢力は搬送従動ローラの両端部に作用することになる。また、ホルダは、前記付勢力を搬送従動ローラの両端部に均等に分岐伝達する形状を成すリブを有しているので、搬送従動ローラをどちらかの端部側に傾くこと無く、被記録材に対して均等に面接触させることが可能となる。さらに、前記リブは、ホルダがたわむことを防止する形状を成しているので、ホルダの前記付勢力が作用する中央部分近傍がたわむことによって、搬送従動ローラの中央部分が強く被記録材に押しつけられることを防止することができる。
【0011】
これにより、本願請求項1に記載の発明に係る搬送従動ローラ取付装置によれば、搬送従動ローラの両端に均等に付勢力が作用し、搬送従動ローラを被記録材に対して面接触させることができるので、被記録材を傷つける虞の少ない被記録材の搬送が可能になる。
【0012】
本願請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記搬送従動ローラは、ローラ部と該ローラ部の両端部に設けられた軸とで構成され、前記ローラ部は、両端部近傍が先細りしたテーパを有する形状を成している、ことを特徴とした搬送従動ローラ取付装置である。
【0013】
被記録材に面接触するローラ部と、ローラ部両端に設けられた軸によって構成される搬送従動ローラは、該軸にてホルダに軸支され、該軸に作用する付勢力によって、被記録材に付勢されるので、搬送従動ローラは僅かにその両端が下方にたわむことになる。そして、それによって、ローラ部の両端部近傍が強く被記録材に押しつけられることになるので、ローラ部の端部の形状によっては、被記録材にローラ部の両端部の跡がついてしまう虞がある。
【0014】
本願請求項2に記載の搬送従動ローラは、被記録材と面接触するローラ部の両端部近傍が、先細りしたテーパを有する形状を成しているので、搬送従動ローラの両端部に作用する前記付勢力によって、搬送従動ローラの両端が下方にわずかにたわんでも、ローラ部の両端部近傍が強く被記録材に押しつけられることが無い。
【0015】
これにより、本願請求項2に記載の発明に係る搬送従動ローラ取付装置によれば、本願請求項1に記載の発明による作用効果に加えて、搬送従動ローラの両端が僅かに下方にたわむことによって、被記録材にローラ部の両端部の跡がついてしまう虞が少ないという作用効果が得られる。
【0016】
本願請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記搬送従動ローラは、前記ローラ部と前記軸とが、射出成形による樹脂部材にて一体に形成されている、ことを特徴とした搬送従動ローラ取付装置である。
【0017】
本願請求項3に記載の発明に係る搬送従動ローラ取付装置によれば、本願請求項2に記載の発明による作用効果に加えて、搬送従動ローラのローラ部と軸とが、一体に形成されているので、ローラ部のがたつきが少なく回転の安定した搬送従動ローラが可能となる。また、搬送従動ローラは、射出成形による一体の樹脂部材なので、搬送従動ローラ取付装置の製造コストが低くなるという作用効果も得られる。
【0018】
本願請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項において、前記付勢手段は、ねじりコイルばねであり、該ねじりコイルばねの軸芯線が前記搬送従動ローラの回転軸と平行である、ことを特徴とした搬送従動ローラ取付装置である。
【0019】
このように、付勢手段がねじりコイルばねであり、ねじりコイルばねの軸芯線が搬送従動ローラの回転軸と平行であるので、ねじりコイルばねのばね力による付勢力が、ホルダに対して、搬送従動ローラの回転軸と垂直な下方向に作用する。
【0020】
これにより、本願請求項4に記載の発明に係る搬送従動ローラ取付装置によれば、本願請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明による作用効果に加えて、ねじりコイルばねのばね力による付勢力が、ホルダに対して、搬送従動ローラの回転軸と垂直な下方向に作用するので、ホルダに対して斜めに付勢力が作用する虞が少ない。よって、搬送従動ローラと被記録材との接触面に作用する付勢力が、常に均等に安定して作用するという作用効果が得られる。
【0021】
本願請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の搬送従動ローラ取付装置を備えた記録装置である。
本願請求項5に記載の発明に係る記録装置によれば、記録装置において、前述した本願請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明による作用効果を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の一実施の形態を示した概略の平面図であり、図2はその側面図である。
【0023】
記録装置50には、被記録材Pに記録を実行する記録手段として、キャリッジガイド軸51に軸支され、主走査方向Xに移動するキャリッジ61が設けられている。キャリッジ61には、被記録材Pにインクを吐出して記録を行う記録ヘッド62が搭載されている。記録ヘッド62と対向して、記録ヘッド62のヘッド面と被記録材Pとのギャップを規定するプラテン52が設けられている。そして、キャリッジ61を主走査方向Xに搬送し、キャリッジ61とプラテン52の間に被記録材Pを副走査方向Yに間欠的に搬送しながら、記録ヘッド62が被記録材Pにインクを吐出することで被記録材Pに記録が行われる。
【0024】
給紙トレイ58は、例えば普通紙やフォト紙等の被記録材Pを給紙可能な構成となっており、被記録材Pを自動給紙するためのASF(オート・シート・フィーダー)が設けられている。ASFは、給紙トレイに設けられた2つの給紙ローラ57及び図示してない分離パッドを有する自動給紙機構である。給紙ローラ57は、ステッピングモータ等の回転駆動力により回転制御され、側面視D形の外形形状を有している。この2つの給紙ローラ57の1つは、給紙トレイ58の一方側に配置され、もう1つの給紙ローラ57は、記録紙ガイド59に取り付けられており、記録紙ガイド59は、被記録材Pの幅に合わせて符号Aで示した矢印の方向に摺動可能に給紙トレイ58に設けられている。そして、給紙ローラ57の回転駆動力と、分離パッドの摩擦抵抗により、給紙トレイ58に置かれた複数の被記録材Pを給紙する際に、複数の被記録材Pが一度に給紙されることなく、1枚ずつ正確に自動給紙される。
【0025】
そして、ASFにより自動給紙された被記録材Pは、給紙ローラ57より副走査方向Yの下流側に配設された記録紙搬送手段により、記録実行領域側となる副走査方向Yの下流側に向けて、所定の紙送り量で間欠的に搬送される。
【0026】
被記録材Pを副走査方向Yに間欠的に搬送する記録紙搬送手段として、搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54が設けられている。搬送駆動ローラ53は、ステッピングモータ等の回転駆動力により回転制御され、搬送駆動ローラ53の回転により、被記録材Pは副走査方向Yに搬送される。搬送従動ローラ54は、複数設けられており、それぞれ個々に搬送駆動ローラ53に付勢され、被記録材Pが搬送駆動ローラ53の回転により搬送される際に、被記録材Pに接しながら被記録材Pの搬送に従動して回転する。
【0027】
また、給紙ローラ57と搬送駆動ローラ53との間には、従来技術において公知の技術による紙検出器63が配設されている。紙検出器63は、立位姿勢への自己復帰習性が付与され、かつ記録紙搬送方向にのみ回動し得るよう被記録材Pの搬送経路内に突出する状態で枢支されたレバーを有し、このレバーの先端が被記録材Pに押されることでレバーが回動し、それによって被記録材Pが検出される構成を成す検出器である。紙検出器63は、給紙ローラ57より給紙された被記録材Pの始端位置、及び終端位置を検出し、その検出位置に合わせて記録領域が決定され、記録が実行される。
【0028】
一方、記録された被記録材Pを排紙する手段として、排紙駆動ローラ55と排紙従動ローラ56が設けられている。排紙駆動ローラ55は、ステッピングモータ等の回転駆動力により回転制御され、排紙駆動ローラ55の回転により、被記録材Pは副走査方向Yに排紙される。排紙従動ローラ56は、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が被記録材Pの記録面に点接触するように鋭角的に尖っている歯付きローラになっている。複数の排紙従動ローラ56は、それぞれ個々に排紙駆動ローラ55に付勢され、被記録材Pが排紙駆動ローラ55の回転により排紙される際に、被記録材Pに接して被記録材Pの排紙に従動して回転する。
【0029】
図3は、本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態を示した平面図である。
ホルダ1は、射出成形によるプラスチック等の樹脂部材から成り、軸受部11にて搬送従動ローラ54の両端を回転可能に軸支する。ホルダ1は、ねじりコイルばね4によって、搬送駆動ローラ53に付勢された状態で、インクジェット式記録装置50の本体フレーム3に取り付けられる。ホルダ1には、円柱形状の凸部13と支持部14が形成されている。ホルダ1は、2つの凸部13が本体フレーム3に設けられた取付孔31に、本体フレーム3の下側から嵌合して位置決めされる。そして、ホルダ1は、図3に示す如く2つの凸部13と2つの支持部14にて、本体フレーム3を上側と下側から挟み込むようにして本体フレーム3に揺動可能な状態で取り付けられる。
【0030】
図4は、本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態を示した斜視図である。また、図5は、本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態におけるホルダ1を裏側から見た平面図である。
【0031】
ねじりコイルばね4は、図示の如くその一端側が溝17に位置し、ばね押さえ16に位置決めされて取り付けられている。そして、ねじりコイルばね4の一端側が当接している溝17が、ねじりコイルばね4のばね力による付勢力の作用点となる。また、ねじりコイルばね4の他端側は、図示の如くL形の形状を成しており、ばねガイド15に位置決めされ、インクジェット式記録装置50の本体フレーム3に当接する。本体フレーム3に取り付けられたホルダ1は、ねじりコイルばね4のばね力によって、搬送駆動ローラ53に付勢されることになる。
【0032】
ホルダ1は、表面リブ12と裏面リブ18によって、たわみに対する剛性が高められている。また、表面リブ12と裏面リブ18は、溝17に作用する付勢力を左右の軸受部11に均等に分岐伝達する役割を成している。そして、軸受部11にその両端を軸支されている搬送従動ローラ54の両端部に、ねじりコイルばね4による付勢力が均等に作用することになる。
【0033】
図6は、本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態における搬送従動ローラ54を示したものである。図6(a)は、搬送従動ローラ54の正面図であり、図6(b)は、搬送従動ローラ54の側面図である。
【0034】
搬送従動ローラ54は、ローラ部21と、ローラ部21の両端に形成された軸22とで構成されている。ローラ部21は、円柱体形状を成すストレート部23と、ローラ部21の両端部近傍において、端部に向かって先細りしたテーパを有する形状を成しているテーパ部24とで形成されている。搬送従動ローラ54は、射出成形による樹脂部材にて、ローラ部21と軸22が一体に形成されている。
【0035】
図7は、本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態を示した正面図である。符号Nで示したねじりコイルばね4の付勢力は、前述の通りホルダ1に設けられた表面リブ12及び裏面リブ18(図5)によって、左右に均等に分岐伝達される。分岐伝達される付勢力N1及びN2は、同等の大きさの力で搬送従動ローラ54の両端部にそれぞれ作用する。
【0036】
搬送従動ローラ54は、比較的硬度の高い樹脂部材によって形成されているものの、搬送従動ローラ54の両端に作用する付勢力によって、ごく僅かではあるがその両端が下方にたわむことになる。そして、それによって、搬送従動ローラ54が被記録材Pに面接触する面において、ローラ部21の両端部が強く押しつけられることになるので、被記録材Pにローラ部21の両端部が押しつけられた跡が付いてしまう虞が生じる。そこで、ローラ部21に、極めて小さなテーパを有するテーパ部24を設け、それによって、ローラ部21の接触面が平坦になるようにしている。
【0037】
図8は、本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態における搬送従動ローラ54がたわんだ状態の端部近傍を示した正面図である。
波線で示したホルダ1にねじりコイルばね4の付勢力が作用することで、ホルダ1は、実線で示したホルダ1の位置に押しつけられて移動する。それによって、波線で示した搬送従動ローラ54の軸受部22に付勢力N1が作用する。そして、ローラ部21は、その両端部近傍がたわみ、波線で示したテーパ部24が実線で示したテーパ部24の如くたわんで被記録材Pと接することになる。
【0038】
このように、搬送従動ローラ54のローラ部21に、テーパ部24を設けることによって、搬送従動ローラ54がたわんだ状態で、ローラ部21の接触面が平坦になるので、ローラ部21の両端部が強く押しつけられることを防止することが可能となる。
【0039】
図9は、本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態における搬送従動ローラ54のテーパ部24の近傍を示した正面図である。
当該実施の形態において、テーパ部24の幅は、5.5mmで、符号bで示したテーパ部24のテーパ幅は、約0.05mmとなっている。尚、符号cで示した部分は、射出成形時に型を抜くために必要な段差であり、当該実施の形態においては、約0.03mmになっている。搬送従動ローラ54は、比較的硬度の高い樹脂部材によって形成されているので、そのたわみ量は極めて小さく、テーパ部24のテーパは、極めて小さなテーパとなっている。
【0040】
このようにして、ホルダ1が1つの搬送従動ローラ54の両端部を軸支する構成であり、ひねりコイルばね4による付勢力がホルダ1に作用する点が、搬送従動ローラ54より副走査方向Yの上流側に位置しているので、ホルダ1に対する付勢力は搬送従動ローラ54の両端部に作用することになる。
【0041】
そして、ホルダ1は、前記付勢力を搬送従動ローラ54の両端部に均等に分岐伝達する形状を成す表面リブ12及び裏面リブ18を有しているので、被記録材Pに対して均等に面接触させることが可能となる。
【0042】
さらに、表面リブ12及び裏面リブ18は、ホルダ1がたわむことを防止する形状を成しているので、ホルダ1の付勢力が作用する中央部分近傍がたわむことによって、搬送従動ローラ54の中央部分が強く被記録材Pに押しつけられることを防止することができる。
【0043】
また、搬送従動ローラ54は、被記録材Pと面接触するローラ部の両端部近傍が、端部に向かって先細りしたテーパを有する形状を成しているので、搬送従動ローラ54の両端部に作用する付勢力によって、搬送従動ローラ54の両端がわずかに下方にたわんでも、ローラ部21の両端部近傍が強く被記録材Pに押しつけられることが無い。
【0044】
他の実施の形態としては、搬送従動ローラ54のローラ部21に、テーパ部24を設けないものが挙げられる。搬送従動ローラ54の長さ、太さ、硬度等の条件から、搬送従動ローラ54が全くたわむこと無く被記録材Pに付勢可能な場合においては、ローラ部21にテーパ部24を設ける必要が無く、その場合においても本願発明の実施は可能である。
【0045】
尚、本願発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】
本願発明によれば、搬送従動ローラが被記録材に対して均等に面接触して回転する搬送従動ローラ取付装置によって、被記録材を傷つける虞の少ない被記録材の搬送を可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るインクジェット式記録装置の一実施の形態を示した概略の平面図である。
【図2】本願発明に係るインクジェット式記録装置の一実施の形態を示した概略の側面図である。
【図3】本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態を示した平面図である。
【図4】本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態を示した斜視図である。
【図5】本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態におけるホルダを裏側から見た平面図である。
【図6】本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態における搬送従動ローラを示したものである。図6(a)は、搬送従動ローラの正面図であり、図6(b)は、搬送従動ローラの側面図である。
【図7】本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態を示した正面図である。
【図8】本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態における搬送従動ローラがたわんだ状態の端部近傍を示した正面図である。
【図9】本願発明に係る搬送従動ローラ取付装置の一実施の形態における搬送従動ローラのテーパ部の近傍を示した正面図である。
【図10】従来技術において、一般的に公知である搬送従動ローラ取付装置の一例を示した斜視図である。
【図11】従来技術による搬送従動ローラ取付装置のホルダが、たわんで付勢されている状態を誇張して示した正面図である。
【符号の説明】
1 ホルダ
3 本体フレーム
4 ねじりコイルばね
11 軸受部
12 表面リブ
13 凸部
14 支持部
15 ばねガイド
16 ばね押さえ
17 溝
18 裏面リブ
21 ローラ部
22 軸
23 ストレート部
24 テーパ部
50 記録装置
51 キャリッジガイド軸
52 プラテン
53 搬送駆動ローラ
54 搬送従動ローラ
55 排紙駆動ローラ
56 排紙従動ローラ
57 給紙ローラ
58 給紙トレイ
59 記録紙ガイド
61 キャリッジ
62 記録ヘッド
63 紙検出器
P 被記録材
Claims (5)
- 被記録材を副走査方向に搬送する搬送駆動ローラに付勢され、前記被記録材に接しながら該被記録材を搬送駆動ローラに押しつけつつ、該被記録材の搬送に従動して回転する搬送従動ローラと、該搬送従動ローラを回転可能に軸支するホルダと、該ホルダを前記搬送駆動ローラに付勢することで、前記搬送従動ローラを前記搬送駆動ローラに付勢する付勢手段とを有する搬送従動ローラ取付装置であって、
前記ホルダは、1つの前記搬送従動ローラの両端部を軸支し、該ホルダの前記搬送従動ローラより副走査方向上流側の中央近傍に作用する前記付勢手段による付勢力を、前記搬送従動ローラの両端部に均等に分岐伝達しつつ前記ホルダがたわむことを防止するように、前記搬送従動ローラの回転軸方向と平行方向に長尺かつ前記ホルダの上面に略垂直方向へ突起した一連の突条を構成するリブが前記付勢手段による付勢力の作用点を跨ぐように前記ホルダの上面の略中央部分に形成されている、ことを特徴とした搬送従動ローラ取付装置。 - 請求項1において、前記搬送従動ローラは、ローラ部と該ローラ部の両端部に設けられた軸とで構成され、前記ローラ部は、両端部近傍が先細りしたテーパを有する形状を成している、ことを特徴とした搬送従動ローラ取付装置。
- 請求項2において、前記搬送従動ローラは、前記ローラ部と前記軸とが、射出成形による樹脂部材にて一体に形成されている、ことを特徴とした搬送従動ローラ取付装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、前記付勢手段は、ねじりコイルばねであり、該ねじりコイルばねの軸芯線が前記搬送従動ローラの回転軸と平行である、ことを特徴とした搬送従動ローラ取付装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の搬送従動ローラ取付装置を備えたことを特徴とする記録装置。
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