JP4240212B2 - 分離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状の被分離材が積畳された被分離材積畳部から、送出ローラによって被分離材を単位数ずつ分離して送出可能な分離装置、及び該分離装置を備えた記録装置又は液体噴射装置に関する。
【0002】
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
【0003】
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【0004】
【従来の技術】
シート状の被分離材が積畳された被分離材積畳部から、送出ローラによって被分離材を単位数ずつ分離して送出可能な分離装置としては、所謂突き当て分離(傾斜分離)によって被分離材を分離するものや、所謂パッド分離によって被分離材を分離するものなどがある。
【0005】
所謂突き当て分離が可能な分離装置としては、特許文献1に記載の紙分離機能を有する紙収容箱や特許文献2に記載のシート給送装置などがある。特許文献1の紙収容箱は、特許文献1の図1乃至図3に示されているように、被分離材である紙に送出ローラを押し当てた状態で、該送出ローラを回転させて紙を送出する。
【0006】
そして、特許文献1の図3に示されているように、送出された紙の先端が第1の斜面及び第2の斜面に当接すると、最上位の紙の先端は他の紙の先端から分離し、最終的には、最上位の紙が斜面を超えて紙収容箱の外へと送られる。
ここで、特許文献1の紙収容箱に設けられた第2の斜面は、第1の斜面のみで分離しきれない場合に、もう一度分離を行うための斜面である。
【0007】
特許文献2のシート給送装置は、被分離材であるシートに送出ローラとしてのシート供給ローラを押し当てた状態で、該シート供給ローラを回転させて、シートを送出する。そして、特許文献2の図10に示されているように、送出されたシートの先端が分離斜面に当接した後、最上位のシートのみが分離斜面に沿って送られる。
ここで、特許文献2の分離斜面は壁面から突出した柱状に形成されているが、当接したシートが傷つかないように、その角がシートの先端等に食い込み難いように構成されている。
【0008】
一方、所謂パッド分離が可能な分離装置は、分離対象である被分離材との摩擦係数が、被分離材同士の摩擦係数よりも大きな材質で形成された、ローラ面を有する送出ローラ、及びパッド面を有する分離パッド、を備え、該送出ローラ及び該分離パッドで被分離材を挟持した状態で、当該送出ローラを回転させて被分離材を当該分離パッドにおける送出ローラとの対向部分に擦り付けるようにして、最上位の被分離材のみを送出する。
例えば所謂パッド分離が可能なものとしては、特許文献3や特許文献4に記載の給紙装置があり、所謂パッド分離について、特許文献3においては二次的な分離として特許文献3の図16を用いて説明しており、特許文献4においては第1の分離機能として説明されている。
【0009】
また、特許文献3及び特許文献4のどちらの給紙装置も、パッド分離の前に突き当て分離を実行し、その後、パッド分離によって確実に単位数ずつ送出するように構成されている。さらに、どちらの給紙装置もパッド分離を確実なものとするために、送出ローラ(特許文献3のホッピングローラ、特許文献4の給紙ローラ)と被分離材としての用紙との摩擦係数をμa、被分離材としての用紙同士の摩擦係数をμb、被分離材としての用紙と分離パッドとの摩擦係数をμcとした際の各摩擦係数の関係がμa>μc>μbとなるように構成されている。
【0010】
パッド分離における分離パッドと被分離材との摩擦係数は分離の可否を決定する重要な因子であり、この摩擦係数の変更を目的として、分離装置に備えられた元の分離パッドとは異なる分離パッドに置き換えるための装置として、本願出願人が先に出願したはがきセッターがある。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−322730号公報
【特許文献2】
特開2002−173240号公報
【特許文献3】
特開平10−181905号公報
【特許文献4】
実公平8−3396号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の紙収容箱や特許文献2のシート給送装置は、最上位の被分離材の先端が他の被分離材から分離された後も、送出ローラ及びシート供給ローラが被分離材全体に力を加えるように押し当てられた状態のままでなければ、最上位の被分離材を送出し続けることができない。そのため、最上位以外の被分離材が、被分離材同士の摩擦力によって最上位の被分離材と一緒に送出される虞、すなわち重送される虞がある。
【0012】
また、特許文献3や特許文献4の給紙装置では、摩擦係数μa、及び摩擦係数μcが大きくなるように設定されているため、被分離材が柔らかい厚紙である場合や被分離材における分離パッドと対向する面に記録が実行され既にインクが付着している場合などに、被分離材は、その挟持された部分が分離の際に加わる摩擦力に耐えきれずに、傷や剥がれ等のダメージが発生することがある。
すなわち、送出ローラを分離パッドに擦り付けるようにして分離を実行するパッド分離では、被分離材にダメージが発生してしまう虞がある。
【0013】
そこで、本発明の課題は、より確実に被分離材を単位数ずつ送出可能であり、且つ被分離材に対して傷や剥がれ等のダメージが発生し難い分離装置を提供することにある。また、該分離装置を備えた記録装置、及び液体噴射装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に係る分離装置は、回転軸線回りに回転可能な送出ローラと、シート状の被分離材を積畳可能な被分離材積畳部と、前記被分離材を積畳方向に移動させることで、該被分離材を前記送出ローラに圧接可能なホッパと、前記被分離材積畳部に添設され、前記ホッパより下流側に位置しており、前記送出ローラに向けて押圧可能な押圧部及び該押圧部より上流側に位置する当接部を有する案内部材と、を備え、前記送出ローラが回転して前記ホッパによって圧接された被分離材を送出すると、当該送出された被分離材の先端が前記案内部材に設けられた前記当接部に当接可能であるように構成された分離装置であって、前記当接部は、基礎面と該基礎面から突出する凸部とを有し、該凸部は、前記送出された被分離材の内で前記送出ローラと接する最上位に位置する被分離材の先端が、前記基礎面に沿って前記送出ローラと前記押圧部との間に向かうように案内可能であり、且つ前記最上位に位置する被分離材以外の被分離材の先端を前記当接部に留めることが可能であるように、前記送出ローラに送出されて前記当接部に当接した被分離材の先端における幅方向に伸びる辺に湾曲を生じさせるように形成され、前記当接部は、前記凸部によって前記最上位の被分離材の先端と最上位以外の被分離材の先端とを分離可能に構成されており、前記押圧部は、前記当接部に案内された被分離材を、前記送出ローラとの間に挟持可能であり、該送出ローラが回転することで前記挟持された被分離材を下流側に向けて送出可能に構成されており、少なくとも前記押圧部における前記送出ローラとの対向部分は、前記送出ローラとの間に複数の被分離材を挟持した状態で前記送出ローラを回転させると、該複数の被分離材を重ねたまま送出可能な程度に、低摩擦に形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
第1の態様によれば、当接部に当接した被分離材は、凸部によって湾曲して、被分離材全体として剛性が高くなるため、従来と同様に最上位の被分離材に加わる送出方向の力である送出力が他の被分離材に加わる送出方向の力よりも大きくなるように設定することで、最上位の被分離材の先端を他の被分離材の先端から、より確実に分離できる。
より詳細には、当接部に当接した被分離材の先端における幅方向に伸びる辺が、凸部によって湾曲するため、被分離材全体として下流側に向かって曲がる方向についての剛性は高くなる。
【0016】
被分離材全体として剛性が高くなっても、送出ローラの材質を選択し、従来と同様に送出ローラと被分離材との摩擦係数を大きく設定することで、送出ローラと直接接する最上位の被分離材には、当接部に当接したその先端部分が押圧部と送出ローラとの間に向かって曲がる程度の送出力を加えることができる。
つまり、被分離材全体として剛性が高くなっていても、送出ローラと直接接する最上位の被分離材には、十分な送出力を加えることで、当接部よりも下流側に向かって送出可能であり、逆に、送出ローラと直接接しない最上位以外の被分離材については、送出方向に大きな力が加わらないため、その先端が当接部に留められる。
したがって、最上位の被分離材の先端を他の被分離材の先端から、より確実に分離することができる。
【0017】
この際、最上位の被分離材の先端のみが当接部よりも下流側へと向かい、押圧部と送出ローラとの間には最上位の被分離材のみが挟持されるため、押圧部と送出ローラとの間においては、最上位の被分離材のみに、送出力が加わり、他の被分離材には送出方向の力が加わらない。
そのため、最上位の被分離材の先端を他の被分離材の先端から分離した後、押圧部と送出ローラとの間においては、最上位の被分離材のみが十分な送出力を受けて押圧部よりも下流側へと送られる。
【0018】
また、押圧部における送出ローラとの対向部分は、押圧部と送出ローラとの間に挟持した複数の被分離材を重ねたまま、送出ローラの回転によって送出可能な程度に低摩擦に形成されており、当該対向部分と送出ローラとの間に直接挟持された被分離材は送出ローラによって円滑に送られる。
すなわち押圧部における送出ローラとの対向部分は、摩擦抵抗が極めて小さくなるように形成されているため、送出される被分離材は、当該対向部分に沿って摩擦抵抗の極めて小さな状態でスライドする。
したがって、押圧部と送出ローラとの間において、最上位の被分離材は円滑に送られると同時に、該被分離材の傷や剥がれ等のダメージの発生は防止される。
【0019】
本発明の第2の態様に係る分離装置は、第1の態様において、前記基礎面と前記対向部分とが、前記ホッパと前記送出ローラとの間における、前記被分離材と前記送出ローラとの接点から該送出ローラの接線方向に伸びる直線に対して傾斜した一連の傾斜面として形成されていることを特徴とするものである。
【0020】
第2の態様によれば、案内部材は、当接部の基礎面及び押圧部における前記送出ローラとの対応部分が一連の傾斜面として形成されるため、案内部材全体としての構造を簡素にできる。
さらに被分離材の先端が、当接部に当接してから送出ローラと押圧部との間に向かう際に、基礎面と対向部分との間で引っ掛かる等の虞がなく、被分離材の先端をより確実に案内できる。
【0021】
本発明の第3の態様に係る分離装置は、第2の態様において、前記凸部は、前記当接部に相当する当接領域から前記押圧部に相当する押圧領域に渡って長尺であり、且つ前記対向部分の両サイドに位置するように延設されていることを特徴とするものである。
【0022】
第3の態様によれば、被分離材の傷や剥がれなどのダメージの発生を、より確実に防止できる。
被分離材の先端は、当接部に相当する当接領域に設けられた凸部に当接して湾曲した後、送出方向に曲がって送出ローラと押圧部に相当する押圧領域との間に向かうが、凸部は送出方向に延びるレールのように延設されおり、被分離材の先端は、凸部に案内されて、押圧領域に至っても尚、湾曲を保ちつつ送られる。 したがって、被分離材が傾斜面上を滑らかに送られる状態が維持され、被分離材にダメージが発生することを防止できる。
【0023】
本発明の第4の態様に係る分離装置は、回転軸線回りに回転可能な送出ローラと、シート状の被分離材を積畳可能な被分離材積畳部と、前記被分離材を積畳方向に移動させることで、該被分離材を前記送出ローラに圧接可能なホッパと、前記被分離材積畳部に添設され、前記ホッパの下流側に位置する案内部材と、を備え、該案内部材は、前記送出ローラが回転して前記ホッパによって圧接された被分離材を送出すると当該送出された被分離材の先端が当接可能な当接部と、該当接部より下流側に位置して前記送出ローラと直接対向する対向部分と、該対向部分の両外側の位置となる非対向部と、を有して成る分離装置であって、前記当接部は、基礎面と該基礎面から突出する第1の凸部とを有し、該第1の凸部は、前記送出された被分離材の内で前記送出ローラと接する最上位に位置する被分離材の先端が、前記基礎面に沿って前記対向部分と送出ローラとの間に向かうように案内可能であり、且つ前記最上位に位置する被分離材以外の被分離材の先端を前記当接部に留めることが可能であるように、前記送出ローラに送出されて前記当接部に当接した被分離材の先端における幅方向に伸びる辺に湾曲を生じさせるように形成され、前記当接部は、前記第1の凸部によって前記最上位の被分離材の先端と最上位以外の被分離材の先端とを分離可能に構成されており、前記対向部分の両サイドに位置する前記非対向部分には第2の凸部が設けられ、該第2の凸部は、前記当接部から案内された被分離材を、前記対向部分から離間するように支持し、且つ当該被分離材を前記送出ローラとの間に間接的に挟持可能であり、該送出ローラが回転することで当該間接挟持された被分離材を下流側に向けて送出可能であるように形成されていることを特徴とするものである。
【0024】
第4の態様によれば、案内部材において送出ローラと直接対向する対向部分の両外側には非対向部分が位置し、該非対向部分には第2の凸部が設けられ、該第2の凸部は、対向部分から被分離材を離間するように支持する。そのため、送出中の被分離材は、送出ローラによって、前記対向部分に擦り付けられることが無く、被分離材に傷や剥がれ等のダメージが発生することをより確実に防止することができる。
【0025】
本発明の第5の態様に係る分離装置は、第4の態様において、前記基礎面と前記対向部分とが、前記ホッパと前記送出ローラとの間における、前記被分離材と前記送出ローラとの接点から該送出ローラの接線方向に伸びる直線に対して傾斜した一連の傾斜面として形成され、前記第2の凸部を上流側に向かってそのまま延設することで前記第1の凸部が形成されていることを特徴とするものである。
【0026】
第5の態様によれば、案内部材は、基礎面及び対向部分が一連の傾斜面として形成され、さらに第2の凸部を上流側に向かってそのまま延設することで前記第1の凸部が形成され、すなわち第1の凸部と第2の凸部とが一体的に形成されているため、案内部材全体としての構造を簡素にできる。
そして被分離材の先端が、当接部に当接してから送出ローラと押圧部との間に向かう際に、基礎面と対向部分との間や第1の凸部と第2の凸部との間で引っ掛かる等の虞がなく、被分離材の先端をより円滑に案内できる。
【0027】
また被分離材の先端は、当接部に相当する当接領域に設けられた第1の凸部に当接して湾曲した後、送出方向に曲がって送出ローラと対向部分との間に向かうが、第1の凸部及び第2の凸部は送出方向に延びるレールのように延設されおり、被分離材の先端は、第1の凸部及び第2の凸部に案内されて、送出ローラと対向部分との間に至っても尚、湾曲を保ちつつ送られる。
したがって、被分離材が傾斜面に沿って円滑に送られる状態が維持され、被分離材にダメージが発生することを防止できる。
【0028】
本発明の第6の態様に係る分離装置は、第1の態様から第5の態様のいずれか一態様において、前記凸部は、少なくとも表面に軟質材を備えていることを特徴とするものである。
【0029】
第6の態様によれば、凸部は表面に柔らかい軟質材を備えているため、被分離材における凸部との接触部分に傷や剥がれなどのダメージが発生し難くなる。 また、被分離材の先端が、凸部に対して当接した際に食い込み易いため、最上位以外の被分離材をより確実に留め易くなり、当接部における分離作用の向上を図ることができる。
尚、軟質材とは、例えば軟質樹脂や人工皮革程度の硬度を有する材料であり、その一例としては、クラリーノ(クラレ株式会社製)がある。
【0030】
本発明の第7の態様に係る分離装置は、第1の態様から第6の態様のいずれか一態様において、前記送出ローラの外径と、前記送出ローラによって送出された前記被分離材における長さであって、該被分離材と前記送出ローラとの接点から該送出ローラの接線方向に前記案内部材に到達するまで伸ばした直線の長さである撓み長さと、該直線と前記基礎面のなす角である突入角度と、前記ホッパと前記送出ローラとの間の圧接力と、前記送出ローラによって送出された前記被分離材と前記凸部の間の接触力と、を組み合わせて、前記送出ローラによって送出される被分離材に押された前記案内部材に加わる力である撓み力が0.98から35.60[N]となるように構成されていることを特徴とするものである。
【0031】
第7の態様によれば、被分離材をほぼ確実に単位数ずつ送出可能な分離装置を得られる。より具体的には、例えば被分離材の剛性が低いために、撓み力が0.69[N]程度の場合には、複数の被分離材を重ねたまま分離装置から送出してしまう割合は3から7[%]であるのに対して、撓み力が0.98から35.60[N]の場合には、複数の被分離材を重ねたまま分離装置から送出してしまう割合は、それよりも低くなり、すなわち実用上問題のない程度まで低くなり、ほぼ確実に単位数ずつ送出可能な実用性の高い分離装置となる。
【0032】
本発明の第8の態様に係る記録装置は、積畳された被記録媒体となる被分離材を単位数ずつに分離して送出可能な分離装置と、該分離装置から送出された被記録媒体に対して記録を実行可能な記録ヘッドと、を備えた記録装置であって、前記分離装置は、第1の態様から第7の態様のいずれか一態様に記載の分離装置であることを特徴とするものである。
第8の態様によれば、第1の態様から第7の態様と同様の作用効果を有する分離装置を備えた記録装置を得ることができる。
【0033】
本発明の第9の態様に係る液体噴射装置は、積畳された被噴射媒体となる被分離材を単位数ずつに分離して送出可能な分離装置と、該分離装置から送出された被噴射媒体に対して液体噴射を実行可能な液体噴射ヘッドと、を備えた液体噴射装置であって、前記分離装置は、第1の態様から第7の態様のいずれか一態様に記載の分離装置であることを特徴とするものである。
第9の態様によれば、第1の態様から第7の態様と同様の作用効果を有する分離装置を備えた液体噴射装置を得ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明に係る分離装置、該分離装置を備えた記録装置及び液体噴射装置の一実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、本願発明に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置(以下、記録装置と言う)と該記録装置に備えられた本願発明に係る分離装置の概略構成について説明し、次に本実施例に係る記録装置の動作を説明する。続いて、本実施例に係る分離装置において、被分離材である記録用紙に押された案内部材に加わる力である撓み力について説明し、次に撓み力に相当する撓み力測定値の測定方法について説明する。その後、本実施例に係る分離装置に、はがきセッターを装着した場合について説明する。
【0035】
図1は、本実施例に係る記録装置の正面及び左側面を含む上方からの斜視図である。図2は、本実施例に係る記録装置の主要部を示す右側面図(一部断面図)である。図3は、本実施例に係る分離装置の要部を示す右側面からの要部拡大図である。
図4は、本実施例に係る分離装置の要部を右側面から示しており、図4(A)は、送出ローラが記録用紙の送出を開始した直後の状態を示す要部拡大図であり、図4(B)は、記録用紙の先端部分が送出ローラと案内部材との間に挟持されつつ送出されている状態を示す要部拡大図である。
【0036】
図5は、本実施例に係る分離装置において送出中の記録用紙が案内部材に当接して湾曲している状態を示す斜視図である。
図6は、本実施例に係る分離装置による分離を説明するために該分離装置の要部を模式的に示しており、図6(A)は、記録用紙、ホッパ、送出ローラ及び案内部材の関係を示した模式図であり、図6(B)は、ホッパと送出ローラとの間に挟持されつつ送出される記録用紙の状態を示す模式図であり、図6(C)は、記録用紙の先端が案内部材に当接した状態を示す模式図である。尚、説明を容易にするため、図6(B)には案内部材を図示せず、図6(C)にはホッパ及び送出ローラを図示していない。
図7は、本実施例に係る分離装置において送出中の記録用紙が案内部材と送出ローラとの間に挟持されて湾曲している状態を送出方向正面側、すなわち図5の矢印Xの方向から示す拡大図である。
【0037】
図8は、第2の案内部材に記録用紙が当接して湾曲している状態を示す斜視図である。図9は、第2の案内部材を備えた分離装置において送出中の記録用紙が第2の案内部材と送出ローラとの間に挟持されて湾曲している状態を送出方向正面側、すなわち図8の矢印Xの方向から示す拡大図である。
【0038】
図10は、撓み力測定値を測定するための撓み力測定装置を示しており、図10(A)は該撓み力測定装置の平面図であり、図10(B)は当該撓み力測定装置を示す側面図である。図11は、撓み力測定値の測定結果であり、撓み力測定装置を用いて測定した各種被分離材の撓み力測定値を示す図である。図12は、図11に挙げられた各種被分離材である記録用紙をより具体的に示す図である。図13は、本実施例に係る記録装置に、はがきセッターを装着した状態を示す側面図(一部断面図)である。
【0039】
まず主に図1乃至図5を参照しつつ本実施例に係る記録装置1及び分離装置3の概略構成について説明し、次に実施例に係る記録装置1の動作を説明する。
図1及び図2に示すように、記録装置1の後方にはシート状の被分離材である被記録媒体又は被噴射媒体としての記録用紙Pを単位数ずつに分離して送出可能な分離装置3が備えられ、該分離装置3には、背面がハウジング41に覆われ、記録用紙Pを積畳可能に構成された被分離材積畳部としての被記録媒体積畳部4と、該被記録媒体積畳部4に積畳された記録用紙Pを送出可能な送出ローラ45と、該送出ローラ45によって送出された記録用紙Pを案内する案内部材47と、該案内部材47に留められた記録用紙Pを被記録媒体積畳部4に向けて戻すことが可能であるように構成された被記録媒体戻しレバーとしての紙戻しレバー50と、が備えられている。
【0040】
尚、図2において、紙戻しレバー50は、記録用紙Pの送出経路に進出しているが、紙戻しレバー軸50aを中心に揺動可能に構成されており、送出ローラ45が被記録媒体積畳部4から記録用紙Pを送出する際には、図2の反時計回りに回転させ、記録用紙Pの送出経路から退避させておく。説明を容易にするために、図3、図4、図6、図13については、紙戻しレバー50及び紙戻しレバー50aの図示を省略している。
【0041】
記録装置1は、記録用紙P、すなわち図2における記録用紙P1に記録を実行可能に構成された記録手段7と、送出ローラ45から送出された前記記録用紙P1を記録手段7に向けて搬送する搬送手段53と、搬送手段53によって搬送された前記記録用紙P1を下方から支持して、記録手段7と前記記録用紙P1との距離を規定するプラテン61と、記録の行われた前記記録用紙P1を記録装置1の外部へと排出する排出手段83と、を備えている。
そして記録用紙Pは、記録装置1の後方に位置する被記録媒体積畳部4を上流側とし、記録装置1の前方に位置する排出手段83を下流側として、上流側から下流側へと送られ外部へと排出される。
【0042】
被記録媒体積畳部4は、ホッパ揺動中心43a回りに揺動可能なホッパ43を備え、該ホッパ43は、積畳される記録用紙Pの幅方向にスライド可能で記録用紙Pの側端部を揃えるための側端押さえ部材44を備えている。そして被記録媒体積畳部4は、記録用紙Pを積畳した状態でホッパ43をホッパ揺動中心43a回りに揺動させることで、積畳された記録用紙Pを積畳方向に移動させて、該記録用紙Pを送出ローラ45に対して圧接可能であるように構成されている。
より詳細には、ホッパ43は図示しないホッパ付勢手段によって送出ローラ45に向けて付勢され、その一方で、ホッパ43は、送出ローラ45と一体的に回転する送出ローラ軸45aに設けられた図示しないホッパカムと係合可能なホッパカムフォロア43cを有しており、該ホッパカムフォロア43cが、前記ホッパカムに押されると、ホッパ43は、ホッパ揺動43a中心回りに回転して送出ローラ45から遠ざかるように構成されている。
【0043】
送出ローラ45は、図2に示すように、側面視D字状で、円弧部分45bと直線部分45cとを有するように形成されている。また、送出ローラ45は、回転軸である送出ローラ軸45aの軸線回りに回転可能であり、該軸線回りに回転することで、円弧部分45bに圧接された記録用紙Pを下流側に向けて送出可能に構成されている。
【0044】
送出ローラ45の両サイドには、従動回転可能な円盤状のスペーサ46が備えられており、該スペーサ46は、図2に示すように、送出ローラ45の直線部分45cが案内部材47と対向する際に、記録用紙Pと当接して、該記録用紙Pと送出ローラ45とが接触しないように、当該記録用紙Pと送出ローラ45との間の間隔を維持可能であるように備えられている。
【0045】
尚、ホッパ43における下流側の端部には、ホッパ43上に積畳された記録用紙Pをホッパ43上に留めるための、保持部材43bが備えられており、該保持部材43bは、送出ローラ45によって記録用紙Pを送出する際に、積畳された記録用紙Pの内、ホッパ43の面に近い下位に位置する記録用紙Pをホッパ43上に留めるように構成されている。
【0046】
図2に示すように、案内部材47は、被記録媒体積畳部4に添設され、ホッパ43の下流側に位置しており、送出ローラ45に向けて押圧可能な押圧部に相当する押圧領域48aと、送出ローラ45が回転してホッパ43によって圧接された記録用紙Pを送出した際に、当該送出された記録用紙Pの先端が当接可能な当接部に相当する当接領域48bと、を有している。
【0047】
押圧領域48aは、送出ローラ45と対向する対向部分49aを有し、当接領域48bは、基礎面49bと該基礎面49bから突出する凸部47cとを有しており、押圧領域48aにおける送出ローラ45との対向部分49aと、当接領域48bの基礎面49bと、が一連の傾斜面49として形成されている。
図4(A)に示すように、傾斜面49は、ホッパ43と送出ローラ45との間における、記録用紙Pと送出ローラ45との接点Sから送出ローラ45の接線方向に伸びる直線に対して傾斜している。
【0048】
図5に示すように、傾斜面49における当接領域48bの基礎面49bから突出するように設けられた凸部47cは、当接領域48bから押圧領域48aに渡って長尺であり、且つ傾斜面49の押圧領域48aにおける前記送出ローラ45との対向部分49aの両サイドに延設されている。
そして、凸部47cは、送出された記録用紙Pの内で送出ローラ45と接する最上位に位置する記録用紙P1の先端が、基礎面49bに沿って送出ローラ45と押圧領域48aとの間に向かうように案内可能であり、且つ最上位に位置する記録用紙P1以外の記録用紙Pの先端を当接領域48bに留めることが可能であるように、送出ローラ45に送出されて当接領域48bに当接した記録用紙Pの先端における幅方向に伸びる辺Phに湾曲Pwを生じさせるように形成されている。
【0049】
本実施例において、凸部47cは、レールのように当接領域48bから押圧領域48aまで一定の厚さに形成されているが、最上位の記録用紙P1の先端が、基礎面49bに沿って送出ローラ45と押圧領域48aとの間に向かうように案内可能な範囲で厚さに変化があっても良い。
すなわち、凸部47cの厚さは、当接領域48bから押圧領域48aに向かって、徐々に薄くなるよう形成しても、厚くなるよう形成しても良い。
尚、凸部47cは、少なくとも表面に軟質材を備えていることが好ましく、本実施例に係る記録装置1の凸部47cは、軟質材であるクラリーノ(クラレ株式会社製)によって形成されている。軟質材とは、例えばクラリーノ(クラレ株式会社製)のように、軟質樹脂や人工皮革程度の硬度を有する材料を言う。
【0050】
当接領域48bは、凸部47cによって最上位の記録用紙P1の先端と最上位以外の記録用紙Pの先端とを分離可能に構成されており、最上位の記録用紙P1のみが、送出ローラ45と押圧領域48aとの間に送られる。尚、当接領域48bにおける分離作用の詳細については後述する。
案内部材47の当接領域48bに留められた記録用紙Pは、次回の送出時に複数の記録用紙Pが当接領域48aよりも下流側に送出されてしまう虞を無くすために、紙戻しレバー50によって、被記録媒体積畳部4に向けて戻される。
具体的には、記録用紙Pの送出経路から退避する位置まで、図2の反時計回りに回転していた紙戻しレバー50が、図2の時計回りに回転して、記録用紙Pの送出経路に進出して、当接領域48bに留められた記録用紙Pの先端を押して、当該記録用紙Pを被記録媒体積畳部4に向けて戻す。
【0051】
図4(B)に示すように、押圧領域48aは、当接領域48bに案内された最上位の記録用紙P1を、送出ローラ45との間に挟持可能であり、該送出ローラ45が回転することで挟持された最上位の記録用紙P1を下流側に向けて送出可能に構成されている。
さらに、押圧領域48aにおける送出ローラ45との対向部分49aは、送出ローラ45との間に複数の記録用紙P(その使用が想定されている被記録媒体)を挟持した状態で送出ローラ45を回転させると、該複数の記録用紙Pを重ねたまま送出可能な程度に、低摩擦であるように形成されている。
押圧領域48aにおける送出ローラ45との対向部分49aを低摩擦であるように形成するには、例えば、対向部分49aにテフロン(登録商標)コート層を設けることや、対向部分49aを、記録用紙Pとの摩擦係数が低いプラスチックによって形成することで実現可能である。
【0052】
送出ローラ45の前方には、該送出ローラ45から送出された記録用紙Pを記録手段7に向けて搬送する搬送手段53が設けられており、該搬送手段53は、搬送用駆動ローラ53aと、搬送用従動ローラ53bと、を備えている。
搬送用駆動ローラ53aは、図示しない駆動用モータによって回動可能に構成されている。搬送用従動ローラ53bは、搬送用従動ローラホルダ54に軸支されている。該搬送用従動ローラホルダ54は、図示しない搬送用従動ローラ付勢手段によって搬送用従動ローラ53bが搬送用駆動ローラ53aに向かうように付勢されている。
そして、搬送用従動ローラ53bは、搬送用駆動ローラ53aに密着し、該搬送用駆動ローラ53aの回転に従って、従動回転するように構成されている。
【0053】
図2に示すように、搬送手段53は、送出ローラ45と対向部分49aとの間から送出された前記記録用紙P1を、搬送用駆動ローラ53aと搬送用従動ローラ53bとの間に挟持した状態で、搬送用駆動ローラ53aを図2の反時計回りに回転させて、該記録用紙P1を記録手段7に向けて搬送可能に構成されている。
【0054】
搬送用従動ローラホルダ54における前方側の端部には、ガイドローラ55が軸支されており、該ガイドローラ55は、搬送手段53によって前方に向けて搬送される前記記録用紙P1を、下方に設けられたプラテン61の上面に向けて付勢可能に構成され、前記記録用紙P1の浮き上がりを防止する。
またガイドローラ55は、搬送手段53によって前方に向けて搬送される前記記録用紙P1の送出を妨げないように、該記録用紙P1の動きに従って、従動回転可能に構成されている。
【0055】
図1に示すように、プラテン61の上面には、複数のリブ61aが突出しており、該リブ61aは、図2に示すように、ガイドローラ55に案内された前記記録用紙P1を下方から支持可能であるように形成されている。またプラテン61の上面には、インクを吸収可能なインク吸収体63が備えられている。
記録手段7は、図2の紙面表裏方向に延びるキャリッジガイド軸73にスライド可能であるように支持されたキャリッジ71を備え、該キャリッジ71におけるプラテン61との対向面には、前記記録用紙P1に記録を実行可能な記録ヘッド75が設けられている。本実施例において、記録ヘッド75はインクジェット式記録ヘッドであり、該記録ヘッド75には、前記記録用紙P1に向けてインクを吐出可能であるように図示しないインク吐出口が形成されている。
【0056】
液体噴射を実行可能な液体噴射実行手段をそなえた液体噴射装置として換言すれば、キャリッジ71におけるプラテン61との対向面には、被噴射媒体に液体噴射を実行可能な液体噴射ヘッドが設けられており、該液体噴射ヘッドには、被噴射媒体に向けて液体を噴射可能な図示しない液体噴射口が形成されていると言える。
キャリッジ71は、キャリッジ用無端ベルト79の一部分に連結されており、記録装置1の後方右側面側、すなわち図1の右上に備えられたキャリッジ駆動モータ77を駆動させることで、キャリッジガイド軸73に沿って往復移動可能に構成されている。
【0057】
図2に示すように、プラテン61の前方には、記録の実行された前記記録用紙P1を記録装置1の外部へと排出する排出手段83が設けられており、該排出手段83は、前記搬送用駆動ローラ53aと平行に設けられた排出用駆動ローラ83aと、周囲に鋭角的に尖った歯を複数有する排出用従動ローラ83bと、を備えている。
排出用駆動ローラ83aは、図示しない駆動用モータによって回動可能に構成されており、排出用従動ローラ83bは、図示しない排出用従動ローラホルダに軸支されている。
該排出用従動ローラホルダは、図示しない排出用従動ローラ付勢手段によって排出用従動ローラ53bが排出用駆動ローラ53aに向かうように軽く付勢されており、排出用従動ローラ83bは、排出用駆動ローラ83aの回転に従って、従動回転するように構成されている。
【0058】
そして排出手段83は、記録の実行された前記記録用紙P1を、排出用駆動ローラ83aと、排出用従動ローラ83bと、の間に挟持した状態で、排出用駆動ローラ83aを図2の反時計回りに回転させて、前記記録用紙P1を外部に向けて排出するように構成されている。尚、説明を容易にするため、図1には排出用従動ローラ83bを図示していない。
排出用駆動ローラ83aの前方には、排出補助ローラ85が備えられており、また該排出補助ローラ85に対して、排出用駆動ローラ83aの動力を伝達可能に、排出ローラ用無端ベルト87が備えられている。
そして、排出手段83によって外部に向けて排出された前記記録用紙P1と下方から接して、排出用駆動ローラ83aの回転軸から伝達された動力によって、前記記録用紙P1を記録装置1の外部へと確実に排出するように構成されている。
【0059】
以上が、本実施例に係る記録装置1及び分離装置3の概略構成についての説明であり、以下、図1乃至図5に加えて図6も参照しつつ、本実施例に係る記録装置1の動作について説明する。まず、主に積畳された記録用紙Pから最上位の記録用紙P1のみを分離する工程、すなわち本実施例に係る分離装置3から記録用紙Pが単位数ずつ分離して送出される工程を説明し、続いて第2の案内部材について説明する。その後、主に記録手段7による記録動作について説明する。
【0060】
被記録媒体積畳部4に積畳された記録用紙Pの送出を開始する際には、紙戻しレバー50を退避させておき、ホッパ43を送出ローラ45に向けて揺動させて、積畳させた記録用紙Pを送出ローラ45の円弧部分45bに圧接させる。該圧接された記録用紙Pは、回転する送出ローラ45によって、案内部材47の当接領域48bに向けて送出される。
ここで、当接領域48bにおける分離作用について説明する。記録用紙Pの先端は当接領域48bの凸部47cに当接すると、該記録用紙Pの先端の辺Phが、図5のように湾曲して、記録用紙P全体として下流側に向かって曲がる方向についての剛性、すなわち積畳方向への曲げ剛性が高くなる。
【0061】
この際、前記送出ローラ45によって送出された記録用紙Pは、図6(A)に示すように該記録用紙Pと送出ローラ45との接点Sから送出ローラ45の接線方向に案内部材47に到達するまで伸ばした直線との長さである撓み長さLだけ、案内部材47に向かって進出して、接点Sから送出ローラ45の接線方向に伸ばした直線と基礎面49bのなす角である突入角度αをもって案内部材47と当接している。
尚、本実施例に係る記録装置1は、撓み長さLが4.0≦L≦4.1[mm]、突入角度αが32≦α≦35[deg]、となるように設定されている。
【0062】
既述したように、記録用紙P全体として積畳方向の剛性が高くなっても、送出ローラ45と直接接する最上位の記録用紙P1は、従来と同様に送出ローラ45と記録用紙Pとの摩擦係数を大きく設定することで、当接領域48bに当接した最上位の記録用紙P1の先端部分が押圧領域48aと送出ローラ45との間に向かって曲がる程度の力を送出方向に加えることができる。以下、最上位の記録用紙P1に加わる送出方向の力を送出力Nと言う。
【0063】
送出ローラ45は、最上位の記録用紙P1と直接接しているため、該最上位の記録用紙P1に対して、当該最上位の記録用紙P1自体の剛性に打ち勝つ程度の送出力Nを加えることができ、一定以上の送出力Nが加わると、当該最上位の記録用紙P1の先端部分は、あたかも徐々に座屈を起こすように軽く屈曲する。 以下、この記録用紙P1の先端部分が屈曲する際の、記録用紙P1に押された案内部材47に加わる力を撓み力Qと言う。尚、撓み力Qの詳細については後述する。
そして、図5のように、最上位の記録用紙P1の先端は、案内部材47に当接して屈曲し、下流側に位置する押圧領域48aに向かって案内部材47に沿って滑り、押圧領域48aと送出ローラ45との間へと案内される。
【0064】
一方で、最上位以外の記録用紙Pは、送出ローラ45と接していないため、該記録用紙Pに加わる送出方向の力は、その先端が屈曲するほどの大きさにはならず、該先端は当接領域48bに留められることとなる。
つまり、記録用紙P全体として剛性が高くなっていても、最上位の記録用紙P1は当接領域48aよりも下流側に向かって送出可能であり、逆に、送出ローラ45と直接接しない最上位以外の記録用紙Pについては、その先端が当接領域48bに留められる。
【0065】
特に、本実施例に係る記録装置1は、既述したように凸部47cが軟質材であるクラリーノ(クラレ株式会社製)であるため、記録用紙Pの先端は、凸部47cに食い込んで留まり易くなっている。また凸部47cが柔らかいため、記録用紙Pの先端には、傷や剥がれ等のダメージが発生し難くなっている。
したがって、最上位の記録用紙P1の先端を他の記録用紙Pの先端から、より確実に分離することができ、分離の際に記録用紙Pにダメージが発生することも抑えられている。
【0066】
尚、送出力Nは、記録用紙Pと凸部47cとの接触部分に局部的に集中するため、記録用紙Pと凸部47cと間の接触力Uは大きくなるが、該接触力Uは凸部47cの寸法(幅)、及び当接領域48bの当接面形状等を変化させることで調整可能である。そして、記録用紙Pの先端の凸部47cへの食い込む量の調整などを考慮して、凸部47cの寸法(幅)を決定することで最上位以外の記録用紙Pを留め、且つ記録用紙Pの先端に傷や剥がれ等のダメージの発生を防止することが可能である。
上述したような当接領域48bにおける分離作用によって、最上位の記録用紙P1の先端は他の記録用紙Pの先端から分離された後に、押圧領域48aと送出ローラ45との間に向かい、図4(B)に示すように、押圧領域48aにおける送出ローラ45との対向部分49aと、該送出ローラ45と、の間に直接挟持される。
【0067】
最上位の記録用紙P1が対向部分49aと該送出ローラ45との間に挟持された後、図3に示すように、ホッパ43を送出ローラ45から離間して、ホッパ43と送出ローラ45との間に加わっていた圧接力Rを解除すると、ホッパ43と送出ローラ45との間において発生していた、ホッパ43と記録用紙Pと送出ローラ45との間の摩擦力も生じない状態となる。
該摩擦力が生じなくても、最上位の記録用紙P1は、その先端が対向部分49aと送出ローラ45との間に挟持されており、対向部分49aと送出ローラ45との間において、すなわち図4(B)の挟持点Kにおいて、摩擦力を受けるため、該送出ローラ45を回転させることで、押圧領域48aよりも下流側へと送出可能である。
【0068】
一方で、最上位以外の記録用紙Pは、送出ローラ45又は最上位の記録用紙P1に向けて付勢されている部分がないため、送出方向の力が加わらない状態となる。
そのため、ホッパ43を送出ローラ45から離間させた後に、最上位以外の記録用紙Pは、当接領域48bよりも下流側に移動することが無いため、複数の記録用紙Pが対向部分49aと送出ローラ45との間に、挟持されてしまう虞も無い。つまり、分離装置3は、当接領域48bにおける分離が確実なものとなるように構成されている。
【0069】
既述したように、対向部分49aは、低摩擦に形成されているため、対向部分49aと送出ローラ45との間に直接挟持された最上位の記録用紙P1は送出ローラ45の回転によって送出方向の力を受けて、対向部分49aに沿って円滑に送られる。
すなわち対向部分49aは、摩擦抵抗の極めて小さな面として形成されており、当該対向部分49aと送出される最上位の記録用紙P1との間は、摩擦抵抗の極めて小さな状態でスライドする。
したがって、押圧領域48aと送出ローラ45との間において、最上位の記録用紙P1は円滑に送られると同時に、該記録用紙P1の傷や剥がれ等のダメージの発生が防止される。
【0070】
そして、最上位の記録用紙P1が、押圧領域48aから下流側に向けて送出されることで、分離装置3の被記録媒体積畳部4に積畳されていた記録用紙Pは、分離装置3から単位数ずつに分離されて記録ヘッド75に向けて送出される。 尚、当接領域48bから押圧領域48aに渡って延設された凸部は、図7に示すように、厚さt、幅Wkであり、幅Wrの送出ローラ45と接しない程度の間隔Wpをもって配設されている。尚、本実施例に係る記録装置1において凸部47cの具体的な各寸法は、厚さt=0.6[mm]、幅Wk=4[mm]、間隔Wp=19[mm]であり、送出ローラ45の幅Wrは、15[mm]に設定されている。
【0071】
そして本実施例において、対向部分49aと送出ローラ45との間に直接挟持された記録用紙Pは、図7に示すように、対向部分49aと密着し、対向部分49aと送出ローラ45との間から、両サイドに設けられた凸部47cの上方に向かって波打つように湾曲している。
以上のように、被記録媒体積畳部4に積畳された記録用紙Pは、分離されて分離装置3から単位数ずつ前方の記録ヘッド75に向けて送出されされる。
【0072】
前記案内部材47は、当接領域48bから案内された記録用紙Pを、押圧領域48bにおける送出ローラ45との対向部分49aと、送出ローラ45との間に、直接挟持するように構成されているが、必ずしも対向部分49aと送出ローラ45との間に記録用紙Pを直接挟持する必要は無い。
【0073】
図8は、第2の案内部材147を示しており、該第2の案内部材147は、対向部分149aと送出ローラ45によって記録用紙Pを直接挟持せずに記録用紙Pの送出を実行可能であるように構成されている。
すなわち、第2の案内部材147は、図9に示すように、凸部147cが記録用紙Pを対向部分149aから離間するように支持して、送出ローラ45と凸部147cとの間に間接的に挟持することで、記録用紙Pと対向部分149aとが密着しないように構成されている。
【0074】
以下、第2の案内部材147の詳細について説明するが、ここでは、前記案内部材47と第2の案内部材147とを区別するため、前記案内部材47を第1の案内部材47と言う。尚、第2の案内部材147を備えた分離装置3における第2の案内部材147以外の構成要素は、第1の案内部材47を備えた分離装置3と同じであるため、その説明は省略し、第1の案内部材47を備えた分離装置3の説明に用いた符号と同様の符号を用いて説明を進める。また記録用紙Pの先端が当接領域に当接して記録用紙Pの先端部分が屈曲するまでの工程についても、第2の案内部材147を備えた分離装置3と、第1の案内部材47を備えた分離装置3と、は同じである。
【0075】
まず、第2の案内部材147の構成について説明した後、送出ローラ45と第2の案内部材147との間で得られる分離作用について説明する。
第2の案内部材147は、第1の案内部材47と同様に、被記録媒体積畳部4に添設され、ホッパ43の下流側に位置するように備えられる。
そして第2の案内部材147は、送出ローラ45が回転してホッパ43によって圧接された記録用紙Pを送出すると該記録用紙Pの先端が当接可能な当接部に相当する当接領域148bと、該当接領域147の下流側に位置して送出ローラ45と直接対向する対向部分149aと、該対向部分149aの両外側の位置となる非対向部分149cと、を備えている。
【0076】
当接領域148bは、基礎面149bと該基礎面149bから突出する第1の凸部147dとを有しており、対向部分149aの両サイドに位置する非対向部分149cは、第2の凸部147eを有している。基礎面149bと対向部分149aは、ホッパ43と送出ローラ45との間における、記録用紙Pと送出ローラ45との接点から送出ローラ45の接線方向に伸びる直線に対して傾斜した一連の傾斜面149として形成されている。
【0077】
また、第2の案内部材147は、第2の凸部を上流側に向かってそのまま延設することで第1の凸部が形成され、すなわち第1の凸部と第2の凸部とが一体的に形成され、対向部分149aの両サイドに位置する両非対向部分149cそれぞれに凸部147cとして延設されている。
【0078】
第1の凸部147dは、送出された記録用紙Pの内で送出ローラ45と接する最上位の記録用紙P1の先端が、基礎面149b(傾斜面149)に沿って対向部分149aと送出ローラ45との間に向かうように案内可能であり、且つ最上位以外の記録用紙Pの先端を当接領域148bに留めるように、記録用紙Pの先端における幅方向に伸びる辺Phに湾曲Pwを生じさせるように形成されている。そして、当接領域148bは第1の凸部147dによって最上位の記録用紙P1の先端と最上位以外の記録用紙Pの先端とを分離可能である。
【0079】
尚、凸部147cは、レールのように当接領域148bから対向部分149aの両サイドに位置する非対向部分149cまで一定の厚さに形成されているが、第1の案内部材47の凸部47cと同様に、最上位の記録用紙P1の先端を、基礎面149bに沿って送出ローラ45と対向部分148aとの間に向けて案内可能な範囲で厚さに変化があっても良い。
【0080】
図9に示すように、対向部分149aの両サイドに位置する非対向部分149cに備えられた第2の凸部147eは、当接領域148bから案内された記録用紙Pを、対向部分149aから離間するように支持し、且つ当該記録用紙Pを送出ローラ45との間に間接的に挟持可能である。そして、送出ローラ45が回転することで、当該間接挟持された記録用紙Pは、下流側に向けて送出されように構成されている。
【0081】
図9に示すように、記録用紙Pにおける送出ローラ45側の面は、送出ローラ45によって、第2の案内部材147に向けて押されており、記録用紙Pにおける第2の案内部材147側の面は、凸部147c(第2の凸部147e)に支持され、該凸部147cに対して押し付けられている。
そのため、記録用紙Pを送出ローラ45と凸部147cとの間に間接的に挟持することができる。また、図9のように、送出ローラ45と対向部分147cとの間の間隔を広げることで、間接挟持されている記録用紙Pの湾曲Pwを緩やかにできると同時に、記録用紙Pに加わる押圧力を小さくすることができ、間接挟持された記録用紙Pにダメージが発生するのを抑えることができる。
【0082】
第1の案内部材と同様に、第2の案内部材についても凸部147cの表面は軟質材であるのが好ましく、本実施例において凸部147cは、クラリーノで形成され、柔らかいため、間接挟持された記録用紙Pにはダメージが発生し難くい。
記録用紙Pに加わる押圧力を小さくすることや、凸部147cの表面に軟質材を使用することで、記録用紙Pにダメージが発生し難くなっているため、ダメージが発生し難くなった分だけ、該記録用紙Pと凸部147cとの摩擦係数を大きく設定することが許容されることとなり、該摩擦係数を大きく設定することで、凸部147cと送出ローラ45との間で分離作用を得ることもできる。
つまり、記録用紙Pと凸部147cとの間には、押し付け力が生じると同時に、該押し付け力に基づいて記録用紙Pを凸部147cと送出ローラ45との間に留めようとする摩擦力が発生することとなる。
【0083】
そして、間接挟持されている記録用紙Pにダメージが発生しない程度まで、凸部147cと記録用紙Pとの間の摩擦係数を大きくすることで、記録用紙Pを凸部147cと送出ローラ45との間に留めようとする摩擦力は大きくなり、分離作用を得られる。
そのため、万が一、複数の記録用紙Pが凸部147cと送出ローラ45との間に入り込んでも、最上位以外の記録用紙Pを凸部147cと送出ローラ45との間に留め、最上位の記録用紙P1のみを分離して、該記録用紙P1を下流側に向けて送出可能であり、分離装置3から単位数ずつ記録用紙Pを送出することができる。
このように、凸部147cと送出ローラ45との間においても有効な分離作用が得られる場合には、当接領域48bにおける分離(以下、第1分離と言う)と、凸部147cと送出ローラ45との間における分離(以下、第2分離と言う)と、が行われて、記録用紙Pをより確実に分離して単位数ずつ送出可能である。
【0084】
尚、第1の案内部材47を備えた分離装置3でも、すなわち図7の場合でも、送出ローラ45と対向部分49aとが離間しない程度に、送出ローラ45と第1の案内部材49a(押圧領域48a)との間の押圧力を弱めることで、記録用紙Pにダメージが発生し難くすることができる。
したがって、第1の案内部材47と送出ローラ45との間の押圧力を小さくすることや、凸部47cの表面に軟質材を使用することで、送出ローラ45と対向部分49aとの間に直接挟持された記録用紙Pにダメージが発生し難くなるため、ダメージが発生し難くなった分だけ、該記録用紙Pと凸部47cとの摩擦係数を大きく設定することが許容されることとなり、該摩擦係数を大きく設定することで、第2の案内部材147の場合と同様に凸部47cと送出ローラ45との間で分離作用を得られる。
【0085】
つまり、記録用紙Pは、対向部分49aと送出ローラ45との間に直接挟持されつつ送出される際に、送出ローラ45によって間接的に凸部47cに押し付けられて、記録用紙Pと凸部47cとの間には、押し付け力が生じると同時に、該押し付け力に基づいて記録用紙Pを押圧領域48aに留めようとする摩擦力が発生することとなる。
そして、記録用紙Pにダメージが発生しない程度まで、凸部47cと記録用紙Pとの間の摩擦係数を大きくすることで、記録用紙Pを押圧領域48aに留めようとする摩擦力は大きくなり、第2分離が可能である。
【0086】
分離装置3は、第1の案内部材47を備えた場合でも、第2の案内部材147を備えた場合でも、当接領域48b、148bにおける分離である第1分離によって、記録用紙Pを単位数ずつに分離可能であるため、必ずしも送出ローラ45と各案内部材47、147との間における分離である第2分離は必要ではないが、記録用紙Pにダメージが発生しない程度に、凸部47c、147cと記録用紙Pとの摩擦係数が大きく設定され、第2分離が可能であるように構成されている。
以上が、第2の案内部材147の構成についての説明であり、第1の案内部材47及び第2の案内部材147それぞれにおける第2分離についても説明した。
【0087】
続いて、図2を参照しつつ、記録手段7による記録動作について説明する。尚、第1の案内部材47も、第2の案内部材147も、上流側から下流側へと送られる記録用紙Pを単位数ずつに分離するためのものであり、記録装置1において同様の役割を果たすため、以下、第1の案内部材47を備えた記録装置1について説明し、第2の案内部材147を備えた記録装置1については省略する。
【0088】
分離装置3から送出された最上位の記録用紙P1は、前方に位置する搬送用駆動ローラ53aと搬送用従動ローラ53bとの間に挟持される。前記記録用紙P1が搬送用駆動ローラ53aと搬送用従動ローラ53bとの間に挟持された状態で、搬送用駆動ローラ53aを間欠的に所定の回転量ずつ回転させることで、前記記録用紙P1を所定の搬送量ずつ搬送する。
キャリッジ71は、前記記録用紙P1が所定の搬送量ずつ搬送される毎に、キャリッジガイド軸73に沿って移動し、記録ヘッド75が、キャリッジ71の移動中に図示しないインク吐出口から、前記記録用紙P1に向けてインクを吐出することで、該記録用紙P1に記録が実行される。
【0089】
既述したように、プラテン61の上面にはインク吸収体63が備えられているため、前記記録用紙P1の端部からはみ出た領域にインクが吐出され打ち捨てられても、該打ち捨てられたインクは、インク吸収体63に吸収される。そのため、所謂縁無し印刷を実行可能であり、また所謂縁無し印刷を実行した後も、プラテン61の上面にはインクが残らないため、次の記録用紙Pに記録を実行する際に該記録用紙Pの裏面を汚すことがない。
記録の行われた前記記録用紙P1はそのまま前方へと送られて、排出用駆動ローラ83aと排出用従動ローラ83bとの間に挟持されて、排出用駆動ローラ83aの回転によって外部に向けて送られ、さらに排出補助ローラ85によって、記録装置1の外部へと確実に排出される。
【0090】
以上が、本実施例に係る記録装置1の動作についての説明である。尚、既述したように、記録用紙Pを送出する際に紙戻しレバー50は、記録用紙Pの送出経路から退避した状態にあり、分離装置3からの記録用紙Pの送出を妨げないようになっているが、最上位の記録用紙P1の先端が紙戻しレバー50によって戻されない程度まで送出された後、例えば最上位の記録用紙P1の先端が搬送用駆動ローラ53aと搬送用従動ローラ53bとの間に挟持された後に、ホッパ43が送出ローラ45から離間している間に、最上位以外の記録用紙Pを被記録媒体積畳部4へと押し戻す紙戻し動作を実行する。
すなわち、紙戻しレバー50を図2の時計回りに回転させ、そして、該紙戻しレバー50によって、当接領域48bに留められた最上位以外の記録用紙Pを被記録媒体積畳部4へと押し戻して、次回の送出時に複数の記録用紙Pを当接領域48bよりも下流側に送出する虞を無くすよう動作する。
【0091】
続いて、主に図6を参照しつつ、本実施例に係る分離装置3において、被分離材である記録用紙Pに押された案内部材47に加わる力である撓み力Qについて説明した後、図10を参照しつつ撓み力Qに相当する撓み力測定値Q’の測定方法について説明する。尚、既述したように、第2の案内部材147を備えた分離装置3であっても、記録用紙Pの先端が当接領域148bに当接して該記録用紙Pの先端部分が屈曲するまでの工程は、第1の案内部材47を備えた分離装置3の場合と同じであり、両案内部材47、147に加わる撓み力Qも同じであるため、第2の案内部材147に加わる撓み力Qについての説明は省略する。
【0092】
図6(A)において、ホッパ43は記録用紙Pを送出ローラ45の円弧部分45bに圧接力Rで圧接しており、記録用紙Pは、回転する送出ローラ45に送出されて、該記録用紙Pの先端が第1の案内部材47の凸部47cに当接した直後の状態にある。
第1の案内部材47の基礎面49b(図5も参照)は、記録用紙Pの送出方向に対して前記突入角度αだけ傾斜している。送出ローラ45の円弧部分45bは、ホッパ43及び案内部材47のどちらに対しても接触可能であるように直径dに形成されている。尚、本実施例に係る記録装置1は、送出ローラ45の外径としての円弧部分45bの直径dが48[mm]に設定されている。
符号Lは、既述したように、撓み長さL、すなわちホッパ43上の記録用紙Pと送出ローラ45との接点Sから送出ローラ45の接線方向に第1の案内部材47に到達するまで伸ばした直線との長さであり、符号Fは、記録用紙Pに押された第1の案内部材47に加わる力Fである。
【0093】
撓み力Qを説明するにあたり、図6(B)を参照しつつ、記録用紙Pに加わっている送出力Nについて説明し、次に図6(C)を参照しつつ、送出力Nと前記力Fとの関係について説明した後、撓み力Qについて説明する。
図6(B)に示すように、記録用紙Pは、ホッパ43によって送出ローラ45に対して圧接力Rで圧接されており、最上位の記録用紙P1に加わる送出力Nの大きさは、最上位の記録用紙P1における送出ローラ45側の面に加わる摩擦力の大きさから、最上位の記録用紙P1におけるホッパ43側の面に加わる摩擦力の大きさを引いた大きさである。
【0094】
具体的には、送出ローラ45と記録用紙Pとの摩擦係数をμ1、記録用紙P同士の摩擦係数をμ2、記録用紙Pとホッパ43との摩擦係数をμ3、とすると、送出ローラ45とホッパ43との間に挟まれた記録用紙Pが1枚の場合に、送出力NはN=R(μ1−μ3)で得られ、送出ローラ45とホッパ43との間に挟まれた記録用紙Pが複数の場合に、送出力NはN=R(μ1−μ2)で得られる。
【0095】
図6(C)に示すように、1枚の記録用紙Pが送出力Nで第1の案内部材47に当接すると、該案内部材47は力Fで押されることとなる。ここで、送出力Nと力Fは同じ軸線上の力であるが、該軸線に対して第1の案内部材47における当接領域48bが傾いていたり、また記録用紙Pの先端と第1の案内部材47との間には摩擦が生じたりするなど、損失があり該損失をβとすると、送出力Nと力Fの関係は、F=βN(ただし、0≦β≦1)となる。
すなわち、送出力Nは、ホッパ43、送出ローラ45及び記録用紙Pの関係によって決まり、力Fは、送出された記録用紙Pと第1の案内部材47との関係によって決まる。
【0096】
既述したように、第1の案内部材47に当接している記録用紙Pを、送出ローラ45によってさらに送出しようとすると、送出力N及び力Fは大きくなり、送出力N又は力Fが、ある一定以上の大きさになると、記録用紙Pの先端部分が屈曲することとなり、この屈曲の際の力Fが前記撓み力Qである。
該撓み力Qには、撓み長さL、突入角度α、記録用紙Pの先端と第1の案内部材47との間の摩擦、及び記録用紙P自体の剛性が影響しており、記録用紙P自体の剛性には、凸部47c、すなわち当接領域48bの形状が影響すると言える。
【0097】
例えば、各記録用紙P単体の剛性が低い場合には、比較的小さな送出力Nで記録用紙Pの先端部分が屈曲するため、撓み力Qは小さい。このとき、撓み力Qが小さいと、最上位の記録用紙P1の先端部分が屈曲するだけでなく、最上位以外の記録用紙Pの先端も、最上位の記録用紙P1が送出される際に加わる記録用紙P同士の摩擦力によって、屈曲し当接領域48bよりも下流側へと送出されてしまう虞がある。
逆に、各記録用紙P単体の剛性が高い場合には、送出力Nが最上位の記録用紙P1単体の剛性に打ち勝つことができず、すなわち記録用紙Pの先端部分が屈曲せず、記録用紙Pを1つも当接領域48bよりも下流側へと送出できない虞がある。
【0098】
また、撓み長さLが大きくなるように分離装置3を設定すると、記録用紙Pにおける接点Sから第1の案内部材47に向かって突出する部分の剛性は低くなるため、最上位以外の記録用紙Pが、最上位の記録用紙P1が送出される際に加わる記録用紙P同士の摩擦力によって、当接領域48bよりも下流側へと送出されてしまう虞がある。
逆に、撓み長さLが小さくなるように分離装置3を設定すると、記録用紙Pにおける接点Sから第1の案内部材47に向かって突出する部分の剛性は高くなるため、記録用紙Pの先端部分が屈曲せず、記録用紙Pを当接領域48bよりも下流側へと送出できない虞がある。
【0099】
以上のことから、撓み力Qを得るには、記録用紙Pの先端部分が屈曲するためには、送出力N自体が、最上位の記録用紙P1の先端部分を屈曲させることができる程度に、十分に大きな力でなければならないので、送出ローラ45における円弧部分45bの直径d、前記圧接力R及び前記摩擦係数μ1、μ2、μ3も考慮する必要もある。
【0100】
続いて、撓み力Qに相当する撓み力測定値Q’を測定するための撓み力測定装置200と該撓み力測定装置200を用いた撓み力測定値Q’の測定方法について説明し、その後、撓み力測定値Q’の測定結果を示す。尚、該測定結果から、被分離材の剛性を考慮しつつ、送出ローラ45の円弧部分45bの直径dと、撓み長さLと、突入角度αと、圧接力Rと、接触力Uと、を組み合わせて、送出ローラ45によって送出される被分離材に押された第1の案内部材47に加わる力である撓み力Qが100≦Q≦3633[gf]の範囲内となるように構成することで、被分離材を単位数ずつ分離して送出可能な分離装置を得られることが分かる。
【0101】
ホッパ43及び送出ローラ45によって、どの程度の送出力Nを得られるかについては、従来と同じように求めれば良く、先に示した実施例に係る記録装置1の場合、送出ローラ45のローラ面には、記録用紙Pとの摩擦係数μ1が2.00程度のゴム材を用い、ホッパ43に設けられた保持部材43bには、記録用紙Pとの摩擦係数μ3が0.85程度のコルクを用いている。
ここでは、記録用紙Pの剛性や記録用紙Pと第1の案内部材47との関係などによって決まる撓み力Qに相当する撓み力測定値Q’を測定可能な撓み力測定装置200、及び該撓み力測定装置200による撓み力測定値Q’の測定方法について説明する。
【0102】
図10に示す撓み力測定装置200は、被分離材である記録用紙Pを挟持可能な被分離材固定治具220と、該被分離材固定治具220に挟持された記録用紙Pの先端が当接可能な試験用案内部材247と、被分離材固定治具220に挟持された記録用紙Pに押された試験用案内部材247に加わる力F’を測定可能なプッシュプルゲージ205と、力F’を試験用案内部材247からプッシュプルゲージ205に伝達可能であるように、試験用案内部材247とプッシュプルゲージ205とを接続する接続部材207と、を備えている。
【0103】
被分離材固定治具220は、記録用紙Pを先頭にして、試験用案内部材247に向かって、すなわち図10の矢印Yの方向(以下、移動方向Yと言う)に進退可能であるように構成されている。
記録用紙Pは、被分離材固定治具220から、記録装置1における撓み長さLに相当する撓み力測定距離L’だけ突出した状態で、図10(B)に示すように、その高さ方向の位置が、試験用案内部材247とプッシュプルゲージ205とを接続する接続部材207と同じ高さとなるようにセットされる。
【0104】
試験用案内部材247は、記録装置1における第1の案内部材47に相当し、被分離材固定治具220の移動方向Yに対して撓み力測定突入角度α’だけ傾斜した試験用傾斜面249と、該試験用傾斜面249から突出する2つの試験用凸部247cと、を有している。
被分離材固定治具220を試験用案内部材247に向けて移動させ、すなわち移動方向Yに移動させ、記録用紙Pの先端の辺Phが、試験用案内部材247を押すと、該試験用案内部材247に加わる力が接続部材207からプッシュプルゲージ205に伝達され、プッシュプルゲージ205に力F’が表示される。 そして、記録用紙Pが試験用案内部材247に突き当たってから、当該記録用紙Pが曲がり始めるまでの間におけるプッシュプルゲージ205の最大値を、撓み力測定値Q’として測定する。
【0105】
図11は、撓み力測定距離L’=4[mm]、撓み力測定突入角度α’=35[deg]であり、本実施例に係る試験用凸部247cが、厚さt’=0.6[mm]、幅Wk’=4[mm]で、間隔Wp’=19[mm]だけ離して配設されている撓み力測定装置200を用いて、各種記録用紙Pの撓み力測定値Q’を測定した結果と、各記録用紙Pを、記録装置1に備えられた分離装置3によって単位数ずつに分離して送出できるか否か試験した結果としての分離の可否を示している。
すなわち、記録装置1の記録装置3における第1分離と同じ条件で、撓み力測定値Q’を測定し、各記録用紙Pが単位数ずつに分離して送出できるか否か分離装置3によって確認している。
【0106】
図11の左列に記載された番号(No.1〜19)は、撓み力を測定した記録用紙を区別するための紙種番号であり、図12の紙種番号と対応しており、図12は各記録用紙の製造元及び紙種を示している。また、図11に記載された温度及び湿度は、撓み力測定値Q’を測定する際の環境を示しており、温度23[℃]で湿度55[%]の場合、温度10[℃]で湿度20[%]の場合、温度32[℃]で湿度80[%]の場合、の3通りの環境において測定を行っている。
【0107】
図11の右列に分離可否として記載された「×」及び「○」は、分離装置3による分離の可否を示しており、分離装置3によって単位数ずつに分離して送出できるか否かの判断については、3[%]以上の確率で複数の記録用紙Pを送出する場合には、単位数ずつに分離して送出することはできないとして「×」で示し、複数の記録用紙Pを送出する確率がそれよりも小さい場合には、単位数ずつに分離して送出するができるとして「○」で示している。
尚、図11は、プッシュプルゲージ205の表示値を、そのまま測定結果として示しており、単位は[gf]である。
【0108】
図11及び図12に示すように、分離装置3は、日本郵政公社の販売しているインクジェット用年賀はがきをはじめとして、セイコーエプソン株式会社製の各種記録用紙(PM写真紙<光沢>、ミニフォトシール、ESF紙、スーパーファイン専用光沢フィルム、PM写真用紙<半光沢>、フォトクオリティーカード2、MC画材用紙、写真用紙<半光沢>はがき、スーパーファイン専用はがき、PMマットはがき)、及び厚さ0.5〜0.8[mm]の厚紙を、単位数ずつに分離して送出することができた。
【0109】
一方で、上質PPC用紙(富士ゼロックス株式会社製)、上質普通紙(セイコーエプソン株式会社製)については、複数送出してしまうことがある。ただし、常に複数の上質PPC用紙や上質普通紙を送出するという結果では無く、既述したように3[%]以上の確率で複数送出されることがあった。例えば、撓み力測定値Q’が73[gf](0.69[N])の上質普通紙(セイコーエプソン株式会社製)の場合には、3〜7[%]程度の確率で複数送出してしまうことがある。
【0110】
図11から、撓み力測定値Q’が、100≦Q’≦3633[gf]の範囲内の場合には、実用上問題なく記録用紙Pを単位数ずつ分離して送出可能であると言える。
そして、既述したように、記録装置1における第1分離と同じ条件で、撓み力測定値Q’を測定しているため、本実施例に係る記録装置1に備えられた分離装置3は、前記各記録用紙Pの剛性を考慮しつつ、送出ローラ45の円弧部分45bの直径dと、撓み長さLと、突入角度αと、圧接力Rと、接触力Uと、を組み合わせて、送出ローラ45によって送出される記録用紙Pに押された案内部材47に加わる力である撓み力Qが100≦Q≦3633[gf]の範囲内となるように構成することで、より確実に記録用紙Pを単位数ずつに分離して送出可能であると言える。尚、撓み力Qの範囲100≦Q≦3633[gf]を、SI単位系に換算すると0.98≦Q≦35.60[N]となる。
【0111】
以上が、本発明に係る分離装置3において、被分離材である記録用紙Pに押された案内部材47に加わる力である撓み力Qについての説明、及び該撓み力Qに相当する撓み力測定値Q’の測定方法についての説明である。
続いて、図13を参照しつつ、本実施例に係る記録装置1に備えられた分離装置3に、本願出願人が先に出願したはがきセッター250を装着した場合について説明する。図13の記録装置1は、図2に示すものと同様であるため、同一の構成要素には同一の符号を付して、説明を省略する。
【0112】
図13に示すように、はがきセッター250は、記録用紙PであるはがきCを積畳可能な本体部253と、本実施例に係る記録装置1に備えられた分離装置3の第1の案内部材47を覆って、第1の案内部材47の代わりをする分離部材255を備えている。
分離部材255は、分離装置3に元々備えられた第1の案内部材47とは異なる性質を有し、はがきCに加わる負荷が抑えられるように構成されている。
【0113】
したがって、本実施例に係る分離装置3においても、積畳されたはがきCを単位数ずつに分離して送出する際には、はがきセッター250を用いることで、はがきCに傷や剥がれ等のダメージが発生することを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例に係る記録装置の上方からの斜視図。
【図2】 本実施例に係る記録装置の主要部を示す右側面図。
【図3】 本実施例に係る分離装置の要部を示す右側面からの要部拡大図。
【図4】 案内部材が記録用紙の先端を案内する様子を示す要部拡大図。
【図5】 記録用紙が案内部材に当接し湾曲している状態を示す斜視図。
【図6】 本実施例に係る分離装置による分離を説明する模式図
【図7】 記録用紙が挟持され湾曲している状態を示す要部拡大図。
【図8】 第2の案内部材に記録用紙が当接して湾曲している状態を示す斜視図。
【図9】 図8の矢印X方向からの斜視図である。
【図10】 撓み力測定値を測定するための撓み力測定装置の図。
【図11】撓み力測定装置で測定した各被分離材の撓み力測定値を示す図。
【図12】図11に示された各被分離材である記録用紙を具体的に示す図。
【図13】 はがきセッターを装着した本実施例に係る記録装置の側面図。
【符号の説明】
3 分離装置、 4 被記録媒体積畳部、 41 ハウジング、
43 ホッパ、 43b 保持部材、 44 端部押さえ部材、
45 送出ローラ、 45a 送出ローラ軸、 45b 円弧部分、
45c 直線部分、 46 スペーサ、 47 案内部材、 47c 凸部、
48a 押圧領域、 48b 当接領域、 49 傾斜面、
d 円弧部分の直径、 K 挟持点、 P 記録用紙、
P1 最上位の記録用紙、 S 接点

Claims (1)

  1. 回転軸線回りに回転可能な送出ローラと、
    シート状の被分離材を積畳可能な被分離材積畳部と、
    前記被分離材を積畳方向に移動させることで、該被分離材を前記送出ローラに圧接可能なホッパと、
    前記送出ローラから離間した凸部を有し、前記送出ローラに送出された被分離材が前記凸部に当接することで、被分離材の先端における幅方向に伸びる辺に湾曲を生じさせる案内部材と、を備える分離装置であって、
    前記送出ローラは、前記凸部に当接して前記積畳方向への曲げ剛性が高くなった最上位の被分離材の前記曲げ剛性に打ち勝って、該被分離材を下流側に送出する送出力を加えるように構成されるとともに、前記凸部に当接して前記積畳方向への曲げ剛性が高くなった最上位以外の被分離材を前記案内部材に留めるような送出力を加えるように構成され、前記最上位の被分離材と前記最上位以外の被分離材とを分離させることを特徴とする分離装置。
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