JP3810708B2 - 触媒の温度推定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排ガス浄化用の触媒の温度を推定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
排ガス浄化用の触媒(例えば三元触媒)を内燃機関の排気通路に備えたシステムでは、その触媒の上流側及び下流側に設けた空燃比センサの出力等に基づいて、触媒の劣化状態を評価することが行われている。そして、この種のシステムでは、触媒の劣化状態の評価は、一般に、触媒が十分に昇温・活性化した状態(触媒の暖機状態)で行う必用がある。この場合、触媒が暖機状態にあるか否かを判断する必要がある。
【0003】
また、例えば、内燃機関の始動後、触媒がまだ活性化していない状態では、排ガス中のHC(炭化水素)をHC吸着材により一旦、吸着保持し、触媒が活性化した後には、HC吸着材からHCを脱離させ、それを触媒で改めて浄化したり、内燃機関の吸気系に還流させて燃焼させるようにした排ガス浄化システムも知られている。そして、このようなシステムにおいても、HC吸着材から脱離したHCを適正なタイミングで触媒に供給したり、内燃機関の吸気系に還流させるようにするために、触媒が暖機状態にあるか否かを判断する必要がある。
【0004】
このように触媒が暖機状態にあるか否かを判断することは、内燃機関の種々様々の運転状況下で必要になる。そして、触媒が暖機状態にあるか否かを判断する技術としては、例えば特開平7−217480号公報に見られる技術が知られている。この技術は、触媒の劣化状態の評価のために、触媒が暖機状態にあるか否かを次のように判断するようにしている。すなわち、内燃機関の空気量(機関負荷)や、吸入空気温度に応じて設定したカウント設定値が所定時間毎に累積加算され、その累積加算値が所定値を越えたか否かにより、触媒が暖機状態になったか否かが判断される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報のものでは、単に、内燃機関の空気量や吸入空気温度に応じて設定したカウント設定値を累積加算するものであるため、その累積加算値が、触媒の実際の温度状態を正しく反映したものにならない場合が多々ある。このため、触媒が暖機状態であるか否かの判断が誤りやすいものとなる。この結果、触媒が実際には、暖機状態になっていないにもかかわらず、触媒の劣化状態の評価を実行し、ひいては、その劣化状態の評価結果が誤ってしまう場合がある。
【0006】
また、触媒が暖機状態になっているとの判断を確実なものとするためには、その判断をするための閾値(前記累積加算値と比較する閾値)に余裕をもたせる必用がある。さらに、上記累積加算値が、触媒の実際の温度状態にできるだけ則したものになるようにするためには、その累積加算値の演算を行う内燃機関の運転条件を比較的狭い範囲に限定せざるを得ない。実際、前記公報のものでは、前記累積加算値は、機関負荷が所定範囲内に無い場合や、アイドリング運転状態である場合等、種々の運転条件下においてリセットされるものとなっている。
【0007】
この結果、前記公報のものでは、実際には触媒が既に暖機状態となっていても、それを認識できないような場合が多くなり、ひいては、触媒の劣化状態を評価を実行する機会を逸してしまいやすいという不都合がある。
【0008】
このような不都合は、例えばHC吸着材を備えた排気システムにおいて、前記公報のものの技術を用いて、触媒が暖機状態であるか否かを判断するようにした場合にも、同様に生じる不都合である。
【0009】
尚、触媒の温度状態を正しく把握するためには、触媒に温度センサを取着し、該触媒の温度を直接的に検出することも考えられる。しかし、このような温度センサを備えることは、コストアップを招くものとなり、また、該温度センサの耐久性の確保等の問題も生じる。
【0010】
本発明はこのような背景に鑑み、内燃機関の運転条件の制約を受けることなく、触媒の温度を精度よく推定することができる温度推定装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の触媒の温度推定装置は、前記の目的を達成するために、内燃機関の排気通路に設けられた排ガス浄化用の触媒の温度を推定する装置であって、前記内燃機関の始動時に該内燃機関の吸入空気温度及び機関温度のうちの少なくともいずれか一方に基づいて触媒の推定温度の初期値を求める手段と、該内燃機関の始動後、少なくとも該内燃機関の回転数及び負荷からあらかじめ定めた相関関係にに基づいて、該内燃機関の定常運転状態における触媒の定常推定温度を逐次求める手段と、前記初期値を起点として前記定常推定温度に応答遅れを有して追従する値をなまし処理により逐次求め、その求めた値を触媒の現在推定温度として得る手段とを備え、前記なまし処理におけるなまし係数は、前記内燃機関の回転数及び負荷に応じて設定した値を、既に求められた触媒の現在推定温度の最新値に応じて補正することにより、可変的に設定されることを特徴とするものである。
【0012】
かかる本発明によれば、触媒の推定温度の初期値は、内燃機関の始動時に、該内燃機関の吸入空気温度及び機関温度のうちの少なくともいずれか一方に基づいて求められる。ここで、本願発明者等の知見によれば、内燃機関の始動時における触媒の温度は、その始動時における吸入空気温度と機関温度とのいずれかに近い値となる。従って、前記初期値は、内燃機関の始動時の触媒の温度の推定値として、実際の温度に近い値になる。尚、この場合、内燃機関の始動時の吸入空気温度及び機関温度のうちの小さい方を触媒の推定温度の初期値として求めることが該初期値の信頼性を高める上で好ましい。また、該初期値を求めるために必用な吸入空気温度は、内燃機関の吸気系に備えた吸入空気温度検出手段による検出温度を用いればよく、機関温度は、例えば内燃機関の冷却水温を検出する水温検出手段による検出温度を用いればよい。
【0013】
そして、本発明では、内燃機関の始動後、前記定常推定温度が少なくとも内燃機関の回転数及び負荷からあらかじめ定めた相関関係に基づいて逐次求められ、この定常推定温度に、前記初期値を起点として応答遅れを有して追従する値が触媒の現在推定温度として、なまし処理により逐次求められる。この場合、このなまし処理におけるなまし係数、すなわち、前記応答遅れの度合いを規定する係数は、内燃機関の回転数及び負荷に応じて設定した値を、既に求められた触媒の現在推定温度の最新値に応じて補正することにより、可変的に設定される
【0014】
ここで、本願発明者等の知見によれば、内燃機関の定常運転状態、すなわち、内燃機関の回転数(回転速度)や負荷(吸入空気量の状態)が一定に維持される運転状態では、触媒の温度(最終的に到達する温度)は、基本的には、内燃機関の回転数及び負荷に応じた温度になる。さらに、内燃機関の運転状態をステップ状に変化させたときには、触媒の温度は、基本的には変化後の内燃機関の回転数及び負荷に応じた温度に向かって応答遅れ(基本的には一次遅れ)を伴って収束していく。この場合、応答遅れの度合いは、基本的には内燃機関の回転数及び負荷に応じたものとなる傾向がある。また、特に触媒の温度が低い状態(触媒が未だ十分に活性化しないような低温状態)では、触媒の活性化の進行に伴って、触媒の排ガス浄化能力、ひいては排ガスの成分の反応による発熱が変化するので、触媒の温度が定常的な温度に収束していく場合の応答遅れの度合いは、内燃機関の回転数及び負荷だけでなく、触媒の温度の影響も受ける。このため、内燃機関の運転中に、前記なまし処理により触媒の現在推定温度を求めることにより、信頼性の高い(誤差の少ない)触媒の推定温度を逐次求めることができることとなる。
【0015】
従って、本発明によれば、内燃機関の始動時から、内燃機関の運転条件の制約を受けることなく、触媒の温度を精度よく推定することができる。尚、前記定常推定温度及びなまし係数を求めるために必要な内燃機関の回転数及び負荷のうち、回転数は、内燃機関に備えた回転数検出手段による検出値を用いればよい。また、負荷は、内燃機関の吸入空気量の状態を表すものであればよい。例えば、内燃機関の吸気圧(吸気管内圧)を検出する吸気圧検出手段、もしくは、吸入空気量を直接的に検出する吸入空気量検出手段が備えられている場合には、それらの検出手段による検出吸気圧もしくは検出吸入空気量を内燃機関の負荷を表すものとして用いることができる。
【0016】
ところで、内燃機関の運転時には、始動後の触媒の活性化を早めるために、内燃機関の点火時期を意図的に常用的な点火時期よりも遅角側に制御する場合がある。また、排ガス中の未燃成分を燃焼させるために、排ガスを内燃機関の吸気系に適宜還流させるようにする場合もある。また、内燃機関のスロットル弁の略全開時には、一般に、内燃機関の燃料供給量が、通常的な空燃比(理論空燃比近傍の空燃比)に対応する燃料供給量よりも増量される。そして、これらの運転状況下では、内燃機関の定常運転状態における触媒の温度は、内燃機関の回転数及び負荷だけでなく、点火時期の遅角度合い、排ガスの吸気系への還流度合い、スロットル弁の略全開時の燃料供給量の増量度合いの影響を受ける。
【0017】
そこで、本発明では、より好ましくは、前記定常推定温度を求める手段は、前記内燃機関の運転中の回転数及び負荷からあらかじめ定めた相関関係に基づいて触媒の定常推定温度の基本値を求め、この基本値を、内燃機関の点火時期の遅角度合いと、排ガスの吸気系への還流度合いと、スロットル弁の略全開時の燃料供給量の増量度合いとのうちの少なくともいずれか一つに応じて補正することにより、前記定常推定温度を求める。このようにすることにより、定常推定温度の信頼性をより高めることができ、ひいては、内燃機関の運転中における触媒の推定温度の精度を高めることができる。
【0018】
また、内燃機関のフュエルカット中(燃料供給を遮断した状態)では、燃料及び空気の混合気の燃焼が行われないため、内燃機関の定常運転状態における触媒の温度は、一般には内燃機関の回転数及び負荷に応じたものにならない。また、フュエルカット中には、触媒の温度が定常的な温度に収束していく場合の応答遅れの形態は、一般に該フュエルカット中以外の内燃機関の運転状況と異なるものとなる。そこで、本発明では、前記内燃機関のフュエルカット中は、前記定常推定温度と、前記なまし係数とをそれぞれ所定値に設定する手段を備える。これにより、内燃機関のフュエルカット中やその直後の運転状態でも触媒の推定温度の精度を高めることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1〜図6を参照して説明する。図1は本発明の実施形態を含む装置の全体構成を示すブロック図である。同図において、1は例えば自動車に車両の推進源として搭載されたエンジン(内燃機関)、2は電子制御ユニット(以下、ECUという)である。エンジン1は例えば4気筒エンジンである。
【0021】
エンジン1の吸気系を構成する吸気管3(吸気通路)の途中部には、上流側から順に、吸気量を調整するスロットル弁4と、吸気管内圧PBA(詳しくは吸気管4内の絶対圧)を検出する吸気管内圧センサ5(吸気圧検出手段)と、吸気温度TAOB(吸気管4内における空気の温度)を検出する吸気温度センサ6(吸気温度検出手段)と、燃料を吸気管4に噴射して空気と混合させる燃料噴射弁7とが設けられている。また、スロットル弁4の配置箇所には、該スロットル弁4の開度THAを検出するスロットル弁開度センサ8が設けられている。上記各センサ5,6,8は、それぞれの検出値を示す電気信号をECU2に出力する。
【0022】
燃料噴射弁7は、エンジン1の各気筒の吸気バルブ(図示せず)の若干上流側で各気筒毎に設けられている。各燃料噴射弁7は、図示を省略する燃料タンクから燃料が供給され、その開弁時間(ひいては燃料噴射量)がECU2により制御される。
【0023】
エンジン1には、エンジン1の回転数NE(回転速度)を検出する回転数センサ9(回転数検出手段)と、エンジン1の冷却水温TWを機関温度として検出する水温センサ10(機関温度検出手段)と、図示しない点火プラグ及びディストリビュータにより構成される点火器11が組み付けられている。回転数センサ9及び水温センサ10はそれぞれの検出値を示す電気信号をECU2に出力する。また、点火器11は、その作動(各気筒における混合気の点火タイミング)がECU2により制御される。尚、回転数センサ9は、エンジン1のクランク軸の所定の回転角度毎にパルス信号(TDC信号)を発生するものであり、このTDC信号を回転数NEを示す信号としてECU2に出力する。
【0024】
エンジン1の排気系を構成する排気管12(排気通路)には、排ガス浄化用の触媒(CAT)13が介装されている。この触媒13は例えば三元触媒により構成されたものである。そして、触媒13の上流側及び下流側には、それぞれ空燃比センサとしてのLAFセンサ14及びO2センサ15が設けられている。尚、LAFセンサ14は、エンジン1の各気筒の排ガスが集合する箇所の近傍に設けられている。
【0025】
これらのセンサ14,15はいずれも排ガス中の酸素濃度(ひいてはこの酸素濃度により表される排ガスの空燃比)に感応するセンサであるが、LAFセンサ14は、比較的広い空燃比域において、排ガスの空燃比に比例したレベルの電気信号(以下、検出出力KACTという)を発生するものである。また、O2センサ15は、それが発生する電気信号(以下、検出出力V O2という)のレベルが、理論空燃比近傍の狭い空燃比域においてのみ高感度な変化を示し、且つ、それ以外の空燃比域では、検出出力VO2がほぼ一定となるか、もしくは、その変化が微小なものとなるものである。これらのLAFセンサ14及びO2センサ15の検出出力KACT,VO2は、ECU2に入力される。
【0026】
排気管12の、LAFセンサ14よりも若干上流側の箇所から排気還流通路16(以下、EGR通路16という)が導出され、燃料噴射弁7の下流側で吸気管3に接続されている。このEGR通路16には電磁制御弁17(以下、EGR制御弁17という)が介装されている。該EGR制御弁17は、その開度がECU2により制御される。
【0027】
ECU2は、図示を省略するCPU、RAM、ROMから構成されるマイクロコンピュータを含めて構成された電子回路ユニットである。そして、ECU2は、前述の吸気温度センサ6等、各センサの出力信号もしくはその出力信号から把握される検出値や、あらかじめROMに記憶保持されたプログラム及び設定データに基づいて、前記燃料噴射弁7、EGR制御弁17等、ECU2に接続された各アクチュエータの動作を制御し、これにより、エンジン1の運転制御を行う。また、ECU2は、エンジン1の運転制御を行いながら、触媒13の温度を推定する処理(以下、触媒温度推定処理という)や、触媒13の劣化状態を評価する処理(以下、触媒劣化評価処理という)等も実行する。従って、ECU2は、本発明の温度推定装置の主要部としての機能を有するものである。
【0028】
ここで、ECU2による触媒劣化評価処理の概要を説明しておく。本実施形態では、エンジン1の運転中に、触媒13による良好な排ガス浄化性能を確保するために、触媒13の下流側のO2センサ15の検出出力VO2と上流側のLAFセンサ14の検出出力KACTとに基づいて、燃料噴射弁7の開弁時間(燃料噴射量)が調整され、それにより、エンジン1の空燃比が制御される。この場合、この空燃比制御は、例えば特開平11−153051号公報や、特開平11−324765号公報等に本願出願人が提案したように行われる。尚、この空燃比制御は、本願発明の本質をなすものではないと共に、上記公報に詳細に説明されているので、ここではさらなる説明を省略する。
【0029】
このような空燃比制御を行いながら、ECU2は、触媒劣化評価処理を実行する。この触媒劣化評価処理は、例えば特開2001−241349号公報に本願出願人が提案したように行われる。すなわち、O2センサ15の検出出力VO2を用いて、触媒13の劣化状態を評価するための劣化評価用パラメータが算出され、この劣化評価用パラメータを所定の判定値と比較することにより、触媒13が劣化した状態であるか否かが判断される。尚、この触媒劣化評価処理のより具体的な手法は、上記特開2001−241349号公報に詳細に説明されているので、ここではさらなる説明を省略する。また、触媒13の劣化状態を評価する手法は、上記特開2001−241349号公報に開示されたものに限られるものではなく、触媒の上流側及び下流側の空燃比センサの両者の検出出力を用いて触媒の劣化状態を評価する等、他の手法を用いてもよい。
【0030】
ところで、前記触媒劣化評価処理は、触媒13が昇温・活性化していることを一つの条件として実行される。これは、触媒13が活性化していない状態では、触媒13による排ガスの浄化作用(酸化・還元反応)が十分に機能しないため、触媒13の劣化状態がO2センサ15の検出出力VO2等に適正に反映せず、ひいては、触媒13の劣化状態を正当に評価することができないからである。
【0031】
そこで、本実施形態では、ECU2は、エンジン1の運転開始時(始動時)から前記触媒温度推定処理を実行して、触媒13の推定温度を逐次求める。そして、ECU2は、この推定温度に基づいて、触媒13が活性化しているか否か、すなわち、触媒13が暖機状態にあるか否かを逐次判断する。この触媒温度推定処理(触媒13の暖機の判断も含む)は、図示しないイグニッションスイッチのON操作によりECU2が起動した後、図2のフローチャートに示すルーチン処理をECU2が所定のサイクルタイム(例えば10ms周期)で実行することでなされる。
【0032】
図2を参照して、ECU2は、まず、STEP1において、現在タイミングが始動モードであるか否かを判断する。始動モードは、図示しないスタータモータにより、エンジン1のクランキングを行いつつ、エンジン1を始動させる(燃焼運転を開始させる)モードである。
【0033】
このとき始動モードである場合には、ECU2は、STEP2で初期化完了フラグF/TCTINIを「1」に設定した後、STEP3の判断処理を実行する。このSTEP3では、ECU2は、前記水温センサ10による冷却水温TWの検出値(現在値)と、吸気温度センサ6による吸気温度TAの検出値(現在値)とを比較する。このとき、TW>TAである場合には、ECU2は、吸気温度TAの検出値を、触媒13の推定温度TCT(以下、触媒推定温度TCTという)の初期値TCT(0)として設定する(STEP4)。また、STEP3でTW≦TAである場合には、ECU2は、冷却水温TWの検出値を、触媒推定温度TCTの初期値TCT(0)として設定する(STEP5)。
【0034】
これらのSTEP3〜5の処理が、始動モードにおいて実行されることにより、エンジン1の始動時における吸気温度TA及び冷却水温TWのいずれか小さい方、すなわち、MIN(TA,TW)が触媒推定温度TCTの初期値TCT(0)として求められることとなる。
【0035】
尚、ECU2はSTEP4又は5で初期値TCT(0)を設定した後には、STEP10〜12の処理を実行し、今回のサイクルタイムにおける触媒温度推定処理を終了する。STEP10〜12は、触媒3が暖機状態であるか否かを判断する処理(以下、触媒暖機判定処理という)であり、これについては後述する。
【0036】
エンジン1が正常に始動すると、始動モードが終了し、STEP1の判断結果がNOとなる。このとき、ECU2は、STEP6で初期化完了フラグF/INIの値が「1」であること、すなわち、触媒推定温度TCTの初期値TCT(0)を算出済みであることを確認した後、STEP7において、カウントダウンタイマTMの値を判断する。このカウントダウンタイマTMは、触媒推定温度TCTを更新する周期を計時するものであり、エンジン1の始動時に所定値TM0(例えば200ms)に初期化されている。そしてSTEP7で、TM>0である場合には、触媒推定温度TCTの更新周期のカウント中であるので、ECU2は、触媒推定温度TCTを現在値(始動モードの終了直後では、TC T=TCT(0))に保持したまま、STEP10〜12の触媒暖機判定処理を実行し、今回のサイクルタイムの処理を終了する。
【0037】
STEP6で、TM=0である場合には、ECU2は、STEP8でカウントダウンタイマTMを前記所定値TM0に初期化(リセット)した後、STEP9において、触媒推定温度TCTの更新処理を実行する。そして、この更新処理の後、ECU2は、STEP10〜12の触媒暖機判定処理を実行し、今回のサイクルタイムの処理を終了する。従って、STEP9の更新処理は、上記所定値TM0、すなわちカウントダウンタイマTMの初期値TM0により定まる周期(これは図2の全体の処理の周期よりも長い)で実行される。尚、以下の説明では、STEP9の処理の周期を推定温度更新サイクルということがある。
【0038】
STEP9における更新処理は、図3のフローチャートに示すように実行される。まず、概要を説明すると、ECU2は、STEP9−1〜9−12の処理によって、エンジン1の現在の運転状態が継続したとした場合に最終的に到達する(収束する)と予測される触媒13の温度、すなわち触媒13の定常推定温度TCTMを求めると共に、触媒推定温度TCTを以下に説明するなまし処理により求める(更新する)ために用いるなまし係数Cxとを設定する。そして、STEP9−13において、ECU2は、次式(1)のなまし処理の演算により、触媒推定温度TCTを更新し、新たな触媒推定温度TCT(k)を求める。
【0039】
TCT(k)=Cx・TCTM+(1−Cx)・TCT(k-1) ……(1)
ここで、式(1)における添え字kは、STEP9の処理のサイクルタイム、すなわち、推定温度更新サイクルの番数を意味しており、TCT(k)は、今回の推定温度更新サイクルで新たに求められる触媒推定温度、TCT(k-1)は、前回の推定温度更新サイクルで求められた触媒推定温度を意味している。従って、式(1)のなまし処理の演算は、触媒推定温度TCTの更新前の最新値TCT(k-1)と、エンジン1の現在の運転状態に対応した触媒13の定常推定温度TCTMと、これらに係る係数としてのなまし係数Cxとを用いて行われる。尚、エンジン1の始動後、初めてSTEP9の処理を実行する場合における触媒推定温度TCTの初期値(起点)TCT(0)は、前述のように始動モードで求められた値である。
【0040】
このような式(1)により表されるなまし処理によって、触媒13の定常推定温度TCTMに応答遅れ(一次遅れ)を有して追従する値が、触媒推定温度TCTとして逐次求められることとなる。この場合、式(1)のなまし係数Cx(0<Cx<1)は、上記応答遅れの度合いを示すものであり、該なまし係数Cxが大きい程、触媒推定温度TCTが迅速に定常推定温度TCTMに収束することとなる。
【0041】
前記式(1)の演算を実行する(触媒推定温度TCTを更新する)前のSTEP9−1〜9−12の処理は、次のように行われる。すなわち、ECU2は、まず、STEP9−1において、前記回転数センサ9及び吸気管内圧センサ5によるエンジン1の回転数NE及び吸気管内圧PBAの検出値(現在値)に基づいて、触媒13の定常推定温度の基本値TCTMXを求める。該基本値TCTMXは、現在の回転数NE及び吸気管内圧PBAを継続的に維持したとした場合におけるエンジン1の定常運転状態で、最終的に到達する(収束する)と予測される触媒13の温度を意味するものである。尚、この場合の定常運転状態では、エンジン1の点火時期や空燃比が常用的な値になっており、また、排ガスをエンジン1の吸気側に供給するようなことも行われていないものとする。
【0042】
このような基本値TCTMXは、回転数NE及び吸気管内圧PBAの検出値から、それらをパラメータとしてあらかじめ定められたマップ(これは回転数NE及び吸気管内圧PBAと、基本値TCTMXとの相関関係を表す)に基づいて求められる。この場合、該基本値TCTMXは、基本的には回転数NEが大きい程、より高い温度になり、また、吸気管内圧PBAが大きい程、より高い温度になる。
【0043】
次いで、ECU2は、エンジン1のフュエルカット中であるか否かをSTEP9−2で判断する。このとき、フュエルカット中でない場合には、ECU2は、STEP9−3において、エンジン1の回転数NE及び吸気管内圧PBAの検出値(現在値)に基づいて、前記式(1)で用いるなまし係数Cxを設定する。このなまし係数Cxは、例えば図4に示すように、回転数NE及び吸気管内圧PBAをパラメータとしてあらかじめ定められたデータテーブルに基づいて設定される。この場合、なまし係数Cxは、基本的には、回転数NEが大きい程、より大きな値に設定され、また、吸気管内圧PBAが大きい程、より大きな値に設定される。
【0044】
次いで、ECU2は、エンジン1の点火時期の遅角制御中であるか否かをSTEP9−4で判断する。ここで、本実施形態では、例えばエンジン1の冷間始動時のように触媒13が冷えていると予測される場合には、触媒13の活性化を早めるためにエンジン1の点火時期を常用点火時期よりも遅角側に制御するようにしている。これは、点火時期を常用的な点火時期よりも遅角側に制御することで、排ガスの熱量が大きくなり、触媒13の昇温・活性化が早まるからである。尚、このような遅角制御は公知の技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0045】
そして、ECU2は、点火時期の遅角制御中でない場合には、その点火時期の遅角量ΔDIG(常用点火時期に対する遅角量)を「0」とする(STEP9−5)。また、遅角制御中である場合には、ECU2は、点火時期の遅角量ΔDIGを算出する(STEP9−6)。
【0046】
次いで、STEP9−7において、ECU2は、エンジン1の回転数NEの現在値に基づいて、点火時期の単位遅角量当たりの触媒3の温度上昇量ΔTCTIG(前記基本値TCTMXからの温度上昇量)を求める。すなわち、点火時期の遅角制御中は、排ガスの熱量が多くなるため、エンジン1の回転数NE及び吸気管内圧PBAが一定に維持される定常運転状態における触媒3の定常温度(最終的に収束する触媒3の温度)は、前記基本値TCTMXよりも上昇し、この上昇量は、遅角量ΔDIGに概ね比例する。そこで、本実施形態では、このような触媒13の温度上昇量を単位遅角量当たりで表現したものを上記温度上昇量ΔTCTIGとして求めるようにしている。
【0047】
このような温度上昇量ΔTCTIGは、例えば図5に示すように、回転数NEをパラメータとしてあらかじめ定められたデータテーブルに基づいて求められる。この場合、温度上昇量ΔTCTIGは、基本的には、回転数NEが大きくなる程、小さな値になる。
【0048】
次いで、ECU2は、STEP9−8において、エンジン1の現在の運転状態に対応する触媒13の定常推定温度TCTMを、前記基本値TCTMXから次式(2)により算出する。
【0049】
Figure 0003810708
ここで、式(2)の右辺第2項ΔTCTIG・ΔDIGは、点火時期の現在の遅角量ΔDIGに対応する触媒13の温度上昇量を意味している。点火時期の遅角制御中は、前述のように触媒13の定常温度が上昇するので、この温度上昇量ΔTCTIG・ΔDIGを基本値TCTMXに加算することで、該基本値TCTMXを補正する。
【0050】
また、右辺第3項ΔTCTEGR・(1−KEGR)中のKEGRは、前記EGR通路16を介して排ガスの一部をエンジン1の吸気側に還流させるようにECU2がEGR制御弁17を制御している場合に(以下、この制御をEGR制御という)、エンジン1の燃料噴射量(燃料噴射弁7の開弁時間)を、エンジン1の回転数NE及び吸気管内圧PBA等に応じた基本燃料噴射量よりも減少側に補正するための補正係数(基本燃料噴射量に乗算する補正係数)である。従って、0<KEGR≦1で、EGR制御を行っていないとき(EGR制御弁17の閉弁状態)には、KEGR=1である。尚、EGR制御は、エンジン1の所定の運転条件下で、排ガス中の未燃ガスをエンジン1の吸気系に戻して燃焼させるためにECU2が適宜実行する制御であり、公知の技術である。
【0051】
このようなEGR制御を行っているときには、該EGR制御を行っていないときよりも、排ガスの温度が低くなる傾向があり、ひいては、触媒13の定常温度が前記基本値TCTMXよりも下がる。そこで、本実施形態では、(1−KEGR)(これはEGR制御による排気還流の度合いを示す)に所定の係数ΔTCTEGRを乗算してなる値ΔTCTEGR・(1−KEGR)を基本値TCTMXから減算することで、該基本値TCTMXを補正する。
【0052】
また、右辺第4項ΔTCTWOT・(KWOT−1)中のKWOTは、スロットル弁4が略全開状態であることを前記スロットル弁開度センサ8の検出信号によりECU2が把握した場合に、エンジン1の燃料噴射量(燃料噴射弁7の開弁時間)を、エンジン1の回転数NE及び吸気管内圧PBA等に応じた基本燃料噴射量よりも増加側に補正するための補正係数(基本燃料噴射量に乗算する補正係数)である。従って、KWOT≧1で、スロットル弁4が略全開状態で無いときにはKWOT=1である。
【0053】
このようにスロットル弁4が略全開状態で燃料噴射量の増量を行っているときには、排ガスの温度が低くなる傾向があり、ひいては、触媒13の定常温度が前記基本値TCTMXよりも下がる。そこで、本実施形態では、(KWOT−1)(これは燃料噴射量の増量度合いを示す)に所定の係数ΔTCTWOTを乗算してなる値ΔTCTWOT・(KWOT−1)を基本値T CTMXから減算することで、該基本値TCTMXを補正する。
【0054】
上述のようにして、STEP9−8では、式(2)により、基本値TCTMXが点火時期の遅角度合い、排ガスの吸気系への還流度合い、スロットル弁4の略全開状態における燃料噴射量の増量度合いに応じて補正される。これにより、エンジン1の運転状態が継続する定常運転状態において最終的に到達する触媒3の温度としての定常温度の推定値、すなわち触媒13の定常推定温度TCTMが求められる。
【0055】
一方、前記STEP9−2において、エンジン1のフュエルカット中である場合には、ECU2は、STEP9−9において、前記なまし係数Cxをフュエルカット中における専用的な所定値に設定する。さらに、ECU2は、STEP9−10において、触媒13の定常推定温度TCTMをフェルカット中における専用的な所定値(例えば250℃)に設定する。このように、フェルカット中におけるなまし係数Cx及び定常推定温度TCTMの設定を他の場合と区別するのは、フュエルカット中は、エンジン1での混合気の燃焼が行われないため触媒3の温度変化が、フュエルカットを行っていない通常のエンジン1の運転状態の場合とは大きく異なるものとなるからである。
【0056】
前述のようにして、STEP9−8又はSTEP9−10で定常推定温度TCTMを求めた後、ECU2は、STEP9−11において、触媒推定温度TCTの現在値TCT(k-1)(前回の推定温度更新サイクルで求めた触媒推定温度)に基づいて、前記STEP9−3又は9−9で求めたなまし係数Cxを補正するための補正係数KC(0<KC≦1)を求める。そして、ECU2は、STEP9−12において、この補正係数KCをSTEP9−3又は9−9で求めたなまし係数Cxに乗算することにより、該なまし係数Cxを補正して、最終的に今回の推定温度更新サイクルにおける式(1)のなまし処理で用いるなまし係数Cxを決定する。この場合、STEP9−12では、上記補正係数KCは、例えば図6に示すように、触媒推定温度TCTをパラメータとしてあらかじめ定められたデータテーブルに基づいて設定される。すなわち、補正係数KCは、触媒推定温度TCTの現在値TCT(k-1)が比較的低い温度領域(本実施形態では350℃以下の温度領域)において、「1」よりも小さな値に設定される。従って、今回のサイクルタイムにおける最終的ななまし係数Cxは、エンジン1の始動直後等、触媒13の温度が比較的低い状態(触媒13の温度<350℃の状態)では、通常よりも小さめの値に設定される。
【0057】
これは次の理由による。すなわち、触媒13の温度が低い状態では、排ガスの浄化作用が十分に機能しないため、酸化・還元反応による触媒13自体の発熱が小さい。このため、触媒13の温度が低い状態では、高い状態(触媒13の温度≧350℃の状態)よりも、触媒13の昇温が遅れ気味となりやすい。また、本実施形態では、触媒13が確実に暖機状態となった後に触媒13の劣化状態を評価するために、触媒推定温度TC Tの誤差が、触媒13の真の温度よりも高温側に生じる(触媒推定温度TCTが触媒13の真の温度よりも高いものとなる)ことは好ましくない。このようなことから、本実施形態では、前記のように設定した補正係数KCによりなまし係数Cxを補正することにより、触媒13の温度が低い状態では、該温度が高い状態よりも、触媒推定温度TCTの上昇が多少遅れ気味に生じるようにしている。
【0058】
以上説明したSTEP9−1〜9−12の処理により、触媒13の定常推定温度TCTMとなまし係数Cxとが、STEP9の処理のサイクルタイム毎に求められる。そして、ECU2は、前述のように、STEP9−13において、これらのTCTM及びCxを用いて前記式(1)のなまし処理の演算を行うことにより、触媒温度推定値TCTを逐次更新する。このようなSTEP9の処理により、触媒推定温度TCTが該STEP9の処理の実行周期毎に(推定温度更新サイクル毎に)、逐次求められることとなる。そして、この場合、定常推定温度TCTM及びなまし係数Cxを前述のように設定することで、エンジン1の運転状態によらずに、精度のよい触媒推定温度TCTが求められる。
【0059】
図2のフローチャートの説明に戻って、STEP10〜12の触媒暖機判定処理は、次のように実行される。すなわち、ECU2は、STEP10において、前述のように求めた触媒推定温度TCTの現在値を所定の判定閾値TCTH(例えば約350℃)と比較する。そして、ECU2は、TCT>TCTHであるときには、触媒13が暖機状態にあるとして、触媒暖機判定フラグF/TCATの値を「1」に設定し(STEP11)、TCT≦TCTHであるときには、触媒暖機判定フラグF/TCATの値を「0」に設定する。
【0060】
この場合、本実施形態では、上記判定閾値TCTHは、実際には、単一の閾値ではなく、ヒステリシス特性を持たせている。より具体的には、判定閾値TCTHは、値が若干異なる2種類の判定閾値TCTH1(例えば400℃),TCTH2(<TCTH1で、例えば350℃)から成り、エンジン1の始動後、触媒推定温度TCTが高温側の判定閾値TCTH1を越えるまでは、STEP10での判定閾値TCTHとして、高温側の判定閾値TCTH1が用いられる。そして、触媒推定温度TCTが高温側の判定閾値TCTH1を越えた後は、触媒推定温度TCTが低温側の判定閾値TCTH2以下に低下するまで、STEP10での判定閾値TCTHとして、低温側の判定閾値TCTH2が用いられる。さらに、触媒推定温度TCTが、低温側の判定閾値TCTH2以下に低下したときには、STEP10での判定閾値TCTHとして、再び、高温側の判定閾値TCTH1が用いられる。以後、上記と同様に、判定閾値TCTHの切換が適宜行われる。このようにSTEP10の判定閾値TCTHにヒステリシス特性をもたせることにより、触媒推定温度TCTが外乱等の影響で判定閾値TCTH1,TCTH2の付近で変動を生じるような場合であっても、触媒暖機判定処理の結果(触媒13が暖機状態であるか否かの判定結果)が安定する。
【0061】
尚、以上説明した本実施形態では、触媒推定温度TCTを、触媒13の劣化状態を評価するための触媒暖機判定処理で用いる場合を例に採って説明したが、例えば前記従来技術で説明したようなHC吸着材を排気系に備えたシステムで、触媒が暖機状態であるかを判断するために触媒推定温度TCTを用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を含む装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】図1の装置による触媒の温度推定処理を示すフローチャート。
【図3】図2のフローチャートのサブルーチン処理を示すフローチャート。
【図4】図3の処理で用いるデータテーブルを示す線図。
【図5】図3の処理で用いるデータテーブルを示す線図。
【図6】図3の処理で用いるデータテーブルを示す線図。
【符号の説明】
1…エンジン(内燃機関)、2…電子制御ユニット(触媒の温度の推定手段)、12…排気通路、13…触媒。

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられた排ガス浄化用の触媒の温度を推定する装置であって、
    前記内燃機関の始動時に該内燃機関の吸入空気温度及び機関温度のうちの少なくともいずれか一方に基づいて触媒の推定温度の初期値を求める手段と、
    該内燃機関の始動後、少なくとも該内燃機関の回転数及び負荷からあらかじめ定めた相関関係に基づいて、該内燃機関の定常運転状態における触媒の定常推定温度を逐次求める手段と、
    前記初期値を起点として前記定常推定温度に応答遅れを有して追従する値をなまし処理により逐次求め、その求めた値を触媒の現在推定温度として得る手段とを備え、
    前記なまし処理におけるなまし係数は、前記内燃機関の回転数及び負荷に応じて設定した値を、既に求められた触媒の現在推定温度の最新値に応じて補正することにより、可変的に設定されることを特徴とする触媒の温度推定装置。
  2. 前記定常推定温度を求める手段は、前記内燃機関の運転中の回転数及び負荷からあらかじめ定めた相関関係に基づいて触媒の定常推定温度の基本値を求め、この基本値を、内燃機関の点火時期の遅角度合いと、排ガスの吸気系への還流度合いと、スロットル弁の略全開時の燃料供給量の増量度合いとの少なくともいずれか一つに応じて補正することにより、前記定常推定温度を求めることを特徴とする請求項1記載の触媒の温度推定装置。
  3. 前記内燃機関のフュエルカット中は、前記定常推定温度と、前記なまし係数とをそれぞれ所定値に設定する手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の触媒の温度推定装置。
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