JP3627335B2 - 触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気通路の触媒下流に設けられる空燃比センサのヒータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の排気通路に空燃比センサ(一般にはO2 センサ)を設けて、排気空燃比(リッチ・リーン)を検出する場合、空燃比センサの活性化のために、ヒータを設け、所定の運転条件でヒータに通電して、空燃比センサ(センサ素子)を加熱するようにしている。
【0003】
しかし、内燃機関の排気通路の触媒下流に、触媒劣化診断等のために、空燃比センサを備える場合、機関始動直後の低温時には、排気中の水分が触媒通過時に凝縮して容器内にたまり、この凝縮水又はその蒸発による水蒸気がヒータにより加熱されている空燃比センサ(センサ素子)にかかると、素子割れを生じることがある。
【0004】
そこで、例えば特公平6−90167号公報に開示されているように、空燃比センサ近傍の排気管壁温度を検知する温度検知手段を設け、空燃比センサ近傍の温度が排気管内の水の存在有無を勘案して設定される所定値以下のときは、ヒータによる空燃比センサの加熱を禁止することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、空燃比センサ近傍の温度を検出し、この温度が所定値以下のときにヒータへの通電を禁止するごとく、空燃比センサ上流側の水の有無を温度によって一義的に決定する方法では、余裕を見込んで、ヒータの通電開始温度をかなり高い温度に設定せざるを得ず、水分がなくなった後も暫くの間はヒータによる加熱を禁止続けることとなって、触媒下流側空燃比センサを用いた触媒劣化診断等の開始が遅れてしまうという問題点があった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、特に排気浄化用触媒として上流側のプリ触媒と下流側のメイン触媒とを備える場合に、メイン触媒下流側空燃比センサの加熱用のヒータの通電禁止制御をより適正化して、センサの素子割れを確実に防止しつつ、しかも通電開始時期を可能な限り早めることのできる触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る発明では、内燃機関の排気通路に、排気浄化用触媒として、上流側のプリ触媒と下流側のメイン触媒とを備える一方、メイン触媒下流に設けられる空燃比センサに対する加熱用のヒータを備え、所定の運転条件でヒータに通電して空燃比センサを加熱するようにした触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置において、図1に示すように、機関の運転状態に基づいて、所定時間毎にプリ触媒に与えられる熱量を算出するプリ付与熱量算出手段と、機関始動時から、プリ触媒に与えられた熱量を累積するプリ累積手段と、プリ触媒に与えられた累積熱量を所定値と比較するプリ比較手段と、比較結果に応じて、所定時間毎にプリ触媒以降に伝熱される熱量を算出する伝熱量算出手段とを含んで構成され、前記プリ触媒以降に伝熱される熱量に基づいて、メイン触媒に与えられる熱量を算出する付与熱量算出手段を設ける。そして更に、機関始動時から、メイン触媒に与えられた熱量を累積するメイン累積手段と、メイン触媒に与えられた累積熱量を所定値と比較するメイン比較手段と、比較の結果、メイン触媒に与えられた累積熱量が所定値以下の間、ヒータへの通電を禁止するヒータ通電禁止手段と、を設ける
【0008】
プリ触媒とメイン触媒とを備える場合には、プリ触媒にも排気中の水分が凝縮し、プリ触媒での凝縮水の蒸発が完了してから、プリ触媒以降への伝熱が開始される。
よって、機関始動時からの運転履歴に応じて、プリ触媒に与えられた累積熱量を求め、これを所定値と比較することで、プリ触媒での凝縮水の蒸発が完了したか否かを判定し、この判定結果に応じて、プリ触媒以降への伝熱量を算出し、この伝熱量に基づいて、メイン触媒に与えられる熱量を算出する。
【0009】
そして、このメイン触媒に与えられる熱量を累積して、メイン触媒に与えられた累積熱量を求め、これを所定値と比較することで、機関始動直後にメイン触媒容器内で凝縮する排気中の水分の蒸発が完了したか否かを正確に判定し、累積熱量が所定値以下の間は、水分の蒸発が完了していないとして、ヒータへの通電を禁止する。
【0010】
請求項2に係る発明では、前記メイン比較手段における比較用の所定値は、機関始動直後にメイン触媒容器内で凝縮する排気中の水分を気化させるために必要な熱量であって、機関始動時の冷却水温によって可変とすることを特徴とする。
メイン触媒での必要気化熱量を機関始動時の冷却水温によって設定することにより、簡単にして正確に水分の蒸発の完了を判定することができる。
【0011】
請求項3に係る発明では、前記プリ比較手段における比較用の所定値は、機関始動直後にプリ触媒容器内で凝縮する排気中の水分を気化させるために必要な熱量であって、機関始動時の冷却水温によって可変とすることを特徴とする。
プリ触媒での必要気化熱量を機関始動時の冷却水温によって設定することにより、簡単にして正確にプリ触媒での水分の蒸発の完了を判定できる。
【0012】
請求項4に係る発明では、前記付与熱量算出手段は、プリ触媒で発生する反応熱量を算出する反応熱量算出手段を有し、前記プリ触媒以降に伝熱される熱量に対し、少なくとも、前記反応熱量を加算して、メイン触媒に与えられる熱量を算出するものであることを特徴とする(図1参照)。
プリ触媒で発生する反応熱量を考慮することで、メイン触媒に与えられる熱量をより正確に求めることができる。
【0013】
請求項5に係る発明では、前記付与熱量算出手段は、プリ触媒からメイン触媒に至る排気通路での放熱量を算出する放熱量算出手段を有し、前記プリ触媒以降に伝熱される熱量に対し、少なくとも、前記放熱量を減算して、メイン触媒に与えられる熱量を算出するものであることを特徴とする(図1参照)。
プリ触媒からメイン触媒に至る排気通路での放熱量を考慮することで、メイン触媒に与えられる熱量をより正確に求めることができる。
【0014】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、機関始動時からの運転履歴に応じて、プリ触媒に与えられた累積熱量を求め、これを所定値と比較することで、プリ触媒での凝縮水の蒸発が完了したか否かを正確に判定でき、プリ触媒とメイン触媒とを備える場合に、プリ触媒での凝縮水の蒸発が完了してから、プリ触媒以降への伝熱が開始されることを考慮して、プリ触媒以降への伝熱量を算出し、この伝熱量に基づいて、メイン触媒に与えられる熱量を正確に算出することができ、推定精度を向上させることができるという効果が得られる。そして、メイン触媒に与えられた累積熱量を求め、これを所定値と比較することで、機関始動直後における触媒での凝縮水の蒸発が完了したか否かを正確に判定し、蒸発完了前のヒータへの通電を禁止することにより、空燃比センサの素子割れを確実に防止しつつ、通電開始時期を可能な限り早めることができるという効果が得られる。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、メイン触媒での必要気化熱量を機関始動時の冷却水温によって設定することにより、簡単にして正確に水分の蒸発の完了を判定できるという効果が得られる。
請求項3に係る発明によれば、プリ触媒での必要気化熱量を機関始動時の冷却水温によって設定することにより、簡単にして正確にプリ触媒での水分の蒸発の完了を判定できるという効果が得られる。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、プリ触媒で発生する反応熱量を考慮することで、メイン触媒に与えられる熱量をより正確に求めることができるという効果が得られる。
請求項5に係る発明によれば、プリ触媒からメイン触媒に至る排気通路での放熱量を考慮することで、メイン触媒に与えられる熱量をより正確に求めることができるという効果が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図3は本発明の一実施例を示すシステム図である。
内燃機関1の吸気通路2には、スロットル弁3が介装されると共に、その下流側に各気筒毎に吸気ポートへ向けて燃料を噴射する燃料噴射弁4が設けられている。排気通路5には、排気浄化用触媒として、上流側のプリ触媒(マニホールド触媒)6、下流側のメイン触媒(床下触媒)7とが設けられている。
【0018】
前記燃料噴射弁4は、コントロールユニット8からの駆動パルス信号により通電されて開弁し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であって、駆動パルス信号のパルス幅によって燃料噴射量が制御され、この燃料噴射量の制御により空燃比が制御される。
この燃料噴射量の制御のため、コントロールユニット8には各種のセンサから信号が入力されている。
【0019】
前記各種のセンサとしては、吸気通路2のスロットル弁3上流に、吸入空気流量(質量流量)GAを検出する例えば熱線式のエアフローメータ9が設けられている。
また、基準クランク角信号と単位クランク角信号とを出力するクランク角センサ10が設けられ、基準クランク角信号の周期などから機関回転数NEを算出可能である。
【0020】
また、機関1の冷却水温TWを検出する水温センサ11が設けられている。
更に、排気通路5のプリ触媒6上流に、上流側空燃比センサ12が設けられると共に、メイン触媒7下流に、下流側空燃比センサ13が設けられている。
これらの空燃比センサ12,13は、具体的にはO2 センサであって、排気中の残存酸素濃度に応じた起電力を発生し、特に理論空燃比を境に起電力が急変して、理論空燃比よりリッチ側で高レベル(約1V程度)、リーン側で低レベル(約 100mV程度)となる。よって、リッチ・リーンを検出することができる。
【0021】
また、これらの空燃比センサ12,13は、センサ素子の活性化のためにヒータ12a,13aをそれぞれ内蔵しており、これらのヒータ12a,13aはそれぞれコントロールユニット8からの信号により通電を制御されるようになっている。
この他、スロットルセンサ、車速センサ、外気温センサ等が設けられるが、図示を省略してある。
【0022】
ここにおいて、コントロールユニット8は、内蔵のマイクロコンピュータにより、前記各種のセンサからの信号に基づいて燃料噴射弁4による燃料噴射量を制御して空燃比制御を行う。
すなわち、エアフローメータ9からの信号に基づいて検出される吸入空気流量GAと、クランク角センサ10からの信号に基づいて算出される機関回転数NEとから、機関に吸入される空気量に対応する理論空燃比相当の基本燃料噴射量TP=K×GA/NE(Kは定数)を演算する。そして、上流側空燃比センサ12の出力信号に基づいて空燃比フィードバック補正係数αを演算し、基本燃料噴射量TPに対し空燃比フィードバック補正などを加えて、最終的な燃料噴射量TI=TP×α×COEF(COEFは各種補正係数)を演算する。尚、空燃比フィードバック補正係数αを演算に際し、下流側空燃比センサ13の出力信号に基づく補正を行うこともある。
【0023】
燃料噴射量TIが演算されると、機関回転に同期した所定のタイミングでこのTIのパルス幅をもつ駆動パルス信号が燃料噴射弁4に出力されて、燃料噴射が行われる。
また、コントロールユニット8は、上流側空燃比センサ12及び下流側空燃比センサ13からの信号に基づいて、触媒(プリ触媒6及びメイン触媒7)の劣化診断を行い、触媒劣化と診断した場合には警告灯14を点灯させる。
【0024】
すなわち、上流側空燃比センサ12の出力信号のリッチ・リーンの反転周期T1を計測すると共に、下流側空燃比センサ13の出力信号のリッチ・リーンの反転周期T2を計測する。触媒6,7が正常であれば、上流側空燃比センサ12の反転周期T1に比べ、下流側空燃比センサ13の反転周期T2は十分に長いが、触媒6,7が劣化すると、下流側空燃比センサ13の反転周期T2が次第に短くなる。よって、上流側空燃比センサ12の反転周期T1に対する下流側空燃比センサ13の反転周期T2の比(T2/T1)を監視し、これが所定値以下(1付近)になったときに、触媒劣化と診断して、警告灯14を点灯させる。
【0025】
また、コントロールユニット8は、上流側空燃比センサ12及び下流側空燃比センサ13のヒータ制御を行うが、特に、下流側空燃比センサ13のヒータ制御について、以下に詳しく説明する。
下流側空燃比センサ13のヒータ制御は、図4のヒータ制御ルーチンと、図5の始動時ルーチンと、図6の水分蒸発判定ルーチンとに従って行われる。
【0026】
先ず、図4のヒータ制御ルーチンについて説明する。
ステップ1(図にはS1と記してある。以下同様)では、本発明に係る禁止フラグFがセットされている(F=1)か否かを判定し、F=1の場合は、ステップ6へ進んでヒータ13aをOFFとする。F=0の場合は、ステップ2へ進む。尚、禁止フラグFについては、後に図5及び図6により説明する。
【0027】
ステップ2では、機関回転中か否かを判定し、機関回転中でない場合は、ステップ6へ進んでヒータ13aをOFFとする。機関回転中の場合は、ステップ3へ進む。
ステップ3では、機関回転数NE≦所定値か否かを判定し、機関回転数NE>所定値(高回転時)の場合は、ステップ6へ進んでヒータ13aをOFFとする。機関回転数NE≦所定値(低回転時)の場合は、ステップ4へ進む。
【0028】
ステップ4では、機関負荷(基本燃料噴射量)TP≦所定値か否かを判定し、機関負荷TP>所定値(高負荷時)の場合は、ステップ6へ進んでヒータ13aをOFFとする。機関負荷TP≦所定値(低負荷時)の場合は、ステップ5へ進む。
ステップ5では、バッテリ電圧VB≦所定値(例えば16V)か否かを判定し、バッテリ電圧VB>所定値(異常高電圧)の場合は、ステップ6へ進んでヒータ13aをOFFとする。バッテリ電圧VB≦所定値の場合は、ステップ7へ進んでヒータ13aをONとする。
【0029】
すなわち、禁止フラグFが解除されていること(F=0)を前提として、機関回転中、機関回転数NEが所定値以下(低回転時)、機関負荷TPが所定値以下(低負荷時)、かつ、バッテリ電圧VBが所定値(例えば16V)以下であるときに、ヒータ13aに通電するようにしている。
尚、高回転時又は高負荷時にヒータ13aへの通電を禁止するのは、排気温度が高いことから、空燃比センサ13の過度の温度上昇により、焼損を生じる恐れがあるからであり、また、バッテリ電圧VBが例えば16Vを超えるときにヒータ13aへの通電を禁止するのは、異常な高電圧によるヒータ13aの過熱により、焼損を生じる恐れがあるからである。
【0030】
次に、図5の始動時ルーチンについて説明する。
ステップ11では、始動時(キーON時)か否かを判定する。
始動時の場合のみ、ステップ12へ進んで、禁止フラグFをセットし(F=1)、また、ステップ13で、水温センサ11からの信号に基づいて水温TWを検出し、これを始動時水温TWst=TWとして記憶保持する。
【0031】
次に、図6の水分蒸発判定ルーチンについて説明する。尚、本ルーチンは所定時間(例えば 100ms毎)に実行される。
ステップ21では、機関1の排気によりプリ触媒6に与えられる熱量Q0を次式により計算する。この部分がプリ付与熱量算出手段に相当する。
Q0=GE×Cpg×(T0−343 )
GEは排ガス質量であり、理論空燃比(A/F=14.6)と仮定すれば、吸入空気流量GAから、GE=GA×(1+1/14.6)により求めることができる。Cpgは排ガス比熱であり、N2 、CO2 、H2 Oの質量比から、予め定めておく(例えばCpg=0.274 )。T0はプリ触媒入口温度(°K)であり、機関回転数NE及び負荷TPよりエンジン全性能マップを参照して求める。但し、 343°K=70°Cを基準とした。
【0032】
ステップ22では、次式により、機関始動時から、プリ触媒6に与えられた熱量Q0を累積して、プリ累積熱量ΣQ0を算出する。この部分がプリ累積手段に相当する。
ΣQ0=ΣQ0+Q0
ステップ23では、始動時水温TWstに応じて、機関始動直後にプリ触媒6の容器内で凝縮する排気中の水分を気化させるために必要な熱量Cpを割付けた図7のテーブルを参照して、実際の始動時水温TWstより、プリ必要気化熱量Cpを検索する。
【0033】
ステップ24では、プリ累積熱量ΣQ0とプリ必要気化熱量Cpとを比較する。この部分がプリ比較手段に相当する。
比較の結果、ΣQ0<Cpのときは、ステップ25へ進む。
すなわち、プリ触媒での凝縮水の蒸発が完了してから、プリ触媒6以降への伝熱が開始されると考え、気化中は、プリ触媒6以降へ伝熱される熱量Q1を0とする(Q1=0)。
【0034】
一方、ΣQ0≧Cpのときは、ステップ26へ進む。
すなわち、プリ触媒6での凝縮水の蒸発が完了しているので、プリ触媒6以降へ伝熱される熱量Q1をQ0とする(Q1=Q0)。伝熱遅れを考慮すると、更によい。ここで、ステップ25,26の部分が伝熱量算出手段に相当する。
ステップ27では、プリ触媒6で発生する反応熱量QPを次式により計算する。ここでは、温度差で50°K相当の温度上昇分の発熱があったものと仮定する。この部分が反応熱量算出手段に相当する。
ΔQP=GE×Cpg×50
(但し、T0<673 °Kの場合は、ΔQP=0)
【0035】
ステップ28では、次式のごとく、プリ触媒6以降へ伝達される熱量Q1に反応熱量ΔQPを加算して、プリ触媒出口側熱量Q2を算出する。
Q2=Q1+ΔQP
ステップ29では、プリ触媒6からメイン触媒7に至る排気通路(フロントチューブ)での放熱量ΔQFを次式により算出する。この部分が放熱量算出手段に相当する。
ΔQF=GE×Kft×Aft×ΔT
Kftはフロントチューブの伝導率、Aftはフロントチューブの表面積、ΔTはプリ触媒出口側温度と外気温度との温度差である。
【0036】
ステップ30では、次式のごとく、プリ触媒出口側熱量Q2からフロントチューブ放熱量ΔQFを減算して、メイン触媒7に与えられる熱量Q3を算出する。
Q3=Q2−ΔQF
ステップ31では、次式により、機関始動時から、メイン触媒7に与えられた熱量Q3を累積して、メイン累積熱量ΣQ3を算出する。この部分がメイン累積手段に相当する。
ΣQ3=ΣQ3+Q3
【0037】
ステップ32では、始動時水温TWstに応じて、機関始動直後にメイン触媒7の容器内で凝縮する排気中の水分を気化させるために必要な熱量Cmを割付けた図7のテーブルを参照して、実際の始動時水温TWstより、メイン必要気化熱量Cmを検索する。
ステップ33では、メイン累積熱量ΣQ3とメイン必要気化熱量Cmとを比較する。この部分がメイン比較手段に相当する。
【0038】
比較の結果、ΣQ3<Cmのときは、そのまま(禁止フラグF=1に維持したまま)、本ルーチンを終了する。
すなわち、メイン触媒7での凝縮水の蒸発が完了していないとみなして、禁止フラグF=1に維持することにより、ヒータ13aへの通電を禁止し続ける。従って、この部分がヒータ通電禁止手段に相当する。
【0039】
一方、ΣQ3≧Cmになったときは、ステップ34へ進む。
すなわち、メイン触媒7での凝縮水の蒸発が完了したとみなして、禁止フラグFを解除する(F=0)。これにより、図4からわかるように、ヒータ13aへの通電が可能となる。
以上のように、触媒に与えられる累積熱量を所定値と比較して、凝縮水の蒸発の有無を判定することにより、図2からもわかるように、温度検出による場合に比べ、正確に蒸発完了時期を検知でき、ヒータ制御を早期に開始することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】始動後特性を示す図
【図3】本発明の一実施例を示すシステム図
【図4】ヒータ制御ルーチンのフローチャート
【図5】始動時ルーチンのフローチャート
【図6】水分蒸発判定ルーチンのフローチャート
【図7】必要気化熱量テーブルを示す図
【符号の説明】
1 機関
5 排気通路
6 プリ触媒
7 メイン触媒
8 コントロールユニット
9 エアフローメータ
10 クランク角センサ
11 水温センサ
12 上流側空燃比センサ
12a ヒータ
13 下流側空燃比センサ
13a ヒータ

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に、排気浄化用触媒として、上流側のプリ触媒と下流側のメイン触媒とを備える一方、メイン触媒下流に設けられる空燃比センサに対する加熱用のヒータを備え、所定の運転条件でヒータに通電して空燃比センサを加熱するようにした触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置において、
    機関の運転状態に基づいて、所定時間毎にプリ触媒に与えられる熱量を算出するプリ付与熱量算出手段と、機関始動時から、プリ触媒に与えられた熱量を累積するプリ累積手段と、プリ触媒に与えられた累積熱量を所定値と比較するプリ比較手段と、比較結果に応じて、所定時間毎にプリ触媒以降に伝熱される熱量を算出する伝熱量算出手段とを含んで構成され、前記プリ触媒以降に伝熱される熱量に基づいて、メイン触媒に与えられる熱量を算出する付与熱量算出手段と、
    機関始動時から、メイン触媒に与えられた熱量を累積するメイン累積手段と、
    メイン触媒に与えられた累積熱量を所定値と比較するメイン比較手段と、
    比較の結果、メイン触媒に与えられた累積熱量が所定値以下の間、ヒータへの通電を禁止するヒータ通電禁止手段と、
    を設けたことを特徴とする触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置。
  2. 前記メイン比較手段における比較用の所定値は、機関始動直後にメイン触媒容器内で凝縮する排気中の水分を気化させるために必要な熱量であって、機関始動時の冷却水温によって可変とすることを特徴とする請求項1記載の触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置。
  3. 前記プリ比較手段における比較用の所定値は、機関始動直後にプリ触媒容器内で凝縮する排気中の水分を気化させるために必要な熱量であって、機関始動時の冷却水温によって可変とすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置。
  4. 前記付与熱量算出手段は、プリ触媒で発生する反応熱量を算出する反応熱量算出手段を有し、前記プリ触媒以降に伝熱される熱量に対し、少なくとも、前記反応熱量を加算して、メイン触媒に与えられる熱量を算出するものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置。
  5. 前記付与熱量算出手段は、プリ触媒からメイン触媒に至る排気通路での放熱量を算出する放熱量算出手段を有し、前記プリ触媒以降に伝熱される熱量に対し、少なくとも、前記放熱量を減算して、メイン触媒に与えられる熱量を算出するものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置。
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