JP3798598B2 - 制動トルク制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制動トルク制御装置に係り、特に、車両のブレーキ制御に用いて好適な制御トルク制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の各車輪の制動力を制御するためには、車両の姿勢(ヨー運動)を適切に保ちながら各車輪の制動能力を最大限に発揮することが必要である。しかし、直進制動時と旋回制動時を考えると、減速性能と車両安定性は背反の関係にある。すなわち、後輪の制動力を増加させれば減速性能は向上するものの、反対に後輪のコーナリングフォースが低下するために車両安定性が犠牲になる。
【0003】
この背反事項を両立するために、特開平5−278585号公報では車輪スリップに基づいて後輪制動液圧を制御する装置が開示され、特開昭63−13851公報では旋回状態に基づいて左右の制動力を調整する装置などが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの技術は、ブレーキの際にはタイヤのグリップ力を判定することなく車輪の制動力を制御しているので、制動性能を上げるにつれて車両安定性が悪くなってしまう問題があった。また、車両の走行状態によっては各車輪の制動力が異なるものの、上述した技術は各車輪に同等の制動トルクを与えてした。これにより、車両の走行状態によっては車両安定性が非常に悪くなってしまうこともあった。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解消するためになされたものであり、車両の走行状態によらず、ブレーキの際にも安定して車両を走行させることができる制動トルク制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、車両に設けられた各車輪の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度検出手段と、前記車輪速度検出手段で検出された各車輪速度に基づいて、車輪スリップ速度に対する制動力の勾配である路面μ勾配をそれぞれ推定する路面μ勾配推定手段と、前記車両に設けられた各車輪のうち、少なくとも1つの車輪を制動トルクが制御される車輪である制御対象の車輪とし、他の少なくとも1つを前記制御対象の車輪を制御する際の基準の車輪である基準車輪とした場合において、前記路面μ勾配推定手段で推定された制御対象の車輪の路面μ勾配から前記路面μ勾配推定手段で推定された基準車輪の路面μ勾配を減じた値である偏差が、制動トルク減少制御の閾値を表す第1の閾値より低いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを減少し、制動トルク増加制御の閾値を表す第2の閾値より高いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを増加する制御を行う制動トルク制御手段と、を備え、前記制動トルク制御手段は、制動操作があるときに、前記車両の前輪を基準車輪とし、前記車両の後輪を制御対象の車輪として、前記後輪の制動トルクを制御する。
【0007】
請求項1記載の発明によれば、路面μ勾配推定手段は、車両の各車輪についての路面μ勾配を推定する。ここで、路面μ勾配は車輪のグリップ度を示す指標であることから、ブレーキの際の各車輪のグリップ度を推定することになる。制動トルク制御手段は、制御対象の車輪の路面μ勾配から基準車輪の路面μ勾配を減じた値である偏差が、制動トルク減少制御の閾値を表す第1の閾値より低いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを減少し、制動トルク増加制御の閾値を表す第2の閾値より高いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを増加する制御を行う。例えば、前記偏差が前記第2の閾値よりも高い場合は、制御対象の車輪のグリップ力に余裕があることが分かる。このとき、制御対象の車輪の制動トルクを増すことによって、車両の安定性を維持しながら減速性能を向上させる。一方、前記偏差が第1の閾値よりも低い場合は、制御対象の車輪のグリップ力に余裕がなく限界に近いことが分かる。このとき、制御対象の車輪の制動トルクを減らすことによって、車両の安定性を維持するようにしている。このとき、制動トルク制御手段は、制動操作があるときに、前記車両の前輪を基準車輪とし、前記車両の後輪を制御対象の車輪として、前記後輪の制動トルクを制御する。
【0008】
請求項2記載の発明は、車両に設けられた各車輪の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度検出手段と、前記車輪速度検出手段で検出された各車輪速度に基づいて、車輪スリップ速度に対する制動力の勾配である路面μ勾配をそれぞれ推定する路面μ勾配推定手段と、前記車両に設けられた各車輪のうち、少なくとも1つの車輪を制動トルクが制御される車輪である制御対象の車輪とし、他の少なくとも1つを前記制御対象の車輪を制御する際の基準の車輪である基準車輪とした場合において、前記路面μ勾配推定手段で推定された制御対象の車輪の路面μ勾配から前記路面μ勾配推定手段で推定された基準車輪の路面μ勾配を減じた値である偏差が、制動トルク減少制御の閾値を表す第1の閾値より低いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを減少し、制動トルク増加制御の閾値を表す第2の閾値より高いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを増加する制御を行う制動トルク制御手段と、を備え、前記制動トルク制御手段は、前記車両が旋回しているときに、前記車両の旋回外輪を基準車輪とし、前記車両の旋回内輪を制御対象の車輪として、前記旋回内輪の制動トルクを制御する。
【0009】
請求項3記載の発明は、車両に設けられた各車輪の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度検出手段と、前記車輪速度検出手段で検出された各車輪速度に基づいて、車輪スリップ速度に対する制動力の勾配である路面μ勾配をそれぞれ推定する路面μ勾配推定手段と、前記車両に設けられた各車輪のうち、少なくとも1つの車輪を制動トルクが制御される車輪である制御対象の車輪とし、他の少なくとも1つを前記制御対象の車輪を制御する際の基準の車輪である基準車輪とした場合において、前記路面μ勾配推定手段で推定された制御対象の車輪の路面μ勾配から前記路面μ勾配推定手段で推定された基準車輪の路面μ勾配を減じた値である偏差が、制動トルク減少制御の閾値を表す第1の閾値より低いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを減少し、制動トルク増加制御の閾値を表す第2の閾値より高いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを増加する制御を行う制動トルク制御手段と、を備え、前記制動トルク制御手段は、制動操作があり、かつ前記車両が旋回しているときに、前記車両の旋回外側の前輪を基準車輪とし、他の車輪を制御対象の車輪として、前記他の車輪の制動トルクを制御する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1乃至図19を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
本発明は、ABS(Antilock Braking System)制御の可能な車両に用いることができ、例えば図1に示す構成の制動力制御装置1に適用することができる。
【0015】
制動力制御装置1は、車両の各車輪の車輪速度を検出する車輪速センサ11と、路面の路面μ勾配を推定する路面μ勾配推定回路12と、基準車輪の路面μ勾配と制御対象の車輪の路面μ勾配との偏差を演算する偏差演算回路13と、前記偏差の演算結果に基づいて制動力を制御する制動力制御回路14と、制動力制御回路14によってブレーキの液圧が制御される液圧回路15とを備えている。
【0016】
各回路は、図2に示すように、最初に初期化される(ステップST1)。そして、各センサに信号が入力されると(ステップST2)、車輪速センサ11は車輪速度を演算する(ステップST3)。さらに、車輪減速度、推定車体速度、実スリップ率が演算される(ステップST4からステップST6)。なお、車両減速度は、車輪速センサ11の出力信号に基づいて得ることができるが、前後Gセンサを有する場合にはその出力信号を利用して得ることもできる。
【0017】
路面勾配推定回路12は、車輪速センサ11からの各車輪の車輪速度に基づいて、各車輪の路面μ勾配を推定し(ステップST7)、これらの路面μ勾配を偏差演算回路13に供給する。なお、路面勾配推定回路12の詳細な内容については後述する。
【0018】
ステップST7の処理後、制動力制御回路14は、ABS制御中であるかを判定し(ステップST8)、ABS制御中であったときはABS制御が終了したかを判定する(ステップST9)。ABS制御が終了したときはステップST2に戻り、ABS制御が終了していないときはそのままABS制御を行う(ステップST10)。そして、ABS制御が終了したらステップST2に戻る。
【0019】
一方、制動力制御回路14は、ステップST8でABS制御中でないと判定したときは、ABS制御を開始したかを判定する(ステップST11)。制動力制御回路14は、ABSの制御を開始したときはステップST10に移行し、ABS制御を開始していないときは制動力配分制御中であるかを判定する(ステップST12)。
【0020】
制動力制御回路14は、ステップST12で制動力配分中であると判定したときは、制動力配分制御が終了したかを判定する(ステップST13)。そして、それが終了したときはステップST2に戻り、それが終了していないときはステップST15に進む。一方、制動力制御回路14は、ステップST12で制動力配分制御中でないと判定したときは、制動力配分制御を開始したかを判定し(ステップST14)、それを開始したときはステップST15に進み、それを開始していないときはステップST2に戻る。
【0021】
そして、制動力制御回路14は、制動力配分制御を行い(ステップST15)、それが終了すると再びステップST2に戻る。ここでは最初に、偏差演算回路13が、制御対象の車輪の路面μ勾配Kから基準車輪の路面μ勾配K*を減じて、路面μ勾配の偏差(K−K*)を算出する。そして、制動力制御回路14は、この偏差に基づいて車両の制動力の配分を行う。具体的には、制動力制御回路14は、図3に示すステップST21からステップST25までの処理を行っている。
【0022】
制動力制御回路14は、偏差(K−K*)がC1より小さいかを判定し(ステップST21)、小さいときは減圧制御を行う(ステップST22)。このとき、制動力制御回路14は、偏差(K−K*)がC1より小さくなるに従って、制御対象となる車輪の制動トルク減少量(ブレーキ液の減圧量)を大きくする。
【0023】
制動力制御回路14は、ステップST21で偏差(K−K*)がC1より小さくないと判定したときは、次に、それがC2より大きいかを判定し(ステップST23)、それがC2より大きいときは増圧制御を行う(ステップST24)。このとき、制動力制御回路14は、偏差(K−K*)がC2より大きくなるに従って、制御対象となる車輪の制動トルク増加量(ブレーキ液の増圧量)を大きくする。
【0024】
制動力制御回路14は、ステップST23で偏差(K−K*)がC2より大きくないと判定したときは、次に、保持制御を行う(ステップST25)。このとき、制動力制御回路14は、制御対象となる車輪の制動トルク(液圧)を現在の状態に保持する。このように、制動力制御回路14は、ステップST23からステップST25のいずれか1つの制御モードに移行すると、そのモードに応じて液圧回路15の制御対象となる車輪のブレーキ液の液圧を制御する。
(液圧回路15)
ここで、液圧回路15は、ABS制御も可能になっており、図4に示す構成になっている。具体的には、液圧回路15は、ブレーキペダル21の踏力に応じた液圧のブレーキ液を排出するマスタシリンダ22と、液圧の増加・減少・保持を行うソレノイドSOL1〜SOL8と、ブレーキ液を一時的に溜めるリザーバ23(23F,23R)と、リザーバ23に溜められた油を汲み上げるポンプ24(24F,24R)と、ポンプ24の原動力となるモータ25と、液圧に応じたブレーキ力で車輪を制御するホイルシリンダ26(26FL,26FR,26RL,26RR)と、所定の方向への高圧ブレーキ液の流入を抑制するチェックバルブ27〜30とを備えている。
【0025】
ソレノイドSOL1とソレノイドSOL2、ソレノイドSOL3とソレノイドSOL4、ソレノイドSOL5とソレノイドSOL6、ソレノイドSOL7とソレノイドSOL8は、それぞれ液圧通路を介して直列に接続されている。これらの直列に接続された1組のソレノイドSOLは、それぞれ、一方側はマスタシリンダ22に接続され、他方側はリザーバ23に接続されている。
【0026】
ソレノイドSOL1,SOL3,SOL5,SOL7の各ポートの間には、それぞれ、ブレーキ液を供給するための液圧通路が設けられている。これらの液圧通路には、ホイルシリンダ26側のポートからマスタシリンダ22側のポートに高圧のブレーキ液が流入しないようにするためのチェックバルブ27〜30が設けられている。ホイルシリンダ26FL,26FR,26RL,26RRは、直列に接続された2つのソレノイドSOLの接続箇所X,Y,Z,Vに対して、それぞれ液圧通路を介して接続している。
【0027】
また、リザーバ23は、減圧制御モードのときに、ホイルシリンダ26から戻されてくるブレーキ液を溜める。ポンプ24は、ABS制御が行われている時にモータ25によって駆動され、リザーバ23に溜められたブレーキ液を汲み上げ、チェックバルブを介してマスタシリンダ22に供給する。
【0028】
上述した制動力制御回路14は、このような構成の液圧回路15に対して、任意のソレノイドSOLを通電して任意のホイルシリンダ26の液圧を調整(増加・減少・保持)することによって、所望の車輪の制動トルクを制御することができる。
【0029】
以上のように、制動力制御装置1は、基準車輪の路面μ勾配に基づいて制御対象の車輪の制動トルクを制御することによって、ブレーキ制御時においても常に各車輪のグリップ力を維持して、安定して車両を走行させることができる。すなわち、制動力制御装置1は、車輪のグリップ度の指標である路面μ勾配に基づいて制御対象の車輪の制動トルクを制御するので、常に各車輪のグリップ度を把握しながら、安定して車両を走行させることができる。
【0030】
例えば、基準車輪の車輪スリップに対する制動力が、図5(A)に示すような特性になっていたとする。このとき、路面μ勾配をK*とする。ここで、制御対象の車輪の路面μ勾配がKA(<K*)であるとすると、その車輪の車輪スリップに対する制動力は図5(B)に示すような特性になる。この特性によると、車輪のグリップ度はほぼ限界に達しているので、タイヤのグリップ度を回復させるために制動トルクを減じる必要がある。そこで、制動力制御回路14は、液圧回路15における制御対象の車輪の液圧を減じて、その車輪の制動力を減じることによって、その車輪のグリップ力を回復している。
【0031】
一方、制御対象の車輪の路面μ勾配がKB(>K*)であるとすると、その車輪の車輪スリップに対する制動力は図5(C)に示すような特性になる。この特性によると、車輪のグリップ度は限界までには余裕があるので、タイヤのグリップ度をさらに有効に利用するために制動トルクを増加させる必要がある。そこで、制動力制御回路14は、液圧回路15における制御対象の車輪の液圧を増し、その車輪の制動力を増加することによって、その車輪のグリップ力をさらに大きくしている。
(基準車輪の選択)
つぎに、基準車輪の選択について、減速しながら左に旋回している4輪車両を例に挙げて説明する。
【0032】
例えば図6に示すように、旋回内側前輪を基準車輪に設定し旋回内側後輪を制御対象の車輪としてもよい。同様にして、旋回外側前輪を基準車輪に設定し旋回外側後輪を制御対象の車輪としてもよい。
【0033】
また、図7に示すように、図6と同様にして基準車輪と制御車輪とを決定し、さらに2つの後輪のうち路面μ勾配の低い方又は制動トルクの低い方に合わせていわゆるセレクトロー制御を行ってもよい。このように、セレクトロー制御を行うことによって、車両安定性を更に向上させることができる。セレクトロー制御は、路面μが低い場合や旋回が大きい場合のように車両安定性が特に必要とされる場合にのみ選択されるようにしてもよい。
【0034】
図8に示すように、2つの前輪の路面μ勾配の平均又は2つの前輪のいずれかの路面μ勾配を基準車輪の路面μ勾配とし、それぞれの後輪を制御するようにしてもよい。さらに、図9に示すように、図8と同様にして基準車輪と制御車輪とを決定し、さらに2つの後輪のうち路面μ勾配の低い方又は制動トルクの低い方に合わせていわゆるセレクトロー制御を行ってもよい。
【0035】
図10に示すように、旋回外側前輪を基準車輪に設定し旋回内側前輪を制御対象の車輪とし、旋回外側後輪を基準車輪に設定し旋回内側後輪を制御対象の車輪としてもよい。このとき、図11に示すように、2つの旋回外側車輪の路面μ勾配の平均又はそれらの2つの車輪のいずれかの路面μ勾配を基準車輪の路面μ勾配とし、旋回内側の車輪を制御するようにしてもよい。
【0036】
図12に示すように、旋回内側前輪を基準車輪に設定し旋回外側前輪を制御対象の車輪とし、旋回内側後輪を基準車輪に設定し旋回外側後輪を制御対象の車輪としてもよい。このとき、図13に示すように、2つの旋回内側車輪の路面μ勾配の平均又はそれらの2つの車輪のいずれかの路面μ勾配を基準車輪の路面μ勾配とし、旋回外側の車輪を制御するようにしてもよい。
【0037】
図14に示すように、旋回内側前輪を基準車輪とし、他の車輪を制御対象の車輪としてもよい。同様にして、図15に示すように旋回外側前輪を基準車輪とし、他の車輪を制御対象の車輪としてもよい。図14及び図15においては、制御対象となる車輪に対してセレクトロー制御を行ってもよい。
【0038】
また、図16に示すように、旋回内側後輪を基準車輪とし、他の車輪を制御対象の車輪としてもよい。同様にして、図17に示すように旋回外側後輪を基準車輪とし、他の車輪を制御対象の車輪としてもよい。
【0039】
なお、本発明は、基準車輪の選択については上述したものに限定されず、基準車輪の路面μ勾配を用いて他の車輪を制御するものであれば、他の選択方法についても同様にして適用することができる。
【0040】
また、本実施の形態では図2及び図3に示すフローチャートに従って制動力分配制御を行っていたが、以下の5つすべての条件を満たす時に制動力分配制御を行ってもよい。
1.運転手のブレーキ操作がある
2.ABS制御中ではない
3.K−K*<C1 又は K−K*>C2
4.車両減速度が所定値以上
5.車両旋回状態が所定値以上
ここで、運転手のブレーキ操作の有無については、ストップスイッチのオン/オフによって判定することができる。また、ブレーキペダルのストロークセンサ、踏力センサや液圧センサを有する場合には、これらのセンサからの信号を利用してもよい。車両旋回状態は、左右の車輪速度の差から求めることができ、さらに、操舵角センサ、ヨーレートセンサ、横Gセンサを有する場合にはこれらのセンサの出力信号を利用して求めることもできる。なお、K−K*>C2の条件を省略すれば、運転手の操作以上には制動トルクを増加させないようにすることができる。
(他の実施の形態)
上述した実施の形態では図4に示す液圧回路15を例に挙げて説明したが、図18に示す構成の液圧回路15Aを用いてもよい。なお、図18については、図15と同じ部位に対しては同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0041】
液圧回路15Aは、ブレーキペダル21の踏力に応じた液圧のブレーキ液を排出するマスタシリンダ22と、液圧の増加・減少・保持を行うソレノイドSOL1〜SOL12と、ブレーキ液を一時的に溜めるリザーバ23と、リザーバ23に溜められた油を汲み上げるポンプ24と、ポンプの原動力となるモータ25と、液圧に応じたブレーキ力で車輪を制御するホイルシリンダ26(26FL,26FR,26RL,26RR)と、所定の方向への高圧ブレーキ液の流入を抑制するチェックバルブ27〜30,41〜44とを備えている。なお、ソレノイドSOL1〜SOL8と、各ホイルシリンダ26と、チェックバルブ27〜30との関係は、図4と同様である。
【0042】
ソレノイドSOL9の一方のポートは、マスタシリンダ22に接続されている。その他方のポートは、ソレノイドSOL1,SOL3のマスタシリンダ22側のポートに接続されている。ソレノイドSOL12の一方のポートは、マスタシリンダ22に接続されている。その他方のポートは、ソレノイドSOL5,SOL7のマスタシリンダ22側のポートに接続されている。
【0043】
ソレノイドSOL9,SOL12の各ポートの間には、それぞれ、ブレーキ液を供給するための液圧通路が2本平行して設けられている。これらの液圧通路には、高圧のブレーキ液が流入しないようにするためのチェックバルブ41〜44が設けられている。
【0044】
ソレノイドSOL10,SOL12の一方のポートは、マスタシリンダ22に接続されている。その他方のポートは、チェックバルブを介してリザーバ23F’,23R’に接続されている。
【0045】
ポンプ24は、リザーバ23F,23Rに溜められたブレーキ液を、チェックバルブを介して汲み上げ、一旦リザーバ23F’,23R’に溜めて、そしてマスタシリンダ22に供給する。
【0046】
上述した制動力制御回路14は、このような構成の液圧回路15Aに対しても、任意のソレノイドSOLを通電して任意のホイルシリンダ26の液圧を調整(増加・減少・保持)することによって、所望の車輪の制動トルクを制御することができる。
(路面勾配推定回路12)
ここで、路面勾配推定回路12の具体的な内容について詳細に説明する。本実施の形態に係る路面勾配推定回路12は、路面外乱ΔTd のみが加振入力として車輪共振系に入力されている場合にμ勾配を演算するものである。
【0047】
路面勾配推定回路12は、図19に示すように、車輪速センサ11で検出された各車輪の車輪速度ω1 から路面外乱ΔTd を受けた車輪共振系の応答出力としての各車輪の車輪速振動Δω1 を検出する前処理フィルタ51と、検出された車輪速振動Δω1 を満足するような各車輪の伝達関数を最小自乗法を用いて同定する伝達関数同定回路52と、同定された伝達関数に基づいてタイヤと路面との間の摩擦係数μの勾配を各車輪毎に演算するμ勾配演算回路53と、から構成される。
【0048】
前処理フィルタ51は、本車輪共振系の共振周波数と予想される周波数を中心として一定の帯域の周波数成分のみを通過させるバンドパスフィルタや、該共振周波数成分を含む高帯域の周波数成分のみを通過させるハイパスフィルタなどで構成することができる。このバンドパスフィルタ或いはハイパスフィルタの周波数特性を規定するパラメータを一定値に固定したものでる。
【0049】
なお、この前処理フィルタ51の出力は、直流成分を除去したものとする。すなわち、車輪速度ω1 の回りの車輪速振動Δω1 のみが抽出される。
【0050】
いまここで、前処理フィルタ51の伝達関数F(s)を、
【0051】
【数1】
Figure 0003798598
【0052】
とする。ただし、ci はフィルタ伝達関数の係数、sはラプラス演算子である。
【0053】
次に、伝達関数同定回路52が依拠する演算式を導出しておく。なお、本実施の形態では、前処理フィルタ51の演算を、伝達関数同定回路52の演算に含めて実施する。
【0054】
まず、同定すべき伝達関数は、路面外乱ΔTd を加振入力として、このとき前処理フィルタ51により検出された車輪速振動Δω1 を応答出力とする2次のモデルとする。すなわち、
【0055】
【数2】
Figure 0003798598
【0056】
の振動モデルを仮定する。ここに、vは車輪速信号を観測するときに含まれる観測雑音である。(2)式を変形すると、次式を得る。
【0057】
【数3】
Figure 0003798598
【0058】
まず、(3)式に(1)式の前処理フィルタを掛けて得られた式を離散化する。このとき、Δω1 、ΔTd 、vは、サンプリング周期Ts 毎にサンプリングされた離散化データΔω1 (k)、ΔTd (k)、v(k)(kはサンプリング番号:k=1,2,3,.... )として表される。また、ラプラス演算子sは、所定の離散化手法を用いて離散化することができる。本実施の形態では、1例として、次の双一次変換により離散化するものとする。なお、dは1サンプル遅延演算子である。
【0059】
【数4】
Figure 0003798598
【0060】
また、前処理フィルタの次数mは、2以上が望ましいので、本実施の形態では、演算時間も考慮してm=2とし、これによって次式を得る。
【0061】
【数5】
Figure 0003798598
【0062】
また、最小自乗法に基づいて、車輪速振動Δω1 の各データから伝達関数を同定するために、(4)式を、同定すべきパラメータに関して一次関数の形式となるように、次式のように変形する。なお、”T ”を行列の転置とする。
【0063】
【数6】
Figure 0003798598
【0064】
上式において、θが同定すべき伝達関数のパラメータとなる。
【0065】
伝達関数同定回路52では、検出された車輪速振動Δω1 の離散化データを(9)式に順次当てはめた各データに対し、最小自乗法を適用することによって、未知パラメータθを推定し、これにより伝達関数を同定する。
【0066】
具体的には、検出された車輪速振動Δω1 を離散化データΔω(k)(k=1,2,3,...)に変換し、該データをN点サンプルし、次式の最小自乗法の演算式を用いて、伝達関数のパラメータθを推定する。
【0067】
【数7】
Figure 0003798598
【0068】
ここに、記号”^”の冠した量をその推定値と定義することにする。
【0069】
また、上記最小自乗法は、次の漸化式によってパラメータθを求める逐次型最小自乗法として演算してもよい。
【0070】
【数8】
Figure 0003798598
【0071】
ここに、ρは、いわゆる忘却係数で、通常は0.95〜0.99の値に設定する。このとき、初期値は、
【0072】
【数9】
Figure 0003798598
【0073】
とすればよい。
【0074】
また、上記最小自乗法の推定誤差を低減する方法として、種々の修正最小自乗法を用いてもよい。本実施の形態では、補助変数を導入した最小自乗法である補助変数法を用いた例を説明する。該方法によれば、(9)式の関係が得られた段階でm(k)を補助変数として、次式を用いて伝達関数のパラメータを推定する。
【0075】
【数10】
Figure 0003798598
【0076】
また、逐次演算は、以下のようになる。
【0077】
【数11】
Figure 0003798598
【0078】
補助変数法の原理は、以下の通りである。(15)式に(9)式を代入すると、
【0079】
【数12】
Figure 0003798598
【0080】
となるので、(19)式の右辺第2項が零となるように補助変数を選べばθの推定値は、θの真値に一致する。そこで、本実施の形態では、補助変数として、ζ(k)=[−ξy1(k)−ξy2(k)]T を式誤差r(k)と相関を持たないほどに遅らせたものを利用する。すなわち、
【0081】
【数13】
Figure 0003798598
【0082】
とする。ただし、Lは遅延時間である。
【0083】
上記のようにして伝達関数を同定した後、μ勾配演算回路53において、路面μ勾配D0 に関係する物理量を、
【0084】
【数14】
Figure 0003798598
【0085】
と演算する。このように(21)式により路面μ勾配D0 に関係する物理量を演算できると、例えば、該物理量が小さいとき、タイヤと路面との間の摩擦特性が飽和状態であると容易に判定できる。
【0086】
以上説明した路面勾配推定回路12は前処理フィルタ51では、バンドパスフィルタ或いはハイパスフィルタの周波数特性を規定するパラメータを一定値に固定したものであるが、このパラメータを伝達関数同定回路52で同定されたパラメータに適応させて変化させるようにしてもよい。即ち、伝達関数同定回路52で同定されたパラメータに応じて前処理フィルタ51の特性を変化させる適応回路を更に設けてもよい(特開平11-78843号公報の第1の実施の形態の第2の態様(図9等参照))。
【0087】
また、路面勾配推定回路12は、励振トルクΔT1 が加振入力として車輪共振系に入力されている場合に車輪共振系の伝達関数を同定して、路面μ勾配を演算するようにしてもよい(特開平11-78843号公報の第3の実施の形態の第1の態様(図13等参照))。
【0088】
更に、路面勾配推定回路12は、励振トルクΔT1 が加振入力として車輪共振系に入力されている場合において、検出された加振入力と応答出力とから車輪共振系の伝達関数を同定するようにしてもよい(特開平11-78843号公報の第4の実施の形態の第1の態様(図16等参照))。
【0089】
加えて、路面勾配推定回路12は、応答出力の内、周期的な信号である応答出力のみを選別し、選別された応答出力に基づいて車輪共振系の伝達関数を同定し、μ勾配を演算するようにしてもよい(特開平11-78843号公報の第5の実施の形態(図18等参照))。
【0090】
以上説明した例では、タイヤと路面との間の摩擦特性を含む車輪共振系への加振入力に対する応答出力を検出し、加振入力から応答出力までの車輪共振系の伝達特性を、少なくともタイヤと路面との間のすべり易さに関する物理量を車輪状態の未知要素として含む振動モデルで表し、該振動モデルに基づいて、少なくとも上記検出された応答出力を略満足させるような未知要素を推定するものである。
【0091】
本発明はこれに限定されるものではなく、車輪速度信号からバネ下共振特性を表す物理モデルのパラメータを同定し、同定したパラメータから路面と車輪との間の滑り易さに関する物理量を推定する物理量として、路面μ勾配を演算してもよい(特願平10-281660号の実施の形態の欄等参照)。
【0092】
ところで、以上説明した例では、路面と車輪との間の滑り易さに関する物理量として、路面μ勾配を演算しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スリップ速度に対する制動トルクの勾配(制動トルク勾配)、スリップ速度に対する駆動トルクの勾配(駆動トルク勾配)、及び微小振動等を求めるようにしてもよい。
【0093】
即ち、所定のサンプル時間毎に検出された車輪速度の時系列データに基づいて、制動トルク勾配や駆動トルク勾配を演算してもよい(特開平10-114263号公報(図1等参照))。
【0094】
また、所定のサンプル時間毎に検出された車輪減速度の時系列データ、及び所定のサンプル時間毎に検出されたブレーキトルク又は該ブレーキトルクに関連した物理量の時系列データに基づいて、制動トルク勾配を演算してもよい(特開平10-114263号公報(図2、図3等参照))。
【0095】
更に、車体と車輪と路面とから構成される振動系の共振周波数でブレーキ力を微小励振し、ブレーキ力を微小励振した場合のブレーキ力の微小振幅に対する車輪速度の共振周波数成分の微小振幅の比である微小ゲインを演算してもよい(特開平10-114263号公報(図4等参照))。
【0096】
【発明の効果】
本発明に係る制動力制御装置は、制御対象の車輪の路面μ勾配から基準車輪の路面μ勾配を減じた値である偏差が、制動トルク減少制御の閾値を表す第1の閾値より低いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを減少し、制動トルク増加制御の閾値を表す第2の閾値より高いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを増加する制御を行うことによって、制御対象となる車輪のグリップ力に応じてその車輪の制御トルクの増減を独立して行うので、ブレーキ中であっても安定して車両を走行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る制動力制御装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】制動力制御装置の動作内容を説明するフローチャートである。
【図3】制動力制御装置の制動力配分についての動作内容を説明するフローチャートである。
【図4】制動力制御装置に備えられた液圧回路の具体的な構成を示す回路図である。
【図5】基準車輪及び制御対象の車輪について、車輪スリップに対する制動力の特性を示す図である。
【図6】4輪車両における基準車輪と制御対象の車輪を説明する図である。
【図7】4輪車両における基準車輪と制御対象の車輪を説明する図である。
【図8】4輪車両における基準車輪と制御対象の車輪を説明する図である。
【図9】4輪車両における基準車輪と制御対象の車輪を説明する図である。
【図10】4輪車両における基準車輪と制御対象の車輪を説明する図である。
【図11】4輪車両における基準車輪と制御対象の車輪を説明する図である。
【図12】4輪車両における基準車輪と制御対象の車輪を説明する図である。
【図13】4輪車両における基準車輪と制御対象の車輪を説明する図である。
【図14】4輪車両における基準車輪と制御対象の車輪を説明する図である。
【図15】4輪車両における基準車輪と制御対象の車輪を説明する図である。
【図16】4輪車両における基準車輪と制御対象の車輪を説明する図である。
【図17】4輪車両における基準車輪と制御対象の車輪を説明する図である。
【図18】液圧回路の他の例を示す回路図である。
【図19】制動力制御装置に備えられた路面勾配推定回路の具体的な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 車輪速センサ
12 路面勾配推定回路
13 偏差演算回路
14 制動力制御回路
15 液圧回路

Claims (3)

  1. 車両に設けられた各車輪の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度検出手段と、
    前記車輪速度検出手段で検出された各車輪速度に基づいて、車輪スリップ速度に対する制動力の勾配である路面μ勾配をそれぞれ推定する路面μ勾配推定手段と、
    前記車両に設けられた各車輪のうち、少なくとも1つの車輪を制動トルクが制御される車輪である制御対象の車輪とし、他の少なくとも1つを前記制御対象の車輪を制御する際の基準の車輪である基準車輪とした場合において、前記路面μ勾配推定手段で推定された制御対象の車輪の路面μ勾配から前記路面μ勾配推定手段で推定された基準車輪の路面μ勾配を減じた値である偏差が、制動トルク減少制御の閾値を表す第1の閾値より低いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを減少し、制動トルク増加制御の閾値を表す第2の閾値より高いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを増加する制御を行う制動トルク制御手段と、を備え、
    前記制動トルク制御手段は、制動操作があるときに、前記車両の前輪を基準車輪とし、前記車両の後輪を制御対象の車輪として、前記後輪の制動トルクを制御する
    制動トルク制御装置。
  2. 車両に設けられた各車輪の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度検出手段と、
    前記車輪速度検出手段で検出された各車輪速度に基づいて、車輪スリップ速度に対する制動力の勾配である路面μ勾配をそれぞれ推定する路面μ勾配推定手段と、
    前記車両に設けられた各車輪のうち、少なくとも1つの車輪を制動トルクが制御される車輪である制御対象の車輪とし、他の少なくとも1つを前記制御対象の車輪を制御する際の基準の車輪である基準車輪とした場合において、前記路面μ勾配推定手段で推定された制御対象の車輪の路面μ勾配から前記路面μ勾配推定手段で推定された基準車輪の路面μ勾配を減じた値である偏差が、制動トルク減少制御の閾値を表す第1の閾値より低いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを減少し、制動トルク増加制御の閾値を表す第2の閾値より高いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを増加する制御を行う制動トルク制御手段と、を備え、
    前記制動トルク制御手段は、前記車両が旋回しているときに、前記車両の旋回外輪を基準車輪とし、前記車両の旋回内輪を制御対象の車輪として、前記旋回内輪の制動トルクを制御する
    制動トルク制御装置。
  3. 車両に設けられた各車輪の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度検出手段と、
    前記車輪速度検出手段で検出された各車輪速度に基づいて、車輪スリップ速度に対する制動力の勾配である路面μ勾配をそれぞれ推定する路面μ勾配推定手段と、
    前記車両に設けられた各車輪のうち、少なくとも1つの車輪を制動トルクが制御される車輪である制御対象の車輪とし、他の少なくとも1つを前記制御対象の車輪を制御する際の基準の車輪である基準車輪とした場合において、前記路面μ勾配推定手段で推定された制御対象の車輪の路面μ勾配から前記路面μ勾配推定手段で推定された基準車輪の路面μ勾配を減じた値である偏差が、制動トルク減少制御の閾値を表す第1の閾値より低いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを減少し、制動トルク増加制御の閾値を表す第2の閾値より高いときに前記制御対象の車輪の制動トルクを増加する制御を行う制動トルク制御手段と、を備え、
    前記制動トルク制御手段は、制動操作があり、かつ前記車両が旋回しているときに、前記車両の旋回外側の前輪を基準車輪とし、他の車輪を制御対象の車輪として、前記他の車輪の制動トルクを制御する
    制動トルク制御装置。
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