JP3794499B2 - パンツ型おむつまたは衛生パンティの製造方法とこれら物品 - Google Patents

Description

本発明は、二つのケーシングシートの間に封入された細長い吸収体を具備し、かつそのケーシングシートが該吸収体の向かいあっている前端部と後端部において吸収体の両側に前記吸収体を越えて横方向に延びる面部分を有する平坦なおむつ半製品から出発する、パンツ型おむつまたは衛生パンティの形態の吸収物品を製造する方法であって；上記半製品を横軸線で折畳んで前記面部分の端縁どうしを結合させるステップを含んでなる方法に関する。また本発明は上記方法で製造された物品に関する。
いわゆるオールインワンおむつは、パンツ型おむつまたは年齢が少し上のおむつ着用幼児用のいわゆるトレーニングパンツによって大きく代替されつつある。パンツ型おむつにはいくつもの優れた特徴がある。パンツ型おむつは、着用者によく適合し、幼児が起立姿勢で容易に着用しかつ脱ぐことができ、幼児が着用した後、正しい位置にしっかり止まり、そして幼児が移動するとき、幼児の体格に快適に適合する。さらにパンツ型おむつは通常のアンダーパンツに似ているので、どのように使用すべきか容易に理解されその結果多くの場合いくぶん年齢が高いおむつ着用幼児はパンツおむつを着用する際に必要な簡単な操作を自分自身で実行することができる。しかし、パンツ型おむつまたはトレーニングパンツにもいくつかの欠点がある。このおむつとパンツは、幼児があおむけにねたままで交換が難しく、かつパンツおむつを交換するとき、パンツおむつの上に着用している衣類を完全に脱ぐ必要がある。使用済のパンツ型おむつは、オールインワンおむつと同じ方式で円筒形に巻いてシールすることもできない。その上、糞便が入っている汚れたパンツおむつは、パンツおむつを脱ぐとき着用者をよごしがちである。
本発明の目的は、上記の欠点を負わせることなく、従来のおむつと同じ方式で製造されたパンツ型おむつの半製品（blank）または衛生パンティの半製品から出発する、パンツ型おむつまたは衛生パンティの形態の吸収物品を提供することである。
本発明によれば、この目的は、半製品が折畳まれた状態で相互に互いに向かいあった前面部分と背面部分の側部端縁を、解除可能（releasable）でかつ再接合可能な接合手段で接合することを特徴とする、冒頭で定義した種類の方法で達成される。
本発明の好ましい実施態様によれば、解除可能でかつ再接合可能な接合手段の相互に相補的な要素を有する二つの部材の一方を、半製品が折畳まれた状態で相互に向かいあう前記前面部分および背面部分の一方に取付け、一方、前記二つの部材の他方を前記面部分の他方に取付ける。この実施態様の場合、二つの部材は接合され、そしてこれら部材の一方は、半製品を折畳む前に、半製品を折畳むとき互いに向かいあう前面部分と背面部分の一方に取付けられ、一方、他方の部材は半製品を折畳むのと同時に他方の面部分に結合される。
本発明の方法のこの実施態様の一つの変形によれば、半製品を折畳む前に、二つの部材は、半製品が折畳まれた状態で互いに向かいあう前面部分と背面部分の一方に、相互に接合した状態で取付けられ、一方、他の部材は半製品を折畳んだ後に他方の面部分に取付けられる。
本発明の方法の第二の実施態様によれば、半製品を折畳む前に、二つの部材は、分離された状態でそれぞれの面部分に取付けられ、その後、半製品を折畳む最終段階でこれら二つの部材は接合される。
本発明の方法の第三の実施態様によれば、二つの部材は、相互に接合された状態で、半製品を折畳んだ後に結合される。
また本発明は、二つのケーシングシートの間に封入された細長い吸収体を具備し、そのケーシングシートが該吸収体の相互に向かいあっている前端部と後端部において吸収体の両側に吸収体の外側に横方向に延びる、パンツ型おむつまたは衛生パンティの形態の吸収物品に関する。この物品は、相互に向かい合っている前面部分と背面部分の側端縁が解除可能でかつ再接合可能な接合手段で接合されることを特徴とする。
本発明の物品の好ましい一実施態様によれば、解除可能でかつ再接合可能な接合手段は、二つの接合部材の相互に相補的な要素からなり、その接合部材の一方は前面部分に取付けられ、他方の接合部材は背面部分に取付けられる。上記の相互に相補的な要素は、ボタンとボタン穴、フックとフックの留め穴（hooks and eyes）、ビードと溝、または自己接合バンド例えばベルクロ（Velcro）（登録商標）テープの形態でもよい。
本発明の一つの変形の場合、接合手段は接着剤コーティングの形態を有する。
本発明を以下の図面を参照して一層詳細に説明する。
図１は、本発明の方法によって本発明のパンツ型おむつを製造する工場機械の概略図を示す。
図２は、パンツ型おむつの半製品を折畳んで接合してパンツ型おむつを製造する直前の製造段階における図１に示す材料ウエブを上方から見た図である。
図３は図２のIII−III線断面図である。
図３Ａは図３に示す断面図の部分拡大図である。
図４は、図２のIV−IV線断面図であり、パンツ型おむつ製造の最終段階を図式的に示す。
図５は本発明の方法で製造されたパンツ型おむつの斜視図である。
図６〜８はそれぞれ、図２，４および５に類似の図であり、本発明のパンツ型おむつの第二実施態様の製造を示す。
図９と１０はそれぞれ図２と４に類似の図であり、本発明のパンツ型おむつの製造の第三の実施態様を示す。
図１１と１２は本発明のパンツ型おむつの製造の第四の実施態様を示す。
図１はパンツ型おむつを製造する工場機械の概略図を示し、その工場機械は、貯蔵リール３から取出されたケーシング材料２が図１の左から右へ運ばれるコンベヤ経路１を備えている。下側に位置するケーシング材料のウエブ２の上に一定間隔をおいて吸収体５を配置する装置４がリール３の下流に配置されている。装置４の下流には、ケーシング材料のウエブ２の上に特定のパテーンでまたは該ウエブのすぐ上方に弾性部材を配置する装置６が配置されている。これら弾性部材は、その一つ７が図１に図式的に示されかつ好ましくは弾性の糸条またはリボンで構成されているが、製造されるパンツ型おむつの腰部と脚部の弾性体を形成する。装置６の下流には、ケーシング材料の第二ウエブ９を第一ウエブ２の上に案内する機能を有する案内ローラ８が設置され、一方、案内ローラ８の下流には、これらケーシング材料のウエブを、吸収体５の外側に位置する部分で互いに重ねて接合する装置１１が配置されている。上記工場機械は従来のオールインワンおむつを製造するのに使用されている工場機械と同じ方式で機能し、装置１１からでる複合製品は連続した一列のパンツ型おむつの半製品からなり、これら半製品の列は、従来の工場で生産されるオールインワンおむつと同様に、二つのケーシングシートの間に封入された吸収体および弾性体が含まれている。この製造段階におけるパンツ型おむつの半製品は、以下の説明で一層明らかになるが、主として、典型的なおむつ半製品が備えているウエスト弾性体（waist elastic）とは異なる形態のウエスト弾性体を有している点で典型的なおむつ半製品と異なっている。装置４，６，８および１１は上記種類のパンツ型おむつ半製品を製造するのに適した公知の装置であることが好ましい。これらの装置の構造の詳細な説明は本発明を理解するのに必要でないのでこれら装置についてはこれ以上説明しない。
装置１１の下流には装置１２が配置され、装置１２は、その下側を移動する。相互に接続された半製品のウエブに接合部材（fastener element）１３を取付ける機能を有する。装置１２は、接着剤をコートされた接合部材１３をケーシングシート９に対して押圧する作動を行うプランジャーなどを備えていることが好ましい。
図２は、装置１２からでるウエブに続く、相互に連結された半製品のウエブの部分を上から見た図を示す。図２に示す部分は、パンツ型おむつの完全な半製品Ｂ、および二つの相互に隣接した半製品ＡとＣを含んでいる。図２から分かるように、装置６は、半製品の横方向に続いて延びかつパンツ型おむつの製品のウエスト弾性体を形成する複数の弾性糸条７を半製品を横切って配置し、そしてウエブから切抜かれた開口１５のまわりにも、パンツ型おむつの製品の脚部弾性体（leg elastic）を形成する弾性糸条１４を配置する。これらの開口は、ケーシングシートを接合するとき、いくつかの適当な手段、例えば装置１１に備えられているかまたは装置１１のすぐ下流に配置されているパンチによって、ウエブから切抜くことが好ましい。
パンツ型おむつの半製品Ａ，Ｂ，Ｃは、吸収体５の互いに向かいあった長い端縁およびその長い端縁の延長部によって画定される前部端縁１６、背部端縁１７および中央部、ならびに該中央部分の両側の前面部分と背面部分を備え、これら前面部分と背面部分はそれぞれ前部端縁１６と後部端縁１７で画定され、開口１５は該中央部のそれぞれの側部に位置し、個々の半製品Ａ，ＢおよびＣの間の想像分離線は図２に一点鎖線で示す。
接合部材１３は、二つの解除可能でかつ再接合可能な接合手段２０で接合される可撓性材料製の二つの類似形態の長方形ピース１８，１９で構成されている。図３Ａと４から最もよく分かるように、各接合手段２０は、接合ピース１９から延出して接合ピース１８に形成された貫通開口２２の列を貫通する突出部２１の列で構成され、該開口２２の形態はそれぞれの突出部２１に対して相補的な形態である。接合部材１３は、半製品の前面部分に前記の半製品の想像分離線に対し対称に配置され、二つの接合手段は前記想像線の向かいあった側部に位置している。
パンツ型おむつは、図２と３に示す半製品から、単に、図３の矢印が示す方向に半製品を折畳んで、端縁１６と１７が互いに向かい合うようにし次いでケーシングシート９を接合部材１３に接合して結合することによって製造される。接着剤ビード（glue bead）２３が接合部材１３のピース１８に適切に塗布され、端縁１６，１７が接合される。当然のことであるが接着剤ビード２３は、代わりに、図２と４に示すように、半製品を折畳む前に、ケーシングシート９の背面部分に塗布してもよい。
図１に示す工場機械は、装置１１の下流に、半製品のウエブを折畳んで、半製品の前面部分と裏面部分を互いに接合する装置２４を備えている。装置２４は、相互に合流する（mutually converging）側壁を有する固定案内手段２５、半製品の背面部分を半製品の前面部分に対して間欠的に押圧するプランジャー手段２６、接合部材１３にまたは該背面部分に接着剤を塗布するアプリケータ手段２７、ならびに垂直位置から水平位置へ連続して延びる側壁を有する固定案内手段２８を備えていてもよい。
したがって案内手段２８を通過して移動するウエブは、一連の相互に接続されたパンツ型おむつで構成され、これらおむつは、案内手段２８から出た後、適当な切断器２９によって互いに分離され次いで適切な輸送手段３０によって個々のパンツ型おむつとして包装される包装ステーションに輸送される。
図４は折畳み操作の最終段階におけるウエブの部分を示し、また図４は、理解されるように、半製品の背面部分を接合部材１３のピース１８に接合すると同時に個々のおむつをウエブから切断できることを示すために、切断具２９を図式的に示す。
接合部材は、接着以外の方法たとえば熱溶接または超音波溶接によってウエブに結合できることも理解できるであろう。
図５は上記の方法で製造されたパンツ型おむつの斜視図である。パンツ型おむつは、一着のアンダーパンツと同じ方式で着用するのを目的とするものであり、そして弾性ウエスト部が、該おむつを着用し脱ぐときに着用者のヒップ上で容易に引張ることができるように伸張可能でありかつ該パンツおむつが着用されているとき、パンツおむつのウエスト部の弾性によって発揮される収縮力によって適正な位置に確実にしっかり保持されるように弾性であることを特徴とする。これらの機能上の要件を満たしながら同時に必要な製品サイズの数を制限するため、パンツおむつは８０％を超える伸度を有することが好ましく、すなわち、緩和状態のパンツ型おむつのウエスト部の周囲の１．８倍に相当する程度までウエスト部を伸長することができるものとする。パンツおむつが着用されるとき、ウエスト部分の総合収縮力、すなわちパンツおむつの前面部分、背面部分および側部に設けられた弾性部材が発揮する収縮力の合計は３Ｎを超えることが好ましい。
図５に示すパンツ型おむつは、ウェーデン特許願第９２００６６３−４号に記載のパンツ型おむつと同じ方式で適切に製造され、内側のケーシングシート９と外側のケーシングシート２の間に包まれた吸収体５を有している。内側ケーシングシート９は液体透過性であり、例えばポリエチレン、ポリプロピレンもしくはポリエステルの繊維またはその混合物で製造した不織布材料で構成されている。ビスコース繊維も使用できる。内側ケーシングシートは、孔あきプラスチックシート例えば孔あきポリエチレンシートで製造することも考えられる。外側ケーシングシート２は液体不透過性であるかまたは少なくとも疎水性であり、そして液体不透過性または少なくとも疎水性にするため、例えばポリエチレンシートまたはポリオレフィン類をコートまたは張り合わせた不織布材料で構成されていてもよい。審美的および心理的な理由から、外側ケーシングシート２は、二つの層すなわち液体不透過性の内側層とその内側層の外側に配置された織物様材料の層とで構成されていてもよい。この場合、着用者は、そのおむつをプラスチック製衣類としてではなく織物衣類として見て感じるであろう。外側ケーシングシートが上記二層構造の場合、その液体不透過性シートは織物様シートと同じ広がりを有している必要はなく織物様シートより小さくてよく、例えば液体不透過性ケーシングシート材料はおむつの側部から省略してもよい。
吸収体５は、セルロースフラフ（fluff）パルプを含有し、いわゆる高吸収性材料の粒子または熱可塑性溶融繊維が混合されていても混合されていなくてもよく、また一つ以上の層で構成されていてもよい。
図５に示すパンツ型おむつのウエスト部３１は、順に取付けられた複数の弾性糸条７を有し、その糸条は各々、中央部の周囲のまわりを横方向に延びている。このようにして、比較的幅の広い弾性ウエスト部が形成される。また弾性糸条の代わりに弾性リボン、弾性バンドなどを使用してもよく、または弾性を有し伸長可能なプラスチックフィルム、不織布材料などの他の弾性を有し伸長可能な材料を使用できることは理解されるであろう。
一着のアンダーパンツと同様に、図５に示すパンツ型おむつはウエスト開口と二つの脚部開口を有し、その脚部開口は通常の方式の脚部弾性体を備えている。このパンツおむつは、着用者の脚部を脚部開口を通じて挿入し次いでパンツおむつを引上げて着用者のヒップを覆うことによって着用する。ウエスト開口すなわちウエスト部３１の最上部で弾性部材が発揮する収縮力は、ウエスト部の残りの部分で発揮される収縮力より大きいことが好ましい。その結果、吸収体が飽和点まで尿を吸収したときでさえ、パンツおむつはその目的とする位置に確実に固定される。
本発明によれば、パンツおむつの前面部分と背面部分は、解除可能でかつ再接合可能な接合手段２０によって接合される。その接合手段２０を解除すると、本発明のパンツおむつは、その背面部分または前面部分を着用者の脚部の間から引出すことができるので、パンツおむつの外側に着用されているズボン様衣服を完全に脱ぐ必要なしに取出して交換することができる。次いで代替のパンツ型おむつは、接合手段２０を解除し、代替のパンツおむつの前面部分または背面部分を着用者の脚部の間に挿入することによって着用者に着用させることができる。次いでおむつの側部を、接合手段２０を再接合することによって接合し、その後、接合手段の再接合とともに一着のアンダーパンツと同じ方式で正しい位置まで引上げていない場合は正しい位置まで引上げる。
図６〜８はそれぞれ図２，４および５に対応する図であり、本発明の第二の実施態様を示す。本発明のパンツ型おむつの第二実施態様は、接合部材をケーシングシート９に結合させる時点までは先に述べたのと同じ方式で製造される。図１〜５と類似している図６〜８の部材は同じ参照記号で示す。図６〜８に示す実施態様は先に述べた実施態様とは次の点で異なっている。すなわち二つの接合手段２０を有する一つの接合部材３１の代わりに、相互につながっている一連の半製品の相互に隣接するパンツ型おむつの半製品Ａ−Ｃ間の各半製品の分離想像線の両側に一つずつ接合手段３３を備えている点が異なっている。他の点については、この第二実施態様のパンツ型おむつは図１〜５を参照して述べた実施態様と同じ方式で製造される。またこの実施態様の接合部材３２は二つの可撓性ピース３４，３５を具備し、これらピース３４，３５は第一実施態様の接合手段２０に類似の接合手段３３によって相互に接合されている。突出部の列を有する可撓性ピース３４の端部は他方のピースに当接して折畳まれている。前記端部を折畳んだときに得られる折り目またはひだは、本発明のこの第二実施態様のパンツ型おむつを着用するとき、このようなおむつの斜視図である図８に示すように、広げるかまたは除去する。
図９と１０は本発明のパンツ型おむつの製造方法の第三の実施態様を示す。図９と１０に示す図はそれぞれ図２と４および図６と７に対応する図である。本発明のこの第三の実施態様のおむつは、その接合部材をケーシングシート９にはり合わせるときまでは先に述べたのと同じ方法で製造される。図１〜５と一致する図９，１０の部材は同じ参照記号で示した。第三の実施態様は第一の実施態様とは次の点で異なっている。すなわち接合部材１３は装置１２によって、互いに別個の材料ピース１８，１９として適用されつまり接合手段２０が解かれている点が異なっている。この点について、ピース１８は前面部分にはり合わされ、一方ピース１９は背面部分にはり合わされている。そのウエブを順に折畳むと、各接合手段２０の突出部２１は開口２２中に圧入され、次いで用具２９で切断することによって、図５に示す形態のパンツ型おむつ製品が製造される。
上記の接合手段はすべて、広げたパンツ型おむつは、その側部の分離部分を、パンツおむつを開く前に占めていたのと同じ位置に置いたときしか再接合できないように設計されている。このことから、パンツ型おむつが再接合された後、このおむつによって優れた適合（fit）が確実に提供される。このようにして、再接合されたパンツおむつの吸収体も着用者の体格に対して目的とする位置にあり、このことは漏洩が起こらないことを保証するのに重要である。さらに、現在のおむつと衛生ナプキンの吸収体は、吸収体の特定の画定領域内に体液を受けるよう設計される傾向が増大しているので、このような吸収体の機能は、体液をこれら領域の外側に受けたとき危機にさらされることがある。また本発明のパンツ型おむつと衛生パンティのウエスト弾性体は最初、製品の自然状態のときすなわち負荷が製品に全くかかっていないとき、特定の周囲長の寸法を有し、その結果、開いたパンツ型おむつまたは衛生パンティを再接合した後その周囲長を保持することは、ウエスト弾性体が目的とする機能を果すのに重要である。しかし接合手段は上記形態をとる必要なしに他のタイプの接合手段を本発明の範囲内で使用することができ、例えば自己接合手段もしくは面接合（hook and loop）手段例えばベルクロ（Velcro、登録商標）テープ、またはパンツおむつの周囲方向とその高さ方向すなわちその周囲に対して直角の方向に比較的大きく広げた接着剤塗布部がある。しかし、これら側部の分離部分をどのようにして接合すべきかをケーシングシートにマークするかまたは示すことがこのようなケーシングにとって便利である。前記側部の分離部分の垂直位置のずれが小さいことがパンツおむつの適合に対して特に重要なので、前記分離部分を、垂直方向すなわち高さ方向に互いにどのように関連させるべきか明らかなことが好ましい。自己接合テープまたは接着剤接合手段を用いる場合、これら接合手段は、パンツおむつが着用されるとき、単独で剪断力を受けるよう確実に配置することが好ましい。先に述べた第二実施態様の接合手段はこの理由のため好ましい手段である。
パンツ型おむつの半製品の側部に上記テープを接合する上記の方法は、吸収体が、パンツ型おむつ製造時のウエブ移動方向に対し横方向に配置されているかまたは縦方向に配置されている場合に利用できるが、その差は、パンツおむつを縦方向で生産する場合、背面部分を前面部分に対し折畳む前に、つながった半製品から個々の半製品を切断することが必要であることである。
半製品が個々の半製品として前進しているとき、閉鎖接合手段を有する上記種類の接合部材は、まず接合部材の自由端をその半製品の一方の前面部分に接合し次いでその半製品を折畳むことによって、ケーシングシート９の代わりにケーシングシート２にはりつけることができる。次にその接合部材は折畳まれた半製品の背面部分上に折畳まれそれに接合される。また、平坦なすなわち折畳まれていない接合部材を、個々の平坦な半製品の前面部分上の内側ケーシングシート９に接合しその後半製品を折畳み次に接合部材を折畳んでもよく、その場合、接合部材は、前面部分の内面と背面部分の外面に接合される。また接合部材は、例えば互いに折畳まれた半製品の側部の端縁を、折畳まれた接合部材の自由端を通過させ、次に接合部材の端縁を、外部から加えられる力で該側部に対してしっかり押圧することによって、個々の半製品を折畳んだ後にはりつけてもよい。
この点について、接合部材は勿論、上記の順序と逆の順序で、前面部分と背面部分に接合してもよく、すなわち最初に背面部分に接合し次に前面部分に接合してもよいことは分かるであろう。
図６〜８を参照して記載した方法の変形では、折畳まれた接合部材３２は、半製品を折畳む最終段階で前面部分と背面部分の間を通過させ次に一段階で半製品に接合される。
あるいは、個々のパンツ型おむつ半製品の面部分は、接合部材を折畳む代わりに、半製品を折畳む前に折畳むかまたは半製品を折畳むときに折畳んでもよい。この実施例は図１１と１２に示す。これらの図はパンツ型おむつの半製品３６の概略図を示し、この半製品３６の場合、接合部材の一方の部分３７は二つの相互に協働する部分３７，３８を備えてなり、これらの部分はそれぞれ半製品の前面部分における内表面に接合され、一方、接合部材の他方の部分３８は半製品の背面部分における外表面に接合されている。図１１は、相互につながった半製品のウエブから切断した後の半製品３６を示す。接合部材の部分３８を製造の初期段階で外側ケーシングシートに取付けてから、吸収体、弾性部材および内側ケーシングシートを取付けることが好ましい。図１１に示す形態の半製品からパンツ型おむつの完成品を製造するため、接合部材の部分３８を有する半製品３６の背面部分の部分を半製品の内表面に折り返して、図１２に示す形態の半製品を提供する。次にこの半製品を折畳んでその前面部分と後面部分をその端縁どうしを重ねてその協働部分３７，３８を互いにしっかり押圧する。部分３８としては、最初に述べた種類の接合部材および自己接合式テープまたは面接合テープがあり、そして粘着テープも使用できる。というのは、得られた接続部または接合部は、そのおむつを着用すると本来、剪断力を受けるからである。部分３８は、製造の初期段階ではなくて、半製品の背面部分を折畳んだ後に取付けてもよいと解される。
これまで説明し示してきた本発明の実施態様はパンツ型おむつに関する実施態様だけであったが、本発明は、衛生パンティ、すなわち月経流体または軽度の失禁***物用の吸収体が組込まれているパンティにも適用できると解される。
また、先に説明し示してきた実施態様は本発明の範囲内で変形することもできると解される。例えば、吸収体は説明したのと異なる形態であってもよくそしていくつもの層を具備していてもよく、したがってこのことは、本発明のパンツ型おむつの上記製造工場は対応して改変されることを意味する。
さらに本発明のパンツ型おむつの半製品は、折畳んで、次に上記手段以外の手段でその半製品の前面部分と背面部分を接合してもよい。個々のパンツ型おむつは、その後の別の段階ではなくて、半製品の前面部分と背面部分を接合するとともに半製品の連続ウエブから切断することができる。したがって本発明は後記請求の範囲の範囲によってのみ限定される。

Claims (9)

1. 相互に接合された平坦な半製品の連続的に走行するウェブからパンツ型おむつまたは衛生パンティの形態の吸収物品を製造する方法であって、各半製品が二つのケーシングシート（２，９）の間に封入された細長い吸収体（５）を具備し、かつそのケーシングシートが、該吸収体の相互に向かいあっている前端部と後端部において吸収体の両側に前記吸収体を越えて横方向に延びる面部分を有し、前記半製品を横軸線で折畳んで前記面部分の側部端縁どうしを結合させ、上記半製品を折畳んだ状態で互いに向かい合っている前面部分と背面部分の側部端縁を、解除可能でかつ再接合可能な接合手段（２０；３３）によって接合し、解除可能で再接合可能な接合手段（２０；３３；３７，３８）の相互に相補的な要素を有する二つの部材（１８，１９；３４，３５）のうちの一方を、半製品が折畳まれた状態で互いに対面している半製品の前面部分と背面部分の一方に取付け次いで他方の前記部分を、他方の前記面部分にこれら部材（１８，１９；３４，３５）の両者が前記面部分の内側に取付けられるような方式で取付け、その後ウェブから個々のパンツ型おむつを分離するステップを含み、半製品を折畳む前に、二つの部材（１８，１９；３４，３５）を、半製品が折畳まれた状態で互いに対面する半製品の前面部分と背面部分の一方に、前記二つの部材が相互に接合された状態で取付け、次いで前記半製品を折畳むのと同時に他方の部材を前記半製品の他方の面部分に取付けることを特徴とする方法。
2. 個々に進行される半製品からパンツ型おむつまたは衛生パンティの形態の吸収物品を製造する方法であって、各半製品が内側液体透過性ケーシングシート（９）及び外側液体不透過性ケーシングシート（２）の間に封入された細長い吸収体（５）を含み、それらのケーシングシートが、該吸収体の相互に向かいあっている前端部と後端部において吸収体の両側に前記吸収体を越えて横方向に延びる面部分を伴って延び、向かいあっている前面部分と背面部分の側部端縁は、解除可能で再結合可能な接合手段のみによって製造者によって接合され、解除可能で再接合可能な接合手段は相互に相補的な要素を有する二つの部材からなり、そのうちの一方を前面部分に接合し、他方を後面部分に接合し、これら部材の両方を内側ケーシングシート（９）または外側ケーシングシート（２）に接合する方法において、閉じられた接合手段を有する接合部材が、半製品の前面部分と背面部分の一方に接合部材の自由端を接合し、その後前記半製品を横軸線で折りたたみ前記面部分の側部端縁どうしを結合させることによって外部ケーシングシート（２）に付着され、その後接合部材が前面部分及び後面部分の他方の上で折りたたまれそれに接合されることを特徴とする方法。
3. 個々に進行される半製品からパンツ型おむつまたは衛生パンティの形態の吸収物品を製造する方法であって、各半製品が内側液体透過性ケーシングシート（９）及び外側液体不透過性ケーシングシート（２）の間に封入された細長い吸収体（５）を含み、それらのケーシングシートが、該吸収体の相互に向かいあっている前端部と後端部において吸収体の両側に前記吸収体を越えて横方向に延びる面部分を伴って延び、向かいあっている前面部分と背面部分の側部端縁は、解除可能で再結合可能な接合手段のみによって製造者によって接合され、解除可能で再接合可能な接合手段は相互に相補的な要素を有する二つの部材からなり、そのうちの一方を前面部分に接合し、他方を後面部分に接合し、これら部材の両方を内側ケーシングシート（９）または外側ケーシングシート（２）に接合する方法において、閉じられた接合手段を有する接合部材が前面部分または後面部分上の内部ケーシングシート（９）に取付けられ、その後半製品は横軸線で折りたたまれて前記面部分の側部端縁どうしを結合させ次いで接合部材が折りたたまれ、それで接合部材が前面部分または後面部分の一方の内部表面に及び前面部分又は後面部分の他方の外部表面に接合することを特徴とする方法。
4. 個々に進行される半製品からパンツ型おむつまたは衛生パンティの形態の吸収物品を製造する方法であって、各半製品が内側液体透過性ケーシングシート（９）及び外側液体不透過性ケーシングシート（２）の間に封入された細長い吸収体（５）を含み、それらのケーシングシートが、該吸収体の相互に向かいあっている前端部と後端部において吸収体の両側に前記吸収体を越えて横方向に延びる面部分を伴って延び、向かいあっている前面部分と背面部分の側部端縁は、解除可能で再結合可能な接合手段のみによって製造者によって接合され、解除可能で再接合可能な接合手段は相互に相補的な要素を有する二つの部材からなり、そのうちの一方を前面部分に接合し、他方を後面部分に接合し、これら部材の両方を内側ケーシングシート（９）または外側ケーシングシート（２）に接合する方法において、横軸線で折りたたまれて面部分の端縁どうしを結合された半製品の面部分の端縁を、閉じられた接合手段を有する折りたたまれた接合部材の自由端縁の間に挿入し、次いで面部分に対して接合部材の端縁をしっかりと圧縮することを特徴とする方法。
5. 相互に相補的な要素がボタンおよびボタン穴からなることを特徴とする請求の範囲２，３または４記載の方法。
6. 相互に相補的な要素がフックと留め穴からなることを特徴とする請求の範囲２，３または４記載の方法。
7. 相互に相補的な要素がビードと溝からなることを特徴とする請求の範囲２，３または４記載の方法。
8. 相互に相補的な要素が、自己接合テープの雄部分と雌部分からなることを特徴とする請求の範囲２，３または４記載の方法。
9. 接合手段が接着剤のコーティングからなることを特徴とする請求の範囲２，３または４記載の方法。

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