JP3790191B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トロイダル型無段変速機、特に車両用として有用なトロイダル型無段変速機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用のトロイダル型無段変速機は通常、例えば特開平10−331938号公報に記載のごとく、エンジン等の原動機からの回転を入力される入力ディスクと、これに同軸に対向配置されるとともに車輪に常時駆動結合された出力ディスクと、これら入出力ディスク間で油膜の剪断により動力の受け渡しを行うパワーローラと、該パワーローラを回転自在に支持したトラニオンとを具える。
【0003】
トロイダル型無段変速機の変速に際しては、原動機により常時駆動されている原動機駆動ポンプからの油圧を、車両の前進走行なら前進変速制御弁による制御下で、また後進走行なら後進変速制御弁による制御下で油圧サーボ機構に向かわせ、前進変速制御弁または後進変速制御弁からの油圧に応動する油圧サーボ機構のサーボピストンによってトラニオンを介しパワーローラを、パワーローラ回転軸線が入出力ディスク回転軸線と交差した中立位置からトラニオン軸線方向へオフセットさせる。
これによりパワーローラが入出力ディスクからトラニオン軸線周りの分力を受けるようになる結果、パワーローラはトラニオン軸線周りにおける自己傾転を生起されて入出力ディスクに対するパワーローラの接触軌跡円弧径を連続的に変化させることにより無段変速を行わせる。
一方で上記変速の進行を油圧サーボ機構にフィードバックし、変速の進行につれてトラニオンを元のトラニオン軸線方向位置に向けて戻し、実変速比が指令変速比になったところでパワーローラを上記の中立位置に復帰させるようにして当該指令変速比を維持し得るようになす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、原動機が運転されている間は原動機駆動ポンプから油圧が吐出されているため、上記サーボ機構が当該油圧によって制御可能であるものの、この変速制御油圧が発生していない原動機の停止状態で車両の牽引や惰性走行などにより出力ディスクに車輪側から回転力が逆入力されると、サーボ機構が無制御状態であるため、トロイダル型無段変速機が以下に説明する理由によって勝手に高速側変速比に変速(アップシフト)される傾向にある。
つまり、出力ディスクが上記の通り車輪により逆駆動される時、入力ディスク側のフリクションを反力受けとしてパワーローラが入力ディスクとの接触部からトラニオン軸線方向の分力を受け、パワーローラが高速側変速比へのアップシフトを生起させるトラニオン軸線方向へオフセットされ、前記の自己傾転によりトロイダル型無段変速機を高速側変速比にしてしまう。
【0005】
しかし、かようにトロイダル型無段変速機が高速側変速比にされた状態から原動機の始動により発進を行おうとすると、以下の問題を生ずる。
つまり、この時トロイダル型無段変速機は発進故に指令変速比を当然最低速変速比にしているが、上記発進前の高速側変速比から当該最低速変速比への変速は車両の発進により回転が発生しないと行われ得ないため、上記高速側変速比が選択された状態での発進(所謂ハイ発進)となる。
【0006】
このハイ発進時は高速側変速比故のトルク不足で運転者に発進性能が悪いと感じさせるという問題を生ずる。
【0007】
本発明は、原動機の停止中でも車輪が回転すると油圧を発生するような出力回転駆動ポンプを設け、これからの油圧により例えば上記したごとき原動機停止中における不用意な変速の発生を防止し得るようにしたトロイダル型無段変速機を提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明は、上記した型式のトロイダル型無段変速機、特に、原動機からの回転を回転方向切替機構により可逆転下に入力されるトロイダル型無段変速機を前提とし、
入力回転方向ごとの変速制御弁のうち、一方の入力回転方向に対応した変速制御弁へのライン圧供給を、かかる一方の回転方向に応答して開通する回転方向応答弁により、当該回転方向である時のみ行うようになす。
そして、車輪の回転に応動して油圧を発生する出力回転駆動ポンプを、前記回転方向応答弁のライン圧入力回路に接続して設け、前記出力駆動ポンプにより発生した油圧を前記入力回転方向ごとの変速制御弁のうち前記一方の回転に対応した変速制御弁のみへ供給する
【0009】
【発明の効果】
かかる本発明の構成によれば、原動機の停止中に車輪が回転したとしても、出力回転駆動ポンプからの油圧が、少なくとも上記一方の入力回転方向の時は、回転方向応答弁を経て当該入力回転方向に対応した変速制御弁に至る結果、この変速制御弁がこれへの指令変速比を保つような変速制御を行って、指令変速比を越えた変速を行わせないこととなり、原動機停止中における車輪の回転によっても不用意な変速が発生しないようにし、例えば前記したハイ発進の事態を回避することができる。
しかも本発明によれば、出力回転駆動ポンプからの油圧が上記一方の入力回転方向に対応した変速制御弁にしか供給されないことから、変速制御弁からの作動油の漏洩による作動油の無駄を少なくすることができ、その分、出力回転駆動ポンプの小型化を実現してスペース的にもコスト的にも有利になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図4は、本発明の一実施の形態になるトロイダル型無段変速機を示し、図1はトロイダル型無段変速機の伝動系の模式図である。
図1に示すトロイダル型無段変速機の伝動系は、原動機としてのエンジン1からトルクコンバータ2を経てエンジン回転を入力され、このエンジン回転をそのまま伝達したり(Dレンジでの前進走行時)、逆転させて伝達したり(Rレンジでの後進走行時)、後段へ伝えなくする(P,Nレンジでの駐停車時)前後進切り換え機構3を具える。
【0011】
前後進切り換え機構3の後段には、2個のトロイダル伝動ユニット(フロント側トロイダル伝動ユニット4およびリヤ側トロイダル伝動ユニット5)を、同軸背中合わせに設け、トロイダル型無段変速機をダブルキャビティー式トロイダル型無段変速機として構成する。
これらトロイダル伝動ユニット4,5はそれぞれ、入力ディスク6と、これに同軸に対向配置した出力ディスク7と、対応する入出力ディスク間に介在させた一対ずつのパワーローラ8とを具えた同様な構成とする。
【0012】
両トロイダル伝動ユニット4,5は、それぞれの出力ディスク7が背中合わせになるよう同軸に配置し、この配置に当たっては、それぞれの入力ディスク6を主軸9に回転係合させて前後進切り換え機構3からの回転が共通に入力されるようになし、それぞれの出力ディスク7を主軸9上に回転自在に支持する。
また両出力ディスク7は中空出力軸10を介して相互に一体結合し、この中空出力軸10上に出力歯車11を固設する。
【0013】
パワーローラ8は図4に示すように、個々のトラニオン12に回転自在に支持し(パワーローラ回転軸線をOで示す)、各トラニオン12の下端には、油圧サーボ機構を成すサーボピストン13を同軸に結合して設ける。
サーボピストン13をサーボピストンボディー18内に摺動自在に嵌合してロー側ピストン室18Lおよびハイ側ピストン室18Hを画成する。
なお、図4に示すパワーローラ8では上側のピストン室がロー側ピストン室18L、下側のピストン室がハイ側ピストン室18Hであるが、図1において上下方向反対側に位置するパワーローラ8ではロー側ピストン室18Lおよびハイ側ピストン室18Hが図4の場合と逆になる)。
これらサーボピストン13により全てのトラニオン12を同位相で(同じ変速方向に)同期してストロークさせることにより、以下の変速制御を行うものとする。
【0014】
以下に変速作用を概略説明するに、前後進切り換え機構3からの回転は両入力ディスク6へ共通に伝達され、入力ディスク6の回転は対応するパワーローラ8に伝達されて、これらパワーローラ8を軸線O1 の周りに回転させる。
そして、パワーローラ8は対応する出力ディスク7に回転を伝達し、この回転が共通な出力ギヤ11から、これに噛合するカウンターギヤ14およびカウンターシャフト15、並びに歯車組16を順次経て、主軸9の後端に同軸配置した変速機出力軸17から取り出され、図示せざる駆動車輪に達する。
【0015】
ここで、パワーローラ8をサーボピストン13(図4参照)によりトラニオン12を介し同期して、パワーローラ回転軸線O1 と直交するトラニオン(傾転)軸線O2 の方向に同位相で、図1および図4に示す中立位置(非変速位置)からストロークさせ、パワーローラ回転軸線O1 を入出力ディスク回転軸線O3 からオフセットさせると、パワーローラ8が回転時の分力によりトラニオン軸線O2 の周りに同期して同位相で傾転される。
【0016】
かかるパワーローラ8の自己傾転により、対応する入出力ディスク6,7に対するパワーローラ8の接触軌跡円半径が連続的に変化し、両トロイダル伝動ユニット4,5の変速比を同様に無段階に変化させることができる。
なお変速比が指令変速比になったところで、サーボピストン13によりトラニオン12を介しパワーローラ8を上記オフセットが0の初期ストローク位置(中立位置)に戻すことで、パワーローラ8の自己傾転は行われなくなり指令変速比を保つことができる。
【0017】
ところで上記の変速に際し、Dレンジ(前進走行)である場合は図4のハイ側ピストン室18Hに油圧を供給すると同時にロー側ピストン室18Lを排圧することで一層高速側変速比へのアップシフトが行われ、逆にロー側ピストン室18Lに油圧を供給すると同時にハイ側ピストン室18Hを排圧することで一層低速側変速比へのダウンシフトが行われる。
一方Rレンジ(後進走行)である場合は、回転方向が図1の前後進切り換え機構3により逆にされることからハイ側ピストン室18Hに油圧を供給すると同時にロー側ピストン室18Lを排圧することで一層低速側変速比へのダウンシフトが行われ、逆にロー側ピストン室18Lに油圧を供給すると同時にハイ側ピストン室18Hを排圧することで一層高速側変速比へのアップシフトが行われる。
【0018】
前後進切り換え機構3の切り換え制御を含むトロイダル型無段変速機の変速制御のために通常通り、図1に示すごとくエンジン1により駆動される原動機駆動ポンプ21を設けるが、その他に本発明の前記した目的を達成するため、エンジン1に近いカウンターシャフト15の前端により駆動される出力回転駆動ポンプ22を設ける。
ここでカウンターシャフト15は、変速機出力軸17および歯車組16を介して車輪に常時駆動結合されており、従って出力回転駆動ポンプ22は、エンジン1が停止していても車両の牽引中や惰性走行中のように車輪が回転されている間は、この回転に応動して駆動される。
【0019】
出力回転駆動ポンプ22は図2および図3に示すごときプランジャポンプとし、カウンターシャフト15の前端にピン23で閂結合した偏心カム24を具え、これをポンプハウジング25内に収納する。
ポンプハウジング25は固定せず、偏心カム24の回転軸線周りに自由に回転可能とし、このポンプハウジング25には更にラジアルプランジャ26を摺動自在に嵌合する。
ラジアルプランジャ26はバネ27で偏心カム24のカム面に押圧し、偏心カム24の回転中そのカム面により半径方向へ往復ストロークされることで、オイルパン液面下に開口するようポンプハウジング25に設けた吸入ポート28より吸入弁29を経てオイルを吸入し、同じくポンプハウジング25に設けた吐出ポート30より吐出弁31を経てオイルを吐出するものとする。
【0020】
偏心カム24はラジアルプランジャ26との接触部における引きずり摩擦により当該ラジアルプランジャ26を介してポンプハウジング25を同方向へ連れ廻し、
車輪の前進回転で偏心カム24が図3の矢αで示す方向へ回転されている間、ポンプハウジング25は、出力回転駆動ポンプ22の油圧吐出回路32を構成するパイプ(同符号で示す)の外周フランジ32aと衝接した図3の実線位置に止まり、
車輪の後進回転で偏心カム24が図3の矢βで示す方向へ回転されている間、ポンプハウジング25は、吐出ポート30と油圧吐出パイプ32との接続状態を保ったまま図3の二点鎖線位置となり、前記した回転方向応答弁に相当し、後で詳述する前後進切り換え弁33のスプール33aを図示の前進位置から限界位置に押し込んだ後進位置にするものとする。
【0021】
なお出力回転駆動ポンプ22は、図2および図3につき上述したごとき構成とする代わりに、図5に示すごとく全てのサーボピストン13に共通なサーボピストンボディー18に内蔵させることができる。
つまり、カウンターシャフト15と共に回転する偏心カム24によりストロークされるラジアルプランジャ26をサーボピストンボディー18に摺動自在に嵌合し、このラジアルプランジャ26をバネ27で偏心カム24のカム面に押圧する。
ラジアルプランジャ26は偏心カム24のカム面により半径方向へ往復ストロークされることで、オイルパン液面下に開口するようサーボピストンボディー18に形成した吸入ポート28より図2に示す吸入弁29と同様な図示せざる吸入弁を経てオイルを吸入し、同じくサーボピストンボディー18に形成した吐出ポート30より図2に示す吐出弁31と同様な吐出弁を経てオイルを吐出するものとする。
サーボピストンボディー18には更に、吐出ポート30に通じる油圧吐出回路32を形成する。
【0022】
かように出力回転駆動ポンプ22をサーボピストンボディー18に内蔵させる場合、このポンプ22が図2および図3に示す構成のように後進回転時において前後進切り換え弁33のスプール33aを図3に示す前進位置から限界位置に押し込んだ後進位置にする機能を持たないことから、後進回転時において前後進切り換え弁33のスプール33aを前進位置から後進位置にするには、カウンターシャフト15の後進回転を機械的に検知する周知のリバースセンサによりこれを行う必要があること勿論である。
なお出力回転駆動ポンプ22は、サーボピストンボディー18に内蔵させる代わりに、図示しなかったが、これとは別体に構成してサーボピストンボディー18に取り付けたり、変速制御用のコントロールバルブボディー(図3に46で示す)に内蔵させたり、これとは別体に構成してコントロールバルブボディー46に取り付けることもできるのは言うまでもない。
【0023】
図3および図5に示す出力回転駆動ポンプ22の油圧吐出回路32は、図4のごとく変速制御油圧回路に接続して(請求項1,8に対応)前記した本発明の目的を達成し得るようになす。
先ず変速制御油圧回路を説明するに、これは油圧制御回路36を具える。この油圧制御回路36は、前記した原動機駆動ポンプ21からの作動油を媒体としてこれを所定のライン圧PLに調圧し、ライン圧PLはメイン回路34およびこれから分岐したサブ回路35にそれぞれ出力する。
メイン回路34には、特開平11−94062号公報に記載のものと同様の前進変速制御弁37を挿置し、サブ回路35は、前後進切り換え弁33のポート33c,33dを経てサブ回路48に接続し、このサブ回路48に同じく特開平11−94062号公報に記載のものと同様な後進変速制御弁38を挿置する。
これら変速制御弁37,38とサーボピストン13の両側ピストン室18L,18Hとの間に前記の前後進切り換え弁33を挿入し、これら前進変速制御弁37、後進変速制御弁38、および前後進切り換え弁33は、その他の弁と共に前記したコントロールバルブボディー46(図3参照)に内蔵させる。
【0024】
前進変速制御弁37は、スプール37aに連節した変速制御レバー39を具え、該変速制御レバー39の一端をステップモータにより指令変速比に対応した位置にされ、他端にフォワードプリセスカムを経て変速進行状態をフィードバックされるもので、以下のごとくに作用するものとする。
変速制御レバー39の一端をステップモータにより指令変速比に対応した位置にする時、変速制御レバー39はその他端を支点として対応方向へ回動することによりスプール37aを対応方向へストロークさせ、これにより出力回路40,41の一方にメイン回路34のライン圧PL を供給するとともに他方をドレンさせることで、両者間の差圧により前後進切り換え弁33(前進回転時は前述した通り、そして後で詳述するごとくスプール33aが図4の位置にされている)の出力回路42,43を経てサーボピストン13を中立位置からストロークさせ、指令変速比へ向けての変速を行わせる。
当該変速の進行はフォワードプリセスカムを介して変速制御レバー39の上記他端にフィードバックされ、変速の進行につれサーボピストン13を中立位置に戻すようストローク制御しつつ、実変速比が指令変速比に達した時に丁度スプール37aを出力回路40,41の双方が閉じられた元の位置に戻すことで指令変速比を維持する。
【0025】
後進変速制御弁38は、後進回転時に前後進切り換え弁33のスプール33aが図4の位置から押し込まれてポート33c,33d間を通じると共に回路42,43を回路44,45に切り換え接続するため、後進回転時に前進変速制御弁37の上記作用に代えて以下の変速作用を行う。
つまり後進変速制御弁38は、実変速比が後進用の固定した指令変速比に向かうようスプール38aがリバースプリセスカム(図示せず)を介して対応方向へストロークされ、これにより出力回路44(42),45(43)の一方にサブ回路35,48からのライン圧PLを供給するとともに他方をドレンさせることで、両者間の差圧によりサーボピストン13を中立位置からストロークさせ、後進用の指令変速比へ向けての変速を行わせる。
当該変速の進行につれリバースプリセスカムは、サーボピストン13を中立位置に戻すようストローク制御しつつ、実変速比が後進用の指令変速比に達した時に丁度スプール38aを出力回路44,45の双方が閉じられた元の位置に戻すことで後進用の指令変速比を維持する。
【0026】
前後進切り換え弁33は図3にも示すが、コントロールバルブボディー46内に摺動自在に挿入したスプール33aを通常はバネ33bにより図示の前進位置にされて出力回路42,43をそれぞれ回路40,41に通じ、これにより前進変速制御弁37による前記の変速制御を可能にする。
なお当該前進位置では、ポート33c,33d間が遮断されているため、サブ回路35から後進変速制御弁38にライン圧PLが供給されず、後進変速制御弁37による前記の変速制御が無駄に行われることはない。
一方で前後進切り換え弁33は後進走行中、図2および図3につき前述したごとく出力回転駆動ポンプ22のハウジング25により、または周知のリバースセンサによりスプール33aをバネ33bに抗して押し込まれた後進位置にされて出力回路42,43をそれぞれ回路44,45に通じる。
また当該後進位置ではポート33c,33d間が開通されるため、サブ回路35からサブ回路48を経て後進変速制御弁38にライン圧PLが供給され、従って後進変速制御弁37による前記の変速制御が可能である。
なお、前後進切り換え弁33のスプール33aを図2および図3につき前述したように出力回転駆動ポンプ22のハウジング25により後進位置に押し込む代わりに、周知のリバースセンサにより押し込む場合は後進時において当該リバースセンサの潤滑が必要であるが、この潤滑はサブ回路48から逆止弁49を経て供給される作動油で行う。
ここで逆止弁49の開弁圧は、サブ回路48内のライン圧PLが後進変速制御弁38による変速制御に影響するほどに低下することのない設定圧とする。
【0027】
出力回転駆動ポンプ22の油圧吐出回路32は前記した本発明の目的を達成するため図4に示すごとく、上記した変速制御油圧回路内におけるサブ回路35に接続する。
ここでサブ回路35は、後進変速制御弁38へのライン圧供給を後進回転時に限って行わせる前後進切り換え弁(回転方向応答弁)33の後進変速制御弁用ライン圧入力回路に相当する。
出力回転駆動ポンプ22にはリリーフ弁50を設け、これにより出力回転駆動ポンプ油圧吐出回路32の内圧がリリーフ弁50の開弁圧を越えて高くなることのないようにする。
【0028】
出力回転駆動ポンプ油圧吐出回路32には逆流防止のための逆止弁51を設け、サブ回路35中には、出力回転駆動ポンプ油圧吐出回路32の接続箇所よりも原動機駆動ポンプ21に近い箇所に逆止弁52を挿置し、これを原動機駆動ポンプ21に向かう油流を阻止する向きに配置する。
逆止弁51の上流側において出力回転駆動ポンプ油圧吐出回路32にパワーローラ潤滑回路53を接続して設け、この潤滑回路53をパワーローラ8の潤滑部に導くと共にこの潤滑回路53中に逆止弁54を挿入する。
ここで逆止弁51,52はそれぞれ、本来の逆止機能を果たすだけでよいため、流路抵抗の観点からもその開弁圧をできるだけ低くし、逆止弁54の開弁圧はこれらの開弁圧よりも高くするが、リリーフ弁50の開弁圧よりも低くする。
【0029】
そして、サーボピストン13のロー側ピストン室18Lに板バネ型式の弾性手段55を設け、これによりサーボピストン13をハイ側ピストン室18Hに向けて少なくとも前記中立位置に対応した位置まで付勢する。(請求項4)
ここで弾性手段55は、前進牽引などでサーボピストン13がハイ側ピストン室18Hからロー側ピストン室18Lに向けてストロークするのを、つまり前進時にハイ側ピストン室18Hをロー側ピストン室18Lよりも高圧にした時に生起される変速と同じ方向へのアップシフトを阻止して、前進牽引時にハイ側変速比になるのを防止する、前進時ハイ発進防止用弾性手段を構成する。
【0030】
上記実施の形態になるトロイダル型無段変速機の変速作用を次に説明する。
前進走行中はカウンターシャフト15が出力回転駆動ポンプ22の偏心カム24を図3の矢印α方向に回転するため、または周知の図示せざるリバースセンサがカウンターシャフト15の前進回転を検知するため、前後進切り換え弁33は図3および図4に示す状態になっており、メイン回路34からのライン圧PLを元圧とする前進変速制御弁37を介した前記の前進変速制御が行われる。
後進走行中はカウンターシャフト15が出力回転駆動ポンプ22の偏心カム24を図3の矢印β方向に回転するため、または周知の図示せざるリバースセンサがカウンターシャフト15の後進回転を検知するため、前後進切り換え弁33は図3に二点鎖線で示す位置への回動するポンプハウジング25により、またはリバースセンサによりスプール33aを押し込まれた状態になり、サブ回路35,48からのライン圧PL を元圧とする後進変速制御弁38を介した前記の後進変速制御が行われる。
なお後進走行時の当該変速中において、サブ回路35から出力回転駆動ポンプ22の方向への油流は逆止弁51により阻止され、サブ回路35のライン圧PLが逃げて上記の変速が妨げられる事態の発生を回避することができる。(請求項3)
【0031】
エンジン1の停止中は、これにより駆動される原動機駆動ポンプ21から作動油が吐出されないため、メイン回路34からライン圧PLが出力されることはなく、これを元圧とした変速制御弁37,38による上記の変速制御が行われることはない。
かかるエンジン1の停止中でも、車輪が牽引や惰性走行により回転されると、車輪に常時結合されているカウンターシャフト15が出力回転駆動ポンプ22の偏心カム24を、前進方向の車輪回転時は図3の矢印α方向へ、また後進方向への車輪回転時は図3のβ方向へ回転させる。
出力回転駆動ポンプ22は前記した通りラジアルプランジャポンプであるが故に、偏心カム24が何れの方向へ回転される場合も、出力回転駆動ポンプ油圧出力回路32に作動油を吐出して回転数に応じた油圧を発生させる。
【0032】
エンジン停止中に車輪が後進回転されている場合、前後進切り換え弁33が図4の位置から押し込まれてポート33c,33d間を開通しているため、回路32の出力回転駆動ポンプ吐出圧は逆止弁51、ポート33c、33d、サブ回路48を経て後進変速制御弁38に達する。
ここで後進変速制御弁38は、サブ回路48からの出力回転駆動ポンプ吐出圧を元圧として前記の作用により固定の後進時用変速比(後進用のためロー側変速比)を維持するような変速を行う。
なお、後進回転速度低下による出力回転駆動ポンプ吐出圧の低下で上記の変速制御が所定通りになされ得なくなり、後進回転時の逆駆動力によりトラニオン12が中立位置から少しでも矢εで示すアップシフト方向にずれてトロイダル型無段変速機をアップシフトさせようとすると、これがリバースプリセスカムを介して後進変速制御弁38のスプール38aに矢ρで示すようにフィードバックされる。
【0033】
これにより後進変速制御弁38が、回路44をドレンポート38bに通じると共に回路45へ回路48の出力回転駆動ポンプ吐出圧を供給する結果、ロー側ピストン室18Lの内圧が低下し、ハイ側ピストン室18Hの内圧が上昇することでトラニオン12の上記ストロークεは行われることがない。
そして、上記ロー側ピストン室18Lの内圧低下、およびハイ側ピストン室18Hの内圧上昇に起因してサーボピストン13は板バネ55に抗し押動されることとなり、トラニオン12の対応方向へのストロークによりトロイダル型無段変速機のダウンシフトを生起させることができる。
以上の作用の繰り返しにより、エンジン1の停止中に車輪が牽引や惰性走行で後進回転されても変速機を、後進変速制御弁38に指示された後進用の指令変速比(ロー側変速比)に保持することができる。
なお上記の作用中、回路32からサブ回路35への出力回転駆動ポンプ吐出圧が原動機駆動ポンプ21の方向へ逃げるのを逆止弁52により阻止することができ、上記のハイ発進防止作用が不能になることはない。(請求項2)
【0034】
一方で、エンジン停止中に車輪が前進回転されている場合、前後進切り換え弁33が図6の位置にあってポート33c,33d間を遮断しているため、回路32の出力回転駆動ポンプ吐出圧は逆止弁51、ポート33c、33d、サブ回路48を経て後進変速制御弁38に達することがなく、前進変速制御弁37にも何ら元圧が供給されることがないため、サーボピストン13の両側における室18Hおよび18Lの何れも無圧状態にされている。
従って、サーボピストン13は板バネ型式の弾性手段55によりストローク位置を決められ、この弾性手段55がサーボピストン13を前記したごとく、少なくとも前記中立位置に対応したストローク位置までハイ側ピストン室18Hに向け付勢するものであることから、サーボピストン13が中立位置を越えてハイ側ピストン室18Hからロー側ピストン室18Lに向かうのを防止することができ、エンジン1の停止中に車輪が牽引や惰性走行で前進回転される時のハイ側変速比への変速を回避してハイ発進を回避することができる。(請求項4)
【0035】
以上により本実施の形態においては、エンジン1の停止中に車輪が牽引や惰性走行によって前進回転される場合も、また逆に後進回転される場合も、トロイダル型無段変速機がハイ側変速比にされることがなく、ハイ発進を回避することができる。
しかも本実施の形態によれば、出力回転駆動ポンプ22からの油圧が後進変速制御弁38にしか供給されないために、前進変速制御弁37からの作動油の漏洩による作動油の無駄を少なくすることができ、その分、出力回転駆動ポンプ22の小型化を実現し得てスペース的にもコスト的にも有利になる。
【0036】
図6(請求項1,9に対応)は、本発明の他の実施の形態になるトロイダル型無段変速機の変速制御油圧回路を示し、本実施の形態においては、図4の場合とは逆に後進変速制御弁38をメイン回路34中に挿置し、前進変速制御弁37をサブ回路48に接続する。
これがため前後進切り換え弁33も、図4の場合と逆に後進回転時に図示位置となり、前進回転時にスプール33aを押し込まれるようなものとし、従って、図3に示す出力回転駆動ポンプ22に関し、前後進切り換え弁33および出力回転駆動ポンプ油圧吐出パイプ32を図3の場合とは左右逆に配置する。
なお、前進回転時に前後進切り換え弁33のスプール33aを出力回転駆動ポンプ22のポンプハウジング25で押し込まない場合は、前記した機械的なリバースセンサに対応したフォワードセンサを用いることとし、当該フォワードセンサの潤滑を図6における逆止弁49からの作動油で行うこととする。
【0037】
そして本実施の形態においては、図4における弾性手段55に代えて、サーボピストン13のハイ側ピストン室18Hに板バネ型式の弾性手段56を設け、これによりサーボピストン13をロー側ピストン室18Lに向けて少なくとも前記中立位置に対応した位置まで付勢する。(請求項4)
ここで弾性手段56は、後進牽引などでサーボピストン13がロー側ピストン室18Lからハイ側ピストン室18Hに向けてストロークするのを、つまり後進時にロー側ピストン室18Lをハイ側ピストン室18Hよりも高圧にした時に生起される変速と同じ方向へのアップシフトを阻止して、後進牽引時にハイ側変速比になるのを防止する、後進時ハイ発進防止用弾性手段を構成する。
【0038】
本実施の形態になるトロイダル型無段変速機の変速作用を次に説明する。
後進走行中は前後進切り換え弁33が図6に示す状態になっており、メイン回路34からのライン圧PLを元圧とする後進変速制御弁38を介した前記の後進変速制御が行われる。
前進走行中は前後進切り換え弁33がスプール33aを図6に示す位置から押し込まれた状態になり、サブ回路35,48からのライン圧PL を元圧とする前進変速制御弁37を介した前記の前進変速制御が行われる。
なお前進走行時の当該変速中において、サブ回路35から出力回転駆動ポンプ22の方向への油流は逆止弁51により阻止され、サブ回路35のライン圧PLが逃げて上記の変速が妨げられる事態の発生を回避することができる。(請求項3)
【0039】
エンジン1の停止中は、これにより駆動される原動機駆動ポンプ21から作動油が吐出されないため、メイン回路34からライン圧PLが出力されることはなく、これを元圧とした変速制御弁37,38による上記の変速制御が行われることはない。
かかるエンジン1の停止中でも、車輪が牽引や惰性走行により回転されると、出力回転駆動ポンプ22は何れの方向の回転であっても、出力回転駆動ポンプ油圧出力回路32に作動油を吐出して回転数に応じた油圧を発生させる。
【0040】
エンジン停止中に車輪が前進回転されている場合、前後進切り換え弁33が図6の位置から押し込まれてポート33c,33d間を開通しているため、回路32の出力回転駆動ポンプ吐出圧は逆止弁51、ポート33c、33d、サブ回路48を経て前進変速制御弁37に達する。
ここで前進変速制御弁37は、サブ回路48からの出力回転駆動ポンプ吐出圧を元圧として前記の作用により停車時用最ロー変速比を維持するような変速を行う。
なお、前進回転速度低下による出力回転駆動ポンプ吐出圧の低下で上記の変速制御が所定通りになされ得なくなり、前進回転時の逆駆動力によりトラニオン12が中立位置から少しでも矢δで示すアップシフト方向にずれてトロイダル型無段変速機をアップシフトさせようとすると、これがフォワードプリセスカムを介して変速制御レバー39の対応端に矢γで示すようにフィードバックされる。
【0041】
これにより前進変速制御弁37が、回路44をサブ回路48に通じると共に回路45をドレンポート37bに通じる結果、ロー側ピストン室18Lの内圧が回路48の出力回転駆動ポンプ吐出圧により上昇され、ハイ側ピストン室18Hの内圧が低下されることで、トラニオン12の上記ストロークδは行われることがない。
そして、上記ロー側ピストン室18Lの内圧上昇、およびハイ側ピストン室18Hの内圧低下に起因してサーボピストン13は板バネ56に抗し押動されることとなり、トラニオン12の対応方向へのストロークによりトロイダル型無段変速機のダウンシフトを生起させることができる。
以上の作用の繰り返しにより、エンジン1の停止中に車輪が牽引や惰性走行で前進回転されても変速機を、前進変速制御弁37に指示された停車時用の最ロー指令変速比に保持することができる。
なお上記の作用中、回路32からサブ回路35への出力回転駆動ポンプ吐出圧が原動機駆動ポンプ21の方向へ逃げるのを逆止弁52により阻止することができ、上記のハイ発進防止作用が不能になることはない。(請求項2)
【0042】
一方で、エンジン停止中に車輪が後進回転されている場合、前後進切り換え弁33が図4の位置にあってポート33c,33d間を遮断しているため、回路32の出力回転駆動ポンプ吐出圧は逆止弁51、ポート33c、33d、サブ回路48を経て前進変速制御弁37に達することがなく、後進変速制御弁38にも何ら元圧が供給されることがないため、サーボピストン13の両側における室18Hおよび18Lの何れも無圧状態にされている。
従って、サーボピストン13は板バネ型式の弾性手段56によりストローク位置を決められ、この弾性手段56がサーボピストン13を前記したごとく、少なくとも中立位置に対応したストローク位置までロー側ピストン室18Lに向け付勢するものであることから、サーボピストン13が中立位置を越えてロー側ピストン室18Lからハイ側ピストン室18Hに向かうのを防止することができ、エンジン1の停止中に車輪が牽引や惰性走行で後進回転される時のハイ側変速比への変速を回避してハイ発進を回避することができる。(請求項4)
【0043】
以上により本実施の形態においても、エンジン1の停止中に車輪が牽引や惰性走行によって前進回転される場合も、また逆に後進回転される場合も、トロイダル型無段変速機がハイ側変速比にされることがなく、ハイ発進を回避することができる。
加えて本実施の形態によれば、出力回転駆動ポンプ22からの油圧が前進変速制御弁37にしか供給されないために、後進変速制御弁38からの作動油の漏洩による作動油の無駄を少なくすることができ、その分、出力回転駆動ポンプ22の小型化を実現し得てスペース的にもコスト的にも有利になる。
【0044】
ところで上記何れの実施形態を採用する場合も、図5につき前述したごとく、出力回転駆動ポンプ22をサーボピストン13用のサーボピストンボディー18に内蔵させるか、またはこれに別体物として取り付ける場合(請求項5)、
サーボピストンボディー18が車輪と共に回転するメンバー(カウンターシャフト15)の近くに位置することから、これにより駆動される出力回転駆動ポンプ22のレイアウトが容易となる。
【0045】
なお出力回転駆動ポンプ22は前記した通り、上記サーボピストンボディー18に代えて、コントロールバルブボディー46に内蔵させるか、これに別体物として取り付けてもよい。
【0046】
ダブルキャビティー式トロイダル型無段変速機のカウンターシャフト15に設けたカム24により駆動されるプランジャポンプ26により出力回転駆動ポンプ22を構成する場合(請求項7)、
ポンプ駆動系を別途付加する必要がなくてコスト上有利であると共に、カウンターシャフト15の長手方向いずれの箇所にでも出力回転駆動ポンプ22を配置し得てレイアウトの自由度も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になるトロイダル型無段変速機の伝動系を示す模式図である。
【図2】 同トロイダル型無段変速機における出力回転駆動ポンプを示す要部拡大断面図である。
【図3】 同出力回転駆動ポンプを前後進切り換え弁と共に示す要部拡大正面図である。
【図4】 同トロイダル型無段変速機における変速制御油圧回路を示す回路図である。
【図5】 出力回転駆動ポンプの他の構成例を示すサーボピストンボディーの要部拡大断面図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態になるトロイダル型無段変速機の変速制御油圧回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 エンジン(原動機)
2 トルクコンバータ
3 前後進切り換え機構
4 フロント側トロイダル伝動ユニット
5 リヤ側トロイダル伝動ユニット
6 入力ディスク
7 出力ディスク
8 パワーローラ
9 主軸
10 中空出力軸
11 出力歯車
12 トラニオン
13 サーボピストン(油圧サーボ機構)
14 カウンターギヤ
15 カウンターシャフト
16 歯車組
18 サーボピストンボディー
18L ロー側ピストン室
18H ハイ側ピストン室
17 変速機出力軸
21 原動機駆動ポンプ
22 出力回転駆動ポンプ
24 偏心カム
25 ポンプハウジング
26 ラジアルプランジャ
28 吸入ポート
29 吸入弁
30 吐出ポート
31 吐出弁
32 出力回転駆動ポンプ圧吐出回路
33 前後進切り換え弁
34 メイン回路
35 サブ回路
36 油圧制御回路
37 前進変速制御弁
38 後進変速制御弁
39 変速制御レバー
46 コントロールバルブボディー
48 サブ回路
49 逆止弁
50 リリーフ弁
51 逆止弁
52 逆止弁
53 パワーローラ潤滑回路
54 逆止弁
55 弾性手段
56 弾性手段

Claims (9)

  1. 原動機からの回転を可逆転下に入力されるディスクと、
    該入力ディスクに同軸に対向配置されるとともに車輪に常時駆動結合された出力ディスクと、
    これら入出力ディスク間で動力の受渡しを行うパワーローラとを具え、
    パワーローラを回転自在に支持したトラニオンを、原動機駆動ポンプから入力回転方向ごとの変速制御弁を経由したライン圧に応動する油圧サーボ機構により、パワーローラ回転軸線が入出力ディスク回転軸線と交差した中立位置からトラニオン軸線方向へオフセットするようストロークさせることで変速を生起させ、
    該変速の進行を前記油圧サーボ機構にフィードバックして指令変速比になったところでパワーローラを前記中立位置に戻すようにしたトロイダル型無段変速機において、
    前記入力回転ごとの変速制御弁のうち、一方の入力回転方向に対応した変速制御弁へのライン圧供給を、該一方の回転方向に応答して開通する回転方向応答弁により、該回転方向である時のみ行うようになし、
    前記車輪の回転に応動して油圧を発生する出力回転駆動ポンプを、前記回転方向応答弁のライン圧入力回路に接続して設け、前記出力駆動ポンプにより発生した油圧を前記入力回転方向ごとの変速制御弁のうち前記一方の回転に対応した変速制御弁のみへ供給することを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 請求項1に記載のトロイダル型無段変速機において、前記回転方向応答弁のライン圧入力回路中に、前記出力回転駆動ポンプの接続箇所よりも原動機駆動ポンプに近い箇所において、回転方向応答弁から遠ざかる方向への油流を阻止する逆止弁を挿置したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  3. 請求項1または2に記載のトロイダル型無段変速機において、前記出力回転駆動ポンプ油圧を逆止弁を経て前記回転方向応答弁に供給するよう構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機において、前記入力回転方向ごとの変速制御弁のうち、他方の入力回転方向に対応した変速制御弁が、アップシフトを生起させるために前記トラニオンをオフセットさせる時と同じ方向のトラニオンのオフセットに対し抵抗を付与する弾性手段を設けたことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  5. 請求項1乃至4記載のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機において、前記出力回転駆動ポンプを前記サーボピストン用のサーボピストンボディーに内蔵させるか、または該サーボピストンボディーに別体物として取り付けたことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機において、前記変速制御弁を内蔵したコントロールバルブボディーに前記出力回転駆動ポンプを内蔵させるか、または該コントロールバルブボディーに別体物として取り付けたことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  7. 前記入出力ディスク、パワーローラ、およびトラニオンよりなるトロイダル伝動ユニットを2個、出力ディスクが背中合わせになるよう同軸に配置して具え、背中合わせの出力ディスクからこれら出力ディスクに平行に並置したカウンターシャフトを経て変速回転を取り出すようにした請求項5に記載のトロイダル型無段変速機において、
    前記カウンターシャフトに設けたカムにより駆動されるプランジャポンプにより前記出力回転駆動ポンプを構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  8. 前進回転時は原動機駆動ポンプからのライン圧を前進変速制御弁による制御下でサーボピストンのロー側ピストン室またはハイ側ピストン室に供給してパワーローラを対応方向へオフセットさせることによりダウンシフト方向またはアップシフト方向の変速を行い、
    後進回転時は原動機駆動ポンプからのライン圧を後進変速制御弁による制御下でサーボピストンの前記ロー側ピストン室またはハイ側ピストン室に供給してパワーローラを対応方向へオフセットさせることにより逆にアップシフト方向またはダウンシフト方向の変速を行うようにした請求項1乃至7のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機において、
    前記後進変速制御弁へのライン圧供給を、後進回転方向に応答して開通する回転方向応答弁により、後進回転方向である時のみ行うようになし、
    前記出力回転駆動ポンプを、前記逆止弁を経て前記回転方向応答弁のライン圧入力回路に接続し、
    該回転方向応答弁のライン圧入力回路中に、前記出力回転駆動ポンプの接続箇所よりも前記原動機駆動ポンプに近い箇所において、回転方向応答弁から遠ざかる方向への油流を阻止する前記逆止弁を挿置し、
    前記サーボピストンを少なくとも前記中立位置に対応した位置まで前記ハイ側ピストン室に向けて付勢する前記弾性手段を設けたことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  9. 前進回転時は原動機駆動ポンプからのライン圧を前進変速制御弁による制御下でサーボピストンのロー側ピストン室またはハイ側ピストン室に供給してパワーローラを対応方向へオフセットさせることによりダウンシフト方向またはアップシフト方向の変速を行い、
    後進回転時は原動機駆動ポンプからのライン圧を後進変速制御弁による制御下でサーボピストンの前記ロー側ピストン室またはハイ側ピストン室に供給してパワーローラを対応方向へオフセットさせることにより逆にアップシフト方向またはダウンシフト方向の変速を行うようにした請求項1乃至7のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機において、
    前記前進変速制御弁へのライン圧供給を、前進回転方向に応答して開通する回転方向応答弁により、前進回転方向である時のみ行うようになし、
    前記出力回転駆動ポンプを、前記逆止弁を経て前記回転方向応答弁のライン圧入力回路に接続し、
    該回転方向応答弁のライン圧入力回路中に、前記出力回転駆動ポンプの接続箇所よりも前記原動機駆動ポンプに近い箇所において、回転方向応答弁から遠ざかる方向への油流を阻止する前記逆止弁を挿置し、
    前記サーボピストンを少なくとも前記中立位置に対応した位置まで前記ロー側ピストン室に向けて付勢する前記弾性手段を設けたことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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