JPH10311400A - 液圧式無段変速装置 - Google Patents

液圧式無段変速装置

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JPH10311400A
JPH10311400A JP11993997A JP11993997A JPH10311400A JP H10311400 A JPH10311400 A JP H10311400A JP 11993997 A JP11993997 A JP 11993997A JP 11993997 A JP11993997 A JP 11993997A JP H10311400 A JPH10311400 A JP H10311400A
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pump
hydraulic
speed
discharge
radial piston
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JP11993997A
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English (en)
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Wataru Minami
亘 南
Minoru Ogura
稔 小倉
Hideoki Katsuta
秀興 勝田
Hideaki Igarashi
英明 五十嵐
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝達効率の高い液圧式無段変速装置を提供す
ることにある。 【解決手段】 ラジアルピストンポンプ2の入力軸3を
エンジン1に連結し、出力軸6を前後進切換ギヤボック
ス30に連結する。エンジン1からの入力でラジアルピ
ストンポンプ2に作動液を吸入路9から吸い込んで吐出
路10に吐出するポンプ作用を行わせる。そして、ラジ
アルピストンポンプ2のポンプ作用中において、比例制
御電磁弁14で吐出系通路を絞ることによって吐出液に
流動抵抗を与え、入力軸3に対して出力軸6を絞り量に
対応した減速比で回転させ、吐出系通路の全閉時には入
力軸3と出力軸6を直結する構成とした。また、増速用
の可変ポンプ19の吐出油をラジアルピストンポンプ2
の吐出系通路に供給してラジアルピストンポンプ2をモ
ータとして作用させ、出力軸6の回転を増速するように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の実施の形態】本発明は、例えば自動車の動力伝
達装置に用いられる液圧式無段変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車に用いられている液圧式無
段変速装置としては、エンジンの動力を油圧ポンプによ
って全て流体エネルギーに変換し、その後油圧モータに
よって再び機械エネルギーに戻して負荷へ伝達する方式
の静油圧式無段変速装置が知られており、この無段変速
装置は油圧ポンプの吐出量及び油圧モータの容量を変え
ることによって変速する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な静油圧式無段変速装置の場合、歯車式の機械式変速装
置に比べると、変速時のショックがなく、乗り心地がよ
いという長所を有する反面、液圧式特有の伝達効率が低
いという欠点がある。静油圧式無段変速装置の伝達効率
は主として油圧ポンプの効率で支配され、その油圧ポン
プの全効率は、一般に全効率=容積効率×機械効率で示
される。即ち、油圧ポンプの場合、作動液の漏れによる
損失及び摺動面間における摩擦抵抗(例えば斜板式のア
キシアルピストンポンプの場合であれば、ピストンと斜
板との間の摩擦抵抗)による機械的な損失が発生し、こ
のため効率が低いものとなっている。
【0004】本発明の目的は、上述の問題点に鑑み、液
圧ポンプを動力伝達手段として用いる液圧式無段変速装
置において、液圧ポンプに生ずる損失のうち、摩擦抵抗
による機械的損失を無くすことによって伝達効率を高め
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のように構成したものである。即ち、請
求項1の発明は、液圧式無段変速装置であって、駆動装
置に連結される入力軸と被動装置に連結される出力軸と
を備え、しかも両軸間には入力側の回転によって出力側
に円周方向の力が作用する回転式液圧ポンプと、前記回
転式液圧ポンプの吐出系通路の開度を全開位置と全閉位
置との間で連続的に制御する開度制御手段を備えたこと
を特徴とする。
【0006】上記のように構成された請求項1の発明に
よれば、駆動装置の動力で回転式液圧ポンプの入力軸が
回転されるとき、吐出系通路の開度を絞り作動液の流れ
に抵抗を与えると、入力軸側から出力軸側に円周方向の
力が作用され、出力軸が入力軸に対して減速回転され
る。そのときの減速比(変速比)は吐出系通路の絞り量
に対応する。そして、吐出系通路の全閉時には作動液の
流れがロックされ、入力軸と出力軸が一体となって回転
し、直結となる。このように、請求項1の発明によれ
ば、吐出系通路の絞りを連続的に制御することによって
入・出力軸での無段変速が可能となり、変速ショックを
伴うことなく滑らかに動力を伝達できる。そして、本発
明の液圧式無段変速装置は、回転式液圧ポンプによって
機械的エネルギーを液圧エネルギーに変換後、その液圧
エネルギーを再度機械エネルギーとして取り出す方式で
あって、その場合、入力軸と出力軸との間の動力伝達に
おいて、液圧に関する損失を伴うのみであって、機械的
損失となる摩擦力をトルク伝達を助勢する力として利用
することによって、従来の静油圧式無段変速装置に比べ
て伝達効率を高めることができる。
【0007】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の液圧式無段変速装置において、前記駆動装置によって
駆動される増速用ポンプと、その増速用ポンプから吐出
された作動液を回転式液圧ポンプの吐出系通路に導入さ
せて該液圧ポンプをモータとして作動させる増速切換手
段とを備えたことを特徴とする。
【0008】従って、請求項2の発明によれば、回転式
液圧ポンプの入力軸と出力軸が一体回転している直結状
態において、増速用ポンプから吐出された作動液を回転
式液圧ポンプの吐出系通路に送り込むことによって、該
回転式液圧ポンプがモータとして作用する。そのため、
出力軸の回転速度を、入力軸の回転速度にモータ作用に
よる回転速度を加えた速度まで増速することができる。
【0009】また、請求項3の発明は、請求項2に記載
の液圧式無段変速装置において、前記増速用ポンプが可
変容量形ポンプから構成され、しかも増速用ポンプのポ
ンプ容量を変更する油圧式容量変更手段の作動圧力を連
続的に制御可能な増速比制御手段を備えたことを特徴と
する。このような構成によれば、増速用ポンプの容量を
可変して吐出流量を増減することによって入・出力軸間
の増速比を変えることができる。
【0010】また、請求項4の発明は、請求項2又は3
に記載の液圧式無段変速装置において、前記回転式液圧
ポンプの吐出系通路の開放状態では、前記増速用ポンプ
からの吐出液を回転式液圧ポンプの吸込系通路に送り込
むチャージポンプとして用いるようにしたことを特徴と
する。このような構成としたときは、減速運転時におい
て、回転式液圧ポンプの吸込系通路に吸い込み負圧が増
加することに起因するキャビテーションの発生を防止す
ることが可能となる。
【0011】また、請求項5の発明は、請求項3に記載
の液圧式無段変速装置において、前記開度制御手段及び
前記増速切換手段が比例制御電磁弁によって構成され、
前記増速比制御手段が増速制御用の比例制御電磁弁によ
って構成されていることを特徴とする。このような構成
を採用したときは、例えば液圧式無段変速装置を自動車
に適用した場合において、回転式液圧ポンプの吐出系通
路の絞りや増速用ポンプから回転式液圧ポンプの吐出系
通路に送られる作動液量をエンジン回転数や車速及びア
クセルペダルの踏み込み量等に基づいて設定される変速
比に対応して制御することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。本実施の形態に係る液圧
式無段変速装置は、動力伝達手段としてラジアルピスト
ンポンプを利用したものであって、フォークリフトのよ
うな産業車両の走行用駆動装置における変速装置として
適用した場合で説明する。図1は液圧式無段変速装置を
説明する回路図であり、図2はラジアルピストンポンプ
の概略横断面図である。
【0013】図示のように、駆動装置としてのエンジン
1の動力を被動装置側に伝達するために用いられる定容
量形のラジアルピストンポンプ2の入力軸3には、多数
のピストン4を放射状に備えたシリンダブロック5が固
定される。一方、ラジアルピストンポンプ2の出力軸6
には、ケース7が固定され、そのケース7内に収容固定
されたスラストリング8の中に前記シリンダブロック5
が偏心して配置されている。なお、出力軸6の出力側端
部には被動装置側としての前後進切換ギヤボックス30
のギヤシャフトに連結される。
【0014】また、出力軸6内には軸方向に沿って吸入
路9と吐出路10との2つの通路が設けられ、吸入路9
と吐出路10の各一端がそれぞれ軸外周面に吸入口9a
及び吐出口10aとして開口されている。一方、シリン
ダブロック5は出力軸6における吸入口9a及び吐出口
10aが設定された部位に対して回転可能に嵌合され、
その嵌合部内周面にシリンダ室5aが開口されている。
従って、エンジン1からの動力で入力軸3と共にシリン
ダブロック5がスラストリング8内を偏心回転すると、
ピストン4がシリンダ室5aを往復運動をすることによ
って作動液の吸い込み、吐き出しを行う。
【0015】前記出力軸6にはスイベルジョイント11
が設けられ、このスイベルジョイント11によって吸入
路9及び吐出路10の他端部が、軸外の吸入管路12及
び吐出管路13に対してそれぞれ常時連通されており、
これら吸入路9と吸入管路12によって吸入系通路が構
成され、吐出路10と吐出管路13によって吐出系通路
が構成されている。
【0016】吸入管路12及び吐出管路13は吐出系通
路の開度(絞り量)を制御する開度制御手段として設け
られた比例制御電磁弁14に接続されている。比例制御
電磁弁14は吐出系通路の全開位置(a)と全閉位置
(b)のほか、増速位置(c)を有しており、コントロ
ーラ(図示省略)からの制御信号によって全開位置
(a)と全閉位置(b)との間で連続的に変位し、減速
比(変速比)に対応して吐出路の絞り量を制御する。ま
た、比例制御電磁弁14は増速時には増速位置(c)に
切り換えられるようになっている。従って、比例制御電
磁弁14の増速位置(c)は請求項2に記載の増速切換
手段を構成する。なお、全開位置(a)から全閉位置
(b)に至る間の吸入側と吐出側は相互に連通されてい
る。なお、比例制御電磁弁14とオイルタンク15とを
接続する管路16には、チェック弁17及びリリーフ弁
18が設けられている。
【0017】また、ラジアルピストンポンプ2の出力軸
6の回転速度を増速する増速用ポンプとして、例えば可
変容量形の斜板式アキシアルピストンポンプ19(以
下、可変ポンプという)が設けられている。可変ポンプ
19はラジアルピストンポンプ2の入力軸3からギヤ列
20を介して駆動(エンジン1から別ルートで駆動する
ように構成してもよい)され、その可変ポンプ19から
吐出された作動液がチェック弁21を有する管路22を
経て比例制御電磁弁14に送られるようになっている。
【0018】また、可変ポンプ19の吐出液は、比例制
御電磁弁14に送られるほか、さらにチェック弁21の
上流側から管路23を経てポンプ容量可変用のコントロ
ールシリンダ24に送られるようになっている。そし
て、可変ポンプ19の容量は容量増大方向に作用するコ
ントロールシリンダ24の押動力と、その反対向きに作
用するスプリング25とのバランスによって調整され
る。即ち、コントロールシリンダ24とスプリング25
によって可変ポンプ19における斜板の傾き角度を変え
て容量を可変する油圧式容量変更手段が構成されてい
る。
【0019】管路23にはチャージ圧保持用としてのリ
リーフバルブ26が設けられ、そのリリーフバルブ26
は上流側から導かれるパイロット圧力とスプリング27
とのバランスによってコントロールシリンダ24内の圧
力を常に設定圧力に保持することによって可変ポンプ1
9の容量を小容量状態に保持して動力損失を防ぐように
なっている。
【0020】また、管路23にはリリーフバルブ26に
対してその設定圧力を上昇する側にパイロット圧を作用
させるためのパイロットライン28が設けられている。
そして、パイロットライン28には、コントロールシリ
ンダ24の作動圧力を制御する増速比制御手段としての
比例制御電磁弁29が設けられ、その比例制御電磁弁2
9はコントローラからの増速時の制御信号によって比例
制御されるようになっている。なお、コントローラから
比例制御電磁弁14及び29にそれぞれ出力される制御
信号は、通常の自動車の場合と同様にエンジン回転数や
車速あるいはアクセルペダルの踏み込み量に基づいて設
定される減速比及び増速比に応じて出力されるよう構成
される。
【0021】次に、上記のように構成された本実施の形
態の作用を説明する。
【0022】「停止」エンジン1によってラジアルピス
トンポンプ2の入力軸3が回転されると、入力軸3と共
にシリンダブロック5がスラストリング8内を偏心回転
し、それに伴いピストン4が往復運動して作動液を吸入
口9aから吸い込んで吐出口10aに吐出する。即ち、
ラジアルピストンポンプ2は通常のポンプ作用を行う
が、このとき、比例制御電磁弁14を全開位置(a)に
保持すれば、吐出系の流路抵抗が小さく、作動液が循環
するだけとなり、動力は出力軸6に伝達されず、車両の
駆動輪は駆動されない。このとき、増速制御用電磁弁2
9は図示のドレン位置に保持されている。従って、可変
ポンプ19はチャージポンプとして作用し、ラジアルピ
ストンポンプ2の吸入系の回路内圧力を一定に保つ。
【0023】「減速」ラジアルピストンポンプ2のポン
プ作用中において、コントローラから出力される制御信
号に基づいて比例制御電磁弁14を全開位置(a)と全
閉位置(b)との間で連続的に変位し、吐出系通路を減
速比に応じて絞る。この絞り作用によってラジアルピス
トンポンプ2の吐出系の作動液流れに抵抗が加えられる
ため、シリンダブロック5と共にピストン4がスラスト
リング8内を偏心回転するときの、吐出行程におけるピ
ストン4の先端とスラストリング8の内周面面との摺動
抵抗(ピストン4の押圧力)が増加する。つまり、吐出
行程ではピストン4はその先端がスラストリング8の内
周面に対して食い込むような力を及ぼしつつ作動液を吐
出するので、スラストリング8には円周方向の力(回転
力)が作用するが、その力は吐出系通路の絞り量に対応
する。そのため、スラストリング8が絞り量に対応する
速度で回転され、その回転はケース7、出力軸6に出力
されたのち、前後進切換ギヤボックス30内のギヤから
図示省略のデファレンシャル装置を経て駆動輪に伝達さ
れる。
【0024】かくして、エンジン1の動力はラジアルピ
ストンポンプ2によって吐出系通路の絞り量に対応した
減速比で変速されて駆動輪に伝達されることになる。こ
のとき、可変ポンプ19は停止時と同様にチャージポン
プとして作用するが、増速制御用の比例制御電磁弁29
がドレン位置に保持されているので、エンジン1の回転
数が上昇してもリリーフバルブ26によってコントロー
ルシリンダ24の圧力が一定に保持される。
【0025】「直結」コントローラから出力される制御
信号に基づいて比例制御電磁弁14が全閉位置(b)位
置に保持される。このことによってラジアルピストンポ
ンプ2の吐出系通路が閉じられるため、ピストン4のシ
リンダブロック5に対する往復運動がロックされる。つ
まり、ラジアルピストンポンプ2のポンプ作用がロック
され、シリンダブロック5とスラストリング8が一体に
なって回転する。従って、入力軸3の回転が減速される
ことなく出力軸6に伝達される。なお、このときも増速
制御用の比例制御電磁弁29がドレン位置に保持されて
いるので、可変ポンプ19はチャージポンプとして作用
する。また、上記「減速」「直結」時においては、可変
ポンプ19からの吐出液がラジアルピストンポンプ2の
吸入側に送られるので、エンジン1が高速で回転された
場合のラジアルピストンポンプ2の吸込負圧の増大によ
るキャビテーションの発生を防止すことができる。
【0026】「増速」コントローラから出力される制御
信号によって比例制御電磁弁14が増速位置(c)に切
り換えられる。このため、可変ポンプ19から吐出され
た作動液がラジアルピストンポンプ2の吐出系通路に送
り込まれるため、この作動液でピストン4がスラストリ
ング8内周面に押圧されることによって該スラストリン
グ8は円周方向の分力を受けて回転する。即ち、可変ポ
ンプ19によってラジアルピストンポンプ2がモータと
して作用され、出力軸6は入力軸3の回転数にモータ回
転数を加えた回転数で増速回転される。
【0027】同時にコントローラから出力される制御信
号によって増速制御用の比例制御電磁弁29がパイロッ
ト圧導入側へ連続的に変位され、ポンプポートがバルブ
ポートに連通し、リリーフバルブ26に対してパイロッ
ト圧が作用する。このため、リリーフバルブ26はパイ
ロットライン28のパイロット圧及びスプリング25の
合力と、反対側に作用するパイロット圧力との差によ
り、可変ポンプ19の吐出液をコントロールシリンダ2
4に導入する側へ変位されるとともに、その設定圧力が
調整される。この場合、比例制御電磁弁29はバルブポ
ートに対するポンプポートの連通開度を増大するに連れ
てタンクポートに対するポンプポートの連通開度を絞る
形態で連続的に変位するので、パイロット圧導入側への
変位量が増えるに伴ってリリーフバルブ26に作用する
パイロット圧が高くなり、リリーフバルブ26の設定圧
力が高められることになる。
【0028】かくして、リリーフバルブ26の変位によ
りポンプポートがシリンダポートに連通されると、可変
ポンプ19の吐出液がコントロールシリンダ24に送り
込まれ、該コントロールシリンダ24が斜板の傾き角度
を変えて可変ポンプ19の容量を変更する。この場合、
リリーフバルブ26の変位量は比例制御電磁弁29で制
御されるパイロット圧に対応し、そしてシリンダポート
に対するポンプポートの連通開度を増大するに連れてタ
ンクポートに対するポンプポートの連通開度を絞る形態
で連続的に変位されるので、コントロールシリンダ24
の作動圧力はリリーフバルブ26の変位量に対応して増
減する。即ち、比例制御電磁弁29の比例制御によって
可変ポンプ19の容量を変更し、ラジアルピストンポン
プ2に供給される作動液の吐出量を変えることによって
ラジアルピストンポンプ2のモータとしての回転速度を
変速することができる。
【0029】このように、本実施の形態に係る流体式無
段変速装置によれば、ラジアルピストンポンプ2によっ
てエンジン1の動力を負荷側に伝達する動力伝達手段を
構成したので、ポンプ特有の液圧に関する損失(漏れ)
が生ずるだけであり、機械的損失(回転摺動面に生ずる
摺動抵抗)は発生しない。これは、減速時において、ピ
ストン4の先端とスラストリング8の内周面との間に生
ずる摩擦抵抗は、回転力の伝達を助ける方向に作用する
ことになるからである。このため、ラジアルピストンポ
ンプ2の伝達効率は略容積効率に等しくなり、従来の静
油圧式無段変速装置に比べて向上することができる。特
に直結時には、ラジアルピストンポンプ2内における作
動液の流れがロックされ、入力軸3と出力軸6が機械的
に一体となって回転するので、この場合は液圧に関して
の損失も殆ど発生せず、より高い伝達効率を得ることが
できる。
【0030】また、本実施の形態によれば、入力軸3の
回転数にラジアルピストンポンプ2のモータ回転数を加
えて増速するので、高増速比を得ることが可能であり、
かつまた高速入力回転が可能となる。さらにまた、本実
施の形態に係る変速装置は液圧伝動方式であるため、ベ
ルト電動式の無段変速装置に比べて、小型でしかも高ト
ルクの伝達が可能である。
【0031】なお、本発明は上述した実施の形態に限定
されるものではなく、増速系及び増速比制御系に関する
構成はそれぞれ省略してもよいし、車両以外に適用して
もよい。動力伝達手段として用いられる液圧ポンプは、
ラジアルピストンポンプ2に限らず、作動液の吐出行程
において、入力側の回転によって出力側にこれを回転さ
せようとする機械的な力が作用する形式のもの、例えば
アキシアルピストンポンプであれば適用できる。また、
ラジアルピストンポンプ2として可変容量形を用いた
り、増速用の可変ポンプ19を容量固定形に変更しても
よい。また、本実施の形態ではラジアルピストンポンプ
2において、入力軸3側にシリンダブロック5が設けら
れ、出力軸6側にスラストリング8が設けられた場合で
説明したが、これを逆に設定してもよい。さらにまた、
速度制御手段としては比例制御電磁弁14に限らず、例
えば手動(又は足力)操作式であっても差し支えない。
また、本実施の形態では、可変ポンプ19を入力軸3の
ような機械的な動力伝達手段にて駆動しているが、発電
機・モータを介する電気的な動力伝達手段にて駆動して
もよい。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
液圧式無段変速装置において、入力側から出力側へ伝達
される動力の伝達効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液圧式無段変速装置を説明する回路図である。
【図2】ラジアルピストンポンプの概略横断面図であ
る。
【符号の説明】
1…エンジン 2…ラジアルピストンポンプ 3…入力軸 4…ピストン 5…シリンダブロック 6…出力軸 7…ケース 8…スラストリング 9…吸入路 10…吐出路 11…スイベルジョイント 14…比例制御電磁弁 19…増速用の可変ポンプ 29…比例制御電磁弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 英明 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動装置に連結される入力軸と被動装置
    に連結される出力軸とを備え、しかも両軸間には入力側
    の回転によって出力側に円周方向の力が作用する回転式
    液圧ポンプと、前記回転式液圧ポンプの吐出系通路の開
    度を全開位置と全閉位置との間で連続的に制御する開度
    制御手段を備えた液圧式無段変速装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動装置によって駆動される増速用
    ポンプと、その増速用ポンプから吐出された作動液を回
    転式液圧ポンプの吐出系通路に導入させて該液圧ポンプ
    をモータとして作動させる増速切換手段とを備えた請求
    項1に記載の液圧式無段変速装置。
  3. 【請求項3】 前記増速用ポンプが可変容量形ポンプか
    ら構成され、しかも増速用ポンプのポンプ容量を変更す
    る油圧式容量変更手段の作動圧力を連続的に制御可能な
    増速比制御手段を備えた請求項2に記載の液圧式無段変
    速装置。
  4. 【請求項4】 前記回転式液圧ポンプの吐出系通路の開
    放状態では、前記増速用ポンプからの吐出液を回転式液
    圧ポンプの吸込系通路に送り込むチャージポンプとして
    用いるようにした請求項2又は3に記載の液圧式無段変
    速装置。
  5. 【請求項5】 前記開度制御手段及び前記増速切換手段
    が比例制御電磁弁によって構成され、前記増速比制御手
    段が増速制御用の比例制御電磁弁によって構成されてい
    る請求項3に記載の液圧式無段変速装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106715967A (zh) * 2015-02-06 2017-05-24 深圳瀚飞科技开发有限公司 液压无级变速器
CN113217587A (zh) * 2021-06-02 2021-08-06 田应雄 变径齿轮无级变速器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106715967A (zh) * 2015-02-06 2017-05-24 深圳瀚飞科技开发有限公司 液压无级变速器
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