JP3789657B2 - ウインチの過巻防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クレーン作業機におけるフックなどの吊下物体の巻き上げを停止するウインチの過巻防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フックの過剰な巻き上げを検出して巻上ウインチの駆動を停止させるいわゆるフック過巻防止装置と呼ばれているものに、例えば実用新案登録第2552639号公報に開示されたものがある。これによると、フックが所定量以上巻き上げられるとオンする停止スイッチをブーム先端部に設け、停止スイッチのオンにより油圧ポンプからの作動油をアンロードさせる。これによって、油圧ポンプから油圧モータへの圧油の供給が停止され、ウインチの駆動が停止される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報記載の装置では、油圧モータの駆動トルクを制御することでドラムを停止させるようにしているので、フックの過剰な巻き上げを検出した際にドラムを即座に停止させることが困難である。また、ドラムの停止後、管路内を高圧に保持することで吊り荷の自重によって油圧モータが回転されないようにするが、実際には油圧モータからのリークなどにより管路内の圧力が低下してしまうのでドラムを静止させることは困難であり、吊り荷の落下が発生する。
【0004】
本発明の目的は、フックの巻き上げ過ぎ時にドラムを即座にかつ確実に停止させることが可能なウインチの過巻防止装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
一実施の形態を示す図1に対応づけて説明する。
(1) 請求項1の発明は、油圧ポンプ1と、この油圧ポンプ1から供給される圧油により駆動する巻上モータ2と、油圧ポンプ1から巻上モータ2へ圧油を供給する切換位置、供給を遮断する中立位置を有し、巻上モータ2へ供給される圧油を制御する制御弁3と、制御弁3に操作指令を出力し、制御弁3の操作によって巻上モータ2の駆動を制御する操作レバー7と、巻上モータ2の駆動によって巻上/巻下駆動されるウインチドラム41と、ウインチドラム41に巻回された巻上ロープ42の巻き取り/繰り出しにより昇降する吊下物体Fの所定の停止位置までの巻き上げを検出する検出手段23A,23Bと、その検出手段23A,23Bによって停止位置が検出されたときに、操作レバー7の操作に拘わらず制御弁3を中立位置に切り換え、巻上モータ2の駆動を停止するモータ停止装置10,20と、制御弁3と巻上モータ2とを接続する管路11に設けられ、制御弁3が中立位置に切り換えられたときに、管路11に保持圧を発生させて停止した巻上モータ2の停止状態を保持するカウンタバランス弁12と、ウインチドラム41を機械的に制動するブレーキ装置5とを備えたウインチの過巻防止装置に適用される。そして、検出手段23A,23Bによって停止位置が検出されたとき、操作レバー7が巻上げ操作された状態でもブレーキ装置5を作動させるとともに、その後、操作レバー7を中立に操作したときにもブレーキ装置5を作動させる制御手段6,20を備えたことにより上述した目的は達成される。
(2) 請求項2の発明は、ブレーキ装置5がネガブレーキ装置であり、検出手段23A,23Bによって停止位置が検出されたとき、制御手段6,20がネガブレーキ装置を作動させるものである。
【0006】
なお、本発明の構成を説明する上記課題を解決するための手段の項では、本発明を分かり易くするために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1は、本発明の実施の形態に係わるウインチの過巻防止装置の構成を示す油圧回路図である。図1に示すように、本実施の形態に係わる過巻防止装置は、原動機Mによって駆動される固定容量型のメインポンプ1と、メインポンプ1から吐出される圧油によって駆動する固定容量型の油圧モータ2と、メインポンプ1から油圧モータ2に供給される圧油の流れを制御する方向制御弁3と、油圧モータ2からの駆動トルクによって巻上巻下駆動される巻上ウインチ4と、巻上ウインチ4のドラム41を制動するブレーキ装置5と、ブレーキ装置5の駆動を制御する電磁切換弁(以下、単に電磁弁と呼ぶ)6と、オペレータが巻上ウインチ4の巻上巻下指令を入力する操作レバー7と、操作レバー7により操作されるパイロット弁8A,8Bと、パイロット弁8A,8Bに圧油を供給するパイロットポンプ9と、パイロット弁8Bから方向制御弁3のパイロットポート3Bに供給されるパイロット圧P2を制御する電磁比例減圧弁10(以下、単に電磁比例弁と呼ぶ)と、電磁弁6と電磁比例弁10にそれぞれ制御信号を出力するコントローラ20と、管路11内に保持圧を発生させるカウンタバランス弁12とを有している。
【0008】
ブレーキ装置5は、ドラム41と一体のブレーキドラム41aを押圧するブレーキパッド駆動用のブレーキシリンダ5aを有し、電磁弁6の切り換えによりブレーキシリンダ5aへの圧油の供給が制御される。電磁弁6はコントローラ20からのオフ信号により位置(イ)に切り換えられ、オン信号により位置(ロ)に切り換えられる。電磁弁6が位置(イ)に切り換えられると、ブレーキシリンダ5aのロッド側油室はタンクに連通され、シリンダ5aはブレーキシリンダ5aに設けられたバネの付勢力により伸長される。これによって、ブレーキパッドを介してブレーキドラム41aに制動力が作用し、ブレーキ作動状態とされる。電磁弁6が位置(ロ)に切り換えられると、パイロットポンプ9からブレーキシリンダ5aのロッド側油室に圧油が供給されてシリンダ5aが縮退され、ブレーキパッドがブレーキドラム41aから離れてブレーキ解除状態とされる。
【0009】
巻上ウインチ4のドラム41には巻上ロープ42が巻回され、巻上ロープ42は、ブームBMの先端に設けられたポイントシーブ43を介してフックFに接続されている。油圧モータ2の駆動トルクは減速機13を介して巻上ウインチ4に伝達され、巻上ウインチ4が巻上巻下げ駆動されると、巻上ロープ42はドラム41により巻き取りあるいは繰り出されてフックFが昇降する。ドラム41の近傍にはドラム41の回転量θを検出するロータリエンコーダなどの回転検出器21が設けられ、また、図示しない運転室にはフックFの位置を検出する揚程計22が設けられている。揚程計22は予め設定された基準点でゼロリセットし、回転検出器21からの信号をカウントすることで基準点からのフック位置を検出する。フックFの上方には、巻上ロープ42の巻き過ぎによりブームBMから吊り下げられたおもり23Aが持ち上げられるとオフするフック過巻スイッチ23Bが設けられている。フック過巻スイッチ23Bがオフするとフック過巻装置が作動し、後述するように巻上ウインチ4の駆動が停止される。パイロット弁8Aと方向制御弁3のパイロットポート3Aの間、およびパイロット弁8Bと電磁比例弁10の間にはそれぞれ圧力スイッチ24A,24Bが設けられ、圧力スイッチ24A,24Bはパイロット弁8A,8Bからのわずかなパイロット圧によってもオンするように感度が設定されている。すなわち、圧力スイッチ24A,24Bにより操作レバー7の操作の有無が検出される。原動機Mには原動機回転数nを検出する回転数センサ25が設けられている。なお、巻上ウインチ4には、操作レバー7の操作に連動して接続/解除されるクラッチ装置やペダル操作によって作動/解除されるブレーキ装置が設置されるが、これらの図示は省略する。
【0010】
回転検出器21と、揚程計22と、フック過巻スイッチ23Bと、圧力スイッチ24A,24Bと、回転数センサ25とは、それぞれコントローラ20に接続されている。コントローラ20は、これらの各検出器21,22,25やスイッチ23B,24A,24Bからの信号を取り込んで後述するような処理を実行し、電磁弁6にオン/オフ信号を出力するとともに、電磁比例弁10に制御信号Iを出力する。制御信号Iと電磁比例弁10の2次圧P2との関係は図2に示すとおりである。図2に示すように、制御信号I=Imaxのときは電磁比例弁10の2次圧P2は最大(=P1)となり、この状態では操作レバー7の操作量に応じたパイロット弁8Bからの1次圧P1が、減圧されることなく方向制御弁3のパイロットポート3Bにそのまま供給される。また、制御信号I=0のときは電磁比例弁10の2次圧P2=0となり、この状態では操作レバー7を巻上操作しても切換弁3のパイロットポート3Bにパイロット圧油は供給されない。
【0011】
本実施の形態は、図3(a),(b)に示すように、おもり23Aの位置(以下、これをフック過巻作動位置と呼ぶ)を基準位置H0として設定される減速開始位置H1から減速終了位置H2の区間でフックFの巻上速度vをv1からv2に減速制御し、減速終了位置H2からフック過巻作動位置H0の区間でフックの巻上速度vを定速制御(=v2)し、さらにフックFがフック過巻作動位置H0に到達するとドラム41を制動してフックFの巻上を停止することを特徴とする。このような制御は、以下に述べるようにコントローラ20での処理によって行われる。
【0012】
図4は、コントローラ20で実行される処理を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは例えばエンジンキースイッチ(不図示)のオンによってスタートする。まず、ステップS1で圧力スイッチ24Bがオンか否か、すなわち操作レバー7が巻上操作されているか否かを判定する。ステップS1が肯定されるとステップS2に進み、回転検出器21からの検出値θを読み込んでフック速度vを演算する。ドラム41に巻回されるロープ42の巻層とフックFに掛け回されるロープ42の掛け数を無視すると、フック速度vは次式(I)で算出される。
【数1】
v=r・θv (I)
ただし、θv:ドラム角速度(ドラム回転量θの時間微分)、
r:ドラム半径
次いで、ステップS3で揚程計22を用いてフック位置hを検出する。揚程計22を用いる場合には、基準点を設定するためのリセット作業が予め必要であり、本実施の形態ではフック過巻作動位置H0を基準点とする。これによって、揚程計22ではフック過巻作動位置H0からの距離hが算出される。続いて、ステップS4でフック過巻スイッチ23Bがオンか否かを判定する。ステップS4が否定されるとステップS5に進み、フック位置hが図3に示した減速開始位置H1以上か否か、すなわちフックFが減速開始位置H1より下方にあるか否かを判定する。ステップS5が肯定されるとステップS6に進み、電磁比例弁10に制御信号I=Imaxを出力し、次いでステップS7で電磁弁6にオン信号を出力してリターンする。
【0013】
ステップS5が否定されるとステップS8に進み、後述するように電磁比例弁10に出力される制御信号Iを演算し、次いでステップS9でその信号Iを出力してリターンする。また、ステップS4が肯定されるとステップS10に進み、電磁比例弁10に制御信号I=0を出力し、次いでステップS11で電磁弁6にオフ信号を出力してリターンする。一方、ステップS1が否定されるとステップS12に進み、圧力スイッチ24Aがオンか否か、すなわち操作レバー7が巻下げ操作されているか否かを判定する。ステップS12が肯定されるとステップS7に進み、否定されるとステップS11に進む。
【0014】
ここで、ステップS8において演算される制御信号Iについて説明するが、その前提として、操作レバー7はフルに巻上操作されているものとする。フック速度vはモータ回転数の増加関数であり、モータ回転数は油圧モータ2へ供給される圧油量の増加関数である。油圧モータ2へ供給される圧油量は、油圧ポンプ1からの吐出量と制御弁3をストロークさせるパイロット圧P2とによって決定され、油圧ポンプ1からの吐出量と制御弁3のパイロット圧P2は、それぞれ原動機回転数nと電磁比例弁10の減圧度によって決定される。結局、フック速度vは原動機回転数nと電磁比例弁10の減圧度とによって決定され、したがって、ステップS8では、回転数センサ25からの信号nを読み込み、フック速度vが予め与えられた図5の特性に従って減速するように、フック位置hに応じた制御信号Iを演算し、ステップS9でその制御信号Iを出力して減圧度を制御する。なお、図5のフック速度vに対応する制御信号Iは例えば図6に示すようになる。図5,図6に示すように、ステップS5の減速開始位置H1',H1''は減速開始時のフック速度v1',v1''(原動機回転数n1,n2)に応じた値とし、減速終了位置H2における速度v2はフック速度v1',v1''に拘わらず一定とする。また、減速開始位置H1',H1''から減速終了位置H2の区間における各特性の傾き(減速度dv/dh)は減速開始時のフック速度v1',v1''に拘わらず一定とし、減速終了位置H2以降の速度v2は一定とする。なお、減速終了位置H2におけるフック速度v2は、フック停止時のショックがなるべく小さくなるように低速に設定し、また、減速終了位置H2から停止位置H0までの距離は、各検出器21〜24の誤差や組立上の誤差などを吸収するような値に設定する。
【0015】
次に、本実施の形態の動作をより具体的に説明する。
(1)フック位置z>減速開始位置H1のとき
フックFの巻上作業を行うため操作レバー7をフルに巻上げ操作すると、パイロット弁8Bが最大に駆動される。このとき、フックFが減速開始位置H1より下方にあれば、前述したステップS6の処理により電磁比例弁10は位置(ロ)に切り換えられ、この状態で電磁比例弁10は単なる開放弁として機能するとともに、ステップS7の処理により電磁弁6は位置(ロ)に切り換えられる。電磁比例弁10が位置(ロ)に切り換えられると、パイロット弁8Bからの圧油P1は、電磁比例弁10を介して制御弁3のパイロットポート3Bに供給され、制御弁3は位置(B)側に切り換えられる。メインポンプ1からは原動機回転数nに応じた圧油が吐出され、制御弁3が位置(B)側に切り換えられると、その圧油は制御弁3を介して油圧モータ2に供給され、油圧モータ2は原動機回転数nに応じた速度で巻上方向に駆動される。また、電磁弁6が位置(ロ)に切り換えられると、油圧源9からの圧油は電磁弁6を介してブレーキシリンダ5aのロッド側油室に供給され、ブレーキ装置5は解除される。これによって、ウインチドラム41は巻上方向に駆動され、巻上ロープ42を巻き取ってフックFが上昇する。
【0016】
(2)減速開始位置H1≧フック位置zのとき
フックFが減速開始位置H1に達すると、電磁比例弁10に出力される制御信号Iは図6の特性に従って徐々に小さくなり(図4のステップS8,ステップS9)、電磁比例弁10は位置(イ)側に切り換えられて、パイロットポート3Bへ供給される2次圧P2は徐々に小さくなる。これによって、操作レバー7がフルに巻上操作されているにも拘わらず制御弁3は位置(B)側から中立位置側へと駆動され、ウインチ4は減速させられる。フックFが減速終了位置H2に到達すると、電磁比例弁10に出力される制御信号Iは原動機回転数nに応じた値(図6のI2',I2'')に保持され、油圧モータ2へ供給される圧油量は一定となってウインチは定速(図5のv2)で駆動される。フックFがフック過巻作動位置H0に到達すると、過巻スイッチ23Bがオンされて電磁比例弁10は位置(イ)に切り換えられ(図4のステップS10)、制御弁3のパイロットポート3Bへの圧油の供給が停止される。これによって、制御弁3は中立位置に切り換えられ、油圧モータ2の駆動が停止されて管路11内にはカウンタバランス弁12による保持圧が発生する。また、電磁弁6は位置(イ)に切り換えられ(図4のステップS11)、ブレーキシリンダ5aへの圧油の供給が停止される。これによって、ブレーキドラム41aにはネガブレーキ5が作動してウインチドラム41の回転が阻止され、吊り荷は空中で保持される。この場合のネガブレーキ5は、シリンダ5aのバネ力により機械的に作用するものである。
【0017】
フックFが減速開始位置H1より上方にあり、フック速度vが減速されている状態、あるいはフック過巻装置が作動している状態から操作レバー7が巻下げ操作されると、パイロット弁8Aが駆動され、パイロット弁8Aからの圧油は制御弁3のパイロットポート3Aに供給されて制御弁は位置(A)側に切り換えられる。制御弁が位置(A)側に切り換えられると、メインポンプ1からの圧油は制御弁3を介して油圧モータ2に供給され、油圧モータ2が巻下げ方向に駆動される。また、電磁弁6は位置(ロ)に切り換えられ(図4のステップS7)、ブレーキ装置5の作動が解除される。これによって、巻下げ操作時にはウインチドラム41は巻下方向に駆動され、吊り荷が巻下げられる。
【0018】
このように本実施の形態では、フックFがフック過巻作動位置H0まで上昇した際に操作レバー7が巻上側に操作されている場合であっても、制御弁3のパイロットポート3Bへのパイロット圧の供給を停止させて制御弁3を中立位置に切り換え、油圧モータ2の駆動を停止させる。またこのとき、ブレーキシリンダ5aのロッド側油室をタンクに連通してブレーキドラム41aにネガブレーキ5を作用させるようにしたので、ブレーキ動作の遅れなどがなくドラム41の回転は即座に阻止されるとともに、カウンタバランス弁12の保持圧が低下しても吊り荷が落下することはない。この場合、ネガブレーキ5はシリンダ5aのバネ力により機械的に作用するので、油圧装置内のリークや外部へのオイル漏れ等が発生した場合であってもブレーキは確実に作動し、より安全性が向上する。なお、フック過巻防止装置によりドラム41の回転が停止したときに操作レバー7を中立にすると、引き続きネガブレーキ装置5が動作し、吊り荷が確実に保持される。
【0019】
上記実施の形態ではフック過巻スイッチ23Bのオンによってフック過巻装置を作動させるようにしたが、揚程計22からの検出値h(=0)によってフック過巻装置を作動させるようにしてもよい。また、上記実施の形態ではブレーキ装置5をいわゆるネガブレーキとしたが、ポジティブブレーキとしてもよい。
【0020】
以上の実施の形態と請求項との対応において、おもり23Aとフック過巻スイッチ23Bとが検出手段を、電磁比例減圧弁10とコントローラ20とがモータ停止装置を、電磁切換弁6とコントローラとが制御手段をそれぞれ構成する。
【0021】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、検出手段によって吊下物体の所定の停止位置が検出されたときウインチドラムを機械的に制動するようにしたので、油圧によるブレーキ動作の遅れや管路内の保持圧のリーク等の影響を受けることなくドラムを即座にかつ確実に停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるウインチの過巻防止装置の構成を示す油圧回路図。
【図2】本発明の実施の形態に係わる電磁比例弁の制御特性(制御信号に対する2次圧)を示す図。
【図3】本発明の実施の形態に係わるウインチの過巻防止装置の各種定数を説明するための図。
【図4】本発明の実施の形態に係わるウインチの過巻防止装置を構成するコントローラでの処理を説明するためのフローチャート。
【図5】本発明の実施の形態に係わるウインチの過巻防止装置の動作特性(フック位置とフック速度との関係)を示す図。
【図6】本発明の実施の形態に係わるウインチの過巻防止装置のフック位置に対して出力される制御信号を示す図。
【符号の説明】
5 ブレーキ装置
7 操作レバー
10 電磁比例弁(減圧弁)
20 コントローラ
21 回転検出器
22 揚程計
23A おもり
23B フック過巻スイッチ
41 ウインチドラム
42 巻上ロープ
Claims (2)
- 油圧ポンプと、
この油圧ポンプから供給される圧油により駆動する巻上モータと、
前記油圧ポンプから前記巻上モータへ圧油を供給する切換位置、供給を遮断する中立位置を有し、前記巻上モータへ供給される圧油を制御する制御弁と、
前記制御弁に操作指令を出力し、制御弁の操作によって前記巻上モータの駆動を制御する操作レバーと、
前記巻上モータの駆動によって巻上/巻下駆動されるウインチドラムと、
前記ウインチドラムに巻回された巻上ロープの巻き取り/繰り出しにより昇降する吊下物体の所定の停止位置までの巻き上げを検出する検出手段と、
その検出手段によって前記停止位置が検出されたときに、前記操作レバーの操作に拘わらず前記制御弁を中立位置に切り換え、前記巻上モータの駆動を停止するモータ停止装置と、
前記制御弁と巻上モータとを接続する管路に設けられ、前記制御弁が中立位置に切り換えられたときに、前記管路に保持圧を発生させて停止した前記巻上モータの停止状態を保持するカウンタバランス弁と、
前記ウインチドラムを機械的に制動するブレーキ装置とを備えたウインチの過巻防止装置において、
前記検出手段によって前記停止位置が検出されたとき、前記操作レバーが巻上げ操作された状態でも前記ブレーキ装置を作動させるとともに、その後、前記操作レバーを中立に操作したときにも前記ブレーキ装置を作動させる制御手段を備えたことを特徴とするウインチの過巻防止装置。 - 前記ブレーキ装置はネガブレーキ装置であり、前記検出手段によって前記停止位置が検出されたとき、前記制御手段は前記ネガブレーキ装置を作動させることを特徴とする請求項1に記載のウインチの過巻防止装置。
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