JP2001302183A - 油圧速度制御装置、フック過巻防止装置および干渉防止装置 - Google Patents

油圧速度制御装置、フック過巻防止装置および干渉防止装置

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JP2001302183A
JP2001302183A JP2000113927A JP2000113927A JP2001302183A JP 2001302183 A JP2001302183 A JP 2001302183A JP 2000113927 A JP2000113927 A JP 2000113927A JP 2000113927 A JP2000113927 A JP 2000113927A JP 2001302183 A JP2001302183 A JP 2001302183A
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Japan
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hydraulic
flow rate
pump
hydraulic pump
control
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Application number
JP2000113927A
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English (en)
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Shinobu Azuma
忍 東
Junichi Narisawa
順市 成澤
Kazuhisa Ishida
和久 石田
Koji Funato
孝次 船渡
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】目標停止位置の手前で減速制御するとき、ポン
プ流量が少ない場合でも駆動対象物が停止しないように
する。 【解決手段】フックFと目標停止位置との距離が近づく
ほど制御弁3の開口面積を小さく制御してフックFの速
度を減速する。油圧ポンプ1の吐出流量が少ないほど、
制御弁3の開口面積を大きくする。これにより、ポンプ
流量が少ないときに減速制御しても、フックFが目標停
止位置の手前で停止するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流量制御弁の開口
面積により油圧アクチュエータを速度制御する油圧速度
制御装置に関する。本発明はまた、クレーン作業機にお
けるフックなどの吊下物体の過巻防止装置や油圧ショベ
ルなどの干渉防止装置に関する。
【0002】
【従来技術】油圧式クローラクレーンのフック過巻防止
装置を一例として従来技術を説明する。従来のフック過
巻防止装置では、フックが所定位置以上巻き上げられる
と油圧ポンプからの作動油をアンロードさせてウインチ
を停止させている。最近、ウインチの高速化にともない
フックを減速しながら停止するいわゆる緩停止制御が提
案されている。これは、流量制御弁の開口面積を徐々に
小さくし、いわゆるブリードオフにより油圧モータへ流
入する圧油の流量を低減して行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したようなブリー
ドオフ流量制御において、ポンプ吐出流量が小さい状態
で減速操作するとき、制御弁を通過して油圧モータへ供
給される油量が小さくなる。図13によりこの現象を説
明する。図13は、制御弁によるブリードオフ制御を模
式的に示す図である。ポンプ流量をQp、油圧モータ側
の絞り100Aの開口面積および通過流量をA1および
Q1,タンク側の絞り100Bの開口面積および通過流
量をA2およびQ2とする。絞り100A,100Bの
通過流量Q1,Q2は次式で表される。 Q1=Cd1×A1×(2ΔP1/ρ)1/2 Q2=Cd2×A2×(2ΔP2/ρ)1/2 ただし、Cd1,Cd2は流量係数、ΔP1,ΔP2は
絞り100A,100Bの前後圧力差、ρは油の密度ま
た、 Qp=Q1+Q2 ここで、絞り絞り100A,100Bの開口面積A1、
A2を一定にしてポンプ吐出量を低減すると、ΔP1,
ΔP2が小さくなることがわかる。
【0004】したがって、減速時に制御弁のストローク
が小さくなったとき(開口面積が小さくなったとき)、
とくに、エンジンが低回転域で比較的重い吊荷をつり上
げる場合には、上記減速時に油圧モータへ十分な油量が
供給されず、所定の停止位置に達する前に油圧モータが
停止して作業揚程が狭められるおそれがある。そこで、
このような緩停止制御を採用する場合、目標停止位置の
手前で駆動対象物が停止することを防止しなければなら
ない。
【0005】本発明の目的は、目標停止位置の手前で駆
動対象物が停止しないようにする油圧速度制御装置、ウ
インチの過巻防止装置および干渉防止装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】実施の形態を示す図1、
11に対応づけて説明する。 (1)請求項1の発明による油圧速度制御装置は、圧油
を吐出する油圧ポンプ1(101)と、油圧ポンプ1
(101)から吐出される圧油で駆動される油圧アクチ
ュエータ2(102)と、油圧ポンプ1(101)から
油圧アクチュエータ2(102)へ流入する圧油の油量
を制御する制御弁3(103)と、油圧アクチュエータ
2(102)により駆動される移動体F(130)が所
定の位置に達したことまたは所定の姿勢となったことを
検出して検出信号を出力する検出手段20,21,25
(220,221,222,223)と、検出手段2
0,21,25(220,221,222,223)か
ら検出信号が出力されると、制御弁3(103)の開口
面積を制御することにより、油圧アクチュエータ2(1
02)へ供給する圧油の流量を低減して移動体F(13
0)の速度を減速する制御手段10,20(110,2
20)と、油圧ポンプ1(101)が吐出する圧油の流
量に基づいて、制御手段10,20(110,220)
による圧油の流量低減量を演算する演算手段20(22
0)とを備えることにより、上述した目的は達成され
る。 (2)請求項2の発明による油圧速度制御装置は、圧油
を吐出する油圧ポンプ1と、油圧ポンプ1から吐出され
る圧油で駆動される油圧アクチュエータ2と、油圧ポン
プ1から油圧アクチュエータ2へ流入する圧油の油量を
制御する制御弁3と、油圧アクチュエータ2により駆動
される移動体Fの現在位置hと目標停止位置H0との距
離を演算する演算手段20、21,25と、距離演算手
段20、21,25で演算される移動体Fと目標停止位
置H0との距離が近づくほど制御弁3の開口面積を小さ
く制御することにより、油圧アクチュエータ2へ供給す
る圧油の流量を低減して移動体Fの速度を減速する制御
手段10,20と、油圧ポンプ1が吐出する圧油の流量
に基づいて、制御手段10,20による圧油の流量低減
量を演算する演算手段20とを備え、油圧ポンプ1が吐
出する圧油の流量が少ないほど流量低減量を小さくする
ことにより、上述した目的は達成される。 (3)請求項3の発明によるフック過巻防止装置は、圧
油を吐出する油圧ポンプ1と、 油圧ポンプ1から吐出
される圧油で駆動されてウインチドラム4aを回転する
油圧モータ2と、油圧ポンプ1から油圧モータ2へ流入
する圧油の油量を制御する制御弁3と、ウインチドラム
4aに巻き回されたロープ41で吊下げられた吊下物体
Fが目標停止位置に達したことを検出して検出信号を出
力する検出手段20,21,25と、吊下物体Fと目標
停止位置H0との距離hを演算する距離演算手段20
と、検出手段20,21,25から検出信号が出力され
ると、距離演算手段20で演算される吊下物体Fと目標
停止位置H0との距離が近づくほど制御弁3の開口面積
を小さく制御することにより、油圧モータ2へ供給する
圧油の流量を低減して吊下物体Fの速度を減速する制御
手段10,20と、油圧ポンプ1が吐出する圧油の流量
に基づいて、制御手段10,20による圧油の流量低減
量を演算する演算手段20とを備え、油圧ポンプ1が吐
出する圧油の流量が少ないほど流量低減量を小さくする
ことにより、上記目的を達成する。 (4)請求項4の発明による干渉防止装置は、圧油を吐
出する油圧ポンプ101と、油圧ポンプ101から吐出
される圧油で駆動される油圧アクチュエータ102と、
油圧ポンプ101から油圧アクチュエータ102へ流入
する圧油の油量を制御する制御弁103と、油圧アクチ
ュエータ102により駆動される移動体130が所定の
位置に達したときに検出信号を出力する検出手段22
0,221,222,223と、検出手段220,22
1,222,223から検出信号が出力されるとき、制
御弁103の開口面積を小さく制御することにより油圧
アクチュエータ102へ供給する圧油の流量を低減して
移動体の速度を減速する制御手段110,220と、油
圧ポンプ101が吐出する圧油の流量に基づいて、制御
手段110,220による圧油の流量低減量を演算する
演算手段220とを備え、油圧ポンプ101が吐出する
圧油の流量が少ないほど流量低減量を小さくすることに
より、上記目的を達成する。
【0007】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。 −第1の実施の形態− 図1は、本発明によるウインチの過巻防止装置の第1の
実施の形態を示す油圧回路図である。図1に示すよう
に、第1の実施の形態に係わる過巻防止装置は、原動機
Mによって駆動される可変容量型のメインポンプ1と、
メインポンプ1から吐出される圧油によって駆動する固
定容量型の油圧モータ2と、メインポンプ1から油圧モ
ータ2に供給される圧油の流れを制御する制御弁3と、
油圧モータ2からの駆動トルクによって巻上巻下駆動さ
れる巻上ウインチ4と、巻上ウインチ4のドラム4aを
制動するブレーキ装置5と、ブレーキ装置5の駆動を制
御するパイロット式切換弁6と、オペレータが巻上ウイ
ンチ4の巻上巻下指令を入力する操作レバー7と、操作
レバー7により操作されるパイロット弁8A,8Bと、
パイロット弁8A,8Bに圧油を供給するパイロットポ
ンプ9と、巻上側パイロット弁8Bから制御弁3のパイ
ロットポート3Bに供給されるパイロット圧P2を制御
する電磁比例減圧弁10(以下、単に電磁比例弁と呼
ぶ)と、電磁比例弁10に制御電流(制御信号)を出力
するコントローラ20とを有している。
【0009】ブレーキ装置5は、シリンダチューブ5a
と、ドラム4aに一体のブレーキドラム4bを押圧する
ブレーキパッド駆動用のピストンロッド5bとを有し、
パイロット式切換弁6の切り換えによりシリンダチュー
ブ5aへの圧油の供給が制御される。パイロット式切換
弁6は、シャトル弁11から取り出されるパイロット油
圧信号により位置(イ)から位置(ロ)に切り換えられ
る。パイロット式切換弁6が位置(イ)に切り換えられ
ると、シリンダチューブ5aのロッド側油室はタンクに
連通され、ピストンロッド5bはシリンダチューブ5a
に設けられたバネの付勢力により伸長される。これによ
って、ブレーキパッドを介してブレーキドラム4bに制
動力が作用し、ブレーキ作動状態とされる。パイロット
式切換弁6が位置(ロ)に切り換えられると、パイロッ
トポンプ9からシリンダチューブ5aのロッド側油室に
圧油が供給されてピストンロッド5bが縮退され、ブレ
ーキパッドがブレーキドラム4bから離れてブレーキ解
除状態とされる。
【0010】なお、切換弁6を電磁切換式とする場合に
は、パイロット弁8Aと制御弁3のパイロットポート3
Aの間、およびパイロット弁8Bと電磁比例弁10の間
にそれぞれ圧力スイッチを設け、圧力スイッチにより操
作レバー7の操作の有無を検出して切換弁6を切換える
ようにすればよい。
【0011】巻上ウインチ4のドラム4aには巻上ロー
プ41が巻回され、巻上ロープ41の先端には、ブーム
BMの先端に設けられたポイントシーブを介してフック
Fが接続されている。油圧モータ2の駆動トルクは減速
機2Aを介して巻上ウインチ4に伝達され、巻上ウイン
チ4が巻上巻下げ駆動されると、巻上ロープ41はドラ
ム4aにより巻き取りあるいは繰り出されてフックFが
昇降する。なお、巻上ウインチ4には、操作レバー7の
操作に連動して接続/解除されるクラッチ装置やペダル
操作によって作動/解除されるブレーキ装置が設置され
るが、これらの図示は省略する。
【0012】ドラム4aの近傍にはドラム4aの回転量
θを検出するロータリエンコーダなどのドラム回転セン
サ21が設けられ、また、図示しない運転室にはフック
Fの位置hを検出する揚程計25が設けられている。揚
程計25は予め設定された基準点(ず1および図3のH
0)でゼロリセットし、ドラム回転センサ21からの信
号をカウントすることで基準点からのフック位置hを検
出する。ブームBMの先端部からはフック過巻スイッチ
22Bを介して重錘22Aが吊り下げられている。巻上
ロープ41の巻き過ぎにより重錘22Aが持ち上げられ
るとフック過巻スイッチ22Bがオフする。フック過巻
スイッチ22Bがオフするとフック過巻装置が作動し、
後述するように巻上ウインチ4の駆動が停止される。
【0013】さらに、ポンプ入力軸にはポンプ回転数N
pを検出する回転数センサ23が設けられるとともに、
油圧ポンプ1の傾転量(押除け容積)qpを検出する傾
転量センサ24も設けられている。なお、ポンプ流量は
ポンプ入力軸の回転数Npとポンプ傾転qpの積で算出
され、最高回転数Npmaxと最大傾転量qpmaxにより最
大流量Qmaxが定義され、最低回転数Npminと最小傾転
量qpminにより最小流量Qminが定義される。これらの
QmaxとQminと中間に中間流量Qmidが定義される。な
お、この実施の形態では、中間流量Qmidを基準として
制御特性が定められている。
【0014】ドラム回転センサ21と、揚程計25と、
フック過巻スイッチ22Bと、回転数センサ23と、傾
転量センサ24は、それぞれコントローラ20に接続さ
れている。コントローラ20は、これらの各センサ2
1,23,24,25やスイッチ22Bからの信号を取り
込んで後述するような処理を実行し、電磁比例弁10に
制御電流Iを出力する。
【0015】図2(a)は、制御電流Iに対する電磁比
例弁10の2次圧P2の関係を示し、図2(b)は操作
レバーストロークに対するパイロット弁8Bの2次圧P
1との関係を示す。図2(a)に示すように、制御電流
I=Imaxのときは電磁比例弁10の2次圧P2は最大
(=Pmax)となる。この状態では、操作レバー7の操
作量に応じたパイロット弁8Bからの2次圧P1は、減
圧されることなく制御弁3のパイロットポート3Bにそ
のまま供給される。すなわち、電磁比例弁10は開放弁
として機能する。制御電流I=0のときは電磁比例弁1
0の2次圧P2=0となり、この状態では操作レバー7
を巻上操作しても切換弁3のパイロットポート3Bにパ
イロット圧油は供給されない。すなわち、電磁比例弁1
0はストップ弁として機能する。制御電流Iがゼロ〜I
maxの間では、電磁比例弁10は図示するように制御電
流Iに比例した減圧特性を有する。そして、パイロット
弁8Bからのパイロット圧力P1が電磁比例弁10の2
次圧力P2よりも低ければ、電磁比例弁10は開放弁と
して機能する。逆にパイロット弁8Bからのパイロット
圧力P1が電磁比例弁10の2次圧力P2よりも高けれ
ば、電磁比例弁10はパイロット圧力P1をP2で制限
することになる。
【0016】図2(b)において、パイロット弁8Bは
レバーストロークがフルのとき最大圧力Pmaxを出力す
る。制御弁3は圧力Pmaxでフルストロークし、その開
口面積は最大となる。この実施の形態では、後述するよ
うに、フック位置に応じた巻上減速制御時、フック位置
に応じてパイロット圧力を低減させることにより開口面
積を小さくしてモータ流量を調節する。また、巻上減速
制御時、フック位置が同じでもポンプ流量が少ないほど
モータ流入流量を増量してフックが目標停止位置の手前
で停止しないようにする。モータ流量の増量は制御弁3
の開口面積を大きくして行われる。
【0017】この実施の形態における巻上ロープ速度の
制御特性を図3,図4を参照して説明する。図3に示す
ように、重錘22Aの位置、すなわちフック過巻作動位
置を基準位置H0として設定する。この基準位置H0か
ら所定距離離れた位置に減速開始位置H1と減速終了位
置H2を設定する。図4に示すように、これら減速開始
位置H1と減速終了位置H2の区間でフックFの巻上速
度VをV1→V2に減速制御する。減速終了位置H2か
らフック過巻作動位置H0の区間でフックの巻上速度V
を定速制御(=V2)する。そして、フックFがフック
過巻作動位置H0に到達するとフックFの巻上を停止す
る。図4の減速特性は、ロープが最高速度で巻き上げら
れるときにショックなく目標停止位置H0でフックが停
止するように定められる。このような制御は、以下に述
べるようにコントローラ20での処理によって行われ
る。なお、後述するように、実際には、減速開始位置H
1はポンプ流量に応じて変化する。
【0018】この実施の形態では、フック巻上減速時、
ポンプ流量が少ないときに制御弁3の開口面積が小さく
なると油圧モータ2へ圧油が流入しなくなることを防止
するため、同じフック位置hでもポンプ流量が少ないほ
ど制御弁3の開口面積を大きくしてモータ停止を防止す
る。上述したように、ポンプ流量を最大値Qmax、最小
値Qmin、その間の中間値Qmidの3通りに定義する。こ
の実施の形態では、中間値Qmidのときのモータ流量Qm
idを基準とし、最大値Qmaxのときはモータ流量を低減
し、最小値Qminのときはモータ流量を増量する。
【0019】図5(a)はフック位置hと目標とするパ
イロット弁8Bの操作圧力Ptの関係を示す図である。
目標操作圧力Ptは制御弁3の開口面積と比例関係を有
する。図5(a)において、ポンプ流量が最大値Qmax
のPt−h特性は、L→Mmax→Nmaxで示される減速特
性Cmaxとして表されている。ポンプ流量が中間値Qmid
のPt−h特性は、L→Mmid→Nmidで示される減速特
性Cmidとして表されている。ポンプ流量が最小値Qmin
のPt−h特性は、L→Mmin→Nminで示される減速特
性Cminとして表されている。
【0020】図5(b)はフック位置hと制御電流Iの
関係を示す図である。制御電流Iは目標操作圧力Ptと
比例関係を有する。図5(b)において、ポンプ流量が
最大値QmaxのI−h特性は、L→Mmax→Nmaxで示さ
れる減速特性Cmaxとして表されている。ポンプ流量が
中間値QmidのI−h特性は、L→Mmid→Nmidで示さ
れる減速特性Cmidとして表されている。ポンプ流量が
最小値QminのI−h特性は、L→Mmin→Nminで示さ
れる減速特性Cminとして表されている。図5(a),
(b)に示すように、この実施の形態では、中間ポンプ
流量Qmidの減速開始位置はH1であるが、最大ポンプ
流量Qmaxの減速開始位置はH1max(>H1)、最小ポ
ンプ流量Qminの減速開始位置はH1min(<H1)とな
るように設定されている。減速終了位置H2はポンプ流
量にかかわらず一定である。
【0021】図5(b)のポンプ最大流量Qmax時の減
速特性Cmaxとポンプ最小流量Qmin時の減速特性Cmin
との間には、中間流量Qmid時の減速特性Cmid以外に、
ポンプ吐出量に応じた種々の特性が存在する。そして、
ポンプ流量に応じて減速開始位置は任意の値となる。
【0022】図6はコントローラ20で実行される巻上
減速制御を説明する図である。コントローラ20に入力
されるポンプ入力回転数Npとポンプ傾転量qpとフッ
ク位置hとに基づいて制御電流Iが演算されて、制御弁
3の開口面積が調節される。
【0023】乗算器51は、油圧ポンプ1の傾転量qp
と油圧ポンプ1の回転数Npを乗算してポンプ吐出量Q
を算出する。補正値算出回路52は、入力されたポンプ
吐出量Qに基づいた操作圧補正値Paを演算する。この
実施の形態では、中間的なポンプ流量Qmidのときは補
正値Paをゼロとし、ポンプ流量がQmidより多いとき
は負の補正値Pa、ポンプ流量がQmidより少ないとき
は正の補正値Paを出力する。補正値Paの絶対値はポ
ンプ流量に比例する。一方、目標操作圧算出回路53
は、中間的なポンプ流量Qmidを基準としてフックFの
現在位置に応じた目標操作圧Ptを算出する。この目標
操作圧Ptと操作圧補正値Paは加算点54で加算さ
れ、補正後の目標操作圧Pfが算出される。
【0024】ここで、目標操作圧算出回路53のPt−
h特性線図を図7(a)により説明する。図7(a)は
図5(a)に対応する線図である。図5(a)の減速特
性Cmidからわかるように、中間流量Qmidに応じた速度
でフックFが巻き上げられているとき、減速開始位置H
1から減速を開始し、減速終了位置H2で減速を終了し
て定速巻上に移行し、目標停止位置H0で巻上を停止す
る。この実施の形態では、巻上減速制御時に、図7の減
速特性Cmidを基準として、ポンプ流量がそれよりも多
いときはモータ流量を低減し、ポンプ流量がそれよりも
少ないときはモータ流量を増大させる。そこで、目標操
作圧算出回路53からはフック位置hに応じて減速特性
Cmidにより目標操作圧Ptを出力させ、加算点54に
おいて、ポンプ流量Qに応じて補正値算出回路52で算
出された補正操作圧Paと加算して補正後の目標操作圧
Pfを算出する。なお、図7(b)は図7(a)に対応
するI−h特性線図である。
【0025】したがって、加算点54から出力される補
正後の目標操作圧力Pfは、中間的なポンプ流量Qmid
を基準とすると、それよりもポンプ流量が多いときは小
さな目標操作圧Pfとなり、ポンプ流量が少ないときは
大きな目標操作圧Pfとなる。目標操作圧Pfは最小値
選択回路56で最大操作圧Pmaxで制限されて制御電流
算出回路57へ入力される。制御電流算出回路57は、
最小値選択回路56で制限された補正後の目標操作圧P
fに基づいて制御電流Iを算出する。55は最大操作圧
Pmaxを設定する設定器である。
【0026】これにより、補正後の操作圧力Pf、すな
わち、制御弁3の開口面積は、フック位置hとポンプ流
量Qに依存して決定される。ポンプ流量Qを中間値Qmi
dとすれば、フック位置hが減速開始位置H1〜減速終
了位置H2の間では、制御弁3の開口面積はフック位置
hが小さいほど小さくなる。その結果、フックFの速度
が減速される。そして、フックFが減速終了位置H2に
達すると、補正後の操作圧力Pfは一定値となる。な
お、減速終了位置H2におけるフック速度V2は、フッ
ク停止時のショックがなるべく小さくなるように低速に
設定し、また、減速終了位置H2から停止位置H0まで
の距離は、各機器の誤差や組立上の誤差などを吸収する
ような値に設定する。
【0027】ここで、最小値選択回路56は次の理由で
設けられている。上述したように、この実施の形態で
は、中間ポンプ流量Qmidの減速特性Cmidを基準とした
ので、目標操作圧算出回路53はその減速特性Cmidに
基づいてフック位置hに応じた目標操作圧Ptを算出す
るようにした。したがって、図7からわかるように、最
小流量Qminの減速特性Cminでは、その減速開始位置H
1minよりもフック位置hが大きい範囲では、目標操作
圧Ptは最大値Pmaxを越えてしまう。同様に、最大流
量Qmaxの減速特性Cmaxでは、その減速開始位置H1ma
xよりもフック位置hが大きい範囲では、目標操作圧P
tは最大値Pmaxを越えてしまう。そこで、最小値選択
回路56により目標操作圧Pfを最大値Pmaxでリミッ
トしている。
【0028】次に、本実施の形態の動作をより具体的に
説明する。ポンプ流量が中間値Qmidとして説明する。 (1)フック位置h>減速開始位置H1のとき フックFの巻上作業を行うため操作レバー7をフルに巻
上げ操作すると、パイロット弁8Bは最大圧力Pmaxを
出力する。フックFが減速開始位置H1より下方にある
ので、目標操作圧Ptは最小値選択回路56で最大値P
maxで制限され、電磁比例弁10への制御電流IはImax
となる。その結果、パイロット弁8Bの出力圧Pmaxが
そのまま電磁比例弁10から制御弁3へ印加され、制御
弁3の開口面積は最大となる。パイロット弁8Bから出
力されるパイロット圧力はシャトル弁11からパイロッ
ト式切換弁6に達し、パイロット式切換弁6は位置
(ロ)に切り換えられる。パイロット式切換弁6が位置
(ロ)に切り換えられると、油圧源9からの圧油はパイ
ロット式切換弁6を介してシリンダチューブ5aのロッ
ド側油室に供給され、ブレーキ装置5は解除される。
【0029】メインポンプ1からはポンプ傾転量qpと
ポンプ回転数Npに応じた中間流量Qmidの圧油が吐出
される。制御弁3が位置(B)側に切り換えられると、
その圧油は制御弁3を介して油圧モータ2に供給され、
油圧モータ2はポンプ流量Qmidに応じた速度、正確に
はモータ流量に応じた速度で巻上方向に駆動される。こ
れによって、ウインチドラム4aは巻上方向に駆動さ
れ、巻上ロープ41を巻き取ってフックFが上昇する。
ポンプ流量が最大値Qmax〜最小値Qminの間でも同様で
ある。
【0030】(2)減速開始位置H1≧フック位置h>
減速終了位置H2 巻上時にフックFが減速開始位置H1を越えたときは、
図7の目標操作圧算出回路53から出力される目標操作
圧Ptはフック位置に比例して徐々に小さくなる。中間
ポンプ流量QmidではPtは補正されないから、制御電
流Iもフック位置に比例して徐々に小さくなる。電磁比
例弁10はこの制御電流Iに応じて位置(イ)側に切り
換えられて、パイロットポート3Bへ供給される2次圧
P2はフック位置に応じて徐々に小さくなる。これによ
って、操作レバー7がフルに巻上操作されているにも拘
わらず制御弁3は位置(B)側から中立位置側へと駆動
され、ウインチ4は減速する。
【0031】なお、図5(a)、(b)や図7(a),
(b)に示すように、ポンプ流量が中間値Qmidよりも
少ないときは、減速を開始するフック位置hはH1min
となり、ポンプ流量が中間値Qmidよりも多いときは、
減速を開始するフック位置hはH1maxとなる。フック
Fが減速終了位置H2に到達すると、電磁比例弁10に
出力される制御電流はポンプ中間流量QmidではI2mid
となる。ポンプ最小流量QminではI2min、ポンプ最大
流量QmaxではI2maxとなる。したがって、油圧モータ
2へ供給される圧油量は一定となってウインチは定速で
駆動される。
【0032】フックFがフック過巻作動位置H0に到達
すると、過巻スイッチ22Bがオンして電磁比例弁10
は位置(イ)に切り換えられ、制御弁3のパイロットポ
ート3Bへの圧油の供給が停止されるとともに、パイロ
ット式切換弁6は位置(イ)に切り換えられ、シリンダ
チューブ5aへの圧油の供給が停止される。これによっ
て、制御弁3は中立位置に切り換えられ油圧モータ2の
駆動が停止されるとともに、ネガブレーキ5が作動しウ
インチドラム4aの駆動は停止される。
【0033】フックFが減速開始位置H1より上方にあ
りフック速度Vが減速されている状態、あるいはフック
過巻装置が作動している状態から操作レバー7が巻下げ
操作されると、パイロット式切換弁6は位置(ロ)に切
り換えられ、ブレーキ装置5の作動が解除される。ま
た、巻下側パイロット弁8Aからの圧油は制御弁3のパ
イロットポート3Aに供給されて制御弁3は位置(A)
側に切り換えられる。制御弁3が位置(A)側に切り換
えられると、メインポンプ1からの圧油は制御弁3を介
して油圧モータ2に供給され、油圧モータ2が巻下げ方
向に駆動される。これによって、巻下げ操作時にはウイ
ンチドラム4aは巻下方向に駆動され、吊り荷が巻下げ
られる。
【0034】このように第1の実施の形態では、減速開
始位置H1(H1max〜H1min)から減速終了位置H2
の区間でパイロット圧P2を減少させてフックFの巻上
速度を減速し、減速終了位置H2からフック過巻作動位
置H0出は一定速度でフックFを巻上げ、フック過巻作
動位置H0においてウインチ4の駆動を停止するように
したので、吊下物体の跳ね上がりやショックのない最適
なタイミングでフックFの巻上を停止することができ
る。この場合、フック速度が大きくてもフック過巻作動
位置H0を下方にずらす必要がないので、十分な作業範
囲を確保することができる。また、位置H2〜H0間で
低速状態を保持してからフック過巻装置を作動させるよ
うにしたので、検出器やセンサの誤差や組立上の誤差等
の影響を受けずに安定した状態でウインチ4を停止させ
ることができる。さらにまた、巻下げ時にはフック速度
Vを減速しないようにしたので、効率よく作業を行うこ
とができる。
【0035】さらに、フック巻上減速時、同じフック位
置hでもポンプ流量が少ないほど開口面積を大きくする
ようにしたので、ポンプ流量が少ないときに制御弁3の
開口面積が小さくなると油圧モータ2の流入流量が減少
するという問題が解決され、目標停止位置H0の手前で
フックが停止することがない。その結果、作業揚程が狭
められることがない。なお、以上では中間ポンプ流量Q
midを基準としたが、最大流量Qmaxあるいは最小流量Q
minを基準としてもよい。この場合、図6の補正値算出
回路52では、それぞれ最大流量Qmaxあるいは最小流
量Qminの補正値をゼロとする。
【0036】−第2の実施の形態− 図8は、本発明によるウインチの過巻防止装置の第2の
実施の形態を示す図であり、図6に対応するものであ
る。第1の実施の形態の過巻防止装置では、吊り荷重に
無関係に、フック位置h、ポンプ回転数Np、ポンプ傾
転量qpに基づいて制御電流Iを決定した。第2の実施
の形態の過巻防止装置では、図8に示すように、フック
位置h、ポンプ回転数Np、ポンプ傾転量qpおよび吊
り荷重Wに基づいて制御電流Iを決定する。これは、ブ
リードオフにより流量制御する制御弁3の通過流量は、
供給されるポンプ流量が同一でも吊り荷重、すなわち油
圧モータの負荷圧力によって異なる。したがって、吊り
荷重Wまで考慮して制御弁3の開口面積を決定するのが
好ましい。
【0037】そこで、図8に示すように、吊り荷重Wに
よる補正値Pwを算出する補正値算出回路58を設け、
その出力である補正値Pwを加算点54で加算する。し
たがって、加算点54の出力値である補正済み目標操作
圧Pf=Pt+Pf+Pwを最小値選択回路56を介し
て制御電流算出回路55に入力して制御電流Iを算出す
る。すなわち、吊り荷重が重いほど制御弁3の開口面積
を大きくする。なお、吊り荷重は周知のように、ブーム
起伏ロープ張力により演算して求めることができる。巻
上油圧モータ2の駆動圧力は吊り荷重に相関するので、
吊り荷重に代えて油圧モータ駆動圧力を用いてもよい。
【0038】上記実施の形態においては、フック位置h
の検出に関し、揚程計25を用いるようにしたがこれに
限らず、他の検出器(例えばレーザや超音波などの検出
器)を用いて、フックFと重錘22Aとの間の距離hを
検出するようにしてもよい。
【0039】−第3の実施の形態− 図9〜図12は、本発明による干渉防止装置を説明する
図である。図9はオフセット式油圧ショベルのフロント
アタッチメントの要部の斜視図、図10はオフセット式
油圧ショベルの正面図である。
【0040】図9に示すように、オフセット式油圧ショ
ベルは、上部旋回体122に上下方向に回動可能に設け
られたロアブーム123と、ロアブーム123の先端に
左右方向に回動可能に設けられたアッパブーム124
と、アッパブーム124の先端に左右方向に回動可能に
取り付けられたシリンダステー126と、アッパブーム
124に平行にかつロアブーム123とシリンダステー
126とに回転支持されるステー127とを備えてい
る。そして、アッパブーム124、シリンダステー12
6、ステー27により平行リンク機構が構成されてい
る。シリンダステー126の先端にはクラウド操作とダ
ンプ操作可能にアーム129が取り付けられている。ア
ーム129の先端には、バケットシリンダ102でクラ
ウド操作とダンプ操作されるバケット130が取り付け
られている。また、ロアブーム123とアッパブーム1
24とには、これらに回転可能に支持されるオフセット
シリンダ128が取り付けられている。
【0041】そして、オフセットシリンダ128を伸縮
させることにより、アッパブーム124がロアブーム1
23に対して左右方向に回動し、シリンダステー126
から先のアーム129およびバケット130が、図10
(a)に示すようにアッパブーム124とシリンダステ
ー126から先が平行となっているオフセット0の状態
から、図10(b)に示すようにロアブーム123の長
手方向中心線に対して左右方向に平行移動(オフセッ
ト)する。このため、道路の脇にショベルを停止して溝
掘削する場合に、車体が道路脇いっぱいに寄せられてい
なくても溝掘削を行うことができる。
【0042】図11は、本発明による干渉防止装置を搭
載した油圧ショベルの示す油圧回路図である。この油圧
ショベルは、原動機Mによって駆動される可変容量型の
メインポンプ101と、メインポンプ101から吐出さ
れる圧油によって駆動されるフロント用油圧シリンダ1
02と、メインポンプ101から油圧シリンダ102に
供給される圧油の流れを制御する制御弁103と、オペ
レータがフロント操作指令を入力する操作レバー107
と、操作レバー107により操作されるパイロット弁1
08A,108Bと、パイロット弁108A,108Bに
圧油を供給するパイロットポンプ109と、クラウド側
パイロット弁108Bから制御弁103のパイロットポ
ート103Bに供給されるパイロット圧P12を制御す
る電磁比例減圧弁110(以下、単に電磁比例弁と呼
ぶ)と、電磁比例弁110に制御電流を出力するコント
ローラ220とを有している。
【0043】また、ブーム角度センサ221と、アーム
角度センサ222と、バケット角度センサ223とがそ
れぞれフロントアタッチメントに設けられ、それら角度
センサの角度検出信号θb、θa、θbkはコントロー
ラ220へ入力される、さらに、ポンプ入力軸にはポン
プ回転数Npを検出する回転数センサ224が設けられ
るとともに、油圧ポンプ101の傾転量qp(押除け容
積)を検出する傾転量センサ225も設けられている。
回転数センサ224および傾転量センサ225もコント
ローラ220に入力される。そして、コントローラ22
0は、これらの各センサからの信号を取り込んで図12
に示す制御回路から電磁比例弁110に制御電流Iを出
力する。
【0044】図12により第3の実施の形態の減速制御
について説明する。コントローラ220には、不図示の
バケット位置検出回路が設けられ、ブーム角度センサ2
21と、アーム角度センサ222と、バケット角度セン
サ223からの信号に基づいてバケット130の位置b
hを算出する。この位置bhは干渉防止目標停止位置か
らの距離を示す。図12は図6に相当するものである。
相違点は目標操作圧算出回路53Aであり、その他は同
一である。
【0045】目標操作圧算出回路53Aは、バケット位
置bhに応じた目標操作圧Ptを算出する。目標操作圧
算出回路53Aのbh−Pt特性は図5(a)と同様に
して設定される。目標操作圧Ptと操作圧補正値Paは
加算点54で加算され、補正後の目標操作圧Pfが算出
される。この目標操作圧Pfは最小値選択回路56にお
いて最大操作圧Pmaxで制限される。制限された目標操
作圧Pfは制御電流算出回路57に入力される。制御電
流算出回路57は最小値選択回路56を介して入力され
る補正後の目標操作圧Pfに基づいて制御電流Iを算出
する。
【0046】図12のPt−bh特性によれば、バケッ
ト位置bhに応じた操作圧力Ptが算出される。この操
作圧力Ptは、バケット位置bhが減速開始位置bh1
から減速終了位置bh2までの間では、バケット位置b
hが小さくなるにしたがって低減され、これにより、制
御弁103の開口面積が小さくなる。その結果、バケッ
ト130の移動速度が減速される。そして、バケット1
30が減速終了位置H2に達すると、操作圧力Ptは一
定値となり、バケットの移動速度は一定値となる。この
とき、中間ポンプ流量Qmidを基準として、ポンプ流量
が多いときは制御弁103の開口面積を小さくし、ポン
プ流量が少ないときは、制御弁103の開口面積を大き
くする。
【0047】バケット位置bhが停止位置に達すると、
コントローラ220は電磁比例弁110を(イ)位置へ
切換え、これにより、制御弁103が中立位置へ復帰し
てバケット130が停止する。
【0048】以上説明したとおり、干渉防止装置におい
ても、バケット位置が干渉防止目標停止位置の手前に設
定された減速開始位置bh1に達すると減速が開始さ
れ、減速終了位置bh2へ達すると減速が終了して一定
速度制御となる。そして、干渉防止目標停止位置に達す
るとバケットが停止されるので、バケット停止時のショ
ックが低減される。また、減速制御時には同じバケット
位置でもポンプ流量が少ないほど制御弁の開口面積を大
きくするようにしたので、負荷が大きいときにエンジン
回転数を低回転域で運転しているときに減速により制御
弁130の開口面積が小さくなったときでも、干渉防止
停止位置の手前でバケットが停止することが防止され
る。
【0049】以上では、バケット130の位置を基準と
して減速→停止制御を行うようにした。しかしながら、
ロアブーム123、アッパブーム124およびアーム1
29も含めたフロントアタッチメント全体の姿勢を検出
して減速→停止制御を行うようにしてもよい。この場
合、図11に示した電磁比例弁110をロアブーム12
3、アッパブーム124およびアーム129のパイロッ
ト油圧回路内に挿入するとともに、コントローラ220
でフロントアタッチメントの姿勢を演算して、各電磁比
例弁を同様に制御する。
【0050】以上の実施の形態と請求項との対応におい
て、コントローラ20,220や電磁比例弁10,110
が制御手段を、コントローラ20,220が演算手段
を、コントローラ20,ドラム回転センサ21,揚程計
25やコントローラ220,角度センサ221,22
2,223が検出手段をそれぞれ構成する。
【0051】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば次のような効果が得られる。 (1)請求項1〜4の発明によれば、移動体を減速させ
て目標停止位置で停止させる際、同じ位置でもポンプ吐
出量が少ないほど制御弁の開口面積を大きくするように
した。したがって、とくにエンジンが低回転域で比較的
重い吊荷をつり上げる場合や負荷が大きい場合でも、油
圧モータや油圧シリンダなどの油圧アクチュエータへ十
分な油量が供給されるから、所定の停止位置に達する前
に油圧モータが停止することがなく、作業揚程が狭めら
れることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わるウインチの
過巻防止装置の構成を示す油圧回路図
【図2】(a)は、図1の電磁比例弁の制御電流と2次
圧の関係を示す図、(b)はパイロット弁のストローク
と2次圧の関係を示す図
【図3】図1のフック位置を説明する図
【図4】フック位置とフック速度の関係を示すh−V線
【図5】(a)は図4のh−V線図を実現するためのフ
ック位置と目標操作圧の関係を示すh−Pt線図、
(b)は図4のh−V線図を実現するためのフック位置
と制御電流の関係を示すh−I線図
【図6】図1のコントローラ内の詳細を説明するブロッ
ク図
【図7】図6の目標操作圧算出回路を説明する図
【図8】本発明の第2の実施の形態に係わるウインチの
過巻防止装置における図6に相当するブロック図
【図9】本発明の第3の実施の形態に係わる干渉防止装
置を搭載するオフセット式油圧ショベルのフロントアタ
ッチメントの要部斜視図
【図10】オフセット式油圧ショベルの正面図
【図11】干渉防止装置を搭載するオフセット式油圧シ
ョベルの油圧回路図
【図12】図11のコントローラ内の詳細を説明するブ
ロック図
【図13】ブリードオフ制御を説明する図
【符号の説明】
1,101:メインポンプ 2:油圧モー
タ 3,103:制御弁 7,107:操作レバ
ー 10、110:電磁比例弁 20,220:コント
ローラ 21:ドラム回転センサ 22B:フック
過巻スイッチ 23:ポンプ回転数センサ 24:ポンプ
傾転量センサ 25:揚程計 102:油圧
シリンダ 221,222,223:角度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 和久 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 船渡 孝次 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 2D003 AA01 AB03 AB04 DA03 DA04 DB03 DB04 DB05 3F205 AA07 BA01 CA03 CA07 DA04 3H089 AA24 AA43 BB15 BB16 BB17 CC08 DA03 DA13 DB03 DB25 DB33 DB47 DB49 EE04 EE17 EE22 EE36 FF03 FF12 GG02 JJ08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧油を吐出する油圧ポンプと、 前記油圧ポンプから吐出される圧油で駆動される油圧ア
    クチュエータと、 前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへ流入する
    圧油の油量を制御する制御弁と、 前記油圧アクチュエータにより駆動される移動体が所定
    の位置に達したことまたは所定の姿勢となったことを検
    出して検出信号を出力する検出手段と、 前記検出手段から前記検出信号が出力されると、前記制
    御弁の開口面積を制御することにより、前記油圧アクチ
    ュエータへ供給する圧油の流量を低減して前記移動体の
    速度を減速する制御手段と、 前記油圧ポンプが吐出する圧油の流量に基づいて、前記
    制御手段による圧油の流量低減量を演算する演算手段と
    を備えたことを特徴とする油圧速度制御装置。
  2. 【請求項2】圧油を吐出する油圧ポンプと、 前記油圧ポンプから吐出される圧油で駆動される油圧ア
    クチュエータと、 前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへ流入する
    圧油の油量を制御する制御弁と、 前記油圧アクチュエータにより駆動される移動体の現在
    位置と目標停止位置との距離を演算する演算手段と、 前記距離演算手段で演算される前記移動体と目標停止位
    置との距離が近づくほど前記制御弁の開口面積を小さく
    制御することにより、前記油圧アクチュエータへ供給す
    る圧油の流量を低減して前記移動体の速度を減速する制
    御手段と、 前記油圧ポンプが吐出する圧油の流量に基づいて、前記
    制御手段による圧油の流量低減量を演算する演算手段と
    を備え、 前記油圧ポンプが吐出する圧油の流量が少ないほど前記
    流量低減量を小さくすることを特徴とする油圧速度制御
    装置。
  3. 【請求項3】圧油を吐出する油圧ポンプと、 前記油圧ポンプから吐出される圧油で駆動されてウイン
    チドラムを回転する油圧モータと、 前記油圧ポンプから前記油圧モータへ流入する圧油の油
    量を制御する制御弁と、 前記ウインチドラムに巻き回されたロープで吊下げられ
    た吊下物体が目標停止位置に達したことを検出して検出
    信号を出力する検出手段と、 前記吊下物体と前記目標停止位置との距離を演算する距
    離演算手段と、 前記検出手段から前記検出信号が出力されると、前記距
    離演算手段で演算される前記吊下物体と目標停止位置と
    の距離が近づくほど前記制御弁の開口面積を小さく制御
    することにより、前記油圧モータへ供給する圧油の流量
    を低減して前記吊下物体の速度を減速する制御手段と、 前記油圧ポンプが吐出する圧油の流量に基づいて、前記
    制御手段による圧油の流量低減量を演算する演算手段と
    を備え、 前記油圧ポンプが吐出する圧油の流量が少ないほど前記
    流量低減量を小さくすることを特徴とするフック過巻防
    止装置。
  4. 【請求項4】圧油を吐出する油圧ポンプと、 前記油圧ポンプから吐出される圧油で駆動される油圧ア
    クチュエータと、 前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへ流入する
    圧油の油量を制御する制御弁と、 前記油圧アクチュエータにより駆動される移動体が所定
    の位置に達したときに検出信号を出力する検出手段と、 前記検出手段から前記検出信号が出力されるとき、前記
    制御弁の開口面積を小さく制御することにより前記油圧
    アクチュエータへ供給する圧油の流量を低減して前記移
    動体の速度を減速する制御手段と、 前記油圧ポンプが吐出する圧油の流量に基づいて、前記
    制御手段による圧油の流量低減量を演算する演算手段と
    を備え、 前記油圧ポンプが吐出する圧油の流量が少ないほど前記
    流量低減量を小さくすることを特徴とする干渉防止装
    置。
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CN115279976B (zh) * 2020-04-02 2024-03-15 日立建机株式会社 作业机械

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