JP3780481B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ制御装置に係り、特に、入力電力を直流電力に変換する電力変換回路と直流電力を交流電力に変換する電力変換回路を用いて交流モータを制御するに好適なモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
交流モータを制御するためのモータ制御装置として、交流電力を直流電力に変換するコンバータと、コンバータの出力電力を交流電力に変換するインバータと、コンバータの電力変換動作を制御する制御回路と、インバータの電力変換動作を制御する制御回路とを備えたものが知られている。この種のモータ制御装置においては、コンバータとインバータをマイコン(マイクロコンピュータ)を用いて制御する手法が採用されている。例えば、特開昭62−163579号公報に記載されているように、ワンチップマイコンに内蔵されて高速にパルスパターンを出力するポートを用いて、コンバータとインバータのPWM制御をそれぞれ独立に効率良く行うようにしたもの提案されている。
【0003】
この従来技術では、コンバータとインバータのPWM制御をそれぞれ1つずつのワンチップマイコンで構成された制御回路で行っている。そのため、例えば、インバータを制御するマイコンからコンバータを制御するマイコンに対して直流電圧の指令値を転送するような場合には、インバータを制御するマイコンのメモリに直流電圧の指令値を一旦保存し、保存した指令値をシリアルコミュニケーションインターフェイスなどの外部通信手段を介して、コンバータを制御するマイコンに通信する必要がある。コンバータとインバータを制御するに際して2つのマイコンを用い、マイコン間で通信手段を介してデータの授受を行う方法では、マイコンに内蔵されたメモリのデータを参照する方法に比べて、通信手段の転送速度の影響を受けてマイコン間のデータ転送の速度が遅くなる。
【0004】
そこで、コンバータとインバータを1つのマイコンを用いて制御するようにしたものとして、例えば、特許第3,034,895号に記載されているように、2組の電力変換器を一括してパルス幅制御するようにした電力変換器システムが提案されているとともに、特開平5−300793号公報に記載されているように、空気調和機の力率を向上させて高調波電流を低減するようにしたものが提案されている。しかし、これら従来技術では、2つの電力変換器を1つのマイコンを用いて制御しているが、電力変換器の動作に制限がある。
【0005】
具体的には、前者のものでは、コンバータとインバータを独立して制御するために、コンバータとインバータにそれぞれ出力するPWMパルス信号のパルス幅を決定するパルス幅制御部と、このパルス幅制御部によって生成されるPWMパルス信号を外部に出力する出力ポート部とを備えて構成されているが、コンバータとインバータにそれぞれPWMパルス信号を出力するのに同期させることが必要である。
【0006】
一方、後者のものでは、1つのマイコンによってインバータとコンバータを制御し、入力電力の力率の改善と、高調波電流の低減を図るようにしているが、マイコンには入力交流電流のゼロクロス信号と入力電流の瞬時値のみが入力されており、コンバータの制御に注目した構成となっている。すなわち、モータの回転速度に関する情報は入力されておらず、インバータとコンバータとを協調して制御することについては配慮されていない。
【0007】
なお、この種の技術に関連するものとして、特開2001−309666号公報に記載されているものが挙げられるが、この従来技術においては、コンバータとインバータとを1つのマイコンを用いて制御したり、コンバータとインバータとを1つのマイコンを用いて協調制御することについては何ら配慮されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術においては、コンバータとインバータを1つのマイコンを用いて制御するに際して、インバータとコンバータを独立に制御するとともにインバータとコンバータとを協調制御することについては十分に配慮されていない。
【0009】
すなわち、電源の高調波ノイズを抑制するためには、コンバータのキャリア周波数は速く(高く)することが望ましく、スイッチング損失を減らすためには、インバータのキャリア周波数としては必要以上に高くしないことが望ましい。さらに、モータを低速回転から高速回転まで制御する場合、低速回転時にはコンバータの出力を一定にし、インバータの出力を徐々に高くし、インバータの出力が設定値に達した後はコンバータの出力を可変にするといった協調制御が必要となる。
【0010】
ところが、前記従来技術のように、ワンチップマイコンに、タイマ、連想メモリ、比較部、出力ポートを設け、タイマによる時刻と連想メモリ内の設定時刻とを比較し、両者が一致したときに比較部から出力ポートにトリガを出力し、出力ポートから各電力変換装置にパルスパターンを出力する構成では、タイマが1つしか存在しないため、コンバータとインバータを駆動するためのPWMパルス信号の周波数を同一周波数にすることが余儀なくされる。
【0011】
コンバータとインバータを独立に制御するとともにコンバータとインバータを協調制御するためには、コンバータとインバータを制御するのに必要な電圧や電流に関する情報を独立に取り込むとともに、コンバータとインバータに対して独立にPWMパルス信号を出力できることなどが必要である。
【0012】
本発明の課題は、単一の制御回路を用いて2組の電力変換回路をそれぞれ独立に制御するとともに協調制御することができるモータ制御装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、スイッチング素子を用いて交流電力を直流電力に変換する第1の電力変換回路と、前記第1の電力変換回路の出力に接続され前記第1の電力変換回路の出力である直流電力を交流電力に変換するスイッチング素子を有する第2の電力変換回路と、前記第1及び第2の電力変換回路のスイッチング素子を制御するパルス信号を出力する制御回路とを有するモータ制御装置を対象とする。特に、前記制御回路は、前記第1の電力変換回路から制御に必要な値を受付ける第1の入力手段と、前記第2の電力変換回路から制御に必要な値を受付ける第2の入力手段と、前記第1の電力変換回路を制御する第1のパルス信号を出力する第1の出力手段と、前記第2の電力変換回路を制御する第2のパルス信号を出力する第2の出力手段と、前記第1の入力手段での受付けるタイミングと、前記第1の出力手段でのパルス信号を出力するタイミングとを決定する第1のタイマと、前記第2の入力手段での受付けるタイミングと、前記第2の出力手段でのパルス信号を出力するタイミングとを決定する第2のタイマと、前記第1の入力手段で受付けた値から第1の電力変換回路のスイッチング素子のオンオフの比率を算出する第1の制御手段と、前記第2の入力手段で受付けた値から第2の電力変換回路の出力電圧指令値を算出する第2の制御手段とを有し、前記制御回路は、単一の半導体集積回路からなることを特徴とする
【0014】
前記第1の入力手段は、第1の電力変換回路に流れる入力電流と第1の電力変換回路の出力直流電圧と第 1 の電力変換回路に入力される電源電圧とのうちの少なくとも一つの値を受付け、前記第 2 の入力手段は、第 2 の電力変換回路から出力される交流電力の出力交流電流もしくは第 2 の電力変換回路に供給される直流電流の値を受付けるものとすることができる。
【0015】
また、前記第1の入力手段は、第1の電力変換回路に流れる入力電流と第1の電力変換回路の出力直流電圧を受付け、前記第 2 の入力手段は、第 2 の電力変換回路から出力される交流電力の出力交流電流もしくは第 2 の電力変換回路に供給される直流電流の値を受付けるものとすることができる。
【0016】
また、前記第1のタイマ及び前記第2のタイマは、第1のパルス信号及び第2のパルス信号の周波数を制御するとともに、それぞれ独立に任意のタイミングで第1のパルス信号及び第2のパルス信号の周波数を変更できるようにすることが好ましい。
【0017】
また、第1のパルス信号は、第2のパルス信号よりも速い周波数であることが好ましい。
【0018】
また、前記第1のタイマは前記第1のパルスを出力し、前記第2のタイマは前記第2のパルスを出力するものである。
【0019】
また、前記第1の入力手段及び第2の入力手段は、アナログ信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータとすることができる
【0020】
また、前記第1の制御手段は、第1の電力変換回路のスイッチング素子のオンオフの比率を前記第1の入力手段から入力される入力値を基に算出し、前記オンオフの比率を持つ第1のパルス信号を第1のタイマによって作成し、第1の電力変換回路はこの第1のパルス信号にしたがってスイッチングすることで、第1の電力変換回路に流れる入力交流電流が第1の電力変換回路に入力される電源電圧の位相に同期した波形に整形することを特徴とする
【0021】
また、第2の電力変換回路の出力電圧指令値をメモリを介して第1の電力変換回路の出力直流電圧の指令値とすることができる。
【0022】
また、第1の電力変換回路、第2の電力変換回路及び制御回路は1つのパッケージに収納して構成することができる。
【0030】
前記した手段によれば、第1の電力変換回路を第1の制御手段によって制御し、第2の電力変換回路を第2の制御手段によって制御しているため、各電力変換回路を独立に制御することができる。また、記憶手段を介して第1の制御手段と第2の制御手段との間で情報の授受を行えば、第1の電力変換回路と第2の電力変換回路を第1の制御手段と第2の制御手段によって協調制御することができる。
【0031】
また、第1の出力手段と第2の出力手段から独立に任意のタイミングでパルス信号を出力することができるため、2つの電力変換回路のスイッチング周波数を任意の周波数に設定することができる。さらに、第1の出力手段と第2の出力手段はそれぞれ独立のタイマを備えており、各タイマの周波数を任意に設定したり、各タイマを個別に起動・停止することが可能である。
【0032】
また、第1の制御手段と第2の制御手段は記憶手段とともに単一の半導体集積回路で構成され、メモリを共有しているため、データの転送、情報の交換を容易に行うことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るモータ制御装置の基本構成図である。図1において、モータ制御装置はワンチップマイコン(マイクロコンピュータ)で構成された制御回路1と、交流電力または直流電力を直流電力に変換するコンバータ回路2と、コンバータ回路2の出力による直流電力を交流電力に変換し、変換した交流電力を制御対象としてのモータに出力するインバータ回路3を備えて構成されている。
【0034】
制御回路1、コンバータ回路2、インバータ回路3は、図2に示すように、1つのパッケージ4内に収納されてモジュー化されている。パッケージ4内にはアルミ基板5が配置されており、アルミ基板5上には、コンバータ回路2のスイッチング素子、インバータ回路3のスイッチング素子や整流素子が実装されているとともに、サブ基板5aが実装されており、サブ基板5aには制御回路1を構成するワンチップマイコン1aが実装されている。すなわち、アルミ基板5上に、スイッチング素子などを有するパワー系と、ワンチップマイコン1aからなる制御系とを分離して配置し、制御系がパワー系から発生するノイズの影響を受けないようにしている。
【0035】
なお、アルミ基板5上のスイッチング素子としては、パッケージ品に限らず、ベアチップを実装することも可能である。また、パワー系のスイッチング素子と制御系のワンチップマイコン1aとの間にシールド板などを配置することで、単一のアルミ基板上にパワー系のスイッチング素子などとともに、制御系のワンチップマイコン1aを実装することも可能である。
【0036】
次に、本発明に係るモータ制御装置の第1実施形態を図3にしたがって説明する。
【0037】
コンバータ回路2は、第1の電力変換回路として整流回路21、昇圧チョッパー回路22、ドライバ回路23、リアクトル24、ダイオード25、第1のスイッチング素子としてのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)26、平滑コンデンサ27、入力電流検出器41、出力電圧検出器42を備えて構成されており、整流回路21の交流入力側が交流電源71に接続されている。このコンバータ回路2においては、交流電源71からの交流電圧を整流し、整流された電圧を昇圧チョッパー回路22によって昇圧し、昇圧された電圧を平滑コンデンサ27で平滑化してインバータ回路3に出力するようになっている。この場合、第1のパルス信号としてのPWMパルス信号45がドライバ回路23で増幅されてIGBT26がオンになったときに、リアクトル24を介してIGBT26に電流を流してリアクトル24にエネルギーを蓄積し、そのあとIGBT26がオフしたときに、入力電流を強制的にダイオード25を介して流すことで、直流電圧を昇圧するとともに入力電流の波形整形を行うようになっている。IGBT26のオン時間およびオフ時間は、昇圧チョッパー回路26に入力される入力電流および平滑コンデンサ27両端の電圧を基にコンバータ制御回路110で決定されるようになっている。
【0038】
インバータ回路3は、第2の電力変換回路として、複数のIGBT31、32、複数のダイオード31a、32a、ドライバ回路33、モータ電流検出器51を備えて構成されており、IGBT31、32のエミッタ・コレクタ間にダイオード31a、32aが逆並列接続されている。各IGBT31、32は、第2のスイッチング素子として構成されているとともに、各IGBT31はそれぞれW相、V相、U相の上側アームを構成し、各IGBT32はW相、V相、U相の下側アームを構成するようになっている。そして各IGBT31と各IGBT32との接続点がそれぞれ永久磁石モータ72に接続されている。
【0039】
この永久磁石モータ72は、例えば、ロータが永久磁石で構成され、このロータの周囲に交流磁界を形成するための巻線が複数個配置され、各巻線がIGBT31とIGBT32との接続点に接続されている。
【0040】
インバータ回路3は、第2のパルス信号としてのPWMパルス信号58をドライバ回路33で増幅し、増幅されたPWMパルス信号を各IGBT31、32に印加し、各IGBT31、32がスイッチング動作することに伴って、コンバータ回路2の出力電力を、指定の電圧および周波数の交流電力に変換し、変換した交流電力を永久磁石モータ72に印加するように構成されている。この場合、直流回路に流れる電流をシャント抵抗によるモータ電流検出器51によって検出し、検出した直流電流をモータ電流として制御回路1に出力するようになっている。
【0041】
制御回路1は、入力電流検出器41の検出電流と出力電圧検出器42の検出電圧および永久磁石モータ72を制御するための指令を基にPWMパルス信号45を生成し、生成したPMWパルス信号45にしたがってIGBT26をスイッチング制御するためのコンバータ制御回路110と、モータ電流検出器51の検出電流および永久磁石モータ72を制御するための指令を基にPWMパルス信号58を生成し、生成したパルス信号58にしたがってIGBT31、32のスイッチング動作を制御するためのインバータ制御回路120と、PWMパルス信号45、PWMパルス信号58の生成に関連する情報を記憶するとともにモータを制御するための指令、例えば、回転数指令や直流電圧指令値などを記憶する記憶手段としてのメモリ11とを備え、単一の半導体集積回路(ワンチップマイコン)で構成されている。
【0042】
コンバータ制御回路110は、A/D変換器ユニット111、コンバータ演算回路112、PWMタイマユニット113を備えて構成されている。A/D変換器ユニット111には、交流電源71の電圧の位相または波形を検出する検出器の検出出力の代わりに、昇圧チョッパー回路22に入力される入力電流を検出する入力電流検出器41の検出電流Isが入力されているとともに、出力電圧検出器42の検出電圧Edがそれぞれ入力されている。すなわち、A/D変換器ユニット11は、IGBT26のスイッチング動作によって影響される電気信号として、コンバータ回路2から、入力電流検出器41の検出電流Isと出力電圧検出器42の検出電圧Edを入力する第1の入力手段として構成されている。この入力タイミングはPWMタイマユニット113からの割り込み指令で指定されるようになっている。すなわち、A/D変換器ユニット111は、PWMタイマユニット113から出力されるPWMパルス信号45に同期して任意の時間に起動し、入力したアナログ信号を(入力電流検出器41の検出電流Isと出力電圧検出器42の検出電圧Ed)をそれぞれデジタル信号に変換してコンバータ演算回路112に出力するようになっている。
【0043】
コンバータ演算回路112は、A/D変換器ユニット111から入力された入力電流、直流電圧、メモリ11に記憶された情報、例えば、直流電圧指令値を基にPWMパルス信号45のパルス幅に関連する第1の指令値としての通流率dを演算する第1の演算手段として構成されており、通流率dに関する演算値をPWMタイマユニット113に出力するようになっている。
【0044】
具体的には、コンバータ演算回路112は、図4に示すように、メモリ11に記憶された直流電圧指令値Ed*と出力電圧検出器42の検出電圧Edとの偏差eを算出する演算器201と、偏差eを0に抑制するための比例積分演算を行って電流制御ゲインKpを算出する比例積分補償器(PI補償器)202と、入力電流検出器41の検出電流Isと電流制御ゲインKpとを乗算する乗算器203と、最大通流率(1=100%)から乗算器203の出力を減算して通流率dを算出する減算器204とから構成されている。
【0045】
すなわち、コンバータ演算回路112においては、次の(1)式にしたがって通流率dを算出するようになっている。
【0046】
ここで、PWMパルス信号45のパルス幅を決定する通流率dは、IGBT26のオン時間の比率として、電流制御ゲインKp、入力電流Isを用いて、次の(1)式で表される。
【0047】
【数1】
Figure 0003780481
電流制御ゲインKpおよび通流率dに対する条件は、Kp>0、0≦d≦1である。このように、通流率dを定義すると、コンバータ回路2に流入する入力電流は、次の(2)式で表される。
【0048】
【数2】
Figure 0003780481
ここで、Edは直流電圧、Vmは交流電源71の振幅、ωは交流電源71の角周波数である。
【0049】
(2)式から、入力電流Isは、交流電源に比例しているので、交流電源に同期した正弦波波形になることが分かる。さらに、電流制御ゲインKpを変化させることで、入力電流Isの大きさを変えることができる。入力電流Isの大きさが決まれば、それに応じてコンバータ回路2の出力電流が決定される。このことから直流電圧指令値Ed*と直流電圧Edとの偏差eにしたがって電流制御ゲインKpを算出すれば、直流電圧Edを制御することができる。
【0050】
PWMタイマユニット113は、PWMパルス信号45のパルス幅に関連する第1の指令値としての通流率dと第1の基準値としての基準三角波信号(キャリア信号)とを比較し、この比較結果に応じたパルス幅のPWMパルス信号45を生成する第1のパルス信号生成手段として構成されている。この場合、PWMタイマユニット113は第1のタイマを備え、このタイマの起動によりPWMパルス信号45を出力するとともに、PWMパルス信号45の出力に同期して、例えば、基準三角波信号の頂点のタイミングに同期して割込み指令をA/D変換器ユニット111に出力するようになっている。また、PWMタイマユニット113においてPWMパルス信号45を生成するに際しては、基準三角波信号と通流率dとを比較する際に、比較する基準を逆にすることにより、最大通流率より乗算器203の出力を減じる減算器204を省略することもできる。
【0051】
本実施形態におけるコンバータ回路2を、コンバータ制御回路110を用いて制御するに際しては、基準となる正弦波波形(正弦波信号)を使用することなく、言いかえれば、交流電源71の電圧の位相または波形を検出器で検出する代わりに、入力電流検出器41で電源電圧に同期した入力電流Isを検出し、検出した入力電流Isを基に通流率dを求めているため、電源電圧に同期した正弦波になるようにIGBT26を制御し、力率の改善を図ることができる。すなわち、入力電流を、電源電圧と同期した電流であって、電源電圧と同位相の正弦波状としているため、電源の高調波を低減することができるとともに力率を約1に制御することができる。
【0052】
ここで、入力電流の波形を正弦波状として力率を約1とする制御だけでなく、入力交流電流の通電角を広げることで、力率を1に近づける制御を行うこともできる。すなわち、IGBT26をオンオフ制御しないときには、コンバータ回路2の出力電流の通電角(電流が実際に流れている期間)は狭くなるが、IGBT26をオンすることで、通電角を広げることができ、通電角を広げることで、コンバータ回路2の出力が正弦波状に近づき、力率を1に近づけることができる。
【0053】
なお、入力電流検出器41を用いる代わりに、電源電圧の位相もしくは波形を検出する検出器を用いることも可能であるが、この検出器を用いた場合、基準波形生成回路と、電流制御ループを付加する必要があるため、全てをデジタル化するときにマイコンへの負担が大きくなり、より高速の制御素子が必要となる。さらに、電源電圧の変動やノイズが直接電流指令値となるためにノイズに弱くなる。
【0054】
このため、本実施形態においては、交流電源の電圧の位相または波形を検出する検出器の代わりに、入力電流検出器41を用いているため、電流制御ループがない簡単な回路で構成することができる。これにより、ワンチップマイコンによりデジタル制御化が容易となり、モータ制御との同一処理が可能となる。さらに、単一の半導体集積回路内で演算を行うので、ノイズによる影響を低減できる。
【0055】
一方、インバータ制御回路120は、A/D変換器ユニット121、インバータ演算回路122、PWMタイマユニット123を備えて構成されている。
【0056】
A/D変換器ユニット121は、IGBT31、32のスイッチング動作によって影響される電気信号として、インバータ回路3からモータ電流検出器51の検出電流を入力する第2の入力手段として構成されている。すなわち、本実施形態においては、モータ電流を直接検出する代わりに、直流電流からモータ電流を再現するために、モータ電流検出器51の検出による直流電流がA/D変換器ユニット121に入力されており、A/D変換器ユニット121に入力されたアナログ信号(モータ電流検出器51の検出電流)はデジタル信号に変換されてインバータ演算回路122に入力されるようになっている。この場合、A/D変換器ユニット121においては、PWMタイマユニット123からの割込み指令に応答して順次直流電流を入力してデジタル信号に変換するようになっている。
【0057】
インバータ演算回路122は、A/D変換器ユニット121の出力信号とメモリ11に記憶された指令(指令値)などの情報を基にPWMパルス信号58のパルス幅の生成に関連する第2の指令値としての3相の電圧指令値を演算する第2の演算手段として構成されている。本実施形態におけるインバータ演算回路122においては、直流電流からモータ電流を再現する演算と再現されたモータ電流を用いたベクトル制御演算を行って3相の電圧指令値を求めるようになっている。このベクトル制御演算は永久磁石モータ72に流れる電流を界磁成分とトルク成分とに分離して演算し、永久磁石モータ72の正弦波駆動を実現している。
【0058】
また、本実施形態では、シャント抵抗で構成されたモータ電流検出器51の検出による直流電流からモータ電流を再現し、ベクトル制御演算を行うことで、永久磁石モータ72の磁極位置を検出することなく、永久磁石モータ72を正弦波駆動することとしている。
【0059】
具体的には、インバータ演算回路122は、図5に示すように、モータ電流検出器51の検出による直流電流をA/D変換して得られたデジタル信号55からモータ電流を再現するモータ電流再現演算ブロック300と、3相軸からd/q軸へ座標変換する3φ/dq変換ブロック301と、ローパスフィルタ(LPF)302と、電圧指令演算ブロック303と、d/q軸から3相軸へ座標変換するdq/3φ変換ブロック304と、磁極位置推定ブロック305と、磁極位置推定ブロック305の推定による誤差Δθcと指令値0との偏差を求める減算器306と、減算器306の出力による偏差に対して比例積分演算を行って角速度誤差Δωcを求めるPI補償器307と、PI補償器307の出力による角速度誤差Δωcと回転角速度指令値ω*とを加算する加算器308と、加算器308の出力を積分して磁極位置θcを算出する積分器309とを備えて構成されている。このインバータ演算回路122は、3相のモータ電流を再現するモータ電流再現部と、永久磁石モータ72の磁極位置を推定する磁極位置推定部と、ベクトル演算を行うベクトル演算部に大別することができ、以下各部について説明する。
【0060】
まず、モータ電流再現部としてのモータ電流再現演算ブロック300は、モータ電流検出器51の検出による直流電源をA/D変換して得られたデジタル信号55を基に3相の交流電流Iu、Iv、Iwを再現するに際して、図6に示すように、モータ電流検出器51の検出による直流電流Idcのうち、U相、V相、W相のいずれかの相の上アームIGBT31と他の相の下アームIGBT32がオンしている期間の電流を観測し、観測した電流を基に3相のモータ電流を再現できるように構成されている。なお、図6には、基準三角波、各相(V相、W相、U相)の電圧指令信号56、各相のインバータ駆動信号(PWMパルス信号)、モータ電流検出器51の検出による直流電流Idcの関係を示している。同図では、インバータ駆動信号はHighレベルで上アームがオンになり、Lowレベルで下アームがオンになることを表わしている。IGBT31および32に対する駆動信号(PWMパルス信号58を増幅して得られた信号)にしたがってIGBT31、32を順次駆動すると、インバータ回路3には直流電流Idcが流れる。この場合、W相のみの下アームがオンとなっていて、U相とV相の上アームがオンしている区間AおよびDにおいて、逆極性のW相モータ電流を観測することができる。また、V相とW相の下アームがオンしていて、U相のみの上アームがオンしている区間BおよびCにおいては、同極性のU相のモータ電流を観測することができる。このように、それぞれの区間の直流電流Idcを観測し、各区間の直流電流を組合わせることで、3相のモータ電流Iu、Iv、Iwを再現することができる。再現したモータ電流は磁極位置の推定やベクトル演算に用いられる。
【0061】
再現されたモータ電流は、3φ/dq変換ブロック301に入力される。3φ/dq変換ブロック301は、モータ電流として再現された3相の交流電流を磁極位置θcにしたがってd軸電流およびq軸電流に座標変換し、座標変換されたd軸電流Idcおよびq軸電流Iqcをそれぞれ磁極位置推定ブロック305に出力するとともに、q軸電流Iqcをローパスフィルタ302に出力する。ローパスフィルタ302はq軸電流Iqcの高周波成分を取り除いてq軸電流指令値Iqc*として電圧指令演算ブロック303に出力する。電圧指令演算ブロック303は、ローパスフィルタ302の出力によるq軸電流指令値Iqc*と、上位制御系から得られるd軸電流指令値Idc*と回転角速度指令値ω*を基に、次の(3)式にしたがってベクトル演算を行い、d軸電圧指令値Vdc*とq軸電圧指令値Vqc*を算出し、算出したd軸電圧指令値Vdc*とq軸電圧指令値Vqc*をそれぞれ磁極位置推定ブロック305とdq/3φ変換ブロック304に出力する。
【0062】
【数3】
Figure 0003780481
ここで、R1は、永久磁石モータ72の一次巻線抵抗値、Ldはd軸のインダクタンス、Lqはq軸のインダクタンスである。
【0063】
dq/3φ変換ブロック304においては、d軸電圧指令値Vdc*とq軸電圧指令値Vqc*とを入力し、各入力した指令値を基に3相の電圧指令値(正弦波の電圧指令値)を第2の指令値としてPWMタイマユニット123に出力する。
【0064】
次に、永久磁石モータ72の磁極位置推定部について説明する。磁極位置推定ブロック305は、3φ/dq変換ブロック301の出力によるd軸電流Idc、q軸電流Iqc、電圧指令演算ブロック303の出力によるd軸電圧指令値Vdc*とq軸電圧指令値Vqc*を用いて、永久磁石モータ72の回転子の回転角度位置θと制御系が有する回転角度位置θcとの誤差Δθcをd軸からのずれ分として算出する。誤差Δθcは、減算器306において、予め設定された指令値0から減算され、この減算値(差分)がPI補償器307によって比例積分演算されることで、角速度誤差Δωcが得られる。さらにPI補償器307の出力による角速度誤差Δωcと回転角速度指令値ω*との和を加算器308で求め、加算器308の出力を積分器309で積分することで、永久磁石モータ72の磁極位置θcを推定することができる。この推定による磁極位置θcは3φ/dq変換ブロック301とdq/3φ変換ブロック304に入力され、各ブロックの演算に用いられる。
【0065】
すなわち、本実施形態におけるインバータ演算回路122においては、永久磁石モータ72の回転子の回転角度位置と制御系が有する回転角度位置との誤差Δθcを算出し、算出した誤差Δθcが零になるように、言い替えれば、制御系の回転角度位置が回転子の回転角度位置と同一になるように、回転角速度指令値ω*をPLL法を用いて補正し、磁極位置θcを推定することとしている。なお、この補正は、回転角速度指令値ω*に角速度誤差Δωcを加算することで行っている。
【0066】
PWMタイマユニット123は、3相の電圧指令値56と基準三角波(基準値としての三角波信号)とを比較して第2のパルス信号としてのPWMパルス信号58を生成する第2のパルス信号生成手段として構成されている。このPWMタイマユニット123は、PWMタイマユニット113とは独立の第2のタイマを備え、タイマの起動によりPWMパルス信号58を出力するとともに、PWMパルス信号58の出力に同期して、例えば、三角波信号の頂点のタイミングに同期して、あるいは、PWMパルス信号58の立上りおよび立ち下がりに同期して割込み指令をA/D変換器ユニット121に出力するようになっている。
【0067】
上記構成によるモータ制御装置を用いて永久磁石モータ72の回転速度を制御するに際しては、コンバータ制御回路110とインバータ制御回路120との間でメモリ11に記憶された情報の授受を行いながらコンバータ回路2とインバータ回路3に対する協調制御を行うことができる。
【0068】
例えば、図7に示すように、低回転速度域では、インバータ回路3によるPWM制御を行い、高回転速度領域ではインバータ回路3により出力周波数を制御し、コンバータ回路2により直流電圧を制御して永久磁石モータ72の回転数を制御するPAM制御を行うことができる。
【0069】
なお、図7の横軸は、モータの回転数、縦軸はコンバータ回路2から出力される直流電圧と各IGBT31、32に対する電圧指令値の振幅である。この電圧指令値の振幅は、インバータ回路3に入力される電圧の大きさを100%として、永久磁石モータ72に印加される電圧の大きさのピーク値を示したものである。
【0070】
次に、永久磁石モータ72の速度制御にPAM制御とPWM制御を適応したときの作用を図7に従って説明する。
【0071】
制御回路1を用いてコンバータ回路2とインバータ回路3を協調制御するに際しては、図8に示すように、通流比dに関するデータをメモリ11に格納するとともに、インバータ回路3の出力に関する情報として、3相の電圧指令振幅140に関するデータをメモリ11に格納する。そしてPWMパルス信号45として、例えば、20kHzのPWM周波数によるPWMパルス信号を用い、PWMパルス信号58として、3kHzのPWM周波数によるPWMパルス信号を用いてIGBT26、31、32に対するスイッチング動作を行う。この場合、低回転速度域においては、インバータ演算回路122では、電圧指令演算ブロック303で算出された電圧指令値にしたがってPWM制御を行う。このとき、dq/3φ変換ブロック304からメモリ11に転送される電圧指令振幅140は、コンバータ回路2が制御できる最低の電圧値となっており、コンバータ演算回路112は、メモリ11を参照して直流電圧指令値Ed*を入力し、直流電圧指令値Ed*にしたがってIGBT26に対するスイッチング動作を行って入力電流を正弦波状に波形整形して力率改善を行う。
【0072】
例えば、交流電源71の電圧を100Vとした場合、昇圧チョッパー回路22には144Vの電圧が入力され、IGBT26のスイッチング動作に伴って、PWMパルス信号45のパルス幅を順次広げることで、昇圧チョッパ回路22の出力電圧は150V〜390Vに変化するが、低回転速度域においては、インバータ回路3の出力にしたがって永久磁石モータ72が回転するため、コンバータ回路2の出力を一定とし、すなわち、コンバータ回路2の出力電圧は150V以下に下げることはできないので、コンバータ回路2の出力電圧を最低の電圧に維持した状態で、インバータ回路3の出力電圧を徐々に高めて永久磁石モータ72の回転速度を徐々に高めるPWM制御を行う。
【0073】
PWM制御が行われている過程で、インバータ回路3の出力電圧指令値の振幅が昇圧チョッパ回路22の出力電圧の振幅よりも大きくなると、それ以上の電圧を永久磁石モータ72に印加することができなくなる。このときには、直流電圧指令値Ed*を高くし、高くした直流電圧指令値Ed*をメモリ11に格納し、この直流電圧指令値Ed*にしたがってPAM制御に切り替える。すなわち、PWMパルス信号58のパルス幅を一定とし、PWMパルス信号45のパルス幅を徐々に広げて昇圧チョッパ回路22の出力電圧を徐々に高めるPAM制御を実行する。言いかえれば、永久磁石モータ72の回転速度が回転速度指令値(回転数指令)通りになるように、直流電圧指令値Ed*を調整する。
【0074】
このように、メモリ11を介してコンバータ制御回路110とインバータ制御回路120との間で情報の授受を行うことで、コンバータ回路2とインバータ回路3に対する協調制御を行うことができる。
【0075】
本実施形態においては、コンバータ制御回路110のA/D変換器ユニット111とインバータ制御回路120のA/D変換器ユニット121はそれぞれ独立に起動し、A/D変換を行うことができるので、電流、電圧のアナログ値をそれぞれ独立に任意のタイミングで検出することができる。またコンバータ制御回路110のPWMタイマユニット113とインバータ制御回路120のPWMタイマユニット123はそれぞれ独立のタイマを備えており、各タイマの周波数を任意に設定したり、各タイマを個別に起動・停止することが可能である。このため、いずれかのキャリア周期(基準三角波の周期)を他方のタイマユニットのキャリア周期よりも速くすることも可能である。
【0076】
また、コンバータ制御回路110とインバータ制御回路120はメモリ11とともに単一の半導体集積回路で構成され、メモリ11を共有しているため、データの転送、情報の交換を容易に行うことができる。例えば、インバータ制御回路120の演算によって得られた直流電圧指令値を、コンバータ制御回路110が直接参照して直流電圧を制御することができる。
【0077】
なお、コンバータ制御回路110とインバータ制御回路120をそれぞれ別個の2つのマイコンで実現することも可能であるが、その場合には、他方のマイコンの演算結果を参照するためには、一旦一方のマイコンの情報を外部に出力し、シリアルコミュニケーションインターフェイスなどのデータ伝送手段を用いて転送し、転送した情報を他方のマイコンに入力する必要があるため、余分な動作を行う必要が生じ、高速化の妨げとなる。
【0078】
本実施形態におけるコンバータ制御回路110とインバータ制御回路120はメモリ11とともに1つのワンチップマイコンで構成されているため、アルミ基板5に実装するときでも実装面積を減らすことができる。またコンバータ制御回路110とインバータ制御回路120がメモリ11を共有しているので、データの授受を行うには、シリアルコミュニケーションインターフェイスなどのデータ転送手段を用いるときよりもデータの転送速度を速くすることができる。さらにデータ転送中にノイズの影響を受けるのを抑制することができる。このため、PAM制御とPWM制御を併用し、コンバータ回路2とインバータ回路3を協調制御して永久磁石モータ72の回転速度を制御する場合などに特に有効である。
【0079】
また、コンバータ制御回路110とインバータ制御回路120を単一の半導体集積回路に実装しているため、コンバータ回路2とインバータ回路3が異なる周波数のPWMパルス信号で駆動していても、緊急時の緊急遮断信号をコンバータ制御回路110とインバータ制御回路120に対して同じタイミングで送ることができる。
【0080】
本実施形態においては、シャント抵抗によるモータ電流検出器51を流れる直流電流からモータ電流を再現する方法を採用しているが、この方法以外にも、モータ72に流れる電流をカレントトランス(CT)などを用いて直接モータ電流を検出してベクトル制御することも可能である。
【0081】
次に、本発明に係るモータ制御装置の第2実施形態を図9にしたがって説明する。本実施形態は、コンバータ回路2の代わりに、DC−DCコンバータ回路20を用い、モータ電流検出器51の検出による直流電流からモータ電流を再現する代わりに、電流検出器52、53により、3相のモータ電流のうち2相のモータ電流を直接検出するようにしたものであり、他の構成は図3のものと同様である。
【0082】
本実施形態においては、DC−DCコンバータ回路20は直流電源73の出力電力を直流電力に変換する第1の変換回路として構成されており、直流電源73の出力による直流電力を入力電圧とは電圧のレベルが異なる直流電力に変換することができるため、整流回路21が不要になる。
【0083】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様な効果を奏することができるとともに、電流検出器52、53を用いてモータ電流を直接検出しているため、モータ電流再現演算ブロック300が不要になる。
【0084】
次に、本発明の第3実施形態を図10にしたがって説明する。本実施形態は、モータ電流検出器51の代わりに、永久磁石モータ72の磁極位置を検出する磁極位置検出器54を設け、A/D変換器ユニット121の代わりに、デジタルI/Oポート124を設け、磁極位置θに関する情報をインバータ演算回路122に出力するようにしたものであり、他の構成は図3のものと同様である。
【0085】
本実施形態におけるインバータ演算回路122は、図11に示すように、速度制御ブロック310、電圧指令演算ブロック311、dq/3φ変換ブロック304、積分器312、速度演算ブロック309、減算器313を備えて構成されており、速度演算ブロック309にデジタルI/Oポート124から磁極位置に関する情報が入力されている。
【0086】
磁極位置検出器54は、例えば、ホールICやロータリーエンコーダを用いて構成されており、永久磁石モータ72に取付られて回転子の磁極位置θcを検出するようになっている。この場合、磁極位置検出器54は、電気角で120°の位相差を有する3相のパルス信号を出力するようになっている。この3相のパルス信号は速度演算ブロック309に入力され、速度演算ブロック309において、次の(4)式にしたがって回転角速度ωcが求められるようになっている。
【0087】
【数4】
Figure 0003780481
ここで、Tnは各相のパルス信号のエッジの間隔である。
【0088】
速度演算ブロック309で回転角速度ωcが求められると、この回転角速度ωcは予め設定された回転角速度指令値ω*と減算器313で比較され、減算器313により偏差Δωcが求められる。そして偏差Δωcにしたがって速度制御ブロック310によりq軸電流指令値Iqc*が求められる。このq軸電流指令値Iqc*は回転角速度指令値ω*とd軸電流指令値Idc*とともに電圧指令演算ブロック311に入力されてベクトル演算に用いられ、このベクトル演算によってd軸電圧指令値Vdc*とq軸電圧指令値Vqc*が求められる。これらの指令値がdq/3φ変換ブロック304に入力されと、d軸電圧指令値Vdc*およびq軸電圧指令値Vqc*は回転角速度ωcを積分器312で積分して得られた値を基に3相の電圧指令値56に変換される。
【0089】
本実施形態においても、第1実施形態と同様な効果を奏することができるとともに、モータ72の磁極位置を実際に検出しているので、モータ72の電流を検出する必要がなくなる。
【0090】
次に、本発明の第4実施形態を図12にしたがって説明する。本実施形態は、永久磁石モータ72の磁極位置を実際に検出する磁極位置検出器54を設け、A/D変換器としての機能を有するI/Oポート124に、磁極位置検出器54の検出信号を入力するとともにモータ電流検出器51の検出電流を入力し、I/Oポート124の出力をインバータ演算回路122に入力するようにしたものであり、他の構成は図3のものと同様である。
【0091】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様な効果を奏するとともに、モータ電流検出器51の検出電流によってモータ電流を再現しているため、再現した電流を基に磁極位置検出器54の検出値を補正することができ、磁極位置検出器54の検出精度を高めることができる。
【0092】
前記各実施形態においては、コンバータ制御回路110とインバータ制御回路120をメモリ11とともに単一の半導体集積回路で構成するようにしたため、メモリ11を共有することで、コンバータ制御回路110とインバータ制御回路120を協調制御することができるとともに、各PWタイマユニット113、123から独立に任意のタイミングでPWMパルス信号を出力することができるため、2つの電力変換回路のPWM周波数を任意の周波数に設定することができる。
【0093】
また、単一の半導体集積回路に、コンバータ制御回路110とインバータ制御回路120およびメモリ11を実装するに際しては、各IGBT26、31、32に過電流が流れるときに、この過電流から各IGBT26、31、32などを保護するための保護回路や、制御回路1、ドライバ回路23、33を駆動するための電源、あるいは制御回路1から外部に通信するための通信手段としての通信回路を1つのパッケージに納めることも可能である。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第1の電力変換回路を第1の制御手段によって制御し、第2の電力変換回路を第2の制御手段によって制御しているため、各電力変換回路を独立に制御することができ、また、記憶手段を介して第1の制御手段と第2の制御手段との間で情報の授受を行っているため、第1の電力変換回路と第2の電力変換回路を第1の制御手段と第2の制御手段によって協調制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモータ制御装置の基本構成図である。
【図2】図1に示す装置をパッケージに収納したときの斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態を示すモータ制御装置のブロック構成図である。
【図4】コンバータ制御回路のブロック構成図である。
【図5】インバータ制御回路のブロック構成図である。
【図6】直流電流からモータ電流を再現する方法を説明するための波形図である。
【図7】PAM制御とPWM制御を説明するための波形図である。
【図8】PAM制御とPWM制御を行うときの指令値の伝送方法を説明するための要部ブロック図である。
【図9】本発明の第2実施形態を示すブロック構成である。
【図10】本発明の第3実施形態を示すブロック構成図である。
【図11】本発明の第3実施形態に用いられるインバータ演算回路のブロック構成図である。
【図12】本発明の第4実施形態を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
1 制御回路
2 コンバータ回路
3 インバータ回路
11 メモリ
21 整流回路
22 昇圧チョッパ回路
26、31、32 IGBT
110 コンバータ制御回路
120 インバータ制御回路
111 A/D変換器ユニット
112 コンバータ演算回路
113 PWMタイマユニット
121 A/D変換器ユニット
122 インバータ演算回路
123 PWMタイマユニット
72 永久磁石モータ

Claims (10)

  1. スイッチング素子を用いて交流電力を直流電力に変換する第1の電力変換回路と、前記第1の電力変換回路の出力に接続され前記第1の電力変換回路の出力である直流電力を交流電力に変換するスイッチング素子を有する第2の電力変換回路と、前記第1及び第2の電力変換回路のスイッチング素子を制御するパルス信号を出力する制御回路とを有するモータ制御装置において、
    前記制御回路は、
    前記第1の電力変換回路から制御に必要な値を受付ける第1の入力手段と、
    前記第2の電力変換回路から制御に必要な値を受付ける第2の入力手段と、
    前記第1の電力変換回路を制御する第1のパルス信号を出力する第1の出力手段と、
    前記第2の電力変換回路を制御する第2のパルス信号を出力する第2の出力手段と、
    前記第1の入力手段での受付けるタイミングと、前記第1の出力手段でのパルス信号を出力するタイミングとを決定する第1のタイマと、
    前記第2の入力手段での受付けるタイミングと、前記第2の出力手段でのパルス信号を出力するタイミングとを決定する第2のタイマと、
    前記第1の入力手段で受付けた値から第1の電力変換回路のスイッチング素子のオンオフの比率を算出する第1の制御手段と、
    前記第2の入力手段で受付けた値から第2の電力変換回路の出力電圧指令値を算出する第2の制御手段とを有し、
    前記制御回路は、単一の半導体集積回路からなることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1の入力手段は、第1の電力変換回路に流れる入力電流と第1の電力変換回路の出力直流電圧と第 1 の電力変換回路に入力される電源電圧とのうちの少なくとも一つの値を受付け、
    前記第 2 の入力手段は、第 2 の電力変換回路から出力される交流電力の出力交流電流もしくは第 2 の電力変換回路に供給される直流電流の値を受付けることを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1または2のいずれか一つにおいて、
    前記第1の入力手段は、第1の電力変換回路に流れる入力電流と第1の電力変換回路の出力直流電圧を受付け、
    前記第 2 の入力手段は、第 2 の電力変換回路から出力される交流電力の出力交流電流もしくは第 2 の電力変換回路に供給される直流電流の値を受付けることを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
    前記第1のタイマ及び前記第2のタイマは、第1のパルス信号及び第2のパルス信号の周波数を制御するとともに、それぞれ独立に任意のタイミングで第1のパルス信号及び第2のパルス信号の周波数を変更できることを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
    第1のパルス信号は、第2のパルス信号よりも速い周波数であることを特徴とするモータ制御装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一つにおいて、
    前記第1のタイマは前記第1のパルスを出力し、
    前記第2のタイマは前記第2のパルスを出力することを特徴とするモータ制御装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一つにおいて、
    前記第1の入力手段及び第2の入力手段は、アナログ信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータであることを特徴とするモータ制御装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一つにおいて、
    前記第1の制御手段は、第1の電力変換回路のスイッチング素子のオンオフの比率を前記第1の入力手段から入力される入力値を基に算出し、
    前記オンオフの比率を持つ第1のパルス信号を第1のタイマによって作成し、
    第1の電力変換回路はこの第1のパルス信号にしたがってスイッチングすることで、第1の電力変換回路に流れる入力交流電流が第1の電力変換回路に入力される電源電圧の位相に同期した波形に整形することを特徴とするモータ制御装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一つにおいて、
    第2の電力変換回路の出力電圧指令値をメモリを介して第1の電力変換回路の出力直流電圧の指令値とすることを特徴とするモータ制御装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一つにおいて、
    第1の電力変換回路、第2の電力変換回路及び制御回路は1つのパッケージに収納されてなることを特徴とするモータ制御装置。
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