JP3746954B2 - 印刷装置の印字部リリース方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、名刺やハガキ等の比較的小型サイズの用紙を印刷する際に用いて好適な印刷装置の印字部リリース方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、名刺やハガキ等の比較的小型サイズの用紙に印刷を行う印刷装置は、例えば、特開平2−206573号公報等で知られている。
【0003】
この種の印刷装置は、通常、多数の用紙がセットされた給紙機構から順次用紙が送り出されるとともに、送り出された用紙は前段搬送機構により印字機構まで搬送され、印字ヘッド(サーマルヘッド)及びインクリボンを用いた熱転写方式により印字される。そして、印字された用紙は後段搬送機構により搬送され、排紙トレイ上に排出される。この場合、用紙が印字機構まで搬送され、当該用紙がプラテン上に載ったら、リリース位置にある印字ヘッド及びインクリボンを含む印字部をセット位置まで変位させ、当該印字部を加圧スプリング(加圧部材)により用紙に圧接させて印刷を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の印刷装置では、印刷領域以外でのインクリボンの消費をできるだけ抑えて無駄となるインクリボンの発生を回避する必要がある。したがって、通常、印刷領域が終了したなら用紙から印字部を速やかにリリースさせるとともに、インクリボンの送り動作を停止させている。
【0005】
しかし、従来の印刷装置では、印字部をリリースする際に、用紙にインクリボンによる黒筋等の汚れが付着し、印刷品質を損ねてしまう問題があった。図7(a)は印刷動作時における印字部に付加される加速度Gの実測データを示したものであるが、リリース位置にある印字部を時刻toから変位させた場合、最初に、リリースモータの起動時における加速度Gaが発生し、この後、印字部がプラテン上の用紙に当接した際に加速度Gbが発生する。そして、印刷領域が終了して印字部をリリース動作させた際には、印字部が用紙から離れるときに加速度Geが発生し、このときの振動(衝撃)が汚れの大きな要因となる。なお、図7(b)は、印字部の基準位置を検出する基準位置センサの検出結果を示し、Xsは検出した基準位置を示す。さらに、図7(c)は、リリースモータの作動状態を示し、Zsはリリース位置にある印字部をセット位置へ変位させる際の作動期間、Zrはセット位置にある印字部をリリース位置へ変位させる際の作動期間を示す。
【0006】
本発明はこのような従来の技術に存在する課題を解決したものであり、インクリボンの無駄を排して資源節減及びランニングコスト削減を図れることに加え、用紙に対する汚れの付着を排して印刷品質の向上を図れるとともに、追加部品を必要とすることなく制御手法の改良等により容易に実現できる印刷装置の印字部リリース方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】
本発明に係る印刷装置Mの印字部リリース方法は、プラテン2上の用紙Pに対して加圧部材3により圧接させたインクリボン5及び印字ヘッド6を含む印字部1をリリースさせる際に、印字部1をリリースさせるリリースモータ7を起動させてリリース動作を開始した後、印字部1が用紙Pから離れる直前まで作動させ、この後、リリース動作を予め設定した振動を消滅できる休止時間Tsだけ一時停止させ、当該休止時間Tsの経過後に、リリース動作を再実行するようにしたことを特徴とする。
【0008】
この場合、好適な実施の態様により、リリースモータ7は、ステッピングモータ7sを用いるとともに、ステッピングモータ7sを起動させた後、当該ステッピングモータ7sを予め設定した設定ステップだけ駆動させたなら、ステッピングモータ7sの回転を休止時間Tsだけ一時停止させることができる。また、インクリボン5を巻取る巻取軸8を回転駆動する巻取軸回転駆動部9に、速度依存形の第一トルクリミッタ10aを設けて巻取軸8の回転トルクを制限できるとともに、さらに、速度非依存形の第二トルクリミッタ10bを設けて巻取軸8の回転トルクを制限できる。
【0009】
【実施例】
次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0010】
まず、本発明の理解を容易にするため印刷装置Mの概要について、図8を参照して説明する。
【0011】
印刷装置Mは、本体下部61と、この本体下部61に対して後部のヒンジ部60を支点に上下に開閉する本体上部62を備える。図8に示す印刷装置Mは、右側が前面部Mfとなり、この前面部Mfに、給紙機構63を配設するとともに、この給紙機構63から後部に向かって、前段搬送機構64,印字機構65,後段搬送機構66及び排紙トレイ機構67を順次配設する。なお、68は制御ユニット、69は操作パネルを示す。
【0012】
給紙機構63は、多数の用紙P…をセットする給紙ガイド機構70と、この給紙ガイド機構70にセットされた多数の用紙P…から一枚ずつ用紙Pを送り出す給紙ローラ機構71を備える。給紙ガイド機構70は、給紙エレベータ機構部72により上昇し、かつマニュアル操作により下降させることができる給紙トレイ73を備え、この給紙トレイ73上に多数の用紙P…が積み重ねられてセットされる。セットできる用紙P…は、横置きした名刺Pa,縦置きしたハガキPb,縦置きした封筒Pcである。なお、用紙P…の上面位置はセンサにより検出され、給紙エレベータ機構部72が駆動制御されることにより、常に、一定範囲の高さに維持される。一方、給紙ローラ機構71は、セットされた用紙P…の最上面に当接し、用紙P…を搬送方向前方へ送り出すピックアップローラ74,ピックアップローラ74の搬送方向前方に配したフィードローラ75,フィードローラ75の下方に配したリタードローラ76を備え、フィードローラ75とリタードローラ76により、用紙Pが分離されて一枚ずつ前方に送り出される。
【0013】
前段搬送機構64は、テイクアウェイローラ機構77,プリレジストローラ機構78,レジストローラ機構79を順次水平方向に配設して構成し、給紙ローラ機構70から送り出された用紙P…を印字機構65まで搬送する機能を有する。なお、各ローラ機構77〜79の間隔は、搬送する用紙P…の最小サイズよりも短い間隔に設定される。特に、プリレジストローラ機構78とレジストローラ機構79は、回転動作の制御により、搬送する用紙P…の角度(向き)を一定に揃えるスキュー修正機能と、搬送する用紙P…の間隔が開いた場合に、その間隔を詰める搬送間隔修正機能を備えている。
【0014】
次に、本実施例に係る印字部リリース方法を実施できる印字機構65の構成について、図2〜図5を参照して具体的に説明する。
【0015】
11は、給紙ローラ機構71の下方に配設した水平方向の支持シャフトであり、この支持シャフト11に、カセット装填フレーム12の一端部をベアリングを介して回動自在に取付ける。カセット装填フレーム12は、インクリボン用カセットCを装填するカセット装填部12sを有する。
【0016】
一方、カセット装填フレーム12の他端部の下方には、昇降駆動部13を配設する。昇降駆動部13は、ステッピングモータ7sを用いたリリースモータ7と、偏心カム14と、リリースモータ7の回転を偏心カム14の軸部15に伝達する回転伝達ギア機構部16と、偏心カム14が係合するカセット装填フレーム12の下面に固定した従動部17を備える。従動部17は一定の間隔を空けて配した下面にV面を有する上係合部17uと、上面にV面を有する下係合部17dを備え、上係合部17uと下係合部17d間に偏心カム14が配される。これにより、リリースモータ7を駆動制御すれば、偏心カム14が回転し、カセット装填フレーム12の他端部側は偏心カム14の回転角度に応じて昇降変位する。また、軸部15には扇形のシャッタ21を固定するとともに、このシャッタ21により光路が開閉される透過型光センサ22を付設する。これにより、印字部1の基準位置Xs(図6)を検出する基準位置センサ23が構成される。
【0017】
他方、25は、側面視をU形に形成したヘッド支持フレームであり、一端部を、ベアリングを介して支持シャフト11に回動自在に取付けるとともに、他端部側は、カセット装填フレーム12の下方を経由して上方に至らせる。そして、図3に示すように、ヘッド支持フレーム25の他端部上端に、ヘッド支持機構部26を介して印字ヘッド6を支持する。なお、ヘッド支持機構部26は、印字ヘッド6に対する位置決め機能を有する。印字ヘッド6は、名刺やハガキ等の厚手或いは硬い用紙Pに対しても確実に印字できるように、C端面タイプのサーマルヘッドを使用する。また、C端面タイプのサーマルヘッドを用いた場合には、用紙Pにカールを生じやすいため、プラテン2にゴム硬度が80度以上のゴムローラを使用してカールを防止する。印字ヘッド6はプラテン2の直下に位置する。
【0018】
さらに、カセット装填フレーム12には、図3に示すように、下スプリング受部27を固定するとともに、ヘッド支持フレーム25には、下スプリング受部27に対して上方で対向する上スプリング受部28を固定し、この上スプリング受部28と下スプリング受部27間に加圧スプリング(加圧部材)3を介在させる。また、カセット装填フレーム12には、ヘッド支持フレーム25の上方への変位を規制するストッパ29を設けるとともに、固定されたシャーシとカセット装填フレーム12間には、図2に示すように、スプリング30を架設してカセット装填フレーム12を上方へ付勢する。
【0019】
一方、制御ユニット68は、各種設定機能,記憶機能,演算機能及び制御機能を備えており、シーケンス制御により本実施例に係るリリース方法を実行する。制御ユニット68には、上述したリリースモータ7及び透過型光センサ22を接続するとともに、搬送される用紙Pの前端を検出するレジストセンサ31を接続する。
【0020】
以上の構成により、支持シャフト11,この支持シャフト11に支持され、かつ他端部に従動部17を設けたカセット装填フレーム12及び印字ヘッド6を支持するヘッド支持フレーム25は、インクリボン5と印字ヘッド6を一緒に変位させる伝達機構部32を構成し、この伝達機構部32は、昇降駆動部13による従動部17の昇降変位を、印字ヘッド6に伝達することにより、プラテン2上の用紙Pに対する印字ヘッド6の圧接及び圧接解除を行うリリース機構となる。
【0021】
他方、図4にはカセット装填部12sに装填されたインクリボン用カセットCを駆動する巻取軸回転駆動部9を示す。8はカセットCの巻取リールに装着する巻取軸、33はカセットCの供給リールに装着する供給軸を示す。巻取軸8には、一体の被動ギア34を有し、この被動ギア34には、巻取モータ35の回転軸に設けた駆動ギア36の回転が回転伝達部37を介して伝達される。回転伝達部37は、第一ギア37a,第二ギア37b,第三ギア37c,第四ギア37d,第五ギア37e,第六ギア37f,第七ギア37gを備え、第一ギア37aに駆動ギア36が噛合し、第七ギア37gに被動ギア34が噛合する。
【0022】
また、第一ギア37aと第二ギア37b間には、速度非依存形の第二トルクリミッタ10bを介在させる。第二トルクリミッタ10bとしては、スプリング式スリップクラッチを用いることができる。これにより、回転伝達は行われるも設定された回転トルク以上の回転トルクが付与された場合にはスリップし、一定の回転トルクに制限する。さらに、第四ギア37dには、速度依存形の第一トルクリミッタ10aの入力軸40に設けた入力ギア41を噛合させる。第一トルクリミッタ10aとしては、オイル式ロータリダンパを用いることができる。オイル式ロータリダンパ(第一トルクリミッタ10a)は、内部にシリコーンオイルが封入され、図5にKdで示すように、巻取軸8の回転速度が大きくなるほど発生する回転トルク(負荷トルク)が大きくなる特性を有する。一方、第二トルクリミッタ10bの回転出力は、図5にKoで示すように一定の回転トルク特性を示す。したがって、速度非依存形のスプリング式スリップクラッチと速度依存形のオイル式ロータリダンパを設けて両者の特性を組合わせれば、巻取軸8の回転速度が巻始めと巻終わりで異なっても、巻取軸8の回転トルクは、図5にKsで示すように、巻始めは小さく、巻終わりほど大きくなる。よって、リボンテンションを最適な値に設定(調整)すれば、巻取軸8におけるインクリボン5の巻径に関係なく、巻始めから巻終わりまで略一定となる理想的なリボンテンション(引張力)が維持される。特に、本実施例との関係では、後述する休止時間Ts等に対する最適な設定(調整)を行ったにも拘わらず、巻取軸8の巻取量によって最適な状態からズレてしまう不具合が解消される。
【0023】
なお、42は、供給軸33に設けた出力ギア43から回転が入力するスプリング式スリップクラッチを用いたスリップクラッチ機構であり、供給するインクリボン5に対して一定のバックテンションを付与する。また、44はインクリボン5をガイドするガイドシャフト,45はインクリボン5をガイドするガイドプレートを示す。
【0024】
次に、本実施例に係る印字部リリース方法を含む印字機構65の動作について、各図を参照しつつ図1に示すフローチャートに従って説明する。
【0025】
まず、電源投入時には、カセット装填フレーム12は図2に実線で示す下降位置にある。したがって、印字部1を構成するインクリボン5(カセットC)と印字ヘッド6は共に下降し、プラテン2から離間したリリース位置ある。
【0026】
今、前段搬送機構64から用紙Pが搬送されれば、レジストセンサ31により用紙Pの前端が検出される(ステップS1)。これにより、制御ユニット68のタイマ機能により計時を開始する(ステップS2)。そして、予め設定した第一設定時間Taが経過したなら、不図示のレジストモータにより駆動されるレジストローラ機構79の回転を停止させる(ステップS3,S4)。この後、さらに第二設定時間Tbが経過したなら、レジストローラ機構79を回転駆動する(ステップS5,S6)。このように、レジストローラ機構79の回転を一時的に停止させるため、用紙Pの前端は、停止しているレジストローラ機構79に当たるとともに、用紙Pに撓みを生じる。この際、用紙Pの前端がレジストローラ機構79に当たることによって、前端がレジストローラ機構79の軸方向に平行となるようにスキュー修正されるとともに、撓みはガイドプレートにより設けられた撓み許容空間Rw内に逃がされる。そして、この撓みが生じた後に、レジストローラ機構79が回転を開始し、用紙Pの搬送を開始する。したがって、第二設定時間Tbは、用紙Pに適度な撓みが生ずる時間を設定する。
【0027】
また、レジストセンサ31による用紙Pの検出から第三設定時間Tcが経過したなら、制御ユニット68はリリースモータ7を起動させる(ステップS7,S8)。図6に示すtoがリリースモータ7の起動時点を示す。これにより、偏心カム14が回転し、従動部17を上方へ変位させてカセット装填フレーム12を上昇させる。この場合、第三設定時間Tcは、搬送される用紙Pの前端が、プラテン2に対するインクリボン5の圧接位置よりも所定距離だけ搬送方向前方に位置する距離を考慮して設定する。これにより、カセット装填フレーム12を上昇させた際に、インクリボン5は常に用紙Pの下面に圧接することになり、特に厚手の用紙Pを使用した場合であっても、インクリボン5に用紙Pの前端が衝突して汚れる不具合が回避される。
【0028】
一方、偏心カム14の回転によりシャッタ21も一緒に回転する。シャッタ21が一定角度回転して透過型光センサ22によりシャッタ21の端部が検出されれば、この位置が基準位置Xsとなる。基準位置Xsに達したことにより、リリースモータ7(ステッピングモータ7s)を予め設定した第一設定ステップ(パルス数)だけ作動させ、この後に停止させる(ステップS10,S11)。これにより、印字部1がセット位置まで上昇して用紙Pに圧接する。この場合、図3に示すように、カセット装填フレーム12の上昇ストロークをLd、印字ヘッド6の上昇ストロークをLuとすれば、Ld−Luが加圧スプリング3の圧縮量となり、実施例ではこの圧縮量を2〔mm〕程度に設定し、概ね1〔MPa〕程度の加圧力を付与している。
【0029】
他方、用紙Pに対しては印字部1により印刷が行われる。そして、印刷(印刷領域)が終了すれば、印刷終了指令が出力する(ステップS12)。印刷終了指令の出力により、リリースモータ7を起動させるとともに、予め設定した第二設定ステップ(パルス数)だけ作動させ、この後に停止させる(ステップS13,S14)。また、第二設定ステップの作動が終了したなら、制御ユニット68のタイマ機能により計時を開始し、予め設定した休止時間Tsの経過後に、リリースモータ7を再起動させる(ステップS15,S16)。
【0030】
この場合、リリースモータ7を停止させるタイミングは印字部1が用紙Pから離れる直前に設定する。即ち、リリースモータ7の起動により偏心カム14が回転し、カセット装填フレーム12が下降するも、最初は加圧スプリング3の弾性復帰により、印字部1は用紙Pに圧接した状態を維持し、カセット装填フレーム12が前述した圧縮量、即ち、2〔mm〕下降した位置から印字部1が用紙Pから離れるため、カセット装填フレーム12が2〔mm〕下降し終わる直前にリリースモータ7の作動を停止させる。なお、カセット装填フレーム12の下降位置は、基準位置Xsに基づいて正確に知ることができる。また、休止時間Tsは、加圧スプリング3の弾性復帰に伴う振動(衝撃)を消滅できればよいため、比較的短い時間を設定できる。一方、リリースモータ7は、再起動した後、予め設定した第三設定ステップ(パルス数)だけ作動させ、この後に停止させる(ステップS17)。
【0031】
よって、本実施例に係る印字部リリース方法によれば、印字部1のリリース動作は、用紙Pから離れる直前に休止時間Tsだけ停止するため、加圧スプリング3の弾性復帰に伴う振動(衝撃)は当該休止時間Ts内に吸収される。図6(a)は、印刷動作時における印字部1に付加される加速度Gの実測データを示したものであるが、印字部1が用紙Pから離れる際の加速度Gは発生しない。即ち、図7(a)に示した従来の印字部リリース方法を用いた場合の加速度Geは、本実施例に係る印字部リリース方法を用いた場合には発生しない。したがって、インクリボン5の無駄を排して資源節減及びランニングコスト削減を図れることに加え、用紙Pに対する汚れの付着を排して印刷品質の向上を図れるとともに、追加部品を必要とすることなく制御手法の改良等により容易に実現できる。
【0032】
なお、図6において、toは、リリース位置におけるリリースモータ7の駆動時点であり、図6(a)のGaはリリースモータ7の起動時における加速度、Gbは印字部1がプラテン2上の用紙Pに当接した際に発生する加速度を示す。この場合、加速度Gは、図3に示すように、印字ヘッド6に付設した加速度センサ51により実測した。また、図6(b)は、印字部1の基準位置を検出する基準位置センサ23の検出結果を示し、Xsは検出した基準位置を示す。さらに、図6(c)は、リリースモータ7の作動状態を示し、Zfは上述した第一設定ステップによる作動期間、Zrfは上述した第二設定ステップによる作動期間、Tsは上述した休止時間、Zrrは上述した第三設定ステップによる作動期間をそれぞれ示す。
【0033】
以上、実施例について詳細に説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,手法等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更,追加,削除することができる。例えば、加圧部材は、加圧スプリング3を例示したが、加圧用板バネ等の他の加圧部材により置換できる。リリースモータ7としてステッピングモータ7sを用いたが、他型式モータの使用を排除するものではない。また、速度依存形の第一トルクリミッタ10aと速度非依存形の第二トルクリミッタ10bの双方を用いた場合を示したが、速度依存形の第一トルクリミッタ10aに速度非依存形のトルクリミッタ機能を含むような場合には、第一トルクリミッタ10aのみであってもよい。
【0034】
【発明の効果】
このように、本発明に係る印刷装置の印字部リリース方法は、印字部をリリースさせるステッピングモータを用いたリリースモータを起動させてリリース動作を開始した後、印字部が用紙から離れる直前まで作動させ、この後、リリース動作を予め設定した振動を消滅できる休止時間だけ一時停止させ、当該休止時間の経過後に、リリース動作を再実行するようにしたため、次のような顕著な効果を奏する。
【0035】
(1) インクリボンの無駄を排して資源節減及びランニングコスト削減を図れることに加え、用紙に対する汚れの付着を排して印刷品質の向上を図ることができる。
【0036】
(2) 追加部品を必要とすることなく制御手法の改良等により容易に実現することができる。
【0037】
(3) 好適な実施の態様により、巻取軸回転駆動部に、速度依存形の第一トルクリミッタを設けて巻取軸の回転トルクを制限し、さらに、速度非依存形の第二トルクリミッタを設けて巻取軸の回転トルクを制限すれば、休止時間等に対する設定(調整)を、巻取軸の巻取量に左右されることなく常に最適な状態に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る印刷装置の印字部リリース方法の処理手順を示すフローチャート、
【図2】同印字部を備える印字機構及び制御系を含む動作説明図、
【図3】同印字部を備える印字機構の一部を抽出した一部断面拡大図、
【図4】同印字機構におけるカセット駆動機構の構成図、
【図5】同カセット駆動機構の作用説明図、
【図6】同印字部リリース方法を用いた際における各部の状態を示すタイミングチャート、
【図7】従来の技術に係る印字部リリース方法を用いた際における各部の状態を示すタイミングチャート、
【図8】同印字機構を備える印刷装置の概要図、
【符号の説明】
1 印字部
2 プラテン
3 加圧部材
5 インクリボン
6 印字ヘッド
7 リリースモータ
7s ステッピングモータ
8 巻取軸
9 巻取軸回転駆動部
10a 第一トルクリミッタ
10b 第二トルクリミッタ
M 印刷装置
P 用紙
Ts 休止時間

Claims (5)

  1. プラテン上の用紙に対して加圧部材により圧接させたインクリボン及び印字ヘッドを含む印字部をリリースさせる印刷装置の印字部リリース方法において、前記印字部をリリースさせるリリースモータを起動させてリリース動作を開始した後、前記印字部が前記用紙から離れる直前まで作動させ、この後、前記リリース動作を予め設定した振動を消滅できる休止時間だけ一時停止させ、当該休止時間の経過後に、前記リリース動作を再実行することを特徴とする印刷装置の印字部リリース方法。
  2. 前記リリースモータは、ステッピングモータを用いることを特徴とする請求項1記載の印刷装置の印字部リリース方法。
  3. 前記ステッピングモータを起動させた後、当該ステッピングモータを予め設定した設定ステップだけ作動させたなら、前記ステッピングモータの回転を前記休止時間だけ一時停止させることを特徴とする請求項2記載の印刷装置の印字部リリース方法。
  4. 前記インクリボンを巻取る巻取軸を回転駆動する巻取軸回転駆動部に、速度依存形のトルクリミッタ(第一トルクリミッタ)を設けて前記巻取軸の回転トルクを制限することを特徴とする請求項1記載の印刷装置の印字部リリース方法。
  5. 前記巻取軸回転駆動部に、前記第一トルクリミッタに加え、速度非依存形の第二トルクリミッタを設けて前記巻取軸の回転トルクを制限することを特徴とする請求項4記載の印刷装置の印字部リリース方法。
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