JP3742988B2 - 上包み包装方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被包装物の全体をフィルムシートによって包み込んで包装することが可能な上包み包装方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
饅頭等の生和菓子は、従来から角折り包装機と称する上包み包装装置によって包装されているのが一般的である。この角折り包装機では、饅頭等の被包装物を、方形にカットされたフィルムシートに向けて上昇させることによって、被包装物の側部を該フィルムで覆った後に、フィルム縁部を四方から該被包装物の底面側(裏面側)に折り畳んで、その折り畳部の中央位置を部分的に接着剤等により貼着している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記角折り包装機によれば、被包装物の性状において、比較的変形し難い饅頭等の生和菓子については良好に包装できるが、例えば餡をくるむ部分が餅状で変形し易く取り扱いが難易なものや、変形し易くかつ表面がべたつくものでは、包装時に被包装物が変形したり、あるいはフィルムと被包装物が粘着する等によって良好な包装ができないことから、手作業による包装に頼っている。しかるに、手作業による包装時にも、前記の問題点は充分には解消されていないのが実状であった。しかも、手作業による包装では被包装物にフィルムシートに密着させるのが困難であり、1包装当たりのフィルム消費量が多くなってコストが嵩む難点も指摘される。
【0004】
また、角折り包装によって得られる包装形態では、フィルムが被包装物の底面において交互に折り重ねられた状態で中央位置が貼着されているのみであるから、製品の流通過程や販売時等に虫その他の異物がフイルムの折り重ね部に侵入する等の衛生面での問題が危惧される。更に、前記角折り包装機においては、例えばポリエチレン素材からなる20μ前後のフィルム等の薄手で伸び易いフィルムでは、饅頭等の生菓子をその外形に沿って覆うように包装することは困難であった。
【0005】
【発明の目的】
この発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、被包装物やフィルムが前述したような性状であっても良好な連続包装が可能で、衛生面に優れた包装を低コストで達成し得る上包み包装方法および装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る上包み包装方法は、
連続走行する搬送手段に対し、両面熱溶着性で矩形状のフィルムシートを、走行中の搬送手段における物品収容部の上部開口を覆うように載置し、
このフィルムシートを前記物品収容部の外側で物品供給領域までに亘って吸引保持して搬送し、
前記物品収容部に、表裏反転状態の被包装物をフィルムシートの上方から挿入し、
前記物品収容部にフィルムシートと共に挿入した被包装物の下面支持高さを、搬送中に僅かに下降し、
前記搬送手段の走行と共に該搬送手段と同調する速度で搬送手段の走行方向に向けて4つの絞り部材の夫々を移動しつつ回動することで、前記物品収容部外に延出するフィルムシートのフィルム縁部における各角部側方から被包装物の上面に沿って手繰り寄せてフィルム縁部が重なった状態となるよう絞り込むと共に、そのフィルム絞り込み重合部を前記4つの絞り部材で保持して仮シールを施し、
前記搬送手段により被包装物を搬送しつつ、前記フィルム絞り込み重合部仮シールされた周りを溶着シールした後、そのシール温度より低い加熱温度で該溶着シール部を含むフィルムの重合部を溶着シールして溶着面をフラットに封止することを特徴とする。
【0007】
また前述した課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本願の別の発明に係る上包み包装装置は、
面熱溶着性で矩形状のフィルムシートを絞り手段で絞り込んで被包装物を上包み包装する装置であって、
フィルム供給手段から所定タイミング毎に供給される前記フィルムシートを走行中に受け取り保持して搬送するフィルム保持移送手段と、
前記フィルム保持移送手段の搬送方向に物品収容部を所定間隔毎に備え、該物品収容部の上部開口を覆うように載置された前記フィルムシートと共に搬送方向に向けて連続走行すると共に、前記物品収容部内に、被包装物の収容高さを変更可能で、前記物品収容部が絞り手段に至るまでに、フィルムシートの上方から表裏反転状態で前記物品収容部に挿入された被包装物の上端を僅かに下降するよう高さが変更される下面支持部材が配設される搬送手段と、
前記被包装物の供給位置より下流側に配設され、前記物品収容部に被包装物を挿入した際に、物品収容部外に延出するフィルム縁部の各角部を、その側方から該被包装物の上面に沿って手繰り寄せてフィルム端部を重なった状態に絞り込むよう回動する4つの絞り部材を備える絞り手段と、
前記4つの絞り部材によりフィルム絞り込み重合部を保持した状態で、そのフィルム絞り込み重合部に仮シールを施す仮シール手段と、
前記仮シール手段の下流側に配設され、前記フィルム絞り込み重合部の仮シールされた周りを溶着シールする第1の封止手段と、
前記第1の封止手段の下流側に配設され、該第1の封止手段でのシール温度より低い加熱温度で前記溶着シール部を含むフィルムの重合部を溶着シールして溶着面をフラットに封止する第2の封止手段とを備え、
前記絞り手段、仮シール手段、第1の封止手段および第2の封止手段は、前記搬送手段の搬送方向の前後に往復移動可能で、該搬送手段の走行速度と同調する速度で搬送手段の走行方向に向けて移動すると共に、その移動中にこれら各手段の処理動作を行なうよう設定したことを特徴とする。
【0008】
【作用】
物品収容部の上部開口を覆うように載置された両面熱溶着性のフィルムシートは、搬送手段における物品収容部の外側で吸引保持されることで、位置ずれすることなく物品収容部と共に下流側に搬送される。このフィルムシートの上方から、表裏反転状態の被包装物を物品収容部に挿入することで、該被包装物の物品収容部に沿う面がフィルムにより包まれる。また物品収容部外にフィルムシートの縁部が延出し、このフィルム縁部を側方から被包装物の上面に絞り込んだ状態で、該フィルム絞り込み重合部に仮シールを施すことで、該絞り込み重合部の絞り込み状態が維持される。次に、フィルム絞り込み重合部を加熱溶着して封止することで、被包装物がフィルムシートで包装された包装体が得られる。このようにフィルム絞り込み重合部を加熱溶着するので、フィルム重合部は異物が侵入する隙間が生ずることなく密着した状態で封止される。以上のように、被包装物が物品収容部に収容された状態で搬送されつつフィルムシートの絞り込み、仮シールおよび封止の各処理が行なわれるから、該被包装物が処理中に変形するのは防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る上包み包装方法および装置につき、好適な実施例を挙げて以下説明する。
【0010】
【第1実施例】
【フィルム供給手段】
図1は、第1実施例に係る上包み包装装置の概略構成を示すものであって、該装置10における饅頭等の被包装物11の搬送方向上流側の機枠12に、フィルム供給手段13が配設されている。すなわち、図2に示す如く、搬送方向と交差する幅方向に離間する一対の第1フレーム14,14が機枠12に配設され、該フレーム14,14間に配設されたフィルム保持部15に、供給源としての原反ロール16が回動可能に保持されている。そして、この原反ロール16から引出された帯状の連続フィルムFは、フィルム給出部に配設されたフィルム支持体17に向けて給送されるようになっている。このフィルム支持体17は、フィルム引出し方向と交差する幅方向に延在するよう第1フレーム14,14間に配設された上下一対の支持部材17a,17bからなり(図3参照)、両支持部材17a,17bの間に、連続フィルムFの前端縁を引出し可能な状態で支持するよう構成される。また両支持部材17a,17bは、平面視において櫛歯状に形成され、両支持部材17a,17bで支持している連続フィルムFの前端縁を、後述する前部保持体27で支障なく挟持し得るよう構成される。なお、前記フィルムとしては、例えば20μ前後のポリエチレン単体フィルムが使用されるが、材質はこれに限定されるものでなく、両面熱溶着性フィルムであればよい。
【0011】
前記フィルム支持体17の上方に臨む第1フレーム14,14間に架設したステー19に、図3に示す如く、第1シリンダ20が倒立状態で配設され、そのピストンロッド20aに接続された取付部材21に、フィルム支持体17からフィルム引出し方向前側に離間する位置を該シリンダ20の正逆付勢により上下動するカッター22が、フィルム引出し方向と交差する幅方向に延在して配設される。そして、このカッター22が、フィルム引出し経路の上方に臨む待機位置から下方の作動位置に移動することで、連続フィルムFをフィルム支持体17の前側で幅方向の全長に亘って切断し、これによって所定寸法の方形のフィルムシートfを得るよう構成してある。
【0012】
前記カッター22の配設位置よりフィルム引出し方向前側に、フィルムを上下方向から挟持する後部保持体23が配設されている。この後部保持体23は、フィルム引出し経路の上方において前記取付部材21に配設されてカッター22と一体的に上下動する上挟持部材23aと、フィルム引出し経路の下方において第1フレーム14,14間に揺動可能に配設されて上挟持部材23aに対して近接・離間可能な下挟持部材23bとを備え、両挟持部材23a,23bは幅方向に所定長さで延在している。下挟持部材23bは、一方の第1フレーム14に配設された第2シリンダ24に連結されて、該シリンダ24の正逆付勢によって、上挟持部材23aから離間する待機位置と該上挟持部材23aとの間でフィルムを挟持する作動位置との間を揺動するよう構成される。すなわち、第2シリンダ24の付勢によって下挟持部材23bを待機位置から作動位置に揺動すると共に、前記カッター22を第1シリンダ20の付勢により待機位置から作動位置に下動することで、上挟持部材23aも一体的に下動し、これによって両挟持部材23a,23bの間で連続フィルムFの所定位置、すなわち切断されたフィルムシートfにおけるフィルム引出し方向の後端部近傍を挟持するよう構成される。また上下の挟持部材23a,23bが待機位置に臨む状態で、後述する前部保持体27が両挟持部材23a,23bの間を通過してフィルム支持体17に近接し得るよう設定されている。
【0013】
なお上挟持部材23aは、前記取付部材21に配設されたガイド25に対して上下動可能に支持されると共に、常にはバネ26により下方に向けて付勢されており、下挟持部材23bとにより連続フィルムFを挟持する際には上方に弾力的に退避し得るよう構成されている。また、バネ26で付勢されている上挟持部材23aは、常にはカッター22の下端より下方に臨むよう設定され、該上挟持部材23aが下挟持部材23bとの間で連続フィルムFを挟持した後に、カッター22によりフィルム切断が行なわれるようになっている。
【0014】
前記後部保持体23の配設位置よりフィルム引出し方向前側に、フィルム支持体17に対して水平に近接・離間移動可能な前部保持体27が配設されている。この前部保持体27は、図3に示す如く、フィルム引出し経路を挟んで上側に位置する固定挟持部材27aと、該固定挟持部材27aに回動可能に配設されて下側に位置する可動挟持部材27bとを備え、固定挟持部材27aに配設した第3シリンダ28に可動挟持部材27bが連結されて、該シリンダ28の正逆付勢によって可動挟持部材27bが固定挟持部材27aに対して開閉し、その閉成時(近接時)に両挟持部材27a,27b間に連続フィルムF(フィルムシートf)の前端縁を挟持するよう構成される。また固定挟持部材27aと可動挟持部材27bとの対向面には、フィルム支持体17における前記支持部材17a,17bの櫛歯と干渉しない複数の突部が形成され、支持部材17a,17bで支持されている連続フィルムFの前端縁を上下の挟持部材27a,27bの突部で挟持し得るよう構成されている。
【0015】
前記両第1フレーム14,14の内側には、図2に示す如く、フィルム引出し経路を挟んで幅方向に離間してフィルム引出し方向と平行な一対の案内軸29,29が配設され、両軸29,29間に前部保持体27の固定挟持部材27aが摺動可能に架設されている。また、フィルム引出し方向の前後に離間して各第1フレーム14に回動可能に枢支したプーリ30,30間に巻掛けられた無端ベルト31が、対応する案内軸29に近接する位置を夫々走行可能に臨み、各無端ベルト31の適宜位置に前記固定挟持部材27aの端部が固定されている。一方のプーリ30は、サーボモータMにより回転駆動され、前部保持体27をフィルム支持体17に近接する挟持位置と離間する作動位置との間を水平移動させるよう構成される。すなわち、前部保持体27が挟持位置に到来してフィルム支持体17で支持されている連続フィルムFの前端縁を挟持した後、該前部保持体27を作動位置に移動することで、該フィルムFを所定長さだけ原反ロール16から引出すようになっている。なお、前部保持体27の作動位置は、サーボモータMが図示しない制御装置で制御されることで、被包装物11の大きさ(フィルム引出し方向の長さ)によって変更される。
【0016】
ここで、作動位置まで移動した前記前部保持体27は、前記カッター22によるフィルム切断後のタイミングで、前記可動挟持部材27bが固定挟持部材27aから離間してフィルムシートfを解放し、引出し方向前側のフィルム端部を下方へ垂らした状態とするよう設定される。そして、走行状態の後述する搬送体33の物品収容部41とフィルムシートfとが位置合わせされた関係となるタイミングで、前記後部保持体23によるフィルム保持を解除してフィルムシートfを解放し、これによって該フィルムシートfが搬送体上に受け渡されるようにしてある。すなわち第1実施例では、フィルム支持体17、カッター22、後部保持体23および前部保持体27からフィルム供給手段13が構成されるが、フィルムシートfとして予め所定寸法に切断されたカットフィルムを使用する場合は、前後の保持体23,27のみでフィルム供給手段13が構成される。
【0017】
【搬送手段】
図1に示す如く、前記フィルム供給手段13の下方には、該供給手段13から受け渡されたフィルムシートfを載置保持すると共に、該フィルム上に供給された被包装物11をフィルムシートfと共に下流側に搬送する搬送手段32が配設される。この搬送手段32は、物品搬送方向に所定間隔毎に配設された複数の搬送体33から構成され、該搬送体33はチェン−スプロケットからなる駆動機構によって所定速度で走行駆動されるよう構成される。すなわち、前記機枠12における幅方向に離間する一対の側板12a,12a間の物品搬送方向上流端および下流端に、図4に示す如く、従動軸34と駆動軸35とが回転可能に枢支されている。また従動軸34および駆動軸35に、軸方向に離間して2つのスプロケット36,36が夫々一体回転可能に配設され、搬送方向で対をなすスプロケット36,36に無端チェン37からなる索体が夫々巻掛けられている。そして、一対の無端チェン37,37間に、走行方向に複数の搬送体33が所定間隔で架設され、図示しない駆動モータによって無端チェン37,37を走行駆動することで、搬送体33が所定速度で連続走行するよう構成される。なお、チェン−スプロケットからなる動力伝達手段に代えて、ベルト−プーリ等、その他の動力伝達手段を適宜に採用することが可能である。
【0018】
前記搬送体33は、図5に示す如く、平板状の本体33aにおける幅方向に離間する位置に、該搬送体33の走行方向に所定間隔で離間してフィルム保持用の通気孔(フィルム保持移送手段)38が夫々上下に貫通するよう形成される。また、搬送体33における物品搬送路(被包装物11を搬送する上側の走路)の下面側には、走行方向に並ぶ各通気孔列に対応して、吸引源としての吸引ブロワ39に接続する吸引チャンバー40が、フィルム供給手段13から引出し方向前側のフィルム端部が下方に垂れた状態で受け渡されるフィルムシートfを保持可能な位置からフィルム絞り込み位置(後述)までの間に設定される物品供給領域(供給位置)に亘って延在するよう夫々配設される。そして、フィルム供給手段13から受け渡されたフィルムシートfを、搬送体33の通気孔38,38を介して作用する吸引力によって本体33aの上面に密着保持した状態で下流側に搬送するよう構成される。すなわち、第1実施例では吸引ブロワ39と吸引チャンバー40とで吸引手段が構成されると共に、該吸引手段と通気孔38が形成された搬送体33を含む搬送手段32が、フィルムシートfを吸引保持した状態で下流側に搬送するフィルム保持移送手段として機能するようになっている。
【0019】
【物品収容部】
前記搬送体33の本体33aにおける前記幅方向に離間する通気孔列の間に臨む略中央に、被包装物11を収容する物品収容部41が設けられている。すなわち、図5および図6に示す如く、本体33aの略中央に通孔33bが形成され、該本体33aの底面に通孔33bを囲繞するように受け部材42が配設されている。また通孔33bおよび受け部材42内には、収容部材43が上方から着脱可能に装着され、該収容部材43の内部に、フィルムシートfと共に被包装物11が表裏反転状態で収容される物品収容部41が上方に開口するよう形成される。なお物品収容部41は、対象となる被包装物11の形状に対応するものであって、第1実施例では略半円状を呈する被包装物11に対応するよう収容部材43の内底面も半円形状に形成してある。
【0020】
前記収容部材43は、被包装物11のサイズや形状が変更されたときには、対応する大きさ、形状の物品収容部41が形成されたものに着脱交換される。また収容部材43の内周面には、手掛け用の溝43aが周設されている。更に、前記受け部材42には、収容部材43に係脱可能に係合して該収容部材43の脱落を防止する一対の係合手段44,44が対向的に配設される。
【0021】
前記受け部材42の底面には、物品搬送方向に沿って所定長さで延在するレバー45の一端部(搬送方向前側)が揺動可能に枢支されると共に、該レバー45の他端部(搬送方向後側)にローラ46が回動可能に枢支されている。また、受け部材42および収容部材43の底部に形成されて整列する貫通孔42a,43bに、物品収容部41に収容される被包装物11の下面を支持する下面支持部材47が摺動可能に挿通されると共に、該下面支持部材47はレバー45に連結されて該レバー45の揺動に伴って上下動するよう構成される。
【0022】
前記搬送体33が走行する物品搬送路の下方位置に、図1に示す如く、前記ローラ46が上面を転動するレール部材48が物品搬送方向に沿って配設され、このレール部材48の高さ位置によって前記下面支持部材47の物品収容部内での高さ位置が設定される。またレール部材48は、前記機枠12に配設した高さ調節機構49によって高さ調節され、物品収容部41に収容されて下面支持部材47で支持されている被包装物11の上端が、搬送体33の上面と略同一位置となる定位置に下面支持部材47を保持するよう設定してある。
【0023】
なお、前記物品供給領域に臨むレール部材48の形状は、前述した定位置より僅かに上昇した仮支持位置に下面支持部材47を保持して、物品収容部41に収容された被包装物11の上端を搬送体33の上面より僅かに突出した位置となるようにすると共に、搬送体33が後述する絞り手段59までに至る間に下面支持部材47を前述の定位置まで下降するよう構成されている。これにより、人手にて物品収容部41に傾いて挿入された被包装物11の姿勢を修正し、被包装物11が傾いた状態のままで絞り込みや封止等の後処理がなされて包装不良となるのを抑制するようになっている。
【0024】
【絞り込み・封止の駆動手段】
前記物品供給領域より下流側の機枠12の上部には、幅方向に離間して一対の第2フレーム50,50が配設され、各フレーム50の内側には搬送方向に沿ってガイドレール51が夫々配設され、両ガイドレール51,51間に移動部材52が搬送方向の前後に往復移動可能に配設されている(図7参照)。この移動部材52は、前記無端チェン37,37を走行駆動する駆動モータによって揺動する揺動レバー53によって往復移動するよう構成され、搬送方向に向けて前記搬送体33の走行速度と同調する速度で前進移動するよう設定されている。
【0025】
前記移動部材52には、図8に示す如く、補助押し込み手段54、絞り手段59および封止手段66が、上流側からこの順で設けられ、前記搬送体33の走行速度に同調する速度で一体的に下流側に移動した後、初期位置まで復動するよう構成される。また補助押し込み手段54、絞り手段59および封止手段66の各配設間隔は、搬送方向における物品収容部41の配設ピッチと一致する間隔に設定されており、搬送体33の走行速度と同調する速度で各手段54,59,66が下流側に移動しつつ、該搬送体33に収容されている被包装物11を包むフィルムシートfに対する各手段54,59,66での補助押し込み、絞り込み、封止等の各処理を略同時的に実施し得るよう構成されている。
【0026】
【補助押し込み手段】
前記移動部材52の上流端側に第4シリンダ55が倒立状態で配設され、そのピストンロッド55aに補助押し込み手段54が連結されて、該シリンダ55の正逆付勢により上下動するよう構成される。この補助押し込み手段54は、前記物品収容部41の開口寸法よりも僅かに小さな外形に設定された押圧体54aを備え、被包装物11が収容された物品収容部41が押し込み位置に到来するタイミングに合わせて下降されて、該押圧体54aにより被包装物11を物品収容部内に確実に沈下させるよう構成される。すなわち、前記下面支持部材47が定位置に下降しても被包装物11が搬送体33の上面から突出している場合に、該被包装物11を物品収容部41に確実に沈下させて後処理に支障を来たすのを防止するようになっている。
【0027】
【絞り手段】
前記移動部材52の搬送方向略中央に、図7に示す如く、矩形状の昇降部材56が昇降可能に配設されると共に、該昇降部材56には、移動部材52に倒立状態で配設した第5シリンダ57のピストンロッド57aが連結してある。そして、第5シリンダ57の正逆付勢により、昇降部材56は搬送体33から上方に離間する退避位置と近接するフィルム絞り位置との間を昇降移動するよう構成される。また昇降部材56の4つの隅部の夫々に、上下方向に延在する支持軸58が回動可能に枢支されており、各支持軸58における昇降部材56より下方に延出する下端部に、絞り手段59を構成する薄板状の2種類の絞り部材60,61が一体的に回動可能に配設されている。昇降部材56の上面には、各支持軸58の配設位置に近接してロータリーエアシリンダ62が夫々配設され、該シリンダ62のロッド62aが対応する支持軸58に連結されて、該シリンダ62を正逆付勢することで、支持軸58を介して各絞り部材60,61を、昇降部材56の中心から離間する待機位置と近接する作動位置との間を水平回動するよう構成される。なお、4つの絞り部材60,60,60,61は、被包装物11の上面に向けて隣接順にタイミングをずらして被包装物上面の直上位置で水平回動を開始することで、前記搬送体33の上方に延出するフィルムシートfの縁部(物品収容部外に延出する縁部)を、被包装物11の上面に沿って対応する部分が手繰り寄せられるようにして順に絞り込むよう構成される。また昇降部材56は、被包装物11が収容された物品収容部41が絞り込み位置に到来するタイミングに合わせて下降されて、前記絞り部材60,60,60,61を退避位置から前記搬送体33の上面に近接するフィルム絞り位置に臨ませるよう設定される。すなわち絞り部材60,60,60,61は、フィルム縁部を絞り込み可能なフィルム絞り位置と、該絞り位置から離間した退避位置との間を、昇降部材56と共に上下に移動可能に構成されている。
【0028】
前記4つの絞り部材60,60,60,61を、その回動順に第1、第2、第3および第4とすると、第1〜第3絞り部材60,60,60と第4絞り部材61との形状は異なっている。すなわち、第1〜第3の各絞り部材60は、図9に示す如く、昇降部材56の中央を指向する側縁部に弧状の切欠き60aが形成され、第1〜第3の絞り部材60,60,60を作動位置に到来した際に、これらの切欠き60a,60a,60aによって画成される空間を、後述する仮シール体64が挿通するのを許容するよう構成される。これに対して第4絞り部材61は、図9に示す如く、作動位置において昇降部材56の中央に臨む位置に、前記仮シール体64の挿通を許容する逃げ部としての通孔61aが形成されると共に、昇降部材56の中央を指向する側縁部に弧状の切欠き61bが形成されている。なお第1実施例では、図9において昇降部材56の上側右隅から反時計方向に隣接する順に第1絞り部材60、第2絞り部材60、第3絞り部材60および第4絞り部材61が配設され、先ず第1絞り部材60で搬送方向上流側におけるフィルム縁部の一方の角部を絞り込んだ後、第2絞り部材60で搬送方向上流側におけるフィルム縁部の他方の角部を絞り込み、次いで第3絞り部材60で搬送方向下流側におけるフィルム縁部の一方の角部を絞り込んだ後、第4絞り部材61で搬送方向下流側におけるフィルム縁部の他方の角部を絞り込むよう設定される。すなわちフィルム縁部は、搬送方向上流側に位置する一方の角部を基準として、図9に示す平面視において反時計方向に隣接する順で各角部が手繰り寄せられるように絞り込まれる。
【0029】
また前記第1〜第4の絞り部材60,60,60,61は、作動位置において相互に干渉しないように水平回動レべルが設定されており、第1実施例では昇降部材56の一方の対角に配設される第4絞り部材61が最上位でその下に第2絞り部材60が位置し、他方の対角に配設される第1と第3の絞り部材60,60が、第2絞り部材60の下方で同一レベルに位置決め設定されている。
【0030】
前記昇降部材56の中央部に通孔56aが形成され、前記移動部材52に倒立状態で配設した第6シリンダ63のピストンロッド63aに連結されている仮シール手段としての仮シール体64が、該通孔56a内に昇降可能に臨んでいる。そして、第6シリンダ63を正逆付勢することで、仮シール体64は、前記絞り手段59により絞り込まれたフィルム絞り込み重合部に近接する作動位置と離間する待機位置との間を上下動するよう構成される。この仮シール体64は、内蔵のヒータにより加熱されるようになっており、前記4つの絞り部材60,60,60,61によりフィルムシートfの縁部を被包装物11の上面に沿うよう絞り込んだ状態のときに作動位置まで下降されて、フィルムが重合するフィルム絞り込み重合部の略中央位置に下面を押圧して仮シールを施すよう構成される。これにより、絞り込まれたフィルム縁部が元の状態に戻るのを防止して、後処理での封止を良好に行なわせ得るようになっている。
【0031】
【封止手段】
前記移動部材52の下流端側に第7シリンダ65が倒立状態で配設され、そのピストンロッド65aに封止手段としての加熱シール体66が連結されて、該シリンダ65の正逆付勢により上下動するよう構成される。この加熱シール体66は、内蔵のヒータにより加熱されると共に、そのシール面は、前記フィルム絞り込み重合部を加熱可能な下方に突出する円弧状に設定されている。そして、フィルム絞り込み重合部が仮シールされた被包装物11を収容した物品収容部41が封止位置に到来するタイミングに合わせて、被包装物11が変形しない程度の高さまで加熱シール体66のシール面を下降してフィルム絞り込み重合部に押圧することで、フィルムを加熱溶着して絞り込み重合部の全体を封止するよう構成してある。
【0032】
【エアーの吹付け手段】
前記搬送体33における物品収容部41と各通気孔列との間で該収容部41の外周部位で開口する複数のエアーの噴出孔(吹付け手段)67が、物品搬送方向に離間して搬送体33および受け部材42を上下に貫通するよう形成されている。また搬送体33における物品搬送路の下面側には、図4および図10に示す如く、搬送方向に整列する各噴出孔列と対応して、吹出エアー源としての吹出ブロワ73に接続する排気チャンバー68が、補助押し込み手段54による処理後から絞り込み開始処理までの間に亘って延在するよう夫々配設される。そして、フィルム縁部を絞り込む以前に、前記噴出孔67からエアーを上方に吹出すことで、前記被包装物11が収容されている物品収容部41から外方に延出するフィルムシートfの縁部を確実に上向きに立ち上げるよう構成されている。これにより、20μ程度のポリエチレン素材からなる薄く柔軟性のあるフィルムであっても、被包装物11の上面に沿っての絞り込み不良を有効に回避できるようになっている。
【0033】
【物品センサ】
図1に示す如く、前記補助押し込み手段54の配設位置より上流側の機枠12に、前記搬送体33の物品収容部41に被包装物11が収容されていることを検出する物品センサ69が配設され、該センサ69により物品有りと判定された搬送体33の物品収容部41が、補助押し込み手段54、絞り手段59、加熱シール体(封止手段)66の下方(押し込み位置、絞り込み位置、封止位置)に到来するタイミングに合わせて、各手段54,59,66での処理動作が行なわれるように制御される。すなわち、被包装物11が収容されていない物品収容部41が各手段54,59,66の下方を通過する際には、各手段54,59,66は作動休止状態に保持され、被包装物11が収容されている物品収容部41に対してのみ各手段54,59,66による処理動作が行なわれるようになっている。
【0034】
【ラベル貼付手段】
前記加熱シール体66の配設位置より下流側に、フィルムシートfの絞り込みおよび封止が施された被包装物11のフィルム絞り込み重合部にラベル70(図11参照)を貼着するラベル貼付手段71が配設され、該ラベル貼付手段71は、フィルム絞り込み重合部が封止された被包装物11を収容した物品収容部41がラベル貼着位置に到来するタイミングに合わせて作動されるよう構成される。なお、ラベル70は、品質表示や消費期限等が表示されると共に、その寸法はフィルム絞り込み重合部を全面的に覆い得る値に設定され、包装後の見栄えをより良好なものとするよう構成される。
【0035】
【物品放出手段について】
前記搬送体33による物品搬送終端には、該搬送体33の物品収容部41に収容されている被包装物11を放出する物品放出手段72が配設されている。この物品放出手段72は、図1および図4に示す如く、前記駆動軸35における両スプロケット36,36の間に臨む位置に配設された放出カムで構成され、該カム72に前記下面支持部材47を上下動させるレバー45に配設されたローラ46が当接して転動することで、前記下面支持部材47が物品収容部41内に所定量だけ突出して被包装物11を強制的に押し出すよう構成される。これにより、包装が完了した被包装物11は、表裏が反転した姿勢で排出コンベヤ(図示せず)に放出されるようになっている。
【0036】
【第1実施例の作用】
次に、第1実施例に係る上包み包装装置の作用につき説明する。なお、前記フィルム供給手段13におけるフィルム支持体17に連続フィルムFが供給されて、その前端縁が支持されているものとする。また、前記後部保持体23における上下の挟持部材23a,23bは離間する待機位置に保持されると共に、前記前部保持体27は作動位置において上下の挟持部材27a,27bを開放している。
【0037】
この状態で、前記上包み包装装置10の運転を開始すると、前記前部保持体27は、前記後部保持体23における上下の挟持部材23a,23bの間を通過してフィルム支持体17に接近する。前部保持体27が挟持位置に至ると、可動挟持部材27bが固定挟持部材27aに対して閉じ、両者の間で連続フィルムFの前端縁が挟持される。そして、前部保持体27がフィルム支持体17から離間することで、連続フィルムFが原反ロール16から引出される。
【0038】
前記前部保持体27が予め設定された量だけ引出し方向前側に移動して停止すると、前記第1シリンダ20が付勢されてカッター22および後部保持体23の上挟持部材23aが一体的に下降すると共に、第2シリンダ24が付勢されて待機位置の下挟持部材23bが作動位置に向けて揺動される。すなわち、後部保持体23の両挟持部材23a,23bが閉じて、カッター22より引出し方向前側で連続フィルムFの後部(切断後の後端縁)が両挟持部材23a,23b間に挟持される。そして、後部保持体23により連続フィルムFが挟持された後において、上挟持部材23aと一体的に下降するカッター22により該フィルムFの後部が切断される。
【0039】
次に、前記前部保持体27によるフィルムシートfのフィルム端部の保持が解除され、該端部はフィルム供給手段13の下方を走行している搬送体33の上面に対して垂れ下がる状態となる。このフィルム端部には、搬送体33における通気孔38,38を介して作用する吸引力によって搬送体上面に対する引張作用が働く。そして、走行している搬送体33の物品収容部41とフィルムシートfとが位置合わせされるタイミングに合わせて、後部保持体23における上下の挟持部材23a,23bが離間し、フィルムシートfの他端部が解放されて、該フィルムシートfが搬送体33上に物品収容部41の上部開口を覆うように受け渡されて搬送体33に密着した状態で載置保持される。
【0040】
前記フィルムシートfが載置保持された搬送体33の物品収容部41に対し、前記物品供給領域において該フィルムシートfの上方から表裏反転状態(饅頭の円弧面が下向きとなる姿勢)の被包装物11を挿入する。これにより、物品収容部41に挿入された被包装物11は上面を除く物品収容部41に沿う面がフィルムシートfで包まれると共に、該フィルムシートfの縁部は物品収容部41から外方に所定長さだけ延出する(図6参照)。このとき、前記下面支持部材47は仮支持位置に保持されており、物品収容部41に挿入された被包装物11の上端は、搬送体33の上面より僅かに突出する位置に保持される。そして、搬送体33によりフィルムシートfと共に下流側に搬送される被包装物11が、前記補助押し込み手段54による押し込み位置に到来するまでに、前記レール部材48で案内される下面支持部材47は定位置まで下降し、これによって被包装物11は、その上端が搬送体33の上面と略同一の位置まで下降する。
【0041】
前記物品センサ69により被包装物11が収容されていることが検出された搬送体33の物品収容部41が、前記補助押し込み手段54による押し込み位置に到来するタイミングに合わせて、前記移動部材52が搬送体33の走行速度と同調する速度で下流側に移動すると共に、前記第4シリンダ55が付勢され、該押し込み手段54の押圧体54aにより被包装物11の上面が押さえられる。すなわち、被包装物11が仮に物品収容部41から突出している場合に、該被包装物11の上面を押さえ付けて物品収容部41内に確実に沈下させることで、後処理に支障を来たすのは防止される。
【0042】
前記補助押し込み手段54により押し込み処理された被包装物11を搬送する搬送体33の物品収容部41が絞り込み位置に至る前に、前記噴出孔67,67からエアーが上方に吹出され、前記物品収容部41から外方に延出しているフィルム縁部は上向きに立ち上げられる。
【0043】
前記移動部材52が初期位置まで復動し、前記被包装物11が収容された搬送体33の物品収容部41が絞り込み位置に到来するタイミングに合わせて、該移動部材52が搬送体33の走行速度と同調する速度で下流側に移動すると共に、前記第5シリンダ57が付勢されて昇降部材56を退避位置から作動位置まで下降した後、4基のロータリーエアシリンダ62がタイミングをずらして所定の順で付勢される。すなわち、相互に干渉しないレベルで4つの絞り部材60,60,60,61が物品収容部内における被包装物上面の直上位置において隣接順に待機位置から水平回動することで、物品収容部外に延出するフィルムシートfの縁部が側方から被包装物11の上面に沿って絞り込まれる。このとき、フィルム縁部は上方に立ち上がっているから、絞り部材60,60,60,61でのフィルム絞り込みは確実に行なわれる。そして、4つの絞り部材60,60,60,61が作動位置に到ってフィルム絞り込み重合部を保持した状態で、前記第6シリンダ63が付勢され、仮シール体64が下降してフィルム絞り込み重合部の略中央に下面を押付けることで仮シールが施され、フィルム縁部の絞り込み状態が維持される。
【0044】
前記移動部材52が初期位置まで復動し、前記フィルム絞り込み重合部に仮シールが施された被包装物11が収容されている搬送体33の物品収容部41が封止位置に到来するタイミングに合わせて、該移動部材52が搬送体33の走行速度と同調する速度で下流側に移動すると共に、前記第7シリンダ65が付勢されて加熱シール体66を下降することで、フィルム絞り込み重合部にシール面が押付けられてフィルムが加熱溶着され、該絞り込み重合部の全体が封止される。
【0045】
前記フィルム絞り込み重合部が封止された被包装物11が収容されている搬送体33の物品収容部41がラベル貼着位置に到来するタイミングに合わせて、前記ラベル貼付手段71が作動し、フィルム絞り込み重合部を覆うようにラベル70が貼着される。これにより、図11に示すように、被包装物11がフィルムシートfで包装され、その裏面にラベル70が貼着された包装体が得られる。
【0046】
前記被包装物11を搬送する搬送体33が搬送終端部に到来し、前記下面支持部材47のローラ46が放出カム72上を転動することにより、該下面支持部材47が物品収容部内に突出して被包装物11が強制的に押し出される。この場合に、被包装物11は表側が上向きとなる姿勢で排出コンベヤに放出されて系外に排出される。
【0047】
このように、被包装物11を搬送体33の物品収容部41に収容した状態でフィルムシートfの絞り込み、封止およびラベル貼着等の各処理を行なうので、被包装物11が軟弱な物品であっても、該包装物11を変形させることなく連続包装することができる。また、前記物品収容部41を画成する収容部材43は受け部材42に対して着脱可能に構成してあるから、被包装物11のサイズや形状等が変更された場合は、収容部材43を交換することで対応し得る。また被包装物11のカス等が付着した場合に、該収容部材43のみを取外して外部で簡単に清掃や洗浄を行なうことができ、メンテナンス性が向上する。
【0048】
【第2実施例】
図12〜図15は、本発明の第2実施例を示すものであって、前述した第1実施例に係る上包み包装装置とは、主に絞り手段および封止手段が異なるのみであるので、異なる部分についてのみ詳細に説明し、同一部材には同じ符号を付して、その詳細説明は省略することとする。
【0049】
前記両フレーム50,50のガイドレール51,51間に配設した前記移動部材52には、無端チェン37,37の駆動モータとは別の回転位置制御可能な駆動手段としてのサーボモータ81に連繋されるクランク機構82におけるクランクアーム82aが連結され、該サーボモータ81の正逆回転により移動部材52が物品搬送方向に往復移動すると共に前記搬送体33の走行速度と同調する速度で該搬送体33の走行方向に向けて移動するよう構成される。この移動部材52には、補助押し込み手段54、絞り手段83および2組の封止手段84,85が、前述した第1実施例と同様に搬送方向における物品収容部41の配設ピッチと一致する間隔で、上流側からこの順で設けられ、搬送体33の走行速度と同調する速度で各手段54,83,84,85が下流側に移動しつつ、該搬送体33に収容されている被包装物11を包むフィルムシートfに対する各手段54,83,84,85での補助押し込み、絞り込み、封止等の各処理を略同時的に実施し得るよう構成されている。
【0050】
前記移動部材52に配設される絞り手段83は、図13および図14に示す如く、物品搬送路を挟む幅方向の両側方に臨む第1絞り機構86と第2絞り機構87とから構成される。両絞り機構86,87の夫々は、移動部材52に水平姿勢で吊下げ支持されたガイドロッド付きの第8シリンダ88の搬送路中央側を指向するピストンロッド88aに保持部材89が連結され、該保持部材89は、第8シリンダ88の正逆付勢により、物品収容部41から側方に離間する退避位置(図13の位置)と近接するフィルム絞り位置(図15の位置)との間を水平移動するよう構成される。また各保持部材89には、上下方向に延在する2本の支持軸90,90が、物品搬送方向の前後および保持部材89の進退方向の前後に離間して回動可能に枢支されている。そして、第1絞り機構86における各支持軸90の下端部には、薄肉厚板状部材から形成された同一種類の第1および第2絞り部材91,91が夫々一体的に回動可能に配設され、また第2絞り機構87における各支持軸90の下端部には、薄肉厚板状部材から形成された2種類の第3および第4絞り部材91,92が夫々一体的に回動可能に配設されるようになっている。更に保持部材89の上部には、各支持軸90に連結された絞り駆動手段としてのロータリーエアシリンダ93が夫々配設され、該シリンダ93を正逆付勢することで、支持軸90を介して各絞り部材91,92を、待機位置と作動位置との間を水平回動するよう構成される。
【0051】
前記2組の保持部材89,89は、被包装物11が収容された物品収容部41が絞り込み位置(所定位置)に到来するタイミングに合わせて退避位置から前進されて、前記待機位置に臨む絞り部材91,91,91,92を前記物品収容部41に近接するフィルム絞り位置に臨ませるよう設定される。そして、保持部材89,89の前進後に、4つの絞り部材91,91,91,92は、被包装物11の上面に向けて隣接順(図13において反時計方向の順)に僅かにタイミングをずらして被包装物上面の直上位置で水平回動を開始することで、前記搬送体33の上方で物品収容部外に延出するフィルム縁部を、被包装物11の上面に沿って対応する部分が手繰り寄せられるようにして順に絞り込むよう構成される(図15参照)。すなわち絞り部材91,91,91,92は、フィルム縁部を絞り込み可能なフィルム絞り位置と、該絞り位置から離間した退避位置との間を、保持部材89,89と共に水平に移動可能に構成されている。なお、第4絞り部材92によるフィルム絞り込みは、他の3つの絞り部材91,91,91で被包装物11の上面にフィルムが絞り込まれた後に行なわれようになっている。また、前記4つの絞り部材91,91,91,92は、前記搬送体33の上面に近接する位置に臨むよう設定され、保持部材89,89が退避位置からフィルム絞り位置に水平移動された際に、フィルム縁部の下側に確実に臨ませ得るよう構成される。
【0052】
ここで、第2実施例では、回動順の1番目と第2番目となる第1と第2の絞り部材91,91が第1絞り機構86に配設されると共に、回動順の3番目と第4番目となる第3と第4の絞り部材91,92が第2絞り機構87に配設され、各絞り部材91,91,91,92の水平回動レベルは、第1から第4に順に上側となるよう設定される。そして、作動位置において4つの絞り部材91,91,91,92では、図15に示す如く、第1絞り部材91の先端部が第2絞り部材91に重合し、第2絞り部材91の先端部が第3絞り部材91と重合し、第3絞り部材91の先端部が第4絞り部材92と重合し、更に第4絞り部材92の先端部が第1および第2絞り部材91,91と重合するようになっている。すなわち、作動位置では絞り部材の先端部が相互に重合状態となり、フィルム縁部を確実に重なった状態に絞り込むよう構成される。
【0053】
なお、4つの絞り部材91,91,91,92における配設関係は、前述した第1実施例と同様であって、夫々が前記フィルムシートfを展開した際の角部を基点として該フィルムを夫々絞り込むよう設定されると共に、フィルム縁部を、搬送方向上流側に位置する一方の角部を基準として反時計方向に隣接する順で各角部が手繰り寄せられるように絞り込むよう構成される。そして、最後にフィルム縁部を絞り込む第4絞り部材92は、その作動位置において前記被包装物11のフィルム縁部が絞り込まれる上面中央を覆うよう設定される。また、各絞り部材91,92の夫々は着脱可能に構成され、清掃や損傷時の交換等を簡単に行い得るようになっている。
【0054】
また図13に示す如く、略同一形状の前記第1〜第3絞り部材91,91,91および異なる形状の第4絞り部材92は、図13に示す待機位置において、搬送路中央側を向くフィルム絞り辺が、弧状の谷部を挟む両側が円弧状に形成されて、フィルムに損傷を与えないよう構成されると共に、第1〜第3の絞り部材91,91,91に関しては、作動位置まで水平回動させた際に、前記被包装物11の上面中央に向けて下降する前記仮シール体64が接触・干渉しない形状に設定される。なお、作動位置において被包装物11のフィルム縁部が絞り込まれる上面中央を覆う第4絞り部材92には、該被包装物11の上面中央に臨む位置に、前記仮シール体64の挿通を許容する逃げ部としての切欠き部92aが形成される。この切欠き部92aは、第4絞り部材92が作動位置に位置決めされた状態で、前記対応する保持部材89における進退方向の前方に開放し、仮シール体64が作動位置に臨む状態で、第4絞り部材92を作動位置のままで該保持部材89をフィルム絞り位置から退避位置に向けて後退させ得るようになっている。
【0055】
第2実施例では、前記絞り手段83の下流側に、2基の封止手段84,85が配設され、上流側の第1の封止手段84および下流側の第2の封止手段85の夫々は、移動部材52に配設された封止駆動手段としての第9シリンダ94および第10シリンダ95の正逆付勢により対応する加熱シール体84a,85aが昇降動するよう構成される。第1の封止手段84における加熱シール体84aのシール面には下方に突出するリング状凸部が形成され、被包装物11を収容した物品収容部41が第1封止位置に到来するタイミングに合わせて加熱シール体84aを下降して該凸部を前記フィルム絞り込み重合部に押圧することで、フィルムの仮シールされた周りをリング形に溶着シールするよう構成してある。また第2の封止手段85における加熱シール体85aのシール面は、前記フィルム絞り込み重合部の略全面を加熱可能な円形フラット面形状を呈し、被包装物11を収容した物品収容部41が第2封止位置に到来するタイミングに合わせて加熱シール体85aを下降して該フラットシール面をフィルム絞り込み重合部に押圧することで、前記リング形シール部を含むフィルムの重合部を円形に溶着シールするよう構成してある。なお、第2の封止手段85の加熱温度は、第1の封止手段84の加熱温度より低く設定され、フィルム絞り込み重合部の略全体を低温で溶着シールすることでフィルムへの過度な加熱が防止され、溶着面がフラットとなる良好なシール状態とすることができる。
【0056】
【第2実施例の作用】
次に、第2実施例に係る上包み包装装置の作用につき、前記第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
【0057】
前記補助押し込み手段54により補助押し込み処理された被包装物11が収容された搬送体33の物品収容部41が絞り込み位置に到来するタイミングに合わせて、前記2基の第8シリンダ88,88が付勢されて保持部材89,89を退避位置からフィルム絞り位置まで水平移動すると共に、該移動部材52が搬送体33の走行速度と同調する速度で下流側に移動しつつ、4基のロータリーエアシリンダ93が僅かにタイミングをずらして所定の順で付勢される。すなわち、相互に干渉しないレベルで4つの絞り部材91,91,91,92が隣接順に被包装物上面の直上位置で待機位置から作動位置に向けて水平回動することで、物品収容部外に延出するフィルムシートfの縁部が側方から被包装物11の上面に沿って手繰り寄せられるようにして絞り込まれる。この場合に、第4絞り部材92を、他の3つの絞り部材91,91,91によるフィルム絞り込み後に作動させるようにしたので、最後のフィルム縁部が物品上面を覆うように確実に絞り込まれる。また、絞り部材91,91,91,92は側方から物品収容部41に近接するから、フィルム縁部が下方へ垂れている場合であっても、該縁部を絞り部材91,91,91,92で下方から掬い受けるように絞り込むことができ、確実な絞り込み処理を行ない得る。
【0058】
そして、図15に示す如く、4つの絞り部材91,91,91,92が作動位置に到ってフィルム絞り込み重合部を上方から保持した状態で、前記第6シリンダ63が付勢され、仮シール体64が下降してフィルム絞り込み重合部の略中央に下面を押付けることで仮シールが施され、フィルム縁部の絞り込み状態が維持される。なお、被包装物11の上面中央を覆う第4絞り部材92における仮シール体64の挿通を許容する切欠き部92aは、図15に示すように保持部材89における進退方向の前方に開放しているから、仮シール体64が作動位置に臨む状態で第1および第2絞り機構86,87の保持部材89,89を夫々退避位置に向けて後退させ得ることができ、仮シール体64を待機位置まで上昇してから各保持部材89,89を退避位置に移動する場合に比して時間短縮を図り得る。
【0059】
前記移動部材52が初期位置まで復動し、前記フィルム絞り込み重合部に仮シールが施された被包装物11が収容されている搬送体33の物品収容部41が第1封止位置に到来するタイミングに合わせて、前記第9シリンダ94が付勢されて第1の封止手段84の加熱シール体84aを下降すると共に、該移動部材52が搬送体33の走行速度と同調する速度で下流側に移動することで、フィルム絞り込み重合部にリング形凸状のシール面が押付けられてフィルムがリング状に溶着シールされる。また前記移動部材52が初期位置まで復動し、前記フィルム絞り込み重合部にリング形シールが施された被包装物11が収容されている搬送体33の物品収容部41が第2封止位置に到来するタイミングに合わせて、前記第10シリンダ95が付勢されて第2の封止手段85の加熱シール体85aを下降すると共に、該移動部材52が搬送体33の走行速度と同調する速度で下流側に移動することで、フィルム絞り込み重合部に円形フラット面形状のシール面が押付けられてリング形シール部を含むフィルムが溶着シールされ、該絞り込み重合部は隙間なく封止される。
【0060】
なお、第1実施例のように絞り手段59を昇降動する場合は、各絞り部材60,61が物品収容部外に延出するフィルムシートfの縁部と干渉しないようにするため、絞り部材60,61の回動支点が物品収容部41の中心から大きく離間することに伴って絞り部材60,61が長尺となるが、第2実施例では側方から水平移動するよう構成したから絞り部材91,92を小型化して回動半径も小さくすることができる。これによって絞り部材91,92を備える保持部材89,89の退避位置をフィルム縁部の側方に近接した位置に設定でき、従って絞り込み処理を高速に行なうことが可能となる。
【0061】
【変更例】
各実施例では、連続フィルムから所定寸法毎に切断したフィルムシートを搬送体の上面に受け渡すようにしたが、予め切断されたカットフィルムを使用するようにしてもよい。また搬送体の上方に供給されるフィルムシートあるいはカットフィルムは、搬送体の走行方向と交差する方向から供給する構成を採用し得る。更に、連続フィルムの引出し方向と搬送体における物品搬送路での走行方向とは、各実施例では同一向きとした場合で説明したが、逆向きであってもよい。そしてこの場合に、フィルム供給手段から垂れ下がるフィルム端部が受け渡された搬送体が、該供給手段により保持されている他方のフィルム端部側に向けて走行することで、フィルム引出し部と搬送体上でのフィルムシートの表裏が逆となる構成であってもよい。なお、フィルム供給手段によるフィルム引出しに関しては、各実施例のようにフィルム前端縁を挟持して引出す方式に限定されるものでなく、引出し方向と交差する幅方向の両側縁を挟持して引出す方式等、その他各種方式を採用し得る。
【0062】
各実施例では、搬送手段がフィルム保持移送手段を兼用するよう構成したが、各手段を独立して配設し、両手段を同調する速度で移動するようにしてもよい。更にフィルム保持移送手段によるフィルムシートの保持は、吸引作用を利用するものでなく、例えば適宜の把持手段でフィルムの搬送方向に沿う両側の端縁部を把持した状態で搬送するもの等適宜方式を採用し得る。更にまた、各実施例では搬送手段の搬送終端部で物品収容部から被包装物を、その表裏を反転して放出する場合で説明したが、表裏を反転することなく放出して後工程で反転させたり、適宜の手段により物品収容部から取出しつつ反転させる等、各種の構成を採用することができる。
【0063】
前記補助押し込み手段、絞り手段および封止手段は、搬送体の走行速度と同調する速度で下流側に移動した後初期位置に復動するものであれば、第1または第2実施例のように移動部材に共通的に配設されるものでなく、各手段が独立した駆動手段により同調して移動する構成を採用し得る
【0064】
なお、フィルム縁部の立ち上げのための吹出エアー源としては、フィルム吸引源としての吸引ブロワの排気を利用することが可能である。すなわち、吸引ブロワの排気を排気チャンバーに引込み、排気チャバーと噴出孔とが連通状態となったときにのみ、エアーが噴出孔から上方に吹出されるようにする。また、補助押し込み手段による処理後から絞り込み開始処理までの領域において、受け部材の下面で開口する噴出孔を指向するようにエアー噴出しノズルを配設し、圧縮エアー源からの圧縮エアーをノズルおよび噴出孔を介してフィルム縁部に吹付けるよう構成することも可能である。
【0065】
第2実施例のように絞り手段を2基の絞り機構で構成した場合に、一つの駆動手段により両機構の保持部材を相互に近接・離間移動する構成を採用し得る。また絞り手段の下流側に2基の封止手段を配設した構成において、両封止手段を1つの駆動手段によって一体的に昇降動させることができる
【0066】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明の請求項1および請求項に係る上包み包装方法および装置によれば、搬送手段における物品収容部に表裏反転状態の被包装物を収容保持して搬送しつつ、絞り込みおよび封止の各処理を行なうので、従来人手に頼っていた饅頭等の軟弱な物品を変形させることなく連続的に自動包装することができ、また薄手のフィルムであっても良好に包装し得る。しかも、フィルムシートの絞り込み、仮シール、封止の各処理を、搬送手段の走行中に同調して行なうので、包装能力を向上することができる。また、物品収容部外に延出するフィルム縁部を絞り込んで加熱溶着により封止するので、フィルムの重ね合わせ部等に隙間が形成されることはなく、虫その他の異物の包装体への侵入を有効に防止できると共に、人手で包装を行なう場合より一包装当たりのフィルム消費量を少なくすることが可能となり、製造コストの削減に加え、ごみの少量化に寄与する。しかも、フィルムの仮シールされた周りを第1の封止手段で溶着シールするシール温度より低い加熱温度で、該溶着シール部を含むフィルムの重合部を第2の封止手段で溶着シールするようにしたから、フィルムへの過度な加熱を防止して、溶着面がフラットとなる良好なシール状態とすることができる。
更に、フィルムシートに被包装物を載置した状態で搬送しつつ包装を行なうから、従来の角折り包装機のごとく被包装物を直にコンベヤに載置して包装位置まで搬送することはなく、コンベヤに付着した雑菌その他の異物が直接被包装物に触れずに包装でき、衛生管理が比較的容易にできる利点を有する。しかも、手作業による包装に比してフィルムと被包装物との密着度が高まり、またシワの発生も少なくできて、商品価値を高めることができる。更にまた、物品収容部に挿入された被包装物を、絞り手段までに至る前に僅かに下降するようにしたから、人手にて物品収容部に傾いて挿入された被包装物の姿勢を修正し、被包装物が傾いた状態のままで絞り込みや封止等の後処理がなされて包装不良となるのを抑制し得る。
【0067】
請求項2および請求項10に係る上包み包装方法および装置によれば、フィルム絞り込み重合部を覆うようにラベルを貼着するから、被包装物の包装後の見栄えをより良好なものとし得る。
【0069】
請求項3および請求項8に係る上包み包装方法および装置によれば、フィルム縁部の絞り込みを行なう以前に、物品収容部に被包装物を確実に沈下させ得るので、該被包装物が物品収容部から突出したまま絞り込み等の処理が行なわれることはなく、包装不良の発生を抑制し得る。また被包装物の補助押し込み処理を、搬送手段の走行中に同調して行なうので、包装能力を向上することができる。
【0070】
請求項および請求項11に係る上包み包装方法および装置によれば、フィルムシートを絞り込む以前に、物品収容部外に延出するフィルム縁部にエアーを吹付けて上方に向けて立ち上げるので、該縁部を確実に絞り込むことができ、薄手のフィルムを良り確実に絞り込むことができる。
【0071】
請求項に係る上包み包装装置によれば、搬送手段の物品収容部から外側に離間した位置の通気孔でフィルムシートを吸引保持するから、物品収容部の上部開口に対して該フィルムが搬送中に位置ずれするのは防止される。また、請求項に係る上包み包装装置によれば、フィルム供給手段からフィルムシートの一端部を下方へ垂らして搬送手段に吸引しつつ引張力が付与された状態で、フィルムシートの他端部の保持を解除して搬送手段に受け渡すので、搬送手段に対してフィルムシートを位置ずれすることなく適正な位置に載置できる。更に、請求項9に係る上包み包装装置によれば、物品搬送路を挟む両側方に臨む第1および第2絞り機構を、側方から水平移動するよう構成したから絞り部材を小型化して回動半径も小さくすることができ、絞り込み処理を高速に行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る上包み包装装置の全体を示す概略側面図である。
【図2】第1実施例に係るフィルム供給手段を示す概略平面図である。
【図3】第1実施例に係るフィルム供給手段を示す概略側面図である。
【図4】第1実施例に係るフィルムシートの吸引保持部を示す概略平面図である。
【図5】第1実施例に係る搬送体を示す概略平面図である。
【図6】第1実施例に係る搬送体の概略縦断側面図である。
【図7】第1実施例に係る補助押し込み手段、絞り手段および封止手段を示す概略平面図である。
【図8】第1実施例に係る補助押し込み手段、絞り手段および封止手段を示す概略側面図である。
【図9】第1実施例に係る絞り手段の絞り部材を示す概略平面図である。
【図10】第1実施例に係るフィルム縁部に対するエアーの吹付け手段を示す概略正面図である。
【図11】第1実施例に係る上包み包装装置により包装された包装体を示す概略斜視図である。
【図12】第2実施例に係る上包み包装装置における補助押し込み手段、絞り手段および封止手段を一部省略して示す概略側面図である。
【図13】第2実施例に係る絞り手段を待機状態で示す概略平面図である。
【図14】第2実施例に係る絞り手段を待機状態で示す概略背面図である。
【図15】第2実施例に係る絞り手段を作動状態で示す概略平面図である。
【符号の説明】
11 被包装物
13 フィルム供給手段
23 後部保持体
27 前部保持体
32 搬送手段
38 通気孔(フィルム保持移送手段)
39 吸引ブロワ(吸引手段,フィルム保持移送手段)
40 吸引チャンバー(吸引手段,フィルム保持移送手段)
41 物品収容部
47 下面支持部材
54 補助押し込み手段
59 絞り手段
60 第1〜第3絞り部材
61 第4絞り部材
64 仮シール体(仮シール手段)
66 加熱シール体(封止手段)
67 噴出孔(吹付け手段)
70 ラベル
71 ラベル貼付手段
83 絞り手段
84 第1の封止手段
85 第2の封止手段
86 第1絞り機構
87 第2絞り機構
91 第1〜第3絞り部材
92 第4絞り部材
f フィルムシート

Claims (11)

  1. 連続走行する搬送手段 (32) に対し、両面熱溶着性で矩形状のフィルムシート (f) を、走行中の搬送手段(32)における物品収容部(41)の上部開口を覆うように載置し、
    このフィルムシート(f)を前記物品収容部(41)の外側で物品供給領域までに亘って吸引保持して搬送し、
    前記物品収容部(41)に、表裏反転状態の被包装物(11)をフィルムシート(f)の上方から挿入し、
    前記物品収容部(41)にフィルムシート(f)と共に挿入した被包装物(11)の下面支持高さを、搬送中に僅かに下降し、
    前記搬送手段 (32) の走行と共に該搬送手段 (32) と同調する速度で搬送手段 (32) の走行方向に向けて4つの絞り部材 (60,61,91,92) の夫々を移動しつつ回動することで、前記物品収容部外に延出するフィルムシート(f)のフィルム縁部における各角部側方から被包装物(11)の上面に沿って手繰り寄せてフィルム縁部が重なった状態となるよう絞り込むと共に、そのフィルム絞り込み重合部を前記4つの絞り部材 (60,61,91,92) で保持して仮シールを施し、
    前記搬送手段 (32) により被包装物 (11) を搬送しつつ、前記フィルム絞り込み重合部仮シールされた周りを溶着シールした後、そのシール温度より低い加熱温度で該溶着シール部を含むフィルムの重合部を溶着シールして溶着面をフラットに封止する
    ことを特徴とする上包み包装方法。
  2. 前記被包装物(11)が前記搬送手段(32)の搬送終端部に搬送される以前に、封止されたフィルム絞り込み重合部にラベル(70)を貼着する請求項1記載の上包み包装方法。
  3. 前記フィルムシート(f)の絞り込み、仮シールを行なう以前に、物品供給位置で物品収容部 (41) に供給されて搬送中の前記被包装物(11)を物品収容部(41)に沈下するように補助押し込み処理する請求項1または2記載の上包み包装方法。
  4. 前記フィルムシート(f)を絞り込む以前に、前記物品収容部外に延出するフィルム縁部の下方からエアーを吹付ける請求項1〜の何れかに記載の上包み包装方法。
  5. 面熱溶着性で矩形状のフィルムシート(f)を絞り手段 (59,83) で絞り込んで被包装物 (11) 上包み包装する装置であって、
    フィルム供給手段(13)から所定タイミング毎に供給される前記フィルムシート(f)を走行中に受け取り保持して搬送するフィルム保持移送手段と、
    前記フィルム保持移送手段の搬送方向に物品収容部(41)を所定間隔毎に備え、該物品収容部(41)の上部開口を覆うように載置された前記フィルムシート(f)と共に搬送方向に向けて連続走行すると共に、前記物品収容部 (41) 内に、被包装物 (11) の収容高さを変更可能で、前記物品収容部 (41) が絞り手段 (59,83) に至るまでに、フィルムシート (f) の上方から表裏反転状態で前記物品収容部 (41) に挿入された被包装物 (11) の上端を僅かに下降するよう高さが変更される下面支持部材 (47) が配設される搬送手段(32)と、
    前記被包装物(11)の供給位置より下流側に配設され、前記物品収容部(41)に被包装物 (11) を挿入した際に、物品収容部外に延出するフィルム縁部の各角部を、その側方から該被包装物(11)の上面に沿って手繰り寄せてフィルム端部を重なった状態に絞り込むよう回動する4つの絞り部材(60,61,91,92)を備える絞り手段(59,83)と、
    前記4つの絞り部材 (60,61,91,92) によりフィルム絞り込み重合部を保持した状態で、そのフィルム絞り込み重合部に仮シールを施す仮シール手段(64)と、
    前記仮シール手段 (64) の下流側に配設され、前記フィルム絞り込み重合部の仮シールされた周りを溶着シールする第1の封止手段 (84) と、
    前記第1の封止手段 (84) の下流側に配設され、該第1の封止手段 (84) でのシール温度より低い加熱温度で前記溶着シール部を含むフィルムの重合部を溶着シールして溶着面をフラットに封止する第2の封止手段 (85) とを備え、
    前記絞り手段 (59,83) 、仮シール手段 (64) 、第1の封止手段 (84) および第2の封止手段 (85) は、前記搬送手段 (32) の搬送方向の前後に往復移動可能で、該搬送手段 (32) の走行速度と同調する速度で搬送手段 (32) の走行方向に向けて移動すると共に、その移動中にこれら各手段 (59,64,83,84,85) の処理動作を行なうよう設定した
    ことを特徴とする上包み包装装置。
  6. 前記フィルム保持移送手段は、前記搬送手段(32)の物品収容部(41)から外側に所定距離離間した位置に配設された通気孔(38)と、前記被包装物(11)が物品収容部(41)に挿入されるまでの間に亘り、載置されたフィルムシート(f)を通気孔(38)を介して保持可能に設定される吸引手段(39,40)とから構成される請求項記載の上包み包装装置。
  7. 前記フィルム供給手段(13)は、前記搬送手段(32)による被包装物(11)の搬送路の上方に配設され、搬送手段(32)に載置された際に搬送方向下流側となるフィルムシート(f)の端部を下方へ垂らして搬送手段(32)のフィルム保持用の通気孔(38)で該フィルムシート(f)を吸引しつつ、所定タイミングで他方のフィルム端部の保持を解除して搬送手段上に載置するよう構成した請求項または記載の上包み包装装置。
  8. 前記フィルムシート (f) の絞り込み、仮シールを行なう以前に、走行中の搬送手段 (32) において物品収容部外に突出している前記被包装物 (11) を物品収容部 (41) に沈下させる補助押し込み手段 (54) が設けられ、該補助押し込み手段 (54) は、絞り手段 (59,83) 、仮シール手段 (64) 、封止手段 (84,85) と共に搬送方向の前後に往復移動するよう構成した請求項5〜7の何れかに記載の上包み包装装置。
  9. 前記絞り手段 (83) は、物品搬送路を挟む両側方に臨む第1絞り機構 (86) と第2絞り機構 (87) とを備え、両絞り機構 (86,87) は、物品収容部 (41) が絞り込み位置に到来するタイミングに合わせて物品収容部 (41) から側方に離間する退避位置から近接するフィルム絞り位置へ水平移動するよう構成され、
    前記第1絞り機構 (86) には、第1絞り部材 (91) および第2絞り部材 (91) が、また前記第2絞り機構 (87) には、第3絞り部材 (91) および第4絞り部材 (92) が夫々水平回動可能に配設され、両絞り機構 (86,87) のフィルム絞り位置への前進後に、4つの絞り部材 (91,91,91,92) が被包装物上面の直上位置で水平回動を開始することで、搬送手段 (32) の上方で物品収容部外に延出するフィルム縁部を、被包装物 (11) の上面に沿って対応する角部が手繰り寄せられるようにして絞り込むよう構成した請求項5〜8の何れかに記載の上包み包装装置。
  10. 前記封止手段(66,84,85)より下流側に、封止されたフィルム絞り込み重合部にラベル(70)を貼着するラベル貼付手段(71)が配設されている請求項5〜9の何れかに記載の上包み包装装置。
  11. 前記フィルムシート(f)の縁部を絞り込む以前に、前記物品収容部外に延出するフィルム縁部の下方からエアーを吹き付ける吹付け手段(67)を備えている請求項5〜10の何れかに記載の上包み包装装置。
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