JP3739670B2 - 原動機のフライホイール装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の駆動系に用いられるトーショナル・バイブレーション・ダンパ付きのフライホイールなどの、原動機のトルクを、その変動を低減しかつねじり振動を減衰させた状態で伝達する原動機のフライホイール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のフライホイール装置として、例えば実公昭57−12273号公報に記載されたものが知られている。このフライホイール装置は、フライホイール本体とトーショナル・バイブレーション・ダンパ(以下「トーショナルダンパ」という)とを一体に組み立てたものであり、エンジンとクラッチの間に設けられている。フライホイール本体は、円板状の基部と、基部の外周端からクラッチ側に突出する突出部とを有している。この基部の中央部には、エンジンのクランクシャフトが取り付けられており、基部のクラッチ側の面の中央部には、クラッチ入力軸を回転自在に支持する軸受が嵌め込まれている。
【0003】
トーショナルダンパは、クラッチ入力軸にスプライン結合されたハブと、このハブから半径方向の外方に延びるフランジ部を挟持した状態で互いに一体に固定された2つのプレートと、これらの2つのプレート間に収容されたねじり振動減衰用のコイルばねおよびグリースなどで構成されている。また、一方のプレートの半径方向の外端部は、複数のボルトを介して、フライホイール本体の突出部に固定されている。以上の構成により、エンジンのトルクは、フライホイール本体およびトーショナルダンパを介して、クラッチ入力軸に伝達される。その際に、フライホイール本体によりトルク変動が低減されるとともに、トーショナルダンパによりねじり振動が減衰する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この従来のフライホイール装置によれば、軸受がフライホイール本体に嵌め込まれているため、その分の厚みをフライホイール本体の中央部に確保する必要があるとともに、トーショナルダンパの一方のプレートが、クラッチ側に突出する突出部に固定されているため、装置全体の軸線方向のサイズが大きくなるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、軸線方向のサイズをコンパクト化でき、慣性質量を効果的に付加することができる原動機のフライホイール装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、原動機(例えば実施形態における(以下、この項において同じ)エンジン2)の出力軸(クランクシャフト2a)と被駆動軸(入力軸31)の間に設けられた原動機(エンジン2)のフライホイール装置1であって、半径方向の外側部に嵌合部(環状凸部11b)を有し、出力軸(クランクシャフト2a)に同心状に取り付けられたプレート(ドライブプレート11)と、嵌合部(環状凹部12a)を有し、嵌合部(環状凹部12a)がプレート(ドライブプレート11)の嵌合部(環状凸部11b)に嵌合することによりプレート(ドライブプレート11)に同心状に取り付けられ、原動機(エンジン2)のトルクをそのトルク変動を低減した状態で被駆動軸(入力軸31)に伝達するためのリング状の慣性質量部材(マスリング12)と、慣性質量部材の嵌合部よりも半径方向の内側の部分と被駆動軸との間に連結された連結部と、連結部に設けられ、コイルばね(第1および第2コイルばね18a,18b)を含み、原動機のトルクをそのねじり振動を減衰させた状態で被駆動軸に伝達するための減衰部材と、を備え、連結部は、互いに同一の形状およびサイズを有するように金属板のプレス加工により製作され、互いの間にばね室を形成するとともに、ばね室にコイルばねを収容する一対のばねホルダプレート13,13を有し、一対のばねホルダプレート13,13の各々は、ばね室を形成するばね室部(大ばね室部13b)を有し、ばね室部の半径方向の外側端部は、内側端部よりも軸線方向の外側に位置するように、軸線方向の絞りの度合が内側端部よりも小さく設定されていることを特徴とする。
この原動機のフライホイール装置によれば、慣性質量部材により、原動機のトルクは、そのトルク変動が低減された状態で被駆動軸に伝達される。また、プレートが出力軸に同心状に取り付けられ、リング状の慣性質量部材は、その嵌合部がプレートの半径方向の外側部の嵌合部に嵌合することにより、プレートに同心状に取り付けられている。このように、慣性質量部材の嵌合部とプレートの嵌合部を互いに嵌合させるだけで、慣性質量部材が出力軸に対して心出しされるので、フライホイール装置を出力軸に取り付ける際に、慣性質量部材の心出し作業を精度よく容易に行うことができる。さらに、リング状の慣性質量部材が、プレートの半径方向の外側部に取り付けられているので、慣性質量を効果的に付加することができるとともに、装置全体の軸線方向のサイズをコンパクトにすることができる。それにより、慣性質量部材およびプレートを合わせた重量の軽量化と、トルク変動を低減するための慣性質量および慣性モーメントの確保とを適切なバランスで達成できる。また、従来のフライホイール本体に相当する部材が、慣性質量部材およびプレートにより分割構成されているので、従来のフライホイール本体と比べて、これらの部材の配置の自由度を高めることができる。
さらに、原動機のトルクは、プレート、慣性質量部材、連結部および減衰部材を介して、減衰部材によりねじり振動が減衰した状態で、被駆動軸に伝達される。この減衰部材は、慣性質量部材の嵌合部よりも半径方向の内側の部分に連結された連結部に設けられているので、嵌合部および減衰部材が軸線方向に並ぶことがなく、装置全体の軸線方向のサイズをさらにコンパクトにすることができる。さらに、慣性質量部材の嵌合部が連結部および減衰部材よりも外側に配置されているので、連結部および減衰部材の構成や形状などの影響を受けたり、これらに邪魔されたりすることなく、嵌合部を単純に構成することができる。
また、減衰部材がコイルばねを含んでいるので、コイルばねという比較的、簡易で入手の容易な部品により、原動機のトルクが被駆動軸に伝達される際のねじり振動を減衰できる。
さらに、一対のばねホルダプレートは、互いに同一の形状およびサイズを有するように金属板のプレス加工により製作されているので、同じプレス型を用いることができ、製造コストを削減することができる。また、金属板のプレス加工によりコイルばねを収容するばね室部をばねホルダプレートに形成した場合、ばね室部の半径方向の外側端部の絞り度合を、その内側端部の絞り度合と同じに設定すると、絞り加工が難しいとともに、この部 分の強度を確保するのが困難になる。これに対して、この原動機のフライホイール装置によれば、ばねホルダプレートにおいて、ばね室部の半径方向の外側端部は、内側端部よりも軸線方向の外側に位置するように、軸線方向の絞りの度合が内側端部よりも小さく設定されているので、ばね室部の絞り加工の容易性と、外側端部の強度とをいずれも確保することができる。
【0007】
請求項2に係る発明は、原動機(エンジン2)の出力軸(クランクシャフト2a)と被駆動軸(入力軸31)の間に設けられた原動機(エンジン2)のフライホイール装置1であって、半径方向の外側部に嵌合部(環状凸部11b)を有し、出力軸(クランクシャフト2a)に同心状に取り付けられたプレート(ドライブプレート11)と、嵌合部(環状凹部12a)を有し、嵌合部(環状凹部12a)がプレート(ドライブプレート11)の嵌合部(環状凸部11b)に嵌合することによりプレート(ドライブプレート11)に同心状に取り付けられ、リベット孔12cが嵌合部よりも半径方向の内側の位置でかつ内端よりも所定距離離れた位置に形成され、原動機(エンジン2)のトルクをそのトルク変動を低減した状態で被駆動軸(入力軸31)に伝達するためのリング状の慣性質量部材(マスリング12)と、慣性質量部材の嵌合部よりも半径方向の内側の部分と被駆動軸との間に連結された連結部と、連結部に設けられ、第1コイルばね18aを含み、原動機のトルクをそのねじり振動を減衰させた状態で被駆動軸に伝達するための減衰部材と、を備え、連結部は、リベット孔13aをそれぞれ有するとともに、互いの間に第1のコイルばね18aを収容するばね室を形成する一対のばねホルダプレート13,13と、慣性質量部材のリベット孔および一対のばねホルダプレートのリベット孔を貫通した状態で、慣性質量部材および一対のばねホルダプレートを連結するリベット16と、被駆動軸に連結されたボス15と、一対のばねホルダプレートの各々の半径方向の内側端部とボスとの間に設けられ、各ばねホルダプレートの内側端部とボスとの間を液密状態に保持するオイルシール19と、を有し、慣性質量部材は、一対のばねホルダプレートの間に配置され、一対のばねホルダプレートの各々に当接した状態でリベットにより連結され、一対のばねホルダプレートとボスとの間にグリース室を形成し、各ばねホルダプレートとの当接面の、リベット孔よりも半径方向の内側の部位に形成された環状溝を有し、慣性質量部材の環状溝に嵌め込まれ、グリース室をオイルシールとともに液密状態に保持するOリング17,17をさらに備えることを特徴とする。
この原動機のフライホイール装置によれば、慣性質量部材により、原動機のトルクは、そのトルク変動が低減された状態で被駆動軸に伝達される。また、プレートが出力軸に同心状に取り付けられ、リング状の慣性質量部材は、その嵌合部がプレートの半径方向の外側部の嵌合部に嵌合することにより、プレートに同心状に取り付けられている。このように、慣性質量部材の嵌合部とプレートの嵌合部を互いに嵌合させるだけで、慣性質量部材が出力軸に対して心出しされるので、フライホイール装置を出力軸に取り付ける際に、慣性質量部材の心出し作業を精度よく容易に行うことができる。さらに、リング状の慣性質量部材が、プレートの半径方向の外側部に取り付けられているので、慣性質量を効果的に付加することができるとともに、装置全体の軸線方向のサイズをコンパクトにすることができる。それにより、慣性質量部材およびプレートを合わせた重量の軽量化と、トルク変動を低減するための慣性質量および慣性モーメントの確保とを適切なバランスで達成できる。また、従来のフライホイール本体に相当する部材が、慣性質量部材およびプレートにより分割構成されているので、従来のフライホイール本体と比べて、これらの部材の配置の自由度を高めることができる。
さらに、原動機のトルクは、プレート、慣性質量部材、連結部および減衰部材を介して、減衰部材によりねじり振動が減衰した状態で、被駆動軸に伝達される。この減衰部材は、慣性質量部材の嵌合部よりも半径方向の内側の部分に連結された連結部に設けられているので、嵌合部および減衰部材が軸線方向に並ぶことがなく、装置全体の軸線方向のサイズをさらにコンパクトにすることができる。さらに、慣性質量部材の嵌合部が連結部および減衰部材よりも外側に配置されているので、連結部および減衰部材の構成や形状などの影響を受けたり、これらに邪魔されたりすることなく、嵌合部を単純に構成することができる。
また、減衰部材が第1コイルばねを含んでいるので、コイルばねという比較的、簡易で入手の容易な部品により、原動機のトルクが被駆動軸に伝達される際のねじり振動を減衰できる。
さらに、慣性質量部材および一対のばねホルダプレートは、それらのリベット孔を貫通した状態のリベットにより互いに連結され、慣性質量部材のリベット孔は、内端から半径方向の外側に所定距離離れた位置で、かつ嵌合部よりも半径方向の内側の位置に形成されている。これにより、慣性質量部材の回転に対する強度を確保することができる。
また、慣性質量部材は、一対のばねホルダプレートとの間にグリース室を形成し、一対のばねホルダプレートとの当接面の、リベット孔よりも半径方向の内側の部位に形成された環状溝を有しており、この環状溝にOリングが嵌め込まれているので、このOリングにより、慣性質量部材と一対のばねホルダプレートとの間を液密状態に保持でき、それにより、Oリングおよびオイルシールによって、グリース室を液密状態に保持することができる。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の原動機のフライホイール装置1において、減衰部材は、ばね室の第1のコイルばねの内側に収容された第2のコイルばね18bをさらに含むことを特徴とする。
この原動機のフライホイール装置によれば、第2のコイルばねがばね室の第1のコイルばねの内側に収容されているので、1つのばね室により、2つのコイルばねを収容することができる。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項2に記載の原動機のフライホイール装置1において、減衰部材は、第2および第3のコイルばね18b,18cをさらに含み、第1〜第3のコイルばねは、ねじり振動の減衰を開始する位置が互いに異なるように構成されていることを特徴とする
この原動機のフライホイール装置によれば、減衰部材が、ねじり振動の減衰を開始する位置が互いに異なるように構成された第1〜第3のコイルばねを含んでいるので、3段階で変化する静ねじり特性を確保できる。
【0010】
請求項5に係る発明は、原動機(エンジン2)の出力軸(クランクシャフト2a)と被駆動軸(入力軸31)の間に設けられた原動機(エンジン2)のフライホイール装置1であって、半径方向の外側部に嵌合部(環状凸部11b)を有し、出力軸(クランクシャフト2a)に同心状に取り付けられたプレート(ドライブプレート11)と、嵌合部(環状凹部12a)を有し、嵌合部(環状凹部12a)がプレート(ドライブプレート11)の嵌合部(環状凸部11b)に嵌合することによりプレート(ドライブプレート11)に同心状に取り付けられ、原動機(エンジン2)のトルクをそのトルク変動を低減した状態で被駆動軸(入力軸31)に伝達するためのリング状の慣性質量部材(マスリング12)と、慣性質量部材の嵌合部よりも半径方向の内側の部分と被駆動軸との間に連結された連結部と、連結部に設けられ、コイルばね(第1および第2コイルばね18a,18b)を含み、原動機のトルクをそのねじり振動を減衰させた状態で被駆動軸に伝達するための減衰部材と、を備え、連結部は、互いの間に形成したばね室にコイルばねを収容する一対のばねホルダプレート13,13と、原動機のトルクを一対のばねホルダプレートから被駆動軸に伝達するためのドリブンプレート14と、トルク伝達時のねじり振動を抑制するための2枚のフリクションディスク20,21と、を有し、一対のばねホルダプレートの半径方向の内側端部は、可撓性を有し、ドリブンプレートが2枚のフリクションディスクの間に配置された状態で、2枚のフリクションディスクを両側から挟持しており、2枚のフリクションディスクの各々は、表裏面に同心状に形成された複数の環状溝20aを有しており、複数の環状溝は、表面の環状溝と裏面の環状溝が互い違いに配置されていることを特徴とする。
この原動機のフライホイール装置によれば、慣性質量部材により、原動機のトルクは、そのトルク変動が低減された状態で被駆動軸に伝達される。また、プレートが出力軸に同心状に取り付けられ、リング状の慣性質量部材は、その嵌合部がプレートの半径方向の外側部の嵌合部に嵌合することにより、プレートに同心状に取り付けられている。このように、慣性質量部材の嵌合部とプレートの嵌合部を互いに嵌合させるだけで、慣性質量部材が出力軸に対して心出しされるので、フライホイール装置を出力軸に取り付ける際に、慣性質量部材の心出し作業を精度よく容易に行うことができる。さらに、リング状の慣性質量部材が、プレートの半径方向の外側部に取り付けられているので、慣性質量を効果的に付加することができるとともに、装置全体の軸線方向のサイズをコンパクトにすることができる。それにより、慣性質量部材およびプレートを合わせた重量の軽量化と、トルク変動を低減するための慣性質量および慣性モーメントの確保とを適切なバランスで達成できる。また、従来のフライホイール本体に相当する部材が、慣性質量部材およびプレートにより分割構成されているので、従来のフライホイール本体と比べて、これらの部材の配置の自由度を高めることができる。
さらに、原動機のトルクは、プレート、慣性質量部材、連結部および減衰部材を介して、減衰部材によりねじり振動が減衰した状態で、被駆動軸に伝達される。この減衰部材は、慣性質量部材の嵌合部よりも半径方向の内側の部分に連結された連結部に設けられているので、嵌合部および減衰部材が軸線方向に並ぶことがなく、装置全体の軸線方向のサイズをさらにコンパクトにすることができる。さらに、慣性質量部材の嵌合部が連結部および減衰部材よりも外側に配置されているので、連結部および減衰部材の構成や形状などの影響を受けたり、これらに邪魔されたりすることなく、嵌合部を単純に構成することができる。
また、減衰部材がコイルばねを含んでいるので、コイルばねという比較的、簡易で入手の容易な部品により、原動機のトルクが被駆動軸に伝達される際のねじり振動を減衰できる。
さらに、原動機のトルクが、ドリブンプレートおよび2枚のフリクションディスクを介して、一対のばねホルダプレートから被駆動軸に伝達され、その際、2枚のフリクションディスクにより、ねじり振動が抑制される。これに加えて、各フリクションディスクは、表裏面に同心状に形成された複数の環状溝を有しており、複数の環状溝は、表面の環状溝 と裏面の環状溝が互い違いに配置されているので、フリクションディスクに作用するばねホルダプレートの荷重の変化に対する、フリクションディスクを介してばねホルダプレートからドリブンプレートに伝達されるフリクショントルクの変動の割合を小さくすることができる。その結果、フリクションディスクに作用する荷重がばらつく場合でも、フリクショントルクのばらつきを抑制できる。さらに、一対のばねホルダプレートの半径方向の内側端部が可撓性を有しているので、その付勢力のみにより、ドリブンプレートとの間に2枚のフリクションディスクを挟持することができ、それにより、従来のような皿ばねが不要になる分、コストを削減することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る原動機のフライホイール装置1について説明する。図1は、本実施形態のフライホイール装置を適用した車両駆動系の概略構成を示している。同図に示すように、この車両駆動系6では、原動機としてのエンジン2は、フライホイール装置1、自動変速機3および差動ギヤ機構4などを介して駆動輪5,5に連結されており、これによりエンジン2のトルクが駆動輪5,5に伝達される。
【0013】
このフライホイール装置1は、エンジン2と自動変速機3の間に設けられており、エンジン2のトルクを、そのトルク変動を低減するとともにねじり振動を減衰させた状態で、自動変速機3に伝達する。図2および図3に示すように、フライホイール装置1は、ドライブプレート11、マスリング12、一対のばねホルダプレート13,13、ドリブンプレート14およびボス15などで構成されている。
【0014】
ドライブプレート11(プレート)は、鋼製の円板であり、その中央部が開口している。この開口の周辺部は、複数のボルト11a(2つのみ図示)を介してエンジン2のクランクシャフト2aの先端部に固定されており、これにより、ドライブプレート11は、クランクシャフト2aに同心状に取り付けられている。また、ドライブプレート11の外側寄りの部分には、環状凸部11bが同心状に連続的に形成されている。この環状凸部11b(嵌合部)は、マスリング12側に突出しているとともに、マスリング12の後述する環状凹部12aに嵌合している。
【0015】
また、ドライブプレート11の半径方向の外端部は、6つのボルト11c(1つのみ図示)を介してマスリング12に固定されている。ドライブプレート11とマスリング12との間には、リングギヤ11dが設けられている。このリングギヤ11dは、エンジン始動時に図示しないスタータにより回転駆動されるものであり、ボルト11cで共締めされている。
【0016】
マスリング12(慣性質量部材)は、鋳鉄を切削加工することによりリング状に形成されており、エンジン2のトルク変動を低減するのに必要な慣性質量を備えている。このマスリング12のドライブプレート11側の面の所定位置には、環状凹部12a(嵌合部)が同心状に連続的に形成されており、この環状凹部12aおよび上記環状凸部11bは互いに嵌合している。これにより、マスリング12は、ドライブプレート11を介して、クランクシャフト2aに対して心出しされた状態でこれに取り付けられている。
【0017】
また、マスリング12の半径方向の内側端部には、互いに対向する一対のばねホルダプレート13,13の半径方向の外側端部が取り付けられている。両ばねホルダプレート13,13(連結部)は、互いに同一の形状およびサイズを有し、金属板(例えば鋼板)のプレス加工により作製されている。これにより、同じプレス型を用いて製造することができ、コストを削減することができる。
【0018】
ばねホルダプレート13の取り付けは、8つのリベット16によって行われており、各リベット16は、マスリング12のリベット孔12cおよびばねホルダプレート13,13のリベット孔13a,13a(図4参照)に通され、先端部がかしめられている。これにより、各ばねホルダプレート13はマスリング12に堅固に固定されている。また、リベット孔12cは、マスリング12の内端から半径方向の外側に所定距離、離れた位置に形成されており、これにより、マスリング12の回転に対する強度が確保されている。
【0019】
また、マスリング12の両側面のリベット孔12cよりも内側の部分には、2つの環状溝が形成されており、これらの環状溝にはそれぞれ、Oリング17,17が嵌め込まれている。これらのOリング17,17がリベット孔12cよりも内側の部分に配置されていることにより、マスリング12とばねホルダプレート13,13との間が液密状態に保持されるとともに、後述するグリース室が液密状態に保持されている。
【0020】
図4に示すように、ばねホルダプレート13には、4つのばね室部13b,13b,13d,13dが、ばねホルダプレート13の周方向に90゜間隔で交互に配置されている。一対の対応する大ばね室部13b,13bによって、大ばね室が構成されており、この大ばね室には、第1コイルばね18a(減衰部材)と、その内側の第2コイルばね18a(減衰部材)とが収容されている。
【0021】
第1コイルばね18aは、その両端部および外周面が一対の大ばね室部13b,13bの壁に当接した状態で、ばねホルダプレート13,13に保持されている。また、第2コイルばね18bは、第1コイルばね18aよりも短く、非圧縮状態においては、両端部が大ばね室部13bの壁との間に所定の間隔を存した状態で、大ばね室に収容されている。
【0022】
さらに、各大ばね室部13bの半径方向の外側端部13cは、内側端部よりも絞りの度合が小さくなっている(図5参照)。これは、以下の理由による。すなわち、このばねホルダプレート13では、第1コイルばね18aを収容するために、大ばね室部13bの絞りの度合が他の部分よりも大きくなっている。これに加えて、ばねホルダプレート13の外周端部は、内周寄りの部分と比べて軸線方向の外側に位置しているとともに、この外周端部の付近に大ばね室部13bが配置されている。このため、大ばね室部13bの外側端部13cを内側端部と同様の軸線方向の位置まで絞り加工しようとすると、その絞り度合が極めて大きくなることで加工が難しいとともに、この部分の強度を確保するのが困難になる。このため、本実施形態では、外側端部13cを上記のように形成することにより、大ばね室部13bの絞り加工の容易性と、外側端部13cの強度とを確保している。
【0023】
また、一対の対応する小ばね室部13d,13dによって、小ばね室が構成されており、この小ばね室には、第3コイルばね18cが収容されている。各第3コイルばね18c(減衰部材)は、その両端部および外周面が一対の小ばね室部13d,13dの壁に当接した状態で、ばねホルダプレート13,13に保持されている。
【0024】
以上のように、第1〜第3コイルばね18a〜18cは、ばねホルダプレート13,13に保持されており、これは次の理由による。すなわち、仮にドリブンプレート14で第1〜第3コイルばね18a〜18cを保持した場合、クランクシャフト2aの回転に伴う第1〜第3コイルばね18a〜18cの圧縮および伸張の開始・終了位置を規定するために、ばね室13b,13dよりも大きな室を、プレスの絞り加工によりばねホルダプレート13に形成しなければならない。そのため、ばねホルダプレート13の加工がより難しくなるとともに、製造コストの増大を招いてしまう。したがって、このフライホイール装置1では、上記目的のため、後述する第1および第3コイルばね用孔14a,14bをドリブンプレート14に形成することで、製造コストの削減を図っている。
【0025】
さらに、ばねホルダプレート13の半径方向の内側端部には、軸線方向の外方に突出するフランジ部13eが形成されている。このフランジ部13eとボス15との間には、オイルシール19が設けられており、これにより、フランジ部13eとボス15との間が液密状態に保持されている。
【0026】
以上の構成により、マスリング12、ばねホルダプレート13,13およびボス15によって、グリース室が形成されている。このグリース室は、オイルシール19および前記Oリング17により、液密状態に保持されており、このグリース室には、グリースが満杯ではない所定の割合(例えばグリース室容積の公称値の50%)で充填されている。このようにする理由は、グリースをグリース室内に満杯に充填すると、プレス加工によるグリース室容積のばらつきによりグリースが漏れてしまうおそれがあるのでこれを回避するとともに、これに加えて以下のような機能を、グリースを満杯に充填した場合と遜色なく得られためである。
【0027】
すなわち、この場合のグリースは、エンジン2のトルクがフライホイール装置1を介して自動変速機3に伝達される際、粘性抵抗として作用することにより、ねじり振動を低減する機能を有し、また、前述した第1〜第3コイルばね18a〜18cおよびドリブンプレート14などの動作時に発生する騒音を低減する機能を有する。
【0028】
さらに、グリースは、オイルシール19の初期摩耗に対する耐久性を確保するためのリップグリースとして、オイルシール19のフランジ部13eとの接触面に予め塗られている。また、このグリースと同一のグリースが、後述するフリクションディスク20,21の接触面にも塗られている。このようにフリクションディスク20,21用のグリースを、グリース室に充填したグリースと共通化することにより、フリクションディスク20,21の接触面における動摩擦特性の変化を回避することができる。
【0029】
一方、ボス15は、自動変速機3の入力軸31の一端部に同軸に固定されている。この入力軸31(被駆動軸)は、図示しない軸受により、クランクシャフト2aに対して心出しされた状態で、回転自在に支持されている。
【0030】
また、ボス15の外周面の中央部には、ドリブンプレート14が溶接により一体にかつ同軸に固定されている。このドリブンプレート14には、一対の第1コイルばね用孔14a,14a、および一対の第3コイルばね用孔14b,14bが形成されている。前述した第1コイルばね18aは、その両端部が第1コイルばね用孔14aの縁部に当接した状態で、第1コイルばね用孔14a内に配置されている。この第1コイルばね用孔14aにより、クランクシャフト2aの入力軸31に対する相対的な回転開始に伴って、第1コイルばね18aおよび第2コイルばね18bが縮み始める角度位置が規定される。
【0031】
さらに、前述した第3コイルばね18cは、フライホイール装置1の非作動状態(停止状態)では、両端部が第3コイルばね用孔14bの両縁部に当接することなく、これらとの間に所定の間隔を存した状態で、第3コイルばね用孔14b内に配置されている。この第3コイルばね用孔14bにより、クランクシャフト2aの回転開始に伴って、第3コイルばね18cが縮み始める角度位置が規定される。
【0032】
さらに、ばねホルダプレート13,13は、可撓性を有し、その半径方向の内側端部とドリブンプレート14との間に、2枚のフリクションディスク20,21を挟持している。このように、ばねホルダプレート13,13の付勢力のみで、フリクションディスク20,21をドリブンプレート14との間に挟持できるので、従来のような皿ばねなどが不要になる分、コストを削減することができる。
【0033】
これらのフリクションディスク20,21はいずれも、その動摩擦抵抗によってねじり振動を抑制するためのものであり、後述するように、特に自動変速機3へのエンジン2のトルク伝達開始時のねじり振動の抑制を主要な目的とするものである。2つのフリクションディスク20,21は、ほぼ同様に構成されているので、以下、フリクションディスク20を例にとって説明する。
【0034】
図7に示すように、このフリクションディスク20は、円環状の薄い合成樹脂板で構成されており、その表裏面には、多数の環状溝20aが同心状に形成されている。これらの環状溝20aは、表裏面の一方の隣り合う各2つの環状溝20a,20aの間に、表裏面の他方の環状溝20aが位置するように、互い違いに配置されている(図7(c)参照)。
【0035】
このような環状溝20aにより、フリクションディスク20に作用するばねホルダプレート13の荷重の変化に対する、フリクションディスク20を介してホルダプレート13からドリブンプレート14に伝達されるフリクショントルクの変動の割合を小さくすることができる。その結果、フリクションディスク20に作用する荷重がばらつく場合でも、フリクショントルクのばらつきを抑制できる。また、環状溝20aがフリクションディスク20の表裏面間で互い違いに配置されていることにより、薄い合成樹脂板から成るフリクションディスク20の耐久性を維持しながら、上記フリクショントルクのばらつき抑制効果を得ることができる。フリクションディスク20は以上のように構成されており、フリクションディスク21もこれと同様に構成されている。
【0036】
また、フライホイール装置1は、前述したように3種類の第1〜第3コイルばね18a〜18cを備えていることにより、図6に一例を示す静ねじり特性を有する。同図は、ばねホルダプレート13をドリブンプレート14に対して相対的に回転させた場合における、両者間の相対的な回転角度degと、ばねホルダプレート13を回転させるのに必要なトルクTqとの関係を示す特性曲線である。同図に示すように、加速側および減速側の特性は、正負が逆であることを除けば互いに同じであるので、以下、加速側の特性曲線を例にとって説明する。
【0037】
この加速側の特性曲線では、トルクTqは、回転角度degが大きいほど、より大きい値になるとともに、トルクTqの傾きが3段階に変化する特性を示す。すなわち、クランクシャフト2aの回転角度degが0≦deg<deg1の範囲内にある第1段階では、2つの第1コイルばね18a,18aの付勢力が作用することで、トルクTqは0≦Tq<Tq1の範囲になる。この第1段階でのトルクTqの傾きは、第2段階および第3段階のでのトルクTqの傾きよりも小さく設定されており、これは以下の理由による。
【0038】
すなわち、前述した車両駆動系6において、車両の発進時、フォワードクラッチ33またはリバースブレーキ34が接続されたときには、エンジン2のクランクシャフト2aがフライホイール装置1を介して自動変速機3に接続されるため、フライホイール装置1の下流側の慣性質量が大きくなることで、エンジン2から自動変速機3または駆動輪5,5までの回転振動系の共振周波数が低くなる一方、共振域では、その振幅が増大する。そのため、この共振周波数がエンジン2のアイドル回転数域にあると、回転振動系の共振により振幅の大きい振動が発生し、車両の商品性が低下する。特に、この発進時の回転振動系の共振は、運転者に不快感を与えやすいため、最優先で解消すべきである。したがって、これを解消するために、フリクションディスク20,21の動摩擦抵抗、グリースの粘性抵抗および第1コイルばね18aの付勢力はそれぞれ、発進クラッチ39がOFF状態で図示しないアクセルペダルが踏まれていないときには、エンジン2から発進クラッチ39までの回転振動系の共振周波数がアイドル回転数域よりも高い値になり、発進クラッチ39がON状態でアクセルペダルが踏まれていないときには、エンジン2から駆動輪5,5までの共振周波数がアイドル回転数域よりも低い値になるように予め適切に設定されている。それに合わせて、第1コイルばね18aは、上記のようにトルクTqの傾きが小さくなるように設定されている。
【0039】
また、クランクシャフト2aの回転角度degがdeg1≦deg<deg2の範囲内にある第2段階では、2つの第1コイルばね18a,18aおよび2つの第2コイルばね18b,18bの付勢力が作用するようになり、それにより、トルクTqはTq1≦Tq<Tq2の範囲内になる。また、トルクTqの傾きは、上記第1段階の範囲内でのトルクTqの傾きよりも大きくなる。また、この場合のトルクTqの傾きは、車重およびエンジントルクで決まる、車両走行中に発生する車室内の振動や騒音を低減できるように設定されている。
【0040】
さらに、クランクシャフト2aの回転角度degがdeg2≦deg≦deg3の範囲内にある第3段階では、6つの第1〜第3コイルばね18a〜18cの付勢力により、トルクTqの付勢力が作用するようになり、それにより、トルクTqはTq2≦Tq≦Tq3の範囲内の値になる。この第3段階の範囲内でのトルクTqの傾きは、上記第1段階および上記第2段階の範囲内でのトルクTqの傾きよりも大きく設定されている。
【0041】
一方、自動変速機3は、ベルトCVT方式の無段変速機であり、前後進切換機構30、メインシャフト35、ドライブプーリ36、ドリブンプーリ37、カウンタシャフト38および発進クラッチ39などで構成されている。
【0042】
この前後進切換機構30は、フライホイール装置1のボス15に連結された前記入力軸31と、この入力軸31に取り付けられた遊星歯車装置32などを備えている。遊星歯車装置32は、シングルプラネタリピニオンギヤ・タイプのものであり、ダブルプラネタリピニオンギヤ・タイプのものと比べて、噛み合うギヤの数が少ないことで、作動時に発生する騒音が小さいという特性を備えている。また、遊星歯車装置32は、サンギヤ32a、複数(例えば4つ)のシングルプラネタリピニオンギヤ32b、リングギヤ32cおよびプラネタリキャリア32dなどで構成されている。
【0043】
このサンギヤ32aは、入力軸31上に同軸に取り付けられており、入力軸31のサンギヤ32aよりも下流側の端部は、フォワードクラッチ33を介してリングギヤ32cに接続されている。このフォワードクラッチ33は、図示しない制御装置によりONされたときに、入力軸31と遊星歯車装置32のリングギヤ32cとを接続し、OFFされたときに遮断する。また、プラネタリキャリア32dには、リバースブレーキ34が連結されている。このリバースブレーキ34は、制御装置によりONされたときにプラネタリキャリア32dをロックする。
【0044】
さらに、リングギヤ32cは、メインシャフト35に同軸に固定されている。また、複数のプラネタリピニオンギヤ32bは、プラネタリキャリア32dに回転自在に取り付けられており、サンギヤ32aとリングギヤ32cの間に配置され、これらと常に噛み合っている。
【0045】
以上の構成により、この前後進切換機構30では、リバースブレーキ34がOFF状態のままで、フォワードクラッチ33がONされたときには、入力軸31とメインシャフト35が直結され、入力軸31の回転がそのままメインシャフト35に伝達される。車両の前進時には、このようにメインシャフト35が入力軸31と同方向に回転する。一方、フォワードクラッチ33がOFF状態のままで、リバースブレーキ34がONされたときには、プラネタリキャリア32dがロックされることにより、入力軸31の回転は、サンギヤ32a、複数のプラネタリピニオンギヤ32bおよびリングギヤ32cを介して、メインシャフト35に逆回転状態で伝達される。車両の後進時には、このようにメインシャフト35が入力軸31と逆方向に回転する。
【0046】
また、ドライブプーリ36は、メインシャフト35上に同軸に取り付けられており、これと一体に回転する。また、ドリブンプーリ37は、カウンタシャフト38上に同軸に取り付けられており、これと一体に回転する。両プーリ36,37の間には、金属ベルト36aが巻きかけられている。図示しないが、プーリ幅可変機構が両プーリ36,37に連結されている。このプーリ幅可変機構は、両プーリ36,37の幅をそれぞれ変化させることにより、メインシャフト35とカウンタシャフト38との間の回転速度比を無段階に変化させ、それにより、変速動作が無段階に行われる。
【0047】
さらに、発進クラッチ39は、カウンタシャフト38上に同軸かつ回転自在に設けられたアイドルギヤ38aと、カウンタシャフト38の一端部とを接続・遮断するものであり、制御装置によりONされたときに、アイドルギヤ38aとカウンタシャフト38を接続する。
【0048】
このアイドルギヤ38aは、アイドルシャフト40の大ギヤ40aに噛み合っている。このアイドルシャフト40上には、大ギヤ40aおよび小ギヤ40bがアイドルシャフト40と同軸でかつ一体に設けられている。この小ギヤ40bは、差動ギヤ機構4のギヤ4aに噛み合っている。以上の構成により、発進クラッチ39がONされたときに、ドリブンプーリ37の回転が駆動輪5,5に伝達される。
【0049】
次に、以上のように構成された車両駆動系6の動作について説明する。まず、アクセルペダルが踏まれておらず、エンジン2がアイドル運転中で車両が停止状態にあるとともに、図示しない変速レバーがニュートラルレンジまたはパーキングレンジにあるときには、フォワードクラッチ33、リバースブレーキ34および発進クラッチ39がいずれもOFF状態に保持される。それにより、エンジン2のトルクは、フライホイール装置1を介して、自動変速機3の入力軸31に伝達されるとともに、遊星歯車装置32のギヤ間の若干の回転抵抗により、遊星歯車装置32を介して、ドライブプーリ37側にも若干、伝達される。
【0050】
その際、フライホイール装置1により、ねじり振動が減衰するとともにトルク変動が低減される。特に、フライホイール装置1のフリクションディスク20,21の動摩擦抵抗、グリースの粘性抵抗および第1コイルばね18aの付勢力の前述した設定により、発進クラッチ39がOFF状態のときの、エンジン2から発進クラッチ39部分までの回転振動系では、その共振周波数がアイドル回転数域よりも高い値になるので、アクセルペダルが踏まれていない状態のエンジン2のアイドル運転域での共振が回避される。これにより、車両の商品性を良好に保つことができる。
【0051】
上記停止状態から、運転者により変速レバーがドライブレンジに操作されると、リバースブレーキ34がOFF状態のままで、フォワードクラッチ33がONされ、入力軸31とメインシャフト35を接続する。これにより、エンジン2のトルクは、フライホイール装置1、入力軸31、メインシャフト35、ドライブプーリ36およびドリブンプーリ37などを介して、発進クラッチ39に伝達される。
【0052】
このようにエンジントルクが発進クラッチ39に伝達された際、アクセルペダルが踏まれていないときには、発進クラッチ39は、その締結力がクリープトルク用の小さな値になるように制御される。その結果、エンジントルクが、クリープトルクとして低減された状態で駆動輪5,5に伝達される。その際、フライホイール装置1により、上記と同様に、ねじり振動が減衰するとともにトルク変動が低減される。特に、フライホイール装置1のフリクションディスク20,21の動摩擦抵抗、グリースの粘性抵抗および第1コイルばね18aの付勢力の前述した設定により、発進クラッチ39がONされたときの、エンジン2から駆動輪5,5までの回転振動系では、その共振周波数がアイドル回転数域よりも低い値になるので、エンジン2のアイドル運転域での共振が回避される。
【0053】
一方、アクセルペダルが踏まれているときには、発進クラッチ39は、その締結力が漸増するように制御される。その結果、車両がスムーズに発進するとともに、車速の上昇に伴い、プーリ幅可変機構により、ドライブプーリ36およびドリブンプーリ37の幅が可変駆動されることで、自動変速機3のギヤレシオが高速側に無段階に変化する。そして、車両走行中の駆動輪5,5へのトルク伝達の際には、フライホイール装置1の前述した第2段階の静ねじり特性により、車内の振動や騒音が低減される。
【0054】
また、前述したアイドル運転中の車両停止状態において、運転者により変速レバーがリバースレンジに操作されると、フォワードクラッチ33がOFF状態のままで、リバースブレーキ34がONされ、プラネタリキャリア32dをロックする。これにより、入力軸31のトルクは、遊星歯車装置32のサンギヤ32a、プラネタリピニオンギヤ32bおよびリングギヤ32cを介して、メインシャフト35に逆回転状態で伝達される。その際、サンギヤ32a、プラネタリピニオンギヤ32bおよびリングギヤ32cが互いに異なる速度で回転するため、変速レバーがドライブレンジに操作されたときよりも、ギヤ同士の歯打ち音が発生しやすい。この歯打ち音も、フライホイール装置1によりトルク変動を低減することで、低減することができる。
【0055】
以上のように、本実施形態のフライホイール装置1によれば、マスリング12の環状凹部12aをドライブプレート11の環状凸部11bに嵌合させるだけで、マスリング12がクランクシャフト2aに対して心出しされるので、フライホイール装置1をクランクシャフト2aに取り付ける際、マスリング12の心出しを精度よく容易に行うことができる。特に、マスリング12が鋳鉄製なので、心出し用の環状凹部12aを切削加工により容易にかつ精度良く形成することができるとともに、比重が比較的、大きいことにより、必要な慣性質量を容易に確保することができる。
【0056】
また、従来のフライホイール本体に相当する部材が、マスリング12およびドライブプレート11により分割構成されているので、従来のフライホイール本体と比べて、両者の配置の自由度を高めることができる。また、マスリング12がドライブプレート11の外周側に取り付けられているので、マスリング12およびドライブプレート11を合わせた重量の軽量化と、トルク変動を低減するための慣性質量および慣性モーメントの確保とを適切なバランスで達成できる。また、従来のような軸受をドライブプレート11に設ける必要がないので、その分、部品点数を削減できる。
【0057】
さらに、第1〜第3コイルばね18a〜18cを収容する大小のばね室13b,13dが、マスリング12の環状凹部12aよりも半径方向の内側に設けられているので、環状凹部12aおよび大小のばね室13b,13dが軸線方向に並ぶことがなく、装置全体の軸線方向のサイズをコンパクトにすることができる。
【0058】
なお、マスリング12の材質は、実施形態の鋳鉄に限らず、慣性質量を容易に確保できかつ加工の容易なものであればよい。また、マスリング12をドライブプレート11に嵌合させるための構成は、実施形態の環状凹部12aおよび環状凸部11bに限らず、両者を嵌合させることでマスリング12をクランクシャフト2aに対して心出しできるものであればよい。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項1に係る原動機のフライホイール装置によれば、慣性質量部材の嵌合部とプレートの嵌合部を互いに嵌合させるだけで、慣性質量部材が出力軸に対して心出しされるので、フライホイール装置を出力軸に取り付ける際に、慣性質量部材の心出し作業を精度よく容易に行うことができる。さらに、リング状の慣性質量部材が、プレートの半径方向の外側部に取り付けられているので、慣性質量を効果的に付加することができるとともに、装置全体の軸線方向のサイズをコンパクトにすることができる。それにより、慣性質量部材およびプレートを合わせた重量の軽量化と、トルク変動を低減するための慣性質量および慣性モーメントの確保とを適切なバランスで達成できる。また、従来のフライホイール本体に相当する部材が、慣性質量部材およびプレートにより分割構成されているので、従来のフライホイール本体と比べて、これらの部材の配置の自由度を高めることができる。
【0060】
請求項2に係る原動機のフライホイール装置によれば、嵌合部および減衰部材が軸線方向に並ぶことがなく、装置全体の軸線方向のサイズをさらにコンパクトにすることができる。さらに、慣性質量部材の嵌合部が連結部および減衰部材よりも外側に配置されているので、連結部および減衰部材の構成や形状などの影響を受けたり、これらに邪魔されたりすることなく、嵌合部を単純に構成することができる。
【0061】
請求項3に係る原動機のフライホイール装置によれば、コイルばねという比較的、簡易で入手の容易な部品により、原動機のトルクが被駆動軸に伝達される際のねじり振動を減衰できる。また、一対のばねホルダプレートの間に形成したばね室内にコイルばねを収容するという比較的、単純な構成により、請求項3の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るフライホイール装置を適用した車両駆動系の概略構成を示す図である。
【図2】フライホイール装置を正面から見た片側断面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】ばねホルダプレートの背面図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【図6】フライホイール装置の静ねじり特性の一例を示すグラフである。
【図7】フリクションディスクの(a)平面図と(b)断面図と(c)その一部を拡大した断面図である。
【符号の説明】
1 フライホイール装置
2 エンジン(原動機)
2a クランクシャフト(出力軸)
11 ドライブプレート(プレート)
11b 環状凸部(嵌合部)
12 マスリング(慣性質量部材)
12a 環状凹部(嵌合部)
12c リベット孔
13 ばねホルダプレート(連結部)
13a リベット孔
14 ドリブンプレート
15 ボス
13b 大ばね室部(ばね室部)
16 リベット
17 Oリング
18a 第1コイルばね(減衰部材)
18b 第2コイルばね(減衰部材)
18c 第3コイルばね(減衰部材)
19 オイルシール
20 フリクションディスク
20a 環状溝
21 フリクションディスク
31 入力軸(被駆動軸)

Claims (5)

  1. 原動機の出力軸と被駆動軸の間に設けられた原動機のフライホイール装置であって、
    半径方向の外側部に嵌合部を有し、前記出力軸に同心状に取り付けられたプレートと、
    嵌合部を有し、当該嵌合部が前記プレートの前記嵌合部に嵌合することにより前記プレートに同心状に取り付けられ、前記原動機のトルクをそのトルク変動を低減した状態で前記被駆動軸に伝達するためのリング状の慣性質量部材と、
    当該慣性質量部材の前記嵌合部よりも半径方向の内側の部分と前記被駆動軸との間に連結された連結部と、
    当該連結部に設けられ、コイルばねを含み、前記原動機のトルクをそのねじり振動を減衰させた状態で前記被駆動軸に伝達するための減衰部材と、
    を備え、
    前記連結部は、互いに同一の形状およびサイズを有するように金属板のプレス加工により製作され、互いの間にばね室を形成するとともに、当該ばね室に前記コイルばねを収容する一対のばねホルダプレートを有し、
    当該一対のばねホルダプレートの各々は、前記ばね室を形成するばね室部を有し、当該ばね室部の半径方向の外側端部は、内側端部よりも軸線方向の外側に位置するように、軸線方向の絞りの度合が当該内側端部よりも小さく設定されていることを特徴とする原動機のフライホイール装置。
  2. 原動機の出力軸と被駆動軸の間に設けられた原動機のフライホイール装置であって、
    半径方向の外側部に嵌合部を有し、前記出力軸に同心状に取り付けられたプレートと、
    嵌合部を有し、当該嵌合部が前記プレートの前記嵌合部に嵌合することにより前記プレートに同心状に取り付けられ、リベット孔が前記嵌合部よりも半径方向の内側の位置でかつ内端よりも所定距離離れた位置に形成され、前記原動機のトルクをそのトルク変動を低減した状態で前記被駆動軸に伝達するためのリング状の慣性質量部材と、
    当該慣性質量部材の前記嵌合部よりも半径方向の内側の部分と前記被駆動軸との間に連結された連結部と、
    当該連結部に設けられ、第1のコイルばねを含み、前記原動機のトルクをそのねじり振動を減衰させた状態で前記被駆動軸に伝達するための減衰部材と、
    を備え、
    前記連結部は、
    リベット孔をそれぞれ有するとともに、互いの間に前記第1のコイルばねを収容するばね室を形成する一対のばねホルダプレートと、
    前記慣性質量部材のリベット孔および前記一対のばねホルダプレートのリベット孔を貫通した状態で、当該慣性質量部材および当該一対のばねホルダプレートを連結するリベットと、
    前記被駆動軸に連結されたボスと、
    前記一対のばねホルダプレートの各々の半径方向の内側端部と前記ボスとの間に設けられ、前記各ばねホルダプレートの前記内側端部と前記ボスとの間を液密状態に保持するオイルシールと、を有し、
    前記慣性質量部材は、前記一対のばねホルダプレートの間に配置され、当該一対のばねホルダプレートの各々に当接した状態で前記リベットにより連結され、前記一対のばねホルダプレートと前記ボスとの間にグリース室を形成し、当該各ばねホルダプレートとの当接面の、前記リベット孔よりも半径方向の内側の部位に形成された環状溝を有し、
    前記慣性質量部材の前記環状溝に嵌め込まれ、前記グリース室を前記オイルシールとともに液密状態に保持するOリングをさらに備えることを特徴とする原動機のフライホイール装置。
  3. 前記減衰部材は、前記ばね室の前記第1のコイルばねの内側に収容された第2のコイルばねをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の原動機のフライホイール装置。
  4. 前記減衰部材は、第2および第3のコイルばねをさらに含み、
    前記第1〜第3のコイルばねは、前記ねじり振動の減衰を開始する位置が互いに異なるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の原動機のフライホイール装置。
  5. 原動機の出力軸と被駆動軸の間に設けられた原動機のフライホイール装置であって、
    半径方向の外側部に嵌合部を有し、前記出力軸に同心状に取り付けられたプレートと、
    嵌合部を有し、当該嵌合部が前記プレートの前記嵌合部に嵌合することにより前記プレートに同心状に取り付けられ、前記原動機のトルクをそのトルク変動を低減した状態で前記被駆動軸に伝達するためのリング状の慣性質量部材と、
    当該慣性質量部材の前記嵌合部よりも半径方向の内側の部分と前記被駆動軸との間に連結された連結部と、
    当該連結部に設けられ、コイルばねを含み、前記原動機のトルクをそのねじり振動を減衰させた状態で前記被駆動軸に伝達するための減衰部材と、
    を備え、
    前記連結部は、
    互いの間に形成したばね室に前記コイルばねを収容する一対のばねホルダプレートと、
    前記原動機のトルクを当該一対のばねホルダプレートから前記被駆動軸に伝達するためのドリブンプレートと、
    前記トルク伝達時のねじり振動を抑制するための2枚のフリクションディスクと、を有し、
    前記一対のばねホルダプレートの半径方向の内側端部は、可撓性を有し、前記ドリブンプレートが前記2枚のフリクションディスクの間に配置された状態で、当該2枚のフリクションディスクを両側から挟持しており、
    当該2枚のフリクションディスクの各々は、表裏面に同心状に形成された複数の環状溝を有しており、
    当該複数の環状溝は、表面の環状溝と裏面の環状溝が互い違いに配置されていることを特徴とする原動機のフライホイール装置。
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